JP7037106B2 - 除塵装置の点検作業台 - Google Patents
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Description
除塵装置は、水路を横切るように左右一対のキャリングチェーンを設けて、このキャリングチェーンのリンク毎にバースクリーン又は金網などのスクリーンを水流方向に対して垂直又は所定角度に傾斜させて立設させている。そして、キャリングチェーンによりスクリーンを周回移動させることにより、スクリーンに付着した塵芥を水路外に除去している。
しかし大量の塵芥が除塵装置のスクリーンを塞ぐと、取水の妨げとなり、スクリーン前後に異常水位差が生じてしまう。そうするとスクリーンの負荷が増大してスクリーンが破損するおそれがある。
従来の除塵装置の点検作業は、十数メートルの水路深さにおいて、装置全面に亘って足場を組んでいた。しかし、足場の組立は足場の材料費、設置又は取り外し費用ばかりでなく工期も費やすことになる。
またプラント停止期間の短縮は重要な課題であり、このため従来、種々の改善策が講じられている。
特許文献2に開示の技術は、点検時において、装置を水面から持ち上げて行っている。
この他にもスクリーンのフレームに点検作業用梯子を常設する方法がある。しかし点検時以外(稼働時)の期間において、梯子が水中に浸かった状態では通水の抵抗となる他にも海生物が付着してしまう。そうすると点検時において作業者が足を滑らせるおそれがあった。また梯子そのものが腐食するおそれもある。
一対の前記接続プレート間に取り付けるゴンドラ本体を備え、
前記接続プレートは、前記スクリーンに設けた固定ボルトのボルト穴と同ピッチに形成した孔を備え、前記スクリーンを取り外した前記リンクプレートに前記固定ボルトを用いて取り付けることを特徴とする除塵装置の点検作業台を提供することにある。
上記第1の手段によれば、除塵装置本体に作業台を取り付けることにより、装置全面に亘って足場を組む必要がない。また、作業台の上下移動は装置本体の駆動源を利用することにより新たに設ける必要がない。従って、据付時間を短縮でき、かつ点検コストを大幅に削減できる。さらに、既存の装置であっても容易に取り付けることができる。またスクリーンと付け替えることにより容易に設置できる。
上記第2の手段によれば、箱状の作業スペースにより作業員が誤って足場を踏み外すおそれがなく作業の安全性を高めることができる。
また網体とすることで作業台又は外部からの視認性が良くなり安全性が高まる。さらにゴンドラ全体の軽量化が図れ、ゴンドラを上下移動させる駆動源の負荷を減らし、かつゴンドラの運搬及び着脱作業が容易となる。
上記第3の手段によれば、高所作業における作業員の安全性を高めることができる。
上記第4の手段によれば、作業員が容易に乗り降りできるとともに、作業中は扉を閉めることにより作業の安全性を高めることができる。
本発明の点検作業台の取り付け対象となる除塵装置について、以下説明する。図4は除塵装置の説明図である。図示のように除塵装置1は、水路を横切るように設けた左右(以下、水路を横切る方向を左右という)一対のキャリングチェーン2と、キャリングチェーン2を周回させる上部及び下部スプロケットホイール3(上部スプロケットホイールは不図示)と、キャリングチェーン2のリンク毎に水流方向に対して垂直又は所定角度に傾斜させたスクリーン4と、上部及び下部スプロケットホイール3を支持するケーシング5を備えている。
図1は本発明の除塵装置の点検作業台の説明図である(図中の安全柵16及び開閉扉18は簡略化している)。図示のように、本発明の除塵装置の点検作業台10は、除塵装置1のスクリーン4を取り外したキャリングチェーン2のリンクプレート間に着脱可能な接続プレート12と、一対の前記接続プレート間に取り付けるゴンドラ本体14を備えている。
接続プレート12は、一対のリンクプレート間でキャリングチェーン2に沿って取り付ける金属部材であり、スクリーン4の固定ボルトを螺合する孔と同ピッチの孔121を上端に有している。また接続プレート12は、下端が後述するゴンドラ本体14に接続している。
このような構成の点検作業台10は、ゴンドラ本体14の上部開口の端部に一対の接続プレート12を接続させた一体構造であり、本体を網体とすることにより運搬を容易にしている。そして、固定ボルトを用いてリンクプレート間に容易に着脱できる。
図2は点検作業台の安全柵及び開閉扉の説明図である。図示のようにゴンドラ本体14は、上面開口の周囲に沿って安全柵16を備えている。
安全柵16は、ゴンドラ本体14の上面開口から所定の高さで側面に沿って形成している。また安全柵16は網体、バー等の金属部材を用いることができる。
このような安全柵16は上面開口の外周に沿って筒状に形成することにより、作業者の胸元近くまでカバーすることができ、高所作業時における安全性を確保できる。なお、また安全柵16は、スクリーン側の柵を着脱式とし、平面視でコ字形状に取り付けることもできる。これにより、作業員の妨げとならず点検作業を効率良く行うことができる。
また安全柵16は、前記スクリーンと対向する側面に開閉扉18を備えている。開閉扉18は、安全柵の内側から外側に開閉するスイング式のドアである。このような開閉扉18によれば、安全柵16が所定の高さであっても取り外すことなく、作業者が容易に作業台に乗り降りすることができる。
図3は除塵装置の点検作業台の取り付け及び取り外しの説明図である。
(A)に示すようにキャリングチェーン2のリンクプレート間に取り付けた任意の位置のスクリーン4を地上付近で取り外す。このとき取り外すスクリーン4は少なくとも1つ以上であり、複数の場合、所定間隔で取り外すことにより広範囲の点検作業が可能となる。
(B)に示すように除塵装置の点検作業台10を取り付ける。接続プレート12の固定ボルト用の孔121は、スクリーン4に設けたボルト穴と同ピッチに形成している。このため、スクリーン4を取り外したリンクプレートに固定ボルトを用いて容易に取り付ける(付け替える)ことができる。
なお取付作業は、地上に於いて行うことにより安全かつ容易に行える。
なお、このとき、除塵装置の駆動源による回動は、集中管理室からの制御を遮断して、装置付属の操作スイッチで切り替えることにより、より安全性を高めることができる。また、キャリングチェーンの駆動源(回動装置)にディスクブレーキ装置を組み込むことにより、より安全性を高めることができる。さらに、ゴンドラに乗る際、作業者は、地上から吊り下げた親綱に安全帯を装着することで、より安全性を高めることができる。
(D)に示すように点検作業終了後は、点検作業台10を地上付近まで移動する。そして、接続プレート12の固定ボルトを除去して点検作業台10をリンクプレート間から取り外す。
(E)に示すようにスクリーン4を取り付けて、作業前の状態(稼働可能な状態)に戻すことができる。
10………点検作業台、12………接続プレート、121………孔、14………ゴンドラ本体、16………安全柵、18………開閉扉。
Claims (4)
- 除塵装置のスクリーンを取り外したキャリングチェーンのリンクプレート間に着脱可能な接続プレートと、
一対の前記接続プレート間に取り付けるゴンドラ本体を備え、
前記接続プレートは、前記スクリーンに設けた固定ボルトのボルト穴と同ピッチに形成した孔を備え、前記スクリーンを取り外した前記リンクプレートに前記固定ボルトを用いて取り付けることを特徴とする除塵装置の点検作業台。 - 前記ゴンドラ本体は、上面開口を有する箱状であって、床面及び側面を網状に形成していることを特徴とする請求項1に記載の除塵装置の点検作業台。
- 前記ゴンドラ本体は、前記上面開口の周囲に沿って安全柵を備えたことを特徴とする請求項2に記載の除塵装置の点検作業台。
- 前記安全柵は、前記スクリーンと対向する側面に開閉扉を備えたことを特徴とする請求項3に記載の除塵装置の点検作業台。
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