JP7035628B2 - 上部旋回体 - Google Patents
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Description
この下部梯子60は、上部梯子50に対して、下部梯子回転軸60aを中心に、次のように回転可能である。図7に示すように、梯子45格納状態のときに、下部手摺63と上部手摺53とが互いに干渉しないように、梯子45の厚さができるだけ薄くなるように、上部梯子50に対する下部梯子60の回転可能な向きが設定される。具体的には、図4に示すように、梯子45展開状態から梯子45格納状態に変わるときの、上部梯子50に対する下部梯子60の回転の向きは、下部梯子本体61に対する下部手摺63の突出の向きとは反対側(図4に示す例では後側X2)である。一方、梯子45展開状態の下部梯子60は、上部梯子50に対して、下部梯子本体61に対する下部手摺63の突出の向き(図4に示す例では前側X1)には回転不可能である。これは、例えば、後述するロック装置80の上部係合部81と下部係合部83とが接触するからである。
ハンドル70は、上部梯子50に対して、ハンドル回転軸70aを中心に次のように回転可能である。ハンドル70は、ハンドル70が上部梯子50から上側Z1に突出した状態から、前側X1には回転可能である。一方、ハンドル70は、ハンドル70が上部梯子50から上側Z1に突出した状態から、後側X2には回転不可能である。これは、例えば、ハンドル支持フレーム71と上部梯子本体51とが接触するからである。
以上では、図4に示すように、梯子45が梯子45展開状態である場合について説明したが、以下では、図7に示す梯子45格納状態について説明する。梯子45格納状態は、上部梯子50に対して下部梯子60が折り畳まれた状態である。このとき、下部梯子60は、上部梯子50と対向する。例えば、図4に示す梯子45展開状態のときに上部梯子50の後面(後側X2の面)となる面と、梯子45展開状態のときに下部梯子60の後面となる面とが、図7に示す梯子45格納状態のときに対向する。下部梯子60の長手方向に延びる中心軸と、上部梯子50の長手方向に延びる中心軸とは、互いに平行に配置される。
以上では、図4に示すように、ハンドル70がハンドル70展開状態の場合について説明したが、以下では、図7に示すハンドル70格納状態について説明する。ハンドル70格納状態は、上部梯子50に対してハンドル70が折り曲げられた状態である。例えば、ハンドル70格納状態は、上部梯子50の長手方向に対して、ハンドル本体73の直線状部分の長手方向が、90°折り曲げられた状態である。このとき、梯子45が梯子45格納状態のときに、ハンドル回転軸70aに対してハンドル70ができるだけ上下方向Zに突出しないように配置されることが好ましい。具体的には、梯子45が梯子45格納状態のときに、ハンドル70は、ハンドル回転軸70aから後側X2に延びるように配置される。ハンドル70は、ステップ30に沿うように配置され、例えば、ステップ30の上面よりも下側Z2にのみ配置される。ハンドル70格納状態のとき、ハンドル格納ピンP23が用いられる。
昇降装置40の(梯子45およびハンドル70の)格納および展開は、例えば次のように行われる。昇降装置40の格納作業および展開作業は、1人の作業者によって行われることが可能である。なお、2人以上の作業者によって以下の作業が行われてもよい。また、下記の各作業の手順は、変更されてもよい。
ステップ30よりも下側Z2の位置にいる作業者(以下、地上の作業者)が、図7に示す、梯子45格納状態かつハンドル70格納状態から、図4に示す、梯子45展開状態かつハンドル70展開状態にする作業は、例えば次のように行われる。なお、上記「ステップ30よりも下側Z2の位置にいる作業者」は、例えば地面G上にいる作業者でもよく、荷台上にいる作業者でもよい。作業者は、図7に示す下部梯子60の先端部(下側Z2端部)を支持する。この状態で、作業者は、梯子格納ピンP21およびハンドル格納ピンP23を、ピン孔から取り外す(抜き取る)。次に、作業者は、下部梯子60の先端部を支持しながら、梯子45を展開する。このとき、下部梯子60が下げられると、上部梯子50が梯子回転軸50aを中心に回転し、下部梯子回転軸60aが下側Z2に移動する(図7および図5参照)。そして、図4に示すように、上部梯子50の長手方向と下部梯子60の長手方向とが同じ方向になる(梯子45が真っ直ぐになる)。すると、ロック装置80は、自動的に上部梯子50と下部梯子60とをロックし、梯子45を梯子45展開状態に保持する。次に、作業者は、梯子固定ピンP11により、ステップ30に上部梯子50を固定する。これにより、梯子45が、梯子45展開状態になる。また、作業者は、ハンドル70が上部梯子50から上側Z1に突出するように、ハンドル回転軸70aを中心にハンドル70を回転させる。次に、作業者は、ハンドル固定ピンP13により、ハンドル70を上部梯子50に固定する。よって、ハンドル70が、ハンドル70展開状態になる。これにより、地上からの昇降装置40の展開作業が完了する。
ステップ30上の作業者が、図4に示す、梯子45展開状態かつハンドル70展開状態から、図7に示す、梯子45格納状態かつハンドル70格納状態にする作業は、例えば次のように行われる。作業者が、図4に示す上側解除装置91を操作する。すると、ロック装置80による上部梯子50と下部梯子60とのロックが解除される。次に、作業者は、梯子固定ピンP11およびハンドル固定ピンP13を、ピン孔から取り外す。次に、図5に示すように、作業者は、ハンドル70を操作する(下げる)ことにより、上部梯子50の長手方向が水平方向(または略水平方向)となるまで、梯子回転軸50aを中心に上部梯子50を回転させる。この状態で、作業者は、上部手摺53を持ち上げる。そして、図7に示すように、作業者は、上部梯子50の長手方向が上下方向Zとなるまで、梯子回転軸50aを中心に上部梯子50を回転させる。すると、下部梯子60は、下部梯子60の質量により、下部梯子回転軸60aから下側Z2に延びるように配置される。この状態で、作業者は、梯子格納ピンP21により、下部梯子60をステップ30に固定する。これにより、梯子45が、梯子45格納状態になる。また、作業者は、上部梯子50に対してハンドル70が折れ曲がるように、ハンドル回転軸70aを中心にハンドル70を回転させる。次に、作業者は、ハンドル格納ピンP23によりハンドル70をステップ30に固定する。これにより、ハンドル70が、ハンドル70格納状態になる。これにより、ステップ30上からの昇降装置40の格納作業が完了する。
ステップ30上の作業者が、図7に示す、梯子45格納状態かつハンドル70格納状態から、図4に示す、梯子45展開状態かつハンドル70展開状態にする作業は、例えば次のように行われる。作業者は、図7に示す上部手摺53を持つことで、上部梯子50を保持する。この状態で、作業者は、梯子格納ピンP21およびハンドル格納ピンP23を、ピン孔から取り外す。次に、作業者は、上部手摺53を持ちながら、梯子45を展開する。このとき、下部梯子回転軸60aが下側Z2に移動する側に、上部梯子50が、梯子回転軸50aを中心に回転する(図7、図5、および図6参照)。また、下部梯子60は、下部梯子60の質量により、下部梯子回転軸60aから下側Z2に延びるように配置された状態になる。そして、図6に示すように、上部梯子50に対して下部梯子60(図6において二点鎖線で示した下部梯子60を参照)がわずかに折れ曲がった状態になる。この状態では、ロック装置80によるロックは、行われていない。次に、作業者は、ハンドル固定ピンP13により、上部梯子50にハンドル70を固定する。これにより、ハンドル70が、ハンドル70展開状態になる。次に、作業者は、ハンドル70を前側X1に押し込む。すると、下部梯子回転軸60aが後側X2に移動する側に、上部梯子50が、梯子回転軸50aを中心に回転する。すると、下部梯子60の質量により、下部梯子60の下側Z2端部が前側X1に移動する側に、下部梯子60が、下部梯子回転軸60aを中心に回転する。すると、上部梯子50の長手方向と下部梯子60の長手方向とが同じ方向になり(梯子45が真っ直ぐになり)、上部係合部81と下部係合部83とが互いに係合し、ロック装置80によるロックが自動的にかかる。次に、図4に示すように、作業者は、梯子45の長手方向が上下方向Zになった状態で、梯子固定ピンP11により、ステップ30に上部梯子50を固定する。これにより、梯子45が、梯子45展開状態になる。これにより、ステップ30上からの昇降装置40の展開作業が完了する。
地上の作業者が、図4に示す、梯子45展開状態かつハンドル70展開状態から、図7に示す、梯子45格納状態かつハンドル70格納状態にする作業は、例えば次のように行われる。作業者は、図4に示す梯子固定ピンP11およびハンドル固定ピンP13を、ピン孔から取り外す。次に、作業者は、下側解除装置93(上側解除装置91でもよい)を操作し、ロック装置80によるロックを解除する。すると、上部梯子50に対して下部梯子60が回転可能になる。次に、作業者は、下部梯子60の例えば下側Z2端部を持ち、梯子45を折りたたむ。このとき、下部梯子60が持ち上げられると、上部梯子50が梯子回転軸50aを中心に回転し、下部梯子回転軸60aが上側Z1に移動する(図4および図5参照)。そして、図7に示すように、上部梯子50と下部梯子60とが、互いに対向し、折り畳まれた状態になる。次に、作業者は、梯子格納ピンP21により、ステップ30に下部梯子60を固定する。これにより、梯子45が、梯子45格納状態になる。また、作業者は、ハンドル70を、上部梯子50に対して折り曲げる。そして、作業者は、ハンドル格納ピンP23により、ハンドル70をステップ30に固定する。これにより、ハンドル70が、ハンドル70格納状態になる。これにより、地上からの昇降装置40の格納作業が完了する。
例えば、図1に示す昇降装置40の展開および格納は、輸送状態の下部フレーム11および上部旋回体20を、輸送車両の荷台から降ろし、下部フレーム11にクローラを取り付ける作業の一部として行われる。この作業の詳細は次の通りである。
以上では、図8に示すように、側部ステップ31が側部ステップ31展開状態である場合について説明したが、以下では、図9に示す側部ステップ31格納状態について説明する。側部ステップ31格納状態は、側部ステップ回転軸31aから上側Z1に側部ステップ31が延びるように配置される状態である。側部ステップ31格納状態では、側部ステップ31は、上下方向Zに延びる。例えば、側部ステップ31格納状態では、側部ステップ31は、旋回フレーム21の側面(横方向Y外側の面)、および、キャブ23の側面のそれぞれに沿うように配置(格納)される。
図4に示す上部旋回体20による効果は次の通りである。
上部旋回体20は、旋回フレーム21と、ステップ30と、上部梯子50と、下部梯子60と、を備える。ステップ30は、旋回フレーム21から水平方向に延びる。上部梯子50は、ステップ30に取り付けられる。
[構成2]上部梯子50は、ステップ30に対して回転可能である。上部梯子50のうちステップ30に取り付けられる部分は、梯子45展開状態のときの上部梯子50の上側Z1端部(上端部)である。
[構成3]梯子45格納状態のとき、上部梯子50は、ステップ30から上側Z1に延びるように配置される。
図2に示すように、上部旋回体20は、旋回フレーム21に搭載されるキャブ23を備える。ステップ30は、側部ステップ31と、前部ステップ37と、を備える。側部ステップ31は、キャブ23よりも横方向Y外側に配置され、上部梯子50が取り付けられるものである。前部ステップ37は、キャブ23よりも前側X1に配置される(図1参照)。側部ステップ31は、旋回フレーム21に対して回転可能である。側部ステップ31は、側部ステップ31展開状態と、側部ステップ31格納状態(図9参照)と、に可変である。側部ステップ31展開状態は、旋回フレーム21から横方向Y外側に側部ステップ31が延びるように配置された状態である。図9に示すように、側部ステップ31格納状態は、旋回フレーム21に対する側部ステップ31の回転軸(側部ステップ回転軸31a)から上側Z1に側部ステップ31が延びるように配置された状態である。
図4に示すように、上部旋回体20は、ロック装置80と、ロック解除装置90と、を備える。ロック装置80は、上部梯子50および下部梯子60を梯子45展開状態に保持するようにロック可能である。ロック解除装置90は、ロック装置80に取り付けられる。
上部梯子50は、上部梯子本体51と、上部梯子本体51から突出する上部手摺53(上部突出部)と、を備える。下部梯子60は、下部梯子本体61と、下部梯子本体61から突出する下部手摺63(下部突出部)と、を備える。梯子45展開状態のとき、下部梯子本体61に対する下部手摺63の突出の向き(図4に示す例では前側X1)は、上部梯子本体51に対する上部手摺53の突出の向きと同じ向きである。
上記実施形態は様々に変形されてもよい。例えば、各構成要素の配置や形状が変更されてもよい。例えば、構成要素の数が変更されてもよく、構成要素の一部が設けられなくてもよい。例えば、構成要素どうしの固定や連結などは、直接的でも間接的でもよい。
21 旋回フレーム
23 キャブ
30 ステップ
31 側部ステップ
37 前部ステップ
50 上部梯子
51 上部梯子本体
53 上部手摺(上部突出部)
60 下部梯子
61 下部梯子本体
63 下部手摺(下部突出部)
80 ロック装置
90 ロック解除装置
91 上側解除装置
93 下側解除装置
Claims (6)
- 旋回フレームと、
前記旋回フレームから水平方向に延びるステップと、
前記ステップに取り付けられる上部梯子と、
前記上部梯子の、前記ステップに取り付けられる側の端部とは反対側の端部に、回転可能に取り付けられる下部梯子と、
前記旋回フレームに搭載されるキャブと、
を備え、
前記上部梯子および前記下部梯子は、
前記上部梯子に対して前記下部梯子が展開された状態である梯子展開状態と、
前記上部梯子に対して前記下部梯子が折り畳まれた状態である梯子格納状態と、
に可変であり、
前記上部梯子は、前記ステップに対して回転可能であり、
前記上部梯子のうち前記ステップに取り付けられる部分は、前記梯子展開状態のときの前記上部梯子の上端部であり、
前記梯子格納状態のとき、前記上部梯子は、前記ステップから上側に延びるように配置され、
前記ステップは、
前記キャブよりも横方向外側に配置され、前記上部梯子が取り付けられる側部ステップと、
前記キャブよりも前側に配置される前部ステップと、
を備え、
前記側部ステップは、前記旋回フレームに対して回転可能であり、
前記側部ステップは、
前記旋回フレームから横方向外側に前記側部ステップが延びるように配置された状態である側部ステップ展開状態と、
前記旋回フレームに対する前記側部ステップの回転軸から上側に前記側部ステップが延びるように配置された状態である側部ステップ格納状態と、
に可変であり、
前記梯子格納状態かつ前記側部ステップ格納状態のとき、前記上部梯子および前記下部梯子は、前記前部ステップよりも前側に配置される、
上部旋回体。 - 旋回フレームと、
前記旋回フレームから水平方向に延びるステップと、
前記ステップに取り付けられる上部梯子と、
前記上部梯子の、前記ステップに取り付けられる側の端部とは反対側の端部に、回転可能に取り付けられる下部梯子と、
前記上部梯子および前記下部梯子をロック可能なロック装置と、
前記ロック装置に取り付けられるロック解除装置と、
を備え、
前記上部梯子および前記下部梯子は、
前記上部梯子に対して前記下部梯子が展開された状態である梯子展開状態と、
前記上部梯子に対して前記下部梯子が折り畳まれた状態である梯子格納状態と、
に可変であり、
前記ロック装置は、前記上部梯子および前記下部梯子を前記梯子展開状態に保持するようにロック可能であり、
前記ロック解除装置は、
前記梯子展開状態のときの前記上部梯子の上側部分に取り付けられる上側解除装置と、
前記梯子展開状態のときの前記上部梯子の下側部分に取り付けられる下側解除装置と、
を備え、
前記ロック解除装置は、前記上側解除装置および前記下側解除装置の少なくとも一方が操作されたときに、前記ロック装置によるロックを解除する、
上部旋回体。 - 旋回フレームと、
前記旋回フレームから水平方向に延びるステップと、
前記ステップに取り付けられる上部梯子と、
前記上部梯子の、前記ステップに取り付けられる側の端部とは反対側の端部に、回転可能に取り付けられる下部梯子と、
前記上部梯子に取り付けられるハンドルと、
を備え、
前記上部梯子および前記下部梯子は、
前記上部梯子に対して前記下部梯子が展開された状態である梯子展開状態と、
前記上部梯子に対して前記下部梯子が折り畳まれた状態である梯子格納状態と、
に可変であり、
前記上部梯子は、前記ステップに対して回転可能であり、
前記上部梯子のうち前記ステップに取り付けられる部分は、前記梯子展開状態のときの前記上部梯子の上端部であり、
前記ハンドルは、前記上部梯子のうち前記ステップに取り付けられる側の端部から、前記上部梯子の長手方向かつ前記上部梯子とは反対側に突出する、
上部旋回体。 - 請求項3に記載の上部旋回体であって、
前記ハンドルは、前記上部梯子に回転可能に取り付けられ、ハンドル展開状態と、ハンドル格納状態と、に可変であり、
前記ハンドル展開状態は、前記上部梯子のうち前記ステップに取り付けられる側の端部から、前記上部梯子の長手方向かつ前記上部梯子とは反対側に、前記ハンドルが突出する状態であり、
前記ハンドル格納状態は、前記上部梯子に対して前記ハンドルが折り曲げられ、前記ステップに沿うように前記ハンドルが配置される状態である、
上部旋回体。 - 請求項3または4に記載の上部旋回体であって、
前記梯子格納状態のとき、前記上部梯子は、前記ステップから上側に延びるように配置される、
上部旋回体。 - 請求項1~5のいずれか1項に記載の上部旋回体であって、
前記上部梯子は、
上部梯子本体と、
前記上部梯子本体から突出する上部突出部と、
を備え、
前記下部梯子は、
下部梯子本体と、
前記下部梯子本体から突出する下部突出部と、
を備え、
前記梯子展開状態のとき、前記下部梯子本体に対する前記下部突出部の突出の向きは、前記上部梯子本体に対する前記上部突出部の突出の向きと同じ向きであり、
前記梯子展開状態から前記梯子格納状態に変わるときの、前記上部梯子に対する前記下部梯子の回転の向きは、前記下部梯子本体に対する前記下部突出部の突出の向きとは反対側である、
上部旋回体。
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