JP7034689B2 - 自動分析装置 - Google Patents

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Description

本発明は、自動分析装置に関する。
自動分析装置には、分析対象である試料(以下「サンプル」という。)に試薬を添加して分析動作を実行し、分析結果を導出する装置がある。試料との反応を発生させる反応試薬だけでなく、希釈液や洗剤、緩衝液、あるいは分析対象と反応試薬との界面を活性化する界面活性剤も広義の試薬である。
通常、試薬は試薬容器に入った状態で使用者に提供される。使用者は、提供された試薬容器を自動分析装置内に又は装置近傍に設置し、試薬容器の口に吸引ノズルを取り付ける。自動分析装置は、試薬容器から吸引ノズルを通じて試薬を吸引してサンプルに添加し、サンプルに含まれる被測定物質の濃度を測定する。
試薬容器内の試薬が無くなった場合、使用者は、試薬容器から吸引ノズルを取り外し、必要に応じて吸引ノズルを洗浄又は清掃する。その後、使用者は、試薬で満たされた新しい試薬容器と空の試薬容器を交換し、吸引ノズルを新しい試薬容器の口に取り付けて分析動作を再開する。
ところで、試薬容器の交換作業では、試薬に雑菌が混入し増殖する可能性がある。また、吸引ノズルを通じて試薬に雑菌が混入し増殖する可能性もある。雑菌が増殖した場合、試薬の特性が変わり、試薬保管期限に制限を受ける可能性がある。特許文献1には、紫外線を容器内の液体に照射することにより、液体に含まれる微生物を殺菌することができる殺菌容器が記載されている。
特開2013-75257号公報
紫外線を試薬に照射する場合、試薬毎に分解などの変化をさせやすい波長が異なるため、殺菌効果が得られ、かつ試薬を変化させにくい紫外線の波長を選ぶ必要がある。
紫外線源が特許文献1に記載の殺菌容器のように容器と一体化している場合は、試薬を試薬容器から殺菌容器に移し替える必要があり、移し替え作業によって新たな試薬が残留試薬で汚染されるリスク、移し替え作業中に試薬が空気と接触して雑菌が混入するリスクがあり試薬の特性が変化する可能性がある。従って、紫外線源の構成としては試薬容器に対して取付け取り外しができる構成が好適と考える。
また、試薬容器に取り付けられる吸引ノズルと紫外線源やその周辺部材が隣接している場合には、紫外線源が熱源でもあるため、吸引ノズル内の試薬を加温する恐れがある。ここで、周辺部材とは、紫外線源に電力を供給する電極又は基板、放熱部、ガラス等のハウジングを含めた紫外線源の構成の一部又は一体化している部材を指す。特許文献1に記載の殺菌容器のように殺菌対象が水である場合は特に問題ないが、殺菌対象が試薬の場合、試薬には試薬毎に使用温度範囲が定められており、加温により試薬温度が使用範囲外となった場合には試薬の特性が変わり、試薬保管期限に制限を受ける可能性がある。
そこで、本発明の目的は、試薬の特性を変えない試薬殺菌機構を有する自動分析装置を提供することにある。
本願は上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、その一例を挙げるならば、試薬を保持する試薬容器と、前記試薬容器に保持された前記試薬を吸引する吸引ノズルと、前記試薬容器から前記吸引ノズルを介して吸引した試薬を試料に添加して分析動作を実行する分析部と、試薬を紫外線照射により殺菌する紫外線源、及び、前記紫外線源に電力を供給する電力供給部としての電極又は基板を有する殺菌機構と、前記殺菌機構と前記吸引ノズル内の試薬との間に配置された断熱構造部を備え、前記断熱構造部は、前記殺菌機構と前記吸引ノズルとの間に配置されて前記殺菌機構と前記吸引ノズルとの間を断熱する断熱部、又は、前記殺菌機構と前記吸引ノズルとの間を隔離して断熱するために設けられた隔離部であるものとする。
本発明によれば、試薬の特性を変えない試薬殺菌機構を有する自動分析装置を提供することができる。
上記以外の構成および効果は、以下の実施の形態の説明により明らかにされる。
第1の実施の形態に係る光の殺菌効果の波長依存性を示す殺菌効果スペクトルを示す図である。 第1の実施の形態に係る試薬の吸収スペクトルの一例を示す図である。 第1の実施の形態に係る殺菌効果スペクトルを試薬の吸光スペクトルで割ったものを示す図である。 第1の実施の形態自動分析装置の構成を概略的に示す図である。 図4DのB4線におけるZX面断面図である。 図4DのC4線におけるZX面断面図である。 殺菌機構を設置した試薬容器の口周辺部D4の拡大縦断面図である。 第2の実施の形態に係る自動分析装置の構成を概略的に示す図である。 図5DのB5線におけるZX面断面図である。 図5Cは図5DのC5線におけるZX面断面図である。 殺菌機構を設置した試薬容器の口周辺部D5の拡大縦断面図である。 第3の実施の形態に係る自動分析装置の構成を概略的に示す図である。 図6Aにおける殺菌機構を設置した試薬容器の口周辺部B6の拡大ZX面断面図である。 第4の実施の形態に係る自動分析装置の構成を概略的に示す図である。 図7Aにおける殺菌機構を設置した試薬容器の口周辺部B7の拡大ZX面断面図である。 図7Aにおける殺菌機構を設置した試薬容器の口周辺部B7の拡大ZX面断面図である。 図7Aにおける殺菌機構を設置した試薬容器の口周辺部B7の拡大ZX面断面図である。 図7Aにおける殺菌機構を設置した試薬容器の口周辺部B7の拡大ZX面断面図である。 第5の実施の形態に係る自動分析装置の構成を概略的に示す図である。 図8Aにおける殺菌機構を設置した試薬容器の口周辺部B8の拡大ZX面断面図である。 第6の実施の形態に係る自動分析装置の構成を概略的に示す図である。 図9Aにおける殺菌機構を設置した試薬容器の口周辺部B9の拡大ZX面断面図である。 図9Aにおける殺菌機構を設置した試薬容器の口周辺部B9の拡大ZX面断面図である。 図9Aにおける殺菌機構を設置した試薬容器の口周辺部B9の拡大ZX面断面図である。 図9Aにおける殺菌機構を設置した試薬容器の口周辺部B9の拡大ZX面断面図である。 第7の実施の形態に係る自動分析装置の構成を概略的に示す図である。 第8の実施の形態に係る自動分析装置の構成をのうち、試薬ディスク周辺の構成を抜き出して概略的に示す図である。 第9の実施の形態に係る試薬容器の紫外LEDとの位置関係の一例を示す縦断面図である。 第9の実施の形態に係る試薬容器の紫外LEDとの位置関係の一例を示す縦断面図である。 第9の実施の形態に係る試薬容器の紫外LEDとの位置関係の他の例を示す縦断面図である。 第9の実施の形態に係る試薬容器の紫外LEDとの位置関係の他の例を示す縦断面図である。 第9の実施の形態に係る試薬容器の紫外LEDとの位置関係のさらに他の例を示す縦断面図である。 第9の実施の形態に係る試薬容器の紫外LEDとの位置関係のさらに他の例を示す縦断面図である。 第9の実施の形態に係る試薬容器の紫外LEDとの位置関係のさらに他の例を示す縦断面図である。 第9の実施の形態に係る試薬容器の紫外LEDとの位置関係のさらに他の例を示す縦断面図である。
以下、図面に基づいて、本発明の実施の形態を説明する。なお、本発明の実施の態様は、後述する実施の形態に限定されるものではなく、その技術思想の範囲において、種々の変形が可能である。
本明細書では、「殺菌」又は「微生物を死滅させる」との表現を、「微生物を殺す」という意味以外に、「微生物を無害化する」や「微生物を不活性化する」という意味でも使用する。また、これらの表現は、菌や微生物を全滅させるという意味以外にも、菌や微生物を減少させるという意味でも使用する。
以下、本発明の各実施の形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。
(1)第1の実施の形態
本発明の第1の実施の形態を図1~図3、及び、図4A~図4Dを参照しつつ説明する。
(1-1)波長の選定
本実施の形態で用いる紫外線の波長について説明する。
図1は、光の殺菌効果の波長依存性を示す殺菌効果スペクトルを示す図であり、横軸に光の波長を、縦軸に殺菌効果の相対値をそれぞれ示している。
試薬を殺菌する紫外線の波長は、殺菌効果が大きく、試薬に分解などの変化を起こしにくいことが望まれる。
図1には、一例として、ある微生物に対する光の殺菌効果を示している。図1に示すように、光による殺菌効果は殺菌対象である微生物の有するDNAの光の吸収スペクトルと良く相関があって波長依存性を有しており、吸収の大きな波長260nm付近で最も殺菌効果が大きく、その波長から離れるほど、相対的な殺菌効果は低下する。紫外線の波長が200nm~300nmのとき、紫外線は微生物に対して比較的高い殺菌効果を有している。
なお、波長が200nmよりも短波長や300nmよりも長波長であっても殺菌効果がゼロになるわけではなく、例えば波長340nmでは殺菌効果は波長260nm付近のピークの1000分の1程度であるが、殺菌効果を有しており、紫外線の出力を大きくし、照射時間を長くすることで実用的な殺菌を行うことができる場合がある。従って、殺菌効果の観点からは波長180nm~350nmの紫外線が選ばれる。
一方、試薬への紫外線照射による試薬の分解などの変化の起こしやすさは、試薬の光の吸収スペクトルと相関がある。照射する紫外線に対して試薬の吸収が大きい場合は、紫外線照射による分解などの変化を起こしやすい。
図2は、試薬の吸収スペクトルの一例を示す図であり、横軸に波長を、縦軸に吸光度をそれぞれ示している。
例えば、図2に示すような吸収スペクトルを有する試薬を殺菌対象とした場合、波長240nmより短波長側で吸収が大きいため、波長240nmより長波長の紫外線を選ぶことが望ましい。試薬の分解などの変化速度に対する紫外線殺菌速度の比が最大となる波長を選択する場合には、試薬の紫外線吸収に対する紫外線殺菌効果の比の波長依存性から目安を得ることができる。
図3は、図1の殺菌効果スペクトルを図2の吸光スペクトルで割ったものを示す図である。
図3に示すように、波長300nm付近が試薬の吸収に対する紫外線殺菌効果の比が大きく、波長240nm以下や340nm以上、280nm付近では小さいことが分かる。従って、波長300nmの紫外線を用いることで試薬の分解などの変化速度に対する紫外線殺菌速度の比が最大となる可能性が高く、波長240nm以下や280nm付近の紫外線を用いた場合には、試薬の分解などの変化が比較的速く進む可能性が高い。
例えば、紫外線ランプは波長が水銀輝線である185nmと254nmに固定されているため、多くの試薬殺菌の紫外線源には適さない場合が多いと考える。一方、半導体結晶の組成を制御することで発光波長を変えることができる紫外LEDは試薬殺菌の紫外線源に好適と考える。
また、紫外LEDは中心発光波長に±5nm程度のばらつきがあるほか、15nm程度のスペクトル半値幅を持つため、これらも考慮して紫外線源となる紫外LEDの中心発光波長を選定することが望ましい。また、試薬の紫外線吸収による試薬分解の効率が波長によって大きく異なる場合があるため、試薬の分解などの変化速度に対する紫外線殺菌速度の比を紫外LEDを用いた実験から求めても良い。試薬の分解などの変化速度は、紫外線照射による試薬成分の濃度の経時変化をクロマトグラフや質量分析で評価することができるほか、分解などの変化により生じた副生成物が元の試薬と異なる吸光スペクトルを持つ場合には、吸光スペクトルの経時変化から評価することもできる。
(1-1.1)波長選定の効果
試薬の紫外線吸収に対する紫外線殺菌効果の比、あるいは試薬の分解などの変化速度に対する紫外線殺菌速度の比が大きな波長を持つ紫外線源を試薬殺菌に用いることで、紫外線照射による試薬の分解などの変化を抑制しながら、試薬の殺菌が可能となる。
(1-2)装置構成
図4Aは、本実施の形態に係る自動分析装置の構成を概略的に示す図である。また、図4Dは殺菌機構を設置した試薬容器の口周辺部D4の拡大縦断面図であり、図4Bは図4DのB4線におけるZX面断面図、図4Cは図4DのC4線におけるZX面断面図である。
本実施の形態において、自動分析装置100では、装置本体の試薬容器格納室の扉を開けて、ベンダーから提供を受けた試薬容器101を格納室内に設置し、吸引ノズル102と殺菌機構1を取付け、扉を閉じて装置を使用する。このとき、使用者は、配布時に取付けられていた蓋を試薬容器101の口(試薬容器101内にアクセスするための開口部である。以降、単に口と称する。)から取り外し、露出した口に吸引ノズル102と殺菌機構1を挿入する。なお、図4Aでは、試薬容器101として、口の形状が丸型(中心軸を上下方向に向けた円筒型)である場合を例示している。
殺菌機構1は紫外線源である紫外LED103が取付けられた円筒型の外側電極104および円筒型の内側電極105と固定部108で構成される。紫外LED103は試薬容器101内に配置される。外側電極104と内側電極105の間には電気的な絶縁部106が設けられている。例えば、紫外LED103のカソードを外側電極104に接続し、紫外LED103のアノードを内側電極105に接続し、電極に接続された配線113を通じて電力を供給することで紫外LED103は紫外線を照射する。吸引ノズル102は内側電極105に触れずに貫通しており、内側電極105と吸引ノズル102との間には断熱構造部としての断熱部107が設けられている。また、紫外LED103は吸引ノズル102には触れない。
吸引ノズル102と外側電極104は固定部108に固定されている。内側電極105は固定部108に固定しても良いし、固定部108に固定しなくても紫外LED103を介して外側電極に固定される。固定部108は外側電極104と内側電極105を電気的に接続することはしない。また、固定部108は外側電極104および内側電極105と吸引ノズル102を断熱する。
固定部108を電気伝導性の高い金属で形成し、固定部108と外側電極104と内側電極105の一方と電気的に接続し、もう一方を電気的に絶縁することで固定部108に電力供給のための配線113の一部の代わりをさせても良い。また、固定部108は放熱部として機能し、固定されている電極を介して、紫外LED103から紫外線を照射したときに発生する熱を放熱しても良い。
図4B~図4Dに示すように、本実施の形態では、固定部108を熱伝導性および電気伝導性の高い金属で形成し、放熱部および配線113の一部の代わりとしている。外側電極104と内側電極105の両方が固定部108に固定される場合には、一方の電極と接触する部分に絶縁部を設ける。ここでは、外側電極104と固定部108を電気的に接続し、内側電極105と固定部108の間には絶縁部109を設けて絶縁する。この絶縁部109は熱伝導性が高いものが望ましい。内側電極105を固定部108に固定しない場合は、絶縁部109は不要である。紫外LED103への電力供給は外側電極と内側電極に接続された配線113を通じて行われるが、固定部108に配線113の一部の代わりをさせている。また、吸引ノズル102と固定部108が接触する部分に断熱部110を設けることで吸引ノズル102と放熱部の機能を持った固定部108とを断熱する。
本実施の形態場合、紫外LED103から発生する熱の大部分は、外側電極104および内側電極105と固定部108を介して空気中に放出される。外側電極104および内側電極105、固定部108の体積や表面積が大きいほど放熱性能が高まるため、外側電極104および内側電極105は試薬容器101の口を通過できる範囲で大きくし、放熱部の機能を持つ固定部108は試薬容器格納室に入る範囲で大きくすることが望ましい。また、固定部108にはヒートシンク構造を採用しても良い。
固定部108を試薬容器101の口に装着することにより、試薬容器101は再び密閉状態になる。但し、吸引ノズル102が試薬を吸引した際には、試薬容器101内に空気が入る隙間はある。なお、固定部108は、試薬容器101の口に対して着脱自在である。
紫外LED103は交換直後の試薬容器101に固定部108を固定した状態、すなわち試薬容器101内の試薬の液面が最も高い位置にある状態でも、試薬に触れない位置に固定される。従って、紫外LED103に電力を供給する外側電極104と内側電極105もまた試薬に触れない位置に固定される。このため、紫外LED103は試薬容器101の内壁面や試薬の液面に向けて紫外線を照射する。
紫外LED103、外側電極104、内側電極105を必ずしも防水する必要は無い。しかし、試薬容器101に試薬が入っており、試薬容器101内に殺菌機構1が入った状態で試薬容器101に振動が加わってしまった場合には、紫外LED103、外側電極104、内側電極105に試薬が触れる可能性もある。従って、紫外LED103、外側電極104、内側電極105を防水しても良い。防水の方法としては、全体を紫外線透過率の高い石英ガラス製のハウジングで覆う方法や、紫外線透過率の高いフッ素樹脂でコーティングする方法、紫外LED103の紫外線照射部以外を紫外線の透過率が低いゴムや樹脂でコーティングする方法がある。
紫外LEDの個数や配置、水平面に対する傾き角度については、試薬容器の形状や寸法、紫外LEDと吸引ノズルの位置関係、微生物の進入ルートを考慮して決定する。
吸引ノズル102から吸引された試薬は分析部111に送液され、分析に使用される。分析部111の構成や処理機能のうち既知の部分は説明を省略する。本実施の形態に特有の機能には、試薬の残液量を制御部112に通知する機能がある。
配線113は固定部108を介して外側電極104に接続されているほか、内側電極105にも接続されている。制御部112は、配線113を介して紫外LED103に給電し、照射量を制御する。給電の有無で紫外LED103の照射と消灯が切り替え制御され、給電される電力の大きさで紫外線のパワーが制御される。
配線113は、紫外LED103への給電や制御のための配線だけでなく、サーミスタ等温度センサの信号線、紫外LED103の状態を制御部112に知らせる信号線を含む。この他、自動分析装置100は、適切な試薬の殺菌が行われたこと又は異常を検知したことを使用者に知らせる表示部114を有する。装置の使用者は、表示部114に表示される画面を通じ、試薬や殺菌機構の状態を知ることができる。なお、表示部114には、自動分析装置100の操作や制御に使用するインターフェース、分析結果や装置状態を表示しても良い。通知内容には、例えば適切な殺菌の実行の有無、異常の検知が含まれる。
制御部112は、分析部111から通知される試薬の残液量に基づいて、紫外LED103に給電する電流、電圧および通電時間のいずれか又はその組合せを適切な値に制御する。ここで、制御部112は、試薬の残液量が少なくなるほど、紫外線の照射量が少なくなるように電流、電圧および通電時間のいずれか又はその組合せを制御する。
電流値や電圧値が大きいほど単位時間当たりに照射される紫外線照射量は大きくなる。また、通電時間が長いほど紫外線照射量は大きくなる。紫外LED103をパルス駆動とし、通電時間に対応するパルス幅を可変することによって照射量を制御しても良い。
電流、電圧および通電時間は発生される紫外線の照射量が、試薬の殺菌に必要となる単位液量当たりの紫外線照射量以上であり、かつ、試薬特性の変化の許容範囲の上限に相当する紫外線照射量以下となるように制御される。試薬の殺菌に必要な単位液量当たりの紫外照射量は、殺菌対象の菌種と使用する紫外線の波長によって異なるため、予め実測又は計算によって求める。また、試薬特性の変化が許容範囲内に収まる紫外線照射量も、試薬成分、特に試薬の化学結合種と使用する紫外線の波長の組合せによって異なるため、予め実測又は計算によって求める。制御部112の記憶部112Aには、これらの関係と試薬の残液量との関係(テーブル)も格納されている。勿論、これらの関係と試薬の残液量との関係も予め実測又は計算により求める。
分析部111は試薬容器101内の試薬残液量を分析回数(又は測定回数)の値から計算する。1回の分析(又は測定)で使用する試薬の量は予め分かっているので、当該値に分析回数(又は測定回数)を乗算することにより、試薬容器101を交換した後の使用量を計算することができる。また、新しい試薬容器101に充填されている試薬の量も既知であるので、算出された使用量を既知の液量から減算することで、残液量を求めることができる。なお、試薬残液量は、液面検知機構を用いて求めても良い。液面検知機構は既知であるので詳細な説明は省略する。
また、制御部112は、吸引ノズル102内の試薬温度に基づいても、紫外LED103に給電する電流、電圧および通電時間のいずれか又はその組合せを適切な値に制御する。ここで、制御部112は、吸引ノズル102内の試薬温度が試薬の仕様により定められた使用温度の上限を超えないように紫外LED103に給電する電流、電圧および通電時間のいずれか又はその組合せを適切な値に制御する。吸引ノズル102内の試薬と紫外LED103および外側電極104、内側電極105、固定部108とは断熱部107と断熱部110によって断熱されているが、吸引ノズル102内の試薬温度は、紫外線照射時間の経過と共に、断熱しない場合と比べてゆっくりと上昇し飽和する。特に、内側電極105に近い位置における温度上昇が大きい。そこで、内側電極105に近い位置における吸引ノズル102内の試薬温度をサーミスタ等の温度センサを用いて測定する。直接、試薬温度を測定するのではなく、内側電極105に近い位置における吸引ノズル102の温度を測定することで、間接的に試薬温度を測定しても良い。温度センサの測定結果は配線を通じて制御部112に通知される。
更に、制御部112は、紫外LED103の接合温度に基づいても、紫外LED103に給電する電流、電圧および通電時間のいずれか又はその組合せを適切な値に制御する。ここで、制御部112は、紫外LED103の接合温度が紫外LED103の仕様により定められた接合温度の上限を超えないように紫外LED103に給電する電流、電圧および通電時間のいずれか又はその組合せを適切な値に制御する。紫外LED103の接合温度を直接測定することは困難であるので、紫外LED103の近くにサーミスタ等の温度センサを配置して、はんだ接合部温度を間接的に測定し、そこから計算によって紫外LED103の接合温度を推定する。紫外LED103が複数個の場合、1対1に複数個の温度センサを設けても良いし、代表として1個の温度センサを設けても良い。温度センサの測定結果は配線を通じて制御部112に通知される。
紫外線照射の照射時間やタイミングは、試薬容器開封後の試薬の使用期限と試薬の殺菌に必要となる紫外線照射量、試薬特性の変化の許容範囲の上限に相当する紫外線照射量、そして試薬吸引のタイミングに基づいて決める。例えば、試薬容器開封後の試薬の使用期限まで常に紫外線照射しても、試薬の殺菌に必要となる紫外線照射量以上であり、かつ、試薬特性の変化の許容範囲の上限に相当する紫外照射量以下である場合は、常時照射としても良い。一方、常時照射では試薬の殺菌に必要となる紫外線照射量に対して過剰であり、かつ、試薬特性の変化の許容範囲の上限に相当する紫外照射量以下である場合は、試薬の殺菌に必要となる紫外線照射量以上となる範囲で間欠動作にしても良い。また、常時照射では試薬の殺菌に必要となる紫外線照射量に対して過剰であり、かつ、試薬特性の変化の許容範囲の上限に相当する紫外照射量以上である場合は、試薬の殺菌に必要となる紫外線照射量以上であり、かつ、試薬特性の変化の許容範囲の上限に相当する紫外照射量以下となるよう間欠動作にする。間欠動作を行う際、吸引ノズル102が試薬吸引を行う間隔の時間内で試薬の殺菌に必要となる紫外線照射が可能な場合は、吸引ノズル102が試薬吸引を開始するまでに試薬の殺菌に必要な紫外線照射を行い、試薬の吸引を開始後または試薬の吸引完了後に紫外線を消灯することで、吸引される試薬に対して効率的な殺菌ができる。
自動分析装置をシャットダウンしている間に試薬に紫外線照射する場合に対応するため、紫外線照射に関わる分析部111の一部と制御部112は、自動分析装置をシャットダウンしても電力が供給される試薬保冷庫用の電源等が利用可能である。
殺菌効果のある紫外線は人体にも有害であるため、使用者の紫外線被ばくを防止するために、自動分析装置に試薬容器格納室の扉が開くと紫外LED103を消灯させるインターロック機構を備えても良い。
外側電極104および内側電極105は、電気伝導率と熱伝導率が高いアルミニウム、銅、それらを含む合金などの金属で形成することが望ましい。絶縁部106には樹脂、ゴム、酸化物、窒化物、空気など電気伝導度の低いものを用いる。断熱部107は空気や真空のような空間とするか、樹脂やゴムなど熱伝導率が低い材料を用いる。固定部108に放熱部の機能を持たせ、かつ、電気的接続を可能とする場合には、電気伝導率と熱伝導率が高いアルミニウム、銅、それらを含む合金などの金属で形成することが望ましい。絶縁部109は、電気伝導度が低く、熱伝導度が高い酸化物や窒化物が望ましいが、樹脂やゴムを用いても良い。断熱部110には樹脂、ゴムなど熱伝導率が低い材料を用いる。
本実施の形態では、試薬容器101の口の形状を丸型としたが、丸型以外であっても構わない。例えば、口の形状が角型であった場合は、電極を、口を通過可能な円筒型にしても良いし、口を通過可能な角筒型にしても良い。放熱性を高めるのであれば、口を通過可能な範囲で体積や表面積を大きくするために、外側電極を角穴の角筒形状とし、内側電極を丸穴の角筒形状にすると良い。
また、本実施の形態では、吸引ノズル102が電極の中心を通っているが、中心でなくても構わない。
(1-3)本実施の形態の効果
以上のように構成した本実施の形態における自動分析装置100を用いれば、紫外線源である紫外LED103やその周辺部材、すなわち、外側電極104、内側電極105、放熱部としても機能する固定部108のいずれも吸引ノズル102に触れておらず、内側電極105と吸引ノズル102との間には断熱部107を有し、固定部108と吸引ノズル102との間には断熱部110を設けてあるため、紫外LED103の発する熱が吸引ノズル102内の試薬を加温する効果を抑制できる。その結果、試薬を紫外線殺菌する際に課題となるノズル内試薬の加温による特性変化を防止できる。
また、紫外LED103やその周辺部材である外側電極104、内側電極105、固定部108のいずれも試薬に浸らない。そのため、試薬容器101内の試薬を直接加温することはない。従って、試薬容器101内の試薬の加温による特性変化もまた防止できる。
また、本実施の形態に係る自動分析装置100は、試薬容器101に残存する試薬の液量に応じて試薬の殺菌に使用する紫外線の照射量を適切に制御する。具体的には、制御部112は、試薬の残量の減少に伴い、紫外線照射量が適正量になるように減少させることができる。
また、この制御手法の採用により、照射量不足による試薬内雑菌の増殖や照射量過多による試薬の成分変化を抑制し、試薬の殺菌と試薬特性の維持を両立することが可能となり、より長い間、試薬を利用することが可能になる。
更に、本実施の形態に係る自動分析装置100は、ベンダーから提供される試薬容器101に殺菌機構1を着脱自在に取り付けるため、試薬の交換に際して試薬の移し替え作業が不要である。また、試薬を移し替える場合のような、残留試薬や雑菌の混入などのおそれもない。また、紫外LED103やその周辺部材である外側電極104、内側電極105、固定部108のいずれも試薬に浸らないため、試薬容器101の交換の際に紫外LED103やその周辺部材を洗浄又は清掃する必要は無く、殺菌機構1を引き抜き、新しい試薬容器101に入れるだけで良く、メンテナンスが容易である。
(2)第2の実施の形態
本発明の第2の実施の形態を図5A~図5Dを参照しつつ詳細に説明する。
第1の実施の形態(図4A~図4D等参照)では、殺菌機構1の構成として紫外LED103を2つの円筒型の電極に接続し、円筒型電極を固定部108に固定したのに対して、本実施の形態は、導電性の構造体を電力供給の電極として利用して紫外LED103を取り付けるという実装方法とは別の方法として、回路基板に紫外LEDを取付けるものである。
図5Aは、本実施の形態に係る自動分析装置の構成を概略的に示す図である。また、図5Dは殺菌機構を設置した試薬容器の口周辺部D5の拡大縦断面図であり、図5Bは図5DのB5線におけるZX面断面図、図5Cは図5DのC5線におけるZX面断面図である。
図5Aにおいて、本実施の形態の殺菌機構2は、紫外線源である紫外LED103と中心部に開口部を持つ回路基板115と金属円筒116と固定部108で構成される。紫外LED103は試薬容器101内に配置される。紫外LED103は回路基板115に接続される。図5Aの例では、4つの紫外LED103を並列接続した。回路基板115は、いわゆる放熱基板やメタルベース基板と呼ばれるプリント基板で、アルミニウムや銅などの熱伝導率の高い金属基材の上に比較的熱伝導率の高い絶縁層を積層し、その上に銅箔等による配線がプリントされている。表面となる配線層の上層は絶縁層であるが、紫外LED103のアノードおよびカソードに接続する部分や電力を供給する配線接続部分は電極パッドとして配線層が露出している。電極パッドに接続された紫外LED103の熱は速やかに金属基材に伝えられる。
回路基板115には紫外LED103に電力を供給するための電極パッド117があり、配線113を介して電力が供給される。吸引ノズル102は回路基板115に触れずに貫通しており、回路基板115と吸引ノズル102との間には断熱部107が設けられている。また、金属円筒116と吸引ノズル102との間にも断熱部107が設けられている。回路基板115の裏側、すなわち金属基材側は金属円筒116に取付けられており、金属円筒116は固定部108に固定されている。
固定部108を電気伝導性の高い金属で形成し、固定部108と金属円筒116を電気的に接続し、固定部108や金属円筒116に配線113の一部の代わりをさせても良い。また、固定部108は放熱部として機能し、固定されている金属円筒116と回路基板115を介して、紫外線を照射したときに紫外LED103から発生する熱を放熱しても良い。
図5B~図5Dに示すように、本実施の形態では、固定部108を熱伝導性および電気伝導性の高い金属で形成し、放熱部および配線113の一部の代わりとしている。吸引ノズル102と固定部108が接触する部分に断熱部110を設ける。紫外LED103への電力供給は回路基板215上の電力を供給するための電極パッド117に接続された配線113を通じて行われるが、固定部108と金属円筒116に配線113の一部の代わりをさせている。
紫外LED103から発生する熱の大部分は、回路基板115と金属円筒116と固定部108を介して空気中に放出される。金属円筒116、固定部108の体積や表面積が大きいほど放熱性が高まるため、金属円筒116は試薬容器の口を通過できる範囲で大きくすることが望ましい。
紫外LED103は交換直後の試薬容器101に固定部108を固定した状態、すなわち試薬容器101内の試薬の液面が最も高い位置にある状態でも、試薬に触れない位置に固定される。同様に、回路基板115と金属円筒116もまた試薬に触れない位置に固定される。
紫外LED103、回路基板115、金属円筒116を必ずしも防水する必要はない。しかし、試薬容器101に試薬が入っており、試薬容器101内に殺菌機構2が入った状態で試薬容器101に振動が加わってしまった場合には、紫外LED103、回路基板115、金属円筒116に試薬が触れる可能性もある。従って、紫外LED103、回路基板115、金属円筒116を防水しても良い。
制御部112は、吸引ノズル102内の試薬温度に基づいて、紫外LED103に給電する電流、電圧および通電時間のいずれか又はその組合せを適切な値に制御する。ここで、制御部112は、吸引ノズル102内の試薬温度が試薬の仕様により定められた使用温度の上限を超えないように紫外LED103に給電する電流、電圧および通電時間のいずれか又はその組合せを適切な値に制御する。吸引ノズル102内の試薬と紫外LED103および回路基板115、金属円筒116、固定部108とは断熱部107と断熱部110によって断熱されているが、吸引ノズル102内の試薬温度は、紫外線照射時間の経過と共に、断熱しない場合と比べてゆっくりと上昇し飽和する。特に、回路基板115に近い位置における温度上昇が大きい。そこで、回路基板115に近い位置における吸引ノズル102内の試薬温度をサーミスタ等の温度センサを用いて測定する。直接、試薬温度を測定するのではなく、回路基板215に近い位置における吸引ノズル102の温度を測定することで、間接的に試薬温度を測定しても良い。温度センサの測定結果は配線を通じて制御部112に通知される。
金属円筒116は、電気伝導率と熱伝導率が高いアルミニウム、銅、それらを含む合金などの金属で形成することが望ましい。
本実施の形態では、試薬容器101の口の形状を丸型としたが、丸型以外であっても構わない。例えば、口の形状が角型であった場合に、放熱性を高めるのであれば、口を通過可能な範囲で体積や表面積を大きくするために、回路基板115の形状を口と同じ角型形状かつ中心部に開口部を持つ形状とし、金属円筒116を丸穴の角筒形状の金属に置き換えると良い。また、本実施の形態では、吸引ノズル102が回路基板115および金属円筒116の中心を通っているが、中心でなくても構わない。
その他の装置構成、制御、動作、材質などについては第1の実施の形態と同様である。
以上のように構成した本実施の形態においても第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
また、本実施の形態によれば、紫外線源である紫外LED103やその周辺部材、すなわち、回路基板115、金属円筒116、放熱部としても機能する固定部108のいずれも吸引ノズル102に触れておらず、回路基板115、金属円筒116と吸引ノズル102との間には断熱部107を有し、固定部108と吸引ノズル102との間には断熱部110を設けてあるため、紫外LED103の発する熱が吸引ノズル102内の試薬を加温する効果を抑制できる。また、紫外LED103、回路基板115、金属円筒116、固定部108のいずれも試薬に浸らない。そのため、試薬容器101内の試薬を直接加温することもない。その結果、試薬を紫外線殺菌する際に課題となる加温による試薬の特性変化を防止できる。
(3)第3の実施の形態
本発明の第3の実施の形態を図6A及び図6Bを参照しつつ詳細に説明する。
第1及び第2の実施の形態においては、紫外線源である紫外LEDが殺菌対象の入った試薬容器の容器内に配置される構成としたのに対して、本実施の形態は、試薬容器の大きさや形状によって紫外LEDやその周辺部材が試薬容器内に配置できない場合、例えば、試薬容器201(図6A等参照)の口が小さく、吸引ノズル102は口を通過できるが、紫外LED103を試薬容器201内に配置できない場合の殺菌機構を示すものである。
図6Aは、本実施の形態に係る自動分析装置の構成を概略的に示す図である。また、図6Bは、図6Aにおける殺菌機構を設置した試薬容器の口周辺部B6の拡大ZX面断面図である。
本実施の形態の自動分析装置100では、装置本体の試薬容器格納室の扉を開けて、ベンダーから提供を受けた試薬容器201を格納室内に設置し、吸引ノズル102と殺菌機構3を取付け、扉を閉じて装置を使用する。このとき、使用者は、配布時に取付けられていた蓋を試薬容器101の口から取り外し、露出した口に吸引ノズル102を挿入し、殺菌機構3を口に装着する。
殺菌機構3は紫外線源である紫外LED103と回路基板215と固定部208で構成される。紫外LED103は回路基板215に接続されている。回路基板215はいわゆる放熱基板やメタルベース基板と呼ばれるプリント基板である。回路基板215の表面には紫外LED103に電力を供給するための電極パッドがあり、電極パッドに接続された配線113を通じて紫外LED103への電力供給が行われるが、図6A及び図6Bにおいては電極パッドの記載を省略する。回路基板215は固定部208に固定されており、回路基板215は吸引ノズル102に隣接していない。固定部208は放熱部として機能し、回路基板215を介して、紫外線を照射したときに紫外LED103から発生する熱を空気中に放熱する。固定部208は熱伝導性の高い部材で形成し、吸引ノズル102と固定部208が接触する部分に断熱部110を設ける。紫外LED103への電力供給は回路基板215表面の電力を供給するための電極パッドに接続された配線113を通じて行われるが、固定部208を熱伝導性および電気伝導性の高い部材で形成し、固定部208に配線113の一部の代わりをさせても良い。
固定部の体積や表面積が大きいほど放熱性が高まるため、固定部208は試薬容器格納室に入る範囲で大きくすることが望ましい。また、固定部208にはヒートシンク構造を採用しても良い。
固定部208を試薬容器201の口に装着することにより、試薬容器201は密閉状態になる。但し、吸引ノズル102が試薬を吸引した際には、試薬容器201内に空気が入る隙間はある。なお、固定部208は、試薬容器201の口に対して着脱自在である。
紫外LED103は試薬容器201の外側に固定されるため、試薬容器201内の試薬の液量に依らず、常に試薬に触れない。同様に、紫外LED103に電力を供給する回路基板215もまた試薬に触れない位置に固定される。
紫外LED103、回路基板215を必ずしも防水する必要はない。しかし、試薬容器201に殺菌機構3を取付けた状態で試薬容器201に振動が加わってしまった場合には、紫外LED103、回路基板215が試薬に触れる可能性もある。従って、紫外LED103、回路基板215を防水しても良い。
制御部112は、吸引ノズル102内の試薬温度に基づいて、紫外LED103に給電する電流、電圧および通電時間のいずれか又はその組合せを適切な値に制御する。ここで、制御部112は、吸引ノズル102内の試薬温度が試薬の仕様により定められた使用温度の上限を超えないように紫外LED103に給電する電流、電圧および通電時間のいずれか又はその組合せを適切な値に制御する。吸引ノズル102内の試薬と紫外LED103および回路基板215、固定部208とは断熱部110によって断熱されているが、吸引ノズル102内の試薬温度は、紫外線照射時間の経過と共に、断熱しない場合と比べてゆっくりと上昇し飽和する。特に回路基板215に近い位置における温度上昇が大きい。そこで、回路基板215に近い位置における吸引ノズル102内の試薬温度をサーミスタ等の温度センサを用いて測定する。直接、試薬温度を測定するのではなく、回路基板215に近い位置における吸引ノズル102の温度を測定することで、間接的に試薬温度を測定しても良い。温度センサの測定結果は配線を通じて制御部112に通知される。
固定部208は熱伝導率と電気伝導率が高いアルミニウム、銅、それらを含む合金などの金属で形成することが望ましい。固定部208に電気的接続を行わないのであれば、酸化物や窒化物を用いても良い。
その他の装置構成、制御、動作、材質などについては第1及び第2の実施の形態と同様である。
以上のように構成した本実施の形態においても第1及び第2の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
また、本実施の形態によれば、紫外線源である紫外LED103やその周辺部材、すなわち、回路基板215、放熱部としても機能する固定部208のいずれも吸引ノズル102に触れておらず、固定部208と吸引ノズル102との間には断熱部110が設けてあるため、紫外LED103の発する熱が吸引ノズル102内の試薬を加温する効果を抑制できる。また、紫外LED103、回路基板215、固定部208のいずれも試薬に浸らない。そのため、試薬容器201内の試薬を直接加温することもない。その結果、試薬を紫外線殺菌する際に課題となる加温による試薬の特性変化を防止できる。
(4)第4の実施の形態
本発明の第4の実施の形態を図7A~図7Eを参照しつつ詳細に説明する。
第1~第3の実施の形態においては、試薬容器の口が1つである場合の構成例を示したが、本実施の形態は、試薬容器の口が2つ以上ある場合に、吸引ノズルを挿入する口と殺菌機構を取付ける口を分けた構成としたものである。
図7Aは、本実施の形態に係る自動分析装置の構成を概略的に示す図である。また、図7B~図7Dは、図7Aにおける殺菌機構を設置した試薬容器の口周辺部B7の拡大ZX面断面図である。
図7Aに示すように、本実施の形態の試薬容器301は、上部に2つの口を有している。
本実施の形態の自動分析装置100では、装置本体の試薬容器格納室の扉を開けて、ベンダーから提供を受けた試薬容器301を格納室内に設置し、吸引ノズル102と殺菌機構4を取付け、扉を閉じて装置を使用する。このとき、使用者は、配布時に取付けられていた2つの蓋を試薬容器301の2つの口から取り外し、露出した一方の口に吸引ノズル102を挿入し、もう一方の口に殺菌機構4を挿入する。
殺菌機構4は紫外線源である紫外LED103と回路基板315と金属円筒216と固定部308Aで構成される。紫外LED103は回路基板315に接続されている。回路基板315はいわゆる放熱基板やメタルベース基板と呼ばれるプリント基板である。回路基板315の表面には紫外LED103に電力を供給するための電極パッド117があり、電極パッド117に接続された配線113を通じて紫外LED103への電力供給が行われる。また、回路基板315は貫通穴を有し、配線113が通過できる。回路基板315の裏側は金属円筒216に取付けられており、金属円筒216は固定部308Aに固定されている。
固定部308Aを電気伝導性の高い金属で形成し、固定部308Aと金属円筒216を電気的に接続し、固定部308Aや金属円筒216に配線113の一部の代わりをさせても良い。また、固定部308Aは放熱部として機能し、固定されている金属円筒216と回路基板315を介して、紫外線を照射したときに紫外LED103から発生する熱を放熱しても良い。
本実施の形態では、固定部308Aを熱伝導性および電気伝導性の高い金属で形成し、放熱部および配線113の一部の代わりとした場合について説明する。固定部308Aを熱伝導性の高い部材で形成することで紫外LED103から発生する熱の大部分は、回路基板315と金属円筒216と固定部308Aを介して空気中に放出される。図7B~図7Dに示すように、2つの電極パッド117に接続された2本の配線の内、一方は回路基板315の有する貫通穴と金属円筒216内を通過し、もう一方は金属円筒216に電気的に接続される。固定部308Aは金属円筒216と電気的に接続されているため、固定部308Aと金属円筒216は配線113の一部として機能する。
金属円筒216と固定部308Aの体積や表面積が大きいほど放熱性が高まるため、金属円筒216は試薬容器の口を通過できる範囲で大きくすることが望ましく、固定部308Aは試薬容器格納室に入る範囲で大きくすることが望ましい。また、固定部308Aにはヒートシンク構造を採用しても良い。
吸引ノズル102は固定部308Bによって固定される。固定部308Aと固定部308Bをそれぞれの試薬容器301の口に装着することにより、試薬容器301は密閉状態になる。但し、吸引ノズル102が試薬を吸引した際には、試薬容器301内に空気が入る隙間はある。なお、固定部308Aと固定部308Bは、試薬容器301の口に対して着脱自在である。
殺菌機構4と吸引ノズル102を試薬容器301に挿入する操作を同時に行うために、固定部308Aと固定部308Bを一体化させても良い。一体化させる場合は、固定部308B側も放熱部として機能するため、吸引ノズル102と固定部が接触する部分に断熱部を設けることで吸引ノズル102と放熱部の機能を持った固定部とを断熱する。
紫外LED103は交換直後の試薬容器301に固定部308Aを固定した状態、すなわち試薬容器301内の試薬の液面が最も高い位置にある状態でも、試薬に触れない位置に固定される。同様に、回路基板315と金属円筒216もまた試薬に触れない位置に固定される。
紫外LED103、回路基板315、金属円筒216を必ずしも防水する必要はない。しかし、試薬容器301内に殺菌機構4が入った状態で試薬容器301に振動が加わってしまった場合には、紫外LED103、回路基板315、金属円筒216に試薬が触れる可能性もある。従って、紫外LED103、回路基板315、金属円筒216を防水しても良い。
固定部308Aと固定部308Bを一体化しない場合、紫外LED103から発生する熱が吸引ノズル102内の試薬を加温することはない。従って、制御部112は、吸引ノズル102内試薬温度に基づいて、紫外LED103に給電する電流、電圧、および通電時間のいずれか又はその組合せを制御する必要はない。
一方、固定部308Aと固定部308Bを一体化した場合、吸引ノズル102と固定部が接触する部分に断熱部が設けてあるが、吸引ノズル102内の試薬温度は、紫外線照射時間の経過と共に上昇し飽和する。この温度上昇が許容範囲に収まるように、断熱部を厚くする、固定部308B側を放熱性の低い部材で構成する、固定部308Aと固定部308Bの間に断熱部を設けるなどの対策を行う。
対策を行っても吸引ノズル102内の試薬温度の上昇が許容範囲を超える場合、制御部112は、吸引ノズル102内内試薬温度が試薬の仕様により定められた使用温度の上限を超えないように紫外LED103に給電する電流、電圧および通電時間のいずれか又はその組合せを適切な値に制御する。固定部に近い位置における吸引ノズル102内の試薬温度をサーミスタ等の温度センサを用いて測定する。直接、試薬温度を測定するのではなく、固定部に近い位置における吸引ノズル102の温度を測定することで、間接的に試薬温度を測定しても良い。温度センサの測定結果は配線を通じて制御部112に通知する。
金属円筒216は、電気伝導率と熱伝導率が高いアルミニウム、銅、それらを含む合金などの金属で形成することが望ましい。固定部308Aに放熱部および配線113の一部の代わりをさせる場合には、電気伝導率と熱伝導率が高いアルミニウム、銅、それらを含む合金などの金属で形成することが望ましい。固定部308Aに電気的接続を行わないのであれば、熱伝導率が高い酸化物や窒化物を用いても良い。
固定部308Aと固定部308Bを一体化する場合、固定部308Aと同じ材質にすることで放熱性を高めることができる。その場合、吸引ノズル102と固定部が接触する部分に設ける断熱部は、樹脂やゴムなど熱伝導率の低い材料で形成する。この断熱部を厚くしても吸引ノズル102内の試薬温度の上昇が許容範囲を超える場合には固定部308Bを樹脂で形成し、金属や酸化物や窒化物で形成した固定部308Aと一体化させても良い。
その他の装置構成、制御、動作、材質などについては第1~第3の実施の形態と同様である。
以上のように構成した本実施の形態においても第1~第3の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
また、本実施の形態によれば、紫外線源である紫外LED103やその周辺部材、すなわち、回路基板315、放熱部としても機能する固定部308Aのいずれも吸引ノズル102内の試薬とは断熱構造部としての隔離部により隔離されている。そのため、紫外LED103の発する熱が吸引ノズル102内の試薬を加温することは無い。また、固定部308Aと固定部308Bを一体化しても固定部と吸引ノズル102との間に断熱部が設けてあるため、紫外LED103の発する熱が吸引ノズル102内の試薬を加温する効果も抑制できる。また、紫外LED103、回路基板315、固定部308Aのいずれも試薬に浸らない。また、固定部308Aと固定部308Bを一体化しても固定部は試薬に浸らない。そのため、試薬容器301内の試薬を直接加温することはない。その結果、試薬を紫外線殺菌する際に課題となる加温による試薬の特性変化を防止できる。
(5)第5の実施の形態
本発明の第5の実施の形態を図8A及び図8Bを参照しつつ詳細に説明する。
第4の実施の形態では、上部に2つの口を有する試薬容器の一方の口に吸引ノズルを挿入し、もう一方の口に殺菌機構を挿入したのに対し、本実施の形態は、試薬容器401の口が小さく、紫外LED103を試薬容器401内に配置できない場合における殺菌機構を示すものである。
図8Aは、本実施の形態に係る自動分析装置の構成を概略的に示す図である。また、図8Bは、図8Aにおける殺菌機構を設置した試薬容器の口周辺部B8の拡大ZX面断面図である。
本実施の形態において、自動分析装置100では、装置本体の試薬容器格納室の扉を開けて、ベンダーから提供を受けた試薬容器401を格納室内に設置し、吸引ノズル102と殺菌機構5を取付け、扉を閉じて装置を使用する。このため、使用者は、配布時に取付けられていた2つの蓋を試薬容器401の2つの口から取り外し、露出した一方の口に吸引ノズル102を挿入し、もう一方の口に殺菌機構5を装着する。
殺菌機構5は紫外線源である紫外LED103と回路基板415と固定部408Aで構成される。紫外LED103は回路基板415に接続されている。回路基板415はいわゆる放熱基板やメタルベース基板と呼ばれるプリント基板である。回路基板415の表面には紫外LED103に電力を供給するための電極パッドがあり、電極パッドに接続された配線113を通じて紫外LED103への電力供給が行われるが、図8A及び図8Bにおいては電極パッドの記載を省略する。回路基板415は固定部408Aに固定されている。
固定部408Aを電気伝導性の高い金属で形成し、固定部408Aに配線113の一部の代わりをさせても良い。また、固定部408Aは放熱部として機能し、固定されている回路基板415を介して、紫外線を照射したときに紫外LED103から発生する熱を放熱しても良い。
本実施の形態では、固定部408Aを熱伝導性および電気伝導性の高い金属で形成した場合について説明する。固定部408Aを熱伝導性の高い部材で形成することで紫外LED103から発生する熱の大部分は、回路基板415と固定部408Aを介して空気中に放出される。また、固定部408Aに配線113の一部の代わりをさせても良い。
固定部408Aの体積や表面積が大きいほど放熱性が高まるため、固定部408Aは試薬容器格納室に入る範囲で大きくすることが望ましい。また、固定部408Aにはヒートシンク構造を採用しても良い。
吸引ノズル102は固定部408Bによって固定される。固定部408Aと固定部408Bをそれぞれの試薬容器401の口に装着することにより、試薬容器401は密閉状態になる。但し、吸引ノズル102が試薬を吸引した際には、試薬容器401内に空気が入る隙間はある。なお、固定部408Aと固定部408Bは、試薬容器401の口に対して着脱自在である。
殺菌機構5と吸引ノズル102を試薬容器401に挿入する操作を同時に行うために、固定部408Aと固定部408Bを一体化させても良い。一体化させる場合は、固定部408B側も放熱部として機能するため、吸引ノズル102と固定部が接触する部分に断熱部を設けることで吸引ノズル102と放熱部の機能を持った固定部とを断熱する。
紫外LED103は試薬容器401の外側に固定されるため、試薬容器401内の試薬の液量に依らず、常に試薬に触れない。同様に、紫外LED103に電力を供給する回路基板415もまた試薬に触れない位置に固定される。
紫外LED103、回路基板415を必ずしも防水する必要はない。しかし、試薬容器401に殺菌機構5を取付けた状態で試薬容器401に振動が加わってしまった場合には、紫外LED103、回路基板415が試薬に触れる可能性もある。従って、紫外LED103、回路基板415を防水しても良い。
固定部408Aと固定部408Bを一体化しない場合、紫外LED103から発生する熱が吸引ノズル102内の試薬を加温することはない。従って、制御部112は、吸引ノズル102内試薬温度に基づいて、紫外LED103に給電する電流、電圧、および通電時間のいずれか又はその組合せを制御する必要はない。
一方、固定部408Aと固定部408Bを一体化した場合、吸引ノズル102と固定部が接触する部分に断熱部が設けてあるが、吸引ノズル102内の試薬温度は、紫外線照射時間の経過と共に上昇し飽和する。この温度上昇が許容範囲に収まるように、断熱部を厚くする、固定部408B側を放熱性の低い部材で構成する、固定部408Aと固定部408Bの間に断熱部を設けるなどの対策を行う。
対策を行っても吸引ノズル102内の試薬温度の上昇が許容範囲を超える場合、制御部112は、吸引ノズル102内内試薬温度が試薬の仕様により定められた使用温度の上限を超えないように紫外LED103に給電する電流、電圧および通電時間のいずれか又はその組合せを適切な値に制御する。固定部に近い位置における吸引ノズル102内の試薬温度をサーミスタ等の温度センサを用いて測定する。直接、試薬温度を測定するのではなく、固定部に近い位置における吸引ノズル102の温度を測定することで、間接的に試薬温度を測定しても良い。温度センサの測定結果は配線を通じて制御部112に通知する。
固定部408Aに放熱部および配線113の一部の代わりをさせる場合には、電気伝導率と熱伝導率が高いアルミニウム、銅、それらを含む合金などの金属で形成することが望ましい。固定部408Aに電気的接続を行わないのであれば、熱伝導率が高い酸化物や窒化物を用いても良い。
固定部408Aと固定部408Bを一体化する場合、固定部408Aと同じ材質にすることで放熱性を高めることができる。その場合、吸引ノズル102と固定部が接触する部分に設ける断熱部は、樹脂やゴムなど熱伝導率の低い材料で形成する。この断熱部を厚くしても吸引ノズル102内の試薬温度の上昇が許容範囲を超える場合には固定部408Bを樹脂で形成し、金属や酸化物や窒化物で形成した固定部408Aと一体化させても良い。
その他の装置構成、制御、動作、材質などについては第4の実施の形態と同様である。
以上のように構成した本実施の形態においても第4の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
また、本実施の形態によれば、紫外線源である紫外LED103やその周辺部材、すなわち、回路基板415、放熱部としても機能する固定部408Aのいずれも吸引ノズル102内の試薬とは断熱構造部としての隔離部により隔離されている。そのため、紫外LED103の発する熱が吸引ノズル102内の試薬を加温することは無い。また、固定部408Aと固定部408Bを一体化しても固定部と吸引ノズル102との間に断熱部が設けてあるため、紫外LED103の発する熱が吸引ノズル102内の試薬を加温する効果も抑制できる。また、紫外LED103、回路基板415、固定部408Aのいずれも試薬に浸らない。また、固定部408Aと固定部408Bを一体化しても固定部は試薬に浸らない。そのため、試薬容器401内の試薬を直接加温することはない。その結果、試薬を紫外線殺菌する際に課題となる加温による試薬の特性変化を防止できる。
(6)第6の実施の形態
本発明の第6の実施の形態を図9A~図9Eを参照しつつ詳細に説明する。
第1~第5の実施の形態では、試薬を取り出すための口が試薬容器の上部にある場合の構成を示したのに対し、本実施の形態では、試薬を取り出すための口が試薬容器の下部にある場合の殺菌機構の構成を示すものである。
図9Aは、本実施の形態に係る自動分析装置の構成を概略的に示す図である。また、図9B~図9Dは、図9Aにおける殺菌機構を設置した試薬容器の口周辺部B9の拡大ZX面断面図である。
図9Aに示すように、本実施の形態の試薬容器501では、試薬を取り出すための口が下部にあり、空気を入れるための口が上部にある。
本実施の形態の自動分析装置100では、装置本体の試薬容器格納室の扉を開けて、ベンダーから提供を受けた試薬容器501を格納室内に設置し、吸引ノズル102と殺菌機構6を取付け、扉を閉じて装置を使用する。試薬容器501には上部と下部に1つずつ口があり、それぞれ蓋が取付けられている。下部の口は試薬を取り出すための口で、蓋を外し、口を下向きにして装置本体に装着することで、吸引ノズル102から試薬の取り出しが可能となる。上部の口は吸引ノズル102を介して試薬を試薬容器501から取り出した際に、試薬容器501に空気を取り込むための口である。試薬を紫外線殺菌せずに使用する場合は、上部の口を緩めて使用する。このとき、使用者は、配布時に取付けられていた2つの蓋を試薬容器501の2つの口から取り外し、試薬容器501を装置本体に装着し、露出した上部の口に殺菌機構6を装着する。
殺菌機構6は紫外線源である紫外LED103と回路基板515と金属円筒316と固定部508で構成される。紫外LED103は回路基板515に接続されている。回路基板515はいわゆる放熱基板やメタルベース基板と呼ばれるプリント基板である。回路基板515の表面には紫外LED103に電力を供給するための電極パッド117があり、電極パッド117に接続された配線113を通じて紫外LED103への電力供給が行われる。また、回路基板515は貫通穴を有し、配線113が通過できる。回路基板515の裏側は金属円筒316に取付けられており、金属円筒316は固定部508に固定されている。
固定部508を電気伝導性の高い金属で形成し、固定部508と金属円筒316を電気的に接続し、固定部508や金属円筒316に配線113の一部の代わりをさせても良い。また、固定部508は放熱部として機能し、固定されている金属円筒316と回路基板515を介して、紫外線を照射したときに紫外LED103から発生する熱を放熱しても良い。
本実施の形態では、固定部508を熱伝導性および電気伝導性の高い金属で形成し、放熱部および配線113の一部の代わりとした場合について説明する。固定部508を熱伝導性の高い部材で形成することで紫外LED103から発生する熱の大部分は、回路基板515と金属円筒316と固定部508を介して空気中に放出される。図9B~図9Eに示すように、2つの電極パッド117に接続された2本の配線の内、一方は回路基板515の有する貫通穴と金属円筒316内を通過し、もう一方は金属円筒316に電気的に接続される。固定部508は金属円筒316と電気的に接続されているため、固定部508と金属円筒316は配線113の一部として機能する。
金属円筒316と固定部508の体積や表面積が大きいほど放熱性が高まるため、金属円筒316は試薬容器の口を通過できる範囲で大きくすることが望ましく、固定部508は試薬容器格納室に入る範囲で大きくすることが望ましい。また、固定部508にはヒートシンク構造を採用しても良い。
試薬容器501を装置本体に装着し、固定部508を試薬容器501の上部の口に装着することにより、試薬容器501は密閉状態になる。但し、吸引ノズル102が試薬を吸引した際には、試薬容器501内に空気が入る隙間はある。なお、固定部508は、試薬容器501の上部の口に対して着脱自在である。
紫外LED103は交換直後の試薬容器501に固定部508を固定した状態、すなわち試薬容器501内の試薬の液面が最も高い位置にある状態でも、試薬に触れない位置に固定される。同様に、回路基板515と金属円筒316もまた試薬に触れない位置に固定される。
紫外LED103、回路基板515、金属円筒316を必ずしも防水する必要はない。しかし、試薬容器501内に殺菌機構6が入った状態で試薬容器501に振動が加わってしまった場合には、紫外LED103、回路基板515、金属円筒316に試薬が触れる可能性もある。従って、紫外LED103、回路基板515、金属円筒316を防水しても良い。
紫外LED103から発生する熱が吸引ノズル102内の試薬を加温することはない。従って、制御部112は、吸引ノズル102内試薬温度に基づいて、紫外LED103に給電する電流、電圧、および通電時間のいずれか又はその組合せを制御する必要はない。
金属円筒316は、電気伝導率と熱伝導率が高いアルミニウム、銅、それらを含む合金などの金属で形成することが望ましい。固定部508に放熱部および配線113の一部の代わりをさせる場合には、電気伝導率と熱伝導率が高いアルミニウム、銅、それらを含む合金などの金属で形成することが望ましい。固定部508に電気的接続を行わないのであれば、熱伝導率が高い酸化物や窒化物を用いても良い。
その他の装置構成、制御、動作、材質などについては第2の実施の形態と同様である。
以上のように構成した本実施の形態においても第2の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
また、本実施の形態によれば、紫外線源である紫外LED103やその周辺部材、すなわち、回路基板515、放熱部としても機能する固定部508のいずれも吸引ノズル102内の試薬とは断熱構造部としての隔離部により隔離されている。そのため、紫外LED103の発する熱が吸引ノズル102内の試薬を加温することは無い。また、紫外LED103、回路基板515、固定部508のいずれも試薬に浸らない。そのため、試薬容器501内の試薬を直接加温することはない。その結果、試薬を紫外線殺菌する際に課題となる加温による試薬の特性変化を防止できる。
(7)第7の実施の形態
本発明の第7の実施の形態を図10を参照しつつ詳細に説明する。
第6の実施の形態では、試薬を取り出すための口が下部にあり、空気を入れるための口が上部にある試薬容器を用いた構成としたのに対して、本実施の形態は、空気を入れるための口が無く、小さな穴である場合の構成を示すものである。
図10は、本実施の形態に係る自動分析装置の構成を概略的に示す図である。
図10に示すように、本実施の形態の試薬容器601では、試薬を取り出すための口が下部にあり、空気を入れるための空気穴118が上部にある。
自動分析装置100では、装置本体の試薬容器格納室の扉を開けて、ベンダーから提供を受けた試薬容器601を格納室内に設置し、吸引ノズル102と殺菌機構7を取付け、扉を閉じて装置を使用する。試薬容器601には上部に空気穴118があり、下部には口があり、蓋が取付けられている。下部の口は試薬を取り出すための口で、蓋を外し、口を下向きにして装置本体に装着することで、吸引ノズル102から試薬の取り出しが可能となる。上部の空気穴118は吸引ノズル102を介して試薬を試薬容器601から取り出した際に、試薬容器601に空気を取り込むための穴である。このため、配布時に取付けられていた蓋を試薬容器601の口から取り外し、試薬容器601を装置本体に装着し、空気穴の上部、すなわち試薬容器601の外側に殺菌機構7を装着する。
殺菌機構7は紫外線源である紫外LED103と回路基板615と固定部608で構成される。紫外LED103は回路基板615に接続されている。回路基板615はいわゆる放熱基板やメタルベース基板と呼ばれるプリント基板である。回路基板615の表面には紫外LED103に電力を供給するための電極パッドがあり、電極パッドに接続された配線113を通じて紫外LED103への電力供給が行われるが、図10では、電極パッドの記載を省略する。回路基板615は固定部608に固定されている。
固定部608を電気伝導性の高い金属で形成し、固定部608に配線113の一部の代わりをさせても良い。また、固定部608は放熱部として機能し、固定されている回路基板615を介して、紫外線を照射したときに紫外LED103から発生する熱を放熱しても良い。
本実施の形態では、固定部608を熱伝導性および電気伝導性の高い金属で形成し、放熱部および配線113の一部の代わりとした場合について説明する。固定部608を熱伝導性の高い部材で形成することで紫外LED103から発生する熱の大部分は、回路基板615と固定部608を介して空気中に放出される。固定部608に配線113の一部の代わりをさせても良い。
固定部608の体積や表面積が大きいほど放熱性が高まるため、固定部608は試薬容器格納室に入る範囲で大きくすることが望ましい。また、固定部608にはヒートシンク構造を採用しても良い。
試薬容器601を装置本体に装着し、固定部608を試薬容器601の上部の口に装着することにより、試薬容器601は密閉状態になる。但し、吸引ノズル102が試薬を吸引した際には、試薬容器601内に空気が入る隙間はある。なお、固定部608は、試薬容器601の上部の口に対して着脱自在である。
紫外LED103は試薬容器601の外側に固定されるため、試薬容器601内の試薬の液量に依らず、常に試薬に触れない。同様に、紫外LED103に電力を供給する回路基板615もまた試薬に触れない位置に固定される。
紫外LED103、回路基板615を必ずしも防水する必要はない。しかし、試薬容器601に殺菌機構5を取付けた状態で試薬容器601に振動が加わってしまった場合には、紫外LED103、回路基板615が試薬に触れる可能性もある。従って、紫外LED103、回路基板615を防水しても良い。
紫外LED103から発生する熱が吸引ノズル102内の試薬を加温することはない。従って、制御部112は、吸引ノズル102内試薬温度に基づいて、紫外LED103に給電する電流、電圧、および通電時間のいずれか又はその組合せを制御する必要はない。
固定部608に放熱部および配線113の一部の代わりをさせる場合には、電気伝導率と熱伝導率が高いアルミニウム、銅、それらを含む合金などの金属で形成することが望ましい。固定部608に電気的接続を行わないのであれば、熱伝導率が高い酸化物や窒化物を用いても良い。
その他の装置構成、制御、動作、材質については第2の実施の形態と同様である。
以上のように構成した本実施の形態においても第2の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
また、本実施の形態によれば、紫外線源である紫外LED103やその周辺部材、すなわち、回路基板615、放熱部としても機能する固定部608のいずれも吸引ノズル102内の試薬とは断熱構造部としての隔離部により隔離されている。そのため、紫外LED103の発する熱が吸引ノズル102内の試薬を加温することは無い。また、紫外LED103、回路基板615、固定部608のいずれも試薬に浸らない。そのため、試薬容器601内の試薬を直接加温することはない。その結果、試薬を紫外線殺菌する際に課題となる加温による試薬の特性変化を防止できる。
(8)第8実施の形態
本発明の第8の実施の形態を図11を参照しつつ詳細に説明する。
第1~第7の実施の形態においては、試薬容器が装置内に固定され、吸引ノズルもまた、試薬容器に対して固定された場合の構成としたのに対し、本実施の形態は、回転する円盤上に複数の試薬容器を並べられた試薬ディスクに試薬容器が配置される場合の構成を示すものである。このような構成の場合、吸引ノズルは各試薬を使用するときのみ試薬容器の口に挿入され、試薬を吸引し、例えば、検体と試薬とを反応させる反応容器に試薬を吐出する。
図11は、本実施の形態に係る自動分析装置の構成をのうち、試薬ディスク周辺の構成を抜き出して概略的に示す図である。
ここで、本実施の形態における試薬ディスクとは、基板上に複数の試薬容器を並べて配置可能なものであって、所定の試薬吸引位置に任意の試薬容器が位置づけられるように、ディスクを回転移動する機構を備えるものである。
本実施の形態の自動分析装置100では、装置本体を覆うカバーを開けて、ベンダーから提供を受けた試薬容器701を装置本体の試薬保管部119内の試薬ディスクに配置して使用する。このため、使用者は、配布時に取付けられていた蓋を試薬容器701の口から取り外し、試薬ディスクに配置する。
試薬の吸引・吐出には吸引ノズル202を備えた試薬分注機構120を用いる。試薬分注機構120は吸引した試薬を反応容器に吐出する。図11では反応容器の記載を省略する。
紫外線照射部121を備えた殺菌機構8は、試薬容器701に取付けることなく、試薬容器701の口に向けて紫外線を照射することができる。紫外線源には紫外LEDを採用し、紫外線の波長は、例えば実施の形態1のように選定している。殺菌が必要な試薬の種類が複数あり、好適な波長が異なる場合には、波長の異なる複数の紫外LEDを搭載する。
紫外線照射部121が殺菌対象の試薬が入った試薬容器701Aの口に向けて紫外線を照射するときは、紫外線照射部121の先端が試薬容器701Aの口の上部かつ、挿入されない位置に固定される。紫外線を照射するとき試薬ディスクは回転していても停止していても良い。回転中に紫外線を照射する場合は、試薬容器701Aの口が紫外線照射部121の下を通過中に紫外線を照射する。従って、好適な波長が異なる複数の試薬に対して、試薬ディスク回転中に紫外線を照射する場合には、波長の異なる複数の紫外LEDを切り替えて、各試薬に好適な波長の紫外線を照射する。
殺菌効果のある紫外線は人体にも有害であるため、使用者の紫外線被ばくを防止するために、自動分析装置に装置本体を覆うカバーが開くと紫外LEDを消灯させるインターロック機構を備えても良い。なお、カバーは紫外線を遮蔽する樹脂や金属などで構成する。
本実施の形態によれば、紫外線源である紫外LEDで構成された紫外線照射部121と吸引ノズル202を備えた試薬分注機構120は断熱構造部としての隔離部により隔離されているため、殺菌機構8を構成する紫外LEDやその周辺部材の発する熱が吸引ノズル202内の試薬を加温する効果はない。また、紫外線照射部121が試薬に浸ることもない。その結果、試薬を紫外線殺菌する際に問題となる加温による試薬の特性変化を防止できる。
(9)第9の実施の形態
本発明の第9の実施の形態を図12A、図12B、図13A、図13B、及び、図14A~図14Dを参照しつつ詳細に説明する。
第1~第8の実施の形態では、試薬容器内の試薬を紫外線で殺菌するために紫外線源に紫外LEDを用いた。これに対して、本実施の形態では、紫外LEDが紫外線ランプと比べて紫外線照射の指向性が高いことを考慮し、その個数や配置、水平面に対する傾き角度について、試薬容器の形状や寸法、紫外LEDと吸引ノズルの位置関係、微生物の進入ルートを考慮して決定する。
試薬容器の形状や寸法のうち、特に重要なのは、試薬容器の上部に殺菌機構を挿入可能な口があるかどうかと、その位置である。
第1、第2、第4、及び、第6の実施の形態のように、試薬容器を装置本体に固定したとき、試薬容器の上部に殺菌機構を挿入可能な口がある場合は、殺菌機構を試薬容器内に入れた方が、短い照射時間で高い殺菌効果が得られる。
一方、第3、第5、第7、及び、第8の実施の形態のように、試薬容器の上部の口が小さく殺菌機構を挿入できない場合や、上部に口が無く空気穴が有る場合、試薬ディスクに適用する場合は、試薬容器外から照射する。この場合、試薬容器内の紫外線照射範囲は口又は穴の大きさと、口と紫外線源との距離で決まる。また、試薬容器内から照射する場合と比較して、直接試薬に入射する紫外線量が減少するため、殺菌効果を得るために比較的長い照射時間が必要となる。
図12A及び図12Bは、本実施の形態に係る試薬容器の紫外LEDとの位置関係の一例を示す縦断面図である。
図12A及び図12Bを用いて、試薬容器の上部中央に口があり、紫外LEDを試薬容器内に配置した場合の照射範囲と、同じ試薬容器に対して紫外LEDを試薬容器外に配置した場合の照射範囲を比較する。ここでは、吸引ノズルや紫外線源の周辺部材は省略する。
図12Aにおいて、試薬容器801には試薬の高さ122まで試薬で満たされており、紫外LED103は試薬容器内かつ試薬の高さ122より上に配置してある。紫外LED103表面の垂線123、すなわち向きは真下である。本実施の形態では照射範囲の目安に指向半値角を用いる。紫外LED103は、垂線123方向の紫外線強度が最も強く、垂線123方向との角度を大きくすると強度が減少し、指向半値角である±60°で半分となる。本実施の形態では、強度が半分となる紫外線124と試薬容器801の内壁の内側を照射範囲とする。図12Bにおいて、紫外LED103の配置を試薬容器801外に配置した。試薬高さ122は図12Aと同じである。強度が半分となる紫外線124は口部分の内壁に照射される。図中に口の突起より下側に入射する紫外線125を示す。この場合、紫外線124と紫外線125と試薬容器701の内壁で囲まれた空間が照射範囲となる。口が大きいほど、また、紫外LED103が試薬容器801に近いほど試薬に対する照射範囲は広くなる。
図12A及び図12Bにおいて、照射範囲の外側にある試薬は紫外線殺菌がされにくい。しかしながら、全く紫外線殺菌されないということではない。照射範囲の外側にある試薬にも、強度が垂線123方向の半分未満の紫外線や、試薬容器801の内壁に入射し反射や散乱した紫外線が照射範囲の外側にも入射するため実用的な紫外線殺菌ができる可能性がある。
照射範囲内の試薬に対して、試薬の殺菌に必要となる紫外線照射量以上である一方、照射範囲外の一部の試薬に対しては試薬の殺菌に必要となる紫外線照射量未満であった場合には、紫外LEDの個数や配置、水平面に対する傾き角度を変更する。
図13A及び図13Bは、本実施の形態に係る試薬容器の紫外LEDとの位置関係の他の例を示す縦断面図である。
図13A及び図13Bでは、図12A及び図12Bと比較して、紫外LEDの個数を2個に増やし、紫外LEDの向きを真下ではない角度に調節することで試薬を全て照射範囲内に含めた配置の例を示す。試薬容器801の上部中央に口があり、紫外LED103Aと103Bの両方とも試薬容器801内、試薬の高さ122より上に配置してある。複数の紫外LEDを異なる角度で配置する実装方法としては、第2の実施の形態に示したような筒型の電極に紫外LEDを接続する方法が適している。紫外LEDの取り付け位置に切削加工により傾きを付けることで角度の調節が可能である。
紫外LEDを試薬容器内に配置し、試薬容器内の試薬を全て照射範囲に含め、試薬の殺菌に必要となる紫外線照射量以上にする場合、必要な紫外LEDの個数や、角度は試薬容器の形状や寸法、口の位置、吸引ノズルとの位置関係が重要となる。例えば、口の位置が図13Aに示す試薬容器の上部中央から、図13Bに示す上部右側に変更した場合は、紫外LED103Aの水平面に対する傾き角度を大きくし、紫外LED103Bの角度を小さくする。
図14A~図14Dは、本実施の形態に係る試薬容器の紫外LEDとの位置関係のさらに他の例を示す縦断面図である。
例えば、図14Aに示すように、試薬容器の剛性増加やハンドリング性向上や識別のために試薬容器の表面と裏面から窪ませて内壁を接合させた構造の試薬容器に紫外線殺菌を適用する場合を説明する。試薬容器901は中央付近に窪み126を有し、口は上部右側にある。試薬容器901は窪み126を有すること以外は図13Bの試薬容器801と同一である。図14Aの試薬容器901内に図13Bと同一に紫外LEDを配置したものを図14Bに示す。窪み126に起因して、紫外線が直接照射されない影領域127が発生する。影領域127内にある試薬は紫外線殺菌がされにくい。しかしながら、全く紫外線殺菌されないということではない。試薬容器901の内壁に入射し反射や散乱した紫外線が影領域にも入射するため実用的な紫外線殺菌ができる可能性がある。影領域127の紫外線照射量を増加させるには、紫外LEDの個数を増やすことや角度を調節することが挙げられる。角度を調節することによって紫外線照射量を増加させる例を説明する。図14Bにおいて、紫外LED103Aが発する最も強度が強い紫外線は紫外LED103A表面の垂線123A方向の紫外線であった。この紫外線は窪み126による内壁に入射し反射や散乱する。反射や散乱による紫外線128は直接影領域127には入射しない。一方、図14Cのように、図14Bと比較して紫外LED103Aの水平面に対する傾き角度を大きくし、紫外LED103Aが発する最も強度が強い紫外線を影領域127付近の試薬容器801内壁に入射させると、発生した反射や散乱による紫外線128は影領域127に入射するため紫外線照射量が増加する。
影領域へ紫外線を照射する場合に限らず、直接入射する紫外線以外の反射や散乱した紫外線を利用することは重要である。試薬容器内の反射や散乱による紫外線の強度を高める方法としては、試薬容器の材質を紫外線反射部材にすることや、試薬容器の外側を紫外線反射部材で囲うことが挙げられる。前者は、試薬容器内壁の反射率を高めることができ、後者は、試薬容器を透過した紫外線を再び試薬容器内に戻す効果がある。紫外線反射部材としては、紫外線に対する反射率の高いフッ素系樹脂や、金属を用いる。より具体的には、PTFEやアルミニウムである。
次に、紫外LEDと吸引ノズルの位置関係を考慮した紫外LEDの配置方法について説明する。第1~第5の実施の形態のように吸引ノズルが試薬容器に挿入される構成では、試薬容器の側面や底面に吸引ノズルによる影領域が形成される場合がある。一方、第6及び第7の実施の形態のように吸引ノズルが試薬容器に挿入されない構成では、吸引ノズルによる影領域は形成されない。吸引ノズルが試薬容器に挿入される構成の内、第1及び第2の実施の形態のように吸引ノズルを囲むように紫外LEDを配置した場合には、試薬容器底面に形成される以外の影領域を無くすことができる。一方、第3~第5の実施の形態のように吸引ノズルを囲むように紫外LEDを配置していない場合には、試薬容器側面および底面の影領域を無くすことができない。影領域内にある試薬は紫外線殺菌がされにくい。しかしながら、全く紫外線殺菌されないということではない。試薬容器の内壁に入射し反射や散乱した紫外線が影領域にも入射するため実用的な紫外線殺菌ができる可能性がある。
次に、微生物の進入ルートが既知の場合における進入ルートを考慮した紫外LEDの配置方法について説明する。試薬容器内への微生物の進入ルートとしては、(ルート1)試薬容器の口や空気穴から空気と共に入ってくる、(ルート2)吸引ノズルの表面に付着しており、吸引ノズルを試薬容器に入れることで入ってくる、(ルート3)吸引ノズル内から逆流して出てくる、が挙げられる。(ルート1)に対しては、図12Aのように試薬容器の外側から口や空気穴の開口部全体を紫外線照射することが有効である。図13A及び図13Bのように試薬の液面や液面より上の空気の面に対して全面に紫外線照射することも有効である。(ルート2)に対しては、図4A~図4D、及び、図5A~図5Dのように吸引ノズルを囲むように紫外LEDを配置した構成が有効である。吸引ノズルのうち試薬に浸る高さより下の全側面に紫外線照射することが有効である。(ルート3)に対しては、図4A~図4D、及び、図5A~図5Dのように吸引ノズルを囲むように紫外LEDを配置し、吸引ノズルの先端に向けて紫外線照射することが有効である。
なお、本実施の形態の説明に用いた図12A、図12B、図13A、図13B、及び、図14A~図14Dにおいては、紫外線が空気中から試薬中に入射する際の屈折の効果は無視している。
(10)第10の実施の形態
第1~第9の実施の形態では、いずれも試薬容器内の試薬を撹拌する機構を有しない装置構成であった。これに対して、本実施の形態では、試薬容器内の試薬を撹拌する機構を有する場合の装置構成とする。
試薬容器内に試薬を撹拌する機構を有しない場合、紫外線源の配置や配光特性、試薬容器の形状、紫外線源と吸引ノズルの位置関係などに依存して、試薬容器内の試薬に照射される単位時間当たりの紫外線照射量は試薬容器内の位置によって異なる。そのため、最も紫外線照射量が少ない位置においても殺菌に必要となる単位液量当たりの紫外線照射量以上となり、最も紫外線照射量が多い位置においても試薬特性の変化の許容範囲の上限に相当する紫外線照射量以下とする必要があった。最も紫外線照射量が少ない位置において殺菌に要する時間が試薬殺菌時間のボトルネックとなる。
一方、撹拌しながら紫外線照射した場合、試薬を均一に殺菌することができる。例えば、図14Bのようにボトル形状に起因した影領域が形成されても、撹拌しながら紫外線照射すれば、試薬を均一に殺菌できる。また、図6A、図6B、図8A、図8B、及び、図10のように、ごく一部の試薬のみにしか直接紫外線を照射できない場合にも、撹拌しながら紫外線照射すれば、試薬を均一に殺菌できる。また、撹拌しない場合と比べて短時間で殺菌処理が可能である。
撹拌機構としては、試薬容器の載置台としてマグネチックスターラーを配置し、試薬容器に撹拌子を投入して、磁力を利用して撹拌子を回転させ、試薬を撹拌する方法が挙げられる。なお、撹拌機構は、撹拌翼であっても良いし、吸引ノズルによって試薬の吸引と吐出を繰り返す方式でも良い。試薬を撹拌する際に撹拌によって波立った試薬液面が殺菌機構に触れないように、回転速度や吸引・吐出速度、殺菌機構の位置を調節することが望ましい。
(11)その他の実施の形態
本発明は、上述した実施の形態に限定されるものでなく、様々な変形例を含んでいる。例えば、上述した実施の形態は、本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備える必要はない。また、ある実施の形態の一部を他の実施の形態の構成に置き換えることができる。また、ある実施の形態の構成に他の実施の形態の構成を追加することもできる。また、各実施の形態の構成の一部を削除することもできる。
1,2,3,4,5,6,7,8…殺菌機構、100…自動分析装置、101,201,301,401,501,601,701,701A,801,901…試薬容器、102,202…吸引ノズル、103,103A,103B…紫外LED、104…外側電極、105…内側電極、106…絶縁部、107…断熱部、108,208,308A,308B,408A,408B,508,608…固定部、109…絶縁部、110…断熱部、111…分析部、112…制御部、112A…記憶部、113…配線、114…表示部、115,215,315,415,515,615…回路基板、116,216,316…金属円筒、117…電力を供給するための電極パッド、118…空気穴、119…試薬保管部、120…試薬分注機構、121…紫外線照射部、122…試薬の高さ、123,123A,123B…紫外LED表面の垂線、124,124A,124B…強度が最大値の半分の紫外線、125…口の突起より下側に入射する紫外線、126…試薬容器の窪み、127…影領域、128…反射や散乱による紫外線

Claims (20)

  1. 試薬を保持する試薬容器と、
    前記試薬容器に保持された前記試薬を吸引する吸引ノズルと、
    前記試薬容器から前記吸引ノズルを介して吸引した試薬を試料に添加して分析動作を実行する分析部と、
    試薬を紫外線照射により殺菌する紫外線源、及び、前記紫外線源に電力を供給する電力供給部としての電極又は基板を有する殺菌機構と、
    前記殺菌機構と前記吸引ノズル内の試薬との間に配置された断熱構造部と、
    前記紫外線源による紫外線照射量を可変制御する制御部と、
    複数の試薬容器を配置した試薬ディスクとを備え、
    前記紫外線源は、それぞれ異なる波長の紫外線を発する複数の紫外LEDで構成され、
    前記断熱構造部は、前記殺菌機構と前記吸引ノズルとの間に配置されて前記殺菌機構と前記吸引ノズルとの間を断熱する断熱部、又は、前記殺菌機構と前記吸引ノズルとの間を隔離して断熱するために設けられた隔離部であり
    前記制御部は、前記複数の試薬毎に紫外線照射に用いる1つの紫外LEDを選択し、前記試薬容器の口の上から前記試薬容器内に紫外線を照射することを特徴とする自動分析装置。
  2. 試薬を保持する試薬容器と、
    前記試薬容器に保持された前記試薬を吸引する吸引ノズルと、
    前記試薬容器から前記吸引ノズルを介して吸引した試薬を試料に添加して分析動作を実行する分析部と、
    試薬を紫外線照射により殺菌する紫外線源、及び、前記紫外線源に電力を供給する電力供給部としての電極又は基板を有する殺菌機構と、
    前記殺菌機構と前記吸引ノズル内の試薬との間に配置された断熱構造部と、
    前記紫外線源による紫外線照射量を可変制御する制御部を備え、
    前記断熱構造部は、前記殺菌機構と前記吸引ノズルとの間に配置されて前記殺菌機構と前記吸引ノズルとの間を断熱する断熱部、又は、前記殺菌機構と前記吸引ノズルとの間を隔離して断熱するために設けられた隔離部であり、
    前記制御部は、前記吸引ノズル内の試薬温度に応じて、前記紫外線源に供給する電圧、電流、通電時間のいずれか又は組合せの制御により紫外線照射量を制御することを特徴とする自動分析装置。
  3. 試薬を保持する試薬容器と、
    前記試薬容器に保持された前記試薬を吸引する吸引ノズルと、
    前記試薬容器から前記吸引ノズルを介して吸引した試薬を試料に添加して分析動作を実行する分析部と、
    試薬を紫外線照射により殺菌する紫外線源である紫外LED、及び、前記紫外線源に電力を供給する電力供給部としての電極又は基板を有する殺菌機構と、
    前記殺菌機構と前記吸引ノズル内の試薬との間に配置された断熱構造部と、
    前記紫外LEDの接合温度を測定する温度センサと、
    前記紫外線源による紫外線照射量を可変制御する制御部とを備え、
    前記断熱構造部は、前記殺菌機構と前記吸引ノズルとの間に配置されて前記殺菌機構と前記吸引ノズルとの間を断熱する断熱部、又は、前記殺菌機構と前記吸引ノズルとの間を隔離して断熱するために設けられた隔離部であり、
    前記制御部は、前記紫外LEDの接合温度に応じて、前記紫外線源に供給する電圧、電流、通電時間のいずれか又は組合せの制御により紫外線照射量を制御することを特徴とする自動分析装置。
  4. 試薬を保持する試薬容器と、
    前記試薬容器に保持された前記試薬を吸引する吸引ノズルと、
    前記試薬容器から前記吸引ノズルを介して吸引した試薬を試料に添加して分析動作を実行する分析部と、
    試薬を紫外線照射により殺菌する紫外線源、及び、前記紫外線源に電力を供給する電力供給部としての電極又は基板を有する殺菌機構と、
    前記殺菌機構と前記吸引ノズル内の試薬との間に配置された断熱構造部を備え、
    前記断熱構造部は、前記殺菌機構と前記吸引ノズルとの間に配置されて前記殺菌機構と前記吸引ノズルとの間を断熱する断熱部、又は、前記殺菌機構と前記吸引ノズルとの間を隔離して断熱するために設けられた隔離部であり、
    前記殺菌機構は、試薬に浸らない位置にあり、
    前記紫外線源は、前記試薬容器内、かつ、前記試薬容器の開口部付近、かつ、試薬液面より上部に配置され、
    前記紫外線源が前記吸引ノズルを取り囲むように配置されることを特徴とする自動分析装置。
  5. 請求項1~4の何れか1項に記載の自動分析装置において、
    前記殺菌機構と前記試薬容器内の試薬との間に配置された他の断熱構造部をさらに備え、
    前記他の断熱構造部は、前記殺菌機構と前記試薬容器内の試薬との間に配置されて前記殺菌機構と前記試薬容器との間を断熱する断熱部、又は、前記殺菌機構と前記試薬容器内の試薬との間を隔離して断熱するために設けられた他の隔離部であることを特徴とする自動分析装置。
  6. 試薬を保持する試薬容器と、
    前記試薬容器に保持された前記試薬を吸引する吸引ノズルと、
    前記試薬容器から前記吸引ノズルを介して吸引した試薬を試料に添加して分析動作を実行する分析部と、
    試薬を紫外線照射により殺菌する紫外線源、及び、前記紫外線源に電力を供給する電力供給部としての電極又は基板を有する殺菌機構と、
    前記殺菌機構と前記吸引ノズル内の試薬との間に配置された第一の断熱構造部と、
    前記殺菌機構と前記試薬容器内の試薬との間に配置された第二の断熱構造部とを備え、
    前記殺菌機構は、試薬に浸らない位置にあり、
    前記紫外線源は、前記試薬容器内、かつ、前記試薬容器の開口部付近、かつ、試薬液面より上部に配置され、
    前記第一の断熱構造部は、前記殺菌機構と前記吸引ノズル内の試薬との間に配置されて前記殺菌機構と前記吸引ノズル内の試薬との間を断熱する断熱部、又は、前記殺菌機構と前記吸引ノズル内の試薬との間を隔離して断熱するために設けられた隔離部であり、
    前記第二の断熱構造部は、前記殺菌機構と前記試薬容器内の試薬との間に配置されて前記殺菌機構と前記試薬容器との間を断熱する断熱部、又は、前記殺菌機構と前記試薬容器内の試薬との間を隔離して断熱するために設けられた隔離部であることを特徴とする自動分析装置。
  7. 試薬を保持する試薬容器と、
    前記試薬容器に保持された前記試薬を吸引する吸引ノズルと、
    前記試薬容器から前記吸引ノズルを介して吸引した試薬を試料に添加して分析動作を実行する分析部と、
    試薬を紫外線照射により殺菌する紫外線源、及び、前記紫外線源に電力を供給する電力供給部としての電極又は基板を有する殺菌機構と、
    前記殺菌機構と前記吸引ノズル内の試薬との間に配置された第一の断熱構造部と、
    前記殺菌機構と前記試薬容器内の試薬との間に配置された第二の断熱構造部と、
    前記紫外線源による紫外線照射量を可変制御する制御部とを備え、
    前記第一の断熱構造部は、前記殺菌機構と前記吸引ノズル内の試薬との間に配置されて前記殺菌機構と前記吸引ノズル内の試薬との間を断熱する断熱部、又は、前記殺菌機構と前記吸引ノズル内の試薬との間を隔離して断熱するために設けられた隔離部であり、
    前記第二の断熱構造部は、前記殺菌機構と前記試薬容器内の試薬との間に配置されて前記殺菌機構と前記試薬容器との間を断熱する断熱部、又は、前記殺菌機構と前記試薬容器内の試薬との間を隔離して断熱するために設けられた隔離部であり、
    前記制御部は、前記分析部による分析回数又は液面検知機構により検知された液面高さに基づいて試薬の液量を求め、前記試薬容器に残留する試薬の残量に応じて、前記紫外線源に供給する電圧、電流、通電時間のいずれか又は組合せの制御により紫外線照射量を制御することを特徴とする自動分析装置。
  8. 請求項1~3,5及び7の何れか1項に記載の自動分析装置において、
    前記殺菌機構は、試薬に浸らない位置にあることを特徴とする自動分析装置。
  9. 請求項1~7の何れか1項に記載の自動分析装置において、
    前記殺菌機構は、前記試薬容器の口又は空気穴に対して着脱自在に装着されていることを特徴とする自動分析装置。
  10. 請求項1~3,5及び7の何れか1項に記載の自動分析装置において、
    前記紫外線源は、前記試薬容器内、かつ、前記試薬容器の開口部付近、かつ、試薬液面より上部に配置されることを特徴とする自動分析装置。
  11. 請求項1~7の何れか1項に記載の自動分析装置において、
    前記電力供給部に接続された固定部又は放熱部を有し、
    前記固定部又は前記放熱部は試薬に浸らない位置にあり、
    前記固定部と前記吸引ノズル又は前記放熱部と前記吸引ノズルとの間に前記断熱部が配置されたことを特徴とする自動分析装置。
  12. 請求項1~7及び11の何れか1項に記載の自動分析装置において、
    前記断熱部は、空間又は樹脂又はゴムであることを特徴とする自動分析装置。
  13. 請求項1~6の何れか1項に記載の自動分析装置において、
    前記紫外線源による紫外線照射量を可変制御する制御部を有し、
    前記制御部は、前記分析部による分析回数又は液面検知機構により検知された液面高さに基づいて試薬の液量を求めることを特徴とする自動分析装置。
  14. 請求項13に記載の自動分析装置において、
    前記制御部は、前記試薬容器に残留する試薬の残量に応じて、前記紫外線源に供給する電圧、電流、通電時間のいずれか又は組合せの制御により紫外線照射量を制御することを特徴とする自動分析装置。
  15. 請求項1~7の何れか1項に記載の自動分析装置において、
    前記紫外線源は、波長180nmから350nmの紫外線を照射することを特徴とする自動分析装置。
  16. 請求項1~7の何れか1項に記載の自動分析装置において、
    前記試薬容器の内部に撹拌機構を更に有することを特徴とする自動分析装置。
  17. 請求項に記載の自動分析装置において、
    前記紫外線源とその周辺部材が前記吸引ノズルと一体化していることを特徴とする自動分析装置。
  18. 請求項1~7の何れか1項に記載の自動分析装置において、
    適切な殺菌の実行の有無又は異常の検知を表示部に表示する制御部を有することを特徴とする自動分析装置。
  19. 請求項1~7の何れか1項に記載の自動分析装置において、
    前記試薬容器の口および空気穴以外の一部又は全部が紫外線反射部材で囲まれることを特徴とする自動分析装置。
  20. 請求項1~7の何れか1項に記載の自動分析装置において、
    紫外線源が複数の紫外LEDで構成され、複数の紫外LEDの一部又は全部が水平面に対して異なる角度で配置されていることを特徴とする自動分析装置。
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