JP7032686B1 - フラックス及びソルダペースト - Google Patents

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Abstract

【課題】はんだ濡れ性及びフラックス残渣の洗浄性がいずれも高められたフラックス及びソルダペーストを提供する。【解決手段】ベンゾトリアゾール骨格を有する化合物(AZ1)と、有機酸(AC1)と、溶剤(S1)とを含有する、フラックスを採用する。AC1は、140℃で15分間保持した際の重量減少率が20質量%以下である。S1は、140℃で15分間保持した際の重量減少率が50質量%以下である。【選択図】なし

Description

本発明は、フラックス及びソルダペーストに関する。
基板に対する部品の固定、及び、基板に対する部品の電気的な接続は、一般に、はんだ付けにより行われる。はんだ付けにおいては、フラックス、はんだ粉末、並びに、フラックス及びはんだ粉末を混合したソルダペーストが用いられる。
フラックスは、はんだ付けの対象となる接合対象物の金属表面及びはんだに存在する金属酸化物を化学的に除去し、両者の境界で金属元素の移動を可能にする効能を持つ。このため、フラックスを使用してはんだ付けを行うことで、両者の間に金属間化合物が形成されるようになり、強固な接合が得られる。
はんだ付けにおいては、接合対象物のサイズ及び部品の種類等に応じて、リフローはんだ付け、熱圧着(Thermal Compression Bonding:TCB)等の方法が採用されている。
リフローはんだ付けにおいては、まず、基板にソルダペーストが印刷される。次いで、部品が搭載され、リフロー炉と称される加熱炉で、部品が搭載された基板を加熱することにより、はんだ付けを行う。
熱圧着によるはんだ付けにおいては、まず、基板にフラックスが塗布され、部品のリードにはんだが塗布される。次いで、基板は約100℃で予備加熱された後、部品が搭載される。次いで、部品が搭載された基板は、約300℃に加熱されつつ、部品が基板に対して熱圧着される。
いずれのはんだ付けにおいても、余剰のフラックスは、洗浄により除去される。洗浄を行っても残存したフラックスは、フラックス残渣と呼ばれる。はんだと接合対象物との接合の信頼性を高めるために、フラックス残渣を十分に洗浄することが求められていた。
ところで、一般に、部品を基板に対してはんだ付けする前に、部品の銅フレームは樹脂で封止される。この封止工程において、銅フレームは加熱され、著しく酸化されてしまう。これにより、銅フレームに対するはんだ濡れ性が低下するという問題があった。
これに対し、例えば、特許文献1には、多価カルボン酸化合物と、水とを含み、残渣を水で容易に洗浄することができ、はんだ濡れ性が高められた水溶性フラックスが提案されている。
国際公開第2002/038328号
しかしながら、特許文献1に記載されたフラックスを用いて熱圧着はんだ付けを行う場合、フラックス中の活性剤と銅フレームとが反応してしまい、活性剤の活性が低下し、基板に対するはんだ濡れ性が低下するおそれがある。また、特許文献1に記載されたフラックスを用いて熱圧着はんだ付けを行う場合、銅フレームとフラックスの成分とが反応して金属塩を生じ、この金属塩を含むフラックス残渣の洗浄性が低下するおそれがある。
ここで、「フラックス残渣の洗浄性」とは、洗浄剤を用いた際の、フラックス残渣の除去されやすさを意味する。
そこで本発明は、はんだ濡れ性及びフラックス残渣の洗浄性がいずれも高められたフラックス及びソルダペーストを提供することを目的とする。
本発明は、以下の態様を含む。
本発明の第1の態様は、ベンゾトリアゾール骨格を有する化合物(AZ1)と、熱重量測定において、140℃で15分間保持した際の重量減少率が20質量%以下である有機酸(AC1)と、熱重量測定において、140℃で15分間保持した際の重量減少率が50質量%以下である溶剤(S1)とを含有する、フラックスである。
前記第1の態様にかかるフラックスにおいて、前記化合物(AZ1)は、下記一般式(AZ1-1)で表される化合物、及び下記一般式(AZ1-2)で表される化合物からなる群より選択される1種以上の化合物を含むことが好ましい。
Figure 0007032686000001
[式中、R11は、有機基又は水素原子である。R12は、置換基である。n1は、0~4の整数を表す。R21は、有機基又は水素原子である。R22は、置換基である。n2は、0~4の整数を表す。]
前記第1の態様にかかるフラックスにおいて、前記化合物(AZ1)の含有量は、フラックスの総質量(100質量%)に対して、0.2~15質量%であることが好ましい。
前記第1の態様にかかるフラックスにおいて、前記有機酸(AC1)の含有量は、フラックスの総質量(100質量%)に対して、2~20質量%であることが好ましい。
前記第1の態様にかかるフラックスにおいて、前記有機酸(AC1)の含有量の割合(質量比)は、前記化合物(AZ1)の総量に対して0.5~10であることが好ましい。
前記第1の態様にかかるフラックスは、更に、アミンを含有することが好ましい。
前記第1の態様にかかるフラックスは、更に、チキソ剤を含有することが好ましい。
また、本発明の第2の態様は、はんだ合金粉末と、前記第1の態様にかかるフラックスと、を含有するソルダペーストである。
本発明によれば、はんだ濡れ性及びフラックス残渣の洗浄性がいずれも高められたフラックス及びソルダペーストを提供することができる。
熱圧着によるはんだ付けにおける、フラックスが塗布された基板を示す断面図である。 熱圧着によるはんだ付けにおける、はんだがリードに塗布された部品を示す断面図である。 熱圧着によるはんだ付けにおける、はんだが塗布された部品と、フラックスが塗布された基板との位置を合わせている様子を示す断面図である。 熱圧着によるはんだ付けにおける、はんだが塗布された部品と、フラックスが塗布された基板とを、熱圧着によりはんだ付けしている様子を示す断面図である。
(フラックス)
本実施形態にかかるフラックスは、リフローはんだ付け、及び熱圧着によるはんだ付けのいずれにも好適に用いることができる。なかでも、かかるフラックスは、熱圧着によるはんだ付けに、より好適に用いることができる。
本実施形態にかかるフラックスは、アゾール類(AZ)と、有機酸(AC)と、溶剤(S)とを含有する。
前記アゾール類(AZ)は、ベンゾトリアゾール骨格を有する化合物(AZ1)を含む。前記有機酸(AC)は、熱重量測定において、140℃で15分間保持した際の重量減少率が20質量%以下である有機酸(AC1)を含む。前記溶剤(S)は、熱重量測定において、140℃で15分間保持した際の重量減少率が50質量%以下である溶剤(S1)を含む。
<アゾール類(AZ)>
本明細書において、「アゾール類」とは、窒素原子を1つ以上含む複素5員環を有する化合物を包含する。
アゾール類としては、例えば、ピロール、イミダゾール類、ピラゾール類、1,2,3-トリアゾール類、1,2,4-トリアゾール類、テトラゾール類、ベンゾトリアゾール類、ベンゾイミダゾール類等が挙げられる。
≪ベンゾトリアゾール骨格を有する化合物(AZ1)≫
本実施形態にかかるフラックスに含まれるアゾール類(AZ)は、ベンゾトリアゾール骨格を有する化合物(AZ1)を含む。本明細書において、「ベンゾトリアゾール骨格を有する化合物」とは、窒素原子を3つ含む複素5員環と、ベンゼン環とが縮合環を形成している化合物を意味する。
AZ1は、下記一般式(AZ1-1)で表される化合物、及び下記一般式(AZ1-2)で表される化合物からなる群より選択される1種以上の化合物を含むことが好ましい。
Figure 0007032686000002
[式中、R11は、有機基又は水素原子である。R12は、置換基である。n1は、0~4の整数を表す。R21は、有機基又は水素原子である。R22は、置換基である。n2は、0~4の整数を表す。]
・一般式(AZ1-1)で表される化合物
11は、有機基又は水素原子であり、水素原子であることが好ましい。
11が有機基である場合、前記有機基としては、例えば、置換基を有してもよい炭素数1~40の鎖状炭化水素基、置換基を有してもよい炭素数3~40の脂環式炭化水素基、-R101-N(R102a)(R102b)等が挙げられる。
前記置換基としては、カルボキシ基、カルボニル基、ヒドロキシ基、アミノ基、ハロゲン原子等が挙げられる。
11が鎖状炭化水素基である場合、前記鎖状炭化水素基は、直鎖状であってもよいし、分岐鎖状であってもよく、分岐鎖状であることが好ましい。前記鎖状炭化水素基は、飽和炭化水素基又は不飽和炭化水素基であり、飽和炭化水素基であることが好ましい。
11が脂環式炭化水素基である場合、前記脂環式炭化水素基は、多環式基であってもよく、単環式基であってもよい。単環式の脂環式炭化水素基としては、モノシクロアルカンから1個以上の水素原子を除いた基が好ましい。多環式の脂環式炭化水素基としては、ポリシクロアルカンから1個以上の水素原子を除いた基が好ましい。
11が-R101-N(R102a)(R102b)である場合、R101は、例えば、炭素数1~5の炭化水素基であってもよい。R101における炭化水素基としては、例えば、直鎖状又は分岐鎖状の脂肪族炭化水素基等が挙げられ、炭素数が1~10であることが好ましく、1~6がより好ましく、1~4がさらに好ましく、1~3が最も好ましい。
101における直鎖状の脂肪族炭化水素基としては、直鎖状のアルキレン基が好ましく、具体的には、メチレン基[-CH-]、エチレン基[-(CH-]、トリメチレン基[-(CH-]、テトラメチレン基[-(CH-]、ペンタメチレン基[-(CH-]等が挙げられる。
101における分岐鎖状の脂肪族炭化水素基としては、分岐鎖状のアルキレン基が好ましく、具体的には、-CH(CH)-、-CH(CHCH)-、-C(CH-、-C(CH)(CHCH)-、-C(CH)(CHCHCH)-、-C(CHCH-等のアルキルメチレン基;-CH(CH)CH-、-CH(CH)CH(CH)-、-C(CHCH-、-CH(CHCH)CH-、-C(CHCH-CH-等のアルキルエチレン基;-CH(CH)CHCH-、-CHCH(CH)CH-等のアルキルトリメチレン基;-CH(CH)CHCHCH-、-CHCH(CH)CHCH-等のアルキルテトラメチレン基等のアルキルアルキレン基等が挙げられる。
102a及びR102bは、それぞれ独立に、例えば、置換基を有してもよい炭素数1~20の鎖状炭化水素基又は水素原子であってもよい。前記置換基としては、上記したものが挙げられる。
102a及びR102bが鎖状炭化水素基である場合、前記鎖状炭化水素基は、直鎖状であってもよいし、分岐鎖状であってもよい。前記鎖状炭化水素基は、飽和炭化水素基又は不飽和炭化水素基であり、飽和炭化水素基であることが好ましい。
上記一般式(AZ1-1)におけるR12としては、例えば、炭素数1~5の炭化水素基、カルボキシ基、ヒドロキシ基、アミノ基、ハロゲン原子等が挙げられる。
12が炭素数1~5の炭化水素基である場合、前記炭化水素基は、直鎖状又は分岐鎖状のいずれであってもよい。また、前記炭化水素基は、飽和炭化水素基であってもよいし、不飽和炭化水素基であってもよく、飽和炭化水素基が好ましい。
12における炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、n-ペンチル基、イソペンチル基、sec-ペンチル基、tert-ペンチル基、ネオペンチル基等が挙げられ、メチル基が好ましい。
12におけるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。
n1が2以上の場合、複数存在するR12は、互いに同一であってもよいし、異なっていてもよい。n1は、0又は1であることが好ましい。
上記一般式(AZ1-1)で表される化合物としては、例えば、1,2,3-ベンゾトリアゾール、5-メチルベンゾトリアゾール、1-[N,N-ビス(2-エチルヘキシル)アミノメチル]ベンゾトリアゾール、カルボキシベンゾトリアゾール、1-[N,N-ビス(2-エチルヘキシル)アミノメチル]メチルベンゾトリアゾール等が挙げられ、これらの中でも、1,2,3-ベンゾトリアゾール及び5-メチルベンゾトリアゾールからなる群より選択される1種以上であることが好ましく、1,2,3-ベンゾトリアゾールがより好ましい。
1,2,3-ベンゾトリアゾールは、下記化学式(AZ1-1-1)で表される化合物であり、CAS番号は、95-14-7である。
Figure 0007032686000003
5-メチルベンゾトリアゾールは、下記化学式(AZ1-1-2)で表される化合物であり、CAS番号は、136-85-6である。
Figure 0007032686000004
・一般式(AZ1-2)で表される化合物
21は、有機基又は水素原子である。R21が有機基である場合、前記有機基としては、例えば、置換基を有してもよい芳香族炭化水素基、置換基を有してもよい炭素数1~40の鎖状炭化水素基、置換基を有してもよい炭素数3~40の脂環式炭化水素基等が挙げられ、芳香族炭化水素基が好ましい。
21における鎖状炭化水素基、脂環式炭化水素基についての説明は、上記R11における鎖状炭化水素基、脂環式炭化水素基についての説明と同様である。
前記芳香族炭化水素基は、芳香環を少なくとも1個有する炭化水素基であり、例えば、ベンゼン、ナフタレン、アントラセン、フェナントレン等の芳香族炭化水素環、芳香族炭化水素環を構成する炭素原子の一部がヘテロ原子で置換された芳香族複素環、芳香族炭化水素環と芳香族複素環が縮合した縮合環等が挙げられる。
21における芳香族炭化水素基が置換基を有する場合、前記置換基としては、炭素数1~20の炭化水素基、芳香族炭化水素基、カルボキシ基、ヒドロキシ基、アミノ基、ハロゲン原子等が挙げられ、炭化水素基又はヒドロキシ基が好ましい。前記置換基が炭化水素基である場合、前記炭化水素基としては、例えば、R11における炭化水素基と同様のものが挙げられる。前記置換基が芳香族炭化水素基である場合、前記芳香族炭化水素基としては、上記したものが挙げられる。
上記一般式(AZ1-2)におけるR22としては、上記一般式(AZ1-1)におけるR12と同様のものが挙げられる。
一般式(AZ1-2)で表される化合物は、複数個のベンゾトリアゾール骨格を有するものであってもよい。ここで、複数個とは、例えば2~5であり、2であることが好ましい。
上記一般式(AZ1-2)で表される化合物としては、例えば、2-(2’-ヒドロキシ-5’-メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(2’-ヒドロキシ-3’-tert-ブチル-5’-メチルフェニル)-5-クロロベンゾトリアゾール、2-(2’-ヒドロキシ-3’,5’-ジ-tert-アミルフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(2’-ヒドロキシ-5’-tert-オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2,2’-メチレンビス[6-(2H-ベンゾトリアゾール-2-イル)-4-tert-オクチルフェノール]、6-(2-ベンゾトリアゾリル)-4-tert-オクチル-6’-tert-ブチル-4’-メチル-2,2’-メチレンビスフェノール等が挙げられ、これらの中でも、2-(2’-ヒドロキシ-5’-メチルフェニル)ベンゾトリアゾールが好ましい。
2-(2’-ヒドロキシ-5’-メチルフェニル)ベンゾトリアゾールは、下記化学式(AZ1-2-1)で表される化合物であり、CAS番号は、2440-22-4である。
Figure 0007032686000005
ベンゾトリアゾール骨格を有する化合物(AZ1)は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
AZ1は、1,2,3-ベンゾトリアゾール、2-(2’-ヒドロキシ-5’-メチルフェニル)ベンゾトリアゾール及び5-メチルベンゾトリアゾールからなる群より選択される1種以上であることが好ましい。
前記フラックス中の、ベンゾトリアゾール骨格を有する化合物(AZ1)の含有量は、前記フラックスの総量(100質量%)に対して、0.2質量%以上15質量%以下であることが好ましく、0.5質量%以上10質量%以下であることがより好ましい。
AZ1の含有量が前記の好ましい範囲内であることにより、フラックスの濡れ性をより高めることができるとともに、フラックス残渣の洗浄性をより高めることができる。
≪その他のアゾール類≫
本実施形態にかかるフラックスは、ベンゾトリアゾール骨格を有する化合物(AZ1)以外の、その他のアゾール類を含んでもよい。
その他のアゾール類としては、例えば、ピロール、イミダゾール類、ピラゾール類、1,2,4-トリアゾール類、テトラゾール類、ベンゾイミダゾール類等が挙げられる。
イミダゾール類としては、例えば、2-メチルイミダゾール、2-エチルイミダゾール、2-ウンデシルイミダゾール、2-ヘプタデシルイミダゾール、1,2-ジメチルイミダゾール、2-エチル-4-メチルイミダゾール、2-フェニルイミダゾール、2-フェニル-4-メチルイミダゾール、1-ベンジル-2-メチルイミダゾール、1-ベンジル-2-フェニルイミダゾール、1-シアノエチル-2-メチルイミダゾール、1-シアノエチル-2-ウンデシルイミダゾール、1-シアノエチル-2-エチル-4-メチルイミダゾール、1-シアノエチル-2-フェニルイミダゾール、1-シアノエチル-2-ウンデシルイミダゾリウムトリメリテイト、1-シアノエチル-2-フェニルイミダゾリウムトリメリテイト、2-フェニルイミダゾールイソシアヌル酸付加物、2-フェニル-4,5-ジヒドロキシメチルイミダゾール、2-フェニル-4-メチル-5-ヒドロキシメチルイミダゾール、2-メチルイミダゾリン、2-フェニルイミダゾリン、エポキシ-イミダゾールアダクト、1-ドデシル-2-メチル-3-ベンジルイミダゾリウムクロライド、2,4-ジアミノ-6-[2’-メチルイミダゾリル-(1’)]-エチル-s-トリアジン、2,4-ジアミノ-6-[2’-ウンデシルイミダゾリル-(1’)]-エチル-s-トリアジン、2,4-ジアミノ-6-[2’-エチル-4’-メチルイミダゾリル-(1’)]-エチル-s-トリアジン、2,4-ジアミノ-6-[2’-メチルイミダゾリル-(1’)]-エチル-s-トリアジンイソシアヌル酸付加物等が挙げられる。
1,2,4-トリアゾール類としては、1,2,4-トリアゾール等が挙げられる。
テトラゾール類としては、例えば、5-フェニルテトラゾール等が挙げられる。
ベンゾイミダゾール類としては、例えば、ベンゾイミダゾール、2-メチルベンゾイミダゾール、2-オクチルベンゾイミダゾール、2-ペンチルベンゾイミダゾール、2-(1-エチルペンチル)ベンゾイミダゾール、2-ノニルベンゾイミダゾール、2-(4-チアゾリル)ベンゾイミダゾール、2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[1,2-a]ベンゾイミダゾール等が挙げられる。
その他のアゾール類は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
前記フラックス中の、アゾール類(AZ)の合計の含有量は、前記フラックスの総量(100質量%)に対して、0.2質量%以上15質量%以下であることが好ましく、0.5質量%以上10質量%以下であることがより好ましい。
前記フラックス中の、AZ1の含有量は、前記AZの総量(100質量%)に対して、50質量%以上であってもよく、60質量%以上であってもよく、70質量%以上であってもよく、80質量%以上であってもよく、90質量%以上であってもよく、100質量%であってもよい。
AZ1の含有量が上記下限値以上であることにより、フラックスの濡れ性をより高めることができる。
<有機酸(AC)>
≪特定有機酸(AC1)≫
本実施形態にかかるフラックスに含まれる有機酸(AC)は、特定有機酸(AC1)を含む。AC1は、熱重量測定において、140℃で15分間保持した際の重量減少率が、20質量%以下である。AC1の重量減少率は、15質量%以下が好ましく、10質量%以下がより好ましく、5質量%以下が更に好ましく、3質量%以下が特に好ましく、1質量%未満でもよい。AC1の重量減少率は、低い値ほど好ましい。AC1の重量減少率の下限値は、本発明の効果が奏される限り特に限定されず、測定上0%であってもよい。
本発明において、「重量減少率」とは、例えば、次のように測定されるものである。示差熱-熱重量同時測定装置(株式会社リガク製、TG-DTA8122)を用いて、測定対象試料10mgをアルミパンに入れ、室温約25℃から加熱を開始して140℃まで1℃/秒で昇温し、140℃で15分間保持する。そして、加熱前の対象試料の質量(100質量%)と、140℃で15分間保持した後の質量とから、重量減少率を以下の計算式から算出する。
重量減少率(%)=100×{(加熱前の対象試料の質量)-(140℃で15分間保持した後の質量)}/(加熱前の対象試料の質量)
AC1としては、例えば、炭素数が4~10の脂肪族ジカルボン酸が挙げられる。
炭素数が4~10の脂肪族ジカルボン酸としては、例えば、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ジグリコール酸、リンゴ酸、酒石酸等が挙げられる。
また、AC1としては、例えば、2,2-ビスヒドロキシメチルプロピオン酸、2,2-ビスヒドロキシメチル酪酸、クエン酸、β-ヒドロキシイソ吉草酸、2-ヒドロキシ-2-メチル酪酸、ヒドロキシピバル酸、3-ヒドロキシ-3-メチル吉草酸、ロイシン酸等が挙げられる。
特定有機酸(AC1)は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
AC1は、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ジグリコール酸、チオグリコール酸、ジチオグリコール酸、チオジグリコール酸、リンゴ酸、酒石酸、2,2-ビスヒドロキシメチルプロピオン酸、2,2-ビスヒドロキシメチル酪酸、クエン酸、β-ヒドロキシイソ吉草酸、2-ヒドロキシ-2-メチル酪酸、ヒドロキシピバル酸、3-ヒドロキシ-3-メチル吉草酸、及びロイシン酸からなる群より選択される1種以上が好ましい。
AC1は、ジグリコール酸及びクエン酸からなる群より選択される1種以上がより好ましい。
前記フラックス中の、特定有機酸(AC1)の含有量は、前記フラックスの総量(100質量%)に対して、2質量%以上20質量%以下であることが好ましく、2.5質量%以上15質量%以下であることがより好ましい。
AC1の含有量が上記下限値以上であることにより、フラックスの濡れ性をより高めることができる。AC1の含有量が上記上限値以下であることにより、フラックス残渣の洗浄性をより高めることができる。
≪その他の有機酸≫
有機酸(AC)は、特定有機酸(AC1)以外の、その他の有機酸を含んでもよい。
その他の有機酸としては、例えば、エイコサン二酸、グリコール酸、サリチル酸、ジピコリン酸、ジブチルアニリンジグリコール酸、テレフタル酸、ドデカン二酸、パラヒドロキシフェニル酢酸、ピコリン酸、フェニルコハク酸、フタル酸、フマル酸、マレイン酸、マロン酸、ラウリン酸、安息香酸、イソシアヌル酸トリス(2-カルボキシエチル)、グリシン、1,3-シクロヘキサンジカルボン酸、2,3-ジヒドロキシ安息香酸、2,4-ジエチルグルタル酸、2-キノリンカルボン酸、3-ヒドロキシ安息香酸、プロピオン酸、p-アニス酸、ステアリン酸、12-ヒドロキシステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、パルミチン酸等が挙げられる。
また、その他の有機酸としては、ダイマー酸、トリマー酸、ダイマー酸に水素を添加した水添物である水添ダイマー酸、トリマー酸に水素を添加した水添物である水添トリマー酸等が挙げられる。
ダイマー酸、トリマー酸としては、例えば、オレイン酸とリノール酸との反応物であるダイマー酸、オレイン酸とリノール酸との反応物であるトリマー酸、アクリル酸の反応物であるダイマー酸、アクリル酸の反応物であるトリマー酸、メタクリル酸の反応物であるダイマー酸、メタクリル酸の反応物であるトリマー酸、アクリル酸とメタクリル酸との反応物であるダイマー酸、アクリル酸とメタクリル酸との反応物であるトリマー酸、オレイン酸の反応物であるダイマー酸、オレイン酸の反応物であるトリマー酸、リノール酸の反応物であるダイマー酸、リノール酸の反応物であるトリマー酸、リノレン酸の反応物であるダイマー酸、リノレン酸の反応物であるトリマー酸、アクリル酸とオレイン酸との反応物であるダイマー酸、アクリル酸とオレイン酸との反応物であるトリマー酸、アクリル酸とリノール酸との反応物であるダイマー酸、アクリル酸とリノール酸との反応物であるトリマー酸、アクリル酸とリノレン酸との反応物であるダイマー酸、アクリル酸とリノレン酸との反応物であるトリマー酸、メタクリル酸とオレイン酸との反応物であるダイマー酸、メタクリル酸とオレイン酸との反応物であるトリマー酸、メタクリル酸とリノール酸との反応物であるダイマー酸、メタクリル酸とリノール酸との反応物であるトリマー酸、メタクリル酸とリノレン酸との反応物であるダイマー酸、メタクリル酸とリノレン酸との反応物であるトリマー酸、オレイン酸とリノレン酸との反応物であるダイマー酸、オレイン酸とリノレン酸との反応物であるトリマー酸、リノール酸とリノレン酸との反応物であるダイマー酸、リノール酸とリノレン酸との反応物であるトリマー酸、上述した各ダイマー酸の水添物である水添ダイマー酸、上述した各トリマー酸の水添物である水添トリマー酸等が挙げられる。
例えば、オレイン酸とリノール酸との反応物であるダイマー酸は、炭素数が36の2量体である。また、オレイン酸とリノール酸との反応物であるトリマー酸は、炭素数が54の3量体である。
その他の有機酸は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
前記フラックス中の、有機酸(AC)の合計の含有量は、前記フラックスの総量(100質量%)に対して、2質量%以上20質量%以下であることが好ましく、2.5質量%以上15質量%以下であることがより好ましい。
前記フラックス中の、AC1の含有量は、前記ACの総量(100質量%)に対して、50質量%以上100質量%以下であることが好ましい。
AC1の含有量が上記下限値以上であることにより、フラックスの濡れ性をより高めることができる。
特定有機酸(AC1)と特定アゾール類(AZ1)との混合比は、AC1/AZ1で表される質量比、すなわち、AZ1の総量に対するAC1の総量の割合として、0.3~25であることが好ましく、0.5~10であることがより好ましい。
AC1/AZ1の質量比が上記範囲内であることにより、フラックスの濡れ性を高められるとともに、フラックス残渣の洗浄性をより高められる。
<溶剤(S)>
≪特定溶剤(S1)≫
本実施形態にかかるフラックスに含まれる溶剤(S)は、特定溶剤(S1)を含む。
S1は、熱重量測定において、140℃で15分間保持した際の重量減少率が、50質量%以下である。S1の重量減少率は、40質量%以下が好ましく、30質量%以下がより好ましく、20質量%以下が更に好ましく、10質量%以下が特に好ましい。S1の重量減少率は、低い値ほど好ましい。S1の重量減少率の下限値は、本発明の効果が奏される限り特に限定されず、測定上0%であってもよい。
S1としては、例えば、アルコール系溶剤、グリコール系溶剤、グリコールエーテル系溶剤等が挙げられる。
アルコール系溶剤としては、例えば、2,4-ジエチル-1,5-ペンタンジオール、1,4-シクロヘキサンジオール等が挙げられる。
グリコール系溶剤としては、例えば、フェニルグリコール等が挙げられる。
グリコールエーテル系溶剤としては、例えば、ジエチレングリコールモノ-2-エチルヘキシルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、2-メチルペンタン-2,4-ジオール、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、ヘキシルジグリコール、テトラエチレングリコールジメチルエーテル等が挙げられる。
あるいは、S1としては、例えば、ポリエチレングリコール、エチレンオキサイド-レゾルシン共重合物、ポリオキシエチレングリセリルエーテル、ポリオキシアルキレンアセチレングリコール類、ポリオキシアルキレングリセリルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンエステル、ポリオキシアルキレンアルキルアミド、脂肪族アルコールポリオキシエチレン付加体、芳香族アルコールポリオキシエチレン付加体、多価アルコールポリオキシエチレン付加体等のポリアルキレングリコール類が挙げられる。
特定溶剤(S1)は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
S1は、ポリアルキレングリコール類が好ましく、ポリエチレングリコール、エチレンオキサイド-レゾルシン共重合物、ポリオキシエチレングリセリルエーテル、ポリオキシアルキレンアセチレングリコール類、ポリオキシアルキレングリセリルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンエステル、ポリオキシアルキレンアルキルアミド、脂肪族アルコールポリオキシエチレン付加体、芳香族アルコールポリオキシエチレン付加体、及び多価アルコールポリオキシエチレン付加体からなる群より選択される1種以上であることがより好ましい。
特定溶剤(S1)は、ポリエチレングリコール及びエチレンオキサイド-レゾルシン共重合物からなる群より選択される一種以上であることがさらに好ましい。
S1がポリエチレングリコールである場合、ポリエチレングリコールの分子量は、1500以下であり、200以上1500以下であることが好ましく、200以上1000以下であることがより好ましく、200以上600以下であることが更に好ましい。
前記フラックス中の、特定溶剤(S1)の含有量は、前記フラックスの総量(100質量%)に対して、15質量%以上95質量%以下であることが好ましく、25質量%以上75質量%以下であることがより好ましい。
≪その他の溶剤≫
溶剤(S)は、特定溶剤(S1)以外の、その他の溶剤を含んでもよい。
その他の溶剤としては、例えば、その他のアルコール系溶剤、その他のグリコール系溶剤が挙げられる。
その他のアルコール系溶剤としては、例えば、イソプロピルアルコール、1,2-ブタンジオール、イソボルニルシクロヘキサノール、へキシレングリコール、2,2-ジメチル-1,3-プロパンジオール、2,5-ジメチル-2,5-ヘキサンジオール、2,5-ジメチル-3-ヘキシン-2,5-ジオール、2,3-ジメチル-2,3-ブタンジオール、1,1,1-トリス(ヒドロキシメチル)プロパン、2-エチル-2-ヒドロキシメチル-1,3-プロパンジオール、2,2′-オキシビス(メチレン)ビス(2-エチル-1,3-プロパンジオール)、2,2-ビス(ヒドロキシメチル)-1,3-プロパンジオール、1,2,6-トリヒドロキシヘキサン、1-エチニル-1-シクロヘキサノール、1,4-シクロヘキサンジメタノール、2,4,7,9-テトラメチル-5-デシン-4,7-ジオール等が挙げられる。
その他のグリコールエーテル系溶剤としては、例えば、1,3-ブチレングリコール、メチルプロピレントリグルコール、ブチルプロピレントリグルコール、トリエチレングリコールブチルメチルエーテル等が挙げられる。
その他の溶剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
前記フラックス中の、溶剤(S)の合計の含有量は、前記フラックスの総量(100質量%)に対して、15質量%以上95質量%以下であることが好ましく、25質量%以上75質量%以下であることがより好ましい。
前記フラックス中の、特定溶剤(S1)の含有量は、溶剤(S)の合計の含有量(100質量%)に対して、50質量%以上100質量%以下であることが好ましい。
S1の含有量の割合が前記下限値以上であることにより、フラックスの濡れ性をより高めることができるとともに、フラックス残渣の洗浄性をより高めることができる。
<その他の成分>
本実施形態におけるフラックスは、アゾール類(AZ)と、有機酸(AC)と、溶剤(S)以外に、必要に応じてその他成分を含んでもよい。
その他成分としては、AZ及びAC以外のその他の活性剤、水溶性ベース剤、金属不活性化剤、界面活性剤、シランカップリング剤、酸化防止剤等が挙げられる。
≪その他の活性剤≫
その他の活性剤としては、アミン、ハロゲン化合物等が挙げられる。
アミン:
アミンとしては、例えば、グアニジン類、トリアジン類、アルキルアミン化合物、アミノアルコール化合物、アミンポリオキシアルキレン付加体等が挙げられる。
グアニジン類としては、例えば、1,3-ジフェニルグアニジン、1,3-ジ-o-トリルグアニジン、1-o-トリルビグアニド、1,3-ジ-o-クメニルグアニジン、1,3-ジ-o-クメニル-2-プロピオニルグアニジン等が挙げられる。
トリアジン類としては、2,4-ジアミノ-6-ビニル-s-トリアジン、2,4-ジアミノ-6-ビニル-s-トリアジンイソシアヌル酸付加物、2,4-ジアミノ-6-メタクリロイルオキシエチル-s-トリアジン等が挙げられる。
アルキルアミン化合物としては、例えば、エチルアミン、トリエチルアミン、エチレンジアミン、トリエチレンテトラミン、シクロヘキシルアミン、ヘキサデシルアミン、ステアリルアミン等が挙げられる。
アミノアルコール化合物としては、例えば、N,N,N’,N’-テトラキス(2-ヒドロキシプロピル)エチレンジアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミン等が挙げられる。
アミンポリオキシアルキレン付加体としては、例えば、末端ジアミンポリアルキレングリコール、脂肪族アミンポリオキシアルキレン付加体、芳香族アミンポリオキシアルキレン付加体、多価アミンポリオキシアルキレン付加体等が挙げられる。
アミンポリオキシアルキレン付加体が由来するアルキレンオキシドとしては、例えば、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド等が挙げられる。
末端ジアミンポリアルキレングリコールは、ポリアルキレングリコールの両末端がアミノ化された化合物である。
末端ジアミンポリアルキレングリコールとしては、例えば、末端ジアミンポリエチレングリコール、末端ジアミンポリプロピレングリコール、末端ジアミンポリエチレングリコール-ポリプロピレングリコール共重合体等が挙げられる。
末端ジアミンポリエチレングリコール-ポリプロピレングリコール共重合体としては、例えば、ポリエチレングリコール-ポリプロピレングリコール共重合物ビス(2-アミノプロピル)エーテル、ポリエチレングリコール-ポリプロピレングリコール共重合物ビス(2-アミノエチル)エーテルが挙げられる。
脂肪族アミンポリオキシアルキレン付加体、芳香族アミンポリオキシアルキレン付加体、及び多価アミンポリオキシアルキレン付加体は、アミンの窒素原子にポリオキシアルキレン基が結合したものである。前記アミンとしては、例えば、エチレンジアミン、1,3-プロパンジアミン、1,4-ブタンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、メタキシレンジアミン、トリレンジアミン、パラキシレンジアミン、フェニレンジアミン、イソホロンジアミン、1,10-デカンジアミン、1,12-ドデカンジアミン、4,4-ジアミノジシクロヘキシルメタン、4,4-ジアミノジフェニルメタン、ブタン-1,1,4,4-テトラアミン、ピリミジン-2,4,5,6-テトラアミン等が挙げられる。
脂肪族アミンポリオキシアルキレン付加体としては、ポリオキシアルキレンアルキルアミンが挙げられる。ポリオキシアルキレンアルキルアミンとしては、例えば、ポリオキシアルキレンエチレンジアミンが挙げられる。ポリオキシアルキレンエチレンジアミンは、エチレンジアミンの窒素原子のいずれかに少なくとも1つのポリオキシアルキレン基が結合したものである。ポリオキシアルキレンエチレンジアミンとしては、ポリオキシエチレンエチレンジアミン、ポリオキシプロピレンエチレンジアミン、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンエチレンジアミンが挙げられる。ポリオキシエチレンエチレンジアミンは、エチレンジアミンの窒素原子のいずれかに1つ以上のポリオキシエチレン基が結合したものであり、ポリオキシプロピレンエチレンジアミンは、エチレンジアミンの窒素原子のいずれかに1つ以上のポリオキシプロピレン基が結合したものである。ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンエチレンジアミンは、エチレンジアミンの窒素原子のいずれかに、ポリオキシプロピレン基又はポリオキシエチレン基が、少なくとも1つ結合したものである。
ポリオキシアルキレンエチレンジアミンとしては、例えば、N-ポリオキシプロピレンエチレンジアミン、N-ポリオキシエチレンエチレンジアミン、N-ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンエチレンジアミン等が挙げられる。
あるいは、アミンとしては、熱重量測定において、140℃で15分間保持した際の重量減少率が、20質量%以下であるものが好ましく、15質量%以下であるものがより好ましく、10質量%であるものがさらに好ましい。
アミンは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
アミンとしては、アミノアルコール化合物及びアミンポリオキシアルキレン付加体からなる群より選択される1種以上が好ましい。
アミノアルコール化合物としては、N,N,N’,N’-テトラキス(2-ヒドロキシプロピル)エチレンジアミンが好ましい。
アミンポリオキシアルキレン付加体としては、末端ジアミンポリアルキレングリコールが好ましく、末端ジアミンポリエチレングリコール-ポリプロピレングリコール共重合体がより好ましく、ポリエチレングリコール-ポリプロピレングリコール共重合物ビス(2-アミノプロピル)エーテルが更に好ましい。
前記フラックス中の、アミンの含有量は、前記フラックスの総量(100質量%)に対して、0質量%以上70質量%以下であることが好ましく、20質量%以上60質量%以下であることがより好ましい。
アミンの含有量が前記下限値以上であることにより、フラックスの濡れ性をより高めることができる。アミンの含有量が前記上限値以下であることにより、フラックス残渣の洗浄性をより高めることができる。
ハロゲン化合物:
ハロゲン化合物としては、例えば、アミンハロゲン化水素酸塩、アミンハロゲン化水素酸塩以外の有機ハロゲン化合物等が挙げられる。
アミンハロゲン化水素酸塩は、アミンとハロゲン化水素とを反応させた化合物である。
ここでのアミンとしては、≪アミン≫において例示されるアミン、及びアゾール類(AZ)において例示されるアゾール類が挙げられる。
ハロゲン化水素としては、例えば、塩素、臭素、ヨウ素の水素化物が挙げられる。
より具体的には、アミンハロゲン化水素酸塩としては、例えば、シクロヘキシルアミン臭化水素酸塩、ヘキサデシルアミン臭化水素酸塩、ステアリルアミン臭化水素酸塩、エチルアミン臭化水素酸塩、ジフェニルグアニジン臭化水素酸塩、エチルアミン塩酸塩、ステアリルアミン塩酸塩、ジエチルアニリン塩酸塩、ジエタノールアミン塩酸塩、2-エチルヘキシルアミン臭化水素酸塩、ピリジン臭化水素酸塩、イソプロピルアミン臭化水素酸塩、ジエチルアミン臭化水素酸塩、ジメチルアミン臭化水素酸塩、ジメチルアミン塩酸塩、ロジンアミン臭化水素酸塩、2-エチルヘキシルアミン塩酸塩、イソプロピルアミン塩酸塩、シクロヘキシルアミン塩酸塩、2-ピペコリン臭化水素酸塩、1,3-ジフェニルグアニジン塩酸塩、ジメチルベンジルアミン塩酸塩、ヒドラジンヒドラート臭化水素酸塩、ジメチルシクロヘキシルアミン塩酸塩、トリノニルアミン臭化水素酸塩、ジエチルアニリン臭化水素酸塩、2-ジエチルアミノエタノール臭化水素酸塩、2-ジエチルアミノエタノール塩酸塩、塩化アンモニウム、ジアリルアミン塩酸塩、ジアリルアミン臭化水素酸塩、ジエチルアミン塩酸塩、トリエチルアミン臭化水素酸塩、トリエチルアミン塩酸塩、ヒドラジン一塩酸塩、ヒドラジン二塩酸塩、ヒドラジン一臭化水素酸塩、ヒドラジン二臭化水素酸塩、ピリジン塩酸塩、アニリン臭化水素酸塩、ブチルアミン塩酸塩、へキシルアミン塩酸塩、n-オクチルアミン塩酸塩、ドデシルアミン塩酸塩、ジメチルシクロヘキシルアミン臭化水素酸塩、エチレンジアミン二臭化水素酸塩、ロジンアミン臭化水素酸塩、2-フェニルイミダゾール臭化水素酸塩、4-ベンジルピリジン臭化水素酸塩、L-グルタミン酸塩酸塩、N-メチルモルホリン塩酸塩、ベタイン塩酸塩、2-ピペコリンヨウ化水素酸塩、シクロヘキシルアミンヨウ化水素酸塩、1,3-ジフェニルグアニジンフッ化水素酸塩、ジエチルアミンフッ化水素酸塩、2-エチルヘキシルアミンフッ化水素酸塩、シクロヘキシルアミンフッ化水素酸塩、エチルアミンフッ化水素酸塩、ロジンアミンフッ化水素酸塩、シクロヘキシルアミンテトラフルオロホウ酸塩、及びジシクロヘキシルアミンテトラフルオロホウ酸塩等が挙げられる。
また、ハロゲン化合物としては、例えば、アミンとテトラフルオロホウ酸(HBF)とを反応させた塩、アミンと三フッ化ホウ素(BF)とを反応させた錯体も用いることができる。
前記錯体としては、例えば、三フッ化ホウ素ピぺリジン等が挙げられる。
アミンハロゲン化水素酸塩以外の有機ハロゲン化合物としては、例えば、ハロゲン化脂肪族化合物が挙げられる。ハロゲン化脂肪族炭化水素基は、脂肪族炭化水素基を構成する水素原子の一部または全部がハロゲン原子で置換されたものをいう。
ハロゲン化脂肪族化合物としては、ハロゲン化脂肪族アルコール、ハロゲン化複素環式化合物が挙げられる。
ハロゲン化脂肪族アルコールとしては、例えば、1-ブロモ-2-プロパノール、3-ブロモ-1-プロパノール、3-ブロモ-1,2-プロパンジオール、1-ブロモ-2-ブタノール、1,3-ジブロモ-2-プロパノール、2,3-ジブロモ-1-プロパノール、1,4-ジブロモ-2-ブタノール、trans-2,3-ジブロモ-2-ブテン-1,4-ジオール等が挙げられる。
ハロゲン化複素環式化合物としては、例えば、下記一般式(1)で表される化合物が挙げられる。
31-(R32 (1)
[式中、R31は、n価の複素環式基を表す。R32は、ハロゲン化脂肪族炭化水素基を表す。]
31における、n価の複素環式基の複素環としては、脂肪族炭化水素又は芳香族炭化水素環を構成する炭素原子の一部がヘテロ原子で置換された環構造が挙げられる。この複素環におけるヘテロ原子としては、酸素原子、硫黄原子、窒素原子等が挙げられる。この複素環は、3~10員環であることが好ましく、5~7員環であることがより好ましい。この複素環としては、例えば、イソシアヌレート環などが挙げられる。
32における、ハロゲン化脂肪族炭化水素基は、炭素数1~10が好ましく、炭素数2~6がより好ましく、炭素数3~5がさらに好ましい。また、R32は、臭素化脂肪族炭化水素基、塩素化脂肪族炭化水素基が好ましく、臭素化脂肪族炭化水素基がより好ましく、臭素化飽和脂肪族炭化水素基がさらに好ましい。
ハロゲン化複素環式化合物としては、例えば、トリス-(2,3-ジブロモプロピル)イソシアヌレート等が挙げられる。
また、アミンハロゲン化水素酸塩以外の有機ハロゲン化合物としては、例えば、2-ヨード安息香酸、3-ヨード安息香酸、2-ヨードプロピオン酸、5-ヨードサリチル酸、5-ヨードアントラニル酸等のヨウ化カルボキシル化合物;2-クロロ安息香酸、3-クロロプロピオン酸等の塩化カルボキシル化合物;2,3-ジブロモプロピオン酸、2,3-ジブロモコハク酸、2-ブロモ安息香酸等の臭素化カルボキシル化合物等のハロゲン化カルボキシル化合物が挙げられる。
ハロゲン化合物は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
≪水溶性ベース剤≫
水溶性ベース剤としては、例えば、ノニオン系界面活性剤等が挙げられる。
ノニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリエチレングリコール等が挙げられる。
水溶性ベース剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
水溶性ベース剤は、ポリエチレングリコールであることが好ましい。
水溶性ベース剤がポリエチレングリコールである場合、ポリエチレングリコールの分子量は、1500超6000以下であることが好ましく、2000以上6000以下であることがより好ましく、3000以上5000以下であることが更に好ましい。
水溶性ベース剤の含有量は、フラックスの総質量(100質量%)に対して、0質量%以上30質量%以下であることが好ましく、0質量%以上20質量%以下であることがより好ましい。
≪金属不活性化剤≫
金属不活性化剤としては、例えば、ヒンダードフェノール系化合物、窒素化合物等が挙げられる。
ここでいう「金属不活性化剤」とは、ある種の化合物との接触により金属が劣化することを防止する性能を有する化合物をいう。
ヒンダードフェノール系化合物とは、フェノールのオルト位の少なくとも一方に嵩高い置換基(例えばt-ブチル基等の分岐状又は環状アルキル基)を有するフェノール系化合物をいう。
ヒンダードフェノール系化合物としては、特に限定されず、例えば、ビス[3-(3-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-5-メチルフェニル)プロピオン酸][エチレンビス(オキシエチレン)]、N,N’-ヘキサメチレンビス[3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロパンアミド]、1,6-ヘキサンジオールビス[3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオナート]、2,2’-メチレンビス[6-(1-メチルシクロヘキシル)-p-クレゾール]、2,2’-メチレンビス(6-tert-ブチル-p-クレゾール)、2,2’-メチレンビス(6-tert-ブチル-4-エチルフェノール)、トリエチレングリコール-ビス[3-(3-tert-ブチル-5-メチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、1,6-ヘキサンジオール-ビス-[3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、2,4-ビス-(n-オクチルチオ)-6-(4-ヒドロキシ-3,5-ジ-t-ブチルアニリノ)-1,3,5-トリアジン、ペンタエリスリチル-テトラキス[3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、2,2-チオ-ジエチレンビス[3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、オクタデシル-3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート、N,N’-ヘキサメチレンビス(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシ-ヒドロシンナマミド)、3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジルフォスフォネート-ジエチルエステル、1,3,5-トリメチル-2,4,6-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)ベンゼン、N,N’-ビス[2-[2-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)エチルカルボニルオキシ]エチル]オキサミド、下記化学式で表される化合物等が挙げられる。
Figure 0007032686000006
(式中、Zは、置換されてもよいアルキレン基である。R41及びR42は、それぞれ独立して、置換されてもよい、アルキル基、アラルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、シクロアルキル基又はヘテロシクロアルキル基である。R43及びR44は、それぞれ独立して、置換されてもよいアルキル基である。)
金属不活性化剤における窒素化合物としては、例えば、ヒドラジド系窒素化合物、アミド系窒素化合物、トリアゾール系窒素化合物、メラミン系窒素化合物等が挙げられる。
ヒドラジド系窒素化合物としては、ヒドラジド骨格を有する窒素化合物であればよく、ドデカン二酸ビス[N2-(2ヒドロキシベンゾイル)ヒドラジド]、N,N’-ビス[3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオニル]ヒドラジン、デカンジカルボン酸ジサリチロイルヒドラジド、N-サリチリデン-N’-サリチルヒドラジド、m-ニトロベンズヒドラジド、3-アミノフタルヒドラジド、フタル酸ジヒドラジド、アジピン酸ヒドラジド、オキザロビス(2-ヒドロキシ-5-オクチルベンジリデンヒドラジド)、N’-ベンゾイルピロリドンカルボン酸ヒドラジド、N,N’-ビス(3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオニル)ヒドラジン等が挙げられる。
アミド系窒素化合物としては、アミド骨格を有する窒素化合物であればよく、N,N’-ビス{2-[3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシル]エチル}オキサミド等が挙げられる。
トリアゾール系窒素化合物としては、トリアゾール骨格を有する窒素化合物であればよく、N-(2H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)サリチルアミド、3-アミノ-1,2,4-トリアゾール、3-(N-サリチロイル)アミノ-1,2,4-トリアゾール等が挙げられる。
メラミン系窒素化合物としては、メラミン骨格を有する窒素化合物であればよく、メラミン、メラミン誘導体等が挙げられる。より具体的には、例えば、トリスアミノトリアジン、アルキル化トリスアミノトリアジン、アルコキシアルキル化トリスアミノトリアジン、メラミン、アルキル化メラミン、アルコキシアルキル化メラミン、N2-ブチルメラミン、N2,N2-ジエチルメラミン、N,N,N’,N’,N’’,N’’-ヘキサキス(メトキシメチル)メラミン等が挙げられる。
金属不活性化剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
本実施形態にかかるフラックスは、樹脂成分を含まないことが好ましい。樹脂成分を含まないことにより、フラックス残渣を水で洗浄しやすくなる。
本明細書において、樹脂成分としては、例えば、ロジン、ロジン以外の樹脂等が挙げられる。
本明細書において、「ロジン」とは、アビエチン酸を主成分とする、アビエチン酸とこの異性体との混合物を含む天然樹脂、及び天然樹脂を化学修飾したもの(ロジン誘導体と呼ぶ場合がある)を包含する。
ロジン誘導体としては、例えば、精製ロジン、変性ロジン等が挙げられる。
変性ロジンとしては、水添ロジン、重合ロジン、重合水添ロジン、不均化ロジン、酸変性ロジン、ロジンエステル、酸変性水添ロジン、無水酸変性水添ロジン、酸変性不均化ロジン、無水酸変性不均化ロジン、フェノール変性ロジン及びα,β不飽和カルボン酸変性物(アクリル化ロジン、マレイン化ロジン、フマル化ロジン等)、並びに該重合ロジンの精製物、水素化物及び不均化物、並びに該α,β不飽和カルボン酸変性物の精製物、水素化物及び不均化物、ロジンアルコール、ロジンアミン、水添ロジンアルコール、ロジンエステル、水添ロジンエステル、ロジン石鹸、水添ロジン石鹸、酸変性ロジン石鹸等が挙げられる。
ロジン以外の樹脂としては、例えば、テルペン樹脂、変性テルペン樹脂、テルペンフェノール樹脂、変性テルペンフェノール樹脂、スチレン樹脂、変性スチレン樹脂、キシレン樹脂、変性キシレン樹脂、アクリル樹脂、ポリエチレン樹脂、アクリル-ポリエチレン共重合樹脂、その他熱硬化性樹脂等が挙げられる。
変性テルペン樹脂としては、芳香族変性テルペン樹脂、水添テルペン樹脂、水添芳香族変性テルペン樹脂等が挙げられる。変性テルペンフェノール樹脂としては、水添テルペンフェノール樹脂等が挙げられる。変性スチレン樹脂としては、スチレンアクリル樹脂、スチレンマレイン酸樹脂等が挙げられる。変性キシレン樹脂としては、フェノール変性キシレン樹脂、アルキルフェノール変性キシレン樹脂、フェノール変性レゾール型キシレン樹脂、ポリオール変性キシレン樹脂、ポリオキシエチレン付加キシレン樹脂等が挙げられる。
その他熱硬化性樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂が挙げられる。
エポキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF 型エポキシ樹脂、ビスフェノールS 型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型樹脂、脂環式エポキシ樹脂、アミノプロパン型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、アントラセン型エポキシ樹脂、トリアジン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、トリフェニルメタン型エポキシ樹脂、フルオレン型エポキシ樹脂、フェノールアラルキル型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂等が挙げられる。
以上説明した本実施形態にかかるフラックスは、ベンゾトリアゾール骨格を有する化合物(AZ1)と、熱重量測定において、140℃で15分間保持した際の重量減少率が20質量%以下である有機酸(AC1)と、熱重量測定において、140℃で15分間保持した際の重量減少率が50質量%以下である溶剤(S1)とを含むことにより、はんだ濡れ性及びフラックス残渣の洗浄性をいずれも高めることが可能となる。かかる効果が得られる理由は定かではないが、以下のように推測される。
AZ1が基板の銅バンプ表面を保護することにより、銅バンプの酸化が抑制される。
また、AZ1が基板の銅バンプ表面を保護することにより、基板の銅バンプとフラックス中の活性剤との反応が抑制される。これにより、フラックスの活性が低下することが抑制される。
また、AZ1が基板の銅バンプ表面を保護することにより、基板の銅バンプとフラックス中の活性剤との反応が抑制される。これにより、洗浄しにくい金属塩の発生が抑制される。
また、AC1が加熱により揮発しにくいことにより、活性剤の活性の低下が抑制される。また、S1が加熱により揮発しにくいことにより、活性剤の活性の低下が抑制されるとともに、フラックス残渣の硬化が抑制される。
これらの相乗的な効果により、本実施形態にかかるフラックスによれば、はんだ濡れ性及びフラックス残渣の洗浄性をいずれも高めることが可能となる。
(ソルダペースト)
上記実施形態にかかるフラックスは、熱圧着はんだ付けに好適に用いられるが、これに限定されず、リフローはんだ付けに用いることもできる。
本実施形態のソルダペーストは、はんだ合金粉末と、上述したフラックスと、を含有する。本実施形態にかかるソルダペーストは、リフローはんだ付けに好適に用いられる。
はんだ合金粉末は、Sn単体のはんだの粉体、または、Sn-Ag系、Sn-Cu系、Sn-Ag-Cu系、Sn-Bi系、Sn-In系等、あるいは、これらの合金にSb、Bi、In、Cu、Zn、As、Ag、Cd、Fe、Ni、Co、Au、Ge、P等を添加したはんだ合金の粉体で構成されてもよい。
はんだ合金粉末は、Sn-Pb系、あるいは、Sn-Pb系にSb、Bi、In、Cu、Zn、As、Ag、Cd、Fe、Ni、Co、Au、Ge、P等を添加したはんだ合金の粉体で構成されてもよい。
はんだ合金粉末は、Pbを含まないはんだであることが好ましい。
フラックスの含有量:
ソルダペースト中、フラックスの含有量は、ソルダペーストの全質量に対して5~30質量%であることが好ましく、5~15質量%であることがより好ましい。
以上説明した本実施形態にかかるソルダペーストによれば、ベンゾトリアゾール骨格を有する化合物(AZ1)、特定有機酸(AC1)及び特定溶剤(S1)を含むフラックスを含有することにより、濡れ性及びフラックス残渣の洗浄性をいずれも高めることが可能となる。
(接合体の製造方法)
本実施形態にかかる接合体の製造方法は、上記実施形態にかかるフラックスで処理された基板のはんだ付け面に対して、はんだで処理されたリードを有する部品を、熱圧着してはんだ付けすることにより、接合体を得る工程を含む。
本実施形態にかかる接合体の製造方法について、フラックス塗布工程、はんだ塗布工程、予備加熱工程及びはんだ付け工程を有する方法を例示して説明する。
<フラックス塗布工程>
フラックス塗布工程について、図1を参照して説明する。本工程では、銅バンプ11が配列した基板10に、フラックス12を、銅バンプ11を覆うように塗布する。これにより、図1に示すように、銅バンプ11はフラックス12で被覆される。
基板としては、例えば、プリント配線基板などが挙げられる。
フラックス12としては、上記実施形態にかかるフラックスが好適に用いられる。
フラックスの塗布装置としては、スプレーフラクサー、および発泡式フラクサー等が挙げられる。これらの中でも、塗布量の安定性の観点から、スプレーフラクサーが好ましい。
フラックスの塗布量は、はんだ付け性の観点から、30~180mL/mであることが好ましく、40~150mL/mであることがより好ましく、50~120mL/mであることが特に好ましい。
<はんだ塗布工程>
はんだ塗布工程について、図2を参照して説明する。本工程では、部品20のはんだ付け面に配設されたリード21を、はんだ合金を溶融させた溶融はんだに接触させる。これにより、図2に示すように、部品20のリード21は、はんだ22で被覆される。
部品としては、例えば、集積回路、トランジスタ、ダイオード、抵抗器、及びコンデンサ等が挙げられる。
はんだ合金としては、<ソルダペースト>において上述したものが挙げられる。
はんだ付け面に溶融はんだを接触させる方法としては、溶融はんだを基板に接触できる方法であればよく、特に限定されない。このような方法としては、例えば、噴流方式、浸漬方式等が挙げられる。
噴流方式は、噴流する溶融はんだに、部品を搭載した基板のはんだ付け面を接触させる方法である。浸漬方式は、静止した溶融はんだの液面に、部品を搭載した基板のはんだ付け面を接触させる方法である。
<予備加熱工程>
予備加熱工程では、フラックス塗布工程においてフラックスで処理された基板10を予備加熱する。
予備加熱工程における、基板10を加熱する温度としては、80~160℃であることが好ましく、100~140℃であることがより好ましい。
予備加熱時の雰囲気の圧力は、通常は、大気圧であってもよい。予備加熱時の雰囲気は、N雰囲気が好ましく、酸素濃度は、10000ppm以下が好ましい。予備加熱の時間は、20分間以下が好ましく、10分間以下がより好ましい。
<はんだ付け工程>
はんだ付け工程では、まず、図3に示すように、リード21が配設された部品20と、銅バンプ11が配列した基板10(予備加熱後)とを、銅バンプ11とリード21とが対向するように配置する。
次いで、図4に示すように、ボンディングヘッド30を用いて、図4中の矢印の方向へ、圧力を加えて熱圧着することにより、部品20上のリード21と、基板10上の銅バンプ11とがはんだ付けされて、接合体を得られる。
熱圧着における、部品20を加熱する温度としては、250~320℃であり280~300℃が好ましい。
熱圧着時の雰囲気の圧力は、通常は、大気圧であってもよい。予備加熱時の雰囲気は、N雰囲気が好ましく、酸素濃度は、100ppm以下が好ましい。
熱圧着時の接合圧力としては、接合対象である部品及び基板が損傷しない限り特に限定されず、当業者であれば、適宜、設定することができる。
以上説明した本実施形態にかかる接合体の製造方法によれば、銅バンプ11に対する、はんだ22の濡れ性、及び得られる接合体上のフラックス残渣の洗浄性を、いずれも高めることが可能となる。これにより、得られる接合体の接合部の信頼性を高めることが可能となる。
以下、実施例により本発明を説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
<フラックスの調製>
(実施例1~20、比較例1~5)
表1から表3に示す組成で実施例及び比較例の各フラックスを調合した。ただし、実施例18、実施例20については参考例とする。
使用した原料を以下に示した。有機酸、溶剤、アミンの重量減少率を、次のように測定した。
示差熱-熱重量同時測定装置(株式会社リガク製、TG-DTA8122)を用いて、測定対象試料10mgをアルミパンに入れ、加熱を開始して140℃まで1℃/秒で昇温し、140℃で15分間保持した。そして、加熱前の対象試料の質量(100質量%)と、140℃で15分間保持した後の質量とから、重量減少率を以下の計算式から算出した。
重量減少率(%)=100×{(加熱前の対象試料の質量)-(140℃で15分間保持した後の質量)}/(加熱前の対象試料の質量)
特定アゾール類(AZ1):
ベンゾトリアゾール、5-メチルベンゾトリアゾール、2-(2’-ヒドロキシ-5’-メチルフェニル)ベンゾトリアゾール
その他のアゾール類:
5-フェニルテトラゾール、2-メチルイミダゾール
特定有機酸(AC1):ジグリコール酸(重量減少率1質量%未満)、クエン酸(重量減少率1質量%未満)
その他の有機酸:マロン酸(重量減少率37質量%)
特定溶剤(S1):ポリエチレングリコール(平均分子量400)(重量減少率1質量%未満)、エチレンオキサイド・レゾルシン共重合物(重量減少率1質量%未満;松村石油製、GR-175)
その他の溶剤:へキシレングリコール(重量減少率99質量%以上)
アミン:N,N,N’,N’-テトラキス(2-ヒドロキシプロピル)エチレンジアミン(重量減少率1質量%未満)、ポリエチレングリコール-ポリプロピレングリコール共重合物ビス(2-アミノプロピル)エーテル(重量減少率1質量%未満;ハンツマン製、ED-600)
水溶性ベース剤:PEG-4000S(数平均分子量3400、三洋化成工業社製)
<ソルダペーストの調製>
各例のフラックスと、下記のはんだ合金粉末と、をそれぞれ混合してソルダペーストを調合した。調合したソルダペーストは、いずれも、フラックスが10.5質量%、はんだ合金粉末が89.5質量%である。
ソルダペースト中のはんだ合金粉末は、Agが3質量%、Cuが0.5質量%、残部がSnのはんだ合金からなる粉末である。
はんだ合金粉末は、JIS Z 3284-1:2014における粉末サイズの分類(表2)において、記号6を満たすサイズ(粒度分布)である。
上記で調製したフラックスについて、下記の<評価>に記載した評価方法にしたがって、≪はんだ濡れ性の評価≫を行った。
また、上記で調製したソルダペーストについて、下記の<評価>に記載した評価方法にしたがって、≪フラックス残渣の洗浄性の評価≫を行った。
<評価>
≪はんだ濡れ性の評価≫
検証方法:
はんだの濡れ速度は、メニスコグラフ試験の方法に準拠した。
NiPdAuでめっきした銅板(幅5mm×長さ25mm×厚さ0.5mm)に対して、実施例1~20及び比較例1~5の各フラックスを塗布した。フラックスを塗布した銅板を、120℃で15分間、大気雰囲気で加熱処理して、試験板を得た。このような試験板を、各実施例及び各比較例のそれぞれについて、5枚ずつ用意した。
得られた試験板を、それぞれ、はんだ槽に浸漬させ、ゼロクロスタイム(sec)を得た。ここで、試験装置としてSolder Checker SAT-5200(RHESCA社製)を用い、はんだとしてSn-0.5Cu(数値は質量%)を用いて、次のように評価した。各実施例及び各比較例の5枚の試験板のゼロクロスタイム(sec)の平均値により、はんだ濡れ性を評価した。試験条件は、以下のように設定した。
はんだ槽への浸漬速度:10mm/sec
はんだ槽への浸漬深さ:3mm
はんだ槽への浸漬時間:10sec
はんだ槽温度:280℃
ゼロクロスタイム(sec)の平均値が短いほど、濡れ速度は速くなり、はんだ濡れ性が良いことを意味する。
判定基準:
A:ゼロクロスタイム(sec)の平均値が2秒以下である。
B:ゼロクロスタイム(sec)の平均値が2秒を超え、かつ、3秒以下である。
C:ゼロクロスタイム(sec)の平均値が3秒を超える。
評価結果が、A又はBであったフラックスは合格であり、Cであったフラックスは不合格であるとした。
実施例1~20及び比較例1~5の結果を表1~3に示した。
≪フラックス残渣の洗浄性の評価≫
検証方法:
ガラスエポキシ基板(幅30mm×長さ30mm)の全面に、NiPdAuでめっきされた銅ランド(幅30mm×長さ30mm)を設けたものを用意した。まず、銅ランドの中心に、実施例1~20及び比較例1~5の各フラックス15mgを塗布した。次いで、塗布した各フラックスの上に、Agが3質量%、Cuが0.5質量%、残部がSnの組成であるリングはんだ約0.2gを載置した。次いで、フラックス及びリングはんだを載せたガラスエポキシ基板をホットプレート上で、120℃で15分間、加熱した。次いで、窒素雰囲気で、ホットプレート上で、300℃で10秒間、加熱した。
次いで、加熱後のガラスエポキシ基板を80℃の洗浄液に漬け、超音波を5分間かけた。洗浄液としては、イオン交換水を用いた。続いて、洗浄後のガラスエポキシ基板上のフラックス残渣の有無を確認し、以下の判定基準に基づいて評価を行った。
判定基準:
A:ガラスエポキシ基板上に、フラックス残渣が認められなかった。
B:ガラスエポキシ基板上に、少量のフラックス残渣が認められた。
C:ガラスエポキシ基板上に、多量のフラックス残渣が認められた。
実施例1~20及び比較例1~5の結果を表1~3に示した。
Figure 0007032686000007
Figure 0007032686000008
Figure 0007032686000009
特定アゾール類(AZ1)、特定有機酸(AC1)及び特定溶剤(S1)を含有する、実施例1~20のフラックスは、いずれも、はんだ濡れ性の評価がA又はBであり、フラックス残渣の洗浄性の評価がA又はBであった。
これに対し、AZ1を含有しない比較例1~3のフラックスは、フラックス残渣の洗浄性の評価がCであった。また、AC1を含有しない比較例4のフラックスは、はんだ濡れ性の評価がCであった。また、S1を含有しない比較例5のフラックスは、はんだ濡れ性の評価がCであり、フラックス残渣の洗浄性の評価がCであった。
本発明によれば、はんだ濡れ性及びフラックス残渣の洗浄性がいずれも高められたフラックス及びソルダペーストを提供することができる。特に、このフラックスは、熱圧着を伴うはんだ付け用のフラックスとして好適に用いることができる。
10 基板、11 銅バンプ、12 フラックス、20 部品、21 リード、22 はんだ、30 ボンディングヘッド

Claims (8)

  1. ベンゾトリアゾール骨格を有する化合物(AZ1)と、
    熱重量測定において、140℃で15分間保持した際の重量減少率が20質量%以下である有機酸(AC1)と、
    熱重量測定において、140℃で15分間保持した際の重量減少率が50質量%以下である溶剤(S1)とを含有し、
    樹脂成分を含まず、
    前記溶剤(S1)は、アルコール系溶剤(ただし、テルピネオールを除く)、グリコール系溶剤、グリコールエーテル系溶剤及びポリアルキレングリコール類からなる群より選択される1種以上であり、
    前記有機酸(AC1)の含有量の割合(質量比)は、前記化合物(AZ1)の総量に対して0.5~10である、フラックス。
  2. 前記化合物(AZ1)は、下記一般式(AZ1-1)で表される化合物、及び下記一般式(AZ1-2)で表される化合物からなる群より選択される1種以上の化合物を含む、請求項1に記載のフラックス。
    Figure 0007032686000010
    [式中、R11は、有機基又は水素原子である。R12は、置換基である。n1は、0~4の整数を表す。R21は、有機基又は水素原子である。R22は、置換基である。n2は、0~4の整数を表す。]
  3. 前記化合物(AZ1)の含有量は、フラックスの総質量(100質量%)に対して、0.2~15質量%である、請求項1又は2に記載のフラックス。
  4. 前記有機酸(AC1)の含有量は、フラックスの総質量(100質量%)に対して、2~20質量%である、請求項1~3のいずれか一項に記載のフラックス。
  5. 更に、アミンを含有する、請求項1~のいずれか一項に記載のフラックス。
  6. 前記アミンの含有量は、フラックスの総質量(100質量%)に対して、0質量%超70質量%以下である、請求項5に記載のフラックス。
  7. 更に、チキソ剤を含有する、請求項1~6のいずれか一項に記載のフラックス。
  8. はんだ合金粉末と、請求項1~7のいずれか一項に記載のフラックスと、を含有する、ソルダペースト。
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