JP7031082B1 - 半導体光集積素子及び光集積装置 - Google Patents

半導体光集積素子及び光集積装置 Download PDF

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Abstract

半導体光集積素子(1)は、基板(9)と、MMI導波路(10)と、有機絶縁層(20)と、ヒータ層(25)とを備える。MMI導波路(10)は、基板(9)上に設けられており、かつ、半導体材料で形成されている。MMI導波路(10)は、第1側面(10c)と、第1側面(10c)とは反対側にある第2側面(10d)とを含む。有機絶縁層(20)は、第1側面(10c)及び第2側面(10d)を埋め込んでいる。ヒータ層(25)は、有機絶縁層(20)を加熱し得る。

Description

本開示は、半導体光集積素子及び光集積装置に関する。
特開2013-250527号公報(特許文献1)は、半導体マッハツェンダ光変調器を開示している。半導体マッハツェンダ光変調器は、二本のアーム導波路と、二本のアーム導波路に接続されている2×2多モード干渉(MMI)光スプリッタと、二本のアーム導波路に接続されている2×2MMI光カプラとを含む。二本のアーム導波路と2×2MMI光スプリッタと2×2MMI光カプラとは、InPのような半導体材料で形成されており、かつ、ハイメサ構造を有している。二本のアーム導波路と2×2MMI光スプリッタと2×2MMI光カプラとは、ベンゾシクロブテン(BCB)樹脂のような有機絶縁樹脂で形成されている埋め込み層によって埋め込まれている。
特開2013-250527号公報
半導体材料で形成されているMMI導波路(MMI光スプリッタ、MMI光カプラ)の熱膨張係数と有機絶縁樹脂の熱膨張係数との間の差に起因して、埋め込み層からMMI導波路に大きな応力が印加される。この応力により、MMI導波路の屈折率が変化して、MMI光スプリッタの光分岐比及びMMI光カプラの光結合比のような半導体光集積素子の光学特性が、半導体光集積素子の目標光学特性からずれることがある。また、半導体光集積素子の製造誤差(例えば、MMI導波路の寸法誤差及びMMI導波路の組成ずれなど)に起因して、半導体光集積素子の目標光学特性からずれることがある。
本開示は、上記の課題を鑑みてなされたものであり、本開示の第一の局面の目的は、目標光学特性からの半導体光集積素子の光学特性のずれを低減するまたは無くすことができる半導体光集積素子を提供することである。本開示の第二の局面の目的は、目標光学特性からの光集積装置の光学特性のずれを低減するまたは無くすことができる光集積装置を提供することである。
本開示の半導体光集積素子は、基板と、多モード干渉導波路と、有機絶縁層と、ヒータ層とを備える。多モード干渉導波路は、基板上に設けられており、かつ、半導体材料で形成されている。多モード干渉導波路は、基板に対向する下面と、下面とは反対側の上面と、上面に接続されている第1側面と、上面に接続されておりかつ第1側面とは反対側にある第2側面とを含む。有機絶縁層は、第1側面及び第2側面を埋め込んでいる。ヒータ層は、有機絶縁層を加熱し得る。
本開示の光集積装置は、本開示の半導体光集積素子と、ヒータ層に供給する電力を制御し得るコントローラとを備える。
ヒータ層を用いて有機絶縁層を加熱することにより、有機絶縁層は熱膨張して、多モード干渉導波路に応力を印加する。この応力に起因して、多モード干渉導波路の屈折率が変化する。そのため、本開示の半導体光集積素子によれば、目標光学特性からの半導体光集積素子の光学特性ずれを低減するまたは無くすことができる。本開示の光集積装置によれば、目標光学特性からの光集積装置の光学特性ずれを低減するまたは無くすことができる。
実施の形態1の半導体光集積素子の概略平面図である。 実施の形態1の半導体光集積素子の、図1に示される断面線II-IIにおける概略断面図である。 実施の形態1の変形例の半導体光集積素子の概略断面図である。 実施の形態1から実施の形態4の光集積装置を示すブロック図である。 実施の形態1及びその変形例の半導体光集積素子の制御方法のフローチャートを示す図である。 実施の形態2の半導体光集積素子の概略断面図である。 実施の形態2の変形例の半導体光集積素子の概略断面図である。 実施の形態3の半導体光集積素子の概略平面図である。 実施の形態3の半導体光集積素子の、図8に示される断面線IX-IXにおける概略断面図である。 実施の形態4の半導体光集積素子の概略平面図である。 実施の形態4の変形例の半導体光集積素子の概略平面図である。 実施の形態4及びその変形例の半導体光集積素子の制御方法のフローチャートを示す図である。
以下、本開示の実施の形態を説明する。なお、同一の構成には同一の参照番号を付し、その説明は繰り返さない。
実施の形態1.
図1及び図2を参照して、実施の形態1の半導体光集積素子1を説明する。半導体光集積素子1は、基板9と、入力導波路31と、多モード干渉(MMI)導波路10と、出力導波路32と、第1無機絶縁層18と、有機絶縁層20と、ヒータ層25とを主に備える。半導体光集積素子1は、パッド電極28,29をさらに備えてもよい。
基板9は、例えば、InP基板のような半導体基板である。
半導体積層体が、基板9上に設けられている。半導体積層体は、下部クラッド層11と、コア層12と、上部クラッド層13とを含む。MMI導波路10は、下部クラッド層11と、コア層12と、上部クラッド層13とを含む。下部クラッド層11は、基板9上に形成されている。下部クラッド層11は、例えば、n型InP層である。コア層12は、下部クラッド層11上に形成されている。コア層12の屈折率は、下部クラッド層11の屈折率より大きく、かつ、上部クラッド層13の屈折率より大きい。コア層12は、例えば、AlGaInAsのような半導体材料で形成されている。コア層12は、例えば、多重量子井戸(MQW)構造を有してもよい。コア層12は、例えば、i型半導体層である。上部クラッド層13は、コア層12上に形成されている。上部クラッド層13は、例えば、i型InP層またはp型InP層である。半導体積層体は、MMI導波路10と、入力導波路31と、出力導波路32とを含む。
半導体積層体をエッチングすることによって、半導体積層体に溝16,17が形成されている。溝16,17は、半導体積層体の上面から下部クラッド層11まで延在している。MMI導波路10は、溝16,17の間に形成されている。MMI導波路10は、ハイメサ構造を有している。具体的には、MMI導波路10は、基板9に対向する下面10aと、下面10aとは反対側の上面10bと、上面10bに接続されている第1側面10cと、上面10bに接続されておりかつ第1側面10cとは反対側にある第2側面10dとを含む。MMI導波路10の第1側面10cは、上部クラッド層13の第1側面と、コア層12の第1側面と、下部クラッド層11の第1側面とを含む。MMI導波路10の第2側面10dは、上部クラッド層13の第2側面と、コア層12の第2側面と、下部クラッド層11の第2側面とを含む。第1側面10c及び第2側面10dは、MMI導波路10における光の伝搬方向に沿って延在している。
MMI導波路10の入力端面に、入力導波路31が接続されている。MMI導波路10の出力端面に、出力導波路32が接続されている。入力導波路31及び出力導波路32は、各々、MMI導波路10と同様に構成されており、ハイメサ構造を有している。入力導波路31及び出力導波路32は、例えば、単一モード導波路である。入力導波路31及び出力導波路32の各々のハイメサ構造の幅(導波路の幅)は、MMI導波路10のハイメサ構造の幅(導波路の幅)より狭い。
本実施の形態では、MMI導波路10は、2×2MMI導波路である。2×2MMI導波路は、二つの入力ポートと二つの出力ポートとを有するMMI導波路を意味する。MMI導波路10は、2×2MMI導波路に限られず、m×nMMI導波路(m,nは自然数)であってもよい。
第1無機絶縁層18は、溝16,17を規定する半導体積層体の表面上と上面10b上とに形成されている。第1無機絶縁層18は、第1側面10c、第2側面10d及び上面10b上に形成されている。第1無機絶縁層18は、第1側面10cと第1有機絶縁部分21との間に形成されているとともに、第2側面10dと第2有機絶縁部分22との間に形成されている。第1無機絶縁層18は、例えば、SiO2で形成されている。第1無機絶縁層18の厚さは、例えば、約500nmである。第1無機絶縁層18は、MMI導波路10、入力導波路31及び出力導波路32が半導体光集積素子1の周囲雰囲気に含まれている酸素または水などに接触して、酸化または変質することを防ぐ。
溝16,17は、有機絶縁層20で埋め込まれている。有機絶縁層20は、第1側面10c及び第2側面10dを埋め込んでいる。有機絶縁層20は、第1側面10cを埋め込む第1有機絶縁部分21と、第2側面10dを埋め込む第2有機絶縁部分22とを含む。本実施の形態では、上面10bは有機絶縁層20から露出しており、第1有機絶縁部分21と第2有機絶縁部分22とは互いに分離されている。有機絶縁層20は、MMI導波路10、入力導波路31及び出力導波路32が半導体光集積素子1の周囲雰囲気に含まれている酸素または水などに接触して、酸化または変質することを防ぐ。
有機絶縁層20は、例えば、ベンゾシクロブテン(BCB)樹脂またはポリイミド樹脂で形成されている。半導体光集積素子1を光変調器に適用する場合に、有機絶縁層20上に高周波電気信号が入力される電極を形成することがある。ベンゾシクロブテン(BCB)樹脂またはポリイミド樹脂は低い誘電率を有しているため、有機絶縁層20をベンゾシクロブテン(BCB)樹脂またはポリイミド樹脂で形成することは、光変調器の帯域を拡げることを可能にする。
ヒータ層25は、有機絶縁層20を加熱し得る。ヒータ層25は、有機絶縁層20上に形成されている。ヒータ層25は、第1有機絶縁部分21を加熱する第1ヒータ膜26と、第2有機絶縁部分22を加熱する第2ヒータ膜27とを含む。第1ヒータ膜26は、第1有機絶縁部分21上に形成されている。第2ヒータ膜27は、第2有機絶縁部分22上に形成されている。そのため、第1有機絶縁部分21に印加される熱の量と第2有機絶縁部分22に印加される熱の量とは、互いに独立に制御され得る。ヒータ層25は、例えば、白金膜もしくはチタン膜のような金属薄膜、ニクロム膜のような合金薄膜、タンタルもしくはニオブの酸化物もしくは窒化物のような薄膜、または、これら薄膜の積層体などで形成されている。ヒータ層25には、外部電力源(例えば、外部電流源)から電力(例えば、電流)が供給される。
パッド電極28,29は、第1無機絶縁層18上に形成されている。パッド電極28,29は、ヒータ層25に接続されている。具体的には、パッド電極28は、第1ヒータ膜26に接続されている。パッド電極29は、第2ヒータ膜27に接続されている。外部電力源(例えば、外部電流源)に接続されている配線(図示せず)が、パッド電極28,29に接続される。パッド電極28,29は、例えば、チタン膜と金膜との積層体で形成されている。
図3を参照して、本実施の形態の変形例の半導体光集積素子1aでは、有機絶縁層20は、上面10bをさらに埋め込んでいる。具体的には、有機絶縁層20は、上面10bを埋め込む第3有機絶縁部分23をさらに含む。第3有機絶縁部分23は、第1有機絶縁部分21と第2有機絶縁部分22とに接続されている。
半導体光集積素子1,1aの動作を説明する。MMI導波路10は、光スプリッタであってもよい。具体的には、MMI導波路10は、入力導波路31のうちの一つに入力された光を、複数の光に分波して、出力導波路32に出力する。MMI導波路10は、光カプラであってもよい。具体的には、MMI導波路10は、入力導波路31に入力された光を合波して、出力導波路32のうちの一つに出力する。
図4を参照して、本実施の形態の光集積装置2は、半導体光集積素子1(または半導体光集積素子1a)と、コントローラ35とを備える。コントローラ35は、例えば、プロセッサを含むマイクロコンピュータまたは電子回路である。コントローラ35は、ヒータ層25に供給する電力(例えば、電流)を制御し得る。
具体的には、半導体材料で形成されているMMI導波路10の熱膨張係数と有機絶縁層20の熱膨張係数との間の差に起因して、MMI導波路10に第1応力が印加される。第1応力により、MMI導波路10の屈折率が変化して、MMI光スプリッタの光分岐比及びMMI光カプラの光結合比のような半導体光集積素子1,1aの光学特性が、半導体光集積素子1,1aの目標光学特性からずれることがある。また、半導体光集積素子の製造誤差(MMI導波路の寸法誤差及びMMI導波路の組成ずれなど)に起因して、半導体光集積素子の目標光学特性からずれることがある。
ヒータ層25に電力(例えば、電流)を供給することによって、ヒータ層25は有機絶縁層20を加熱する。有機絶縁層20は熱膨張して、MMI導波路10に第2応力を印加する。第2応力は、MMI導波路10の屈折率を変化させる。ヒータ層25に供給する電力は、コントローラ35によって制御される。こうして、目標光学特性からの半導体光集積素子1,1aの光学特性のずれを低減させるまたは無くすことができる。半導体光集積素子1,1aの光学特性が目標光学特性に維持されるように、コントローラ35は、ヒータ層25に供給する電力(例えば、電流)を制御し続けてもよい。
図5を参照して、本実施の形態の半導体光集積素子1,1aの制御方法を説明する。
半導体光集積素子1,1aに光を入力する(S1)。具体的には、光源(図示せず)から放射される光は、入力導波路31を通して、MMI導波路10の入力ポートに入力される。
半導体光集積素子1,1aから出力される光の強度を検出する(S2)。具体的には、MMI導波路10の出力ポートから出力された光を、出力導波路32を通して、光検出器(図示せず)で検出する。光検出器は、出力導波路32から出力される光の強度を検出する。
光検出器によって検出される光の強度に基づいて、ヒータ層25に印加する電力(例えば、電流)を調整する(S3)。例えば、MMI導波路10が光スプリッタである場合には、出力導波路32から出力される光の強度が互いに等しくなるように、コントローラ35は、ヒータ層25に印加する電力を制御する。例えば、MMI導波路10が光カプラである場合には、出力導波路32のうちの一つから出力される光の強度が最大となるように、ヒータ層25に印加する電力を制御する。こうして、目標光学特性からの半導体光集積素子1,1aの光学特性のずれを低減させるまたは無くすことができる。半導体光集積素子1,1aの光学特性が目標光学特性に維持されるように、コントローラ35は、ヒータ層25に供給する電力(例えば、電流)を制御し続けてもよい。
本実施の形態の半導体光集積素子1,1aの効果を説明する。
本実施の形態の半導体光集積素子1,1aは、基板9と、多モード干渉(MMI)導波路10と、有機絶縁層20と、ヒータ層25とを備える。MMI導波路10は、基板9上に設けられており、かつ、半導体材料で形成されている。MMI導波路10は、基板9に対向する下面10aと、下面10aとは反対側の上面10bと、上面10bに接続されている第1側面10cと、上面10bに接続されておりかつ第1側面10cとは反対側にある第2側面10dとを含む。有機絶縁層20は、第1側面10c及び第2側面10dを埋め込んでいる。ヒータ層25は、有機絶縁層20を加熱し得る。
半導体材料で形成されているMMI導波路10の熱膨張係数と有機絶縁層20の熱膨張係数との間の差に起因する第1応力が、MMI導波路10に印加されることがある。第1応力はMMI導波路10の屈折率を変化させて、半導体光集積素子1,1aの光学特性が半導体光集積素子1,1aの目標光学特性からずれることがある。しかし、ヒータ層25を用いて有機絶縁層20を加熱すると、有機絶縁層20は熱膨張して、MMI導波路10に第2応力を印加する。第2応力は、MMI導波路10の屈折率を変化させる。そのため、目標光学特性からの半導体光集積素子1,1aの光学特性のずれを低減させるまたは無くすことができる。
本実施の形態の半導体光集積素子1,1aでは、有機絶縁層20は、第1側面10cを埋め込む第1有機絶縁部分21と、第2側面10dを埋め込む第2有機絶縁部分22とを含む。ヒータ層25は、第1有機絶縁部分21を加熱する第1ヒータ膜26と、第2有機絶縁部分22を加熱する第2ヒータ膜27とを含む。
そのため、第1有機絶縁部分21に印加される熱の量と第2有機絶縁部分22に印加される熱の量とは、互いに独立に制御され得る。ヒータ層25による有機絶縁層20の加熱に基づく第2応力の大きさ及び分布が、よりきめ細かに調整され得る。そのため、目標光学特性からの半導体光集積素子1,1aの光学特性のずれをより一層低減させるまたは無くすことができる。
本実施の形態の半導体光集積素子1,1aでは、第1ヒータ膜26は、第1有機絶縁部分21上に形成されている。第2ヒータ膜27は、第2有機絶縁部分22上に形成されている。そのため、目標光学特性からの半導体光集積素子1,1aの光学特性のずれをより一層低減させるまたは無くすことができる。
本実施の形態の半導体光集積素子1,1aは、第1無機絶縁層18をさらに備える。第1無機絶縁層18は、第1側面10c、第2側面10d及び上面10b上に形成されている。第1無機絶縁層18は、第1側面10cと第1有機絶縁部分21との間に形成されているとともに、第2側面10dと第2有機絶縁部分22との間に形成されている。
第1無機絶縁層18は、MMI導波路10が半導体光集積素子1,1aの周囲雰囲気に含まれている酸素または水などに接触して、酸化または変質することを防ぐ。そのため、目標光学特性からの半導体光集積素子1,1aの光学特性のずれを低減させるまたは無くすことができる。
本実施の形態の半導体光集積素子1aでは、有機絶縁層20は、第3有機絶縁部分23をさらに含む。第3有機絶縁部分23は、上面10bを埋め込み、かつ、第1有機絶縁部分21と第2有機絶縁部分22とに接続されている。
有機絶縁層20は、MMI導波路10が半導体光集積素子1aの周囲雰囲気に含まれている酸素または水などに接触して、酸化または変質することを防ぐ。そのため、目標光学特性からの半導体光集積素子1aの光学特性のずれを低減させるまたは無くすことができる。
本実施の形態の光集積装置2は、半導体光集積素子1,1aと、ヒータ層25に供給する電力を制御し得るコントローラ35とを備える。そのため、目標光学特性からの光集積装置2の光学特性ずれを低減するまたは無くすことができる。
実施の形態2.
図6を参照して、実施の形態2の半導体光集積素子1bを説明する。本実施の形態の半導体光集積素子1bは、実施の形態1の半導体光集積素子1と同様の構成を備えるが、主に、以下の点で異なる。
半導体光集積素子1bは、第2無機絶縁層38をさらに備える。第2無機絶縁層38は、有機絶縁層20(第1有機絶縁部分21及び第2有機絶縁部分22)上に形成されている。第2無機絶縁層38は、第1無機絶縁層18上にも形成されてもよい。第2無機絶縁層38は、例えば、SiO2で形成されている。第2無機絶縁層38の厚さは、例えば、約500nmである。第2無機絶縁層38は、有機絶縁層20が半導体光集積素子1bの周囲雰囲気に含まれている酸素または水などに接触して変質することを防ぐ。ヒータ層25は、第2無機絶縁層38上に形成されている。
図7を参照して、本実施の形態の変形例の半導体光集積素子1cを説明する。半導体光集積素子1cでは、実施の形態1の変形例の半導体光集積素子1aにおいて、第2無機絶縁層38をさらに備える。第2無機絶縁層38は、第1有機絶縁部分21、第2有機絶縁部分22及び第3有機絶縁部分23上に形成されている。ヒータ層25は、第2無機絶縁層38上に形成されている。
図4を参照して、本実施の形態の光集積装置2は、半導体光集積素子1b(または半導体光集積素子1c)と、コントローラ35とを備える。本実施の形態の半導体光集積素子1b,1cの制御方法は、図5に示される実施の形態1の半導体光集積素子1,1aの制御方法と同じである。
本実施の形態の半導体光集積素子1b,1cは、実施の形態1の半導体光集積素子1,1aの効果に加えて、以下の効果を奏する。
本実施の形態の半導体光集積素子1b,1cは、第1有機絶縁部分21及び第2有機絶縁部分22上に形成されている第2無機絶縁層38をさらに備える。ヒータ層25は、第2無機絶縁層38上に形成されている。
第2無機絶縁層38は、有機絶縁層20が半導体光集積素子1b,1cの周囲雰囲気に含まれている酸素または水などに接触して変質することを防ぐ。そのため、目標光学特性からの半導体光集積素子1b,1cの光学特性のずれを一層低減させるまたは無くすことができる。
実施の形態3.
図8及び図9を参照して、実施の形態3の半導体光集積素子1dを説明する。本実施の形態の半導体光集積素子1dは、実施の形態1の半導体光集積素子1と同様の構成を備えるが、主に、以下の点で異なる。
半導体光集積素子1dでは、ヒータ層25は、第1有機絶縁部分21から第2有機絶縁部分22にわたって連続的に形成されている。ヒータ層25は、パッド電極28,29に接続されている。
図4を参照して、本実施の形態の光集積装置2は、半導体光集積素子1dと、コントローラ35とを備える。本実施の形態の半導体光集積素子1dの制御方法は、図5に示される実施の形態1の半導体光集積素子1,1aの制御方法と同じである。
本実施の形態の半導体光集積素子1dは、実施の形態1の半導体光集積素子1の効果に加えて、以下の効果を奏する。
本実施の形態の半導体光集積素子1dでは、有機絶縁層20は、第1側面10cを埋め込む第1有機絶縁部分21と、第2側面10dを埋め込む第2有機絶縁部分22とを含む。ヒータ層25は、第1有機絶縁部分21から第2有機絶縁部分22にわたって連続的に形成されている。
そのため、ヒータ層25の製造プロセスが簡素化される。半導体光集積素子1dの製造コストが低減され得る。
実施の形態4.
図10を参照して、実施の形態4の半導体光集積素子1eを説明する。半導体光集積素子1eは、二値以上の多値光信号を出力する多値光位相変調器である。二値以上の多値光信号として、QPSK(Quadrature Phase Shift Keying)信号、DP-QPSK(Dual-Polarization Quadrature Phase Shift Keying)信号を例示することができる。本実施の形態では、半導体光集積素子1eは、DP-QPSK光位相変調器である。半導体光集積素子1eは、基板9と、入力導波路71と、光スプリッタ39と、導波路72a,72bと、光位相変調器70a,70bと、出力導波路73a,73bと、モニタ用フォトダイオード60a,60b,62とを主に備える。
基板9は、実施の形態1の基板9と同じである。入力導波路71と、光スプリッタ39と、導波路72a,72bと、光位相変調器70a,70bと、出力導波路73a,73bと、モニタ用フォトダイオード60a,60b,62とは、基板9上に形成されている。
光スプリッタ39は、入力ポートと、第1出力ポートと、第2出力ポートとを含む。光スプリッタ39は、例えば、1×2MMIスプリッタである。入力導波路71は、光スプリッタ39の入力ポートに接続されている。導波路72aは、光スプリッタ39の第1出力ポートに接続されている。導波路72bは、光スプリッタ39の第2出力ポートに接続されている。
光位相変調器70aは、QPSK光位相変調器として機能する。光位相変調器70aは、親マッハツェンダ干渉計40と、二つの子マッハツェンダ干渉計50と、位相変調部55,56と、親位相調整部47,48と、子位相調整部57,58とを含む。
親マッハツェンダ干渉計40は、二本の第一アーム導波路41,42と、光スプリッタ43と、光カプラ44とを含む。
光位相変調器70aの光スプリッタ43は、導波路72aと二本の第一アーム導波路41,42とに接続されている。光スプリッタ43は、例えば、1×2MMIスプリッタである。光スプリッタ43の入力ポートは、導波路72aに接続されている。光スプリッタ43の二つの出力ポートは、二本の第一アーム導波路41,42に接続されている。光スプリッタ43は、光スプリッタ39によって分波された光をさらに分波して、二本の第一アーム導波路41,42に出力する。
光位相変調器70aの光カプラ44は、二本の第一アーム導波路41,42と出力導波路73aとに接続されている。光カプラ44は、例えば、2×2MMIカプラである。光カプラ44の二つの入力ポートは、二本の第一アーム導波路41,42に接続されている。光カプラ44の二つの出力ポートのうちの一方は、出力導波路73aに接続されている。光カプラ44は、二本の第一アーム導波路41,42を伝搬する光を合波して、出力導波路73aに出力する。
二つの子マッハツェンダ干渉計50は、それぞれ、二本の第一アーム導波路41,42に接続されている。第一アーム導波路41に接続されている子マッハツェンダ干渉計50と位相変調部55,56は、例えば、Iチャネル用のマッハツェンダ型光位相変調器を構成する。第一アーム導波路42に接続されている子マッハツェンダ干渉計50と位相変調部55,56は、例えば、Qチャネル用のマッハツェンダ型光位相変調器を構成する。子マッハツェンダ干渉計50は、各々、二本の第二アーム導波路51,52と、光スプリッタ53と、光カプラ54とを含む。
光スプリッタ53は、二本の第一アーム導波路41,42のうちの一つと二本の第二アーム導波路51,52とに接続されている。光スプリッタ53は、例えば、1×2MMIスプリッタである。光スプリッタ53の入力ポートは、二本の第一アーム導波路41,42のうちの一つに接続されている。光スプリッタ53の二つの出力ポートは、二本の第二アーム導波路51,52に接続されている。光スプリッタ53は、光スプリッタ43によって分波された光をさらに分波して、二本の第二アーム導波路51,52に出力する。
光カプラ54は、二本の第二アーム導波路51,52と二本の第一アーム導波路41,42のうちの一つとに接続されている。光カプラ54は、例えば、2×2MMIカプラである。光カプラ44の二つの入力ポートは、二本の第二アーム導波路51,52に接続されている。光カプラ44の二つの出力ポートのうちの一方は、二本の第一アーム導波路41,42のうちの一つに接続されている。光カプラ54は、二本の第二アーム導波路51,52を伝搬する光を合波して、二本の第一アーム導波路41,42のうちの一つに出力する。
位相変調部55,56は、二本の第二アーム導波路51,52に設けられている。具体的には、位相変調部55は、第二アーム導波路51に設けられている。位相変調部56は、第二アーム導波路52に設けられている。位相変調部55,56は、各々、下部クラッド層11、コア層12及び上部クラッド層13に加えて、電極(図示せず)を含む。
親位相調整部47,48は、二本の第一アーム導波路41,42に設けられている。具体的には、親位相調整部47は、第一アーム導波路41に設けられている。親位相調整部48は、第一アーム導波路42に設けられている。親位相調整部47,48は、位相変調部55,56と同様の構成を有している。親位相調整部47,48は、各々、下部クラッド層11、コア層12及び上部クラッド層13に加えて、電極(図示せず)を含む。例えば、光カプラ44の入力ポートにおいて第一アーム導波路41から出力されるIチャネル光信号と第一アーム導波路42から出力されるQチャネル光信号との間の位相差がπ/2となるように、親位相調整部47,48においてIチャネル光信号及びQチャネル光信号に与えられる位相が調整される。
子位相調整部57,58は、二本の第二アーム導波路51,52に設けられている。具体的には、子位相調整部57は、第二アーム導波路51に設けられている。子位相調整部58は、第二アーム導波路52に設けられている。子位相調整部57,58は、位相変調部55,56と同様の構成を有している。子位相調整部57,58は、各々、下部クラッド層11、コア層12及び上部クラッド層13に加えて、電極(図示せず)を含む。
光位相変調器70bも、QPSK光位相変調器として機能する。光位相変調器70bは、光位相変調器70aと同様に構成されている。光位相変調器70bの光スプリッタ43は、導波路72bと二本の第一アーム導波路41,42とに接続されている。光位相変調器70bの光カプラ44は、二本の第一アーム導波路41,42と出力導波路73bとに接続されている。
モニタ用フォトダイオード60aは、光位相変調器70aの光カプラ44の二つの出力ポートのうちの他方に光学的に結合されている。モニタ用フォトダイオード60aは、光位相変調器70aの光カプラ44の二つの出力ポートのうちの他方から出力される光の強度を検出する。モニタ用フォトダイオード60bは、光位相変調器70bの光カプラ44の二つの出力ポートのうちの他方に光学的に結合されている。モニタ用フォトダイオード60bは、光位相変調器70bの光カプラ44の二つの出力ポートのうちの他方から出力される光の強度を検出する。モニタ用フォトダイオード62は、光カプラ54の二つの出力ポートのうちの他方に光学的に結合されている。モニタ用フォトダイオード62は、光カプラ54の二つの出力ポートのうちの他方から出力される光の強度を検出する。
本実施の形態では、光スプリッタ43,53は、実施の形態1から実施の形態3及びそれらの変形例の半導体光集積素子1,1a,1b,1c,1dのいずれかと同じ構成を有している。すなわち、光スプリッタ43,53は、有機絶縁層20及びヒータ層25を備えている。光カプラ44,54は、実施の形態1から実施の形態3及びそれらの変形例の半導体光集積素子1,1a,1b,1c,1dのいずれかと同様の構成を有しているが、ヒータ層25を備えていない。入力導波路71、導波路72a,72b、二つの第一アーム導波路41,42、二つの第二アーム導波路51,52、出力導波路73a,73bは、各々、実施の形態1の入力導波路31及び出力導波路32の各々と同じ構成を有している。
図11を参照して、本実施の形態の変形例の半導体光集積素子1fは、モニタ用フォトダイオード67,68をさらに備えている。モニタ用フォトダイオード67,68は、二つの第二アーム導波路51,52に設けられている。モニタ用フォトダイオード67,68は、二つの第二アーム導波路51,52を伝搬する二つの光の一部の強度を検出する。第二アーム導波路51,52を伝搬する二つの光の残部は、モニタ用フォトダイオード67,68を通過する。
具体的には、モニタ用フォトダイオード67は、二つの第二アーム導波路51,52のうちの一方(第二アーム導波路51)に設けられている。モニタ用フォトダイオード67は、二つの第二アーム導波路51,52のうちの一方を伝搬する光の一部の強度を検出する。二つの第二アーム導波路51,52のうちの一方を伝搬する光の残部は、モニタ用フォトダイオード67を通過する。モニタ用フォトダイオード68は、二つの第二アーム導波路51,52のうちの他方(第二アーム導波路52)に設けられている。モニタ用フォトダイオード68は、二つの第二アーム導波路51,52のうちの他方を伝搬する光の一部の強度を検出する。二つの第二アーム導波路51,52のうちの他方を伝搬する光の残部は、モニタ用フォトダイオード68を通過する。
図4を参照して、本実施の形態の光集積装置2は、半導体光集積素子1e(または半導体光集積素子1f)と、コントローラ35とを備える。コントローラ35は、ヒータ層25に供給する電力(例えば、電流)と、位相変調部55,56に印加する電圧と、親位相調整部47,48に印加する電圧と、子位相調整部57,58に印加する電圧とを制御し得る。コントローラ35は、モニタ用フォトダイオード60a,60b,62によって検出される光の強度に基づいて、または、モニタ用フォトダイオード60a,60b,67,68によって検出される光の強度に基づいて、ヒータ層25に供給する電力を制御する。
本実施の形態の半導体光集積素子1e,1fの動作を説明する。
位相変調部55,56に高周波電気信号を印加して、位相変調部55,56のコア層12の屈折率を変化させる。光位相変調器70aの出力導波路73aから第1光信号が出力されるとともに、光位相変調器70bの出力導波路73bから第2光信号が出力される。半導体光集積素子1e,1fの出力側に、偏光回転子(図示せず)と、偏光ビームコンバイナ(図示せず)とが配置されている。第1光信号及び第2光信号のうちの一方は、偏光回転子を通って、その偏光方向が90°回転する。第1光信号及び第2光信号のうちの他方は、偏光回転子を通らずに、偏光ビームコンバイナに入射する。偏光ビームコンバイナは、偏光方向が回転された第1光信号及び第2光信号のうちの一方と、第1光信号及び第2光信号のうちの他方とを合波して、DP-QPSK信号を出力する。
図12を参照して、本実施の形態の半導体光集積素子1eの制御方法を説明する。半導体光集積素子1eの目標光学特性は、例えば、位相変調部55,56に電気信号が印加されていないときに、出力導波路73a,73bから光が出力されないこととする。半導体光集積素子1eの光学特性が目標光学特性を満たす場合には、半導体光集積素子1eのS/N比を最大にすることができる。半導体光集積素子1eのS/N比は、位相変調部55,56に電気信号が印加されていないときに半導体光集積素子1eから出力される光の強度(ノイズ強度)に対する、位相変調部55,56に電気信号が印加されているときに半導体光集積素子1eから出力される光信号の強度の比として与えられる。
具体的には、半導体光集積素子1eに光を入力する(S11)。ステップS11は、ステップS1と同様である。具体的には、光源(図示せず)から放射される光が、入力導波路71に入力される。
モニタ用フォトダイオード62で検出される光の強度に基づいて、子位相調整部57,58に印加する電圧を調整する(S12)。例えば、位相変調部55,56に電気信号が印加されていないときに、モニタ用フォトダイオード62で検出される光の強度が最大となるように、コントローラ35は子位相調整部57,58に印加する電圧を調整する。
モニタ用フォトダイオード62で検出される光の強度に基づいて、光スプリッタ53のヒータ層25に印加する電力(例えば、電流)を調整する(S13)。例えば、位相変調部55,56に電気信号が印加されていないときに、モニタ用フォトダイオード62で検出される光の強度が最大となるように、コントローラ35は光スプリッタ53のヒータ層25に印加する電力(例えば、電流)を制御する。ステップS12とステップS13とは、いずれか先に行われてもよい。ステップS12とステップS13とは、繰り返し行われてもよい。
モニタ用フォトダイオード60a,60bで検出される光の強度に基づいて、親位相調整部47,48に印加する電圧を調整する(S14)。例えば、位相変調部55,56に電気信号が印加されていないときに、モニタ用フォトダイオード60a,60bで検出される光の強度が最大となるように、コントローラ35は親位相調整部47,48に印加する電圧を調整する。
モニタ用フォトダイオード60a,60bで検出される光の強度に基づいて、光スプリッタ43のヒータ層25に印加する電力(例えば、電流)を調整する(S15)。例えば、位相変調部55,56に電気信号が印加されていないときに、モニタ用フォトダイオード60a,60bで検出される光の強度が最大となるように、コントローラ35は光スプリッタ43のヒータ層25に印加する電力(例えば、電流)を制御する。ステップS14とステップS15とは、いずれか先に行われてもよい。ステップS14とステップS15とは、繰り返し行われてもよい。
こうして、目標光学特性からの半導体光集積素子1eの光学特性のずれを低減させるまたは無くすことができる。
図12に示されるように、本実施の形態の変形例の半導体光集積素子1fの制御方法は、本実施の形態の半導体光集積素子1eの制御方法と同様であるが、両者は以下の点で異なっている。
モニタ用フォトダイオード67,68で検出される光の強度に基づいて、光スプリッタ53のヒータ層25に印加する電力(例えば、電流)を調整する(S13)。例えば、位相変調部55,56に電気信号が印加されていないときに、モニタ用フォトダイオード67で検出される光の強度とモニタ用フォトダイオード68で検出される光の強度とが互いに等しくなるように、コントローラ35は光スプリッタ53のヒータ層25に印加する電力(例えば、電流)を制御する。
本実施の形態の半導体光集積素子1e,1fは、実施の形態1の半導体光集積素子1の効果に加えて、以下の効果を奏する。
本実施の形態の半導体光集積素子1e,1fは、多モード干渉導波路10から出力される光の強度を検出するモニタ用フォトダイオード(例えば、モニタ用フォトダイオード60a,60b,62,67,68の少なくとも一つ)をさらに備える。
モニタ用フォトダイオード(例えば、モニタ用フォトダイオード60a,60b,62,67,68の少なくとも一つ)で検出される光の強度に基づいて、有機絶縁層20に印加される熱の量が調整され得る。目標光学特性からの半導体光集積素子1e,1fの光学特性のずれを低減させるまたは無くすことができる。
本実施の形態の半導体光集積素子1e,1fは、多モード干渉導波路10に接続される二本のアーム導波路(二本の第一アーム導波路41,42または二本の第二アーム導波路51,52)と、二本のアーム導波路に接続される光カプラ(光カプラ44または光カプラ54)とをさらに備える。多モード干渉導波路10は、光スプリッタ(光スプリッタ43または光スプリッタ53)である。モニタ用フォトダイオード(例えば、モニタ用フォトダイオード60a,60b,62,67,68の少なくとも一つ)は、光カプラから出力される第1光の第1強度を検出する、または、二本のアーム導波路を伝搬する二つの第2光の第2強度を検出する。
モニタ用フォトダイオード(例えば、モニタ用フォトダイオード60a,60b,62,67,68の少なくとも一つ)で検出される光の強度に基づいて、有機絶縁層20に印加される熱の量が調整され得る。目標光学特性からの半導体光集積素子1e,1fの光学特性のずれを低減させるまたは無くすことができる。
今回開示された実施の形態1から実施の形態4及びそれらの変形例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。矛盾のない限り、今回開示された実施の形態1から実施の形態4及びそれらの変形例の少なくとも2つを組み合わせてもよい。本開示の範囲は、上記した説明ではなく請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることを意図される。
1,1a,1b,1c,1d,1e,1f 半導体光集積素子、2 光集積装置、9 基板、10 多モード干渉導波路、10a 下面、10b 上面、10c 第1側面、10d 第2側面、11 下部クラッド層、12 コア層、13 上部クラッド層、16,17 溝、18 第1無機絶縁層、20 有機絶縁層、21 第1有機絶縁部分、22 第2有機絶縁部分、23 第3有機絶縁部分、25 ヒータ層、26 第1ヒータ膜、27 第2ヒータ膜、28,29 パッド電極、31 入力導波路、32 出力導波路、35 コントローラ、38 第2無機絶縁層、39 光スプリッタ、40 親マッハツェンダ干渉計、41,42 第一アーム導波路、43,53 光スプリッタ、44,54 光カプラ、47,48 親位相調整部、50 子マッハツェンダ干渉計、51,52 第二アーム導波路、55,56 位相変調部、57,58 子位相調整部、60a,60b,62,67,68 モニタ用フォトダイオード、71 入力導波路、70a,70b 光位相変調器、72a,72b 導波路,73a,73b 出力導波路。

Claims (10)

  1. 半導体基板上の、多モード干渉導波路を用いて一端から他端への入出力方向へ光信号を伝搬する半導体光集積素子において、
    前記半導体基板上に前記入出力方向に延在するよう配置された有機絶縁層と、
    前記有機絶縁層を加熱するヒータ層とを備え、
    前記多モード干渉導波路は、前記半導体基板に対向する下面と、前記下面とは反対側の上面と、前記上面に接続されている第1側面と、前記上面に接続されておりかつ前記第1側面とは反対側にある第2側面とを含み、
    前記有機絶縁層は、前記第1側面を埋め込む第1有機絶縁部分と、前記第2側面を埋め込む第2有機絶縁部分とを含み、
    前記ヒータ層は、前記第1有機絶縁部分を加熱する第1ヒータ膜と、前記第2有機絶縁部分を加熱する第2ヒータ膜とを含み、
    前記第1側面、前記第2側面及び前記上面上に形成されている第1無機絶縁層をさらに備え、
    前記第1無機絶縁層は、前記第1側面と前記第1有機絶縁部分との間に形成されているとともに、前記第2側面と前記第2有機絶縁部分との間に形成されている、半導体光集積素子。
  2. 前記第1ヒータ膜は、前記第1有機絶縁部分上に形成されており、
    前記第2ヒータ膜は、前記第2有機絶縁部分上に形成されている、請求項に記載の半導体光集積素子。
  3. 記ヒータ層は、前記第1有機絶縁部分から前記第2有機絶縁部分にわたって連続的に形成されている、請求項1に記載の半導体光集積素子。
  4. 前記有機絶縁層は、前記上面を埋め込み、かつ、前記第1有機絶縁部分と前記第2有機絶縁部分とに接続されている第3有機絶縁部分をさらに含む、請求項から請求項のいずれか一項に記載の半導体光集積素子。
  5. 半導体基板上の、多モード干渉導波路を用いて一端から他端への入出力方向へ光信号を伝搬する半導体光集積素子において、
    前記半導体基板上に前記入出力方向に延在するよう配置された有機絶縁層と、
    前記有機絶縁層を加熱するヒータ層とを備え、
    前記多モード干渉導波路は、前記半導体基板に対向する下面と、前記下面とは反対側の上面と、前記上面に接続されている第1側面と、前記上面に接続されておりかつ前記第1側面とは反対側にある第2側面とを含み、
    前記有機絶縁層は、前記第1側面を埋め込む第1有機絶縁部分と、前記第2側面を埋め込む第2有機絶縁部分とを含み、
    前記ヒータ層は、前記第1有機絶縁部分を加熱する第1ヒータ膜と、前記第2有機絶縁部分を加熱する第2ヒータ膜とを含み、
    前記第1有機絶縁部分及び前記第2有機絶縁部分上に形成されている第2無機絶縁層をさらに備え、
    前記ヒータ層は、前記第2無機絶縁層上に形成されている、半導体光集積素子。
  6. 前記多モード干渉導波路は、2×2多モード干渉導波路である、請求項1から請求項のいずれか一項に記載の半導体光集積素子。
  7. 前記有機絶縁層は、ベンゾシクロブテン樹脂またはポリイミド樹脂で形成されている、請求項1から請求項のいずれか一項に記載の半導体光集積素子。
  8. 前記多モード干渉導波路から出力される光の強度を検出するモニタ用フォトダイオードをさらに備える、請求項1から請求項のいずれか一項に記載の半導体光集積素子。
  9. 前記多モード干渉導波路に接続される二本のアーム導波路と、
    前記二本のアーム導波路に接続される光カプラとをさらに備え、
    前記多モード干渉導波路は、光スプリッタであり、
    前記モニタ用フォトダイオードは、前記光カプラから出力される第1光の第1強度を検出する、または、前記二本のアーム導波路を伝搬する二つの第2光の第2強度を検出する、請求項に記載の半導体光集積素子。
  10. 請求項1から請求項のいずれか一項に記載の前記半導体光集積素子と、
    前記ヒータ層に供給する電力を制御し得るコントローラとを備える、光集積装置。
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