JP7030865B2 - リチウム二次電池用正極活物質の製造方法 - Google Patents
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Description
なお、本発明において、回折ピークの強度の比は、回折ピークの高さの比で求められるものである。
なお、酸化コバルト(Co3O4)を含有するリチウムコバルト系複合酸化物を得るには、リチウム化合物とコバルト化合物の混合割合を、原子換算で、Coのモル数に対するLiのモル数の比(Li/Coモル比)で、0.950~1.000、好ましくは0.960~0.999とし、好ましくは後述する焼成温度を1000℃を超える温度とすることにより、上記酸化コバルト(Co3O4)の含有量で、酸化コバルト(Co3O4)を含有するリチウムコバルト系複合酸化物が得られ易くなる。
なお、酸化コバルト(Co3O4)を含有するリチウムコバルト系複合酸化物を得るには、焼成温度を好ましくは1000℃より大きく、1100℃以下とすることが、酸化コバルト(Co3O4)を上記範囲で残存させて含有させることが容易となる観点から好ましい。
Ti(R1)mLn (1)
(式中、R1は、アルコキシ基、水酸基、ハロゲン原子、アミノ基又はホスフィン類を示し、複数存在する場合、同一であってもよく、異なっていてもよい。Lはヒドロキシカルボン酸に由来する基を表し、複数存在する場合、同一であってもよく、異なっていてもよい。mは0以上3以下の数を示し、nは1以上3以下の数を示し、m+nは3~6である。)
(a)リチウムコバルト系複合酸化物粒子を、Mg含有化合物又はMg含有化合物の前駆体を含む表面処理液に接触させ、そのまま溶媒を全量乾燥した後、400~1000℃、好ましくは600~1000℃、特に好ましくは750~1000℃で加熱処理(a1)し、Mg含有化合物で表面処理されたリチウムコバルト系複合酸化物粒子を得る。次いで、Mg含有化合物で表面処理されたリチウムコバルト系複合酸化物粒子を、Ti含有化合物又はTi含有化合物の前駆体を含む表面処理液に接触させ、そのまま溶媒を全量乾燥した後、400~1000℃、好ましくは600~1000℃、特に好ましくは750~1000℃で加熱処理(a2)して、本発明のリチウム二次電池用正極活物質を得る方法。
(b)リチウムコバルト系複合酸化物粒子を、Ti含有化合物又はTi含有化合物の前駆体を含む表面処理液に接触させ、そのまま溶媒を全量乾燥した後、400~1000℃、好ましくは600~1000℃、特に好ましくは750~1000℃で加熱処理(b1)し、Ti含有化合物で表面処理されたリチウムコバルト系複合酸化物粒子を得る。次いで、Ti含有化合物で表面処理されたリチウムコバルト系複合酸化物粒子を、Mg含有化合物又はMg含有化合物の前駆体を含む表面処理液に接触させ、そのまま溶媒を全量乾燥した後、400~1000℃、好ましくは600~1000℃、特に好ましくは750~1000℃で加熱処理(b2)して、本発明のリチウム二次電池用正極活物質を得る方法。
(c)リチウムコバルト系複合酸化物粒子を、Mg含有化合物又はMg含有化合物の前駆体と、Ti含有化合物又はTi含有化合物の前駆体と、を含む表面処理液に接触させ、そのまま溶媒を全量乾燥した後、400~1000℃、好ましくは600~1000℃、特に好ましくは750~1000℃で加熱処理(c1)して、本発明のリチウム二次電池用正極活物質を得る方法。
Ti(R1)mLn (1)
(式中、R1は、アルコキシ基、水酸基、ハロゲン原子、アミノ基又はホスフィン類を示し、複数存在する場合、同一であってもよく、異なっていてもよい。Lはヒドロキシカルボン酸に由来する基を表し、複数存在する場合、同一であってもよく、異なっていてもよい。mは0以上3以下の数を示し、nは1以上3以下の数を示し、m+nは3~6である。)
本発明において、特に(d)の製造方法により得られるリチウム二次電池用正極活物質によれば、高電圧下での容量維持率とエネルギー密度維持率が高いものを得ることができる。
無機Mg含有化合物の平均粒子径は、レーザ回折・散乱法により求められる平均粒子径で、30.0μm以下、好ましくは0.01~10.0μmであることがリチウムコバルト系複合酸化物表面に効率よくMg含有化合物を付着させることができる観点から好ましい。
なお、無機Mg含有化合物は、一次粒子が集合し二次粒子を形成する凝集体であってもよい。(d)の製造方法では、リチウムコバルト系複合酸化物粒子と、無機Mg含有化合物と、無機Ti含有化合物と、を乾式で混合処理するため、凝集状の無機Mg含有化合物は、混合中に一次粒子まで解砕されて、リチウムコバルト系複合酸化物の粒子表面に無機Mg含有化合物を付着させることができる。
凝集状の無機Mg含有化合物を用いる場合は、無機Mg含有化合物の一次粒子径は、走査型電子顕微鏡写真から求められる一次粒子の平均粒子径で、2.0μm以下、好ましくは0.01~0.5μmであることが、リチウムコバルト系複合酸化物表面に効率よくMg含有化合物を付着させることができる観点から好ましい。
無機Ti含有化合物の平均粒子径は、レーザ回折・散乱法により求められる平均粒子径で、30.0μm以下、好ましくは0.01~10.0μmであることがリチウムコバルト系複合酸化物表面に効率よくTi含有化合物を付着させることができる観点から好ましい。
なお、無機Ti含有化合物は、一次粒子が集合し二次粒子を形成する凝集体であってもよい。(d)の製造方法では、リチウムコバルト系複合酸化物粒子と、無機Mg含有化合物と、無機Ti含有化合物と、を乾式で混合処理するため、凝集状の無機Ti含有化合物は、混合中に一次粒子まで解砕されて、リチウムコバルト系複合酸化物の粒子表面に無機Ti含有化合物を付着させることができる。
凝集状の無機Ti含有化合物を用いる場合は、無機Ti含有化合物の一次粒子径は、走査型電子顕微鏡写真から求められる一次粒子の平均粒子径で、2.0μm以下、好ましくは0.01~0.5μmとすることが、リチウムコバルト系複合酸化物表面に効率よくTi含有化合物を付着させることができる観点から好ましい。
ものではない。
<LCO試料1>
炭酸リチウム(平均粒子径5.7μm)、四酸化三コバルト(平均粒子径2.5μm)、更に二酸化チタン(平均粒子径0.4μm)及び硫酸カルシウム(平均粒子径7.3μm)とを秤量し、家庭用ミキサーで十分混合処理し、Li/Coのモル比が1.04、Ti/Coのモル比が0.01、Ca/Coのモル比が0.0006の原料混合物を得た。
次いで、得られた原料混合物を、アルミナ製の鉢で1050℃で5時間大気中で焼成した。焼成終了後、該焼成品を粉砕、分級して、Coに対してTiを1.00モル%、Caを0.06モル%含有するリチウムコバルト系複合酸化物粒子を得た。
炭酸リチウム(平均粒子径5.7μm)、四酸化三コバルト(平均粒子径2.5μm)、更にフッ化マグネシウム(平均粒子径2.8μm)、酸化マグネシウム(平均粒子径0.6μm)及び硫酸カルシウム(平均粒子径7.3μm)とを秤量し、家庭用ミキサーで十分混合処理し、Li/Coのモル比が1.05、F/Coのモル比が0.005、Mg/Coのモル比が0.005、Ca/Coのモル比が0.0013の原料混合物を得た。
次いで、得られた原料混合物を、アルミナ製の鉢で1080℃で5時間大気中で焼成した。焼成終了後、該焼成品を粉砕、分級して、Coに対してMgを0.50モル%、Caを0.13モル%含有するリチウムコバルト系複合酸化物粒子を得た。
上記で得られたリチウムコバルト系複合酸化物試料(LCO試料)の諸物性を表1に示す。なお、平均粒子径はレーザ回折・散乱法により求めた。
<硫酸マグネシウム含有表面処理液の調製>
硫酸マグネシウムを水に溶解させ、さらにアンモニア水にてpHを8.5になるように調整して、下記の表2に示す濃度の硫酸マグネシウム含有表面処理液を作成した。
イソプロパノール(IPA)にテトライソプロポキシチタン(TPT)を添加し、撹拌しながら乳酸を添加(モル比換算でTPT/IPA/乳酸=1/2/3)した後、水を加えて乳酸チタンキレート液を調整した。さらにアンモニア水にてpHを8.5になるように調整して、下記の表2に示す濃度の乳酸チタンキレート含有表面処理液を作成した。
なお、該乳酸チタンキレートは、前記一般式(1)におけるm=0、n=3であり、Lが、乳酸における水酸基の酸素原子及びカルボキシル基の酸素原子がチタン原子に2座で配位してなる基である化合物を主として含んでいた。
表1記載のLCO試料1をコニカルビーカーに30g採取し、そこに硫酸マグネシウム含有表面処理液A-1を6g添加しスパチュラ等で十分混練しペースト状の混合物を得た後、100℃の乾燥機にて全量乾燥させ、さらに得られた乾粉を800℃で5時間焼成して、加熱処理を行い、硫酸マグネシウム付着LCOを得た。
次いで、得られた硫酸マグネシウム付着LCO全量をコニカルビーカーに移し、そこに乳酸チタンキレート含有表面処理液B-1を6g添加しスパチュラ等で十分混練しペースト状の混合物を得た後、100℃の乾燥機にて全量乾燥させ、さらに得られた乾粉を800℃で5時間焼成して、加熱処理を行い、表3に示すマグネシウム及びチタンの付着量で、Mg含有化合物及びTi含有化合物が付着した正極活物質試料を得た。
また、得られた正極活物質試料をSEM-EDX分析により、粒子表面のTi原子のマッピングを行い、LCO試料1の粒子表面の一部にTiが存在することが確認された。
表1記載のLCO試料1、2を、そのまま800℃で5時間焼成して、加熱処理を行い、表3に示す正極活物質試料を得た。
表1記載のLCO試料1をコニカルビーカーに30g採取し、そこに乳酸チタンキレート含有表面処理液B-1を6g添加しスパチュラ等で十分混練しペースト状の混合物を得た後、100℃の乾燥機にて全量乾燥させ、さらに得られた乾粉を800℃で5時間焼成して、加熱処理を行い、表3に示すチタン付着量で、チタン含有化合物が付着した正極活物質試料を得た。
また、得られた正極活物質試料をSEM-EDX分析により、粒子表面のTi原子のマッピングを行い、LCO試料1の粒子表面の一部にTiが存在することが確認された。
表1記載のLCO試料2を用い、硫酸マグネシウム含有表面処理液としてA-2及び乳酸チタンキレート含有表面処理液としてB-2を用い、表面処理液に接触後に全量乾燥させて得られた乾粉を1000℃で5時間焼成して、加熱処理を行ったこと以外は、実施例1と同様の操作にて、表3に示すマグネシウム及びチタンの付着量で、Mg含有化合物及びTi含有化合物が付着した正極活物質試料を得た。
また、得られた正極活物質試料をSEM-EDX分析により、粒子表面のTi原子のマッピングを行い、LCO試料2の粒子表面の一部にTiが存在することが確認された。
表1記載のLCO試料2を、そのまま1000℃で5時間焼成して、加熱処理を行い、表3に示す正極活物質試料を得た。
表1記載のLCO試料2をコニカルビーカーに30g採取し、そこに乳酸チタンキレート含有表面処理液B-2を6g添加しスパチュラ等で十分混練しペースト状の混合物を得た後、100℃の乾燥機にて全量乾燥させ、さらに得られた乾粉を1000℃で5時間焼成して、加熱処理を行い、表3に示すチタン付着量で、チタン含有化合物が付着した正極活物質試料を得た。
また、得られた正極活物質試料をSEM-EDX分析により、粒子表面のTi原子のマッピングを行い、LCO試料2の粒子表面の一部にTiが存在することが確認された。
実施例及び比較例で得られた正極活物質95質量%、黒鉛粉末2.5質量%、ポリフッ化ビニリデン2.5質量%を混合して正極剤とし、これをN-メチル-2-ピロリジノンに分散させて混練ペーストを調製した。該混練ペーストをアルミ箔に塗布したのち乾燥、プレスして直径15mmの円盤に打ち抜いて正極板を得た。
この正極板を用いて、セパレータ、負極、正極、集電板、取り付け金具、外部端子、電解液等の各部材を使用してコイン型リチウム二次電池を製作した。このうち、負極は金属リチウム箔を用い、電解液にはエチレンカーボネートとメチルエチルカーボネートの1:1混練液1リットルにLiPF61モルを溶解したものを使用した。
次いで、得られたリチウム二次電池の性能評価を行った。その結果を、表4に示す。
作製したコイン型リチウム二次電池を室温で下記試験条件で作動させ、下記の電池性能を評価した。
実施例1、比較例1~2で得られた正極活物質試料を用いたリチウム二次電池について、下記の試験を行った。
先ず、0.5Cにて4.5Vまで2時間かけて充電を行い、更に4.5Vで3時間電圧を保持させる定電流・定電圧充電(CCCV充電)を行った。その後、0.2Cにて2.7Vまで定電流放電(CC放電)させる充放電を行い、これらの操作を1サイクルとして1サイクル毎に放電容量を測定した。このサイクルを20サイクル繰り返した。
また、実施例1、比較例1、2で得られた正極活物質試料を用いたリチウム二次電池の充放電特性図を図1~3にそれぞれ示す。
実施例2、比較例3~4で得られた正極活物質試料を用いたリチウム二次電池について、下記の試験を行った。
先ず、0.5Cにて4.6Vまで2時間かけて充電を行い、更に4.6Vで3時間電圧を保持させる定電流・定電圧充電(CCCV充電)を行った。その後、0.2Cにて2.7Vまで定電流放電(CC放電)させる充放電を行い、これらの操作を1サイクルとして1サイクル毎に放電容量を測定した。このサイクルを20サイクル繰り返した。
また、実施例2、比較例3、4で得られた正極活物質試料を用いたリチウム二次電池の充放電特性図を図4~6にそれぞれ示す。
サイクル特性評価における1サイクル目の充電及び放電容量を、初回充電容量及び初回放電容量とし、下記式により算出される効率を初回充放電効率とした。
初回充放電効率(%)=(1サイクル目の充電容量/1サイクル目の放電容量)×100
サイクル特性評価における1サイクル目と20サイクル目のそれぞれの放電容量(活物質重量当たり)から、下記式により容量維持率を算出した。
容量維持率(%)=(20サイクル目の放電容量/1サイクル目の放電容量)×100
サイクル特性評価における1サイクル目と20サイクル目のそれぞれの放電時のWh容量(活物質重量当たり)から、下記式によりエネルギー密度維持率を算出した。
エネルギー密度維持率(%)=(20サイクル目の放電Wh容量/1サイクル目の放電Wh容量)×100
<LCO試料3>
炭酸リチウム(平均粒子径5.7μm)、四酸化三コバルト(平均粒子径2.5μm)とを秤量し、実験用ミルで十分混合処理し、Li/Coのモル比が0.997の原料混合物を得た。
次いで、得られた原料混合物を、アルミナ製の鉢で1070℃で5時間大気中で焼成した。焼成終了後、該焼成品を粉砕、分級して下記の表6のリチウムコバルト系複合酸化物粒子を得た。
得られたリチウムコバルト系複合酸化物を線源としてCuKα線を用いてX線回折分析した結果、LiCoO2に起因する2θ=37.4°付近の回折ピークの強度(B)に対するCo3O4に起因する2θ=36.8°付近の回折ピークの強度(A)との比((A/B)×100)は1.9%であった。また、LCO試料3のX線回折図を図7に示す。なお、回折ピークの強度は回折ピークの高さの比として求めた。
LCO試料3を30g採取し、そこに酸化マグネシウム(MgO)0.125g、酸化チタン(TiO2)0.061gを添加し、実験用ミルにて十分混合処理し、さらに得られた混合処理物を800℃で5時間焼成して、加熱処理を行い、酸化マグネシウムと酸化チタンが付着した正極活物質試料を得た。
また、得られた正極活物質試料をSEM-EDX分析により、粒子表面のTi原子のマッピングを行い、LCO試料3の粒子表面の一部にTiが存在することが確認された。
酸化マグネシウムとしては、一次粒子が集合した二次粒子からなる凝集体を用いた。また、その凝集体をレーザ回折・散乱法により平均粒子径を測定したところ3.6μmであり、SEM写真により求めた一次粒子の平均粒子径は0.5μmであった。
また、酸化チタンとしては、一次粒子が集合した二次粒子からなる凝集体を用いた。レーザ回折・散乱法により求められる平均粒子径が0.4μmであり、SEM写真により求めた一次粒子の平均粒子径は0.05μmであった。
なお、一次粒子の平均粒子径は、走査型電子顕微鏡観察から任意に粒子100個を抽出して求めた。
LCO試料3を、そのまま800℃で5時間焼成して、加熱処理を行い、正極活物質試料を得た。すなわち、比較例5では、無機Mg化合物及び無機Ti化合物を混合していない。
酸化マグネシウムを添加しない以外は、実施例3と同様にして酸化チタンが付着した正極活物質試料を得た。
また、得られた正極活物質試料をSEM-EDX分析により、粒子表面のTi原子のマッピングを行い、LCO試料3の粒子表面の一部にTiが存在することが確認された。
実施例1及び実施例2と同様にしてコイン型リチウム二次電池を作成し、実施例2と同様にして、4.6Vサイクル特性評価の試験を行い、初回容量、初回充放電効率、容量維持率、エネルギー密度維持率を評価した。その結果を表8に示す。
また、実施例3、比較例5及び比較例6で得られた正極活物質試料を用いたリチウム二次電池の充放電特性図を図8~図10にそれぞれ示す。
Claims (5)
- 粒子表面の少なくとも一部に、Ti含有化合物として無機Ti含有化合物及びMg含有化合物として無機Mg含有化合物が付着しているリチウムコバルト系複合酸化物粒子であり、前記Ti含有化合物がリチウムコバルト系複合酸化物粒子の表面の一部に付着しているリチウム二次電池用正極活物質の製造方法であって、
Coに対するLiの原子換算のモル比(Li/Co)が0.90~1.20であるリチウムコバルト系複合酸化物粒子と、無機Mg含有化合物と、無機Ti含有化合物と、を乾式で混合処理することにより、リチウムコバルト系複合酸化物粒子、無機Mg含有化合物及び無機Ti含有化合物の混合処理物を得、次いで、該混合処理物を、400~1000℃で加熱処理することにより、リチウム二次電池用正極活物質を得ることを特徴とするリチウム二次電池用正極活物質の製造方法。 - 前記無機Mg含有化合物が、Mgの酸化物、Mgの水酸化物、Mgの硫酸塩及びMgのフッ化物からなる群から選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項1に記載のリチウム二次電池用正極活物質の製造方法。
- 前記無機Ti含有化合物が、Tiの酸化物であることを特徴とする請求項1又は2に記載のリチウム二次電池用正極活物質の製造方法。
- 前記リチウムコバルト系複合酸化物が、酸化コバルト(Co3O4)を含有することを特徴とする請求項1~3の何れか一項に記載のリチウム二次電池用正極活物質の製造方法。
- 前記リチウムコバルト系複合酸化物中の酸化コバルト(Co3O4)の含有量が、線源としてCuKα線を用いて、リチウムコバルト系複合酸化物をX線回折分析したときに、LiCoO2に起因する2θ=37.4°付近の回折ピークの強度(B)に対するCo3O4に起因する2θ=36.8°付近の回折ピークの強度(A)との比((A/B)×100)が、0.6より大きく5.0%以下であることを特徴とする請求項4に記載のリチウム二次電池用正極活物質の製造方法。
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