JP4995382B2 - リチウムコバルト系複合酸化物、その製造方法、、リチウム二次電池正極活物質及びリチウム二次電池 - Google Patents

リチウムコバルト系複合酸化物、その製造方法、、リチウム二次電池正極活物質及びリチウム二次電池 Download PDF

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Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、リチウム二次電池の正極活物質として有用なリチウムコバルト系複合酸化物及びその製造方法、これを含有するリチウム二次電池正極活物質及び特に負荷特性、サイクル特性に優れたリチウム二次電池に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、家庭電器においてポータブル化、コードレス化が急速に進むに従い、ラップトップ型パソコン、携帯電話、ビデオカメラ等の小型電子機器の電源としてリチウムイオン二次電池が実用化されている。このリチウムイオン二次電池については、1980年に水島等によりコバルト酸リチウムがリチウムイオン二次電池の正極活物質として有用であるとの報告(「マテリアル リサーチブレティン」vol15,P783-789(1980)〕がなされて以来、リチウム系複合酸化物に関する研究開発が活発に進められており、これまで多くの提案がなされている。
従来、正極活物質の高エネルギー密度化を図る技術としては、例えばコバルト酸リチウムの組成をLix CoO2 (但し、1.05≦x≦1.3 )とすることによりリチウムリッチにしたもの(特開平3−127454号公報)、逆にLix CoO2 (但し0<x≦1)とすることによってコバルトリッチにしたもの(特開平3−134969号公報)、Mn、W、Ni、Laなどの金属イオンをドープさせたもの(特開平3−201368号公報、特開平4−328277号公報、特開平4−319259号公報等) 、コバルト酸リチウム中の残留Li2 CO3 を10重量%以下とするもの(特開平4−56064 号公報) 、LixCoO2(但し、0<x≦1.25)で表され、かつ電子スピン共鳴装置によるg=2.15におけるスピン濃度が1×1018個/g以下とするもの(特開2000−12022号公報)などが提案されている。
【0003】
また、コバルト酸リチウム系正極活物質の物理的特徴として粒子径を要件とするものとしては、例えばLiCoO2 の平均粒子径10〜150μm (特開平1−304664号公報)、一次粒子の平均粒径0.5μm 以下(特開平4−33260 号公報)、平均粒子径が2〜10μm 、粒度分布D(25%)0.5〜10μm 、D(50%)2〜10μm 、D(75%)3.5〜30μm (特開平5−94822 号公報)、10%累積粒子径3〜15μm 、50%累積粒子径8〜35μm 、90%累積粒子径30〜80μm の粒度分布(特開平5−151998号公報) 、平均粒子径2〜9μm 、そのうち1〜9μm が全体積の60%以上(特開平6−243897号公報) 等のものが提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
また、原料混合時に硫酸根を添加した後、焼成したもので、一般式;Lix1-yy2-zX(式中、MはCoまたはNi、Nは同一でない遷移金属元素、又は周期律表の第2族、第13族、第14族の元素の中から選ばれる1種以上の元素、Xはハロゲン元素であり、0.2<x≦1.2、0≦y≦0.5、0≦z≦1、0≦a≦2z)の組成で示されるリチウム含有複合酸化物で、且つ硫酸根を含有する正極活物質も提案されている(特開2000−21402号公報)。
【0005】
しかしながら、従来提案されているリチウムコバルト系複合酸化物を正極活物質として用いたリチウム二次電池は、未だ十分に満足できる負荷特性とサイクル特性を実現したものはない。
【0006】
従って、本発明の目的は、リチウム二次電池の正極活物質として用いたときに、特に負荷特性とサイクル特性に優れたリチウム二次電池の正極活物質として有用なリチウムコバルト系複合酸化物、その製造方法、これを含有する正極活物質および該正極活物質を用いるリチウム二次電池を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意研究を重ねた結果、コバルト酸リチウムの粒子表面を硫酸塩で被覆処理することで上記目的を達成することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】
即ち、本発明の第1の発明は、一般式;LixCoO2-a(xは、0.9≦x≦1.1、aは−0.1≦a≦0.1の値をとる。)で表されるコバルト酸リチウムの粒子表面をMgSO 4 及びAl 2 (SO 4 3 から選ばれる少なくとも1種以上の硫酸塩で被覆してなることを特徴とするリチウムコバルト系複合酸化物を提供するものである。前記硫酸塩の被覆量は、リチウムコバルト系複合酸化物中のCo原子に対する硫酸塩のモル百分率(硫酸塩のモル数/Co原子のモル数)で、0.01〜1.0モル%の範囲であることが好ましい。
【0009】
また、本発明の第2の発明は、下記の第一〜第二工程を含むことを特徴とするリチウムコバルト系複合酸化物の製造方法を提供するものである。
第一工程;リチウム化合物及びコバルト化合物とを混合し焼成を行って、一般式;LixCoO2-a(xは、0.9≦x≦1.1、aは−0.1≦a≦0.1の値をとる。)で表されるコバルト酸リチウムを得る工程。
第二工程;第一工程で得られたコバルト酸リチウムをMgSO 4 及びAl 2 (SO 4 3 から選ばれる少なくとも1種以上の硫酸塩水溶液に接触させ乾燥を行ってコバルト酸リチウムの粒子表面に硫酸塩を析出させて硫酸塩を被覆したリチウムコバルト系複合酸化物を得る工程。
【0010】
また、本発明の第3の発明は、前記リチウムコバルト系複合酸化物を含むことを特徴とするリチウム二次電池正極活物質を提供するものである。
【0011】
また、本発明の第4の発明は、前記リチウム二次電池正極活物質を用いることを特徴とするリチウム二次電池を提供するものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明に係るリチウムコバルト系複合酸化物は、コバルト酸リチウムの粒子表面を硫酸塩で被覆処理してなるものである。
本発明において、このコバルト酸リチウムの粒子表面とは、一次粒子或いは一次粒子が集合した凝集粒子をも包含するものである。
【0013】
前記コバルト酸リチウムは、一般式;LixCoO2-aで表されるものであり、該コバルト酸リチウム中のリチウム原子の量を示す式中のxの値は、0.9〜1.1、好ましくは0.95〜1.05である。また、該コバルト酸リチウム中の酸素原子の量を示す式中のaの値は−0.1〜0.1、好ましくは−0.05〜0.05である。
【0014】
このコバルト酸リチウムの他の物性としては特に制限はないが、レーザー法により求められる平均粒子径が1〜20μm,好ましくは1〜15μm,特に好ましくは2〜10μmであり,BET比表面積が0.1〜2m2/g,好ましくは0.2〜1.5m2/g,特に好ましくは0.3〜1.0m2/gである。
【0015】
コバルト酸リチウム粒子を被覆する硫酸塩としては、例えば、硫酸鉄、硫酸コバルト、硫酸ニッケル、硫酸亜鉛、硫酸銅、硫酸リチウム、硫酸カリウム、硫酸マグネシウム、硫酸ベリリウム、硫酸ストロンチウム、硫酸アルミニウム、硫酸カルシウムが挙げられ、これらは1種又は2種以上で用いられる。この中、硫酸マグネシウム又は硫酸アルミニウムが好ましく、かかる被覆成分のこれらの硫酸塩は無水物であることが特に好ましい。
【0016】
硫酸塩の被覆量は、コバルト酸リチウムのCo原子に対する硫酸塩のモル百分率(硫酸塩のモル数/Co原子のモル数)で、0.01〜1.0モル%、好ましくは0.05〜0.2モル%とすることが好ましい。この理由は、この被覆量が0.01モル%未満では被覆による電池性能向上効果が十分に発揮されないためであり、一方、1.0モル%を超えると被覆した硫酸塩が表面抵抗となり、電池性能が低下してしまうことから好ましくない。
本発明において、この被覆成分の硫酸塩の量は、ICP発光分析方法で確認することができる。
【0017】
本発明のリチウムコバルト系複合酸化物の他の物性としては、レーザー法により求められる平均粒子径が1〜20μm,好ましくは1〜15μm,特に好ましくは2〜10μmである。平均粒子径が該範囲内にあると、均一な厚さの塗膜の形成が可能となるため好ましい。また、本発明に係るリチウムコバルト系複合酸化物は、平均粒子径が上記範囲であることに加え、更に、平均粒子径0.1〜2.5μmの一次粒子が集合してなる平均粒子径1.0〜20μmの一次粒子集合体であると、リチウムコバルト系複合酸化物を正極活物質として用いるときに、Liの脱挿入が速やかに行われため好ましい。さらに、上記一次集合体は全体積の70%以上、好ましくは80%以上が粒径1〜20μmであると、均一な厚さの塗膜の形成が可能となるためより望ましい。また、本発明に係るリチウムコバルト系複合酸化物は、BET比表面積が0.1〜2m2/g,好ましくは0.2〜1.5m2/g,特に好ましくは0.3〜1.0m2/gである。BET比表面積が該範囲内にあると、安全性が良好であるため好ましい。
【0018】
次いで、本発明にかかる上記物性を有するリチウムコバルト系複合酸化物の製造方法について説明する。
本発明のリチウムコバルト系複合酸化物は、リチウム化合物及びコバルト化合物とを混合し焼成を行って、一般式;LixCoO2-a(xは、0.9≦x≦1.1、aは−0.1≦a≦0.1の値をとる。)で表されるコバルト酸リチウムを得る第一工程、次いで、第一工程で得られたコバルト酸リチウムを硫酸塩水溶液に接触させ乾燥を行ってコバルト酸リチウムの粒子表面に硫酸塩を析出させて硫酸塩を被覆したリチウムコバルト系複合酸化物を得る第二工程を施すことにより製造することができる。
【0019】
第一工程の反応は、リチウム化合物とコバルト化合物とを混合し焼成することにより実施することができる。
原料のリチウム化合物及びコバルト化合物としては,工業的に入手できるものであれば特に限定はないが、例えば、それぞれの金属の酸化物、水酸化物、炭酸塩、硝酸塩及び有機酸塩が挙げられる。具体的には、コバルト化合物としては,炭酸コバルト及び酸化コバルトが工業的に入手し易く安価であるため好ましい。また、リチウム化合物としては、炭酸リチウムが工業的に入手し易く、安価であるため好ましい。これらの原料は、いずれも製造履歴は問わないが、高純度リチウムコバルト系複合酸化物を製造するために、可及的に不純物の含有量が少ないものであることが好ましい。
また、コバルト化合物及びリチウム化合物は、それぞれの化合物原料を1種又は2種以上組み合わせて用いることができる。
【0020】
第一工程における原料のリチウム化合物とコバルト化合物の配合割合は、Co原子とLi原子のモル比(Li/Co)で、0.90〜1.1、好ましくは0.95〜1.05とすることが好ましい。
【0021】
本発明に係るこの第一工程において、例えば、まず、上記の原料のコバルト化合物とリチウム化合物とを所定量混合する。混合は、乾式又は湿式のいずれの方法でもよいが、製造が容易であるため乾式が好ましい。乾式混合の場合は、原料が均一に混合するようなブレンダーを用いることが好ましい。
【0022】
次に、混合物を焼成する。焼成条件は、リチウムコバルト系複合酸化物を製造可能な温度で行えばよく、焼成温度は600〜1100℃、好ましくは800〜1050℃で、焼成時間は、2〜24時間とすることが好ましい。
焼成の雰囲気は、例えば、大気中又は酸素雰囲気中又は不活性雰囲気中のいずれで行ってもよく、特に制限されるものではない。また、これらの焼成は必要により何度でも行うことができる。
【0023】
焼成後は、適宜冷却し、必要に応じ粉砕して前記一般式(1)で表されるコバルト酸リチウムを得る。なお、必要に応じて行われる粉砕は、焼成して得られるコバルト酸リチウムがもろく結合したブロック状のものである場合等に適宜行うが、コバルト酸リチウムの粒子自体は上記特定の平均粒子径、BET比表面積を有するものである。即ち、得られるコバルト酸リチウムは、平均粒子径が1.0〜20μm、好ましくは1.0〜15μm、さらに好ましくは2.0〜10μmであり、BET比表面積が0.1〜2.0m2/g、好ましくは0.2〜1.5m2/g、さらに好ましくは0.3〜1.0m2/gである。
【0024】
第二工程は、第一工程で得られたコバルト酸リチウムを硫酸塩水溶液に接触させ乾燥を行ってコバルト酸リチウムの粒子表面に硫酸塩を析出させ硫酸塩を被覆したリチウムコバルト系複合酸化物を得る工程である。
【0025】
硫酸塩水溶液は、硫酸塩を水に溶解した水溶液であり、用いることができる硫酸塩は前記したとおり、例えば、硫酸鉄、硫酸コバルト、硫酸ニッケル、硫酸亜鉛、硫酸銅、硫酸リチウム、硫酸カリウム、硫酸マグネシウム、硫酸ベリリウム、硫酸ストロンチウム、硫酸アルミニウム、硫酸カルシウムが挙げられ、これらは1種又は2種以上で用いられ、これらは無水物よりも水への溶解度が大きい水和物が好ましい。この中、特に硫酸マグネシウム水和物(MgSO4・7H2O)又は硫酸アルミニウム水和物(Al2(SO43・18H2O)が特に好ましい。
【0026】
コバルト酸リチウムの粒子表面への硫酸塩の析出は、硫酸塩水溶液中の溶媒の除去により行われる。コバルト酸リチウムの粒子表面に硫酸塩を析出させる方法としては、例えば、コバルト酸リチウムを硫酸塩水溶液に含浸し、コバルト酸リチウムを含有する硫酸塩スラリーを、そのまま噴霧乾燥機等で乾燥してコバルト酸リチウムの粒子表面に硫酸塩を析出させる方法、コバルト酸リチウムを硫酸塩水溶液に含浸し、固液分離後に得られるコバルト酸リチウム粒子を乾燥してコバルト酸リチウムの粒子表面に硫酸塩を析出させる方法、コバルト酸リチウムと硫酸塩水溶液とを流動層コーティング装置に導入してコーティング、乾燥を行ってコバルト酸リチウムの粒子表面に硫酸塩を析出させる方法等により行うことができるが、本発明においては、安定した組成で且つ均一に硫酸塩の被膜を形成させることができることから、流動層コーティング装置を用いて、コバルト酸リチウムの粒子表面に硫酸塩を析出させることが好ましい。
【0027】
通常、乾燥後のコバルト酸リチウムの粒子表面には、硫酸塩の被膜が形成されるが、この被膜中に硫酸塩の水和物が存在すると、該リチウムコバルト系複合酸化物をリチウム二次電池の正極活物質として用いた時に、硫酸塩の水和物の分解により発生する水分により、リチウム二次電池の電解液の分解が起こることから、所望により更に加熱処理を行って無水物とすることが好ましい。
【0028】
加熱温度は、硫酸塩を無水物とすることができる温度であれば、特に制限はないが、多くの場合、この加熱処理温度が900℃を超えると該リチウムコバルト系複合酸化物を正極活物質として用いたリチウム二次電池の負荷特性が低下する傾向があることから、通常100〜900℃、好ましくは300〜600℃で加熱処理することが好ましい。
【0029】
第二工程終了後、必要に応じ粉砕して本発明に係るコバルト酸リチウムの粒子表面に硫酸塩の被膜が形成されたリチウムコバルト系複合酸化物を得る。なお、粉砕は、リチウムコバルト系複合酸化物がもろくブロック状のものである場合等に適宜行うが、粉砕前でもリチウムコバルト系複合酸化物の粒子自体は上記特定の平均粒子径、BET比表面積を有するものである。
【0030】
このようにして得られる本発明のリチウムコバルト系複合酸化物は、正極、負極、セパレータ、及びリチウム塩を含有する非水電解質からなるリチウム二次電池の正極活物質として好適に用いることができる。
【0031】
本発明に係るリチウム二次電池正極活物質は、上記リチウムコバルト系複合酸化物が用いられる。正極活物質は、後述するリチウム二次電池の正極合剤、すなわち、正極活物質、導電剤、結着剤、及び必要に応じてフィラー等とからなる混合物の一原料である。本発明に係るリチウム二次電池正極活物質は、上記リチウムコバルト系複合酸化物で、上述したような好ましい粒度特性を有するものを用いることにより、他の原料と共に混合して正極合剤を調製する際に混練が容易であり、また、得られた正極合剤を正極集電体に塗布する際の塗工性が容易になる。
【0032】
本発明に係るリチウム二次電池は、上記リチウム二次電池正極活物質を用いるものであり、正極、負極、セパレータ、及びリチウム塩を含有する非水電解質からなる。正極は、例えば、正極集電体上に正極合剤を塗布乾燥等して形成されるものであり、正極合剤は正極活物質、導電剤、結着剤、及び必要により添加されるフィラー等からなる。本発明に係るリチウム二次電池は、正極に正極活物質である前記のリチウムコバルト系複合酸化物が均一に塗布されている。
このため本発明に係るリチウム二次電池は、特に負荷特性とサイクル特性の低下が生じ難い。
【0033】
正極集電体としては、構成された電池において化学変化を起こさない電子伝導体であれば特に制限されるものでないが、例えば、ステンレス鋼、ニッケル、アルミニウム、チタン、焼成炭素、アルミニウムやステンレス鋼の表面にカーボン、ニッケル、チタン、銀を表面処理させたもの等が挙げられる。
【0034】
導電剤としては、構成された電池において化学変化を起こさない電子伝導材料であれば特に限定はない。例えば、天然黒鉛及び人工黒鉛等の黒鉛、カーボンブラック、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、炭素繊維や金属、ニッケル粉、金属繊維或いはポリフェニレン誘導体等の導電性材料が挙げられ、天然黒鉛としては、例えば、鱗状黒鉛、鱗片状黒鉛及び土状黒鉛等が挙げられる。これらは、1種又は2種以上組み合わせて用いることができる。導電剤の配合比率は、正極合剤中、1〜50重量%、好ましくは2〜30重量%である。
【0035】
結着剤としては、例えば、デンプン、ポリフッ化ビニリデン、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、再生セルロース、ジアセチルセルロース、ポリビニルピロリドン、テトラフロオロエチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン−ジエンターポリマー(EPDM)、スルホン化EPDM、スチレンブタジエンゴム、フッ素ゴム、ポリエチレンオキシドなどの多糖類、熱可塑性樹脂、ゴム弾性を有するポリマー等が挙げられ、これらは1種または2種以上組み合わせて用いることができる。なお、多糖類のようにリチウムと反応するような官能基を含む化合物を用いるときは、例えば、イソシアネート基のような化合物を添加してその官能基を失活させることが好ましい。結着剤の配合比率は、正極合剤中、1〜50重量%、好ましくは5〜15重量%である。
【0036】
フィラーは正極合剤において正極の体積膨張等を抑制するものであり、必要により添加される。フィラーとしては、構成された電池において化学変化を起こさない繊維状材料であれば何でも用いることができるが、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン等のオレフィン系ポリマー、ガラス、炭素等の繊維が用いられる。フィラーの添加量は特に限定されないが、正極合剤中、0〜30重量%が好ましい。
【0037】
負極は、負極集電体上に負極材料を塗布乾燥等して形成される。負極集電体としては、構成された電池において化学変化を起こさない電子伝導体であれは特に制限されるものでないが、例えば、ステンレス鋼、ニッケル、銅、チタン、アルミニウム、焼成炭素、銅やステンレス鋼の表面にカーボン、ニッケル、チタン、銀を表面処理させたもの、及び、アルミニウム−カドミウム合金等が挙げられる。
負極材料としては、特に制限されるものではないが、例えば、炭素質材料、金属複合酸化物、リチウム金属、リチウム合金、ケイ素系合金、錫系合金、金属酸化物、導電性高分子、カルコゲン化合物、Li−Co−Ni系材料等が挙げられる。炭素質材料としては、例えば、難黒鉛化炭素材料、黒鉛系炭素材料等が挙げられる。金属複合酸化物としては、例えば、Sn1 1−p2 (式中、M1 はMn、Fe、Pb及びGeから選ばれる1種以上の元素を示し、M2 はAl、B、P、Si、周期律表第1族、第2族、第3族及びハロゲン元素から選ばれる1種以上の元素を示し、0<p≦1、1≦q≦3、1≦r≦8を示す。)、LixFe23 (0≦x≦1)、LixWO2(0≦x≦1)等の化合物が挙げられる。金属酸化物としては、Ag2 O、TiO2 、Fe2 3 、MgO、V25 、NiO、CuO、ZnO、Mo2 3 、In2 3,SnSiO3 、In2 Sn2 7、GeO、GeO2、SnO、SnO2、PbO、PbO2、Pb23、Pb34、Sb23、Sb24、Sb25、Bi23、Bi24、Bi25等が挙げられる。導電性高分子としては、ポリアセチレン、ポリ−p−フェニレン等が挙げられる。
【0038】
セパレータとしては、大きなイオン透過度を持ち、所定の機械的強度を持った絶縁性の薄膜が用いられる。耐有機溶剤性と疎水性からポリプロピレンなどのオレフィン系ポリマーあるいはガラス繊維あるいはポリエチレンなどからつくられたシートや不織布が用いられる。セパレーターの孔径としては、一般的に電池用として有用な範囲であればよく、例えば、0.01〜10μm である。セパレターの厚みとしては、一般的な電池用の範囲であればよく、例えば5〜300μm である。なお、後述する電解質としてポリマーなどの固体電解質が用いられる場合には、固体電解質がセパレーターを兼ねるようなものであってもよい。
【0039】
リチウム塩を含有する非水電解質は、非水電解質とリチウム塩とからなるものである。非水電解質としては、非水電解液、有機固体電解質、無機固体電解質が用いられる。非水電解液としては、例えば、N−メチル−2−ピロリジノン、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、γ−ブチロラクトン、1,2−ジメトキシエタン、テトラヒドロキシフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、ジメチルスルフォキシド、1,3−ジオキソラン、ホルムアミド、ジメチルホルムアミド、ジオキソラン、アセトニトリル、ニトロメタン、蟻酸メチル、酢酸メチル、リン酸トリエステル、トリメトキシメタン、ジオキソラン誘導体、スルホラン、3−メチル−2−オキサゾリジノン、プロピレンカーボネート誘導体、テトラヒドロフラン誘導体、ジエチルエーテル、1,3−プロパンサルトン、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル等の非プロトン性有機溶媒の1種または2種以上を混合した溶媒が挙げられる。
【0040】
有機固体電解質としては、例えば、ポリエチレン誘導体、ポリエチレンオキサイド誘導体又はこれを含むポリマー、ポリプロピレンオキサイド誘導体又はこれを含むポリマー、リン酸エステルポリマー、イオン性解離基を含むポリマー、イオン性解離基を含むポリマーと上記非水電解液の混合物等が挙げられる。
【0041】
無機固体電解質としては、Li3N、LiI、Li5NI2、Li3N−LiI−LiOH、LiSiO4、LiSiO4−LiI−LiOH、Li2SiS3、硫化リン化合物等が挙げられる。
【0042】
リチウム塩としては、上記非水電解質に溶解するものが用いられ、例えば、LiCl、LiBr、LiI、LiClO 、LiBF 、LiB10Cl10、LiPF 、LiCF SO 、LiCF CO 、LiAsF 、LiSbF 、LiB10Cl10、LiAlCl 、CH3SO3Li、CF3SO3Li、(CF3SO22NLi、クロロボランリチウム、低級脂肪族カルボン酸リチウム、四フェニルホウ酸リチウム等の1種または2種以上を混合した塩が挙げられる。
【0043】
また、非水電解質には、放電、充電特性、難燃性を改良する目的で、以下に示す化合物を添加することができる。例えば、ピリジン、トリエチルホスファイト、トリエタノールアミン、環状エーテル、エチレンジアミン、n−グライム、ヘキサリン酸トリアミド、ニトロベンゼン誘導体、硫黄、キノンイミン染料、N−置換オキサゾリジノンとN,N−置換イミダゾリジン、エチレングリコールジアルキルエーテル、アンモニウム塩、ポリエチレングルコール、ピロール、2−メトキシエタノール、三塩化アルミニウム、導電性ポリマー電極活物質のモノマー、トリエチレンホスホンアミド、トリアルキルホスフィン、モルフォリン、カルボニル基を持つアリール化合物、ヘキサメチルホスホリックトリアミドと4−アルキルモルフォリン、二環性の三級アミン、オイル、ホスホニウム塩及び三級スルホニウム塩、ホスファゼン、炭酸エステル等が挙げられる。また、電解液を不燃性にするために含ハロゲン溶媒、例えば、四塩化炭素、三弗化エチレンを電解液に含ませることができる。また、高温保存に適性を持たせるために電解液に炭酸ガスを含ませることができる。
【0044】
本発明に係るリチウム二次電池は、電池性能、特に負荷特性、サイクル特性の優れたリチウム二次電池となる。電池の形状はボタン、シート、シリンダー、角、コイン型等いずれの形状であってもよい。
【0045】
従来のLiCoO2を用いたリチウム二次電池は、充放電の際、LiCoO2表面で電解液が分解したり、被膜が生成することが知られており、この結果サイクル特性や負荷特性が低くなると言われている。
これに対して、本発明のリチウムコバルト系複合酸化物は、コバルト酸リチウムの粒子表面を硫酸塩で被覆することにより、該コバルト酸リチウム粒子の表面を安定化し、接触する電解液の分解を抑制するとともに、表面被膜の生成を押さえ、かつイオン電導性の高い硫酸塩がコバルト酸リチウム粒子の表面からのLiの脱挿入をよりスムーズにしているため、電池性能、特に負荷特性とサイクル特性を優れたものとしているものと考えられる。
【0046】
本発明に係るリチウム二次電池の用途は、特に限定されないが、例えば、ノートパソコン、ラップトップパソコン、ポケットワープロ、携帯電話、コードレス子機、ポータブルCDプレーヤー、ラジオ、液晶テレビ、バックアップ電源、電気シェーバー、メモリーカード、ビデオムービー等の電子機器、自動車、電動車両、ゲーム機器等の民生用電子機器が挙げられる。
【0047】
【実施例】
以下、本発明を実施例により詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0048】
<MgSO水溶液の調製>
MgSO4・7H2O 246.48gを純水500mlに溶解し、得られた溶液を1000mlにメスアップし、MgSO4を1モル/L含有する水溶液を調製した。
【0049】
<Al(SO水溶液の調製>
Al2(SO43・18H2O 342.15gを純水500mlに溶解し、得られた溶液を1000mlにメスアップし、Al2(SO43を1モル/L含有する水溶液を調製した。
【0050】
実施例1〜6
<第一工程>
Co3O4(平均粒子径2μm)40kgとLi2CO3(平均粒子径3μm)19.9kgを秤量し、乾式で十分に混合した後1000℃で5時間焼成した。該焼成物を粉砕、分級してLiCoO2を得た。このものの物性を表1に示した。
【0051】
【表1】
Figure 0004995382
【0052】
<第二工程>
微粒子コーティング装置(POWREX社製、型式;GPCG型)に第一工程で得られたコバルト酸リチウム2kgに対して、上記で調製したMgSO4を1モル/L含有する水溶液20.45ml、40.91mlをそれぞれ導入し、被覆処理を行った。
次に、上記で得られた被覆処理したコバルト酸リチウムの中、それぞれ20gを抽出し、300℃、600℃、900℃でそれぞれ加熱処理を5時間行ってリチウムコバルト系複合酸化物試料を得た。なお,微粒子コーティング装置の操作条件は,スプレー速度1.5g/min,給気温度90℃,給気風量20m/Hである。
【0053】
得られたリチウムコバルト系複合酸化物の諸物性を表2に示す。なお、リチウムコバルト系複合酸化物のMgSO4の量はICP発光分析法で定量的に求めた。また、表2中のMgSO4の被覆量は、コバルト酸リチウム中のCo原子に対するMgSO4のモル%で求めた。
【0054】
【表2】
Figure 0004995382
【0055】
実施例7〜12
<第一工程>
実施例1〜6と同様にコバルト酸リチウムを合成した。
<第二工程>
微粒子コーティング装置(POWREX社製、型式;GPCG型)に第一工程で得られたコバルト酸リチウム2kgに対して、上記で調製したAl2(SO43を1モル/L含有する水溶液20.45ml、40.90mlをそれぞれ導入し、被覆処理を行った。
次に、上記で得られた被覆処理したコバルト酸リチウムの中、それぞれ20gを抽出し、300℃、600℃、900℃でそれぞれ加熱処理を5時間行ってリチウムコバルト系複合酸化物試料を得た。
【0056】
得られたリチウムコバルト系複合酸化物の諸物性を表3に示す。なお、リチウムコバルト系複合酸化物のAl2(SO43の量はICP発光分析法で定量的に求めた。表3中のAl2(SO43被覆量は、コバルト酸リチウム中のCo原子に対するAl2(SO43のモル%を示す。
【0057】
【表3】
Figure 0004995382
【0058】
<電池性能試験>
(1)リチウム2電池の作製;
上記のように製造した実施例1〜12のリチウムコバルト系複合酸化物及び実施例1の第一工程で得られたコバルト酸リチウム(比較例1)91重量%、黒鉛粉末6重量%、ポリフッ化ビニリデン3重量%を混合して正極剤とし、これをN−メチル−2−ピロリジノンに分散させて混練ペーストを調製した。該混練ペーストをアルミ箔に塗布したのち乾燥、プレスして直径15mmの円盤に打ち抜いて正極板を得た。
この正極板を用いて、セパレーター、負極、正極、集電板、取り付け金具、外部端子、電解液等の各部材を使用してリチウム二次電池を製作した。このうち、負極は金属リチウム箔を用い、電解液にはエチレンカーボネートとメチルエチルカーボネートの1:1混練液1リットルにLiPF6 1モルを溶解したものを使用した。
【0059】
(2)電池の性能評価
作製したリチウム二次電池を室温で作動させ、下記の電池性能を評価した。
・容量維持率の測定
室温にて正極に対して1.0mA/cm2で4.3V まで充電した後、2.7V まで0.5mA/cm2で放電させる充放電を1サイクル行い、放電容量およびエネルギー密度を測定した。
次いで、上記放電容量の測定における充放電を20サイクル行い、下記式により容量維持率を算出した。その結果を表4に示す。また、実施例1、実施例7及び比較例1で調製したリチウムコバルト系複合酸化物を正極活物質として用いたリチウム二次電池のこの条件下での放電特性図を図1、図2、図3にそれぞれ示した。
【数1】
Figure 0004995382
・負荷特性の評価
まず、正極に対して定電流電圧(CCCV)充電により1.0Cで5時間かけて、4.3Vまで充電した後、放電レート2Cで2.7Vまで放電させる充放電を行い、これらの操作を1サイクルとして1サイクル毎に放電容量とエネルギー密度を測定した。
このサイクルを3サイクル繰り返し、1サイクル目〜3サイクル目のそれぞれの放電容量の相加平均値とエネルギー密度の相加平均値を求めた。その結果を表4に示す。
また、実施例1、実施例7及び比較例1で調製したリチウムコバルト系複合酸化物を正極活物質として用いたリチウム二次電池について上記操作を放電レート0.2Cでも同様に行い、0.2Cと2Cでの放電特性図を図4、図5、図6にそれぞれ示した。
なお、このエネルギー密度の値が高い方が、高負荷放電時でもより多くのエネルギーを利用でき、同じ放電容量の場合にはより高電圧での放電が可能である事を示し、即ち、負荷特性が優れていることを示す。
【0060】
【表4】
Figure 0004995382
【0061】
表4の結果より、本発明のリチウムコバルト系複合酸化物を正極活物質として用いたリチウム二次電池は比較例1の硫酸塩で被覆処理していないものを正極活物質として用いたものと比べ、容量維持率が高く、負荷特性が優れていることが分かる。更に、図1〜図6の結果より、硫酸塩で被覆処理していないものを正極活物質として用いたものと比べ、放電カーブ末期にはっきりとした肩が見られ、放電の最後まで高電圧を維持していることが分かる。
【0062】
【発明の効果】
上記したとおり、本発明のリチウムコバルト系複合酸化物は、コバルト酸リチウムの粒子表面を硫酸塩で被覆処理したリチウムコバルト系複合酸化物であり、このリチウムコバルト系複合酸化物をリチウム二次電池の正極活物質として用いたときに、特に、負荷特性とサイクル特性が優れたリチウム二次電池となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1のリチウムコバルト系複合酸化物を正極活物質として作成したリチウム二次電池の放電特性を示す図。
【図2】 実施例7のリチウムコバルト系複合酸化物を正極活物質として作成したリチウム二次電池の放電特性を示す図。
【図3】 比較例1の無処理のリチウムコバルト系複合酸化物を正極活物質として作成したリチウム二次電池の放電特性を示す図。
【図4】 実施例1のリチウムコバルト系複合酸化物を正極活物質として作成したリチウム二次電池の放電レートが0.2Cと2Cでの放電特性を示す図。
【図5】 実施例7のリチウムコバルト系複合酸化物を正極活物質として作成したリチウム二次電池の放電レートが0.2Cと2Cでの放電特性を示す図。
【図6】 比較例1の無処理のリチウムコバルト系複合酸化物を正極活物質として作成したリチウム二次電池の放電レートが0.2Cと2Cでの放電特性を示す図。

Claims (7)

  1. 一般式;LixCoO2-a(xは、0.9≦x≦1.1、aは−0.1≦a≦0.1の値をとる。)で表されるコバルト酸リチウムの粒子表面をMgSO 4 及びAl 2 (SO 4 3 から選ばれる少なくとも1種以上の硫酸塩で被覆してなることを特徴とするリチウムコバルト系複合酸化物。
  2. 前記硫酸塩の被覆量は、リチウムコバルト系複合酸化物中のCo原子に対する硫酸塩のモル百分率(硫酸塩のモル数/Co原子のモル数)で、0.01〜1.0モル%の範囲である請求項1記載のリチウムコバルト系複合酸化物。
  3. 下記の第一〜第二工程を含むことを特徴とするリチウムコバルト系複合酸化物の製造方法。
    第一工程;リチウム化合物及びコバルト化合物とを混合し焼成を行って、一般式;LixCoO2-a(xは、0.9≦x≦1.1、aは−0.1≦a≦0.1の値をとる。)で表されるコバルト酸リチウムを得る工程。
    第二工程;第一工程で得られたコバルト酸リチウムをMgSO 4 及びAl 2 (SO 4 3 から選ばれる少なくとも1種以上の硫酸塩水溶液に接触させ乾燥を行ってコバルト酸リチウムの粒子表面に硫酸塩を析出させて硫酸塩を被覆したリチウムコバルト系複合酸化物を得る工程。
  4. 更に、第二工程終了後、加熱処理を行う請求項記載のリチウムコバルト系複合酸化物の製造方法。
  5. 第二工程終了後の加熱処理は、温度100〜900℃で行う請求項記載のリチウムコバルト系複合酸化物の製造方法。
  6. 請求項1又は2いずれかに記載のリチウムコバルト系複合酸化物を含むことを特徴とするリチウム二次電池正極活物質。
  7. 請求項記載のリチウム二次電池正極活物質を用いることを特徴とするリチウム二次電池。
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