JP7030268B2 - 活性エネルギー線硬化型インキ組成物、その製造方法及びインキ組成物を用いて作製された塗膜 - Google Patents
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Description
インキ組成物を用いて作製された塗膜に関する。
脂、並びに各種添加剤等を混合した後、三本ロール等の分散機を用いて作製されるのが一
般的な製造法である。(例えば、特許文献1参照。)。
ットケーキ等の顔料の水性懸濁物を樹脂、(メタ)アクリル化合物等で水相から樹脂相に
転相処理を行うことで、乾燥顔料から製造する方法に比べより微細に顔料が分散された活
性エネルギー線硬化型インキ組成物を得ることが出来る。(例えば、特許文献2参照。)
。
を用いて活性エネルギー線硬化型インキ組成物を製造すると、結晶転移が起こり顔料の結
晶系が変化することで、不透明化、着色力低下を生じてしまい本来の顔料の性能を全て引
き出すことが出来ない。本発明者らの検討によれば、活性エネルギー線硬化型インキ組成
物に使用される樹脂もしくは(メタ)アクリル化合物存在下でジスアゾ顔料またはその水
性懸濁物が混練またはフラッシングされると、その際にかかる熱と力によって顔料の結晶
転移が生じると考えられ、従来の油系のオフセットインキの製造工程では問題なく使用す
ることが出来た顔料またはその水性懸濁物も結晶転移によって著しい不透明化、着色力低
下が起きる問題があった。また活性エネルギー線硬化型インキ特有の問題として、使用す
る顔料によっては活性エネルギー硬化性が劣化する、インキの保存安定性が損なわれると
いう問題があった。
成物において、結晶転移を防止する成分を含むことを特徴とする顔料を用いることによっ
て、混練時の結晶転移を防止し、不透明化、着色力低下を防ぎ透明性、着色力、硬化性が
良好で保存安定性に優れたインキ組成物の提供を目的とする。
、上記課題を解決し得ることを見出し、本発明に至った。
顔料が有機顔料を含み、
有機顔料が下記一般式(1)で表される化合物、下記一般式(2)、および、下記一般式(3)で表される化合物で表される化合物を含有することを特徴とする活性エネルギー線硬化型インキ組成物に関する。
一般式(1)
(一般式(1)中、R1~R5はそれぞれ独立に水素原子、ヒドロキシ基、メトキシ基、エトキシ基、およびカルボキシル基から選ばれる置換基を表すが、R 1 ~R 5 のうち少なくとも一つはヒドロキシ基、メトキシ基、およびエトキシ基から選ばれる置換基である。R6~R10はそれぞれ独立に水素原子またはメチル基を表す。)
一般式(2)
(一般式(2)中、R6~R10はそれぞれ独立に水素原子またはメチル基を表す。)
一般式(3)
(一般式(3)中、R 6 ~R 10 それぞれ独立に水素原子またはメチル基を表す。R 11 は炭素数1~4の直鎖または分岐鎖のアルキル基、または無置換もしくは1~3個のメチル基で置換されたフェニル基を表す。)
.0重量%であることを特徴とする上記活性エネルギー線硬化型インキ組成物に関する。
3~2.0重量%であることを特徴とする上記活性エネルギー線硬化型インキ組成物に関
する。
ー線硬化型インキ組成物に関する。
ネルギー線硬化型インキ組成物に関する。
ことを特徴とする、上記活性エネルギー線硬化型インキ組成物に関する。
処理されていることを特徴とする、上記活性エネルギー線硬化型インキ組成物に関する。
エネルギー線硬化型インキ組成物に関する。
持ち、11.0~11.8、11.9~12.7、14.2~15.0、17.4~18
.2度にピークを持たない上記活性エネルギー線硬化型インキ組成物に関する。
ことを特徴とする上記活性エネルギー線硬化型インキ組成物に関する。
する。
シング時の顔料の結晶転移を防止することが出来、高透明、高着色力、高硬化性、且つ保
存安定性に優れた活性エネルギー線硬化型インキ組成物が提供される。
ンデックス(C.I.)を意味する。
本発明における活性エネルギー線硬化型インキ組成物に用いることが出来る有機顔料は
、一般式(1)で表される化合物、および、下記一般式(2)で表される化合物を含有す
る。一般式(1)におけるR1~R5はそれぞれ独立に水素原子、ヒドロキシ基、メトキシ
基、エトキシ基、およびカルボキシル基から選ばれる置換基を表し、うち少なくとも一つ
はヒドロキシ基、メトキシ基、およびエトキシ基から選ばれる置換基によって置換されて
いる。好ましくは1つ以上のヒドロキシ基とカルボキシル基を有する。一般式(1)、(
2)におけるR6~R10はそれぞれ独立に水素原子またはメチル基を表す。
10.0%であることが好ましい。前記重量の割合が0.5%以上であるとフラッシング
工程での結晶転移防止に特に効果的である。
t Yellow 12、13、14が挙げられ、より好ましくはC.I.Pigmen
t Yellow 12(一般式(2)のR6~R10が全て水素原子)が挙げられる。
んでも良い。一般式(3)で表される化合物を含むことで、インキ組成物の着色力をさら
に向上させることが出来る。一般式(3)におけるR6~R10それぞれ独立に水素原子ま
たはメチル基を表す。R11は炭素数1~4の直鎖または分岐鎖のアルキル基、または無置
換または1~3個のメチル基で置換されたフェニル基を表す。
~2.0%であることが好ましい。一般式(3)の重量の割合が0.3%より低いと着色
力向上効果が十分に得られず、2.0%より多いと色相が赤味になり過ぎ目標の色相を得
ることが出来ない。
ることができる。例えば、カップラー成分を含む溶液とテトラゾ成分を含む溶液を反応さ
せることで得ることができる。カップリングの方法としてはカップラー溶液と酸水溶液を
反応させてカップラーを析出させたものにテトラゾ成分を反応させる酸析法や、弱酸性に
調整したバッファ溶液中にカップラー成分を含む溶液とテトラゾ成分を含む溶液を同時に
導入する並行注入法などが挙げられる。
することが出来る。塩基としては、水に溶解し、カップラー成分を溶解することができ、
上記バッファ溶液やテトラゾ成分を含む溶液に加えた際に不溶の塩を生成しなければどの
ような塩基でも構わないが、水酸化ナトリウムないし水酸化カリウムを用いるのが、コス
ト、カップラー成分の溶解力、廃液処理等の面から好ましい。
、塩酸、酢酸のいずれか、または塩酸と酢酸を混合して用いることが好ましい。
ゾ化することで得られる。ジアゾ化の方法は公知の方法を用いることができる。例えば、
ベース成分を氷水にリスラリーしたものに塩酸や硫酸などの鉱酸を加え、亜硝酸ナトリウ
ムを加えることでテトラゾ化を行うことが出来る。
が出来ればどのような酸、塩基を組み合わせて用いても構わないが、酢酸、酢酸ナトリウ
ムいずれかもしくは酢酸、酢酸ナトリウムを混合して用いることが好ましい。pHが3よ
りも低い場合はカップリング反応が極端に遅くなり、6よりも高い場合はテトラゾ成分が
変質しやすくなるため好ましくない。バッファ溶液の温度は任意に選ぶことが出来るが、
温度が高くなるとテトラゾ成分が変質、分解しやすくなるため、カップリング時のバッフ
ァの温度は50℃以下であることが望ましい。
)に表される化合物と一般式(5)に表される化合物が挙げられ、一般式(4)に表され
る化合物と一般式(5)に表される化合物がそれぞれ一つずつテトラゾ成分と反応するこ
とで一般式(1)の化合物が得られる。
、およびカルボキシル基から選ばれる置換基を表し、うち少なくとも一つはヒドロキシ基
、メトキシ基、およびエトキシ基から選ばれる置換基によって置換されている)
一般式(5)
)に表される化合物が挙げられ、テトラゾ成分1分子に対してカップラー成分2分子が反
応することで一般式(2)の化合物が得られる。
)に表される化合物と化学式(6)に表される化合物が挙げられ、一般式(5)に表され
る化合物と化学式(6)に表される化合物がそれぞれ一つずつテトラゾ成分と反応するこ
とで一般式(3)の化合物が得られる。
化学式(6)
または1~3個のメチル基で置換されたフェニル基を表す。)
時に生成させても良いし、別々に生成させても構わないが、同時に生成させることが好ま
しい。また、一般式(3)で表される化合物も、一般式(2)を同時に生成させても良い
し、別々に生成させても構わないが、同時に生成させることが好ましい。さらに、一般式
(2)で表される化合物の一部または全部と、一般式(1)で表される化合物と、一般式
(3)で表される化合物とを同時に生成させることが好ましい。
合は、一般式(4)、一般式(5)で表されるカップラーを混合して塩基に溶解させたも
のをカップラー成分を含む溶液とし、テトラゾ成分を含む溶液と反応させることで実施で
きる。
れる化合物を同時に生成させる場合は、一般式(4)、一般式(5)、化学式(6)で表
されるカップラーを混合して塩基に溶解させたものをカップラー成分を含む溶液とし、テ
トラゾ成分を含む溶液と反応させることで実施できる。
剤の種類は特に限定されないが、界面活性剤、樹脂、および、ロジンのいずれかを加える
ことが好ましい。
溶液、テトラゾ成分を含む溶液またはバッファ溶液に加えて使用してもよく、カップリン
グ反応後のスラリー中に加えて使用してもよい。
、ロジンで表面処理されていることが好ましい。有機顔料表面をロジンで処理することで
、有機顔料の結晶転移を防止し、インキ組成物の透明性を向上させることが出来る。ロジ
ンとしては一般に用いられているロジン、ロジン誘導体が好適に使用できる。例えば、不
均化ロジン、水素添加ロジン、エステルガム、重合ロジン、ロジンエステル、ロジン変性
フェノール樹脂などが挙げられる。これらロジンは必要に応じてアルミニウム、カルシウ
ム、マグネシウムなどの金属塩として使用することができる。これらは単独で使用しても
よく、複数を組み合わせて使用してもよい。また、キシレン等の有機溶剤を用いてエマル
ジョン状にして加えてもよい。
しい。ロジン二量体成分は、例えば下記一般式(7)、一般式(8)の構造を有する。ロ
ジン二量体を主成分とする重合ロジンを処理することで、有機顔料結晶の安定性をさらに
向上させることが出来る。また、インキ中の樹脂との相溶性が高いために分散性が上がり
、得られるインキの透明性をより向上させる事ができると考えている。
0重量%の範囲で使用することができる。
カップラー成分とテトラゾ成分を反応したスラリーを濾過水洗したペーストとしても良い
し、一度乾燥した顔料を再び湿潤させたものとしても構わないが、顔料の凝集を緩和する
点で反応スラリーを濾過水洗したペーストをそのまま用いる方が好ましい。
を80~100℃のオーブンで乾燥させ、粉砕することで得ることができる。粉砕方法は
特に問われないが、ハンマーミルやピンミルを用いる他、金網を通すメッシュパスなどが
挙げられる。
無機顔料としては、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、沈降性硫酸バリウム、カオリ
ン、クレー、アルミナホワイト、ホワイトカーボン等が挙げられる。
本発明において(メタ)アクリレート化合物は、(メタ)アクリロリル基を1つ以上有
する化合物である。(メタ)アクリレート化合物は、通常、活性エネルギー線硬化型印刷
インキに用いられる化合物を使用できる。(メタ)アクリレート化合物は、例えば、単官
能モノマー、2官能モノマー、3官能モノマー、4官能以上のモノマーを使用することが
できるところ、特に印刷物の乾燥性(硬化性ないし重合性ともいう)の観点から3官能以
上のモノマーを組み合わせて使用することが好ましい。乾燥性が不十分な場合、ブロッキ
ング(重ね置きした印刷物の下側印刷物のインキが上側印刷物の裏側に付着すること)、
擦れ(印刷部が他の紙面とのこすれなどで傷がつくこと)等が発生する場合がある。
パントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリカプロラクトネートトリ(
メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、トリメチロール
ヘキサントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールオクタントリ(メタ)アクリレート
、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
ート、ペンタエリスリトールテトラカプロラクトネートテトラ(メタ)アクリレート、ジ
グリセリンテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アク
リレート、ジトリメチロールプロパンテトラカプロラクトネートテトラ(メタ)アクリレ
ート、ジトリメチロールエタンテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールブタンテ
トラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールヘキサンテトラ(メタ)アクリレート、ジ
トリメチロールオクタンテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(
メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリペンタ
エリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールヘプタ(メタ)
アクリレート、トリペンタエリスリトールオクタ(メタ)アクリレート、トリペンタエリ
スリトールポリアルキレンオキサイドヘプタ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
キレンオキサイド付加体(メタ)アクリレートも好ましい。
脂肪族アルコール化合物のアルキレンオキサイド付加体(メタ)アクリレートモノマー
は、脂肪族アルコール化合物のモノまたはポリ(例えば、2~20付加体)アルキレン(
C2~C20)オキサイド付加体が好ましい。アルキレンオキサイドは、例えばエチレン
オキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド、ペンチレンオキサイド、ヘキ
シレンオキサイド等と結合した(メタ)アクリレートが好ましい
イド付加体トリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンポリ(2~20)アルキ
レン(C2~C20)オキサイド付加体トリ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタ
ンポリ(2~20)アルキレン(C2~C20)オキサイド付加体トリ(メタ)アクリレ
ート、トリメチロールヘキサンポリ(2~20)アルキレン(C2~C20)オキサイド
付加体トリ(メタ)アクリレート、トリメチロールオクタンポリ(2~20)アルキレン
(C2~C20)オキサイド付加体トリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールポ
リ(2~20)アルキレン(C2~C20)オキサイド付加体トリ(メタ)アクリレート
等が挙げられる。
レン(C2~C20)オキサイド付加体テトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロール
プロパンポリ(2~20)アルキレン(C2~C20)オキサイド付加体テトラ(メタ)
アクリレート、ジトリメチロールプロパンポリ(2~20)アルキレンオキサイドテトラ
(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラカプロラクトネートテトラ(メ
タ)アクリレートジトリメチロールエタンポリ(2~20)アルキレン(C2~C20)
オキサイド付加体テトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールブタンポリ(2~20
)アルキレン(C2~C20)オキサイド付加体テトラ(メタ)アクリレート、ジトリメ
チロールヘキサンポリ(2~20)アルキレン(C2~C20)オキサイド付加体テトラ
(メタ)アクリレート、ジトリメチロールオクタンポリ(2~20)アルキレン(C2~
C20)オキサイド付加体テトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールポリ(
5~20)アルキレン(C2~C20)オキサイド付加体ペンタ(メタ)アクリレート、
ジペンタエリスリトールポリ(2~20)アルキレン(C2~C20)オキサイド付加体
ヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサカプロラクトネートポリ(
2~20)アルキレン(C2~C20)オキサイド付加体ヘキサ(メタ)アクリレートト
リペンタエリスリトールポリ(2~20)アルキレン(C2 ~C20)オキサイド付加
体ヘプタ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールポリ(2~20)アルキレン
(C2~C20)オキサイド付加体オクタ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリト
ールポリ(2~20)アルキレン(C2~C20)オキサイド付加体ヘキサ(メタ)アク
リレート等が挙げられる。
(メタ)アクリレート化合物は、単独または2種類以上併用できる。
インキ中に使用することができる。例えば、インキ組成物全量に対して10~60重量%
の範囲で使用することが好ましく十分な乾燥性が得られる。
本発明における活性エネルギー線硬化型インキ組成物が光硬化型インキの場合、光重合
開始剤を含むことができる。光重合開始剤は、一般的な光開裂型開始剤、水素引き抜き型
開始剤を使用できる。光開裂型開始剤は、アシルフォスフィンオキサイド化合物、アセト
フェノン化合物等が挙げられる。水素引き抜き型開始剤は、ベンゾフェノン化合物、チオ
キサントン化合物等が挙げられる。
ジフェニル-フォスフィンオキサイドまたは2,4,6-トリメチルベンゾイル-ジフェ
ニルエトキシホスフィンオキサイド、ビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)-フェ
ニルフォスフィンオキサイド等が挙げられる。
ェニル)-2-ベンジル-1-ブタノン、2-(ジメチルアミノ)-2-(4メチルベン
ジル)-1-(4モルホリノフェニル)ブタン-1オン、2-メチル-1-[4-(メチ
ルチオ)フェニル]-2-モルフォリノプロパン-1-オン、2-ヒドロキシ-1-[4
-[4-(2-ヒドロキシ-2-メチル-プロピオニル)-ベンジル]-フェニル]-2
-メチル-プロパン-1-オン、または、オリゴ[2-ヒドロキシ-2-メチル-1-[
4-(1-メチルビニル)フェニル]プロパノン]等が挙げられる。
、4,4’-ビス-(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン等の4,4’-ジアルキルアミノ
ベンゾフェノン類、4-ベンゾイル-4’-メチルジフェニルスルフィド等が挙げられる
。
チオキサントン、2,4-ジイソプロピルチオキサントン、2-イソプロピルチオキサン
トン、4-ジイソプロピルチオキサントン、2-イソプロピルチオキサントン、4-イソ
プロピルチオキサントン、2,4-ジクロロチオキサントン、2-クロロチオキサントン
、1-クロロ-4-プロポキシチオキサントン、2-ヒドロキシ-3-(3,4-ジメチ
ル-9-オキソ-9Hチオキサントン-2-イロキシ-N,N,N-トリメチル-1-プ
ロパンアミン塩酸塩等が挙げられる。
挙げられる。
刷インキ中に使用することが可能である。例えば、インキ組成物全量に対して3~20重
量%の範囲が一般的である。光重合開始剤は、単独または2種類以上を併用できる。
を配合できる。触媒は、第三級アミン化合物が好ましい。なお、第三級アミン化合物は、
α-(ジメチル)アミノアルキルフェノン化合物、α-モルフォリノアルキルフェノン化
合物およびジアルキルアミノベンゾフェノン化合物以外の化合物である。第三級アミン化
合物は、例えば、N,N-ジメチルアニリン、N,N-ジエチルアニリン、N,N-ジメ
チル-p-トルイジン、4-(ジメチルアミノ)安息香酸エチル、N,N-ジヒドロキシ
エチルアニリン、トリエチルアミンおよびN,N-ジメチルヘキシルアミン等が挙げられ
る。第三級アミン化合物は、単独または2種類以上を併用できる。
刷インキ中に使用することが可能である。例えば、インキ組成物全量に対して0.3~5
重量%の範囲が一般的である。
本発明における活性エネルギー線硬化型インキ組成物は、さらに添加剤を配合できる。
添加剤は、ワックス、重合禁止剤、紫外線吸収剤、赤外線吸収剤、抗菌剤等が挙げられる
。これらの添加剤は、単独または2種類以上を併用できる。
できる。ワックスは、天然ワックスおよび合成ワックスがある。天然ワックスは、例えば
カルナバワックス、木ろう、ラノリン、モンタンワックス、パラフィンワックス、マイク
ロクリスタリンワックス等が挙げられる。合成ワックスは、例えばフィッシャートロプス
ワックス、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、ポリテトラフルオロエチレ
ンワックス、ポリアミド、ワックスシリコーン化合物等が挙げられる。
より保存安定性を付与できる。重合禁止剤は、例えば(アルキル)フェノール、ハイドロ
キノン、カテコール、レゾルシン、p-メトキシフェノール、t-ブチルカテコール、t
-ブチルハイドロキノン、ピロガロール、1,1-ピクリルヒドラジル、フェノチアジン
、p-ベンゾキノン、ニトロソベンゼン、2,5-ジ-tert-ブチル-p-ベンゾキ
ノン、ジチオベンゾイルジスルフィド、ピクリン酸、クペロン、アルミニウムN-ニトロ
ソフェニルヒドロキシルアミン、トリ-p-ニトロフェニルメチル、N-(3-オキシア
ニリノ-1,3-ジメチルブチリデン)アニリンオキシド、ジブチルクレゾール、シクロ
ヘキサノンオキシムクレゾール、グアヤコール、o-イソプロピルフェノール、ブチラル
ドキシム、メチルエチルケトキシム、シクロヘキサノンオキシム等が挙げられる。
本発明において樹脂ワニスは、下記樹脂とラジカル重合禁止剤0.01~1重量部とを
活性エネルギー線硬化型インキに含有されるエチレン性二重結合を有する化合物、特に分
子量が100~6,000であるモノマーあるいはオリゴマーへ溶解させて得ることがで
きる。また、樹脂ワニスの粘度は印刷インキ組成物を作製し易い粘度(100~500
Pa・s/25℃)にすることが好ましい。
樹脂ワニスに用いる樹脂は、熱硬化性または熱可塑性樹脂であり、重量平均分子量とし
ては、1,000~1,000,000がよく、10,000~100,000がより好
ましい。樹脂の例としては、ポリエステル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ(メタ)アク
リル酸エステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、石油(系)樹脂、セルロース誘
導体(例えば、エチルセルロース、酢酸セルロース、ニトロセルロース)、塩化ビニル酢
酸ビニル共重合体、ポリアマイド樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ジアリルフタレート
樹脂、ポリアマイド樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ブタジエン-アクリルニトリル共
重合体のような合成ゴム等が挙げられる。これらの樹脂は、その中の1種または2種以上
を用いることができる。さらに、本発明において使用される樹脂は、活性エネルギー線硬
化型インキに含有されるエチレン性二重結合を有する化合物、特に分子量が100~6,
000であるモノマーあるいはオリゴマーへの溶解性のある樹脂が好ましい。樹脂の溶解
性とは、使用する樹脂およびジペンタエリスリトールヘキサアクリレートを各々50g仕
込み、100℃で熱溶解させた後、25℃に一日放置後、樹脂の析出あるいは濁り等が新
たに生じないことを言う。
本発明におけるジアリルフタレート樹脂は、(メタ)アクリレート化合物との相溶性が
良好で、溶解可能な樹脂が好ましい。なお、前記熱溶解後、前記溶液には、印刷物の品質
に影響がない程度の濁りがあっても良い。また、本発明において使用されるジアリルフタ
レート樹脂は、活性エネルギー線硬化型印刷インキに含有される(メタ)アクリレート化
合物、特に分子量が100~6000であるモノマーあるいはオリゴマーへの溶解性のあ
る樹脂が好ましい。
し、ラジカル重合禁止剤を添加し調整した樹脂ワニスとして使用される。樹脂ワニスの粘
度は印刷インキ組成物を作製し易い粘度(100~500 Pa・s/25℃)にする為
、樹脂20~50重量部、(メタ)アクリレート化合物50~80重量部、ラジカル重合
禁止剤0.01~1重量部を仕込み、温度80~120℃、空気気流下で30分~1時間
で熱溶解される。
本発明における活性エネルギー線硬化型インキ組成物の作製は、顔料、(メタ)アクリ
レート化合物、ジアリルフタレート樹脂を共に混練機に投入して混合し、得られた組成物
を分散機で分散することで製造することができる。光重合開始剤、光重合開始剤の触媒、
添加剤等を使用する場合は、先の顔料等と共に混練機に投入して製造することができる。
この際、顔料等の各材料を予め配合し予備的な攪拌を加えた後、混練機に投入し印刷イン
キを製造することも可能である。また、顔料以外の成分を予め(メタ)アクリレート化合
物へ各々溶解しワニス状として添加することも可能である。
物、(メタ)アクリレート化合物、ジアリルフタレート樹脂を共に混練機に投入してフラ
ッシングするとことで得られた組成物を分散機で分散することで製造することができる。
濁物と(メタ)アクリレート化合物、ジアリルフタレート樹脂とを共に撹拌混合できる機
械があれば良い。すなわち、撹拌混合装置内で水性懸濁物中の顔料が混練され水相から非
水相に転相することが可能であればいかなる機械を用いても良い。具体的には、ディスパ
ー、ホモジナイザー、プラネタリ―ミキサー、ニーダー、三本ロール、2軸押し出し機等
が挙げられる。
重合開始剤を含むことが好ましい。また電子線(EB)硬化型印刷インキの場合、光重合
開始剤を配合しなくても良い。
レキソ印刷機などの印刷機を用いて、基材に塗膜を形成できる。すなわち、印刷層が形成
された印刷物となる。基材は、印刷物に使用されている公知の素材を使用できる。基材は
、例えば上質紙等の非塗工紙、微塗工紙、アート紙、コート紙、軽量コート紙、キャスト
コート紙等の塗工紙、白板紙、コートボール紙等の 板紙、合成紙、アルミ蒸着紙、およ
びポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリ塩化ビニル等のプ
ラスチックシートが挙げられる。
化)することで形成できる。活性エネルギー線は、例えば紫外線、電子線、X線、α線、
β線、γ線のような電離放射線、マイクロ波、高周波等であるところ、ラジカル性活性種
を発生させ得るならばいかなるエネルギー線でも良く、可視光線、赤外線、レーザー光線
でもよい。紫外線の光源は、例えば超高圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、中圧水銀ランプ
、低圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、キセノンランプ、カーボンアークランプ、ヘ
リウム・カドミニウムレーザー、YAGレーザー、エキシマレーザー、アルゴンレーザー
、LEDランプ等がある。光源は、オフセット印刷等の光硬化型インキに用いられるもの
であればよい。具体的には、例えば、メタルハライドランプ、水銀ランプなどでは40~
240W、LEDランプでは2~20W程度の光源が好ましい。なお、印刷速度、装置構
成上の印刷物とランプの距離、印刷層の乾燥状態に合わせ、ランプ本数等を調整して使用
できる。
包装用印刷物、各種プラスチック印刷物、シール/ラベル用印刷物、美術印刷物、金属印
刷物(美術印刷物、飲料缶印刷物、缶詰等の食品印刷物)、広告、チラシ、パンフレット
用印刷物などに使用できる。
顔料の結晶の転移安定性が高まることにより、混練やフラッシングの際の顔料の結晶転移
を防止することが出来、透明性、着色力に優れた活性エネルギー線硬化型インキ組成物を
得ることができる。
ではない。実施例、比較例において、特に断りの無い限り、「部」は「質量部」を表す。
ベース成分として3,3’-ジクロロベンジジン塩酸塩をその3倍モルの塩酸と2倍モ
ルの亜硝酸ナトリウムを使って常法によりテトラゾ化し、10℃、0.125モル/リッ
トルのテトラゾ水溶液を調製した。一方、カップラー成分としてアセトアセトアニリド2
53.7部、5-(アセトアセチルアミノ)サリチル酸1.7部、2-アセトアセチルア
ミノ安息香酸6.5部、4-アセトアセチルアミノベンズアミド1部を25%水酸化ナト
リウム水溶液424部を含む水溶液に溶解し、25℃、0.259モル/リットルのカッ
プラー水溶液を調製した。また、25%水酸化ナトリウム水溶液128部、80%酢酸9
1部を水2281部に加え、25℃、pH4.7の緩衝溶液2500部の酢酸-酢酸ナト
リウムによる緩衝溶液とし、撹拌機を有する反応器に仕込んだ。さらにこの緩衝溶液に、
互いに離れた位置に出口を持つ2本の注入管をセットし、テトラゾ水溶液とカップラー水
溶液とをそれぞれの注入管を通してpH緩衝溶液中に注入を行った。これらの溶液は同時
に注入を開始し、定量ポンプにより40分で反応が終了するように設定し、同時に注入を
終了した。
系内にテトラゾが極わずかに認められるまでテトラゾ水溶液のみを追加注入しカップリン
グ反応の終点とした。なお、テトラゾの検出はβ-ナフトールによる発色反応を用いた。
ロジン14.3部を苛性ソーダ水溶液に溶解したものを加え、塩酸水溶液でpH5.8に
調整し、8%硫酸アルミニウム水溶液28部を加えたのち、濾過、精製してジスアゾ顔料
を含む顔料の水性懸濁物Aを得た。この顔料の水性懸濁物を90℃のオーブンで15時間
乾燥させ、粉砕して80メッシュの金網を通し、顔料aを得た。
カップラー成分としてアセトアセトアニリド253.7部、5-(アセトアセチルアミ
ノ)サリチル酸1.7部、2-アセトアセチルアミノ安息香酸6.5部、4-アセトアセ
チルアミノベンズアミド1部の代わりにアセトアセトアニリド246.5部、5-(アセ
トアセチルアミノ)サリチル酸6.3部、2-アセトアセチルアミノ安息香酸4.9部、
4-アセトアセチルアミノベンズアミド2.4部、バルビツール酸0.6部、N-(4-
メトキシフェニル)-3-オキソブタンアミド3.7部を用いる他は実施例1と同様の製
造法で顔料の水性懸濁物Bを得た。この顔料の水性懸濁物を90℃のオーブンで15時間
乾燥させ、粉砕して80メッシュの金網を通し、顔料bを得た。
カップラー成分としてアセトアセトアニリド253.7部、5-(アセトアセチルアミ
ノ)サリチル酸1.7部、2-アセトアセチルアミノ安息香酸6.5部、4-アセトアセ
チルアミノベンズアミド1部の代わりにアセトアセトアニリド246.5部、5-(アセ
トアセチルアミノ)サリチル酸6.3部、2-アセトアセチルアミノ安息香酸4.9部、
4-アセトアセチルアミノベンズアミド2.4部、バルビツール酸0.6部、アセト酢酸
p-フェネチジド3.9部を用いる他は実施例1と同様の製造法で顔料の水性懸濁物Cを
得た。この顔料の水性懸濁物を90℃のオーブンで15時間乾燥させ、粉砕して80メッ
シュの金網を通し、顔料cを得た。
カップラー成分としてアセトアセトアニリド253.7部、5-(アセトアセチルアミ
ノ)サリチル酸1.7部、2-アセトアセチルアミノ安息香酸6.5部、4-アセトアセ
チルアミノベンズアミド1部の代わりにアセトアセトアニリド246.8部、5-(アセ
トアセチルアミノ)サリチル酸0.3部、2-アセトアセチルアミノ安息香酸4.9部、
4-アセトアセチルアミノベンズアミド2.4部、バルビツール酸0.6部、アセト酢酸
p-フェネチジド4.6部、N-(4-メトキシフェニル)-3-オキソブタンアミド4
.3部を用いる他は実施例1と同様の製造法で顔料の水性懸濁物Dを得た。この顔料の水
性懸濁物を90℃のオーブンで15時間乾燥させ、粉砕して80メッシュの金網を通し、
顔料dを得た。
カップラー成分としてアセトアセトアニリド253.7部、5-(アセトアセチルアミ
ノ)サリチル酸1.7部、2-アセトアセチルアミノ安息香酸6.5部、4-アセトアセ
チルアミノベンズアミド1部の代わりにアセトアセトアニリド249.8部、5-(アセ
トアセチルアミノ)サリチル酸3.5部、2-アセトアセチルアミノ安息香酸3.3部、
4-アセトアセチルアミノベンズアミド1.6部、1-(フェニル)-3-メチル-2-
ピラゾリン-5-オン2.1部、アセト酢酸p-フェネチジド1.6部、N-(4-メト
キシフェニル)-3-オキソブタンアミド1.5部を用いる他は実施例1と同様の製造法
で顔料の水性懸濁物Eを得た。この顔料の水性懸濁物を90℃のオーブンで15時間乾燥
させ、粉砕して80メッシュの金網を通し、顔料eを得た。
カップラー成分としてアセトアセトアニリド253.7部、5-(アセトアセチルアミ
ノ)サリチル酸1.7部、2-アセトアセチルアミノ安息香酸6.5部、4-アセトアセ
チルアミノベンズアミド1部の代わりにアセトアセトアニリド255.1部、5-(アセ
トアセチルアミノ)サリチル酸5.1部、2-アセトアセチルアミノ安息香酸0.2部、
4-アセトアセチルアミノベンズアミド0.2部、1-(フェニル)-3-メチル-2-
ピラゾリン-5-オン0.8部、バルビツール酸0.8部を用いる他は実施例1と同様の
製造法で顔料の水性懸濁物Fを得た。この顔料の水性懸濁物を90℃のオーブンで15時
間乾燥させ、粉砕して80メッシュの金網を通し、顔料fを得た。
カップラー成分としてアセトアセトアニリド253.7部、5-(アセトアセチルアミ
ノ)サリチル酸1.7部、2-アセトアセチルアミノ安息香酸6.5部、4-アセトアセ
チルアミノベンズアミド1部の代わりにアセトアセトアニリド254部、5-(アセトア
セチルアミノ)サリチル酸6.6部、2-アセトアセチルアミノ安息香酸0.2部、4-
アセトアセチルアミノベンズアミド0.2部、1-(フェニル)-3-メチル-2-ピラ
ゾリン-5-オン0.8部、バルビツール酸0.8部を用いる他は実施例1と同様の製造
法で顔料の水性懸濁物Gを得た。この顔料の水性懸濁物を90℃のオーブンで15時間乾
燥させ、粉砕して80メッシュの金網を通し、顔料gを得た。
カップラー成分としてアセトアセトアニリド253.7部、5-(アセトアセチルアミ
ノ)サリチル酸1.7部、2-アセトアセチルアミノ安息香酸6.5部、4-アセトアセ
チルアミノベンズアミド1部の代わりにアセトアセトアニリド250部、5-(アセトア
セチルアミノ)サリチル酸0.3部、2-アセトアセチルアミノ安息香酸4.9部、4-
アセトアセチルアミノベンズアミド3.2部、1-(フェニル)-3-メチル-2-ピラ
ゾリン-5-オン0.5部、アセト酢酸p-フェネチジド4.6部を用いる他は実施例1
と同様の製造法で顔料の水性懸濁物Hを得た。この顔料の水性懸濁物を90℃のオーブン
で15時間乾燥させ、粉砕して80メッシュの金網を通し、顔料hを得た。
カップラー成分としてアセトアセトアニリド253.7部、5-(アセトアセチルアミ
ノ)サリチル酸1.7部、2-アセトアセチルアミノ安息香酸6.5部、4-アセトアセ
チルアミノベンズアミド1部の代わりにアセトアセトアニリド250部、5-(アセトア
セチルアミノ)サリチル酸0.3部、2-アセトアセチルアミノ安息香酸4.9部、4-
アセトアセチルアミノベンズアミド3.2部、1-(フェニル)-3-メチル-2-ピラ
ゾリン-5-オン0.5部、N-(4-メトキシフェニル)-3-オキソブタンアミド4
.3部を用いる他は実施例1と同様の製造法で顔料の水性懸濁物Iを得た。この顔料の水
性懸濁物を90℃のオーブンで15時間乾燥させ、粉砕して80メッシュの金網を通し、
顔料iを得た。
カップラー成分としてアセトアセトアニリド253.7部、5-(アセトアセチルアミ
ノ)サリチル酸1.7部、2-アセトアセチルアミノ安息香酸6.5部、4-アセトアセ
チルアミノベンズアミド1部の代わりにアセトアセトアニリド214.3部、5-(アセ
トアセチルアミノ)サリチル酸41.9部、2-アセトアセチルアミノ安息香酸6.5部
、4-アセトアセチルアミノベンズアミド3.2部、1-(フェニル)-3-メチル-2
-ピラゾリン-5-オン1.5部、バルビツール酸0.6部、アセト酢酸p-フェネチジ
ド3.3部、N-(4-メトキシフェニル)-3-オキソブタンアミド3.1部を用いる
他は実施例1と同様の製造法で顔料の水性懸濁物Jを得た。この顔料の水性懸濁物を90
℃のオーブンで15時間乾燥させ、粉砕して80メッシュの金網を通し、顔料jを得た。
カップラー成分としてアセトアセトアニリド253.7部、5-(アセトアセチルアミ
ノ)サリチル酸1.7部、2-アセトアセチルアミノ安息香酸6.5部、4-アセトアセ
チルアミノベンズアミド1部の代わりにアセトアセトメタキシリダイド288.7部、5
-(アセトアセチルアミノ)サリチル酸2.6部、2-アセトアセチルアミノ安息香酸5
.7部、4-アセトアセチルアミノベンズアミド6.5部を用いる他は実施例1と同様の
製造法で顔料の水性懸濁物Kを得た。この顔料の水性懸濁物を90℃のオーブンで15時
間乾燥させ、粉砕して80メッシュの金網を通し、顔料kを得た。
カップラー成分としてアセトアセトアニリド253.7部、5-(アセトアセチルアミ
ノ)サリチル酸1.7部、2-アセトアセチルアミノ安息香酸6.5部、4-アセトアセ
チルアミノベンズアミド1部の代わりにアセトアセトメタキシリダイド288.7部、5
-(アセトアセチルアミノ)サリチル酸7部、2-アセトアセチルアミノ安息香酸4.9
部、4-アセトアセチルアミノベンズアミド3.2部を用いる他は実施例1と同様の製造
法で顔料の水性懸濁物Lを得た。この顔料の水性懸濁物を90℃のオーブンで15時間乾
燥させ、粉砕して80メッシュの金網を通し、顔料lを得た。
カップラー成分としてアセトアセトアニリド253.7部、5-(アセトアセチルアミ
ノ)サリチル酸1.7部、2-アセトアセチルアミノ安息香酸6.5部、4-アセトアセ
チルアミノベンズアミド1部の代わりにアセトアセトメタキシリダイド288.1部、5
-(アセトアセチルアミノ)サリチル酸7部、2-アセトアセチルアミノ安息香酸3.9
部、4-アセトアセチルアミノベンズアミド3.2部、1-(フェニル)-3-メチル-
2-ピラゾリン-5-オン1.3部を用いる他は実施例1と同様の製造法で顔料の水性懸
濁物Mを得た。この顔料の水性懸濁物を90℃のオーブンで15時間乾燥させ、粉砕して
80メッシュの金網を通し、顔料mを得た。
カップラー成分としてアセトアセトアニリド253.7部、5-(アセトアセチルアミ
ノ)サリチル酸1.7部、2-アセトアセチルアミノ安息香酸6.5部、4-アセトアセ
チルアミノベンズアミド1部の代わりにアセトアセトオルソトルイジド269部、5-(
アセトアセチルアミノ)サリチル酸2.6部、2-アセトアセチルアミノ安息香酸5.7
部、4-アセトアセチルアミノベンズアミド6.5部を用いる他は実施例1と同様の製造
法で顔料の水性懸濁物Nを得た。この顔料の水性懸濁物を90℃のオーブンで15時間乾
燥させ、粉砕して80メッシュの金網を通し、顔料nを得た。
カップラー成分としてアセトアセトアニリド253.7部、5-(アセトアセチルアミ
ノ)サリチル酸1.7部、2-アセトアセチルアミノ安息香酸6.5部、4-アセトアセ
チルアミノベンズアミド1部の代わりにアセトアセトオルソトルイジド269部、5-(
アセトアセチルアミノ)サリチル酸7部、2-アセトアセチルアミノ安息香酸4.9部、
4-アセトアセチルアミノベンズアミド3.2部を用いる他は実施例1と同様の製造法で
顔料の水性懸濁物Oを得た。この顔料の水性懸濁物を90℃のオーブンで15時間乾燥さ
せ、粉砕して80メッシュの金網を通し、顔料oを得た。
カップラー成分としてアセトアセトアニリド253.7部、5-(アセトアセチルアミ
ノ)サリチル酸1.7部、2-アセトアセチルアミノ安息香酸6.5部、4-アセトアセ
チルアミノベンズアミド1部の代わりにアセトアセトオルソトルイジド268.4部、5
-(アセトアセチルアミノ)サリチル酸7部、2-アセトアセチルアミノ安息香酸3.9
部、4-アセトアセチルアミノベンズアミド3.2部、1-(フェニル)-3-メチル-
2-ピラゾリン-5-オン1.3部を用いる他は実施例1と同様の製造法で顔料の水性懸
濁物Pを得た。この顔料の水性懸濁物を90℃のオーブンで15時間乾燥させ、粉砕して
80メッシュの金網を通し、顔料pを得た。
ロジンを用いない他は実施例1と同様の製造法で顔料の水性懸濁物Qを得た。この顔料の
水性懸濁物を90℃のオーブンで15時間乾燥させ、粉砕して80メッシュの金網を通し
、顔料qを得た。
ロジンとして不均化ロジン14.3部の代わりに不均化ロジン35.8部を用いる他は
実施例1と同様の製造法で顔料の水性懸濁物Rを得た。この顔料の水性懸濁物を90℃の
オーブンで15時間乾燥させ、粉砕して80メッシュの金網を通し、顔料rを得た。
ロジンとして不均化ロジン14.3部の代わりに不均化ロジン71.5部を用いる他は
実施例1と同様の製造法で顔料の水性懸濁物Sを得た。この顔料の水性懸濁物を90℃の
オーブンで15時間乾燥させ、粉砕して80メッシュの金網を通し、顔料sを得た。
ロジンとして不均化ロジン14.3部の代わりに不均化ロジン143.0部を用いる他
は実施例1と同様の製造法で顔料の水性懸濁物Tを得た。この顔料の水性懸濁物を90℃
のオーブンで15時間乾燥させ、粉砕して80メッシュの金網を通し、顔料tを得た。
ロジンとして不均化ロジン14.3部の代わりに不均化ロジン166.8部を用いる他
は実施例1と同様の製造法で顔料の水性懸濁物Uを得た。この顔料の水性懸濁物を90℃
のオーブンで15時間乾燥させ、粉砕して80メッシュの金網を通し、顔料uを得た。
ロジンとして不均化ロジンの代わりに重合ロジンを用いる他は実施例1と同様の製造法
で顔料の水性懸濁物Vを得た。この顔料の水性懸濁物を90℃のオーブンで15時間乾燥
させ、粉砕して80メッシュの金網を通し、顔料vを得た。
ロジンとして不均化ロジン14.3部の代わりに重合ロジン35.8部を用いる他は実
施例1と同様の製造法で顔料の水性懸濁物Wを得た。この顔料の水性懸濁物を90℃のオ
ーブンで15時間乾燥させ、粉砕して80メッシュの金網を通し、顔料wを得た。
ロジンとして不均化ロジン14.3部の代わりに重合ロジン71.5部を用いる他は実
施例1と同様の製造法で顔料の水性懸濁物Xを得た。この顔料の水性懸濁物を90℃のオ
ーブンで15時間乾燥させ、粉砕して80メッシュの金網を通し、顔料xを得た。
ロジンとして不均化ロジン14.3部の代わりに重合ロジン143.0部を用いる他は
実施例1と同様の製造法で顔料の水性懸濁物Yを得た。この顔料の水性懸濁物を90℃の
オーブンで15時間乾燥させ、粉砕して80メッシュの金網を通し、顔料yを得た。
ロジンとして不均化ロジン14.3部の代わりに重合ロジン166.8部を用いる他は
実施例1と同様の製造法で顔料の水性懸濁物Zを得た。この顔料の水性懸濁物を90℃の
オーブンで15時間乾燥させ、粉砕して80メッシュの金網を通し、顔料zを得た。
ベース成分として3,3’-ジクロロベンジジン塩酸塩をその3倍モルの塩酸と2倍モ
ルの亜硝酸ナトリウムを使って常法によりテトラゾ化し、10℃、0.125モル/リッ
トルのテトラゾ水溶液を調製した。一方、カップラー成分としてアセトアセトアニリド2
61部を25%水酸化ナトリウム水溶液424部を含む水溶液に溶解し、25℃、0.2
59モル/リットルのカップラー水溶液を調製した。また、25%水酸化ナトリウム水溶
液128部、80%酢酸91部を水2281部に加え、25℃、pH4.7の緩衝溶液2
500部の酢酸-酢酸ナトリウムによる緩衝溶液とし、撹拌機を有する反応器に仕込んだ
。さらにこの緩衝溶液に、互いに離れた位置に出口を持つ2本の注入管をセットし、テト
ラゾ水溶液とカップラー水溶液とをそれぞれの注入管を通してpH緩衝溶液中に注入を行
った。これらの溶液は同時に注入を開始し、定量ポンプにより40分で反応が終了するよ
うに設定し、同時に注入を終了した。
系内にテトラゾが極わずかに認められるまでテトラゾ水溶液のみを追加注入しカップリン
グ反応の終点とした。なお、テトラゾの検出はβ-ナフトールによる発色反応を用いた。
ロジン14.3部を苛性ソーダ水溶液に溶解したものを加え、塩酸水溶液でpH5.8に
調整し、8%硫酸アルミニウム水溶液28部を加えたのち、濾過、精製してジスアゾ顔料
を含む顔料の水性懸濁物AAを得た。この顔料の水性懸濁物を90℃のオーブンで15時
間乾燥させ、粉砕して80メッシュの金網を通し、顔料aaを得た。
カップラー成分としてアセトアセトアニリド261部の代わりにアセトアセトメタキシ
リダイド302.3部を用いる他は比較例1と同様の製造法で顔料の水性懸濁物ABを得
た。この顔料の水性懸濁物を90℃のオーブンで15時間乾燥させ、粉砕して80メッシ
ュの金網を通し、顔料abを得た。
カップラー成分としてアセトアセトアニリド261部の代わりにアセトアセトオルソト
ルイジド281.7部を用いる他は比較例1と同様の製造法で顔料の水性懸濁物ACを得
た。この顔料の水性懸濁物を90℃のオーブンで15時間乾燥させ、粉砕して80メッシ
ュの金網を通し、顔料acを得た。
各実施例のカップラー仕込みmol比率と有機顔料全体に対する一般式(1)、一般式(
3)の重量含有率
(それ以外の顔料成分の主成分は、一般式(2)である。また、表記載の仕込みmol%
および重量%は、水性懸濁物中の水を除く割合とする。)
活性エネルギー線硬化型インキを製造するに先立ち、樹脂ワニスを製造した。樹脂ワニ
スは、ジアリルフタレート樹脂(ダイソーダップA(ダイソー(株)製))/ジトリメチ
ロールプロパンテトラアクリレート/ハイドロキノンを30/69.9/0.1の比率で
仕込み、空気気流下、100℃で熱溶解させて製造した。
上記顔料の水性懸濁物A~Z、及びAA~ACを乾燥重量で25.8部、3Lニーダー
に投入し、更に上記樹脂ワニス97.4部と重合禁止剤0.1部を加え、フラッシングを
行った。次にフラッシングで出てきた水を除去後、減圧(1~8×103Pa)及びイン
キ内の温度が65℃になるまで加熱を行い、インキ中の水を完全に除去した。この組成物
に更にジトリメチロールプロパンテトラアクリレート21.1部、ジペンタエリスリトー
ルヘキサアクリレート20部、炭酸マグネシウム6部、光重合開始剤22.4部を加え、
ニーダーから取り出した。その後、3本ロールにて最大粒径が7.5μm以下になるよう
に分散し、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレートでタック7.5~8.0に調整
し、インキ組成物A~Z、及びAA~ACを作製した。
上記顔料a~z、およびaa~acを25.8部、上記樹脂ワニス97.4部、ジトリ
メチロールプロパンテトラアクリレート21.1部、ジペンタエリスリトールヘキサアク
リレート20部、炭酸マグネシウム6部、光重合開始剤22.4部をバタフライミキサー
を用いて攪拌混合し、3本ロールにて最大粒径が7.5μm以下になるように分散した。
その後、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレートでタック7.5~8.0に調整し
、インキ組成物a~z、及びaa~acを作製した。
得られた各インキについて、色相、着色力、透明性、硬化性を測定した。測定した結果
は表1、表2に示す。着色力は、得られたインキ0.4mlをRIテスターに付け、均一に
均した後マリコート紙(北越紀州製紙(株)製コートボール紙)に展色し、メタルハライ
ドランプ(アイグラフィックス(株)製)照射装置を使用し、照射出力96W/cm、照
射距離10mm、コンベア速度50m/分の条件にて紫外線照射を行うことで展色物を得
た。
色力を100としたとき、インキK~MはインキABで得られた着色力を100としたと
き、インキN~PはインキACで得られた着色力を100としたとき、インキa~jおよ
びq~zはインキaaで得られた着色力を100としたとき、インキk~mはインキab
で得られた着色力を100としたとき、インキn~pはインキacで得られた着色力を1
00としたときの数値を示した。色相に関しては、得られた展色物を測色し、インキAA
、AB、AC、aa、ab、acをそれぞれ基準としてΔa*の数字が大きければ赤味、
小さければ緑味を示す。
て判断した。透明性が高いものを10、透明性が低いものを1として10段階で評価した
。
各インキ0.4mlをRIテスターに付けて均一に均した後マリコート紙(北越紀州製
紙(株)製コートボール紙)に展色し、紫外線照射(メタルハライドランプ照射出力96
W/cm、照射距離10mm)後、綿布で擦って皮膜に傷が付かないコンベアスピードで
判定した。紫外線照射装置のコンベアスピード(m/分)が早い程硬化性が良い。
各インキ200gを金属缶容器中にて25℃条件下で保管試験を行い、6ヶ月経過後の
インキの状態を評価した。
○:インキの粘度増加は見られない
△:多少の粘度増加が見られる
×:ゲル化または原材料析出がある
装置:Rigaku MiniFlexII
X線源:CuKα
電圧:40kV
電流:40mA
測定範囲:3.0°から35.0°
ステップ角:0.02°
し、上記条件で測定を行った。
ピークは以下のように規定した。
X線回折スペクトル解析ソフトPDXLを用いて、平滑化(B-Spline法、x閾
値=1.50)とピークサーチ(2次微分法、αカット=6.00)を行って検出された
ものをピークとして採用した。
<インキ組成物の作製1>方法で調製したインキ組成物Bを上記方法でX線回折を測定す
ると図1のスペクトルが得られた。
一方、<インキ組成物の作製1>方法で調製したインキ組成物Xを上記方法でX線回折
を測定すると図2のスペクトルが得られ、結晶転移が起こっていることが確認できた。
Claims (11)
- 顔料と、(メタ)アクリル化合物とを含む活性エネルギー線硬化型インキ組成物であって、
顔料が有機顔料を含み、
有機顔料が、下記一般式(1)で表される化合物、下記一般式(2)で表される化合物、および、下記一般式(3)で表される化合物を含有することを特徴とする活性エネルギー線硬化型インキ組成物。
一般式(1)
(一般式(1)中、R1~R5はそれぞれ独立に水素原子、ヒドロキシ基、メトキシ基、エトキシ基、およびカルボキシル基から選ばれる置換基を表すが、R 1 ~R 5 のうち少なくとも一つはヒドロキシ基、メトキシ基、およびエトキシ基から選ばれる置換基である。R6~R10はそれぞれ独立に水素原子またはメチル基を表す。)
一般式(2)
(一般式(2)中、R6~R10はそれぞれ独立に水素原子またはメチル基を表す。)
一般式(3)
(一般式(3)中、R 6 ~R 10 それぞれ独立に水素原子またはメチル基を表す。R 11 は炭素数1~4の直鎖または分岐鎖のアルキル基、または無置換もしくは1~3個のメチル基で置換されたフェニル基を表す。) - 一般式(1)で表される化合物が、有機顔料全量に対して0.5~10.0重量%であることを特徴とする請求項1記載の活性エネルギー線硬化型インキ組成物。
- 一般式(3)で表される化合物の含有量が、有機顔料全量に対して0.3~2.0重量%であることを特徴とする請求項1または2記載の活性エネルギー線硬化型インキ組成物。
- R6~R10が全て水素原子であることを特徴とする、請求項1~3いずれか記載の活性エネルギー線硬化型インキ組成物。
- 有機顔料が、ロジンで表面処理されていることを特徴とする、請求項1~4いずれか記載の活性エネルギー線硬化型インキ組成物。
- 有機顔料が、ロジン二量体を主成分とするロジンで表面処理されていることを特徴とする、請求項5記載の活性エネルギー線硬化型インキ組成物。
- 有機顔料が、有機顔料全量に対して0.1~50重量%のロジンで表面処理されていることを特徴とする、請求項5または6記載の活性エネルギー線硬化型インキ組成物。
- さらに、ジアリルフタレート樹脂を含有することを特徴とする請求項1~7いずれか記載の活性エネルギー線硬化型インキ組成物。
- インキ組成物のX線回折を行った際に、9.9~10.7度にピークを持ち、11.0~11.8、11.9~12.7、14.2~15.0、17.4~18.2度にピークを持たない請求項1~8いずれか記載の活性エネルギー線硬化型インキ組成物。
- 活性エネルギー線硬化型インキ組成物がオフセット印刷用インキであることを特徴とする請求項1~9いずれか記載の活性エネルギー線硬化型インキ組成物。
- 請求項1~10いずれか記載の活性エネルギー線硬化型インキ組成物を用いて作製されてなる塗膜。
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