JP7030021B2 - 廃棄物の埋立処分方法 - Google Patents

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Description

本発明は、廃棄物の埋立処分方法に関する。
廃棄物の埋立処分が行われる管理型最終処分場の多くは屋外に設置されるオープン型処分場である。オープン型処分場においては、埋立時に廃棄物の飛散、悪臭、地下水汚染等の問題が生じる場合がある。
上述したオープン型処分場の問題を軽減するために、埋立時に埋立地の上方を覆う覆蓋施設を備えるクローズドシステム処分場が採用される場合もある。クローズドシステム処分場には、埋立地の上方の全てを覆蓋施設で覆う全体上屋方式と、埋立地の複数の区画のうち埋立が行われる区画の上方を覆うように小規模な覆蓋施設を移動させる上屋移動方式がある。
上屋移動方式のクローズドシステム処分場に関する技術を開示する特許文献として、例えば特許文献1がある。特許文献1には、廃棄物を埋め立て処分する処分ピットの上方に移動式屋根が設けられた屋内廃棄物処分場が記載されている。特許文献1に記載の屋内廃棄物処分場では、移動式屋根を隣接した区画に移動させながら、移動式屋根の下方の処分ピットの部分に廃棄物が多段に埋め立てられる。
特開2011-194369号公報
オープン型処分場、クローズドシステム処分場のいずれにおいても、廃棄物を高く埋め立てると、下方に埋め立てられた廃棄物への通気性が損なわれ、微生物による有機物の分解が阻害される。また、廃棄物は焼却灰等の影響により、高アルカリ性を示す場合が多い。そのため、浸出水が排水基準に達するまでに長時間を要する。
上述の背景に鑑み、本発明は、埋め立てられた廃棄物の安定化を促進する手段を提供する。
上述した課題を解決するために、本発明は、処分ピット、隣接していても隔てられていない複数の埋立区画から選択した埋立区画を覆蓋施設で覆蓋する工程と、覆蓋した埋立区画に所定の厚さ以下の廃棄物を埋め立てる工程と、覆蓋した埋立区画に前記所定の厚さ以下に埋め立てた廃棄物を所定の厚さで覆土する工程と、廃棄物に対する覆土が行われた埋立区画から前記覆蓋施設を移動する工程と、前記覆蓋施設が移動された埋立区画に埋め立てられた廃棄物を不透水層で覆わず外界に晒して洗い出すことにより当該廃棄物を安定化する工程とを備え、前記複数の埋立区画の各々に対して、前記覆蓋する工程、前記埋め立てる工程、前記覆土する工程、前記移動する工程及び前記安定化する工程の各々をこの順序で複数回行う廃棄物の埋立処分方法を第1の態様として提供する。
第1の態様の廃棄物の埋立処分方法によれば、埋立区画に所定の厚さ以下に埋め立てられた廃棄物が、覆蓋施設で覆蓋されている期間における散水及び覆蓋施設に覆蓋されていない期間における雨水による洗い出しと、微生物に酸素が供給されることによる有機物の分解等により、廃棄物の安定化が促進される。
第1の態様の廃棄物の埋立処分方法において、前記安定化する工程の後に、覆土の上に不透水層を設置する工程を備える、という構成が第2の態様として採用されてもよい。
第2の態様の廃棄物の埋立処分方法によれば、安定化していない上層の廃棄物からの浸出水が、その下層の安定化している廃棄物に侵入しない。
第1又は第2の態様の廃棄物の埋立処分方法において、前記複数の埋立区画のうち、満杯になっていない埋立区画の各々に関し、当該埋立区画に埋め立てられた廃棄物のpH及び有機物分解の進行度の少なくとも一方を特定する工程を備え、前記特定したpH及び有機物分解の進行度の少なくとも一方に基づき、前記満杯になっていない埋立区画の中から、前記移動する工程において移動された前記覆蓋施設で新たに覆蓋する埋立区画の選択を行う、という構成が第3の態様として採用されてもよい。
第3の態様の廃棄物の埋立処分方法によれば、効率的に廃棄物の安定化を進めることができる。
第1から第3のいずれか一の態様の廃棄物の埋立処分方法において、前記覆蓋施設の移動方向の前後それぞれの側において屋根の端辺から下方に垂れ下がる可撓性シートである複数の幕のうち、いずれかの幕の下端が前記処分ピットの底面又は前記覆土の上面のいずれかに接するように、該幕を巻き上げ機構により巻き上げて、該下端の位置を調整する工程を備える、という構成が第4の態様として採用されてもよい。
第4の態様の廃棄物の埋立処分方法によれば、覆蓋施設内で発生する埃が外部へ漏れ出ることを防ぐことができる。
一実施形態に係る廃棄物処分場の全体構成を模式的に示した図。 一実施形態に係る処分ピットへ廃棄物の埋立を行う工程を説明するための図。 一実施形態に係る処分ピットへ廃棄物の埋立を行う工程を説明するための図。 一実施形態に係る処分ピットにおける廃棄物からの浸出水の処理を説明するための図。 一変形例に係る廃棄物処分場における廃棄物の埋立を行う工程を説明するための図。 一変形例に係る廃棄物処分場における廃棄物の埋立を行う工程を説明するための図。
[実施形態]
以下に本発明の一実施形態に係る廃棄物処分場1における廃棄物の埋立処分方法を説明する。図1は、廃棄物処分場1の全体構成を模式的に示した図である。
廃棄物処分場1は、上屋移動方式のクローズドシステム処分場であり、長方形状の底面を有する処分ピット11と、処分ピット11の上方の一部を覆う覆蓋施設12が設けられている。以下の説明において、廃棄物処分場1における方向は、図1の3つの矢印が示すx、y、zを用いて記載する。
覆蓋施設12は、処分ピット11の上方を覆う屋根121と、屋根121をy側の端辺の下方で支持する壁体である右壁122Rと、屋根121を-y側の端辺の下方で支持する壁体である左壁122Lを備える。以下、右壁122Rと左壁122Lを「壁122」と総称する。
覆蓋施設12は、さらに、屋根121のx側の端辺から下方に垂れ下がる可撓性シートである前幕123Fと、屋根121の-x側の端辺から下方に垂れ下がる可撓性シートである後幕123Bを備える。以下、前幕123Fと後幕123Bを「幕123」と総称する。
幕123の素材は、覆蓋施設12内で発生する埃が外部へ漏れ出ることを防ぎ、耐水性を備え、廃棄物及び覆土の形状に追随できる柔軟性を備えるものであれば、いずれの素材であってもよい。幕123の素材の具体例としては、ポリエステル、ターポリン、ゴム等が挙げられる。
覆蓋施設12は、さらに、前幕123F及び後幕123Bを巻き上げる巻き上げ機構(図示略)を備える。巻き上げ機構により、前幕123F及び後幕123Bの下端位置は、処分ピット11の底面から上面に至る範囲内で調整可能である。
図1に示した廃棄物処分場1においては、覆蓋施設12の移動方法として、スライド方式が採用されている。この場合、処分ピット11の上縁のy方向における外側には、x方向に延伸するレール13Rを設置し、処分ピット11の上縁の-y方向における外側には、x方向に延伸するレール13Lを設置する。以下、レール13Rとレール13Lを「レール13」と総称する。
また、覆蓋施設12の右壁122R及び左壁122Lの各々の下端面に、レール13に沿って回転する車輪(図示略)を設ける。作業者は、車輪の回転により覆蓋施設12をレール13に沿って容易に移動することができる。
処分ピット11に隣接した位置には、浸出水処理施設14が設けられている。浸出水処理施設14は処分ピット11に埋め立てられた廃棄物からの浸出水を処理する施設である。
図2は、処分ピット11へ廃棄物の埋立を行う工程を説明するための図である。図2(A)、図2(B)、図2(C)、及び図2(D)の各々において、上段は処分ピット11を上方から見た平面図であり、下段は処分ピット11を側方(y側)から見た断面図である。
図2の例において、処分ピット11の平面視における大きさは、概ね屋根121の大きさの4倍である。図2(A)は、処分ピット11のうち、最も-x側の概ね4分の1の部分が屋根121により覆蓋されている状態を示している。以下、図2(A)に示される状態において屋根121に覆蓋されている処分ピット11の部分を第1埋立区画という。
図2(B)は、処分ピット11のうち、第1埋立区画にx側から隣接する概ね4分の1の部分が屋根121により覆蓋されている状態を示している。以下、図2(B)に示される状態において屋根121に覆蓋されている処分ピット11の部分を第2埋立区画という。
図2(C)は、処分ピット11のうち、第2埋立区画にx側から隣接する概ね4分の1の部分が屋根121により覆蓋されている状態を示している。以下、図2(C)に示される状態において屋根121に覆蓋されている処分ピット11の部分を第3埋立区画という。
図2(D)は、処分ピット11のうち、第3埋立区画にx側から隣接する概ね4分の1の部分、すなわち、処分ピット11のうち、最もx側の概ね4分の1の部分が屋根121により覆蓋されている状態を示している。以下、図2(D)に示される状態において屋根121に覆蓋されている処分ピット11の部分を第4埋立区画という。
作業者は、まず、図2(A)に示すように、空の処分ピット11の第1埋立区画を覆蓋施設12で覆蓋する。作業者は、前幕123Fの下端が処分ピット11の底面に接するように、前幕123Fの長さを調整する。また、作業者は、後幕123Bの下端が処分ピット11の上端に接するように、後幕123Bの長さを調整する。
続いて、作業者は、覆蓋施設12で覆蓋した第1埋立区画に、所定の厚さ(例えば、一般廃棄物であれば、おおむね3m以下)に廃棄物を埋め立て、第1埋立区画の底面上に廃棄物層21(1)を形成する。
続いて、作業者は、廃棄物層21(1)を所定の厚さ(例えば、一般廃棄物であれば、おおむね50cm)で覆土し、廃棄物層21(1)の上に覆土層31(1)を形成する。図2(A)の下段は、覆土層31(1)の形成が完了した状態を示している。
続いて、作業者は、覆蓋施設12を第1埋立区画から第2埋立区画に移動する。すなわち、作業者は、覆蓋施設12を第1埋立区画から、第1埋立区画~第4埋立区画の中から新たに選択した埋立区画である第2埋立区画に移動し、覆蓋する。
図2(B)に示される覆蓋施設12は、第2埋立区画を覆蓋している状態の覆蓋施設12を示している。作業者は、後幕123Bの下端が覆土層31(1)の上面に接するように、後幕123Bの長さを調整する。なお、前幕123Fの長さは、下端が処分ピット11の上面に接する長さで維持されている。
続いて、作業者は、覆蓋施設12で覆蓋した第2埋立区画に、厚さがおおむね3m以下の廃棄物を埋め立てる。その結果、第2埋立区画の底面上に、厚さがおおむね3m以下の廃棄物層21(2)が形成される。
続いて、作業者は、廃棄物層21(2)をおおむね50cmの厚さで覆土する。その結果、廃棄物層21(2)の上に覆土層31(2)が形成される。図2(B)の下段は、覆土層31(2)の形成が完了した状態を示している。
続いて、作業者は、覆蓋施設12を第2埋立区画から第3埋立区画に移動する。すなわち、作業者は、覆蓋施設12を第2埋立区画から、第1埋立区画~第4埋立区画の中から新たに選択した埋立区画である第3埋立区画に移動し、覆蓋する。
図2(C)に示される覆蓋施設12は、第3埋立区画を覆蓋している状態の覆蓋施設12を示している。なお、前幕123Fの長さは、下端が処分ピット11の上面に接する長さで維持されており、後幕123Bの長さは、下端が覆土層31(2)の上面に接する長さで維持されている。
続いて、作業者は、覆蓋施設12で覆蓋した第3埋立区画に、厚さがおおむね3m以下の廃棄物を埋め立てる。その結果、第3埋立区画の底面上に、厚さがおおむね3m以下の廃棄物層21(3)が形成される。
続いて、作業者は、廃棄物層21(3)をおおむね50cmの厚さで覆土する。その結果、廃棄物層21(3)の上に覆土層31(3)が形成される。図2(C)の下段は、覆土層31(3)の形成が完了した状態を示している。
続いて、作業者は、覆蓋施設12を第3埋立区画から第4埋立区画に移動する。すなわち、作業者は、覆蓋施設12を第3埋立区画から、第1埋立区画~第4埋立区画の中から新たに選択した埋立区画である第4埋立区画に移動し、覆蓋する。
図2(D)に示される覆蓋施設12は、第4埋立区画を覆蓋している状態の覆蓋施設12を示している。作業者は、前幕123Fの下端が処分ピット11の上端に接するように、前幕123Fの長さを調整する。なお、後幕123Bの長さは、下端が覆土層31(3)の上面に接する長さで維持されている。
続いて、作業者は、覆蓋施設12で覆蓋した第4埋立区画に、厚さがおおむね3m以下の廃棄物を埋め立てる。その結果、第4埋立区画の底面上に、厚さがおおむね3m以下の廃棄物層21(4)が形成される。
続いて、作業者は、廃棄物層21(4)をおおむね50cmの厚さで覆土する。その結果、廃棄物層21(4)の上に覆土層31(4)が形成される。図2(D)の下段は、覆土層31(4)の形成が完了した状態を示している。
図3は、覆土層31(4)を形成する工程に続く工程を説明するための図である。作業者は、第4埋立区画において覆土層31(4)の形成を完了すると、続いて、覆蓋施設12を第4埋立区画から新たに選択した埋立区画である第1埋立区画まで移動する。図3(A)に示される覆蓋施設12は、再び第1埋立区画を覆蓋するように配置された状態の覆蓋施設12である。
図3(A)の下段の図において、廃棄物層21は廃棄物層21(1)~廃棄物層21(4)が連結された廃棄物層を示している。また、図3(A)の下段の図において、覆土層31は覆土層31(1)~覆土層31(4)が連結された覆土層を示している。
図3(A)に示される覆蓋施設12において、前幕123Fは下端が覆土層31の上面に接する長さに調整されている。また、図3(A)に示される覆蓋施設12において、後幕123Bは下端が処分ピット11の上端に接する長さに調整されている。
作業者は、覆蓋施設12で覆蓋した第1埋立区画に、2回目の廃棄物層の形成及び覆土層の形成を行う。その結果、図3(A)の下段に示すように、第1埋立区画の覆土層31の上に、厚さがおおむね3m以下の廃棄物層22(1)と、厚さがおおむね50cmの覆土層32(1)が形成される。
その後、作業者は、第2埋立区画~第4埋立区画の各々に関し、覆蓋施設12による覆蓋を行った後、2回目の廃棄物層の形成及び覆土層の形成を行う。図3(B)は、第1埋立区画~第4埋立区画の各々に関し、2回目の廃棄物層の形成及び覆土層の形成が完了した状態を示している。なお、図3(B)の下段の図において、廃棄物層22は第1埋立区画~第4埋立区画において形成された2番目の廃棄物層である。また、図3(B)の下段の図において、覆土層32は第1埋立区画~第4埋立区画において形成された2番目の覆土層である。
その後、作業者は、第1埋立区画~第4埋立区画の各々に関し、覆蓋施設12による覆蓋を行った後、3回目の廃棄物層の形成及び覆土層の形成を行う。図3(C)は、第1埋立区画~第4埋立区画の各々に関し、3回目の廃棄物層の形成及び覆土層の形成が完了した状態を示している。なお、図3(C)の下段の図において、廃棄物層23は第1埋立区画~第4埋立区画において形成された3番目の廃棄物層である。また、図3(C)の下段の図において、覆土層33は第1埋立区画~第4埋立区画において形成された3番目の覆土層である。
図2~図3の例では、処分ピット11は廃棄物層と覆土層が交互に各々3層、積層した状態で満杯となる。
続いて、作業者は、覆蓋施設12を処分ピット11から撤去するとともに、覆土層33の上にキャッピングを行う。これにより、処分ピット11に対する埋立の作業が完了する。
図4は、処分ピット11における廃棄物からの浸出水の処理を説明するための図である。図4は、第1埋立区画~第3埋立区画における1回目の廃棄物層及び覆土層の形成が完了し、第4埋立区画における1回目の廃棄物層の形成が行われている状態を示している。
覆蓋施設12で覆蓋された第4埋立区画においては、散水設備124により、投入された廃棄物に対する散水が行われる。また、覆蓋施設12で覆蓋されていない第1埋立区画~第3埋立区画においては、自然の降雨があると、覆土された廃棄物に対する雨水の浸入が生じる。
第1埋立区画~第4埋立区画のいずれにおいても、投入された廃棄物は不透水層に覆われていないため、廃棄物内に酸素と水が供給される。そのため、微生物により有機物の分解が行われるとともに、廃棄物の洗い出しが行われる。その結果、廃棄物の安定化が促進される。なお、本願において、廃棄物の安定化は、廃棄物に含まれる有機物の分解が進むことと、廃棄物のpHが低下することの少なくとも一方を意味する。
このように、本実施形態においては、覆土がされた廃棄物は覆蓋施設12が撤去された後、不透水層で覆われることなく空気や雨水に晒され、安定化される。すなわち、本実施形態に係る廃棄物の埋立処分方法は、第1埋立区画~第4埋立区画の各々において、廃棄物層と覆土層の形成が行われ、覆蓋施設12が撤去された後、廃棄物を不透水層で覆わずに安定化する工程を備える。なお、この廃棄物を安定化する工程は、覆蓋施設12で覆蓋された埋立区画における廃棄物を埋め立てる工程と、埋め立てられた廃棄物を覆土する工程が進行する間も、継続して行われる。
廃棄物の安定化に伴い、廃棄物からは浸出水が生じる。この浸出水には雨水や、散水設備124から散水された水が混入している。処分ピット11の底面部には、処分ピット11内の廃棄物から生じる浸出水を排水するための浸出水排水管(図示略)が設けられている。浸出水排水管により集められた浸出水は浸出水処理施設14に排水され、浸出水処理施設14により処理される。
本実施形態に係る廃棄物の埋立処分方法においては、オープン型処分場と比較し、覆蓋施設12により覆蓋されている埋立区画に降った雨水を処分ピット11外に放流するため、浸出水処理施設14が処理すべき浸出水の量が少なくなる。従って、浸出水処理施設14の小規模化が可能となる。
また、浸出水処理施設14が備えるべき処理能力は、浸出水濃度のピーク値によっても影響を受ける。本実施形態に係る廃棄物の埋立処分方法による場合、廃棄物は所定の厚さまで投入されると覆土され、不透水層で覆われることなく外界に晒され、酸素の供給と雨水の浸透により安定化が促進されるため、例えば、覆蓋施設12を移動せず、同一区画で満杯になるまで廃棄物と覆土を所定の厚さ毎に交互に投入する方法と比較し、浸出水濃度のピーク値は低くなる。従って、浸出水処理施設14に高い処理能力が要求されない。
[変形例]
上述の実施形態は様々に変形され得る。以下に、それらの変形の例を示す。なお、以下
に示す2以上の変形例が適宜組み合わされてもよい。
(1)上述の実施形態に係る廃棄物の埋立処分方法は、覆土した廃棄物層を不透水層で覆う工程は備えない。しかしながら、本発明に係る廃棄物の埋立処分方法は、廃棄物の安定化が十分に進んだ後に、作業者が覆土層の上に不透水層を設置する工程を備えてもよい。
図5は、この変形例に係る廃棄物処分場1における廃棄物の埋立を行う工程を説明するための図である。なお、図5は、例として、第1埋立区画に埋立が行われる様子を示しているが、他の埋立区画に関しても同様の手順で埋立が行われる。
図5(A)は、覆蓋施設12により覆蓋された第1埋立区画の底面上に廃棄物層21(1)が形成されている状態を示している。処分ピット11の底面部には浸出水を浸出水処理施設14(図5において図示略)へ排出するための排水管pが配置されている。この状態において、覆蓋施設12内で散水設備124(図5において図示略)により散水された水(矢印w1)は、廃棄物層21(1)を透過して処分ピット11の底面に達し(矢印w2)、その後、排水管pに流れ込んで(矢印w3)、浸出水処理施設14へと排出される。
図5(B)は、覆蓋施設12により覆蓋された第1埋立区画において、廃棄物層21(1)の形成が完了し、その上に覆土層31(1)が形成されている状態を示している。この状態において、覆蓋施設12内で散水設備124により散水された水(矢印w4)は、覆土層31(1)及び廃棄物層21(1)を透過して処分ピット11の底面に達し(矢印w5)、その後、排水管pに流れ込んで(矢印w6)、浸出水処理施設14へと排出される。
図5(C)は、覆土層31(1)の形成が完了した後、覆蓋施設12が移動された後の第1埋立区画の状態を示している。この状態において、降雨による雨水(矢印w7)は、覆土層31(1)及び廃棄物層21(1)を透過して処分ピット11の底面に達し(矢印w8)、その後、排水管pに流れ込んで(矢印w9)、浸出水処理施設14へと排出される。
図5(D)は、図5(C)の状態において廃棄物層21(1)の安定化が十分に進んだ後、覆土層31(1)の上に不透水層41(1)が配置された状態を示している。
図5(E)は、不透水層41(1)が配置された後、第1埋立区画が再び覆蓋施設12により覆蓋され、不透水層41(1)の上に廃棄物層22(1)が形成されている状態を示している。この状態において、覆蓋施設12内で散水設備124により散水された水(矢印w10)は、廃棄物層22(1)を透過して不透水層41(1)に達し(矢印w11)、不透水層41(1)上を処分ピット11の側壁と覆蓋施設12の幕123に向かい流れ(矢印w12)、処分ピット11の側壁及び覆蓋施設12の幕123に沿って下降し排水管pに流れ込み(矢印w13)、浸出水処理施設14へと排出される。
この変形例によれば、安定化した廃棄物層の上に安定化していない廃棄物が投入される場合に、安定化していない廃棄物からの浸出水が、安定化している廃棄物層に浸入することが回避される。
(2)上述の実施形態において、1つの埋立区間における廃棄物層及び覆土層の形成が完了した後、次に廃棄物層及び覆土層の形成を行う埋立区間の選択は、第1埋立区画、第2埋立区画、第3埋立区画、第4埋立区画、第1埋立区画、・・・というように、一定の順序で巡回する規則に従い行われるものとしたが、廃棄物の埋立を行う第1埋立区画の選択の規則はこれに限られない。例えば、各々の埋立区画で廃棄物層の形成が1回以上行われた後、次に埋立を行う埋立区画を選択する際に、複数の埋立区間の各々の安定化の進行度、すなわち、pH及び有機物分解の進行度の少なくとも一方を特定し、特定したpH及び有機物分解の進行度の少なくとも一方に基づき、満杯になっていない埋立区画の中から覆蓋施設12の移動先の埋立区画、すなわち、次に埋立を行う埋立区画を選択してもよい。
(3)上述の実施形態においては、処分ピット11は4つの埋立区画に区分されるものとしたが、処分ピット11を構成する埋立区画の数は2以上であればいずれの数であってもよい。
(4)上述の実施形態においては、用いられる覆蓋施設12の数は1つであるものとしたが、2以上の覆蓋施設により、処分ピット11の2以上の埋立区画が同時に覆蓋されてもよい。図6は、2つの処分ピット、すなわち、処分ピット511、512を備える廃棄物処分場において、処分ピット511において覆蓋施設521を用い、処分ピット512において覆蓋施設522を用いて廃棄物の埋立処分を行う方法を説明するための図(平面図)である。
図6(A)は、覆蓋施設521が処分ピット511の第1埋立区画を覆蓋し、覆蓋施設522が処分ピット512の第1埋立区画を覆蓋している状態を示している。この状態で、作業者は、処分ピット511の第1埋立区画に廃棄物を投入し、その後、覆土を行う。続いて、作業者は、処分ピット512の第1埋立区画に廃棄物を投入し、その後、覆土を行う。
処分ピット512において廃棄物の投入又は覆土が行われている間に、作業者は、覆蓋施設521を処分ピット511の第2埋立区画へ移動する。図6(B)は、覆蓋施設521が処分ピット511の第2埋立区画へ移動した状態を示している。
覆蓋施設522により覆蓋された処分ピット512の第1埋立区画における廃棄物の投入及び覆土が完了すると、作業者は、覆蓋施設521で覆蓋された処分ピット511の第2埋立区画における廃棄物の投入及び覆土を行う。
処分ピット511において廃棄物の投入又は覆土が行われている間に、作業者は、覆蓋施設522を処分ピット512の第2埋立区画へ移動する。図6(C)は、覆蓋施設522が処分ピット512の第2埋立区画へ移動した状態を示している。
上述のように複数の覆蓋施設を用いることにより、1つの覆蓋施設の移動中に他の覆蓋施設で覆蓋された埋立区画における廃棄物の埋立及び覆土の作業を並行して行うことができる。
(5)上述した実施形態において例示した廃棄物層の厚さ及び覆土層の厚さは法令に規定の範囲内で様々に変更されてよい。また、上述した実施形態においては、処分ピット11を満杯にする廃棄物層及び覆土層の数は3であったが、その数は2以上であればいずれの数であってもよい。
(6)上述した実施形態において、覆蓋施設12の移動の方式として、スライド方式が採用される場合を説明したが、覆蓋施設12の移動の方式はこれに限られず、吊り上げ方式、解体組立方式等のいずれの方式が採用されてもよい。
1…廃棄物処分場、11…処分ピット、12…覆蓋施設、13R…レール、13L…レール、14…浸出水処理施設、124…散水設備、511…処分ピット、512…処分ピット、521…覆蓋施設、522…覆蓋施設。

Claims (4)

  1. 処分ピット、隣接していても隔てられていない複数の埋立区画から選択した埋立区画を覆蓋施設で覆蓋する工程と、
    覆蓋した埋立区画に所定の厚さ以下の廃棄物を埋め立てる工程と、
    覆蓋した埋立区画に前記所定の厚さ以下に埋め立てた廃棄物を所定の厚さで覆土する工程と、
    廃棄物に対する覆土が行われた埋立区画から前記覆蓋施設を移動する工程と、
    前記覆蓋施設が移動された埋立区画に埋め立てられた廃棄物を不透水層で覆わず外界に晒して洗い出すことにより当該廃棄物を安定化する工程と
    を備え、
    前記複数の埋立区画の各々に対して、前記覆蓋する工程、前記埋め立てる工程、前記覆土する工程、前記移動する工程及び前記安定化する工程の各々をこの順序で複数回行う
    廃棄物の埋立処分方法。
  2. 前記安定化する工程の後に、覆土の上に不透水層を設置する工程を備える
    請求項1に記載の廃棄物の埋立処分方法。
  3. 前記複数の埋立区画のうち、満杯になっていない埋立区画の各々に関し、当該埋立区画に埋め立てられた廃棄物のpH及び有機物分解の進行度の少なくとも一方を特定する工程
    を備え、
    前記特定したpH及び有機物分解の進行度の少なくとも一方に基づき、前記満杯になっていない埋立区画の中から、前記移動する工程において移動された前記覆蓋施設で新たに覆蓋する埋立区画の選択を行う
    請求項1又は2に記載の廃棄物の埋立処分方法。
  4. 前記覆蓋施設の移動方向の前後それぞれの側において屋根の端辺から下方に垂れ下がる可撓性シートである複数の幕のうち、いずれかの幕の下端が前記処分ピットの底面又は前記覆土の上面のいずれかに接するように、該幕を巻き上げ機構により巻き上げて、該下端の位置を調整する工程を備える
    請求項1から3のいずれか一項に記載の廃棄物の埋立処分方法。
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