JP7029300B2 - 搬送装置 - Google Patents
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Description
まず、実施の形態の基本的概念について説明する。実施の形態は、概略的に、搬送物を収容する容器を少なくとも1つ以上積み上げた台車を搬送するための搬送装置であり、当該搬送装置の自走によって台車を所定の位置まで自動で搬送可能な搬送装置に関するものである。
次に、実施の形態の具体的内容について説明する。
最初に、実施の形態に係る搬送装置の構成について説明する。図1は、本発明の実施の形態に係る搬送装置を概念的に示す図であり、(a)は正面図、(b)平面図、(c)は左側面図である。図2は、積上状態の台車を上昇させて支持している搬送装置を示す図であり、(a)は正面図、(b)平面図、(c)は左側面図である。図3は、搬送装置の電気的構成を示したブロック図である。以下の説明では、図1のX方向を搬送装置の左右方向(-X方向を搬送装置の左方向、+X方向を搬送装置の右方向)、図1のY方向を搬送装置の前後方向(+Y方向を搬送装置の前方向、-Y方向を搬送装置の後方向)、図1のZ方向を搬送装置の上下方向(+Z方向を搬送装置の上方向、-Z方向を搬送装置の下方向)と称する。
装置本体10は、搬送装置1の基本構造体であり、図1に示すように、第1装置本体11、第2装置本体12、及び第3装置本体13を備えている。
第1装置本体11は第1支持部30aを支持するものであり、第2装置本体12は第2支持部30bを支持するものである。これら第1装置本体11及び第2装置本体12は、例えば鋼製の中空体(具体的には、直方体状の中空体)にて形成されており、図1に示すように、相互に間隔(例えば、500mmから600mm程度)を隔てて前後方向に並設して配置されている(図1では、第1装置本体11が第2装置本体12よりも前方に配置されている)。
第3装置本体13は、第1装置本体11及び第2装置本体12を連結するためのものである。この第3装置本体13は、例えば鋼製の中空体にて形成されており、図1に示すように、第1装置本体11及び第2装置本体12よりも右側に配置されている。
車輪部20は、搬送装置1を移動させるためのものである。この車輪部20は、例えば公知の搬送装置用の車輪等を用いて構成されており、図1に示すように、第1装置本体11、第2装置本体12、及び第3装置本体13の下端部に複数取り付けられている。
第1支持部30a及び第2支持部30bは、積上状態の台車60を当該台車60の外側から挟み込むように支持するための支持手段である。これら第1支持部30a及び第2支持部30bの各々は、例えば鋼製の長尺状体にて形成されており、図1に示すように、第1支持部30a及び第2支持部30bの各々の長手方向が左右方向に略沿うようにそれぞれ設けられている。具体的には、図1に示すように、第1支持部30aは、第1装置本体11の下端部近傍において、積上状態の台車60を支持することが可能な位置に設けられている。また、第2支持部30bは、第2装置本体12の下端部近傍において、積上状態の台車60を支持することが可能な位置に設けられている。
転倒防止部40は、少なくとも1つ以上の容器70(図2では、仮想線で示す)又は台車60が転倒することを防止するための転倒防止手段であり、装置本体10において、当該転倒防止部40が複数の容器70及び台車60と接触可能となるように設けられている。
制御機構50は、搬送装置1を制御するための機構であり、図1から図3に示すように、操作部51、通信部52、出力部53、第1駆動部54、第2駆動部55、第3駆動部56、電源部57、制御部58、及び記憶部59を備えている。
操作部51は、制御機構50に対する操作入力を受け付けるための操作手段である。この操作部51は、例えば、タッチパッド、リモートコントローラの如き遠隔操作手段、ハードスイッチ等の公知の操作手段を用いて構成されており、図1に示すように、第3装置本体13においてユーザが操作可能な位置(図では、第3装置本体13の上方部分)に設けられている。
通信部52は、外部装置との相互間で有線(又は無線)で通信するための通信手段である。
出力部53は、制御部58の制御に基づいて各種の情報を出力する出力手段であり、例えばシグナルタワー(表示手段及び音声出力手段)等の公知の出力装置を用いて構成されており、図1に示すように、第3装置本体13の上面に設けられている。
第1駆動部54は、車輪部20を駆動するための駆動手段であり、装置本体10の内部に設けられている。また、第2駆動部55は、第1支持部30a及び第2支持部30bを鉛直方向及び水平方向に移動させるための駆動手段であり、装置本体10の内部に設けられている。また、第3駆動部56は、転倒防止部40を含む第1装置本体11又は第2装置本体12を移動させるための駆動手段であり、装置本体10の内部に設けられている。また、これら第1駆動部54、第2駆動部55、及び第3駆動部56の具体的な構成については任意であるが、実施の形態では、公知の電磁式の駆動部又は空気式の駆動部を用いて構成されている。これにより、油圧式の駆動部を用いて構成した場合に比べて、搬送物又は搬送装置1の周辺領域に油の臭いがつくことを回避でき、例えば食品加工工場で使用することが可能となる。
電源部57は、制御機構50を動作させるための電力を制御機構50の各部に供給する供給手段であり、例えば、公知の電池等を備えて構成されており、装置本体10の内部に設けられている。
制御部58は、制御機構50の各部を制御する制御手段であり、例えば公知の制御手段(一例として、CPU、内部メモリ等)を用いて構成されており、装置本体10の内部に設けられている。
記憶部59は、制御機構50の動作に必要なプログラム及び各種のデータを記録する記録手段であり、例えば、書き換え可能な記録媒体を用いて構成され、例えばフラッシュメモリ等の不揮発性記録媒体を用いることができる。
次に、このように構成される搬送装置1によって実行される搬送処理について説明する。図4は、実施の形態に係る搬送処理のフローチャートである(以下の各処理の説明ではステップを「S」と略記する)。搬送処理は、概略的には、積上状態の台車60を所定位置まで搬送するための処理である。この搬送処理を実行するタイミングは任意であるが、実施の形態では、搬送装置1の電源が投入された後に起動されるものとして説明する。
このように実施の形態によれば、搬送物を収容する容器70を少なくとも1つ以上積み上げた台車60を当該台車60の外側から挟み込むように支持するための第1支持部30a及び第2支持部30bと、第1支持部30a及び第2支持部30bを鉛直方向に移動させることにより、第1支持部30a及び第2支持部30bによって支持された上記台車60を昇降させるための昇降手段とを備えたので、第1支持部30a及び第2支持部30bによって挟み込まれた上記台車60を上昇させた状態で当該台車60を搬送することができ、従来技術(例えばフォークリフト型の搬送装置)に比べて、上記台車60の荷台61と床面Fとの相互間の隙間が比較的狭い場合でも安定して支持でき、搬送性を向上させることができる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明の具体的な構成及び手段は、特許請求の範囲に記載した各発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。以下、このような変形例について説明する。
まず、発明が解決しようとする課題や発明の効果は、前記した内容に限定されるものではなく、本発明によって、前記に記載されていない課題を解決したり、前記に記載されていない効果を奏することもでき、また、記載されている課題の一部のみを解決したり、記載されている効果の一部のみを奏することがある。
実施の形態や図面において例示した構成要素に関して、形状、数値、又は複数の構成要素の構造若しくは時系列の相互関係については、本発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。
また、上述した各電気的構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各部の分散や統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散又は統合して構成できる。また、本出願における「装置」とは、単一の装置によって構成されたものに限定されず、複数の装置によって構成されたものを含む。例えば、制御機構50を、相互に通信可能に構成された複数の装置に分散して構成し、これら複数の装置の一部に制御部58を設けると共に、これら複数の装置の他の一部に記憶部59を設けてもよい。
上記実施の形態では、第1装置本体11及び第2装置本体12が、対応する支持部の一部のみを収容可能に構成されていると説明したが、これに限らない。例えば、対応する支持部30を第1装置本体11又は第2装置本体12に出し入れ可能であり、且つ当該対応する支持部30を非露出状に収納可能に形成されてもよい。これにより、第1支持部30a及び第2支持部30bによって積上状態の台車60が支持されていない状態において第1支持部30a及び第2支持部30bを第1装置本体11及び第2装置本体12に収納することで、人が第1支持部30a及び第2支持部30bと接触することを防止でき、この接触に伴う事故が生じることを回避できる。なお、これら「第1装置本体11」及び「第2装置本体12」は、特許請求の範囲の「収納手段」に対応する。
上記実施の形態では、3つの転倒防止部40が搬送装置1に設けられていると説明したが、これに限らず、3つの転倒防止部40の少なくともいずれか1つを省略してもよい。
上記実施の形態では、出力部53が、シグナルタワーであると説明したが、これに限らない。例えば、シグナルタワーに代えて、ディスプレイ(表示手段)又はスピーカ(音声出力手段)であってもよい。あるいは、シグナルタワー、ディスプレイ、又はスピーカを複数組み合わせたものであってもよい。
付記1の搬送装置は、搬送物を収容する容器を少なくとも1つ以上積み上げた台車を搬送するための搬送装置であり、当該搬送装置の自走によって前記台車を所定の位置まで自動で搬送可能な搬送装置であって、前記台車を当該台車の外側から挟み込むように支持するための一対の支持手段と、前記一対の支持手段を鉛直方向に移動させることにより、前記一対の支持手段によって支持された前記台車を昇降させるための昇降手段と、を備えた。
付記1に記載の搬送装置によれば、搬送物を収容する容器を少なくとも1つ以上積み上げた台車を当該台車の外側から挟み込むように支持するための一対の支持手段と、一対の支持手段を鉛直方向に移動させることにより、一対の支持手段によって支持された上記台車を昇降させるための昇降手段とを備えたので、一対の支持手段によって挟み込まれた上記台車を上昇させた状態で当該台車を搬送することができ、従来技術(例えばフォークリフト型の搬送装置)に比べて、上記台車の荷台と床面との相互間の隙間が比較的狭い場合でも安定して支持でき、搬送性を向上させることができる。
10 装置本体
11 第1装置本体
11a 後方側部
12 第2装置本体
12a 前方側部
13 第3装置本体
13a 左方側部
14 空間部
20 車輪部
30 支持部
30a 第1支持部
30b 第2支持部
31 第1当接部
32 第2当接部
40 転倒防止部
50 制御機構
51 操作部
52 通信部
53 出力部
54 第1駆動部
55 第2駆動部
56 第3駆動部
57 電源部
58 制御部
58a 搬送制御部
58b 昇降制御部
58c 第1位置調整部
58d 第2位置調整部
59 記憶部
60 台車
61 荷台
62 車輪
70 容器
F 床面
SS 収容空間
Claims (5)
- 搬送物を収容する容器を少なくとも1つ以上積み上げた台車を搬送するための搬送装置であり、当該搬送装置の自走によって前記台車を所定の位置まで自動で搬送可能な搬送装置であって、
前記台車を当該台車の外側から挟み込むように支持するための一対の支持手段と、
前記一対の支持手段を鉛直方向に移動させることにより、前記一対の支持手段によって支持された前記台車を昇降させるための昇降手段と、
前記一対の支持手段の少なくともいずれか一方における鉛直方向の位置又は水平方向の位置を調整するための第1位置調整手段と、
前記一対の支持手段の各々の近傍に設けられた収納手段であって、対応する前記支持手段を当該収納手段に出し入れ可能であり、且つ当該対応する支持手段を非露出状に収納可能な収納手段と、
を備えた搬送装置。 - 前記一対の支持手段の各々は、
前記台車を構成する荷台の下面に当接させる第1当接部と、
前記第1当接部に対して立設された第2当接部であって、前記荷台の側面に当接させる第2当接部と、を備える、
請求項1に記載の搬送装置。 - 前記少なくとも1つ以上の容器又は前記台車が転倒することを防止するための転倒防止手段を備えた、
請求項1又は2に記載の搬送装置。 - 前記一対の支持手段の並設方向の両側、及び前記並設方向に直交する方向であって前記台車を出し入れする方向側に前記少なくとも1つ以上の容器又は前記台車が転倒することを防止できるように、前記転倒防止手段を複数配置した、
請求項3に記載の搬送装置。 - 前記転倒防止手段における水平方向の位置を調整するための第2位置調整手段を備えた、
請求項3又は4に記載の搬送装置。
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