JP7028053B2 - 積層ポリエステルフィルム - Google Patents
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Description
表裏で粗さの異なる2層以上からなる積層フィルムであって、より平坦な一方の層の平均表面粗さRaが0.5以上4.0nm未満であり、
少なくとも1層が下記式(I)および(II)
-C(O)-RA-C(O)- (I)
-O-RA-O- (II)
(上記構造式(I)~(II)中の、RAは、炭素数31~51のシクロ環および分岐鎖を含んでも良いアルキレン基を示す。)で示されるダイマー成分が、ポリエステルの繰り返し単位のモル数を基準として、0.3~5モル%未満の範囲で共重合された共重合ポリエステルから形成されており、
フィルムの長手方向のヤング率が1GPa以上6GPa以下、フィルムの厚みが1μm以上4.5μm以下、かつ長手方向のヤング率と厚みの積が5GPa・μm以上20GPa・μm以下であり、長手方向に2kg/mm2の荷重をかけて5℃/分の速度で30℃から110℃まで加熱した時のフィルム長手方向の伸びが3%以下である積層ポリエステルフィルムが提供される。
本発明における共重合ポリエステルは、ジカルボン酸成分とグリコール成分とからなる。
まず、具体的な前述のジカルボン酸成分はフェニレン基またはナフタレンジイル基であるものであり、テレフタル酸成分、イソフタル酸成分、2,6-ナフタレンジカルボン酸成分、2,7-ナフタレンジカルボン酸成分等が挙げられる。これらの中でも、本発明の効果の点からは、比較的機械強度などの物性を向上させやすいテレフタル酸成分および2,6-ナフタレンジカルボン酸成分が好ましく、特に2,6-ナフタレンジカルボン酸成分が好ましい。
本発明の共重合ポリエステルの製造方法について、詳述する。
特定のダイマー酸成分としては、Croda社製のダイマー酸 “Priplast 1838”や“Pripol 1009”や“Pripol1004”等が挙げられる。
特定のダイマージオール成分としては、Croda社製のダイマージオール “Pripol 2033”やコグニス社製のダイマージオール“SOVERMOL 908”等が挙げられる。
以下、本発明の積層ポリエステルフィルムについて、詳述する。なお、説明の便宜上、フィルムの製膜方向を、機械軸方向、縦方向、長手方向、MD方向と称することがあり、製膜方向と厚み方向とに直交する方向を、幅方向、横方向、TD方向と称することがある。
本発明の積層ポリエステルフィルムは、前述の通り、配向ポリエステルフィルムであることが好ましく、特に製膜方向と幅方向に延伸してそれぞれの方向の分子配向を高めたものであることが好ましい。このようなポリエステルフィルムは、例えば以下のような方法で製造することが製膜性を維持しつつ、任意のヤング率、温度膨張係数、湿度膨張係数等の物性を付与しやすいことから好ましい。
得られたフィルムを試料巾10mm、長さ15cmで切り取り、チャック間100mm、引張速度10mm/分、チャート速度500mm/分の条件で万能引張試験装置(東洋ボールドウィン製、商品名:テンシロン)にて引っ張る。得られた荷重―伸び曲線の立ち上がり部の接線よりヤング率を計算する。
ゴミが入らないようにフィルムを10枚重ね、打点式電子マイクロメータにて厚みを測定し、1枚当たりのフィルム厚みを計算する。
未延伸フィルムの場合は、その製膜方向に直行する方向の断面をミクロトーム(ULTRACUT-S)で切り出した後、光学顕微鏡を用いて、各層のそれぞれの厚みと占める割合を算出した。各層の割合と(2)で求めたフィルムの厚みを掛けることで各層の厚みを算出した。
延伸フィルムの場合は、同様にして切り出した後、透過型電子顕微鏡を用いてそれぞれの層の厚みを算出した。
フィルムを長手方向30mm、幅方向4mmに切り出し、チャック間が20mmmとなるようにセイコーインスツルメント社製熱機械特性測定試験機EXSTR-6000にセットする。フィルム長手方向に2kg/mm2の荷重をかけた状態で30℃から170℃まで5℃/分の昇温速度で昇温し、サンプルの長手方向の30℃での長さ(L1)と110℃での長さ(L2)から、下記式に従って伸び(%)を算出する。
110℃伸び(%)=(L2-L1)/L1×100
パーキンエルマー社製粘弾性測定装置DMA-8000に、長手30mm幅方向5mmに切断したサンプルをチャック間11mm振幅0.1mmにセットし、30℃から材料の融点―20℃まで、2℃/分の昇温速度で昇温する。周波数1Hzでのtanδのピーク温度を求める。
得られたフィルムを、フィルムの製膜方向および幅方向がそれぞれ測定方向となるように長さ15mm、幅5mmに切り出し、真空理工製TMA3000にセットし、窒素雰囲気下(0%RH)、60℃で30分間前処理し、その後室温まで降温させる。その後25℃から70℃まで2℃/minで昇温して、各温度でのサンプル長を測定し、次式より温度膨張係数(αt)を算出する。なお、測定方向が切り出した試料の長手方向であり、5回測定し、その平均値を用いた。
αt={(L60-L40)}/(L40×△T)}+0.5
ここで、上記式中のL40は40℃のときのサンプル長(mm)、L60は60℃のときのサンプル長(mm)、△Tは20(=60-40)℃、0.5は石英ガラスの温度膨張係数(×10-6/℃)である。
得られたフィルムを、フィルムの製膜方向および幅方向がそれぞれ測定方向となるように長さ15mm、幅5mmに切り出し、真空理工製TMA3000にセットし、30℃の窒素雰囲気下で、湿度30%RHと湿度70%RHにおけるそれぞれのサンプルの長さを測定し、次式にて湿度膨張係数を算出する。なお、測定方向が切り出した試料の長手方向であり、5回測定し、その平均値をαhとした。
αh=(L70-L30)/(L30×△H)
ここで、上記式中のL30は30%RHのときのサンプル長(mm)、L70は70%RHのときのサンプル長(mm)、△H:40(=70-30)%RHである。
試料20mgを重トリフルオロ酢酸:重クロロホルム=1:1(容積比)の混合溶媒0.6mLに室温で溶解し、500MHzで1H-NMRでポリマーチップおよびフィルム中のダイマー酸およびダイマージオールの量を算出した。
得られたポリエステルおよびフィルムの固有粘度は、P-クロロフェノール/テトラクロロエタン(40/60重量比)の混合溶媒を用いてポリマーを溶解して35℃で測定して求めた。
ガラス転移点(補外開始点)、融点はDSC(TAインスツルメンツ株式会社製、商品名:Thermal Analyst2100)により、試料量10mgで昇温速度20℃/minで測定した。
フィルムサンプルを幅5mm、長さ35mmに切り、(株)パーキンエルマー製の動的粘弾性測定装置(DMA8000)を用い、周波数1Hzで室温から240℃まで2℃/分で昇温して測定した。得られたチャートよりtanδを求めた。
1m幅にスリットしたフィルムを、張力2kg/mm2で搬送させ、支持体の一方の表面に以下の記載に従って磁性塗料および非磁性塗料を塗布し12.65mm幅にスリットし、パンケーキを作成する。次いで、このパンケーキから長さ200m分をカセットに組み込んで、磁気テープとした。
<磁性層形成用塗布液>
バリウムフェライト磁性粉末 100部
(板径:20.5nm、板厚:7.6nm、板状比:2.7、Hc:191kA/m(≒2400Oe)
飽和磁化:44Am2/kg、BET比表面積:60m2/g)
ポリウレタン樹脂 12部
質量平均分子量 10,000
スルホン酸官能基 0.5meq/g
α-アルミナ HIT60(住友化学社製) 8部
カーボンブラック #55(旭カーボン社製)
粒子サイズ0.015μm 0.5部
ステアリン酸 0.5部
ブチルステアレート 2部
メチルエチルケトン 180部
シクロヘキサノン 100部
非磁性粉体 α酸化鉄 85部
平均長軸長0.09μm、BET法による比表面積 50m2/g
pH 7
DBP吸油量 27~38ml/100g
表面処理層Al2O3 8質量%
カーボンブラック 15部
“コンダクテックス”(登録商標)SC-U(コロンビアンカーボン社製)
ポリウレタン樹脂 UR8200(東洋紡社製) 22部
フェニルホスホン酸 3部
シクロヘキサノン 140部
メチルエチルケトン 170部
ブチルステアレート 1部
ステアリン酸 2部
メチルエチルケトン 205部
シクロヘキサノン 135部
温度23℃、湿度50%の雰囲気下において、上記(12)で作成した幅12.65mm(1/2インチ)にスリットした磁気テープ(長さ30cm)を図1に示す装置で測定した。具体的には、図1中の符号は、1…発信部、1a…発信部の発光部、2…レーザー光、3…磁気テープ、4…受信部、4b…受信部の受光部、5…架台、6…寸法測定機、7…円筒面の載置面を示し、図1に示すように磁気テープを載置面に配置した。
1Nあたりの幅寸法変化量は次式から算出した。
幅寸法変化量(ppm)=(T1-T2)/T1×1000,000
更にこの測定を3回繰り返し、平均値を1Nあたりの幅方向寸法変化量とした。
上記(12)磁気記録テープの作成における磁性塗料を塗布乾燥する工程で、乾燥後のウェブの状況を観察し、以下の基準で判定した。
◎:乾燥後のしわが0本/1m幅
○:乾燥後のしわが1本/1m幅
×:乾燥後のしわが2本以上/1m幅
上記(13)と同様の方法で、磁気テープの長手方向に重り0.55Nの加重を加えた。下記の保管環境条件の変化によって、生じる1/2インチ磁気テープの幅方向の寸法変化を計測し、幅方向の寸法変化が0となるように加重を増減させ、必要な加重の変化量を求めた環境変化Aおよび環境変化Bでそれぞれ必要な加重変化量の和の合計を求め、テープのテンション制御のしやすさを評価した。より小さな加重変化量であるほど、テンション制御しやすいテープであることを表す。
<環境変化A:温度=15℃、湿度=15%RH→温度=25℃、湿度=75%RH>
<環境変化B:温度=15℃、湿度=75%RH→温度=40℃、湿度=15%RH>
電磁変換特性測定には、ヘッドを固定した1/2インチリニアシステムを用いた。記録は、電磁誘導型ヘッド(トラック幅25μm、ギャップ0.1μm)を用い、再生はMRヘッド(8μm)を用いた。ヘッド/テープの相対速度は10m/秒とし、記録波長0.2μmの信号を記録し、再生信号をスペクトラムアナライザーで周波数分析し、キャリア信号(波長0.2μm)の出力Cと、スペクトル全域の積分ノイズNの比をC/N比とし、上記11の方法で作成した比較例2を0dBとした相対値を求め、以下の基準で、評価した。
◎:+1dB以上
○:-1dB以上、+1dB未満
×:-1dB未満
上記(12)で作製したテープ原反を12.65mm(1/2インチ)幅にスリットし、それをLTO用のケースに組み込み、磁気記録テープの長さが850mのデータストレージカートリッジを作成した。このデータストレージを、IBM社製LTO5ドライブを用いて23℃50%RHの環境で記録し(記録波長0.55μm)、次に、カートリッジを50℃、80%RH環境下に7日間保存した。カートリッジを1日常温に保存した後、全長の再生を行い、再生時の信号のエラーレートを測定した。エラーレートはドライブから出力されるエラー情報(エラービット数)から次式にて算出する。次の基準で寸法安定性を評価する。
エラーレート=(エラービット数)/(書き込みビット数)
◎:エラーレートが1.0×10-6未満
○:エラーレートが1.0×10-6以上、1.0×10-4未満
×:エラーレートが1.0×10-4以上
上記(17)でエラーレートを測定したデータストレージカートリッジを、IBM社製LTO5ドライブに装填してデータ信号を14GB記録し、それを再生した。平均信号振幅に対して50%以下の振幅(P-P値)の信号をミッシングパルスとし、4個以上連続したミッシングパルスをドロップアウトとして検出した。なお、ドロップアウトは850m長1巻を評価し、1m当たりの個数に換算して、下記の基準で判定する。
◎:ドロップアウト 3個/m未満
○:ドロップアウト 3個/m以上、9個/m未満
×:ドロップアウト 9個/m以上
ジカルボン酸成分として2,6-ナフタレンジカルボン酸ジメチル、ジオール成分としてエチレングリコールをチタンテトラブトキシドの存在下でエステル交換反応を行い、さらに引き続いて重縮合反応を行って、ポリエチレンナフタレートペレットA1を用意した(IV=0.58dl/g、Tg=115℃、Tm=263℃)。
ジカルボン酸成分としてテレフタル酸ジメチル、ジオール成分としてエチレングリコールをチタンテトラブトキシドの存在下でエステル交換反応を行い、さらに引き続いて重縮合反応を行って、ポリエチレンテレフタレートペレットA2を用意した(IV=0.58dl/g、Tg=76℃、Tm=254℃)。
ジカルボン酸成分として2,6-ナフタレンジカルボン酸ジメチル、Priplast 1838、ジオール成分としてエチレングリコールをチタンテトラブトキシドの存在下でエステル交換反応を行い、さらに引き続いて重縮合反応を行って、ダイマー酸を共重合せしめた共重合ポリエチレンナフタレートペレットB1を用意した(IV=0.60dl/g、Tg=58℃、Tm=232℃)。なお、ジカルボン酸成分としてのダイマー酸の含有量はNMRによる解析によって10.6モル%であることが分かった。
ジカルボン酸成分として2,6-ナフタレンジカルボン酸、Pripol1004、ジオール成分としてエチレングリコールをチタンテトラブトキシドの存在下でエステル交換反応を行い、さらに引き続いて重縮合反応を行って、ダイマー酸を共重合せしめた共重合ポリエチレンナフタレートペレットB2を用意した(IV=0.58dl/g)。なお、酸成分としてのダイマー酸の含有量は10.6mol%となるように調製した。
ジカルボン酸成分としてテレフタル酸ジメチル、Priplast1838、ジオール成分としてエチレングリコールをチタンテトラブトキシドの存在下でエステル交換反応を行い、さらに引き続いて重縮合反応を行って、ダイマー酸を共重合せしめた共重合ポリエチレンテレフタレートペレットB3を用意した(IV=0.58dl/g、Tg=47℃、Tm=244℃)。なお、ジカルボン酸成分としてのダイマー酸の含有量は10.6モル%となるように調製した。
ジカルボン酸成分として2,6-ナフタレンジカルボン酸ジメチル、ジオール成分としてエチレングリコール、Pripol2033をチタンテトラブトキシドの存在下でエステル交換反応を行い、さらに引き続いて重縮合反応を行って、ダイマージオールを共重合せしめた共重合ポリエチレンナフタレートペレットC1を用意した(IV=0.57dl/g、Tg=77℃、Tm=250℃)。なお、ジオール成分としてのダイマージオールの含有量はNMRによる解析によって10.3モル%であることが分かった。
ジカルボン酸成分としてテレフタル酸ジメチル、ジオール成分としてPripol2033、エチレングリコールをチタンテトラブトキシドの存在下でエステル交換反応を行い、さらに引き続いて重縮合反応を行って、ダイマージオールを共重合せしめた共重合ポリエチレンテレフタレートペレットC2を用意した(IV=0.56dl/g、Tg=50℃、Tm=249℃)。なお、ジオール成分としてのダイマージオールの含有量は10.3モル%となるように調製した。
フィルム層Aとして、ペレットA1を300℃で押出した。フィルム層Bとして、ペレットA1およびB1をそれぞれ質量比で75:25の割合でブレンドし、280℃で押出した。フィルム層Bのダイマー酸のモル分率は2.3モル%である。その後、300でフィードブロックを用いて、フィルム層Aとフィルム層Bの厚みを表1に示すとおりになるように2層にせしめ、回転中の温度60℃の冷却ドラム状に押出し、未延伸フィルムとした。
得られた二軸配向積層ポリエステルフィルムの結果を表2に示す。
表1に示した通り、組成および成膜条件を変更したほかは、実施例1と同様な操作を繰り返した。得られた二軸配向積層ポリエステルフィルムの結果を表2に示す。
表1に示した通り、組成および成膜条件を変更し、縦延伸後の一軸延伸フィルムに滑り性付与のため、フィルム層Aの露出面に塗布層A、フィルム層Bの露出面に塗布層Bをそれぞれ乾燥後に得られる被膜層の厚みが8nmとなるように設けたほかは、実施例1と同様な操作を繰り返した。得られた二軸配向積層ポリエステルフィルムの結果を表2に示す。なお、塗布層Aおよび塗布層Bの形成に用いた水溶性塗液中の固形分組成を以下に示す。
固形分組成
・バインダー樹脂 アクリル変性ポリエステル 67質量%
・不活性粒子 架橋アクリル樹脂粒子(平均粒径15nm) 6質量%
・界面活性剤 日本油脂株式会社 ノニオンNS-208.5 1質量%
・界面活性剤 日本油脂株式会社 ノニオンNS-240 26質量%
固形分組成
・バインダー樹脂 アクリル変性ポリエステル 58質量%
・バインダー樹脂 メチルセルロース 20質量%
・バインダー樹脂 シロキサン共重合アクリル樹脂 3質量%
・不活性粒子 架橋アクリル粒子(平均粒径40nm) 9質量%
・界面活性剤 三洋化成株式会社 ナロアクティーN85 10質量%
この塗布層が設けられた一軸延伸フィルムをステンターに導き、表2に記載の条件で横延伸、熱固定を行い、二軸配向積層ポリエステルフィルムを得た。
得られた二軸配向積層ポリエステルフィルムの結果を表1に示す。
1a…発信部の発光部
2…レーザー光
3…磁気テープ
4…受信部
4b…受信部の受光部
5…架台
6…寸法測定機
7…円筒面の載置面
Claims (6)
- 表裏で粗さの異なる2層以上からなる積層フィルムであって、より平坦な一方の層の平均表面粗さRaが0.5以上4.0nm未満であり、
少なくとも1層が下記式(I)および(II)で示されるダイマー成分が、ポリエステルの繰り返し単位のモル数を基準として、0.3~5モル%未満の範囲で共重合された共重合ポリエステルから形成されており、
フィルムの長手方向のヤング率が1GPa以上6GPa以下、フィルムの厚みが1μm以上4.5μm以下、かつ長手方向のヤング率と厚みの積が5GPa・μm以上20GPa・μm以下であり、長手方向に2kg/mm2の荷重をかけて5℃/分の速度で30℃から110℃まで加熱した時のフィルム長手方向の伸びが3%以下であり、
前記共重合ポリエステルは、ジカルボン酸成分とグリコール成分からなり、
前記ジカルボン酸成分は、2、6-ナフタレンジカルボン酸ジメチル又はテレフタル酸ジメチルを含み、
前記ジオール成分は、エチレングリコールを含む、積層ポリエステルフィルム。
-C(O)-RA-C(O)- (I)
-O-RA-O- (II)
(上記構造式(I)~(II)中の、RAは、炭素数31~51のシクロ環および分岐鎖を含むアルキレン基を示す。) - 前記共重合ポリエステルの層に、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトンからなる群より選ばれる少なくとも1種を、前記共重合ポリエステルの質量を基準として、0.5~25重量%の範囲で含有する請求項1に記載の積層ポリエステルフィルム。
- DMAで測定したtanδピーク温度が、100℃以上の範囲にある請求項1、2に記載の積層ポリエステルフィルム。
- フィルムの幅方向の温度膨張係数が-8~10ppm/℃、湿度膨張係数が1~8.5ppm/%RHの範囲にある請求項1~3のいずれかに記載の積層ポリエステルフィルム。
- 磁気記録テープのベースフィルムに用いられる請求項1~4のいずれかに記載の積層ポリエステルフィルム。
- 磁気記録テープの走行方向に加えるテンションを制御することによってトラック位置を調整する高密度磁気記録テープのベースフィルムに用いられる請求項5記載の積層ポリエステルフィルム。
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