JP7028027B2 - Co2を吸収して炭素に分解する方法、及びco2吸収材 - Google Patents
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Description
また、本発明の別の目的は、このような方法に用いられるCO2吸収材を提供することにある。
(1)CO2を含んだCO2含有ガスをnが3.4~5.4のnK2O・SiO2に接触させて、CO2を吸収させる工程Aと、該nK2O・SiO2を非酸化性雰囲気中で500℃以上1000℃以下に加熱してCO2を炭素に分解し、nK2O・SiO2から分離された状態で炭素を回収する工程Bとを有することを特徴とする、CO2を吸収して炭素に分解する方法。
(2)CO2を吸収したnK2O・SiO2が装入される収容体と、装入されたnK2O・SiO2と対向する位置に配される蓋体とを備えた反応装置を用いて、該nK2O・SiO2を500℃以上1000℃以下に加熱してCO2を炭素に分解すると共に、収容体と蓋体との間に温度勾配を形成して、収容体に比べて低温側である蓋体に炭素を析出させて回収する、(1)に記載の方法。
(3)前記nK2O・SiO2から分離された状態で炭素を回収する工程Bの後、再び、該nK2O・SiO2にCO2を吸収させる工程Aと、非酸化性雰囲気中で500℃以上1000℃以下に加熱して炭素を回収する工程Bとを繰り返すようにする、(1)又は(2)に記載の方法。
(4)(1)~(3)のいずれかに記載の方法に用いられて、nが3.4~5.4のnK2O・SiO2からなるCO2吸収材。
本発明は、CO2を含んだCO2含有ガスをK2O・SiO2系化合物であるnK2O・SiO2(n=3.4~5.4)に接触させて、CO2を吸収させる工程Aと、このnK2O・SiO2を非酸化性雰囲気中で500℃以上1000℃以下に加熱して、CO2を炭素に分解し、nK2O・SiO2から分離された状態で炭素を回収する工程Bとを有して、CO2を吸収して炭素に分解する方法に関する。
K2O・SiO2系化合物であるnK2O・SiO2は最大量の酸素原子を有しており、還元物質としては作用できない。したがって、反応の進行に還元物質は関与しておらず、nK2O・SiO2は触媒として作用すると考えられる。また、前述したように、nK2O・SiO2がCO2を吸収すると、nK2O・SiO2のK2Oの一部が、K2CO3類似の構造を有する化合物へ変化するのではないかと推測している。このことから、加熱中の推測されるメカニズムとしては、K2CO3類似の化合物中の酸素原子がnK2O・SiO2中を拡散し、その結果、炭素(C)が取り残されるというものである。なお、このメカニズムでは酸素原子が酸素分子として溶融状態のnK2O・SiO2から離脱せねばならないが、今のところ、この現象が確認できているわけではなく、推定である。ただ、このメカニズムから推測すると、500℃未満ではnK2O・SiO2中の酸素拡散速度が十分でなく、したがって、本発明では、加熱温度は500℃以上が必要であると考えられる。また、1000℃より高温ではnK2O・SiO2の溶融一体化が急速に進行することは、上述したとおりである。
4.4K2O・SiO2は一般には市販されておらず、以下の工程により合成した。
市販の水酸化カリウム(粒状の特級試薬)とケイ砂(SiO2)(200~300メッシュ)を、K2O:SiO2比が4.4:1となり、水酸化カリウムとケイ砂が反応して4.4K2O・SiO2が生成した場合に約20gとなる量を各々秤量し、上部内径が約36mm、深さが約36mmのニッケルルツボに装入した。これをニッケルルツボごと内径約41mm、深さ約115mmの石英ルツボへ入れた。石英ルツボにアルミナ製の蓋をし、Ar雰囲気の加熱炉で1050℃まで10℃/分で昇温し、30分間保持後、室温まで自然冷却した。冷却後、ニッケルルツボの中にはほぼ無色透明の均一なガラス状物質が生成していた。この生成物の質量減少を測定すると、水酸化カリウムが完全に脱水し、ケイ砂と反応して4.4K2O・SiO2が生成した場合の質量減少と一致し、4.4K2O・SiO2が生成したことが確認された。
CO2ガス吸収後の炭素を生成させる加熱処理の際の加熱温度を500℃としたこと以外は、実験例1と同様の実験を行った。本実験では、回収された炭素量から、4.4K2O・SiO2が吸収したCO2のCへの転化効率は3%程度であった。また、実験後の4.4K2O・SiO2は、実験例1の場合と同様に、粒子同士の結合は認められたものの、加熱処理によって一旦全て溶融し再固化したような状態ではなく、多孔体形状が維持されていた。更には、全体的に加熱処理前と同じ白色であり、黒色物の析出は確認されなかった。
CO2ガス吸収後の炭素を生成させる加熱処理の際の加熱温度を1000℃としたこと以外は、実験例1と同様の実験を行った。本実験では、回収された炭素量から、4.4K2O・SiO2が吸収したCO2のCへの転化効率は5.5%程度であった。また、実験後の4.4K2O・SiO2は、粒子同士の結合は認められたものの、加熱処理によって一旦全て溶融し再固化したような状態ではなく、多孔体形状が維持されていた。しかし、全体的にわずかに収縮が認められた。更には、全体的に加熱処理前と同じ白色であり、黒色物の析出は確認されなかった。
実験例1と同様に1mm以下の4.4K2O・SiO2粉末を調整した後、4.4K2O・SiO2粉末10gと、市販の塊状のCaO試薬(純度99.9%以上)をアルミナ乳鉢で粉砕したCaO粉末3gとを、アルミナ乳鉢にて混合した。その後、実験例1と同様の実験を行ったところ、CO2接触処理により、4.4K2O・SiO2とCaOの混合粉末全体で約25%の質量増加が認められた。また、混合粉末が吸収したCO2のCへの転化効率は6%程度であった。
CO2ガス吸収後の炭素を生成させる加熱処理の際の加熱温度を450℃としたこと以外は、実験例1と同様の実験を行った。本実験では、炭素はほとんど回収できず、4.4K2O・SiO2が吸収したCO2のCへの転化効率は1%以下と推定された。また、実験後の4.4K2O・SiO2は、粒子同士の結合は無く、ほぼ加熱前の粉末状のままであった。更には、全体的に加熱処理前と同じ白色であり、黒色物の析出は確認されなかった。
CO2ガス吸収後の炭素を生成させる加熱処理の際の加熱温度を1050℃としたこと以外は、実験例1と同様の実験を行った。本実験後の4.4K2O・SiO2は、加熱処理によって一旦全て溶融し、再固化した状態であり、そのままではCO2の再吸収を実施できない状態であった。ただ、色調は、全体的に加熱処理前と同じ白色であり、黒色物の析出は確認されなかった。また、そのままでは再使用できないものの、4.4K2O・SiO2が吸収したCO2のCへの転化効率は5.5%程度であった。
Claims (4)
- CO2を含んだCO2含有ガスをn=4.4のnK2O・SiO2に接触させて、CO2を吸収させる工程Aと、該nK2O・SiO2を非酸化性雰囲気中で500℃以上1000℃以下に加熱してCO2を炭素に分解し、nK2O・SiO2から分離された状態で炭素を回収する工程Bとを有することを特徴とする、CO2を吸収して炭素に分解する方法。
- CO2を吸収したnK2O・SiO2が装入される収容体と、装入されたnK2O・SiO2と対向する位置に配される蓋体とを備えた反応装置を用いて、該nK2O・SiO2を500℃以上1000℃以下に加熱してCO2を炭素に分解すると共に、収容体と蓋体との間に温度勾配を形成して、収容体に比べて低温側である蓋体に炭素を析出させて回収する、請求項1に記載の方法。
- 前記nK2O・SiO2から分離された状態で炭素を回収する工程Bの後、再び、該nK2O・SiO2にCO2を吸収させる工程Aと、非酸化性雰囲気中で500℃以上1000℃以下に加熱して炭素を回収する工程Bとを繰り返すようにする、請求項1又は2に記載の方法。
- CO 2 を含んだCO 2 含有ガスを吸収させることができるCO 2 吸収材であって、
n=4.4のnK 2 O・SiO 2 からなり、
CO 2 を含んだCO 2 含有ガスを接触させてCO 2 を吸収させることができると共に、CO 2 を吸収した状態において非酸化性雰囲気中で500℃以上1000℃以下に加熱することで、吸収したCO 2 を炭素に分解して、該CO 2 吸収材から分離された状態で炭素を回収することができる、CO 2 吸収材。
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