JP7026574B2 - ナックル装置 - Google Patents

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Description

この発明は,落石防止フェンス,斜面保護フェンス,その他のフェンスに用いられるひし形金網の列線端部を内向きに折り曲げる(ナックル加工する)ためのナックル装置に関する。
一定のピッチで山形に折られた列線を編む(絡み合わせる)ことによってつくられるひし形金網は列線の両端部が側方に突出する。側方に突出する列線端部を,列線端部の交差箇所において内向きに折り曲げることが行われている(完全ナックル加工)(特許文献1参照)。
特開2014-98287号公報
金属製の押し当て具を側方から列線端部に押し当てることによって列線端部を内向きに折り曲げることで,列線端部の側方への突出を無くし,ひし形金網の両側部において列線端部同士をしっかりと絡み合わせた状態にとどめることができる。しかしながら,列線の引張強さが大きいと,内向きに一旦折り曲げた列線端部がスプリングバック(除荷前後の曲げ角度変化)によって元の姿勢にわずかに戻ってしまい,ひし形金網を構成する列線がほつれやすくなる(列線端部同士の絡みつきが緩んだり,外れたりする)ことがある。
この発明は,引張強さが大きい列線から構成されるひし形金網であっても,列線端部を内向きにしっかりと折り曲げて,完全ナックル加工できるようにすることを目的とする。
この発明によるナックル装置は,編網機において製造されるひし形金網を構成する複数の列線の端部を内向きに折り曲げるものであり,編網機の一部を構成する。もっとも,この発明によるナックル装置は,ナックル装置を持たない編網機に後付けすることもできる。
この発明によるナックル装置は,複数本の列線を編むことによって形成されるひし形金網の側方に設けられ,側方に突出する一対の列線端部の交差箇所に向けて進退移動する第1の押し当て具を備え,上記一対の列線端部のそれぞれに,側方から上記第1の押し当て具を押し当てる第1のナックラー(knuckler),ならびに上記ひし形金網の側方上方および側方下方のそれぞれに設けられ,上記一対の列線端部の交差箇所に向けて進退移動する一対の第2の押し当て具を備え,上記第1のナックラーによって折り曲げられた一対の列線端部のそれぞれに,斜め上方および斜め下方のそれぞれから第2の押し当て具を再度押し当てる一対の第2のナックラーを備えている。
ひし形金網は一方向に延びる列線同士を編む(編網する,絡みあわせる)ことによって平面状に形成される。「側方」とは,ひし形金網によって規定される平面とおおよそ同一平面内における,列線端部の側方外側を意味する。「側方上方」および「側方下方」とは,ひし形金網によって規定される平面から上方および下方にそれぞれ外れた位置における,列線端部の側方外側を意味する。
ひし形金網を構成する複数の列線のそれぞれは,長手方向(列線の両端部を結ぶ方向)に一定のピッチで山形(波形)に折曲げられるとともに,列線の長手方向に直交する,ひし形金網によって規定される平面の法線方向(以下,「上下方向」という)にも一定のピッチで上下に繰り返し折り曲げられている。上記長手方向および上下方向に直交する方向を,以下,「前後方向」と言う。複数本の列線を編むことによって形成されるひし形金網は,上下方向に所定の厚さを有し,かつ長手方向および前後方向に広がりを持つ。既存のひし形金網の端部に新たな列線を編むことによって,ひし形金網は前後方向にのびていく。
ひし形金網の側方に設けられる第1のナックラーが備える第1の押し当て具は,側方に突出するひし形金網の一対の列線端部の交差箇所に向けて,側方から進退移動する。第1の押し当て具が一対の列線端部の交差箇所に側方から押し当てられることで,一対の列線端部は,交差箇所において交差した状態で内向き(列線端部がつながる列線に沿う向き)に折り曲げられる(折り返される)。一対の列線端部のうち交差箇所の上側にある一方の列線端部は,下側にある他方の列線端部に巻きつくようにして内向きに折り曲げられる。交差箇所の下側にある他方の列線端部は,上側にある一方の列線端部に巻きつくようにして内向きに折り曲げられる。第1のナックラーが備える第1の押し当て具が側方から押し当てられることによって,一対の列線端部は側方に突出しなくなる。
第1のナックラーによって一対の列線端部がしっかりと内向きに折り曲げられれば,ひし形金網の側端部において一対の列線同士がしっかり絡み合わされた状態に固定されるので,ひし形金網を構成する列線のほつれ(列線同士の絡みが緩んでしまうこと,絡みつきが外れてしまうこと)は生じない。しかしながら,列線の引張強さが大きいと,第1のナックラーによって内向きに折り曲げられた一対の列線端部がスプリングバックによっていくらか元の姿勢に戻ることがあり,その場合,ひし形金網の側端部において列線がほつれやすくなる。
この発明によると,第1のナックラーによって内向きに折り曲げられた列線端部に対してさらに,第2のナックラーが備える第2の押し当て具が押し当てられる。
一対の第2のナックラーが,ひし形金網の側方上方および側方下方のそれぞれに設けられている。ひし形金網の側方上方に設けられた一方の第2のナックラーからは,第2の押し当て具が斜め下方に進退移動する。ひし形金網の側方下方に設けられた他方の第2のナックラーからは第2の押し当て具が斜め上方に進退移動する。スプリングバックによってわずかに元の姿勢に戻った列線端部に対し,第2のナックラーの第2の押し当て具が斜め上方および斜め下方からそれぞれ再度押し当てられることで,列線端部は内向きにしっかりと折り曲げられる。ひし形金網の側端部において列線同士がしっかりと絡み合った状態に固定され,列線のほつれが防止される。
一実施態様では,上記ひし形金網の下方に設けられ,上記ひし形金網に向けて上下方向に進退移動する支持ピンを備え,上記支持ピンが,上記一対の列線端部の交差箇所を頂点の一つとする網目内であってかつ上記交差箇所付近に上向きに挿入される。支持ピンによって一対の列線端部の交差箇所が内側から支持される(壁がつくられる)ので,第1のナックラーが備える第1の押し当て具,および一対の第2のナックラーのそれぞれが備える第2の押し当て具による荷重を,列線端部にしっかりと加えることができる。第1,第2のナックラーによって列線端部を内向きに折り曲げるときに,上記支持ピンはひし形金網の網目内に挿入される。ひし形金網を前後方向に移動させるときには,上記支持ピンはひし形金網の下方に引っ込められる。
好ましくは,上記ひし形金網の上方に設けられ,上記ひし形金網に向けて上下方向に進退移動しかつ上記上下方向および上記第1の押し当て具の進退移動の方向に直交する向き(すなわち前後方向)に間隔が拡縮する2本の整形ピンを備え,上記2本の整形ピンが,上記支持ピンが挿入される網目と同じ網目内に下向きに挿入され,かつ第1,第2の押し当て具が押し当てられる一対の列線端部の交差箇所の隣の2箇所の交差箇所が,上記2本の整形ピンによってそれぞれ外向きに押される。第1,第2の押し当て具が押し当てられる一対の列線端部を,交差箇所においてしっかりと交差させることができ,その状態で一対の列線端部に対して第1,第2の押し当て具をしっかりと押し当てることができる。
ナックル加工前のひし形金網の斜視図である。 ナックル加工後のひし形金網の斜視図である。 編網機の斜視図である。 ナックル機構の正面図である。 交差箇所支持ピンおよび整型ピンとひし形金網の位置関係を示す。 (a)および(b)は整形ピン駆動装置を下側から示す斜視図である。 第1のナックラーによるナックル加工の様子を示す。 第2のナックラーによるナックル加工の様子を示す。
図1はナックル加工前のひし形金網の斜視図である。図2はナックル加工後のひし形金網の斜視図である。図1,図2において,ひし形金網を構成する列線のそれぞれを分かりやすく示すために,隣り合う列線の一方に模様が描かれている。
ひし形金網10を構成する列線11のそれぞれは,長尺の鋼線を,ひし形金網10を正面から見て長手方向(列線11の両端を結ぶ方向)に所定のピッチで山形(波形)に折り曲げ,かつ側方から見て所定の厚さを持つように上下方向(ひし形金網10の法線方向)にも所定のピッチで折り曲げたものである。側方から見たひし形金網10(列線11)は図4を参照されたい。
ひし形金網10を構成する既存の列線11に新たな列線11を編む(絡みあわせる)ことによって,正面から見て平行四辺形の網目10Aを持つひし形金網10がつくられる。列線11には,たとえば亜鉛アルミ合金がメッキされた直径 2.0mmの鋼線を用いることができる。ひし形金網10は,たとえば40mm~50mmの網目寸法(列線11で囲まれた平行四辺形の網目10Aの一辺の長さ),30°~85°の列線11の屈曲部角度,30mmの厚さを持つ。列線11の直径およびひし形金網10の構造(網目寸法,屈曲部角度,厚さ等)は,任意に設計することができる。
鋼線を折り曲げることで形成される列線11は,以下に詳述するように,回転しながら長手方向に送り出され,これによって既存のひし形金網10の端部に新たな列線11が編まれる。これが繰り返されることで任意の大きさ(長さ)のひし形金網10を製造することができる。
ひし形金網10として編まれた列線11はその両端部12が側方に突き出している。上述したようにひし形金網10は側方から見て所定の厚さを持つように上下方向に所定ピッチで折り曲げられているので,列線端部12は上側の列線端部12Aと下側の列線端部12Bとに区別される。また,ひし形金網10を正面から見ると,一対の列線端部12A,12Bは交差箇所13を頂点とする概略V字形の形状を持つ。
図1,図2を参照して,側方に突出する一対の列線端部12A,12Bは,後述するようにして,交差箇所13において交差させた状態で内向きに(列線端部12A,12Bがつながる同じ列線11に向かう向きに)おおよそ 180°折り曲げられ,列線端部12A,12Bはループを形成する。列線端部12A,12Bを内向きに折り曲げる加工を「ナックル加工」または「完全ナックル加工」と呼ぶ。ナックル加工によって,ひし形金網10の列線端部12A,12Bは側方に突き出さなくなり,怪我や事故を防止することができる。また,列線11のほつれ(列線11同士の絡みが緩んだり,外れたりすること)を防止することができる。
図3は列線11からひし形金網10を編む編網機の全体構成を示す斜視図である。
編網機1は,既存の列線11に新たな列線11を編む編網機構と,ひし形金網10を構成する列線11の列線端部12(一対の列線端部12A,12B)をナックル加工するナックル機構とを含む。編網機構によってひし形金網10として編まれた列線11の列線端部12に対し,ナックル機構によるナックル加工が行われる。
編網機構は,前後方向に間隔をあけて互いに平行に並べられた2本の円筒形のロール2,3を備え,この2本のロール2,3上にひし形金網10が掛けられている。前方(図3において手前側)のロール2の下方に,鋼線から列線11を製造する(鋼線を型付ける)型付けアセンブリ4,および列線11を編む編網アセンブリ5が設置されている。ひし形金網10は編網アセンブリ5から前方ロール2にかけてほぼ垂直に張られ,前方ロール2において方向が変えられて,前方ロール2から後方ロール3にかけてほぼ水平に張られている。後方ロール3のさらに後方には,ナックル加工を終えたひし形金網10を巻き取るための巻き取りロール(図示略)が設けられる。
鋼線供給機構(図示略)から送り出された長尺の鋼線が,型付けアセンブリ4において列線11に加工される。詳細な図示は省略するが,型付けアセンブリ4は,外周面にらせん状のスリットが形成された中空の円筒状のジラスと,上記ジラスの中空内に設けられ,ジラス内において回転駆動する細長い板状のへらとを含む。鋼線はジラスに形成されたらせん状スリットを通じてへらにらせん状に巻き付けられる。へらが回転駆動すると,へらに巻き付けられた鋼線はジラスに形成されたらせん状スリットに沿って一定ピッチで山形に折り曲げられ,かつ側方から見て上下方向に一定ピッチに折り曲げられて列線11になる。列線11は回転しながら型付けアセンブリ4の外に出る。
型付けアセンブリ4とほぼ一列に並んで,円筒状の細長い編網アセンブリ5が設けられている。型付けアセンブリ4から外に出た列線11は,編網アセンブリ5の円筒内に入り,円筒内で回転しながら前方に,すなわちひし形金網10の一側から他側に向けて,送り出される。
編網アセンブリ5にはその長手方向に直線状のスリットが形成されている。このスリットを通してひし形金網10の前端部(直前に編まれた列線11)が編網アセンブリ5の円筒内に位置している。回転しながら編網アセンブリ5の円筒内を進む列線11は,円筒内でひし形金網10の前端部に編まれる(絡み合わされる)。
編網アセンブリ5の円筒内を回転しながら進む列線11の先端がひし形金網10の他側(図3における右端)に達すると,型付けアセンブリ4の動作が一時停止されて列線11の送り出しが止まる。カット装置(図示略)によって列線11がカットされることで,新たな列線11の編みが完了する。型付けアセンブリ4は,列線11を1本ずつ型付けてかつ送り出すものでもよいし,2本の列線11を同時に型付けてかつ送り出すものでもよい。
列線11の編みが完了すると,ひし形金網10の全体が編網アセンブリ5から離れる向き,すなわち上方に所定ピッチ分移動し,2つのロール2,3に掛けられているひし形金網10が編網機1の後方に送られる。次の列線11の編みに進む。
2つのロール2,3の間であって,2つのロール2,3によって概略水平に張られているひし形金網10の左右の両側端部のそれぞれの箇所に,ナックル機構90が設けられている。
図4は,ひし形金網10の左側端部がわに設けられたナックル機構90を正面から示している。図3に示すように,同様のナックル機構90は,ひし形金網10の右側端部がわにも設けられる。
ナックル機構90は,水平方向に固定的に設けられた,切欠き81が形成された金網側端部載置台80を備えている。編網機1によって後方に送られるひし形金網10の側端部は,この金網側端部載置台80上を通る。
金網側端部載置台80の上方に,金網側端部載置台80と間隔をあけて,可動フレーム60が設けられている。可動フレーム60は枠状であり,その上下面は開口している。図4には枠状の可動フレーム60の一部を破断して示している。
金網側端部載置台80の下方には,金網側端部載置台80と間隔をあけて,筐体70が設けられている。図4には筐体70の一部を破断して示している。以下に説明するナックル機構90を構成する交差箇所支持装置20,網目整形装置30,第1のナックラー(ナックル装置)40,および第2のナックラー50A,50Bは,可動フレーム60または筐体70に,直接にまたは間接に固定されて設けられている。
可動フレーム60の両側外面のそれぞれに,上下方向にのびる円柱形のロッド62が2本ずつ,ロッド支持部材61によって固定されている。図4には可動フレーム60の片側側面に固定された2本のロッド62のみが図示されている。筐体70の内部に設けられた油圧シリンダ(図示略)によってロッド62は上下方向に駆動し,ロッド62の上下方向の駆動に伴ってロッド支持部材61を介してロッド62に固定された可動フレーム60も上下方向に駆動する。図4には最も下降した位置にある可動フレーム60が示されている。
可動フレーム60と異なり,筐体70は駆動せずに静止したままである。金網側端部載置台80の切欠き81の下方の範囲の筐体70の上面には,筐体70の内部につながる通過孔71があけられている。
筐体70内に交差箇所支持装置20が固定的に設けられている。交差箇所支持装置20は,筐体70に固定されたピストン形の油圧シリンダ21と,油圧シリンダ21の上端から上方にのびるロッド22と,ロッド22の先端に取り付けられた交差箇所支持ピン23を備えている。交差箇所支持ピン23は先端部分が先細に形成された,細長い板状の形状を持つ。油圧シリンダ21によってロッド22およびその先端の交差箇所支持ピン23は上下方向に進退する。図4には交差箇所支持ピン23が上向きに最も突出している様子が描かれている。交差箇所支持ピン23が上向きに最も突出するとき,交差箇所支持ピン23は,筐体70の上面にあけられた通過孔71を通り,さらに金網側端部載置台80の切欠き81を通り,金網側端部載置台80よりも上方に突出する。
図5は突出状態の交差箇所支持ピン23とひし形金網10との位置関係を示している。
上方に突出した交差箇所支持ピン23は,ナックル加工の対象の一対の列線端部12A,12Bの交差箇所13付近であって,ひし形金網10の網目10A内に上向きに挿入される。後述するように,突出した交差箇所支持ピン23に向けて進退移動する第1のナックラー40および第2のナックラー50A,50Bのそれぞれの押し当て具は交差箇所支持ピン23に向かって進退移動する。押し当て具が列線端部12A,12Bに押し当てられ,押し当て具と交差箇所支持ピン23の間に列線端部12A,12Bが挟まれることで,列線端部12A,12Bは交差箇所支持ピン23に沿って内向きに折り曲げられる(ナックル加工される)ことになる。
図4に戻って,可動フレーム60には網目整形装置30が固定されている。網目整形装置30は,その下端(下面)から下向きに突出する2本の整形ピン31を備えている。図4には2本の整形ピン31のうちの一方のみが見えている。可動フレーム60が下降したときに,網目整形装置30の2本の整形ピン31は,いずれも上述した交差箇所支持ピン23が通るひし形金網10の網目10Aと同じ網目10A内に下向きに挿入される。
網目整形装置30の下部に,2本の整形ピン31を前後方向(図4において紙面方向)にそれぞれ駆動させる整形ピン駆動装置32が設けられている。
図6(a)および(b)は網目整形装置30の一部を下側から見た斜視図である。
網目整形装置30の下部に設けられた整形ピン駆動装置32は,前後方向に並ぶ第1の可動部32aおよび第2の可動部32bを備え,第1の可動部32aの下面と第2の可動部32bの下面のそれぞれに,1本ずつの整形ピン31が下向きに設けられている。油圧駆動装置(図示略)によって,第1の可動部32aおよび第2の可動部32bは互いに近づく向きと互いに離れる向き(すなわち前後方向)に駆動され,これによって2本の整形ピン31の間隔が拡縮される。図6(a)は2本の整形ピン31の間隔が狭められている様子を,図6(b)は2本の整形ピン31の間隔が広げられている様子を,それぞれ示している。
図4に戻って,可動フレーム60が上方にあるとき,ならびに可動フレーム60を上昇および下降させている途中,整形ピン駆動装置32の第1,第2の可動部32a,32bはそれらの間隔が狭められており,2本の整形ピン31の間隔は狭い(図6(a)の状態)。可動フレーム60が下降され,2本の整形ピン31が網目10A内に下向きに挿入された後,整形ピン駆動装置32の第1,第2の可動部32a,32bは互いに離れる向きに駆動され,これによって2本の整形ピン31の間隔が広げられる(図6(b)の状態)。
再び図5を参照して,図5には,上述した整形ピン駆動装置32によって間隔が広げられた状態の2本の整形ピン31が示されている。2本の整形ピン31は,上述したように,交差箇所支持ピン23が入るひし形金網10の網目10Aと同じ網目10A内に,下向きに挿入される。整形ピン駆動装置32によって間隔が広げられたとき,2本の整形ピン31は,交差箇所支持ピン23が位置する一対の列線端部12A,12Bの交差箇所13に隣り合う二カ所の列線11の交差箇所のそれぞれを互いに反対向き(外向き)に押す。これにより,交差箇所支持ピン23および整形ピン31が挿入されているひし形金網10の網目10Aが押し広げられて整形され,ナックル加工の対象の一対の列線端部12A,12Bが,交差箇所13において緩みなくしっかりと絡み合わされる。
上述した交差箇所支持ピン23および2本の整形ピン31の準備が完了した後に,ナックル加工が開始される。
再び図4を参照して,ナックル加工は,ひし形金網10の側方から列線端部12A,12Bに押し当て具を押し付ける第1のナックラー(第1のナックル装置)40と,斜め上方および斜め下方のそれぞれから列線端部12A,12Bに押し当て具を押し付ける第2のナックラー(第2のナックル装置)50A,50Bとを用いて,2回にわたって行われる。
図7は第1のナックラー40を用いて列線端部12A,12Bをナックル加工している様子を示している。
図4および図7を参照して,第1のナックラー40は,筐体70の上面に固定された油圧シリンダ41と,油圧シリンダ41の一端(図4において右端)から側方(図4において右向き)に進退するロッド42と,ロッド42の先端に取り付けられた2つの三角押し当て具43a,43bを備えている。油圧シリンダ41によってロッド42および三角押し当て具43a,43bは交差箇所支持ピン23(ナックル加工の対象の一対の列線端部12A,12Bの交差箇所13)に向けて進退移動する。
三角押し当て具43a,43bは金属製のもので,概略直角三角形の形状を持ち,互いに平行に,かつ前後方向に間隔をあけて設けられている。一方の三角押し当て具43a(図4,図7において手前側のもの)は,その先端から末端に向かう斜辺が上向きとなるように設けられ,他方の三角押し当て具43bは,その先端から末端に向かう斜辺が下向きとなるように設けられている。上向きの斜辺を備える一方の三角押し当て具43aは,一対の列線端部12A,12Bのうちの下側の列線端部12Bに押し当てられる。下側の列線端部12Bは,三角押し当て具43aの上向きの斜辺に沿って上向きに折り曲げられ,かつ三角押し当て具43aに内面に沿って内向きに折り曲げられる。下向きの斜辺を備える他方の三角押し当て具43bは,一対の列線端部12A,12Bのうちの上側の列線端部12Aに押し当てられる。上側の列線端部12Aは,三角押し当て具43bの下向きの斜辺に沿って下向きに折り曲げられ,かつ三角押し当て具43bの内面に沿って内向きに折り曲げられる。
2つの三角押し当て具43a,43bは,金網側端部載置台80の切欠き81内に侵入し,2つの三角押し当て具43a,43bの間の隙間に交差箇所支持ピン23が入り込むまで突出する。一対の列線端部12A,12Bは,2つの三角押し当て具43a,43bと交差箇所支持ピン23の間に挟まれ,交差箇所支持ピン23に沿うようにしておおよそ 180°折り曲げられる(折り返される)。
三角押し当て具43a,43bの押し当てを終えると,第1のナックラー40を用いたナックル加工は終了する。油圧シリンダ41によってロッド42および三角押し当て具43a,43bが引っ込められ,三角押し当て具43a,43bは元の位置に戻る。
図8は,第1のナックラー40によってナックル加工された一対の列線端部12A,12Bを,さらに第2のナックラー50A,50Bを用いてナックル加工している様子を示している。
列線11の引張強さが大きい,たとえば 2300MPa級(2201MPa~2800MPa程度)の引張強さを有していると,第1のナックラー40によって一旦内向きに折り曲げられた列線端部12A,12Bがスプリングバックによっていくらか元の姿勢に戻ることがある。スプリングバックによって戻ってしまう列線端部12A,12Bを再度折り曲げるために,一対の第2のナックラー50A,50Bが用いられる。
図4および図8を参照して,一方の第2のナックラー50Aは,可動フレーム60に固定された油圧シリンダ51と,油圧シリンダ51の一端(下端)から斜め下向きに進退移動するロッド52と,ロッド52の先端に取り付けられ,先端に窪み53aが形成された金属製の細長い板状の押し当て具53を備えている。油圧シリンダ51によって第2のナックラー50Aの押し当て具53は交差箇所支持ピン23に向けて斜め下向きに進退する。
他方の第2のナックラー50Bも,筐体70に固定された油圧シリンダ51と,油圧シリンダ51の一端(上端)から斜め上向きに進退移動するロッド52と,ロッド52の先端に取り付けられた金属製の押し当て具53とを備えている。油圧シリンダ51によって第2のナックラー50Bの押し当て具53は交差箇所支持ピン23に向けて斜め上方に進退する。
第2のナックラー50A,50Bの押し当て具53は,いずれも,最も突出したときにその先端が交差箇所支持ピン23付近に到達する。押し当て具53の先端に形成された窪み53a内に列線端部12A,12Bが入り込む。第1のナックラー40によって折り曲げられた一対の列線端部12A,12Bのうち,上側に折り曲げられている列線端部12Aは,第2のナックラー50Aによって下向きかつ内方に向けて,下側に折り曲げられている列線端部12Bは,第2のナックラー50Bによって上向きかつ内方に向けて,それぞれ再度折り曲げられる(かしめられる)。
上述のように,第1のナックラー40によって一対の列線端部12A,12Bは交差箇所13付近においておおよそ 180°内向きに折り曲げられる。列線11の引張強度が大きく,第1のナックラー40を用いたナックル加工によって内向きに折り曲げられた列線端部12A,12Bがスプリングバックによってわずかに元の姿勢に戻っても,さらに第2のナックラー50A,50Bが用いられて,一対の列線端部12A,12Bは内向きに再度折り曲げられ,これによって一対の列線端部12A,12Bを交差箇所13においてしっかりと内向きに折り曲げることができる。ひし形金網10の側部において列線11同士がしっかり絡み合わされるので,ひし形金網10を構成する列線11のほつれが防止される。
1 編網機
2,3 ローラ
10 ひし形金網
11 列線
12A,12B 列線端部
13 交差箇所
20 交差箇所支持装置
23 交差箇所支持ピン
30 網目整形装置
31 整形ピン
32a 第1の可動部
32b 第2の可動部
40 第1のナックラー
43a,43b 三角押し当て具
50A,50B 第2のナックラー
53 押し当て具
60 可動フレーム
70 筐体

Claims (3)

  1. 複数本の列線を編むことによって形成されるひし形金網の側方に設けられ,側方に突出する一対の列線端部の交差箇所に向けて進退移動する第1の押し当て具を備え,上記一対の列線端部のそれぞれに,側方から第1の押し当て具を押し当てる第1のナックラー,ならびに
    上記ひし形金網の側方上方および側方下方のそれぞれに設けられ,上記一対の列線端部の交差箇所に向けて進退移動する一対の第2の押し当て具を備え,上記第1のナックラーによって折り曲げられた一対の列線端部のそれぞれに,斜め上方および斜め下方のそれぞれから第2の押し当て具を再度押し当てる一対の第2のナックラーを備えている,
    ナックル装置。
  2. 上記ひし形金網の下方に設けられ,上記ひし形金網に向けて上下方向に進退移動する支持ピンを備え,
    上記支持ピンが,上記一対の列線端部の交差箇所を頂点の一つとする網目内であってかつ上記交差箇所付近に上向きに挿入される,
    請求項1に記載のナックル装置。
  3. 上記ひし形金網の上方に設けられ,上記ひし形金網に向けて上下方向に進退移動しかつ上記上下方向および上記第1の押し当て具の進退移動の方向に直交する向きに間隔が拡縮する2本の整形ピンを備え,
    上記2本の整形ピンが,上記支持ピンが挿入される網目と同じ網目内に下向きに挿入され,かつ第1,第2の押し当て具が押し当てられる一対の列線端部の交差箇所の隣の2箇所の交差箇所が上記2本の整形ピンによってそれぞれ外向きに押される,
    請求項1または2に記載のナックル装置。
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