JP7022439B2 - アミノ酸由来の異味改善剤 - Google Patents
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Description
〔1〕 バラ抽出物及びシクロデキストリンが配合されてなることを特徴とするアミノ酸由来の異味改善剤。
〔2〕 バラ抽出物及びシクロデキストリンが配合されてなることを特徴とする分岐鎖アミノ酸由来の異味改善剤。
〔3〕 前記分岐鎖アミノ酸が、ロイシン、イソロイシンおよびバリンからなる群から選ばれる1または2以上であることを特徴とする〔2〕に記載の分岐鎖アミノ酸由来の異味改善剤。
〔4〕 〔1〕に記載のアミノ酸由来の異味改善剤を含有することを特徴とする食品。
〔5〕 〔2〕または〔3〕のいずれかに記載の分岐鎖アミノ酸由来の異味改善剤を含有することを特徴とする食品。
す%は重量%で示されているものとする。
(1)被検試料
丸善製薬(株)社製ローズバッツエキスパウダーMFを比較例1、3及び5の被検試料として使用した。また、シクロデキストリン(日本食品化工(株)社製セルデックスB-100)を比較例2,4及び6の被検試料として使用した。さらに、バラ抽出物及びシクロデキストリンの併用組成物を実施例1~4の被検試料として使用した。当該併用組成物は、ローズバッツエキスパウダーMF、シクロデキストリン、及びデキストリンの合計を100%として、ローズバッツエキスパウダーMF10%、シクロデキストリン45%及びデキストリン(松谷化学工業(株)社製マックス1000)45%を顆粒化することで調製した(以下、「バラ抽出物製剤という」)。
下記表1~4に示した処方に従って、アミノ酸配合水溶液を調製した。具体的には、各原料を水に投入後、撹拌、溶解をおこなったものを供試飲料として使用した。なお、ロイシンはプロテインケミカル株式会社製の「L-ロイシン」、イソロイシンは味の素株式会社製の「L-イソロイシン」、バリンは味の素株式会社製の「L-バリン」、フェニルアラニンは味の素株式会社製の「L-フェニルアラニン」を使用した。
0:ブランクと比較して、変化はなく、低減効果は認められない。
1:ブランクと比較して、低減効果がわずかに認められる。
2:ブランクと比較して、低減効果が認められる。
3:ブランクと比較して、低減効果が強く認められる。
表5及び図1の結果から、実施例1の平均スコアは2以上を示したことで、バラ抽出物製剤がロイシン由来の異味低減効果を示すことが明らかとなった。一方で、バラ抽出物、若しくはシクロデキストリン単独を含有する比較例1及び2では、スコアが1を大きく下回ったことから異味低減効果をほとんど示さないことが分かった。このことは、バラ抽出物、又はシクロデキストリン単独ではロイシンの異味低減効果を示さないが、これらを併用することで、2を超える平均スコアを示し、相乗的に異味低減効果が得られることを示している。
0:ブランクと比較して、変化は認められない。
1:ブランクと比較して、飲みやすさがわずかに向上する。
2:ブランクと比較して、飲みやすさが向上する。
3:ブランクと比較して、飲みやすさが大きく向上する。
表6及び図2の結果から、異味低減効果と同様にバラ抽出物製剤において、平均スコアは2以上を示した。一方で、バラ抽出物、若しくはシクロデキストリン単独を含有する比較例1及び2では、スコアが1を大きく下回ったことから飲みやすさは、ほとんど変化しないことが分かった。このことは、バラ抽出物、又はシクロデキストリン単独ではロイシンの飲みやすさを改善しないが、これらを併用することで、2を超える平均スコアを示し、相乗的に飲みやすさが改善されることを示している。また、実施例1の飲みやすさのスコアが高かったことから、バラ抽出物製剤自体が特異的な強い香気や呈味を有さず、ロイシンを含有する飲料に配合しても飲料本来の風味を損なわないことが示された。
0:ブランクと比較して、変化はなく、低減効果は認められない。
1:ブランクと比較して、低減効果がわずかに認められる。
2:ブランクと比較して、低減効果が認められる。
3:ブランクと比較して、低減効果が強く認められる。
表7及び図3の結果から、実施例2の平均スコアは2以上を示したことで、バラ抽出物製剤がイソロイシン由来の異味低減効果を示すことが明らかとなった。一方で、バラ抽出物、若しくはシクロデキストリン単独を含有する比較例3及び4では、スコアが1を大きく下回ったことから異味低減効果をほとんど示さないことが分かった。このことは、バラ抽出物、又はシクロデキストリン単独ではイソロイシンの異味低減効果を示さないが、これらを併用することで、2を超える平均スコアを示し、相乗的に異味低減効果が得られることを示している。
0:ブランクと比較して、変化は認められない。
1:ブランクと比較して、飲みやすさがわずかに向上する。
2:ブランクと比較して、飲みやすさが向上する。
3:ブランクと比較して、飲みやすさが大きく向上する。
表8及び図4の結果から、異味低減効果と同様にバラ抽出物製剤において、平均スコアは2以上を示した。一方で、バラ抽出物、若しくはシクロデキストリン単独を含有する比較例3及び4では、スコアが1を大きく下回ったことから飲みやすさは、ほとんど変化しないことが分かった。このことは、バラ抽出物、又はシクロデキストリン単独ではイソロイシンの飲みやすさを改善しないが、これらを併用することで、2を超える平均スコアを示し、相乗的に飲みやすさが改善されることを示している。また、実施例2の飲みやすさのスコアが高かったことから、バラ抽出物製剤自体が特異的な強い香気や呈味を有さず、イソロイシンを含有する飲料に配合しても飲料本来の風味を損なわないことが示された。
0:ブランクと比較して、変化はなく、低減効果は認められない。
1:ブランクと比較して、低減効果がわずかに認められる。
2:ブランクと比較して、低減効果が認められる。
3:ブランクと比較して、低減効果が強く認められる。
表9及び図5の結果から、実施例3の平均スコアは2以上を示したことで、バラ抽出物製剤がバリン由来の異味低減効果を示すことが明らかとなった。一方で、バラ抽出物、若しくはシクロデキストリン単独を含有する比較例3及び4では、スコアが1を大きく下回ったことから異味低減効果をほとんど示さないことが分かった。このことは、バラ抽出物、又はシクロデキストリン単独ではバリンの異味低減効果を示さないが、これらを併用することで、2を超える平均スコアを示し、相乗的に異味低減効果が得られることを示している。
0:ブランクと比較して、変化は認められない。
1:ブランクと比較して、飲みやすさがわずかに向上する。
2:ブランクと比較して、飲みやすさが向上する。
3:ブランクと比較して、飲みやすさが大きく向上する。
表10及び図6の結果から、異味低減効果と同様にバラ抽出物製剤において、平均スコアは2以上を示した。一方で、バラ抽出物、若しくはシクロデキストリン単独を含有する比較例3及び4では、スコアが1を大きく下回ったことから飲みやすさは、ほとんど変化しないことが分かった。このことは、バラ抽出物、又はシクロデキストリン単独ではバリンの飲みやすさを改善しないが、これらを併用することで、2を超える平均スコアを示し、相乗的に飲みやすさが改善されることを示している。また、実施例3の飲みやすさのスコアが高かったことから、バラ抽出物製剤自体が特異的な強い香気や呈味を有さず、バリンを含有する飲料に配合しても飲料本来の風味を損なわないことが示された。
0:ブランクと比較して、変化はなく、低減効果は認められない。
1:ブランクと比較して、低減効果がわずかに認められる。
2:ブランクと比較して、低減効果が認められる。
3:ブランクと比較して、低減効果が強く認められる。
表11及び図7の結果から、実施例4の平均スコアは約2点を示したことで、バラ抽出物製剤がフェニルアラニン由来の異味低減効果を示すことが明らかとなった。一方で、バラ抽出物、若しくはシクロデキストリン単独を含有する比較例3及び4では、スコアが1以下であったことから、フェニルアラニン由来の異味について、大きな改善は見られないことが分かった。このことは、バラ抽出物、又はシクロデキストリン単独ではイソロイシンの異味低減効果を示さないが、これらを併用することで、2を超える平均スコアを示し、相乗的に異味低減効果が得られることを示している。
0:ブランクと比較して、変化は認められない。
1:ブランクと比較して、飲みやすさがわずかに向上する。
2:ブランクと比較して、飲みやすさが向上する。
3:ブランクと比較して、飲みやすさが大きく向上する。
表12及び図8の結果から、異味低減効果と同様にバラ抽出物製剤において、平均スコアは約2点を示した。一方で、バラ抽出物、若しくはシクロデキストリン単独を含有する比較例7及び8では、スコアが1以下であったことから、飲みやすさについて、大きな改善は見られないことが分かった。このことは、バラ抽出物、又はシクロデキストリン単独ではフェニルアラニンの飲みやすさを改善しないが、これらを併用することで、2を超える平均スコアを示し、相乗的に飲みやすさが改善されることを示している。また、実施例4の飲みやすさのスコアが高かったことから、バラ抽出物製剤自体が特異的な強い香気や呈味を有さず、フェニルアラニンを含有する飲料に配合しても飲料本来の風味を損なわないことが示された。
Claims (3)
- バラ抽出物及びシクロデキストリンが配合されてなることを特徴とするアミノ酸由来の異味改善剤。
- バラ抽出物及びシクロデキストリンが配合されてなることを特徴とする分岐鎖アミノ酸由来の異味改善剤。
- 前記分岐鎖アミノ酸が、ロイシン、イソロイシンおよびバリンからなる群から選ばれる1または2以上であることを特徴とする請求項2に記載の分岐鎖アミノ酸由来の異味改善剤。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008161166A (ja) | 2006-12-28 | 2008-07-17 | Yoshitaka Ito | 多機能性食品とその製造方法。 |
JP2018186720A (ja) | 2017-04-28 | 2018-11-29 | 大洋香料株式会社 | タンパクまたはペプチドに由来する異味改善剤及び異臭改善剤 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2018186720A (ja) | 2017-04-28 | 2018-11-29 | 大洋香料株式会社 | タンパクまたはペプチドに由来する異味改善剤及び異臭改善剤 |
Non-Patent Citations (3)
Title |
---|
IZAWA, N. et al.,蛋白質加水分解物の苦味とその除去,日本食品科学工学会誌,1999年,Vol.46, No.8,pp.501-507 |
KUWATA, T. et al.,ホエイからの各種有用成分の分離と栄養,機能食品への応用研究,MILK SCIENCE,2012年,Vol.61,No.2,pp.95-103 |
研究課題名(和文)アミノ酸の味の定量化を実現する苦みセンサの開発,科研費, 科学研究費助成事業 研究成果報告書,2014年06月02日 |
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