JP7022296B2 - 印刷装置、印刷制御装置、及びコンピュータープログラム - Google Patents

印刷装置、印刷制御装置、及びコンピュータープログラム Download PDF

Info

Publication number
JP7022296B2
JP7022296B2 JP2016234741A JP2016234741A JP7022296B2 JP 7022296 B2 JP7022296 B2 JP 7022296B2 JP 2016234741 A JP2016234741 A JP 2016234741A JP 2016234741 A JP2016234741 A JP 2016234741A JP 7022296 B2 JP7022296 B2 JP 7022296B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
patch
nozzle
printing
defective
nozzles
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016234741A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018089844A (ja
Inventor
哲也 松村
康敏 竹内
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP2016234741A priority Critical patent/JP7022296B2/ja
Publication of JP2018089844A publication Critical patent/JP2018089844A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7022296B2 publication Critical patent/JP7022296B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、印刷装置、当該印刷装置を制御する印刷制御装置、及び当該印刷制御装置に適用可能なコンピュータープログラムに関する。
従来、コンピューター(印刷制御装置)の出力装置として、ヘッドからインクを吐出するインクジェットプリンター(印刷装置)が知られている。インクジェットプリンターでは、目詰まりなどによりノズルからインクが適正に吐出されず、ドット抜けが生じる場合がある。
例えば、特許文献1に記載のインクジェットプリンターでは、ドット抜けが生じた画素の近傍に位置する画素の濃度を調整し、ドット抜けを目立ちにくくしている。
特開2015-54454号公報
しかしながら、特許文献1に記載のインクジェットプリンターでは、ドット抜けが目立ちにくくなるが、ドット抜けの影響を排除することが難しい。このため、インクジェットプリンターを適正な状態に調整する検査パターンを、ドット抜けを目立ちにくくして印刷した場合、微妙な色の違いや微妙なバンディングなどを評価することが難しいという課題があった。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]本適用例に係る印刷制御装置は、印刷装置における複数パスによって形成され、前記印刷装置に関するパラメーターを検出するためのパッチの印刷を制御する印刷制御装置であって、媒体に液体を吐出するための複数のノズルのうち、吐出不良の不良ノズルの位置を取得するノズル情報取得部と、前記複数のノズルのうち前記パッチの印刷に割り当てられるパッチ印刷ノズルの中に、前記不良ノズルが含まれるか否かを判定する判定部と、前記判定部が前記パッチ印刷ノズルの中に前記不良ノズルが含まれると判定した場合、前記パッチ印刷ノズルの位置を補正する補正部と、を備えることを特徴とする。
本適用例に係る印刷制御装置では、ノズル情報取得部が不良ノズルの位置を取得し、判定部がパッチ(検査パターン)を印刷するパッチ印刷ノズルの中に不良ノズルが含まれるか否かを判定し、補正部がパッチ印刷ノズルの位置を補正するので、例えばパッチ印刷ノズルの中に不良ノズルが含まれる場合、不良ノズルが含まれないようにパッチ印刷ノズルの位置を補正し、不良ノズルの影響を排除してパッチを印刷することができる。
さらに、不良ノズルの影響を排除してパッチを印刷すると、パッチに不良ノズルが影響する場合と比べて、微妙な色の違いや微妙なバンディングなどを評価しやすくなるので、印刷装置に関する適正なパラメーターを取得しやすくなり、印刷装置を適正な状態に調整することができる。
[適用例2]上記適用例に係る印刷制御装置では、前記パラメーターは、前記媒体を搬送方向に搬送する搬送量を含むことが好ましい。
例えば、表面が滑りやすい媒体と表面が滑りにくい媒体とでは、同じ搬送動作を行った場合、実際の搬送量が異なる場合がある。不良ノズルの影響を排除してパッチを印刷し、媒体の種類に応じたパラメーター(適正な搬送量)を取得すると、媒体の種類に関係なく印刷装置を適正な状態で使用することができる。
[適用例3]上記適用例に係る印刷制御装置では、前記パラメーターは、前記媒体の搬送方向に並べられた前記ノズルから吐出される前記液体の吐出量を含むことが好ましい。
例えば、液体が浸透しやすい媒体と液体が浸透しにくい媒体とでは、同じ吐出量で液体を吐出した場合、媒体の表面に留まる液体の状態が異なり、実際の発色の状態が異なる場合がある。不良ノズルの影響を排除してパッチを印刷し、媒体の種類に応じたパラメーター(適正な液体の吐出量)を取得すると、媒体の種類に関係なく印刷装置を適正な状態で使用することができる。
[適用例4]上記適用例に係る印刷制御装置では、前記パッチは、前記パラメーターを取得するための第1領域と、前記第1領域に隣り合う第2領域とを含み、前記判定部は、前記第1領域の印刷に割り当てられる前記パッチ印刷ノズルの中に、前記不良ノズルが含まれるか否かを判定することが好ましい。
パラメーターを取得するための第1領域に隣り合う第2領域を設け、第2領域を第1領域の状態を目立ちやすくする背景とすることで、第1領域だけで第1領域の状態を評価する場合と比べて、第1領域の状態を適正に評価することができる。
さらに、判定部は、第1領域の印刷に割り当てられるパッチ印刷ノズルの中に、不良ノズルが含まれるか否かを判定することができるので、例えば不良ノズルが含まれないようにパッチ印刷ノズルの位置を補正すると、不良ノズルの影響を排除して第1領域を印刷することができる。
[適用例5]上記適用例に係る印刷制御装置では、前記パッチは、前記パラメーターを取得するための第1領域と、前記第1領域に隣り合う第2領域とを含み、前記判定部は、前記第1領域の印刷に割り当てられる前記パッチ印刷ノズルの中に、前記不良ノズルが含まれないように前記パッチ印刷ノズルの位置を補正できるか否かを判定することが好ましい。
判定部は、第1領域の印刷に割り当てられるパッチ印刷ノズルの中に、不良ノズルが含まれないようにパッチ印刷ノズルの位置を補正できるか否かを判定することができるので、例えば不良ノズルが含まれないようにパッチ印刷ノズルの位置を補正すると、不良ノズルの影響を排除して第1領域を印刷することができる。
[適用例6]上記適用例に係る印刷制御装置では、前記判定部が、前記不良ノズルが含まれないように前記パッチ印刷ノズルの位置を補正できないと判定した場合、前記補正部は、前記不良ノズルが最も少ない条件にて前記パッチ印刷ノズルの位置を補正することが好ましい。
補正部は、不良ノズルが含まれないようにパッチ印刷ノズルの位置を補正できないと判定された場合、不良ノズルが最も少ない条件にてパッチ印刷ノズルの位置を補正するので、不良ノズルの影響を少なくしてパッチを印刷することができる。
[適用例7]本適用例に係る印刷装置は、上記適用例に記載の印刷制御装置からの指示に基づきパッチを印刷する印刷部と、前記パッチから取得されたパラメーターに基づいて調整する調整部と、を備えることを特徴とする。
印刷部は、印刷制御装置からの指示に基づき、不良ノズルの影響を排除してパッチを印刷する、または不良ノズルの影響を少なくしてパッチを印刷するので、当該パッチから媒体の種類に応じたパラメーター(適正な搬送量、適正な液体の吐出量)を適正に取得することができる。調整部は、当該パラメーター(適正な搬送量、適正な液体の吐出量)に基づき、印刷装置を適正な状態に調整することができる。
従って、印刷装置は、媒体の種類に関係なく適正な状態に調整され、媒体に対して適正な印刷を施すことができる。
[適用例8]本適用例に係るコンピュータープログラムは、印刷装置に関するパラメーターを検出するためのパッチの印刷位置を決定するコンピュータープログラムであって、媒体に液体を吐出するための複数のノズルのうち、吐出不良の不良ノズルの位置を取得する工程と、前記複数のノズルのうち前記パッチの印刷に割り当てられるパッチ印刷ノズルの中に、前記不良ノズルが含まれるか否かを判定する工程と、前記パッチ印刷ノズルの中に前記不良ノズルが含まれると判定された場合、前記パッチ印刷ノズルの位置を補正する工程と、を有することを特徴とする。
本適用例に係るコンピュータープログラムによって、吐出不良の不良ノズルの位置を取得し、パッチの印刷に割り当てられるパッチ印刷ノズルの中に不良ノズルが含まれるか否かを判定し、パッチ印刷ノズルの中に不良ノズルが含まれると判定された場合にパッチ印刷ノズルの位置を補正すると、例えばパッチ印刷ノズルの中に不良ノズルが含まれる場合に不良ノズルが含まれないようにパッチ印刷ノズルの位置を補正すると、不良ノズルの影響を排除してパッチを印刷することができる。
さらに、不良ノズルの影響を排除してパッチを印刷すると、パッチに不良ノズルが影響する場合と比べて、微妙な色の違いや微妙なバンディングなどを評価しやすくなるので、印刷装置に関する適正なパラメーターを取得しやすくなり、印刷装置を適正な状態に調整することができる。
印刷システムの構成を示す概略図。 実施形態に係る印刷装置の構成を示す概略図。 実施形態に係る印刷装置の電気的な構成を示すブロック図。 ヘッドのプラテンに対向する面に設けられたノズルの配列状態を示す模式図。 搬送量の補正を行うパッチの状態を示す模式図。 搬送量の補正を行うパッチの状態を示す模式図。 搬送量の補正を行うテストパターンの状態を示す模式図。 実施形態に係るコンピュータープログラムのフローチャート。 ヘッドから吐出されるインクの吐出量の補正を行うパッチの状態を示す模式図。 ヘッドから吐出されるインクの吐出量の補正を行うテストパターンの状態を示す模式図。 適正なインクの吐出量を検出するための他のパッチの状態を示す模式図。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。かかる実施形態は、本発明の一態様を示すものであり、この発明を限定するものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で任意に変更可能である。また、以下の各図においては、各層や各部位を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、各層や各部位の縮尺は実際とは異なる場合がある。
(実施形態)
「印刷システムの概要」
図1は、印刷システムの構成を示す概略図である。図2は実施形態に係る印刷装置の構成を示す概略図である。図3は、本実施形態に係る印刷装置の電気的な構成を示すブロック図である。
以下に、図1乃至図3を参照し、印刷システム1の概要を説明する。
図1に示すように、印刷システム1は、「印刷制御装置」の一例であるコンピューター2と、印刷装置20とを有している。
コンピューター2は、本体部3と表示部4とを有する。
表示部4は、例えばタッチパネルを有する液晶表示装置で構成され、印刷制御に必要な各種情報が表示される。
本体部3は、印刷制御に必要な各種コンピュータープログラムや各種情報が格納されたハードディスク6を有している。さらに、本体部3は、各種コンピュータープログラムによりそれぞれ実現される機能部分として、アプリケーションプログラム5やプリンタードライバー7などを有している。
なお、印刷制御に必要な各種コンピュータープログラムや各種情報は、ハードディスク6に格納される構成に限定されず、フレキシブルディスクやCD-ROM、光磁気ディスク、ICカード、ROMカートリッジ、パンチカード、バーコードなどの符号が印刷された印刷物などの各種記録媒体に格納される構成、並びに外部記憶装置に格納される構成であってもよい。さらに、各種コンピュータープログラムや各種情報は、インターネットを介してコンピューター2にダウンロードされる構成であってもよい。
コンピューター2では、アプリケーションプログラム5が印刷命令を発すると、プリンタードライバー7が、画像データをアプリケーションプログラム5から受け取り、画像データを印刷装置20に供給する印刷データPDに変換する。
プリンタードライバー7の内部には、解像度変換モジュール8と、色変換モジュール9と、ハーフトーンモジュール10と、ラスタライザ11と、ノズル情報取得部14と、色変換テーブルLUTと、テストパターン供給モジュール16と、が備えられている。
解像度変換モジュール8は、アプリケーションプログラム5で形成された画像データ(カラー画像データ)の解像度を、印刷解像度に変換する役割を果たす。解像度変換された画像データは、RGBの3つの色成分からなる画像情報である。
色変換モジュール9は、色変換テーブルLUTを参照し、各画素ごとに、RGB画像データを印刷装置20が利用可能な複数のインク色の多階調データに変換する。色変換された多階調データは、例えば256階調の階調値を有している。
ハーフトーンモジュール10は、いわゆるハーフトーン処理を実行してハーフトーン画像データを生成する。
ラスタライザ11は、ハーフトーン画像データを印刷装置20に転送すべきデータ順に並べ替え、印刷データPDを作成する。なお、印刷データPDは、各主走査時のドットの形成状態を示すラスターデータと、副走査送り量(媒体Mの搬送量)を示すデータと、を含んでいる。
ノズル情報取得部14は、吐出不良の不良ノズルの位置を検出する。なお、ノズル情報取得部14の詳細は、後述する。
テストパターン供給モジュール16は、媒体Mを搬送方向Y(副走査方向(図2参照))に搬送する搬送量の調整値、及び媒体Mの搬送方向Y(副走査方向)に並べられたノズル39(図4参照)から吐出されるインク(液体)の吐出量の調整値を検出(取得)するためのテストパターン印刷信号をハードディスク6から読み出して、印刷装置20に供給する機能を有している。テストパターン印刷信号は、媒体Mの搬送方向Y(副走査方向)の調整に関するパラメーター(例えば、適正な搬送量、適正なインクの吐出量など)を取得するためのテストパターン50,60(図7、図10参照)を印刷するための印刷データである。
さらに、テストパターン供給モジュール16は、判定部17や補正部18を備えている。なお、判定部17及び補正部18の詳細(役割)は後述する。
このように、コンピューター2は、印刷装置20に関するパラメーター(適正な搬送量、適正なインクの吐出量)を検出するためのテストパターン50,60の印刷を制御し、コンピュータープログラムにより実現される機能部分として、ノズル情報取得部14、判定部17、及び補正部18などを有している。
図2に示すように、印刷装置20は、用紙スタッカ22と、紙送りモーター31(図3参照)で駆動される紙送りローラー24と、プラテン26と、キャリッジ28と、キャリッジモーター30と、キャリッジモーター30によって駆動される牽引ベルト32と、キャリッジ28を主走査方向Xに移動可能に支持するガイドレール34とを備えている。キャリッジ28には、ヘッドユニット36が搭載されている。
ヘッドユニット36は、複数個(例えば4個)のインクカートリッジ37と、ヘッド38とを有する。ヘッド38は、「印刷部」の一例であり、コンピューター2からの指示に基づきテストパターン50,60を印刷する。
複数個のインクカートリッジ37は、キャリッジ28に対して着脱可能である。複数個のインクカートリッジ37には、それぞれ異なる色のインク(液体)が収容されている。例えば、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)のインクが、インクカートリッジ37に収容されている。そして、インクカートリッジ37に収容されたインクは、ヘッド38に供給される。
なお、インクがヘッド38の近くに収容される構成でなく、インクがヘッド38の遠くに収容される構成であってもよい。
ヘッド38は、共通液室(図示省略)、圧力発生室(図示省略)、圧電素子(図示省略)、及びノズル39などを有している。ノズル39は、ヘッド38のプラテン26に対向する面に、搬送方向Yに沿って複数形成されている(図4参照)。圧力発生室及び圧電素子は、ノズル39と一対一に対応し、ノズル39と同様に搬送方向Yに沿って複数形成されている。インクカートリッジ37から供給されるインクは、共通液室と、圧力発生室とを経て、ノズル39から媒体Mに対して吐出される。圧電素子は、撓み振動モードの圧電アクチュエーター、または縦振動モードの圧電アクチュエーターである。圧力発生室にインクが供給された状態で、圧電素子が圧力発生室の一部を形成する振動板を振動させ、圧力発生室に圧力変動を生じさせ、この圧力変動を利用することで、ヘッド38はノズル39から媒体Mに対してインクを吐出する。
圧力発生室の一部を形成する振動板は、圧電素子に接し、圧電素子が駆動(振動)することで振動し、圧電素子の駆動が停止すると振動板の振動が停止する。ところが、圧電素子の駆動が停止すると、振動板の振動はすぐに停止せず残留振動が生じる。このため、圧力素子が振動板の残留振動に応じて振動し、残留振動に起因する信号(逆起電圧)が圧電素子から出力される。
ノズル情報取得部14は、ヘッド38に設けられた全ての圧電素子に対して、圧電素子から出力される残留振動に応じた信号(逆起電圧)の状態を検出する。圧電素子から出力される残留振動に応じた信号波形(周波数特性)は、ヘッド38の内部のインク状態(正常、気泡の混入、インクの増粘、紙粉の密着)によって異なるので、ノズル情報取得部14は、圧電素子から出力される信号波形(周波数特性)を観察することによって、ヘッド38内のインク状態(正常であるのか、またはヘッド内に気泡が混入したことによる異常が生じているのか、またはインクの増粘により異常が生じているのか、または紙粉等の異物がノズル39に密着して異常が生じているのか)を特定することができる。
そして、ノズル情報取得部14は、圧電素子から出力される残留振動に応じた信号(逆起電圧)の状態をもとに、複数のノズル39のうちインク吐出不良となる不良ノズルの位置を検出する。
媒体Mは、用紙スタッカ22から紙送りローラー24によって巻き取られてプラテン26の表面上を搬送方向Yへ送られる。キャリッジ28は、キャリッジモーター30により駆動される牽引ベルト32に牽引されて、ガイドレール34に沿って主走査方向Xに移動する。そして、キャリッジ28に搭載されたヘッド38も、主走査方向Xに移動する。
なお、主走査方向Xは、搬送方向Yに対して直交する(交差する)方向である。
かかる構成によって、印刷装置20は、ヘッド38が主走査方向Xに移動しながらノズル39からインクを吐出する液体吐出動作と、媒体Mが搬送方向Yに搬送される搬送動作とを交互に繰り返すことによって、媒体Mに対して文字や図形などを含む画像を印刷(記録)する。すなわち、印刷装置20は、ヘッドユニット36(ヘッド38)の主走査方向Xへの移動(主走査)と、媒体Mの搬送方向Yへの移動(改行(副走査))とを交互に繰り返し、主走査方向Xに配列されたドットの列を、搬送方向Y(副走査方向)に並べることによって、媒体Mに対して文字や図形などを含む画像を印刷する。
以降の説明では、ヘッドユニット36(ヘッド38)が主走査方向Xに移動する1回の主走査をパスと称し、主走査方向Xに配列されるドットの列をラスターラインと称す。
図3に示すように、印刷装置20は、コンピューター2から供給された信号を受信する受信バッファーメモリー71と、印刷データを格納するイメージバッファー72と、コントローラー74と、メモリー76と、キャリッジモーター30を駆動する主走査駆動回路81と、紙送りモーター31を駆動する副走査駆動回路82と、ヘッド38を駆動するヘッド駆動回路83とを有している。
主走査駆動回路81と、キャリッジモーター30と、牽引ベルト32(図2参照)と、ガイドレール34(図2参照)とは、主走査駆動機構を構成している。また、副走査駆動回路82と、紙送りモーター31と、紙送りローラー24(図2参照)とは、副走査駆動機構を構成している。
コンピューター2から転送された印刷データPDは、一旦、受信バッファーメモリー71に蓄えられる。コントローラー74は、印刷データPDの中の必要な情報を受信バッファーメモリー71から読取り、これに基づいて、各駆動回路81,82,83に対して制御信号を送る。
イメージバッファー72には、受信バッファーメモリー71で受信された複数の色成分の印刷データPDが格納される。ヘッド駆動回路83は、コントローラー74からの制御信号に従って、イメージバッファー72から各色成分の印刷データPDを読出し、これに応じてヘッド38を制御(駆動)する。
コントローラー74は、印刷装置20全体の動作を制御し、調整部79を有している。調整部79は、後述するテストパターン50,60(図7、図10参照)から取得されたパラメーター(適正な搬送量、適正なインクの吐出量)に基づき、副走査駆動回路82やヘッド駆動回路83を制御する。
図4は、ヘッドのプラテンに対向する面に設けられたノズルの配列状態を示す模式図である。
図4に示すように、ヘッド38には、4個のノズル列が設けられている。4個のノズル列は、それぞれシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、及びブラック(K)のインクを吐出する。
各ノズル列には、搬送方向Yに1インチ当たりに並ぶ180個のノズル39(ノズル番号#1~ノズル番号#180)が、180dpiのピッチで設けられている。図4では、搬送方向Yの下流側のノズル39ほど若いノズル番号#n(n=1~180)が付されている。
以降の説明では、ノズル番号#nが付されたノズル39をノズル#nと称す。
ノズル#1~#180は、搬送方向Yに沿って一定のノズルピッチk・Dで配置されている。ここで、Dは搬送方向Yのドットピッチである。kは整数であり、kの単位はドットである。搬送方向YのドットピッチDは、搬送方向Yの印刷解像度に依存した値であり、ラスターラインのピッチと等しい。
図4の例では、ノズルピッチk・Dは180dpiに相当する値である。搬送方向Yの印刷解像度(すなわち、ドットピッチD)が360dpiのときには、整数kは2ドットである。また、搬送方向Yの印刷解像度が720dpiのときには、整数kは4ドットである。
印刷時には、キャリッジ28と共にヘッド38が主走査方向Xに一定速度で移動している間に、各ノズル39からインクがインク滴として吐出され、主走査方向Xに配列されるドットの列(ラスターライン)が形成される。
なお、印刷方式によっては、全てのノズル39が常に使用されるとは限らず、一部のノズル39のみが使用される場合もある。
「搬送量の補正」
図5乃至図7は、搬送量の補正を行うテストパターンの状態を示す模式図である。
図5は、媒体Mが搬送方向Yに適正に搬送される場合のテストパターン50の状態を示す模式図であり、媒体Mに複数形成されたテストパターン50のうちの一つのパッチが図示されている。図6は、媒体Mが搬送方向Yに適正に搬送されない場合のテストパターン50の状態を示す模式図であり、媒体Mに複数形成されたテストパターン50のうちの一つのパッチが図示されている。図7では、媒体Mに複数形成されたパッチ50A,50B,50C,50D,50E,50Fの状態が図示されている。
さらに、図5乃至図7では、テストパターン50を構成する第1画像51が実線で図示され、テストパターン50を構成する第2画像52が破線で図示され、媒体Mの図示が省略されている。
以下に、図5乃至図7を参照し、搬送量の補正に関して説明する。
印刷装置20では、例えば、紙送りローラー24の製造誤差によって、媒体Mを搬送方向Yに搬送する搬送量に誤差が生じる。紙送りローラー24の製造誤差は、紙送りローラー24の外径の誤差、及び紙送りローラー24の表面粗さの誤差などを含む。例えば、紙送りローラー24の外径が設計値よりも大きいと搬送量の誤差がプラスになり、紙送りローラー24の外径が設計値よりも小さいと搬送量の誤差がマイナスになる。
さらに、媒体Mの種類によっても媒体Mを搬送方向Yに搬送する搬送量の誤差が生じる。例えば、同じように紙送りローラー24を駆動させた場合であっても、媒体Mの表面が滑りやすい場合、媒体Mの表面が滑りにくい場合と比べて、媒体Mを搬送方向Yに搬送する搬送量の誤差が大きくなる。このため、印刷装置20では、媒体Mの種類を変更する場合、媒体Mを搬送方向Yに搬送する搬送量の補正が必要になる。
本実施形態は、ユーザーが、印刷装置20によって印刷されたテストパターン50を検査(観察)し、搬送量の補正が適正に実施される構成を有しているので、以下にその詳細を説明する。
図5に示すように、テストパターン50は、第1画像51と、第1画像51に対して搬送方向Yの下流側に配置される第2画像52とで構成される。第1画像51は、網掛けが施された通常部N1と、ハッチングが施された検査部K1とを有する。第2画像52は、網掛けが施された通常部N2と、検査部K1と交差するハッチングが施された検査部K2とを有する。すなわち、テストパターン50は、搬送方向Yに沿って順に配置された第1画像51の通常部N1と、第1画像51の検査部K1と第2画像52の検査部K2とで構成される検査部Kと、第2画像52の通常部N2とを有する。
なお、以降の説明では、第1画像51の通常部N1及び第2画像52の通常部N2を、単に通常部Nと称する場合がある。
また、画像51,52の検査部K1,K2,Kは「第1領域」の一例であり、画像51,52の通常部N1,N2,Nは「第2領域」の一例である。また、画像51,52の通常部N1,N2,Nは、画像51,52の検査部K1,K2,Kに隣り合うように設けられている。ここで、検査部K1,K2,Kには他領域との相違が明確となるようハッチングが施されているが、実際のテストパターン(パッチ)にはハッチングはない。
テストパターン50は、例えばヘッド38からブラック(K)のインクを吐出することによって形成される。なお、テストパターン50を形成するインクは、ブラック(K)のインクに限定されず、他の色のインクであってもよく、複数のインクであってもよい。
テストパターン50は、以下に示す(1)~(3)の順序で形成される。
(1)最初に、ヘッド38を主走査方向Xにおける一方(図中に太い実線で示された方向)に1回移動させる主走査によって、1パス目の印刷を行い、第1画像51を形成する。
(2)次に、標準改行量Δyに調整値Znが付加された条件(標準改行量Δy+調整値Zn)を搬送量として、媒体Mを搬送方向Yに移動させる改行(副走査)を行い、ヘッド38を次の主走査開始位置(次パス開始位置)に配置する。
(3)最後に、その位置からヘッド38を主走査方向Xにおける他方(図中に太い破線で示された方向)へ1回移動させる主走査によって、2パス目の印刷を行い、第2画像52を印刷する。
すなわち、テストパターン50は、ヘッド38を主走査方向Xにおける一方に1回移動させる1パス目の印刷(主走査)と、標準改行量Δyに調整値Znを付加した条件(標準改行量Δy+調整値Zn)を搬送量としてヘッド38を搬送方向Yに移動させる改行(副走査)と、ヘッド38を主走査方向Xにおける他方に1回移動させる2パス目の印刷(主走査)とによって形成される。
通常部Nに配置されるドットは、1回のパスによって複数のノズル39の一部からインク滴を吐出し、媒体Mに着弾させることによって形成される。
以降の説明では、通常部Nに配置されるドットを形成するノズル39を、通常ノズルと称す。すなわち、通常部Nに配置されるドットは、複数のノズル39のうちの通常ノズルからインクを吐出し、媒体Mに着弾させることによって形成される。
検査部Kに配置されるドットは、第1画像51の検査部K1に配置されるドットと、第2画像52の検査部K2に配置されるドットとで構成される。第1画像51の検査部K1に配置されるドットは、1パス目の印刷によって複数のノズル39の一部からインク滴を吐出し、媒体Mに着弾させることによって形成される。第2画像52の検査部K2に配置されるドットは、2パス目の印刷によって複数のノズル39の一部からインク滴を吐出し、媒体Mに着弾させることによって形成される。
以降の説明では、検査部Kに配置されるドットを形成するノズル39を、パッチ印刷ノズルと称す。すなわち、検査部Kに配置されるドットは、複数のノズル39のうちのパッチ印刷ノズルからインクを吐出し、媒体Mに着弾させることによって形成される。
図5は、媒体Mを搬送方向Yに搬送する搬送量の誤差が小さく、媒体Mを搬送方向Yに移動させる改行(副走査)が適正に実行され、第2画像52が第1画像51に対して適正に配置された状態の図である。
媒体Mを搬送方向Yに移動させる改行(副走査)が適正に実行された場合、図5に示すように、第1画像51の検査部K1と第2画像52の検査部K2とは重なり合い、検査部Kに配置されるドットは、第1画像51の検査部K1に配置されるドットと、第2画像52の検査部K2に配置されるドットとで構成される。
さらに、第1画像51の検査部K1と第2画像52の検査部K2とが重なりあった場合の検査部Kに配置されるドットの密度(ラスターラインにおけるドットの数)と、通常部Nに配置されるドットの密度(ラスターラインにおけるドットの数)とが同じになるように、ドットが形成されているので、通常部N及び検査部Kは同じ濃度(コントラスト)の画像になる。その結果、テストパターン50は、色ムラや横スジなどの不具合が無い画像となる。
図6は、媒体Mを搬送方向Yに搬送する搬送量の誤差が大きく、媒体Mを搬送方向Yに移動させる改行(副走査)が適正に実行されず、図5の状態に比べて、第2画像52の位置が第1画像51に対して搬送方向Yの下流側に変化した状態の図である。
媒体Mを搬送方向Yに移動させる改行(副走査)が適正に実行されず、第2画像52の位置が第1画像51に対して搬送方向Yの下流側に変化した場合、図6に示すように、検査部Kは、第1画像51の検査部K1と、第1画像51の検査部K1及び第2画像52の検査部K2が重なった検査部K3と、第2画像52の検査部K2とで構成される。検査部Kにおいて、第1画像51の検査部K1及び第2画像52の検査部K2が重なった検査部K3は、通常部Nと同じ濃度(コントラスト)の画像になり、第1画像51の検査部K1及び第2画像52の検査部K2は、通常部Nや検査部K3と比べて薄い濃度の画像(薄い色の横スジ(白スジ))になる。その結果、テストパターン50は、薄い色の横スジ(白スジ)を有する画像となる。
さらに、図示を省略するが、媒体Mを搬送方向Yに移動させる改行(副走査)が適正に実行されず、図5の状態に比べて、第2画像52の位置が第1画像51に対して搬送方向Yの上流側に変化した場合、第1画像51の通常部N1に対して第2画像52の検査部K2が重なった部分が生じる。第1画像51の通常部N1に対して第2画像52の検査部K2が重なると、通常部Nや検査部K3と比べて濃い濃度の画像(濃い色の横スジ(黒スジ))になる。その結果、テストパターン50は、濃い色の横スジ(黒スジ)を有する画像となる。
従って、ユーザーは、テストパターン50(詳しくは、テストパターン50の検査部K)に薄い色の横スジ(白スジ)または濃い色の横スジ(黒スジ)が生じているか否か、すなわち横スジの有無によって、媒体Mを搬送方向Yに移動させる改行(副走査)が適正に実行されたかどうかを判断することができる。
本実施形態では、テストパターン印刷信号が、コンピューター2のテストパターン供給モジュール16から印刷装置20に供給され、印刷装置20は媒体Mに対してテストパターン50を印刷する。
図7に示すように、テストパターン印刷信号に基づき媒体Mに印刷されたテストパターン50は、搬送方向Yに沿って順に配置されたパッチ50Aと、パッチ50Bと、パッチ50Cと、パッチ50Dと、パッチ50Eと、パッチ50Fとによって構成される。
パッチ50Aでは、ヘッド38を搬送方向Yに移動させる改行(副走査)における調整値はZ1である。パッチ50Bでは、ヘッド38を搬送方向Yに移動させる改行(副走査)における調整値はZ2である。パッチ50Cでは、ヘッド38を搬送方向Yに移動させる改行(副走査)における調整値はZ3である。パッチ50Dでは、ヘッド38を搬送方向Yに移動させる改行(副走査)における調整値はZ4である。パッチ50Eでは、ヘッド38を搬送方向Yに移動させる改行(副走査)における調整値はZ5である。パッチ50Fでは、ヘッド38を搬送方向Yに移動させる改行(副走査)における調整値はZ6である。
複数のパッチの中から、横スジ(白スジ、黒スジ)の程度が最も少ないものに対応する搬送量(標準改行量Δy+調整値Zn)を、適正な搬送量として登録する。
印刷装置20における調整部79は、ユーザーによって登録された適正な搬送量(標準改行量Δy+調整値Zn)によって、媒体Mが適正に改行されるように副走査駆動回路82を制御する。ここで、本実施形態ではユーザーが複数パッチの中から最適なものを選択しているが、そのほかの手法でもよく、例えばセンサを用いた制御でもよい。
なお、適正な搬送量(標準改行量Δy+調整値Zn)は、「パラメーター」の一例である。
このように、本実施形態では、コンピューター2が、印刷装置20に関するパラメーター(適正な搬送量)を検出するためのパッチ(テストパターン50)の印刷を制御し、段階的に第2画像52の印刷位置を変化させたパッチ(テストパターン50)から、印刷装置20に関するパラメーター(適正な搬送量)を検出し、印刷装置20において媒体Mが適正に搬送されるように、調整部79が副走査駆動回路82を制御する。
本実施形態では、ユーザーが検査部Kの状態を評価することによって、適正な搬送量(標準改行量Δy+調整値Zn)を取得する。すなわち、検査部Kは、印刷装置20に関するパラメーター(適正な搬送量)を取得するためのものである。テストパターン50では、適正な搬送量を取得するための検査部Kに隣り合う通常部Nが設けられているので、通常部Nが検査部Kの状態を目立ちやすくする背景となり、テストパターン50が検査部Kだけを有する場合と比べて、検査部Kにおける横スジが目立ちやすくなり、検査部Kの状態(横スジの有無)を評価しやすくなる。
「不良ノズルの影響の抑制」
ところが、検査部Kに配置されるドットを形成するパッチ印刷ノズルが、インク吐出不良となる不良ノズルを含む場合、当該不良ノズルによって検査部Kに横スジ(異常なラスターライン)が形成される。この場合、検査部Kは、媒体Mが適正に改行されていないことに起因する横スジに加えて、当該不良ノズルに起因する横スジを有することになるので、ユーザーは、テストパターン50における横スジの有無によって、適正な搬送量(標準改行量Δy+調整値Zn)を取得することが難しくなる。
本実施形態は、インク吐出不良となる不良ノズルの影響を抑制する優れた構成(コンピュータープログラム)を有しているので、以下にその詳細を説明する。
図8は、本実施形態に係るコンピュータープログラムのフローチャートである。
図8に示すように、本実施形態に係るコンピュータープログラムは、媒体Mにインクを吐出するための複数のノズル39のうち、吐出不良の不良ノズルの位置を取得する工程(ステップS1)と、パッチ印刷ノズルを分析し、パッチ印刷ノズルの中に不良ノズルが含まれるか否かを判定する工程(ステップS2)と、パッチ印刷ノズルの中に不良ノズルが含まれると判定された場合、パッチ印刷ノズルの位置を補正する工程(ステップS3)とを含む。
ステップS1では、コンピューター2におけるノズル情報取得部14が、ヘッド38に設けられた全ての圧電素子に対して、圧電素子から出力される残留振動に応じた信号(逆起電圧)の状態を観察し、圧電素子から出力される残留振動に応じた信号(逆起電圧)の状態から複数のノズル39のうちインク吐出不良となる不良ノズルの位置を検出する。
ステップS2では、ステップS1で取得された吐出不良となる不良ノズルの位置から、コンピューター2における判定部17が、複数のノズル39のうち検査部Kの印刷に割り当てられるパッチ印刷ノズルの中に、吐出不良となる不良ノズルが含まれるか否かを判定する。
さらに、コンピューター2における判定部17は、検査部Kの印刷に割り当てられるパッチ印刷ノズルの中に、不良ノズルが含まれないように、複数のノズル39におけるパッチ印刷ノズルの位置を補正できるか否かを判定する。
ステップS3では、ステップS2において、不良ノズルが含まれないように複数のノズル39におけるパッチ印刷ノズルの位置を補正できると判定された場合、コンピューター2における補正部18が、パッチ印刷ノズルの中に不良ノズルが含まれないように、複数のノズル39のうち検査部Kの印刷に割り当てられるパッチ印刷ノズルの位置を補正する。
パッチ印刷ノズルの中に不良ノズルが含まれないように、複数のノズル39のうち検査部Kの印刷に割り当てられるパッチ印刷ノズルの位置が補正されると、パッチ印刷ノズルは不良ノズルを含まないので、検査部Kは、媒体Mを適正に改行されていないことに起因する横スジだけを含むようになり、ユーザーは、テストパターン50における横スジの有無によって、媒体Mを適正に改行させる適正な搬送量(標準改行量Δy+調整値Zn)を確実に取得することができる。
さらに、ステップS3では、ステップS2において、不良ノズルが含まれないように複数のノズル39におけるパッチ印刷ノズルの位置を補正できないと判定された場合、コンピューター2における補正部18は、パッチ印刷ノズルにおける不良ノズルの数が最も少なくなるように、複数のノズル39のうち検査部Kの印刷に割り当てられるパッチ印刷ノズルの位置を補正する。
パッチ印刷ノズルにおける不良ノズルの数が最も少なくなるようにパッチ印刷ノズルの位置が補正されると、パッチ印刷ノズルに含まれる不良ノズルの数が最も少なくなるので、パッチ印刷ノズルに含まれる不良ノズルの数が多い場合と比べて、検査部Kに対する不良ノズルの影響が小さくなり、ユーザーは、テストパターン50における横スジの有無によって、媒体Mを適正に改行させる適正な搬送量(標準改行量Δy+調整値Zn)を取得しやすくなる。
「ヘッドから吐出されるインクの吐出量の補正」
図9及び図10は、ヘッドから吐出されるインクの吐出量の補正を行うテストパターンの状態を示す模式図である。
図9では、媒体Mに複数形成されたテストパターン60のうちの一つのパッチが図示されている。図10では、媒体Mに複数形成されたパッチ60A,60B,60C,60D,60E,60Fの状態が図示されている。さらに、図9及び図10では、テストパターン60を構成する第1画像61が実線で図示され、テストパターン60を構成する第2画像62が破線で図示され、媒体Mの図示が省略されている。
以下に、図9及び図10を参照し、ノズル39から吐出されるインクの吐出量の補正に関して説明する。
ヘッド38から媒体Mに対してインクが吐出された場合、媒体Mの種類によって、インクの媒体Mに対する浸透の状態が異なる。
インクが浸透しやすい媒体Mでは、ノズル39から吐出されたインクは、媒体Mの内部に浸透しやすく、媒体Mの表面に留まりにくい。詳しくは、インクの接触角が小さく、インクが濡れやすい媒体Mでは、インクは、媒体Mの内部に浸透しやすく、媒体Mの表面に留まりにくい。さらに、インクが濡れやすい媒体Mでは、媒体Mに吐出されたインクは、媒体Mに対して濡れ広がりやすい。
インクが浸透しにくい媒体Mでは、ノズル39から吐出されたインクは、媒体Mの内部に浸透しにくく、媒体Mの表面に留まりやすい。詳しくは、インクの接触角が大きく、インクが濡れにくい媒体Mでは、インクは、媒体Mの内部に浸透しにくく、媒体Mの表面に留まりやすい。さらに、インクが濡れにくい媒体Mでは、媒体Mに吐出されたインクは、媒体Mに対して濡れ広がりにくい。
例えば、2回のパスでラスターラインを形成する場合、当該ラスターラインには、1回目のパスで形成されるドットと、2回目のパスで形成されるドットとが混在する。
インクが浸透しやすい媒体Mでは、1回目のパスで吐出されるインクは、媒体Mの内部に浸透しやすく、媒体Mの表面に留まりにくい。さらに、1回目のパスで吐出されるインクは濡れ広がりやすいので、1回目のパスで形成されるドットは大きくなり、さらに複数のドット同士が引き寄せあい、隣り合うドットと結合する場合がある。このため、1回目のパスで形成されるドットの被覆率が大きくなる。
すると、2回目のパスでは、1回目のパスで形成されるドットの上にインクが吐出され、2回目のパスで形成されるドットの一部は、1回目のパスで形成されるドットの上に形成されるようになる。さらに、1回目のパスで形成されるドットの上に吐出されるインクは、媒体Mの内部に浸透しにくく、媒体Mの表面に留まりやすい。
このため、1回目のパスで吐出されるインクは、媒体Mの内部に浸透しやすく媒体Mの表面に留まりにくく、2回目のパスで吐出されるインクは、媒体Mの内部に浸透しにくく媒体Mの表面に留まりやすいという差が生じる。
ところが、インクの媒体Mの表面に留まりやすさによって、インクによる発色の状態が異なる。例えば、媒体Mに対して吐出されるインクの吐出量が同じである場合、インクが媒体Mの表面に留まりにくい場合は薄い色の画像になり、インクが媒体Mの表面に留まりやすい場合は濃い色の画像になる。
このため、インクが浸透しやすい媒体Mでは、媒体Mに対して吐出されるインクの吐出量が同じである場合、1回目のパスで吐出されるインクで形成されるドットと、2回目のパスで吐出されるインクによって形成されるドットとで、ドットの色の濃さが異なり、2回のパスで形成されるラスターラインに色のムラが生じることになる。
一方、インクが浸透しにくい媒体Mでは、媒体Mに吐出されたインクは、媒体Mに対して濡れ広がりにくく、1回目のパスで形成されるドットが小さくなり、2回目のパスで吐出されるインクの一部が、1回目のパスで形成されるドットの上に形成されにくい。このため、1回目のパスで吐出されるインクで形成されるドットと、2回目のパスで吐出されるインクによって形成されるドットとは同じ状態になり、ドットの色の濃さも同じになる。
従って、インクが浸透しにくい媒体Mでは、媒体Mに対して吐出されるインクの吐出量が同じである場合、1回目のパスで吐出されるインクで形成されるドットと、2回目のパスで吐出されるインクによって形成されるドットとで、ドットの色の濃さが同じになり、2回のパスで形成されるラスターラインに色のムラが生じにくくなる。
このように、媒体Mに対するインクの浸透のしやすさによって、1回目のパスで吐出されるインクで形成されるドットと、2回目のパスで吐出されるインクによって形成されるドットとで、ドットの色の濃さが異なる場合があるので、それぞれのドットの色の濃さが同じになるように、ノズル39から吐出されるインクの吐出量を補正する必要がある。
このため、印刷装置20では、媒体Mの種類を変更する場合、ノズル39から吐出されるインクの吐出量の補正が必要になる。
本実施形態は、ユーザーが、印刷装置20によって印刷されたテストパターン60を検査し、ノズル39から吐出されるインクの吐出量の補正が適正に実施される構成を有しているので、以下にその詳細を説明する。
図9に示すように、テストパターン60は、第1画像61と、第1画像61に対して搬送方向Yの下流側に配置される第2画像62とで構成される。第1画像61は、網掛けが施された通常部N1と、ハッチングが施された検査部K1とを有する。第2画像62は、網掛けが施された通常部N2と、検査部K1と交差するハッチングが施された検査部K2とを有する。すなわち、テストパターン60は、搬送方向Yに沿って順に配置された第1画像61の通常部N1と、第1画像61の検査部K1と第2画像62の検査部K2とで構成される検査部Kと、第2画像62の通常部N2とを有する。
なお、以降の説明では、第1画像61の通常部N1及び第2画像62の通常部N2を、単に通常部Nと称する場合がある。
また、画像61,62の検査部K1,K2,Kは「第1領域」の一例であり、画像61,62の通常部N1,N2,Nは「第2領域」の一例である。また、画像61,62の通常部N1,N2,Nは、画像61,62の検査部K1,K2,Kに隣り合うように設けられている。
テストパターン60は、例えばヘッド38からシアン(C)のインクを吐出することによって形成される。なお、テストパターン60を形成するインクは、シアン(C)のインクに限定されず、他の色のインクであってもよく、複数のインクであってもよい。
テストパターン60は、以下に示す(1)~(3)の順序で形成される。
(1)最初に、ヘッド38を主走査方向Xにおける一方(図中に太い実線で示された方向)に1回移動させる主走査によって、1パス目の印刷を行い、第1画像61を形成する。第1画像61を形成する際にノズル39から吐出されるインクの吐出量は標準吐出量Δvである。
(2)次に、媒体Mを改行量Δy1で搬送方向Yに移動させる改行(副走査)を行った後、ヘッド38を主走査方向Xにおける他方に移動し、次の2パス目において、上述した1パス目と同じ方向の主走査ができるように、ヘッド38の主走査開始位置を調整する。なお、媒体Mを搬送方向Yに改行する改行量Δy1は一定である。
(3)最後に、その位置からヘッド38を主走査方向Xにおける一方(図中に太い実線で示された方向)へ1回移動させる主走査によって、2パス目の印刷を行い、第2画像62を印刷する。2パス目におけるインクの吐出量は、1パス目におけるインクの標準吐出量Δvに対して調整値Wnが付加され、ノズル39から吐出されるインクの吐出量は標準吐出量Δv+調整値Wnである。
第1画像61の検査部K1と第2画像62の検査部K2とで構成される検査部Kに配置されるドットの密度(ラスターラインにおけるドットの数)は、通常部Nに配置されるドットの密度(ラスターラインにおけるドットの数)と同じである。
例えば、1回目のパスで吐出されるインクで形成されるドットと、2回目のパスで吐出されるインクで形成されるドットとで、それぞれのドットの色の濃さが同じである場合、通常部Nと検査部Kとは同じ濃度の画像になり、テストパターン60は色ムラや横スジのない画像になる。
例えば、1回目のパスで吐出されるインクで形成されるドットの色が、2回目のパスで吐出されるインクで形成されるドットの色よりも薄い場合、第1画像61の通常部N1、検査部K、及び第2画像62の通常部N2の順に、画像の色が濃くなり、テストパターン60は色ムラや横スジが生じた画像になる。
例えば、1回目のパスで吐出されるインクで形成されるドットの色が、2回目のパスで吐出されるインクで形成されるドットの色よりも濃い場合、第1画像61の通常部N1と検査部Kと第2画像62の通常部N2との順に、画像の色が薄くなり、テストパターン60は色ムラや横スジが生じた画像になる。
従って、ユーザーは、テストパターン60における色ムラや横スジの有無を評価することによって、ノズル39から吐出される適正なインクの吐出量を取得することができる。
本実施形態では、テストパターン印刷信号が、コンピューター2のテストパターン供給モジュール16から印刷装置20に供給され、印刷装置20は媒体Mに対してテストパターン60を印刷する。
詳しくは、図10に示すように、媒体Mに印刷されたテストパターン60は、搬送方向Yに沿って順に配置されたパッチ60Aと、パッチ60Bと、パッチ60Cと、パッチ60Dと、パッチ60Eと、パッチ60Fとによって構成される。パッチ60Aでは、2パス目における調整値はW1である。パッチ60Bでは、2パス目における調整値はW2である。パッチ60Cでは、2パス目における調整値はW3である。パッチ60Dでは、2パス目における調整値はW4である。パッチ60Eでは、2パス目における調整値はW5である。パッチ60Fでは、2パス目における調整値はW6である。
ユーザーは、色ムラや横スジが検出されないテストパターン60における調整値Wnが適正であると判断し、印刷装置20に対して、1回目のパスでノズル39から吐出されるインクの吐出量を標準吐出量Δvと登録し、2回目のパスでノズル39から吐出されるインクの吐出量を標準吐出量Δv+調整値Wnと登録する。
印刷装置20における調整部79は、ユーザーによって登録された適正なインクの吐出量(標準吐出量Δv、標準吐出量Δv+調整値Wn)によって、1回目のパス及び2回目のパスでノズル39からインクが適正に吐出されるように、ヘッド駆動回路83を制御する。
なお、適正なインクの吐出量(標準吐出量Δv、標準吐出量Δv+調整値Wn)は、「パラメーター」の一例である。
このように、本実施形態では、コンピューター2が、印刷装置20に関するパラメーター(適正なインクの吐出量)を検出するためのパッチ(テストパターン60)の印刷を制御し、段階的に2パス目におけるインクの吐出量を変化させたパッチ(テストパターン60)から、印刷装置20に関するパラメーター(適正なインクの吐出量)を検出し、ノズル39から適正にインクが吐出されるように、調整部79がヘッド駆動回路83を制御する。
本実施形態では、ユーザーが検査部Kの状態を評価することによって、適正なインクの吐出量(標準吐出量Δv、標準吐出量Δv+調整値Wn)を取得する。すなわち、検査部Kは、印刷装置20に関するパラメーター(適正なインクの吐出量)を取得するためのものである。テストパターン60では、適正なインクの吐出量を取得するための検査部Kに隣り合う通常部Nが設けられ、通常部Nは検査部Kの状態を目立ちやすくする背景の役割を有する。
図11は、適正なインクの吐出量を検出するための他のパッチの状態を示す模式図である。
図11に示すように、適正なインクの吐出量を検出するためのパッチ70は、第1画像61と第2画像62と第1画像61とが、搬送方向Yに沿って順に配置された構成を有している。すなわち、パッチ70は、第2画像62が第1画像61によって挟まれた構成を有している。
パッチ70は、搬送方向Yに沿って順に配置された第1画像61の通常部N1と、第1画像61の検査部K1と第2画像62の検査部K2とで構成される検査部Kと、第2画像62の通常部N2と、第1画像61の検査部K1と第2画像62の検査部K2とで構成される検査部Kと、第1画像61の通常部N1とを有する。すなわち、パッチ70には、二つの検査部Kが配置されている。一方、テストパターン60のパッチ(例えば、パッチ60A)には、一つの検査部Kが配置されている(図9参照)。
ノズル39から適正にインクが吐出されない場合、パッチ70では色ムラや横スジが二つの検査部Kに生じるので、色ムラや横スジが一つの検査部Kに生じるテストパターン60のパッチ(例えば、パッチ60A)と比べて、色ムラや横スジの数が多くなり、ユーザーは色ムラや横スジの有無を評価しやすくなる。
もちろん、適正な搬送量を検出するためのパッチも、パッチ70と同じ構成であってもよい、すなわち第2画像52が第1画像51によって挟まれた構成であってもよい。
「不良ノズルの影響の抑制」
ところが、検査部Kに配置されるドットを形成するパッチ印刷ノズルが、インク吐出不良となる不良ノズルを含む場合、当該不良ノズルによって検査部Kに色ムラや横スジなどの不具合が生じる。テストパターン60は、インクの吐出が適正でない場合に生じる色ムラや横スジに加えて、当該不良ノズルに起因する色ムラや横スジを有することになるので、ユーザーは、テストパターン60における色ムラや横スジの有無によって、適正なインクの吐出量(標準吐出量Δv、標準吐出量Δv+調整値Wn)を取得することが難しくなる。
本実施形態は、インク吐出不良となる不良ノズルの影響を抑制する優れた構成(コンピュータープログラム)を有しているので、以下にその詳細を説明する。
インク吐出不良となる不良ノズルの影響を抑制するコンピュータープログラムは、搬送量の補正を実施する場合と同じであり、図8に示すように、媒体Mにインクを吐出するための複数のノズル39のうち、吐出不良の不良ノズルの位置を取得する工程(ステップS1)と、パッチ印刷ノズルを分析し、パッチ印刷ノズルの中に不良ノズルが含まれるか否かを判定する工程(ステップS2)と、パッチ印刷ノズルの中に不良ノズルが含まれると判定された場合、パッチ印刷ノズルの位置を補正する工程(ステップS3)とを含む。
ステップS1では、コンピューター2におけるノズル情報取得部14が、ヘッド38に設けられた全ての圧電素子に対して、圧電素子から出力される残留振動に応じた信号(逆起電圧)の状態を観察し、圧電素子から出力される残留振動に応じた信号(逆起電圧)の状態から複数のノズル39のうちインク吐出不良となる不良ノズルの位置を検出する。
ステップS2では、ステップS1で取得された吐出不良となる不良ノズルの位置から、コンピューター2における判定部17が、複数のノズル39のうち検査部Kの印刷に割り当てられるパッチ印刷ノズルの中に、吐出不良となる不良ノズルが含まれるか否かを判定する。
さらに、コンピューター2における判定部17は、検査部Kの印刷に割り当てられるパッチ印刷ノズルの中に、不良ノズルが含まれないように、複数のノズル39におけるパッチ印刷ノズルの位置を補正できるか否かを判定する。
ステップS3では、ステップS2において、不良ノズルが含まれないように複数のノズル39におけるパッチ印刷ノズルの位置を補正できると判定された場合、コンピューター2における補正部18が、パッチ印刷ノズルの中に不良ノズルが含まれないように、複数のノズル39のうち検査部Kの印刷に割り当てられるパッチ印刷ノズルの位置を補正する。
パッチ印刷ノズルの中に不良ノズルが含まれないように、複数のノズル39のうち検査部Kの印刷に割り当てられるパッチ印刷ノズルの位置が補正されると、パッチ印刷ノズルは不良ノズルを含まないので、検査部K(テストパターン60)は、インクの吐出が適正でない場合に生じる色ムラや横スジだけを含むようになり、ユーザーは、テストパターン60における色ムラや横スジの有無によって、適正なインクの吐出量(標準吐出量Δv、標準吐出量Δv+調整値Wn)を確実に取得することができる。
さらに、ステップS2において、不良ノズルが含まれないように複数のノズル39におけるパッチ印刷ノズルの位置を補正できないと判定された場合、コンピューター2における補正部18は、パッチ印刷ノズルにおける不良ノズルの数が最も少なくなるように、複数のノズル39のうち検査部Kの印刷に割り当てられるパッチ印刷ノズルの位置を補正する。
パッチ印刷ノズルにおける不良ノズルの数が最も少なくなるようにパッチ印刷ノズルの位置が補正されると、パッチ印刷ノズルに含まれる不良ノズルの数が最も少なくなるので、パッチ印刷ノズルに含まれる不良ノズルの数が多い場合と比べて、検査部K(テストパターン60)に対する不良ノズルの影響が小さくなり、ユーザーは、テストパターン60から適正なインクの吐出量(標準吐出量Δv、標準吐出量Δv+調整値Wn)を取得しやすくなる。
さらに、通常部Nを形成する通常ノズルが不良ノズルを含むと、不良ノズルによって、通常部Nの中にドットが形成されない不良ラスターライン(ドット抜け)が生じ、当該不良ラスターラインによって通常部Nに横スジや色ムラなどが生じることになる。すると、テストパターン60は、検査部Kに生じる色ムラや横スジに加えて、通常部Nに生じる色ムラや横スジを有することになるので、検査部Kにおける色ムラや横スジの有無の評価が難しくなる。
また、搬送量の補正を行うためのテストパターン50も同様であり、通常部Nを形成する通常ノズルが不良ノズルを含むと、不良ノズルによって、通常部Nの中にドットが形成されない不良ラスターライン(ドット抜け)が生じ、当該不良ラスターラインが色ムラや横スジとなるので、検査部Kにおける横スジの有無の評価が難しくなる。
本実施形態では、不良ノズルによってドット抜けとなる画素の近くに配置される画素に形成されるドットを大きくする補正処理、または不良ノズルによってドット抜けとなる画素の近くに余分なドットを配置する補正処理を行って、通常部Nにおけるドット抜けの影響を小さくしている。
かかる構成によって、不良ノズルによって通常部Nの中に形成される色ムラや横スジを目立ちにくくし、検査部Kにおける色ムラや横スジの有無を評価しやすくしている。
なお、本願に関するコンピュータープログラム、及び本願に関するコンピュータープログラムにより実現される機能部分(ノズル情報取得部14、判定部17、補正部18)が印刷装置20に搭載された構成であってもよい。
さらに、印刷システム1を本願における印刷装置とし、当該印刷装置が、印刷制御装置2と、当該印刷制御装置2の出力装置(印刷装置20)とを有する構成であってもよい。
1…印刷システム、2…コンピューター(印刷制御装置)、3…本体部、4…表示部、5…アプリケーションプログラム、6…ハードディスク、7…プリンタードライバー、8…解像度変換モジュール、9…色変換モジュール、10…ハーフトーンモジュール、11…ラスタライザ、14…ノズル情報取得部、16…テストパターン供給モジュール、17…判定部、18…補正部、20…印刷装置、50,60…テストパターン、71…受信バッファーメモリー、72…イメージバッファー、74…コントローラー、76…メモリー、79…調整部、81…主走査駆動回路、82…副走査駆動回路、83…ヘッド駆動回路。

Claims (6)

  1. 印刷装置における複数パスによって形成され、前記印刷装置に関するパラメーターを検出するためのパッチの印刷を制御する印刷制御装置であって、
    媒体に液体を吐出するための複数のノズルのうち、吐出不良の不良ノズルの位置を取得するノズル情報取得部と、
    前記複数のノズルのうち前記パッチの印刷に割り当てられるパッチ印刷ノズルの中に、前記不良ノズルが含まれるか否かを判定する判定部と、
    前記判定部が前記パッチ印刷ノズルの中に前記不良ノズルが含まれると判定した場合、前記パッチ印刷ノズルの位置を補正する補正部と、を備え、
    前記パッチは、前記パラメーターを取得するための第1領域と、前記第1領域に隣り合う第2領域とを含み、
    前記判定部は、前記第1領域の印刷に割り当てられる前記パッチ印刷ノズルの中に、前記不良ノズルが含まれるか否かを判定し、
    前記パラメーターは、前記媒体を搬送方向に搬送する搬送量を含むことを特徴とする印刷制御装置。
  2. 印刷装置における複数パスによって形成され、前記印刷装置に関するパラメーターを検出するためのパッチの印刷を制御する印刷制御装置であって、
    媒体に液体を吐出するための複数のノズルのうち、吐出不良の不良ノズルの位置を取得するノズル情報取得部と、
    前記複数のノズルのうち前記パッチの印刷に割り当てられるパッチ印刷ノズルの中に、前記不良ノズルが含まれるか否かを判定する判定部と、
    前記判定部が前記パッチ印刷ノズルの中に前記不良ノズルが含まれると判定した場合、前記パッチ印刷ノズルの位置を補正する補正部と、を備え、
    前記パッチは、前記パラメーターを取得するための第1領域と、前記第1領域に隣り合う第2領域とを含み、
    前記判定部は、前記第1領域の印刷に割り当てられる前記パッチ印刷ノズルの中に、前記不良ノズルが含まれないように前記パッチ印刷ノズルの位置を補正できるか否かを判定し、前記不良ノズルが含まれないように前記パッチ印刷ノズルの位置を補正できないと判定した場合、前記補正部は、前記不良ノズルが最も少ない条件にて前記パッチ印刷ノズルの位置を補正することを特徴とする印刷制御装置。
  3. 前記パラメーターは、前記媒体を搬送方向に搬送する搬送量を含むことを特徴とする請求項2に記載の印刷制御装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の印刷制御装置からの指示に基づきパッチを印刷する印刷部と、
    前記パッチから取得されたパラメーターに基づいて調整する調整部と、を備えることを特徴とする印刷装置。
  5. 印刷装置に関するパラメーターを検出するためのパッチの印刷位置を決定するコンピュータープログラムであって、
    媒体に液体を吐出するための複数のノズルのうち、吐出不良の不良ノズルの位置を取得する工程と、
    前記複数のノズルのうち前記パッチの印刷に割り当てられるパッチ印刷ノズルの中に、前記不良ノズルが含まれるか否かを判定する工程と、
    前記パッチ印刷ノズルの中に前記不良ノズルが含まれると判定された場合、前記パッチ印刷ノズルの位置を補正する工程と、を有し、
    前記パッチは、前記パラメーターを取得するための第1領域と、前記第1領域に隣り合う第2領域とを含み、
    前記パラメーターは、前記媒体を搬送方向に搬送する搬送量を含み、
    前記判定する工程は、前記第1領域の印刷に割り当てられる前記パッチ印刷ノズルの中に、前記不良ノズルが含まれるか否かを判定することを特徴とするコンピュータープログラム。
  6. 印刷装置に関するパラメーターを検出するためのパッチの印刷位置を決定するコンピュータープログラムであって、
    媒体に液体を吐出するための複数のノズルのうち、吐出不良の不良ノズルの位置を取得する工程と、
    前記複数のノズルのうち前記パッチの印刷に割り当てられるパッチ印刷ノズルの中に、前記不良ノズルが含まれるか否かを判定する工程と、
    前記パッチ印刷ノズルの中に前記不良ノズルが含まれると判定された場合、前記パッチ印刷ノズルの位置を補正する工程と、を有し、
    前記パッチは、前記パラメーターを取得するための第1領域と、前記第1領域に隣り合う第2領域とを含み、
    前記判定する工程は、前記第1領域の印刷に割り当てられる前記パッチ印刷ノズルの中に、前記不良ノズルが含まれないように前記パッチ印刷ノズルの位置を補正できるか否かを判定し、前記不良ノズルが含まれないように前記パッチ印刷ノズルの位置を補正できないと判定した場合、前記補正する工程は、前記不良ノズルが最も少ない条件にて前記パッチ印刷ノズルの位置を補正することを特徴とするコンピュータープログラム。
JP2016234741A 2016-12-02 2016-12-02 印刷装置、印刷制御装置、及びコンピュータープログラム Active JP7022296B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016234741A JP7022296B2 (ja) 2016-12-02 2016-12-02 印刷装置、印刷制御装置、及びコンピュータープログラム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016234741A JP7022296B2 (ja) 2016-12-02 2016-12-02 印刷装置、印刷制御装置、及びコンピュータープログラム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018089844A JP2018089844A (ja) 2018-06-14
JP7022296B2 true JP7022296B2 (ja) 2022-02-18

Family

ID=62564175

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016234741A Active JP7022296B2 (ja) 2016-12-02 2016-12-02 印刷装置、印刷制御装置、及びコンピュータープログラム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7022296B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6870646B2 (ja) * 2018-03-30 2021-05-12 ブラザー工業株式会社 液体吐出装置
JP7249909B2 (ja) 2019-08-16 2023-03-31 株式会社Screenホールディングス 色合わせ方法および色合わせプログラム

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005104147A (ja) 2003-09-10 2005-04-21 Fuji Photo Film Co Ltd インクジェット記録装置及び吐出不良検出方法
JP2005280192A (ja) 2004-03-30 2005-10-13 Seiko Epson Corp インクジェットプリンタ
JP2005288910A (ja) 2004-03-31 2005-10-20 Canon Inc インクジェット記録装置およびインクジェット記録方法
JP2012158067A (ja) 2011-01-31 2012-08-23 Canon Inc インクジェット記録装置
JP2013215900A (ja) 2012-04-04 2013-10-24 Seiko Epson Corp 印刷装置および印刷方法
JP2014210360A (ja) 2013-04-17 2014-11-13 富士フイルム株式会社 画像記録装置及びその制御方法並びにプログラム
CN104442038A (zh) 2013-09-13 2015-03-25 研能科技股份有限公司 适用于打印模块的打印补偿方法
JP2018079633A (ja) 2016-11-17 2018-05-24 ローランドディー.ジー.株式会社 インクジェットプリンタ及び印刷方法

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005104147A (ja) 2003-09-10 2005-04-21 Fuji Photo Film Co Ltd インクジェット記録装置及び吐出不良検出方法
JP2005280192A (ja) 2004-03-30 2005-10-13 Seiko Epson Corp インクジェットプリンタ
JP2005288910A (ja) 2004-03-31 2005-10-20 Canon Inc インクジェット記録装置およびインクジェット記録方法
JP2012158067A (ja) 2011-01-31 2012-08-23 Canon Inc インクジェット記録装置
JP2013215900A (ja) 2012-04-04 2013-10-24 Seiko Epson Corp 印刷装置および印刷方法
JP2014210360A (ja) 2013-04-17 2014-11-13 富士フイルム株式会社 画像記録装置及びその制御方法並びにプログラム
CN104442038A (zh) 2013-09-13 2015-03-25 研能科技股份有限公司 适用于打印模块的打印补偿方法
JP2018079633A (ja) 2016-11-17 2018-05-24 ローランドディー.ジー.株式会社 インクジェットプリンタ及び印刷方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2018089844A (ja) 2018-06-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4909321B2 (ja) 画像処理方法、プログラム、画像処理装置、画像形成装置及び画像形成システム
JP4992788B2 (ja) 補正値算出方法、及び、液体吐出方法
US7950768B2 (en) Method of calculating correction value, method of ejecting liquid, and liquid ejecting apparatus
US20100201726A1 (en) Fluid ejecting apparatus and manufacturing method of fluid ejecting apparatus
JP2014069322A (ja) 画像形成装置
JP2003011345A (ja) プリンタにおける紙送り誤差の補正
JP2012187859A (ja) 画像形成装置、画像補正方法および画像補正プログラム
JP2008284707A (ja) インクジェット記録装置および記録方法
JP5211884B2 (ja) 液体噴射方法、液体噴射装置
JP2007015269A (ja) 記録装置および記録位置制御方法
JP5593829B2 (ja) 印刷装置の印刷濃度を補正する方法および印刷装置
JP2012200915A (ja) 液体吐出装置
CN110893726B (zh) 印刷装置、印刷方法以及印刷浓度的补正方法
JP7022296B2 (ja) 印刷装置、印刷制御装置、及びコンピュータープログラム
JP2011218565A (ja) 画像記録装置
JP2003011344A (ja) インターレース記録モードを有するプリンタにおける紙送り誤差の補正
JP2006305993A (ja) インクジェット記録装置、該装置に対する画像データ供給装置および前記記録装置を制御するための方法
JP2009119665A (ja) 液体吐出装置
JP2003011474A (ja) プリンタにおける紙送り誤差の補正
JP4433803B2 (ja) 印刷装置、印刷制御装置、印刷方法、調査方法およびプログラム
JP4292741B2 (ja) 印刷装置、ドット形成判定方法、コンピュータプログラム、記録媒体、及び、コンピュータシステム
JP4421441B2 (ja) プリント装置及びその調整方法
JP2003231246A (ja) プリンタにおける紙送り誤差の補正
JP4661717B2 (ja) 印刷装置、及び、ドット形成判定方法
JP4428024B2 (ja) 液体吐出装置、印刷制御装置、プログラム、液体吐出方法、および、液体吐出システム

Legal Events

Date Code Title Description
RD05 Notification of revocation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7425

Effective date: 20180910

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20190402

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190904

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200715

RD07 Notification of extinguishment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7427

Effective date: 20200803

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200901

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20201023

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210209

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210407

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210824

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20210915

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20211020

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20211102

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20211108

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20211216

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20220106

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220119

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7022296

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150