JP7020649B2 - 振動抑制装置と振動抑制方法 - Google Patents

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Description

本発明は、振動抑制装置と振動抑制方法に関する。
振動抑制装置は、モータで駆動し並進又は回転運動をする機械装置に対してモータに移動指令に基づくトルク指令を出力し、機械装置に発生する振動を抑制する。特許文献1が開示する振動抑制装置は、機械装置を駆動することで発生する振動と逆の位相の振動に対応する補償トルク指令を生成し、機械装置に対して出力するトルク指令に加算する。
特開2017-138821号公報
補償トルク指令をトルク指令に加算する時刻は移動距離と加減速条件等によって試行錯誤的に決定する必要があったので、実加工に適用するのが困難であった。
本発明の目的は、補償トルク指令をトルク指令に入力する時刻を自動で決定できる振動抑制装置と振動抑制方法を提供することである。
請求項1の振動抑制装置は、モータにより駆動され並進又は回転運動をする機械装置に対して前記モータの移動指令に基づくトルク指令を出力するトルク指令出力部を有し、該トルク指令出力部が出力した前記トルク指令により前記機械装置に発生する振動を抑制する振動抑制装置において、前記機械装置を駆動することで発生する振動と逆の位相の振動に対応する補償トルク指令を生成するトルク指令生成手段と、前記トルク指令生成手段が生成した前記補償トルク指令を、前記トルク指令出力部が出力する前記トルク指令に入力する入力時刻を決定する入力時刻決定手段と、前記トルク指令生成手段が生成した前記補償トルク指令を、前記入力時刻決定手段が決定した前記入力時刻に、前記トルク指令出力部が出力する前記トルク指令に入力する入力手段とを備え、前記入力時刻決定手段は、前記機械装置の送り運動中における前記移動指令を二階微分した加速度指令と、前記トルク指令の間の遅れを位相差Tとし、前記加速度指令が最大となる時刻を前記加速度指令における位相基準点Tとし、前記補償トルク指令と前記トルク指令の間の遅れを位相差Tとし、前記入力時刻をTとした場合に、以下の式、T=T-T+Tを用いて前記入力時刻を決定することを特徴とする。機械装置の送り運動中に、加速度指令で励起する振動は-sin(ω(t-(T-T)))である。補償トルク指令で励起する振動はsin(ω(t-(T-T)))である。本態様は、T-T=T-TとなるTを求める。故に本態様はT=T-T+Tを用いて補償トルク指令の入力時刻を適切に求めることができる。故に振動抑制装置は加減速による固有振動と逆の位相の振動の発生を抑制できる。
請求項2の振動抑制装置の前記入力時刻決定手段は、前記移動指令から前記トルク指令までの周波数応答特性を求め、前記機械装置に発生する振動の周波数とその周波数における位相遅れ角とに基づき、前記位相差Tを算出する第一位相差算出手段を備えるとよい。振動抑制装置は、移動指令からトルク指令までの周波数応答特性を求め、機械装置に発生する振動の周波数とその周波数における位相遅れ角とに基づき、位相差Tを算出できるので、入力時刻を適切に求めることができる。
請求項3の振動抑制装置の前記入力時刻決定手段は、前記位相差Tを算出する第二位相差算出手段を備え、前記第二位相差算出手段は、前記補償トルク指令をステップ入力とした場合に励起する振動に対して、前記補償トルク指令を矩形波状として励起する振動の遅れを位相差Tとして算出する矩形波位相差算出手段と、前記補償トルク指令に対して、前記入力手段が前記補償トルク指令を前記トルク指令に入力した入力済みトルク指令の遅れであって、前記機械装置の周波数特性に起因する位相差を位相差Tとして算出する機械位相差算出手段と、前記補償トルク指令に適用するフィルタに起因する時間の遅れである位相差Tを用いて算出するフィルタ位相差取得手段とを備え、以下の式、T=T+T+Tを用いて前記位相差Tを算出するとよい。振動抑制装置は、矩形波状入力に起因する位相差T、機械装置の周波数特性に起因する位相差T、フィルタに起因する位相差Tを算出する。振動抑制装置は、T=T+T+Tを用いて位相差Tを算出する。故に振動抑制装置は、ステップ入力、機械装置の周波数特性、フィルタに起因する遅れを考慮した位相差Tを算出できるので、より適切な入力時刻を決定できる。
請求項4の振動抑制装置において、前記送り運動中における前記加速度指令の波形は二等辺三角形の山型であり、前記加速度指令が最大となる時刻とは、前記加速度指令を微分した加加速度の正負が逆転する時刻であるとよい。送り移動中の加速度指令の波形は二等辺三角形の山型であるので、その頂点である最大となる時刻は、加速度指令を微分した加加速度(躍度)の正負が逆転する時刻と一致する。故に振動抑制装置は加加速度を求めることで、位相基準点を容易に算出できる。
請求項5の振動抑制装置において、前記送り運動中における前記加速度指令の波形は等脚台形であり、前記加速度指令が最大となる時刻とは、前記加速度指令を微分した加加速度が0となる区間の1/2に対応する時刻であるとよい。送り移動中の加速度指令の波形は等脚台形であるので、その上底に対応する、加速度指令を微分した加加速度(躍度)が0となる区間の1/2に対応する時刻に、加速度指令は最大値をとる。故に振動抑制装置は加加速度を求めることで、位相基準点を容易に算出できる。
請求項6の振動抑制装置の前記トルク指令生成手段は、前記機械装置に対して前記トルク指令出力部が基準補償トルク指令Ncsを出力した時の前記モータのトルクの振動振幅Aを取得する第一取得手段と、前記機械装置の基準送り運動中における前記移動指令を二階微分した前記加速度指令の最大値Aと、前記モータのトルクの振動振幅Aを取得する第二取得手段と、前記機械装置の送り運動中における前記移動指令を二階微分した前記加速度指令の最大値Arefを取得する第三取得手段と、前記機械装置に対して前記トルク指令出力部が前記基準補償トルク指令Ncsを出力した時に励起する振動の減衰比ζを算出する減衰比算出手段と、前記補償トルク指令の大きさをNとした場合に、前記基準補償トルク指令Ncs、前記第一取得手段が取得した前記振動振幅A、前記第二取得手段が取得した最大値Aと振動振幅A、前記第三取得手段が取得した前記最大値Aref、前記減衰比算出手段が算出した前記減衰比ζ、前記機械装置の固有振動数F、前記入力手段が前記補償トルク指令を前記トルク指令に入力してから加減速が終了する迄の時間tに基づく以下の式、N=Aref×(A/A)×(Ncs/A)×(1/e-2πζFtd)を用いて前記補償トルク指令の大きさNを決定する決定手段とを備えるとよい。
請求項7の振動抑制方法は、モータにより駆動され並進又は回転運動をする機械装置に対して前記モータの移動指令に基づくトルク指令を出力するトルク指令出力部を有し、該トルク指令出力部が出力した前記トルク指令により前記機械装置に発生する振動を抑制する振動抑制装置の振動抑制方法において、前記機械装置を駆動することで発生する振動と逆の位相の振動に対応する補償トルク指令を生成するトルク指令生成工程と、前記トルク指令生成工程で生成した前記補償トルク指令を、前記トルク指令出力部が出力する前記トルク指令に入力する入力時刻を決定する入力時刻決定工程と、前記トルク指令生成工程で生成した前記補償トルク指令を、前記入力時刻決定工程で決定した前記入力時刻に、前記トルク指令出力部が出力する前記トルク指令に入力する入力工程とを備え、前記入力時刻決定工程は、前記機械装置の送り運動中における前記移動指令を二階微分した加速度指令と、前記トルク指令の間の遅れを位相差Tとし、前記加速度指令が最大となる時刻を前記加速度指令における位相基準点Tとし、前記補償トルク指令と前記トルク指令の間の遅れを位相差Tとし、前記入力時刻をTとした場合に、以下の式、T=T-T+Tを用いて前記入力時刻を決定することを特徴とする。故に振動抑制装置は上記工程を行うことで、請求項1記載の効果を得ることができる。
工作機械1の斜視図。 数値制御装置30と工作機械1の電気的構成を示すブロック図。 駆動回路53Aのサーボ制御系を示す図。 菱形状の移動経路を示す図。 加速度指令とトルク指令の夫々の時間変化を示す図表。 位相遅れ時間と位相角の関係を示す図表。 三角形状の加速度指令と躍度指令の夫々の時間変化を示す図表。 台形状の加速度指令と躍度指令の夫々の時間変化を示す図表。 加速度指令で励起する振動波形と位相差Tを示す図表。 補償トルク指令で励起する振動波形と位相差Tを示す図表。 工作機械の位置指令を入力、トルク出力を出力とした時の周波数特性を示した図表。 補償トルク指令のステップ入力の重ね合わせによる振動の位相差Tを示す図表。 補償トルク指令のステップ入力におけるt5,t6の各位相を示す図表。 工作機械の周波数特性を示す図表。 フィルタ特性を示す図表。 補償トルク指令に適用したフィルタによる位相差Tを示す図表。 加速度指令、補償トルク指令、モータトルク振動の夫々の時間変化を示す図表。 入力時刻決定処理の流れ図。 位相差T、T、T、T、位相基準点T、入力時刻Tを示す図表。 基準送り運動中の運動方向反転の態様を示す図表。 基準送り運動における基準加速度指令とモータトルクの夫々の時間変化を示す図表。 基準補償トルク指令入力後におけるモータトルク振動の時間変化を示す図表。 図22のモータトルク振動の時間変化の初期部分を詳細に示した図表。 加速度指令と補償トルク指令の夫々の時間変化を示した図表。 補償パラメータ決定処理の流れ図。 メイン処理の流れ図。 補償トルク入力処理の流れ図。 補償無しのシミュレーション結果を示す図表。 補償有りのシミュレーション結果を示す図表。
本発明の実施形態を説明する。以下説明は、図中に矢印で示す左右、前後、上下を使用する。工作機械1の左右方向、前後方向、上下方向は夫々工作機械1のX軸方向、Y軸方向、Z軸方向である。図1に示す工作機械1は主軸9に装着した工具4を回転し、テーブル13上面に保持した被削材3に切削加工を施す機械である。数値制御装置30(図2参照)は工作機械1の動作を制御するものである。
図1を参照し、工作機械1の構造を説明する。工作機械1は、基台2、コラム5、主軸ヘッド7、主軸9、テーブル装置10、工具交換装置20、制御箱6、操作パネル15(図2参照)等を備える。基台2は金属製の略直方体状の土台である。コラム5は基台2上部後方に立設する。主軸ヘッド7はコラム5前面に沿ってZ軸方向に移動可能に設ける。主軸ヘッド7は内部に主軸9を回転可能に支持する。主軸9は主軸ヘッド7下部に装着穴(図示略)を有する。主軸9は該装着穴に工具4を装着し、主軸モータ52(図2参照)の駆動で回転する。主軸モータ52は主軸ヘッド7に設ける。主軸ヘッド7はコラム5前面に設けたZ軸移動機構(図示略)でZ軸方向に移動する。数値制御装置30はZ軸モータ51の駆動を制御することで、主軸ヘッド7をZ軸方向に移動制御する。
テーブル装置10は、Y軸移動機構(図示略)、Y軸テーブル12、X軸移動機構(図示略)、テーブル13等を備える。Y軸移動機構は基台2上面前側に設け、一対のY軸レール、Y軸ボール螺子、Y軸モータ54(図2参照)等を備える。一対のY軸レールとY軸ボール螺子はY軸方向に延びる。一対のY軸レールは上面にY軸テーブル12をY軸方向に案内する。Y軸テーブル12は略直方体状に形成し、底部外面にナット(図示略)を備える。該ナットはY軸ボール螺子に螺合する。Y軸モータ54がY軸ボール螺子を回転すると、Y軸テーブル12はナットと共に一対のY軸レールに沿って移動する。故にY軸移動機構はY軸テーブル12をY軸方向に移動可能に支持する。
X軸移動機構はY軸テーブル12上面に設け、一対のX軸レール(図示略)、X軸ボール螺子(図示略)、X軸モータ53(図2参照)等を備える。X軸レールとX軸ボール螺子はX軸方向に延びる。テーブル13は平面視矩形板状に形成し、Y軸テーブル12上面に設ける。テーブル13は底部にナット(図示略)を備える。該ナットはX軸ボール螺子に螺合する。X軸モータ53がX軸ボール螺子を回転すると、テーブル13はナットと共に一対のX軸レールに沿って移動する。故にX軸移動機構はテーブル13をX軸方向に移動可能に支持する。故にテーブル13は、Y軸移動機構、Y軸テーブル12、X軸移動機構により、基台2上をX軸方向とY軸方向に移動可能である。
工具交換装置20は主軸ヘッド7の前側に設け、円盤型の工具マガジン21を備える。工具マガジン21は外周に複数の工具(図示略)を放射状に保持し、工具交換指令が指示する工具を工具交換位置に位置決めする。工具交換指令はNCプログラムで指令する。工具交換位置は工具マガジン21の最下部位置である。工具交換装置20は主軸9に装着する工具4と工具マガジン21に取り付けられた工具とを主軸ヘッド7の上昇、工具マガジン21の回転、主軸ヘッド7の下降の一連の動作により入れ替え交換する。
制御箱6は数値制御装置30(図2参照)を格納する。数値制御装置30は、工作機械1に設けたZ軸モータ51、主軸モータ52、X軸モータ53、Y軸モータ54(図2参照)を夫々制御し、テーブル13上に保持した被削材3と主軸9に装着した工具4を相対移動することで各種加工を被削材3に施す。各種加工とは、例えばドリル、タップ等を用いた穴空け加工、エンドミル、フライス等を用いた側面加工等である。
操作パネル15は、例えば工作機械1を覆うカバー(図示略)の外壁に設ける。操作パネル15は入力部16と表示部17(図2参照)を備える。入力部16は各種情報、操作指示等の入力を受け付け、後述する数値制御装置30に出力する。表示部17は後述する数値制御装置30からの指令に基づき、各種画面を表示する。
図2を参照し、数値制御装置30と工作機械1の電気的構成を説明する。数値制御装置30と工作機械1は、CPU31、ROM32、RAM33、記憶装置34、入出力部35、駆動回路51A~55A等を備える。CPU31は数値制御装置30を統括制御する。ROM32は、メインプログラム、入力時刻決定プログラム、補償パラメータ決定プログラムを含む各種プログラム等を記憶する。メインプログラムは、メイン処理(図26参照)を実行するものである。メイン処理は、NCプログラムを一行ずつ読み込んで各種動作を実行する。NCプログラムは各種制御指令を含む複数行で構成し、工作機械1の軸移動、工具交換等を含む各種動作を行単位で制御するものである。入力時刻決定プログラムは、後述する入力時刻決定処理(図18参照)を実行するものであり、補償トルク指令のトルク指令への入力時刻を決定するものである。補償パラメータ決定プログラムは、後述する補償パラメータ決定処理(図25参照)を実行するものであり、後述する補償パラメータを決定するものである。RAM33は各種情報を一時的に記憶する。記憶装置34は不揮発性であり、NCプログラム、各種情報を記憶する。CPU31は作業者が操作パネル15の入力部16で入力したNCプログラムに加え、外部入力で読み込んだNCプログラム等を記憶装置34に記憶できる。
駆動回路51AはZ軸モータ51とエンコーダ51Bに接続する。駆動回路52Aは主軸モータ52とエンコーダ52Bに接続する。駆動回路53AはX軸モータ53とエンコーダ53Bに接続する。駆動回路54AはY軸モータ54とエンコーダ54Bに接続する。駆動回路55Aは工具マガジン21を駆動するマガジンモータ55とエンコーダ55Bに接続する。Z軸モータ51、主軸モータ52、X軸モータ53、Y軸モータ54、マガジンモータ55は何れもサーボモータである(以下総称する場合は単にモータと呼ぶ)。駆動回路51A~55AはCPU31から指令を受け、対応する各モータ51~55に駆動電流を夫々出力する。駆動回路51A~55Aはエンコーダ51B~55Bからフィードバック信号を受け、位置と速度のフィードバック制御を行う。入出力部35は操作パネル15の入力部16と表示部17に夫々接続する。
図3を参照し、駆動回路53Aのサーボ制御系を説明する。駆動回路51A~55Aのサーボ制御系は同一の構成であるので、駆動回路53Aのサーボ制御系を一例として説明する。X軸モータ53のエンコーダ53Bは、X軸モータ53の現在の位置情報を位置フィードバック信号として、加算器62に出力する。数値制御装置30はNCプログラムの制御指令に基づき位置指令を生成し、駆動回路53Aに出力する。駆動回路53Aは位置指令に従い、X軸モータ53が動作するようにX軸モータ53に出力する駆動電流を制御する。
駆動回路53Aの加算器62は、位置指令と実際の位置の信号である位置フィードバック信号の位置偏差を算出し、該位置偏差に位置比例ゲインを乗ずることで速度指令を算出する。加算器63は、算出した速度指令と実際の速度、即ち位置フィードバック信号を微分器64で微分して得た速度フィードバック信号との速度偏差を算出する。加算器67は、加算器63が算出した速度偏差に速度比例ゲインを乗ずることで得た電流指令(比例)と、上記速度偏差を積分器65で積分してその積分結果に速度積分ゲインを乗ずることで得た電流指令(積分)を加算し、トルク指令を生成する。電流制御部68は、加算器67が生成したトルク指令に対し後述する補償トルク指令を加算して得られる電流指令に基づき、X軸モータ53に流れる電流の通電制御を行う。
補償トルク指令を説明する。補償トルク指令は、テーブル装置10を駆動し、テーブル13に発生する振動に対して180°位相が異なる振動を発生する為のトルク指令(電流)であり、電流信号である。補償トルク指令は、テーブル13に発生する振動を打ち消すことができる。数値制御装置30のCPU31は、X軸モータ53の加速度指令の出力開始をトリガとし、後述する入力時刻Tに、後述する大きさNの補償トルク指令をX軸モータ53に出力するトルク指令に入力する。加速度指令は、位置指令を二階微分して得られる。加速度指令は加速又は減速指令を含む概念である。加速又は減速指令は、例えばテーブル13の移動開始時、移動停止時、又は移動方向反転時等に生成する。加速度指令の出力開始とは、加速度指令が0から0以外に変化した時点を指す。
図4,図5を参照し、加減速で発生する残留振動を説明する。補償トルク指令生成の為に必要な情報は、発生する残留振動の振幅と、発生する残留振動の位相である。残留振動の振幅は、補償トルクの大きさNの調整に必要である。残留振動の位相は、補償トルク指令の入力時刻Tの調整に必要である。数値制御装置30は、加減速で発生する残留振動の位相を予測できれば、そこから適切な入力時刻Tを求め、該入力時刻Tに補償トルク指令を入力することで、加減速により発生する残留振動と逆位相の振動を発生できる。
例えば、図4に示す菱形状の移動経路に沿ってテーブル13が移動する場合、テーブル13の加速度指令は菱形の各頂点付近で出力される。図5は、図4の移動経路のX軸方向反転部分における加速度指令の時間変化を示す。実線は加速度指令を示し、点線はトルク指令を示す。加速度指令は、加減速開始点tで出力を開始する。加速度指令は時間に比例して増大し、tで加速度最大点に達する。その後、時間に比例して減少し、加減速終了点tで出力を終了する。トルク指令における点線の四角で囲んだ部分p1は、残留振動が発生している部分である。残留振動は、主に機械の固有振動周期Tに等しい周期の振動である。よってこれ以降、残留振動とは機械の固有振動周期Tの振動のことを指すものとする。残留振動の発生を予測して補償トルクを印加するには、加速度指令の変化と残留振動の位相との関係を明らかにする必要がある。以下、説明する。
図6を参照し、位相差と位相角の関係の定義について説明する。位相差Tについて、位相が遅れる方向が負であり、進む方向が正である。位相が遅れる方向が負とは、時刻増加であり、時間軸の右側に移動することを意味する。位相が進む方向が正とは、時刻減少であり、時間軸の左側に進むことを意味する。一方、位相角φ°について、位相が遅れる方向が負であり、進む方向が正である。位相が遅れる方向が負とは、角度減少であり、時計回りを意味する。位相が進む方向が正とは、角度増加であり、反時計回りを意味する。ここで、振動の周期をTとしたとき、位相遅れ時間Tと位相角φ°の換算式は、以下の数1の通りである。
[数1]
φ=360(T/T
図7を参照し、加減速による残留振動の位相について説明する。図7(a)は、加速度指令の時間変化を示す。図7(b)は、躍度指令の時間変化である。躍度は、加速度の微分であり、加加速度とも呼ぶ。加減速による振動は、この躍度指令がステップ上に変化するタイミングで発生するものと考える。tに加速度指令の出力が開始してからtに加速度最大点に達するまでの時間をT、Tに対応する位相角をφ°とする。図7(a)に示すように、加速度指令は、加減速開始点tで出力を開始する。加速度指令は時間に比例して増大し、tで加速度最大点に達する。その後、時間に比例して減少し、加減速終了点tで出力を終了する。加速度指令の波形は、二等辺三角形状である。同様にt~tまでの時間も、Tである。
躍度指令がステップ上に変化する加減速開始点t、加速度最大点t、加減速終了点tを加振点とする。各加振点の振動を、以下の通りとする。
・t・・・Asin(ωt+φ
・t・・・-2Asinωt
・t・・・Asin(ωt-φ
減衰が無いと仮定すると、残留振動Xは、各加振点の振動の和として、以下の数2として表すことができる。
[数2]
X=Asin(ωt+φ)-2Asinωt+Asin(ωt-φ
=2A(1-cosφ)sin(ωt±π)
上記数2より、残留振動の位相は、加速度が最大となる時点で発生する振動の位相に等しいことが分かる。故に本実施形態は、加速度指令が二等辺三角形状の場合、加速度最大点tを残留振動の位相基準点に設定できる。図7(b)に示すように、位相基準点は、躍度指令が正から負に反転する時刻である。本実施形態は、位相基準点で補償トルク指令を入力することで、残留振動の逆位相の振動を励起できる。
図8を参照し、加速度指令が台形波の場合の残留振動の位相について説明する。図8(a)は、加速度指令の時間変化を示す。図8(b)は、躍度指令の時間変化である。図8(a)に示すように、加速度指令は、加減速開始点tで出力を開始する。加速度指令は時間に比例して増大し、t2-1で加速度最大点に達し、t2-2まで一定である。t2-2から時間に比例して減少し、加減速終了点tで出力を終了する。加速度指令の波形は、等脚台形状である。t~tまでの時間をT、Tの位相角をφ°とする。加速度指令が増大するt~t2-1までの時間、加速度指令が減少するt2-2~tまでの時間をそれぞれT、Tの位相角をφ°とする。
躍度指令がステップ上に変化する加減速開始点t、第一加速度最大点t2-1、第二加速度最大点t2-2、加減速終了点tを加振点とする。各加振点の振動の位相及び振幅を、以下とする。
・加減速開始点t・・・Asin(ωt+1/2φ
・第一加速度最大点t2-1・・・-Asin(ωt+1/2φ-φ
・第二加速度最大点t2-2・・・-Asin(ωt-1/2φ-φ
・加減速終了点t・・・Asin(ωt-1/2φ
残留振動Aは、各加振点での振動の和として、以下の数3として表すことができる。
[数3]
X=2Asinωtcos(1/2φ)-2Asinωtcos(1/2φ-φ
=2A(cos(1/2φ)-cos(1/2φ-φ))sinωt
よって、加速度指令の波形が等脚台形状の場合も加速度指令の波形が二等辺三角形形状の場合と同様に、残留振動の位相は加減速時間の中間時点であることが分かる。故に本実施形態は、加速度指令が等脚台形状の波形の場合、第一加速度最大点t2-1と第二加速度最大点t2-2の中間時点を位相基準点に設定できる。
本実施形態は、補償トルク指令のより適切な入力時刻Tを決定する為、前記サーボ制御系の持つ種々の遅れについても考慮することが好ましい。図9は、加速度指令の時間変化と、その加速度指令によって励起する振動の波形を示す図表である。加速度指令が最大となる時刻は位相基準点Tである。位相基準点Tに対して、加速度指令によって励起する振動の遅れを位相差Tとする。この場合、加速度指令によって励起する振動は、-sin(ω(t-(T-T)))である。一方、図10は、補償トルク指令の時間変化と、その補償トルク指令によって励起する振動の波形を示す図表である。補償トルク指令の入力時刻はTである。入力時刻Tに対して、補償トルク指令によって励起する振動の遅れを位相差Tとする。この場合、補償トルク指令によって励起する振動は、sin(ω(t-(T-T)))である。ここで、入力時刻Tは、T-T=T-Tとなるように決定すればよい。故に数値制御装置30は、入力時刻Tを、以下の数4により導出できる。
[数4]
=T-T+T
加速度指令とトルク出力間の位相差Tについて説明する。図3に示すように、加速度指令は位置指令の二階微分である。トルク出力は、電流制御部68からX軸モータ53に出力する電流指令である。加速度指令とトルク出力間には機械系及び制御系の特性により位相差Tが生じる。
図11は、工作機械1の位置指令を入力、トルク出力を出力としたときの周波数特性を示した図表である。例えば、機械の固有振動数Fが52.6Hzであった場合、位置指令出力からトルク出力までの位相差は-95.88°である。加速度指令から位置指令までの位相差は-180°であるから、この場合において、加速度指令の固有振動成分とトルク出力間の位相差Tは、以下の数5により導出される。
[数5]
=(1/52.6)×(-180-95.88)/360
=-0.0146s
故に加速度指令の入力からトルク出力までの位相は、14.6ms遅れていることが分かる。故に、数値制御装置30は、補償トルク指令の入力時刻の決定について、位相差Tを考慮するのが好ましい。
補償トルク指令によって励起する振動の遅れを位相差Tは、以下(1)~(4)の方法によって求める。
(1)補償トルク指令にステップ入力を与える場合と矩形波状入力を与える場合に励起される振動の位相差
(2)補償トルク指令とトルク出力間の位相差
(3)補償トルク指令に適用するフィルタによる位相差
(4)補償トルク指令の正負と励起する振動の位相との関係
以下、順に説明する。
(1)補償トルク指令にステップ入力を与える場合と矩形波状入力を与える場合に励起される振動の位相差について説明する。図12は、補償トルク指令としてステップ入力を与える場合の振動と、矩形波状入力を与える場合の振動とを比較した図である。矩形波状入力による振動は、ステップ入力による振動に対してT秒だけ位相が進んでいる。
位相差Tについて検討する。図13は、補償トルク指令の矩形波状入力の波形を示す。補償トルク指令は、t5における正のステップ入力とt6における負のステップ入力の重ね合わせとして表現できる。t5~t6の間隔は、補償持続時間Tである。この場合、t5,t6における振動を、以下の通りとする。
・t5・・・Asinωt
・t6・・・-Asin(ωt-φ
ここで、位相角φ°は、補償持続時間Tと固有振動周期Tより、以下の数6として表すことができる。
[数6]
φ=360(T/T
減衰が無いと仮定した場合のステップ入力の重ね合わせにより励起する振動をAとする。振動Aは、各加振点での振動の和として、以下の数7として表すことができる。
Figure 0007020649000001
ここで位相角φ°は、振動Aに対する振動Aの位相の遅れを表す。位相角φ°は、以下の数8として表すことができる。
[数8]
φ=tan-1(sinφ/(1-cosφ
ステップ入力の重ね合わせで励起する振動の位相差Tは、以下の数9により導出できる。
[数9]
=φ/360×T
例えば、T=0.0025s、T=0.019sの場合、上記数7と数8により、位相差φは、66.32°である。故に、補償トルク指令入力から固有振動発生までの位相差Tは、上記数6に各値を代入することにより、以下の数10のように導出できる。
[数10]
=66.32/360×19
=0.0035s
故に矩形波状の補償トルク入力から固有振動発生までの位相は、補償トルクをステップ入力で与えた場合に対して3.5ms進んでいることが分かる。故に、数値制御装置30は、補償トルク指令の入力時刻の決定について、位相差Tを考慮するのが好ましい。
(2)補償トルク指令とトルク出力間の位相差Tについて説明する。図3に示すように、トルク出力は、電流制御部68からX軸モータ53に出力する電流指令である。補償トルク指令の入力とトルク出力間には、機械系及び制御系の特性により位相差Tが生じる。
図14は、工作機械1の補償トルク指令を入力、トルク出力を出力としたときの周波数特性を示した図表である。例えば、固有振動数Fが52.6Hzであった場合、補償トルク指令とトルク出力間の位相角φ°は-30.42°である。この場合、位相差Tは、以下の数11により導出する。
[数11]
=(1/52.6)×(-30.42)/360°
=-0.016s
故に、補償トルク指令を入力してからトルクが出力するまで、1.6ms位相が遅れていることが分かる。故に、数値制御装置30は、補償トルク指令の入力時刻の決定について、位相差Tを考慮するのが好ましい。
(3)補償トルク指令に適用するフィルタによる位相差Tについて説明する。本実施形態は、補償トルク指令によって機械の残留振動と同一の周波数で180°位相が異なる振動を発生させることを目的としており、補償トルク指令に含まれる機械の固有振動と異なる周波数の成分は機械を不必要に振動させる可能性があるので、除去する為にフィルタを適用する。フィルタは種々のフィルタを用いることができるが、例えばローパスフィルタ、バンドパスフィルタ、ハイパスフィルタ、ノッチフィルタもしくはその組み合わせを適用できる。図15は、本実施形態において用いたフィルタの周波数特性を示したグラフである。フィルタは2次のローパスフィルタであり、F=52.6Hz、Q値=0.5である。機械装置の固有振動数Fが52.6Hzである場合、図15より位相角φは-90°である。この場合、位相差Tは、以下の数12により導出する。
[数12]
=(1/52.6)×(-90)/360=-0.00475s
故に、フィルタを適用した補償トルク指令の入力により励起した振動は、フィルタを適用しなかった補償トルク指令の入力により励起した振動より、4.75ms遅れていることが分かる(図16参照)。故に、数値制御装置30は、補償トルク指令の入力時刻の決定について、位相差Tを考慮するのが好ましい。
(4)補償トルク指令の正負と励起する振動の位相との関係について説明する。図17において、実線は加速度指令の時間変化を示し、破線は加減速が励起するモータトルク振動の波形を示す。点線は補償トルク指令の波形であり、一点鎖線は、補償トルクが励起するモータのトルク振動の波形を示す。Tは、補償トルク指令の入力時刻を示し、上記T、T、T、Tを考慮して決定した値とする。N(Nm)は、補償トルク指令の大きさを示す。図示しているのはNが正の場合(N>0)であり、補償トルクが励起する振動は加減速が励起する振動と逆位相である。ここで、Nが負の場合(N<0)、補償トルクが励起する振動は加減速が励起する振動と同位相となる。本実施形態は、加速度指令と同一の正負に対し、補償トルク指令を生成する。それ故、本実施形態は、残留振動と逆位相の振動を励起できる。
図18,19を参照し、補償トルク指令の入力時刻決定処理を説明する。作業者が操作パネル15を用いて、補償トルク指令の入力時刻決定の操作を行うと、CPU31は、ROM32から入力時刻決定プログラムを読出し、本処理を実行する。CPU31は工作機械1の固有振動数Fを測定する(S1)。固有振動数Fは、例えば送り運動中において、モータトルクに発生した残留振動の波形を自動的に測定し、FFT解析して求めてもよい(図5参照)。また、作業者が操作パネル15で入力した固有振動数を取得してもよく、記憶装置34に予め記憶した固有振動数を読み出して取得してもよい。
CPU31は送り運動を実行し、送り運動中の加速度指令とトルク指令の位相差Tを算出し、RAM33に記憶する(S2)。図19に示す例では、T=4.4msである。CPU31は、加速度指令を微分した躍度指令の正負の反転を検出し、加速度指令上の位相基準点Tを算出し、RAM33に記憶する(S3)。
CPU31は、上記(1)~(4)の各方法で、ステップ入力の重ね合わせによる位相差T、トルク入力指令とトルク出力間の位相差T、フィルタ適用による位相差Tを算出し(図17参照)、RAM33に記憶する(S5)。CPU31は、RAM33に記憶した位相基準点T、位相差T,T,Tを読出し、補償トルク指令の入力時刻Tを、以下の数13で算出する(S6)。
[数13]
=T-T+T+T+T
CPU31は、上記数15で算出したTを記憶装置34に記憶し(S7)、本処理を終了する。故に、数値制御装置30は、各位相差を考慮した適切な時刻で補償トルク指令を入力できるので、残留振動の位相に合わせて逆位相の振動を励起できる。
補償トルク指令の大きさNの決定方法を説明する。補償トルク指令の大きさNを求める為に必要なパラメータは、以下の(5)~(8)である。
(5)基準送り運動中のモータトルク振動振幅A1と加速度指令最大値A
(6)基準補償トルク指令の大きさNcsと、基準補償トルク指令入力時のモータトルク振幅A2と、その減衰比ζ
(7)振動減衰時間t
(8)機械の固有振動数F
以下、順に説明する。
(5)基準送り運動中のモータトルク振動振幅A(Nm)と加速度指令最大値A(m/s)について説明する。基準送り運動とは、X軸とY軸の二軸が一定速度で同時に移動、反転する運動である。図20は、基準送り運動経路を示す図表である。本実施形態の基準送り運動は、座標(X,Y)が(0,100mm)から(-100mm,0)に移動し、反転して(0,100mm)に戻る運動であり、F5000mm/minで、G01指令で実行する。図21は、基準送り運動中の運動方向反転時刻における基準加速度指令の時間変化と、モータトルクの時間変化を示した図表である。図21に示すように、基準加速度指令のピークに遅れて、モータトルクのピークが発生し、その後減少しつつ、時間経過に伴って波状に増減を繰り返し、徐々に減衰している。時間経過に伴って波状に増減を繰り返す部分は、残留振動が発生している部分である。本実施形態は、基準加速度指令の最大値をA、モータトルクの振動振幅の最大値をAとする。
(6)基準補償トルク指令の大きさNcs(Nm)と、基準補償トルク指令入力時のモータトルク振幅A(Nm)と、その減衰比ζについて説明する。図22は、基準補償トルク指令入力後におけるモータトルク振動の時間変化を示す図表である。図23は、図22のモータトルク振動の時間変化の初期部分を詳細に示した図表である。図22に示すように、基準補償トルク指令入力後、補償トルクが発生し、それに遅れてモータトルク振動が発生する。本実施形態は、基準補償トルク指令の大きさをNcs、基準補償トルク指令入力による初期の振動振幅の値をA(図22,図23参照)とする。
図23に示すように、モータトルク振動は、時間経過とともに減衰する。本実施形態は、モータトルク振動の減衰についても考慮する。本実施形態は、モータトルクの振動振幅の最大値をaとする。本実施形態は、a~an+mまでの時間をmTとしたときの減衰比ζを数14のように計算する。
Figure 0007020649000002
(7)振動減衰時間tについて説明する。図24は、加速度指令と補償トルク指令の夫々の時間変化を示した図表である。本実施形態は、補償トルク指令の持続時間をTとする。位相基準点Tの加速度指令値をArefとする。加減速開始点tから加減速終了点t3までの時間を、加減速時間Tとする。補償トルク指令の入力時刻Tから加減速終了点tまでの時間を、振動減衰時間tとする。本実施形態は、振動減衰時間tを、以下の数15で導出する。
[数15]
=T/2-(-T+T+T+T
なお、(-T+T+T+T)は、Tからtまでの時間に相当する。
(8)機械の固有振動数Fについて説明する。本実施形態は、図21に示すモータトルクの残留振動の波形から工作機械1の固有振動数Fを計算する。
本実施形態は、補償トルク指令の入力による振動を減衰自由振動と仮定し、上記(5)~(8)のパラメータを用いて、補償トルク指令の大きさNを以下の数16で導出する。
[数16]
=Aref×(A/A)×(Ncs/A)×(1/e-2πζFtd
なお、(1/e-2πζFtd)は、減衰による倍率を考慮したものである。故に本実施形態は、後述する補償トルク入力処理(図25参照)の中で、Arefを読込み、数16を用いることにより、減衰比を考慮した補償トルク指令の適切な大きさNを決定できる。
図25を参照し、補償パラメータ決定処理を説明する。補償パラメータ決定処理は、補償トルク指令の大きさNを決定する為に必要な補償パラメータである上記A、A、Aを夫々決定し、記憶する処理である。作業者が操作パネル15を用いて、補償パラメータ決定の操作を行うと、CPU31は、ROM32から補償パラメータ決定プログラムを読出し、本処理を実行する。
CPU31は基準送り運動を実行する(S11)。基準送り運動は、例えば、図20に示す運動である。CPU31は、上記(6)の方法により、基準補償トルク指令Ncsを入力し、初期のモータトルク振動振幅の最大値をAして算出し、記憶装置34に記憶する(S12)。CPU31は、上記(6)の方法により、基準送り運動中の加速度指令最大値Asとモータトルク振動振幅Aを算出し、記憶装置34に記憶し(S13)、本処理を終了する。
図26を参照し、メイン処理を説明する。作業者は操作パネル15の入力部16を用いて、記憶装置34に記憶する複数のNCプログラムの中から一のNCプログラムを選択し、選択したNCプログラムに基づく被削材3の加工開始を指示する。CPU31は入力部16から加工開始指示を受け付けると、ROM32に記憶するメインプログラムを読み込み、本処理を実行する。入力時刻決定処理で決定した入力時刻Tと、補償トルク決定処理で決定した補償パラメータである上記A、A、Aは、記憶装置34に予め記憶する。ただし、本実施形態では加減速時間Tは指令速度に依らず一定であるものとする。
CPU31は入力部16で選択を受け付けたNCプログラムを読み込み(S21)、一行解釈する(S22)。CPU31は解釈した指令が終了指令か否か判断する(S23)。終了指令で無ければ(S23:NO)、CPU31は解釈した指令が位置指令か否か判断する(S24)。位置指令でも無ければ(S24:NO)、CPU31は解釈した指令に基づき動作を実行し(S25)、S22に戻り、次の一行を解釈する。解釈した指令が例えばX軸方向の位置指令である場合(S24:YES)、CPU31は位置指令をX軸モータ53の駆動回路53Aに出力し(S26)、補償トルク入力処理を実行する(S27)。S23において、解釈した指令が終了指令と判断すると(S24:YES)、CPU31はメイン処理を終了する。
図27を参照し、補償トルク入力処理を説明する。CPU31は位置指令に基づく加速又は減速指令(加速度指令)の出力を開始したか否か判断する(S31)。加速又は減速指令を出力しない場合(S31:NO)、加速又は減速に伴う振動がテーブル13に生じないので、CPU31は補償トルクを生成する必要が無い。故にCPU31は何もせずに本処理を終了し、図26に示すメイン処理のS22に戻り、次の一行を解釈して処理を繰り返す。
加速又は減速指令の出力を開始した場合(S31:YES)、CPU31は記憶装置34から入力時刻Tを読出し、入力時刻Tに達したか否か判断する(S32)。入力時刻Tに達するまで(S32:NO)、CPU31はS32に戻って待機する。入力時刻Tに達した場合(S32:YES)、CPU31は、上記(7)の方法により、振動発生点での加速度指令値Arefを読込む(S33)。CPU31は上記数16を用いて、補償トルク指令の大きさNを算出し(S34)、算出した大きさNの補償トルク指令を生成する(S35)。CPU31は生成した補償トルク指令を、図3に示すサーボ制御系の電流制御部68に出力することで、加算器67が出力するトルク指令に入力する(S36)。補償トルク指令をトルク指令に入力することにより、テーブル13が加速又は減速時に発生する振動に対して、大きさが同じで且つ180°逆位相の振動が発生する。故にCPU31はテーブル13の加速又は減速時に発生する振動を打ち消して抑制できる。CPU31は図26に示すメイン処理のS22に戻り、次の一行を解釈して処理を繰り返す。解釈した指令が終了指令である場合(S23:YES)、CPU31はメイン処理を終了する。
図28,図29を参照し、本発明の効果を実証する為に行ったシミュレーション結果について説明する。シミュレーションは、図28,図29に示す菱形状の移動経路に沿って、F=10000mm/minでテーブル13が移動する場合におけるテーブルに対する工具先端の経路(相対位置)について行った。移動経路は四つのコーナ部を有し、そのうちテーブルがY軸方向に反転する第一コーナ部と第二コーナ部の夫々の工具先端の経路について、補償有りと無しで比較を行った。加速度指令は、図7に示す三角形状のもので行った。加減速処理に用いる移動平均フィルタの時定数は30ms/30msの2段とし、加減速時間Tは60msである。
図28は、本発明の補償無しのシミュレーション結果である。図29は、本発明の補償有りのシミュレーション結果である。図28に示すように、補償無しにおいては、第一コーナ部、第三コーナ部では、大きな振動振幅が徐々に小さくなっている。これに対し、図29に示すように、本発明の補償を適用したものにおいては、第一コーナ部及び第三コーナ部の何れにおいても、補償無しに比べて振動波形が大幅に小さくなった。故に、本シミュレーション結果は、本発明の方法による振動抑制効果を確認できた。
以上説明の如く、本実施形態の数値制御装置30は、工作機械1の動作を制御する。工作機械1はテーブル装置10を備える。テーブル装置10は、X軸モータ53とY軸モータ54により駆動し、テーブル13をX軸方向とY軸方向に移動(並進)する。駆動回路53A,54Aのサーボ制御系は、X軸モータ53とY軸モータ54に対し、移動指令に基づくトルク指令を出力する。テーブル装置10はトルク指令により駆動する。数値制御装置30はテーブル装置10の駆動時にテーブル13に発生する振動と180°逆位相の振動に対応する補償トルク指令を生成する。数値制御装置30は、生成した補償トルク指令をトルク指令に入力する入力時刻Tを決定する。数値制御装置30は、決定した入力時刻Tに補償トルク指令をトルク指令に入力する。
数値制御装置30は、入力時刻Tを決定する為に、位相差T、位相基準点T、位相差T、位相差T、位相差Tを算出する。位相差Tは、工作機械1の送り運動中における移動指令を二階微分した加速度指令とトルク指令の間の遅れである。位相基準点Tは、加速度指令が最大となる時刻である。位相差Tは、補償トルク指令をステップ入力とした場合に励起する振動に対して、補償トルク指令を矩形波状として励起する振動の遅れである。位相差Tは、補償トルク指令に対して、補償トルク指令をトルク指令に入力した入力済みのトルク指令の遅れであって、工作機械1の周波数特性に起因する位相差である。位相差Tは、補償トルク指令に適用するフィルタに起因する時間の遅れである。数値制御装置30は、T=T-T+T+T+Tを用いて入力時刻Tを決定する。故に数値制御装置30は、補償トルク指令の入力時刻Tを自動で適切に求めることができる。故に数値制御装置30は、加減速による固有振動と逆の位相の振動の発生を抑制できる。
上記実施形態の数値制御装置30は、移動指令からトルク指令までの周波数応答特性を求め、工作機械1に発生する振動の周波数とその周波数における位相遅れ角とに基づき、位相差Tを算出する。故に数値制御装置30は入力時刻Tを適切に求めることができる。
上記説明において、工作機械1は、本発明の機械装置の一例である。数値制御装置30は、本発明の振動抑制装置の一例である。駆動回路53Aの加算器67は、本発明のトルク指令出力部の一例である。図18の処理を実行するCPU31は、本発明の入力時刻決定手段の一例である。図27のS35の処理を実行するCPU31は、本発明のトルク指令生成手段の一例である。S36の処理を実行するCPU31は、本発明の入力手段の一例である。図18のS2の処理を実行するCPU31は、本発明の第一位相差算出手段の一例である。S5の処理を実行するCPU31は、本発明の矩形波位相差算出手段、機械位相差算出手段、フィルタ位相差算出手段の一例である。
本発明は上記実施形態に限らず各種変形が可能である。上記実施形態の工作機械1は、工具4を装着する主軸9がZ軸方向に移動可能であり、テーブル13がX軸とY軸方向に移動可能であるが、テーブル13に対してX軸、Y軸、Z軸方向に相対的に移動する工具の移動機構の仕組みは上記実施形態に限定しない。例えば主軸はX、Y、Z軸方向の三軸に駆動するもので、テーブルは固定若しくは回転可能であってもよい。主軸を三軸に駆動する工作機械の場合、主軸の移動開始時、移動停止時、又は移動速度の変化時に発生する加速又は減速に基づく振動を抑制できる。即ち本実施形態は工具とテーブルの相対的移動によって生じる振動を抑制できる。
上記実施形態のテーブル装置10はテーブル13をX軸方向とY軸方向に並進可能に支持する機械装置であるが、テーブル13を回転可能に支持するようにしてもよい。また、上記実施形態はテーブル装置10を本発明の機械装置の一例として説明したが、モータにより駆動され並進又は回転運動をする機械装置であれば、テーブル装置10に限定しない。
上記実施形態の工作機械1は、主軸がZ軸方向に延びる立型工作機械であるが、本発明は主軸が水平方向に延びる横型工作機械にも適用できる。
上記実施形態の駆動回路51A~55Aは工作機械1に設けているが、数値制御装置30に設けてもよい。
上記実施形態はCPU31の代わりに、マイクロコンピュータ、ASIC(Application Specific Integrated Circuits)、FPGA(Field Programmable Gate Array)等を、プロセッサとして用いてもよい。上記各処理は、複数のプロセッサによって分散処理してもよい。プログラムを記憶するROM32及び記憶装置34は、例えばHDD及び又は記憶装置等の他の非一時的な記憶媒体で構成してもよい。非一時的な記憶媒体は、情報を記憶する期間に関わらず、情報を留めておくことが可能な記憶媒体であればよい。非一時的な記憶媒体は、一時的な記憶媒体(例えば、伝送される信号)を含まなくてもよい。プログラムは、例えば、図示外のネットワークに接続されたサーバからダウンロードして(即ち、伝送信号として送信され)、フラッシュメモリ等の記憶装置等に記憶してもよい。この場合、プログラムは、サーバに備えられたHDDなどの非一時的な記憶媒体に保存していればよい。
上記実施形態は加速度指令が二等辺三角形状もしくは台形波の場合の位相基準点のみを示しているが、異なる加速度指令形状においても同様の考え方で位相基準点を決定し、本手法を適用可能である。
上記実施形態は、送り速度が変化しても加減速時間Tが一定で、即ちTも一定である場合のみを示しているが、送り速度が変化したときに加減速時間Tが変化する場合についても本手法は適用可能である。ただし、その場合は図27の補償トルク入力処理においてS32の処理に先立ち、対象とする位置指令に対応する加減速時間Tを求め、S3、S5及びS6に示した処理を行うことで、対応するTを都度算出する必要がある。移動距離が短く、移動時間がRAM33に記憶されたTに対応するT×2に満たない場合についても同様に処理を行うことが可能である。
1 工作機械
10 テーブル装置
13 テーブル
30 数値制御装置
31 CPU
53 X軸モータ
53A 駆動回路

Claims (7)

  1. モータにより駆動され並進又は回転運動をする機械装置に対して前記モータの移動指令に基づくトルク指令を出力するトルク指令出力部を有し、該トルク指令出力部が出力した前記トルク指令により前記機械装置に発生する振動を抑制する振動抑制装置において、
    前記機械装置を駆動することで発生する振動と逆の位相の振動に対応する補償トルク指令を生成するトルク指令生成手段と、
    前記トルク指令生成手段が生成した前記補償トルク指令を、前記トルク指令出力部が出力する前記トルク指令に入力する入力時刻を決定する入力時刻決定手段と、
    前記トルク指令生成手段が生成した前記補償トルク指令を、前記入力時刻決定手段が決定した前記入力時刻に、前記トルク指令出力部が出力する前記トルク指令に入力する入力手段と
    を備え、
    前記入力時刻決定手段は、
    前記機械装置の送り運動中における前記移動指令を二階微分した加速度指令と、前記トルク指令の間の遅れを位相差Tとし、
    前記加速度指令が最大となる時刻を前記加速度指令における位相基準点Tとし、
    前記補償トルク指令と前記トルク指令の間の遅れを位相差Tとし、前記入力時刻をTとした場合に、以下の式、
    =T-T+T
    を用いて前記入力時刻を決定すること
    を特徴とする振動抑制装置。
  2. 前記入力時刻決定手段は、
    前記移動指令から前記トルク指令までの周波数応答特性を求め、前記機械装置に発生する振動の周波数とその周波数における位相遅れ角とに基づき、前記位相差Tを算出する第一位相差算出手段を備えたこと
    を特徴とする請求項1に記載の振動抑制装置。
  3. 前記入力時刻決定手段は、前記位相差Tを算出する第二位相差算出手段を備え、
    前記第二位相差算出手段は、
    前記補償トルク指令をステップ入力とした場合に励起する振動に対して、前記補償トルク指令を矩形波状として励起する振動の遅れを位相差Tとして算出する矩形波位相差算出手段と、
    前記補償トルク指令に対して、前記入力手段が前記補償トルク指令を前記トルク指令に入力した入力済みトルク指令の遅れであって、前記機械装置の周波数特性に起因する位相差を位相差Tとして算出する機械位相差算出手段と、
    前記補償トルク指令に適用するフィルタに起因する時間の遅れである位相差Tを用いて算出するフィルタ位相差算出手段と
    を備え、
    以下の式、
    =T+T+T
    を用いて前記位相差Tを算出すること
    を特徴とする請求項1又は2に記載の振動抑制装置。
  4. 前記送り運動中における前記加速度指令の波形は二等辺三角形の山型であり、
    前記加速度指令が最大となる時刻とは、前記加速度指令を微分した加加速度の正負が逆転する時刻であること
    を特徴とする請求項1から3の何れかに記載の振動抑制装置。
  5. 前記送り運動中における前記加速度指令の波形は等脚台形であり、
    前記加速度指令が最大となる時刻とは、前記加速度指令を微分した加加速度が0となる区間の1/2に対応する時刻であること
    を特徴とする請求項1から3の何れかに記載の振動抑制装置。
  6. 前記トルク指令生成手段は、
    前記機械装置に対して前記トルク指令出力部が基準補償トルク指令Ncsを出力した時の前記モータのトルクの振動振幅Aを取得する第一取得手段と、
    前記機械装置の基準送り運動中における前記移動指令を二階微分した前記加速度指令の最大値Aと、前記モータのトルクの振動振幅Aを取得する第二取得手段と、
    前記機械装置の送り運動中における前記移動指令を二階微分した前記加速度指令の最大値Arefを取得する第三取得手段と、
    前記機械装置に対して前記トルク指令出力部が前記基準補償トルク指令Ncsを出力した時に励起する振動の減衰比ζを算出する減衰比算出手段と、
    前記補償トルク指令の大きさをNとした場合に、前記基準補償トルク指令Ncs、前記第一取得手段が取得した前記振動振幅A、前記第二取得手段が取得した最大値Aと振動振幅A、前記第三取得手段が取得した前記最大値Aref、前記減衰比算出手段が算出した前記減衰比ζ、前記機械装置の固有振動数F、前記入力手段が前記補償トルク指令を前記トルク指令に入力してから加減速が終了する迄の時間tに基づく以下の式、
    =Aref×(A/A)×(Ncs/A)×(1/e-2πζFtd
    を用いて前記補償トルク指令の大きさNを決定する決定手段と
    を備えたこと
    を特徴とする請求項1から3の何れかに記載の振動抑制装置。
  7. モータにより駆動され並進又は回転運動をする機械装置に対して前記モータの移動指令に基づくトルク指令を出力するトルク指令出力部を有し、該トルク指令出力部が出力した前記トルク指令により前記機械装置に発生する振動を抑制する振動抑制装置の振動抑制方法において、
    前記機械装置を駆動することで発生する振動と逆の位相の振動に対応する補償トルク指令を生成するトルク指令生成工程と、
    前記トルク指令生成工程で生成した前記補償トルク指令を、前記トルク指令出力部が出力する前記トルク指令に入力する入力時刻を決定する入力時刻決定工程と、
    前記トルク指令生成工程で生成した前記補償トルク指令を、前記入力時刻決定工程で決定した前記入力時刻に、前記トルク指令出力部が出力する前記トルク指令に入力する入力工程と
    を備え、
    前記入力時刻決定工程は、
    前記機械装置の送り運動中における前記移動指令を二階微分した加速度指令と、前記トルク指令の間の遅れを位相差Tとし、
    前記加速度指令が最大となる時刻を前記加速度指令における位相基準点Tとし、
    前記補償トルク指令と前記トルク指令の間の遅れを位相差Tとし、前記入力時刻をTとした場合に、以下の式、
    =T-T+T
    を用いて前記入力時刻を決定すること
    を特徴とする振動抑制方法。
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