JP7020017B2 - 流路構造及び画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、流路構造及び画像形成装置に関する。
特許文献1には、フィルタを使用せずに飛散トナーを集塵する機能を有しかつ排熱利用機能を付加し、エネルギ節約となる画像形成装置が記載されている。
特開2005-156997号公報
本発明は、微粒子を含んだ空気が流通する流路構造において、流路内の空気が流路の一方側のみに流通し、かつ流路内に仕切り板を備えない構成に比べて、微粒子の排出量を抑制することを目的とする。
請求項1に記載の流路構造は、空気を送風する第1送風手段を有する本体部と、前記本体部に形成され、前記第1送風手段により送風される前記空気が、前記本体部の長手方向の一端側から他端側に流通する第1流路と、前記第1流路における前記長手方向の一端側に配置された前記第1送風手段と、前記本体部に形成され、前記第1流路内を流通した前記空気が流入し、前記長手方向の前記他端側から前記一端側に前記空気が流通する第2流路と、前記第1流路又は前記第2流路の少なくとも一方における前記第1流路又は前記第2流路の入口と出口との間に設けられ、前記第1流路又は前記第2流路における前記長手方向に交差する前記本体部の短手方向の一部を開放する複数の仕切り板と、前記第2流路に接続された排出ダクトに配置された第2送風手段と、を備え、前記第1流路及び前記第2流路、前記第1送風手段、並びに前記第2送風手段は、前記長手方向に沿って重なって配置されている。
請求項2に記載の流路構造は、請求項1に記載の流路構造であって、前記仕切り板の少なくとも一部は、前記空気に含まれる微粒子を捕集可能な捕集部材で覆われている。
請求項3に記載の流路構造は、請求項1又は2に記載の流路構造であって、前記流路の壁面の少なくとも一部は、前記空気に含まれる微粒子を捕集可能な捕集部材で覆われている。
請求項4に記載の流路構造は、請求項2又は3に記載の流路構造であって、前記捕集部材は、空隙を有する部材である。
請求項5に記載の流路構造は、請求項1に記載の流路構造であって、前記第1流路の出口である第1出口は、前記第1流路における前記長手方向の他端に形成されている。
他の態様の流路構造は、請求項5に記載の流路構造であって、前記第2流路の出口である第2出口は、前記第2流路における前記長手方向の一端に形成されている。
請求項に記載の画像形成装置は、現像剤像を形成し、前記現像剤像を記録媒体に転写する画像形成部と、前記画像形成部で前記記録媒体に転写された前記現像剤像を前記記録媒体に定着する定着手段と、前記定着手段の周囲の空気が前記第1流路に流入される請求項1から請求項の何れか1項に記載の流路構造と、を備えた。
請求項1の発明によれば、微粒子を含んだ空気が流通する流路構造において、流路内の空気が流路の一方側のみに流通し、かつ流路内に仕切り板を備えない構成に比べて、微粒子の排出量を抑制できる。
請求項2の発明によれば、仕切り板の全表面が露出している構成に比べて、微粒子の捕集量を増加させることができる。
請求項3の発明によれば、流路の壁面の全表面が露出している構成に比べて、微粒子の捕集量を増加させることができる。
請求項4の発明によれば、捕集部材が平滑な部材である構成に比べて、多くの微粒子を付着させることができる。
請求項5の発明によれば、第1出口が第1流路における長手方向の途中に設けられる構成に比べて、流路長を長くできる。
他の態様によれば、第2出口が第2流路における長手方向の途中に設けられる構成に比べて、流路長を長くできる。
請求項の発明によれば、請求項1から請求項の何れか1項に記載の流路構造を備えない構成に比べて、画像形成装置からの微粒子の排出量を抑制できる。
本実施の形態の画像形成装置を示す正面図である。 第1の実施形態の流路構造を示す正面図である。 第1の実施形態の流路構造を示す平面図(A)及び(B)である。 第1の実施形態の捕集部材を示す説明図である。 第2の実施形態の流路構造を示す正面図である。 第2の実施形態の流路構造を示す平面図(A)及び(B)である。
(第1の実施形態)
(全体構成)
以下、第1の実施形態における画像形成装置10について説明する場合は、画像形成装置10を基準とする方向を用いて説明する。すなわち、図1に示す画像形成装置10の幅方向をX方向、高さ方向をY方向、奥行き方向をZ方向とする。また、X方向、Y方向、Z方向のそれぞれ一方側と他方側を区別する必要がある場合は、図1に示す画像形成装置10の右側を+X側、左側を-X側、上側を+Y側、下側を-Y側、前側を+Z側、後側を-Z側と記載する。また、第1の実施形態では、記録媒体の一例として記録用紙Pを採用し、記録用紙Pが搬送される搬送方向の上流側を単に「上流側」とし、搬送方向の下流側を単に「下流側」という。
図1に示すように、画像形成装置10は、箱状の装置本体11を備え、この装置本体11内に種々の部材が配置されている。
この装置本体11内の下方(-Y側)付近には、記録用紙Pが収容された複数の給紙部12が配置されている。この複数の給紙部12の各々の下流側には、記録用紙Pを送り出す送出ロール14が配置されている。送出ロール14の下流側には、記録用紙Pを搬送する一対のロールで構成された搬送ロール16と、搬送ロール16で搬送された記録用紙Pの搬送タイミングを合わせる一対のロールで構成された位置合わせロール18とが配置されている。これら前述したものを含んで第1の実施形態における用紙搬送路15が形成されている。
位置合わせロール18の下流側には、用紙搬送路15を搬送された記録用紙Pに画像形成を行う画像形成部20を備えている。
画像形成部20は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の4つの画像形成ユニット18Y、18M、18C、18Kを備えている。なお、以下では、Y、M、C、Kを区別して説明する必要が無い場合は、Y、M、C、Kを省略して記載する。
各色の画像形成ユニット18は、装置本体11に対して各々着脱可能とされている。そして、画像形成ユニット18は、感光体と、感光体の表面を帯電する帯電部材と、を備えている。また、画像形成ユニット18は、帯電した感光体に露光光を照射する露光装置と、露光光の照射により形成された静電潜像を現像してトナー画像として可視化する現像装置と、を備えている。
また、画像形成部20は、画像形成ユニット18の-Y側に、感光体上のトナー画像を記録用紙Pに静電的に転写する転写ユニット70を備えている。
転写ユニット70の下流側には、記録用紙Pに転写されたトナー画像を、その記録用紙Pに定着する2本のロールで構成された定着ユニット80が配置されている。定着ユニット80は、定着手段の一例である。そして、図2に示すように、定着ユニット80は、定着ユニット80の周囲の空気が流入される流路構造90に覆われている。この流路構造90の詳細については後述する。
(要部構成)
次に、第1の実施形態に係る画像形成装置10の要部構成について説明する。
(流路構造)
流路構造90は、図2に示すように、箱状のダクト部30を備えている。ダクト部30は、本体部の一例である。このダクト部30は、第1ダクト32と、第2ダクト34とを備えている。
(第1ダクト)
第1ダクト32は、図2に示すように、定着ユニット80の周囲を囲むように装置本体11に配置されている。この第1ダクト32は、X方向を短手とし、Z方向を長手とする箱状に形成されている。
また、第1ダクト32のX方向の両端の壁面におけるY方向の中央部分には、定着ユニット80の周囲の空気を第1ダクト32に流入させるための流入口32Aが形成されている。なお、この流入口32Aは、その-X側が記録用紙Pの入口となり、その+X側が記録用紙Pの出口となる。そして、図3(B)に示すように、第1ダクト32の内部のうち、定着ユニット80のX方向外側には、+Y側かつ-Z側に向かって延びる複数の整流板32Bが配置されている。これにより、流入口32Aを通じて第1ダクト32に流入した空気は、整流板32Bの傾斜に沿って+Y側かつ-Z側に案内される。
さらに、図3(B)に示すように、第1ダクト32の-Z側の端部付近には、第1ダクト32の空気を排出する第1ダクト32の出口として、+Y側かつ-Z側に向かって延びる延出部32Cが形成されている。そして、この延出部32Cの+Y側の端部には、流入口32Aを通じて第1ダクト32に流入した空気を+Z側に向けて送風する第1ファン40の吸引側が接続されている。この第1ファン40は、一例として、遠心ファン、具体的には、シロッコファンとされている。なお、第1ファン40は、送風手段の一例である。
(第2ダクト)
第2ダクト34は、図3(B)に示すように、第1ダクト32の+Y側に配置されている。この第2ダクト34は、X方向を短手とし、Z方向を長手とする箱状に形成されている。また、第2ダクト34の-Z側の端部には、第1ファン40の排気側が接続されている。
図3(A)に示すように、第2ダクト34の-Z側の端部におけるX方向の中央部分からは、第2ダクト34の+Z側の内壁面付近まで、+Z側に向かって板状の板部34Aが延びている。この板部34Aの高さ(Y方向の長さ)は、第2ダクト34の高さ(Y方向の長さ)と同等である。つまり、板部34Aは、第2ダクト34のY方向を閉鎖している。そして、第2ダクト34は、板部34Aにより、その内部がX方向に区切られたことにより、その+X側部分の第1流路50と、その-X側部分の第2流路52とを備えている。このように、第2ダクト34では、その内部が板部34AによりX方向に2分割されたことにより、空気の流路における往路と復路とがX方向に重なっている。
第1流路50は、第2ダクト34のうち、第1ファン40により送風される空気が-Z側から+Z側に流通する空気の往路を形成する部分である。この第1流路50の-Z側の端部には、Z方向に貫通した第1流路50の入口である第1入口50Aが形成されている。この第1入口50Aは、第1ファン40の排気側に位置する。これにより、第1ファン40により送風される空気は、第1流路50において、-Z側から+Z側に流通する。また、第1流路50の+Z側の端部のX方向位置は、板部34Aの+Z側の端部のX方向位置と同様であり、その第1流路50の+Z側の端部には、第1流路50の出口である第1出口50Bが形成されている。
第2流路52は、第2ダクト34のうち、第1流路50内を-Z側から+Z側に搬送された空気が流入し、その流入した空気が+Z側から-Z側に流通する空気の復路を形成する部分である。この第2流路52の+Z側の端部のX方向位置は、板部34Aの+Z側の端部のX方向位置と同様であり、その第2流路52の+Z側の端部には、第2流路52の入口である第2入口52Aが形成されている。また、第2流路52における-Z側の端部には、第2流路52の出口である第2出口52Bが形成されている。この第2出口52Bは、第2流路52の+Y側の壁面をY方向に貫通して形成された上面視にて矩形状の開口である。
この第2流路52と第1流路50とは、板部34Aの+Z側の端部、第1出口50B及び第2入口52Aと、第2ダクト34の+Z側の内壁面との間の領域である折り返し路53を通じて空気の流通が可能となっている。
ここで、第1流路50及び第2流路52、すなわち、第2ダクト34には、第2ダクト34におけるZ方向に交差するダクト部30の短手方向、すなわち、X方向の一部を開放する複数の仕切り板56が配置されている。この仕切り板56は、第1流路50において、第1入口50Aと第1出口50Bとの間に設けられ、第2流路52において、第2入口52Aと第2出口52Bとの間に設けられている。このように、第2ダクト34に仕切り板56が設けられたことにより、この第2ダクト34は、第1入口50Aと第1出口50Bとの間、及び第2入口52Aと第2出口52Bとの間が迷路構造となっている。
仕切り板56の高さ(Y方向の長さ)は、第2ダクト34の高さ(Y方向の長さ)と同等である。仕切り板56のX方向の長さは、第1流路50及び第2流路52の各々のX方向の長さよりも短い。ただし、仕切り板56のX方向の長さは、空気の流路長を延ばすべく、第1流路50及び第2流路52の各々のX方向の長さの半分以上とすることが望ましい。そのため、第1の実施形態では、一例として、仕切り板56のX方向の長さは、第1流路50及び第2流路52の各々のX方向の長さの7割程度とされている。
また、仕切り板56は、第2ダクト34において、Z方向から見て、前後の仕切り板56により第1流路50又は第2流路52のX方向が閉鎖されるように配置されている。第1の実施形態の仕切り板56は、一例として、X方向の一部を交互に開放するように配置されている。つまり、仕切り板56は、第2ダクト34内の空気を第1流路50及び第2流路52においてX方向に蛇行させるように配置されている。
また、仕切り板56は、図4に示すように、空気に含まれる微粒子(所謂UFP:Ultrafine Particle)を捕集可能な捕集部材56Aでその全表面が覆われている。この捕集部材56Aは、空隙を有する部材とされており、第1の実施形態では、捕集部材56Aを不織布(東洋紡製、型番:TTF-40、目付け重量:40g/m、材料:ポリプロピレン)としている。また、図4に示すように、第1流路50及び第2流路52の内壁面、すなわち、第2ダクト34の内壁面も、仕切り板56と同様に捕集部材56Aで覆われている。そして、この捕集部材56Aは、第2ダクト34の内壁面の全範囲を覆っている。なお、第2ダクト34の内壁面及び仕切り板56を覆った捕集部材56Aは交換されることなく、画像形成装置10の寿命まで継続的に使用される。
ここで、図2、図3(A)及び(B)に示すように、第2流路52の+Y側の外壁面には、排出ダクト60が接続されている。この排出ダクト60は、Z方向に延びる箱状のダクトであって、その-Z側の端部が装置本体11の背面(-Z側の面)をZ方向に貫通するように接続されている。これにより、第2出口52Bを通じて第2流路52から排出ダクト60に流入した空気は、装置本体11の外へ排出される。具体的には、排出ダクト60の-Z側の端部には第2ファン44が配置されており、この第2ファン44が作動することにより排出ダクト60の空気が-Z側に誘導されて、その誘導された空気が装置本体11の外へ排出される。この第2ファン44は、一例として、軸流ファンとされている。そして、第1の実施形態では、一例として、第2ファン44の風量を第1ファン40の風量よりも強くしている。
(作用効果)
まず、流路構造90における空気の流れについて説明する。
流路構造90では、第1ファン40の作動により、図2に示すように、定着ユニット80の周囲の空気が第1ダクト32に流入し、第1ダクト32内を流通する。具体的には、この空気は、図3(B)に示す矢印Aのように、整流板32Bの傾斜に沿って+Y側かつ-Z側に第1ダクト32内を流通する。
第1ダクト32内を流通した空気は、第1ファン40に吸引された後、第2ダクト34の第1流路50に排出される。
第1流路50に流入した空気は、図3(A)及び(B)に示す矢印Bのように、第1流路50内を-Z側から+Z側に向かって流通する。図3(A)に示すように、第1流路50には仕切り板56が配置されているため、この第1流路50に流入した空気は、X方向に蛇行しながら第1流路50内を-Z側から+Z側に向かって流通する。具体的には、第1流路50に流入した空気は、仕切り板56や第1流路50の内壁面に接触しながらX方向に蛇行して、第1流路50内を-Z側から+Z側に向かって流通する。そして、第1流路50の+Z側の端部、すなわち、第1出口50Bに至った空気は、折り返し路53を通じて第2入口52Aから第2流路52に流入する。
第2流路52に流入した空気は、図3(A)及び(B)に示す矢印Cのように、第2流路52内を+Z側から-Z側に向かって流通する。図3(A)に示すように、第2流路52には仕切り板56が配置されているため、この第2流路52に流入した空気は、X方向に蛇行しながら第2流路52内を+Z側から-Z側に向かって流通する。具体的には、第2流路52に流入した空気は、仕切り板56や第2流路52の内壁面に接触しながらX方向に蛇行して、第2流路52内を+Z側から-Z側に向かって流通する。そして、第2流路52の-Z側の端部に至った空気は、第2出口52Bを通じて排出ダクト60に流入する。
排出ダクト60に流入した空気は、図3(A)及び(B)に示す矢印Dのように、排出ダクト60内を+Z側から-Z側に向かって流通する。そして、排出ダクト60の-Z側の端部、すなわち、装置本体11の背面(-Z側の面)に至った空気は、第2ファン44に吸引され、装置本体11の外に排出される。
ここで、上記の流路構造90では、第2ダクト34内、具体的には、第1流路50及び第2流路52内に仕切り板56が配置されている。これにより、上記の流路構造90では、第1流路50又は第2流路52に流入した空気をX方向に蛇行させつつZ方向に流通させることができる。そして、上記の流路構造90では、第2ダクト34内の空気を往復させる部分として第1流路50と第2流路52とを備えることで、第2ダクト34の一方側のみに空気が流通する構成(以下、「比較構成1」とする)に比べて、流路長を長くできる。また、上記の流路構造90では、第1流路50及び第2流路52に仕切り板56が配置されたことで、第2ダクト34内に仕切り板56を備えない構成(以下、「比較構成2」とする)に比べて、流路長を長くできる。そのため、比較構成1及び比較構成2に比べて流路長が長い上記の流路構造90によれば、第2ダクト34内の空気がその内壁面又は仕切り板56に接触する機会が増え、微粒子が第2ダクト34内に捕集されずに流路構造90の外へ排出されることを抑制できる。したがって、上記の流路構造90によれば、上記した比較構成1及び比較構成2に比べて、第2ダクト34内の微粒子の捕集量を増加させることができ、流路構造90の外への微粒子の排出量を抑制できる。
ここで、上記の流路構造90では、第2ダクト34の内壁面及び仕切り板56が捕集部材56Aで覆われている(図4参照)。そのため、上記の流路構造90によれば、第2ダクト34の内壁面又は仕切り板56の全表面が露出している構成に比べて、第2ダクト34の内壁面又は仕切り板56による微粒子の捕集量を増加させることができる。
また、この捕集部材56Aは、空隙を有する部材とされている。そのため、上記の流路構造90では、捕集部材56Aに形成された隙間(空隙)に微粒子を取り込んで、その取り込んだ微粒子を捕集部材56A内に捕集することができる。これにより、上記の流路構造90によれば、捕集部材56Aが平滑な部材である構成に比べて、多くの微粒子を付着させることができる。
また、上記の流路構造90では、第1流路50の出口である第1出口50Bが第1流路50の+Z側の端部に形成され、第2流路52の出口である第2出口52Bが第2流路52の-Z側の端部に形成されている。つまり、上記の流路構造90では、第1流路50のZ方向の途中(例:Z方向の中央部分)から第2流路52へ空気が流入すること、及び第2流路52のZ方向の途中(例:Z方向の中央部分)から排出ダクト60へ空気が流入することがない。そのため、上記の流路構造90によれば、第1出口50Bが第1流路50におけるZ方向の途中に設けられる構成に比べて、流路長を長くでき、流路構造90の外への微粒子の排出量を抑制できる。また、上記の流路構造90によれば、第2出口52Bが第2流路52におけるZ方向の途中に設けられる構成に比べて、流路長を長くでき、流路構造90の外への微粒子の排出量を抑制できる。
また、上記の流路構造90では、仕切り板56のX方向の長さが第1流路50及び第2流路52の各々のX方向の長さの7割程度で形成されている。さらに、上記の流路構造90では、仕切り板56が第2ダクト34のX方向の一部を交互に開放するように配置されている。つまり、上記の流路構造90では、第2ダクト34のX方向の一部が開放される幅を狭くし、かつそのX方向の一部を交互に開放することで、流路長を長くしている。そのため、上記の流路構造90によれば、仕切り板56のX方向の長さが第1流路50及び第2流路52の各々のX方向の長さの半分の構成に比べて、流路長を長くでき、流路構造90の外への微粒子の排出量を抑制できる。また、上記の流路構造90によれば、仕切り板56が第2ダクト34のX方向の一方側を連続して開放する構成に比べて、流路長を長くでき、流路構造90の外への微粒子の排出量を抑制できる。
また、上記の流路構造90では、第1ファン40が第1ダクト32と第2ダクト34との間に配置されている。換言すると、上記の流路構造90では、ダクト部30内における空気の流路の途中に第1ファン40が配置されている。そして、上記の流路構造90では、この配置により、第1ダクト32内の空気の速度(風速)を第1ファン40で加速させつつ第2ダクト34内、具体的には、第1流路50に空気を排出できる。
そして、上記の捕集部材56Aでは、捕集部材56Aに接触する際の空気の速度が速い場合には、捕集部材56Aに接触する際の空気の速度が遅い場合に比べて、多くの微粒子を捕集部材56Aの隙間(空隙)に取り込むことができる。そのため、上記の流路構造90によれば、ダクト部30の入口に第1ファン40を配置した構成に比べて、捕集部材56Aに接触する際の空気の速度を速くして、多くの微粒子を捕集部材56Aの隙間(空隙)に取り込むことができる。
また、上記の流路構造90では、第1ダクト32には、第1ダクト32内の空気を+Y側かつ-Z側、すなわち、第1ファン40に向かう方向に案内する複数の整流板32Bが配置されている。これにより、上記の流路構造90では、第1ダクト32に整流板32Bが配置されていない構成に比べて、第1ダクト32内の空気を効率よく第1ファン40に誘導できる。
以上のように構成された上記の流路構造90は、フィルターを用いずに流路構造90の内部で微粒子を捕集して、流路構造90の外への微粒子の排出量を抑制するものである。
ここで、フィルターを用いて微粒子を捕集する従来構成においては、フィルターの圧力損失が大きくなることに伴って、ファンの音が騒音となることが知られている。そして、この従来構成では、ファンによる騒音が問題となっている。この従来構成では、フィルターの目が詰まり、その圧力損失が大きくなった場合に、微粒子の捕集効率を維持すべくファンの風速を強くすることで上記の騒音が生じると推考される。さらに、この従来構成では、ファンの風速を強くすることに基づく使用電力の増大も問題となっている。なお、この従来構成では、フィルターの目が詰まった場合には、微粒子の捕集効率を維持すべく、ファンの風速を強くすることに代えて、フィルターを交換することが考えられる。ただし、フィルターを交換する場合には、ランニングコストが発生してしまう点で問題となる。
これに対し、上記の流路構造90は、フィルターを用いずに微粒子を捕集できるため、上記の従来構成と異なり、フィルターの目詰まりに伴いファン(第1ファン40及び第2ファン44)の音が増大することがない。また、上記の流路構造90は、フィルターを用いずに微粒子を捕集できるため、上記の従来構成と異なり、フィルターの目詰まりに伴い使用電力が増大することがない。さらに、上記の流路構造90は、フィルターを用いずに微粒子を捕集できるため、上記の従来構成と異なり、フィルターの交換に伴うランニングコストが発生することがない。
そして、上記の流路構造90を備えた画像形成装置10によれば、ダクト部30内の空気がダクト部30の一方側のみに流通し、かつダクト部30内に仕切り板56を備えない構成に比べて、装置本体11の外への微粒子の排出量を抑制できる。
また、上記の流路構造90は、第2ダクト34の内部が板部34AによりX方向に2分割されたことにより、空気の流路における往路と復路とがX方向に重なっている。具体的には、上記の流路構造90は、空気が第2ダクト34の+X側部分の第1流路50を-Z側から+Z側に流通した後、第2ダクト34の-X側部分の第2流路52を+Z側から-Z側に流通する。そのため、上記の流路構造90を備えた画像形成装置10によれば、空気の流路における往路と復路とを高さ方向(Y方向)に重ねた構成に比べて、装置本体11内の高さ寸法を節約しつつ流路構造90を配置できる。
(その他)
上記の実施形態では、第2ダクト34の-Z側の端部におけるX方向の中央部分から+Z側に向かって板部34Aが延びているとした。つまり、上記の実施形態では、第1流路50と第2流路52とのX方向の長さが同様とされている。しかし、これに限らず、板部34Aが第2ダクト34の-Z側の端部から延出する位置を変えることにより、第1流路50と第2流路52とのX方向の長さを異ならせてもよい。
また、上記の実施形態では、第1流路50及び第2流路52に仕切り板56が配置されているとした。しかし、これに限らず、第1流路50のみ、又は第2流路52のみのように、第1流路50又は第2流路52の少なくとも一方に仕切り板56を配置してもよい。
また、上記の実施形態では、仕切り板56のX方向の長さを第1流路50及び第2流路52のX方向の長さよりも短く形成することで、第1流路50又は第2流路52のX方向の一部を開放することとした。しかし、これに限らず、仕切り板56で第1流路50及び第2流路52のX方向を閉鎖してもよい。そして、この場合には、仕切り板56のX方向の端部付近にZ方向に貫通する貫通孔を形成することにより、その貫通孔を通じて空気をZ方向に流通させてもよい。
また、上記の実施形態では、仕切り板56により、第2ダクト34のX方向の一部を開放することとした。しかし、これに限らず、仕切り板56により、第2ダクト34のX方向を閉鎖して、その高さ方向(Y方向)の一部を開放してもよい。
また、上記の実施形態では、第2ダクト34の内壁面及び仕切り板56が捕集部材56Aで覆われているとした。しかし、これに限らず、第2ダクト34の内壁面のみ、又は仕切り板56のみのように、第2ダクト34の内壁面又は仕切り板56の少なくとも一方が捕集部材56Aで覆われていてもよい。
また、上記の実施形態では、第2ダクト34の内壁面、具体的には、第1流路50及び第2流路52の内壁面が捕集部材56Aで覆われているとした。しかし、これに限らず、第1流路50の内壁面のみ、又は第2流路52の内壁面のみのように、第1流路50又は第2流路52の少なくとも一方の内壁面を捕集部材56Aで覆うこととしてもよい。
さらに、上記の実施形態では、第2ダクト34の内壁面の全範囲が捕集部材56Aで覆われているとした。しかし、これに限らず、第2ダクト34の内壁面の一部のみを捕集部材56Aで覆うこととしてもよい。
また、上記の実施形態では、仕切り板56の全表面が捕集部材56Aで覆われているとした。しかし、これに限らず、仕切り板56の表面の一部、たとえば、第2ダクト34内の空気が接触する側である空気流の上流側のみを捕集部材56Aで覆ってもよい。
また、上記の実施形態では、捕集部材56Aは交換されることなく、画像形成装置10の寿命まで継続的に使用されるとした。しかし、これに限らず、捕集部材56Aを定期的又は不定期に交換してもよい。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態における画像形成装置10について、第1の実施形態との重複部分を省略しつつ説明する。
(流路構造)
流路構造90は、図5に示すように、ダクト部30として、第1ダクト32と、第2ダクト34と、第3ダクト36と、を備えている。第2の実施形態における第2ダクト34は、第1流路の一例であり、第3ダクト36は、第2流路の一例である。
第1ダクト32の+Y側の壁面のうち、-Z側の端部には、第1ダクト32の出口として、Y方向に貫通した開口部32Dが形成されている。この開口部32Dは、第1ダクト32内の空気を第1ファン40を通じて第2ダクト34に流入させるための開口である。
第2ダクト34は、図5に示すように、第1ダクト32の+Y側に配置されている。この第2ダクト34の+Z側の端部のX方向位置は、第1ダクト32の+Z側の端部のX方向位置と同様である(図6(B)参照)。また、第2ダクト34における+Z側の端部には、図6(A)及び(B)に示すように、第2ダクト34の出口である第1出口50Bが形成されている。この第1出口50Bは、第2ダクト34の+Y側の壁面をY方向に貫通して形成された上面視にて矩形状の開口である。また、この開口は、第3ダクト36の入口である第2入口52Aとしても用いられる。
ここで、図6(B)に示すように、第1ダクト32と第2ダクト34との間には、第1ファン40が配置されている。換言すると、第1ファン40は、ダクト部30内における空気の流路の途中に配置されている。この第1ファン40は、開口部32Dを通じて第1ダクト32内の空気を吸引して、その吸引した空気を第2ダクト34に排出する。この第2ダクト34に排出された空気は、第2ダクト34を-Z側から+Z側に流通した後、第1出口50B(第2入口52A)を通じて第3ダクト36に流入する。
第3ダクト36は、図5に示すように、第2ダクト34及び第1ファン40の+Y側に配置されている。この第3ダクト36は、X方向を短手とし、Z方向を長手とする箱状に形成されている。そして、第3ダクト36のX方向の長さは、第1ダクト32のX方向の長さと同様とされ(図5参照)、第3ダクト36のZ方向の長さは、第1ダクト32のZ方向の長さと同様とされている(図6(B)参照)。
また、図6(A)及び(B)に示すように、第3ダクト36の-Z側の壁面には、第3ダクト36の出口として、Z方向に貫通した第2出口52Bが形成されている。この第2出口52Bは、第3ダクト36内の空気を排出ダクト60に流入させるための開口である。
このように、第2の実施形態の流路構造90は、第2ダクト34と第3ダクト36とをY方向に重ねて配置したことにより、空気の流路における往路と復路とがY方向に重なっている。
ここで、第2の実施形態の流路構造90では、図6(A)に示すように、第3ダクト36のX方向の一部を交互に開放するように、複数の仕切り板56が第2入口52Aと第2出口52Bとの間に配置されている。この仕切り板56は、第1の実施形態と同様に捕集部材56Aで覆われている。
仕切り板56の高さ(Y方向の長さ)は、第3ダクト36の高さ(Y方向の長さ)と同等である(図5参照)。仕切り板56のX方向の長さは、第3ダクト36のX方向の長さよりも短い。第2の実施形態では、一例として、仕切り板56のX方向の長さは、第3ダクト36のX方向の長さの7割程度とされている(図6(A)参照)。また、第3ダクト36の内壁面は、仕切り板56と同様に捕集部材56Aで覆われている。
また、図6(A)及び(B)に示すように、第3ダクト36の-Z側の外壁面には、排出ダクト60が接続されている。
(作用効果)
次に、第2の実施形態の流路構造90の作用効果について、第1の実施形態との重複部分を省略しつつ説明する。
流路構造90では、第1ファン40の作動により、図5に示すように、定着ユニット80の周囲の空気が第1ダクト32に流入し、第1ダクト32内を流通する。具体的には、この空気は、図6(B)に示す矢印Aのように、整流板32Bの傾斜に沿って+Y側かつ-Z側に第1ダクト32内を流通する。
第1ダクト32内を流通した空気は、第1ファン40に吸引された後、第1ファン40の排気側から第2ダクト34に排出される。
第2ダクト34に流入した空気は、図6(A)及び(B)に示す矢印Bのように、第2ダクト34内を-Z側から+Z側に向かって流通する。そして、第2ダクト34の+Z側の端部、すなわち、第1出口50Bに至った空気は、第2入口52Aを通じて第3ダクト36に流入する。
第3ダクト36に流入した空気は、図6(A)及び(B)に示す矢印Cのように、第3ダクト36内を+Z側から-Z側に向かって流通する。図6(A)に示すように、第3ダクト36には仕切り板56が配置されているため、この第3ダクト36に流入した空気は、X方向に蛇行しながら第3ダクト36内を+Z側から-Z側に向かって流通する。具体的には、第3ダクト36に流入した空気は、仕切り板56や第3ダクト36の内壁面に接触しながらX方向に蛇行して、第3ダクト36内を+Z側から-Z側に向かって流通する。そして、第3ダクト36の-Z側の端部に至った空気は、第2出口52Bを通じて排出ダクト60に流入する。
排出ダクト60に流入した空気は、図6(A)及び(B)に示す矢印Dのように、排出ダクト60内を+Z側から-Z側に向かって流通する。そして、排出ダクト60の-Z側の端部、すなわち、装置本体11の背面(-Z側の面)に至った空気は、第2ファン44に吸引され、装置本体11の外に排出される。
第2の実施形態の流路構造90では、第2ダクト34と第3ダクト36とをY方向に重ねて配置したことにより、空気の流路における往路と復路とがY方向に重なっている。具体的には、上記の流路構造90は、空気が第2ダクト34を-Z側から+Z側に流通した後、第2ダクト34の+Y側に配置された第3ダクト36を+Z側から-Z側に流通する。そのため、第2の実施形態の流路構造90を備えた画像形成装置10によれば、空気の流路における往路と復路とを幅方向(X方向)に重ねた構成に比べて、装置本体11内の幅寸法を節約しつつ流路構造90を配置できる。
(その他)
上記の実施形態では、第1及び第2の実施形態共に、第1ファン40と第2ファン44との2つのファンを備えることとした。しかし、これに限らず、第1ファン40又は第2ファン44の何れか一方のみを備える構成でもよい。
10 画像形成装置
20 画像形成部
30 ダクト部(本体部の一例)
40 第1ファン(送風手段の一例)
50 第1流路
50B 第1出口
52 第2流路
52B 第2出口
56 仕切り板
56A 捕集部材
80 定着ユニット(定着手段の一例)
90 流路構造

Claims (6)

  1. 空気を送風する第1送風手段を有する本体部と、
    前記本体部に形成され、前記第1送風手段により送風される前記空気が、前記本体部の長手方向の一端側から他端側に流通する第1流路と、
    前記第1流路における前記長手方向の一端側に配置された前記第1送風手段と、
    前記本体部に形成され、前記第1流路内を流通した前記空気が流入し、前記長手方向の前記他端側から前記一端側に前記空気が流通する第2流路と、
    前記第1流路又は前記第2流路の少なくとも一方における前記第1流路又は前記第2流路の入口と出口との間に設けられ、前記第1流路又は前記第2流路における前記長手方向に交差する前記本体部の短手方向の一部を開放する複数の仕切り板と、
    前記第2流路に接続された排出ダクトに配置された第2送風手段と、
    を備え、
    前記第1流路及び前記第2流路、前記第1送風手段、並びに前記第2送風手段は、前記長手方向に沿って重なって配置されている流路構造。
  2. 前記仕切り板の少なくとも一部は、前記空気に含まれる微粒子を捕集可能な捕集部材で覆われている請求項1に記載の流路構造。
  3. 前記第1流路又は前記第2流路の壁面の少なくとも一部は、前記空気に含まれる微粒子を捕集可能な捕集部材で覆われている請求項1又は2に記載の流路構造。
  4. 前記捕集部材は、空隙を有する部材である請求項2又は3に記載の流路構造。
  5. 前記第1流路の出口である第1出口は、前記第1流路における前記長手方向の他端に形成されている請求項1に記載の流路構造。
  6. 現像剤像を形成し、前記現像剤像を記録媒体に転写する画像形成部と、
    前記画像形成部で前記記録媒体に転写された前記現像剤像を前記記録媒体に定着する定着手段と、
    前記定着手段の周囲の空気が前記第1流路に流入される請求項1から請求項の何れか1項に記載の流路構造と、
    を備えた画像形成装置。
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