JP7018727B2 - 生成装置、生成方法及び生成プログラム - Google Patents

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本発明は、生成装置、生成方法及び生成プログラムに関する。
近年、GPS(Global Positioning System)センサ等の現在地を計測する位置計測手段を備える端末装置が普及し、このような端末装置に対して、自装置の位置情報がプロットされた地図情報を提供するようなサービスが展開されている。
また、位置情報を利用した技術として、端末装置を利用するユーザの移動状態を判定することにより、対象地域の歩行者人数を精度よく推定する技術が知られている。
特許第5922638号公報
しかしながら、上記の従来技術では、ユーザの動的な移動態様を把握することは難しい。具体的には、従来技術では、対象地域におけるユーザの移動状態を把握することはできるものの、対象地域を跨いだ広範囲におけるユーザの移動に関する情報等を把握することは難しい。このため、従来技術では、地図上における群衆の流れなど、動的な情報を捉えきれない可能性がある。
本願は、上記に鑑みてなされたものであって、ユーザの動的な移動態様を把握することができる生成装置、生成方法及び生成プログラムを提供することを目的とする。
本願に係る生成装置は、対象の移動に関する情報である移動情報を取得する取得部と、所定の領域に流入してきた前記対象の移動情報に基づいて、当該所定の領域が有する力であって、当該対象に与える移動に関する力である誘引力を算出する算出部と、前記算出部によって算出された誘引力を各領域に対してプロットした地図情報を生成する生成部と、を備え、前記取得部は、処理対象とする地図に対して領域を設定し、設定した領域間を移動する対象に関する移動情報を取得し、前記移動情報は、所定時間のうちに、対象が地図上の領域間を移動したことを示した情報であり、前記領域とは、任意に設定される地図上の範囲であり、四方を所定距離で囲むメッシュとして示され、前記誘引力とは、各領域が対象を誘引する力を概念的に示すものであり、前記生成部は、個々の対象の分布ではなく、各領域が対象の移動に与える影響力をプロットした地図情報を生成することを特徴とする。
実施形態の一態様によれば、ユーザの動的な移動態様を把握することができるという効果を奏する。
図1は、実施形態に係る生成処理の一例を示す図である。 図2は、実施形態に係る生成処理を説明するための図(1)である。 図3は、実施形態に係る生成処理を説明するための図(2)である。 図4は、実施形態に係る生成システムの構成例を示す図である。 図5は、実施形態に係る生成装置の構成例を示す図である。 図6は、実施形態に係る移動情報記憶部の一例を示す図である。 図7は、実施形態に係る磁場情報記憶部の一例を示す図である。 図8は、実施形態に係る地図情報記憶部の一例を示す図である。 図9は、実施形態に係るユーザ端末の構成例を示す図である。 図10は、実施形態に係る処理手順を示すフローチャートである。 図11は、生成装置の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。
以下に、本願に係る生成装置、生成方法及び生成プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る生成装置、生成方法及び生成プログラムが限定されるものではない。また、各実施形態は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
〔1.生成処理の一例〕
まず、図1を用いて、実施形態に係る生成処理の一例について説明する。図1は、実施形態に係る生成処理の一例を示す図である。図1では、実施形態に係る生成装置100が、ある対象が地図上を移動する態様を示した地図情報を生成する処理について説明する。なお、実施形態では、対象として、歩行者であるユーザを例に挙げて説明する。
図1に示す生成装置100は、対象の移動に関する情報である移動情報を取得し、取得した移動情報に基づいて、対象の移動態様を示した地図情報を生成するサーバ装置である。生成装置100は、実施形態に係る生成処理において、複数のユーザ(図1に示すユーザ群)の各々から移動情報を取得する。
図1に示すユーザ端末10は、ユーザ群に含まれる各々のユーザによって利用される情報処理端末である。図1での図示は省略しているが、各々のユーザは、少なくとも1台のユーザ端末10を各々が利用するものとする。ユーザ端末10は、例えば、スマートフォンやタブレット端末等によって実現される。また、ユーザ端末10は、例えばGPS等を利用して、自装置が所在する位置を示す情報である位置情報を取得することができる。なお、以下の説明では、ユーザ端末10をユーザと言い換えて表記する場合がある。
生成装置100は、各々のユーザ端末10が検知した位置情報を取得し、取得した情報に基づいて、各ユーザが移動する態様を示した地図情報を生成する。ここで、ユーザを特定した状態において、各々のユーザの位置情報を取得し続けることは、個人情報保護の観点から望ましくない。また、ユーザを特定して位置情報を取得し続ける手法では、特定したユーザから常に継続して情報を取得し続けることができるとは限らず、また、情報処理の負担も大きくなる。
そこで、実施形態に係る生成装置100は、以下に説明する処理によって、ユーザの移動態様を領域ごとに示した地図情報を生成する。具体的には、生成装置100は、対象の移動情報を取得するとともに、所定の領域に流入してきた対象の移動情報に基づいて、当該所定の領域が有する力であって、当該対象に与える移動に関する力である誘引力を算出する。そして、生成装置100は、算出した誘引力を各領域に対してプロットした地図情報を生成する。
なお、実施形態において、領域とは、生成装置100によって任意に設定される地図上の範囲であり、例えば、四方を所定距離で囲むメッシュとして示される。例えば、領域は、地図上の地形を250メートル四方で切り分けた範囲である。また、実施形態において、誘引力とは、当該領域がユーザを誘引する力を概念的に示すものであり、例えば、移動速度と方向によって与えられる。すなわち、生成装置100は、個々のユーザの分布をプロットするのではなく、ある領域がユーザの移動に与える力をプロットした地図情報を生成する。これにより、生成装置100は、ユーザが移動する態様が、誘引力が示す速度と方向によって示された地図情報を生成できる。さらに、生成装置100は、所定時間において所定領域に他の領域から流入してきたユーザの数を要素として追加することで、かかる領域におけるユーザの量も地図上に可視化することができる。
生成装置100によれば、対象がある領域に移動してきた(流入してきた)という移動情報に基づいて地図情報を生成するため、ユーザ個人を特定することを要しない。また、生成装置100は、各領域がユーザの移動に与える影響力をプロットして地図情報を生成することで、ユーザが地図上においてどのような移動を行っているかを一目で把握することのできる地図情報を生成することができる。言い換えれば、生成装置100は、メッシュに区切られた各領域を、ユーザを誘引する力を有する「磁場」のように見立てることにより、単なるユーザの分布ではなく、各領域がユーザに対してどのような移動態様を与えているかといった「人の流れ」を地図上に示すことができる。以下、図1を用いて、生成装置100による生成処理の一例を流れに沿って説明する。
図1の例において、まず生成装置100は、地図50において、処理対象とする領域(メッシュ)を設定する(ステップS01)。例えば、生成装置100は、地図50において、各領域を縦横250メートルで切り分けた領域を設定する。
図1の説明では、地図50において、地図50の左上の基点から数えて縦に1、横に1の座標によって示される領域を領域P11と表記する。同様に、地図50の基点から数えて縦に2、横に1の座標によって示される領域を領域P12、地図50の左上の基点から数えて縦に3、横に1の座標によって示される領域を領域P13と表記する。地図50における他の領域の表記も、領域P11等の表記手法に準じる。
そして、生成装置100は、地図50に所在するユーザ群から移動情報を取得する(ステップS02)。移動情報は、例えば、所定の時間(例えば、30分間など)におけるユーザの位置情報の差分によって示される。具体的には、移動情報の一例は、所定時間のうちに、あるユーザが領域P11から領域P13へ移動したことを示した情報である。例えば、生成装置100は、生成装置100に定期的に位置情報を送信するためのプログラム(例えば、スマートフォン用のアプリ)を起動しているユーザ端末10から、かかるプログラムの機能を利用して、定期的に位置情報を取得する。そして、生成装置100は、取得した位置情報がいずれの領域に対応するかを判定することで、所定時間のうちに各ユーザがいずれの領域からいずれの領域まで移動したかを示した移動情報を取得する。
生成装置100は、取得した移動情報に基づいて、領域ごとの磁場(すなわち誘引力)を算出する(ステップS03)。生成装置100が実行する磁場の算出処理について、領域P55を例に挙げて説明する。
生成装置100は、ユーザの移動情報に含まれるユーザの速度と方向とを用いて、領域P55の磁場を算出する。ユーザの移動情報における速度は、例えば、ユーザの移動元の領域と、ユーザの移動先の領域との距離(差分)に基づいて算出される。例えば、ユーザの一例であるユーザU01(図1での図示は省略する)が、移動情報が集計される所定時間のうちに、領域P52から領域P55まで移動したとする。この場合、ユーザU01の速度は、移動した領域の数に基づいて、速度「3」と算出される。また、ユーザの一例であるユーザU02(図1での図示は省略する)が、移動情報が取得される所定時間において、領域P56から領域P55まで移動したとする。この場合、ユーザU02の速度は、移動した領域の数に基づいて、速度「1」と算出される。
また、ユーザの移動情報における方向は、例えば、ユーザの移動元の領域と、ユーザの移動先の領域との位置関係に基づいて算出される。例えば、ユーザU01が領域P52から領域P55まで移動した場合、移動情報における方向は、領域P55に流入してきた方向に基づいて、「下向き」であると算出される。また、ユーザU02が領域P56から領域P55まで移動した場合、移動情報における方向は、領域P55に流入してきた方向に基づいて、「上向き」であると算出される。すなわち、生成装置100は、領域P55と、処理対象の時間において領域P55に流入してきたユーザが所定時間前にいた領域との差分をとることで、移動情報の速度と方向を算出する。
そして、生成装置100は、領域P55に流入してきたユーザ群における移動情報の速度と方向とに基づいて、領域P55における磁場を算出する。例えば、生成装置100は、各々のユーザの移動情報をベクトルと見立てて、全ての移動情報を合算する。すなわち、生成装置100は、ユーザが領域P55に対して、どのような速度でどのような方向から流入してきたかを示す情報、言い換えれば、領域P55がどのくらいユーザを誘引しているかを示す数値を磁場として算出する。
例えば、生成装置100は、ユーザU01が領域P52から領域P55まで移動したことを示す移動情報と、ユーザU02が領域P56から領域P55まで移動したことを示す移動情報を合算した場合、領域P55における磁場として、「下向き」に速度「1」を算出する。すなわち、生成装置100は、より遠くの領域から領域に流入してきたユーザが多いほど、当該領域がユーザを誘引する力を大きく算出する。これは、磁場の強い領域ほど、人の流れに影響を与える力が大きいことを示している。
生成装置100は、地図50に存在する全領域において、上記のような手法で磁場を算出する。また、生成装置100は、時系列における人の流れを示すため、時系列に沿って(例えば30分ごと)の磁場を算出する。生成装置100は、算出した磁場に基づいて、地図情報を生成する(ステップS04)。生成装置100は、時系列における人の流れを表現する場合、算出した磁場を時系列で連ねることで人の流れがアニメーションとして示されるような地図情報を生成する。
生成装置100は、地図50に存在する各領域に対して、種々の要素をプロットして、地図情報を生成する。例えば、生成装置100は、上層と下層の2つのレイヤに異なる要素をプロットして地図情報を生成する。
具体的には、生成装置100は、下層を磁場に対応するベクトルフィールドとし、上層を、アニメーションにおけるユーザの表示に対応するパーティクルフィールドとした地図情報を生成する。この場合、実際に画面上に表示される地図情報では、下層における磁場は可視化されず、磁場の影響を受けたパーティクル(図1の例ではユーザ)が動く様子が可視化される。
例えば、生成装置100は、所定時間の地図情報において発生するパーティクルの全体数を任意に設定する。そして、生成装置100は、所定時間において各領域に所在していたユーザの数に応じて、各領域において発生するパーティクルの数を決定する。例えば、生成装置100は、仮に所定時間の領域P55にユーザ全体の5%が所在していたとすると、当該所定時間に対応する地図情報において、パーティクルの全体数のうち5%を領域P55に発生させる。
上記の処理を行うことで、生成装置100は、地図50において、「どれだけのユーザ」が、「どこからどこへ」、「どんな速さで」向かっているのかといったデータを与えた地図情報を生成することができる。すなわち、生成装置100は、磁場が設定された地図上で、時系列に沿って、ユーザの所在数に対応するパーティクルをランダムなタイミングで発生させる(プロットする)ことで、パーティクルが磁場の影響を受けてどのような流れで移動するか、といったことを可視化した地図情報を生成する。
ここで、図2を用いて、生成装置100が生成する地図情報について説明する。図2は、実施形態に係る生成処理を説明するための図(1)である。具体的には、図2では、生成装置100が生成する東京の地図情報における、ある特定の瞬間(言い換えれば、アニメーションで示される地図情報における1つのフレーム)を示した例であるフレーム52及びフレーム53を示している。
フレーム52は、所定日の東京の午前8時におけるユーザの流れを示したフレーム(静止画像)の一例である。フレーム52では、各領域に対応する箇所に磁場がプロットされるとともに(地図情報では、磁場は下層にプロットされることから可視化されないため、図2では表示を省略する)、各ユーザに対応するパーティクルがプロットされる。フレーム52において、比較的白く表示されている部分がユーザを示したパーティクルであり、例えば、視認し易いよう個々のパーティクルは光って示される。すなわち、フレーム52において、ユーザの数が多い箇所は、他の箇所よりも光が多く示される。また、フレーム52において、ユーザの速度が速い箇所ほど、光の帯が比較的長く表示されることになる。これは、下層の磁場における速度が速いほど光の帯が長く表示され、ユーザが速く移動していることが視覚的にわかるよう、生成装置100によってフレーム52が生成されることによる。具体的には、生成装置100は、各箇所のユーザ数に応じてランダムにパーティクルを発生させ、地図上にプロットする。そして、生成装置100は、地図上において、パーティクルが磁場の影響を受けて移動する様をアニメーションで表示する。
パーティクルの動きと磁場との関係について、図3を用いて説明する。図3は、実施形態に係る生成処理を説明するための図(2)である。図3では、地図サンプル55を用いて、パーティクルの動きと磁場との関係を概念的に示している。生成装置100は、例えば、地図サンプル55における領域P101や領域P102に対応する磁場を算出し、磁場を下層にプロットする。その後、生成装置100は、各領域にパーティクルを上層にプロットする。具体的には、生成装置100は、各領域に所在するユーザ数に応じた数のパーティクルをプロットする。
図3に示す地図サンプル55では、下層の磁場の影響を受けたパーティクルが移動する様を矢印で示している。図3の例では、矢印の方向は、パーティクルの移動方向を示す。また、矢印の長さは、パーティクルの速度を示す。また、矢印の数は、パーティクルの発生数を示す。例えば、領域P101では、右下向きで比較的遅い速度を有する磁場が存在することを示しており、また、ユーザ数も比較的少ないことを示している。また、領域P102では、左下向きで比較的速い速度を有する磁場が存在することを示しており、また、ユーザ数も比較的多いことを示している。そして、生成装置100は、各領域に所在するユーザ数に応じてパーティクルをランダムに発生させることで、その流れをアニメーションとして示す地図情報を生成する。図2で示したフレーム52では、矢印としての表記を光(白色)に代えて示しているが、パーティクルの動きは、図3で示した様子と同じく、磁場とユーザ数とに応じた光の流れとして示される。
さらに、生成装置100は、時系列に沿って、移動情報を集計した時間ごとに、磁場や発生情報をマッピングすることにより、地図情報を生成する(ステップS11)。すなわち、生成装置100は、フレーム52を生成した後に、時系列に沿って、フレーム52の先の時間における人の流れを示すフレーム53を生成する。フレーム53は、所定日の東京の午前9時におけるユーザの流れを示したフレームの一例である。フレーム53は、所定のアニメーション処理により、フレーム52の表示からシームレスに遷移して表示される。すなわち、生成装置100は、フレーム52からフレーム53に遷移させるまで、時系列(例えば1分ごと)に沿ってパーティクルを発生させつつ、パーティクルが磁場の影響を受けて移動する様を表示する。また、生成装置100は、磁場を算出した時間ごと(例えば30分ごと)に磁場の情報を差し替えることにより、既に地図上にプロットされているパーティクルに対して、時間ごとに異なる変化を与える。生成装置100は、かかる様子をアニメーションさせることにより、東京の人の流れを可視化する。そして、生成装置100は、フレーム52やフレーム53等を含む地図情報を利用することを所望するユーザに対して、地図情報を提供する。例えば、生成装置100は、ユーザ端末10にインストールされたアプリを介して、地図情報を提供する。
このように、実施形態に係る生成装置100は、ユーザの移動に関する情報である移動情報を取得する。また、生成装置100は、所定の領域に流入してきたユーザの移動情報に基づいて、所定の領域が有する力であって、ユーザに与える移動に関する力である磁場(誘引力)を算出する。そして、生成装置100は、算出した磁場を各領域に対してプロットした地図情報を生成する。
すなわち、実施形態に係る生成装置100は、各ユーザの分布を単純にプロットするのではなく、地図上に設定した領域が有する磁場を算出し、磁場をプロットした地図情報を生成する。なお、生成装置100は、ユーザを示すパーティクルを発生させなくても、下層にプロットした磁場を可視化することにより、ユーザの動的な移動態様を可視化することができる。これにより、生成装置100は、各個人を厳密に特定しなくとも、各領域に流入する移動情報に基づいて、各領域が人の流れにどのような影響を与えるかを示す情報が可視化された地図情報を生成することができる。言い換えれば、生成装置100は、地図上における各領域がユーザをどのように移動させているかといった情報を示すことができる。
さらに、生成装置100は、上層にユーザを示すパーティクルを発生させてアニメーション処理を行うことにより、地図上における人の流れを可視化することができる。このように、生成装置100によれば、ユーザの動的な移動態様を把握することができる。
なお、図1の例において、生成装置100は、ユーザ端末10が検知した位置情報をユーザ端末10から取得することを示した。しかし、生成装置100は、ユーザ端末10からの送信によらず、所定時間おきにユーザ端末10をクロール(crawl)することにより、位置情報を取得するようにしてもよい。また、生成装置100は、必ずしもユーザ端末10自身が検知した位置情報を取得しなくてもよい。例えば、生成装置100は、ユーザ端末10から検出される情報(例えば、ユーザ端末10が通信を行ったアクセスポイントの所在位置や、ユーザ端末10のIPアドレスから推定される位置情報等)に基づいて、生成装置100がユーザ端末10の位置を推定し、特定した位置を上記処理に利用してもよい。
以下、上記のような実施形態に係る生成処理を行う生成装置100、及び、生成装置100を含む生成システム1について、詳細に説明する。
〔2.生成システムの構成〕
次に、図4を用いて、実施形態に係る生成装置100が含まれる生成システム1の構成について説明する。図4は、実施形態に係る生成システム1の構成例を示す図である。図4に例示するように、実施形態に係る生成システム1には、ユーザ端末10と、生成装置100とが含まれる。これらの各種装置は、ネットワークNを介して、有線又は無線により通信可能に接続される。なお、図4に示した生成システム1が含む装置の数は、図示したものに限られず、例えば、生成システム1には複数台のユーザ端末10が含まれてもよい。
ユーザ端末10は、上述のように、スマートフォンを含む携帯電話機や、タブレット端末や、デスクトップ型PC(Personal Computer)や、ノート型PCや、PDA(Personal Digital Assistant)等の情報処理端末である。また、ユーザ端末10には、眼鏡型や時計型の情報処理端末であるウェアラブルデバイス(wearable device)も含まれる。さらに、ユーザ端末10には、位置情報を取得するための情報処理機能を有する種々のスマート機器が含まれてもよい。例えば、ユーザ端末10には、TV(Television)や冷蔵庫、掃除機などのスマート家電や、自動車などのスマートビークル(Smart vehicle)や、ドローン(drone)、家庭用ロボットなどが含まれてもよい。
生成装置100は、上述のように、所定の領域に流入してきた対象の移動移動に基づいて、当該所定の領域が有する力であって、当該対象に与える移動に関する力である誘引力を算出し、算出された誘引力を各領域に対してプロットした地図情報を生成するサーバ装置である。また、生成装置100は、地図情報の利用要求をユーザから受け付けたり、生成した地図情報を提供したりする処理を実行してもよい。
〔3.生成装置の構成〕
次に、図5を用いて、実施形態に係る生成装置100の構成について説明する。図5は、実施形態に係る生成装置100の構成例を示す図である。図5に示すように、生成装置100は、通信部110と、記憶部120と、制御部130とを有する。なお、生成装置100は、生成装置100を利用する管理者等から各種操作を受け付ける入力部(例えば、キーボードやマウス等)や、各種情報を表示するための表示部(例えば、液晶ディスプレイ等)を有してもよい。
(通信部110について)
通信部110は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。通信部110は、ネットワークNと有線又は無線で接続され、ネットワークNを介して、ユーザ端末10等との間で情報の送受信を行う。
(記憶部120について)
記憶部120は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。記憶部120は、移動情報記憶部121と、磁場情報記憶部122と、地図情報記憶部123とを有する。
(移動情報記憶部121について)
移動情報記憶部121は、対象の移動に関する情報を記憶する。ここで、図6に、実施形態に係る移動情報記憶部121の一例を示す。図6は、実施形態に係る移動情報記憶部121の一例を示す図である。図6に示した例では、移動情報記憶部121は、「集計データID」、「集計日時」、「移動元」、「移動先」といった項目を有する。
「集計データID」は、移動情報として集計されるデータを識別する識別情報を示す。集計データIDは、例えば、移動情報を取得する対象ごとに付与される。実施形態では、集計データIDは、ユーザ端末10を識別する情報と読み替えてもよい。なお、実施形態の説明では、図6で示すような識別情報を説明に用いる参照符号として用いる場合がある。例えば、集計データID「V01」で識別される集計データを、集計データV01と表記する場合がある。
「集計日時」は、移動情報を集計した日時を示す。移動情報の集計は、所定時間ごと(例えば30分ごと)に実行される。「移動元」は、移動情報が集計される直前の集計日時において、対象が所在していた領域を示す。「移動先」は、移動情報が集計されたタイミングにおいて、対象が所在していた領域を示す。
すなわち、図6に示す一例では、集計データID「V01」で識別される集計データV01は、集計日時「2017年8月1日 6時00分」において、対象が、移動元である領域「P47」から、移動先である領域「P55」まで移動したことを示している。
なお、図6に示した例では、移動先や移動元として領域を示す情報が記憶される例を示しているが、移動先や移動元を示す情報は、ユーザ端末10から取得された位置情報であってもよい。例えば、移動先や移動元を示す情報は、経度及び緯度などの実測値や、ユーザ端末10が所定の通信を行ったアクセスポイントの位置等であってもよい。
(磁場情報記憶部122について)
磁場情報記憶部122は、移動情報に基づいて算出された磁場に関する情報を記憶する。ここで、図7に、実施形態に係る磁場情報記憶部122の一例を示す。図7は、実施形態に係る磁場情報記憶部122の一例を示す図である。図7に示した例では、磁場情報記憶部122は、「集計日時」、「領域ID」、「発生情報」、「磁場情報」といった項目を有する。また、磁場情報の項目は、「速度」、「方向」といった小項目を有する。
「集計日時」は、図6で示した同一の項目に対応する。「領域ID」は、領域を示す識別情報を示す。なお、領域IDは、図6で示した「移動先」や「移動元」として示された領域と共通する情報を示すものとする。
「発生情報」は、領域におけるパーティクルの発生に関する情報を示す。図7では、「発生情報」に記憶される情報を「A01」のような概念で示しているが、実際には、発生情報の項目には、地図情報全体において発生させるパーティクルの総数と、集計日時における対象が所在する数との割合に基づいて、当該領域においてパーティクルがどのような割合で発生するかを具体的に示した数値等が記憶される。
「磁場情報」は、各領域における磁場に関する情報を示す。「速度」は、磁場における速度(対象の移動に与える速度)を示す。「方向」は、磁場における方向(対象の移動方向に与える影響)を示す。図7では、「速度」に記憶される情報を「B01」のような概念で示しているが、実際には、速度の項目には、磁場が有する速度としての具体的な数値が記憶される。また、「方向」の項目には、磁場が対象の移動方向に与える影響を示す具体的な方向が記憶される。
すなわち、図7に示す一例では、集計日時「2017年8月1日 8時00分」において、領域P11における発生情報は「A01」であり、磁場情報の速度は「B01」であり、方向は「C01」であることを示している。
(地図情報記憶部123について)
地図情報記憶部123は、生成装置100が生成する地図情報に関する情報を記憶する。ここで、図8に、実施形態に係る地図情報記憶部123の一例を示す。図8は、実施形態に係る地図情報記憶部123の一例を示す図である。図8に示すように、地図情報記憶部123は、「地図情報ID」、「地形データ」、「プロットデータ」といった項目を有する。また、プロットデータの項目は、「対象日時」、「領域ID」、「発生情報」、「磁場情報」といった小項目を有する。
「地図情報ID」は、地図情報を識別する識別情報を示す。「地形データ」は、地図情報に含まれる地形を示すデータであり、いわゆる地図として表示するための地形や道路や建物に関する情報等を含むデータである。
「プロットデータ」は、地図情報において、地形データに重ねてプロットされるデータである。「対象日時」は、地図情報においてプロットされる対象となる日時を示す。「領域ID」及び「発生情報」は、図7で示した同一の項目に対応する。「磁場情報」は、領域にプロットされる磁場に関する情報を示す。図8では、「磁場情報」に記憶される情報を「E01」のような概念で示しているが、実際には、磁場情報の項目には、磁場情報が有する速度と方向とを示す具体的な数値が記憶される。
すなわち、図8に示す一例では、地図情報ID「M01」で識別される地図情報M01は、地形データ「D01」を有しており、また、対象日時「2017年8月1日 8時00分」における領域ID「P11」にプロットされるプロットデータは、発生情報「A01」に基づいて発生するパーティクルと、磁場情報「E01」で示される磁場であることを示している。
(制御部130について)
制御部130は、例えば、コントローラ(controller)であり、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、生成装置100内部の記憶装置に記憶されている各種プログラム(生成プログラムの一例に相当)がRAM(Random Access Memory)を作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部130は、コントローラであり、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現される。
図5に示すように、制御部130は、取得部131と、算出部132と、生成部133と、提供部134とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、制御部130の内部構成は、図5に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。また、制御部130が有する各処理部の接続関係は、図5に示した接続関係に限られず、他の接続関係であってもよい。
(取得部131について)
取得部131は、各種情報を取得する。例えば、取得部131は、対象の移動に関する情報である移動情報を取得する。具体的には、取得部131は、処理対象とする地図に対して領域を設定し、設定した領域間を移動する対象に関する移動情報を取得する。
例えば、取得部131は、ユーザ端末10から位置情報を取得する。具体的には、取得部131は、位置情報として、ユーザ端末10が自装置の位置を検知することにより得られる位置情報を、ユーザ端末10から取得する。そして、取得部131は、所定の時間間隔で取得したユーザ端末10の位置情報がいずれの領域に対応するかを判定し、判定した結果に基づいて、当該ユーザ端末10を利用するユーザの移動情報を取得する。なお、この場合、取得部131は、予め、領域と位置情報(例えば、経度や緯度)とを対応付ける情報を取得していてもよいし、位置情報を取得した時点で、取得した位置情報がどの領域に対応するかを判定してもよい。
また、取得部131は、ユーザ端末10を利用するユーザを一意に特定することは要しないものの、移動情報を集計する対象となるユーザ端末10に対しては、一時的な識別情報を付与しておいてもよい。例えば、取得部131は、移動情報を取得する対象が「誰であるか」といった個人情報と紐づく識別情報を用いず、各ユーザ端末10に対してランダムID化処理を施し、各ユーザ端末10に識別情報を付与する。すなわち、取得部131は、ユーザを一意に特定する情報を利用しないものの、一の集計データは、ある一人のユーザによって行われた一連の移動であると判定するため、対象を識別可能なように識別情報を付与する。なお、取得部131は、ユーザ端末10から取得可能な端末識別情報等を、集計データを識別する識別情報として利用してもよい。
また、取得部131は、曜日情報を含めた日時情報とともに位置情報を取得するようにしてもよい。例えば、地図上における人の流れは、曜日や時間によって変化することが想定される。このため、取得部131が曜日情報を含めた日時情報とともに位置情報を取得することで、後述する生成部133は、曜日ごとにプロットされる情報が異なった、多様な地図情報を生成することができる。
また、取得部131は、必ずしもユーザ端末10が位置情報を検知した時間と同じタイミングで、当該ユーザ端末10の位置情報を取得しなくてもよい。すなわち、取得部131は、リアルタイムに位置情報を取得するのではなく、処理に利用する際に、ユーザ端末10の記憶部に記憶されている位置情報を取得するようにしてもよい。例えば、取得部131が、あるユーザ端末10から「8時00分」における位置情報を取得した場合に、当該ユーザ端末10の「7時30分」における位置情報を取得していないと判定したものとする。この場合、取得部131は、ユーザ端末10から「8時00分」における位置情報を取得したタイミングで、ユーザ端末10が備える記憶部に記憶されていたユーザ端末10の「7時30分」における位置情報をさらに取得してもよい。
また、取得部131は、位置情報として、ユーザ端末10と他の装置における通信の状況を取得してもよい。具体的には、取得部131は、ユーザ端末10がアクセスポイントを介してインターネットなどにアクセスしている通信状況を取得する。この場合、取得部131は、アクセスポイントとの通信状況から検出される情報を位置情報として取得する。具体的には、取得部131は、ユーザ端末10と通信中のアクセスポイントの設置位置を割り出し、割り出したアクセスポイントの設置位置を、ユーザ端末10の位置情報として取得するようにしてもよい。
また、取得部131は、移動情報として、所定の領域に流入する対象の数を取得する。例えば、取得部131は、所定時間のうちに所定の領域に流入し、そのまま集計時間が経過するまで当該所定の領域に所在したユーザの数を取得する。後述する算出部132は、対象の数に基づいて、当該領域における発生情報を算出する。
取得部131は、取得した情報を適宜、記憶部120内に格納する。例えば、取得部131は、取得した移動情報を移動情報記憶部121に格納する。また、取得部131は、適宜、記憶部120内に格納された情報を取得してもよい。
(算出部132について)
算出部132は、所定の領域に流入してきた対象の移動情報に基づいて、当該所定の領域が有する力であって、当該対象に与える移動に関する力である磁場(誘引力)を算出する。例えば、算出部132は、磁場として、所定の領域に流入する対象に与える速度と方向とを算出する。
具体的には、算出部132は、所定の領域と、当該所定の領域に流入する対象が移動してきた移動元の領域との位置関係に基づいて、磁場の速度を算出する。例えば、算出部132は、所定の領域に流入する対象の移動元が当該所定の領域から遠く離れた領域であるほど、磁場の速度を高く算出する。この場合、算出部132は、実際のユーザの速度を算出することを要しない。例えば、算出部132は、領域間を1つだけ移動したユーザの速度を速度「1」とするなど、概念的に速度の高低が示すことができる数値を算出するようにしてもよい。
また、算出部132は、所定の領域と、当該所定の領域に流入する対象が移動してきた移動元の領域との位置関係に基づいて、磁場の方向を算出する。例えば、算出部132は、所定の領域に流入してきたユーザの数及び速度に関する情報に基づいて、当該領域が有する磁場の方向を算出する。
一例として、算出部132は、所定の領域に流入するユーザの数と速度とを乗算した数値に基づいて、磁場の方向を算出する。例えば、所定の領域に「左」から「1」の速度で流入するユーザが「50」人いて、所定の領域に「右」から「1」の速度で流入するユーザが「5」人いたとすると、算出部132は、当該領域は、左から右の方向に「45」の力を有していると算出する。その後、算出部132は、例えば、「45」という数値を流入してきたユーザの数で除算して、当該領域の磁場の速度を求めてもよい。なお、上記のように、磁場を示す速度は概念的なものであるため、算出部132は、領域間において速度の相対的な高低が算出できさえすれば、どのような算出手法を利用してもよい。すなわち、上記のような算出は、種々の既知の技術に基づき、様々な手法によって行われてもよい。例えば、算出部132は、所定の領域に流入してきたユーザの方向と速度とをベクトルで表現するとともに、流入してきた全ユーザに対応する全てのベクトルの和を求めることで、当該領域が有する磁場と速度を求めてもよい。また、算出部132は、ベクトルを用いて磁場を算出することで、例えば、処理対象とする領域に対して斜めの方向等から流入してきたユーザの移動情報についても、適切に磁場に反映させることができる。
算出部132は、算出した磁場情報を磁場情報記憶部122に格納する。また、算出部132は、算出した磁場情報を生成部133に送る。
(生成部133について)
生成部133は、算出部132によって算出された磁場(誘引力)を各領域に対してプロットした地図情報を生成する。例えば、生成部133は、各領域に算出した磁場を配置した地図情報を生成することで、各領域がユーザの移動にどのような影響を与えるかを可視化することができる。この場合、生成部133は、地図情報を静止画として生成してもよい。
また、生成部133は、磁場を各領域の下層にプロットし、対象を示す表示を上層にプロットした地図情報を生成してもよい。例えば、生成部133は、図2で示したような、地図上における光として対象を示すとともに、対象が磁場に影響を与えられて動く様を示した地図情報を生成する。
この場合、生成部133は、取得部131によって取得された所定の領域に流入する対象の数に基づいて、対象を示す表示を上層にプロットした地図情報を生成する。例えば、生成部133は、所定の領域に流入する対象の数に応じて、地図情報の全体にプロットする光(対象を示す表示)の数を決定する。具体的には、生成部133は、所定の領域に流入する対象の数が多いほど、当該領域にプロットする光の数が多くなるよう、地図情報を生成する。
また、生成部133は、上層にプロットされた対象を示す表示が、下層にプロットされた磁場に応じて動的に変化する地図情報を生成してもよい。すなわち、生成部133は、プロットした対象を示す表示が、磁場の影響を受けて移動する様をアニメーションとして表現した地図情報を生成する。
生成部133は、アニメーションを伴う地図情報を生成する場合には、アニメーションにおいて、ユーザを示すパーティクルが発生する条件を発生情報に基づいて設定する。すなわち、生成部133は、アニメーションさせて対象の流れを表現する場合にランダムに対象(パーティクル)を発生させる処理を行うが、そのランダムな発生を、所定の領域に流入する対象の数に基づいて決定する。例えば、生成部133は、領域に流入した対象の数が多いほど、当該領域においてパーティクルが発生する率が高くなるよう設定した地図情報を生成する。これにより、生成部133は、算出した磁場を時系列に沿って表示する地図情報において、実際にユーザが移動しているかのように可視化された地図情報を算出することができる。
また、生成部133は、アニメーションを伴う地図情報を生成する場合には、パーティクルが磁場によって与えられる影響を設定する。例えば、生成部133は、磁場の速度が大きいほど、パーティクルが表示する光が速く移動するようアニメーションを設定する。ある領域から発生したパーティクルは、当該領域の磁場の影響を受けて移動するとともに、他の領域に流入した場合には(領域をまたいで移動した場合には)、それまでの移動において獲得した移動情報(速度及び方向)に対して、新たに流入した流入先の磁場の影響を受けて、さらに移動を行う。これにより、生成装置100は、地図上をあたかもユーザが移動しているかのようにアニメーションによって可視化された地図情報を生成することができる。さらに、生成装置100は、パーティクルのアニメーションを行う最中に時系列を進めることで、ある時間が到来した場合には、当該時間に即した磁場や発生情報を新たにプロットする。これにより、生成装置100は、地図に示されたある地域における一日のユーザの流れを可視化した地図情報を生成することができる。なお、上記に挙げた、パーティクル発生のアニメーション処理や、パーティクルの領域間の移動を滑らかに表現する手法等については、種々の既知の手法が利用されてもよい。
生成部133は、生成した地図情報を地図情報記憶部123に格納する。また、生成部133は、生成した地図情報を提供部134に送る。
(提供部134について)
提供部134は、地図情報の利用要求を受け付けた場合に、生成部133によって生成された地図情報を提供する。例えば、提供部134は、アプリ等を介してユーザから地図情報の利用要求を受け付けた場合に、アプリで表示するコンテンツとして地図情報をユーザに提供する。
提供部134は、例えば、地名や曜日や時間を指定した要求を受け付けてもよい。この場合、提供部134は、地図情報記憶部123を参照して、要求に応じた地名や曜日や時間における地図情報を取得し、取得した地図情報をユーザに提供する。また、提供部134は、ユーザからの要求に応じて、リアルタイムに生成される地図を提供してもよい。例えば、提供部134は、現時点におけるユーザ周辺の地図情報の利用を要求された場合には、生成部133によって生成される地図情報であって、リアルタイムに算出される磁場やユーザ数が反映された地図情報をユーザに提供する。
〔4.ユーザ端末の構成〕
次に、図9を用いて、実施形態に係るユーザ端末10の構成について説明する。図9は、実施形態に係るユーザ端末10の構成例を示す図である。図9に示すように、ユーザ端末10は、通信部11と、入力部12と、表示部13と、検知部14と、制御部15とを有する。
通信部11は、ネットワークNと有線又は無線で接続され、生成装置100等との間で情報の送受信を行う。例えば、通信部11は、NIC等によって実現される。
入力部12は、ユーザから各種操作を受け付ける入力装置である。例えば、入力部12は、ユーザ端末10に備えられた操作キー等によって実現される。表示部13は、各種情報を表示するための表示装置である。例えば、表示部13は、液晶ディスプレイ等によって実現される。なお、ユーザ端末10にタッチパネルが採用される場合には、入力部12の一部と表示部13とは一体化される。
検知部14は、ユーザ端末10に関する各種情報を検知する。具体的には、検知部14は、ユーザ端末10の物理的な状態を検知する。
例えば、検知部14は、ユーザ端末10の現在位置を検知する。一例として、検知部14は、GPS衛星から送出される電波を受信し、受信した電波に基づいてユーザ端末10の現在位置を示す位置情報(例えば、緯度及び経度)を検知する。なお、検知部14は、GPSの利用に限らず、様々な手法を用いて位置情報を取得してもよい。また、検知部14は、ユーザ端末10が特定のアクセスポイントと通信を行う際に、アクセスポイントから取得可能な位置情報を検知してもよい。また、検知部14は、ユーザ端末10がインターネットに接続された際の識別情報(IPアドレス等)に基づいて、ユーザ端末10が通信を行った時点で所在すると推定される位置を検知してもよい。
なお、検知部14は、位置情報に限らず、ユーザ端末10の種々の状態を検知する各種機器を有してもよい。例えば、検知部14は、ユーザ端末10の周囲の音を収集するマイクロフォンや、ユーザ端末10の周囲の照度を検知する照度センサや、ユーザ端末10の物理的な動きを検知する加速度センサ(又は、ジャイロセンサなど)や、ユーザ端末10の周囲の湿度を検知する湿度センサ等を有してもよい。また、検知部14は、センサの機能を用いて、種々の情報を検知するようにしてもよい。例えば、検知部14は、加速度センサの機能を用いて、ユーザ端末10を利用するユーザの歩行数を検知してもよい。また、検知部14は、加速度センサの機能を用いて、ユーザ端末10が動作しているか、静止しているか、などを示す動作情報を一定時間間隔ごとや、ユーザ端末10が動作したタイミングごとに検知してもよい。
制御部15は、例えば、コントローラであり、CPUやMPU等によって、ユーザ端末10内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部15は、コントローラであり、例えば、ASICやFPGA等の集積回路により実現される。
制御部15は、生成装置100にユーザ端末10の位置情報を提供する処理を制御する。例えば、制御部15は、ユーザ端末10の位置情報の提供処理を実現するためのプログラム(アプリケーション)を実行制御する。プログラムは、予めユーザ端末10にインストールされていてもよいし、ユーザ端末10を利用するユーザによる操作に従ってサーバ装置(生成装置100、又は、各種プログラムを提供する外部サーバ)からダウンロードされ、ユーザ端末10にインストールされてもよい。
図9に示すように、制御部15は、取得部16と、送信部17とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。例えば、制御部15は、RAMを作業領域として上述したプログラムを実行することにより、取得部16及び送信部17を実現する。なお、制御部15の内部構成は、図9に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。また、制御部15が有する各処理部の接続関係は、図9に示した接続関係に限られず、他の接続関係であってもよい。
取得部16は、位置情報を取得する。具体的には、取得部16は、検知部14を制御することにより、検知部14によって検知される各種情報を位置情報として取得する。例えば、取得部16は、検知部14を制御することにより、位置情報として、ユーザ端末10の位置情報と、位置情報が検知された時間に対応する時間情報を取得する。
また、取得部16は、位置情報として、通信部11が行う通信の状況に関する情報を取得してもよい。例えば、取得部16は、ユーザ端末10と所定のアクセスポイントにおける相互の通信状況を取得してもよい。また、取得部16は、ユーザ端末10が通話機能を有する場合には、通話が行われた時間や、通話先や、通話時間などの情報を取得してもよい。また、取得部16は、ユーザ端末10が撮影機能を有する場合には、撮影が行われた時間や、撮影が行われた位置情報や、撮影時間などの情報を取得してもよい。そして、取得部16は、これらの情報に基づいて、ユーザ端末10の位置情報を取得してもよい。
また、取得部16が位置情報を取得するタイミングは、制御部15によって予め決められていてもよい。例えば、取得部16は、定期的(例えば、1分ごと、3分ごと、5分ごと、1時間ごとなど)に位置情報を取得する。また、取得部16が位置情報を取得するタイミングは、生成装置100によって設定されてもよい。また、取得部16は、所定のイベントが発生するタイミングで位置情報を取得するようにしてもよい。例えば、取得部16は、所定のイベントとして、カメラ撮影が行われたときなどに応じて位置情報を取得してもよい。
送信部17は、取得部16によって取得された位置情報を生成装置100に送信する。例えば、送信部17は、ユーザ端末10を識別するための識別情報と、取得部16によって取得された位置情報と、かかる位置情報が取得部16によって取得された取得日時とを生成装置100に送信する。このとき、送信部17は、取得部16によって位置情報が取得されるたびに位置情報等を生成装置100に送信してもよいし、所定の期間毎に位置情報等を生成装置100に送信してもよい。例えば、送信部17は、定期的(例えば、1分ごと、3分ごと、5分ごと、30分ごと、1時間ごとなど)に、位置情報を生成装置100に送信する。なお、送信部17が位置情報を取得するタイミングは、生成装置100によって設定されてもよい。
〔5.処理手順〕
次に、図10を用いて、実施形態に係る生成装置100による処理の手順について説明する。図10は、実施形態に係る処理手順を示すフローチャートである。
図10に示すように、生成装置100は、地図情報の生成に先立ち、処理対象とする地図(地形データ)に対して領域を設定する(ステップS101)。その後、生成装置100は、ユーザ端末10から位置情報を取得したか否かを判定する(ステップS102)。位置情報を取得しない場合(ステップS102;No)、生成装置100は、位置情報を取得するまで待機する。
一方、位置情報を取得した場合(ステップS102;Yes)、生成装置100は、取得した位置情報を記憶部120に蓄積する(ステップS103)。そして、生成装置100は、集計処理を行う時間が到来したか否かを判定する(ステップS104)。集計処理を行う時間が到来していない場合(ステップS104;No)、生成装置100は、位置情報を取得する処理を継続する。
一方、集計処理を行う時間が到来した場合(ステップS104;Yes)、生成装置100は、集計した移動情報に基づいて、領域ごとの磁場を算出する(ステップS105)。そして、生成装置100は、磁場と、発生情報に基づく表示(パーティクル)とを地図上にプロットする(ステップS106)。
生成装置100は、磁場と発生情報に基づく表示とがプロットされた地図情報を生成する(ステップS107)。その後、生成装置100は、生成した地図情報をユーザに提供する(ステップS108)。
〔6.変形例〕
上述した生成装置100は、上記実施形態以外にも種々の異なる形態にて実施されてよい。そこで、以下では、生成装置100の他の実施形態について説明する。
〔6-1.移動情報のフィルタリング〕
上記実施形態では、移動情報として、ユーザが領域間を移動したことを示す情報が用いられる例を説明した。ここで、生成装置100は、所定の条件に該当する移動情報を処理に用いないようにするためのフィルタリングを行ってもよい。
上述のように、各領域の磁場は、領域に流入してきたユーザの速度と方向によって算出される。このとき、極めて高速で領域に流入してきたユーザが存在する場合、当該領域の磁場の算出に大きな影響を及ぼす。極めて高速な移動とは、人間が街中を歩行する速度と比較して、極めて高速な移動手段を用いた移動等が該当する。このような高速な移動を示す移動情報は、例えば、ユーザが車や電車で移動している場合に観測される。
そこで、生成装置100は、処理に利用する移動情報に所定の条件を設定してフィルタリングを行い、他のユーザの移動情報に影響を及ぼすと推定される移動情報を事前に排除してもよい。例えば、生成装置100は、所定時間において所定の閾値を超える移動を行ったことを示す移動情報(例えば、30分の集計時間であれば、5つを超える領域をまたいで移動したことを示す移動情報)を排除する、などの条件を設定する。
そして、生成装置100は、取得した移動情報のうち条件に該当する移動情報、すなわち、所定の閾値を超える移動情報については除外した上で、磁場(誘引力)を算出するようにしてもよい。これにより、生成装置100は、特異なデータを排除した集計を行うことができるため、実際のユーザの流れを適切に示した地図情報を生成することができる。
〔6-2.ユーザ端末の構成〕
上記実施形態では、ユーザ端末10の構成例について図9を用いて説明した。しかし、ユーザ端末10は、図9で例示した全ての処理部を備えることを必ずしも要しない。例えば、ユーザ端末10は、表示部13や検知部14を必ずしも備えていなくてもよい。また、ユーザ端末10は、2以上の機器に分離されて図9を示す構成が実現されてもよい。例えば、ユーザ端末10は、少なくとも検知部14と取得部16とを有する検知装置と、少なくとも通信部11を有する通信装置とが分離された構成を有する、2台以上の機器により実現されてもよい。
〔6-3.分布データの利用〕
上記実施形態では、生成装置100が、各領域に対するユーザの流入に関する移動情報に基づいて各領域の磁場を算出する例を示した。この場合、情報を集計する時間をまたいで同一領域にユーザが留まっている場合には、ユーザが移動を行っていないため、当該ユーザの移動情報は、磁場の算出に影響を与えない。このため、多くのユーザが当該領域に存在したとしても、生成された地図情報では、その存在が把握しにくくなる場合がある。この場合、生成装置100は、流入するユーザの情報のみならず、継続的に所在するユーザの情報を含む地図情報を生成してもよい。例えば、生成装置100は、ユーザ端末10から取得される位置情報に基づいてユーザが各領域に所在する数(分布)を取得し、取得した分布に関する情報をプロットした地図情報を生成する。これにより、生成装置100は、ユーザの移動態様に加えて、実際に所在するユーザのボリューム感も表現可能な地図情報を生成することができる。
〔7.ハードウェア構成〕
また、上述してきた実施形態に係る生成装置100やユーザ端末10は、例えば図11に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。以下、生成装置100を例に挙げて説明する。図11は、生成装置100の機能を実現するコンピュータ1000の一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ1000は、CPU1100、RAM1200、ROM(Read Only Memory)1300、HDD(Hard Disk Drive)1400、通信インターフェイス(I/F)1500、入出力インターフェイス(I/F)1600、及びメディアインターフェイス(I/F)1700を有する。
CPU1100は、ROM1300又はHDD1400に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM1300は、コンピュータ1000の起動時にCPU1100によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ1000のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。
HDD1400は、CPU1100によって実行されるプログラム、及び、かかるプログラムによって使用されるデータ等を記憶する。通信インターフェイス1500は、通信網500(図4に示すネットワークNに対応する)を介して他の機器からデータを受信してCPU1100へ送り、また、通信網500を介してCPU1100が生成したデータを他の機器へ送信する。
CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、ディスプレイやプリンタ等の出力装置、及び、キーボードやマウス等の入力装置を制御する。CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して生成したデータを出力装置へ出力する。
メディアインターフェイス1700は、記録媒体1800に格納されたプログラム又はデータを読み取り、RAM1200を介してCPU1100に提供する。CPU1100は、かかるプログラムを、メディアインターフェイス1700を介して記録媒体1800からRAM1200上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体1800は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等である。
例えば、コンピュータ1000が実施形態に係る生成装置100として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部130の機能を実現する。また、HDD1400には、記憶部120内のデータが記憶される。コンピュータ1000のCPU1100は、これらのプログラムを記録媒体1800から読み取って実行するが、他の例として、他の装置から通信網500を介してこれらのプログラムを取得してもよい。
〔8.その他〕
また、上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。例えば、図5に示した算出部132と、生成部133とは統合されてもよい。また、例えば、記憶部120に記憶される情報は、ネットワークNを介して、外部に備えられた記憶装置に記憶されてもよい。
また、例えば、上記実施形態では、生成装置100が、位置情報を取得する取得処理と、領域の誘引力を算出する算出処理と、地図情報を生成する生成処理とを行う例を示した。しかし、上述した生成装置100は、取得処理を行う取得装置と、算出処理を行う算出装置と、生成処理を行う生成装置とに分離されてもよい。この場合、取得装置は、少なくとも取得部131を有する。算出装置は、少なくとも算出部132を有する。生成装置は、少なくとも生成部133を有する。
また、上述してきた各実施形態は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
〔9.効果〕
上述してきたように、実施形態に係る生成装置100は、取得部131と、算出部132と、生成部133とを有する。取得部131は、対象(実施形態ではユーザ)の移動に関する情報である移動情報を取得する。算出部132は、所定の領域に流入してきた対象の移動情報に基づいて、当該所定の領域が有する力であって、当該対象に与える移動に関する力である誘引力を算出する。生成部133は、算出部132によって算出された誘引力を各領域に対してプロットした地図情報を生成する。
このように、実施形態に係る生成装置100は、地図上に設定した領域が有する誘引力を算出し、算出した誘引力をプロットした地図情報を生成することにより、ユーザが地図上を移動する態様を可視化することができる。すなわち、生成装置100によれば、ユーザの動的な移動態様を把握することが可能となる。
また、算出部132は、誘引力として、所定の領域に流入する対象に与える速度と方向とを算出する。
このように、実施形態に係る生成装置100は、誘引力として速度と方向を示した情報をプロットするので、ユーザがどのように移動するかといった態様を詳細に示した地図情報を生成することができる。
また、算出部132は、所定の領域と、当該所定の領域に流入する対象が移動してきた移動元の領域との位置関係に基づいて、誘引力の速度を算出する。
このように、実施形態に係る生成装置100は、領域間の移動量に基づいて速度を算出することで、ユーザ端末10から常に位置情報を取得し続けなくともユーザの移動を把握できるため、過度な処理負荷をかけることなく、ユーザの移動態様を的確に示した地図情報を生成することができる。
また、算出部132は、所定の領域に流入する対象の移動元が当該所定の領域から遠く離れた領域であるほど、誘引力の速度を高く算出する。
このように、実施形態に係る生成装置100は、遠くの領域から流入したユーザに高い速度を与えることで、領域がユーザを誘引する力を現実に即して表現することができる。
また、算出部132は、所定の領域と、当該所定の領域に流入する対象が移動してきた移動元の領域との位置関係に基づいて、誘引力の方向を算出する。
このように、実施形態に係る生成装置100は、領域間の位置関係量に基づいてユーザの移動方向を算出することで、ユーザ端末10から常に位置情報を取得し続けなくともユーザの移動方向を把握できるため、過度な処理負荷をかけることなく、ユーザの移動態様を的確に示した地図情報を生成することができる。
また、生成部133は、誘引力を各領域の下層にプロットし、対象を示す表示を上層にプロットした地図情報を生成する。
このように、実施形態に係る生成装置100は、誘引力を下層に置き、誘引力自体は可視化せず、対象を示す表示を可視化するような地図情報を生成してもよい。これにより、生成装置100は、実際にユーザが移動しているかのような、ユーザの流れを示す表示を有する地図情報を生成することができるため、ユーザの移動態様をより把握しやすい地図情報を提供することができる。
また、取得部131は、所定の領域に流入する対象の数を取得する。生成部133は、取得部131によって取得された所定の領域に流入する対象の数に基づいて、対象を示す表示を上層にプロットした地図情報を生成する。
このように、実施形態に係る生成装置100は、ユーザ数に応じた表示を発生させる地図情報を生成することで、ユーザの移動態様とともに、ユーザの分布を的確に示した地図情報を提供することができる。
また、生成部133は、上層にプロットされた対象を示す表示が、下層にプロットされた誘引力に応じて動的に変化する地図情報を生成する。
このように、実施形態に係る生成装置100は、アニメーションにより対象の移動が表示される地図情報を生成してもよい。これにより、生成装置100は、午前中は郊外からの人の流れがあり、夕方以降は郊外から帰宅する人の流れがあるなど、時系列に沿った人の移動の態様を的確に可視化した地図情報を生成することができる。
また、算出部132は、取得部131によって取得された移動情報のうち、所定の閾値を超える移動情報については除外して誘引力を算出する。
このように、実施形態に係る生成装置100は、車や電車などで移動するユーザから取得された情報など、特異なデータを有する移動情報を排除して地図情報を生成してもよい。これにより、生成装置100は、地図情報において示す移動態様の精度を向上させることができる。
以上、本願の実施形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
また、上述してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、取得部は、取得手段や取得回路に読み替えることができる。
1 生成システム
10 ユーザ端末
100 生成装置
110 通信部
120 記憶部
121 移動情報記憶部
122 磁場情報記憶部
123 地図情報記憶部
130 制御部
131 取得部
132 算出部
133 生成部
134 提供部

Claims (11)

  1. 対象の移動に関する情報である移動情報を取得する取得部と、
    所定の領域に流入してきた前記対象の移動情報に基づいて、当該所定の領域が有する力であって、当該対象に与える移動に関する力である誘引力を算出する算出部と、
    前記算出部によって算出された誘引力を各領域に対してプロットした地図情報を生成する生成部と、
    を備え、
    前記取得部は、処理対象とする地図に対して領域を設定し、設定した領域間を移動する対象に関する移動情報を取得し、
    前記移動情報は、所定時間のうちに、対象が地図上の領域間を移動したことを示した情報であり、
    前記領域とは、任意に設定される地図上の範囲であり、四方を所定距離で囲むメッシュとして示され、
    前記誘引力とは、各領域が対象を誘引する力を概念的に示すものであり、
    前記生成部は、個々の対象の分布ではなく、各領域が対象の移動に与える影響力をプロットした地図情報を生成する、
    ことを特徴とする生成装置。
  2. 前記算出部は、
    前記誘引力として、所定の領域に流入する対象に与える速度と方向とを算出する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の生成装置。
  3. 前記算出部は、
    前記所定の領域と、当該所定の領域に流入する対象が移動してきた領域の数に基づいて、前記誘引力の速度を算出する、
    ことを特徴とする請求項2に記載の生成装置。
  4. 前記算出部は、
    前記所定の領域に流入する対象の移動元が当該所定の領域から遠く離れた領域であるほど、前記誘引力の速度を高く算出する、
    ことを特徴とする請求項3に記載の生成装置。
  5. 前記算出部は、
    前記所定の領域と、当該所定の領域に流入する対象が移動してきた移動元の領域との位置関係に基づいて、前記誘引力の方向を算出する、
    ことを特徴とする請求項2~4のいずれか一つに記載の生成装置。
  6. 前記生成部は、
    前記誘引力を各領域の下層にプロットし、前記対象を示す表示を上層にプロットした地図情報を生成する、
    ことを特徴とする請求項1~5のいずれか一つに記載の生成装置。
  7. 前記取得部は、
    前記所定の領域に流入する対象の数を取得し、
    前記生成部は、
    前記取得部によって取得された前記所定の領域に流入する対象の数に基づいて、前記対象を示す表示を上層にプロットした地図情報を生成する、
    ことを特徴とする請求項6に記載の生成装置。
  8. 前記生成部は、
    前記上層にプロットされた対象を示す表示が、前記下層にプロットされた誘引力に応じて動的に変化する地図情報を生成する、
    ことを特徴とする請求項6又は7に記載の生成装置。
  9. 前記算出部は、
    前記取得部によって取得された移動情報のうち、所定の閾値を超える移動情報については除外して前記誘引力を算出する、
    ことを特徴とする請求項1~8のいずれか一つに記載の生成装置。
  10. コンピュータが実行する生成方法であって、
    対象の移動に関する情報である移動情報を取得する取得工程と
    所定の領域に流入してきた前記対象の移動情報に基づいて、当該所定の領域が有する力であって、当該対象に与える移動に関する力である誘引力を算出する算出工程と、
    前記算出工程によって算出された誘引力を各領域に対してプロットした地図情報を生成する生成工程と、
    を含み、
    前記取得工程では、処理対象とする地図に対して領域を設定し、設定した領域間を移動する対象に関する移動情報を取得し、
    前記移動情報は、所定時間のうちに、対象が地図上の領域間を移動したことを示した情報であり、
    前記領域とは、任意に設定される地図上の範囲であり、四方を所定距離で囲むメッシュとして示され、
    前記誘引力とは、各領域が対象を誘引する力を概念的に示すものであり、
    前記生成工程では、個々の対象の分布ではなく、各領域が対象の移動に与える影響力をプロットした地図情報を生成する、
    ことを特徴とする生成方法。
  11. 対象の移動に関する情報である移動情報を取得する取得手順と
    所定の領域に流入してきた前記対象の移動情報に基づいて、当該所定の領域が有する力であって、当該対象に与える移動に関する力である誘引力を算出する算出手順と、
    前記算出手順によって算出された誘引力を各領域に対してプロットした地図情報を生成する生成手順と、
    をコンピュータに実行させ
    前記取得手順では、処理対象とする地図に対して領域を設定し、設定した領域間を移動する対象に関する移動情報を取得し、
    前記移動情報は、所定時間のうちに、対象が地図上の領域間を移動したことを示した情報であり、
    前記領域とは、任意に設定される地図上の範囲であり、四方を所定距離で囲むメッシュとして示され、
    前記誘引力とは、各領域が対象を誘引する力を概念的に示すものであり、
    前記生成手順では、個々の対象の分布ではなく、各領域が対象の移動に与える影響力をプロットした地図情報を生成する、
    ことを特徴とする生成プログラム。
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