JP7017390B2 - 動力伝達装置 - Google Patents

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本発明は、車両に適用される動力伝達装置に関する。
従来、動力伝達装置としては、複数のケース部材からなり内部に潤滑油が収容されたケーシングと、このケーシングの内部にベアリングを介して回転可能に収容されたギヤ機構とを備えたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
この動力伝達装置では、ケーシングと別体で設けられたオイルガータがケーシング内に配置されており、ギヤ機構によって掻き上げられた潤滑油がオイルガータを流れ、ベアリングに潤滑油が供給される。
特開2017-125536号公報
しかしながら、上記特許文献1のような動力伝達装置では、ベアリングに潤滑油を供給するためのオイルガータがケーシングと別体で設けられているので、部品点数の増加や組付工数の増加など、高コスト化していた。
そこで、この発明は、部品点数を削減し、低コスト化することができる動力伝達装置の提供を目的としている。
本発明は、複数のケース部材からなり内部に潤滑油が収容されたケーシングと、このケーシングの内部にベアリングを介して回転可能に収容されたギヤ機構とを備えた動力伝達装置であって、隣り合う前記ケース部材には、前記ギヤ機構によって掻き上げられた潤滑油が流れるオイルガータがそれぞれ設けられ、隣り合う前記オイルガータは、隣り合う前記ケース部材が合わせられる合わせ面で連結可能に延設され、前記オイルガータと前記ベアリングとの間には、前記オイルガータを流れる潤滑油を前記ベアリング側に向けて流すオイル流路が設けられ、隣り合う前記ケース部材には、前記ベアリングがそれぞれ配置され、前記オイル流路は、前記オイルガータに対して、隣り合う前記ケース部材に配置された前記ベアリングに対応してそれぞれ設けられていることを特徴とする。
この動力伝達装置では、隣り合うケース部材に、ギヤ機構によって掻き上げられた潤滑油が流れるオイルガータがそれぞれ設けられているので、ケーシングとオイルガータとを別体で設ける必要がなく、部品点数を削減することができる。
また、隣り合うオイルガータは、隣り合うケース部材が合わせられる合わせ面で連結可能に延設されているので、隣り合うケース部材を組付けることにより、1つのオイルガータを構成することができ、オイルガータの組付工数を削減することができる。
さらに、オイルガータとベアリングとの間には、オイルガータを流れる潤滑油をベアリング側に向けて流すオイル流路が設けられているので、ベアリングに安定して潤滑油を供給することができる。
従って、このような動力伝達装置では、隣り合うケース部材にそれぞれオイルガータが設けられているので、部品点数を削減し、低コスト化することができる。
本発明によれば、部品点数を削減し、低コスト化することができる動力伝達装置を提供することができるという効果を奏する。
本発明の実施の形態に係る動力伝達装置が適用された車両の動力系を示す概略図である。 本発明の実施の形態に係る動力伝達装置の断面図である。 本発明の実施の形態に係る動力伝達装置の断面図である。 本発明の実施の形態に係る動力伝達装置の一側のケース部材にギヤ機構を収容したときの正面図である。 本発明の実施の形態に係る動力伝達装置の一側のケース部材の正面図である。 図4の要部拡大斜視図である。 図4の要部拡大斜視図である。 図4の要部拡大斜視図である。 本発明の実施の形態に係る動力伝達装置の他側のケース部材にギヤ機構を収容したときの正面図である。 本発明の実施の形態に係る動力伝達装置の他側のケース部材の正面図である。 図9の要部拡大斜視図である。 図9の要部拡大斜視図である。
まず、図1を用いて本発明の実施の形態に係る動力伝達装置1が適用された車両の動力系について説明する。
図1に示すように、動力伝達装置1を備えた車両は、エンジン77を駆動源とし、デファレンシャル装置79を駆動するエンジン側駆動系81と、電動モータ29を駆動源とし、デファレンシャル装置79を駆動するモータ側駆動系83とに大別される。
エンジン側駆動系81は、エンジン77と、ギヤ機構13におけるエンジン側ギヤ機構57と、ジェネレータ31と、クラッチ85と、クラッチアクチュエータ87と、デファレンシャル装置79とを備えている。
このエンジン側駆動系81は、エンジン77からの駆動力がダンパー89を介してエンジン側ギヤ機構57に伝達される。
このエンジン側ギヤ機構57は、エンジン入力軸61と、出力軸63,63と、中間軸65と、エンジン入力軸61から出力軸63,63の駆動経路を連結するギヤE,F,G,Aとを備えており、さらにジェネレータ軸35と、エンジン入力軸61とジェネレータ軸35とを連結するギヤJ,Hとを備えている。
このようなエンジン側ギヤ機構57に伝達された駆動力は、クラッチ85が接続状態であると、エンジン側ギヤ機構57で変速されてデファレンシャル装置79に伝達され、デファレンシャル装置79から出力軸63,63を介して左右車輪に出力される。
なお、クラッチ85を作動するクラッチアクチュエータ87は、油圧式アクチュエータからなる。
また、エンジン側駆動系81では、エンジン側ギヤ機構57に伝達された駆動力が、ジェネレータ31に伝達されてジェネレータ31で発電され、バッテリや蓄電池などの電源に充電される。
一方、モータ側駆動系83は、電動モータ29と、ギヤ機構13におけるモータ側ギヤ機構59と、デファレンシャル装置79とを備えている。
このモータ側駆動系83は、電動モータ29からの駆動力がモータ入力軸33を介してモータ側ギヤ機構59に伝達される。
このモータ側ギヤ機構59は、モータ入力軸33と、中間軸67と、モータ入力軸33から出力軸63,63の駆動経路を連結するギヤD,C,B,Aを備えている。
このようなモータ側ギヤ機構59に伝達された駆動力は、モータ側ギヤ機構59で変速されてデファレンシャル装置79に伝達され、デファレンシャル装置79から出力軸63,63を介して左右車輪に出力される。
なお、中間軸67には、パークロックアクチュエータ91と噛み合い可能なパークロックギヤIが一体回転可能に設けられており、車両の駐車時などにパークロックギヤIがパークロックアクチュエータ91と噛み合うことにより中間軸67の回転が防止される。
このような動力伝達装置1を備えた車両において、初動時、加速時、低速時、高速時などの走行状況に応じて、加えて電源の蓄電量の残量も考慮され、車両の走行状態に応じて、エンジン側駆動系81とモータ側駆動系83とが選択される。
エンジン側駆動系81が選択された場合には、クラッチ85が接続状態となり、エンジン77からの駆動力がエンジン側ギヤ機構57を介してデファレンシャル装置79に出力される。
モータ側駆動系83が選択された場合には、クラッチ85が接続解除状態となり、電動モータ29からの駆動力がモータ側ギヤ機構59を介してデファレンシャル装置79に出力される。
なお、エンジン側駆動系81に対してモータ側駆動系83からの駆動力をアシストする場合には、クラッチ85が接続状態となり、エンジン77からの駆動力がエンジン側ギヤ機構57を介してデファレンシャル装置79に出力されると共に、電動モータ29からの駆動力がモータ側ギヤ機構59を介してデファレンシャル装置79に出力される。
加えて、車両が減速状態や降坂路の走行状態などに、車輪側、すなわちデファレンシャル装置79からの走行エネルギーを回収する場合には、出力軸63,63が回収エネルギーの入力状態になり、中間軸67からモータ入力軸33へギヤA,B,C,Dを介して電動モータ29が逆回転駆動される。
このとき、電動モータ29は、ジェネレータ機能を作動させ、走行エネルギーを電力エネルギーに変換して回収される。
電源の残量が所定量以下である場合にも、車両の走行状態に応じて、エンジン側駆動系81とモータ側駆動系83とが選択される。
エンジン側駆動系81が選択された場合には、クラッチ85が接続状態となり、エンジン77からの駆動力がエンジン側ギヤ機構57を介してデファレンシャル装置79に出力される。
このとき、エンジン側ギヤ機構57に伝達された駆動力は、ジェネレータ31に伝達されてジェネレータ31で発電され、電源に充電される。
モータ側駆動系83が選択された場合には、クラッチ85が接続解除状態となり、エンジン77からの駆動力がエンジン側ギヤ機構57を介してジェネレータ31に伝達され、ジェネレータ31で電源に充電しつつ、電動モータ29からの駆動力がモータ側ギヤ機構59を介してデファレンシャル装置79に出力される。
このとき、車両の減速時に、クラッチ85を接続状態とし、車両のブレーキエネルギーによってジェネレータ31により発電し、電源に充電させることもできる。
なお、エンジン側駆動系81に対してモータ側駆動系83からの駆動力をアシストする場合には、クラッチ85が接続状態となり、エンジン77からの駆動力をエンジン側ギヤ機構57を介してデファレンシャル装置79に出力し、ジェネレータ31で電源に充電すると共に、電動モータ29からの駆動力がモータ側ギヤ機構59を介してデファレンシャル装置79に出力される。
このような動力伝達装置1は、複数(ここでは2つ)のケース部材3,5からなるケーシング7の内部にギヤ機構13が収容されており、ギヤ機構13における各回転部材が、ベアリング9,11によって回転可能に支持されている。
以下、図1~図12を用いて本発明の実施の形態に係る動力伝達装置について説明する。
本実施の形態に係る動力伝達装置1は、複数のケース部材3,5からなり内部に潤滑油が収容されたケーシング7と、このケーシング7の内部にベアリング9,11を介して回転可能に収容されたギヤ機構13とを備えている。
また、隣り合うケース部材3,5には、ギヤ機構13によって掻き上げられた潤滑油が流れるオイルガータ15,17がそれぞれ設けられている。
さらに、隣り合うオイルガータ15,17は、隣り合うケース部材3,5が合わせられる合わせ面19で連結可能に延設されている。
そして、オイルガータ15,17とベアリング9,11との間には、オイルガータ15,17を流れる潤滑油をベアリング9,11側に向けて流すオイル流路21,23が設けられている。
また、オイルガータ15,17は、ギヤ機構13の軸心より噛み合い部25,27側に向けて開口して配置されている。
さらに、ギヤ機構13は、電動機構としての電動モータ29とジェネレータ31によって回転される電動軸としてのモータ入力軸33とジェネレータ軸35を有し、オイルガータ15,17は、モータ入力軸33とジェネレータ軸35を支持するベアリング9,11に対応して配置されている。
また、ギヤ機構13は、少なくともギヤ部としてのギヤAの一部が潤滑油の静的油面より下方に配置される第1回転部材37と、ギヤ部としてのギヤCがオイルガータ15,17の近傍に配置される第2回転部材39とを有する。
そして、ケーシング7には、第1回転部材37のギヤAが掻き上げた潤滑油を第2回転部材39のギヤCの噛み合い部27に導く案内部41,43が設けられている。
図1~図12に示すように、ケーシング7は、合わせ面19で分割された一側のケース部材3と他側のケース部材5とからなり、ボルトなどの固定手段を介してケース部材3,5が組付けられた状態で、内部にギヤ機構13が収容されている。
このケーシング7の一側のケース部材3には、エンジン77とデファレンシャル装置79とに対応して、壁部を貫通する開口部を有するエンジン支持部45とデフ支持部47とが設けられている。
このエンジン支持部45にはエンジン入力軸61が配置され、デフ支持部47には出力軸63が配置される。
また、一側のケース部材3には、ジェネレータ31とクラッチアクチュエータ87と電動モータ29側の中間軸67と電動モータ29とに対応して、有底状のジェネレータ支持部49とアクチュエータ支持部51と中間支持部53とモータ支持部55とが設けられている。
このジェネレータ支持部49にはジェネレータ軸35が配置され、アクチュエータ支持部51にはクラッチアクチュエータ87に連結された中間軸65が配置され、中間支持部53にはモータ入力軸33と出力軸63との間に配置された中間軸67が配置され、モータ支持部55にはモータ入力軸33が配置される。
一方、ケーシング7の他側のケース部材5には、電動モータ29とジェネレータ31とクラッチアクチュエータ87とデファレンシャル装置79とに対応して、壁部を貫通する開口部を有するモータ支持部55とジェネレータ支持部49とアクチュエータ支持部51とデフ支持部47とが設けられている。
このモータ支持部55にはモータ入力軸33が配置され、ジェネレータ支持部49にはジェネレータ軸35が配置され、アクチュエータ支持部51にはクラッチアクチュエータ87に連結された中間軸65が配置され、デフ支持部47には出力軸63が配置される。
また、他側のケース部材5には、エンジン77と電動モータ29側の中間軸67とに対応して、有底状のエンジン支持部45と中間支持部53とが設けられている。
このエンジン支持部45にはエンジン入力軸61が配置され、中間支持部53にはモータ入力軸33と出力軸63との間に配置された中間軸67が配置される。
このようなケーシング7の各支持部には、ギヤ機構13の各回転部材が回転可能に配置されている。
ギヤ機構13は、エンジン側ギヤ機構57と、モータ側ギヤ機構59とを備えている。
エンジン側ギヤ機構57は、エンジン入力軸61と、出力軸63,63と、中間軸65と、エンジン入力軸61から出力軸63,63の駆動経路を連結するギヤE,F,G,Aとを備えており、さらにジェネレータ軸35と、エンジン入力軸61とジェネレータ軸35とを連結するギヤJ,Hとを備えている。
エンジン入力軸61は、ケース部材3,5のエンジン支持部45,45に配置されるベアリング9,11を介して回転可能に支持されている。
このエンジン入力軸61には、ギヤF,Hに噛み合うギヤEがエンジン入力軸61と一体回転可能に設けられている。
出力軸63,63は、ケース部材3,5のデフ支持部47,47に配置されるベアリング9,11を介して回転可能に支持されている。
この出力軸63,63は、デファレンシャル装置79のサイドギヤに一体回転可能に連結されており、デファレンシャル装置79のデフケースにはギヤGに噛み合うギヤAがデフケースと一体回転可能に設けられている。
なお、ここでは、ギヤAと出力軸63,63とを有するデファレンシャル装置79を第1回転部材37とする。
また、エンジン入力軸61上にギヤEとギヤJとが軸方向に並設されることにより、それぞれのギヤEとギヤJとが噛み合うギヤFとギヤHとの間で歯数を異ならせ、互いのギヤ比を変えることで、幅広い変速回転数を設定可能となる。
中間軸65は、ケース部材3,5のアクチュエータ支持部51,51に配置されるベアリング9,11を介して回転可能に支持されている。
この中間軸65には、ギヤEに噛み合うギヤFと、ギヤAに噛み合うギヤGとが中間軸65と一体回転可能に設けられている。
ジェネレータ軸35は、ケース部材3,5のジェネレータ支持部49,49に配置されるベアリング9,11を介して回転可能に支持されている。
このジェネレータ軸35には、ギヤJに噛み合うギヤHがジェネレータ軸35と一体回転可能に設けられている。
このエンジン側ギヤ機構57では、エンジン77の作動により、エンジン入力軸61が回転され、その回転がギヤE,F,G,Aを介してデファレンシャル装置79に伝達され、出力軸63,63から出力される。
一方、エンジン側ギヤ機構57では、エンジン77の作動により、エンジン入力軸61が回転され、その回転がギヤJ,Hを介してジェネレータ軸35に伝達され、ジェネレータ31で発電される。
このようなエンジン側ギヤ機構57において、ギヤA,F,Gは、少なくとも一部がケーシング7に収容された潤滑油の静的油面より下方に配置されている。
このため、エンジン側ギヤ機構57では、ギヤA,F,Gの回転より掻き上げられた潤滑油が、ギヤJ,Hの噛み合い部25に向かって流れ、潤滑油の静的油面より上方に位置するエンジン入力軸61のベアリング9,11やジェネレータ軸35のベアリング9,11が潤滑・冷却される。
モータ側ギヤ機構59は、モータ入力軸33と、中間軸67と、モータ入力軸33から出力軸63,63の駆動経路を連結するギヤD,C,B,Aを備えている。
モータ入力軸33は、ケース部材3,5のモータ支持部55,55に配置されるベアリング9,11を介して回転可能に支持されている。
このモータ入力軸33には、ギヤCに噛み合うギヤDがモータ入力軸33と一体回転可能に設けられている。
中間軸67は、ケース部材3,5の中間支持部53,53に配置されるベアリング9,11を介して回転可能に支持されている。
この中間軸67には、ギヤDに噛み合うギヤCと、ギヤAに噛み合うギヤBとが中間軸67と一体回転可能に設けられている。
なお、ここでは、ギヤCとギヤBとを有する中間軸67を第2回転部材39とする。
このモータ側ギヤ機構59は、モータとして機能する電動モータ29の作動により、モータ入力軸33が回転され、その回転がギヤD,C,B,Aを介してデファレンシャル装置79に伝達され、出力軸63,63から出力される。
このようなモータ側ギヤ機構59において、ギヤAは、少なくとも一部がケーシング7に収容された潤滑油の静的油面より下方に配置されている。
このため、モータ側ギヤ機構59では、ギヤAの回転より掻き上げられた潤滑油が、ギヤC,Dの噛み合い部27に向かって流れ、潤滑油の静的油面より上方に位置する中間軸67のベアリング9,11やモータ入力軸33のベアリング9,11が潤滑・冷却される。
このようなギヤ機構13において、ジェネレータ軸35やモータ入力軸33は、潤滑油の静的油面より上方に位置しているので、ギヤA,F,Gの回転より掻き上げられた潤滑油が到達し難く、ジェネレータ軸35を支持するベアリング9,11やモータ入力軸33を支持するベアリング9,11が十分に潤滑・冷却されない恐れがあった。
このため、従来の動力伝達装置では、ケーシング7と別体で形成されたオイルガータをジェネレータ軸35のベアリング9,11やモータ入力軸33のベアリング9,11の近傍に設け、ギヤA,F,Gの回転より掻き上げられた潤滑油をオイルガータで受けるようにしていた。
しかしながら、ケーシング7と別体で形成されたオイルガータを用いると、部品点数の増加や組付工数の増加などを伴い、高コスト化していた。
そこで、ケーシング7において、隣り合うケース部材3,5のジェネレータ支持部49,49とモータ支持部55,55との近傍には、ギヤ機構13によって掻き上げられた潤滑油が流れるオイルガータ15,17がそれぞれ設けられている。
ケース部材3のオイルガータ15,15は、それぞれジェネレータ支持部49とモータ支持部55との近傍に位置する壁部からケース部材3と連続する一部材でケース部材3,5との合わせ面19まで延設されている。
このオイルガータ15,15には、それぞれジェネレータ支持部49に配置されるベアリング9とモータ支持部55に配置されるベアリング9とに向けて開口され、オイルガータ15,15を流れる潤滑油をベアリング9,9に向けて流すオイル流路21,21が設けられている。
ケース部材5のオイルガータ17,17は、それぞれジェネレータ支持部49とモータ支持部55との近傍に位置する壁部からケース部材5と連続する一部材でケース部材3,5との合わせ面19まで延設されている。
このオイルガータ17,17には、それぞれジェネレータ支持部49に配置されるベアリング11とモータ支持部55に配置されるベアリング11とに向けて開口され、オイルガータ17,17を流れる潤滑油をベアリング11,11に向けて流すオイル流路23,23が設けられている。
このようなオイルガータ15,17は、ケース部材3,5の合わせ面19,19まで延設されているので、ケース部材3,5を合わせ面19で組み合わせることにより、互いの端部が合わせ面19で連結され一本のオイルガータを構成する。
このようにオイルガータ15,17を隣り合うケース部材3,5に設けることにより、ケーシング7と別体でオイルガータを設ける必要がなく、部品点数を削減することができる。
加えて、ケース部材3,5を組み合わせることによってオイルガータ15,17を連結させることにより、オイルガータの組付工数を削減することができ、組付性を向上することができる。
このように隣り合うケース部材3,5を組付けることによって連結されたオイルガータ15,17は、ギヤ機構13の軸心より噛み合い部25,27側に向けて開口して配置されている。
詳細には、ジェネレータ支持部49側に配置されたオイルガータ15,17は、ジェネレータ軸35の軸心よりギヤJ,Hの噛み合い部25側に向けて開口して配置されている。
一方、モータ支持部55側に配置されたオイルガータ15,17は、中間軸67の軸心よりギヤC,Dの噛み合い部27側に向けて開口して配置されている。
このようにオイルガータ15,17を配置することにより、オイルガータ15,17の開口が噛み合い部25,27に近接して配置され、噛み合い部25,27で掻き上げられた潤滑油をオイルガータ15,17に安定して供給することができる。
ここで、ケーシング7には、第1回転部材37のギヤAが掻き上げた潤滑油を第2回転部材39のギヤC,Dの噛み合い部27に導く案内部41,43が設けられている。
案内部41は、ギヤAの外周に位置するケース部材3の内壁面となっており、ギヤAに掻き上げられた潤滑油を内壁面に沿って第2回転部材39(中間軸67)側に向けて案内する。
案内部43は、ギヤCを挟んで案内部41と対向して配置され、ケース部材3にギヤCの外周に沿って円弧状に形成されており、ギヤCに掻き上げられた潤滑油をその形状に沿ってギヤC,Dの噛み合い部27に向けて案内する。
このような案内部41,43によってギヤC,Dの噛み合い部27に案内された潤滑油は、ギヤC,Dの噛み合い部27からオイルガータ15,17に供給され、オイルガータ15,17からオイル流路21,23を介してモータ入力軸33を支持するベアリング9,11に供給される。
このようにケーシング7に案内部41,43を設けることにより、潤滑油の静的油面より上方に位置するオイルガータ15,17に安定して潤滑油を供給することができ、モータ入力軸33を支持するベアリング9,11の潤滑性を安定化することができる。
なお、案内部43の下方側は、開放されており、ギヤA,Bの噛み合い部69を流れた潤滑油がエンジン入力軸61側に向けて流れるようになっている。
また、ギヤFの外周には、ケース部材3にギヤFの外周に沿って円弧状に形成された案内部71が配置されており、ギヤFに掻き上げられた潤滑油をその形状に沿ってギヤEに向けて案内する。
さらに、案内部43の下方側と案内部71によって潤滑油が流れ込むギヤJ,Hの噛み合い部25の近傍には、ケース部材3にギヤE又はギヤJに掻き上げられた潤滑油をオイルガータ15,17に案内する案内部73が設けられている。
このような案内部71,73に案内された潤滑油は、オイルガータ15,17に供給され、オイルガータ15,17からオイル流路21,23を介してジェネレータ軸35を支持するベアリング9,11に供給される。
このようにケーシング7に案内部71,73を設けることにより、潤滑油の静的油面より上方に位置するオイルガータ15,17に安定して潤滑油を供給することができ、ジェネレータ軸35を支持するベアリング9,11の潤滑性を安定化することができる。
このようにギヤFを有する中間軸65を第1回転部材とし、ギヤHと噛み合うギヤJを有するエンジン入力軸61を第2回転部材とし、ギヤFが掻き上げた潤滑油をギヤJ,Hの噛み合い部25に導く案内部71,73をケーシング7に設けた構成としてもよい。
なお、ケース部材5に設けられたオイルガータ17,17には、オイルガータ15,17からベアリング9,11に流れる潤滑油の流量を調整するプレート75,75が配置されているが、どちらのベアリング9,11にも十分な潤滑油を供給できる場合にはプレート75,75を設けなくともよい。
このような動力伝達装置1では、隣り合うケース部材3,5に、ギヤ機構13によって掻き上げられた潤滑油が流れるオイルガータ15,17がそれぞれ設けられているので、ケーシング7とオイルガータ15,17とを別体で設ける必要がなく、部品点数を削減することができる。
また、隣り合うオイルガータ15,17は、隣り合うケース部材3,5が合わせられる合わせ面19で連結可能に延設されているので、隣り合うケース部材3,5を組付けることにより、1つのオイルガータを構成することができ、オイルガータ15,17の組付工数を削減することができる。
さらに、オイルガータ15,17とベアリング9,11との間には、オイルガータ15,17を流れる潤滑油をベアリング9,11側に向けて流すオイル流路21,23が設けられているので、ベアリング9,11に安定して潤滑油を供給することができる。
従って、このような動力伝達装置1では、隣り合うケース部材3,5にそれぞれオイルガータ15,17が設けられているので、部品点数を削減し、低コスト化することができる。
また、オイルガータ15,17は、ギヤ機構13の軸心より噛み合い部25,27側に向けて開口して配置されているので、ギヤ機構13によって掻き上げられた潤滑油をオイルガータ15,17に供給し易くすることができ、ベアリング9,11に安定して潤滑油を供給することができる。
さらに、オイルガータ15,17は、モータ入力軸33とジェネレータ軸35を支持するベアリング9,11に対応して配置されているので、モータ入力軸33とジェネレータ軸35とを支持するベアリング9,11の潤滑性を向上することができ、電動機構としての電動モータ29やジェネレータ31の作動を安定化することができる。
また、ケーシング7には、第1回転部材37のギヤAが掻き上げた潤滑油を第2回転部材39のギヤCの噛み合い部27に導く案内部41,43が設けられているので、案内部41,43を介してオイルガータ15,17に安定して潤滑油を供給することができる。
なお、本発明の実施の形態に係る動力伝達装置では、エンジンと、電動モータと、ジェネレータとを備えたものを例示しているが、これに限らず、エンジンと、電動モータとしてのモータジェネレータとを備えた動力伝達装置、電動モータやモータジェネレータのみを備えた動力伝達装置、エンジンのみを備えた動力伝達装置、或いは駆動源を備えずに動力伝達経路に配置されたギヤ機構を有する動力伝達装置など、ケーシング内にギヤ機構を収容する動力伝達装置であれば、どのような動力伝達装置であってもよい。
1…動力伝達装置
3,5…ケース部材
7…ケーシング
9,11…ベアリング
11…ベアリング
13…ギヤ機構
15,17…オイルガータ
19…合わせ面
21,23…オイル流路
25,27…噛み合い部
29…電動モータ(電動機構)
31…ジェネレータ(電動機構)
33…モータ入力軸(電動軸)
35…ジェネレータ軸(電動軸)
37…第1回転部材
39…第2回転部材
41,43…案内部

Claims (4)

  1. 複数のケース部材からなり内部に潤滑油が収容されたケーシングと、このケーシングの内部にベアリングを介して回転可能に収容されたギヤ機構とを備えた動力伝達装置であって、
    隣り合う前記ケース部材には、前記ギヤ機構によって掻き上げられた潤滑油が流れるオイルガータがそれぞれ設けられ、
    隣り合う前記オイルガータは、隣り合う前記ケース部材が合わせられる合わせ面で連結可能に延設され、
    前記オイルガータと前記ベアリングとの間には、前記オイルガータを流れる潤滑油を前記ベアリング側に向けて流すオイル流路が設けられ
    隣り合う前記ケース部材には、前記ベアリングがそれぞれ配置され、
    前記オイル流路は、前記オイルガータに対して、隣り合う前記ケース部材に配置された前記ベアリングに対応してそれぞれ設けられていることを特徴とする動力伝達装置。
  2. 請求項1記載の動力伝達装置であって、
    前記オイルガータは、前記ギヤ機構の軸心より噛み合い部側に向けて開口して配置されていることを特徴とする動力伝達装置。
  3. 請求項1又は2記載の動力伝達装置であって、
    前記ギヤ機構は、電動機構によって回転される電動軸を有し、
    前記オイルガータは、前記電動軸を支持する前記ベアリングに対応して配置されていることを特徴とする動力伝達装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の動力伝達装置であって、
    前記ギヤ機構は、少なくともギヤ部の一部が潤滑油の静的油面より下方に配置される第1回転部材と、ギヤ部が前記オイルガータの近傍に配置される第2回転部材とを有し、
    前記ケーシングには、前記第1回転部材のギヤ部が掻き上げた潤滑油を前記第2回転部材のギヤ部の噛み合い部に導く案内部が設けられていることを特徴とする動力伝達装置。
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