JP7016278B2 - グランドピアノのアクション - Google Patents
グランドピアノのアクション Download PDFInfo
- Publication number
- JP7016278B2 JP7016278B2 JP2018061287A JP2018061287A JP7016278B2 JP 7016278 B2 JP7016278 B2 JP 7016278B2 JP 2018061287 A JP2018061287 A JP 2018061287A JP 2018061287 A JP2018061287 A JP 2018061287A JP 7016278 B2 JP7016278 B2 JP 7016278B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- jack
- wippen
- hammer
- action
- screw
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Classifications
-
- G—PHYSICS
- G10—MUSICAL INSTRUMENTS; ACOUSTICS
- G10C—PIANOS, HARPSICHORDS, SPINETS OR SIMILAR STRINGED MUSICAL INSTRUMENTS WITH ONE OR MORE KEYBOARDS
- G10C1/00—General design of pianos, harpsichords, spinets or similar stringed musical instruments with one or more keyboards
- G10C1/04—General design of pianos, harpsichords, spinets or similar stringed musical instruments with one or more keyboards of grand pianos
-
- G—PHYSICS
- G10—MUSICAL INSTRUMENTS; ACOUSTICS
- G10C—PIANOS, HARPSICHORDS, SPINETS OR SIMILAR STRINGED MUSICAL INSTRUMENTS WITH ONE OR MORE KEYBOARDS
- G10C3/00—Details or accessories
- G10C3/16—Actions
-
- G—PHYSICS
- G10—MUSICAL INSTRUMENTS; ACOUSTICS
- G10C—PIANOS, HARPSICHORDS, SPINETS OR SIMILAR STRINGED MUSICAL INSTRUMENTS WITH ONE OR MORE KEYBOARDS
- G10C3/00—Details or accessories
- G10C3/16—Actions
- G10C3/22—Actions specially adapted for grand pianos
Landscapes
- Physics & Mathematics (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Acoustics & Sound (AREA)
- Multimedia (AREA)
- Electrophonic Musical Instruments (AREA)
Description
本発明は、鍵の押鍵に伴って作動することにより、ハンマーを回動させるグランドピアノのアクションに関し、特に、ウィッペンに回動自在に支持されたジャックの角度位置を調整するための構造に関する。
一般に、グランドピアノのアクションは、前後方向に延びる鍵の後部に載置された回動自在のウィッペンと、ウィッペンに回動自在に取り付けられたレペティションレバー及びジャックと、これらを復帰方向に付勢するレペティションスプリングなどを備えている。ウィッペンは、前後方向に延びる本体部と、その中央部から上方に延びるレバーフレンジ部と、中央部から下方に突出するヒール部などで構成されている。レペティションレバーは、前後方向に延びており、その中央部がウィッペンのレバーフレンジ部の上端部に回動自在に支持されている。また、レペティションレバーの前端部には、上下方向に貫通するジャック案内孔が形成されている。ジャックは、基部と、この基部から上方に延びるハンマー突上げ部と、基部から前方に延びるレギュレーティングボタン当接部とによって、L字状に形成されており、ウィッペンの前端部に、ジャックの基部が回動自在に支持されている。
また、ハンマーは、前後方向に延びるハンマーシャンクと、その後端部に一体に設けられたハンマーヘッドで構成されている。ハンマーシャンクの前端部は、ハンマーシャンクフレンジに回動自在に支持され、その直ぐ後側の下面に、シャンクローラが設けられている。離鍵状態において、シャンクローラは、レペティションレバーのジャック案内孔の縁部に載置され、シャンクローラの直ぐ下側にジャックのハンマー突上げ部の先端が位置している。
以上のように構成されたアクションには、通常、押鍵に伴う作動によって、押鍵時の力をハンマーに効率良く伝達するために、ジャックの角度位置を調整する調整機構が設けられている。具体的には、この調整機構は、ジャックのハンマー突上げ部の中央部において前後方向に貫通した状態でねじ込まれたジャックボタンスクリューと、その後端部に取り付けられたジャックボタンと、ウィッペンの本体部の上面に突設され、ジャックボタンが当接するスプーンとで構成されている。この調整機構では、ジャックボタンスクリューを回すことによって、それと一体のジャックボタンを前後方向に進退させ、それにより、ジャックとジャックボタンが当接するスプーンとの距離が変わることで、離鍵状態におけるジャックの角度位置が調整される。
しかし、上記のアクションでは、調整機構のジャックボタンスクリュー及びジャックボタンがジャックに取り付けられているため、その分、ジャック全体の重量が増加し、ジャックが回動する際の慣性力が大きくなってしまう。このため、ジャックがハンマーを突き上げた後、元の位置に戻るまでに要する時間を短くするのに一定の限界があり、その結果、同一の鍵を連続して押鍵する際の連打性を十分に得ることができないことがある。そこで、ジャックの重量の軽減を図るためのアクションとして、例えば特許文献1に記載されたものが知られている。
この特許文献1のアクションでは、ジャックの角度位置の調整機構がウィッペンにのみ設けられている。具体的には、ウィッペンの前部の所定位置に立設され、上端部がジャック側に屈曲した金属棒から成るストップスクリューと、このストップスクリューの先端部に螺合した状態で取り付けられたストップボタンと、このストップボタンのジャック側に接着され、ジャックが当接する緩衝用のボタンフェルトなどを備えている。そして、ストップボタンを回転させながら前後方向に移動させることにより、ジャックがボタンフェルトに当接する位置を調整し、それにより、ジャックの角度位置が調整される。
上記のアクションでは、ジャックの角度位置の調整機構の全てがウィッペンに設けられる一方、ジャックには調整機構が何ら設けられないため、前述した一般的なアクションのジャックに比べて、その軽量化を図ることが可能である。しかし、上記のアクションでは、調整機構として、金属棒から成るストップスクリューを、ウィッペンの前部に立設している。このストップスクリューには、ハンマーを突き上げたジャックがボタンフェルトに当接したときに、比較的大きな荷重がかかるため、その荷重をしっかりと受け止めることができるよう、十分な強度が求められる。そのため、ストップスクリューとして強度が高い材料を使用すると、ストップスクリュー自体の重量が重くなり、その分、ウィッペン全体の重量が重くなってしまう。この場合、ウィッペンが回動する際の慣性力が大きくなることで、ジャックの重量が重かった場合と同様、連打性を十分に得られなくなるおそれがある。
本発明は、以上のような課題を解決するためになされたものであり、ジャックに加えて、ウィッペンの軽量化を図ることができ、それにより、連打性を向上させることができるグランドピアノのアクションを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、請求項1に係る発明は、鍵の押鍵に伴って作動することにより、ハンマーを回動させるグランドピアノのアクションであって、合成樹脂の成形品から成り、押鍵された鍵で突き上げられることにより上方に回動するウィッペンと、このウィッペンに回動自在に取り付けられ、ウィッペンの回動に伴い、ハンマーを突き上げ、上方に回動させるジャックと、ウィッペンに設けられ、ジャックの角度位置を調整するためのジャック角度位置調整機構と、を備え、ジャック角度位置調整機構は、ウィッペンと一体に成形された支持部と、前後方向に所定長さ延び、支持部に前後方向に進退自在に螺合する調整スクリューと、この調整スクリューのジャック側の端部に設けられ、ジャックに当接することにより、ジャックの角度位置を規定する当接部と、を有していることを特徴とする。
この構成によれば、ウィッペンが合成樹脂の成形品から成り、このウィッペンに、ジャックが回動自在に取り付けられるとともに、ジャック角度位置調整機構が設けられている。つまり、ジャック自体には、その角度位置を調整する調整機構を設けていないので、ジャックの軽量化を維持することができる。また、ウィッペンに設けられたジャック角度位置調整機構において、支持部に螺合する調整スクリューを回すことにより、その調整スクリューのジャック側の端部に設けられた当接部が調整スクリューと一体に前後方向に進退し、その当接部に当接するジャックの角度位置を容易に調整することができる。上記のジャック角度位置調整機構では、調整スクリューが螺合する支持部がウィッペンと一体に成形されているので、ウィッペンに金属棒から成るストップスクリューを立設した従来に比べて、ウィッペン全体の軽量化を図ることができる。以上のように、本発明によれば、ジャックに加えて、ウィッペンの軽量化を図ることができ、それにより、連打性を向上させることができる。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載のグランドピアノのアクションにおいて、ウィッペンは、上方に所定長さ延び、ハンマーが載置されるレペティションレバーを上端部において回動自在に支持するレバーフレンジ部を有しており、支持部は、ウィッペンのレバーフレンジ部からジャックに向かって互いに平行に延びる一対の延設部と、これら一対の延設部の先端部に設けられ、調整スクリューが一対の延設部の間においてそれらの長さ方向にほぼ沿うように延びた状態で螺合するねじ孔を有する調整スクリュー係合部と、を有していることを特徴とする。
この構成によれば、ウィッペンが上方に所定長さ延びるレバーフレンジ部を有しており、このレバーフレンジ部の上端部に、ハンマーを載置するレペティションレバーが回動自在に支持されている。また、ジャック角度位置調整機構の支持部は、上記のレバーフレンジ部からジャックに向かって互いに平行に延びる一対の延設部と、これらの先端部に設けられた調整スクリュー係合部とを有している。この調整スクリュー係合部には、調整スクリューが一対の延設部の間において、それらの長さ方向にほぼ沿うように延びた状態で螺合するねじ孔が設けられている。これにより、ハンマーを突き上げたジャックが調整スクリューの端部に設けられた当接部に当接した場合、その荷重を、互いにほぼ直線状に延びる調整スクリュー及び一対の延設部を介して、ウィッペンの比較的強固に作製されているレバーフレンジ部でしっかりと受け止めることができる。したがって、ジャック角度位置調整機構の支持部を上記のように構成することにより、強度の向上及び重量の軽減を両立するジャック角度位置調整機構を得ることができる。
請求項3に係る発明は、請求項1又は2に記載のグランドピアノのアクションにおいて、当接部は、調整スクリューのジャック側の端部が外部に臨んだ状態で、端部に取り付けられており、当接部が当接するジャックの部位には、所定の工具を前方から貫通可能に形成され、調整スクリューの端部を工具によって回転操作するための操作孔が設けられていることを特徴とする。
この構成によれば、調整スクリューのジャック側の端部には、その端部が外部に臨んだ状態で、当接部が取り付けられている。また、その当接部が当接するジャックの部位には、所定の工具を前方から貫通可能な操作孔が設けられている。したがって、その工具を、操作孔に前方から貫通させ、調整スクリューの端部を回転操作、すなわち、その端部に工具を係合させた状態で、調整スクリューを回転操作することができる。このように、ジャックの前方から、工具を用いて、調整スクリューを回転操作できるので、調整スクリューを回すことによるジャックの角度位置の調整を容易に行うことができる。
以下、図面を参照しながら、本発明の好ましい実施形態を詳細に説明する。図1(a)は、本発明の一実施形態によるグランドピアノのアクションを示している。このアクション1は、鍵2の押鍵に伴って作動することにより、ハンマー3を上方に回動させるものであり、そのハンマー3による弦Sの打弦によって、ピアノ音が発生する。
図1(a)に示すように、このアクション1は、前後方向(図1(a)の左右方向)に延びる鍵2の支点(図示せず)よりも後方(図1(a)の左方)でかつ鍵2の上方に配置されており、後端部(図1(a)の左端部)を中心として回動自在のウィッペン4と、ウィッペン4に回動自在に取り付けられたレペティションレバー5及びジャック6と、両者5、6を復帰方向(図1(a)の反時計方向)に付勢するレペティションスプリング7とを備えている。また、レペティションレバー5及びジャック6の上方への移動をそれぞれ規制するドロップスクリュー8及びレギュレーティングボタン9などが、アクション1ごとに設けられている。
このアクション1は、鍵2を載置する筬(図示せず)の左右端部にそれぞれ設けられたブラケット11、11(図1(a)に一方のみ図示)間に配置されている。左右のブラケット11、11間には、左右方向に延びるウィッペンレール12が渡されており、このウィッペンレール12にねじ止めされたウィッペンフレンジ13に、ウィッペン4の後端部が回動自在に取り付けられている。
ウィッペン4は、ABSなどの耐衝撃性に優れた合成樹脂の成形品で構成されている。このウィッペン4は、前後方向に延びる本体部21と、その中央部から上方に所定長さ延びるレバーフレンジ部22と、中央部から下方に突出するヒール部23と、後述するジャック角度位置調整機構20のジャックボタンスクリュー26を支持する支持部24などを有しており、ヒール部23を介して、鍵2のキャプスタンスクリュー2aに載置されている。また、このウィッペン4では、本体部21の前端部及びレバーフレンジ部22の上半部が左右に二股状に形成されている。
レペティションレバー5は、斜め前上がりに前後方向に延びており、その中央部で、ウィッペン4のレバーフレンジ部22の上端部の内側に回動自在に取り付けられている。レペティションレバー5の前部の所定位置には、上下方向に貫通し、前後方向に所定長さ延びるジャック案内孔5aが形成されている。
ジャック6は、基部6aと、この基部6aから上方に延びるハンマー突上げ部6bと、基部6aから前方に延びるレギュレーティングボタン当接部6cとにより、側面形状がL字状に形成されており、基部6aにおいて、ウィッペン4の本体部21の前端部の内側に回動自在に取り付けられている。ハンマー突上げ部6bの上端部は、レペティションレバー5のジャック案内孔5aに、下方から挿入した状態で、前後方向に移動自在に係合するとともに、離鍵状態において、ハンマー3の後述するシャンクローラ33と微小な間隔を存して対向している。また、ハンマー突上げ部6bには、ジャック角度位置調整機構20の後述する調整スクリュー25を前方から操作する際に、所定の工具T(図4(a)参照)が貫通可能な操作孔6dが形成されている。
また、ウィッペン4には、ジャック6の角度位置を調整するためのジャック角度位置調整機構20が設けられている。このジャック角度位置調整機構20は、ウィッペン4と一体の前記支持部24と、この支持部24に前後方向に進退自在に螺合する調整スクリュー25と、調整スクリュー25の前端部に設けられ、ジャック6のハンマー突上げ部6bに当接するジャックボタン26と有している。
図1(b)に示すように、支持部24は、ウィッペン4の二股状のレバーフレンジ部22、22の前面からジャック6に向かって互いに平行に所定長さ延びる左右一対の延設部24a、24aと、これらの先端に連なり、所定の厚さを有する板状に形成された調整スクリュー係合部24bとを有している。この調整スクリュー係合部24bは、ジャック6側から見たときの状態が矩形状に形成され、中央部にねじ孔が形成されている。
図2は、調整スクリュー25及びジャックボタン26を示している。同図に示すように、調整スクリュー25は、所定の径及び長さを有する金属棒から成り、先端部には、扁平に形成された操作部25aが設けられている。この操作部25aは、調整スクリュー25を回す際に操作される部位である。また、調整スクリュー25の先端部には、操作部25aを覆った状態で、ジャックボタン26が固定され、調整スクリュー25のジャックボタン26よりも後側には、調整スクリュー係合部24bのねじ孔に螺合する雄ねじが形成されている。
ジャックボタン26は、調整スクリュー25が貫通した状態でこれに取り付けられたボタン本体部26aと、このボタン本体部26aの前面に接着された円筒状のクッション部26bとで構成されている。ボタン本体部26aは、所定の合成樹脂(例えばABS樹脂)で構成され、所定の外径及び長さを有する円柱状に形成されている。一方、クッション部26bは、フェルトなどによって肉厚円筒状に形成されており、ボタン本体部26aと同じ外径を有するとともに、調整スクリュー25の操作部25aの径方向の長さよりも大きい内径を有している。
また、クッション部26bは、調整スクリュー25の操作部25aの軸方向の長さよりも長く形成されている。したがって、ジャックボタン26がジャック6のハンマー突上げ部6bに当接した状態では、クッション部26bのみが当接し、調整スクリュー25の操作部25aがハンマー突上げ部6bに当たることはない。また、この場合、図3に示すように、調整スクリュー25の操作部25aが、ハンマー突上げ部6bの操作孔6dを介して、前方に臨んでおり、したがって、後述するように、工具Tを用いて、ジャック6の前方から調整スクリュー25を回転操作できるようになっている。
ここで、図4を参照して、調整スクリュー25の回転操作によるジャックの角度位置の調整方法について簡単に説明する。この調整の際には、例えば、図4(a)に示すように、調整スクリュー25の操作部25aに係合可能なスリット部Tsを有する工具Tを用いる。まず、工具Tのスリット部Tsを、ジャック6の前方から操作孔6dに挿入し、調整スクリュー25の操作部25aに係合させる。そして、工具Tを回すことにより、調整スクリュー25を回転させ、調整スクリュー係合部24bに対して前後方向に進退させる。
図4(b)は、調整スクリュー25を調整スクリュー係合部24bにねじ込むことにより、ジャックボタン26を後方に若干移動させた状態を示している。この場合、ジャック6は、同図(a)の調整前の状態に対し、反時計方向に若干回動し、ハンマー突上げ部6bが、ハンマー3の後述するシャンクローラ33を適切に突上げ可能な位置に調整される。
図1(a)に示すように、ハンマー3は、前後方向に延びるハンマーシャンク31と、その先端(後端)に取り付けられたハンマーヘッド32と、ハンマーシャンク31の下面前部の所定位置に取り付けられたシャンクローラ33などで構成されている。また、ハンマー3は、ハンマーシャンク31の基端部において、ハンマーシャンクレール34にねじ止めされたハンマーシャンクフレンジ35に回動自在に取り付けられている。シャンクローラ33は、例えば内側のクロスとその外側に巻いたスキンとから円柱状に形成されており、レペティションレバー5の上面のジャック案内孔5a付近に、これを跨いだ状態で載置されている。
次に、上記構成のアクション1の動作を、図1を参照しながら説明する。図1(a)に示す離鍵状態から鍵2が押鍵されると、ウィッペン4がキャプスタンスクリュー2aを介して突き上げられることで上方に回動し、レペティションレバー5及びジャック6がウィッペン4と一緒に上方に移動する。これらの移動に伴い、まず、レペティションレバー5がシャンクローラ33を摺動させながらこれを介してハンマー3を押し上げ、上方に回動させる。次いで、レペティションレバー5がドロップスクリュー8に下方から当接することにより、その回動が阻止されることで、ジャック6がシャンクローラ33を介してハンマー3を突き上げる。その後、ハンマー3が、上方に水平に張られた弦Sを打弦する直前まで回動した時点で、ジャック6が、レギュレーティングボタン当接部6cを介してレギュレーティングボタン9に当接し、その回動が阻止されることによって、シャンクローラ33から離れる。これにより、ハンマー3は、アクション1及び鍵2との連係が解かれ、自由回動の状態で弦Sを打弦する。
また、打弦後、鍵2が離鍵されると、ハンマー3及びウィッペン4は自重によって、レペティションレバー5及びジャック6はレペティションスプリング7のばね力によって、押鍵時とは逆方向にそれぞれ復帰回動する。またこの場合、ジャック6は、ジャック角度位置調整機構20のジャックボタン26に当接することにより、離鍵状態に復帰する。
以上詳述したように、本実施形態によれば、ジャック角度位置調整機構20がウィッペン4に設けられており、ジャック6自体には、その角度位置を調整する調整機構を設けていないので、ジャック6の軽量化を維持することができる。また、ウィッペン4に設けられた支持部24に螺合する調整スクリュー25を回すことにより、ジャックボタン26が調整スクリュー25と一体に前後方向に進退し、ジャックボタン26に当接するジャック6の角度位置を容易に調整することができる。さらに、ジャック角度位置調整機構20では、調整スクリュー25が螺合する支持部24が、ウィッペン4と一体に成形されているので、従来に比べて、ウィッペン4全体の軽量化を図ることができる。以上のように、本実施形態によれば、ジャック6に加えて、ウィッペン4の軽量化を図ることができ、それにより、連打性を向上させることができる。
なお、本発明は、説明した上記実施形態に限定されることなく、種々の態様で実施することができる。また、実施形態で示したアクション1、ウィッペン4、レペティションレバー5、ジャック6及びジャック角度位置調整機構20の細部の構成などは、あくまで例示であり、本発明の趣旨の範囲内で適宜、変更することができる。
1 アクション
2 鍵
3 ハンマー
4 ウィッペン
5 レペティションレバー
6 ジャック
6b ハンマー突上げ部
6d 操作孔
20 ジャック角度位置調整機構
24 支持部
24a 延設部
24b 調整スクリュー係合部
25 調整スクリュー
25a 操作部
26 ジャックボタン(当接部)
26a ボタン本体部
26b クッション部
31 ハンマーシャンク
32 ハンマーヘッド
33 シャンクローラ
S 弦
T 工具
2 鍵
3 ハンマー
4 ウィッペン
5 レペティションレバー
6 ジャック
6b ハンマー突上げ部
6d 操作孔
20 ジャック角度位置調整機構
24 支持部
24a 延設部
24b 調整スクリュー係合部
25 調整スクリュー
25a 操作部
26 ジャックボタン(当接部)
26a ボタン本体部
26b クッション部
31 ハンマーシャンク
32 ハンマーヘッド
33 シャンクローラ
S 弦
T 工具
Claims (3)
- 鍵の押鍵に伴って作動することにより、ハンマーを回動させるグランドピアノのアクションであって、
合成樹脂の成形品から成り、押鍵された前記鍵で突き上げられることにより上方に回動するウィッペンと、
このウィッペンに回動自在に取り付けられ、当該ウィッペンの回動に伴い、前記ハンマーを突き上げ、上方に回動させるジャックと、
前記ウィッペンに設けられ、前記ジャックの角度位置を調整するためのジャック角度位置調整機構と、
を備え、
前記ジャック角度位置調整機構は、
前記ウィッペンと一体に成形された支持部と、
前後方向に所定長さ延び、前記支持部に前後方向に進退自在に螺合する調整スクリューと、
この調整スクリューの前記ジャック側の端部に設けられ、当該ジャックに当接することにより、当該ジャックの角度位置を規定する当接部と、
を有していることを特徴とするグランドピアノのアクション。 - 前記ウィッペンは、上方に所定長さ延び、前記ハンマーが載置されるレペティションレバーを上端部において回動自在に支持するレバーフレンジ部を有しており、
前記支持部は、
前記ウィッペンの前記レバーフレンジ部から前記ジャックに向かって互いに平行に延びる一対の延設部と、
これら一対の延設部の先端部に設けられ、前記調整スクリューが前記一対の延設部の間においてそれらの長さ方向にほぼ沿うように延びた状態で螺合するねじ孔を有する調整スクリュー係合部と、
を有していることを特徴とする請求項1に記載のグランドピアノのアクション。 - 前記当接部は、前記調整スクリューの前記ジャック側の端部が外部に臨んだ状態で、当該端部に取り付けられており、
前記当接部が当接する前記ジャックの部位には、所定の工具を前方から貫通可能に形成され、前記調整スクリューの前記端部を前記工具によって回転操作するための操作孔が設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載のグランドピアノのアクション。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018061287A JP7016278B2 (ja) | 2018-03-28 | 2018-03-28 | グランドピアノのアクション |
DE102019203871.9A DE102019203871A1 (de) | 2018-03-28 | 2019-03-21 | Mechanik für einen Flügel |
US16/366,915 US10446121B1 (en) | 2018-03-28 | 2019-03-27 | Action of grand piano |
CN201910238211.1A CN110335573B (zh) | 2018-03-28 | 2019-03-27 | 三角钢琴的动作机构 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018061287A JP7016278B2 (ja) | 2018-03-28 | 2018-03-28 | グランドピアノのアクション |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2019174593A JP2019174593A (ja) | 2019-10-10 |
JP7016278B2 true JP7016278B2 (ja) | 2022-02-04 |
Family
ID=67910311
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2018061287A Active JP7016278B2 (ja) | 2018-03-28 | 2018-03-28 | グランドピアノのアクション |
Country Status (4)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US10446121B1 (ja) |
JP (1) | JP7016278B2 (ja) |
CN (1) | CN110335573B (ja) |
DE (1) | DE102019203871A1 (ja) |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003076359A (ja) | 2001-09-07 | 2003-03-14 | Kawai Musical Instr Mfg Co Ltd | グランドピアノのアクション機構 |
Family Cites Families (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS4851033A (ja) | 1971-10-28 | 1973-07-18 | ||
JP4576045B2 (ja) * | 2000-12-28 | 2010-11-04 | 株式会社河合楽器製作所 | グランドピアノのアクション |
JP2004226949A (ja) * | 2002-11-28 | 2004-08-12 | Kawai Musical Instr Mfg Co Ltd | ピアノのアクション |
JP3920234B2 (ja) * | 2003-03-11 | 2007-05-30 | 株式会社河合楽器製作所 | グランド型ピアノのウィッペン |
US7129403B2 (en) * | 2004-06-29 | 2006-10-31 | Richard Wroblewski | Friction at the jack and knuckle interface in a grand piano eliminated |
JP5412859B2 (ja) * | 2009-02-05 | 2014-02-12 | ヤマハ株式会社 | アップライト型アクション及び鍵盤楽器 |
JP5659525B2 (ja) * | 2010-03-24 | 2015-01-28 | ヤマハ株式会社 | 鍵盤装置 |
-
2018
- 2018-03-28 JP JP2018061287A patent/JP7016278B2/ja active Active
-
2019
- 2019-03-21 DE DE102019203871.9A patent/DE102019203871A1/de active Pending
- 2019-03-27 US US16/366,915 patent/US10446121B1/en active Active
- 2019-03-27 CN CN201910238211.1A patent/CN110335573B/zh active Active
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003076359A (ja) | 2001-09-07 | 2003-03-14 | Kawai Musical Instr Mfg Co Ltd | グランドピアノのアクション機構 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
US20190304412A1 (en) | 2019-10-03 |
DE102019203871A1 (de) | 2019-10-02 |
CN110335573B (zh) | 2023-08-29 |
CN110335573A (zh) | 2019-10-15 |
JP2019174593A (ja) | 2019-10-10 |
US10446121B1 (en) | 2019-10-15 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5298534B2 (ja) | アクション機構 | |
JP7016278B2 (ja) | グランドピアノのアクション | |
US8525007B2 (en) | Action of upright piano | |
US10134371B2 (en) | Stroke adjustment device for keyboard instrument | |
JP4070682B2 (ja) | ジャック及びピアノのアクション機構 | |
JP4318289B2 (ja) | ピアノのバックチェック | |
JP7220600B2 (ja) | アップライト型鍵盤楽器 | |
JP2006243294A (ja) | アップライトピアノのハンマー | |
JP2021131516A (ja) | 鍵盤楽器のソステヌート機構、鍵盤楽器 | |
JP2004252252A (ja) | グランド型ピアノのアクション | |
JP2008102209A (ja) | アップライトピアノのアクション | |
JP4769445B2 (ja) | アップライトピアノのアクション | |
JP2006201504A (ja) | アップライトピアノのアクション | |
US10984761B2 (en) | Key assembly and keyboard apparatus | |
JP2006201503A (ja) | アップライトピアノのアクション | |
JP5020522B2 (ja) | アップライトピアノのジャック静止装置 | |
JP2003167572A (ja) | グランドピアノのアクション | |
WO2013108382A1 (ja) | アップライトピアノのダンパー装置 | |
JP2004101953A (ja) | グランドピアノのアクション | |
JP2005345896A (ja) | アップライトピアノのアクション | |
JP2006171618A (ja) | アップライトピアノのアクション | |
JP2006215150A (ja) | アップライトピアノのアクション | |
JP2008090169A (ja) | アップライトピアノのアクション | |
JP2004226949A (ja) | ピアノのアクション | |
JP2005018025A (ja) | グランド型ピアノのボタン |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20210121 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20211227 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20220104 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20220125 |