JP7016234B2 - リチウムイオン電池 - Google Patents

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Description

本発明は、正極集電体、正極活物質層、セパレータ、負極活物質層及び負極集電体を積層したリチウムイオン電池に関する。
充放電容量等の特性が優れたリチウムイオン電池は、携帯機器の電源、電気自動車等の電源、及び定置型蓄電池等に用いられており、さらなる性能向上のための種々の提案が行われている。なかでも、出力密度とエネルギー密度が高いリチウムイオン電池として、セパレータを挾んでこれら正極活物質と負極活物質を積層した単電池を直列に積層した双極型リチウムイオン電池が知られている。
リチウムイオン電池では、リチウム金属が樹枝状に析出する場合があり、析出物が対極と導通して発熱するなど電池の性能悪化の原因となる場合がある。そして、双極型リチウムイオン電池に適したリチウムの析出を制御する方法として、特定の細孔を有する多孔質フィルムを用いる方法(特許文献1参照)が知られている。
特開2013-211191号公報
リチウムイオン電池には集電体の他に、電流を集電体から外部に取り出すため部材(タブとも言われる)が集電体に接続されているが、特許文献1に記載の上記従来例の技術では、前記の電流を外部に取り出すための部材に生じるリチウムの析出を充分に防止することができなかった。
本発明は上記実情に鑑みて為されたもので、電流を集電体から外部に取り出すための部材でのリチウムの析出を抑制できるリチウムイオン電池を提供することを、その目的の一つとする。
上記従来例の問題点を解決する本発明は、リチウムイオン電池であって、正極集電体本体、正極集電体本体に電気的に接続された第1の導電体、当該正極集電体上に形成された正極活物質層、負極集電体本体、負極集電体本体に電気的に接続された第2の導電体、当該負極集電体上に形成された負極活物質層、及び、前記正極活物質層と負極活物質層との間に配されるセパレータを含んでなる平板状の単電池セルを、外装体に収納してなるリチウムイオン電池であって、前記第1の導電体と前記第2の導電体とは、前記外装体の外方に引き出され、外装体の内部において、外装体の内面に接する側の面を、内側に向けて谷折りに屈曲した屈曲部を有し、前記第1の導電体と第2の導電体の少なくとも一方は、前記屈曲部が、絶縁被覆層で被覆されてなることとしたものである。
正極集電体本体と第1の導電体、及び負極集電体本体と第2の導電体とは、それぞれ電気的に接続されていればよく、一つの部材で構成されていてもよく、別々の部材を導電性接着剤及び金属材料(はんだ等)で接着して構成されていてもよい。
またここで、前記外装体は、一対の外装材と、外装材の周縁部に配置され前記単電池セルを一対の外装材の間に封止する封止部を有し、前記封止部を構成する封止材の一部が、前記第1の導電体または第2の導電体の前記屈曲部まで延設され、前記封止部と前記絶縁被覆部とを一体に形成していてもよい。
さらに、前記第1の導電体及び第2の導電体が外装材の内面に固定された状態にあり、前記第1の導電体及び第2の導電体が前記外装材の内面に沿って配設されていてもよい。
本発明によると、電流を外部に取り出す部材でのリチウムの析出が抑制される。この理由は明らかではないが、活物質層に向けて突出する方向に屈曲した屈曲部分を有する導電体が存在すると、電池内部において電流が屈曲部分の頂点に集中し易くなり、それに起因してデンドライトが生じるが、本発明においては、その屈曲部を絶縁被覆することで電流の集中を抑えたことによる効果であると考えられる。
本発明の実施の形態に係るリチウムイオン電池の一例に係る斜視図である。 本発明の実施の形態に係るリチウムイオン電池の一例に係る断面図である。 本実施の形態のリチウムイオン電池の製造過程の一例を表す説明図である。 本実施の形態のリチウムイオン電池における電極体の屈曲部における被覆状態の例を表す説明図である。
本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下の説明において、特に指定しない限り、各部の形状やサイズ、サイズの比率等は、例示であり、ここでの例示と異なっていてもよい。
本発明の実施の形態に係る電池10は、図1にその斜視図を、また図2にその断面を例示するように、正極集電体11、正極活物質12、セパレータ13、負極集電体14、及び、負極活物質15を積層した積層体20からなる平板状の単電池セルを有する。また、正極集電体11及び負極集電体14の一部には、絶縁被覆層17が積層されている。さらに、この積層体20は、一対の外装材16a,16bで形成した外装体内に収納される。なお、図1~図4に示す電池10において、正極集電体11は正極集電体本体11aと第1の導電体11bとを一体として構成した部材であり、負極集電体14は負極集電体本体14aと第2の導電体14bとを一体として構成した部材である。正極活物質12または負極活物質15は、セパレータ13と並行に配置された正極集電体本体11aまたは負極集電体本体14a上に積層される。そして各集電体本体から外装材16の外方に引き出される部分が第1,第2の導電体11b,14bに相当し、これらは単電池セルの充放電端子として機能する。
正極集電体本体11a及び負極集電体本体14aは、金属集電体や樹脂集電体を用いて構成できる。
金属集電体としては、リチウムイオン電池に一般に使用する金属集電体を用いることができ、銅、アルミニウム、チタン、ニッケル、タンタル、ニオブ、ハフニウム、ジルコニウム、亜鉛、タングステン、ビスマス、アンチモン、およびこれらのうち一種以上の金属を含む合金、ならびにステンレス合金からなる群から選択される一種以上の金属等からなる公知の集電体を用いることができる。
金属集電体の形状は、薄板状、金属箔状及びメッシュ状のいずれであってもよく、金属集電体の表面に更にスパッタリング、電着、塗布等の手法により別の金属層が形成されたものであってもよい。
樹脂集電体としては、シート状の導電性高分子及び非導電性高分子材料に導電性を付与したシート状の高分子を用いることができる。導電性高分子材料としては、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアセチレン、ポリパラフェニレン、ポリフェニレンビニレン、ポリアクリロニトリル及びポリオキサジアゾール等が挙げられる。なお、導電性の高分子材料を含む樹脂集電体の導電性を向上させる目的から、更に後述する導電性フィラーを含んでいることが好ましい。
非導電性高分子材料としては、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリメチルペンテン(PMP)、ポリシクロオレフィン(PCO)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエーテルニトリル(PEN)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリメチルアクリレート(PMA)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂及びこれらの混合物等が挙げられる。
非導電性高分子材料としては、電気的安定性の観点から、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリメチルペンテン(PMP)及びポリシクロオレフィン(PCO)が好ましく、より好ましくはポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)及びポリメチルペンテン(PMP)である。
非導電性高分子材料に導電性を付与した高分子は、非導電性高分子材料と導電性フィラーとを混合することで得ることができ、導電性フィラーは、導電性を有する材料から得られるフィラーから選択される。好ましくは、集電体内のイオン透過を抑制する観点から、電荷移動媒体として用いられるイオンに関して伝導性を有さない材料から得られるフィラーからを用いるのが好ましい。具体的には、導電性カーボン、アルミニウム、金、銀、銅、鉄、白金、クロム、スズ、インジウム、アンチモン、チタン、ニッケル及びステンレス(SUS)等の合金材等から得られるフィラーが挙げられるが、これらに限定されるものではない。なかでも耐食性の観点から、好ましくはアルミニウム、ステンレス、導電性カーボン又はニッケルから得られるフィラー、より好ましくはカーボン材料から得られるフィラーである。これらの導電性フィラーは1種単独で用いられてもよいし、2種以上併用してもよい。なお、導電性フィラーとしては、粒子系セラミック材料や樹脂材料の周りに、上記で示される金属をメッキ等でコーティングしたものを用いることもできる。
導電性フィラーの形状は粒子状、繊維状及びこれらの凝集体のいずれの形状であってもよい。
樹脂集電体は、日本国特許公開第2012-150905号公報及び国際公開第WO2015/005116号等に記載の公知の方法で得ることができ、具体例としては、ポリプロピレンに導電性フィラーとしてアセチレンブラックを5~20部分散させた後、熱プレス機で圧延したもの等が挙げられる。また、その厚みも特に制限されず、公知のものと同様、あるいは適宜変更して適用することができる。
正極集電体本体11a及び負極集電体本体14bは、金属集電体又は樹脂集電体をそのまま用いても、その表面に後述する導電層を形成したものを用いてもよく、電池特性等の観点から、導電層を形成した金属集電体又は樹脂集電体であることが好ましい。
第1の導電体11b及び導電体14bは、それぞれ正極集電体本体11a及び負極集電体本体14bを形成する金属集電体と同様の材料で得られる金属箔を用いて形成すればよい。正極集電体本体11aと第1の導電体11bとは、互いに電気的に接続されていればよく、一つの部材で構成されていてもよく、別々の部材を導電性接着剤及びはんだ等の公知の導電性接着方法で電気的に接着して構成されていてもよい。負極集電体本体14aと第2の導電体14bとも同様に、互いに電気的に接続されていればよく、一つの部材で構成されていてもよく、別々の部材を導電性接着剤及びはんだ等の公知の導電性接着方法で電気的に接着して構成されていてもよい。
また正極活物質12の組成物は、正極活物質粒子と電解液とを混合して得られるスラリー状の組成物である。ここで正極活物質粒子としては、リチウムと遷移金属との複合酸化物(例えばLiCoO2、LiNiO2、LiMnO2及びLiMn24)、遷移金属酸化物(例えばMnO2及びV25)、遷移金属硫化物(例えばMoS2及びTiS2)及び導電性高分子(例えばポリアニリン、ポリフッ化ビニリデン、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアセチレン、ポリ-p-フェニレン及びポリカルバゾール)等を用いることができる。
また、負極活物質15の組成物は、当該負極活物質粒子を電解液と混合して得られる、スラリー状の組成物である。ここで負極活物質粒子としては、黒鉛、難黒鉛化性炭素、アモルファス炭素、高分子化合物焼成体(例えばフェノール樹脂及びフラン樹脂等を焼成し炭素化したもの等)、コークス類(例えばピッチコークス、ニードルコークス及び石油コークス等)、炭素繊維、導電性高分子(例えばポリアセチレン及びポリピロール等)、スズ、シリコン、及び金属合金(例えばリチウム-スズ合金、リチウム-シリコン合金、リチウム-アルミニウム合金及びリチウム-アルミニウム-マンガン合金等)、リチウムと遷移金属との複合酸化物(例えばLi4Ti5O12等)等がある。
本実施の形態においては、正極活物質12及び負極活物質15のそれぞれの組成物に含まれる正極活物質粒子および負極活物質粒子は、それぞれその表面の少なくとも一部が被覆用樹脂及び導電助剤を含む被覆剤で被覆されてなる被覆活物質粒子であることが好ましい。
活物質粒子の周囲が被覆剤で被覆されていると、充放電時に生じる電極の体積変化が緩和され、充放電を繰り返すことによる電極の劣化を抑制することができる。被覆用樹脂としては、ビニル樹脂、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、シリコーン樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、アニリン樹脂、アイオノマー樹脂、ポリカーボネート等が挙げられる。これらの中ではビニル樹脂、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂又はポリアミド樹脂が好ましい。
被覆剤に含まれる導電助剤としては、導電性を有する材料から選択して用いることができる。
導電性を有する材料としては、金属[アルミニウム、ステンレス(SUS)、銀、金、銅及びチタン等]、導電性カーボン[カーボンナノファイバー、グラファイト、カーボンブラック、アセチレンブラック、バルカン(登録商標)、ケッチェンブラック(登録商標)、ブラックパール(登録商標)、ファーネスブラック、チャンネルブラック、サーマルランプブラック、カーボンナノチューブ(単層カーボンナノチューブ及び多層カーボンナノチューブ等)、カーボンナノホーン、カーボンナノバルーン、ハードカーボン及びフラーレン等]及びこれらの混合物等があるが、これらに限定されない。
これらの導電助剤は1種単独で用いられてもよいし、2種以上併用してもよい。また、これらの合金又は金属酸化物が用いられてもよい。電気的安定性の観点から、好ましくはアルミニウム、ステンレス、カーボン、銀、金、銅、チタン及びこれらの混合物であり、より好ましくは銀、金、アルミニウム、ステンレス及び導電性カーボンであり、更に好ましくは導電性カーボンである。
また導電助剤としては、粒子系セラミック材料、樹脂材料等の非導電性材料の周りに導電性材料(上記した導電助剤の材料のうち金属のもの)をメッキ等でコーティングしたもの及び非導電性材料と導電性材料(上記した導電助剤の材料のうち金属のもの)とを混合したものも用いることができる。
また、導電助剤として合成繊維の中に導電性のよい金属や黒鉛を均一に分散させてなる導電性繊維、合成繊維等の有機物繊維の表面を金属で被覆した導電性繊維等を用いることもできる。
また、正極活物質粒子または負極活物質粒子を、電解液と混合して正極活物質12または負極活物質15に用いる場合、電解液としては、リチウムイオン電池の製造に用いられる、公知の電解質及び非水溶媒を含有する電解液を使用することができる。
電解質としては、通常のリチウムイオン電池用電解液に用いられているもの等が使用でき、LiPF6、LiBF4、LiSbF6、LiAsF6及びLiClO4等の無機酸のリチウム塩、LiN(CF3SO22、LiN(C25SO22及びLiC(CF3SO23等の有機酸のリチウム塩等がある。これらのうち、電池出力及び充放電サイクル特性の観点からはLiPF6が好ましい。
また非水溶媒としては、通常のリチウムイオン電池用電解液に用いられているもの等が使用でき、例えば、ラクトン化合物、環状又は鎖状炭酸エステル、鎖状カルボン酸エステル、環状又は鎖状エーテル、リン酸エステル、ニトリル化合物、アミド化合物、スルホン、スルホラン等及びこれらの混合物を用いることができる。この非水溶媒は一種類を単独で用いてもよいし、二種類以上の非水溶媒を併用してもよい。
上記の非水溶媒の例のうち、電池出力及び充放電サイクル特性の観点から好ましいのは、ラクトン化合物、環状炭酸エステル、鎖状炭酸エステル及びリン酸エステルであり、より好ましいのはラクトン化合物、環状炭酸エステル及び鎖状炭酸エステルであり、さらに好ましいのは環状炭酸エステルと鎖状炭酸エステルの混合液である。特に好ましいのはプロピレンカーボネート(PC)、エチレンカーボネート(EC)、ジエチルカーボネート(DEC)及びこれらの中から選択される2種の混合液である。
電解液に含まれる電解質の濃度は、電解液の容量に基づいて0.1~3mol/Lが好ましく、0.5~2mol/Lがより好ましい。
本発明において正極活物質12及び負極活物質15は、イオン抵抗を低減できる等の観点からそれぞれ前記の被覆活物質粒子とともに繊維状導電性フィラーを含むことが好ましい。繊維状導電性フィラーとしては、PAN系炭素繊維、ピッチ系炭素繊維等の炭素繊維、合成繊維の中に導電性のよい金属や黒鉛を均一に分散させてなる導電性繊維、ステンレス鋼のような金属を繊維化した金属繊維、有機物繊維の表面を金属で被覆した導電性繊維、有機物繊維の表面を導電性樹脂で被覆した導電性繊維等が挙げられる。これらの導電性繊維のなかでも炭素繊維が好ましい。
正極活物質12及び負極活物質15に繊維状導電性フィラーを含む場合、繊維状導電性フィラーの割合は、被覆活物質粒子の重量に基づいて0.5~5重量%であることが好ましい。
正極活物質12及び負極活物質15において、活物質粒子及び導電助剤を、その合計重量が電解液の重量に基づいて10~60重量%の濃度で含有することが好ましい。
さらに本実施の形態では、所望の形状に切断されたセパレータ13が用意される。このセパレータ13としては、ポリフッ化ビニリデン-ヘキサフルオロプロピレン(PVdF-HFP)等の炭化水素系樹脂及びポリオレフィン(ポリエチレン及びポリプロピレン等)製の多孔性フィルム、多孔性フィルムの多層フィルム(例えば、PP/PE/PPの3層構造をした積層体等)、合成繊維(ポリエステル繊維及びアラミド繊維等)及びガラス繊維等からなる不織布並びにこれらの表面にシリカ、アルミナ及びチタニア等のセラミック微粒子を付着させたもの等の公知のリチウムイオン電池用セパレータ等を用いることができる。このセパレータ13の形状については後に述べる。
一対の外装材16a,bは、ラミネートフィルム等の空気及び電解液を透過しない基材で形成される。外装材16a,bは、外周にフランジ部162が形成されてなる収納部161を有することが好ましく、収納部161は、正極活物質12または負極活物質15の層の厚さに相当する深さの凹部であることが好ましい。なお、収納部161の底部からフランジ部162までの高さは、一方側と他方側とにおいて、外へ引き出される電極体やそれに積層される絶縁被覆層の厚さ分だけ異なるよう、傾斜して形成されてもよい。
本実施の形態のリチウムイオン電池の製造過程の一例を図3に示す。この例ではまず、一方の外装材16a内に、正極集電体本体11aと第1の導電体11bとが一体となった正極集電体11を配して固定する。このとき、第1の導電体11bは、図3に例示するように、この外装材16aの収納部161の底部161bに配された正極集電体本体11aから内側側面161s、フランジ部162までの形状に沿って屈曲され、フランジ部162を通って外装材16の外側まで延伸されている(図3におけるS1)。
このとき正極集電体11には、図4に例示するように、少なくとも屈曲部112(収納部161の内側側面161sとフランジ部162との間にあり、正極集電体11の第1の導電体11aの、外装材16に接する側の面を内側に向けて谷折りに屈曲した屈曲部)に沿って、絶縁被覆層17として、熱融着テープ171を正極集電体11に接着した状態としておく。
図4の例では、正極集電体11のうち、正極集電体本体11aの外装材16aに接する側には、全面的に熱融着テープ171が貼り付けられる。また、導電体11bが有する屈曲部112のうち、後に正極活物質12が接する側であって屈曲部112を覆う部分に熱融着テープ171が貼り付けられ、正極集電体本体11aのうち正極活物質12が接する面は熱融着テープ171による被覆は行わない。
次に、外装材16aの収納部161内に正極活物質12を充填し(図3におけるS2)、正極集電体本体11a上に正極活物質12を積層し、さらに収納部161を覆いフランジ部162までその外周縁が達する大きさのセパレータ13を正極活物質12上に配置する(図3におけるS3)。
一方、もう一つの外装材16b内にも、上記の正極集電体11の例と同様に、第2の導電体14bが、外装材16bの収納部161の底部161bに配置された負極集電体14から内側側面161s、フランジ部162までの形状に沿って屈曲して配置され、フランジ部162を通して外装体16の外側まで延伸されている。
この負極集電体14にも、図4に例示した正極集電体11の例と同様に、少なくとも屈曲部112(収納部161の内側側面161sとフランジ部162との間にあり、負極集電体14の第2の導電体14bの外装材16に接する側の面を内側に向けて谷折りに屈曲した屈曲部)に沿って、絶縁被覆層17として、熱融着テープ171を負極集電体14に接着した状態としておく。
ここでも図4の例と同様、負極集電体14のうち、負極集電体本体14aの外装材16bに接する側には、全面的に熱融着テープ171が貼り付けられる。また、導電体14が有する屈曲部112のうち、後に負極活物質が接する側であって屈曲部112を覆う部分に熱融着テープ171が貼り付けられ、負極集電体本体14aのうち負極活物質15が接する面は熱融着テープ171による被覆は行わない。
次に、外装材16bの収納部161内に負極活物質15を充填し、負極集電体本体14a上に負極活物質15を積層する。
そして正極活物質12と負極活物質15とがセパレータ13を介して積層されるよう、外装材16a,16bを対向させて配する。そして、外装材16a,16bのフランジ部162に封止部を構成する熱融着テープ171を配置してフランジ部162を熱圧着する(S4)。このとき、熱融着テープ171が外装材16a,16b、及びセパレータ13に融着して、単電池セルを外装体内に封止した状態となる。
本実施の形態のリチウムイオン電池は、例えば上述のようにして製造され、図2にその断面を示した構造を有する。図2の例では、正極集電体11と、この正極集電体11上に配した正極活物質層12と、セパレータ13と、負極活物質層15と、負極集電体14とをこの順で積層して成る平板状の単電池セルが示されている。
本実施の形態では、正極活物質12に電気的に接続されている正極集電体本体11bと、一部が外装材16の外方に引き出された第1の導電体11aとが一体となった正極集電体11において、第1の導電体11aの外装材に接する側の面を内側に向けて谷折りに屈曲した屈曲部112とを有している。
そして、この屈曲部112には、正極活物質12から隔離するよう、屈曲部112を覆う絶縁被覆層17としての熱融着テープ171が貼付されている。
また本実施の形態では、負極活物質15に電気的に接続されている負極集電体本体14bと、一部が外装材16の外方に引き出された第2の導電体14bとが一体となった負極集電体14においても、第2の導電体14bの外装材16に接する面を内側に向けて谷折りに屈曲した屈曲部112を有している。
そして、これら負極集電体14の屈曲部112にも、屈曲部112を、負極活物質15から隔離するよう、屈曲部全体を覆う絶縁被覆層17としての熱融着テープ171が貼付されている。
ここまでに説明した例では、絶縁被覆層17を構成する熱融着テープ171がフランジ部162にまで延設されている。すなわち、フランジ部162に配置された熱融着テープ171は封止部としても機能し、封止部として機能する熱融着テープ171が導電体の外装材に接する面を内側に向けて谷折りに屈曲した屈曲部(被覆しない場合、活物質に接することとなる屈曲部)にまで延伸されて、絶縁被覆層17として屈曲部を被覆することで、リチウムの析出を抑制している。ここで封止部と被覆絶縁層17とのそれぞれを構成する部材を一体として構成することでリチウムの析出防止と封止とを簡便な操作で両立することができる。
しかしながら、封止部として機能する部材(熱融着テープ171)と絶縁被覆層17である部材とを一体にして配置する例としたが、本実施の形態はこれに限られず、封止部を構成する部材とは別体の部材により絶縁被覆層17を構成して屈曲部112を被覆する構成としても構わない。
なお、ここまでの例では、正極、負極導電体11b,14bのそれぞれの屈曲部112に絶縁被覆層17を積層して活物質層から隔離しているが、本実施の形態はこれに限られず、正極,負極導電体11b,14bの少なくとも一方、好ましくは双方の屈曲部112に絶縁被覆層17が積層されればよい。
さらに図1~図4を用いたここまでの説明では、正極集電体11や負極集電体14が第1,第2の導電体として外装材16の外部まで引き出されることで、電極となる導電体(電極導電体)を兼ねる構成を例示したが、正極集電体11と正極の電極導電体とを別体として形成し、また、負極集電体14と負極の電極導電体とを別体として形成して、各集電体と電極導電体とが互いに電気的に接続されて第1,第2の導電体を実現する構成となっていてもよい。この場合において、電池内部における屈曲部が集電体ではなく電極導電体に形成され、当該屈曲部が被覆しない場合に活物質層に接触する構成となる場合は、当該屈曲部を絶縁被覆層17で被覆してもよい。
10 電池、11 正極集電体、12 正極活物質、13 セパレータ、14 負極集電体、15 負極活物質、16 外装体、16a,16b 外装材、17 絶縁被覆層、20 積層体、111,112 屈曲部、161 収納部、162 フランジ部、171 熱融着テープ。

Claims (3)

  1. 正極集電体本体と、当該正極集電体本体に電気的に接続され、当該正極集電体本体と一体に形成した第1の導電体とを有する正極集電体、
    当該正極集電体上に形成された正極活物質層、
    負極集電体本体と、当該負極集電体本体に電気的に接続され、当該負極集電体本体と一体に形成した第2の導電体とを有する負極集電体、
    当該負極集電体上に形成された負極活物質層、及び、
    前記正極活物質層と負極活物質層との間に配されるセパレータを含んでなる平板状の単電池セルを、外装体の収納部内に収納してなるリチウムイオン電池であって、
    前記外装体の収納部の外周にはフランジ部が形成されており、
    前記第1の導電体と前記第2の導電体とは、前記外装体の外方に引き出され、前記第1の導電体と前記第2の導電体をそれぞれ含む正極集電体及び負極集電体は、外装体の内部であって、前記収納部の内側側面とフランジ部との間で、前記外装体の収納部内方に向けて屈曲した屈曲部を有し、
    前記正極活物質層は、前記セパレータと前記正極集電体との間に充填され、前記負極活物質層は、前記セパレータと負極集電体との間に充填されており、
    前記第1の導電体と第2の導電体とをそれぞれ含む正極集電体及び負極集電体の少なくとも一方は、前記屈曲部の外装体内方側の面が、絶縁被覆層で被覆されてなるリチウムイオン電池。
  2. 請求項1に記載のリチウムイオン電池であって、
    前記外装体は、一対の外装材と、当該外装材のそれぞれの周縁部に配置され前記単電池セルを一対の外装材の間に封止する封止部とを有し、
    前記封止部を構成する封止材の一部が前記第1の導電体を含む正極集電体または第2の導電体を含む負極集電体の前記屈曲部まで延設され、前記封止部と前記絶縁被覆とを一体に形成しているリチウムイオン電池。
  3. 請求項2に記載のリチウムイオン電池であって、前記第1の導電体及び第2の導電体が前記外装材の内面に固定された状態にあり、
    前記第1の導電体及び第2の導電体が前記外装材の内面に沿って配設されている状態にあり、
    当該第1の導電体を含む正極集電体の外装体内方側の面のうち、前記絶縁被覆層で被覆された前記屈曲部を除く部分が前記充填された正極活物質層に接触し、
    前記第2の導電体を含む負極集電体の外装体内方側の面のうち、前記絶縁被覆層で被覆された前記屈曲部を除く部分が前記充填された負極活物質層に接触するリチウムイオン電池。
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