JP7015894B2 - フィルムロールの保管方法 - Google Patents

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Description

本発明は円筒状のコアにフィルムが巻き取られてなるフィルムロールに関する。
偏光フィルムの原料となるポリビニルアルコール(以下、「ポリビニルアルコール」を「PVA」と略記することがある)フィルムのようなプラスチックフィルムは、通常、円筒状のコアに巻き取って形成したフィルムロールの形態で保管または輸送される。最近、液晶ディスプレイ用の偏光フィルムの原料となるPVAフィルムにおいて、液晶ディスプレイの大型化に伴い、より広幅のPVAフィルムが求められると共に、偏光フィルムへの加工性・生産性を向上させるため、巻き長の長いPVAフィルムも求められている。このようなPVAフィルムの広幅化、長巻化に伴い、フィルムロールの重量が増したことで、架台や加工装置へのフィルムロールの積降や移動の際に、コア内部に支持棒を入れてハンドリングする方法が多用されるようになってきた。そのためコア内部への支持棒の挿入が容易になるように、円筒状のコアの両端をキャップ等で塞ぐことなく開放し、コア内部が外気に晒された状態でフィルムロールが輸送または保管される機会が増えてきた。また、円筒状のコアの材質についても、強度(曲げ剛性など)の高い金属や炭素繊維強化プラスチック、あるいはこれらの複合材料が用いられるようになってきた。
ところで、冬季の寒冷地などにおいて、空調されていない保管場所から空調された加工場へフィルムロールを搬入すると、円筒状のコアの内壁に結露が発生することがある。特に最近では上述のようにフィルムロールの重量が増してきたことから、フィルムロールの熱容量の増加とそれに伴うフィルムロール全体の温度変化速度の低下に起因して、結露がより発生しやすくなってきている。加えて、上述のようにフィルムロールの重量増加に伴い金属製のコアや炭素繊維強化プラスチック製のコアが用いられるようになってきているが、金属製やプラスチック製のコアは紙製のコアなどに比べて結露が発生しやすい。
上記のような結露の問題を解消するため、たとえばフィルムロールの包装形態を特定のものとする方法が知られている(特許文献1参照)。
国際公開第2012/147665号
しかしながら、特許文献1の方法では特殊な包装形態を採用する必要があるため、このような包装形態を採用しなくても結露の問題を解消できる方法を提供するという点において、さらなる改良の余地があった。
そこで本発明は、円筒状のコアの内壁で結露が発生した場合であっても、結露の影響を受けにくいフィルムロールを提供することを目的とする。
本発明者らは、上記の目的を達成すべく鋭意検討を重ねた結果、円筒状のコアの内壁に繊維製の吸水部材を取り付けることにより、コアの内壁で結露が発生した場合であっても、結露の影響を受けにくいフィルムロールとなることを見出し、当該知見に基づいてさらに検討を重ねて、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、
[1]円筒状のコアにポリビニルアルコールフィルムが巻き取られてなるフィルムロールの保管方法であって、コアが金属製またはプラスチック製であり、コアの軸方向の長さが2.5m以上であり、フィルムロールの質量が500kg以上でありコアの内壁の下部に繊維製の吸水部材を有しコアの端から吸水部材までの距離が10cm以上であり、かつコアの両端を開放してコア内部が外気に晒された状態で、10℃以下で10時間以上保管する、フィルムロールの保管方法
[2]コアの両端部の内壁に吸水部材を有する、[1]に記載のフィルムロールの保管方法
[3]吸水部材が、セルロース系合成繊維およびポリエステル系繊維からなる群より選択される少なくとも1種を含む、[1]または[2]に記載のフィルムロールの保管方法
[4]複数の吸水部材が積層されている、[1]~[3]のいずれか1つに記載のフィルムロールの保管方法
[5]吸水部材が粘着テープによりコアの内壁に固定されている、[1]~[4]のいずれか1つに記載のフィルムロールの保管方法
[6]粘着テープがポリエチレン製またはポリプロピレン製である、[5]に記載のフィルムロールの保管方法
[7]フィルムの長さが2,000m以上である、[1]~[6]のいずれか1つに記載のフィルムロールの保管方法、
に関する。
本発明によれば、円筒状のコアの内壁で結露が発生した場合であっても、結露の影響を受けにくいフィルムロールが提供される。
実施例1のフィルムロールにおけるコアの一方の端部の様子を示す概略図であり(但し、フィルムは図示せず)、(a)はコアの軸方向からみた概略図であり、(b)はコアの軸方向に対して垂直となる水平面上の方向からみた概略図である。
以下、本発明について詳細に説明する。
〔コア〕
本発明のフィルムロールは、円筒状のコアにフィルムが巻き取られてなる。当該円筒状のコアの種類に特に制限はなく、例えば、金属製のもの、プラスチック製のもの、紙製のもの、木製のものなどが挙げられる。また、金属とプラスチックの両方が使用されたもの、金属と紙の両方が使用されたもの、プラスチックと紙の両方が使用されたものなど、複合体の形態のコアも使用することができる。これらの中でも、強度が高く、また本発明の効果がより顕著に奏されることから、金属および/またはプラスチック製のコアが好ましく、繰り返し使用しても摩耗等の影響を受けにくいことから金属製のコアがより好ましい。円筒状のコアの全質量に対して金属およびプラスチックの質量の占める割合は、50質量%以上であることが好ましく、80質量%以上であることがより好ましく、95質量%以上であることがさらに好ましく、100質量%であることが特に好ましい。
上記の金属としては、例えば、鉄、ステンレス、アルミニウムなどが挙げられ、これらのうちの1種を単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。これらのうちでも、強度、軽量性、価格などの観点からアルミニウムが好ましい。
また、上記のプラスチックとしては、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリアミド、エポキシ樹脂、ポリウレタン、ポリウレア、シリコーン樹脂などが挙げられ、これらのうちの1種を単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。これらのうちでも、ポリ塩化ビニルが好ましい。当該プラスチックは、強度などの観点から炭素繊維強化プラスチック等の繊維強化プラスチック(FRP)であることも好ましい。
本発明においては、円筒状のコアの表面の少なくとも一部の材質が金属および/またはプラスチックであるような、結露が発生しやすいコアを用いた場合であっても、結露の影響を受けにくい。そのため、このようなコアを用いた場合に本発明の効果がより顕著に奏される。本発明の効果がより顕著に奏されることから、円筒状のコアは、その内周面の少なくとも一部(好ましくは内周面の面積の50%以上、より好ましくは内周面の面積の80%以上)の材質が金属および/またはプラスチックであることが好ましく、その内周面の全部の材質が金属および/またはプラスチックであることがより好ましく、円筒状のコアの全表面の材質が金属および/またはプラスチックであることがさらに好ましい。
円筒状のコアの軸方向の長さは、それに巻き取られるフィルムの幅などに応じて適宜選択することができるが、本発明の効果がより顕著に奏されることから、当該長さは2.5m以上であることが好ましく、3m以上であることがより好ましく、3.5m以上であることがさらに好ましい。当該長さの上限に特に制限はないが、当該長さは例えば8.5m以下である。
円筒状のコアの径は特に限定されないが、強度、取り扱い性などの観点から、その外径が50~800mmの範囲内であることが好ましく、80~500mmの範囲内であることがより好ましく、100~300mmの範囲内であることがさらに好ましく、150~250mmの範囲内であることが特に好ましい。
また、円筒状のコアの肉厚は、強度、取り扱い性などの観点から、2~50mmの範囲内であることが好ましく、3~20mmの範囲内であることがより好ましく、4~10mmの範囲内であることがさらに好ましい。
〔フィルム〕
上記のフィルムの種類に特に制限は無く、例えば、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリメチルペンテンフィルム、脂環式オレフィン系ポリマーフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、メタクリル樹脂フィルム、ポリアミドフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、PVAフィルムなどが挙げられ、特に吸湿による品質低下が大きく本発明の効果がより顕著に奏されることから、PVAフィルムであることが好ましい。
PVAフィルムを構成するPVAとしては、ビニルエステル系モノマーを重合して得られるポリビニルエステルをけん化することにより製造されたものを使用することができる。ビニルエステル系モノマーとしては、例えば、ギ酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、バレリン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、安息香酸ビニル、ピバリン酸ビニル、バーサティック酸ビニルなどを挙げることができ、これらの中でも酢酸ビニルが好ましい。
PVAフィルムを構成するPVAの重合度は、PVAフィルムの用途などにもよるが、500~9,000の範囲内であることが好ましく、1,500~7,000の範囲内であることがより好ましく、1,800~5,000の範囲内であることがさらに好ましく、2,000~3,000の範囲内であることが特に好ましい。なお、本明細書でいうPVAの重合度は、JIS K6726-1994の記載に準じて測定した平均重合度を意味する。
また、PVAフィルムを構成するPVAのけん化度は、PVAフィルムの用途などにもよるが、75モル%以上であることが好ましく、85モル%以上であることがより好ましく、95モル%以上であることがさらに好ましく、99モル%以上であることが特に好ましい。なお、本明細書におけるPVAのけん化度とは、PVAが有する、けん化によってビニルアルコール単位に変換され得る構造単位(典型的にはビニルエステル単位)とビニルアルコール単位との合計モル数に対して当該ビニルアルコール単位のモル数が占める割合(モル%)をいう。けん化度はJIS K6726-1994の記載に準じて測定することができる。
PVAフィルムには、必要に応じて、可塑剤、界面活性剤、二色性染料などを含有させてもよい。PVAフィルムの製造方法に特に制限はなく、溶液製膜法、溶融製膜法など、公知の方法によって製膜されたPVAフィルムを好ましく使用することができる。
フィルムの厚みは特に限定されないが、5~500μmの範囲内であることが好ましく、10~300μmの範囲内であることがより好ましく、15~100μmの範囲内であることがさらに好ましい。
フィルムの幅は特に限定されないが、2.1m以上であることが好ましく、2.3m以上であることがより好ましく、2.6m以上であることがさらに好ましく、3m以上であることが特に好ましく、3.3m以上であることが最も好ましい。このような幅を有するフィルムを使用する場合には結露に由来する水がより多量に発生しやすいが、本発明においては、結露の影響を受けにくいことから、上記のような幅を有するフィルムを使用する場合において、本発明の効果がより顕著に奏される。
一方、フィルムの幅があまりに広すぎると取り扱い性が低下する場合があることから、フィルムの幅は8m以下であることが好ましい。
円筒状のコアに巻き取られるフィルムの長さは特に限定されないが、2,000m以上であることが好ましく、4,000m以上であることがより好ましく、7,000m以上であることがさらに好ましく、11,000m以上であることが特に好ましい。2,000m未満の場合、フィルムロールの巻き始め/巻き終わりの部分で発生するロスの全体に対する割合が大きくなるなどの理由から経済的でない場合がある。一方、フィルムの長さの上限については特に限定されないが、あまりに長すぎるとフィルムロールの質量や直径が過大となり、架台や加工装置への積降や移動の際にその取り扱いが難しくなる傾向があることから、フィルムの長さは20,000m以下であることが好ましい。
本発明のフィルムロールの質量は、500kg以上であることが好ましく、1,000kg以上であることがより好ましく、1,800kg以上であることがさらに好ましく、3,300kg以上であることが特に好ましい。本発明においては、その質量がより大きくて結露が発生しやすいフィルムロールであっても、結露の影響を受けにくい。そのため、上記のようなフィルムロールの場合に本発明の効果がより顕著に奏される。但し、フィルムロールの質量があまりに大きすぎると取り扱い性などが低下する場合があることから、フィルムロールの質量は5,000kg以下であることが好ましい。
〔吸水部材〕
本発明のフィルムロールはコアの内壁に繊維製の吸水部材を有する。コアの内壁における吸水部材を配置する位置に特に制限は無いが、本発明の効果がより顕著に奏されることから、コアの端部の内壁に配置することが好ましい。吸水部材の具体的な配置位置としては、フィルムロールを移動する際に邪魔にならないようにするなどの観点から、コアの端から吸水部材までの距離(最短距離)が10cm以上であることが好ましく、15cm以上であることがより好ましい。一方、端からあまりに遠いと吸水部材の取り付けが困難になる傾向があることなどから、上記の距離は50cm以下であることが好ましい。吸水部材をコアの端部の内壁に配置する場合、コアの軸方向の一方の端部の内壁にのみ配置してもよいが、本発明の効果がより顕著に奏されることから、コアの両端部の内壁に吸水部材を有することが好ましい。
また、吸水部材はコアの内壁の周面に連続的に沿うように環状に配置してもよいが、配置の容易さやコスト低減などの観点から、コアの内壁の周面の一部にのみ配置することが好ましく、特にコアの内壁の下部に吸水部材を配置することがより好ましい。
吸水部材の材質の具体例としては、セルロース系合成繊維、セルロール系天然繊維、ポリエステル系繊維などが挙げられる。これらの中でも、吸水部材の破片などがフィルムに付着してフィルムの品質が低下するなどの問題が起きにくいことから、セルロース系合成繊維およびポリエステル系繊維からなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましく、セルロース系合成繊維であることがより好ましい。吸水部材は安価であることや吸水性能の経時的安定性などの観点から上記のような繊維製のものである。
吸水部材の形態に特に制限は無いが、取り扱いの容易さや入手性などの観点から、シート状であることが好ましく、特にシート状の不織布であることがより好ましい。シート状の吸水部材を使用する場合には、1枚を単独でコアの内壁に配置してもよいが、十分な吸水能力を確保するなどの観点から、複数の吸水部材を積層させることが好ましい。この場合、積層させる吸水部材の枚数に特に制限は無いが、例えば2枚以上であることが好ましく、3枚以上であることがより好ましく、4枚以上であることがさらに好ましく、また、10枚以下であることが好ましい。
コアの内壁に吸水部材を配置する際の配置手段に特に制限は無く、例えば粘着テープ、接着剤、マグネットなどが挙げられるが、十分に固定することができることに加えて、取り外しも比較的容易であることから、吸水部材は粘着テープにより固定されることが好ましい。
上記の粘着テープの種類に特に制限は無く、例えば紙粘着テープ、布粘着テープ、フィルム粘着テープ、特殊粘着テープなどが挙げられ、具体的には、セロハンテープ、クラフト粘着テープ、布粘着テープ、OPP粘着テープ、アルミテープ、ビニールテープ、ポリエステルテープ、ポリエチレンテープ、ポリプロピレンテープ、ポリイミドテープ、ガムテープ、またはこれらを2種類以上組み合わせて加工した複合テープなどを例示することができる。これらのうち、粘着テープの破片などがフィルムに付着してフィルムの品質が低下するなどの問題が起きにくく、また、防水性にも優れていることから、ポリエチレン製またはポリプロピレン製の粘着テープが好ましい。
本発明のフィルムロールは、そのままの形態で輸送または保管してもよいし、包装材料で包装した包装体の形態で輸送または保管してもよい。本発明のフィルムロールにおけるフィルムの用途に特に制限は無いが、本発明によれば、結露の影響が少なく、優れたフィルム品質を維持することができることから、偏光フィルム等の光学フィルムを製造するための原反フィルムとして用いることが好ましい。
以下に本発明を実施例等により具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によりなんら限定されるものではない。なお、以下の実施例および比較例において採用された、コアの内壁での結露、コアからの結露の流出、コアの内壁に確認される塵、および吸水部材の固定性の各評価方法を以下に示す。
コアの内壁での結露
コアの内壁での結露の発生の様子を以下の基準で評価した。
○:結露が比較的少ない。
×:結露が比較的多い。
コアからの結露の流出
コアからの結露の流出を以下の基準で評価した。
○:コアの端部からの結露の流出が全く見られない。
×:コアの端部からの結露の流出が見られる。
コアの内壁に確認される塵
コアの内壁に確認される塵を以下の基準で評価した。
○:目視で塵が確認できない。
×:目視で塵が確認できる。
吸水部材の固定性
コアの内壁での吸水部材の固定性を以下の基準で評価した。
○:固定されて動かない。
×:動いて不安定。
[実施例1]
フィルム幅3.3m、厚み60μm、長さ12,500mのPVAフィルム(PVAの重合度2,450、PVAのけん化度99.3モル%)を、アルミニウム製で、長さ3.5m、外径215mm、肉厚6mmの円筒状のコアの中央部に巻き取った。その後、セルロース系合成繊維からなるシート状の不織布(「ダストタックル」ワイパー、株式会社クラレ製、縦33cm×横33cm)を4枚重ねたものを2つ用意し、図1に概略図を示すように、これらをそれぞれコアの両端部の内壁の下部に粘着テープで固定した。なお、不織布の固定位置は、各端から軸方向に20cm離れた位置(コアの端から吸水部材までの最短距離が20cm)とした。また、粘着テープとしては、ポリエチレン製のものを用いた。このようにして得たフィルムロールの質量は3,600kgであった。
上記のフィルムロールを10℃以下で10時間以上保管した後、20℃以上の結露が発生する雰囲気下で所定時間放置し、上記の各評価を行った。結果を表1に示した。
[実施例2]
セルロース系合成繊維からなるシート状の不織布を4枚重ねたものに代えて、シート状のセルロース系天然繊維(ウール、縦30cm×横30cm)を2枚重ねたものを用いたこと以外は実施例1と同様にしてフィルムロールを得た。このフィルムロールについて、実施例1と同様にして、各評価を行った。結果を表1に示した。
[実施例3]
PVAフィルムの長さを12,500mから1,000mに変更したこと以外は実施例1と同様にしてフィルムロールを得た。なお、フィルムロールの質量は300kgであった。このフィルムロールについて、実施例1と同様にして、各評価を行った。結果を表1に示した。
[比較例1]
不織布を使用しなかったこと以外は実施例1と同様にしてフィルムロールを得た。このフィルムロールについて、実施例1と同様にして、各評価を行った。結果を表1に示した。
Figure 0007015894000001
1.円筒状のコア、2.コアの内壁、3.吸水部材、4.コアの一方の端、5.コアの一方の端部。

Claims (7)

  1. 円筒状のコアにポリビニルアルコールフィルムが巻き取られてなるフィルムロールの保管方法であって、コアが金属製またはプラスチック製であり、コアの軸方向の長さが2.5m以上であり、フィルムロールの質量が500kg以上でありコアの内壁の下部に繊維製の吸水部材を有しコアの端から吸水部材までの距離が10cm以上であり、かつコアの両端を開放してコア内部が外気に晒された状態で、10℃以下で10時間以上保管する、フィルムロールの保管方法
  2. コアの両端部の内壁に吸水部材を有する、請求項1に記載のフィルムロールの保管方法
  3. 吸水部材が、セルロース系合成繊維およびポリエステル系繊維からなる群より選択される少なくとも1種を含む、請求項1または2に記載のフィルムロールの保管方法
  4. 複数の吸水部材が積層されている、請求項1~3のいずれか1項に記載のフィルムロールの保管方法
  5. 吸水部材が粘着テープによりコアの内壁に固定されている、請求項1~4のいずれか1項に記載のフィルムロールの保管方法
  6. 粘着テープがポリエチレン製またはポリプロピレン製である、請求項5に記載のフィルムロールの保管方法
  7. フィルムの長さが2,000m以上である、請求項1~6のいずれか1項に記載のフィルムロールの保管方法
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