JP7015363B1 - 遠心ブレーキ - Google Patents

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Abstract

【課題】制動トルクの大きさを調整可能な遠心ブレーキを提供する。【解決手段】ハウジング4の内側にウェイト32a,b,cを軸方向に直列に複数配置し、回転体6と一体となって回転するリテーナ34にはリテーナ34と一体となって回転すると共にリテーナ34に対して軸方向に移動してウェイト32a,b,cとハウジング4の内周面7との間に進入可能な調整部材66を接続する。【選択図】図1

Description

本発明は、遠心ブレーキ殊に制動トルクを段階的に調整可能な遠心ブレーキに関する。
遠心ブレーキは、例えば室内等に配設されるブラインドに組み込まれて、水平方向に延びるスラットが自由落下する際のブレーキ機構として用いられる。遠心ブレーキの一例として、下記特許文献1には、断面円形の内周面を有する筒状のハウジング及びハウジングに対して回転可能な回転体を具備するものが開示されている。ハウジングの内側にはウェイトが配設されており、このウェイトは回転体から回転体の回転軸と平行に軸方向に延びる支持軸に旋回可能に支持されている。そして、ハウジングに対して回転体が回転すると、ウェイトは遠心力によって支持軸を軸として径方向外側に旋回し、ハウジングの内周面と当接してこれに対して摺動する。これにより、回転体にはウェイトとハウジングの内周面との間の摩擦による所要のブレーキ(制動トルク)が作用する。
実公平1-45353号公報
而して、特許文献1に開示された遠心ブレーキにあっては制動トルクの大きさを調整することができず、従って、この遠心ブレーキが上述したブラインドのブレーキ機構として用いられた場合には、使用者の好みによってスラットの落下速度を調整することができない。また、スラットの重さによって制動トルクを変える場合には、予め制動トルクの異なる複数種類の遠心ブレーキを準備しておく必要があり、遠心ブレーキの在庫管理が煩雑である。
本発明は上記事実に鑑みてなされたものであり、その主たる技術的課題は、制動トルクの大きさを調整可能な新規の遠心ブレーキを提供することである。
本発明者は、鋭意検討の結果、ハウジングの内側にウェイトを軸方向に直列に複数配置し、回転体と一体となって回転するリテーナにはリテーナと一体となって回転すると共にリテーナに対して軸方向に移動してウェイトとハウジングの内周面との間に進入可能な調整部材を接続することで、上記主たる技術的課題が解決されることを見出した。
即ち、本発明によれば、上記主たる技術的課題を解決することができる遠心ブレーキとして、断面円形の内周面を有する筒状のハウジング及び前記ハウジングに対して回転可能な回転体を具備し、
前記ハウジングの内側には、軸方向に直列に複数配置されたウェイトと、前記回転体と一体となって回転するリテーナとが配設され、前記ウェイトは前記回転体又は前記リテーナから前記回転体の回転軸と平行に軸方向に延びる支持軸に旋回可能に支持されており、
前記リテーナには、前記リテーナと一体となって回転すると共に前記リテーナに対して軸方向に移動して前記ウェイトと前記ハウジングの前記内周面との間に進入可能な調整部材が接続されている、ことを特徴とする遠心ブレーキが提供される。
好ましくは、前記調整部材は軸方向に延びる円筒形状であって、前記調整部材には前記リテーナに形成された係止爪と軸方向に係止可能な被係止穴が軸方向に間隔をおいて複数形成されている。この場合には、前記調整部材には軸方向に直線状に延びると共に径方向に貫通する補助溝も形成されており、前記被係止穴は前記補助溝に跨って形成されているのがよい。前記調整部材には軸方向に直線状に延びる係合溝が形成されていると共に前記リテーナには前記係合溝と周方向に係合する係合突起が形成されているのが好ましい。好適には、前記回転体及び前記リテーナは夫々前記回転軸に対して垂直な回転板及びリテーナ基板を備えており、前記ウェイトは前記回転板と前記リテーナ基板との間に配置されている。この場合には、前記回転板の軸方向片側面は前記ハウジングの開放端に固定されたシールド板と、前記回転板の軸方向他側面は前記ハウジングの前記内周面に形成された環状突条と夫々対向するのが好ましい。前記回転体は前記回転軸に沿って直線状に延びる軸部を備えており、前記軸部が前記リテーナと周方向に係合するのが好適である。前記ウェイトには交換可能な摺動片が装着されているのがよい。前記ウェイトには前記支持軸を軸として径方向内側に旋回させようとする戻し手段が配設されているのが好ましい。
本発明の遠心ブレーキにあっては、ウェイトはハウジングの内側において軸方向に直列に複数配置されており、回転体と一体となって回転するリテーナにはリテーナと一体となって回転すると共にリテーナに対して軸方向に移動してウェイトとハウジングの内周面との間に進入可能な調整部材が接続されていることに起因して、調整部材をリテーナに対して軸方向に移動することで、回転体が回転した際にハウジングの内周面に当接するウェイトの数を増減することができ、制動トルクの大きさを段階的に調整することが可能となる。
本発明に従って構成された遠心ブレーキの全体構成を示す図。 図1に示す遠心ブレーキを構成部品毎に分解して示す斜視図。 図1に示す遠心ブレーキのハウジングを単体で示す図。 図1に示す遠心ブレーキの回転体を単体で示す図。 図1に示す遠心ブレーキのウェイトを単体で示す図。 図1に示す遠心ブレーキのリテーナを単体で示す図。 図1に示す遠心ブレーキの調整部材を単体で示す図。 図1に示す遠心ブレーキの作動を説明するための図。 図1に示す遠心ブレーキの作動を説明するための図。 図1に示す遠心ブレーキの作動を説明するための図。
以下、本発明に従って構成された遠心ブレーキの好適実施形態を図示している添付図面を参照して、更に詳細に説明する。なお、以下の説明における「軸方向片側」及び「軸方向他側」とは、特に指定しない限り、図1のA-A断面に示される状態を基準として、「軸方向片側」は同図において左側を、「軸方向他側」は同図において右側のことを言う。
図1及び図2を参照して説明すると、全体を番号2で示す遠心ブレーキは、ハウジング4及びこれに対して回転可能な回転体6を具備しており、回転体6の回転軸をoで示す。
図1及び図2と共に図3を参照して説明すると、ハウジング4は比較的硬質の合成樹脂により成形された円筒形状部材であって断面円形の内周面7を有している。ハウジング4の内周面7の軸方向片側端部には周方向に連続して延在する環状溝8が形成されている。環状溝8に円板形状のシールド板10が圧入されることで、ハウジング4の軸方向片側端は閉鎖される。シールド板10も合成樹脂製であって、中央には回転体6が挿通する貫通穴12が形成されている。ハウジング4の内周面7の軸方向片側部には周方向に連続して延在する環状突条14が形成されている。ハウジング4の外周面には軸方向に直線状に延びる固定溝16が周方向に等角度間隔をおいて6個形成されている。固定溝16にブラインドの如き外部機器に形成された図示しない装着突条が嵌め合わされることで、遠心ブレーキ2は上記外部機器に固定される。
図1及び図2と共に図4を参照して説明すると、回転体6は合成樹脂製であって、回転軸oに対して垂直な円形の回転板18を備えている。回転板18の外周縁部には軸方向に貫通した固定穴20が周方向に180度の角度間隔をおいて2つ形成されている。回転板18の中央には軸方向に貫通した円形の中央穴22が形成されている。そして、回転板18の軸方向片側面には中央穴22の外周縁を囲繞して軸方向に延びる片側壁24が形成されており、片側壁24の外周面には外歯歯車である入力ギヤ26が形成されている。入力ギヤ26を介して回転体6はブラインドの如き外部機器の駆動機構に接続される。回転板18の軸方向他側面には中央穴22の外周縁を囲繞して回転軸oに沿って直線状に延びる円筒形状の軸部28が形成されている。軸部28は片側壁24よりも軸方向長さが長く、延出端部には後述するリテーナと周方向に係合可能な係合部30が形成されている。図示の実施形態においては、係合部30は軸部28の外径を局部的に低減させることで形成された切欠きであり、これは周方向に等角度間隔をおいて4つ設けられている。図示の実施形態においては、回転板18は中央穴22を備え、片側壁24及び軸部28は共に中央穴22の外周縁を囲繞する円筒形状であったが、中央穴22を省略して、片側壁24及び軸部28を共に円柱形状としてもよい。
図1に示すとおり、ハウジング4の内側には更に、ウェイト32(32a乃至32c)及びリテーナ34も配設されている。ウェイト32について、図1及び図2と共に図5を参照して説明すると、図示の実施形態においては、ウェイト32は金属製の主部36と、比較的軟質の合成樹脂からなる摺動片38とから構成されている。主部36は平面視において周方向に180度よりも幾分小さい角度範囲に亘って延在する円弧形状であって、所要軸方向幅を備えている。主部36の周方向片側端部には、軸方向に貫通すると共に径方向外側に向かって開放された支持穴40が形成されている。主部36の外周面の所要部位には軸方向に直線状に延びる装着溝42が形成されており、ここに摺動片38が適宜の固定方法によって交換可能に装着されている。主部36の外周面の軸方向片側端部には、外径を幾分低減させることによって形成される段部44が周方向に連続して設けられている。
続いて、リテーナ34について、図1及び図2と共に図6を参照して説明すると、リテーナ34は合成樹脂製であって回転軸oに対して垂直なリテーナ基板46を備えている。リテーナ基板46は円形であってその中央には回転体6の軸部28が貫通する貫通穴48が形成されている。貫通穴48には回転体6の軸部28に形成された係合部30と周方向に係合する被係合部50が形成されており、係合部30と被係合部50との係合によりリテーナ34は回転体6と一体となって回転する。図示の実施形態においては、被係合部50は貫通穴48を規定するリテーナ基板46の内周面から径方向内側に突出する突出片であり、これは周方向に等角度間隔をおいて4つ設けられている。リテーナ基板46の軸方向片側面の外周縁部には、回転体6の回転軸oと平行に軸方向に延びる支持軸52が周方向に180度の角度間隔をおいて2つ形成されている。支持軸52の断面は円形であって、その先端部(後述する突条部62が存在しない部分)は回転体6の回転板18に形成された固定穴20に圧入されて回転体6に対するリテーナ34の軸方向位置は固定される。支持軸52については後に更に言及する。リテーナ基板46の軸方向他側面の外周縁部には、軸方向に延出した断面円弧形状の延出片54が周方向に180度の角度間隔をおいて2つ形成されており、2つの延出片54の夫々の先端部の外周面には径方向外方に突出した係止爪56が形成されている。係止爪56は延出片54の存在に起因して径方向に弾性変位可能である。リテーナ基板46の外周面には、径方向外方に突出する係合突起58も周方向に180度の角度間隔をおいて2つ形成されている。係合突起58と係止爪56とは周方向に90度の角度間隔を有する。
図1に示すとおり、2つの支持軸52は夫々ウェイト32の支持穴40に挿通されてウェイト32を旋回自在に支持している。本発明の遠心ブレーキ2にあっては、ウェイト32は軸方向に直列に複数配置されている。図示の実施形態においては、2つの支持軸52はウェイト32を軸方向に3段ずつ全部で6個支持しており、3段のウェイト32の夫々については、軸方向片側から他側に向かって番号32の後にa乃至cを付して示す。そして、図1のB-B断面乃至D-D断面に示されるとおり、同一段における2つのウェイト32の各々は回転軸oを中心として点対称に配置されて対をなす。支持軸52について更に言及すると、支持軸52の外周面における径方向外側部位には、基端から延出端部にかけて軸方向に直線状に延在する突条部62が設けられており(図6も参照されたい)、突条部62が支持穴40内においてウェイト32と周方向に係止することで、ウェイト32が支持軸52に対して過剰に旋回することは防止される。図示の実施形態においては、ウェイト32は回転体6の回転板18とリテーナ基板46との間に配置され、ウェイト32が軸方向に移動することは防止される。
後に更に言及するが、回転体6が回転することで支持軸52を軸として径方向外側に旋回したウェイト32は、回転体6の回転が終了すると支持軸52を軸として径方向内側に旋回して図1に示される初期位置に戻るのが好ましい。このことから、図示の実施形態においては、ウェイト32には支持軸52を軸として径方向内側に旋回させようとする戻し手段64が配設されている。図1及び図2に示すとおり、本実施形態の戻し手段64は金属製の線材を環状に巻回して形成されるばね部材であって、径方向の変形に対して弾性的な復元力を備えている。上述したとおり2つの支持軸52によって支持された同段のウェイト32は対をなしており、戻し手段64は一対のウェイト32の各々に形成された段部44に共通して嵌め合わされる。これにより、回転体6が回転した際には、ウェイト32は戻し手段64が備える復元力に抗して戻し手段64を拡径させながら支持軸52を軸として径方向外側に旋回し、回転体6の回転が停止すれば、ウェイト32は戻し手段64が備える復元力によって図1の断面B-Bに示す初期位置に戻される。
図1及び図2を参照して説明を続けると、リテーナ34にはこれと一体となって回転すると共にリテーナ34に対して軸方向に移動してウェイト32とハウジング4の内周面7との間に進入可能な調整部材66が接続されている。図1及び図2と共に図7を参照して説明すると、図示の実施形態においては、調整部材66は合成樹脂製の円筒形状部材であって、その軸方向他側端は回転軸oに対して垂直な端板68によって閉鎖されているが軸方向片側端は開放されている。端板68の中央には円形の貫通穴70が形成されている。所望ならば、貫通穴70は省略してもよい。調整部材66には径方向に貫通して軸方向に直線状に延びる係合溝72が周方向に180度の角度間隔をおいて2つ形成されており、係合溝72にリテーナ34の係合突起58が進入することで調整部材66はリテーナ34と周方向に係合する。図8-1乃至図8-3も併せて参照することによって理解されるとおり、調整部材66には更に、リテーナ34に形成された係止爪56と軸方向に係止可能な被係止穴が軸方向に所要間隔をおいて複数形成されている。図示の実施形態においては、被係止穴は軸方向に間隔をおいて3つ形成されており、これらを軸方向他側から片側に向かって番号74a乃至74cで示す。被係止穴74a乃至74cのいずれに係止爪56を係止させるかによってリテーナ34に対する調整部材66の軸方向位置が調整される。被係止穴74a乃至74cはいずれも周方向に延在すると共に径方向に貫通しており、軸方向に直線状に延びると共に径方向に貫通する補助溝76に跨って形成されている。補助溝76は周方向に180度の角度間隔をおいて2つ形成されており、2つの補助溝76の夫々に被係止穴74a乃至74cは形成されている。かような補助溝76の存在に起因して、被係止穴74a乃至74cと係止爪56との係止を手指で容易に解除することができる。補助溝76は係合溝72と周方向に90度の角度間隔を有して配置されている。調整部材66の軸方向他側端部の外周面には、リテーナ34に対して調整部材66を軸方向に移動させる際に手指をかけるための鍔部78が周方向に等角度間隔をおいて4つ形成されている。
次に、図1と共に図8-1乃至図8―3を参照して、本発明に従って構成された遠心ブレーキ2の作動について説明する。
図1には、リテーナ34に形成された係止爪56が調整部材66に形成された3つの被係止穴74a乃至74cのうち最も軸方向他側に位置する被係止穴74aに係止され、調整部材66は3段のウェイト32のうち軸方向他側に位置する2段のウェイト32b及び32cとハウジング4の内周面7との間に進入している状態が示されている。図1に示された状態にあっては更に、回転体6は回転しておらず、ウェイト32a乃至32cはいずれもその外周面がハウジング4の内周面7から離隔している(初期位置)。
図1に示す状態から回転体6が反時計方向(A-A断面の右方向から見て)に回転すると、回転体6と共にリテーナ34及び調整部材66が一体となって回転し、リテーナ34に形成された支持軸52によって支持された全てのウェイト32は遠心力によって支持軸52を軸として径方向外側に旋回しようとする。図示の実施形態においては、ウェイト32には戻し手段64が設けられていることから、ウェイト32は戻し手段64が備える復元力に抗して旋回しようとする。然しながら、ウェイト32b及び32cとハウジング4の内周面7との間には調整部材66が進入していることから、ウェイト32b及び32cが上記遠心力によって支持軸52を軸として径方向外方に旋回することは規制され、図8-1に示すとおり、ハウジング4の内周面7との間に調整部材66が進入していないウェイト32aのみが上記遠心力によって支持軸52を軸として径方向外方に旋回する。ウェイト32aが旋回するとこれに装着された摺動片38がハウジング4の内周面7と当接し、摺動片38がハウジング4の内周面7に対して摺動する。これにより、回転体6にはウェイト32の摺動片38とハウジング4の内周面7との間の摩擦によるブレーキ(制動トルク)が作用する。図示の実施形態においては、ハウジング4は比較的硬質の合成樹脂製であると共にウェイト32の摺動片38は比較的軟質の合成樹脂製であることから、交換可能な摺動片38のみが偏摩耗してハウジング4の内周面が摩耗することは防止される。回転体6の回転が停止すると、ウェイト32aは戻し手段64が備える復元力によって図1に示す状態つまり初期位置に戻される。
ここで、本発明の遠心ブレーキにあっては、ウェイト32はハウジング4の内側において軸方向に直列に複数配置されており、回転体6と一体となって回転するリテーナ34にはリテーナ34と一体となって回転すると共にリテーナ34に対して軸方向に移動してウェイト32とハウジング4の内周面7との間に進入可能な調整部材66が接続されていることに起因して、調整部材66をリテーナ34に対して軸方向に移動することで、回転体6が回転した際にハウジング4の内周面7に当接するウェイト32の数を増減することができ、制動トルクの大きさを段階的に調整することが可能となる。
回転体6が回転した際にこれに作用する制動トルクの大きさを図8-1に示された状態よりも大きくするには、リテーナ34に対して調整部材66を軸方向他側に移動させて、支持軸52を軸として径方向外方に旋回可能なウェイト32の数を増大させる。図8-2に示すとおり、リテーナ34に形成された係止爪56が調整部材66に形成された3つの被係止穴74a乃至74cのうち軸方向中間に位置する被係止穴74bに係止されれば、調整部材66は3段のウェイト32のうち軸方向他側に位置する1段のウェイト32cとハウジング4の内周面7との間にのみ進入し、上記遠心力によってウェイト32aと共にウェイト32bも支持軸52を軸として径方向外方に旋回可能となり、回転体6にかかる制動トルクは増大される。図8-3に示すとおり、リテーナ34に形成された係止爪56が調整部材66に形成された3つの被係止穴74a乃至74cのうち軸方向片側に位置する被係止穴74cに係止されれば、調整部材66はウェイト32とハウジング4の内周面7との間から完全に退去し、上記遠心力によってウェイト32a及びウェイト32bと共にウェイト32cも支持軸52を軸として径方向外方に旋回可能となり、回転体6にかかる制動トルクはより一層増大される。
ここで、回転体6にかかる制動トルクを増大させる場合には、回転体6が回転している最中であってもリテーナ34に対して調整部材66を軸方向他側に移動させることができる。然しながら、回転体6にかかる制動トルクを減少させる場合には、回転体6が回転している最中にリテーナ34に対して調整部材66を軸方向片側に移動させることはできず、回転体6が停止している時にリテーナ34に対して調整部材66を移動させる必要がある。図示の実施形態においては、ウェイト32には戻し手段64が配設されていることに起因して、回転体6が停止するとウェイト32は支持軸52を軸として径方向内側に旋回させられてウェイト32とハウジング4の内周面7との間には隙間が形成されることから、調整部材66は充分容易に軸方向に移動することができる。
以上、本発明に従って構成された遠心ブレーキについて添付した図面を参照して詳述したが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明を逸脱しない範囲内において適宜の修正や変更が可能である。例えば、図示の実施形態においては、ウェイトを支持する支持軸はリテーナに設けられていたが、支持軸は回転体に設けられていてもよく、支持軸が回転体に設けられた場合には、支持軸はリテーナに圧入等されることによってこれに固定される。調整部材はリテーナに対して必ずしも軸方向に係止されている必要はなく、また、調整部材とリテーナとの軸方向係止手段は図示の実施形態の形式に限定されるものでもない。
更に、軸方向に直列に配置されるウェイトの数及び同一段におけるウェイトの数を使用用途に応じて適宜増減することができることは明らかである。また、図示の実施形態においては、回転体6が反時計方向(図8-1のA-A断面の右方向から見て)に回転した際にウェイト32が支持軸52を軸として径方向外方に旋回したが、ウェイト32が表裏反転した状態で支持軸52にされれば、回転体が反対方向つまり時計方向に回転した際にウェイトが支持軸52を軸として径方向外方に旋回するようになる。更に、図示の実施形態においては、同一段における2つのウェイトは回転軸oを中心として点対称に配置されているが、同一段における2つのウェイトを直径方向に対して線対称に配置すれば、回転体が正逆いずれの方向に回転した場合であっても回転体に制動トルクを作用させることができる。この場合には、回転体の回転方向に応じて上記2つのウェイトのいずれか一方のみがハウジングの内周面に対して摺動する。更に、必要な制動トルクが小さい場合には、ウェイトを合成樹脂により成形することも可能であり、この場合には、ウェイトを上述した摺動片と同じ合成樹脂で成形し、ウェイトの主部と摺動片を一体成形することもあり得る。
2:遠心ブレーキ
4:ハウジング
6:回転体
7:(ハウジングの)内周面
32:ウェイト
34:リテーナ
52:支持軸
66:調整部材

Claims (9)

  1. 断面円形の内周面を有する筒状のハウジング及び前記ハウジングに対して回転可能な回転体を具備し、
    前記ハウジングの内側には、軸方向に直列に複数配置されたウェイトと、前記回転体と一体となって回転するリテーナとが配設され、前記ウェイトは前記回転体又は前記リテーナから前記回転体の回転軸と平行に軸方向に延びる支持軸に旋回可能に支持されており、
    前記リテーナには、前記リテーナと一体となって回転すると共に前記リテーナに対して軸方向に移動して前記ウェイトと前記ハウジングの前記内周面との間に進入可能な調整部材が接続されている、ことを特徴とする遠心ブレーキ。
  2. 前記調整部材は軸方向に延びる円筒形状であって、前記調整部材には前記リテーナに形成された係止爪と軸方向に係止可能な被係止穴が軸方向に間隔をおいて複数形成されている、請求項1に記載の遠心ブレーキ。
  3. 前記調整部材には軸方向に直線状に延びると共に径方向に貫通する補助溝も形成されており、前記被係止穴は前記補助溝に跨って形成されている、請求項2に記載の遠心ブレーキ。
  4. 前記調整部材には軸方向に直線状に延びる係合溝が形成されていると共に前記リテーナには前記係合溝と周方向に係合する係合突起が形成されている、請求項1乃至3のいずれかに記載の遠心ブレーキ。
  5. 前記回転体及び前記リテーナは夫々前記回転軸に対して垂直な回転板及びリテーナ基板を備えており、前記ウェイトは前記回転板と前記リテーナ基板との間に配置されている、請求項1乃至4のいずれかに記載の遠心ブレーキ。
  6. 前記回転板の軸方向片側面は前記ハウジングの開放端に固定されたシールド板と、前記回転板の軸方向他側面は前記ハウジングの前記内周面に形成された環状突条と夫々対向する、請求項5に記載の遠心ブレーキ。
  7. 前記回転体は前記回転軸に沿って直線状に延びる軸部を備えており、前記軸部が前記リテーナと周方向に係合する、請求項1乃至6のいずれかに記載の遠心ブレーキ。
  8. 前記ウェイトには交換可能な摺動片が装着されている、請求項1乃至7のいずれかに記載の遠心ブレーキ。
  9. 前記ウェイトには前記支持軸を軸として径方向内側に旋回させようとする戻し手段が配設されている、請求項1乃至8のいずれかに記載の遠心ブレーキ。
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