JP7014559B2 - 偏光フィルムの製造方法 - Google Patents
偏光フィルムの製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP7014559B2 JP7014559B2 JP2017192583A JP2017192583A JP7014559B2 JP 7014559 B2 JP7014559 B2 JP 7014559B2 JP 2017192583 A JP2017192583 A JP 2017192583A JP 2017192583 A JP2017192583 A JP 2017192583A JP 7014559 B2 JP7014559 B2 JP 7014559B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- treatment
- based resin
- film
- pva
- treatment liquid
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Polarising Elements (AREA)
Description
また、処理液中に溶け出したポリビニルアルコール系樹脂の濃度が次第に高まっていくと、該処理液に浸漬させた後に該処理液から引き出したポリビニルアルコール系樹脂フィルムの表面にポリビニルアルコール系樹脂を含む固体が析出することもある。このような析出物もまた、偏光フィルムの外観や品質に悪影響を与え得る。
[1] ポリビニルアルコール系樹脂フィルムから偏光フィルムを製造するための方法であって、
処理液を収容する処理槽を通る搬送経路に沿って前記ポリビニルアルコール系樹脂フィルムを搬送させて、前記処理液に前記ポリビニルアルコール系樹脂フィルムを浸漬させる工程と、
前記処理液の液滴を形成し、前記液滴からポリビニルアルコール系樹脂を含む固体を析出させる工程と、
を含む、方法。
[2] 前記析出させる工程は、前記処理液又は前記液滴の温度を低下させることを含む、[1]に記載の方法。
[3] 前記析出させる工程の後に、前記固体の少なくとも一部を除去する工程をさらに含む、[1]又は[2]に記載の方法。
[4] 前記除去する工程によって回収される液体の少なくとも一部を前記処理槽に戻す工程をさらに含む、[3]に記載の方法。
[5] 前記処理液は、二色性色素及び架橋剤の少なくとも1つを含む、[1]~[4]のいずれかに記載の方法。
本発明に係る偏光フィルムは、延伸されたPVA系樹脂フィルムに二色性色素が吸着配向しているものである。
図1に示される製造装置を用いた偏光フィルム25の製造においては、PVA系樹脂フィルム10を巻出ロール11から連続的に巻き出しつつ、膨潤処理槽13、染色処理槽15、架橋処理槽17及び洗浄処理槽19に順次浸漬し、最後に乾燥炉21に通すことにより乾燥処理を行って偏光フィルム25を得る。長尺物として製造される偏光フィルム25は、巻取ロール27に順次巻き取ってもよいし、あるいは、巻き取ることなく、偏光フィルム25の片面又は両面に保護フィルム等の熱可塑性樹脂フィルムを接着する偏光板作製工程に供されてもよい。
図1に示される偏光フィルム製造装置は、湿式処理部と乾燥処理部とを含むPVA系樹脂フィルム10の搬送経路を有している。この搬送経路に沿ってPVA系樹脂フィルム10を搬送させることにより、湿式処理及び乾燥処理を含む一連の処理が施されて偏光フィルム25が得られる。
搬送経路に沿って搬送されるPVA系樹脂フィルム10の搬送速度は、通常1~50m/分であり、生産効率の観点から、好ましくは5m/分以上である。
処理液を収容する処理槽を通る搬送経路に沿ってPVA系樹脂フィルムを搬送させて、上記処理液にPVA系樹脂フィルムを浸漬させる工程(湿式処理工程S101)、及び
上記処理液の液滴を形成し、該液滴からPVA系樹脂を含む固体を析出させる工程(固体析出工程S201)
を含む。
湿式処理工程S101に供される(湿式処理部に導入される)PVA系樹脂フィルム10は、ポリビニルアルコール系樹脂(以下、「PVA系樹脂」ともいう。)で構成されるフィルムである。PVA系樹脂とは、ビニルアルコール由来の構成単位を50重量%以上含む樹脂をいう。PVA系樹脂としては、ポリ酢酸ビニル系樹脂をケン化したものを用いることができる。ポリ酢酸ビニル系樹脂としては、酢酸ビニルの単独重合体であるポリ酢酸ビニルのほか、酢酸ビニルとこれに共重合可能な他の単量体との共重合体が例示される。
酢酸ビニルに共重合可能な他の単量体としては、例えば、不飽和カルボン酸類、オレフィン類、ビニルエーテル類、不飽和スルホン酸類、アンモニウム基を有する(メタ)アクリルアミド類等が挙げられる。
なお、「(メタ)アクリル」とは、アクリル及びメタクリルからなる群より選ばれる少なくとも1種を表す。その他の「(メタ)」を付した用語においても同様である。
ケン化度(モル%)=100×(水酸基の数)/(水酸基の数+酢酸基の数)
で定義される。ケン化度は、JIS K 6726(1994)に準拠して求めることができる。
PVA系樹脂フィルム10の他の一例は、上記未延伸フィルムを延伸してなる延伸フィルムである。この延伸は通常、一軸延伸、好ましくは縦一軸延伸である。縦延伸とは、フィルムの機械流れ方向(MD)、すなわちフィルムの長手方向への延伸をいう。
湿式処理工程S101に供される(湿式処理部に導入される)PVA系樹脂フィルム10が延伸フィルムである場合において、この延伸は、好ましくは乾式延伸である。乾式延伸とは空中で行う延伸をいい、通常は縦一軸延伸となる。
延伸温度(熱ロールの表面温度や、オーブン内温度等)は、例えば80~150℃であり、好ましくは100~135℃である。
可塑剤の含有量は、PVA系樹脂フィルム10を構成するPVA系樹脂100重量部に対して、通常5~20重量部であり、好ましくは7~15重量部である。
湿式処理工程S101が実施される湿式処理部は、PVA系樹脂フィルム10の搬送経路上に配置されるゾーンであり、PVA系樹脂フィルム10が浸漬される処理液を収容する処理槽を含む。この湿式処理部において、PVA系樹脂フィルム10を搬送させながら処理液にPVA系樹脂フィルム10を浸漬させる湿式処理工程S101が実施される。
図1には、膨潤処理槽13、染色処理槽15、架橋処理槽17及び洗浄処理槽19をそれぞれ1槽ずつ設けた例を示しているが、必要に応じて染色処理槽15を2槽以上を設けてもよく、架橋処理槽17を2槽以上を設けてもよい。膨潤処理槽13、洗浄処理槽19についても同様であり、それぞれ2槽以上設けてもよい。
膨潤処理は、PVA系樹脂フィルム10の異物除去、可塑剤除去、易染色性の付与、フィルムの可塑化等の目的で必要に応じて実施される処理である。
図1を参照して、膨潤処理工程は、PVA系樹脂フィルム10を巻出ロール11より連続的に巻き出しながら、フィルム搬送経路に沿って搬送させ、PVA系樹脂フィルム10を、膨潤処理液を収容する膨潤処理槽13に所定時間浸漬し、次いで引き出すことによって実施することができる。
膨潤処理液の温度は、通常10~70℃、好ましくは15~50℃、より好ましくは15~35℃である。PVA系樹脂フィルム10の浸漬時間(膨潤処理液中での滞留時間)は、通常10~600秒、好ましくは15~300秒である。
図1に示される例において、膨潤処理槽13から引き出されたフィルムは、ガイドロール1c、ニップロール2bを順に通過して染色処理槽15へ導入される。
染色処理は、PVA系樹脂フィルム10に二色性色素を吸着、配向させる等の目的で実施される処理である。
図1を参照して、染色処理工程は、フィルム搬送経路に沿って搬送させ、PVA系樹脂フィルム10を染色処理槽15に所定時間浸漬し、次いで引き出すことによって実施することができる。染色処理槽15は、それに収容される染色処理液にPVA系樹脂フィルム10を浸漬させるための槽である。染色処理液に浸漬されるPVA系樹脂フィルム10は、好ましくは膨潤処理工程(膨潤処理槽13に浸漬された)後のフィルムである。
染色処理槽15に収容される染色処理液は、二色性色素を含有する液(通常は水溶液)である。二色性色素は、ヨウ素又は二色性有機染料であることができ、好ましくはヨウ素である。二色性色素は、1種のみを単独で用いてもよいし2種以上を併用してもよい。
図1に示される例において、染色処理槽15から引き出されたフィルムは、ガイドロール1f、ニップロール2cを順に通過して架橋処理槽17へ導入される。
架橋処理は、架橋による耐水化や色相調整(補色)等の目的で実施される処理である。
図1を参照して、架橋処理は、フィルム搬送経路に沿って搬送させ、染色処理工程S101(染色処理槽15に浸漬された)後のPVA系樹脂フィルム10を架橋処理槽17に所定時間浸漬し、次いで引き出すことによって実施することができる。架橋処理槽17は、それに収容される架橋処理液にPVA系樹脂フィルム10を浸漬させるための槽である。
架橋処理槽17に収容される架橋処理液は、架橋剤を含有する液(通常は水溶液)である。この架橋処理液に染色処理工程後のPVA系樹脂フィルム10を浸漬することによって架橋処理を行う。
架橋処理液における架橋剤の含有量は概して、水100重量部あたり、通常0.1~15重量部であり、好ましくは1~12重量部である。
ヨウ化物としては、ヨウ化カリウム、ヨウ化亜鉛等が挙げられる。
架橋処理液におけるヨウ化物の含有量は概して、水100重量部あたり、通常0.1~20重量部であり、好ましくは5~15重量部である。
一般に、架橋による耐水化のための架橋処理及び色相調整(補色)のための架橋処理の双方を実施する場合、色相調整(補色)のための架橋処理を実施する槽(補色槽)が後段に配置される。補色槽に収容される処理液の温度は、例えば10~55℃であり、好ましくは20~50℃である。補色槽に収容される処理液における架橋剤の含有量は、水100重量部あたり、例えば1~5重量部である。補色槽に収容される処理液におけるヨウ化物の含有量は、水100重量部あたり、例えば3~30重量部である。
図1に示される例において、架橋処理槽17から引き出されたフィルムは、ガイドロール1i、ニップロール2dを順に通過して洗浄処理槽19へ導入される。
偏光フィルムの製造方法は、架橋処理工程後の洗浄処理工程をさらに含むことができ、このために偏光フィルム製造装置は、架橋処理槽17の下流側に配置される洗浄処理槽19をさらに含むことができる。洗浄処理は、架橋処理工程後のPVA系樹脂フィルム10に付着した余分な薬剤を除去する等の目的で実施される処理である。
図1を参照して、洗浄処理は、フィルム搬送経路に沿って搬送させ、架橋処理工程(架橋処理槽17に浸漬された)後のPVA系樹脂フィルム10を洗浄処理槽19に所定時間浸漬し、次いで引き出すことによって実施することができる。あるいは、洗浄処理は、架橋処理工程後のPVA系樹脂フィルム10に対して洗浄液を例えばシャワーとして噴霧する処理であってもよく、洗浄処理槽19への浸漬と洗浄液の噴霧とを組み合わせてもよい。図1には、PVA系樹脂フィルム10を洗浄処理槽19に浸漬して洗浄処理を施す場合の例を示している。
湿式処理工程においてPVA系樹脂フィルム10に対して湿式延伸を実施してもよい。湿式延伸は通常、一軸延伸であり、膨潤処理、染色処理、架橋処理、洗浄処理のいずれかの処理を行いながら、又はこれらから選択される2以上の処理中に行うことができる。
湿式延伸は、好ましくは、架橋処理工程又はそれより前の1又は2以上の段階でなされる。上述のように、二色性色素の染色性を高めて良好な偏光特性を有する偏光フィルム25を得るために、染色処理工程に供されるPVA系樹脂フィルム10は、少なくともある程度の延伸処理が施されていることがより好ましい。
湿式延伸の延伸倍率は、得られる偏光フィルム25の偏光特性の観点から、好ましくは、偏光フィルム25の最終的な累積延伸倍率(湿式処理に供されるPVA系樹脂フィルム10が延伸フィルムである場合には、この延伸も含めた累積延伸倍率)が3~8倍となるように調整される。
乾燥処理工程が実施される乾燥処理部は、PVA系樹脂フィルム10の搬送経路上であって湿式処理部の下流側に配置される、湿式処理工程S101後のPVA系樹脂フィルム10を乾燥させるためのゾーンである。湿式処理工程S101後のPVA系樹脂フィルム10を引き続き搬送させながら、乾燥処理部に当該フィルムを導入することによって乾燥処理を施すことができ、これにより偏光フィルム25が得られる(図1参照)。
Ty及びPyは、積分球付き吸光光度計を用い、得られた透過率、偏光度に対してJIS Z 8701の2度視野(C光源)により視感度補正を行うことによって測定することができる。
本工程は、湿式処理工程S101で用いる処理液の液滴を形成し、該液滴からPVA系樹脂を含む固体を析出させる工程である。
一旦、処理液の液滴を形成し、この液滴から固体を析出させる方法によれば、効率良く固体を析出させることが可能である。この固体を除去し、残部の液体を処理槽に戻すことにより、処理槽内の処理液におけるPVA系樹脂の濃度を、PVA系樹脂を含む析出物がフィルムに付着するという上述の不具合を抑制できる程度に低減あるいは維持することができる。
上記の処理液の中でも、PVA系樹脂が析出しやすいか、又はPVA系樹脂の濃度が高まりやすいことから、二色性色素及び架橋剤の少なくとも1つを含む処理液であることが好ましく、すなわち、染色処理液及び架橋処理液の少なくとも1つであることが好ましい。同様の理由で、少なくとも架橋処理液について固体析出工程S201を実施することがより好ましく、少なくとも補色槽に使用される架橋処理液について固体析出工程S201を実施することがさらに好ましい。
なお、固体析出工程S201に供される処理液におけるPVA系樹脂の濃度は、例えば、重量基準で5ppm~5000ppm程度であってよい。
析出する固体は、PVA系樹脂のほか、処理液に含まれる他の成分(例えば、架橋処理液であれば、架橋剤やヨウ化物等)をさらに含んでいてもよい。
〔a〕液滴発生部30としてガススプレー装置を用い、ガスによって圧力を加えた処理液をノズルの先から噴射させて液滴を形成する方法。
ガスとしては、例えば、空気のほか、窒素、ヘリウム、アルゴン等の不活性ガスが挙げられる。
〔b〕液滴発生部30としてスプレーノズルを用い、ピストンやポンプ等を用いて処理液を加圧し、ノズルの先から噴射させて、ミスト(霧)状の液滴を形成する方法。
〔c〕液滴発生部30としてエアブラシを用い、処理液を噴射させて、ミスト(霧)状の液滴を形成する方法。
エアブラシは、ガスの供給に伴うベンチュリ効果を利用した噴霧器である。ガスとしては、例えば、空気のほか、窒素、ヘリウム、アルゴン等の不活性ガスが挙げられる。
〔d〕液滴発生部30として超音波霧化器を用い、処理液に超音波を照射することによってミスト(霧)状の液滴を形成する方法。
〔e〕液滴発生部30としてエレクトロスプレー装置を用い、処理液を静電気力の作用によって噴霧し、ミスト(霧)状の液滴を形成する方法。
〔f〕液滴発生部30としてスピンスプレー装置を用い、処理液又はその液滴からより微小な液滴を形成する方法。
スピンスプレー装置は、高速回転可能な回転板を有しており、そこに液体を配置させることによって、遠心力により該液体を散布する装置である。
〔g〕液滴発生部30として沸騰装置を用い、処理液を沸騰又は突沸させて液滴を形成する方法。
沸騰装置としては、例えば、処理液を接触させることによって沸騰又は突沸を生じさせる加熱体(加熱されたプレート等)処理液が置かれる環境の気圧を低下させることによって沸騰又は突沸を生じさせる減圧装置等が挙げられる。
処理液又は液滴の冷却温度は、例えば0~25℃であり、好ましくは0~15℃である。
上記処理液又は液滴の温度の低下は、液滴の一部が気化する際、気化熱として熱が奪われることによって生じる温度低下を含む。
偏光フィルムの製造方法は、固体析出工程S201で生じた固体(PVA系樹脂を含む固体)の少なくとも一部を除去する工程をさらに含むことができる。
固体を除去する方法としては、特に制限されず、活性炭処理など物理吸着を利用して固体を除去する方法や、濾過フィルタ等の固液分離装置を用いた固液分離(濾過)によって固体を除去する方法等が挙げられる。
図1には、固体析出工程S201によって得られた固液物(固体が析出した処理液)を、接続路(接続ライン)31を通して濾過フィルタ40に導入することによって固体を除去する例を示している。接続路(接続ライン)31は、液滴発生部30と濾過フィルタ40とを接続している。
偏光フィルムの製造方法は、固体除去工程S202によって回収される液体(固体が除去された後の処理液)の少なくとも一部を処理槽に戻す工程をさらに含んでいてもよい。
上記液体は、必要に応じて、温度調整等が行われた後に処理槽に戻される。
図1を参照して、濾過フィルタ40と処理槽(架橋処理槽17)とを接続する接続路41を通して、上記液体を処理槽に戻すことができる。
架橋処理槽を2槽(それぞれ第1架橋処理槽17a、第2架橋処理槽17bという。)有すること以外は図1に示される装置と同様の偏光フィルム製造装置を用いて、長尺のポリビニルアルコールフィルム(PVA系樹脂フィルム10)から偏光フィルム25を連続製造した。用いたポリビニルアルコールフィルムは、厚み60μmのポリビニルアルコールフィルムであり、フィルムを構成するポリビニルアルコールのケン化度は99.9モル%以上、平均重合度は2400であった。
巻出ロール11よりPVA系樹脂フィルム10を連続的に巻き出しながら搬送し、30℃の純水が入った膨潤処理槽13に浸漬しながら、フィルムが弛まないようにニップロール2a,2b間に周速差をつけて2.5倍のロール間延伸(縦一軸延伸)を行って膨潤処理した。
次に、ニップロール2bを通過したPVA系樹脂フィルム10を、ヨウ素/ヨウ化カリウム/水(重量比)が0.05/2/100である30℃の染色処理槽15に120秒間浸漬した。この染色処理では、ニップロール2b,2c間に周速差をつけて1.1倍のロール間延伸(縦一軸延伸)を行った。
次に、耐水化を目的とする第1の架橋処理を施すため、ニップロール2cを通過したPVA系樹脂フィルム10を、ヨウ化カリウム/ホウ酸/水(重量比)が12/4.4/100である56℃の第1架橋処理槽17aに30秒間浸漬した。この第1の架橋処理においても、ニップロール間に周速差をつけて、1.9倍のロール間延伸(縦一軸延伸)を行った。次いで、第1の架橋処理後のPVA系樹脂フィルム10を、ヨウ化カリウム/ホウ酸/水(重量比)が9/2.9/100である40℃の第2架橋処理槽17bに15秒間浸漬した(第2の架橋処理)。この第2の架橋処理においても、ニップロール間に周速差をつけて、1.05倍のロール間延伸(縦一軸延伸)を行った。
その後、第2の架橋処理後のPVA系樹脂フィルム10を15℃の純水が入った洗浄処理槽19に浸漬し、次いで乾燥炉21を通過させることにより70℃で3分間乾燥させて、偏光フィルム25を作製した。
(2)40℃の架橋処理液(400mL)を30分かけて15℃まで冷却したが、固体の析出は見られなかった。
(3)プラスチック製の袋内で40℃の架橋処理液(400mL)を、スプレーノズルを用いて20分かけて噴霧した。袋内に溜まった架橋処理液にはPVA系樹脂を含む固体が多量に析出していた。袋内に溜まった架橋処理液の温度は19℃であった。
Claims (3)
- ポリビニルアルコール系樹脂フィルムから偏光フィルムを製造するための方法であって、
処理液を収容する処理槽を通る搬送経路に沿って前記ポリビニルアルコール系樹脂フィルムを搬送させて、前記処理液に前記ポリビニルアルコール系樹脂フィルムを浸漬させる工程と、
前記処理液の液滴を形成し、前記液滴からポリビニルアルコール系樹脂を含む固体を析出させる工程と、
前記析出させる工程の後に実施される、前記固体の少なくとも一部を除去する工程と、
前記除去する工程によって回収される液体の少なくとも一部を前記処理槽に戻す工程と、
を含み、
前記析出させる工程は、ガススプレー装置、スプレーノズル、エアブラシ、超音波霧化器、エレクトロスプレー装置、スピンスプレー装置又は沸騰装置を用いて前記液滴を形成する工程を含む、方法。 - 前記析出させる工程は、前記処理液又は前記液滴の温度を低下させることを含む、請求項1に記載の方法。
- 前記処理液は、二色性色素及び架橋剤の少なくとも1つを含む、請求項1又は2に記載の方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017192583A JP7014559B2 (ja) | 2017-10-02 | 2017-10-02 | 偏光フィルムの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017192583A JP7014559B2 (ja) | 2017-10-02 | 2017-10-02 | 偏光フィルムの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2019066681A JP2019066681A (ja) | 2019-04-25 |
JP7014559B2 true JP7014559B2 (ja) | 2022-02-01 |
Family
ID=66340678
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2017192583A Active JP7014559B2 (ja) | 2017-10-02 | 2017-10-02 | 偏光フィルムの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP7014559B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2020203843A1 (ja) | 2019-03-29 | 2020-10-08 | 住友建機株式会社 | ショベル |
Citations (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002014224A (ja) | 2000-06-28 | 2002-01-18 | Kuraray Co Ltd | 偏光フィルムの製造法 |
JP2006509251A (ja) | 2002-12-12 | 2006-03-16 | 住友化学株式会社 | ヨウ素系偏光フィルムの製造方法 |
JP2016520881A (ja) | 2013-10-31 | 2016-07-14 | エルジー・ケム・リミテッド | 偏光板製造溶液の再生装置及びその方法 |
JP2017003834A (ja) | 2015-06-12 | 2017-01-05 | 株式会社クラレ | 偏光フィルムの製造方法 |
JP2017107161A (ja) | 2015-11-27 | 2017-06-15 | 住友化学株式会社 | 偏光子の製造方法 |
JP2017107162A (ja) | 2015-11-27 | 2017-06-15 | 住友化学株式会社 | 偏光子の製造方法 |
JP2017107163A (ja) | 2015-11-27 | 2017-06-15 | 住友化学株式会社 | 偏光子の製造方法及びポリビニルアルコールの検出方法 |
JP2017209607A (ja) | 2016-05-24 | 2017-11-30 | 株式会社ササクラ | 偏光板製造廃液の処理方法 |
JP2019066682A (ja) | 2017-10-02 | 2019-04-25 | 住友化学株式会社 | 偏光フィルムの製造方法及び偏光フィルムの製造装置 |
JP2019066838A (ja) | 2017-10-02 | 2019-04-25 | 住友化学株式会社 | ポリビニルアルコール系樹脂フィルムの製造方法 |
JP2019066835A (ja) | 2017-10-02 | 2019-04-25 | 住友化学株式会社 | 偏光フィルムの製造方法及び偏光フィルムの製造装置 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR102049544B1 (ko) * | 2015-12-09 | 2020-01-08 | 주식회사 엘지화학 | 편광필름 제조 폐용액의 재생처리 장치 및 방법 |
-
2017
- 2017-10-02 JP JP2017192583A patent/JP7014559B2/ja active Active
Patent Citations (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002014224A (ja) | 2000-06-28 | 2002-01-18 | Kuraray Co Ltd | 偏光フィルムの製造法 |
JP2006509251A (ja) | 2002-12-12 | 2006-03-16 | 住友化学株式会社 | ヨウ素系偏光フィルムの製造方法 |
JP2016520881A (ja) | 2013-10-31 | 2016-07-14 | エルジー・ケム・リミテッド | 偏光板製造溶液の再生装置及びその方法 |
JP2017003834A (ja) | 2015-06-12 | 2017-01-05 | 株式会社クラレ | 偏光フィルムの製造方法 |
JP2017107161A (ja) | 2015-11-27 | 2017-06-15 | 住友化学株式会社 | 偏光子の製造方法 |
JP2017107162A (ja) | 2015-11-27 | 2017-06-15 | 住友化学株式会社 | 偏光子の製造方法 |
JP2017107163A (ja) | 2015-11-27 | 2017-06-15 | 住友化学株式会社 | 偏光子の製造方法及びポリビニルアルコールの検出方法 |
JP2017209607A (ja) | 2016-05-24 | 2017-11-30 | 株式会社ササクラ | 偏光板製造廃液の処理方法 |
JP2019066682A (ja) | 2017-10-02 | 2019-04-25 | 住友化学株式会社 | 偏光フィルムの製造方法及び偏光フィルムの製造装置 |
JP2019066838A (ja) | 2017-10-02 | 2019-04-25 | 住友化学株式会社 | ポリビニルアルコール系樹脂フィルムの製造方法 |
JP2019066835A (ja) | 2017-10-02 | 2019-04-25 | 住友化学株式会社 | 偏光フィルムの製造方法及び偏光フィルムの製造装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2019066681A (ja) | 2019-04-25 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
TWI637848B (zh) | 偏光膜之製造方法 | |
TWI671181B (zh) | 偏光膜的製造方法 | |
JP7014559B2 (ja) | 偏光フィルムの製造方法 | |
JP7260266B2 (ja) | 偏光フィルムの製造装置 | |
TWI604233B (zh) | 偏光膜的製造方法及製造裝置 | |
JP7461710B2 (ja) | ポリビニルアルコール系樹脂フィルムの製造方法 | |
JP7364751B2 (ja) | 偏光フィルムの製造方法及び偏光フィルムの製造装置 | |
TWI764696B (zh) | 偏光膜 | |
CN112480460B (zh) | 偏振膜的制造方法和制造装置 | |
KR102619783B1 (ko) | 폴리비닐알코올계 수지 필름의 제조 방법 | |
CN110791980A (zh) | 偏振膜的制造方法及偏振膜的制造装置 | |
JP7082472B2 (ja) | 偏光フィルムの製造装置及び偏光フィルムの製造方法 | |
JP2019078888A (ja) | 偏光フィルムの製造方法及び偏光フィルムの製造装置 | |
JP2016224390A (ja) | 偏光フィルムの製造方法及び製造装置 | |
JP7340325B2 (ja) | 偏光フィルムの製造方法及び偏光フィルムの製造装置 | |
TW202346445A (zh) | 偏光膜的製造裝置及製造方法 | |
JP7120814B2 (ja) | 偏光フィルムの製造装置 | |
JP2019086542A (ja) | 偏光フィルムの製造装置及び偏光フィルムの製造方法 | |
JP7419929B2 (ja) | 偏光フィルムの製造方法 | |
TW202421700A (zh) | 偏光膜的製造方法及製造裝置 | |
CN117465036A (zh) | 偏振膜的制造方法和制造装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20200908 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20210716 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20210727 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20210914 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20211026 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20211221 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20220111 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20220120 |