JP7014306B2 - 角形鋼管の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、高さ20mを超える中層建築物や工場、倉庫などの大型建築物の建築部材に用いられる、靱性に優れた高強度、低降伏比の角形鋼管に関する。
建築物の柱材には、4枚の厚鋼板を溶接して製造される四面ボックス柱、あるいは1枚または2枚の厚鋼板を冷間プレス曲げ成形した後に溶接して製造されるプレス成形角形鋼管が従来から広く用いられているが、近年ではコスト削減、施工期間短縮のため、安価でかつ短期での製造が可能なロール成形角形鋼管の使用が増えている。
ロール成形角形鋼管は、鋼帯を冷間ロール成形により円筒状のオープン管形状となし、その突合せ部分を電縫溶接した後、上下左右に配置されたロールにより円筒状のまま管軸方向に絞りを加え、続けて角形に成形することで製造される。上記の電縫溶接においては、突合せ部分が加熱され溶融し、圧接され凝固することで接合が完了する。
ロール成形角形鋼管の角部は、角成形の際に加工硬化するため、平板部と比較して、強度が高く、延性および靱性が低い。
特に、ロール成形角形鋼管では、平均板厚tと平均辺長Hとの比(t/H)が大きいほど角部の加工硬化量が大きくなる。そのため、上記比(t/H)が大きなロール成形角形鋼管において、周断面内における強度差、延性および靱性の差は大きくなる傾向にある。
上記の理由から、ロール成形角形鋼管は周断面内における強度差、延性および靱性の差が大きいため、ダイアフラムとの溶接における溶接材料の選定や溶接方法、建築構造設計が複雑になるといった問題が生じていた。
また、ロール成形角形鋼管を柱材として使用した建築構造物の耐震性能をより向上させるためにも、ロール成形角形鋼管の延性や靭性が部分的に低くなることを抑制することで、柱材としての変形性能や耐衝撃性能をより向上させることが希求されていた。
特に、角形鋼管は、地震等の外力で変形する際に角部外面に大きなひずみが生じるため、角部外面の延性および靭性を向上させることが必要であった。
特許文献1では、化学成分としてバナジウムを添加している鋼板を折り曲げ加工したのち溶接して半成形角形鋼管とし、この半成形角形鋼管をA変態点の近辺に加熱して熱間成形したのち、冷却して得たことを特徴とする角形鋼管が提案されている。
特許文献2では、冷間成形部に熱処理を施した角形鋼管が提案されている。
しかしながら、特許文献1および2に記載の角形鋼管は、成形時または成形後に加熱工程を必要とするため、冷間で成形したロール成形角形鋼管と比較して非常にコストが高かった。すなわち、成形時または成形後の加熱工程を必ずしも必要とはせずに、所望の角形鋼管を得る技術の確立が求められている。
この点、特許文献3では、素材鋼板の化学成分と、金属組織のベイナイト分率および角部の表層部のビッカース硬さを適切に制御することにより、角部の靱性および塑性変形能を向上させた角形鋼管が提案されている。
また、特許文献4では、素材鋼板の化学成分と、金属組織の硬質相およびフェライトの平均結晶粒径を適切に制御することにより、角部の靱性を向上させた角形鋼管が提案されている。
しかしながら、特許文献3および4に記載の角形鋼管は、平板部と角部の強度差や延性差が依然として大きいという問題があった。すなわち、これらの角形鋼管では、角部及び平板部を含む周断面内の硬さのばらつきを十分に小さくできているとは言えなかった。また、角部外面の延性および靭性を十分に確保できているとは言えなかった。
ところで、ロール成形角形鋼管では、形状特性を向上させた技術、特には、平板部を十分平坦にした技術の確立も求められている。この点、特許文献5、6では、ロール成形の際の製造条件を調整して、形状特性を向上させる技術が開示されている。
具体的に、特許文献5では、鋼管を、3段または4段の角成形ロールで、かつ最終段ロールの圧下率を一定で角管成形する際、鋼管の肉厚/外径比が大きくなるにつれて、最終段のロールカリバーを小さくして(凸型から凹型にして)成形する角鋼管の成形方法の技術が開示されている。
また、特許文献6では、円筒状の素管を角管にロール成形する際、素管の外径をD、素管の肉厚をt、最大カリバー高さをHとするとき、Q=(D-H)/(D-t)×100で定義される設定押込み率Qを12~23%の範囲に維持して素管を矩形断面形状に成形する第1段の成形工程と、矩形断面形状に成形された素管を目標形状に成形する第2段以降の成形工程を経る構造用角管の製造方法の技術が開示されている。
特開2004-330222号公報 特開平10-60580号公報 特許第5385760号公報 特開2018-53281号公報 特開平4-224023号公報 特許第3197661号公報
しかしながら、特許文献5、6に記載の技術は、角形鋼管の平板部を平坦にすると共に、周断面内の硬さのばらつきを小さくし、角部外面の延性および靭性を十分に確保する技術としては十分であるとは言えなかった。
本発明は上記の事情を鑑みてなされたものであって、周断面内の硬さのばらつきが小さく、角部外面の延性および靭性に優れ、且つ平坦な平板部を有する角形鋼管およびその製造方法並びに優れた耐震性能を有する建築構造物を提供することを目的とする。
なお、本発明において、周断面内の硬さのばらつきが小さいとは、鋼管内でビッカース硬さの最大値と最小値の差が80HV以下であることを指す。
また、本発明において、角部外面の延性に優れるとは、角部外面からt/4の位置における均一伸びが、平板部外面からt/4の位置における均一伸びの0.80倍以上であることを指す。
また、本発明において、角部外面の靭性に優れるとは、0℃における角部のシャルピー吸収エネルギーが、70J以上であることを指す。
また、本発明において、平板部が平坦であるとは、周断面において、平板部外面の同一辺上において周方向両端の2点を通る直線に対する最大膨らみ量及び最大凹み量で表される平坦度が、2.5mm以下であることを指す(図10参照)。
本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意検討を行った結果、角形鋼管の周断面内の硬さのばらつき(特には、平板部と角部の硬さのばらつき)を小さくし、角部外面の延性および靭性を十分に確保するためには、角形鋼管の角部外側の曲率半径を平均板厚の3.0倍超とすればよいことを見出した。
また、平板部を十分に平坦にするためには、ロール成形角形鋼管の角部外側の曲率半径を平均板厚の4.0倍以下とすればよいことも見出した。
そして、角成形スタンド出側における角形鋼管の周長に対して角成形スタンド入側における電縫鋼管の周長を適切な範囲に管理することで、角部外側の曲率半径が板厚の3.0倍超4.0倍以下となる角形鋼管を製造でき、周断面内の硬さのばらつきを所望のレベルにまで小さくすると共に、角部外面の延性および靭性を良好にし、平板部を十分に平坦にすることができることを見出した。
本発明は、上記の知見に基づいて完成させたものであり、その要旨構成は以下のようになる。
[1]管周方向に平板部と角部とが交互に夫々複数形成されており、
管軸方向に延びる溶接部が更に形成されており、
前記溶接部における溶融凝固部の管周方向の幅が1.0μm以上1000μm以下であり、
前記角部外側の曲率半径が平均板厚tの3.0倍超4.0倍以下である角形鋼管。
[2]前記平均板厚tが平均辺長Hの0.030倍超である前記[1]に記載の角形鋼管。
[3]鋼管内でビッカース硬さの最大値と最小値の差が80HV以下である前記[1]又は[2]に記載の角形鋼管。
[4]前記平均板厚tが20mm以上40mm以下であり、
前記平板部の降伏強度が295MPa以上であり、
前記平板部の引張強度が400MPa以上であり、
前記角部の降伏比が90%以下であり、
前記角部の0℃におけるシャルピー吸収エネルギーが70J以上である前記[1]~[3]のいずれかに記載の角形鋼管。
[5]前記角部外面からt/4の位置における均一伸びが、平板部外面からt/4の位置における均一伸びの0.80倍以上である前記[1]~[4]のいずれかに記載の角形鋼管。
[6]鋼板をロール成形し、次いでロール成形した前記鋼板を電縫溶接して電縫鋼管とした後、前記電縫鋼管をサイジングスタンドによって成形し、次いで角成形スタンドによって角成形して角形鋼管を製造する方法であって、
以下の式(1)を満たすように、前記角成形スタンドのギャップに基づいて角成形直前の前記サイジングスタンドのギャップを制御する角形鋼管の製造方法。
0.30×t/H+0.99≦CIN/COUT<0.50×t/H+0.99・・・式(1)
なお、式(1)において、
IN:第一段目の角成形スタンド入側における電縫鋼管の周長(mm)、
OUT:最終段の角成形スタンド出側における角形鋼管の周長(mm)、
t:角成形後の平均板厚(mm)、
H:角成形後の平均辺長(mm)、
である。
(但し、1段の角成形スタンドにより前記角成形を行う場合には、前記第一段目の角成形スタンドと前記最終段の角成形スタンドとは、同一の角成形スタンドとする。)
[7]前記平均板厚tが20mm以上40mm以下である前記[6]に記載の角形鋼管の製造方法。
[8]前記[1]~[5]のいずれかに記載の角形鋼管が、柱材として使用されている建築構造物。
ここで、曲率半径は、平均曲率半径としてもよいし、任意の箇所での曲率半径としてもよい。但し、より優れた効果を確保するという点からは、任意の箇所での曲率半径とすることが好ましい。
また、平均板厚tは、以下の式(2)から得られる。
t=(t1+t2+t3)/3・・・式(2)
式(2)において、t1、t2:溶接部(電縫溶接部)を含む平板部に対して角部を挟んで隣接する2つの平板部夫々の管周方向中央における板厚(mm)、t3:溶接部(電縫溶接部)を含む平板部に対向する平板部の管周方向中央における板厚(mm)である。
また、平均辺長Hは、以下の式(3)から得られる。
H=(H1+H2)/2・・・式(3)
式(3)において、H1:管軸方向垂直断面において、任意の平板部と両側の角部を含めて1辺とした略長方形の辺長(図1中の縦の辺長であり、向かい合う1対の平板部において、一方の平板部外面から他方の平板部外面までの距離とも言える。)(mm)、H2:辺長がH1である平板部に対して角部を挟んで隣接する平板部と両側の角部を含む辺の辺長(図1中の横の辺長)(mm)である。すなわち、Hは、角部を挟んで隣接する2つの平板部の管軸方向垂直断面における辺長H1、H2夫々を足して2で割ったものである。
本発明によれば、周断面内の硬さのばらつきが小さく、角部外面の延性および靭性に優れ、且つ平坦な平板部を有する角形鋼管およびその製造方法並びに建築構造物を提供することが可能となる。
これにより、周断面内の強度差が小さく、延性および靱性に優れた冷間ロール成形角形鋼管を製造することが可能となる。また、本発明の角形鋼管を柱材として使用した建築構造物は、従来の冷間成形角形鋼管を使用した建築構造物と比べて、より優れた耐震性能を発揮する。
図1は、本発明の角形鋼管の管軸方向に対して垂直な断面を示す模式図である。 図2は、電縫鋼管の製造設備の一例を示す模式図である。 図3は、溶接部における溶融凝固部を説明するための模式図である。 図4は、本発明の角形鋼管の成形過程を示す模式図である。 図5は、本発明の建築構造物の一例を示す模式図である。 図6は、平板部および角部の引張試験片の採取位置をそれぞれ示す概略図である。 図7は、角部の引張試験片の詳細な採取位置を示す概略図である。 図8は、角部のシャルピー試験片の採取位置を示す概略図である。 図9は、角部のシャルピー試験片の詳細な採取位置を示す概略図である。 図10は、平坦度の測定方法を説明するための模式図である。 図11は、平板部外面からt/4の位置および角部外面からt/4の位置における引張試験片の採取位置をそれぞれ示す概略図である。 図12は、角部外面からt/4の位置における引張試験片の詳細な採取位置を示す概略図である。
本発明について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施形態によって本発明が限定されるものではない。
<角形鋼管>
図1は、本発明の角形鋼管10の管軸方向に対して垂直な断面を示す模式図である。本発明の角形鋼管10は、管周方向に平板部11と角部12とが交互に夫々複数形成されている。角形鋼管10は、図1に示すように、管周方向に角部12、平板部11、角部12、平板部11、角部12、平板部11、角部12及び平板部11が順に4つずつ形成され、管軸方向垂直断面視で長方形(略長方形)又は正方形(略正方形)となる角形鋼管とすることができる。また、本発明の角形鋼管10は、電縫鋼管から得られるロール成形角形鋼管とすることができ、平板部11に形成され、管軸方向に延びた溶接部(電縫溶接部)13も有する。
本発明の角形鋼管10は、角部外側の曲率半径が平均板厚tの3.0倍超4.0倍以下である。
図1に示すように、角部外側の曲率半径とは、この角部12に隣接する両側の平板部11の外面をそれぞれ含む2本の直線L1およびL2の交点Pを通り、L1またはL2と45°をなす直線Lと角部外側の交点における曲率半径をいう。
また、本発明でいう曲率半径は、平均曲率半径としてもよいし、任意の箇所での曲率半径としてもよい。但し、より優れた効果を確保するという点からは、任意の箇所での曲率半径とすることが好ましい。
上記曲率半径の測定は、平板部11と角部12の接続点(A、A’)および角部外面からなり、中心が上記L上に存在する中心角90°の扇形において、上記Lと角部外面の交点を中心とした中心角65°の範囲で行う。なお、曲率半径の測定方法は、例えば、上記の中心角65°の範囲において角部外面とよく一致するラジアルゲージから曲率半径を計測する方法などがあるが、これらの限りではない。
上記角部外側の曲率半径が平均板厚tの3.0倍以下であると、周断面内の硬さのばらつきが大きくなり、所望の角形鋼管ではなくなる。すなわち、角部は大きく加工硬化し、平板部と比較して強度が高く延性および靱性が低くなる。
一方、角部外側の曲率半径が平均板厚tの4.0倍超えであると、平板部の平坦度が十分でなくなり、所望の角形鋼管ではなくなる。また、周断面積が小さくなり、十分な部材強度が得られない。
よって、本発明では、上記角部外側の曲率半径を平均板厚tの3.0倍超4.0倍以下とする。
好ましくは、上記角部外側の曲率半径は平均板厚tの3.1倍以上3.9倍以下であり、より好ましくは、3.2倍以上3.8倍以下である。
本発明では、角形鋼管10は、電縫鋼管から得られる。そのため、溶接部13は電縫溶接部である。電縫溶接部の溶融凝固部の管周方向の幅は管全厚にわたり1.0μm以上1000μm以下である。
また、本発明では、平板部外面からt/4の位置における均一伸びE1と、角部外面からt/4の位置における均一伸びE2の比(E2/E1)は、0.80倍以上であることが好ましい。より好ましくは、E2/E1は、0.83倍以上であり、さらに好ましくは、0.85倍以上である。また、好ましくは、E2/E1は、1.00倍以下である。
また、本発明では、角形鋼管10の平均板厚t(mm)と平均辺長Hとの関係として、t/Hを0.030超とすることができる。
角形鋼管では、平均板厚tと平均辺長Hとの比(t/H)が大きいほど角部の加工硬化量が大きくなる。そのため、上記比(t/H)が大きな角形鋼管において、周断面内における強度差、延性および靱性の差は大きくなる傾向にある。
本発明では、上記角部外側の曲率半径を平均板厚の3.0倍超4.0倍以下とするため、t/Hが0.030超となっても、周断面内の強度差を小さくし、優れた延性および靱性が得られる。
ここで、平均板厚tは、以下の式(2)から得られる。
t=(t1+t2+t3)/3・・・式(2)
式(2)において、t1、t2:溶接部(電縫溶接部)13を含む平板部11に対して角部12を挟んで隣接する2つの平板部11夫々の管周方向中央における板厚(mm)、t3:溶接部(電縫溶接部)13を含む平板部11に対向する平板部11の管周方向中央における板厚(mm)である。
また、平均辺長Hは、以下の式(3)から得られる。
H=(H1+H2)/2・・・式(3)
式(3)において、H1:図1中の縦の辺長(mm)、H2:図1中の横の辺長(mm)であり、すなわち、Hは、管軸方向垂直断面において、角部12を挟んで隣接する2つの平板部11夫々における両側の角部12を含めた辺長H1、H2を足して2で割ったものである。
図1では、H1>H2となっているが、すなわち、溶接部13が形成された平板部11を含む管軸方向垂直断面における辺長H2が、この平板部11に隣接する平板部11の辺長H1よりも短くなっているが、本発明では、かかる例に限定されず、H1=H2でもよく、H1<H2でもよい。
本発明の角形鋼管10は、鋼管内でビッカース硬さの最大値と最小値の差が80HV以下であることが好ましい。具体的には、平板部11、角部12および溶接部(電縫溶接部)13の夫々において測定される、管内面から厚み方向に1mm位置、管外面から厚み方向に1mm位置および板厚中央位置におけるビッカース硬さの最大値と最小値の差が80HV以下であることが好ましい。
上記のビッカース硬さ試験は、JIS Z 2244の規定に準拠し、試験力を98N(10kgf)として実施することができる。
また、本発明の角形鋼管10は、平均板厚tが20mm以上40mm以下であり、平板部11の降伏強度が295MPa以上であり、平板部11の引張強度が400MPa以上であり、角部12の降伏比が90%以下であり、角部12の0℃におけるシャルピー吸収エネルギーが70J以上であることが好ましい。
上記の降伏強度、引張強度、降伏比、均一伸び(平板部:E1、角部:E2)は、JIS Z 2241の規定に準拠して引張試験を実施することで得られる。シャルピー吸収エネルギーは、JIS Z 2242の規定に準拠して、Vノッチ標準試験片を用い、試験温度:0℃でシャルピー衝撃試験を実施することで得られる。
本発明の角形鋼管10の成分組成は、機械的特性及び溶接性を確保するために、式(4)で定義されるCeqが0.15%以上0.50%以下であることが好ましい。また、式(5)で定義されるPcmが0.30%以下であることが好ましい。ただし、式(4)および式(5)中の各種元素の成分組成はいずれも質量%である。なお、以下、特に断りがない限り、成分組成を示す「%」は「質量%」である。
Ceq=C+Mn/6+Si/24+Ni/40+Cr/5+Mo/4+V/14・・・式(4)
ここで、式(4)中、C、Mn、Si、Ni、Cr、Mo、Vは、各元素の含有量(質量%)である。(但し、含有しない元素は0(零)%とする。)
Pcm=C+Si/30+Mn/20+Cu/20+Ni/60+Cr/20+Mo/15+V/10+5B・・・式(5)
ここで、式(5)中、C、Si、Mn、Cu、Ni、Cr、Mo、V、Bは、各元素の含有量(質量%)である。(但し、含有しない元素は0(零)%とする。)
式(4)中のCeqは炭素当量であり、溶接部(電縫溶接部)13および熱影響部の硬さの指標となる。Ceqが0.15%未満であると建築構造物の柱材として必要な強度が得られない場合がある。また、Ceqが0.50%を超えると溶接部13および熱影響部が過度に硬化し、周断面強度のばらつきが大きくなる場合がある。よって、本発明では、Ceqが0.15%以上0.50%以下であることが好ましい。また、より好ましくは、Ceqは0.20%以上であり、さらに好ましくは、0.25%以上である。また、より好ましくは、Ceqは0.45%以下であり、さらに好ましくは、0.40%以下である。
式(5)中のPcmは溶接割れ感受性であり、Pcmが0.30%を超えると溶接部13および熱影響部において低温割れが起こりやすくなる。よって、本発明では、Pcmが0.30%以下であることが好ましい。また、より好ましくは、Pcmは0.10%以上であり、さらに好ましくは、0.15%以上である。また、より好ましくは、Pcmは0.28%以下であり、さらに好ましくは、0.25%以下である。
また、特に限定されないが、本発明の角形鋼管10は、機械的特性及び溶接性を確保するためにも、質量%で、C:0.04~0.45%、Si:0.02~0.50%、Mn:0.40~2.5%、P:0.10%以下、S:0.050%以下、Al:0.005~0.10%、N:0.010%以下、Ti:0.005~0.15%を含有し、残部Feおよび不可避的不純物からなる成分組成を有していてもよい。また、本発明の角形鋼管10は、更に、質量%で、Nb:0.005~0.15%、V:0.005~0.15%、Cr:0.02~1.0%、Mo:0.02~1.0%、Cu:0.02~1.0%、Ni:0.02~1.0%から選ばれる1種又は2種以上を含有してもよい。
<角形鋼管の製造方法>
次に、本発明の角形鋼管10の製造方法を述べる。
本発明の角形鋼管10の製造方法は、鋼板をロール成形し、次いでロール成形した鋼板を電縫溶接して電縫鋼管とした後、電縫鋼管をサイジングスタンドによって成形し、次いで角成形スタンドによって角成形して角形鋼管を製造する方法であり、以下の式(1)を満たすように、角成形スタンドのギャップに基づいて角成形直前のサイジングスタンドのギャップを制御する。
0.30×t/H+0.99≦CIN/COUT<0.50×t/H+0.99・・・式(1)
なお、式(1)において、
IN:第一段目の角成形スタンド入側における電縫鋼管の周長(mm)、
OUT:最終段の角成形スタンド出側における角形鋼管の周長(mm)、
t:角成形後の平均板厚(mm)、
H:角成形後の平均辺長(mm)、である。
なお、平均板厚tは、以下の式(2)から得られる。
t=(t1+t2+t3)/3・・・式(2)
式(2)において、t1、t2:溶接部(電縫溶接部)13を含む平板部11に対して角部12を挟んで隣接する2つの平板部11夫々の管周方向中央における板厚(mm)、t3:溶接部(電縫溶接部)13を含む平板部11に対向する平板部11の管周方向中央における板厚(mm)である。
また、平均辺長Hは、以下の式(3)から得られる。
H=(H1+H2)/2・・・式(3)
式(3)において、H1:図1中の縦の辺長(mm)、H2:図1中の横の辺長(mm)であり、すなわち、Hは、管軸方向垂直断面において、角部12を挟んで隣接する2つの平板部11夫々における両側の角部12を含めた辺長H1、H2を足して2で割ったものである。
但し、1段の角成形スタンドにより上記角成形を行う場合には、第一段目の角成形スタンドと最終段の角成形スタンドとは、同一の角成形スタンドとする。
ここで、図2を参照しながら、本発明の角形鋼管10を得るために用いる電縫鋼管の製造方法について説明する。図2は、電縫鋼管の製造設備の一例を示す模式図である。
図2に示すように、コイルに巻き取られた前述した成分組成を有する鋼板1(以下、鋼帯1とも記す。)を払い出してレベラー2によって矯正し、複数のロールからなるケージロール群3で中間成形してオープン管とした後、複数のロールからなるフィンパスロール群4で仕上げ成形する。上記オープン管は、冷間ロール成形により得られる円筒状とすることができる。
仕上げ成形の後は、スクイズロール5で圧接しながら鋼帯1の周方向に向かい合った一対の突合せ部同士を溶接機6で電気抵抗溶接して、電縫鋼管7とする。なお本発明では、電縫鋼管7の製造設備は図2のような造管工程に限定されない。また、上記の電縫溶接においては、突合せ部が加熱され溶融し、圧接され凝固することで接合が完了する。これにより、管軸方向に溶接部(電縫溶接部)13(図1再参照)が一条延設される。
スクイズロール5によるアプセット量は、電縫鋼管7の板厚の20%以上100%以下とすることが好ましい。アプセット量が板厚の20%未満である場合、溶鋼の排出が不十分となり溶接部の靱性が悪化する。また、アプセット量が板厚の100%超である場合、スクイズロール負荷が大きくなる上に、溶接部(電縫溶接部)13の加工硬化量が大きくなり硬度が過度に高くなる。
電縫溶接後のサイジング工程においては、図4を参照しながら後述もするが、好ましい真円度および管軸方向の残留応力を満足するために、鋼管周長が合計で0.30%以上の割合で減少するように鋼管を縮径してもよい。
ただし、鋼管周長が合計で2.0%超の割合で減少するように縮径した場合、ロール通過時の管軸方向の曲げ量が大きくなり、縮径後の管軸方向の残留応力がかえって上昇してしまう。このため、鋼管周長が0.30%以上2.0%以下の割合で減少するように縮径することが好ましい。
なお、サイジング工程においては、ロール通過時の管軸方向の曲げ量を極力小さくし、管軸方向の残留応力の発生を抑制するため、複数スタンドによる多段階の縮径を行うことが好ましく、各スタンドにおける縮径は、鋼管周長が1.0%以下の割合で減少するように行うことが好ましい。
角形鋼管10が電縫鋼管7から得られたかどうかは、角形鋼管10を管軸方向に垂直に切断し、溶接部(電縫溶接部)13を含む切断面を研磨後腐食し、光学顕微鏡で観察することにより判断できる。溶接部(電縫溶接部)13の溶融凝固部の管周方向の幅が管全厚にわたり1.0μm以上1000μm以下であれば、電縫鋼管7である。
ここで、腐食液は鋼成分、鋼管の種類に応じて適切なものを選択すればよい。図3は、溶接部13における溶融凝固部を模式的に示す図である。腐食後の上記断面を図3に示すように、溶融凝固部は、図3において母材部14および熱影響部15と異なる組織形態やコントラストを有する領域16として視認できる。例えば、炭素鋼および低合金鋼の電縫鋼管の溶融凝固部16は、ナイタールで腐食した上記断面において、光学顕微鏡で白く観察される領域として特定できる。また、炭素鋼および低合金鋼のUOE鋼管の溶融凝固部16は、ナイタールで腐食した上記断面において、光学顕微鏡でセル状またはデンドライト状の凝固組織を含有する領域として特定できる。
次に、得られた電縫鋼管7を用いて角形鋼管10を製造する方法を、図4を参照しながら説明する。図4は、本発明の角形鋼管10の成形過程を示す模式図である。
図4に示すように、電縫鋼管7は上下左右に配置された複数のロールからなるサイジングロール群(サイジングスタンド)8によって円筒形状のまま縮径された後、複数のロールからなる角成形ロール群(角成形スタンド)9によって、順次R1、R2、R3のような形状に成形され、角形鋼管10となる。角成形スタンド9のロールは、カリバー曲率をもった孔型ロールであり、後段スタンドになるに従って、カリバー曲率半径が大きくなり、角形鋼管10の平板部11と角部12を形成する。なお、サイジングロール群8および角成形ロール群9のスタンド数は特に限定されない。また、サイジングロール群8もしくは角成形ロール群9のカリバー曲率は、1条件であることが好ましい。
本発明では、角成形直前の電縫鋼管7の周長(第一段目の角成形スタンド入側における電縫鋼管7の周長(mm)、以下、「CIN」と称する。)と角成形直後の角形鋼管10の周長(最終段の角成形スタンド出側における鋼管の周長(mm)、以下「COUT」と称する。)の比(CIN/COUT)、および角成形後の平均板厚tと角成形後の平均辺長Hとの比(t/H)は、式(1)を満足させる。
0.30×t/H+0.99≦CIN/COUT<0.50×t/H+0.99・・・式(1)
円筒状の素管である電縫鋼管7を角形鋼管10に成形する場合、上述したように、角成形ロール群9に鋼管を通すことで、徐々に円筒形から角形に成形を施す。このような角成形においては、辺の直線部(平板部11(図1も再参照))の曲げ戻し、角部12の曲げおよび周方向の絞り変形が発生する。
特に角部12周辺では、ロールがほぼ接触することなく角成形が完了する。すなわち、角成形において、角部12は自由変形により張り出すことで形成される。このとき角部12の剛性が高く、周方向絞り量が小さいほど角部12の曲げ変形量は小さく、角部外側の曲率半径は大きくなる。一方、角部12の剛性が低く、周方向絞りが大きいほど角部12の曲げ変形は大きく、角部外側の曲率半径は小さくなる。
角部12の曲げ変形に対する剛性は、平均板厚tと平均辺長Hとの比(t/H)が大きいほど高くなる。
角成形における周方向絞り量は、周長比(CIN/COUT)により求められ、これが大きいほど周方向絞り量は大きくなる。
よって、角部外側の曲率半径が等しい角形鋼管を得るためには、平均板厚tと平均辺長Hとの比(t/H)が大きいほど、大きな周方向絞り量を要するため、周長比(CIN/COUT)を大きくする必要がある。
(CIN/COUT)が式(1)の左辺の値より小さい場合、加工が不十分となり平坦な平板部が得られない。また、周方向絞り量が小さいために角部外側の曲率半径が平均板厚tの4.0倍超となり、周断面積が小さくなり、十分な部材強度が得られない。
(CIN/COUT)が式(1)の右辺の値以上の場合、周方向絞り量が大きいため、角部外側の曲率半径が平均板厚tの3.0倍以下となり、角部は大きく加工硬化し、平板部と比較して強度が高く延性および靱性が低くなる。
好ましくは、(CIN/COUT)は、0.33×t/H+0.99以上であり、より好ましくは、0.35×t/H+0.99以上である。また、好ましくは、(CIN/COUT)は、0.47×t/H+0.99以下であり、より好ましくは、0.45×t/H+0.99以下である。
INは、第一段目の角成形スタンド入側における電縫鋼管7の周長(管周方向の外周の長さ)(mm)である。CINは、造管方向をX軸の正方向とし、角成形直前のサイジングスタンドのいずれか1つの回転軸のX座標をXa(m)とし、第一段目の角成形スタンドのいずれか1つの回転軸のX座標をXb(m)としたとき、X軸に垂直な平面X=(Xa+Xb)/2(m)における管の周断面の外周長を巻尺で測定することで得られる(図4参照)。
また、COUTは、最終段の角成形スタンド出側における角形鋼管10の周長(管周方向の外周の長さ)(mm)である。COUTは、ロール群の最終段の角成形スタンドのいずれか1つの回転軸のX座標をXc(m)とし、X軸に垂直な平面X=Xc+1(m)における管の周断面の外周を巻尺で測定することで得られる(図4参照)。
INおよびCOUTの制御は、カリバーロールの凹部間ギャップの制御により行う。角成形直前のサイジングスタンドの凹部間最大ギャップ(以下、「サイジングスタンドのギャップ」とも呼ぶ)と角成形スタンドの凹部間最大ギャップ(以下、「角成形スタンドのギャップ」とも呼ぶ)の差△gを(t/H)で除した値G(=△g/(t/H))が、70以上180以下となるように角成形直前のサイジングスタンドのギャップを調整することが好ましい。
Gが70未満であると式(1)における(CIN/COUT)が左辺の値より小さくなり、また180超であると式(1)における(CIN/COUT)が右辺の値以上となる。
なお、サイジングスタンドが複数段存在する場合には、上記の角成形直前のサイジングスタンドのギャップとその他のサイジングスタンドのギャップとは同じとしてもよい。
また、角成形スタンドが複数段存在する場合には、上記の角成形スタンドのギャップは、第一段目の角成形スタンドのギャップとすることが好ましい。また、第一段目とその他の角成形スタンドのギャップは全て同じとしてもよい。
<建築構造物>
本発明の建築構造物は、前述した本発明の角形鋼管10を柱材として使用される。
図5は、本発明の建築構造物100の一例を示す模式図である。
本発明の建築構造物100は、ダイアフラム17と角形鋼管10とが溶接され、角形鋼管10は柱材として用いられる。その他に、図5に示すように、建築構造物100は、大梁18、小梁19、間柱20により形成され、その他に公知の部材によって形成されてもよい。
角形鋼管10は、前述したように、周断面内の硬さのばらつきが小さく、且つ平坦な平板部11を有する。そのため、この角形鋼管10を柱材として使用した本発明の建築構造物100は、優れた耐震性能を発揮する。
以下、実施例に基づいてさらに本発明を詳細に説明する。なお、本発明は以下の実施例に限定されない。
表1に示す成分組成を有する熱延鋼板を、ケージロール群およびフィンパスロール群により楕円形断面のオープン管に連続成形し、次いでオープン管の相対する端面を高周波誘導加熱または高周波抵抗加熱で融点以上に加熱し、スクイズロールで圧接し、電縫鋼管の素管とした。得られた電縫鋼管に対して、2スタンド(2段)のサイジングロール群で円筒状に成形した後、4スタンド(4段)の角成形ロール群で角成形を行い、表2に示すような管軸方向垂直断面視で略長方形となる角形鋼管をそれぞれ得た。
なお、平均板厚tは、以下の式(2)から得た。
t=(t1+t2+t3)/3・・・式(2)
式(2)において、t1、t2:溶接部(電縫溶接部)を含む平板部に対して角部を挟んで隣接する2つの平板部夫々の管周方向中央における板厚(mm)、t3:電縫溶接部を含む平板部に対向する平板部の管周方向中央における板厚(mm)である。
また、平均辺長Hは、以下の式(3)から得た。
H=(H1+H2)/2・・・式(3)
式(3)において、H2:管軸方向垂直断面において、電縫溶接部が形成された平板部と両側の角部を含む辺の辺長、H1:辺長がH2である平板部に対して角部を挟んで隣接する平板部と両側の角部を含む辺の辺長(mm)である。
また、各角形鋼管において、角形鋼管を管軸方向に垂直に切断し、電縫溶接部を含む切断面を研磨後ナイタール腐食し、光学顕微鏡で観察することにより、電縫溶接部の溶融凝固部の管周方向の幅が管全厚にわたり1.0μm以上1000μm以下であることも確認した。溶融凝固部は、ナイタールで腐食した上記断面において、光学顕微鏡で白く観察される領域として特定した。
第一段目の角成形スタンド入側における電縫鋼管の周長CIN(mm)については、造管方向をX軸の正方向とし、角成形直前のサイジングスタンドのいずれか1つの回転軸のX座標をXa(m)とし、第一段目の角成形スタンドのいずれか1つの回転軸のX座標をXb(m)としたとき、X軸に垂直な平面X=(Xa+Xb)/2(m)における管の周断面の外周長を巻尺で測定し、電縫鋼管の周長CIN(mm)とした(図4を再参照)。
最終段の角成形スタンド出側における角形鋼管の周長COUT(mm)については、角成形ロール群の第四段目の角成形スタンドのいずれか1つの回転軸のX座標をXc(m)としたとき、X軸に垂直な平面X=Xc+1(m)における管の周断面の外周を巻尺で測定し、角形鋼管の周長COUT(mm)とした(図4を再参照)。
また、上記CIN、COUTに対して、角成形直前のサイジングスタンドのカリバーロールと第一段目の角成形スタンドのカリバーロールの凹部間最大ギャップをそれぞれ測定し、それらの差△gを用いてG(=△g/(t/H))を算出した。
さらに、得られた角形鋼管の管軸方向の任意の位置10箇所において、角部4か所外面(角部外側)の曲率半径をそれぞれ測定し、それら計40箇所の最大値Rmaxおよび最小値Rminをそれぞれ求めた。
角部外側の曲率半径測定にはラジアルゲージを使用した。曲率半径の測定方法については、角部に隣接する両側の平板部外面をそれぞれ含む2本の直線L1およびL2の交点Pを通り、L1またはL2と45°をなす直線Lと角部外側の交点における曲率半径を角部外側の曲率半径として測定した(図1再参照)。具体的に、曲率半径の測定は、平板部と角部の接続点(A、A’)および角部外面からなり、中心が上記L上に存在する中心角90°の扇形において、上記Lと角部外面の交点を中心とした中心角65°の範囲で行い、上記の中心角65°の範囲において角部外面とよく一致するラジアルゲージから曲率半径を計測した。
得られた角形鋼管を管軸方向に垂直に切断した断面において、平板部、角部及び溶接部(電縫溶接部)の、内外面から厚み方向に夫々1mm位置および板厚中央位置のビッカース硬さを測定し、それらの最大値HVmaxおよび最小値HVminをそれぞれ求めた。
上記のビッカース硬さ試験は、JIS Z 2244の規定に準拠し、試験力を98N(10kgf)として実施した。平板部の硬さ測定は、電縫溶接部を含む平板部の隣の平板部において行い、角部の硬さ測定は、電縫溶接部を含む平板部に隣接する角部において行った。
図6は、平板部および角部の引張試験片の採取位置をそれぞれ示す概略図である。図7は、角部の引張試験片の詳細な採取位置を示す概略図である。図11は、平板部外面からt/4の位置および角部外面からt/4の位置における引張試験片の採取位置をそれぞれ示す概略図である。図12は、角部外面からt/4の位置における引張試験片の詳細な採取位置を示す概略図である。
図6に示すように、引張方向が管軸方向と平行になるように、角形鋼管の平板部および角部からJIS5号引張試験片およびJIS12B号引張試験片をそれぞれ採取した。角部の引張試験片については、より詳細には、図7に示すように、該角部に隣接する両側の平板部外面をそれぞれ延長した交点を通り、かつ上記平板部外面夫々と45°をなす線上から採取した。
また、図11に示すように、引張方向が管軸方向と平行になるように、角形鋼管の平板部および角部から破線で示すJIS5号引張試験片およびJIS12B号引張試験片をそれぞれ採取し、それらの厚さが5mm且つ厚さ中心が管外面から板厚tのt/4位置になるようにそれぞれ研削し、引張試験片を採取した。角部の引張試験片については、より詳細には、図12に示すように、該角部に隣接する両側の平板部外面をそれぞれ延長した交点を通り、かつ上記平板部外面夫々と45°をなす線上から採取した。
これらを用いてJIS Z 2241の規定に準拠して引張試験を実施し、降伏強度YS、引張強度TS、均一伸び(平板部:E1、角部:E2)を測定し、(降伏強度)/(引張強度)で定義される降伏比を算出した。均一伸びは、最大荷重時の全伸びの値とした。なお、平板部の引張試験片は、角形鋼管の電縫溶接部を含む平板部の隣の平板部における幅中央部の位置から採取した。角部の引張試験片は、電縫溶接部を含む平板部に隣接する角部から採取した。
試験片本数は各2本とし、それらの平均値を算出して降伏強度YS、引張強度TS、降伏比、均一伸びを求めた。
図8は、角部のシャルピー試験片の採取位置を示す概略図である。図9は、角部のシャルピー試験片の詳細な採取位置を示す概略図である。
シャルピー衝撃試験には、図8および図9に示すように、角形鋼管の管外面から板厚tのt/4位置において、試験片長手方向が管軸方向と平行となるように採取した、JIS Z 2242の規定に準拠したVノッチ標準試験片を用いた。JIS Z 2242の規定に準拠して、試験温度:0℃でシャルピー衝撃試験を実施し、吸収エネルギー(J)を求めた。なお、試験片本数は各3本とし、それらの平均値を算出して吸収エネルギー(J)を求めた。
図10は平坦度の測定方法を説明するための模式図である。
平坦度の測定は、角形鋼管の管軸方向の任意の位置10箇所において、平板部4箇所をそれぞれ測定対象として、計40箇所において行った。図10に示すように、各平板部外面の周方向両端の2点を通る直線に対する最大膨らみ量及び最大凹み量をそれぞれ測定し、各測定箇所における最大膨らみ量及び最大凹み量の絶対値の最大値を平坦度とした。ただし、膨らみ量は正の値、凹み量は負の値とし、膨らみまたは凹みが存在しなかった場合は、膨らみ量または凹み量の値を0とした。
得られた結果を表3に示す。
Figure 0007014306000001
Figure 0007014306000002
Figure 0007014306000003
表2および表3中、No.1、3、4、6、7、9、11、13、14、16、17は本発明例、No.2、5、8、10、12、15、18は比較例である。
本発明例の角形鋼管は、いずれも周長比(CIN/COUT)が(1)式の範囲内であり、角部外側の曲率半径(Rmin、Rmax)が板厚の3.0倍超4.0倍以下であり、角部外面からt/4の位置における均一伸びが、平板部外面からt/4の位置における均一伸びの0.80倍以上であり、角部および平板部の硬さの差が、内外面から1mm位置および板厚中央位置におけるビッカース硬さの最大値と最小値の差が80HV以下であった。
また、本発明例の角形鋼管は、平坦度が2.5mm以下であった。
比較例のNo.2、10、12、15は、いずれも周長比(CIN/COUT)が式(1)の範囲を上回っており、角部外側の曲率半径が板厚の3.0倍以下であり、角部外面からt/4の位置における均一伸びが平板部外面からt/4の位置における均一伸びの0.80倍未満であり、ビッカース硬さの最大値と最小値の差が所望の値に達しなかった。
また、比較例のNo.2、10、12、15は、いずれも周長比(CIN/COUT)が式(1)の範囲を上回っており、角部外側の曲率半径が板厚の3.0倍以下であり、シャルピー吸収エネルギーが所望の値に達しなかった。
比較例のNo.5、8、18は、いずれも周長比(CIN/COUT)が式(1)の範囲を下回っており、周方向絞り量が不十分であったため、角部外側の曲率半径が板厚の4.0倍超であり、平坦な平板部が得られなかった。
以上から、角成形における周長比(CIN/COUT)を本発明の範囲内とすることで、角部外側の曲率半径を平均板厚の3.0倍超4.0倍以下とし、周断面内の硬さのばらつきが小さく、角部外面の延性および靭性に優れ、且つ平坦な平板部を有する角形鋼管およびその製造方法並びに優れた耐震性能を有する建築構造物を提供することができる。
1 鋼帯(鋼板)
2 レベラー
3 ケージロール群
4 フィンパスロール群
5 スクイズロール
6 溶接機
7 電縫鋼管
8 サイジングロール群
9 角成形ロール群
10 角形鋼管
11 平板部
12 角部
13 溶接部(電縫溶接部)
14 母材部
15 溶接熱影響部
16 溶融凝固部
17 ダイアフラム
18 大梁
19 小梁
20 間柱
100 建築構造物

Claims (2)

  1. 鋼板をロール成形し、次いでロール成形した前記鋼板を電縫溶接して電縫鋼管とした後、前記電縫鋼管をサイジングスタンドによって成形し、次いで角成形スタンドによって角成形して角形鋼管を製造する方法であって、
    以下の式(1)を満たすように、前記角成形スタンドのギャップに基づいて角成形直前の前記サイジングスタンドのギャップを制御する角形鋼管の製造方法。
    0.30×t/H+0.99≦CIN/COUT<0.50×t/H+0.99・・・式(1)
    なお、式(1)において、
    IN:第一段目の角成形スタンド入側における電縫鋼管の周長(mm)、
    OUT:最終段の角成形スタンド出側における角形鋼管の周長(mm)、
    t:角成形後の平均板厚(mm)、
    H:角成形後の平均辺長(mm)、
    である。
    (但し、1段の角成形スタンドにより前記角成形を行う場合には、前記第一段目の角成形スタンドと前記最終段の角成形スタンドとは、同一の角成形スタンドとする。)
  2. 前記平均板厚tが20mm以上40mm以下である請求項に記載の角形鋼管の製造方法。
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