JP7013087B2 - 車両の熱交換系 - Google Patents

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Description

本発明は、エンジンを走行用駆動源として搭載した車両の熱交換系に関する。
従来、エンジンおよびモータジェネレータを走行用の駆動源として搭載したハイブリッド車(HV:Hybrid Vehicle)が知られている。
たとえば、スプリット方式(シリーズ・パラレル方式)のハイブリッド車では、エンジンおよびモータジェネレータが遊星歯車機構に接続されており、エンジンからの動力を分割してモータジェネレータおよび駆動輪に振り分けることができ、エンジンからの動力およびモータジェネレータからの動力を合成して駆動輪に伝達することができる。また、エンジンを停止して、モータジェネレータからの動力のみによるEV走行が可能である。
図4は、従来のハイブリッド車の冷却系の構成を図解的に示す図である。
従来のハイブリッド車では、エンジン(E/G)101を冷却するエンジン冷却系102と、トランスアクスル(T/A)103を冷却するためのトランスアクスル冷却系104とが別個に設けられている。トランスアクスル103は、モータジェネレータを遊星歯車機構およびデファレンシャルギヤとともにケース内に収容したユニットである。
エンジン冷却系102は、ウォータポンプ(W/P)105の作動により、冷却水をエンジン101とラジエータ106との間で循環させる。冷却水がエンジン101を流通することにより、冷却水とエンジン101との間で熱交換が行われ、エンジン101が冷却され、冷却水が熱せられる。そして、エンジン101を流通した冷却水がラジエータ106を流通することにより、冷却水とラジエータ106との間で熱交換が行われ、冷却水が冷却される。
エンジン101から排出される排ガスの一部は、EGR(Exhaust Gas Recirculation)通路を通してエンジン101に再吸気される。エンジン101からラジエータ106に向かう冷却水の一部は、EGR通路を流通する排ガスを冷却するためのEGRクーラ107、エンジン101への吸入空気量を調整するスロットルボディ108および車室内の空調のためのヒータコア109を流通し、サーモスタットバルブ110でラジエータ106からウォータポンプ105に向けて流れる冷却水に合流する。サーモスタットバルブ110は、冷却水の温度が所定温度以下のときに、ラジエータ106からウォータポンプ105に向かう冷却水の流通を阻止する。これにより、冷却水の温度が所定温度以下のときには、冷却水は、ラジエータ106を流通せずに、エンジン101とEGRクーラ107およびスロットルボディ108との間ならびにエンジン101とヒータコア109との間で循環する。冷却水がEGRクーラ107を通過し、冷却水とEGRクーラ107との間で熱交換が行われることにより、冷却水の昇温が促進される。
トランスアクスル冷却系104は、ウォータポンプ111の作動により、冷却水をトランスアクスル103に備えられているオイルクーラ(O/C)112とラジエータ113との間で循環させる。また、トランスアクスル冷却系104の冷却水は、ラジエータ113からオイルクーラ112に向かう途中で、モータジェネレータを駆動するためのインバータなどを内蔵するPCU(Power Control Unit:パワーコントロールユニット)114を流通する。冷却水がPCU114およびオイルクーラ112を順に流通することにより、冷却水とPCU114およびオイルクーラ112との間で熱交換が行われ、PCU114およびオイルクーラ112が冷却され、冷却水が熱せられる。オイルクーラ112を流通した冷却水がラジエータ113を流通することにより、冷却水とラジエータ113との間で熱交換が行われ、冷却水が冷却される。
特開平10-238345号公報
EV走行が可能なハイブリッド車は、発進時や低速走行時などにEV走行することが多いため、冷間始動時にエンジン冷却系102の冷却水の昇温が遅くなりやすい。冷却水の昇温が遅いと、エンジン101のフリクションが大きい、エアコンディショナのヒータの効きが悪いなどの好ましくない状態が長く続く。エンジン101を運転させれば、エンジン冷却系102の冷却水の昇温を速めることができるが、エンジン101の燃費率(燃料消費率)が低下してしまう。
本発明の目的は、冷間始動時にエンジンを運転させなくても、冷媒を速やかに昇温させることができる、車両の熱交換系を提供することである。
前記の目的を達成するため、本発明に係る車両の熱交換系は、エンジンとラジエータとの間で冷媒を循環させて、エンジンおよびラジエータと冷媒との間で熱交換させる熱交換系であって、ラジエータからエンジンに向けて冷媒が流れる第1流路と、第1流路とは別に設けられ、ラジエータからエンジンに向けて冷媒が流れる第2流路とを含み、ラジエータには、冷媒の流通方向の下流端に、上流側から流れてくる冷媒を第1流路と第2流路とに分流させる壁が設けられている。
この構成によれば、ラジエータからエンジンに流れる流路として、第1流路と第2流路とが別個に設けられている。ラジエータにおける冷媒の流通方向の下流端には、その上流側から流れてくる冷媒を第1流路と第2流路とに分流させる壁が設けられている。これにより、ラジエータに冷媒を流入させる流入路が1つであっても、ラジエータを流通する冷媒を第1流路と第2流路とに分けて流すことができるので、第1流路用の流入路と第2流路用の流入路とを別個に設けてラジエータに接続しなくてよい。よって、熱交換系の回路構成が簡素ですむ。
また、ラジエータを流通した後の冷媒を第1流路と第2流路とに分けて流することができるので、たとえば、車両にエンジンとは別の駆動源を含む駆動機構が搭載されている場合に、第1流路を駆動機構を経由しない系統とし、第2流路を駆動機構を経由する系統とすることができる。冷媒の温度が低い冷間始動時には、第2流路を流れる冷媒が駆動機構と熱交換することにより、冷媒が駆動機構からの排熱を受けて昇温する。よって、冷媒を速やかに昇温させることができる。そして、第2流路を流れる冷媒が駆動機構を経由した後にエンジンを流通する構成を採用すれば、駆動機構からの排熱で昇温した冷媒でエンジンを暖めることができる。その結果、冷間始動時にエンジンを速やかに昇温させることができるので、エンジンのフリクションが大きい状態が長く続くことを抑制でき、フリクションロスの低減による燃費率の向上を図ることができる。さらに、エアコンディショナのヒータコアを冷媒が流通する構成では、冷間始動時にヒータコアを速やかに昇温させることができるので、エアコンディショナのヒータの効きが悪い状態が続くことを抑制でき、車室内の空調の快適性の向上を図ることができる。
なお、「冷媒」の概念には、水、水とエチレングリコールなどとの混合液、水または混合液に添加剤を加えたものが含まれるほか、水を含む液体(冷却水)に限らず、オイルも含まれる。
本発明によれば、ラジエータを流通する冷媒を第1流路と第2流路とに分けて流すことができる。そのため、車両にエンジンとは別の駆動源を含む駆動機構が搭載されている場合に、第1流路を駆動機構を経由しない系統とし、第2流路を駆動機構を経由する系統とすることができる。冷媒の温度が低い冷間始動時には、第2流路を流れる冷媒が駆動機構と熱交換することにより、冷媒を速やかに昇温させることができる。
本発明の一実施形態に係る車両の熱交換系の構成を図解的に示す図であり、冷却水の温度が第2設定温度以下の状態における冷却水の流れを白抜き矢印で示す。 本発明の一実施形態に係る車両の熱交換系の構成を図解的に示す図であり、冷却水の温度が第2設定温度よりも高く第1設定温度以下の状態における冷却水の流れを白抜き矢印で示す。 本発明の一実施形態に係る車両の熱交換系の構成を図解的に示す図であり、冷却水の温度が第1設定温度よりも高い状態における冷却水の流れを白抜き矢印で示す。 従来のハイブリッド車の冷却系の構成を図解的に示す図である。
以下では、本発明の実施の形態について、添付図面を参照しつつ詳細に説明する。
<ハイブリッド車の熱交換系>
図1、図2および図3は、本発明の一実施形態に係る車両1の熱交換系の構成を図解的に示す図である。
車両1は、たとえば、スプリット方式(シリーズ・パラレル方式)のハイブリッド車であり、エンジン11およびモータジェネレータ12を走行用の駆動源として搭載している。
エンジン11は、たとえば、ガソリンエンジンまたはディーゼルエンジンである。車両1には、エンジン11に付随して、エンジン11の燃焼室への吸気量を調節するためのスロットルボディ13が設けられている。
また、車両1では、EGR(Exhaust Gas Recirculation)システムが採用されている。EGRシステムは、エンジン11から排出される排ガスの一部をエンジン11に還流させるシステムであり、排ガスを流通させるEGR通路およびそのEGR通路を流通する排ガスの流量を調節するためのEGRバルブを含む。また、EGRシステムには、EGR通路を流通する排ガスを冷却するためのEGRクーラ14が設けられている。
モータジェネレータ12は、DCブラシレスモータからなり、モータとしての機能と発電機(ジェネレータ)としての機能とを有している。モータジェネレータ12は、たとえば、遊星歯車機構およびデファレンシャルギヤとともにケース内に収容されて、駆動輪に動力を伝達するトランスアクスル(T/A)15を構成している。トランスアクスル15には、トランスアクスル15で使用されるオイルを冷却(または加温)するためのオイルクーラ(O/C)16が設けられている。また、車両1には、モータジェネレータ12を駆動するためのインバータなどを内蔵するPCU(Power Control Unit:パワーコントロールユニット)17が設けられている。
車両1では、たとえば、エンジン11およびモータジェネレータ12が遊星歯車機構に接続されており、エンジン11からの動力を分割してモータジェネレータ12および駆動輪に振り分けることができる。また、エンジン11からの動力およびモータジェネレータ12からの動力を合成して駆動輪に伝達することができる。また、エンジン11を停止して、モータジェネレータ12からの動力のみによるEV走行が可能である。
なお、ここでは、スプリット方式(シリーズ・パラレル方式)のハイブリッドシステムの構成を例にとって説明したが、ハイブリッドシステムの方式は、スプリット方式に限らず、たとえば、シリーズ方式であってもよいし、パラレル方式であってもよい。シリーズ方式では、エンジンの動力が発電機で電力に変換され、発電機で発生する電力が駆動モータの駆動に使用されて、駆動モータの動力が駆動輪に伝達される。パラレル方式では、遊星歯車機構からなる動力分割機構を備えず、エンジンの動力とモータ(モータジェネレータ)の動力とが駆動輪に伝達される。
また、車両1では、エンジン11を冷却するエンジン冷却系21と、PCU17を冷却するPCU冷却系22とが別個に設けられている。
<エンジン冷却系>
エンジン冷却系21は、ウォータポンプ(W/P)31の作動により、冷却水(水を含む液体)をエンジン11、トランスアクスル15(オイルクーラ16)およびラジエータ32の間で循環させる。
具体的には、エンジン11に形成されているウォータジャケットの入口33には、第1低温流路34の一端が接続されている。ラジエータ32には、第1出口35および第2出口36が設けられている。第1低温流路34の他端は、ラジエータ32の第1出口35に接続されている。エンジン11のウォータジャケットの出口37には、高温流路38の一端が接続されている。高温流路38の他端は、ラジエータ32の入口39に接続されている。ラジエータ32の第2出口36には、第2低温流路41の一端が接続されている。第2低温流路41は、オイルクーラ16および車室内を空調するエアコンディショナのヒータコア42をこの順に経由し、その他端が第1低温流路34の途中部に介装された第1サーモスタットバルブ43に接続されている。ウォータポンプ31は、第1低温流路34の途中部であって、エンジン11と第1サーモスタットバルブ43との間に介装されている。
ウォータポンプ31が駆動されると、第1低温流路34からエンジン11のウォータジャケットに冷却水が流入し、ウォータジャケットを流通した冷却水が高温流路38に流出する。冷却水がウォータジャケットを流通することにより、冷却水とエンジン11との間で熱交換が行われて、エンジン11が冷却または加温され、冷却水が昇温または降温する。高温流路38を流れる冷却水は、ラジエータ32の入口39からラジエータ32内に流入する。
ラジエータ32内には、入口39が臨む部分に分配部44が空間として形成され、第1出口35および第2出口36が臨む部分に集合部45が空間として形成されている。また、ラジエータ32内には、分配部44と集合部45との間に、分配部44および集合部45と連通する複数のラジエータ内流路が形成されている。また、集合部45には、第1出口35と第2出口36との間に壁46が形成されている。壁46は、集合部45における第2出口36寄りの位置に配置され、壁46の先端は、ラジエータ内流路を区画する壁部における集合部45側の端部に接続されている。これにより、壁46は、集合部45を壁46に対して第1出口35側の第1空間47と壁46に対して第2出口36側の第2空間48とに、第1空間47と第2空間48との間で冷却水が行き来しないように分断している。そして、壁46に対して第1空間47側のラジエータ内流路は、第1空間47を介して第1空間47に臨む第1出口35と連通し、壁46に対して第2空間48側のラジエータ内流路は、第2空間48を介して第2空間48に臨む第2出口36と連通している。第1出口35と連通するラジエータ内流路の本数は、第2出口36と連通するラジエータ内流路の本数よりも多い。
ラジエータ32内に流入した冷却水は、分配部44から各ラジエータ内流路に流入し、ラジエータ内流路を流通する。ラジエータ32に対向して、ラジエータファン49が設けられており、主として車両1の停車時には、各ラジエータ内流路を流通する冷却水がラジエータファン49からの送風により冷却される。車両1の走行時は、ラジエータファン49が作動していなくても、各ラジエータ内流路を流通する冷却水が走行風により冷却される。そして、ラジエータ内流路の一部を流通する冷却水は、ラジエータ内流路から集合部45の第1空間47に流出し、さらに第1出口35から第1低温流路34に流出する。ラジエータ内流路の他の一部を流通する冷却水は、ラジエータ内流路から集合部45の第2空間48に流出し、さらに第2出口36から第2低温流路41に流出する。
第2低温流路41を流通する冷却水は、オイルクーラ16およびヒータコア42をこの順に経由する。冷却水がオイルクーラ16を経由することにより、冷却水とオイルクーラ16との間で熱交換が行われて、オイルクーラ16が冷却または加温され、冷却水が昇温または降温する。また、冷却水がヒータコア42を経由することにより、冷却水とヒータコア42との間で熱交換が行われて、ヒータコア42が加温され、冷却水が降温する。そして、ヒータコア42を通過した冷却水は、第1サーモスタットバルブ43を介して第1低温流路34に流入し、第1低温流路34を流れる冷却水に合流する。
高温流路38の途中部には、第2サーモスタットバルブ51が介装されている。第2サーモスタットバルブ51には、第1分岐路52の一端が接続されている。第1分岐路52の他端は、第2低温流路41の途中部であって、オイルクーラ16とラジエータ32との間に接続されている。
また、高温流路38の途中部であって、エンジン11と第2サーモスタットバルブ51との間には、第2分岐路53の一端が高温流路38から分岐して接続されている。第2分岐路53は、EGRクーラ14およびスロットルボディ13をこの順に経由し、第2分岐路53の他端は、第2低温流路41の途中部であって、ヒータコア42と第1サーモスタットバルブ43との間に接続されている。
第2分岐路53を流通する冷却水は、EGRクーラ14およびスロットルボディ13をこの順に経由した後、第2低温流路41に流入し、第2低温流路41を流れる冷却水に合流する。冷却水がEGRクーラ14を経由することにより、冷却水とEGRクーラ14(EGR通路を流通する排ガス)と間で熱交換が行われて、EGRクーラ14が冷却または加温され、冷却水が昇温または降温する。また、冷却水がスロットルボディ13を経由することにより、スロットルボディ13が冷却水から受熱し、スロットルボディ13が加温される。
また、ラジエータ32には、調圧弁54を介して、リザーブタンク(R/T)55が接続されている。ラジエータ32内の圧力が上昇すると、調圧弁54の主圧弁が開いて、ラジエータ32内の冷却水がリザーブタンク55に流入して貯留される。ラジエータ32内の圧力が低下すると、調圧弁54の負圧弁が開いて、リザーブタンク55内の冷却水がラジエータ32内に供給される。
<サーモスタットバルブの動作>
第1サーモスタットバルブ43は、冷却水の温度が第1設定温度以下の状態で、第1低温流路34を流れてくる冷却水を阻止し、第2低温流路41を流れてくる冷却水を受け入れる。一方、冷却水の温度が第1設定温度よりも高い状態では、第1サーモスタットバルブ43は、第1低温流路34を流れてくる冷却水および第2低温流路41を流れてくる冷却水の両方を受け入れる。
第2サーモスタットバルブ51は、冷却水の温度が第2設定温度以下の状態で、高温流路38を流れてくる冷却水を受け入れて、その冷却水を第1分岐路52に流出させる。一方、冷却水の温度が第2設定温度よりも高い状態では、第2サーモスタットバルブ51は、高温流路38を流れてくる冷却水を受け入れて、その冷却水を高温流路38の下流側に流出させる。
第1設定温度は、第2設定温度よりも高い温度に設定されている。
冷却水の温度が第2設定温度以下の状態では、ウォータポンプ31が駆動されると、図1に白抜き矢印で示されるように、エンジン11のウォータジャケットから高温流路38に流出する冷却水が第2サーモスタットバルブ51を介して第1分岐路52に流入し、第1分岐路52を流通する冷却水が第2低温流路41に流入する。ラジエータ32内に壁46が設けられているので、ウォータポンプ31が駆動されていても、第2低温流路41内の冷却水がラジエータ32に吸い込まれない。そのため、第2低温流路41に流入した冷却水は、第2低温流路41をオイルクーラ16に向けて流れ、オイルクーラ16およびヒータコア42を経由して、第2低温流路41から第1サーモスタットバルブ43を介して第1低温流路34に流入する。これにより、冷却水の温度が第2設定温度以下の状態では、エンジン11とオイルクーラ16との間で冷却水が循環し、ラジエータ32を冷却水が流通しない。そのため、冷却水の温度が速やかに上昇する。
冷却水の温度が第2設定温度よりも高く、第1設定温度以下の状態では、図2に白抜き矢印で示されるように、エンジン11のウォータジャケットから高温流路38に流出する冷却水が第2サーモスタットバルブ51を介して高温流路38の下流側に流入し、高温流路38を流通する冷却水がラジエータ32に流入する。第1サーモスタットバルブ43により、第1低温流路34におけるラジエータ32と第1サーモスタットバルブ43との間での冷却水の流通が阻止されるので、ラジエータ32内に流入した冷却水は、ラジエータ32から第2低温流路41に流出する。第2低温流路41を流通する冷却水は、オイルクーラ16およびヒータコア42を経由して、第2低温流路41から第1サーモスタットバルブ43を介して第1低温流路34に流入する。これにより、冷却水の温度が第1設定温度以下の状態では、ラジエータ32から流出する冷却水がオイルクーラ16およびヒータコア42を経由した後にエンジン11に供給される。
冷却水の温度が第1設定温度よりも高い状態では、図3に白抜き矢印で示されるように、エンジン11のウォータジャケットから高温流路38に流出する冷却水が第2サーモスタットバルブ51を介して高温流路38の下流側に流入し、高温流路38を流通する冷却水がラジエータ32に流入する。第1サーモスタットバルブ43が第1低温流路34を流れてくる冷却水および第2低温流路41を流れてくる冷却水の両方を受け入れる状態であるから、ラジエータ32内に流入した冷却水は、ラジエータ32から第1低温流路34および第2低温流路41の両方に流出する。第1低温流路34を流通する冷却水は、第1サーモスタットバルブ43を通過して、第1低温流路34からエンジン11のウォータジャケットに流入する。一方、第2低温流路41を流通する冷却水は、オイルクーラ16およびヒータコア42を経由して、第2低温流路41から第1サーモスタットバルブ43を介して第1低温流路34に流入し、第1低温流路34をラジエータ32から流れてくる冷却水に合流する。これにより、冷却水の温度が第1設定温度よりも高い状態では、ラジエータ32から流出する冷却水がエンジン11およびオイルクーラ16に並行して供給される。そのため、エンジン11およびオイルクーラ16が冷却水により効果的に冷却される。
<PCU冷却系>
PCU冷却系22は、ウォータポンプ(W/P)61の作動により、冷却水をPCU17とラジエータ62との間で循環させる。
具体的には、PCU冷却系22は、冷却水が流通する循環路63を備えている。循環路63は、一端がラジエータ62の入口64に接続され、途中部がPCU17を経由して、他端がラジエータ62の出口65に接続されている。ウォータポンプ61は、循環路63におけるPCU17を経由する部分とラジエータ62の入口64との間に介装されている。また、循環路63には、PCU17を経由する部分とウォータポンプ61との間に、冷却水を貯留するためのリザーブタンク(R/T)66が介装されている。
ウォータポンプ61が駆動されると、リザーブタンク66から冷却水が吸い出されて、その冷却水が循環路63を流通する。冷却水は、循環路63からラジエータ62の入口64を介してラジエータ62内に流入し、ラジエータ62内を冷却水が入口64から出口65に向けて流通する。ラジエータ62に対向して、ラジエータファン67が設けられており、主として車両1の停車時には、各ラジエータ62内を流通する冷却水がラジエータファン67からの送風により冷却される。車両1の走行時は、ラジエータファン49が作動していなくても、各ラジエータ内流路を流通する冷却水が走行風により冷却される。そして、ラジエータ62内を流通する冷却水は、出口65から循環路63に流出する。ラジエータ62の出口65から循環路63に流出する冷却水は、PCU17を経由するときに、PCU17との間で熱交換を行う。この熱交換により、PCU17が冷却され、冷却水が昇温する。PCU17を経由した冷却水は、リザーブタンク66に流入する。
PCU冷却系22を循環する冷却水の温度は、エンジン冷却系21を循環する冷却水の温度よりも低い。すなわち、PCU17は、エンジン11およびトランスアクスル15よりも熱に弱いため、エンジン冷却系21は、エンジン11を通過後の冷却水の温度が所定の第1温度(たとえば、約105℃)になるように設計され、PCU冷却系22は、PCU17を通過後の冷却水の温度が第1温度よりも低い第2温度(たとえば、65℃)になるように設計されている。
<作用効果>
以上のように、エンジン11とラジエータ32との間で循環する冷却水は、エンジン11およびラジエータ32以外に、エンジン11とは別に設けられたモータジェネレータ12を含むトランスアクスル15と熱交換する。この熱交換により、冷却水がトランスアクスル15からの排熱を受けて昇温する。
よって、冷間始動時にエンジン11を運転させなくても、冷却水を速やかに昇温させることができる。その結果、冷却水の昇温のためのエンジン11の運転による燃費率の低下を抑制できる。また、冷間始動時にエンジン11を速やかに昇温させることができるので、エンジン11のフリクションが大きい状態が長く続くことを抑制でき、フリクションロスの低減による燃費率の向上を図ることができる。さらに、その速やかに昇温する冷却水がエアコンディショナのヒータコア42を経由するので、冷間始動時にヒータコア42を速やかに昇温させることができる、その結果、エアコンディショナのヒータの効きが悪い状態が続くことを抑制でき、車室内の空調の快適性の向上を図ることができる。
また、ラジエータ32からエンジン11に流れる流路として、第1低温流路34と第2低温流路41とが別個に設けられている。ラジエータ32における冷却水の流通方向の下流端には、その上流側から流れてくる冷却水を第1低温流路34と第2低温流路41とに分流させる壁46が設けられている。これにより、ラジエータ32に冷却水を流入させる流入路が1つであっても、ラジエータ32を流通する冷却水を第1低温流路34と第2低温流路41とに分けて流すことができるので、第1低温流路34用の流入路と第2低温流路41用の流入路とを別個に設けてラジエータ32に接続しなくてよい。よって、エンジン冷却系21の回路構成が簡素ですみ、エンジン冷却系21を安価に構成できる。
<変形例>
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、他の形態で実施することもできる。
たとえば、トランスアクスル15で使用されるオイルをエンジン11にも使用することにより、冷間始動時のエンジン11のより速やかな昇温を図ることができる。
また、トランスアクスル15に搭載されるモータジェネレータ12の個数は、1個であってもよいし、2個以上であってもよい。また、トランスアクスル15に含まれる駆動源は、モータジェネレータ12に限らず、単なるモータであってもよいし、車両1の走行用の駆動源に限らず、エアコンディショナの電動コンプレッサなど、熱源となる駆動源であればよい。
その他、前述の構成には、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
1:車両
11:エンジン
12:モータジェネレータ(駆動源)
15:トランスアクスル(駆動機構)
21:エンジン冷却系(熱交換系)
32:ラジエータ
34:第1低温流路(第1流路)
41:第2低温流路(第2流路)
46:壁

Claims (1)

  1. エンジンとは別の駆動源を含む駆動機構が搭載されている車両において、前記エンジンとラジエータとの間で冷媒を循環させて、前記エンジンおよび前記ラジエータと前記冷媒との間で熱交換させる熱交換系であって、
    前記ラジエータから前記エンジンに向けて前記冷媒が流れる第1流路と、
    前記第1流路とは別に設けられ、前記ラジエータから前記エンジンに向けて前記冷媒が流れる第2流路とを含み、
    前記ラジエータには、前記冷媒の流通方向の下流端に、上流側から流れてくる前記冷媒を前記第1流路と前記第2流路とに分流させる壁が設けられており、
    前記第1流路は、前記駆動機構を経由しない系統であり、
    前記第2流路は、前記駆動機構を経由する系統であり、
    前記冷媒が前記第1流路および前記第2流路の両方を流れる状態と、前記冷媒が前記第1流路を流れずに、前記冷媒が前記第2流路を流れる状態とに切り替えられる、車両の熱交換系。
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