JP7012907B2 - 乱気流検出装置及び乱気流検出方法 - Google Patents

乱気流検出装置及び乱気流検出方法 Download PDF

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Description

この発明は、渦の強度を算出する乱気流検出装置及び乱気流検出方法に関するものである。
航空機の後方に発生する気流である後方乱気流は、翼の上面の空気圧力と、翼の下面の空気圧力との差によって発生する渦が、航空機の後方に残ることで形成されるものである。
後続の航空機が、先行の航空機の後方乱気流に突入すると、後続の航空機は、激しい揺れ又は急激なロールが生じて、操縦不能な状態に陥ることがある。したがって、後方乱気流の位置及び強度を検出することは、航空機の安全を確保する上で重要である。
以下の特許文献1には、ドップラ速度分布から、風速ベクトルが最大となる円の半径を検出することで、後方乱気流の位置及び強度を算出する乱気流検出装置が開示されている。
特開2003-172778号公報
特許文献1に開示されている乱気流検出装置では、後方乱気流である渦の強度等を算出する際に取得するドップラ速度分布が、渦が下降しているときに、下向き方向に渦を走査することで取得されたドップラ速度分布であれば、風速ベクトルが最大となる円の半径が、実際の渦の半径よりも大きくなる。
また、渦が下降しているときに、上向き方向に渦を走査することで取得されたドップラ速度分布であれば、風速ベクトルが最大となる円の半径が、実際の渦の半径よりも小さくなる。
一方、渦が上昇しているときに、下向き方向に渦を走査することで取得されたドップラ速度分布であれば、風速ベクトルが最大となる円の半径が、実際の渦の半径よりも小さくなる。
また、渦が上昇しているときに、上向き方向に渦を走査することで取得されたドップラ速度分布であれば、風速ベクトルが最大となる円の半径が、実際の渦の半径よりも大きくなる。
したがって、渦が上昇又は下降している場合、風速ベクトルが最大となる円の半径が、実際の渦の半径と異なるため、風速ベクトルが最大となる円の半径に基づいて、渦の強度を推定すると、強度を誤推定してしまうことがあるという課題があった。
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、渦が上昇又は下降している場合でも、渦の強度の誤推定を防ぐことができる乱気流検出装置及び乱気流検出方法を得ることを目的とする。
この発明に係る乱気流検出装置は、乱気流である渦が第1の走査方向に走査されたときに、第1の風方向で渦のドップラ速度がピークとなる第1のドップラ速度が観測された第1の観測位置と、渦が第1の走査方向に走査されたときに、第1の風方向と反対の方向である第2の風方向で渦のドップラ速度がピークとなる第2のドップラ速度が観測された第2の観測位置と、渦が第2の走査方向に走査されたときに、第2の風方向で渦のドップラ速度がピークとなる第3のドップラ速度が観測された第3の観測位置と、渦が第2の走査方向に走査されたときに、第1の風方向で渦のドップラ速度がピークとなる第4のドップラ速度が観測された第4の観測位置とを用いて、渦の半径を算出する渦パラメータ算出部と、渦パラメータ算出部により算出された半径と、第1のドップラ速度と、第2のドップラ速度と、第3のドップラ速度と、第4のドップラ速度とを用いて、渦の強度を算出する強度算出部とを備えるようにしたものである。
この発明によれば、渦が上昇又は下降している場合でも、渦の強度の誤推定を防ぐことができる。
実施の形態1に係る乱気流検出装置を示す構成図である。 実施の形態1に係る乱気流検出装置の信号処理部3を示す構成図である。 実施の形態1に係る乱気流検出装置の信号処理部3に含まれている乱気流パラメータ推定部13を示す構成図である。 実施の形態1に係る乱気流検出装置の信号処理部3のハードウェアを示すハードウェア構成図である。 信号処理部3がソフトウェア又はファームウェア等によって実現される場合のコンピュータのハードウェア構成図である。 信号処理部3における乱気流パラメータ推定部13の処理手順を示すフローチャートである。 図7Aは、乱気流である渦が下降しているときに、渦が第1の走査方向に走査された場合の第1の見かけ上の渦の直径と、実際の渦の直径とを示す説明図、図7Bは、乱気流である渦が下降しているときに、渦が第2の走査方向に走査された場合の第2の見かけ上の渦の直径と、実際の渦の直径とを示す説明図である。 位置速度検出部21により検出される第1の観測位置p1、第2の観測位置p2、第3の観測位置p3及び第4の観測位置p4を示す説明図である。 実施の形態2に係る乱気流検出装置の信号処理部3に含まれている乱気流パラメータ推定部13を示す構成図である。 実施の形態2に係る乱気流検出装置の信号処理部3のハードウェアを示すハードウェア構成図である。 第1の見かけ上の渦に対する複数の同心円Ca1~Ca4と、第2の見かけ上の渦に対する複数の同心円Cb1~Cb4とを示す説明図である。 実施の形態3に係る乱気流検出装置の信号処理部3に含まれている乱気流パラメータ推定部13を示す構成図である。 実施の形態3に係る乱気流検出装置の信号処理部3のハードウェアを示すハードウェア構成図である。 実施の形態4に係る乱気流検出装置の信号処理部3に含まれている乱気流パラメータ推定部13を示す構成図である。 実施の形態4に係る乱気流検出装置の信号処理部3のハードウェアを示すハードウェア構成図である。 実施の形態5に係る乱気流検出装置の信号処理部3に含まれている乱気流パラメータ推定部13を示す構成図である。 実施の形態5に係る乱気流検出装置の信号処理部3のハードウェアを示すハードウェア構成図である。
以下、この発明をより詳細に説明するために、この発明を実施するための形態について、添付の図面に従って説明する。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係る乱気流検出装置を示す構成図である。
図2は、実施の形態1に係る乱気流検出装置の信号処理部3を示す構成図である。
図3は、実施の形態1に係る乱気流検出装置の信号処理部3に含まれている乱気流パラメータ推定部13を示す構成図である。
図4は、実施の形態1に係る乱気流検出装置の信号処理部3のハードウェアを示すハードウェア構成図である。
図1から図3において、パルス送受信部1は、望遠鏡及び反射鏡を備えている。
パルス送受信部1は、送受信処理部2から出力された送信パルス信号を、送信光パルスとして空間に放射する。パルス送受信部1から放射された送信光パルスは、大気中の微粒子によって反射される。
微粒子によって反射された送信光パルスは、反射光パルスとして、パルス送受信部1に受信される。
パルス送受信部1は、反射光パルスを受信すると、反射光パルスの受信信号を送受信処理部2に出力する。
送信光パルスが反射された位置の風速に応じて、反射光パルスにドップラ効果が生じるため、反射光パルスの周波数は、ドップラ効果による偏移を受ける。
パルス送受信部1は、送信光パルスを空間に放射する際、送信光パルスを収束させるために望遠鏡を用いている。
パルス送受信部1は、渦を第1の走査方向又は第2の走査方向に走査する際、送信光パルスの放射方向を切り替えるために反射鏡を用いている。
図1に示す乱気流検出装置では、第1の走査方向が、高高度から低高度への下向き方向であるとし、第2の走査方向が、低高度から高高度への上向き方向であるとする。しかし、これは一例に過ぎず、第1の走査方向が、上向き方向であって、第2の走査方向が、下向き方向であってもよい。
図1に示す乱気流検出装置では、パルス送受信部1が、i番目の観測期間中、渦を第1の走査方向に走査し、(i+1)番目の観測期間中、渦を第2の走査方向に走査するものとする。iは、正の整数である。
図1に示す乱気流検出装置では、パルス送受信部1が、光パルスを送受信している。しかし、これは一例に過ぎず、パルス送受信部1が、電波のパルスを送受信するものであってもよいし、音波のパルスを送受信するものであってもよい。また、送信光パルスの放射方向を切り替える構成としては、反射鏡に限らず、パルス送受信部1の方向を機械的に変化させるものであってもよい。
送受信処理部2は、送信パルス信号を生成し、送信パルス信号をパルス送受信部1に出力する。
送受信処理部2は、パルス送受信部1から出力された受信信号に対する信号処理を実施する。
受信信号に対する信号処理としては、受信信号を増幅する増幅処理、受信信号の周波数を低減する周波数変換処理、受信信号をアナログ信号からデジタル信号に変換するアナログデジタル変換等が考えられる。
送受信処理部2は、信号処理後の受信信号を信号処理部3に出力する。
信号処理部3は、ドップラ速度算出部11、基準位置検出部12及び乱気流パラメータ推定部13を備えている。
信号処理部3は、送受信処理部2から出力された受信信号に基づいて、乱気流である渦を検出し、乱気流の検出結果として、渦の位置及び渦の強度等を外部に出力する。
ドップラ速度算出部11は、例えば、図4に示すドップラ速度算出回路31によって実現される。
ドップラ速度算出部11は、i番目の観測期間中、送信光パルスの放射方向が切り替えられる毎に、送受信処理部2から出力された受信信号を取得する。
ドップラ速度算出部11は、i番目の観測期間中に取得した複数の受信信号を例えばFFT(Fast Fourier Transform)することで、複数の受信信号のそれぞれを周波数領域の信号に変換する。
ドップラ速度算出部11は、i番目の観測期間中のそれぞれの周波数領域の信号からドップラ速度を算出することにより、ドップラ風速の空間分布であるドップラ速度分布(i)を算出する。
ドップラ速度算出部11は、(i+1)番目の観測期間中、送信光パルスの放射方向が切り替えられる毎に、送受信処理部2から出力された受信信号を取得する。
ドップラ速度算出部11は、(i+1)番目の観測期間中に取得した複数の受信信号を例えばFFTすることで、複数の受信信号のそれぞれを周波数領域の信号に変換する。
ドップラ速度算出部11は、(i+1)番目の観測期間中のそれぞれの周波数領域の信号からドップラ速度を算出することにより、ドップラ風速の空間分布であるドップラ速度分布(i+1)を算出する。
ドップラ速度算出部11は、ドップラ速度分布(i)及びドップラ速度分布(i+1)のそれぞれを基準位置検出部12及び乱気流パラメータ推定部13のそれぞれに出力する。
基準位置検出部12は、例えば、図4に示す基準位置検出回路32によって実現される。
基準位置検出部12は、ドップラ速度算出部11から出力されたドップラ速度分布(i)に基づいて、i番目の観測期間における乱気流の基準位置(i)を算出する。
基準位置検出部12は、ドップラ速度算出部11から出力されたドップラ速度分布(i+1)に基づいて、(i+1)番目の観測期間における乱気流の基準位置(i+1)を算出する。
例えば、発生している渦が1つであれば、基準位置(i)及び基準位置(i+1)のそれぞれは、渦の中心位置付近である。
基準位置検出部12は、基準位置(i)及び基準位置(i+1)のそれぞれを乱気流パラメータ推定部13に出力する。
乱気流の基準位置を算出する処理自体は、例えば、以下の特許文献2にも記載されている公知の技術であるため、詳細な説明を省略する。
[特許文献2] 特開2000-310680号公報
乱気流パラメータ推定部13は、位置速度検出部21、位置速度格納部22、渦パラメータ算出部23及び強度算出部24を備えている。
乱気流パラメータ推定部13は、ドップラ速度算出部11から出力されたドップラ速度分布(i)及びドップラ速度分布(i+1)と、基準位置検出部12から出力された乱気流の基準位置(i)及び基準位置(i+1)とに基づいて、乱気流である渦を検出する。
乱気流パラメータ推定部13は、乱気流の検出結果として、渦の位置及び渦の強度等を外部に出力する。
位置速度検出部21は、例えば、図4に示す位置速度検出回路33によって実現される。
位置速度検出部21は、ドップラ速度算出部11から出力されたドップラ速度分布(i)及びドップラ速度分布(i+1)のそれぞれを取得する。
位置速度検出部21は、基準位置検出部12から出力された基準位置(i)及び基準位置(i+1)のそれぞれを取得する。
位置速度検出部21は、ドップラ速度分布(i)に含まれているドップラ速度の中から、第1の風方向でピークとなっているドップラ速度を第1のドップラ速度V1として検出する。
位置速度検出部21は、第1の風方向でピークとなっているドップラ速度が複数ある場合、複数のドップラ速度のそれぞれが観測された位置の中で、乱気流の基準位置(i)から最も近い位置に対応するドップラ速度を第1のドップラ速度V1として検出する。
位置速度検出部21は、ドップラ速度分布(i)から、第1のドップラ速度V1が観測された位置を第1の観測位置p1として検出する。
位置速度検出部21は、第1のドップラ速度V1が観測された第1の観測時刻t1、第1の観測位置p1及び第1のドップラ速度V1の組を位置速度格納部22に格納させる。
位置速度検出部21は、第1の観測時刻t1及び第1の観測位置p1のそれぞれを渦パラメータ算出部23に出力し、第1のドップラ速度V1を強度算出部24に出力する。
第1の風方向と第2の風方向とは、反対の方向である。
図1に示す乱気流検出装置では、第1の風方向が、背景風に対して、追い風方向であり、第2の風方向が、背景風に対して、向かい風方向である。しかし、これは一例に過ぎず、第1の風方向が、背景風に対して、向かい風方向であって、第2の風方向が、背景風に対して、追い風方向であってもよい。
位置速度検出部21は、ドップラ速度分布(i)に含まれているドップラ速度の中から、第2の風方向でピークとなっているドップラ速度を第2のドップラ速度V2として検出する。
位置速度検出部21は、第2の風方向でピークとなっているドップラ速度が複数ある場合、複数のドップラ速度のそれぞれが観測された位置の中で、乱気流の基準位置(i)から最も近い位置に対応するドップラ速度を第2のドップラ速度V2として検出する。
位置速度検出部21は、ドップラ速度分布(i)から、第2のドップラ速度V2が観測された位置を第2の観測位置p2として検出する。
位置速度検出部21は、第2のドップラ速度V2が観測された第2の観測時刻t2、第2の観測位置p2及び第2のドップラ速度V2の組を位置速度格納部22に格納させる。
位置速度検出部21は、第2の観測時刻t2及び第2の観測位置p2のそれぞれを渦パラメータ算出部23に出力し、第2のドップラ速度V2を強度算出部24に出力する。
第1の風方向の検出後に第2の風方向の検出が行われた場合、第1の観測時刻t1は、第2の観測時刻t2よりも過去の時刻である。また、第1の観測位置p1の高度は、第2の観測位置p2の高度よりも高いものとする。
位置速度検出部21は、ドップラ速度分布(i+1)に含まれているドップラ速度の中から、第2の風方向でピークとなっているドップラ速度を第3のドップラ速度V3として検出する。
位置速度検出部21は、第2の風方向でピークとなっているドップラ速度が複数ある場合、複数のドップラ速度のそれぞれが観測された位置の中で、乱気流の基準位置(i+1)から最も近い位置に対応するドップラ速度を第3のドップラ速度V3として検出する。
位置速度検出部21は、ドップラ速度分布(i+1)から、第3のドップラ速度V3が観測された位置を第3の観測位置p3として検出する。
位置速度検出部21は、第3のドップラ速度V3が観測された第3の観測時刻t3、第3の観測位置p3及び第3のドップラ速度V3の組を位置速度格納部22に格納させる。
位置速度検出部21は、第3の観測時刻t3及び第3の観測位置p3のそれぞれを渦パラメータ算出部23に出力し、第3のドップラ速度V3を強度算出部24に出力する。
位置速度検出部21は、ドップラ速度分布(i+1)に含まれているドップラ速度の中から、第1の風方向でピークとなっているドップラ速度を第4のドップラ速度V4として検出する。
位置速度検出部21は、第1の風方向でピークとなっているドップラ速度が複数ある場合、複数のドップラ速度のそれぞれが観測された位置の中で、乱気流の基準位置(i+1)から最も近い位置に対応するドップラ速度を第4のドップラ速度V4として検出する。
位置速度検出部21は、ドップラ速度分布(i+1)から、第4のドップラ速度V4が観測された位置を第4の観測位置p4として検出する。
位置速度検出部21は、第4のドップラ速度V4が観測された第4の観測時刻t4、第4の観測位置p4及び第4のドップラ速度V4の組を位置速度格納部22に格納させる。
位置速度検出部21は、第4の観測時刻t4及び第4の観測位置p4のそれぞれを渦パラメータ算出部23に出力し、第4のドップラ速度V4を強度算出部24に出力する。
第3の風方向の検出後に第4の風方向の検出が行われた場合、第3の観測時刻t3は、第4の観測時刻t4よりも過去の時刻である。また、第3の観測位置p3の高度は、第4の観測位置p4の高度よりも低いものとする。
位置速度格納部22は、例えば、図4に示す位置速度格納回路34によって実現される。
位置速度格納部22は、第1の観測時刻t1、第1の観測位置p1及び第1のドップラ速度V1の組を格納し、第2の観測時刻t2、第2の観測位置p2及び第2のドップラ速度V2の組を格納する。
また、位置速度格納部22は、第3の観測時刻t3、第3の観測位置p3及び第3のドップラ速度V3の組を格納し、第4の観測時刻t4、第4の観測位置p4及び第4のドップラ速度V4の組を格納する。
渦パラメータ算出部23は、例えば、図4に示す渦パラメータ算出回路35によって実現される。
渦パラメータ算出部23は、渦が第1の走査方向に走査されてから、渦が第2の走査方向に走査される場合、位置速度格納部22から、第1の観測時刻t1、第1の観測位置p1、第2の観測時刻t2及び第2の観測位置p2のそれぞれを取得する。また、渦パラメータ算出部23は、位置速度検出部21から、第3の観測時刻t3、第3の観測位置p3、第4の観測時刻t4及び第4の観測位置p4のそれぞれを取得する。
渦パラメータ算出部23は、渦が第2の走査方向に走査されてから、渦が第1の走査方向に走査される場合、位置速度格納部22から、第3の観測時刻t3、第3の観測位置p3、第4の観測時刻t4及び第4の観測位置p4のそれぞれを取得する。また、渦パラメータ算出部23は、位置速度検出部21から、第1の観測時刻t1、第1の観測位置p1、第2の観測時刻t2及び第2の観測位置p2のそれぞれを取得する。
渦パラメータ算出部23は、第1の観測位置p1、第2の観測位置p2、第3の観測位置p3、第4の観測位置p4、第1の観測時刻t1、第2の観測時刻t2、第3の観測時刻t3及び第4の観測時刻t4を用いて、渦の半径rを算出する。
また、渦パラメータ算出部23は、第1の観測位置p1、第2の観測位置p2、第3の観測位置p3、第4の観測位置p4、第1の観測時刻t1、第2の観測時刻t2、第3の観測時刻t3及び第4の観測時刻t4を用いて、渦の移動速度Vdsを算出する。
また、渦パラメータ算出部23は、第1の観測位置p1と第2の観測位置p2とを用いて、渦の位置(x0,y0)を算出し、又は、第3の観測位置p3と第4の観測位置p4とを用いて、渦の位置(x0,y0)を算出する。
渦パラメータ算出部23は、渦の半径r、渦の移動速度Vds及び渦の位置(x0,y0)のそれぞれを強度算出部24に出力する。
強度算出部24は、例えば、図4に示す強度算出回路36によって実現される。
強度算出部24は、渦が第1の走査方向に走査されてから、渦が第2の走査方向に走査される場合、位置速度格納部22から、第1のドップラ速度V1及び第2のドップラ速度V2のそれぞれを取得する。また、強度算出部24は、位置速度検出部21から、第3のドップラ速度V3及び第4のドップラ速度V4のそれぞれを取得する。
強度算出部24は、渦が第2の走査方向に走査されてから、渦が第1の走査方向に走査される場合、位置速度格納部22から、第3のドップラ速度V3及び第4のドップラ速度V4のそれぞれを取得する。また、強度算出部24は、位置速度検出部21から、第1のドップラ速度V1及び第2のドップラ速度V2のそれぞれを取得する。
強度算出部24は、渦パラメータ算出部23により算出された半径rと、第1のドップラ速度V1と、第2のドップラ速度V2と、第3のドップラ速度V3と、第4のドップラ速度V4とを用いて、渦の強度Γ(r)を算出する。渦の強度Γ(r)は、渦の循環と呼ばれることがある。
強度算出部24は、乱気流の検出結果として、算出した渦の強度Γ(r)と、渦パラメータ算出部23から出力された渦の移動速度Vdsと、渦パラメータ算出部23から出力された渦の位置(x0,y0)とを外部に出力する。
図2及び図3では、信号処理部3の構成要素であるドップラ速度算出部11、基準位置検出部12、位置速度検出部21、位置速度格納部22、渦パラメータ算出部23及び強度算出部24のそれぞれが、図4に示すような専用のハードウェアによって実現されるものを想定している。即ち、信号処理部3が、ドップラ速度算出回路31、基準位置検出回路32、位置速度検出回路33、位置速度格納回路34、渦パラメータ算出回路35及び強度算出回路36によって実現されるものを想定している。
ここで、位置速度格納回路34は、例えば、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)等の不揮発性又は揮発性の半導体メモリ、磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ミニディスク、あるいは、DVD(Digital Versatile Disc)が該当する。
また、ドップラ速度算出回路31、基準位置検出回路32、位置速度検出回路33、渦パラメータ算出回路35及び強度算出回路36のそれぞれは、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、又は、これらを組み合わせたものが該当する。
信号処理部3の構成要素は、専用のハードウェアによって実現されるものに限るものではなく、信号処理部3がソフトウェア、ファームウェア、又は、ソフトウェアとファームウェアとの組み合わせによって実現されるものであってもよい。
ソフトウェア又はファームウェアは、プログラムとして、コンピュータのメモリに格納される。コンピュータは、プログラムを実行するハードウェアを意味し、例えば、CPU(Central Processing Unit)、中央処理装置、処理装置、演算装置、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、プロセッサ、あるいは、DSP(Digital Signal Processor)が該当する。
図5は、信号処理部3がソフトウェア又はファームウェア等によって実現される場合のコンピュータのハードウェア構成図である。
信号処理部3がソフトウェア又はファームウェア等によって実現される場合、位置速度格納部22がコンピュータのメモリ51上に構成される。ドップラ速度算出部11、基準位置検出部12、位置速度検出部21、渦パラメータ算出部23及び強度算出部24の処理手順をコンピュータに実行させるためのプログラムがメモリ51に格納される。そして、コンピュータのプロセッサ52がメモリ51に格納されているプログラムを実行する。
図6は、信号処理部3における乱気流パラメータ推定部13の処理手順を示すフローチャートである。
また、図4では、信号処理部3の構成要素のそれぞれが専用のハードウェアによって実現される例を示し、図5では、信号処理部3がソフトウェア又はファームウェア等によって実現される例を示している。しかし、これは一例に過ぎず、信号処理部3における一部の構成要素が専用のハードウェアによって実現され、残りの構成要素がソフトウェア又はファームウェア等によって実現されるものであってもよい。
図7Aは、乱気流である渦が下降しているときに、渦が第1の走査方向に走査された場合の第1の見かけ上の渦の直径と、実際の渦の直径とを示す説明図である。
渦が下降しているときに、第1の走査方向に渦を走査することで、渦のドップラ速度がピークとなる観測位置を特定し、特定した観測位置から求められる第1の見かけ上の渦の直径は、図7Aに示すように、実際の渦の直径よりも大きくなる。
図7Bは、乱気流である渦が下降しているときに、渦が第2の走査方向に走査された場合の第2の見かけ上の渦の直径と、実際の渦の直径とを示す説明図である。
渦が下降しているときに、第2の走査方向に渦を走査することで、渦のドップラ速度がピークとなる観測位置を特定し、特定した観測位置から求められる第2の見かけ上の渦の直径は、図7Bに示すように、実際の渦の直径よりも小さくなる。
次に、図1に示す乱気流検出装置の動作について説明する。
図1に示す乱気流検出装置では、説明の便宜上、乱気流である渦が下降している例を説明する。
図1に示す乱気流検出装置では、単一の渦の位置及び強度を推定する場合について説明する。同時に2つ以上の渦が発生する場合は、渦毎に推定を行う。
また、図1に示す乱気流検出装置では、パルス送受信部1が航空機の飛行経路を横方向から観測する位置に設置されており、パルス送受信部1が、主に飛行経路に垂直な面内を上下方向にビーム走査を行う例を説明する。
ただし、これは一例に過ぎず、パルス送受信部1が、飛行経路の直下、又は、飛行経路の上方に設置されていてもよい。
まず、送受信処理部2は、送信パルス信号を生成し、送信パルス信号をパルス送受信部1に出力する。
i番目の観測期間では、パルス送受信部1は、渦を第1の走査方向に走査するため、送信光パルスの放射方向を高高度の方向から低高度の方向に順次切り替えながら、送信パルス信号を送信光パルスとして空間に繰り返し放射する。
(i+1)番目の観測期間では、パルス送受信部1は、渦を第2の走査方向に走査するため、送信光パルスの放射方向を低高度の方向から高高度の方向に順次切り替えながら、送信パルス信号を送信光パルスとして空間に繰り返し放射する。
ここでは、説明の便宜上、(i+1)番目の観測期間が、最新の観測期間であり、i番目の観測期間が、最新の観測期間よりも1つ前の観測期間であるものとする。
パルス送受信部1から放射された送信光パルスは、大気中の微粒子によって反射され、微粒子によって反射された送信光パルスは、反射光パルスとして、パルス送受信部1に受信される。
パルス送受信部1は、反射光パルスを受信すると、反射光パルスの受信信号を送受信処理部2に出力する。
送信光パルスが反射された位置の風速に応じて、反射光パルスにドップラ効果が生じるため、反射光パルスの周波数は、ドップラ効果による偏移を受けている。
送受信処理部2は、パルス送受信部1から受信信号を受けると、受信信号に対する信号処理を実施する。
受信信号に対する信号処理としては、受信信号を増幅する増幅処理、受信信号の周波数を低減する周波数変換処理、受信信号をアナログ信号からデジタル信号に変換するアナログデジタル変換等が考えられる。
送受信処理部2は、信号処理後の受信信号を信号処理部3に出力する。
信号処理部3のドップラ速度算出部11は、i番目の観測期間中、送信光パルスの放射方向が切り替えられる毎に、送受信処理部2から出力された受信信号を取得する。
ドップラ速度算出部11は、i番目の観測期間中に取得した複数の受信信号を例えばFFTすることで、複数の受信信号のそれぞれを周波数領域の信号に変換する。
ドップラ速度算出部11は、i番目の観測期間中のそれぞれの周波数領域の信号からドップラ速度を算出することにより、ドップラ速度分布(i)を算出する(図6のステップST1)。
周波数領域の信号からドップラ周波数を求める処理及びドップラ周波数からドップラ速度を算出する処理のそれぞれは、公知の技術であるため詳細な説明を省略する。
ドップラ速度分布(i)には、算出したドップラ速度のほかに、ドップラ速度が観測された位置である観測位置を示す情報が含まれている。
ドップラ速度算出部11は、ドップラ速度分布(i)を基準位置検出部12及び乱気流パラメータ推定部13のそれぞれに出力する。
ドップラ速度算出部11は、(i+1)番目の観測期間中、送信光パルスの放射方向が切り替えられる毎に、送受信処理部2から出力された受信信号を取得する。
ドップラ速度算出部11は、(i+1)番目の観測期間中に取得した複数の受信信号を例えばFFTすることで、複数の受信信号のそれぞれを周波数領域の信号に変換する。
ドップラ速度算出部11は、(i+1)番目の観測期間中のそれぞれの周波数領域の信号からドップラ速度を算出することにより、ドップラ速度分布(i+1)を算出する(図6のステップST1)。
ドップラ速度算出部11は、ドップラ速度分布(i+1)を基準位置検出部12及び乱気流パラメータ推定部13のそれぞれに出力する。
基準位置検出部12は、ドップラ速度算出部11からドップラ速度分布(i)を受けると、ドップラ速度分布(i)に基づいて、乱気流の基準位置(i)を算出する(図6のステップST2)。
例えば、発生している渦が1つであれば、乱気流の基準位置(i)は、渦の中心位置付近である。ただし、基準位置検出部12は、渦の中心位置を正確に算出するものではないため、乱気流の基準位置(i)が、渦の中心位置からずれていることがある。
基準位置検出部12は、算出した乱気流の基準位置(i)を乱気流パラメータ推定部13に出力する。
基準位置検出部12は、ドップラ速度算出部11からドップラ速度分布(i+1)を受けると、ドップラ速度分布(i+1)に基づいて、乱気流の基準位置(i+1)を算出する(図6のステップST2)。
基準位置検出部12は、算出した乱気流の基準位置(i+1)を乱気流パラメータ推定部13に出力する。
乱気流パラメータ推定部13の位置速度検出部21は、ドップラ速度分布(i)に含まれているドップラ速度の中で、乱気流の基準位置(i)を起点にして、ドップラ速度が第1の風方向で最初にピークが現れている位置である第1の観測位置p1を検出する(図6のステップST3)。
また、位置速度検出部21は、ドップラ速度分布(i)に含まれているドップラ速度の中で、乱気流の基準位置(i)を起点にして、ドップラ速度が第2の風方向で最初にピークが現れている位置である第2の観測位置p2を検出する(図6のステップST3)。
第1の観測位置p1の高度は、第2の観測位置p2の高度よりも高いものとする。
位置速度検出部21は、ドップラ速度分布(i+1)に含まれているドップラ速度の中で、乱気流の基準位置(i+1)を起点にして、ドップラ速度が第2の風方向で最初にピークが現れている位置である第3の観測位置p3を検出する(図6のステップST3)。
また、位置速度検出部21は、ドップラ速度分布(i+1)に含まれているドップラ速度の中で、乱気流の基準位置(i+1)を起点にして、ドップラ速度が第1の風方向で最初にピークが現れている位置である第4の観測位置p4を検出する(図6のステップST3)。
第3の観測位置p3の高度は、第4の観測位置p4の高度よりも低いものとする。
図8は、位置速度検出部21により検出される第1の観測位置p1、第2の観測位置p2、第3の観測位置p3及び第4の観測位置p4を示す説明図である。
第1の観測位置p1及び第2の観測位置p2のそれぞれは、半径がr’の第1の見かけ上の渦の円周上の位置である。第3の観測位置p3及び第4の観測位置p4のそれぞれは、半径がr”の第2の見かけ上の渦の円周上の位置である。
以下、位置速度検出部21の検出処理を具体的に説明する。
i番目の観測期間では、位置速度検出部21は、ドップラ速度分布(i)に含まれているドップラ速度の中から、図8に示すように、第1の風方向でピークとなっているドップラ速度を第1のドップラ速度V1として検出する。
位置速度検出部21は、第1の風方向でピークとなっているドップラ速度が複数ある場合、複数のドップラ速度が観測された位置の中で、乱気流の基準位置(i)から最も近い位置に対応するドップラ速度を第1のドップラ速度V1として検出する。
また、位置速度検出部21は、ドップラ速度分布(i)から、第1のドップラ速度V1が観測された位置を第1の観測位置p1として検出する。p1=(x1,y1)であり、x1は、第1の観測位置p1のx座標、y1は、第1の観測位置p1のy座標である。
位置速度検出部21は、第1のドップラ速度V1が観測された第1の観測時刻t1、第1の観測位置(x1,y1)及び第1のドップラ速度V1の組を位置速度格納部22に格納させる。
位置速度検出部21は、第1の観測時刻t1及び第1の観測位置(x1,y1)のそれぞれを渦パラメータ算出部23に出力し、第1のドップラ速度V1を強度算出部24に出力する。
i番目の観測期間では、位置速度検出部21は、ドップラ速度分布(i)に含まれているドップラ速度の中から、図8に示すように、第2の風方向でピークとなっているドップラ速度を第2のドップラ速度V2として検出する。
位置速度検出部21は、第2の風方向でピークとなっているドップラ速度が複数ある場合、複数のドップラ速度が観測された位置の中で、乱気流の基準位置(i)から最も近い位置に対応するドップラ速度を第2のドップラ速度V2として検出する。
また、位置速度検出部21は、ドップラ速度分布(i)から、第2のドップラ速度V2が観測された位置を第2の観測位置p2として検出する。p2=(x2,y2)であり、x2は、第2の観測位置p2のx座標、y2は、第2の観測位置p2のy座標である。
位置速度検出部21は、第2のドップラ速度V2が観測された第2の観測時刻t2、第2の観測位置(x2,y2)及び第2のドップラ速度V2の組を位置速度格納部22に格納させる。
位置速度検出部21は、第2の観測時刻t2及び第2の観測位置(x2,y2)のそれぞれを渦パラメータ算出部23に出力し、第2のドップラ速度V2を強度算出部24に出力する。
(i+1)番目の観測期間では、位置速度検出部21は、ドップラ速度分布(i+1)に含まれているドップラ速度の中から、図8に示すように、第2の風方向でピークとなっているドップラ速度を第3のドップラ速度V3として検出する。
位置速度検出部21は、第2の風方向でピークとなっているドップラ速度が複数ある場合、複数のドップラ速度が観測された位置の中で、乱気流の基準位置(i+1)から最も近い位置に対応するドップラ速度を第3のドップラ速度V3として検出する。
また、位置速度検出部21は、ドップラ速度分布(i+1)から、第3のドップラ速度V3が観測された位置を第3の観測位置p3として検出する。p3=(x3,y3)であり、x3は、第3の観測位置p3のx座標、y3は、第3の観測位置p3のy座標である。
位置速度検出部21は、第3のドップラ速度V3が観測された第3の観測時刻t3、第3の観測位置(x3,y3)及び第3のドップラ速度V3の組を位置速度格納部22に格納させる。
位置速度検出部21は、第3の観測時刻t3及び第3の観測位置(x3,y3)のそれぞれを渦パラメータ算出部23に出力し、第2のドップラ速度V3を強度算出部24に出力する。
(i+1)番目の観測期間では、位置速度検出部21は、ドップラ速度分布(i+1)に含まれているドップラ速度の中から、図8に示すように、第1の風方向でピークとなっているドップラ速度を第4のドップラ速度V4として検出する。
位置速度検出部21は、第1の風方向でピークとなっているドップラ速度が複数ある場合、複数のドップラ速度が観測された位置の中で、乱気流の基準位置(i+1)から最も近い位置に対応するドップラ速度を第4のドップラ速度V4として検出する。
また、位置速度検出部21は、ドップラ速度分布(i+1)から、第4のドップラ速度V4が観測された位置を第4の観測位置p4として検出する。p4=(x4,y4)であり、x4は、第4の観測位置p4のx座標、y4は、第4の観測位置p4のy座標である。
位置速度検出部21は、第4のドップラ速度V4が観測された第4の観測時刻t4、第4の観測位置(x4,y4)及び第4のドップラ速度V4の組を位置速度格納部22に格納させる。
位置速度検出部21は、第4の観測時刻t4及び第4の観測位置(x4,y4)のそれぞれを渦パラメータ算出部23に出力し、第4のドップラ速度V4を強度算出部24に出力する。
渦パラメータ算出部23は、(i+1)番目の観測期間が最新の観測期間であるため、位置速度格納部22から、i番目の観測期間の情報として、第1の観測時刻t1、第1の観測位置(x1,y1)、第2の観測時刻t2及び第2の観測位置(x2,y2)のそれぞれを取得する。
渦パラメータ算出部23は、位置速度検出部21から、(i+1)番目の観測期間の情報として、第3の観測時刻t3、第3の観測位置(x3,y3)、第4の観測時刻t4及び第4の観測位置(x4,y4)のそれぞれを取得する。
渦パラメータ算出部23は、第1の観測位置(x1,y1)のy座標y1、第2の観測位置(x2,y2)のy座標y2、第3の観測位置(x3,y3)のy座標y3、第4の観測位置(x4,y4)のy座標y4、第1の観測時刻t1、第2の観測時刻t2、第3の観測時刻t3及び第4の観測時刻t4を用いて、以下の式(1)に示すように、実際の渦の半径rを算出する(図6のステップST4)。

Figure 0007012907000001

渦パラメータ算出部23は、算出した実際の渦の半径rを強度算出部24に出力する。
また、渦パラメータ算出部23は、第1の観測位置(x1,y1)のy座標y1、第2の観測位置(x2,y2)のy座標y2、第3の観測位置(x3,y3)のy座標y3、第4の観測位置(x4,y4)のy座標y4、第1の観測時刻t1、第2の観測時刻t2、第3の観測時刻t3及び第4の観測時刻t4を用いて、以下の式(2)に示すように、実際の渦の移動速度Vdsを算出する(図6のステップST5)。

Figure 0007012907000002

渦パラメータ算出部23は、算出した実際の渦の移動速度Vdsを強度算出部24に出力する。
式(1)及び式(2)では、第1の観測位置のy座標y1をi番目の観測期間の渦の最高高度、第2の観測位置のy座標y2をi番目の観測期間の渦の最低高度と仮定し、第3の観測位置のy座標y3を(i+1)番目の観測期間の渦の最低高度、第4の観測位置のy座標y4を(i+1)番目の観測期間の渦の最高高度と仮定している。しかし、例えば、渦を下方から観測した場合など、渦の鉛直方向の観測位置が取得できない場合は、(y1-y2)をi番目の観測期間の渦の直径、(y4-y3)を(i+1)番目の観測期間の渦の直径として式(1)及び式(2)を適用するようにしてもよい。
渦パラメータ算出部23は、第1の観測位置(x1,y1)と第2の観測位置(x2,y2)とを用いて、実際の渦の位置(x0,y0)を算出する(図6のステップST6)。実際の渦の位置(x0,y0)は、実際の渦の中心位置である。
以下、渦パラメータ算出部23による実際の渦の位置(x0,y0)の算出処理を具体的に説明する。
渦パラメータ算出部23は、第1の観測位置(x1,y1)のy座標y1と、第2の観測位置(x2,y2)のy座標y2とを用いて、以下の式(3)に示すように、実際の渦の位置のy座標y0を算出する。

Figure 0007012907000003
渦パラメータ算出部23は、第1の観測位置(x1,y1)のx座標x1と、第2の観測位置(x2,y2)のx座標x2とを用いて、以下の式(4)に示すように、実際の渦の位置のx座標x0を算出する。

Figure 0007012907000004

渦パラメータ算出部23は、実際の渦の位置(x0,y0)を強度算出部24に出力する。
ここでは、渦パラメータ算出部23が、第1の観測位置(x1,y1)と第2の観測位置(x2,y2)とを用いて、実際の渦の位置(x0,y0)を算出している。しかし、これは一例に過ぎず、渦パラメータ算出部23が、以下の式(5)及び式(6)に示すように、第3の観測位置(x3,y3)と第4の観測位置(x4,y4)とを用いて、実際の渦の位置(x0,y0)を算出するようにしてもよい。

Figure 0007012907000005


Figure 0007012907000006
強度算出部24は、(i+1)番目の観測期間が最新の観測期間であるため、位置速度格納部22から、i番目の観測期間の情報として、第1のドップラ速度V1及び第2のドップラ速度V2のそれぞれを取得する。
強度算出部24は、位置速度検出部21から、(i+1)番目の観測期間の情報として、第3のドップラ速度V3及び第4のドップラ速度V4のそれぞれを取得する。
次に、強度算出部24は、以下の式(7)に示すように、第1のドップラ速度V1と、第2のドップラ速度V2と、第3のドップラ速度V3と、第2のドップラ速度V4との平均値Vaveを算出する。

Figure 0007012907000007
強度算出部24は、渦パラメータ算出部23により算出された半径rと、平均値Vaveとを用いて、以下の式(8)に示すように、実際の渦の強度Γ(r)を算出する(図6のステップST7)。

Γ(r)=2πrVave (8)

式(8)において、πは、円周率である。
強度算出部24は、乱気流の検出結果として、算出した実際の渦の強度Γ(r)と、渦パラメータ算出部23から出力された実際の渦の移動速度Vdsと、渦パラメータ算出部23から出力された実際の渦の位置(x0,y0)とを外部に出力する。
以上の実施の形態1では、乱気流である渦が第1の走査方向に走査されたときに、第1の風方向で渦のドップラ速度がピークとなる第1のドップラ速度が観測された第1の観測位置と、渦が第1の走査方向に走査されたときに、第1の風方向と反対の方向である第2の風方向で渦のドップラ速度がピークとなる第2のドップラ速度が観測された第2の観測位置と、渦が第1の走査方向と反対の方向である第2の走査方向に走査されたときに、第2の風方向で渦のドップラ速度がピークとなる第3のドップラ速度が観測された第3の観測位置と、渦が第2の走査方向に走査されたときに、第1の風方向で渦のドップラ速度がピークとなる第4のドップラ速度が観測された第4の観測位置とを用いて、渦の半径を算出する渦パラメータ算出部23と、渦パラメータ算出部23により算出された半径と、第1のドップラ速度と、第2のドップラ速度と、第3のドップラ速度と、第4のドップラ速度とを用いて、渦の強度を算出する強度算出部24とを備えるように、乱気流検出装置を構成した。したがって、乱気流検出装置は、渦が上昇又は下降している場合でも、渦の強度の誤推定を防ぐことができる。
図1に示す乱気流検出装置では、強度算出部24が、第1のドップラ速度V1と、第2のドップラ速度V2と、第3のドップラ速度V3と、第2のドップラ速度V4との平均値Vaveを用いて、実際の渦の強度Γ(r)を算出している。
しかし、これは一例に過ぎず、強度算出部24が、以下の式(9)に示すように、第1のドップラ速度V1と、第2のドップラ速度V2と、第3のドップラ速度V3と、第4のドップラ速度V4との中で、最も大きなドップラ速度Vmaxと、渦パラメータ算出部23により算出された半径rとを用いて、実際の渦の強度Γ(r)を算出するようにしてもよい。

Γ(r)=2πrVmax (9)

強度算出部24が、最も大きなドップラ速度Vmaxを用いて、実際の渦の強度Γ(r)を算出することで、瞬間的に大きくなっている実際の渦の強度Γ(r)を得ることができる。
図1に示す乱気流検出装置では、ドップラ速度算出部11が、i番目の観測期間中のドップラ速度分布(i)と、(i+1)番目の観測期間中のドップラ速度分布(i+1)とを算出している。
そして、乱気流パラメータ推定部13が、ドップラ速度分布(i)及びドップラ速度分布(i+1)のそれぞれに基づいて、実際の渦を検出している。
しかし、第1の走査方向に渦の走査が1回だけ行われ、未だ、第2の走査方向に渦の走査が行われていない段階では、ドップラ速度算出部11が、1番目の観測期間中のドップラ速度分布(1)を算出していても、2番目の観測期間中のドップラ速度分布(2)を算出していない。
当該段階では、乱気流パラメータ推定部13が、ドップラ速度分布(1)に基づいて、実際の渦を検出する。
以下、乱気流パラメータ推定部13による実際の渦の検出処理を具体的に説明する。
位置速度検出部21は、ドップラ速度分布(1)に含まれているドップラ速度の中から、第1の風方向でピークとなっているドップラ速度を第1のドップラ速度V1として検出する。
また、位置速度検出部21は、ドップラ速度分布(1)から、第1のドップラ速度V1が観測された位置を第1の観測位置p1として検出する。p1=(x1,y1)である。
位置速度検出部21は、第1の観測位置(x1,y1)を渦パラメータ算出部23に出力し、第1のドップラ速度V1を強度算出部24に出力する。
位置速度検出部21は、ドップラ速度分布(1)に含まれているドップラ速度の中から、第2の風方向でピークとなっているドップラ速度を第2のドップラ速度V2として検出する。
また、位置速度検出部21は、ドップラ速度分布(1)から、第1のドップラ速度V2が観測された位置を第2の観測位置p2として検出する。p2=(x2,y2)である。
位置速度検出部21は、第2の観測位置(x2,y2)を渦パラメータ算出部23に出力し、第2のドップラ速度V2を強度算出部24に出力する。
渦パラメータ算出部23は、位置速度検出部21から出力された第1の観測位置(x1,y1)のy座標y1と、第2の観測位置(x2,y2)のy座標y2とを用いて、以下の式(10)に示すように、実際の渦の半径rを算出する。

Figure 0007012907000008

渦パラメータ算出部23は、算出した実際の渦の半径rを強度算出部24に出力する。
強度算出部24は、位置速度検出部21から出力された第1のドップラ速度V1及び第2のドップラ速度V2のそれぞれを取得する。
強度算出部24は、以下の式(11)に示すように、第1のドップラ速度V1と、第2のドップラ速度V2との平均値Vaveを算出する。

Figure 0007012907000009

強度算出部24は、渦パラメータ算出部23により算出された半径rと、平均値Vaveとを用いて、式(8)に示すように、実際の渦の強度Γ(r)を算出する。
または、強度算出部24は、第1のドップラ速度V1と、第2のドップラ速度V2との中で、最も大きなドップラ速度Vmaxと、渦パラメータ算出部23により算出された半径rとを用いて、式(9)に示すように、実際の渦の強度Γ(r)を算出する。
実施の形態2.
実施の形態2では、第1のドップラ速度V1、第2のドップラ速度V2、第3のドップラ速度V3及び第4のドップラ速度V4を用いる代わりに、見かけ上の渦に対する複数の同心円におけるそれぞれの円周上のドップラ速度を用いて、実際の渦の強度Γ(r)を算出する乱気流検出装置について説明する。
実施の形態2に係る乱気流検出装置の構成は、実施の形態1に係る乱気流検出装置の構成と同様であり、実施の形態2に係る乱気流検出装置の構成図は、図1である。
実施の形態2に係る乱気流検出装置の信号処理部3の構成は、実施の形態1に係る乱気流検出装置の信号処理部3の構成と同様であり、実施の形態2に係る乱気流検出装置の信号処理部3の構成図は、図2である。
図9は、実施の形態2に係る乱気流検出装置の信号処理部3に含まれている乱気流パラメータ推定部13を示す構成図である。
図10は、実施の形態2に係る乱気流検出装置の信号処理部3のハードウェアを示すハードウェア構成図である。
図9及び図10において、図3及び図4と同一符号は同一又は相当部分を示すので説明を省略する。
図11は、第1の見かけ上の渦に対する複数の同心円Ca1~Ca4と、第2の見かけ上の渦に対する複数の同心円Cb1~Cb4とを示す説明図である。
同心円Ca1~Ca4は、第1の見かけ上の渦の外円である。同心円Ca1~Ca4におけるそれぞれの半径ra1~ra4は、互いに異なっており、第1の見かけ上の渦の半径r’よりも大きい。
同心円Cb1~Cb4は、第2の見かけ上の渦の外円である。同心円Cb1~Cb4におけるそれぞれの半径rb1~rb4は、互いに異なっており、第2の見かけ上の渦の半径r”よりも大きい。
図11では、第1の見かけ上の渦に対する複数の同心円が、Ca1~Ca4の4つである例を示している。しかし、これは一例に過ぎず、第1の見かけ上の渦に対する複数の同心円は、2つ以上であればよく、4つに限るものではない。また、図11では、第2の見かけ上の渦に対する複数の同心円が、Cb1~Cb4の4つである例を示している。しかし、これは一例に過ぎず、第2の見かけ上の渦に対する複数の同心円は、2つ以上であればよく、4つに限るものではない。
ドップラ速度検出部25は、例えば、図10に示すドップラ速度検出回路37によって実現される。
ドップラ速度検出部25は、ドップラ速度分布(i)から、第1の見かけ上の渦に対する複数の同心円Ca1~Ca4におけるそれぞれのドップラ速度Va1~Va4を検出する。
ドップラ速度検出部25は、同心円Ca1~Ca4におけるそれぞれの半径ra1~ra4と、同心円Ca1~Ca4におけるそれぞれのドップラ速度Va1~Va4とを強度算出部26に出力する。
ドップラ速度検出部25は、ドップラ速度分布(i+1)から、第2の見かけ上の渦に対する複数の同心円Cb1~Cb4におけるそれぞれのドップラ速度Vb1~Vb4を検出する。
ドップラ速度検出部25は、同心円Cb1~Cb4におけるそれぞれの半径rb1~rb4と、同心円Cb1~Cb4におけるそれぞれのドップラ速度Vb1~Vb4とを強度算出部26に出力する。
強度算出部26は、例えば、図10に示す強度算出回路38によって実現される。
強度算出部26は、ドップラ速度検出部25から、同心円Ca1~Ca4におけるそれぞれの半径ra1~ra4と、同心円Ca1~Ca4におけるそれぞれのドップラ速度Va1~Va4と、同心円Cb1~Cb4におけるそれぞれの半径rb1~rb4と、同心円Cb1~Cb4におけるそれぞれのドップラ速度Vb1~Vb4とを取得する。
強度算出部26は、半径ra1~ra4と、ドップラ速度Va1~Va4と、半径rb1~rb4と、ドップラ速度Vb1~Vb4とを用いて、実際の渦の強度Γ(r)を算出する。
図2及び図9では、信号処理部3の構成要素であるドップラ速度算出部11、基準位置検出部12、位置速度検出部21、位置速度格納部22、渦パラメータ算出部23、ドップラ速度検出部25及び強度算出部26のそれぞれが、図10に示すような専用のハードウェアによって実現されるものを想定している。即ち、信号処理部3が、ドップラ速度算出回路31、基準位置検出回路32、位置速度検出回路33、位置速度格納回路34、渦パラメータ算出回路35、ドップラ速度検出回路37及び強度算出回路38によって実現されるものを想定している。
ここで、ドップラ速度検出回路37及び強度算出回路38のそれぞれは、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC、FPGA、又は、これらを組み合わせたものが該当する。
信号処理部3の構成要素は、専用のハードウェアによって実現されるものに限るものではなく、信号処理部3がソフトウェア、ファームウェア、又は、ソフトウェアとファームウェアとの組み合わせによって実現されるものであってもよい。
信号処理部3がソフトウェア又はファームウェア等によって実現される場合、位置速度格納部22が図5に示すコンピュータのメモリ51上に構成される。ドップラ速度算出部11、基準位置検出部12、位置速度検出部21、渦パラメータ算出部23、ドップラ速度検出部25及び強度算出部26の処理手順をコンピュータに実行させるためのプログラムがメモリ51に格納される。そして、図5に示すプロセッサ52がメモリ51に格納されているプログラムを実行する。
次に、図9に示す乱気流検出装置の動作について説明する。
ただし、乱気流パラメータ推定部13以外は、図1に示す乱気流検出装置と同様であるため、ここでは、乱気流パラメータ推定部13の動作についてのみ説明する。
渦パラメータ算出部23は、実施の形態1と同様に、実際の渦の半径rを算出し、実際の渦の移動速度Vdsを算出する。
また、渦パラメータ算出部23は、実施の形態1と同様に、実際の渦の位置(x0,y0)を算出する。
渦パラメータ算出部23は、算出した実際の渦の半径rをドップラ速度検出部25及び強度算出部26のそれぞれに出力し、算出した実際の渦の移動速度Vds及び実際の渦の位置(x0,y0)のそれぞれを強度算出部26に出力する。
ドップラ速度検出部25は、渦パラメータ算出部23から、実際の渦の半径rを取得する。
ドップラ速度検出部25は、(i+1)番目の観測期間が最新の観測期間であるため、位置速度格納部22から、第1の観測位置p1及び第2の観測位置p2のそれぞれを取得し、位置速度検出部21から、第3の観測位置p3及び第4の観測位置p4のそれぞれを取得する。
ドップラ速度検出部25は、渦パラメータ算出部23から、実際の渦の半径rを受けると、以下の式(12)及び式(13)に示すように、速度がピークとなる渦の半径rよりも大きい半径r1と、半径r1よりも大きい半径r2とを設定する。

r1=α×r (12)
r2=β×r (13)

式(12)において、α,βは、航空機の翼の大きさ等によって決定される定数である。定数α,βは、ドップラ速度検出部25の内部メモリに格納されていてもよいし、図9に示す乱気流検出装置の外部から与えられるものであってもよい。
半径r1は、ドップラ速度検出部25によって、例えば、5mに設定され、半径r2は、ドップラ速度検出部25によって、例えば、15mに設定される。
ドップラ速度検出部25は、以下の式(14)及び式(15)に示すように、半径r1、半径r2、第1の観測位置p1のy座標y1及び第2の観測位置p2のy座標y2を用いて、第1の見かけ上の渦に対する複数の同心円Cにおける最小の半径raminと、最大の半径ramaxとを算出する。

Figure 0007012907000010
ドップラ速度検出部25は、複数の同心円Cにおける最小の半径raminを半径ra1、最大の半径ramaxを半径ra4に設定する。
また、ドップラ速度検出部25は、最小の半径raminと最大の半径ramaxとの間の半径として、例えば、半径ra2、半径ra3のそれぞれを設定する。ra1<ra2<ra3<ra4である。
半径ra1と半径ra2との間隔と、半径ra2と半径ra3との間隔と、半径ra3と半径ra4との間隔とは、均等であってもよいし、不均等であってもよい。それぞれの半径間の間隔は、例えば、1mに設定される。
ドップラ速度検出部25は、以下の式(16)及び式(17)に示すように、半径r1、半径r2、第3の観測位置p3のy座標y3及び第4の観測位置p4のy座標y4を用いて、第2の見かけ上の渦に対する複数の同心円Cにおける最小の半径rbminと、最大の半径rbmaxとを算出する。

Figure 0007012907000011
ドップラ速度検出部25は、複数の同心円Cにおける最小の半径rbminを半径rb1、最大の半径rbmaxを半径rb4に設定する。
また、ドップラ速度検出部25は、最小の半径rbminと最大の半径rbmaxとの間の半径として、例えば、半径rb2、半径rb3のそれぞれを設定する。rb1<rb2<rb3<rb4である。
半径rb1と半径rb2との間隔と、半径rb2と半径rb3との間隔と、半径rb3と半径rb4との間隔とは、均等であってもよいし、不均等であってもよい。それぞれの半径間の間隔は、例えば、1mに設定される。
ドップラ速度検出部25は、ドップラ速度分布(i)から、同心円Ca1~Ca4におけるそれぞれの円周上の位置Pa1,1、Pa1,2、Pa2,1、Pa2,2、Pa3,1、Pa3,2、Pa4,1、Pa4,2のドップラ速度Va1,1、Va1,2、Va2,1、Va2,2、Va3,1、Va3,2、Va4,1、Va4,2を検出する。
ドップラ速度検出部25は、ドップラ速度Va1,1、Va1,2、Va2,1、Va2,2、Va3,1、Va3,2、Va4,1、Va4,2のそれぞれを強度算出部26に出力する。
ドップラ速度検出部25は、ドップラ速度分布(i+1)から、同心円Cb1~Cb4におけるそれぞれの円周上の位置Pb1,1、Pb1,2、Pb2,1、Pb2,2、Pb3,1、Pb3,2、Pb4,1、Pb4,2のドップラ速度Vb1,1、Vb1,2、Vb2,1、Vb2,2、Vb3,1、Vb3,2、Vb4,1、Vb4,2を検出する。
ドップラ速度検出部25は、ドップラ速度Vb1,1、Vb1,2、Vb2,1、Vb2,2、Vb3,1、Vb3,2、Vb4,1、Vb4,2のそれぞれを強度算出部26に出力する。
強度算出部26は、以下の式(18)に示すように、ドップラ速度Va1,1、Va1,2、Va2,1、Va2,2、Va3,1、Va3,2、Va4,1、Va4,2の平均値Vaveを算出する。
Figure 0007012907000012
強度算出部26は、渦パラメータ算出部23により算出された半径rと、平均値Vaveとを用いて、式(8)に示すように、実際の渦の強度Γ(r)を算出する。
強度算出部26は、乱気流の検出結果として、算出した実際の渦の強度Γ(r)と、渦パラメータ算出部23から出力された実際の渦の移動速度Vdsと、渦パラメータ算出部23から出力された実際の渦の位置(x0,y0)とを外部に出力する。
しかし、これは一例に過ぎず、強度算出部26が、半径r1よりも大きく、半径r2よりも小さい複数の渦の半径と、複数の渦のそれぞれの半径に対応するドップラ速度とから求めた渦の強度を平均して、実際の渦の強度Γr1-r2を算出してもよい。i番目の観測期間では、半径r1よりも大きく、半径r2よりも小さい区間は、半径raminよりも大きく、半径ramaxよりも小さい区間となる。そのため、区間[ramin,ramax]に含まれるn個の半径raiと、半径raiに対応するドップラ速度V(rai)とから算出した渦の強度をΓ(rai)=2πraiV(rai)とする。nは、2以上の整数である。また、(i+1)番目の観測期間では、区間[rbmin,rbmax]に含まれるn個の半径rbiと、半径rbiに対応するドップラ速度V(rbi)とから算出した渦の強度をΓ(rbi)=2πrbiV(rbi)とする。nは、2以上の整数である。そして、強度算出部26は、渦の強度Γ(rai)と渦の強度Γ(rbi)とを平均して、実際の渦の強度Γr1-r2を算出する。
以上の実施の形態2では、強度算出部26が、第1のドップラ速度と、第2のドップラ速度と、第3のドップラ速度と、第4のドップラ速度とを用いる代わりに、第1の見かけ上の渦に対する複数の同心円におけるそれぞれの円周上のドップラ速度と、第2の見かけ上の渦に対する複数の同心円におけるそれぞれの円周上のドップラ速度とを用いて、実際の渦の強度を算出するように、乱気流検出装置を構成した。したがって、乱気流検出装置は、渦が上昇又は下降している場合でも、渦の強度の誤推定を防ぐことができる。
実施の形態3.
実施の形態3では、第1の観測位置p1と第4の観測位置p4との差分が閾値Th以内であり、かつ、第2の観測位置p2と第3の観測位置p3との差分が閾値Th以内であれば、渦の変位が小さい旨を示す変位小情報を出力する変位判定部27を備える乱気流検出装置について説明する。渦の変位は、ビーム走査方向の変位を意味する。
実施の形態3に係る乱気流検出装置の構成は、実施の形態1に係る乱気流検出装置の構成と同様であり、実施の形態3に係る乱気流検出装置の構成図は、図1である。
実施の形態3に係る乱気流検出装置の信号処理部3の構成は、実施の形態1に係る乱気流検出装置の信号処理部3の構成と同様であり、実施の形態3に係る乱気流検出装置の信号処理部3の構成図は、図2である。
図12は、実施の形態3に係る乱気流検出装置の信号処理部3に含まれている乱気流パラメータ推定部13を示す構成図である。
図13は、実施の形態3に係る乱気流検出装置の信号処理部3のハードウェアを示すハードウェア構成図である。
図12及び図13において、図3及び図4と同一符号は同一又は相当部分を示すので説明を省略する。
変位判定部27は、例えば、図13に示す変位判定回路39によって実現される。
変位判定部27は、渦が第1の走査方向に走査されてから、渦が第2の走査方向に走査される場合、位置速度格納部22から、第1の観測位置p1及び第2の観測位置p2のそれぞれを取得する。また、変位判定部27は、位置速度検出部21から、第3の観測位置p3及び第4の観測位置p4のそれぞれを取得する。
変位判定部27は、第1の観測位置p1と第4の観測位置p4との差分が閾値Th以内であり、かつ、第2の観測位置p2と第3の観測位置p3との差分が閾値Th以内であれば、渦の変位が小さい旨を示す変位小情報を渦パラメータ算出部28及び強度算出部24のそれぞれに出力する。
変位判定部27は、第1の観測位置p1と第4の観測位置p4との差分が閾値Thよりも大きいとき、又は、第2の観測位置p2と第3の観測位置p3との差分が閾値Thよりも大きいときには、渦の変位が大きい旨を示す変位大情報を渦パラメータ算出部28及び強度算出部24のそれぞれに出力する。
閾値Thは、例えば、変位判定部27の内部メモリに格納されていてもよいし、図12に示す乱気流検出装置の外部から与えられるものであってもよい。
渦パラメータ算出部28は、例えば、図13に示す渦パラメータ算出回路40によって実現される。
渦パラメータ算出部28は、変位判定部27から変位大情報が出力されていれば、図3に示す渦パラメータ算出部23と同様に、第1の観測位置p1から第4の観測位置p4におけるそれぞれのy座標y1,y2,y3,y4と、第1の観測時刻t1と、第2の観測時刻t2と、第3の観測時刻t3と、第4の観測時刻t4とを用いて、実際の渦の半径rを算出する。
渦パラメータ算出部28は、変位判定部27から変位小情報が出力されていれば、第1の観測位置p1のy座標y1及び第2の観測位置p2のy座標y2、又は、第3の観測位置p3のy座標y3及び第4の観測位置p4のy座標y4を用いて、実際の渦の半径rを算出する。
渦パラメータ算出部28は、算出した実際の渦の半径rを強度算出部24に出力する。
また、渦パラメータ算出部28は、図3に示す渦パラメータ算出部23と同様に、第1の観測位置p1から第4の観測位置p4におけるそれぞれのy座標y1,y2,y3,y4と、第1の観測時刻t1と、第2の観測時刻t2と、第3の観測時刻t3と、第4の観測時刻t4とを用いて、実際の渦の移動速度Vdsを算出する。
また、渦パラメータ算出部28は、図3に示す渦パラメータ算出部23と同様に、第1の観測位置p1及び第2の観測位置p2、又は、第3の観測位置p3及び第4の観測位置p4から、実際の渦の位置(x0,y0)を算出する。
渦パラメータ算出部28は、算出した実際の渦の移動速度Vds及び実際の渦の位置(x0,y0)のそれぞれを強度算出部24に出力する。
図2及び図12では、信号処理部3の構成要素であるドップラ速度算出部11、基準位置検出部12、位置速度検出部21、位置速度格納部22、変位判定部27、渦パラメータ算出部28及び強度算出部24のそれぞれが、図13に示すような専用のハードウェアによって実現されるものを想定している。即ち、信号処理部3が、ドップラ速度算出回路31、基準位置検出回路32、位置速度検出回路33、位置速度格納回路34、変位判定回路39、渦パラメータ算出回路40及び強度算出回路36によって実現されるものを想定している。
ここで、変位判定回路39及び渦パラメータ算出回路40のそれぞれは、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC、FPGA、又は、これらを組み合わせたものが該当する。
信号処理部3の構成要素は、専用のハードウェアによって実現されるものに限るものではなく、信号処理部3がソフトウェア、ファームウェア、又は、ソフトウェアとファームウェアとの組み合わせによって実現されるものであってもよい。
信号処理部3がソフトウェア又はファームウェア等によって実現される場合、位置速度格納部22が図5に示すコンピュータのメモリ51上に構成される。ドップラ速度算出部11、基準位置検出部12、位置速度検出部21、変位判定部27、渦パラメータ算出部28及び強度算出部24の処理手順をコンピュータに実行させるためのプログラムが図5に示すメモリ51に格納される。そして、図5に示すプロセッサ52がメモリ51に格納されているプログラムを実行する。
次に、図12に示す乱気流検出装置の動作について説明する。
変位判定部27及び渦パラメータ算出部28以外は、図1に示す乱気流検出装置と同様であるため、ここでは、主に、変位判定部27及び渦パラメータ算出部28の動作について説明する。
図1に示す乱気流検出装置では、渦パラメータ算出部23が、i番目の観測期間中のドップラ速度分布(i)から得られる第1の観測位置p1及び第2の観測位置p2と、(i+1)番目の観測期間中のドップラ速度分布(i+1)から得られる第3の観測位置p3及び第4の観測位置p4とを用いて、実際の渦の半径rを算出している。
しかし、渦の変位が小さい状況下では、図3に示す渦パラメータ算出部23が、式(1)によって半径rを算出すると、式(1)の分母が0に近くなって、半径rの算出精度が劣化することがある。
渦の変位が小さい状況下では、渦パラメータ算出部28が、第1の観測位置p1及び第2の観測位置p2、又は、第3の観測位置p3及び第4の観測位置p4から、実際の渦の半径rを算出することで、半径rの算出精度の劣化を抑える。
具体的には、以下の通りである。
変位判定部27は、(i+1)番目の観測期間が最新の観測期間であるため、位置速度格納部22から、第1の観測位置p1及び第2の観測位置p2のそれぞれを取得し、位置速度検出部21から、第3の観測位置p3及び第4の観測位置p4のそれぞれを取得する。
変位判定部27は、以下の式(19)に示すように、第1の観測位置p1のy座標y1と、第4の観測位置p4のy座標y4との差分Δp1-4を算出する。
Δp1-4=|y1-y4| (19)

変位判定部27は、以下の式(20)に示すように、第2の観測位置p2のy座標y2と、第3の観測位置p3のy座標y3との差分Δp2-3とを算出する。

Δp2-3=|y2-y3| (20)
変位判定部27は、以下の式(21)に示すように、差分Δp1-4が閾値Th以内であり、かつ、差分Δp2-3が閾値Th以内であれば、渦の変位が小さい旨を示す変位小情報を渦パラメータ算出部28及び強度算出部24のそれぞれに出力する。

Δp1-4≦Th AND Δp2-3≦Th (21)

変位判定部27は、以下の式(22)に示すように、差分Δp1-4が閾値Thよりも大きいとき、又は、差分Δp2-3が閾値Thよりも大きいときは、渦の変位が大きい旨を示す変位大情報を渦パラメータ算出部28及び強度算出部24のそれぞれに出力する。

Δp1-4>Th OR Δp2-3>Th (22)
渦パラメータ算出部28は、変位判定部27から変位大情報が出力されていれば、図3に示す渦パラメータ算出部23と同様に、第1の観測位置p1から第4の観測位置p4におけるそれぞれのy座標y1,y2,y3,y4と、第1の観測時刻t1と、第2の観測時刻t2と、第3の観測時刻t3と、第4の観測時刻t4とを用いて、実際の渦の半径rを算出する。
渦パラメータ算出部28は、変位判定部27から変位小情報が出力されていれば、以下の式(23)に示すように、第1の観測位置p1のy座標y1及び第2の観測位置p2のy座標y2、又は、第3の観測位置p3のy座標y3及び第4の観測位置p4のy座標y4を用いて、実際の渦の半径rを算出する。
Figure 0007012907000013
渦パラメータ算出部28は、算出した実際の渦の半径rを強度算出部24に出力する。
強度算出部24は、変位判定部27から変位大情報が出力されると、実施の形態1と同様に、実際の渦の強度Γ(r)を算出する。
強度算出部24は、変位判定部27から変位小情報が出力されると、以下の式(24)に示すように、第1のドップラ速度V1と、第2のドップラ速度V2との平均値Vave、又は、第3のドップラ速度V3と、第2のドップラ速度V4との平均値Vaveを算出する。
Figure 0007012907000014
強度算出部24は、渦パラメータ算出部28により算出された半径rと、平均値Vaveとを用いて、式(8)に示すように、実際の渦の強度Γ(r)を算出する。
または、強度算出部24は、第1のドップラ速度V1と、第2のドップラ速度V2との中で、最も大きなドップラ速度Vmaxと、渦パラメータ算出部28により算出された半径rとを用いて、式(9)に示すように、実際の渦の強度Γ(r)を算出する。
または、強度算出部24は、第3のドップラ速度V3と、第4のドップラ速度V4との中で、最も大きなドップラ速度Vmaxと、渦パラメータ算出部28により算出された半径rとを用いて、式(9)に示すように、実際の渦の強度Γ(r)を算出する。
図12に示す乱気流検出装置では、変位判定部27から変位小情報が出力されると、強度算出部24が、第1のドップラ速度V1及び第2のドップラ速度V2、又は、第3のドップラ速度V3及び第4のドップラ速度V4を用いて、実際の渦の強度Γ(r)を算出している。
しかし、これは一例に過ぎず、変位判定部27から変位小情報が出力されても、強度算出部24が、実施の形態1と同様に、実際の渦の強度Γ(r)を算出するようにしてもよい。
以上の実施の形態3では、第1の観測位置p1と第4の観測位置p4との差分が閾値Th以内であり、かつ、第2の観測位置p2と第3の観測位置p3との差分が閾値Th以内であれば、渦の変位が小さい旨を示す変位小情報を渦パラメータ算出部28に出力する変位判定部27を備え、渦パラメータ算出部28が、変位判定部27から変位小情報が出力されていれば、第1の観測位置p1及び第2の観測位置p2、又は、第3の観測位置p2及び第4の観測位置p4から、渦の半径rを算出するように、図12に示す乱気流検出装置を構成した。したがって、図12に示す乱気流検出装置は、図1に示す乱気流検出装置と同様に、渦が上昇又は下降している場合でも、渦の強度の誤推定を防ぐことができるほか、渦の変位が小さい状況下での半径rの算出精度の劣化を抑えることができる。
実施の形態4.
実施の形態4では、第1の観測時刻t1から第2の観測時刻t2に至るまでの経過時間T1と、第3の観測時刻t3から第4の観測時刻t4に至るまでの経過時間T2との時間差ΔTを算出し、時間差ΔTが閾値Th以内であれば、時間差が小さい旨を示す時間差小情報を出力する時間差判定部61を備える乱気流検出装置について説明する。
実施の形態4に係る乱気流検出装置の構成は、実施の形態1に係る乱気流検出装置の構成と同様であり、実施の形態4に係る乱気流検出装置の構成図は、図1である。
実施の形態4に係る乱気流検出装置の信号処理部3の構成は、実施の形態1に係る乱気流検出装置の信号処理部3の構成と同様であり、実施の形態4に係る乱気流検出装置の信号処理部3の構成図は、図2である。
図14は、実施の形態4に係る乱気流検出装置の信号処理部3に含まれている乱気流パラメータ推定部13を示す構成図である。
図15は、実施の形態4に係る乱気流検出装置の信号処理部3のハードウェアを示すハードウェア構成図である。
図14及び図15において、図3及び図4と同一符号は同一又は相当部分を示すので説明を省略する。
時間差判定部61は、例えば、図15に示す時間差判定回路41によって実現される。
時間差判定部61は、渦が第1の走査方向に走査されてから、渦が第2の走査方向に走査される場合、位置速度格納部22から、第1の観測時刻t1及び第2の観測時刻t2のそれぞれを取得する。また、時間差判定部61は、位置速度検出部21から、第3の観測時刻t3及び第4の観測時刻t4のそれぞれを取得する。
時間差判定部61は、第1の観測時刻t1から第2の観測時刻t2に至るまでの経過時間T1と、第3の観測時刻t3から第4の観測時刻t4に至るまでの経過時間T2との時間差ΔTを算出する。
時間差判定部61は、時間差ΔTが閾値Th以内であれば、時間差が小さい旨を示す時間差小情報を渦パラメータ算出部62及び強度算出部24のそれぞれに出力する。
時間差判定部61は、時間差ΔTが閾値Thよりも大きければ、時間差が大きい旨を示す時間差大情報を渦パラメータ算出部62及び強度算出部24のそれぞれに出力する。
閾値Thは、例えば、時間差判定部61の内部メモリに格納されていてもよいし、図14に示す乱気流検出装置の外部から与えられるものであってもよい。
渦パラメータ算出部62は、例えば、図15に示す渦パラメータ算出回路42によって実現される。
渦パラメータ算出部62は、時間差判定部61から時間差大情報が出力されていれば、図3に示す渦パラメータ算出部23と同様に、第1の観測位置p1から第4の観測位置p4におけるそれぞれのy座標y1,y2,y3,y4と、第1の観測時刻t1と、第2の観測時刻t2と、第3の観測時刻t3と、第4の観測時刻t4とを用いて、実際の渦の半径rを算出する。
渦パラメータ算出部62は、時間差判定部61から時間差小情報が出力されていれば、第1の観測位置p1のy座標y1及び第2の観測位置p2のy座標y2、又は、第3の観測位置p3のy座標y3及び第4の観測位置p4のy座標y4を用いて、実際の渦の半径rを算出する。
渦パラメータ算出部62は、算出した実際の渦の半径rを強度算出部24に出力する。
また、渦パラメータ算出部62は、図3に示す渦パラメータ算出部23と同様に、第1の観測位置p1から第4の観測位置p4におけるそれぞれのy座標y1,y2,y3,y4と、第1の観測時刻t1と、第2の観測時刻t2と、第3の観測時刻t3と、第4の観測時刻t4とを用いて、実際の渦の移動速度Vdsを算出する。
また、渦パラメータ算出部62は、図3に示す渦パラメータ算出部23と同様に、第1の観測位置p1及び第2の観測位置p2、又は、第3の観測位置p3及び第4の観測位置p4から、実際の渦の位置(x0,y0)を算出する。
渦パラメータ算出部62は、算出した実際の渦の移動速度Vds及び実際の渦の位置(x0,y0)のそれぞれを強度算出部24に出力する。
図2及び図14では、信号処理部3の構成要素であるドップラ速度算出部11、基準位置検出部12、位置速度検出部21、位置速度格納部22、時間差判定部61、渦パラメータ算出部62及び強度算出部24のそれぞれが、図15に示すような専用のハードウェアによって実現されるものを想定している。即ち、信号処理部3が、ドップラ速度算出回路31、基準位置検出回路32、位置速度検出回路33、位置速度格納回路34、時間差判定回路41、渦パラメータ算出回路42及び強度算出回路36によって実現されるものを想定している。
ここで、時間差判定回路41及び渦パラメータ算出回路42のそれぞれは、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC、FPGA、又は、これらを組み合わせたものが該当する。
信号処理部3の構成要素は、専用のハードウェアによって実現されるものに限るものではなく、信号処理部3がソフトウェア、ファームウェア、又は、ソフトウェアとファームウェアとの組み合わせによって実現されるものであってもよい。
信号処理部3がソフトウェア又はファームウェア等によって実現される場合、位置速度格納部22が図5に示すコンピュータのメモリ51上に構成される。ドップラ速度算出部11、基準位置検出部12、位置速度検出部21、時間差判定部61、渦パラメータ算出部62及び強度算出部24の処理手順をコンピュータに実行させるためのプログラムが図5に示すメモリ51に格納される。そして、図5に示すプロセッサ52がメモリ51に格納されているプログラムを実行する。
次に、図14に示す乱気流検出装置の動作について説明する。
時間差判定部61及び渦パラメータ算出部62以外は、図1に示す乱気流検出装置と同様であるため、ここでは、主に、時間差判定部61及び渦パラメータ算出部62の動作について説明する。
図1に示す乱気流検出装置では、渦パラメータ算出部23が、i番目の観測期間中のドップラ速度分布(i)から得られる第1の観測位置p1及び第2の観測位置p2と、(i+1)番目の観測期間中のドップラ速度分布(i+1)から得られる第3の観測位置p3及び第4の観測位置p4とを用いて、実際の渦の半径rを算出している。
しかし、第1の観測時刻t1から第2の観測時刻t2に至るまでの経過時間T1と、第3の観測時刻t3から第4の観測時刻t4に至るまでの経過時間T2との時間差ΔTが小さい状況下では、図3に示す渦パラメータ算出部23が、式(1)によって半径rを算出すると、式(1)の分母が0に近くなって、半径rの算出精度が劣化することがある。
時間差ΔTが小さい状況下では、渦パラメータ算出部62が、第1の観測位置p1及び第2の観測位置p2、又は、第3の観測位置p3及び第4の観測位置p4から、実際の渦の半径rを算出することで、半径rの算出精度の劣化を抑える。
具体的には、以下の通りである。
時間差判定部61は、(i+1)番目の観測期間が最新の観測期間であるため、位置速度格納部22から、第1の観測時刻t1及び第2の観測時刻t2のそれぞれを取得し、位置速度検出部21から、第3の観測時刻t3及び第4の観測時刻t4のそれぞれを取得する。
時間差判定部61は、以下の式(25)に示すように、第1の観測時刻t1から第2の観測時刻t2に至るまでの経過時間T1と、第3の観測時刻t3から第4の観測時刻t4に至るまでの経過時間T2との時間差ΔTを算出する。

ΔT=|T1-T2|
=|(t2-t1)-(t4-t3)| (25)
時間差判定部61は、以下の式(26)に示すように、時間差ΔTが閾値Th以内であれば、時間差が小さい旨を示す時間差小情報を渦パラメータ算出部62及び強度算出部24のそれぞれに出力する。

ΔT≦Th (26)

時間差判定部61は、以下の式(27)に示すように、時間差ΔTが閾値Thよりも大きければ、時間差が大きい旨を示す時間差大情報を渦パラメータ算出部62及び強度算出部24のそれぞれに出力する。

ΔT>Th (27)
渦パラメータ算出部62は、時間差判定部61から時間差大情報が出力されていれば、図3に示す渦パラメータ算出部23と同様に、第1の観測位置p1から第4の観測位置p4におけるそれぞれのy座標y1,y2,y3,y4と、第1の観測時刻t1と、第2の観測時刻t2と、第3の観測時刻t3と、第4の観測時刻t4とを用いて、実際の渦の半径rを算出する。
渦パラメータ算出部62は、時間差判定部61から時間差小情報が出力されていれば、式(23)に示すように、第1の観測位置p1のy座標y1及び第2の観測位置p2のy座標y2、又は、第3の観測位置p3のy座標y3及び第4の観測位置p4のy座標y4を用いて、実際の渦の半径rを算出する。
渦パラメータ算出部62は、算出した実際の渦の半径rを強度算出部24に出力する。
強度算出部24は、時間差判定部61から時間差大情報が出力されると、実施の形態1と同様に、実際の渦の強度Γ(r)を算出する。
強度算出部24は、時間差判定部61から時間差小情報が出力されると、式(24)に示すように、第1のドップラ速度V1と、第2のドップラ速度V2との平均値Vave、又は、第3のドップラ速度V3と、第2のドップラ速度V4との平均値Vaveを算出する。
強度算出部24は、渦パラメータ算出部62により算出された半径rと、平均値Vaveとを用いて、式(8)に示すように、実際の渦の強度Γ(r)を算出する。
または、強度算出部24は、第1のドップラ速度V1と、第2のドップラ速度V2との中で、最も大きなドップラ速度Vmaxと、渦パラメータ算出部62により算出された半径rとを用いて、式(9)に示すように、実際の渦の強度Γ(r)を算出する。
または、強度算出部24は、第3のドップラ速度V3と、第4のドップラ速度V4との中で、最も大きなドップラ速度Vmaxと、渦パラメータ算出部62により算出された半径rとを用いて、式(9)に示すように、実際の渦の強度Γ(r)を算出する。
図14に示す乱気流検出装置では、時間差判定部61から時間差小情報が出力されると、強度算出部24が、第1のドップラ速度V1及び第2のドップラ速度V2、又は、第3のドップラ速度V3及び第4のドップラ速度V4を用いて、実際の渦の強度Γ(r)を算出している。
しかし、これは一例に過ぎず、時間差判定部61から時間差小情報が出力されても、強度算出部24が、実施の形態1と同様に、実際の渦の強度Γ(r)を算出するようにしてもよい。
以上の実施の形態4では、第1の観測時刻t1から第2の観測時刻t2に至るまでの経過時間T1と、第3の観測時刻t3から第4の観測時刻t4に至るまでの経過時間T2との時間差ΔTを算出し、時間差ΔTが閾値Th以内であれば、時間差が小さい旨を示す時間差小情報を渦パラメータ算出部62に出力する時間差判定部61を備え、渦パラメータ算出部62が、時間差判定部61から時間差小情報が出力されていれば、第1の観測位置p1及び第2の観測位置p2、又は、第3の観測位置p2及び第4の観測位置p4から、渦の半径rを算出するように、図14に示す乱気流検出装置を構成した。したがって、図14に示す乱気流検出装置は、図1に示す乱気流検出装置と同様に、渦が上昇又は下降している場合でも、渦の強度の誤推定を防ぐことができるほか、時間差ΔTが小さい状況下での半径rの算出精度の劣化を抑えることができる。
実施の形態5.
実施の形態5では、渦パラメータ算出部63が、複数の走査でそれぞれ観測された、第3のドップラ速度V3と第4のドップラ速度V4との組の中から、時間差ΔTが閾値Thよりも大きくなるときの、第3のドップラ速度V3と第4のドップラ速度V4との組を探索する乱気流検出装置について説明する。
実施の形態5に係る乱気流検出装置の構成は、実施の形態1に係る乱気流検出装置の構成と同様であり、実施の形態5に係る乱気流検出装置の構成図は、図1である。
実施の形態5に係る乱気流検出装置の信号処理部3の構成は、実施の形態1に係る乱気流検出装置の信号処理部3の構成と同様であり、実施の形態5に係る乱気流検出装置の信号処理部3の構成図は、図2である。
図16は、実施の形態5に係る乱気流検出装置の信号処理部3に含まれている乱気流パラメータ推定部13を示す構成図である。
図17は、実施の形態5に係る乱気流検出装置の信号処理部3のハードウェアを示すハードウェア構成図である。
図16及び図17において、図3、図4、図14及び図15と同一符号は同一又は相当部分を示すので説明を省略する。
渦パラメータ算出部63は、例えば、図17に示す渦パラメータ算出回路43によって実現される。
渦パラメータ算出部63は、時間差判定部61から時間差大情報が出力されていれば、図3に示す渦パラメータ算出部23と同様に、第1の観測位置p1から第4の観測位置p4におけるそれぞれのy座標y1,y2,y3,y4と、第1の観測時刻t1と、第2の観測時刻t2と、第3の観測時刻t3と、第4の観測時刻t4とを用いて、実際の渦の半径rを算出する。
渦パラメータ算出部63は、時間差判定部61から時間差小情報が出力されていれば、複数の走査でそれぞれ観測された、第3のドップラ速度V3と第4のドップラ速度V4との組の中から、時間差ΔTが閾値Thよりも大きくなるときの、第3のドップラ速度V3と第4のドップラ速度V4との組を探索する。
渦パラメータ算出部63は、位置速度格納部22から、探索した第3のドップラ速度V3が観測された第3の観測位置p3と、探索した第3のドップラ速度V3が観測された第3の観測時刻t3とを取得する。
また、渦パラメータ算出部63は、位置速度格納部22から、探索した第4のドップラ速度V4が観測された第4の観測位置p4と、探索した第4のドップラ速度V4が観測された第4の観測時刻t4とを取得する。
渦パラメータ算出部63は、第1の観測位置p1のy座標y1、第2の観測位置p2のy座標y2、第1の観測時刻t1及び第2の観測時刻t2のほか、取得した第3の観測位置p3のy座標y3、取得した第4の観測位置p4のy座標y4、取得した第3の観測時刻t3及び取得した第4の観測時刻t4を用いて、実際の渦の半径rを算出する。
また、渦パラメータ算出部63は、第1の観測位置p1のy座標y1、第2の観測位置p2のy座標y2、第1の観測時刻t1及び第2の観測時刻t2のほか、取得した第3の観測位置p3のy座標y3、取得した第4の観測位置p4のy座標y4、取得した第3の観測時刻t3及び取得した第4の観測時刻t4を用いて、実際の渦の移動速度Vdsを算出する。
また、渦パラメータ算出部63は、第1の観測位置p1及び第2の観測位置p2、又は、取得した第3の観測位置p3及び取得した第4の観測位置p4を用いて、実際の渦の位置(x0,y0)を算出する。
渦パラメータ算出部63は、算出した実際の渦の半径r、実際の渦の移動速度Vds及び実際の渦の位置(x0,y0)のそれぞれを強度算出部24に出力する。
図2及び図16では、信号処理部3の構成要素であるドップラ速度算出部11、基準位置検出部12、位置速度検出部21、位置速度格納部22、時間差判定部61、渦パラメータ算出部63及び強度算出部24のそれぞれが、図17に示すような専用のハードウェアによって実現されるものを想定している。即ち、信号処理部3が、ドップラ速度算出回路31、基準位置検出回路32、位置速度検出回路33、位置速度格納回路34、時間差判定回路41、渦パラメータ算出回路43及び強度算出回路36によって実現されるものを想定している。
ここで、時間差判定回路41及び渦パラメータ算出回路42のそれぞれは、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC、FPGA、又は、これらを組み合わせたものが該当する。
信号処理部3の構成要素は、専用のハードウェアによって実現されるものに限るものではなく、信号処理部3がソフトウェア、ファームウェア、又は、ソフトウェアとファームウェアとの組み合わせによって実現されるものであってもよい。
信号処理部3がソフトウェア又はファームウェア等によって実現される場合、位置速度格納部22が図5に示すコンピュータのメモリ51上に構成される。ドップラ速度算出部11、基準位置検出部12、位置速度検出部21、時間差判定部61、渦パラメータ算出部63及び強度算出部24の処理手順をコンピュータに実行させるためのプログラムが図5に示すメモリ51に格納される。そして、図5に示すプロセッサ52がメモリ51に格納されているプログラムを実行する。
次に、図16に示す乱気流検出装置の動作について説明する。
渦パラメータ算出部63以外は、図14に示す乱気流検出装置と同様であるため、ここでは、主に、渦パラメータ算出部63の動作について説明する。
渦パラメータ算出部63は、時間差判定部61から時間差大情報が出力されていれば、図3に示す渦パラメータ算出部23と同様に、第1の観測位置p1から第4の観測位置p4におけるそれぞれのy座標y1,y2,y3,y4と、第1の観測時刻t1と、第2の観測時刻t2と、第3の観測時刻t3と、第4の観測時刻t4とを用いて、実際の渦の半径rを算出する。
また、渦パラメータ算出部63は、図3に示す渦パラメータ算出部23と同様に、実際の渦の移動速度Vdsを算出し、実際の渦の位置(x0,y0)を算出する。
渦パラメータ算出部63は、実際の渦の半径r、実際の渦の移動速度Vds、実際の渦の位置(x0,y0)、第3のドップラ速度V3及び第2のドップラ速度V4のそれぞれを強度算出部24に出力する。
渦パラメータ算出部63は、時間差判定部61から時間差小情報が出力されていれば、ドップラ速度算出部11から、(i+2)番目の観測期間に算出されたドップラ速度分布(i+2)を取得する。(i+2)番目の観測期間は、(i+1)番目の観測期間の次の期間である。
渦パラメータ算出部63は、ドップラ速度分布(i+2)に含まれているドップラ速度の中から、第2の風方向でピークとなっているドップラ速度を第3のドップラ速度V3として検出する。
また、渦パラメータ算出部63は、ドップラ速度分布(i+2)から、第3のドップラ速度V3が観測された位置を第3の観測位置p3として検出する。p3=(x3,y3)である。
渦パラメータ算出部63は、ドップラ速度分布(i+2)に含まれているドップラ速度の中から、第1の風方向でピークとなっているドップラ速度を第4のドップラ速度V4として検出する。
また、渦パラメータ算出部63は、ドップラ速度分布(i+2)から、第4のドップラ速度V4が観測された位置を第4の観測位置p4として検出する。p4=(x4,y4)である。
渦パラメータ算出部63は、ドップラ速度分布(i+2)から検出した第3のドップラ速度V3が観測された第3の観測時刻t3と、ドップラ速度分布(i+2)から検出した第4のドップラ速度V4が観測された第4の観測時刻t4とを時間差判定部61に出力する。
時間差判定部61は、渦パラメータ算出部63から、第3の観測時刻t3及び第4の観測時刻t4のそれぞれを受けると、第3の観測時刻t3及び第4の観測時刻t4のそれぞれを式(25)に代入して、時間差ΔTを再度算出する。
時間差判定部61は、式(26)に示すように、再度算出した時間差ΔTが閾値Th以内であれば、時間差が小さい旨を示す時間差小情報を渦パラメータ算出部63に出力する。
時間差判定部61は、式(27)に示すように、再度算出した時間差ΔTが閾値Thよりも大きければ、時間差が大きい旨を示す時間差大情報を渦パラメータ算出部63に出力する。
渦パラメータ算出部63は、時間差判定部61から時間差大情報が出力されていれば、ドップラ速度分布(i+2)から検出した第3の観測位置p3のy座標y3と、ドップラ速度分布(i+2)から検出した第4の観測位置p4のy座標y4とを、式(1)に代入する。
そして、渦パラメータ算出部63は、ドップラ速度分布(i+2)から検出した第3のドップラ速度V3が観測された第3の観測時刻t3と、ドップラ速度分布(i+2)から検出した第4のドップラ速度V4が観測された第4の観測時刻t4とを式(1)に代入することで、実際の渦の半径rを算出する。
第1の観測位置p1のy座標y1、第1の観測時刻t1、第2の観測位置p2のy座標y2及び第2の観測時刻t2のそれぞれは、実施の形態1と同様に、位置速度格納部22から取得したものである。
また、渦パラメータ算出部63は、ドップラ速度分布(i+2)から検出した第3の観測位置p3のy座標y3と、ドップラ速度分布(i+2)から検出した第4の観測位置p4のy座標y4とを、式(2)に代入する。
そして、渦パラメータ算出部63は、ドップラ速度分布(i+2)から検出した第3のドップラ速度V3が観測された第3の観測時刻t3と、ドップラ速度分布(i+2)から検出した第4のドップラ速度V4が観測された第4の観測時刻t4とを式(2)に代入することで、実際の渦の移動速度Vdsを算出する。
渦パラメータ算出部63は、第1の観測位置p1及び第2の観測位置p2を用いて、式(3)及び式(4)に示すように、実際の渦の位置(x0,y0)を算出する。
または、渦パラメータ算出部63は、ドップラ速度分布(i+2)から検出した第3の観測位置p3及びドップラ速度分布(i+2)から検出した第4の観測位置p4を用いて、式(5)及び式(6)に示すように、実際の渦の位置(x0,y0)を算出する。
渦パラメータ算出部63は、算出した実際の渦の半径r、実際の渦の移動速度Vds、実際の渦の位置(x0,y0)のそれぞれを強度算出部24に出力する。
また、渦パラメータ算出部63は、ドップラ速度分布(i+2)から検出した第3のドップラ速度V3及びドップラ速度分布(i+2)から検出した第4のドップラ速度V4のそれぞれを強度算出部24に出力する。
渦パラメータ算出部63は、時間差判定部61から時間差小情報が出力されていれば、ドップラ速度算出部11から、(i+3)番目の観測期間に算出されたドップラ速度分布(i+3)を取得する。(i+3)番目の観測期間は、(i+2)番目の観測期間の次の期間である。
渦パラメータ算出部63は、ドップラ速度分布(i+3)に含まれているドップラ速度の中から、第2の風方向でピークとなっているドップラ速度を第3のドップラ速度V3として検出する。
また、渦パラメータ算出部63は、ドップラ速度分布(i+3)から、第3のドップラ速度V3が観測された位置を第3の観測位置p3として検出する。p3=(x3,y3)である。
渦パラメータ算出部63は、ドップラ速度分布(i+3)に含まれているドップラ速度の中から、第1の風方向でピークとなっているドップラ速度を第4のドップラ速度V4として検出する。
また、渦パラメータ算出部63は、ドップラ速度分布(i+3)から、第4のドップラ速度V4が観測された位置を第4の観測位置p4として検出する。p4=(x4,y4)である。
渦パラメータ算出部63は、ドップラ速度分布(i+3)から検出した第3のドップラ速度V3が観測された第3の観測時刻t3と、ドップラ速度分布(i+3)から検出した第4のドップラ速度V4が観測された第4の観測時刻t4とを時間差判定部61に出力する。
時間差判定部61は、渦パラメータ算出部63から、第3の観測時刻t3及び第4の観測時刻t4のそれぞれを受けると、第3の観測時刻t3及び第4の観測時刻t4のそれぞれを式(25)に代入して、時間差ΔTを再度算出する。
時間差判定部61は、式(26)に示すように、再度算出した時間差ΔTが閾値Th以内であれば、時間差が小さい旨を示す時間差小情報を渦パラメータ算出部63に出力する。
時間差判定部61は、式(27)に示すように、再度算出した時間差ΔTが閾値Thよりも大きければ、時間差が大きい旨を示す時間差大情報を渦パラメータ算出部63に出力する。
渦パラメータ算出部63は、時間差判定部61から時間差大情報が出力されていれば、ドップラ速度分布(i+3)から検出した第3の観測位置p3のy座標y3と、ドップラ速度分布(i+3)から検出した第4の観測位置p4のy座標y4とを、式(1)に代入する。
そして、渦パラメータ算出部63は、ドップラ速度分布(i+3)から検出した第3のドップラ速度V3が観測された第3の観測時刻t3と、ドップラ速度分布(i+3)から検出した第4のドップラ速度V4が観測された第4の観測時刻t4とを式(1)に代入することで、実際の渦の半径rを算出する。
第1の観測位置p1のy座標y1、第1の観測時刻t1、第2の観測位置p2のy座標y2及び第2の観測時刻t2のそれぞれは、実施の形態1と同様に、位置速度格納部22から取得したものである。
また、渦パラメータ算出部63は、ドップラ速度分布(i+3)から検出した第3の観測位置p3のy座標y3と、ドップラ速度分布(i+3)から検出した第4の観測位置p4のy座標y4とを、式(2)に代入する。
そして、渦パラメータ算出部63は、ドップラ速度分布(i+3)から検出した第3のドップラ速度V3が観測された第3の観測時刻t3と、ドップラ速度分布(i+3)から検出した第4のドップラ速度V4が観測された第4の観測時刻t4とを式(2)に代入することで、実際の渦の移動速度Vdsを算出する。
渦パラメータ算出部63は、第1の観測位置p1及び第2の観測位置p2を用いて、式(3)及び式(4)に示すように、実際の渦の位置(x0,y0)を算出する。
または、渦パラメータ算出部63は、ドップラ速度分布(i+3)から検出した第3の観測位置p3及びドップラ速度分布(i+3)から検出した第4の観測位置p4を用いて、式(5)及び式(6)に示すように、実際の渦の位置(x0,y0)を算出する。
渦パラメータ算出部63は、算出した実際の渦の半径r、実際の渦の移動速度Vds、実際の渦の位置(x0,y0)のそれぞれを強度算出部24に出力する。
また、渦パラメータ算出部63は、ドップラ速度分布(i+3)から検出した第3のドップラ速度V3及びドップラ速度分布(i+3)から検出した第4のドップラ速度V4のそれぞれを強度算出部24に出力する。
渦パラメータ算出部63は、時間差判定部61から時間差小情報が出力されていれば、ドップラ速度算出部11から、(i+4)番目の観測期間に算出されたドップラ速度分布(i+4)を取得する。(i+4)番目の観測期間は、(i+3)番目の観測期間の次の期間である。
渦パラメータ算出部63は、ドップラ速度分布(i+4)に含まれているドップラ速度の中から、第2の風方向でピークとなっているドップラ速度を第3のドップラ速度V3として検出する。
また、渦パラメータ算出部63は、ドップラ速度分布(i+4)から、第3のドップラ速度V3が観測された位置を第3の観測位置p3として検出する。p3=(x3,y3)である。
渦パラメータ算出部63は、ドップラ速度分布(i+4)に含まれているドップラ速度の中から、第1の風方向でピークとなっているドップラ速度を第4のドップラ速度V4として検出する。
また、渦パラメータ算出部63は、ドップラ速度分布(i+4)から、第4のドップラ速度V4が観測された位置を第4の観測位置p4として検出する。p4=(x4,y4)である。
渦パラメータ算出部63は、ドップラ速度分布(i+4)から検出した第3のドップラ速度V3が観測された第3の観測時刻t3と、ドップラ速度分布(i+4)から検出した第4のドップラ速度V4が観測された第4の観測時刻t4とを時間差判定部61に出力する。
以下、時間差判定部61から時間差大情報が出力されるまで、渦パラメータ算出部63における第3のドップラ速度V3及び第4のドップラ速度V4の検出処理と、時間差判定部61における判定処理とが繰り返される。
強度算出部24は、位置速度格納部22から、i番目の観測期間の情報として、第1のドップラ速度V1及び第2のドップラ速度V2のそれぞれを取得する。
強度算出部24は、渦パラメータ算出部63から、実際の渦の半径r、実際の渦の移動速度Vds、実際の渦の位置(x0,y0)、第3のドップラ速度V3及び第2のドップラ速度V4のそれぞれを取得する。
次に、強度算出部24は、式(7)に示すように、第1のドップラ速度V1と、第2のドップラ速度V2と、第3のドップラ速度V3と、第2のドップラ速度V4との平均値Vaveを算出する。
強度算出部24は、渦パラメータ算出部63により算出された半径rと、平均値Vaveとを用いて、式(8)に示すように、実際の渦の強度Γ(r)を算出する。
または、強度算出部24は、第1のドップラ速度V1と、第2のドップラ速度V2と、第3のドップラ速度V3と、第4のドップラ速度V4との中で、最も大きなドップラ速度Vmaxと、渦パラメータ算出部63により算出された半径rとを用いて、式(9)に示すように、実際の渦の強度Γ(r)を算出する。
強度算出部24は、乱気流の検出結果として、算出した実際の渦の強度Γ(r)と、渦パラメータ算出部63から出力された実際の渦の移動速度Vdsと、渦パラメータ算出部63から出力された実際の渦の位置(x0,y0)とを外部に出力する。
以上の実施の形態5では、時間差判定部61から時間差小情報が出力されていれば、渦パラメータ算出部63が、複数の走査でそれぞれ観測された、第3のドップラ速度V3と第4のドップラ速度V4との組の中から、時間差ΔTが閾値Thよりも大きくなるときの、第3のドップラ速度V3と第4のドップラ速度V4との組を探索するように、図16に示す乱気流検出装置を構成した。したがって、図16に示す乱気流検出装置は、図1に示す乱気流検出装置と同様に、渦が上昇又は下降している場合でも、渦の強度の誤推定を防ぐことができるほか、時間差ΔTが小さい状況下での半径rの算出精度の劣化を抑えることができる。
なお、本願発明はその発明の範囲内において、各実施の形態の自由な組み合わせ、あるいは各実施の形態の任意の構成要素の変形、もしくは各実施の形態において任意の構成要素の省略が可能である。
この発明は、渦の強度を算出する乱気流検出装置及び乱気流検出方法に適している。
1 パルス送受信部、2 送受信処理部、3 信号処理部、11 ドップラ速度算出部、12 基準位置検出部、13 乱気流パラメータ推定部、21 位置速度検出部、22 位置速度格納部、23 渦パラメータ算出部、24 強度算出部、25 ドップラ速度検出部、26 強度算出部、27 変位判定部、28 渦パラメータ算出部、31 ドップラ速度算出回路、32 基準位置検出回路、33 位置速度検出回路、34 位置速度格納回路、35 渦パラメータ算出回路、36 強度算出回路、37 ドップラ速度検出回路、38 強度算出回路、39 変位判定回路、40 渦パラメータ算出回路、41 時間差判定回路、42,43 渦パラメータ算出回路、51 メモリ、52 プロセッサ、61 時間差判定部、62,63 渦パラメータ算出部。

Claims (15)

  1. 乱気流である渦が第1の走査方向に走査されたときに、第1の風方向で前記渦のドップラ速度がピークとなる第1のドップラ速度が観測された第1の観測位置と、前記渦が前記第1の走査方向に走査されたときに、前記第1の風方向と反対の方向である第2の風方向で前記渦のドップラ速度がピークとなる第2のドップラ速度が観測された第2の観測位置と、前記渦が第2の走査方向に走査されたときに、前記第2の風方向で前記渦のドップラ速度がピークとなる第3のドップラ速度が観測された第3の観測位置と、前記渦が前記第2の走査方向に走査されたときに、前記第1の風方向で前記渦のドップラ速度がピークとなる第4のドップラ速度が観測された第4の観測位置とを用いて、前記渦の半径を算出する渦パラメータ算出部と、
    前記渦パラメータ算出部により算出された半径と、前記第1のドップラ速度と、前記第2のドップラ速度と、前記第3のドップラ速度と、前記第4のドップラ速度とを用いて、前記渦の強度を算出する強度算出部と
    を備えた乱気流検出装置。
  2. 前記渦が前記第1の走査方向に走査されたときに、前記第1の風方向で前記渦のドップラ速度がピークとなる前記第1のドップラ速度を検出して、前記第1のドップラ速度が観測された前記第1の観測位置を検出し、前記渦が前記第1の走査方向に走査されたときに、前記第2の風方向で前記渦のドップラ速度がピークとなる前記第2のドップラ速度を検出して、前記第2のドップラ速度が観測された前記第2の観測位置を検出し、前記渦が前記第2の走査方向に走査されたときに、前記第2の風方向で前記渦のドップラ速度がピークとなる前記第3のドップラ速度を検出して、前記第3のドップラ速度が観測された前記第3の観測位置を検出し、前記渦が前記第2の走査方向に走査されたときに、前記第1の風方向で前記渦のドップラ速度がピークとなる前記第4のドップラ速度を検出して、前記第4のドップラ速度が観測された前記第4の観測位置を検出する位置速度検出部を備えたことを特徴とする請求項1記載の乱気流検出装置。
  3. 前記渦パラメータ算出部は、前記第1の観測位置と、前記第2の観測位置と、前記第3の観測位置と、前記第4の観測位置と、前記第1のドップラ速度が観測された第1の観測時刻と、前記第2のドップラ速度が観測された第2の観測時刻と、前記第3のドップラ速度が観測された第3の観測時刻と、前記第4のドップラ速度が観測された第4の観測時刻とを用いて、前記渦の半径を算出することを特徴とする請求項1記載の乱気流検出装置。
  4. 前記渦パラメータ算出部は、前記第1の観測位置と、前記第2の観測位置と、前記第3の観測位置と、前記第4の観測位置と、前記第1のドップラ速度が観測された第1の観測時刻と、前記第2のドップラ速度が観測された第2の観測時刻と、前記第3のドップラ速度が観測された第3の観測時刻と、前記第4のドップラ速度が観測された第4の観測時刻とを用いて、前記渦の移動速度を算出することを特徴とする請求項1記載の乱気流検出装置。
  5. 前記渦パラメータ算出部は、前記第1の観測位置と前記第2の観測位置とを用いて、前記渦の位置を算出し、又は、前記第3の観測位置と前記第4の観測位置とを用いて、前記渦の位置を算出することを特徴とする請求項1記載の乱気流検出装置。
  6. 前記強度算出部は、前記第1のドップラ速度と、前記第2のドップラ速度と、前記第3のドップラ速度と、前記第4のドップラ速度とを用いる代わりに、
    前記第1の観測位置及び前記第2の観測位置のそれぞれが円周上に位置している第1の見かけ上の渦に対する複数の同心円におけるそれぞれの円周上のドップラ速度と、前記第3の観測位置及び前記第4の観測位置のそれぞれが円周上に位置している第2の見かけ上の渦に対する複数の同心円におけるそれぞれの円周上のドップラ速度とを用いて、実際の渦の強度を算出することを特徴とする請求項1記載の乱気流検出装置。
  7. 前記第1の観測位置と前記第4の観測位置との差分が閾値以内であり、かつ、前記第2の観測位置と前記第3の観測位置との差分が前記閾値以内であれば、渦の変位が小さい旨を示す変位小情報を出力する変位判定部を備え、
    前記渦パラメータ算出部は、前記変位判定部から変位小情報が出力されていれば、前記第1の観測位置と前記第2の観測位置とを用いて、前記渦の半径を算出し、又は、前記第3の観測位置と前記第4の観測位置とを用いて、前記渦の半径を算出することを特徴とする請求項1記載の乱気流検出装置。
  8. 前記強度算出部は、前記変位判定部から変位小情報が出力されていれば、前記渦パラメータ算出部により算出された半径と、前記第1のドップラ速度と、前記第2のドップラ速度とを用いて、前記渦の強度を算出し、又は、前記渦パラメータ算出部により算出された半径と、前記第3のドップラ速度と、前記第4のドップラ速度とを用いて、前記渦の強度を算出することを特徴とする請求項7記載の乱気流検出装置。
  9. 1の観測時刻から第2の観測時刻に至るまでの経過時間と、第3の観測時刻から第4の観測時刻に至るまでの経過時間との時間差を算出し、前記時間差が閾値以内であれば、前記時間差が小さい旨を示す時間差小情報を出力する時間差判定部を備え、
    前記渦パラメータ算出部は、前記時間差判定部から時間差小情報が出力されていれば、前記第1の観測位置と前記第2の観測位置とを用いて、前記渦の半径を算出し、又は、前記第3の観測位置と前記第4の観測位置とを用いて、前記渦の半径を算出することを特徴とする請求項1記載の乱気流検出装置。
  10. 前記強度算出部は、前記時間差判定部から時間差小情報が出力されていれば、前記渦パラメータ算出部により算出された半径と、前記第1のドップラ速度と、前記第2のドップラ速度とを用いて、前記渦の強度を算出し、又は、前記渦パラメータ算出部により算出された半径と、前記第3のドップラ速度と、前記第4のドップラ速度とを用いて、前記渦の強度を算出することを特徴とする請求項9記載の乱気流検出装置。
  11. 1の観測時刻から第2の観測時刻に至るまでの経過時間と、第3の観測時刻から第4の観測時刻に至るまでの経過時間との時間差を算出し、前記時間差が閾値以内であれば、前記時間差が小さい旨を示す時間差小情報を出力する時間差判定部を備え、
    前記渦パラメータ算出部は、前記時間差判定部から時間差小情報が出力されていれば、複数の走査でそれぞれ観測された、前記第3のドップラ速度と前記第4のドップラ速度との組の中から、前記時間差が前記閾値よりも大きくなるときの、前記第3のドップラ速度と前記第4のドップラ速度との組を探索し、探索した前記第3のドップラ速度が観測された前記第3の観測位置と、探索した前記第4のドップラ速度が観測された前記第4の観測位置とを用いて、前記渦の半径を算出することを特徴とする請求項1記載の乱気流検出装置。
  12. 前記強度算出部は、前記第1のドップラ速度と、前記第2のドップラ速度と、前記第3のドップラ速度と、前記第4のドップラ速度との平均値を算出し、前記平均値と前記渦パラメータ算出部により算出された半径とを用いて、前記渦の強度を算出することを特徴とする請求項1記載の乱気流検出装置。
  13. 前記強度算出部は、前記第1のドップラ速度と、前記第2のドップラ速度と、前記第3のドップラ速度と、前記第4のドップラ速度との中で、最も大きなドップラ速度と、前記渦パラメータ算出部により算出された半径とを用いて、前記渦の強度を算出することを特徴とする請求項1記載の乱気流検出装置。
  14. 前記渦が前記第1の走査方向に走査されたのち、前記渦が前記第2の走査方向に走査されていない段階では、
    前記渦パラメータ算出部は、前記第1の観測位置と前記第2の観測位置とを用いて、前記渦の半径を算出し、
    前記強度算出部は、前記渦パラメータ算出部により算出された半径と、前記第1のドップラ速度と、前記第2のドップラ速度とを用いて、前記渦の強度を算出することを特徴とする請求項1記載の乱気流検出装置。
  15. 渦パラメータ算出部が、乱気流である渦が第1の走査方向に走査されたときに、第1の風方向で前記渦のドップラ速度がピークとなる第1のドップラ速度が観測された第1の観測位置と、前記渦が前記第1の走査方向に走査されたときに、前記第1の風方向と反対の方向である第2の風方向で前記渦のドップラ速度がピークとなる第2のドップラ速度が観測された第2の観測位置と、前記渦が第2の走査方向に走査されたときに、前記第2の風方向で前記渦のドップラ速度がピークとなる第3のドップラ速度が観測された第3の観測位置と、前記渦が前記第2の走査方向に走査されたときに、前記第1の風方向で前記渦のドップラ速度がピークとなる第4のドップラ速度が観測された第4の観測位置とを用いて、前記渦の半径を算出し、
    強度算出部が、前記渦パラメータ算出部により算出された半径と、前記第1のドップラ速度と、前記第2のドップラ速度と、前記第3のドップラ速度と、前記第4のドップラ速度とを用いて、前記渦の強度を算出する
    乱気流検出方法。
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