JP7012317B1 - 収容体、什器および机 - Google Patents

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Abstract

【課題】水平方向の4方向に収容可能であると共に、収容形態を容易に変更することができ、収容体を傾けても回転させても収容部をなす六面体ユニットが脱落しない収容体を提供する。【解決手段】同一の板厚の板部材が組み立てられて、立方体又は複数の立方体を並べた形状の直方体のいずれかの形状とされると共に、いずれかの一つの面が開放面とされた六面体ユニットと、前記枠体とからなる収容体とし、六面体ユニットからなる六面体が、上枠部材と柱部材と下枠部材からなる前記枠体に支えられて、収容体の各側面のいずれの面にも開放面が配置可能とされると共に、六面体ユニットの配置変更が容易で、六面体ユニットが枠体から側方に脱落不能とされるようにした。【選択図】図2

Description

特許法第30条第2項適用 展示会名:木工作品展示会「OFF THE WALL 木工 nandai design 小島博樹」、開催日:2020年12月2日(水)から2020年12月13日(日)、開催場所:長野県木曽郡木曽町福島5052-イ「菓子蔵喜しろう ギャラリー内」
本発明は、側方の四方から物が収容可能とされると共に、収容形態を変更することが容易な収容体、什器および机に関する。詳細には、基本モジュールにより形成された六面体ユニットが、枠体の上方から落とし込まれ、多様な収容形態とされ、連結具による連結がなくても六面体ユニットが脱落せず、移動させるに適した収容体、什器および机に関する。
具体的には、立方体を基本モジュールとし、立方体又は複数の立方体を組み合わせた直方体の輪郭をなす六面体ユニットと、並べた六面体ユニットの外縁を保持する枠体とにより収容体を構成させ、枠体と六面体ユニットとを連結しなくても、六面体ユニットを枠体に嵌めこんだ状態によって収容形態が決定される収容体、什器および机に関する。
基本モジュールをなす幅の板材を加工することにより、六面体ユニットの加工が容易であると共に、六面体ユニットの夫々が、枠体と隣り合った六面体ユニットにより保持され、枠体から脱落せず、多様な収容形態への変更が容易であると共に、連結ピン・連結孔等が表れず美観に優れ、移動させるに適した収容体、什器および机に関する。
特許文献1には、筒状の箱体を組み立てて収納棚、机等のインテリア備品とする組立て家具の技術が開示されている。この技術によれば、組立て家具は、少なくとも一辺が基準寸法とされた複数種の箱体を含み、基準寸法の辺同士を接合させた構造物とされている。
具体的には、机の引き出し、階段状に積んだ収納庫、掘り炬燵の基台とした例等が開示されているが、いずれの場合も連結金具を使って連結しなければ構成できない物となっている。連結金具で連結させておかないと、階段状等の収納形態は維持できないため、連結金具による連結は必須であった。そのため一旦、構成した後で、別の構成とするためには、連結金具を外して組み替える必要があり、手間がかかり、収容形態を変更することは容易ではなかった。
特許文献2には、一面が開口され、該開口を形成する各側壁板の4辺が単位長さまたはその整数倍からなる箱体を複数個組み合わせた収納家具の技術が開示されている。この技術によれば、側壁の夫々に、縦横方向に多数の孔が設けられ、その孔に連結具を使って連結させて収納家具とさせている。
この技術によれば、箱体は傾斜させて連結させてもよく、異なる方向に開口を向けて連結させてもよいとされている。しかし、この技術によれば、側壁に多数の孔が設けられているため、展示用に使用するためには、多数の無用な孔が美観を阻害するため、孔を隠すための手間が必要であるという課題があった。また、展示形態を変える場合には、連結具を装着し直す必要があり、特許文献1に記載の技術と同様に手間がかかるという課題があった。
特許文献3には、複数の水平板を、それらの後端に固着した裏板と、それらの前端両側部に固着した左右1対の前支柱とにより支持させた棚本体と、背板と両側板とからなる子棚とから構成され、棚本体に子棚が前方又は側方に向けて載置可能とされた棚装置の技術が開示されている。
この技術によれば、子棚を棚本体の子棚収容空間に、前方又は側方から挿し込んで収容部としている。子棚を挿し込む向きを変えることにより、収容部に前方から又は側方から収容することができ、収容形態を多様化することができる。しかし、棚本体を側方に傾け、又は移動させると、子棚がずれ、又は脱落する可能性があるという課題があった。
特開平8-366号公報 特開2006-095094号公報 特開2010-22670号公報
本発明は、加工が容易であり、多様な収容形態への変更が容易であると共に、連結ピン・連結孔等が表れず美観に優れ、移動させるに適した収容体、什器および机を提供することを課題としている。
立方体の一辺の長さを基本モジュールとし、立方体又は複数の立方体を並べた形状の直方体の輪郭をなす六面体ユニットと、六面体をなすように並べた六面体ユニットの外縁を保持する枠体とにより収容体を構成させた。収容形態が、六面体ユニットを枠体に嵌めこんだ状態によって決定され、枠体と六面体ユニットとを連結させなくても、六面体ユニットが、枠体と隣り合った六面体ユニットにより保持され、枠体から脱落せず、多様な収容形態への変更が容易である。
本発明の第1の発明は、複数の六面体ユニットと枠体とからなる収容体において、前記六面体ユニットが、立方体又は複数の前記立方体を並べた形状の直方体のいずれかの形状とされると共に、向かい合って対をなす面のうちの一つが、少なくとも一方の面が開放面とされ、前記六面体ユニットが組み合わされて六面体をなし、前記六面体の3辺方向のうち、少なくとも2方向に前記六面体ユニットが複数列配列され、前記枠体が、柱部材と上枠部材と下枠部材とからなり、前記上枠部材が前記六面体の上縁部の外側面のみに平坦面で接し、前記柱部材が前記六面体の縦縁部の2方向の外側面を保持し、前記下枠部材が前記六面体の下縁部の外側面と底面を保持し、各々の六面体ユニットが、前記上枠部材と前記柱部材と前記下枠部材のいずれかに支えられると共に隣り合った六面体ユニットに保持されて、側方に脱落不能とされると共に、いずれかの開放面が前記六面体の外側面の四方向に向けて配置可能とされることを特徴としている。
第1の発明では、収容部をなす六面体を、一辺が基本モジュールの整数倍の長さをなす立方体又は直方体の形状の六面体ユニットにより構成させている。六面体ユニットは、主として基本モジュールの整数倍の板幅の板材を加工すればよく、板材の種類を限定することができ、加工が容易である。
六面体ユニットの大きさは限定されず、想定した物を収容できる大きさであればよい。六面体ユニットの形状は、基準をなす立方体、あるいは基準をなす立方体を、高さを揃えて、水平方向のいずれか又は両方向に複数列並べた直方体のいずれであってもよい。これらの六面体ユニットを、高さ方向を統一して配列させる必要はないが、高さを揃えて、水平に配列させるようにすると配列が容易であり好適である。
六面体ユニットは、枠体の天面から落とし込まれて格納させるようにすればよいが、柱部材を横倒しさせた状態で、六面体ユニットを格納させてから柱部材を固定させてもよい。六面体ユニットの縦縁部が柱部材に保持されるため、2つの水平方向のいずれにも移動されず、枠体の外に脱落しない。並んで配列された複数の六面体ユニットは、隣に配列された六面体ユニットと接して水平方向に移動しないように保持される。
六面体ユニットが複数列に配列される場合には、柱部材と隣に配列された六面体ユニットに支えられるが、一つの方向に3列以上配列される場合には、両端に配列される六面体ユニット以外の六面体ユニットは、少なくとも両端部の一方を上枠部材、柱部材、下枠部材に保持させておけばよい。
六面体ユニットの一つの面は、六面体の外から水平に物を収容させる開放面とされるが、開放面が貫通され、その対をなす向かい合う面が開放面とされていてもよい。六面体をなす板部材は、木部材が好適であるが限定されず、軽量の発泡樹脂材であってもよい。枠体をなす、上枠部材、柱部材、下枠部材の材質も木部材が好適であるが限定されず、六面体の周囲を囲んで保持する強度があればよい。
六面体ユニットは、開放面を側方に向けて、枠体の天面から落とし込んで六面体とすればよい。六面体をなす3方向のうち少なくとも2つの方向に、すなわち縦方向と横方向、縦方向と高さ方向、横方向と高さ方向のいずれかに、六面体ユニットを2列ずつ以上配列させ、夫々の開放面を外側方に向ければ、六面体のすべての面に開放面を向けることが可能である。
第1の発明の収容体によれば、収容体の側方4方向のいずれにも開口部を設けることができ、収容形態を多様にすることができると共に、枠体を傾けても、水平移動しても回転させても、連結手段がなくても六面体ユニットが枠体から脱落することが無く、美観に優れた収容体とすることができるという従来にない有利な効果を奏する。
本発明の第2の発明は、第1の発明の収容体において、向かい合って対をなす面のうちの一つが、双方の面が開放面とされた前記六面体ユニットを含んでいることを特徴としている。開放面から向かい合う開放面までが貫通されている六面体ユニットを含んでいるため、隣り合った六面体ユニットの収容空間をつなげて、長尺物も収容することができる。また、一方の六面体ユニットの外方から、背面にある六面体ユニットに収容した物も視認することができるようになり、より変化に富んだ多様な収容形態とすることができる。
本発明の第3の発明は、第1又は第2の発明の収容体において、前記開放面を囲む全ての板部材が、同一の板厚とされていることを特徴としている。第3の発明によれば、六面体ユニットの開放面を囲む側面部材が、基本モジュールの整数倍の幅の同じ板厚の板材からなるため、所定幅の長尺の板材から全ての側面部材を、切り出すことができ、廃棄材を少なくでき、加工が容易であるという効果を奏する。
本発明の第4の発明は、第3の発明の収容体において、前記上枠部材と前記柱部材と前記下枠部材のいずれもと、前記六面体の外側面とが接する幅が、前記板部材の板厚と揃っていることを特徴としている。
第4の発明では、柱部材と上枠部材と下枠部材と、六面体の外側部とが接する幅が、六面体ユニットの板厚と揃っている。揃っているとは、略同一の厚さであればよく、いずれかが大きくてもよい。第4の発明によれば、枠体の内側面と六面体ユニットの内面の位置が揃っているため、収容体の収容空間に、枠体又は板部材の角隅部に引っ掛けないように、物を出し入れすることができると共に収容空間の見栄えが良いという効果を奏する。
本発明の第5の発明は、第1から第4の発明の収容体において、前記六面体ユニットが、同一形状とされると共に、前記六面体ユニットが、立方体又は2つの立方体を並べた形状の直方体のいずれかの形状とされていることを特徴としている。
第5の発明では、六面体ユニットを、立方体ユニット又は立方体を二つ並べた直方体ユニットに統一している。六面体ユニットの形状が統一されているため、加工がより容易であると共に、六面体ユニットをなす板の板幅と板長さの比率が1対2の幅であるため、板材を木質材としても反りが発生しにくく、六面体ユニットを薄い板厚の板材で形成させても変形しにくい。
本発明の第6の発明は、第1から第5の発明の収容体と回転手段とを備えた什器であって、前記回転手段が、前記収容体を水平面に沿って回転可能に支承していることを特徴としている。什器とは、家具に限定されず、陳列器具、展示装置、机、椅子、食器ワゴン等であってもよく、屋内・屋外のいずれで使用されてもよい。
第6の発明では、周囲の4面のどの面からでも物を出し入れすることが容易である。第6の発明によれば、使用頻度の高い物は手前側に収容させ、使用頻度の低い物は奥側に収容させるなど、収容ニーズに応じた収容をすることができ、また、物を展示する場合でも回転させながら展示することができるという、従来にない有利な効果を奏する。
本発明の第7の発明は、第1から第5の発明の収容体とキャスターとを備えた什器であって、前記キャスターが、前記収容体を水平方向に移動可能に支承していることを特徴としている。第7の発明では、キャスターを備えていることにより、居住空間の隅に存置させた収容体を空間の隅から引き出して、壁際の収容部に物を収容させてから、収容体を居住空間の隅に戻すことができる。第7の発明によれば、壁際の収容空間にも有効に収容することができると共に、居住空間も広く使用することができる。
本発明の第8の発明は、天板と脚部とからなる机において、前記脚部が、第1から第5の収容体とされていることを特徴としている。第8の発明によれば、脚部材として、本発明の収容体を使用した机としている。脚部材には、4方のいずれからも物、例えばパンフレット等を収容することができ、客と対応者がどの位置に座るか特定されていない接客用の机等とするに好適である。
・本発明の第1の発明の収容体によれば、収容形態を多様にすることができると共に、枠体を傾けても、水平移動しても回転させても、連結手段がなくても六面体ユニットが枠体から脱落することが無く、美観に優れた収容体とすることができるという従来にない有利な効果を奏する。
・本発明の第2の発明の収容体によれば、より変化に富んだ多様な収容形態とすることができる。
・本発明の第3の発明の収容体によれば、所定幅の長尺の板材から全ての側面部材を、切り出すことができ、廃棄材を少なくでき、加工が容易であるという効果を奏する。
・本発明の第4の発明の収容体によれば、枠体又は板部材の角隅部に引っ掛けないように、物を出し入れすることができると共に収容空間の見栄えが良いという効果を奏する。
・本発明の第5の発明の収容体によれば、六面体ユニットを薄い板厚の板材で形成させても変形しにくい。
・本発明の第6の発明の収容体によれば、収容ニーズに応じた収容をすることができ、また、物を展示する場合でも回転させながら展示することができるという、従来にない有利な効果を奏する。
・本発明の第7の発明の収容体によれば、壁際の収容空間にも有効に収容することができると共に、居住空間も広く使用することができる。
・本発明の第8の発明の収容体によれば、客と対応者がどの位置に座るか特定されていない接客用の机等とするに好適である。
収容体の枠体の説明図(実施例1) 収容体の収納形態の説明図(実施例1) 収容体の収納形態の説明図(実施例2) 収容体の収納形態の説明図(実施例3) 回転手段を備えた収容体の説明図(実施例4) 収容体の枠体の説明図(実施例5) 机の説明図(実施例6) 展示装置の説明図(実施例7)
立方体又は複数の立方体を並べた形状の直方体の輪郭をなす六面体ユニット(以下、ユニットという。)と、六面体をなすように並べたユニットの外縁を保持する枠体とによる収容体の多様な収容形態を説明してから、その収容形態を備えた具体例を以下に説明する。
実施例1では、ユニットが、立方体を2つ並べた形状の直方体であり、その直方体を12個組み合わせた直方体の周縁をなす位置を枠体100に囲んだ収容体1を図1、図2を参照して説明する。図1は、枠体100の構成を示し、図2は枠体100にユニットを格納した状態を示している。
図1(A)図は平面図を示し、図1(B)図は正面図、背面図を示し、図1(C)図は右側面図、左側面図を示し、図1(D)図は図1(A)図A-A位置断面図を示し、図1(E)図は図1(B)図B-B位置断面図を示している。図2(A)図は収容体1の正面図を示し、図2(B)図は右側面図を示し、図2(C)図は背面図を示し、図2(D)図は左側面図を示している。
収容体1では、ユニット10がなす六面体は、立方体の一辺の長さを1単位として、奥行き方向、横方向、高さ方向に、2単位、3単位、4単位の比率で構成される直方体とされている。枠体100は、上枠部材110と柱部材120と下枠部材130とからなり、六面体の周縁をなす位置に配設されている。各々の柱部材120には、六面体の縦方向の縁部に接するように、内面側の内隅に柱部材に沿って矩形形状の切り欠き121が設けられている。
上枠部材110は、その内面側が六面体に接する平坦面111とされている。周縁の下枠部材130は、六面体の下縁部に接するように、内面側の内隅に下枠部材に沿って矩形形状の切り欠き131が設けられている。また、六面体の内隅部101から一単位長さの位置毎には、六面体の底面を支える下枠部材132が縦方向と横方向に配設されている。
上枠部材110と柱部材120と下枠部材130の端部が結合されて、天面と側面が開放された枠体100とされている。端部の結合方法は、接着剤による接合、金具による機械的結合、夫々の端部に設けた切欠きを組み合わせる仕口接合等に限定されず、それらを組み合わせた結合であってもよい。
収容体1においては、ユニット10は、六面体の長辺方向の一つの面だけが開放面(各図の破線斜線参照)とされている。理解を容易にするために、図2(A)図の正面図の左下の手前位置を基準位置として説明する(以下の実施例においても同じとする)。基準位置から正面に沿って横方向の3単位の位置には順にAからCを付し、基準位置から奥行き方向の2単位の位置には順にα,βを付し、高さ方向の4単位の位置には、1から4を付して示す(各図の周囲記号参照)。
全てのユニットは、開放面を外側方に向けて、下方から4層に配設される。1層目には3つのユニットが、(1Aα,1Bα)の位置、(1Aβ,1Bβ)の位置、(1Cα,1Cβ)の位置に水平に配設される。2層目と3層目には、2層目に(2Bα,2Cα)の位置、(2Bβ,2Cβ)の位置に2つのユニットが、3層目に(3Bα,3Cα)の位置、(3Bβ,3Cβ)の位置に2つのユニットが、夫々水平に配設されると共に、2層目と3層目とに亘るように、(2Aα,3Aα)の位置、(2Aβ,3Aβ)の位置にユニットが立てて配設される。4層目には、1層目と同様に、3つのユニットが配設される。
各ユニット10は、枠体の天面の開放面から上枠部材の平坦面111と、柱部材の矩形形状の切り欠き121に接した状態(図1参照)で、上記の位置に落とし込まれる。各ユニット10の開放面(図2各図の破線参照)が、外側面に向けて配設されるため、六面体の外側面の四方向から(図2各図の矢印参照)物が収容可能とされる。また2つのユニット11については、立てて配設させているため、背が高い物も収容しやすい。四方向に開放面を向けてユニットを配設させているが、いずれかの方向に開放面をまとめて配設してもよいことは勿論のことである(他の実施例においても同様である)。
実施例2では、立方体を各方向に2つずつ並べた形状の直方体ユニット(以下、大ユニット20という)1個と、立方体を2つ並べた形状の直方体ユニット(以下、中ユニット21という)8個と、立方体ユニット(以下、小ユニット22という)4個とを組み合わせた六面体の周縁をなす位置を、実施例1と同一の形状の枠体に囲んだ収容体2を、図3を参照して簡単に説明する。図3(A)図は4層目の断面図を示し、図3(B)図は3層目の断面図を示し、図3(C)図は2層目の断面図を示し、図3(D)図は1層目の断面図を示している。
4層目は、(4Aα,4Bα,4Aβ,4Bβ)の位置に大ユニット20が、(4Cα)と,(4Cβ)の位置に小ユニット22,22が配設されている。3層目は、(3Aα,3Aβ)の位置、(3Bα,3Cα)の位置、(3Bβ,3Cβ)の位置の夫々に中ユニット21,21,21が配設されている。2層目は、(2Aα,2Bα)の位置、(2Bβ,2Cβ)の位置に中ユニット21,21が、(2Cα)と(2Aβ)の位置に小ユニット22,22が配設されている。1層目は、(1Aα,1Bα)の位置、(1Aβ,1Bβ)の位置、(1Cα,1Cβ)の位置に中ユニット21,21,21が配設されている。
収容体2は異なる大きさのユニットを備えているため、単に六面体の外側面の四方向から(図3各図の矢印参照)物が収容可能とされるだけではなく、収容する物の平面的な大きさに応じて、大ユニット20、中ユニット21、小ユニット22を使い分けて、各々の収容部に大きさの異なる物をバランスよく収容することができる。
実施例3では、ユニットの大きさと数が収容体2と同一とされ、対をなして向かい合う面の一対の面が、夫々開放面とされている収容体3を、図3と同じ位置に同じ符号を付した図4を参照して簡単に説明する。図4(A)は4層目の断面図を示し、図4(B)は3層目の断面図を示し、図4(C)は2層目の断面図を示し、図4(D)は1層目の断面図を示している。大ユニット、中ユニット、小ユニットは、収容体2と同じ位置に配設されている。しかし、ユニットの向かい合う面の一対の面が、夫々開放面とされているため、枠体が同一でも、4層目の収容空間の横方向の長さが、収容体2よりも長い3単位分の長さの収容空間とすることができる。
3層目と1層目については、2単位分の長さの収容空間(図4(B)図、図4(D)図両方向矢印参照)と1単位分の長さの収容空間とを混在させることができ、2層目においては、横方向2単位目については奥行き方向に2単位分の長さの収容空間(図4(C)図両方向矢印参照)とし、その他の位置については1単位分の長さの収容空間とすることができる。対をなして向かい合う面の一対の面が、夫々開放面とされていることにより、収容体2よりも、より多様な収容形態とすることができる。
実施例4では、書類保管庫としての什器をなす回転手段を備えた収容体4を、図5を参照して説明する。図5(A)図は、一部が断面図(図5(B)図A-A位置)で示されている収容体4を並べた状態の配置図を示し、図5(B)図は立面図を示している。収容体4は、4層とされ、各層に4つの立方体形状のユニットが備えられ、書類等の保管庫として壁際に配列されている。書類には、日常では閲覧する機会が少ない永年保存の書類、秘密性の高い書類、図面等の長尺の書類等の多様な種類・形状の書類がある。
収容体4は、基部に、収容体を水平移動可能とさせるキャスター41と、収容体の垂直中心軸の周りに水平に回転可能とさせる回転手段42が備えられている。回転手段42は、電動駆動手段が備えられていると好適であるが、収容体と収容する物の大きさと重さとに応じて、単に回転可能に軸支されるだけで、人力により回転させるようにしてもよい。
永年保存の書類等43は、室内から書類が識別されないように、通路側にはユニットの開放面が面しないように、保管庫の隅に配列されるとよい。これらの書類の閲覧が必要な場合には、収容体が自由に回転できるように、隣に配設された収容体と壁とから、回転させる収容体を離間させ、開放面を通路側に向けるように回転させればよい。
また、長尺の図面等44を、ユニットを水平に隣り合わせ、連通させたユニットの収容部に収容させ、書類を保管する書類箱等45も、同様に収容部を連通させた状態で、並べて収容させるようにすると、保管スペースを有効に活用することができる。また執務部門毎に収容部を明確に分離させたい場合には、部門毎にユニットを黄色、赤色、青色等に色分けしておき、周囲の壁、収容体から離間され、回転容易とされた収容体4に、一つの部門毎の書類をまとめて保管し、それを通路側に表れるようにさせれば、部門毎の書類が混じることがなく、保管・管理が容易である。
部屋の角隅部に配設される収容体については、壁際のユニットの書類が出し入れしにくくなるため、ユニットの開放面でない面が通路側になるようにし、永年保管の書類等43を保管するようにすればよい。夫々の収容体が、基部にキャスター41と回転手段42とが備えられているため、物の種類、物の形態、物の保管の必要性等に応じて、枠体にユニットを適切に配設させて、効率的に物を収容することができる。
実施例5では、枠体の一側面をなす柱部材51が横倒し可能とされた枠体を備えた収容体5を、図6を参照して説明する。図6(A)図は、収容体5の枠体50の平面図を示し、図6(B)図は、図6(A)図のA-A位置断面図を示している。収容体5は、収容体の上方にユニットを落とし込むための空間が確保できない場合に好適に適用される。収容体5では、枠体の一側面をなす柱部材51が横倒し可能とされていると共に、柱部材を起立させた状態を保持する保持部材52が備えられている。
枠体の一側面をなす柱部材51は、下枠部材の上面53とユニット54がなす六面体とが接する高さを軸として、繋いでいる上枠部材55と共に横倒し可能とされている。保持部材52は、柱部材が起立された状態で、全ての柱部材の周縁を束ねるように機能されると共に、一側面をなす柱部材51が横倒しされる状態では、横倒しされる柱部材51に干渉しないように、枠体50の天面から離間されればよく、載置又は軸支の支持形態は限定されない。保持部材52は、六面体が上方に引き抜けるように、天面の中央部56が開放面とされている。
保持部材52を柱部材の天面から離間させて、一側面をなす柱部材51を横倒しさせて、上方に載せられたユニットから順に側方に引き抜き、適した収容形態となるように各々のユニットを、枠体の側方から枠体の中に戻し(図6白抜矢印参照)、一側面をなす柱部材51を起立させてユニットのレイアウトを変更させる。そして枠体50をなす全ての柱部材の外縁を保持させるように、保持部材52を枠体50に接しさせればよい。保持部材に枠体からの引抜防止として、保持部材と枠体とを貫通する軸体57を備えさせてもよいことは勿論のことである。
実施例6として、収容体6が脚部とされ、収容体6と天板61とからなる机60を、図7を参照して簡単に説明する。図7(A)図は机60の側面図を示し、図7(B)図は机60の平面図を示している。図7には、丸椅子62もあわせて示している。
六面体が立方体の形状とされた収容体6が脚部とされ、脚部に天板61が移動しないように載せられて固定される。ユニットをなす立方体の一辺は、約20cmであり、小物やパンフレットの収容に好適であるが、各々のユニットを異なる色に着色しておけば、物を収容していない状態でも、変化にとみ、賑やかで、活気のある雰囲気をもたらす意匠としても好適である。
図7では、天板61,61を2つ並べ12人が囲める机としているため、グループ討論用の机として好適に使用できるが、天板61,61を離して机を分離すれば、少人数が囲める机として使用するに適し、収容体6に収容させたパンフレット等を使用しながら商談をするに好適な机とすることができる。
実施例7では、収容体7に回転手段71を備えさせた展示装置70を、図8を参照して説明する。図8(A)図は展示装置70の側面図を示し、図8(B)図は、図8(A)図のA-A位置断面図を示している。展示装置は、立方体を2つ並べた直方体の形状のユニット72を8個立てて並べて六面体とさせている。各ユニット72は、対をなす面のうちの一つの長辺方向が貫通されて、向かい合う対をなす面が開放面とされている。
展示装置70では、収容体7の中心軸の周りに90度の位相で、回転手段71を回転させた場合に、開放面73が同じ位置となるように、且つ、上下の位置が異なるように、ユニット72が2層に積み重ねられて構成されている。ユニットの開放面73が面した方向には、隣のユニットの外側面74が面することになるため、外側面には展示物の説明75を示しておくと好適である。
回転手段71の駆動動力は、電気、空気圧等限定されず、連続的に回転させてもよく、断続的に回転させてもよく、回転の態様も限定されない。人が移動しないでも、異なる展示物が閲覧可能となり、多くの人が移動できない待ち合わせ場所に、空間に変化をもたらす広告・展示物として好適に使用することができる。
(その他)
・今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の技術的範囲は、上記した説明に限られず特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1,2,3,4,5,6,7…収容体、
100…枠体、110…上枠部材、120…柱部材、130…下枠部材、
101…内隅部、121…切り欠き、111…平坦面、
131…切り欠き、132…下枠部材、
10…ユニット、11…ユニット、
20…大ユニット、21…中ユニット、22…小ユニット、
41…キャスター、42…回転手段、43…書類等、44…図面等、45…書類箱等、
50…枠体、51…柱部材、52…保持部材、53…上面、54…ユニット、
55…上枠部材、56…中央部、57…軸体、
60…机、61…天板、62…丸椅子、
70…展示装置、71…回転手段、72…ユニット、
73…開放面、74…外側面、75…展示物の説明

Claims (8)

  1. 複数の六面体ユニットと枠体とからなる収容体において、
    前記六面体ユニットが、立方体又は複数の前記立方体を並べた形状の直方体のいずれかの形状とされると共に、向かい合って対をなす面のうちの一つが、少なくとも一方の面が開放面とされ、
    前記六面体ユニットが組み合わされて六面体をなし、
    前記六面体の3辺方向のうち、少なくとも2方向に前記六面体ユニットが複数列配列され、
    前記枠体が、柱部材と上枠部材と下枠部材とからなり、
    前記上枠部材が前記六面体の上縁部の外側面のみに平坦面で接し、前記柱部材が前記六面体の縦縁部の2方向の外側面を保持し、前記下枠部材が前記六面体の下縁部の外側面と底面を保持し、
    各々の六面体ユニットが、前記上枠部材と前記柱部材と前記下枠部材のいずれかに支えられると共に隣り合った六面体ユニットに保持されて、側方に脱落不能とされると共に、いずれかの開放面が前記六面体の外側面の四方向に向けて配置可能とされる、
    ことを特徴とする収容体。
  2. 向かい合って対をなす面のうちの一つが、双方の面が開放面とされた前記六面体ユニットを含んでいる、
    ことを特徴とする請求項1に記載の収容体。
  3. 前記開放面を囲む全ての板部材が、同一の板厚とされている、
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の収容体。
  4. 前記上枠部材と前記柱部材と前記下枠部材のいずれもと、前記六面体の外側面とが接する幅が、前記板部材の板厚と揃っている、
    ことを特徴とする請求項3に記載の収容体。
  5. 前記六面体ユニットが、同一形状とされると共に、
    前記六面体ユニットが、立方体又は2つの立方体を並べた形状の直方体のいずれかの形状とされている、
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の収容体。
  6. 請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の収容体と回転手段とを備えた什器であって、
    前記回転手段が、前記収容体を水平面に沿って回転可能に支承している、
    ことを特徴とする什器。
  7. 請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の収容体とキャスターとを備えた什器であって、
    前記キャスターが、前記収容体を水平方向に移動可能に支承している、
    ことを特徴とする什器。
  8. 天板と脚部とからなる机において、
    前記脚部が、請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の収容体とされている
    ことを特徴とする机。
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