本発明による方法及び使用において、好ましいのは、以下のものからなる群から選択される式(I)で表される化合物である:
N-シクロプロピル-3-(ジフルオロメチル)-5-フルオロ-N-(2-イソプロピルベンジル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド(化合物A1);
N-シクロプロピル-N-(2-シクロプロピルベンジル)-3-(ジフルオロメチル)-5-フルオロ-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド(化合物A2);
N-(2-tert-ブチルベンジル)-N-シクロプロピル-3-(ジフルオロメチル)-5-フルオロ-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド(化合物A3);
N-(5-クロロ-2-エチルベンジル)-N-シクロプロピル-3-(ジフルオロメチル)-5-フルオロ-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド(化合物A4);
N-(5-クロロ-2-イソプロピルベンジル)-N-シクロプロピル-3-(ジフルオロメチル)-5-フルオロ-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド(化合物A5);
N-シクロプロピル-3-(ジフルオロメチル)-N-(2-エチル-5-フルオロベンジル)-5-フルオロ-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド(化合物A6);
N-シクロプロピル-3-(ジフルオロメチル)-5-フルオロ-N-(5-フルオロ-2-イソプロピルベンジル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド(化合物A7);
N-シクロプロピル-N-(2-シクロプロピル-5-フルオロベンジル)-3-(ジフルオロメチル)-5-フルオロ-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド(化合物A8);
N-(2-シクロペンチル-5-フルオロベンジル)-N-シクロプロピル-3-(ジフルオロメチル)-5-フルオロ-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド(化合物A9);
N-シクロプロピル-3-(ジフルオロメチル)-5-フルオロ-N-(2-フルオロ-6-イソプロピルベンジル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド(化合物A10);
N-シクロプロピル-3-(ジフルオロメチル)-N-(2-エチル-5-メチルベンジル)-5-フルオロ-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド(化合物A11);
N-シクロプロピル-3-(ジフルオロメチル)-5-フルオロ-N-(2-イソプロピル-5-メチルベンジル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド(化合物A12);
N-シクロプロピル-N-(2-シクロプロピル-5-メチルベンジル)-3-(ジフルオロメチル)-5-フルオロ-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド(化合物A13);
N-(2-tert-ブチル-5-メチルベンジル)-N-シクロプロピル-3-(ジフルオロメチル)-5-フルオロ-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド(化合物A14);
N-[5-クロロ-2-(トリフルオロメチル)ベンジル]-N-シクロプロピル-3-(ジフルオロメチル)-5-フルオロ-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド(化合物A15);
N-シクロプロピル-3-(ジフルオロメチル)-5-フルオロ-1-メチル-N-[5-メチル-2-(トリフルオロメチル)ベンジル]-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド(化合物A16);
N-[2-クロロ-6-(トリフルオロメチル)ベンジル]-N-シクロプロピル-3-(ジフルオロメチル)-5-フルオロ-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド(化合物A17);
N-[3-クロロ-2-フルオロ-6-(トリフルオロメチル)ベンジル]-N-シクロプロピル-3-(ジフルオロメチル)-5-フルオロ-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド(化合物A18);
N-シクロプロピル-3-(ジフルオロメチル)-N-(2-エチル-4,5-ジメチルベンジル)-5-フルオロ-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド(化合物A19);
N-シクロプロピル-3-(ジフルオロメチル)-5-フルオロ-N-(2-イソプロピルベンジル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボチオ-アミド(化合物A20);
それらの農芸化学的に許容される塩及びそれらの混合物。
式(I)で表されるさらに好ましい化合物は、以下のものからなる群から選択される:
N-(5-クロロ-2-エチルベンジル)-N-シクロプロピル-3-(ジフルオロメチル)-5-フルオロ-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド(化合物A4);
N-(5-クロロ-2-イソプロピルベンジル)-N-シクロプロピル-3-(ジフルオロメチル)-5-フルオロ-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド(化合物A5);
N-シクロプロピル-3-(ジフルオロメチル)-N-(2-エチル-5-フルオロベンジル)-5-フルオロ-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド(化合物A6);
N-シクロプロピル-3-(ジフルオロメチル)-5-フルオロ-N-(5-フルオロ-2-イソプロピルベンジル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド(化合物A7);
N-シクロプロピル-N-(2-シクロプロピル-5-フルオロベンジル)-3-(ジフルオロメチル)-5-フルオロ-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド(化合物A8);
N-(2-シクロペンチル-5-フルオロベンジル)-N-シクロプロピル-3-(ジフルオロメチル)-5-フルオロ-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド(化合物A9);
N-シクロプロピル-3-(ジフルオロメチル)-5-フルオロ-N-(2-フルオロ-6-イソプロピルベンジル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド(化合物A10);
それらの農芸化学的に許容される塩及びそれらの混合物。
式(I)で表されるさらに好ましい化合物は、N-(5-クロロ-2-イソプロピルベンジル)-N-シクロプロピル-3-(ジフルオロメチル)-5-フルオロ-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド(化合物A5)又はその農芸化学的に許容される塩である。
本発明の方法及び使用によって防除される細菌性植物病原体は、例えば、以下のものであり得る:
・ キサントモナス属各種(Xanthomonas species)、例えば、キサントモナス・トランスルセンス(Xanthomonas translucens)、例えば、キサントモナス・トランスルセンス pv. ウンズロサ(Xanthomonas translucens pv. undulosa);キサントモナス・カムペストリス(Xanthomonas campestris);キサントモナス・オリザエ(Xanthomonas oryzae)、例えば、キサントモナス・オリザエ pv. オリザエ(Xanthomonas oryzae pv. oryzae);キサントモナス・アキソノポジス(Xanthomonas axonopodis);キサントモナス・シトリ(Xanthomonas citri)、例えば、キサントモナス・シトリ pv. マルバセアル(Xanthomonas citri pv. malvacearu)、キサントモナス・シトリ pv. シトリ(Xanthomonas citri pv. citri);キサントモナス・エウベシカトリア(Xanthomonas euvesicatoria);キサントモナス・ペルホランス(Xanthomonas perforans)、キサントモナス・ベシカトリア(Xanthomonas vesicatoria);キサントモナス・ガルドネリ(Xanthomonas gardneri);
・ シュードモナス属各種(Pseudomonas species)、例えば、シュードモナス・シリンガエ(Pseudomonas syringae);シュードモナス・トマト(Pseudomonas tomato);シュードモナス・ヘリアンチ(Pseudomonas helianthi);
・ カンジダツス・リベリバクテル属各種(Candidatus Liberibacter species)、例えば、カンジダツス・リベリバクテル・アフリカヌス(C. Liberibacter africanus)、カンジダツス・リベリバクテル・アメリカヌス(C. Liberibacter americanus)、カンジダツス・リベリバクテル・アシアチクス(C. Liberibacter asiaticus)、カンジダツス・リベリバクテル・エウロパエウス(C. Liberibacter europaeus)、カンジダツス・リベリバクテル・プシラウロウス(C. Liberibacter psyllaurous)、カンジダツス・リベリバクテル・ソラナセアルム(C. Liberibacter solanacearum)、カンジダツス・リベリバクテル・クレセンス(C. Liberibacter crescens);
・ エルウィニア属各種(Erwinia species)、例えば、エルウィニア・カロトボラ(E. carotovora);エルウィニア・クリサンテミ(E. chrysanthemi);エルウィニア・アミロボラ(E. amylovora);エルウィニア・ステワルチイイ(E. stewartii);
・ ラルストニア属各種(Ralstonia species)、例えば、ラルストニア・ソラナセアルム(R. solanacearum)。
本発明の特定の実施形態では、該細菌性植物病原体は、キサントモナス属各種(Xanthomonas species)、特に、キサントモナス・トランスルセンス(Xanthomonas translucens)、キサントモナス・カムペストリス(Xanthomonas campestris)、又は、キサントモナス・オリザエ(Xanthomonas oryzae)であり;さらに特には、キサントモナス・トランスルセンス(Xanthomonas translucens)である。
本発明の特定の実施形態では、該細菌性植物病原体は、シュードモナス属各種(Pseudomonas species)、特に、シュードモナス・シリンガエ(Pseudomonas syringae)である。
本発明の方法において使用する式(I)で表される化合物の施用量は、一般に、0.001~0.5kg/ha、0.005~0.2kg/ha、0.01~0.15kg/ha、0.01~0.1kg/haである。
種子処理の場合、該施用量は、一般に、0.001~250g/kg(種子)、0.005~200g/kg、0.005~100g/kg、0.005~50g/kg、0.01~50g/kgである。
本発明の方法において使用する式(I)で表される化合物は、例えば、即時散布可能な(ready-to-spray)溶液剤、粉末剤及び懸濁液剤の形態に、又は、高濃度の水性、油性又は別の懸濁液剤、分散液剤、エマルション剤、油性分散液剤、ペースト剤、粉剤、ばらまき用材料若しくは顆粒の形態に、製剤することが可能であり、そして、散布、噴霧、散粉、ばらまき又は潅水によって施用することができる。該使用形態は、意図された目的に依存する;いずれの場合にも、本発明による混合物が可能な限り微細且つ均一に分配されることを保証すべきである。
該製剤は、既知方法で、例えば、該活性成分を、必要な場合には乳化剤及び分散剤を使用して、溶媒及び/又は担体で増量することによって調製し、ここで、希釈剤として水を使用する場合には、別の有機溶媒を補助溶媒として使用することも可能である。この目的のための適切な補助剤は、本質的に、以下のものである:溶媒、例えば、芳香族化合物(例えば、キシレン)、塩素化芳香族化合物(例えば、クロロベンゼン類)、パラフィン類(例えば、鉱油留分)、アルコール類(例えば、メタノール、ブタノール)、ケトン類(例えば、シクロヘキサノン)、アミン類(例えば、エタノールアミン、ジメチルホルムアミド)、及び、水; 担体、例えば、粉砕された天然鉱物(例えば、カオリン、クレー、タルク、チョーク)、及び、粉砕された合成物質(例えば、微粉化されたシリカ、シリケート類); 乳化剤、例えば、非イオン性乳化剤及びアニオン性乳化剤(例えば、ポリオキシエチレン脂肪族アルコールエーテル類、アルキルスルホネート類及びアリールスルホネート類);及び、分散剤、例えば、リグノスルファイト廃液及びメチルセルロース。
適切な界面活性剤は、芳香族スルホン酸(例えば、リグノスルホン酸、フェノルスルホン酸、ナフタレンスルホン酸及びジブチルナフタレンスルホン酸)及び脂肪酸のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩及びアンモニウム塩、アルキルスルホネート類及びアルキルアリールスルホネート類、アルキルラウリルエーテル及び脂肪族アルコールスルフェート類、並びに、スルフェートヘキサデカノール、スルフェートヘプタデカノール及びスルフェートオクタデカノールの塩、又は、脂肪族アルコールグリコールエーテルの塩、スルホネートナフタレン及びその誘導体とホルムアルデヒドの縮合物、ナフタレンとフェノール及びホルムアルデヒドの縮合物又はナフタレンスルホン酸とフェノール及びホルムアルデヒドの縮合物、ポリオキシエチレンオクチルフェノールエーテル、エトキシ化イソオクチルフェノール、エトキシ化オクチルフェノール又はエトキシ化ノニルフェノール、アルキルフェノールポリグリコールエーテル類、トリブチルフェニルポリグリコールエーテル類、アルキルアリールポリエーテルアルコール類、イソトリデシルアルコール、脂肪族アルコール/エチレンオキシド縮合物、エトキシ化ヒマシ油、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類又はポリオキシプロピレンアルキルエーテル類、ラウリルアルコールポリグリコールエーテルアセテート、ソルビトールエステル類、リグノスルファイト廃液、又は、メチルセルロースである。
粉末剤(powders)、ばらまき用物質及び粉剤(dusts)は、式(I)で表される化合物を固体担体と混合させるか又は一緒に粉砕することによって、調製することができる。
顆粒剤(例えば、被覆粒剤、含浸粒剤又は均質粒剤)は、通常、1種類又は複数種類の活性成分を固体担体に結合させることによって調製する。
増量剤又は固体担体は、例えば、鉱物土壌(mineral earths)、例えば、シリカ、シリカゲル、シリケート、タルク、カオリン、石灰石、石灰、チョーク、膠塊粘土、黄土、クレー、ドロマイト、ケイ藻土、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、酸化マグネシウム、粉算された合成物質、及び、肥料、例えば、硫酸アンモニウム、リン酸アンモニウム、硝酸アンモニウム、尿素、並びに、植物由来の生成物、例えば、穀粉(cereal meal)、樹皮粉(tree bark meal)、木粉及び堅果殻粉(nutshell meal)、セルロース粉末、又は、別の固体担体である。
該製剤は、一般に、0.1~95重量%、好ましくは、0.5~90重量%の、該化合物を含有する。該活性成分は、90%~100%、好ましくは、95%~100%の純度(NMRスペクトル又はHPLCによる)で、使用する。
式(I)で表される化合物は、本発明による方法又は使用において、別の活性化合物と組み合わせて、例えば、除草剤、殺虫剤、成長調節剤、生物学的製剤、殺菌剤と組み合わせて、又は、肥料と組み合わせて、使用することも可能である。
本発明による化合物と組み合わせて使用することが可能な殺菌剤の下記リストは、可能な組み合わせを例証することを意図しているが、決して限定するものではない。
本明細書中において「一般名」によって特定されている活性成分は、既知であり、そして、例えば、「Pesticide Manual」に記載されているか、又は、インターネットで検索することができる(例えば、「http://www.alanwood.net/pesticides」)。
化合物(A)又は化合物(B)が互変異性体形態で存在し得る場合、そのような化合物は、上記及び下記において、いずれの場合にも例え具体的に言及されていなくとも、適切な場合には、対応する互変異性形態も包含すると理解される。
(1) エルゴステロール生合成の阻害薬、例えば、(1.001)シプロコナゾール、(1.002)ジフェノコナゾール、(1.003)エポキシコナゾール、(1.004)フェンヘキサミド、(1.005)フェンプロピジン、(1.006)フェンプロピモルフ、(1.007)フェンピラザミン、(1.008)フルキンコナゾール、(1.009)フルトリアホール、(1.010)イマザリル、(1.011)硫酸イマザリル、(1.012)イプコナゾール、(1.013)メトコナゾール、(1.014)ミクロブタニル、(1.015)パクロブトラゾール、(1.016)プロクロラズ、(1.017)プロピコナゾール、(1.018)プロチオコナゾール、(1.019)ピリソキサゾール、(1.020)スピロキサミン、(1.021)テブコナゾール、(1.022)テトラコナゾール、(1.023)トリアジメノール、(1.024)トリデモルフ、(1.025)トリチコナゾール、(1.026)(1R,2S,5S)-5-(4-クロロベンジル)-2-(クロロメチル)-2-メチル-1-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イルメチル)シクロペンタノール、(1.027)(1S,2R,5R)-5-(4-クロロベンジル)-2-(クロロメチル)-2-メチル-1-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イルメチル)シクロペンタノール、(1.028)(2R)-2-(1-クロロシクロプロピル)-4-[(1R)-2,2-ジクロロシクロプロピル]-1-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)ブタン-2-オール(1.029)(2R)-2-(1-クロロシクロプロピル)-4-[(1S)-2,2-ジクロロシクロプロピル]-1-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)ブタン-2-オール、(1.030)(2R)-2-[4-(4-クロロフェノキシ)-2-(トリフルオロメチル)フェニル]-1-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)プロパン-2-オール、(1.031)(2S)-2-(1-クロロシクロプロピル)-4-[(1R)-2,2-ジクロロシクロプロピル]-1-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)ブタン-2-オール、(1.032)(2S)-2-(1-クロロシクロプロピル)-4-[(1S)-2,2-ジクロロシクロプロピル]-1-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)ブタン-2-オール、(1.033)(2S)-2-[4-(4-クロロフェノキシ)-2-(トリフルオロメチル)フェニル]-1-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)プロパン-2-オール、(1.034)(R)-[3-(4-クロロ-2-フルオロフェニル)-5-(2,4-ジフルオロフェニル)-1,2-オキサゾール-4-イル](ピリジン-3-イル)メタノール、(1.035)(S)-[3-(4-クロロ-2-フルオロフェニル)-5-(2,4-ジフルオロフェニル)-1,2-オキサゾール-4-イル](ピリジン-3-イル)メタノール、(1.036)[3-(4-クロロ-2-フルオロフェニル)-5-(2,4-ジフルオロフェニル)-1,2-オキサゾール-4-イル](ピリジン-3-イル)メタノール、(1.037)1-({(2R,4S)-2-[2-クロロ-4-(4-クロロフェノキシ)フェニル]-4-メチル-1,3-ジオキソラン-2-イル}メチル)-1H-1,2,4-トリアゾール、(1.038)1-({(2S,4S)-2-[2-クロロ-4-(4-クロロフェノキシ)フェニル]-4-メチル-1,3-ジオキソラン-2-イル}メチル)-1H-1,2,4-トリアゾール、(1.039)1-{[3-(2-クロロフェニル)-2-(2,4-ジフルオロフェニル)オキシラン-2-イル]メチル}-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イルチオシアネート、(1.040)1-{[rel(2R,3R)-3-(2-クロロフェニル)-2-(2,4-ジフルオロフェニル)オキシラン-2-イル]メチル}-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イルチオシアネート、(1.041)1-{[rel(2R,3S)-3-(2-クロロフェニル)-2-(2,4-ジフルオロフェニル)オキシラン-2-イル]メチル}-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イルチオシアネート、(1.042)2-[(2R,4R,5R)-1-(2,4-ジクロロフェニル)-5-ヒドロキシ-2,6,6-トリメチルヘプタン-4-イル]-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-チオン、(1.043)2-[(2R,4R,5S)-1-(2,4-ジクロロフェニル)-5-ヒドロキシ-2,6,6-トリメチルヘプタン-4-イル]-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-チオン、(1.044)2-[(2R,4S,5R)-1-(2,4-ジクロロフェニル)-5-ヒドロキシ-2,6,6-トリメチルヘプタン-4-イル]-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-チオン、(1.045)2-[(2R,4S,5S)-1-(2,4-ジクロロフェニル)-5-ヒドロキシ-2,6,6-トリメチルヘプタン-4-イル]-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-チオン、(1.046)2-[(2S,4R,5R)-1-(2,4-ジクロロフェニル)-5-ヒドロキシ-2,6,6-トリメチルヘプタン-4-イル]-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-チオン、(1.047)2-[(2S,4R,5S)-1-(2,4-ジクロロフェニル)-5-ヒドロキシ-2,6,6-トリメチルヘプタン-4-イル]-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-チオン、(1.048)2-[(2S,4S,5R)-1-(2,4-ジクロロフェニル)-5-ヒドロキシ-2,6,6-トリメチルヘプタン-4-イル]-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-チオン、(1.049)2-[(2S,4S,5S)-1-(2,4-ジクロロフェニル)-5-ヒドロキシ-2,6,6-トリメチルヘプタン-4-イル]-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-チオン、(1.050)2-[1-(2,4-ジクロロフェニル)-5-ヒドロキシ-2,6,6-トリメチルヘプタン-4-イル]-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-チオン、(1.051)2-[2-クロロ-4-(2,4-ジクロロフェノキシ)フェニル]-1-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)プロパン-2-オール、(1.052)2-[2-クロロ-4-(4-クロロフェノキシ)フェニル]-1-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)ブタン-2-オール、(1.053)2-[4-(4-クロロフェノキシ)-2-(トリフルオロメチル)フェニル]-1-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)ブタン-2-オール、(1.054)2-[4-(4-クロロフェノキシ)-2-(トリフルオロメチル)フェニル]-1-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)ペンタン-2-オール、(1.055)2-[4-(4-クロロフェノキシ)-2-(トリフルオロメチル)フェニル]-1-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)プロパン-2-オール、(1.056)2-{[3-(2-クロロフェニル)-2-(2,4-ジフルオロフェニル)オキシラン-2-イル]メチル}-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-チオン、(1.057)2-{[rel(2R,3R)-3-(2-クロロフェニル)-2-(2,4-ジフルオロフェニル)オキシラン-2-イル]メチル}-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-チオン、(1.058)2-{[rel(2R,3S)-3-(2-クロロフェニル)-2-(2,4-ジフルオロフェニル)オキシラン-2-イル]メチル}-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-チオン、(1.059)5-(4-クロロベンジル)-2-(クロロメチル)-2-メチル-1-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イルメチル)シクロペンタノール、(1.060)5-(アリルスルファニル)-1-{[3-(2-クロロフェニル)-2-(2,4-ジフルオロフェニル)オキシラン-2-イル]メチル}-1H-1,2,4-トリアゾール、(1.061)5-(アリルスルファニル)-1-{[rel(2R,3R)-3-(2-クロロフェニル)-2-(2,4-ジフルオロフェニル)オキシラン-2-イル]メチル}-1H-1,2,4-トリアゾール、(1.062)5-(アリルスルファニル)-1-{[rel(2R,3S)-3-(2-クロロフェニル)-2-(2,4-ジフルオロフェニル)オキシラン-2-イル]メチル}-1H-1,2,4-トリアゾール、(1.063)N’-(2,5-ジメチル-4-{[3-(1,1,2,2-テトラフルオロエトキシ)フェニル]スルファニル}フェニル)-N-エチル-N-メチルイミドホルムアミド、(1.064)N’-(2,5-ジメチル-4-{[3-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]スルファニル}フェニル)-N-エチル-N-メチルイミドホルムアミド、(1.065)N’-(2,5-ジメチル-4-{[3-(2,2,3,3-テトラフルオロプロポキシ)フェニル]スルファニル}フェニル)-N-エチル-N-メチルイミドホルムアミド、(1.066)N’-(2,5-ジメチル-4-{[3-(ペンタフルオロエトキシ)フェニル]スルファニル}フェニル)-N-エチル-N-メチルイミドホルムアミド、(1.067)N’-(2,5-ジメチル-4-{3-[(1,1,2,2-テトラフルオロエチル)スルファニル]フェノキシ}フェニル)-N-エチル-N-メチルイミドホルムアミド、(1.068)N’-(2,5-ジメチル-4-{3-[(2,2,2-トリフルオロエチル)スルファニル]フェノキシ}フェニル)-N-エチル-N-メチルイミドホルムアミド、(1.069)N’-(2,5-ジメチル-4-{3-[(2,2,3,3-テトラフルオロプロピル)スルファニル]フェノキシ}フェニル)-N-エチル-N-メチルイミドホルムアミド、(1.070)N’-(2,5-ジメチル-4-{3-[(ペンタフルオロエチル)スルファニル]フェノキシ}フェニル)-N-エチル-N-メチルイミドホルムアミド、(1.071)N’-(2,5-ジメチル-4-フェノキシフェニル)-N-エチル-N-メチルイミドホルムアミド、(1.072)N’-(4-{[3-(ジフルオロメトキシ)フェニル]スルファニル}-2,5-ジメチルフェニル)-N-エチル-N-メチルイミドホルムアミド、(1.073)N’-(4-{3-[(ジフルオロメチル)スルファニル]フェノキシ}-2,5-ジメチルフェニル)-N-エチル-N-メチルイミドホルムアミド、(1.074)N’-[5-ブロモ-6-(2,3-ジヒドロ-1H-インデン-2-イルオキシ)-2-メチルピリジン-3-イル]-N-エチル-N-メチルイミドホルムアミド、(1.075)N’-{4-[(4,5-ジクロロ-1,3-チアゾール-2-イル)オキシ]-2,5-ジメチルフェニル}-N-エチル-N-メチルイミドホルムアミド、(1.076)N’-{5-ブロモ-6-[(1R)-1-(3,5-ジフルオロフェニル)エトキシ]-2-メチルピリジン-3-イル}-N-エチル-N-メチルイミドホルムアミド、(1.077)N’-{5-ブロモ-6-[(1S)-1-(3,5-ジフルオロフェニル)エトキシ]-2-メチルピリジン-3-イル}-N-エチル-N-メチルイミドホルムアミド、(1.078)N’-{5-ブロモ-6-[(シス-4-イソプロピルシクロヘキシル)オキシ]-2-メチルピリジン-3-イル}-N-エチル-N-メチルイミドホルムアミド、(1.079)N’-{5-ブロモ-6-[(トランス-4-イソプロピルシクロヘキシル)オキシ]-2-メチルピリジン-3-イル}-N-エチル-N-メチルイミドホルムアミド、(1.080)N’-{5-ブロモ-6-[
1-(3,5-ジフルオロフェニル)エトキシ]-2-メチルピリジン-3-イル}-N-エチル-N-メチルイミドホルムアミド、(1.081)メフェントリフルコナゾール(mefentrifluconazole)、(1.082)イプフェントリフルコナゾール(ipfentrifluconazole)。
(2) 複合体I又は複合体IIにおける呼吸鎖の阻害薬、例えば、(2.001)ベンゾビンジフルピル、(2.002)ビキサフェン、(2.003)ボスカリド、(2.004)カルボキシン、(2.005)フルオピラム、(2.006)フルトラニル、(2.007)フルキサピロキサド、(2.008)フラメトピル、(2.009)イソフェタミド、(2.010)イソピラザム(アンチ-エピマー性エナンチオマー 1R,4S,9S)、(2.011)イソピラザム(アンチ-エピマー性エナンチオマー 1S,4R,9R)、(2.012)イソピラザム(アンチ-エピマー性ラセミ化合物 1RS,4SR,9SR)、(2.013)イソピラザム(シン-エピマー性ラセミ化合物(1RS,4SR,9RS)とアンチ-エピマー性ラセミ化合物(1RS,4SR,9SR)の混合物)、(2.014)イソピラザム(シン-エピマー性エナンチオマー 1R,4S,9R)、(2.015)イソピラザム(シン-エピマー性エナンチオマー 1S,4R,9S)、(2.016)イソピラザム(シン-エピマー性ラセミ化合物 1RS,4SR,9RS)、(2.017)ペンフルフェン、(2.018)ペンチオピラド、(2.019)ピジフルメトフェン(pydiflumetofen)、(2.020)ピラジフルミド、(2.021)セダキサン、(2.022)1,3-ジメチル-N-(1,1,3-トリメチル-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-4-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、(2.023)1,3-ジメチル-N-[(3R)-1,1,3-トリメチル-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-4-イル]-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、(2.024)1,3-ジメチル-N-[(3S)-1,1,3-トリメチル-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-4-イル]-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、(2.025)1-メチル-3-(トリフルオロメチル)-N-[2’-(トリフルオロメチル)ビフェニル-2-イル]-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、(2.026)2-フルオロ-6-(トリフルオロメチル)-N-(1,1,3-トリメチル-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-4-イル)ベンズアミド、(2.027)3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(1,1,3-トリメチル-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-4-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、(2.028)3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-[(3R)-1,1,3-トリメチル-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-4-イル]-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、(2.029)3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-[(3S)-1,1,3-トリメチル-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-4-イル]-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、(2.030)3-(ジフルオロメチル)-N-(7-フルオロ-1,1,3-トリメチル-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-4-イル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、(2.031)3-(ジフルオロメチル)-N-[(3R)-7-フルオロ-1,1,3-トリメチル-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-4-イル]-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、(2.032)3-(ジフルオロメチル)-N-[(3S)-7-フルオロ-1,1,3-トリメチル-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-4-イル]-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、(2.033)5,8-ジフルオロ-N-[2-(2-フルオロ-4-{[4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル]オキシ}フェニル)エチル]キナゾリン-4-アミン、(2.034)N-(2-シクロペンチル-5-フルオロベンジル)-N-シクロプロピル-3-(ジフルオロメチル)-5-フルオロ-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、(2.035)N-(2-tert-ブチル-5-メチルベンジル)-N-シクロプロピル-3-(ジフルオロメチル)-5-フルオロ-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、(2.036)N-(2-tert-ブチルベンジル)-N-シクロプロピル-3-(ジフルオロメチル)-5-フルオロ-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、(2.037)N-(5-クロロ-2-エチルベンジル)-N-シクロプロピル-3-(ジフルオロメチル)-5-フルオロ-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、(2.038)N-(5-クロロ-2-イソプロピルベンジル)-N-シクロプロピル-3-(ジフルオロメチル)-5-フルオロ-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、(2.039)N-[(1R,4S)-9-(ジクロロメチレン)-1,2,3,4-テトラヒドロ-1,4-メタノナフタレン-5-イル]-3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、(2.040)N-[(1S,4R)-9-(ジクロロメチレン)-1,2,3,4-テトラヒドロ-1,4-メタノナフタレン-5-イル]-3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、(2.041)N-[1-(2,4-ジクロロフェニル)-1-メトキシプロパン-2-イル]-3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、(2.042)N-[2-クロロ-6-(トリフルオロメチル)ベンジル]-N-シクロプロピル-3-(ジフルオロメチル)-5-フルオロ-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、(2.043)N-[3-クロロ-2-フルオロ-6-(トリフルオロメチル)ベンジル]-N-シクロプロピル-3-(ジフルオロメチル)-5-フルオロ-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、(2.044)N-[5-クロロ-2-(トリフルオロメチル)ベンジル]-N-シクロプロピル-3-(ジフルオロメチル)-5-フルオロ-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、(2.045)N-シクロプロピル-3-(ジフルオロメチル)-5-フルオロ-1-メチル-N-[5-メチル-2-(トリフルオロメチル)ベンジル]-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、(2.046)N-シクロプロピル-3-(ジフルオロメチル)-5-フルオロ-N-(2-フルオロ-6-イソプロピルベンジル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、(2.047)N-シクロプロピル-3-(ジフルオロメチル)-5-フルオロ-N-(2-イソプロピル-5-メチルベンジル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、(2.048)N-シクロプロピル-3-(ジフルオロメチル)-5-フルオロ-N-(2-イソプロピルベンジル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボチオアミド、(2.049)N-シクロプロピル-3-(ジフルオロメチル)-5-フルオロ-N-(2-イソプロピルベンジル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、(2.050)N-シクロプロピル-3-(ジフルオロメチル)-5-フルオロ-N-(5-フルオロ-2-イソプロピルベンジル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、(2.051)N-シクロプロピル-3-(ジフルオロメチル)-N-(2-エチル-4,5-ジメチルベンジル)-5-フルオロ-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、(2.052)N-シクロプロピル-3-(ジフルオロメチル)-N-(2-エチル-5-フルオロベンジル)-5-フルオロ-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、(2.053)N-シクロプロピル-3-(ジフルオロメチル)-N-(2-エチル-5-メチルベンジル)-5-フルオロ-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、(2.054)N-シクロプロピル-N-(2-シクロプロピル-5-フルオロベンジル)-3-(ジフルオロメチル)-5-フルオロ-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、(2.055)N-シクロプロピル-N-(2-シクロプロピル-5-メチルベンジル)-3-(ジフルオロメチル)-5-フルオロ-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、(2.056)N-シクロプロピル-N-(2-シクロプロピルベンジル)-3-(ジフルオロメチル)-5-フルオロ-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド。
(3) 複合体IIIにおける呼吸鎖の阻害薬、例えば、(3.001)アメトクトラジン、(3.002)アミスルブロム、(3.003)アゾキシストロビン、(3.004)クメトキシストロビン(coumethoxystrobin)、(3.005)クモキシストロビン、(3.006)シアゾファミド、(3.007)ジモキシストロビン、(3.008)エノキサストロビン、(3.009)ファモキサドン、(3.010)フェンアミドン、(3.011)フルフェノキシストロビン(flufenoxystrobin)、(3.012)フルオキサストロビン、(3.013)クレソキシム-メチル、(3.014)メトミノストロビン、(3.015)オリサストロビン、(3.016)ピコキシストロビン、(3.017)ピラクロストロビン、(3.018)ピラメトストロビン、(3.019)ピラオキシストロビン、(3.020)トリフロキシストロビン、(3.021)(2E)-2-{2-[({[(1E)-1-(3-{[(E)-1-フルオロ-2-フェニルビニル]オキシ}フェニル)エチリデン]アミノ}オキシ)メチル]フェニル}-2-(メトキシイミノ)-N-メチルアセトアミド、(3.022)(2E,3Z)-5-{[1-(4-クロロフェニル)-1H-ピラゾール-3-イル]オキシ}-2-(メトキシイミノ)-N,3-ジメチルペンタ-3-エンアミド、(3.023)(2R)-2-{2-[(2,5-ジメチルフェノキシ)メチル]フェニル}-2-メトキシ-N-メチルアセトアミド、(3.024)(2S)-2-{2-[(2,5-ジメチルフェノキシ)メチル]フェニル}-2-メトキシ-N-メチルアセトアミド、(3.025)(3S,6S,7R,8R)-8-ベンジル-3-[({3-[(イソブチリルオキシ)メトキシ]-4-メトキシピリジン-2-イル}カルボニル)アミノ]-6-メチル-4,9-ジオキソ-1,5-ジオキソナン-7-イル 2-メチルプロパノエート、(3.026)2-{2-[(2,5-ジメチルフェノキシ)メチル]フェニル}-2-メトキシ-N-メチルアセトアミド、(3.027)N-(3-エチル-3,5,5-トリメチルシクロヘキシル)-3-ホルムアミド-2-ヒドロキシベンズアミド、(3.028)(2E,3Z)-5-{[1-(4-クロロ-2-フルオロフェニル)-1H-ピラゾール-3-イル]オキシ}-2-(メトキシイミノ)-N,3-ジメチルペンタ-3-エンアミド、(3.029){5-[3-(2,4-ジメチルフェニル)-1H-ピラゾール-1-イル]-2-メチルベンジル}カルバミン酸メチル。
(4) 有糸分裂及び細胞分裂の阻害薬、例えば、(4.001)カルベンダジム、(4.002)ジエトフェンカルブ、(4.003)エタボキサム、(4.004)フルオピコリド、(4.005)ペンシクロン、(4.006)チアベンダゾール、(4.007)チオファネート-メチル、(4.008)ゾキサミド、(4.009)3-クロロ-4-(2,6-ジフルオロフェニル)-6-メチル-5-フェニルピリダジン、(4.010)3-クロロ-5-(4-クロロフェニル)-4-(2,6-ジフルオロフェニル)-6-メチルピリダジン、(4.011)3-クロロ-5-(6-クロロピリジン-3-イル)-6-メチル-4-(2,4,6-トリフルオロフェニル)ピリダジン、(4.012)4-(2-ブロモ-4-フルオロフェニル)-N-(2,6-ジフルオロフェニル)-1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-アミン、(4.013)4-(2-ブロモ-4-フルオロフェニル)-N-(2-ブロモ-6-フルオロフェニル)-1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-アミン、(4.014)4-(2-ブロモ-4-フルオロフェニル)-N-(2-ブロモフェニル)-1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-アミン、(4.015)4-(2-ブロモ-4-フルオロフェニル)-N-(2-クロロ-6-フルオロフェニル)-1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-アミン、(4.016)4-(2-ブロモ-4-フルオロフェニル)-N-(2-クロロフェニル)-1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-アミン、(4.017)4-(2-ブロモ-4-フルオロフェニル)-N-(2-フルオロフェニル)-1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-アミン、(4.018)4-(2-クロロ-4-フルオロフェニル)-N-(2,6-ジフルオロフェニル)-1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-アミン、(4.019)4-(2-クロロ-4-フルオロフェニル)-N-(2-クロロ-6-フルオロフェニル)-1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-アミン、(4.020)4-(2-クロロ-4-フルオロフェニル)-N-(2-クロロフェニル)-1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-アミン、(4.021)4-(2-クロロ-4-フルオロフェニル)-N-(2-フルオロフェニル)-1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-アミン、(4.022)4-(4-クロロフェニル)-5-(2,6-ジフルオロフェニル)-3,6-ジメチルピリダジン、(4.023)N-(2-ブロモ-6-フルオロフェニル)-4-(2-クロロ-4-フルオロフェニル)-1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-アミン、(4.024)N-(2-ブロモフェニル)-4-(2-クロロ-4-フルオロフェニル)-1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-アミン、(4.025)N-(4-クロロ-2,6-ジフルオロフェニル)-4-(2-クロロ-4-フルオロフェニル)-1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-アミン。
(5) 多部位に作用し得る化合物、例えば、(5.001)ボルドー液、(5.002)カプタホール、(5.003)キャプタン、(5.004)クロロタロニル、(5.005)水酸化銅、(5.006)ナフテン酸銅、(5.007)酸化銅、(5.008)塩基性塩化銅、(5.009)硫酸銅(2+)、(5.010)ジチアノン、(5.011)ドジン、(5.012)ホルペット、(5.013)マンゼブ、(5.014)マンネブ、(5.015)メチラム、(5.016)メチラム亜鉛(metiram zinc)、(5.017)オキシン銅(oxine-copper)、(5.018)プロピネブ、(5.019)硫黄及び硫黄剤、例えば、多硫化カルシウム、(5.020)チウラム、(5.021)ジネブ、(5.022)ジラム、(5.023)6-エチル-5,7-ジオキソ-6,7-ジヒドロ-5H-ピロロ[3’,4’:5,6][1,4]ジチイノ[2,3-c][1,2]チアゾール-3-カルボニトリル。
(6) 宿主の防御を誘発し得る化合物、例えば、(6.001)アシベンゾラル-S-メチル、(6.002)イソチアニル、(6.003)プロベナゾール、(6.004)チアジニル。
(7) アミノ酸及び/又はタンパク質の生合成の阻害薬、例えば、(7.001)シプロジニル、(7.002)カスガマイシン、(7.003)カスガマイシン塩酸塩水和物、(7.004)オキシテトラサイクリン、(7.005)ピリメタニル、(7.006)3-(5-フルオロ-3,3,4,4-テトラメチル-3,4-ジヒドロイソキノリン-1-イル)キノリン。
(8) ATP産生の阻害薬、例えば、(8.001)シルチオファム。
(9) 細胞壁合成の阻害薬、例えば、(9.001)ベンチアバリカルブ、(9.002)ベンチアバリカルブイソプロピル、(9.003)ジメトモルフ、(9.004)フルモルフ、(9.005)イプロバリカルブ、(9.006)マンジプロパミド、(9.007)ピリモルフ(pyrimorph)、(9.008)バリフェナレート、(9.009)(2E)-3-(4-tert-ブチルフェニル)-3-(2-クロロピリジン-4-イル)-1-(モルホリン-4-イル)プロパ-2-エン-1-オン、(9.0010)(2Z)-3-(4-tert-ブチルフェニル)-3-(2-クロロピリジン-4-イル)-1-(モルホリン-4-イル)プロパ-2-エン-1-オン。
(10) 脂質及び膜の合成の阻害薬、例えば、(10.001)プロパモカルブ、(10.002)プロパモカルブ塩酸塩、(10.003)トルクロホス-メチル。
(11) メラニン生合成の阻害薬、例えば、(11.001)トリシクラゾール、(11.002)2,2,2-トリフルオロエチル{3-メチル-1-[(4-メチルベンゾイル)アミノ]ブタン-2-イル}カルバメート。
(12) 核酸合成の阻害薬、例えば、(12.001)ベナラキシル、(12.002)ベナラキシル-M(キララキシル)、(12.003)メタラキシル、(12.004)メタラキシル-M(メフェノキサム)。
(13) シグナル伝達の阻害薬、例えば、(13.001)フルジオキソニル、(13.002)イプロジオン、(13.003)プロシミドン、(13.004)プロキナジド、(13.005)キノキシフェン、(13.006)ビンクロゾリン。
(14) 脱共役剤として作用し得る化合物、例えば、(14.001)フルアジナム、(14.002)メプチルジノカップ。
(15) さらなる化合物、例えば、(15.001)アブシジン酸、(15.002)ベンチアゾール、(15.003)ベトキサジン、(15.004)カプシマイシン(capsimycin)、(15.005)カルボン、(15.006)キノメチオネート、(15.007)クフラネブ、(15.008)シフルフェナミド、(15.009)シモキサニル、(15.010)シプロスルファミド、(15.011)フルチアニル、(15.012)ホセチル-アルミニウム、(15.013)ホセチル-カルシウム、(15.014)ホセチル-ナトリウム、(15.015)イソチオシアン酸メチル、(15.016)メトラフェノン、(15.017)ミルディオマイシン、(15.018)ナタマイシン、(15.019)ジメチルジチオカルバミン酸ニッケル、(15.020)ニトロタル-イソプロピル、(15.021)オキサモカルブ(oxamocarb)、(15.022)オキサチアピプロリン、(15.023)オキシフェンチイン(oxyfenthiin)、(15.024)ペンタクロロフェノール及び塩、(15.025)亜リン酸及びその塩、(15.026)プロパモカルブ-ホセチレート(propamocarb-fosetylate)、(15.027)ピリオフェノン(クラザフェノン(chlazafenone))、(15.028)テブフロキン、(15.029)テクロフタラム、(15.030)トルニファニド、(15.031)1-(4-{4-[(5R)-5-(2,6-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1,2-オキサゾール-3-イル]-1,3-チアゾール-2-イル}ピペリジン-1-イル)-2-[5-メチル-3-(トリフルオロメチル)-1H-ピラゾール-1-イル]エタノン、(15.032)1-(4-{4-[(5S)-5-(2,6-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1,2-オキサゾール-3-イル]-1,3-チアゾール-2-イル}ピペリジン-1-イル)-2-[5-メチル-3-(トリフルオロメチル)-1H-ピラゾール-1-イル]エタノン、(15.033)2-(6-ベンジルピリジン-2-イル)キナゾリン、(15.034)2,6-ジメチル-1H,5H-[1,4]ジチイノ[2,3-c:5,6-c’]ジピロール-1,3,5,7(2H,6H)-テトロン、(15.035)2-[3,5-ビス(ジフルオロメチル)-1H-ピラゾール-1-イル]-1-[4-(4-{5-[2-(プロパ-2-イン-1-イルオキシ)フェニル]-4,5-ジヒドロ-1,2-オキサゾール-3-イル}-1,3-チアゾール-2-イル)ピペリジン-1-イル]エタノン、(15.036)2-[3,5-ビス(ジフルオロメチル)-1H-ピラゾール-1-イル]-1-[4-(4-{5-[2-クロロ-6-(プロパ-2-イン-1-イルオキシ)フェニル]-4,5-ジヒドロ-1,2-オキサゾール-3-イル}-1,3-チアゾール-2-イル)ピペリジン-1-イル]エタノン、(15.037)2-[3,5-ビス(ジフルオロメチル)-1H-ピラゾール-1-イル]-1-[4-(4-{5-[2-フルオロ-6-(プロパ-2-イン-1-イルオキシ)フェニル]-4,5-ジヒドロ-1,2-オキサゾール-3-イル}-1,3-チアゾール-2-イル)ピペリジン-1-イル]エタノン、(15.038)2-[6-(3-フルオロ-4-メトキシフェニル)-5-メチルピリジン-2-イル]キナゾリン、(15.039)2-{(5R)-3-[2-(1-{[3,5-ビス(ジフルオロメチル)-1H-ピラゾール-1-イル]アセチル}ピペリジン-4-イル)-1,3-チアゾール-4-イル]-4,5-ジヒドロ-1,2-オキサゾール-5-イル}-3-クロロフェニル メタンスルホネート、(15.040)2-{(5S)-3-[2-(1-{[3,5-ビス(ジフルオロメチル)-1H-ピラゾール-1-イル]アセチル}ピペリジン-4-イル)-1,3-チアゾール-4-イル]-4,5-ジヒドロ-1,2-オキサゾール-5-イル}-3-クロロフェニル メタンスルホネート、(15.041)2-{2-[(7,8-ジフルオロ-2-メチルキノリン-3-イル)オキシ]-6-フルオロフェニル}プロパン-2-オール、(15.042)2-{2-フルオロ-6-[(8-フルオロ-2-メチルキノリン-3-イル)オキシ]フェニル}プロパン-2-オール、(15.043)2-{3-[2-(1-{[3,5-ビス(ジフルオロメチル)-1H-ピラゾール-1-イル]アセチル}ピペリジン-4-イル)-1,3-チアゾール-4-イル]-4,5-ジヒドロ-1,2-オキサゾール-5-イル}-3-クロロフェニル メタンスルホネート、(15.044)2-{3-[2-(1-{[3,5-ビス(ジフルオロメチル)-1H-ピラゾール-1-イル]アセチル}ピペリジン-4-イル)-1,3-チアゾール-4-イル]-4,5-ジヒドロ-1,2-オキサゾール-5-イル}フェニル メタンスルホネート、(15.045)2-フェニルフェノール及び塩、(15.046)3-(4,4,5-トリフルオロ-3,3-ジメチル-3,4-ジヒドロイソキノリン-1-イル)キノリン、(15.047)3-(4,4-ジフルオロ-3,3-ジメチル-3,4-ジヒドロイソキノリン-1-イル)キノリン、(15.048)4-アミノ-5-フルオロピリミジン-2-オール(互変異性形態:4-アミノ-5-フルオロピリミジン-2(1H)-オン)、(15.049)4-オキソ-4-[(2-フェニルエチル)アミノ]ブタン酸、(15.050)5-アミノ-1,3,4-チアジアゾール-2-チオール、(15.051)5-クロロ-N’-フェニル-N’-(プロパ-2-イン-1-イル)チオフェン 2-スルホノヒドラジド、(15.052)5-フルオロ-2-[(4-フルオロベンジル)オキシ]ピリミジン-4-アミン、(15.053)5-フルオロ-2-[(4-メチルベンジル)オキシ]ピリミジン-4-アミン、(15.054)9-フルオロ-2,2-ジメチル-5-(キノリン-3-イル)-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾオキサゼピン、(15.055)ブタ-3-イン-1-イル{6-[({[(Z)-(1-メチル-1H-テトラゾール-5-イル)(フェニル)メチレン]アミノ}オキシ)メチル]ピリジン-2-イル}カルバメート、(15.056)(2Z)-3-アミノ-2-シアノ-3-フェニルアクリル酸エチル、(15.057)フェナジン-1-カルボン酸、(15.058)3,4,5-トリヒドロキシ安息香酸プロピル、(15.059)キノリン-8-オール、(15.060)キノリン-8-オールスルフェート(2:1)、(15.061){6-[({[(1-メチル-1H-テトラゾール-5-イル)(フェニル)メチレン]アミノ}オキシ)メチル]ピリジン-2-イル}カルバミン酸tert-ブチル、(15.062)5-フルオロ-4-イミノ-3-メチル-1-[(4-メチルフェニル)スルホニル]-3,4-ジヒドロピリミジン-2(1H)-オン。
上記において記載されているクラス(1)~(15)の名前が挙げられている全ての混合相手剤は、遊離化合物の形態で存在することができ、及び/又は、それらの官能基によって可能である場合は、農業上許容されるそれらの塩の形態で存在することができる。
本発明の特定の実施形態では、本明細書中で定義されている式(I)で表される化合物と混合させることが可能な殺菌剤化合物は、5-クロロ-N-[(5-クロロ-2-イソプロピル-フェニル)メチル]-N-シクロプロピル-3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-ピラゾール-4-カルボキサミド、N-[(5-クロロ-2-イソプロピル-フェニル)メチル]-3-(ジフルオロメチル)-5-フルオロ-1-メチル-N-プロピル-ピラゾール-4-カルボキサミド、又は、N-[(5-クロロ-2-イソプロピル-フェニル)メチル]-N-シクロプロピル-3-(ジフルオロメチル)-5-ヒドロキシ-1-メチル-ピラゾール-4-カルボキサミドである。
5-クロロ-N-[(5-クロロ-2-イソプロピル-フェニル)メチル]-N-シクロプロピル-3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-ピラゾール-4-カルボキサミドの調製:
1.3Lのトルエンの中に282gの上記ベンジルアミンを装入し、100℃まで昇温させる。367gの上記酸塩化物を0.2Lのトルエンに溶解させた溶液を1時間以内で添加する。添加後、その混合物を環流温度でさらに2時間撹拌する。その混合物を40℃まで冷却し、蒸留によってトルエンを除去する。その残渣を2Lのイソプロパノールに20℃で再度懸濁させ、一晩撹拌し、濾過し、その濾過ケーキをさらに1Lのイソプロパノールで洗浄する。その固体を乾燥させて、408gの5-クロロ-N-[(5-クロロ-2-イソプロピル-フェニル)メチル]-N-シクロプロピル-3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-ピラゾール-4-カルボキサミド(LCによる面積純度 98.7%)が得られた。
1H-NMR(600MHz,DMSO-d6) δ=7.37-6.95(m,4H),4.73(br s,2H),3.90(s,3H),3.22-3.20(m,1H),2.71(br s,1H),1.29-1.09(m,6H),0.8-0.45(m,4H)ppm。
N-[(5-クロロ-2-イソプロピル-フェニル)メチル]-3-(ジフルオロメチル)-5-フルオロ-1-メチル-N-プロピル-ピラゾール-4-カルボキサミドの調製:
上記アミン及び上記酸塩化物は、いずれも市販されている。
11.4gの該アミンを300gのジクロロメタンに溶解させた。5.3gのトリエチルアミンを室温で添加した。その混合物に、氷で冷却しながら、30gのジクロロメタンの中の11.34gの該酸塩化物を30分間以内で添加した。その混合物をさらに2時間撹拌した。冷1N硫酸を添加し、その有機層を分離し、飽和NaHCO3溶液で洗浄し、脱水し、濃縮して、深紅色の油状物が得られた。その油状物をカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン/酢酸エチル)で精製した。20.5gのN-[(5-クロロ-2-イソプロピル-フェニル)メチル]-3-(ジフルオロメチル)-5-フルオロ-1-メチル-N-プロピル-ピラゾール-4-カルボキサミド(LCによる面積純度 90%)が得られた。
1H-NMR(600MHz,MeCN-d3,ppm) δ 7.35-7.10(m,3H),6.84-6.66(m,1H),4.69(br s,2H),3.73(s,3H),3.30-3.20(m,2H),3.11(br s,1H),1.57-1.50(m,2H),1.21-1.17(m,6H),0.80(br s,3H)ppm。
N-[(5-クロロ-2-イソプロピル-フェニル)メチル]-N-シクロプロピル-3-(ジフルオロメチル)-5-ヒドロキシ-1-メチル-ピラゾール-4-カルボキサミドの調製
3gの水素化ナトリウム(60%)を63mLの乾燥THFに20℃で懸濁させる。その混合物に、25mLのTHFに溶解させた9.5gの4-メトキシベンジルアルコールを30分間以内で添加し、その後、ガスの発生が止むまで撹拌する。その混合物を氷浴で冷却して温度を35℃未満に維持しながら、44mLのTHFに溶解させた25gのN-[(5-クロロ-2-イソプロピル-フェニル)メチル]-N-シクロプロピル-3-(ジフルオロメチル)-5-フルオロ-1-メチル-ピラゾール-4-カルボキサミドを30分間以内で添加する。添加が完了した後、その混合物を一晩撹拌し、次いで、水を添加した後、その混合物をジクロロメタンで抽出した。その有機層を合して脱水し、濃縮し、その粗製残渣を次の反応で使用する。
31gの該単離された粗製中間体を436gのジクロロメタンに20℃で溶解させた。14gのトリフルオロメタンスルホン酸を30分間以内で添加し、その間、その反応混合物を水浴で冷却した。20℃で1時間撹拌した後、約pH7になるまで、飽和重炭酸ナトリウム溶液をを添加した。その有機層を分離し、脱水し、減圧下で濃縮した。その残渣をカラムクロマトグラフィーで精製し、充分に乾燥させて、11gのN-[(5-クロロ-2-イソプロピル-フェニル)メチル]-N-シクロプロピル-3-(ジフルオロメチル)-5-ヒドロキシ-1-メチル-ピラゾール-4-カルボキサミド(定量的NMRによる純度 98.5%)が得られた。
1H-NMR(600MHz,MeCN-d3,ppm) δ 7.33-7.20(m,3H),6.86-6.74(m,1H),4.75(s,2H),3.59(s,3H),3.20-3.14(m,1H),2.85-2.82(m,1H),1.22(d,6H,J=7.2Hz),0.64-0.61(m,4H)ppm。
式(I)で表される化合物(化合物A)を本発明による方法又は使用において別の活性化合物Bと組み合わせて使用する場合、化合物Aと化合物Bは、1000:1~1:1000の範囲内のA:Bの有効な重量比で、好ましくは、100:1~1:100の重量比で、さらに好ましくは、50:1~1:50の重量比で、一層さらに好ましくは、20:1~1:20の重量比で、存在している。本発明に従って使用することが可能なA:Bのさらなる比は以下のとおりである(ここで、記載されている順で好ましさは増大する):95:1~1:95、90:1~1:90、85:1~1:85、80:1~1:80、75:1~1:75、70:1~1:70、65:1~1:65、60:1~1:60、55:1~1:55、45:1~1:45、40:1~1:40、35:1~1:35、30:1~1:30、25:1~1:25、15:1~1:15、10:1~1:10、5:1~1:5、4:1~1:4、3:1~1:3、2:1~1:2。
本発明の特定の実施形態では、式(I)で表される化合物Aは、本発明による方法又は使用において、プロチオコナゾール、テブコナゾール、トリフロキシストロビン及びフルオピラムから選択される化合物Bと組み合わせて使用する。
プロチオコナゾールは、化学名「2-[2-(1-クロロシクロプロピル)-3-(2-クロロフェニル)-2-ヒドロキシプロピル]-1,2-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-チオン」及びCAS Registry No.178928-70-6を有する。
テブコナゾールは、化学名「(RS)-1-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチル-3-(1H、1,2,4-トリアゾール-1-イルメチル)ペンタン-3-オール」及びCAS Registry No.107534-96-3を有する。
トリフロキシストロビンは、化学名「メチル(E)-メトキシイミノ-{(E)-α-[1-(α,α,α-トリフルオロ-m-トリル)エチリデンアミノオキシ]-o-トリル}アセテート」及びCAS Registry No.141517-21-7を有する。
フルオピラムは、化学名「N-{2-[3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)-2-ピリジニル]エチル}-2-(トリフルオロメチル)ベンズアミド」及びCAS Registry No.658066-35-4を有する。
本発明の特定の実施形態では、式(I)で表される化合物Aは、本発明による方法又は使用において、化合物B(これは、プロチオコナゾール、テブコナゾール、トリフロキシストロビン及びフルオピラムから選択される)と組み合わせて、100:1~1:100の範囲内のA:Bの有効な重量比で、好ましくは、50:1~1:50の重量比で、さらに好ましくは、20:1~1:20の重量比で、及び、一層さらに好ましくは、10:1~1:10の重量比で、使用される。特定の実施形態では、約1:1~約1:5の重量比が使用される。
本発明の特定の実施形態では、式(I)で表される化合物Aは、本発明による方法又は使用において、化合物B(これは、プロチオコナゾールである)及び化合物C(これは、テブコナゾール、トリフロキシストロビン及びフルオピラムから選択され、特に、テブコナゾール及びトリフロキシストロビンから選択される)と組み合わせて使用する。
本発明の特定の実施形態では、式(I)で表される化合物Aは、本発明による方法又は使用において、化合物B(これは、プロチオコナゾールである)及び化合物C(これは、テブコナゾール、トリフロキシストロビン及びフルオピラムから選択され、特に、テブコナゾールである)と組み合わせて、100:1:1~1:100:100の範囲内のA:B:Cの有効な重量比で、好ましくは、50:1:1~1:50:50の重量比で、さらに好ましくは、20:1:1~1:20:20の重量比で、及び、一層さらに好ましくは、10:1:1~1:10:10の重量比で、使用される。特定の実施形態では、約1:1:1~約1:5:5の重量比が使用される。
特定の実施形態では、化合物Bと組み合わせて又は化合物B及び化合物Cと組み合わせて(ここで、化合物B及び化合物Cは、本明細書中で定義されているとおりである)、本発明による方法又は使用において使用される式(I)で表される化合物Aは、N-(5-クロロ-2-イソプロピルベンジル)-N-シクロプロピル-3-(ジフルオロメチル)-5-フルオロ-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミドである。より特定の実施形態では、100:1~1:100の範囲内のA:Bの有効な重量比、好ましくは、50:1~1:50の重量比、さらに好ましくは、20:1~1:20の重量比、及び、一層さらに好ましくは、10:1~1:10の重量比が、使用される。特定の実施形態では、約1:1~約1:5の重量比が使用される。より特定の別の実施形態では、100:1:1~1:100:100の範囲内のA:B:Cの有効な重量比、好ましくは、50:1:1~1:50:50の重量比、さらに好ましくは、20:1:1~1:20:20の重量比、及び、一層さらに好ましくは、10:1:1~1:10:10の重量比が、使用される。特定の実施形態では、約1:1:1~約1:5:5の重量比が使用される。
特定の実施形態では、N-(5-クロロ-2-イソプロピルベンジル)-N-シクロプロピル-3-(ジフルオロメチル)-5-フルオロ-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミドは、本発明による方法及び使用において、シュードモナス属各種(Pseudomonas species)、特に、シュードモナス・シリンガエ(P. syringae)に対して、又は、キサントモナス属各種(Xanthomonas species)、特に、キサントモナス・トランスルセンス(X. translucens)に対して、植物を処置するために使用される。
特定の実施形態では、N-(5-クロロ-2-イソプロピルベンジル)-N-シクロプロピル-3-(ジフルオロメチル)-5-フルオロ-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミドは、本発明の方法及び使用において、化合物B(これは、プロチオコナゾール、テブコナゾール、トリフロキシストロビン又はフルオピラムから選択される)と組み合わせて、又は、化合物B(これは、プロチオコナゾールである)及び化合物C(これは、テブコナゾール、トリフロキシストロビン又はフルオピラムから選択され、特に、テブコナゾールである)と組み合わせて、シュードモナス属各種(Pseudomonas species)、特に、シュードモナス・シリンガエ(P. syringae)に対して、又は、キサントモナス属各種(Xanthomonas species)、特に、キサントモナス・トランスルセンス(X. translucens)に対して、植物を処置するために使用される。
本発明による化合物の正確な量は、処理される特定の植物種に依存し得る。これは、いくつかの実験を用いて当業者が確認することができ、そして、使用する化合物の総量及び処理される特定の植物種に依存する植物応答においてさまざまであり得る。もちろん、該化合物の量は、処理される植物に関して無植物毒性であるべきである。
本発明によれば、表現「組み合わせ」は、例えば、単独の「レディーミックス」の形態における、及び、単独の活性化合物の別々の製剤で構成される組み合わされた散布混合物(例えば、「タンクミックス」)における、及び、順次的な方法で(即ち、数時間又は数日間などの適度に短い期間で順次的に)施用された場合の単独の活性成分の組み合わされた使用における、化合物Aと化合物Bと適切な場合には化合物Cのさまざまな組合せを意味する。好ましくは、化合物A及び化合物B及び適切な場合には化合物Cを施用する順番は、本発明を実施する上で重要ではない。
本発明の一実施形態では、表現「化合物の組み合わせ」は「組成物」を意味し、ここで、化合物A及び化合物B及び適切な場合には化合物Cの施用は、同時に又は連続して実施することができるが、但し、複合効果又は相乗効果を示すために、化合物A及び化合物B及び適切な場合には化合物Cは、同時に一緒に存在する。
本発明の方法で使用される該化合物の特に適切な施用方法は、植物の茎葉、果実及び茎への直接的な施用であるが、該化合物は、植物が成長している土壌にも施用することができる。その後、それらは、本発明の教示に従う植物の応答をもたらすのに充分な程度まで根から吸収される。本発明の化合物は、さらにまた、種子処理によって処理された作物にも提供され得る。
本発明に従って、全ての植物及び植物の部分(これは、そこから植物が生じる種子を包含する)を処理することができる。植物は、望ましい及び望ましくない野生植物、栽培品種及び植物変種(植物変種又は植物育種家の権利によって保護されても又は保護されなくても)のような全ての植物及び植物群を意味する。栽培品種及び植物変種は、慣習的な繁殖方法及び育種方法(これらは、1種類以上の生物工学的方法によって、例えば、倍加半数体、プロトプラスト融合、ランダム突然変異誘発及び定方向突然変異誘発、分子標識若しくは遺伝標識又は生物工学法及び遺伝子工学法などを使用して、補助することができるか又は補うことができる)によって得られる植物であることができる。植物の部分は、植物の地上及び地下の全ての部分及び全ての器官、例えば、枝条、葉、花及び根などを意味し、ここで、例えば、葉、針状葉、茎、枝、花、子実体、果実及び種子、並びに、根、球茎及び根茎などを挙げることができる。作物並びに栄養繁殖器官及び生殖繁殖器官(vegetative and generative propagating material)、例えば、挿木(cutting)、球茎、根茎、匍匐茎及び種子なども、植物の部分に属する。
本発明の方法で保護することが可能な植物の中で、以下のものを挙げることができる:主要農作物、例えば、トウモロコシ、ダイズ、ワタ、アブラナ属油料種子(Brassica oilseeds)、例えば、セイヨウアブラナ(Brassica napus)(例えば、カノラ)、カブ(Brassica rapa)、カラシナ(B.juncea)(例えば、マスタード)及びアビシニアガラシ(Brassica carinata)、イネ、コムギ、テンサイ、サトウキビ、ラッカセイ、エンバク、ライムギ、オオムギ、アワ、ライコムギ、アマ、ブドウの木、柑橘類、コーヒー、並びに、種々の植物学的分類群に属するさまざまな果実及び野菜、例えば、バラ科各種(Rosaceae sp.)(例えば、仁果(pip fruit)、例えば、リンゴ及びナシ、さらに、核果、例えば、アンズ、サクラ、アーモンド及びモモ、液果(berry fruits)、例えば、イチゴ)、リベシオイダエ科各種(Ribesioidae sp.)、クルミ科各種(Juglandaceae sp.)、カバノキ科各種(Betulaceae sp.)、ウルシ科各種(Anacardiaceae sp.)、ブナ科各種(Fagaceae sp.)、クワ科各種(Moraceae sp.)、モクセイ科各種(Oleaceae sp.)、マタタビ科各種(Actinidaceae sp.)、クスノキ科各種(Lauraceae sp.)、バショウ科各種(Musaceae sp.)(例えば、バナナの木及びバナナ園(banana trees and plantings))、アカネ科各種(Rubiaceae sp.)(例えば、コーヒー)、ツバキ科各種(Theaceae sp.)、アオギリ科各種(Sterculiceae sp.)、ミカン科各種(Rutaceae sp.)(例えば、レモン、オレンジ及びグレープフルーツ);ナス科各種(Solanaceae sp.)(例えば、トマト、ジャガイモ、トウガラシ、ナス)、ユリ科各種(Liliaceae sp.)、キク科各種(Compositiae sp.)(例えば、レタス、チョウセンアザミ及びチコリー(これは、ルートチコリー(root chicory)、エンダイブ又はキクニガナを包含する))、セリ科各種(Umbelliferae sp.)(例えば、ニンジン、パセリ、セロリ及びセルリアック)、ウリ科各種(Cucurbitaceae sp.)(例えば、キュウリ(これは、ピックルキュウリ(pickling cucumber)を包含する)、カボチャ、スイカ、ヒョウタン及びメロン)、ネギ科各種(Alliaceae sp.)(例えば、タマネギ及びリーキ)、アブラナ科各種(Cruciferae sp.)(例えば、白キャベツ、赤キャベツ、ブロッコリー、カリフラワー、芽キャベツ、タイサイ、コールラビ、ラディッシュ、セイヨウワサビ、コショウソウ、ハクサイ)、マメ科各種(Leguminosae sp.)(例えば、ラッカセイ、エンドウ及びインゲンマメ(例えば、クライミングビーン(climbing beans)及びソラマメ))、アカザ科各種(Chenopodiaceae sp.)(例えば、フダンソウ(mangold)、フダンソウ(spinach beet)、ホウレンソウ、ビートルート)、アオイ科(Malvaceae)(例えば、オクラ)、クサスギカズラ科(Asparagaceae)(例えば、アスパラガス);園芸作物及び森林作物(forest crops);観賞植物;及び、これら作物の遺伝子組み換えが行われた相同物。
特定の実施形態では、該植物は、ワタ、ブドウの木、穀物(例えば、コムギ、イネ、オオムギ、ライコムギ)、トウモロコシ、ダイズ、ナタネ、ヒマワリ、芝生、園芸作物、低木、果樹及び果実植物(例えば、リンゴ樹、ナシ樹(peer-tree)、柑橘類、バナナ、コーヒー、イチゴ植物、ラズベリー植物)、野菜類、ラッカセイからなる群から選択され;特に、穀物、トウモロコシ、ダイズ、ナタネ、低木、果樹及び果実植物、ラッカセイ、野菜類及びブドウの木からなる群から選択される。
特定の実施形態では、N-(5-クロロ-2-イソプロピルベンジル)-N-シクロプロピル-3-(ジフルオロメチル)-5-フルオロ-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミドは、本発明による方法及び使用において、単独で、又は、プロチオコナゾールと組み合わせて、又は、プロチオコナゾール及び化合物C(ここで、化合物Cは、テブコナゾール、トリフロキシストロビン及びフルオピラムから選択される)と組み合わせて、果樹植物(例えば、コーヒー又は柑橘類)又は穀物(例えば、コムギ)を処置するために、特に、シュードモナス・シリンガエ(Pseudomonas syringae)に対して果樹植物を処置するために、又は、キサントモナス・トランスルセンス(Xanthomonas translucens)に対して穀物を処置するために、使用される。
野生の植物種及び植物品種、又は、交雑若しくはプロトプラスト融合のような慣習的な生物学的育種法により得られた植物種及び植物品種、並びに、それらの部分を、上記で開示されている方法によって処理することができる。適切な場合には慣習的な方法と組み合わせた遺伝子工学的方法により得られたトランスジェニック植物及び植物品種(遺伝子組換え生物)及びそれらの部分を、上記で開示されている方法によって処理することができる。好ましくは、市販されている植物品種又は使用されている植物品種の植物を、本発明に従って処理する。植物品種は、慣習的な育種又は突然変異誘発又は組換えDNA技術によって得られた、新しい特性(「形質」)を有する植物を意味するものと理解される。それらは、品種、変種、生物型又は遺伝子型であることができる。
開示されている該方法は、遺伝子組換え生物(GMO)、例えば、植物又は種子などの処理において使用することができる。遺伝子組換え植物(又は、トランスジェニック植物)は、異種遺伝子がゲノムに安定的に組み込まれている植物である。表現「異種遺伝子」は、本質的に、供給されたか又は当該植物の外部で構築された遺伝子であって、核のゲノム、葉緑体のゲノム又はミトコンドリアのゲノムの中に導入されたときに、興味深いタンパク質若しくはポリペプチドを発現することにより、又は、その植物内に存在している別の1つ若しくは複数の遺伝子をダウンレギュレート若しくはサイレンシングすることにより、当該形質転換された植物に新しい又は改善された作物学的特性又は別の特性を付与する遺伝子を意味する〔例えば、アンチセンス技術、コサプレッション技術、RNA干渉(RNAi)技術又はマイクロRNA(miRNA)技術などを使用する〕。ゲノム内に位置している異種遺伝子は、導入遺伝子とも称される。植物ゲノム内におけるその特異的な位置によって定義される導入遺伝子は、形質転換又は遺伝子導入イベントと称される。
上記で開示されている方法によって処理することが可能な植物及び植物品種には、特に有利で有益な形質を植物に付与する遺伝物質を有している全ての植物(育種によって得られたものであろうと、及び/又は、生物工学的方法によって得られたものであろうと)が包含される。
上記で開示されている方法によって処理することが可能な植物及び植物品種は、1種類以上の生物的ストレスに対して抵抗性を示す植物及び植物品種を包含する。即ち、そのような植物は、害虫及び有害微生物に対して、例えば、線虫類、昆虫類、ダニ類、植物病原性の菌類、細菌類、ウイルス類及び/又はウイロイド類などに対して、良好な防御を示す。
上記で開示されている方法によって処理することが可能な植物及び植物品種は、1種類以上の非生物的ストレスに対して抵抗性を示す植物を包含する。非生物的なストレス状態としては、例えば、渇水、低温に晒されること、熱に晒されること、浸透ストレス、湛水、土壌中の塩分濃度の上昇、より多くの鉱物に晒されること、オゾンに晒されること、強い光に晒されること、利用可能な窒素養分が限られていること、利用可能なリン養分が限られていること、日陰回避などを挙げることができる。
上記で開示されている方法によって処理することが可能な植物及び植物品種は、増大した収量特性を特徴とする植物を包含する。そのような植物における増大した収量は、例えば、改善された植物の生理機能、生長及び発育、例えば、水の利用効率、水の保持効率、改善された窒素の利用性、強化された炭素同化作用、改善された光合成、上昇した発芽効率及び促進された成熟などの結果であり得る。収量は、さらに、改善された植物の構成(architecture)によっても影響され得る(ストレス条件下及び非ストレス条件下)。そのような改善された植物の構成としては、限定するものではないが、早咲き、ハイブリッド種子産生のための開花制御、実生の活力、植物の寸法、節間の数及び距離、根の成長、種子の寸法、果実の寸法、莢の寸法、莢又は穂の数、1つの莢又は穂当たりの種子の数、種子の体積、強化された種子充填、低減された種子分散、低減された莢の裂開及び耐倒伏性などがある。収量についてのさらなる形質としては、種子の組成、例えば、炭水化物の含有量及び組成(例えば、ワタ、又は、デンプン)、タンパク質含有量、油の含有量及び組成、栄養価、抗栄養化合物の低減、改善された加工性並びに向上した貯蔵安定性などがある。
上記で開示されている方法によって処理することが可能な植物及び植物品種は、雑種強勢(これは、結果として、一般に、増加した収量、向上した活力、向上した健康状態並びに生物的及び非生物的ストレスに対する向上した抵抗性をもたらす)の特性を既に呈しているハイブリッド植物である植物及び物品種を包含する。
上記で開示されている方法によって処理することが可能な植物及び植物品種(遺伝子工学などの植物バイオテクノロジー法によって得られたもの)は、除草剤耐性植物(即ち、1種類以上の所与の除草剤に対して耐性にされた植物)である植物及び植物品種を包含する。そのような植物は、遺伝的形質転換によって得ることができるか、又は、当該除草剤耐性を付与する突然変異を含んでいる植物を選抜することによって得ることができる。
上記で開示されている方法によって処理することが可能な植物及び植物品種(遺伝子工学などの植物バイオテクノロジー法によって得られたもの)は、昆虫抵抗性トランスジェニック植物(即ち、特定の標的昆虫による攻撃に対して抵抗性にされた植物)である植物及び植物品種を包含する。そのような植物は、遺伝的形質転換によって得ることができるか、又は、そのような昆虫抵抗性を付与する突然変異を含んでいる植物を選抜することによって得ることができる。
上記で開示されている方法によって処理することが可能な植物及び植物品種(遺伝子工学などの植物バイオテクノロジー法によって得られたもの)は、非生物的ストレスに対して耐性を示す植物及び植物品種を包含する。そのような植物は、遺伝的形質転換によって得ることができるか、又は、そのようなストレス抵抗性を付与する突然変異を含んでいる植物を選抜することによって得ることができる。
上記で開示されている方法によって処理することが可能な植物及び植物品種(遺伝子工学などの植物バイオテクノロジー法によって得られたもの)は、収穫された生産物の改変された量、品質及び/若しくは貯蔵安定性、並びに/又は、収穫された生産物の特定の成分の改変された特性を示す植物及び植物品種を包含する。
上記で開示されている方法によって処理することが可能な植物及び植物品種(遺伝子工学などの植物バイオテクノロジー法によって得られたもの)は、改変された繊維特性を有する植物及び植物品種(例えば、ワタ植物)を包含する。そのよう植物は、遺伝的形質転換によって得ることができるか、又は、そのような改変された繊維特性を付与する突然変異を含んでいる植物を選抜することによって得ることができる。
上記で開示されている方法によって処理することが可能な植物及び植物品種(遺伝子工学などの植物バイオテクノロジー法によって得られたもの)は、改変されたオイルプロフィール特性を有する植物及び植物品種(例えば、ナタネ植物又は関連するアブラナ属植物)を包含する。そのよう植物は、遺伝的形質転換によって得ることができるか、又は、そのような改変されたオイルプロフィール特性を付与する突然変異を含んでいる植物を選抜することによって得ることができる。
上記で開示されている方法によって処理することが可能な植物及び植物品種(遺伝子工学などの植物バイオテクノロジー法によって得られたもの)は、改変された種子脱粒特性を有する植物及び植物品種(例えば、ナタネ植物又は関連するアブラナ属植物)を包含する。そのよう植物は、遺伝的形質転換によって得ることができるか、又は、そのような改変された種子脱粒特性を付与する突然変異を含んでいる植物を選抜することによって得ることができる。そのような植物としては、種子の脱粒が遅延されているか又は低減されている植物(例えば、ナタネ植物)などがある
上記で開示されている方法によって処理することが可能な植物及び植物品種(遺伝子工学などの植物バイオテクノロジー法によって得られたもの)は、翻訳後タンパク質修飾パターンが改変されている植物及び植物品種(例えば、タバコ植物)を包含する。
式(I)〔式中、Tは酸素原子を表す〕で表されるN-シクロプロピルアミドは、置換されているN-シクロプロピルベンジルアミンを、WO-2007/087906(調製方法P1)及びWO-2010/130767(調製方法P1-段階10)に従って、3-(ジフルオロメチル)-5-フルオロ-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボニルクロリドと縮合させることによって、調製することができる。
置換されているN-シクロプロピルベンジルアミン類は、既知であり、又は、既知調製方法によって、例えば、置換されているアルデヒドをシクロプパンアミンを用いる還元的アミノ化に付すことによって(J. Med. Chem., 2012, 55(1), 169-196)、又は、アルキル(又は、アリール)スルホン酸置換ベンジル若しくはハロゲン化置換ベンジルをシクロプパンアミンとの求核置換反応に付すことによって(「Bioorg. Med. Chem., 2006, 14, 8506-8518」、及び、WO-2009/140769)、調製することができる。
3-(ジフルオロメチル)-5-フルオロ-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボニルクロリドは、WO-2010/130767(調製方法P1-段階9又は段階11)に従って調製することができる。
式(I)〔式中、Tは硫黄原子を表す〕で表されるN-シクロプロピルチオアミドは、式(I)〔式中、Tは酸素原子を表す〕で表されるN-シクロプロピルアミドをWO-2009/016220(調製方法P1)及びWO-2010/130767(調製方法P3)に従ってチオン化(thionation)することによって、調製することができる。
以下の実施例によって、本発明による式(I)で表される化合物の調製について、非限定的に例証する。
N-シクロプロピル-3-(ジフルオロメチル)-5-フルオロ-N-(2-イソプロピルベンジル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド(化合物A1)の調製
段階A: N-(2-イソプロピルベンジル)シクロプパンアミンの調製
55.5g(971mmol)のシクロプパンアミンを900mLのメタノールに溶解させた溶液に、順次、20gの3Åモレキュラーシーブ及び73g(1.21mol)の酢酸を添加する。次いで、72g(486mmol)の2-イソプロピル-ベンズアルデヒドを滴下して加え、その反応混合物を、さらに、環流温度で4時間加熱する。次いで、その反応混合物を0℃まで冷却し、45.8g(729mmol)のシアノ水素化ホウ素ナトリウムを10分間で少量ずつ添加し、その反応混合物を、再度、環流温度で3時間撹拌する。冷却したその反応混合物をケイ藻土のケーキで濾過する。そのケーキをメタノールで充分に洗浄し、そのメタノール性抽出液を減圧下で濃縮する。次いで、その残渣に水を添加し、400mLの1N水酸化ナトリウム水溶液を用いてそのpHを12に調節する。その水層を酢酸エチルで抽出し、水(2×300mL)で洗浄し、硫酸マグネシウムで脱水して、81.6g(88%)のN-(2-イソプロピルベンジル)シクロプパンアミンが黄色の油状物として得られる。これは、そのまま次の段階で使用する。
その塩酸塩は、N-(2-イソプロピルベンジル)シクロプパンアミンを0℃でジエチル-エーテル(1.4mL/g)に溶解させ、次いで、ジエチルエーテル中の塩酸の2M溶液(1.05eq.)を添加することによって、調製することができる。2時間撹拌した後、N-(2-イソプロピルベンジル)シクロプパンアミン塩酸塩(1:1)を濾過し、ジエチルエーテルで洗浄し、減圧下、40℃で48時間乾燥させる。Mp(融点)=149℃。
段階B: N-シクロプロピル-3-(ジフルオロメチル)-5-フルオロ-N-(2-イソプロピルベンジル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミドの調製
1Lの乾燥テトラヒドロフランの中の40.8g(192mmol)のN-(2-イソプロピルベンジル)シクロプパンアミンに、室温で、51mL(366mmol)のトリエチルアミンを添加する。次いで、39.4g(174mmol)の3-(ジフルオロメチル)-5-フルオロ-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボニルクロリドを800mLの乾燥テトラヒドロフランに溶解させた溶液を、温度を34℃未満に維持しながら、滴下して加える。その反応混合物を環流温度で2時間加熱し、次いで、室温で一晩放置する。塩を濾過し、その濾液を減圧下で濃縮して、78.7gの褐色の油状物が得られる。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(750g - 勾配 n-ヘプタン/酢酸エチル)に付して、53g(収率71%)のN-シクロプロピル-3-(ジフルオロメチル)-5-フルオロ-N-(2-イソプロピルベンジル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミドが黄色の油状物として得られる。これは、徐々に結晶化する。Mp=76-79℃。
同様にして、化合物A2~化合物A19を化合物A1に関して記載されている調製に準じて調製することができる。
N-シクロプロピル-3-(ジフルオロメチル)-5-フルオロ-N-(2-イソプロピルベンジル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボチオアミド(化合物A20)の調製
14.6g(65mmol)の五硫化リンと48g(131mmol)のN-シクロプロピル-3-(ジフルオロメチル)-5-フルオロ-N-(2-イソプロピルベンジル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミドを500mLのジオキサンに溶解させた溶液を100℃で2時間加熱する。次いで、50mLの水を添加し、その反応混合物を、さらに、100℃で1時間加熱する。冷却したその混合物を塩基性アルミナカートリッジで濾過する。そのカートリッジをジクロロメタンで洗浄し、その有機抽出物を合して硫酸マグネシウムで脱水し、減圧下で濃縮しして、55.3gの橙色の油状物が得られる。その残渣を、結晶化が起こるまで、数mLのジエチルエーテルを用いて摩砕する。結晶を濾過し、減圧下、40℃で15時間乾燥させて、46.8g(収率88%)のN-シクロプロピル-3-(ジフルオロメチル)-5-フルオロ-N-(2-イソプロピルベンジル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボチオアミドが得られる。Mp=64-70℃。
表1には、化合物A1~化合物A20のlogP及びNMRデータ(1H)が記載されている。
表1において、logP値は、「EEC Directive 79/831 Annex V.A8」に従い、下記方法を用いて、逆相カラム(C18)でのHPLC(高性能液体クロマトグラフィー)によって求めた:
温度40℃; 移動相:0.1%水性ギ酸及びアセトニトリル; 10%アセトニトリルから90%アセトニトリルまでの直線勾配。
較正は、logP値が知られている非分枝鎖アルカン-2-オン(3個~16個の炭素原子を含んでいる)を用いて実施した(logP値は、連続する2種類のアルカノンの間の線形補間を用いて、保持時間によって求めた)。ラムダマックス値は、200nm~400nmの紫外線スペクトル及びをクロマトグラフシグナルのピーク値を用いて決定した。
以下の実施例は、植物細菌病を防除するための本発明による植物処理方法について例証しているが、本発明を限定するものと理解されるべきではない。
組み合わせて使用された場合、細菌性植物病原体の防除は、複合効果又は相乗効果であり得る。活性化合物組合せの殺細菌活性が、個別的に施用されたときの活性化合物の活性の総和を超えている場合、相乗効果が存在している。2種類の活性化合物の所与の組合せに対して期待される活性は、以下のように計算することができる(cf. Colby,S.R., “Calculating Synergistic and Antagonistic Responses of Herbicide Combinations”, Weeds 1967, 15, 20-22):
Xは、活性化合物Aがm(ppm)(又は、g/ha)の施用量で施用されたときの効力であり;
Yは、活性化合物Bがn(ppm)(又は、g/ha)の施用量で施用されたときの効力であり;
Eは、活性化合物A及び活性化合物Bが、それぞれ、m(ppm)(又は、g/ha)及びn(ppm)(又は、g/ha)の施用量で施用されたときの効力である;
とした場合、
である。
「%」で表される効力の程度が示される。0%は、対照の効力に相当する効力を意味し、100%の効力は、病害が観察されないことを意味する。
実際の殺細菌活性が算出された値を超えている場合、該組合せの活性は、相加的なものを超えている。即ち、相乗効果が存在している。この場合、実際に観察された効力は、期待される効力(E)について上記式から算出された値よりも大きくなければならない。
相乗効果を立証するさらなる方法は、Tammesの方法である(cf. “Isoboles, a graphic representation of synergism in pesticides” in Neth. J. Plant Path., 1964, 70, 73-80)。
実施例1: シュードモナス・シリンガエ(Pseudomonas syringae)(コーヒー)に対するインビボ試験
コーヒーの木の葉に散布したときの、細菌(シュードモナス・シリンガエ(Pseudomonas syringae))に対するN-(5-クロロ-2-イソプロピルベンジル)-N-シクロプロピル-3-(ジフルオロメチル)-5-フルオロ-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド(化合物A5)の効力を調べるために、2回の圃場試験を実施した。
圃場試験は、無作為化し、3反復で実施し、そして、区画サイズは20mであった。当該製品を、EC100-製剤として、成長段階EC59で開始する3回の茎葉施用からなる一連の散布で施用した。該散布は、約4週間の間隔で実施した(処置間)。3回目の施用から約3週間及び11週間経過した後、細菌性病原体シュードモナス・シリンガエ(Pseudomonas syringae)に対する該化合物の効力を、1区画あたりの感染した葉のロゼット又は枝の発生率(%)として視覚的に評価した。その後、その発生率の値を防除(% Abbott)に変換した。
これら2回の試験に基づいて、化合物A5、即ち、N-(5-クロロ-2-イソプロピルベンジル)-N-シクロプロピル-3-(ジフルオロメチル)-5-フルオロ-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミドが、コーヒーにおけるシュードモナス・シリンガエ(Pseudomonas syringae)に起因する細菌病を抑制するという結論を下すことができる。
実施例2: キサントモナス・トランスルセンス(Xanthomonas translucens)(コムギ)に対するインビボ試験
葉に散布したときの、キサントモナス属各種(Xanthomonas spp.)に起因する細菌性の葉の条斑に対する商業用の標準的なProsaro(プロチオコナゾールとテブコナゾールの1:1の組み合わせ)と組み合わされたN-(5-クロロ-2-イソプロピルベンジル)-N-シクロプロピル-3-(ジフルオロメチル)-5-フルオロ-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド(化合物A5)の効力について試験するために、圃場試験を実施した。化合物A5を含まない対照も、同じ条件下で試験した。
圃場試験は、無作為化し、4反復で実施し、そして、区画サイズは15.24m2であった。施肥、除草剤の施用及び殺虫剤の施用は、地元の農業実務に準じて実施した。N-(5-クロロ-2-イソプロピルベンジル)-N-シクロプロピル-3-(ジフルオロメチル)-5-フルオロ-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミドを、SC280-製剤として、商業用の標準的なProsaroと組み合わせて3種類の薬量で施用した。試験は、春コムギにおいて実施し、成長段階EC61で1回の茎葉施用で処理した。
施用後22日経過した後、キサントモナス属各種(Xanthomonas spp.)に起因する細菌性の葉の条斑に対する被験製品の効力について視覚的に評価した。該効力は、1-6の尺度(緑色の葉の保存に関して、1は最善を意味し、6は最悪を意味する)で、残存している緑色の葉(GRNLVS)の保存として評価した。
(化合物A5+プロチオコナゾール+テブコナゾール)は、キサントモナス属各種(Xanthomonas spp.)に起因する細菌性の葉の条斑を抑制するのに極めて有効であった。
(化合物A5+プロチオコナゾール+テブコナゾール)は、春コムギにおけるキサントモナス属各種(Xanthomonas spp.)に起因する細菌性の葉の条斑を抑制するのに、(プロチオコナゾール+テブコナゾール)単独と比較して、有意により有効であった。
この結果は、春コムギにおけるキサントモナス属各種(Xanthomonas spp.)に起因する細菌性の葉の条斑を抑制するための化合物A5の効力を証明している。