JP7005130B2 - 密閉型鉛蓄電池セパレータ用ガラス繊維シート、密閉型鉛蓄電池セパレータ、及び密閉型鉛蓄電池セパレータ用ガラス繊維シートの製造方法 - Google Patents

密閉型鉛蓄電池セパレータ用ガラス繊維シート、密閉型鉛蓄電池セパレータ、及び密閉型鉛蓄電池セパレータ用ガラス繊維シートの製造方法 Download PDF

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Description

本開示は、密閉型鉛蓄電池セパレータ用ガラス繊維シート、密閉型鉛蓄電池セパレータ、及び密閉型鉛蓄電池セパレータ用ガラス繊維シートの製造方法に関するものである。
密閉型鉛蓄電池は、正極板及び負極板をガラス繊維製のシートを介して積層して極板群を構成し、該極板群を電槽に挿入して組み立てるのが一般的である。この密閉式鉛蓄電池用ガラス繊維シートは、正極板と負極板との間を短絡させないこと、鉛蓄電池の電解液である硫酸をシートの空隙に保持すること、及び電池反応が起こる際に、正極板と負極板との間のイオン伝導を、保持した電解液を通じてスムースに行うことが重要な特性である。
密閉型鉛蓄電池セパレータ用ガラス繊維シートは、基本的にガラス繊維を主体に構成されているが、ガラス繊維自体に接着性がなく繊維が絡みあっているだけなので、ガラス繊維シート自体の強度が低い。このため、シートを粗雑に扱うとシートの一部が破損したり、穴が開いてしまったりする場合がある。破損したシート又は穴が開いたシートは正極板と負極板とが短絡するため、使用できなくなってしまう。
このため、ガラス繊維シートの強度を向上させる方策として、ガラス繊維、吸水性を有する合成繊維及びこれらの繊維を接着するアクリル系液体バインダーを含む密閉式鉛蓄電池用セパレータが提案されている(例えば、特許文献1を参照)。
また、平均繊維径1μm以下のガラス繊維70~95重量%と、有機繊維5~30重量%とを混抄し、前記有機繊維として少なくともモノフィラメント状合成繊維を5重量%以上混抄した密閉形鉛蓄電池用セパレータが提案されている(例えば、特許文献2を参照)。
また、芯鞘構造の熱融着繊維が2~50質量%、無機粉体が0~35質量%、ガラス繊維が15~98質量%で構成されており、密度が0.15~0.25g/cmである密閉式鉛蓄電池用セパレータが提案されている(例えば、特許文献3を参照)。
特開昭62-252065号公報 特開平11-16560号公報 特開2002-8621号公報
しかし、特許文献1に開示された密閉式鉛蓄電池用セパレータでは、吸水性を有する合成繊維自体に接着力がなく、また、アクリル系液体バインダーの親水性が低いことから、電解液の吸収性ならびに保液性が劣るという問題があった。また、特許文献2の場合には、モノフィラメント状合成繊維を配合するため、圧縮破断強度の向上には効果があるももの、モノフィラメント状合成繊維自体に接着力がないため、シート強度全体の強度向上には効果が低い。また、特許文献3の場合には、シート強度物性が向上するものの、熱融着繊維を配合するとガラス繊維シートの電解液通液性のばらつきが大きくなる問題がある。すなわち、強度物性を向上させようとして熱溶融型バインダー繊維を配合するとガラス繊維シート中における熱溶融型バインダー繊維の分散状態とガラス繊維の分散状態が異なるため、繊維が構成するネットワーク構造に歪が生じて、空隙間のばらつきが大きくなり、電解液の通液性にばらつきが生じてしまう。結果として、電池特性に悪影響を及ぼしてしまう問題があった。
また、熱溶融型バインダー繊維の中でも芯鞘タイプ(芯が未溶融で、鞘が溶融するタイプ)は、ガラス繊維シートの強度物性を向上させるものの、ガラス繊維シートを鉛蓄電池の大きさに応じてスリッティング加工する際、芯鞘タイプ熱溶融型バインダー繊維の芯部が切断されにくく、切断面に毛羽立ちなどが生じるという問題があった。
本開示は、このような問題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、従来のガラス繊維を主体とするシートに適度な強度物性を付与させながら、かつ電解液通液性のばらつきが少なく、なおかつスリッティング加工の際の切断性が良い密閉型鉛蓄電池セパレータ用ガラス繊維シートを提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明に係る密閉型鉛電池セパレータ用ガラス繊維シートは、ガラスウールと、繊維径が14μmより大きく、繊維長が2~10mmの全溶融タイプ熱溶融型バインダー繊維とを含有し、前記ガラスウールと前記全溶融タイプ熱溶融型バインダー繊維との質量比が97/3~80/20であり、前記ガラスウールと前記全溶融タイプ熱溶融型バインダー繊維との合計質量が全体質量の80%以上100%以下であり、かつ、前記全溶融タイプ熱溶融型バインダー繊維の質量が全体質量の3%以上20%以下である密閉型鉛電池セパレータ用ガラス繊維シート(ただし、該密閉型鉛電池セパレータ用ガラス繊維シートが、芯鞘型複合繊維及び非熱接着性有機繊維を含む場合を除く。)であり、前記全溶融タイプ熱溶融型バインダー繊維が変性ポリエステル樹脂繊維であり、前記全溶融タイプ熱溶融型バインダー繊維は、前記ガラスウールに対して点接着していることを特徴とする。
本発明に係る密閉型鉛電池セパレータ用ガラス繊維シートでは、ガラスチョップド繊維をさらに含有し、前記ガラスチョップド繊維の質量が全体質量の0%を超え20%以下であってもよい。ガラスウールの一部をガラスチョップド繊維に置き換えて引張強さを高めることができる。
本発明に係る密閉型鉛電池セパレータ用ガラス繊維シートでは、前記全溶融タイプ熱溶融型バインダー繊維を5質量%以上15質量%以下含有することが好ましい。電解液通液性のばらつきを特に少なくすることができる。
発明に係る密閉型鉛電池セパレータ用ガラス繊維シートでは、前記全溶融タイプ熱溶融型バインダー繊維が変性ポリエステル樹脂繊維であることが好ましい。本発明に係る密閉型鉛電池セパレータ用ガラス繊維シートでは、前記密閉型鉛電池セパレータ用ガラス繊維シートは、部分溶融タイプ熱溶融型バインダー繊維、ポリスチレン樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、ナイロン樹脂、ポリフルオロエチレン樹脂、セルロースパルプ及び再生繊維を含有しないことが好ましい。
本発明に係る密閉型鉛電池セパレータは、本発明に係る密閉型鉛電池セパレータ用ガラス繊維シートを用いたことを特徴とする。
本発明に係る密閉型鉛電池セパレータ用ガラス繊維シートの製造方法は、ガラスウールと、繊維径が14μmより大きく、繊維長が2~10mmの全溶融タイプ熱溶融型バインダー繊維とを含有し、前記ガラスウールと前記全溶融タイプ熱溶融型バインダー繊維との質量比が97/3~80/20であり、前記ガラスウールと前記全溶融タイプ熱溶融型バインダー繊維との合計質量が全体質量の80%以上100%以下であり、かつ、前記全溶融タイプ熱溶融型バインダー繊維の質量が全体質量の3%以上20%以下である構成繊維が分散したスラリーを湿式抄紙して湿紙を得る工程と、前記湿紙を乾燥させる工程と、を有する密閉型鉛電池セパレータ用ガラス繊維シート(ただし、該密閉型鉛電池セパレータ用ガラス繊維シートが、芯鞘型複合繊維及び非熱接着性有機繊維を含む場合を除く。)の製造方法であることを特徴とする。本発明に係る密閉型鉛電池セパレータ用ガラス繊維シートの製造方法では、前記湿紙を乾燥させる工程は、前記湿紙を乾燥させてプレス工程を経ることなく密閉型鉛電池セパレータ用ガラス繊維シートを得る工程であり、前記全溶融タイプ熱溶融型バインダー繊維が変性ポリエステル樹脂繊維であること好ましい。
本開示によれば、従来のガラス繊維を主体とするシートに適度な強度物性を付与させながら、かつ電解液通液性のばらつきが少なく、なおかつスリッティング加工の際の切断性が良い密閉型鉛蓄電池セパレータ用ガラス繊維シートを提供することが可能となる。
次に、本発明について実施形態を示して詳細に説明するが、本発明はこれらの記載に限定して解釈されない。本発明の効果を奏する限り、実施形態は種々の変形をしてもよい。
本実施形態に係る密閉型鉛電池セパレータ用ガラス繊維シートは、ガラスウールと、繊維径が14μmより大きく、繊維長が2~10mmの全溶融タイプ熱溶融型バインダー繊維とを含有し、ガラスウールと全溶融タイプ熱溶融型バインダー繊維との質量比が97/3~80/20であり、ガラスウールと全溶融タイプ熱溶融型バインダー繊維との合計質量が全体質量の80%以上100%以下であり、かつ、全溶融タイプ熱溶融型バインダー繊維の質量が全体質量の3%以上20%以下である。
本実施形態で使用されるガラスウールは、耐酸性を有するホウケイ酸ガラスで構成されている原綿状のもので、ガラス短繊維とも呼称されている。その製造方法としては火焔法や遠心法などがある。
本実施形態において、ガラスウールはその平均繊維径が過度に大きいとガラス繊維シートの最大細孔径が大きくなり、毛細管現象による電解液保持力が低下するおそれがあるので、平均繊維径を3μm以下とすることが好ましく、より好ましくは2μm以下とする。また、逆にガラスウールの繊維径が小さ過ぎることはコスト高となってしまうので、0.5μm以上とするのが好適である。すなわち、本実施形態で使用されるガラスウールの平均繊維径は、3μm以下とすることが好ましく、特に0.5~2μmであることが望ましい。
本実施形態において、ガラスウールは平均繊維径が3μm以下とすることが好ましく、3μm以下のガラスウールのみでなく、トータルの平均繊維径が3μm以下であるならば、繊維径が3μmを超え30μm以下のガラスウールを使用しても構わない。このようなガラスウールを配合することによってガラスウールの低コスト化を図ることができるが、繊維径が3μmを超えるガラスウールの配合量が多くなるにつれガラス繊維シートの平均細孔径が大きくなり、毛細管現象による電解液保持力が低下しやすくなる。従って、繊維径が3μmを超えるガラスウールの配合量は、ガラスウールの全量を基準として20質量%以下とすることが好ましい。
本実施形態において、ガラスウールの繊維長は、繊維長と繊維径との比の分布{繊維長(μm)/繊維径(μm)}で500/1~3000/1が好ましい。500/1より比が小さいとシートの空隙が小さくなり、電解液保持力が低下したり、シート自体の強度が低下したりする恐れがある。3000/1より比が大きいと、シート抄紙工程でガラスウールの分散性が悪くなり、シートが不均一になる恐れがある。ガラスウールの繊維長と繊維径との比の分布{繊維長(μm)/繊維径(μm)}は、1000/1~3000/1であることがより好ましい。
ガラス繊維シートの全質量に対するガラスウールの配合量は64~97質量%であることが好ましい。ガラス繊維シートの全質量に対するガラスウールの配合量は、80~96質量%であることが好ましく、82~95質量%であることがより好ましく、85~93質量%であることが特に好ましい。ガラス繊維シートの全質量に対するガラスウールの配合量が64質量%未満となると、ガラス繊維シートの平均細孔径が非常に大きくなり、前記同様に電解液保持力が低下しやすくなるとともに正極、負極間が短絡しやすくなる問題がある。ガラス繊維シートの全質量に対するガラスウールの配合量が97質量%を超えると、相対的に全溶融タイプ熱溶融型バインダー繊維の配合量が少なくなりすぎ、ガラス繊維シートの強度物性がほとんど向上せず、配合効果が得られない。
本実施形態において使用される全溶融タイプ熱溶融型バインダー繊維は有機合成繊維であり、ガラス繊維シート製造工程中の熱乾燥工程において、有機合成繊維の融点以上の熱によって溶融して、ガラス繊維シートの繊維間を接着するものである。熱溶融型バインダー繊維としては、例えば、全溶融タイプ又は部分溶融タイプがある。本実施形態で使用される全溶融タイプは、構成する合成樹脂全てが溶融するものである。部分溶融タイプは、2成分以上の合成樹脂で構成されており、その一部の成分のみ溶融する。部分溶融タイプ熱溶融型バインダー繊維は、異なった合成樹脂が繊維断面から見て重なった構造のもの、繊維断面がオレンジ断面の様に互い違いに異なった合成樹脂となったもの、又は断面の内側と外側が異なった合成樹脂となったいわゆる芯鞘タイプと呼ばれるものなどがある。本実施形態では、芯鞘タイプ熱溶融型バインダー繊維を含有しないことが好ましく、部分溶融タイプ熱溶融型バインダー繊維を含有しないことがより好ましい。
全溶融タイプ熱溶融型バインダー繊維の合成樹脂成分としては、例えば、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、又はポリエステル樹脂である。このうち、全溶融タイプ熱溶融型バインダー繊維は、ポリエステル樹脂繊維であることが好ましく、ポリエステル樹脂を変性して融点を低減した変性ポリエステル樹脂繊維であることが特に好ましい。
本実施形態において、全溶融タイプ熱溶融型バインダー繊維の配合率は重要である。ガラス繊維シートの全体質量に対する全溶融タイプ熱溶融型バインダー繊維の配合率は3~20質量%であり、5~15質量%であることがより好ましく、7~10質量%であることが特に好ましい。3質量%より少ないとガラス繊維シートの強度物性がほとんど向上せず、配合効果が得られない。20質量%より多いと強度物性がより高くなるが、電解液通液性のばらつきが大きくなってしまう。また、ガラス繊維シートが硬くなりすぎてしまってスリッティング工程における切断性が悪化する。本実施形態に係る密閉型鉛蓄電池セパレータ用ガラス繊維シートでは、熱溶融型バインダー繊維を3~20質量%の範囲で含有させることでガラス繊維シートに電解液通液性のばらつき低減効果、強度物性、およびスリッティング切断性を同時に付与することができる。
また、驚くべきことに、本実施形態での全溶融タイプ熱溶融型バインダー繊維の配合率ならば、ガラスウールのみのガラス繊維シートよりも電解液通液性のばらつきを低減できることがわかった。詳細な作用は不明であるが、この範囲の配合率ならばガラス繊維シート中のガラスウールのネットワークを整合化させる効果があると見られる。全溶融タイプ熱溶融型バインダー繊維は、ガラス繊維シート製造の際の乾燥工程において溶融し、芯鞘タイプ熱溶融型バインダー繊維と比較して繊維形状を留めず、ガラスウールに対して点接着となるので、比較的繊維径が太く、配合率が高めでもガラスウールのネットワークの整合化効果はある。ただし、全溶融タイプ熱溶融型バインダー繊維が20質量%より多い配合率になると、整合化効果よりも熱溶融型バインダー繊維の分散性が勝ってネットワークに歪が生じて電解液通液性のばらつきが大きくなってしまうと推測される。本明細書において、「点接着」とは、全溶融タイプ熱溶融型バインダー繊維の溶融物が、ぶつ切りの状態となってガラスウールに接着し、ガラスウールの繊維同士を固着した状態をいう。また、全溶融タイプ熱溶融型バインダー繊維は、芯鞘タイプ熱溶融型バインダー繊維と比較して溶融しても繊維芯部が残らず、点接着となるので、スリッティング切断性が良好となる。
本実施形態で用いる全溶融タイプ熱溶融型バインダー繊維の繊維径は、14μmより大きい。繊維径が14μm以下であるとガラス繊維シートの強度物性及びスリッティング切断性が悪化する。繊維径は、14.1μm以上であることがより好ましい。また、繊維径の上限は特に限定するものではないが、21μm未満であることが好ましい。21μm以上であると、電解液通液性のばらつきの低減効果が薄れるおそれがある。繊維径の上限は、20.5μm以下であることがより好ましい。
本実施形態において、全溶融タイプ熱溶融型バインダー繊維の長さは、2~10mmとし、好ましくは3~6mmである。長さが10mmを超えると、ガラス繊維シート内での熱溶融型バインダー繊維の分散が悪くなって電解液通液性が悪化するおそれがある。また、長さが2mm未満であると繊維長が短すぎてシートの強度物性が低下するおそれがある。
ガラスウールと熱溶融型バインダー繊維との合計質量は、ガラスシートの全体質量の80~100%であり、より好ましくは、85~100%である。80%未満では、相対的にガラスウールの配合量が少なくなり、電解液の保液性が悪くなり通気度ばらつきも大きくなる。また、相対的に全溶融タイプ熱溶融型バインダー繊維の配合量が少なくなり、ガラス繊維シートの強度物性がほとんど向上せず、配合効果が得られない。
本実施形態のガラス繊維シートは、ガラスウールを主体とするが、本発明の効果を損なわない限り、異種繊維又は粉体材料などの副資材を配合することが可能である。副資材の配合率は20質量%以下が好ましく、10質量%以下がより好ましい。ここで、本実施形態のガラス繊維シートでは、ガラスウールと、全溶融タイプ熱溶融型バインダー繊維との配合比は、質量比で97/3~80/20である。好ましくは95/5~82/18である。ガラスウールの割合が97を超えても、80未満となっても、電解液通液性のばらつきが大きくなってしまう。また、全溶融タイプ熱溶融型バインダー繊維の質量は全体質量の3~20%であり、ガラスウールと熱溶融型バインダー繊維との合計質量は全体質量の80~100%である。このとき、副資材の質量は全体質量の0~20%となる。すなわち、ガラスウールの一部を副資材に置換して配合することとなる。したがって、ガラスウール及び副資材の合計質量と熱溶融型バインダー繊維との質量比が97/3~80/20を満たす。また、副資材を配合しない場合は、ガラスウールの質量は全体質量の80~97%となる。
異種繊維としては、ガラスチョップド繊維がある。また、異種繊維は、110℃以下で熱溶融しない、ポリスチレン樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、ナイロン樹脂、ポリエステル樹脂若しくはポリフルオロエチレン樹脂などの合成樹脂繊維、木材若しくはコットンなどのセルロースパルプ、又はレーヨンなどの再生繊維であってもよい。粉体材料としては、シリカ、タルク又はカオリンなどの粘土鉱物粉体などが挙げられる。これらの材料については、電解液である硫酸に対する耐酸性のあるものを選択すべきである。なお、110℃以下で熱溶融しないとは、110℃で15分加熱したときに、合成樹脂繊維の繊維間で熱融着が生じていないことをいう。また、ガラスチョップド繊維の繊維径は、5μm以上であることが好ましい。ガラスチョップド繊維の繊維径の上限は、特に限定されないが、15μm以下であることが好ましい。ガラスチョップド繊維を2種類以上配合する場合には、どのガラスチョップド繊維も繊維径が5μm以上であることが好ましい。より好ましくは、ガラスチョップド繊維の繊維径は6μm以上15μm以下である。
本実施形態のガラス繊維シートでは、ガラスチョップド繊維をさらに含有し、ガラスチョップド繊維の質量が全体質量の0%を超え20%以下であってもよい。ガラスウールの一部をガラスチョップド繊維に置き換えて引張強さを高めることができる。ガラスチョップド繊維の質量は全体質量の5~15%であることがより好ましい。
本実施形態に係る密閉型鉛電池セパレータ用ガラス繊維シートでは、バインダー液として濾材に付与される合成樹脂系バインダーを含有していないことが好ましい。電解液の吸収性ならびに保液性が劣るという問題が生じにくい。合成樹脂系バインダーは、水系エマルジョン、水分散体、溶剤分散体、又は溶剤に分散可能な粉末状で、ガラス繊維同士を接着させることができる樹脂であり、例えば、アクリル酸エステル樹脂、スチレン‐アクリル酸エステル樹脂、スチレン‐ブタジエン樹脂、酢酸ビニル樹脂、エチレン‐酢酸ビニル樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、又はポリビニルアルコールである。
本実施形態のガラス繊維シートの坪量は、電解液保持性、電極間の短絡防止などの観点から、50~500g/mが好ましく、より好ましくは100~400g/mである。
本実施形態のガラス繊維シートにおける電解液通液性のばらつきは、シート通気性のばらつきで評価することができる。シート通気性は、JIS P 8117:2009「紙及び板紙‐透気度及び透気抵抗度試験方法(中間領域)‐ガーレー法」に準ずるガーレー法にて行い、測定端直径10mmのガーレー通気度測定器を用いて、300ml通気させた際にかかる時間(秒)について、シート内の1cm以上相互に離れた任意の箇所10点を測定する。通気度ばらつき(%)は、得られた測定値の平均値Xと母集団標準偏差σn-1から、以下の数1で求めた値で定義したものである。
(数1)
(通気度ばらつき)=(母集団標準偏差σn-1)/(平均値X)×100;単位%
本発明のガラス繊維シートの強度物性は、JIS P 8113:2006「紙及び板紙-引張特性の試験方法‐第2部:定速伸張法」に準じた引張強さによるものである。
本実施形態のガラス繊維シートは、一般の湿式抄紙法で製造できる。本実施形態に係る密閉型鉛電池セパレータ用ガラス繊維シートの製造方法は、密閉型鉛電池セパレータ用ガラス繊維シートの製造方法において、ガラスウールと、繊維径が14μmより大きく、繊維長が2~10mmの全溶融タイプ熱溶融型バインダー繊維とを含有し、ガラスウールと全溶融タイプ熱溶融型バインダー繊維との質量比が97/3~80/20であり、ガラスウールと全溶融タイプ熱溶融型バインダー繊維との合計質量が全体質量の80%以上100%以下であり、かつ、全溶融タイプ熱溶融型バインダー繊維の質量が全体質量の3%以上20%以下である構成繊維が分散したスラリーを湿式抄紙して湿紙を得る工程と、湿紙を乾燥させる工程と、を有する。
湿式抄紙法としては、ガラスウールを水に分散させたスラリーの一定量について金網などの網上に抄き上げて、この湿紙シートを乾燥機で乾燥させてシート化する方法が挙げられる。乾燥工程における乾燥条件は、例えば、100~180℃が好ましく、110~160℃がより好ましい。乾燥時間は、1~15分が好ましく、3~10分がより好ましい。工業的に大量生産する方法としては、長網抄紙機、円網抄紙機又は傾斜型抄紙機で分散スラリーを連続的に抄きあげて、この湿紙シートを熱風乾燥機、赤外線乾燥機又はドラム式乾燥機などで乾燥させ、乾燥シートを巻き取る方法が挙げられる。
本実施形態に係る密閉型鉛電池セパレータは、本実施形態に係る密閉型鉛電池セパレータ用ガラス繊維シートを用いてなる。本実施形態に係る密閉型鉛電池セパレータは、密閉型鉛蓄電池における正極板及び負極板が、本実施形態に係るガラス繊維シートを挟んだ状態となっている。ここで、密閉型鉛電池セパレータは、正極板と負極板との間を短絡させないこと、鉛蓄電池の電解液である硫酸をシートの空隙に保持すること、及び電池反応が起こる際に、正極板と負極板との間のイオン伝導を、保持した電解液を通じてスムースに行うことを実現している。
次に、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。また、例中の「部」、「%」は、特に断らない限りそれぞれ「質量部」、「質量%」を示す。なお、添加部数は、固形分換算の値である。
(実施例1)
ガラスウールとして、平均繊維径0.8μmのボロシリケートガラスウール(A社製)97質量部と、繊維径2.2dtex(推定径14.3μm)、繊維長5mmの全溶融タイプ熱溶融型バインダー繊維(変性ポリエステル樹脂、110℃溶融、B社製)3質量部とを、硫酸酸性pH3の酸性水を加えて濃度0.5質量%の原料スラリーとし、これら原料スラリーを食品用ミキサー(松下電器産業社製:品番MX‐V200)内で1分間離解した。次いで、離解後の原料スラリーを硫酸酸性pH3の酸性水で濃度0.1質量%まで希釈し、手抄装置を用いて抄紙することによって湿紙を得た。この湿紙を120℃のロールドライヤーで乾燥し、坪量301g/mのガラス繊維シートを得た。
(実施例2)
実施例1において、平均繊維径0.8μmのボロシリケートガラスウール(A社製)の配合量を92質量部とし、繊維径2.2dtex(推定径14.3μm)、繊維長5mmの全溶融タイプ熱溶融型バインダー繊維(変性ポリエステル樹脂、110℃溶融、B社製)の配合量を8質量部とした以外は、実施例1と同様にして坪量299g/mのガラス繊維シートを得た。
(実施例3)
実施例1において、平均繊維径0.8μmのボロシリケートガラスウール(A社製)の配合量を86質量部とし、繊維径2.2dtex(推定径14.3μm)、繊維長5mmの全溶融タイプ熱溶融型バインダー繊維(変性ポリエステル樹脂、110℃溶融、B社製)の配合量を14質量部とした以外は、実施例1と同様にして坪量299g/mのガラス繊維シートを得た。
(実施例4)
実施例1において、平均繊維径0.8μmのボロシリケートガラスウール(A社製)の配合量を80質量部とし、繊維径2.2dtex(推定径14.3μm)、繊維長5mmの全溶融タイプ熱溶融型バインダー繊維(変性ポリエステル樹脂、110℃溶融、B社製)の配合量を20質量部とした以外は、実施例1と同様にして坪量300g/mのガラス繊維シートを得た。
(実施例5)
実施例1において、平均繊維径0.8μmのボロシリケートガラスウール(A社製)の配合量を97質量部とし、繊維径2.2dtex(推定径14.3μm)、繊維長5mmの全溶融タイプ熱溶融型バインダー繊維(変性ポリエステル樹脂、130℃溶融、B社製)の配合量を3質量部とし、湿紙のロールドライヤー乾燥温度を135℃とした以外は、実施例1と同様にして坪量300g/mのガラス繊維シートを得た。
(実施例6)
実施例1において、平均繊維径0.8μmのボロシリケートガラスウール(A社製)の配合量を90質量部とし、繊維径2.2dtex(推定径14.3μm)、繊維長5mmの全溶融タイプ熱溶融型バインダー繊維(変性ポリエステル樹脂、130℃溶融、B社製)の配合量を10質量部とし、湿紙のロールドライヤー乾燥温度を135℃とした以外は、実施例1と同様にして坪量302g/mのガラス繊維シートを得た。
(実施例7)
実施例1において、平均繊維径0.8μmのボロシリケートガラスウール(A社製)の配合量を90質量部とし、繊維径4.4dtex(推定径20.2μm)、繊維長5mmの全溶融タイプ熱溶融型バインダー繊維(変性ポリエステル樹脂、130℃溶融、B社製)の配合量を10質量部とし、湿紙のロールドライヤー乾燥温度を135℃とした以外は、実施例1と同様にして坪量300g/mのガラス繊維シートを得た。
(実施例8)
実施例1において、平均繊維径0.8μmのボロシリケートガラスウール(A社製)の配合量を80質量部とし、繊維径4.4dtex(推定径20.2μm)、繊維長5mmの全溶融タイプ熱溶融型バインダー繊維(変性ポリエステル樹脂、130℃溶融、B社製)の配合量を20質量部とし、湿紙のロールドライヤー乾燥温度を135℃とした以外は、実施例1と同様にして坪量301g/mのガラス繊維シートを得た。
(実施例9)
実施例1において、平均繊維径0.8μmのボロシリケートガラスウール(A社製)の配合量を80質量部とし、繊維径2.2dtex(推定径14.3μm)、繊維長5mmの全溶融タイプ熱溶融型バインダー繊維(変性ポリエステル樹脂、130℃溶融、B社製)の配合量を10質量部とし、更に繊維径13μmのガラスチョップド繊維(Cガラス、A社製)10質量部を配合し、湿紙のロールドライヤー乾燥温度を135℃とした以外は、実施例1と同様にして坪量298g/mのガラス繊維シートを得た。
(実施例10)
実施例1において、平均繊維径0.8μmのボロシリケートガラスウール(A社製)の配合量を80質量部とし、繊維径2.2dtex(推定径14.3μm)、繊維長5mmの全溶融タイプ熱溶融型バインダー繊維(変性ポリエステル樹脂、130℃溶融、B社製)の配合量を10質量部とし、更に副資材として繊維径1.7dtex(推定径12μm)、繊維長5mmのレーヨン繊維(C社製)10質量部を配合し、湿紙のロールドライヤー乾燥温度を135℃とした以外は、実施例1と同様にして坪量300g/mのガラス繊維シートを得た。
(実施例11)
実施例1において、繊維径2.2dtex(推定径14.3μm)、繊維長5mmの全溶融タイプ熱溶融型バインダー繊維(変性ポリエステル樹脂、110℃溶融、B社製)に代えて、繊維径2.2dtex(推定径14.3μm)、繊維長2mmの全溶融タイプ熱溶融型バインダー繊維(変性ポリエステル樹脂、110℃溶融、B社製)を用いた以外は、実施例1と同様にしてガラス繊維シートを得た。
(実施例12)
実施例1において、繊維径2.2dtex(推定径14.3μm)、繊維長5mmの全溶融タイプ熱溶融型バインダー繊維(変性ポリエステル樹脂、110℃溶融、B社製)に代えて、繊維径2.2dtex(推定径14.3μm)、繊維長10mmの全溶融タイプ熱溶融型バインダー繊維(変性ポリエステル樹脂、110℃溶融、B社製)を用いた以外は、実施例1と同様にしてガラス繊維シートを得た。
(比較例1)
実施例1において、平均繊維径0.8μmのボロシリケートガラスウール(A社製)の配合量を100質量部とし、全溶融タイプ熱溶融型バインダー繊維を使用しなかった以外は、実施例1と同様にして坪量299g/mのガラス繊維シートを得た。
(比較例2)
実施例1において、平均繊維径0.8μmのボロシリケートガラスウール(A社製)の配合量を90質量部とし、繊維径1.7dtex(推定径13.8μm)、繊維長5mmの芯鞘タイプ熱溶融型バインダー繊維(芯:ポリエステル繊維、鞘:変性ポリエステル樹脂、B社製)の配合量を10質量部とし、湿紙のロールドライヤー乾燥温度を130℃とした以外は、実施例1と同様にして坪量300g/mのガラス繊維シートを得た。
(比較例3)
実施例1において、平均繊維径0.8μmのボロシリケートガラスウール(A社製)の配合量を90質量部とし、繊維径2.2dtex(推定径14.3μm)、繊維長5mmの芯鞘タイプ熱溶融型バインダー繊維(芯:ポリエステル繊維、鞘:変性ポリエステル樹脂、B社製)の配合量を10質量部とし、湿紙のロールドライヤー乾燥温度を130℃とした以外は、実施例1と同様にして坪量302g/mのガラス繊維シートを得た。
(比較例4)
実施例1において、平均繊維径0.8μmのボロシリケートガラスウール(A社製)の配合量を98.5質量部とし、繊維径2.2dtex(推定径14.3μm)、繊維長5mmの全溶融タイプ熱溶融型バインダー繊維(変性ポリエステル樹脂、130℃溶融、B社製)の配合量を1.5質量部とし、湿紙のロールドライヤー乾燥温度を135℃とした以外は、実施例1と同様にして坪量300g/mのガラス繊維シートを得た。
(比較例5)
実施例1において、平均繊維径0.8μmのボロシリケートガラスウール(A社製)の配合量を75質量部とし、繊維径2.2dtex(推定径14.3μm)、繊維長5mmの全溶融タイプ熱溶融型バインダー繊維(変性ポリエステル樹脂、130℃溶融、B社製)の配合量を25質量部とし、湿紙のロールドライヤー乾燥温度を135℃とした以外は、実施例1と同様にして坪量302g/mのガラス繊維シートを得た。
(比較例6)
ガラスウールとして、平均繊維径0.8μmのボロシリケートガラスウール(A社製)98.5質量部と、繊維径2.2dtex(推定径14.3μm)、繊維長5mmの全溶融タイプ熱溶融型バインダー繊維(変性ポリエステル樹脂、130℃溶融、B社製)1.5質量部とを、硫酸酸性pH3の酸性水を加えて濃度0.5質量%の原料スラリーとし、これら原料スラリーを食品用ミキサー(松下電器産業社製:品番MX‐V200)内で1分間離解した。次いで、離解後の原料スラリーを硫酸酸性pH3の酸性水で濃度0.1質量%まで希釈し、手抄装置を用いて抄紙することによって湿紙を得た。次いで、この湿紙に合成樹脂系バインダーとしてアクリル酸エステル樹脂エマルジョン(D社製)の1.4質量%水溶液を含浸し、吸引脱水した後、この湿紙を135℃のロールドライヤーで乾燥し、坪量301g/mのガラス繊維シートを得た。
(比較例7)
実施例1において、繊維径2.2dtex(推定径14.3μm)、繊維長5mmの全溶融タイプ熱溶融型バインダー繊維(変性ポリエステル樹脂、110℃溶融、B社製)に代えて、繊維径2.2dtex(推定径14.3μm)、繊維長1mmの全溶融タイプ熱溶融型バインダー繊維(変性ポリエステル樹脂、110℃溶融、B社製)を用いた以外は、実施例1と同様にしてガラス繊維シートを得た。
(比較例8)
実施例1において、繊維径2.2dtex(推定径14.3μm)、繊維長5mmの全溶融タイプ熱溶融型バインダー繊維(変性ポリエステル樹脂、110℃溶融、B社製)に代えて、繊維径2.2dtex(推定径14.3μm)、繊維長13mmの全溶融タイプ熱溶融型バインダー繊維(変性ポリエステル樹脂、110℃溶融、B社製)を用いた以外は、実施例1と同様にしてガラス繊維シートを得た。
(比較例9)
原料スラリーに配合する繊維の組成を、ガラスウールとして、平均繊維径0.8μmのボロシリケートガラスウール(A社製)70質量部と、繊維径2.2dtex(推定径14.3μm)、繊維長5mmの全溶融タイプ熱溶融型バインダー繊維(変性ポリエステル樹脂、110℃溶融、B社製)5質量部と、ガラスチョップド繊維を25質量部とに変更した以外は、実施例1と同様にしてガラス繊維シートを得た。
各実施例及び比較例で得られたガラス繊維シートについて、以下に示す方法により各特性の測定を行った。結果を表1及び表2に示す。
(1) 坪量 : 試料質量を試料面積で除して得た。
(2) 厚さ : 電池工業会規格SBA S 0401:1998に準じて、試料をその厚み方向に20kg/100cmの荷重で押圧した状態で測定した。
(3) 引張強さ : JIS 8113:2006に準じて幅25mmの試験片を定速伸張形引張試験機で測定した。
(4) 通気度ばらつき : 測定直径10mmのガーレー通気度測定器を用いて、300ml通気させた際にかかる時間(秒)について、シート内の任意の箇所10点を測定した。得られた平均値Xと母集団σn-1から、以下の(数1)で求めた。
(数1)通気度ばらつき(%)=(母集団標準偏差σn-1)/(平均値X)×100
(5)スリッティング切断特性 : 幅20cm、長さ20cmのガラス繊維シートを、1cm間隔に長さ方向に定規を当てて20cm折刃式カッターナイフで10カ所切断する。この際、ガラス繊維シートと折刃式カッターナイフとの切断角度は60°に保持することとする。計10カ所の切断面を目視で観察し切断面の毛羽立ち状態を確認した。毛羽立ちの少ないから順に、○、△、×、の3段階で評価し、〇を合格とした。
Figure 0007005130000001
Figure 0007005130000002
表1及び表2の結果から明らかなように、実施例1~12で得られたガラス繊維シートは、引張強度が高く、通気度ばらつきが小さく、スリッティング切断特性に優れるものであった。また、全溶融タイプ熱溶融型バインダー繊維の配合率が増加するとともに引張強度が増大する一方、通気度ばらつきは無配合に比べて配合率3質量%で低減し、20質量%までは低減効果が見られたがさらに配合を増やすと悪化する傾向となった。また、スリッティング切断特性が芯鞘タイプ熱溶融型バインダー繊維を用いた比較例2,3のガラス繊維シートに比べて良好となった。

Claims (7)

  1. ガラスウールと、繊維径が14μmより大きく、繊維長が2~10mmの全溶融タイプ熱溶融型バインダー繊維とを含有し、
    前記ガラスウールと前記全溶融タイプ熱溶融型バインダー繊維との質量比が97/3~80/20であり、
    前記ガラスウールと前記全溶融タイプ熱溶融型バインダー繊維との合計質量が全体質量の80%以上100%以下であり、かつ、
    前記全溶融タイプ熱溶融型バインダー繊維の質量が全体質量の3%以上20%以下である密閉型鉛電池セパレータ用ガラス繊維シート(ただし、該密閉型鉛電池セパレータ用ガラス繊維シートが、芯鞘型複合繊維及び非熱接着性有機繊維を含む場合を除く。)であり、
    前記全溶融タイプ熱溶融型バインダー繊維が変性ポリエステル樹脂繊維であり、
    前記全溶融タイプ熱溶融型バインダー繊維は、前記ガラスウールに対して点接着していることを特徴とする密閉型鉛電池セパレータ用ガラス繊維シート。
  2. ガラスチョップド繊維をさらに含有し、前記ガラスチョップド繊維の質量が全体質量の0%を超え20%以下であることを特徴とする請求項1に記載の密閉型鉛電池セパレータ用ガラス繊維シート。
  3. 前記全溶融タイプ熱溶融型バインダー繊維を5質量%以上15質量%以下含有することを特徴とする請求項1又は2に記載の密閉型鉛電池セパレータ用ガラス繊維シート。
  4. 前記密閉型鉛電池セパレータ用ガラス繊維シートは、部分溶融タイプ熱溶融型バインダー繊維、ポリスチレン樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、ナイロン樹脂、ポリフルオロエチレン樹脂、セルロースパルプ及び再生繊維を含有しないことを特徴とする請求項1~のいずれか一つに記載の密閉型鉛電池セパレータ用ガラス繊維シート。
  5. 請求項1~のいずれか一つに記載の密閉型鉛電池セパレータ用ガラス繊維シートを用いたことを特徴とする密閉型鉛電池セパレータ。
  6. ガラスウールと、繊維径が14μmより大きく、繊維長が2~10mmの全溶融タイプ熱溶融型バインダー繊維とを含有し、前記ガラスウールと前記全溶融タイプ熱溶融型バインダー繊維との質量比が97/3~80/20であり、前記ガラスウールと前記全溶融タイプ熱溶融型バインダー繊維との合計質量が全体質量の80%以上100%以下であり、かつ、前記全溶融タイプ熱溶融型バインダー繊維の質量が全体質量の3%以上20%以下である構成繊維が分散したスラリーを湿式抄紙して湿紙を得る工程と、
    前記湿紙を乾燥させる工程と、
    を有する密閉型鉛電池セパレータ用ガラス繊維シート(ただし、該密閉型鉛電池セパレータ用ガラス繊維シートが、芯鞘型複合繊維及び非熱接着性有機繊維を含む場合を除く。)の製造方法であり、
    前記全溶融タイプ熱溶融型バインダー繊維が変性ポリエステル樹脂繊維であることを特徴とする密閉型鉛電池セパレータ用ガラス繊維シートの製造方法。
  7. 前記湿紙を乾燥させる工程は、前記湿紙を乾燥させてプレス工程を経ることなく密閉型鉛電池セパレータ用ガラス繊維シートを得る工程であることを特徴とする請求項に記載の密閉型鉛電池セパレータ用ガラス繊維シートの製造方法。
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