JP7004239B2 - ガラス物品の製造装置、及びガラス物品の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ガラス物品の製造装置、及びガラス物品の製造方法に関するものである。
ダウンドロー法による板状のガラス物品(ガラスリボン)の製造装置は、徐冷炉を備える。徐冷炉には、複数組のローラーが設置されており、ローラーにより、成形されたガラスリボンを厚み方向に挟持しながら、上方から下方に搬送する。ローラーには、一体型ローラーと独立型ローラーがある。
例えば特許文献1に示されるガラスリボンの製造装置では、徐冷炉内に一体型ローラーが配置される。その一体型ローラーは、ガラスリボンの幅方向両側部とそれぞれ接触する一対の接触部(ローラー部)と、該一対の接触部の軸方向間を繋ぐ非接触部(軸部)とを有する。非接触部は、ガラスリボンと接触しない。
また、特許文献2に示されるガラスリボンの製造装置では、徐冷炉内に独立型ローラーが配置される。その独立型ローラーは、ガラスリボンの幅方向両端側にそれぞれ独立したローラー部が設置され、各ローラー部の軸基端側が片持ち支持されている。
特開2007-051028号公報 特開2017-109881号公報
ガラスリボンの製造装置が備える徐冷炉内では、ガラスリボンの幅方向中央部が厚み方向一方側に膨らむようにガラスリボンが湾曲しやすい(後述の図4参照)。また、徐冷炉内では、下部から上部に向かって上昇気流が発生している。この上昇気流は、ガラスリボンの幅方向や上下方向の各部位(温度分布)において所望の設定温度から実温度が乖離する要因となる。このことはガラスリボンの歪みにつながり、ガラスリボンの品質に関わる平坦性を低下させてしまうことにつながる。また、上昇気流によりガラスリボンが揺れる等して破損したり、変形してしまうおそれもある。
一体型ローラーでは、一対の接触部の軸方向間に非接触部が位置するので、ガラスリボンの湾曲に伴ってガラスリボンの幅方向中央部が一体型ローラーの非接触部と接触する問題が発生しやすい。一方、独立型ローラーでは、ガラスリボンの幅方向両端側にローラー部が配置され、幅方向の中央に部材が配置されないので、ガラスリボンの幅方向中央部がローラーと接触する問題を防止できる。しかしながら、独立型ローラーでは、独立したローラー部間が上昇気流の通路となるので、上昇気流による平坦性の低下が顕著となりやすい。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、ガラスリボンの幅方向中央部とローラーとの接触を抑制できると共に、ガラスリボンの平坦性向上を図ることができるガラス物品の製造装置、及びガラス物品の製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するガラス物品の製造装置は、流下成形されたガラスリボンの表面に接触し、そのガラスリボンを下方に搬送する複数のローラーを備え、前記ガラスリボンを徐冷炉を含む諸工程を通過させることでその製造が行われるガラス物品の製造装置であって、前記ローラーは、前記ガラスリボンの幅方向両端側で独立したローラー部を有する独立型ローラーと、前記独立型ローラーの上方側に位置し、前記ガラスリボンの幅方向両端部にそれぞれ配置されるローラー部及びそのローラー部間に生じ得る上昇気流を抑制する気流抑制部を有する一体型ローラーと、を備える。
この構成によれば、独立型ローラーの上方に一体型ローラーを配置する。このため、一体型ローラーは比較的高温のガラスリボンと接触するので、一体型ローラーが配置される領域では、ガラスリボンの熱収縮に伴ってガラスリボンの幅方向に発生する張力により、ガラスリボンの湾曲が低減される。このため、一体型ローラーは、ローラー部間に気流抑制部を有するが、ガラスリボンの幅方向中央部が一体型ローラー(気流抑制部)と接触するのを抑制できる。一方、独立型ローラーを配置する領域では、一体型ローラーを配置する領域と比べ、ガラスリボンの温度が低下していることから、熱収縮に伴うガラスリボンの幅方向の張力が減少し、ガラスリボンの湾曲が増加する。このため、独立型ローラーを配置することにより、ガラスリボンの幅方向中央部がローラーと接触するのを抑制する。
独立型ローラーでは、ガラスリボンの幅方向両端でローラー部が独立しているので、上昇気流が独立したローラー部間で発生する。発生した上昇気流は、独立型ローラーの上方に位置する一体型ローラーに到達するが、一体型ローラーの各ローラー部間に設けた気流抑制部により、遮断される。このため、ガラスリボンの平坦性を低下させるような上昇気流の発生を阻止でき、ガラスリボンの平坦性向上を図ることができる。
上記のガラス物品の製造装置において、前記独立型ローラーは、前記ガラスリボンの歪点とその歪点よりも30~100[℃]、より好ましくは歪点よりも50~80[℃]高い温度との間の温度領域に少なくとも1組設置され、前記一体型ローラーは、前記独立型ローラーが設置された位置から上方において少なくとも1組設置されていることが好ましい。
ガラスリボンの歪点とその歪点よりも30~100[℃]高い温度との間の温度領域で熱収縮に伴うガラスリボンの張力が減少する傾向にあり、ガラスリボンの歪点とその歪点よりも50~80[℃]高い温度との間の温度領域で熱収縮に伴うガラスリボンの張力がより減少する傾向にある。このような温度領域に独立型ローラーが配置されることで、ガラスリボンの幅方向中央部がローラーと接触するのをより確実に抑制できる。また、上記温度領域よりも上方の領域では、熱収縮に伴ってガラスリボンに十分な張力が作用するので、ガラスリボンの湾曲を十分に低減することによってガラスリボンの幅方向中央部が一体型ローラー(気流抑制部)と接触するのを確実に抑制できる。
上記のガラス物品の製造装置において、前記独立型ローラーは、前記ガラスリボンの温度が600~800[℃]となる温度領域に少なくとも1組設置され、前記一体型ローラーは、前記独立型ローラーが設置された位置から上方において少なくとも1組設置されていることが好ましい。
ガラスリボンの温度が600~800[℃]となる温度領域で熱収縮に伴うガラスリボンの張力が減少する傾向にある。このような温度領域に独立型ローラーが配置されることで、ガラスリボンの幅方向中央部がローラーと接触するのをより確実に抑制できる。また、上記温度領域よりも上方の領域では、熱収縮に伴ってガラスリボンに十分な張力が作用するので、ガラスリボンの湾曲を十分に低減することによってガラスリボンの幅方向中央部が一体型ローラー(気流抑制部)と接触するのを確実に抑制できる。
上記のガラス物品の製造装置において、前記独立型ローラーは、前記ガラスリボンの粘度をη[poise]とするとき、その粘度が11≦Logη≦16、より好ましくは12≦Logη≦13.5となる粘度領域に少なくとも1組設置され、前記一体型ローラーは、前記独立型ローラーが設置された位置から上方において少なくとも1組設置されていることが好ましい。
ガラスリボンの粘度ηが11≦Logη≦16となる粘度領域で熱収縮に伴うガラスリボンの張力が減少する傾向にあり、粘度ηが12≦Logη≦13.5となる粘度領域で熱収縮に伴うガラスリボンの張力がより減少する傾向にある。このような粘度領域に独立型ローラーが配置されることで、ガラスリボンの幅方向中央部がローラーと接触するのをより確実に抑制できる。また、上記粘度領域よりも上方の領域では、熱収縮に伴ってガラスリボンに十分な張力が作用するので、ガラスリボンの湾曲を十分に低減することによってガラスリボンの幅方向中央部が一体型ローラー(気流抑制部)と接触するのを確実に抑制できる。
上記のガラス物品の製造装置において、前記一体型ローラーは、上下方向で2組以上連続して配置されていることが好ましい。
この構成によれば、一体型ローラーは上下方向で2組以上連続して配置されるため、一体型ローラーに備えられる気流抑制部も2以上の多段となり、それより上方への上昇気流がより確実に抑制可能となる。このことは、ガラスリボンの平坦性の一層向上に寄与できる。
上記のガラス物品の製造装置において、前記独立型ローラーは、上下方向で2組以上連続して配置されていることが好ましい。
この構成によれば、独立型ローラーは上下方向で2組以上連続して配置されるため、ガラスリボンの幅方向中央部がローラーと接触するのを確実に抑制しつつ、ガラスリボンを安定して牽引することができる。
上記課題を解決するガラス物品の製造方法は、流下成形されたガラスリボンの表面に接触し、そのガラスリボンを下方に搬送する複数のローラーを用い、前記ガラスリボンを徐冷炉を含む諸工程を通過させることでその製造を行うガラス物品の製造方法であって、前記ローラーとして、前記ガラスリボンの幅方向両端側で独立したローラー部を有する独立型ローラーと、前記独立型ローラーの上方側に位置し、前記ガラスリボンの幅方向両端部にそれぞれ配置されるローラー部及びそのローラー部間に生じ得る上昇気流を抑制する気流抑制部を有する一体型ローラーと、を用いる。このような構成によれば、上記の対応する構成と同様の効果を享受することができる。
本発明のガラス物品の製造装置、及びガラス物品の製造方法によれば、ガラスリボンの幅方向中央部とローラーとの接触を抑制できると共に、ガラスリボンの平坦性向上を図ることができる。
実施形態におけるガラス物品の製造装置を模式的に示す正面図である。 図1のA-A断面図である。 図1のB-B断面図である。 ガラスリボンの湾曲を示す断面図である。
以下、ガラス物品の製造装置、及びガラス物品の製造方法の一実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1~図3に示すように、ガラス物品の製造装置11は、ガラスリボンGRの搬送方向Xの上流から下流に向かって、すなわち上方から下方に向かって成形炉12、徐冷炉13の順に配置されている。
ガラス物品の製造装置11の上部に位置する成形炉12は、成形炉筐体12a内に成形体21と冷却ローラー22とを備えている。
成形体21は、オーバーフローダウンドロー法を用いてガラスリボンGRを成形するために用いられる。成形体21は、側方側からの溶融ガラスGの供給で上部から溶融ガラスGを溢れ出させる溝21aと、その溶融ガラスGの流れを案内する第1案内面21bと、第1案内面21bの反対側に位置する第2案内面21cを有している。溶融ガラスGは、成形体21の上部の溝21aから第1及び第2案内面21b,21cに分かれて流れ、成形体21の下部で一体化し、下方に引き延ばされる。これにより、板状(帯状)のガラスリボンGRが連続的に成形される。
冷却ローラー22は、幅方向W及び厚み方向Dでそれぞれ対となるように、4個のローラーが同一の高さに設置されている。冷却ローラー22は、軸基端部が支持される片持ち支持構造をなしている。冷却ローラー22は、成形されたガラスリボンGRの幅方向Wの両端部をそれぞれ厚み方向Dで挟持し、徐冷炉13へ搬送する。その過程で、冷却ローラー22は、ガラスリボンGRの幅方向Wの両端部を冷却する。
成形炉12の下部に位置する徐冷炉13は、成形炉12と連続して設けられる徐冷炉筐体13a内に、一体型ローラーの第1徐冷領域用ローラー31~33と独立型ローラーの第2徐冷領域用ローラー41,42とを備えている。
第1徐冷領域用ローラー31~33は、徐冷炉13の最上流側の第1徐冷領域A1に配置される。ローラー31~33は、ガラスリボンGRの幅方向Wの全体に亘って一体的に延びるローラーであり、幅方向Wと平行な自身の軸がガラスリボンGRの幅より長くその両側で支持、すなわち両持ち支持構造(1軸支持構造)をなしている。
ローラー31~33は、ガラスリボンGRの両端部より幅方向Wで若干内側に位置するローラー部31a~33aと、ローラー部31a~33a間を繋ぐようにローラー部31a~33aよりも若干小径の気流抑制部31b~33bとを有している。ローラー部31a~33aは、接触部であり、その外周面がガラスリボンGRの表面に接触する。一方、気流抑制部31b~33bは、非接触部であり、その外周面がガラスリボンGRの表面と接触しない程度で僅かに離間する。
このような構成のローラー31~33は、厚み方向Dに対で設置されている。すなわち、ガラスリボンGRの正面側及び背面側に同一のローラー31~33が同一高さでそれぞれ設置され、対をなすローラー31~33のローラー部31a~33a同士でガラスリボンGRを挟持する。このような第1徐冷領域用ローラー31~33は、一対で一組をなす。第1徐冷領域A1には、3組(3対)の第1徐冷領域用ローラー31~33が上下方向に並べて設置される。
そして、ローラー31~33が回転駆動されることにより、ローラー部31a~33aを介してガラスリボンGRの下方への搬送が行われる。その際、ローラー部31a~33aの回転駆動により、ガラスリボンGRには搬送方向Xである下方への張力が作用する。また、ガラスリボンGRが幅方向Wの内側に収縮しようとするので、幅方向Wの外側にも張力が作用するようになっている。
第2徐冷領域用ローラー41,42は、第1徐冷領域用ローラー31~33が配置される第1徐冷領域A1の下方(下流)の第2徐冷領域A2に配置される。ローラー41,42は、同一高さにおいて、ガラスリボンGRの幅方向Wの両端部(正面視で左右)に独立して対でそれぞれ設けられている。ローラー41,42は、左右で独立したそれぞれの軸基端部が支持、すなわち片持ち支持構造をなしている。
このような構成のローラー41,42は、厚み方向Dにおいても対で設置されている。すなわち、ガラスリボンGRの正面側及び背面側に同一のローラー41,42が同一高さでそれぞれ設置され、対をなすローラー41,42のローラー部41a,42a同士でガラスリボンGRを挟持する。このような第2徐冷領域用ローラー41,42は、幅方向Wの対と厚み方向Dの対とで一組をなす。第2徐冷領域A2には、2組の第2徐冷領域用ローラー41,42が上下方向に並べて設置される。
そして、ローラー41,42が回転駆動されることにより、ローラー部41a,42aを介してガラスリボンGRの下方への搬送が行われる。また、ガラスリボンGRが幅方向Wの内側に収縮しようとするので、幅方向Wの外側にも張力が作用するようになっている。
ちなみに、第2徐冷領域用ローラー41,42の周速度は、第1徐冷領域用ローラー31~33の周速度よりも速い設定となっている。また、ローラー41,42は、左右で独立していることから、回転駆動制御も独立とすることが可能である。
ところで、ガラスリボンGRを徐冷する際、ガラスの状態は変化する。すなわち、ガラスリボンGRの徐冷工程においては、所望の温度カーブを以て徐々に温度を下げてゆき、その過程でガラスリボンGRの歪みに関する特徴的な温度である歪点T[℃]をむかえる。歪点T[℃]は、ガラスリボンGRに歪みが発生しなくなる温度であり、この温度未満ではガラスリボンGRの形状が確定する。これに対し、歪点T[℃]以上では、ガラスリボンGRの形状の調整が可能である。
また、本実施形態では、歪点T[℃]以上においてさらにその歪点T[℃]から30℃~100℃以上高い温度(徐冷点相当)を用い、歪点T[℃]からさらに30℃~100℃以上高い第1徐冷領域A1と、第1徐冷領域A1の下限温度未満から歪点T[℃]までを第2徐冷領域A2として設定している。
第1徐冷領域A1では、ガラスリボンGRの収縮が大きいが、第2徐冷領域A2では、ガラスリボンGRの収縮が小さくなる。このため、第1徐冷領域A1では、ガラスリボンの幅方向中央部が厚み方向一方側に膨らむようなガラスリボンGRの湾曲が発生しても(図4参照)、ガラスリボンGRの収縮に伴って幅方向Wの外側に張力がガラスリボンGRに作用することにより、ガラスリボンGRの湾曲が低減される(図3参照)。したがって、第1徐冷領域A1に配置された一体型ローラー31~33(気流抑制部31b~33b)とガラスリボンGRの幅方向中央部とが接触するのを抑制できる。一方、第2徐冷領域A2では、収縮の減少に伴って幅方向Wの外側の張力も減少することから、ガラスリボンGRの湾曲が発生する。このため、第2徐冷領域A2では、独立型ローラー41,42を配置することにより、ガラスリボンの幅方向中央部がローラーと接触するのを抑制する。
徐冷炉13内では、図1のα,β矢印にて示すように、上昇気流が発生する。特に、第1徐冷領域A1では、その上昇気流によりガラスリボンGRの温度分布が局所的に設定温度から乖離すると、ガラスリボンGRの平坦性を悪化させる要因となる。このことを考慮し、第1徐冷領域A1では、各ローラー部31a~33a間に気流抑制部31b~33bを備える一体型ローラー31~33を用いる。この場合、気流抑制部31b~33bにより、ガラスリボンGRの表面付近の上昇気流が遮断される。つまり、第2徐冷領域に配置された独立型ローラー41,42間を上昇してきた気流は、第1徐冷領域A1の特に最下段のローラー33(主として気流抑制部33b)により、ガラスリボンGRの表面を離脱したり(α矢印)、ガラスリボンGRの幅方向Wの外側に逃げたりするようになる(β矢印)。これにより、ガラスリボンGRの平坦性を低下させるような上昇気流の発生を阻止でき、ガラスリボンGRの平坦性向上を図ることができる。
ちなみに、第2徐冷領域A2より下流、及び徐冷炉13の炉外の領域では、支持ローラー51等が設置されている(徐冷炉13内は省略)。この支持ローラー51は、左右のローラー部51a間が軸のみとなっており、両持ち支持構造のローラーの一般的なものである。そして、徐冷工程を終えたガラスリボンGRは、支持ローラー51等でさらに下流側に搬送され、例えば図示略の切断装置にて所定寸法の板ガラスとして加工される。あるいは、ガラスリボンGRの幅方向の両端を除去した後、ロール状に巻き取ってもよい。
上記実施形態では、第1徐冷領域用ローラー31~33が配置される第1徐冷領域A1と、第2徐冷領域用ローラー41,42が配置される第2徐冷領域A2との境界を、ガラスリボンGRの歪点T[℃]よりも30~100[℃]高い温度に設定したが、これに限らない。ガラスリボンGRの歪点T[℃]よりも50~80[℃]高い温度に設定することがより好ましい。
例えば、ガラスリボンGRの温度が600~800[℃]の間のいずれかで第1及び第2徐冷領域A1,A2の境界を設定してもよい。第1及び第2徐冷領域用ローラー31~33,41,42は各領域A1,A2に同様に配置する。このようにしても、上記実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
また、ガラスリボンGRの粘度をη[poise]とするとき、その粘度ηが11≦Logη≦16、より好ましくは12≦Logη≦13.5の間のいずれかで第1及び第2徐冷領域A1,A2の境界を設定してもよい。この場合も第1及び第2徐冷領域用ローラー31~33,41,42は各領域A1,A2に同様に配置する。このようにしても、上
記実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
上記実施形態では、第1徐冷領域A1に3組の第1徐冷領域用ローラー31~33を備え、第2徐冷領域A2に2組の第2徐冷領域用ローラー41,42を備えたが、組数及び配置はこれに限らない。第1徐冷領域A1の一部に独立型ローラー41,42を配置しても、第2徐冷領域A2の一部に一体型ローラー31~33を配置してもよい。また、一体型及び独立型ローラー31~33,41,42以外の構成のものを混在させてもよい。
11 ガラス物品の製造装置
13 徐冷炉
31~33 第1徐冷領域用ローラー(一体型ローラー)
31a~33a ローラー部
31b~33b 気流抑制部
41,42 第2徐冷領域用ローラー(独立型ローラー)
41a,42a ローラー部
A1 第1徐冷領域
A2 第2徐冷領域
W 幅方向
GR ガラスリボン

Claims (7)

  1. 流下成形されたガラスリボンの表面に接触し、そのガラスリボンを下方に搬送する複数組のローラーを備え、前記ガラスリボンを徐冷炉を含む諸工程を通過させることでその製造が行われるガラス物品の製造装置であって、
    前記ローラーは、前記ガラスリボンの幅方向両端側で独立したローラー部を有する独立型ローラーと、
    前記独立型ローラーの上方側に位置する一体型ローラーと、を備え
    前記一体型ローラーは、前記ガラスリボンの幅方向両端部にそれぞれ配置されるローラー部と、そのローラー部間に生じ得る上昇気流を抑制する気流抑制部と、前記ガラスリボンの幅よりも長くその両側で支持される軸とを有し、
    前記気流抑制部の外径は、前記一体型ローラーの前記ローラー部の外径よりも小さく、かつ、前記軸の外径よりも大きいことを特徴とするガラス物品の製造装置。
  2. 前記独立型ローラーは、前記ガラスリボンの歪点とその歪点よりも30~100[℃]高い温度との間の温度領域に少なくとも1組設置され、
    前記一体型ローラーは、前記独立型ローラーが設置された位置から上方において少なくとも1組設置されていることを特徴とする請求項1に記載のガラス物品の製造装置。
  3. 前記独立型ローラーは、前記ガラスリボンの温度が600~800[℃]となる温度領域に少なくとも1組設置され、
    前記一体型ローラーは、前記独立型ローラーが設置された位置から上方において少なくとも1組設置されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のガラス物品の製造装置。
  4. 前記独立型ローラーは、前記ガラスリボンの粘度をη[poise]とするとき、その粘度ηが11≦Logη≦16となる粘度領域に少なくとも1組設置され、
    前記一体型ローラーは、前記独立型ローラーが設置された位置から上方において少なくとも1組設置されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のガラス物品の製造装置。
  5. 前記一体型ローラーは、上下方向で2組以上連続して配置されていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のガラス物品の製造装置。
  6. 前記独立型ローラーは、上下方向で2組以上連続して配置されていることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のガラス物品の製造装置。
  7. 流下成形されたガラスリボンの表面に接触し、そのガラスリボンを下方に搬送する複数組のローラーを用い、前記ガラスリボンを徐冷炉を含む諸工程を通過させることでその製造を行うガラス物品の製造方法であって、
    前記ローラーとして、前記ガラスリボンの幅方向両端側で独立したローラー部を有する独立型ローラーと、
    前記独立型ローラーの上方側に位置する一体型ローラーと、を用い
    前記一体型ローラーは、前記ガラスリボンの幅方向両端部にそれぞれ配置されるローラー部と、そのローラー部間に生じ得る上昇気流を抑制する気流抑制部と、前記ガラスリボンの幅よりも長くその両側で支持される軸とを有し、
    前記気流抑制部の外径は、前記一体型ローラーの前記ローラー部の外径よりも小さく、かつ、前記軸の外径よりも大きいことを特徴とするガラス物品の製造方法。
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