JP7003764B2 - 反応性ブロック共重合体 - Google Patents

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Description

本発明は、電子情報材料分野におけるフレキシブルデバイス用途を想定した、高弾性回復材料として有用な、ウレア系またはウレタン系新規反応性ブロック共重合体及びその製造方法に関する。さらには、自動車、建材、ライフサイエンスなど、様々な用途への横展開が可能な材料およびその製造方法に関する。
近年、持ち運び可能で屋外でも使用できるLCD(liquid crystal display)端末の普及が目覚しく、スマートフォン、PND(personal navigation device)に代表される携帯端末や、Google Glassに代表されるウェアラブルディスプレイ(wearable display)が例として挙げられる。
有機ELディスプレイの実用化に伴い、より軽量化が求められてきており、部材の一部をガラスや薄膜ガラスからプラスチックへ切り替える方法がとられている。しかし、薄膜ガラスは耐熱性に優れる一方非常に割れやすく、プラスチック(特にPET、PC、PMMA、シクロオレフィンポリマー等)は、軽量かつ透明性の高い特徴を持っているが、耐衝撃性、耐傷付き性などの機械的特性が乏しいことがあり、新たな機能性プラスチックの開発が求められてきた。
特許文献1には、ガラス基板用の耐擦傷性に優れたコーティング剤であって、ガラスとの密着性および飛散防止性に優れたコーティング剤が開示されている(段落0019)。しかしながら、得られるガラスコーティング層は耐擦傷性および飛散防止性に優れたものとなっているが、昨今のスマートフォンやウェアラブルディスプレイに用いる場合は、不十分なものであった。
一方、特許文献2には、製紙、織物、磁気テープ等に使用されるカレンダーロール等の各種ロール、キャスターその他一般成型用樹脂として有用な高硬度と強靱性を有し、耐熱性も優れた新規なポリ尿素樹脂が開示されている(段落0001)。しかしながら、当該技術は鋳型に注入して使用する一般成型用樹脂に関するものであり、ハンドリングなどの面でフィルム状の携帯端末などへの適用を想定したものではなかった。
さらに、特許文献3には、低温で加熱処理することによって得ることが可能であり、基材や封止材料との密着性が良好であり、改良された耐スズメッキ性を有し、更に、ソリが発生し難く、耐熱性、耐ハンダフラックス性、耐溶剤性、耐薬品性、耐屈曲性、及び電気特性が優れ、フレキシブル配線基板などの基材上に良好に塗布が可能であり、電気電子部品などの絶縁膜を形成するためのポリイミドシロキサン系の絶縁膜用組成物が開示されている。しかしながら、当該技術はフレキシブル配線基板への適用を想定したものであり、ディスプレイ用途で必要な透明性については何ら考慮されたものではなかった。
特開2006-290696号公報 特開平5-194695号公報 特開2004-231757号公報
本発明の目的は、特に透明性、耐熱性および機械的物性に優れた特性を有する、分子内にウレア結合またはウレタン結合を有する新規反応性ブロック共重合体、及びその製造方法を提供することである。
さらに、本発明の新規反応性ブロック共重合体は末端基に活性エネルギー線照射によるラジカル硬化可能な重合性官能基を有することから、活性エネルギー線、例えば紫外線や電子線照射により、容易に硬化皮膜を得ることができる。
本発明者は上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、
分子内に環状構造を有する脂肪族ジイソシアネート化合物<A>と、ジアミン化合物<B>を重付加反応することで得られる交互共重合体1と、
分子内に環状構造を有する脂肪族ジイソシアネート化合物<A>と、特定のジアミン化合物<C>またはジオール化合物<C>との重付加物である交互共重合体2とを
さらに重付加させたブロック共重合体の両末端基に付加可能な基を持ち、かつ、活性エネルギー線照射によるラジカル硬化が可能な重合性官能基を有する化合物<E>を付加させた、反応性ブロック共重合体およびその製造方法を見出し、本発明を完成するに至った。
本発明の態様の例を以下に示す。
[1] 下記交互共重合体1と、下記交互共重合体2との重付加共重合体である、式(3)で表される繰り返し単位を含み、重量平均分子量が5千~100万であり、末端が-NH、-OHまたは-NCOのいずれかであるブロック共重合体(P)の両末端に、
該ブロック共重合体(P)の両末端基に付加可能な基を持ち、かつ、活性エネルギー線照射によるラジカル硬化が可能な重合性官能基を有する化合物<E>を付加させた、反応性ブロック共重合体(Q)。(以下、「反応性ブロック共重合体」についても「(Q)」という記号を付けて記す。)
-[(交互共重合体1)-(交互共重合体2)-]- 式(3)
交互共重合体1:
ジイソシアネート化合物<A>と、ジアミン化合物<B>の重付加共重合体であって、式(1)
-[(A)-(B)-]- 式(1)
で表される繰り返し単位を含み、重量平均分子量が500~30万であり、両末端が-NHまたは-NCOであるポリウレア系交互共重合体;
交互共重合体2:
ジイソシアネート化合物<A>と、ジアミン化合物<C>の重付加共重合体であって、式(2-1)
-[(A)-(C)-]- 式(2-1)
で表される繰り返し単位を含み、重量平均分子量が500~30万であり、両末端が-NCOまたは-NHであるポリウレア系交互共重合体2-1、
および
ジイソシアネート化合物<A>と、ジオール化合物<C>の重付加共重合体であって、式(2-2)
-[(A)-(C)-]- 式(2-2)
で表される繰り返し単位を含み、重量平均分子量が500~30万であり、両末端に-NCOまたは-OHを有するポリウレタン系交互共重合体2-2
から選ばれる少なくとも1種の交互共重合体;
(式中(A)は、それぞれ独立して分子内に環状構造を有する脂肪族イソシアネート構造単位の少なくとも1種;
(B)は、それぞれ独立して芳香族ジアミン、エーテル結合を有する芳香族ジアミン、および環状骨格を有する脂肪族ジアミンから選ばれる少なくとも1種の構造単位;
(C)は、直鎖状脂肪族ジアミン、エーテル結合を有する脂肪族ジアミンおよびシロキサン骨格を有するジアミンから選ばれる少なくとも1種の構造単位;
(C)は、直鎖状脂肪族ジオール、エーテル結合を有する脂肪族ジオールおよびシロキサン骨格を有するジオールから選ばれる少なくとも1種の構造単位を表す。
ただし、交互共重合体1の両末端が-NCOであるときは、交互共重合体2の両末端は-NHまたは-OHであり;
交互共重合体1の両末端が-NHであるときは、交互共重合体2の両末端は-NCOである。)
[2] 活性エネルギー線照射によるラジカル硬化が可能な重合性官能基が、(メタ)アクリロイル基であることを特徴とする、上記[1]に記載の反応性ブロック共重合体(Q)。
[3] ブロック共重合体(P)の両末端が、それぞれ独立して-NHまたは-OHであり;
化合物<E>の該ブロック共重合体(P)の両末端基に付加可能な基が、-NCOであり、活性エネルギー線照射によるラジカル硬化が可能な重合性官能基が、(メタ)アクリロイル基であることを特徴とする、上記[1]に記載の反応性ブロック共重合体(Q)。
[4] ブロック共重合体(P)の両末端が、-NCOであり;
化合物<E>の該ブロック共重合体(P)の両末端基に付加可能な基が、-NH基、-COOHまたは-OHのいずれかであり、活性エネルギー線照射によるラジカル硬化が可能な重合性官能基が、(メタ)アクリロイル基であることを特徴とする、上記[1]に記載の反応性ブロック共重合体(Q)。
[5] 交互共重合体1の両末端が-NCOであり、交互共重合体2の両末端が-NHまたは-OHである、上記[1]~[4]のいずれか1項に記載の反応性ブロック共重合体(Q)。
[6] 交互共重合体1の両末端が-NHであり、交互共重合体2の両末端が-NCOである、上記[1]~[4]のいずれか1項に記載の反応性ブロック共重合体(Q)。
[7] 交互共重合体2が、ポリウレア系交互共重合体2-1である、上記[1]~[6]のいずれか1項に記載の反応性ブロック共重合体(Q)。
[8] 交互共重合体2が、ポリウレタン系交互共重合体2-2である、上記[1]~[6]のいずれか1項に記載の反応性ブロック共重合体(Q)。
[9] 前記ジイソシアネート化合物<A>が、下記式(I)~(X)で示される化合物であり、
下記式(I)~(X)において、R、R、RおよびRはそれぞれ独立して、水素または炭素数が1~7の直鎖または分岐のアルキルであり、
Xは、それぞれ独立して、炭素数が1~7の直鎖または分岐のアルキレンであり、
Yは、それぞれ独立して、酸素、硫黄、炭素数が1~7の直鎖または分岐のアルキレン、-C(CF-または-SO-である、
上記[1]~[8]のいずれか1項に記載の反応性ブロック共重合体(Q)。
Figure 0007003764000001

Figure 0007003764000002

Figure 0007003764000003

Figure 0007003764000004

Figure 0007003764000005

Figure 0007003764000006
本発明で得られた反応性ブロック共重合体(Q)は、汎用的な有機溶媒に可溶であり、透明性、耐熱性、成膜性、フレキシブル性に優れるという効果を奏する。
以下、本発明に係る反応性ブロック共重合体(Q)、反応性ブロック共重合体(Q)の製造方法およびこれらの用途について詳細に説明する。
本発明の反応性ブロック共重合体(Q)は、下記交互共重合体1と、下記交互共重合体2との重付加共重合体である、式(3)で表される繰り返し単位を含み、重量平均分子量が5千~50万であり、末端が-NHまたは-NCOのいずれかであるブロック共重合体(P)の両末端に、
該ブロック共重合体(P)の両末端基に付加可能な基を持ち、かつ、活性エネルギー線照射によるラジカル硬化が可能な重合性官能基を有する化合物<E>を付加させた、反応性ブロック共重合体(Q)である。
-[(交互共重合体1)-(交互共重合体2)-]- 式(3)
ただし、交互共重合体1の両末端が-NCOであるときは、交互共重合体2の両末端は-NHまたは-OHであり;
交互共重合体1の両末端が-NHであるときは、交互共重合体2の両末端は-NCOである。
この反応性ブロック共重合体(Q)を構成する要素を以下順次説明する。
1 交互共重合体1
交互共重合体1は、ジイソシアネート化合物<A>と、ジアミン化合物<B>の重付加共重合体であって、
式(1)
-[(A)-(B)-]- 式(1)
で表される繰り返し単位を含み、重量平均分子量が500~30万であり、両末端が-NHまたは-NCOであるポリウレア系交互共重合体である。
(式中(A)は、分子内に環状構造を有する脂肪族ジイソシアネート構造単位の少なくとも1種、(B)は、それぞれ独立して芳香族ジアミン、エーテル結合を有する芳香族ジアミンの構造単位から選択される、少なくとも1種である。)
交互共重合体1は、ジイソシアネート化合物<A>とジアミン化合物<B>を重付加することによって得られる。ジイソシアネート化合物<A>およびジアミン化合物<B>は、それぞれ交互共重合体1中の構造単位(A)および構造単位(B)に対応する。構造単位(A)(B)間の結合部位は、ウレア構造(-NH-CO-NH-)となる。
交互共重合体1の構造単位は、反応性ブロック共重合体(Q)の物性において、剛性、耐熱性に寄与する構造単位(ハードセグメント)であると考えられる。
1.1 ジイソシアネート化合物<A>
本発明で用いることのできるジイソシアネート化合物<A>は、分子内に環状構造を有する脂肪族ジイソシアネート化合物であれば特に限定されるものではないが、その具体例としては、下記式(I)~(X)で表されるジイソシアネート化合物が挙げられる。
なお、本発明の脂肪族ジイソシアネートとは、直鎖状、分岐状の脂肪族炭化水素や脂肪族環の炭素にイソシアネート基が直接結合している、分子内にイソシアネート基を2つ有する化合物である。
下記式(I)~(X)において、R、R、RおよびRはそれぞれ独立して、水素または炭素数が1~7の直鎖または分岐のアルキルであり、
Xは、それぞれ独立して、炭素数が1~7の直鎖または分岐のアルキレンであり、
Yは、それぞれ独立して、酸素、硫黄、炭素数が1~7の直鎖または分岐のアルキレン、-C(CF-または-SO-である。
Figure 0007003764000007

Figure 0007003764000008

Figure 0007003764000009

Figure 0007003764000010

Figure 0007003764000011

Figure 0007003764000012
上記具体例の中でも、式(V)、(VI)、(VIII)で表されるジイソシアネート化合物が溶媒への溶解性が高く好ましい。さらに、高い透明性や耐熱性が求められる場合は、式(V)、(VI)で表されるジイソシアネート化合物が特に好ましく用いることができる。
さらに、本発明で用いることのできるジイソシアネート化合物<A>は、分子内に環状構造を有する脂肪族ジイソシアネート化合物であれば特に限定されるものではないが、例えば、特開2016-199694号公報に開示されている化合物が挙げられる。
分子内に環状構造を有する脂肪族ジイソシアネート;イソホロンジイソシアネート、(ビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2,5-ジイル)ビスメチレンジイソシアネート、(ビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2,6-ジイル)ビスメチレンジイソシアネート、2β,5α-ビス(イソシアネート)ノルボルナン、2β,5β-ビス(イソシアネート)ノルボルナン、2β,6α-ビス(イソシアネート)ノルボルナン、2β,6β-ビス(イソシアネート)ノルボルナン、2,6-ジ(イソシアネートメチル)フラン、1,3-ビス(イソシアネートメチル)シクロへキサン、1,4-ビス(イソシアネートメチル)シクロへキサン、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、4,4-イソプロピリデンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、シクロヘキサンジイソシアネート、メチルシクロヘキサンジイソシアネート、ジシクロヘキシルジメチルメタンジイソシアネート、2,2’-ジメチルジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、ビス(4-イソシアネート-n-ブチリデン)ペンタエリスリト-ル、ダイマー酸ジイソシアネート、3,8-ビス(イソシアネートメチル)トリシクロデカン、3,9-ビス(イソシアネートメチル)トリシクロデカン、4,8-ビス(イソシアネートメチル)トリシクロデカン、4,9-ビス(イソシアネートメチル)トリシクロデカン、1,5-ジイソシアネートデカリン、2,7-ジイソシアネートデカリン、1,4-ジイソシアネートデカリン、2,6-ジイソシアネートデカリン、ジシクロヘキシルスルフィド-4,4’-ジイソシアネート、トリシクロチアオクタンジイソシアネート
上記記載のジイソシアネート化合物は、1種のみを用いてもよく、また、2種以上を混合して用いてもよい。
1.2 ジアミン化合物<B>
本発明で用いることのできるジアミン化合物<B>は、それぞれ独立して芳香族ジアミン、エーテル結合を有する芳香族ジアミン、および環状骨格を有する脂肪族ジアミンから選択されるジアミン化合物であれば特に限定されるものではない。例えば、特開2014-65921号公報に開示されているジアミン化合物を用いることができる。
なお、「環状骨格を有する脂肪族ジアミン」とは、直鎖状、分岐状の脂肪族炭化水素にアミノ基が直接結合しており、かつ、分子内に環状構造を持ち、分子内にアミノ基を2つ有する化合物である。「芳香族ジアミン」とは、芳香族環の炭素にアミノ基が直接結合している、分子内にアミノ基を2つ有する化合物である。
特に、高い耐熱性を付与するために用いることのできるジアミン化合物<B>は、芳香族ジアミン、エーテル結合を有する芳香族ジアミン、および環状骨格を有する脂肪族ジアミンから選ばれるジアミン化合物であり、その具体例としては、3,3’-ジアミノジフェニルスルホン、4,4’-ジアミノジフェニルエーテル、4,4’-ジアミノジフェニルメタン、3,3’-ジアミノジフェニルメタン、3,3’-ジメチル-4,4’-ジアミノジフェニルメタン、1,3-ビス(4-アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4-ビス(4-アミノフェノキシ)ベンゼン、2,2-ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2-ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、m-フェニレンジアミン、p-フェニレンジアミン、m-キシリレンジアミン、p-キシリレンジアミン、2,2’-ジアミノジフェニルプロパン、ベンジジン、1,1-ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]シクロヘキサン、1,1-ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]-4-メチルシクロヘキサン、ビス[4-(4-アミノベンジル)フェニル]メタン、1,1-ビス[4-(4-アミノベンジル)フェニル]シクロヘキサン、1,1-ビス[4-(4-アミノベンジル)フェニル]4-メチルシクロヘキサン、1,1-ビス[4-(4-アミノベンジル)フェニル]シクロヘキサン、1,1-ビス[4-(4-アミノベンジル)フェニル]-4-メチルシクロヘキサン、1,1-ビス[4-(4-アミノベンジル)フェニル]メタン、4,4‘-ビス(4-アミノフェノキシ)ビフェニル、1.6-ビス(4-((4-アミノフェニル)メチル)フェニル)ヘキサン、α,α’-ビス(4-アミノフェニル)-1,4-ジイソプロピルベンゼン、1,4-ジアミノシクロヘキサン、1,4-ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1,3-ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、4,4‘-ジアミノジシクロヘキシルメタンなどが挙げられる。
上記具体例の中でも、4,4’-ジアミノジフェニルメタン、1,3-ビス(4-アミノフェノキシ)ベンゼン、2,2-ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、1,3-ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、4,4‘-ジアミノジシクロヘキシルメタンが耐熱性や機械的特性の面で好ましく、4,4’-ジアミノジフェニルメタン、2,2-ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]プロパンを特に好ましく用いることができる。
特に、高い耐熱性を付与するために用いることのできるジアミン化合物<B>として、例えば、式(XIII-1)、(XIII-2)で表される環状骨格を有する脂肪族ジアミンが挙げられる。
Figure 0007003764000013
例えば、式(XIV-1)~(XIV-3)で表される環状骨格を有する脂肪族ジアミンが挙げられる。
Figure 0007003764000014
例えば、式(XV-1)~(XV-5)で表される芳香族ジアミンが挙げられる。
Figure 0007003764000015
例えば、式(XVI-1)~(XVI-12)、式(XVI-20)~(XVI-30)で表される芳香族ジアミン、式(XVI-13)~(XVI-19)で表されるエーテル結合を有する芳香族ジアミンが挙げられる。
Figure 0007003764000016
Figure 0007003764000017
Figure 0007003764000018
Figure 0007003764000019
Figure 0007003764000020
Figure 0007003764000021
Figure 0007003764000022
Figure 0007003764000023
Figure 0007003764000024
例えば、式(XVII-1)~(XVII-4)で表される芳香族ジアミン、式(XVII-5)、(XVII-6)で表されるエーテル結合を有する芳香族ジアミンが挙げられる。
Figure 0007003764000025
Figure 0007003764000026
Figure 0007003764000027
例えば、式(XVIII-1)~(XVIII-7)で表される芳香族ジアミン、式(XVIII-8)~(XVIII-11)で表されるエーテル結合を有する芳香族ジアミンが挙げられる。
Figure 0007003764000028
Figure 0007003764000029
Figure 0007003764000030
Figure 0007003764000031
Figure 0007003764000032
Figure 0007003764000033
なお、本発明のジアミン化合物<B>は、本明細書のジアミンに限定されることなく、本発明の目的が達成される範囲内で他にも種々の形態のジアミンを用いることができる。また、上記記載のジアミン化合物は、1種のみを用いてもよく、また、2種以上を混合して用いてもよい。
2 交互共重合体2
交互共重合体2は、ジイソシアネート化合物<A>と、ジアミン化合物<C>の重付加共重合体であって、
式(2-1)
-[(A)-(C)-]- 式(2-1)
で表される繰り返し単位を含み、重量平均分子量が500~30万であり、両末端が-NCOまたは-NHであるポリウレア系交互共重合体2-1、
および
ジイソシアネート化合物<A>と、ジオール化合物<C>の重付加共重合体であって、式(2-2)
-[(A)-(C)-]- 式(2-2)
で表される繰り返し単位を含み、重量平均分子量が500~30万であり、両末端に-NCOまたは-OHを有するポリウレタン系交互共重合体2-2
から選ばれる少なくとも1種の交互共重合体である。
(式中(A)は、それぞれ独立して分子内に環状構造を有する脂肪族イソシアネート構造単位の少なくとも1種;
(C)は、直鎖状脂肪族ジアミン、エーテル結合を有する脂肪族ジアミンおよびシロキサン骨格を有するジアミンから選ばれる少なくとも1種の構造単位;
(C)は、直鎖状脂肪族ジオール、エーテル結合を有する脂肪族ジオールおよびシロキサン骨格を有するジオールから選ばれる少なくとも1つの構造単位を表す。)
交互共重合体2としては、式(2-1)で表されるポリウレア系交互共重合体2-1および式(2-2)で表されるポリウレタン系交互共重合体2-2のいずれを使用してもよく、両方を併用してもよい。
交互共重合体2は、ジイソシアネート化合物<A>と、ジアミン化合物<C>またはジオール化合物<C>とを重付加することによって得られる。ジイソシアネート化合物<A>、ジアミン化合物<C>およびジオール化合物<C>は、それぞれ交互共重合体2中の構造単位(A)、構造単位(C)および(C)に対応する。構造単位(A)(C)間の結合部位は、ウレア構造(-NH-CO-NH-)となり、構造単位(A)(C)間の結合部位は、ウレタン構造(-NH-CO-O-)となる。
交互共重合体2の構造単位は、反応性ブロック共重合体(Q)の物性において、溶解性、柔軟性、伸長性に寄与する構造単位(ソフトセグメント)であると考えられる。
2.1 ジイソシアネート化合物<A>
交互共重合体2で用いることのできるジイソシアネート化合物<A>は、交互共重合体1で用いられるジイソシアネート化合物<A>と同様である。
2.2 ジアミン化合物<C >およびジオール化合物<C
交互共重合体2に用いるジアミン化合物<C>またはジオール化合物<C>は、それらのうちのいずれを選択してもよく、それぞれをジイソシアネート化合物<A>と重付加させることによってポリウレア系交互共重合体2-1およびポリウレタン系交互共重合体2-2を得ることができる。また、ジアミン化合物<C>とジオール化合物<C>を併用してもよく、この場合、交互共重合体2は、ウレア構造とウレタン構造を同時に含む共重合体となる。
2.2.1 ジアミン化合物<C
ジアミン化合物<C>は、直鎖状脂肪族ジアミン化合物、エーテル結合を有する脂肪族ジアミン化合物およびシロキサン骨格を有するジアミン化合物から選ばれる少なくとも1種である。例えば、特開2014-65921号公報に開示されている化合物を用いることができる。
なお、本発明の「脂肪族ジアミン」とは、直鎖状、分岐状の脂肪族炭化水素や脂肪族環の炭素にアミノ基が直接結合している、分子内にアミノ基を2つ有する化合物である。
特に、高い透明性を付与するために用いることのできるジアミン化合物<B>は、直鎖状脂肪族ジアミン、エーテル結合を有する脂肪族ジアミンおよびシロキサン骨格を有するジアミンから選ばれるジアミン化合物であり、その具体例としては1,4-ジアミノブタン、1,6-ジアミノヘキサン、1,12-ジアミノドデカン、1,2-ビス(2-アミノエトキシ)エタン、ジエチレングリコールビス(3-アミノプロピル)エーテル、1,4-ブタンジオールビス(3-アミノプロピル)エーテル、1,3-ビス(3-アミノプロピル)-テトラメチルジシロキサン、下記式(XI)で表されるシロキサン骨格を有するジアミン化合物などが挙げられる。
Figure 0007003764000034
式中、RおよびRは独立して炭素数1~3のアルキルまたはフェニルであり、R
は独立してはメチレン、フェニレンまたは少なくとも1つの水素がアルキルで置き換えられたフェニレンであり、xは独立して1~6の整数であり、yは0~70の整数である。
上記具体例の中でも、1,12-ジアミノドデカン、ジエチレングリコールビス(3-アミノプロピル)エーテル、式(XI)のシロキサン骨格を有するジアミン化合物が透明性や機械的特性の面で好ましく、ジエチレングリコールビス(3-アミノプロピル)エーテル、式(XI)のシロキサン骨格を有するジアミン化合物を特に好ましく用いることができる。
特に、高い透明性を付与するために用いることのできるジアミン化合物<B>として、例えば、式(XII-1)~(XII-3)で表される直鎖状脂肪族ジアミン、式(XII-4)~(XII-8)で表されるエーテル結合を有する脂肪族ジアミンが挙げられる。
Figure 0007003764000035
Figure 0007003764000036
式(XII-7)中、nは1~30の整数であり、式(XII-8)中、aは0~20、bは0~70、cは1~90である。
式(XII-8)で表されるエーテル結合を有する脂肪族ジアミンとしては、例えば、三井化学ファイン(株)製の商品名:ジェファーミン D-230(a=0、b=0、c=2~3)、D-400(a=0、b=0、c=5~6)、D-2000(a=0,b=0,c=約33)、D-4000等のジェファーミンDシリーズ;ジェファーミンED-600(b=9.0、a+c=3.6)、ED-900(b=12.0、a+c=3.6)、ED-2003(b=38.7、a+c=6.0)等のジェファーミンEDシリーズ;等を用いることができる。
2.2.2 ジオール化合物<C
ジオール化合物<C>は、直鎖状脂肪族ジオール、エーテル結合を有する脂肪族ジオールおよびシロキサン骨格を有するジオールから選ばれる少なくとも1種である。ジオール化合物<C>としては、上記のジアミン化合物<C>における2つの-NHを-OHに置き換えた構造の化合物が利用できる。
ジオール化合物<C>の具体例を以下に挙げるが、これらの例に限定されるものではない。
アルキレンジオール又はポリオキシアルキレンジオール化合物としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3-プロパンジオール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、テトラメチレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、2,3-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,7-ヘプタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、ヘキシレングリコール、ネオペンチルグリコール、ポリ1,2-ブチレングリコール、1,8-オクタンジオール、1,9-ノナンジオール、1,10-デカンジオール、1,4-シクロヘキサンジオール1,4-シクロヘキサンジメタノール、メチルペンタンジオール変性ポリテトラメチレングリコール、プロピレングリコール変性ポリテトラメチレングリコール、エチレングリコール-プロピレングリコール・ブロックコポリマー、エチレングリコール-テトラメチレングリコールコポリマー、2-メチル-1,8-オクタンジオール、1,9-ノナンジオール、3-メチル-1,5-ペンタンジオール、サイラプレーンFM4411(JNC(株)製、両末端ヒドロキシル変性ケイ素化合物、Mn=1000)、サイラプレーンFM4421(JNC(株)製、両末端ヒドロキシル変性ケイ素化合物、Mn=5000),サイラプレーンFM4425(JNC(株)製、両末端ヒドロキシル変性ケイ素化合物、Mn=10000)が挙げられる。これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
3 反応性ブロック共重合体(Q)
本発明の反応性ブロック共重合体(Q)は、上述の交互共重合体1と、交互共重合体2との重付加共重合体である、式(3)で表される繰り返し単位を含み、重量平均分子量が5千~100万であり、末端が-NH-OHまたは-NCOのいずれかであるブロック共重合体(P)の両末端に、
該ブロック共重合体(P)の両末端基に付加可能な基を持ち、かつ、活性エネルギー線照射によるラジカル硬化が可能な重合性官能基を有する化合物<E>を付加させた、反応性ブロック共重合体(Q)である。
-[(交互共重合体1)-(交互共重合体2)]- 式(3)
交互共重合体1と交互共重合体2は、ウレア結合またはウレタン結合を介して結合している。
本発明の反応性ブロック共重合体(Q)は、交互共重合体1の両末端が-NCOであるときは、交互共重合体2の両末端は-NHまたは-OHであり;交互共重合体1の両末端が-NHであるときは、交互共重合体2の両末端は-NCOである。これらの両末端基が重付加反応し、ウレア結合またはウレタン結合が形成され、本発明の反応性ブロック共重合体(Q)となる。
ブロック共重合体(P)の両末端が、それぞれ独立して-NHまたは-OHであるときは、
化合物<E>の該ブロック共重合体(P)の両末端基に付加可能な基が、-NCOであり、活性エネルギー線照射によるラジカル硬化が可能な重合性官能基が、(メタ)アクリロイル基である、化合物<E>を反応し、ウレア結合またはウレタン結合が形成され、本発明の反応性ブロック共重合体(Q)となる。
ブロック共重合体(P)の両末端が、-NCOであるときは、
化合物<E>の該ブロック共重合体(P)の両末端基に付加可能な基が、-NH基、-COOHまたは-OHのいずれかであり、活性エネルギー線照射によるラジカル硬化が可能な重合性官能基が、(メタ)アクリロイル基である、化合物<E>を反応し、ウレア結合が形成され、本発明の反応性ブロック共重合体(Q)となる。
反応性ブロック共重合体(Q)の構造を模式的に表すと、下記式(4)のようになる。
(E)-(ブロック共重合体(P))-(E) 式(4)
反応性ブロック共重合体(Q)は、ブロック共重合体(P)の両末端基に化合物<E>を反応して得られる。化合物<E>は、式中、ブロック共重合体(P)の両末端の構造単位(E)に対応する。ブロック共重合体(P)と構造単位(E)間の結合部位は、ウレア構造(-NH-CO-NH-)、ウレタン構造(-NH-CO-O-、左右が逆の向きの構造を含む)または-CO-O-CO-NH-構造(左右が逆の向きの構造を含む)となる。
4 反応性ブロック共重合体(Q)の製造方法
以下、まずブロック共重合体(P)の製造方法について、交互共重合体1および交互共重合体2を製造する段階からまとめて説明する。
重付加反応や重縮合反応において、2種類のモノマーの仕込比(モル比)を変化させることで、前記モノマー構造に対応した末端基を有する交互共重合体を得ることもできるし、任意に分子量を制御することもできる。これは、Billmeyer.F.W.; Step-Reaction (Condensation) Polymerization. In Textbook of Polymer Science; John Wiley & Sons; Singapore, 1994; pp35-39.に記載されている。
前記理論にもとづくと、ブロック共重合体(P)を構成する交互共重合体1の両末端を-NCOとした場合、交互共重合体2の両末端は-NHあるいは-OHとする必要があり、逆に交互共重合体1の両末端を-NHとした場合は、交互共重合体2の両末端は-NCOとする必要がある。
例えば、交互共重合体1の両末端が-NCOであるものを製造する場合、ジイソシアネート化合物<A>と、ジアミン化合物<B>とを重付加させる工程(工程1)において、ジイソシアネート化合物<A>のモル数をジアミン化合物<B>のモル数に対して多めに用いればよい。例えば、ジイソシアネート化合物<A>のモル数をn1、ジアミン化合物<B>のモル数をn2としたとき、それぞれのモル数が、1.06≦n1/n2≦1.9の関係になるように調整することが好ましい。このようにして、両末端が-NCOである交互共重合体1の重量平均分子量を500~30万の範囲に調整することができる。
その場合、交互共重合体2の両末端が-NHあるいは-OHであるものを製造することになるので、ジイソシアネート化合物<A>と、ジアミン化合物<C>あるいはジオール化合物<C>とを重合させる工程(工程2)において、ジアミン化合物<C>あるいはジオール化合物<C>のモル数を、ジイソシアネート化合物<A>のモル数に対して多めに用いればよい。例えば、ジイソシアネート化合物<A>のモル数をn1、ジアミン化合物<C>あるいはジオール化合物<C>のモル数をn2としたとき、それぞれのモル数が、1.06≦n2/n1≦1.9の関係になるように調整することが好ましい。このようにして、両末端が-NHである交互共重合体2の重量平均分子量を500~30万の範囲に調整することができる。
また、例えば、交互共重合体1の両末端が-NHであるものを製造する場合、ジイソシアネート化合物<A>と、ジアミン化合物<B>とを重付加させる工程(工程1)において、ジアミン化合物<B>のモル数をジイソシアネート化合物<A>のモル数に対して多めに用いればよい。例えば、ジイソシアネート化合物<A>のモル数をn1、ジアミン化合物<B>のモル数をn2としたとき、それぞれのモル数が、1.06≦n2/n1≦1.9の関係になるように調整することが好ましい。このようにして、両末端が-NHである交互共重合体1の重量平均分子量を500~30万の範囲に調整することができる。
その場合、交互共重合体2の両末端が-NCOであるものを製造することになるので、ジイソシアネート化合物<A>と、ジアミン化合物<C>あるいはジオール化合物<C>とを重合させる工程(工程2)において、ジイソシアネート化合物<A>のモル数を、ジアミン化合物<C>あるいはジオール化合物<C>のモル数に対して多めに用いればよい。例えば、ジイソシアネート化合物<A>のモル数をn1、ジアミン化合物<C>あるいはジオール化合物<C>のモル数をn2としたとき、それぞれのモル数が、1.06≦n1/n2≦1.9の関係になるように調整することが好ましい。このようにして、両末端が-NCOである交互共重合体2の重量平均分子量を500~30万の範囲に調整することができる。
次にブロック共重合体(P)の製造方法について説明する。ブロック共重合体(P)は、下記(i)~(v)に例示される段階的に製造する方法(以下段階重合法)が採用される。
(i)工程1で得られた交互共重合体1と工程2で得られた交互共重合体2を同一反応容器へ導入し、重付加反応を行うことによりブロック共重合体(P)を製造する方法
(ii)工程1で得られた交互共重合体1を反応容器に導入し、その後、工程2を実施することにより、ブロック共重合体(P)を製造する方法
(iii)工程2で得られた交互共重合体2を反応容器に導入し、その後、工程1を実施することにより、ブロック共重合体(P)を製造する方法
(iv)同一容器内で工程1を実施した後、引き続き工程2を実施することによりブロック共重合体(P)を製造する方法
(v)同一容器内で工程2を実施した後、引き続き工程1を実施することによりブロック共重合体(P)を製造する方法
いずれの段階重合法においてもブロック共重合体(P)を得ることが出来るが、目的とする特性を得るために、1種類以上の段階重合法を複数あわせても良いし、選択された段階重合法を複数回くり返し行う方法を採用してもよい。
次に反応性ブロック共重合体(P)の構造変化について説明する。工程1および工程2において、交互共重合体1および2の分子量を任意に制御することが可能であるため、各ブロック鎖長の異なるブロック共重合体(P)を得ることが出来る。工程1と工程2で得られる交互共重合体1と交互共重合体2のモル比を変化させることで、ブロック共重合体(P)の分子量を制御することもできる。ブロック共重合体(P)の重量平均分子量は5千~100万の範囲が好ましく、より好ましくは、5千~30万である。
次に、ブロック共重合体(P)の末端基に活性エネルギー線照射によるラジカル重合性官能基を付与した反応性ブロック共重合体(Q)の製造方法について説明する。
上記に記載の方法にて得られたブロック共重合体(P)を製造した後、同一容器内に、該ブロック共重合体(P)の両末端基に付加可能な基が、-NH基、-COOHまたは-OH、-NCOのいずれかであり、活性エネルギー線照射によるラジカル硬化が可能な重合性官能基が、(メタ)アクリロイル基である、化合物<E>を導入し、反応を行うことにより反応性ブロック共重合体(Q)を製造する。
5.その他のジイソシアネート化合物<D>
本発明の反応性ブロック共重合体(Q)は、交互共重合体1および交互共重合体2のいずれもジイソシアネート化合物<A>の構成単位、すなわち環状構造を有する脂肪族イソシアネート構造単位(A)を持つが、ジイソシアネート化合物<A>の一部をその他のジイソシアネート化合物<D>を置き換えて使用してもよい(構造単位(D))。その他のジイソシアネート化合物は、交互共重合体1の一部に含まれていてもよく、交互共重合体2の一部に含まれていてもよく、また、それぞれの交互共重合体が結合する部分の構造に挟まれていてもよく、ブロック共重合体(P)の末端に結合していてもよい。
その他のジイソシアネート化合物は、ジイソシアネート化合物<A>以外の、分子内にジイソシアネート基を2個有する化合物であれば特に限定されない。その他のジイソシアネート化合物の具体例としては、以下に示す化合物を用いることができる。
その他のジイソシアネート化合物の好ましい具体例としては、ヘキサメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、2-メチル-ペンタン-1,5-ジイソシアネート、3-メチル-ペンタン-1,5-ジイソシアネート、リジンジイソシアネート、トリオキシエチレンジイソシアネート、2,4’-トリレンジイソシアネート(2,4’-TDI)、2,6’-トリレンジイソシアネート(2,6’-TDI)、4,4’-ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、キシリレンジイソシアネート、1,5-ナフタレンジイソシアネート等が挙げられる。
さらに、その他のジイソシアネート化合物としては、例えば特開2016-199694号公報に開示されている脂肪族ジイソシアネート、芳香族ジイソシアネート、含イオウ脂肪族ジイソシアネート、脂肪族スルフィド系ジイソシアネート、芳香族スルフィド系ジイソシアネート、脂肪族スルホン系ジイソシアネート、芳香族スルホン系ジイソシアネート、スルホン酸エステル系ジイソシアネート、芳香族スルホン酸アミド系ジイソシアネート、含イオウ複素環ジイソシアネート等が挙げられる。これら、ジイソシアネート化合物の具体例としては、以下の化合物が挙げられる。
なお、本発明でいう芳香族ジイソシアネートとは、芳香族環の炭素にイソシアネート基が直接結合している、分子内にイソシアネート基を2つ有する化合物である。本発明の複素環ジイソシアネートとは、ヘテロ原子を含む複素環の炭素にイソシアネート基が直接結合している、分子内にイソシアネート基を2つ有する化合物である。
さらに、本発明のスルフィド系ジイソシアネート、スルホン系ジイソシアネート、スルホン酸エステル系ジイソシアネート、スルホン酸アミド系ジイソシアネートとは、それぞれ分子内にスルフィド、スルホン、スルホン酸エステル、スルホン酸アミドの構造を有し、且つ分子内にイソシアネート基を2つ有する化合物である。
脂肪族ジイソシアネート;エチレンジイソシアネート、トリメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、オクタメチレンジイソシアネート、ノナメチレンジイソシアネート、2,2’-ジメチルペンタンジイソシアネート、2,2,4-トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、デカメチレンジイソシアネート、ブテンジイソシアネート、1,3-ブタジエン-1,4-ジイソシアネート、2,4,4-トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、1,6,11-トリメチルウンデカメチレンジイソシアネート、1,3,6-トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、1,8-ジイソシアネート-4-イソシアネートメチルオクタン、2,5,7-トリメチル-1,8-ジイソシアネート-5-イソシアネートメチルオクタン、ビス(イソシアネートエチル)カ-ボネート、ビス(イソシアネートエチル)エーテル、1,4-ブチレングリコ-ルジプロピルエーテルω,ω’-ジイソシアネート、リジンジイソシアネートメチルエステル
芳香族ジイソシアネート;キシリレンジイソシアネート(o-、m-,p-)、テトラクロロ-m-キシリレンジイソシアネート、4-クロル-m-キシリレンジイソシアネート、4,5-ジクロル-m-キシリレンジイソシアネート、2,3,5,6-テトラブロム-p-キシリレンジイソシアネート、4-メチル-m-キシリレンジイソシアネート、4-エチル-m-キシリレンジイソシアネート、ビス(イソシアネートエチル)ベンゼン、ビス(イソシアネートプロピル)ベンゼン、1,3-ビス(α,α-ジメチルイソシアネートメチル)ベンゼン、1,4-ビス(α,α-ジメチルイソシアネートメチル)ベンゼン、α,α,α’,α’-テトラメチルキシリレンジイソシアネート、ビス(イソシアネートブチル)ベンゼン、ビス(イソシアネートメチル)ナフタリン、ビス(イソシアネートメチル)ジフェニルエーテル、ビス(イソシアネートエチル)フタレ-ト、2,6-ジ(イソシアネートメチル)フラン、フェニレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、エチルフェニレンジイソシアネート、イソプロピルフェニレンジイソシアネート、ジメチルフェニレンジイソシアネート、ジエチルフェニレンジイソシアネート、ジイソプロピルフェニレンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、メチルナフタレンジイソシアネート、ビフェニルジイソシアネート、トリジンジイソシアネート、4,4’-ジフェニルメタンジイソシアネート、3,3’-ジメチルジフェニルメタン-4,4’-ジイソシアネート、ビベンジル-4,4’-ジイソシアネート、ビス(イソシアネートフェニル)エチレン、3,3’-ジメトキシビフェニル-4,4’-ジイソシアネート、フェニルイソシアネートメチルイソシアネート、フェニルイソシアネートエチルイソシアネート、テトラヒドロナフチレンジイソシアネート、ヘキサヒドロベンゼンジイソシアネート、ヘキサヒドロジフェニルメタン-4,4’-ジイソシアネート、ジフェニルエーテルジイソシアネート、エチレングリコ-ルジフェニルエーテルジイソシアネート、1,3-プロピレングリコ-ルジフェニルエーテルジイソシアネート、ベンゾフェノンジイソシアネート、ジエチレングリコ-ルジフェニルエーテルジイソシアネート、ジベンゾフランジイソシアネート、カルバゾールジイソシアネート、エチルカルバゾールジイソシアネート、ジクロロカルバゾールジイソシアネート
含イオウ脂肪族ジイソシアネート;チオジエチルジイソシアネート、チオジプロピルジイソシアネート、チオジヘキシルジイソシアネート、ジメチルスルフォンジイソシアネート、ジチオジメチルジイソシアネート、ジチオジエチルジイソシアネート、1,2-ビス(2-イソシアネートエチルチオ)エタン、2,4-ジチアペンタン-1,3-ジイソシアネート、2,4,6-トリチアヘプタン-3,5-ジイソシアネート、2,4,7,9-テトラチアペンタン-5,6-ジイソシアネート、ビス(イソシアネートメチルチオ)フェニルメタン、ビス(イソシアネートメチルチオ)メタン、ビス(イソシアネートエチルチオ)メタン、ビス(イソシアネートエチルチオ)エタン、ビス(イソシアネートメチルチオ)エタン、1,5-イソシアネート2-イソシアネートメチル-3-チアペンタン
脂肪族スルフィド系ジイソシアネート;ビス[2-(イソシアネートメチルチオ)エチル]スルフィド、ビス(イソシアネートメチル)スルフィド、ビス(イソシアネートエチル)スルフィド、ビス(イソシアネートプロピル)スルフィド、ビス(イソシアネートヘキシル)スルフィド、ビス(イソシアネートメチル)ジスルフィド、ビス(イソシアネートエチル)ジスルフィド、ビス(イソシアネートプロピル)ジスルフィド
芳香族スルフィド系ジイソシアネート;ジフェニルスルフィド-2,4’-ジイソシアネート、ジフェニルスルフィド-4,4’-ジイソシアネート、3,3’-ジメトキシ-4,4’-ジイソシアネートジベンジルチオエーテル、ビス(4-イソシアネートメチルベンゼン)スルフィド、4,4’-メトキシベンゼンチオエチレングリコ-ル-3,3’-ジイソシアネート、ジフェニルジスルフィド-4,4’-ジイソシアネート、2,2’-ジメチルジフェニルジスルフィド-5,5’-ジイソシアネート、3,3’-ジメチルジフェニルジスルフィド-5,5’-ジイソシアネート、3,3’-ジメチルジフェニルジスルフィド-6,6’-ジイソシアネート、4,4’-ジメチルジフェニルジスルフィド-5,5’-ジイソシアネート、3,3’-ジメトキシジフェニルジスルフィド-4,4’-ジイソシアネート、4,4’-ジメトキシジフェニルジスルフィド-3,3’-ジイソシアネート
脂肪族スルホン系ジイソシアネート;ビス(イソシアネートメチル)スルホン
芳香族スルホン系ジイソシアネート;ジフェニルスルホン-4,4’-ジイソシアネート、ジフェニルスルホン-3,3’-ジイソシアネート、ベンジリデンスルホン-4,4’-ジイソシアネート、ジフェニルメタンスルホン-4,4’-ジイソシアネート、4-メチルジフェニルメタンスルホン-2,4’-ジイソシアネート、4,4’-ジメトキシジフェニルスルホン-3,3’-ジイソシアネート、3,3’-ジメトキシ-4,4’-ジイソシアネートジベンジルスルホン、4,4’-ジメチルジフェニルスルホン-3,3’-ジイソシアネート、4,4’-ジ-tert-ブチルジフェニルスルホン-3,3’-ジイソシアネート、4,4’-ジメトキシベンゼンエチレンジスルホン-3,3’-ジイソシアネート、4,4’-ジクロロジフェニルスルホン-3,3’-ジイソシアネート
スルホン酸エステル系ジイソシアネート;4-メチル-3-イソシアネートベンゼンスルホニル-4’-イソシアネートフェノ-ルエステル、4-メトキシ-3-イソシアネートベンゼンスルホニル-4’-イソシアネートフェノ-ルエステル
芳香族スルホン酸アミド系ジイソシアネート;4-メチル-3-イソシアネートベンゼンスルホニルアニリド-3’-メチル-4’-イソシアネート、ジベンゼンスルホニル-エチレンジアミン-4,4’-ジイソシアネート、4,4’-ジメトキシベンゼンスルホニル-エチレンジアミン-3,3’-ジイソシアネート、4-メチル-3-イソシアネートベンゼンスルホニルアニリド-4-メチル-3’-イソシアネート
含イオウ複素環ジイソシアネート;チオフェン-2,5-ジイソシアネート、チオフェン-2,5-ジイソシアネートメチル、1,4-ジチアン-2,5-ジイソシアネート、1,4-ジチアン-2,5-ジイソシアネートメチル、1,3-ジチオラン-4,5-ジイソシアネート、1,3-ジチオラン-4,5-ジイソシアネートメチル、1,3-ジチオラン-2-メチル-4,5-ジイソシアネートメチル、1,3-ジチオラン-2,2-ジイソシアネートエチル、テトラヒドロチオフェン-2,5-ジイソシアネート、テトラヒドロチオフェン-2,5-ジイソシアネートメチル、テトラヒドロチオフェン-2,5-ジイソシアネートエチル、テトラヒドロチオフェン-3,4-ジイソシアネートメチル、2-(1,1-ジイソシアネートメチル)チオフェン、3-(1,1-ジイソシアネートメチル)チオフェン、2-(2-チエニルチオ)-1,2-ジイソシアネートプロパン、2-(3-チエニルチオ)-1,2-ジイソシアネートプロパン、3-(2-チエニル)-1,5-ジイソシアネート-2,4-ジチアペンタン、3-(3-チエニル)-1,5-ジイソシアネート-2,4-ジチアペンタン、3-(2-チエニルチオ)-1,5-ジイソシアネート-2,4-ジチアペンタン、3-(3-チエニルチオ)-1,5-ジイソシアネート-2,4-ジチアペンタン、3-(2-チエニルチオメチル)-1,5-ジイソシアネート-2,4-ジチアペンタン、3-(3-チエニルチオメチル)-1,5-ジイソシアネート- 2,4-ジチアペンタン、2,5-(ジイソシアネートメチル)チオフェン、2,3-(ジイソシアネートメチル) チオフェン、2,4-(ジイソシアネートメチル)チオフェン、3,4-(ジイソシアネートメチル)チオフェン、2,5-(ジイソシアネートメチルチオ)チオフェン、2,3-(ジイソシアネートメチルチオ)チオフェン、2,4-(ジイソシアネートメチルチオ)チオフェン、3,4-(ジイソシアネートメチルチオ) チオフェン、2,4-ビスイソシアネートメチル-1,3,5-トリチアン
なお、ジイソシアネート化合物は、通常ポリウレアやポリウレタンを製造するために用いられているが、工業的には対応するジアミンを出発原料としてホスゲンとの反応により製造される。すなわち、前記ジアミン化合物<B>を出発原料として所望のジイソシアネート化合物<A>やその他のジイソシアネート化合物を製造することもできる。
6. ラジカル硬化が可能な重合性官能基を有する化合物<E>
本発明のラジカル硬化が可能な重合性官能基を有する化合物<E>は、本発明のブロック共重合体(P)の末端基に付加可能な末端基を有する。
ラジカル硬化が可能な重合性官能基を有する化合物<E>として用いることのできる化合物の具体例としては、以下を挙げることができる。
6.1 イソシアネート基を有する(メタ)アクリル化合物
ブロック共重合体(P)の末端が-NH、-OHの場合、(メタ)アクリロイル基を有する化合物としてはイソシアネート基(-NCO)を有する(メタ)アクリル化合物を使用することができる。
前記イソシアネート基を有する(メタ)アクリレート化合物として、特に制限されるものではないが、例えば、分子内にアクリル基を1個有する化合物として、2-イソシアナトエチルメタクリレート(例えば昭和電工(株)製カレンズMOI)、2-イソシアナトエチルアクリラート(例えば昭和電工(株)製カレンズAOI)、カレンズMOI-EG(昭和電工(株)製)などが挙げられる。分子内にアクリル基を2個有する化合物として、1、1-(ビスアクリロイルオキシメチル)エチルイソシアネート(例えば昭和電工(株)製カレンズBEI)などが挙げられる。
なお、イソシアネート基を含有する(メタ)アクリル化合物と、末端が-OH基としたブロック共重合体(P)の反応には、反応触媒としてジブチルスズジラウレート等の一般的なウレタン化触媒を使用できる。ウレタン化触媒としては、例えば、N,N-ジメチルアミノエチルエーテル、トリエチルアミン、トリエチレンジアミン、またはN-メチルモルホリン等の種々の含窒素化合物、酢酸カリウム、ステアリン酸亜鉛、またはオクチル酸錫等の種々の金属塩、ジブチルチンジラウレート等の種々の有機金属化合物などが挙げられる。
6.2 アミノ基、カルボキシル基または水酸基を有する(メタ)アクリル化合物
ブロック共重合体(P)の末端が-NCOの場合、(メタ)アクリロイル基を有する化合物は、末端イソシアネートと反応可能な官能基を含有する限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。例えば、水酸基(-OH)、カルボキシル基(-COOH)、アミノ基(-NH)、を有する(メタ)アクリル化合物を使用することができる。
6.2.1 アミノ基を有する(メタ)アクリル化合物
前記アミノ基を有する(メタ)アクリレート化合物として、特に制限されるものではないが、例えば、側鎖が1-アミノエチル基である(メタ)アクリル酸エステル、側鎖が1-アミノプロピル基である(メタ)アクリル酸エステル、などが挙げられる。
6.2.2 カルボキシル基を有する(メタ)アクリル化合物
前記カルボキシル基(-COOH)を有する(メタ)アクリレ化合物としては、特に制限されるものではないが、例えば、2-(メタ)アクリロイルオキシエチルサクシネート、2-アクリロイロキシエチル-コハク酸、フタル酸モノヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、などが挙げられる。
6.2.3 水酸基を有する(メタ)アクリル化合物
水酸基を有する(メタ)アクリル化合物としては、特に限定されるものではないが、水酸基含有(メタ)アクリル酸のエステルあるいはアミド化合物が好ましく、具体的には、例えば、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌル酸ジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチルアクリルアミド、2-ヒドロキシ-3-フェニルオキシプロピル(メタ)アクリレート、4-ヒドロキシシクロヘキシル(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールモノ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、などが挙げられる。
7.反応溶媒
交互重合体1、交互重合体2、ブロック共重合体(P)、さらには本発明の反応性ブロック共重合体(Q)を製造する際に用いられる溶媒は、これらの共重合体が合成できれば特に限定されるものではない。反応溶媒としては、例えば、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、3-メトキシプロピオン酸メチル、3-エトキシプロピオン酸エチル、シクロヘキサノン、1,3-ジオキソラン、エチレングリコールジメチルエーテル、1,4-ジオキサン、プロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、アニソール、エチルラクテート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールイソプロピルメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールブチルメチルエーテル、トリプロピレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル(1-ブトキシ-2-プロパノール)、プロピレングリコールモノエチルエーテル(1-エトキシ-2-プロパノール)、プロピレングリコールモノメチルエーテル(1-メトキシ-2-プロパノール)、トリエチレングリコールジビニルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、テトラメチレングリコールモノビニルエーテル、安息香酸メチル、安息香酸エチル、1-ビニル-2-ピロリドン、1-ブチル-2-ピロリドン、1-エチル-2-ピロリドン、1-(2-ヒドロキシエチル)-2-ピロリドン、2-ピロリドン、N-メチル-2-ピロリドン、1-アセチル-2-ピロリドン、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジエチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N,N-ジエチルアセトアミド、N,N-ジメチルプロピオンアミド、N-メチル-ε-カプロラクタム、1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン、γ-ブチロラクトン、4-メチル-2-ペンタノン、メチルエチルケトン、アセトン、トルエン、テトラヒドロフラン、乳酸エチル、3-メトキシN,N-ジメチルプロパンアミド、イソプロピルアルコール、ノルマルブチルアルコールおよびノルマルプロピルアルコールを挙げることができる。
これらの中でも、N-メチル-2-ピロリドン、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジエチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、4-メチル-2-ペンタノンを用いると、ポリウレア系交互共重合体およびポリウレタン系共重合体の溶解性がよく均一に重合が進むので好ましい。
これらの反応溶媒は、1種のみを用いてもよく、また、2種以上を混合して用いてもよい。さらに、上記反応溶媒以外に他の溶媒を混合して用いることもできる。
反応溶媒は、ジイソシアネート化合物<A>とジアミン化合物<B>との合計100重量部に対し100重量部以上使用すると、反応がスムーズに進行するので好ましい。反応は0℃~150℃で、0.2~20時間反応させるのが好ましい。
8.ポリウレア系交互共重合体の用途
本発明のポリウレア系交互共重合体は、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイなどに代表される画像表示素子分野において、画像表示素子を衝撃から保護するための材料として活用することができる。例えば液晶ディスプレイにおいては、カバーガラスやカバーフィルムの表面や裏面、偏光板の表面や裏面に設置するフィルムやコーティング材としても良い。有機ELディスプレイにおいては、フレキシブル化による薄型軽量化が進んできており、衝撃などの外力から素子を保護するニーズが極めて高くなってきている。これにともない、本発明のポリウレア系交互共重合体は、カバーガラスやカバーフィルムの表面や裏面、偏光板の表面や裏面、素子本体に設置するバックフィルム、コーティング材として有用である。またフィル材、封止材、ダム材、バッファー材、平坦化膜などの素子内部の材料としても活用することもできる。
自動車分野においては、自動車の外装や内装を衝撃から保護するための材料としても有用である。例えば外部塗装を飛び石などから傷つきを保護するためのペイントプロテクションフィルムやコーティング材としてしても良い。ポリウレア系交互共重合体の優れた衝撃性を生かし、自動車用あわせガラスの中間膜、グレージング、リアウインドウ、バックミラー、センサー類などに設置するフィルムやコーティング材としても良い。
ポリウレアやポリウレタン系材料は、生体適合性材料としての利用の可能性もさらに有する。エレクトロスピニングなどの紡糸によりフィルター化して透析膜にしたり、人口心肺などの中空糸、長時間体内に埋包される点滴用の針へのコーティングなど血液適合性が必要な医療機器への応用も期待できる。
建材分野においては、窓ガラスの飛散防止目的、例えば地震・震災時に高層ビルの窓ガラスが破壊、飛散して落下することを防止するフィルムやコーティング材としても良いし、セキュリティーを目的とした窓ガラスの破壊防止としても良い。ポリウレアは構造建築物、例えばコンクリートやブロック塀にコーティングすることで、耐衝撃性が強化されることが知られており、テロや地震・震災時に構造建築物の倒壊を防止するコーティング材としても良い。
実施例を用いて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されない。
実施例で用いる記号の意味は、次の通りである。
PSt:ポリスチレン
BAPP:2,2‐ビス[4‐(4‐アミノフェノキシ)フェニル]プロパン
DMAc:N,N-ジメチルアセトアミド
THF:テトラヒドロフラン
DMF:N,N-ジメチルホルムアミド
HXDI:1,3‐ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン
MEHQ:4-メトキシフェノール
MEOH:メタノール
BEI:1,1-(ビスアクリロイルオキシメチル)エチルイソシアネート(昭和電工(株)製カレンズBEI)
AOI:2-イソシアナトエチルアクリラート(昭和電工(株)製カレンズAOI)
次に、製造例、実施例における分析条件を示す。
<GPC>
装置:日本分光(株)製LC-2000Plusシリーズ(検出器: 示差屈折率計)
溶剤:THF/DMF=1/1(v/v)
流速:0.5ml/min
カラム温度:40℃
使用カラム:昭和電工株式会社製、Asahipak GF-1G 7B(ガードカラム)+Asahipak GF-7M HQ、排除限界分子量 (PEG )= 10,000,000)
較正曲線用標準試料:Pst(PSS Polymer Standards Service 社製)
<動的粘弾性測定>
装置:TAインスツルメント社製RSA-G2
測定温度: -30 ℃ ~ 200 ℃
周波数: 1Hz
ガラス転移温度(Tg):Tanδのピーク温度
弾性率:50 ℃における貯蔵弾性率の値
[製造例1]交互共重合体(1)の合成
窒素雰囲気下、還流冷却器、温度計及び滴下ロートが装着された200mLの三口フラスコにBAPP(和歌山精化工業(株)製)14.3g、DMAc(57.4g、関東化学(株)製、脱水)を導入した。オイルバスを用いて120℃に加熱した。次いで、DMAc(22.6g、関東化学(株)製、脱水)に、HXDI(5.66g、三井化学(株)製、製品名;タケネート600)を溶解させた溶液をシリンジで一括導入し、反応を開始した(HXDI:BAPP=1.0:1.2, モル比)。その後120℃に保ったまま、6時間攪拌し、透明な反応液を得た。反応液のGPC分析により求めた重量平均分子量は8,200、分子量分布は2.7であった。
さらに、1LビーカーにソルミックスAP-1(日本アルコール販売製:エタノール、2‐プロパノール、メタノール、水混合物)600mLを用意し、スターラーで攪拌させながら、得られた重合液20mLをパスツールを用いてゆっくりと滴下した。溶液中には白色の固形物が析出した。吸引濾過により析出物を回収後、120℃に設定した真空乾燥機内で6時間乾燥し、淡赤色の交互共重合体(1)を得た。
[製造例2]交互共重合体(2-2)の合成
窒素雰囲気下、還流冷却器、温度計及び滴下ロートを取り付けた1000mLの三口フラスコにHXDI(51.1g、三井化学(株)製、製品名;タケネート600)、DMAc(249.0g、関東化学(株)製、脱水)を導入した。水浴にフラスコを浸し冷却状態を維持したまま、両末端ヒドロキシル変性ケイ素化合物(198.8g、JNC(株)製、商品名:サイラプレーンFM4411、水酸基当量:564g/mol)を溶解させた溶液を、滴下ロートを用いて滴下し反応を開始した(HXDI:FM4411=1.5:1、モル比)。その後6時間反応を続け、交互共重合体(2-2)を得た。得られた反応液は透明であり反応液のGPC分析により求めた重量平均分子量は6100、分子量分布は1.9であった。
[製造例3]交互共重合体(2-1)の合成
窒素雰囲気下、還流冷却器、温度計及び滴下ロートを取り付けた200mLの三口フラスコにHXDI(4.26g、三井化学(株)製、製品名;タケネート600)、DMAc(57.6g、関東化学(株)製、脱水)を導入した。その後、オイルバスを用いて40℃にて加熱した。α,ω-(3-アミノプロピル)ポリジメチルシロキサン(13.74g、JNC(株)製、商品名:FM3311)にDMAc(14.4g、関東化学(株)製、脱水)を加えて溶解させた溶液を滴下し反応を開始した。その後、同温度で5時間攪拌し、交互共重合体(2-1)を得た。得られた反応液は透明であり反応液のGPC分析により求めた重量平均分子量は9,900、分子量分布は3.2であった。
[製造例4]ブロック共重合体(P)(1)の合成
窒素雰囲気下、還流冷却器、温度計及び滴下ロートを装着した三口フラスコ(200mL)に[製造例1]で得られた共重合体(1)(5.01g)導入し次いでDMAc(20.0g、関東化学(株)製、脱水)を加えた。オイルバスを用いて120℃に加熱を行った後に、 [製造例2]で得られた共重合体(2-2)(30.0g)と、DMAc(45.1g)を滴下ロートへ導入した(共重合体濃度:20%)。その後速やかに滴下を開始し、共重合体(1)と共重合体(2-2)とを攪拌しながらフラスコ内で均一混合させた(共重合体(1):共重合体(2-2)=1:3,重量比)。同温度で6時間攪拌下に付すことでブロック共重合体(P)(1)を得た。得られた反応液は透明でありGPC分析により求めた重量平均分子量は54,200、分子量分布は5.8であった。
[製造例5]ブロック共重合体(P)(2)の合成
窒素雰囲気下、還流冷却器、温度計及び滴下ロートを装着した三口フラスコ(200mL)に [製造例3]で得られた、共重合体(2-1)(75.0g)を導入した。次いでオイルバスを用いて120℃に加熱した。滴下ロートに[製造例1]で得られた共重合体(1)5.00gとDMAc(20.0g)を混合させた溶液を導入した(共重合体濃度:20%)。その後速やかに滴下を開始し、共重合体(1)と共重合体(2-1)とを攪拌しながらフラスコ内で均一混合させた(共重合体(1):共重合体(2-1)=1:3,重量比)。同温度で6時間攪拌下に付すことでブロック共重合体(P)(2)を得た。得られた反応液は透明でありGPC分析により求めた重量平均分子量は69,700、分子量分布は9.9であった。
[実施例1]反応性ブロック共重合体(Q)(1)の合成
窒素雰囲気下、還流冷却器、温度計及び滴下ロートを装着した三口フラスコ(200mL)に[製造例4]で得られた共重合体(1)を80℃に加熱を行った後に、BEI(1.764g、昭和電工(株)製、製品名;カレンズBEI)及びMEHQ(0.020g、東京化成工業(株)製)を滴下ロートに導入し、速やかに滴下し、反応を開始した。その後、同温度で5時間攪拌し、透明な反応液を得た。その後、AOI(0.585g、昭和電工(株)製、製品名;カレンズAOI)を滴下ロートに導入し、速やかに滴下し反応を開始した。その後、同温度で5時間攪拌下に付した後、フラスコをバスアップすることで室温まで冷却した。MEOH(0.8955g、関東化学(株)製)を加え30分攪拌することでUV硬化型の反応性ブロック共重合体(Q)(1)を得た。得られた反応液は透明でありGPC分析により求めた重量分子量は55,000、分子量分布は5.4であった。
[実施例2]反応性ブロック共重合体(Q)(2)の合成
窒素雰囲気下、還流冷却器、温度計及び滴下ロートを装着した三口フラスコ(200mL)に[製造例5]で得られた共重合体(2)を80℃に加熱を行った後に、BEI(1.372g、昭和電工(株)製、製品名;カレンズBEI)及びMEHQ(0.020g、東京化成工業(株)製)を滴下ロートに導入し、速やかに滴下し反応を開始した。その後、同温度で5時間攪拌し、透明な反応液を得た。その後、AOI(0.584g、昭和電工(株)製、製品名;カレンズAOI)を滴下ロートに導入し、速やかに滴下し、反応を開始した。その後、同温度で5時間攪拌下に付した後、フラスコをバスアップすることで室温まで冷却した。MEOH(0.7066g、関東化学(株)製)を加え30分攪拌することでUV硬化型の反応性ブロック共重合体(Q)(2)を得た。得られた反応液は透明でありGPC分析により求めた重量分子量は53,000、分子量分布は7.1であった。
[実施例3]UV硬化膜(1)の作製
[実施例2]で得られた反応性ブロック共重合体(Q)(2)の反応液20gに、硬化剤としてイルガキュア127(BASFジャパン(株)製)を0.08g溶解させコート剤(1)(固形分濃度19wt%)を調整した。溶解性は良好であった。
離型フィルムとして、NSD-100(PET基材、藤森工業(株)製)を用いた。コート剤(2)を用いて、離型フィルムへバーコーターRD65((株)安田精機製作所製)を用いて、乾燥膜が10μmになるように塗工し、120℃で3分間乾燥した後、続けて、高圧水銀灯を用いて1000mJ/cmの光照射条件で塗膜を光硬化させ、透明なUV硬化膜(1)を形成した。得られたUV硬化膜(1)は、離型フィルムから剥がしとることで、透明な自立膜が得られた。
[実施例4]UV硬化膜(2)の作製
[実施例2]で得られた反応性ブロック共重合体(Q)(2)の反応液20gに、硬化剤としてイルガキュア127(BASFジャパン(株)製)を0.08g溶解させコート剤(1)(固形分濃度19wt%)を調整した。溶解性は良好であった。
離型フィルムとして、NSD-100(PET基材、藤森工業(株)製)を用いた。コート剤(2)を用いて、離型フィルムへバーコーターRD65((株)安田精機製作所製)を用いて、乾燥膜が10μmになるように塗工し、120℃で3分間乾燥した後、続けて、高圧水銀灯を用いて1000mJ/cmの光照射条件で塗膜を光硬化させ、透明なUV硬化膜(1)を形成した。得られたUV硬化膜(2)は、離型フィルムから剥がしとることで、透明な自立膜が得られた。なお、反応性ブロック共重合体(Q)(2)を用いた場合、UV硬化を行う前(120℃で3分乾燥を行った後)でも、離型フィルムから剥がしとることで、透明な自立膜が得られた。
硬化膜の試験
(1)製膜性評価
実施例3~4において、離型フィルムより自立膜として剥がしとることができるか否かを○、×にて評価した。また、硬化膜の外観を目視にて評価した。
(2)動的粘弾性測定
得られた硬化膜(2)およびUV硬化膜(1)、(2)について、動的粘弾性測定を実施し、ガラス転移温度(Tg)と弾性率を評価した。
(3)折り曲げ特性
得られた硬化膜(2)およびUV硬化膜(1)、(2)について、180°の折り曲げ試験(500g荷重)を行い、破壊の有無を確認した。
上記(1)(2)(3)の結果を表1に示す。
Figure 0007003764000037
上記の結果からも明らかなように、実施例1~2のUV硬化型の反応性ブロック共重合体(Q)は、有機溶媒への溶解性に優れる。さらに、表1の結果からも明らかであるように、実施例3~4において、UV硬化型ブロック共重合体(Q)は、UV硬化が可能であり製膜性に優れる。さらに、得られたUV硬化膜は透明性、耐熱性、屈曲性に優れる。
以上のことから、本発明の反応性ブロック共重合体(Q)は、汎用的な有機溶媒に可溶であり、両末端に(メタ)アクリレート基を有することから、活性エネルギー線、例えば紫外線や電子線照射により、容易に硬化皮膜を得ることができる。得られた硬化皮膜は、透明性、耐熱性、屈曲性に優れており、コーティング材料やフィルム基材用ベース樹脂として極めて有用である。

Claims (8)

  1. 下記交互共重合体1と、下記交互共重合体2との重付加共重合体である、式(3)で表される繰り返し単位を含み、重量平均分子量が5千~100万であり、末端が-NH、-OHまたは-NCOのいずれかであるブロック共重合体(P)の両末端に、
    該ブロック共重合体(P)の両末端基に付加可能な基を持ち、かつ、活性エネルギー線照射によるラジカル硬化が可能な重合性官能基として(メタ)アクリロイル基を有する化合物<E>を付加させた、反応性ブロック共重合体。
    -[(交互共重合体1)-(交互共重合体2)-]- 式(3)
    交互共重合体1:
    ジイソシアネート化合物<A>と、ジアミン化合物<B>の重付加共重合体であって、式(1)
    -[(A)-(B)-]- 式(1)
    で表される繰り返し単位を含み、重量平均分子量が500~30万であり、両末端が-NHまたは-NCOであるポリウレア系交互共重合体;
    交互共重合体2:
    ジイソシアネート化合物<A>と、ジアミン化合物<C>の重付加共重合体であって、式(2-1)
    -[(A)-(C)-]- 式(2-1)
    で表される繰り返し単位を含み、重量平均分子量が500~30万であり、両末端が-NCOまたは-NHであるポリウレア系交互共重合体2-1、
    および
    ジイソシアネート化合物<A>と、ジオール化合物<C>の重付加共重合体であって、式(2-2)
    -[(A)-(C)-]- 式(2-2)
    で表される繰り返し単位を含み、重量平均分子量が500~30万であり、両末端に-NCOまたは-OHを有するポリウレタン系交互共重合体2-2
    から選ばれる少なくとも1種の交互共重合体;
    (式中(A)は、それぞれ独立して分子内に環状構造を有する脂肪族イソシアネート構造単位の少なくとも1種;
    (B)は、それぞれ独立して芳香族ジアミン、エーテル結合を有する芳香族ジアミン、および環状骨格を有する脂肪族ジアミンから選ばれる少なくとも1種の構造単位;
    (C)は、直鎖状脂肪族ジアミン、エーテル結合を有する脂肪族ジアミンおよびシロキサン骨格を有するジアミンから選ばれる少なくとも1種の構造単位;
    (C)は、直鎖状脂肪族ジオール、エーテル結合を有する脂肪族ジオールおよびシロキサン骨格を有するジオールから選ばれる少なくとも1種の構造単位を表す。
    ただし、交互共重合体1の両末端が-NCOであるときは、交互共重合体2の両末端は-NHまたは-OHであり;
    交互共重合体1の両末端が-NHであるときは、交互共重合体2の両末端は-NCOである。)
  2. ブロック共重合体(P)の両末端が、それぞれ独立して-NHまたは-OHであり;
    化合物<E>の該ブロック共重合体(P)の両末端基に付加可能な基が、-NCOであり、活性エネルギー線照射によるラジカル硬化が可能な重合性官能基が、(メタ)アクリロイル基であることを特徴とする、請求項1に記載の反応性ブロック共重合体。
  3. ブロック共重合体(P)の両末端が、-NCOであり;
    化合物<E>の該ブロック共重合体(P)の両末端基に付加可能な基が、-NH基、-COOHまたは-OHのいずれかであり、活性エネルギー線照射によるラジカル硬化が可能な重合性官能基が、(メタ)アクリロイル基であることを特徴とする、請求項1に記載の反応性ブロック共重合体。
  4. 交互共重合体1の両末端が-NCOであり、交互共重合体2の両末端が-NHまたは-OHである、請求項1~のいずれか1項に記載の反応性ブロック共重合体。
  5. 交互共重合体1の両末端が-NHであり、交互共重合体2の両末端が-NCOである、請求項1~のいずれか1項に記載の反応性ブロック共重合体。
  6. 交互共重合体2が、ポリウレア系交互共重合体2-1である、請求項1~のいずれか1項に記載の反応性ブロック共重合体。
  7. 交互共重合体2が、ポリウレタン系交互共重合体2-2である、請求項1~のいずれか1項に記載の反応性ブロック共重合体。
  8. 前記ジイソシアネート化合物<A>が、下記式(I)~(X)で示される化合物であり、
    下記式(I)~(X)において、R、R、RおよびRはそれぞれ独立して、水素または炭素数が1~7の直鎖または分岐のアルキルであり、
    Xは、それぞれ独立して、炭素数が1~7の直鎖または分岐のアルキレンであり、
    Yは、それぞれ独立して、酸素、硫黄、炭素数が1~7の直鎖または分岐のアルキレン、-C(CF-または-SO-である、
    請求項1~のいずれか1項に記載の反応性ブロック共重合体。
    Figure 0007003764000038

    Figure 0007003764000039

    Figure 0007003764000040

    Figure 0007003764000041

    Figure 0007003764000042

    Figure 0007003764000043
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