JP7002844B2 - 搬送車 - Google Patents

搬送車 Download PDF

Info

Publication number
JP7002844B2
JP7002844B2 JP2017023792A JP2017023792A JP7002844B2 JP 7002844 B2 JP7002844 B2 JP 7002844B2 JP 2017023792 A JP2017023792 A JP 2017023792A JP 2017023792 A JP2017023792 A JP 2017023792A JP 7002844 B2 JP7002844 B2 JP 7002844B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
guide
code
pole
traveling
sensor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017023792A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018132791A (ja
Inventor
正光 松原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Sharyo Ltd
Original Assignee
Nippon Sharyo Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Sharyo Ltd filed Critical Nippon Sharyo Ltd
Priority to JP2017023792A priority Critical patent/JP7002844B2/ja
Publication of JP2018132791A publication Critical patent/JP2018132791A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7002844B2 publication Critical patent/JP7002844B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Control Of Position, Course, Altitude, Or Attitude Of Moving Bodies (AREA)

Description

本発明は、搬送車に関し、特に、ガイドやガイドセンサに不具合が発生した場合にも誤走や逸走を防止できる搬送車に関するものである。
従来、工場等において、搬送物を積載して走行する無人搬送車が知られている。特許文献1には、走行路上に敷設されたガイドライン22に沿って自動走行する無人搬送車11が開示されている。ガイドライン22は、所定ピッチでN極およびS極に交互に磁着された磁気テープで構成され、無人搬送車11の底部にガイドライン22を検知するガイドセンサ23が設けられる。無人搬送車11は、ガイドセンサ23の検知信号に基づいて操舵を行い、ガイドライン22に沿って走行する。
特開2001-5525号公報
しかしながら、ガイドセンサは微弱な磁束密度を検知するものなので、その取り付け位置は、ガイド(磁石)が配設される走行路の路面から数センチ程度の近接した位置となる。このため走行路上に小石などの障害物があると、ガイドセンサはその小石などに衝突して故障することがある。
ガイドセンサが故障すると、ガイドを検知していないにも拘わらずガイドの検知信号を出力し続けたり、その逆に、ガイドを検知しているにも拘わらずガイドの非検知信号を出力し続けたりする。前者の場合は、故障したガイドセンサが、あるはずのないガイドを検知し続けることにより、無人搬送車が逸走する危険性がある。一方、後者の場合は、故障したガイドセンサが、ガイドを検知できないために、無人搬送車は走行を緊急停止し、その停止後は動作できない状態となってしまう。
更に、ガイドセンサは複数の磁気検知スイッチを内蔵して構成されるので、一部のスイッチが故障した場合でも、その故障に気づかないまま、無人搬送車の走行を継続できてしまう場合もあり、かかる場合には、無人搬送車の誤走を招く。
また、走行路の路面に配設されるガイドについても、貼り付けるタイプのガイドでは、ガイドが剥がれてとれたり、ガイドの貼り付け位置がずれてしまうことがある。加えて、走行路がコンクリート床の場合、補強の鉄筋が磁化され、その結果、誘導の妨げになる場合もある。また、コンクリートを強化する骨材の中には磁性体を含むものがあり、ガイド(磁石)から生じる磁束密度を低下させてしまうものもある。更に、溶剤や油脂分などがガイドに付着することによる影響や、ガイドが踏みつけられることにより、ガイドの磁束密度が低下することもある。これらの場合にも同様に、無人搬送車の誤走を招く危険性がある。
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、ガイドやガイドセンサに不具合が発生した場合にも誤走や逸走を防止できる搬送車を提供することを目的としている。
この目的を達成するために本発明の搬送車は、第1ガイドとその第1ガイドとは種類の異なる第2ガイドとが交互かつ連続して配設された走行路を、前記第1及び第2ガイドに沿って走行するものであり、前記走行路に設けられた第1ガイドを検知可能な第1ガイドセンサと、前記走行路に設けられた第2ガイドを検知可能な第2ガイドセンサと、前記搬送車が前記第1及び第2ガイドに沿って走行するように、前記第1及び第2ガイドセンサによる検知結果に基づいて前記搬送車の操舵を制御する操舵制御手段と、前記第1及び第2ガイドセンサによって前記第1及び第2ガイドを交互かつ連続して検知できない場合に異常と判断する判断手段とを備えている。
また、前記第1及び第2ガイドは、それぞれ長さの異なる長ガイドと短ガイドとを少なくとも有しており、前記走行路には前記第1ガイドの長又は短ガイドと前記第2ガイドの長又は短ガイドとが所定の規則に基づいて交互かつ連続して配設されることにより、前記走行路に前記第1ガイドの長又は短ガイドと前記第2ガイドの長又は短ガイドとを太バー又は細バーと太スペース又は細スペースとにそれぞれ対応させたバーコード情報を含んで設けられており、前記搬送車は、前記第1及び第2ガイドセンサによる検知結果に基づいて、前記第1及び第2ガイドにより形成されるバーコード情報を読み取る読取手段と、その読取手段による読み取り結果に応じて前記搬送車の走行を制御する走行制御手段とを備えている。
求項記載の搬送車が第1ガイドと第2ガイドとが交互かつ連続して配設された走行路を走行する場合、その第1及び第2ガイドに沿って走行するように、第1及び第2ガイドセンサによる検知結果に基づいて、操舵制御手段により搬送車の操舵が制御される。搬送車の走行中に、第1及び第2ガイドセンサによって第1及び第2ガイドを交互かつ連続して検知できない場合には判断手段により異常と判断される。これにより、第1又は第2ガイドセンサに不具合がある場合、或いは第1又は第2ガイドに不具合がある場合に、それらを異常と判断して、搬送車の誤走や逸走を防止できる。
更に第1及び第2ガイドは、それぞれ長さの異なる長ガイドと短ガイドとを少なくとも有しており、走行路には第1ガイドの長又は短ガイドと第2ガイドの長又は短ガイドとが所定の規則に基づいて交互かつ連続して配設されることにより、走行路に第1ガイドの長又は短ガイドと第2ガイドの長又は短ガイドとを太バー又は細バーと太スペース又は細スペースとにそれぞれ対応させたバーコード情報を含んで設けられている。請求項の搬送車によれば、第1及び第2ガイドセンサによる検知結果に基づいて、読取手段により第1及び第2ガイドにより形成されるバーコード情報が読み取られる。
ここで、第1又は第2ガイドセンサに不具合がある場合や、第1又は第2ガイドに不具合がある場合には、第1及び第2ガイドにより形成されるバーコード情報を読み取ることができない。しかし、走行制御手段は、バーコード情報の読み取り結果に応じて搬送車の走行を制御するので、バーコード情報を読み取れない場合には、何らかの異常と判断して、搬送車の誤走や逸走を防止できるという効果がある。
加えて、走行制御手段は、バーコード情報の読み取り結果に応じて搬送車の走行を制御するので、バーコード情報に走行路の位置情報や走行制御の情報を含めることで、第1及び第2ガイドによって、走行路のガイドに加えて、走行制御の指示を行うことができるという効果がある。即ち、第1及び第2ガイドを、単に走行路のガイドとして用いるだけでなく、走行制御の指示部材としても併用できるという効果がある。なお、走行制御の情報としては、搬送車の一時停止の指示、速度設定の指示、加速又は減速の指示、回転の指示、管理装置との通信の指示、ランプの点灯指示、警報の指示などを例示できる。
請求項記載の搬送車によれば、請求項が奏する効果に加え、次の効果を奏する。走行路に第1及び第2ガイドにより形成されるバーコード情報は、データの開始を意味するスタートコードと、データの一部又は全部を構成するデータコードと、データの終了を意味するエンドコードとを有して構成される。請求項の搬送車によれば、読取手段によりバーコード情報を読み取れない場合または読取手段により読み取られたバーコード情報がスタートコード、データコード、エンドコードのいずれでもない場合には、第2判断手段により異常と判断されるので、搬送車の誤走や逸走を防止できるという効果がある。しかも、バーコード情報は、スタートコード、データコード、エンドコードとを有して構成されるので、走行路の位置情報や走行制御の情報を表すデータコードを的確に認識して、走行制御を的確に行うことができるという効果がある。
請求項記載の搬送車によれば、請求項又はが奏する効果に加え、次の効果を奏する。走行制御手段は、読取手段によりスタートコードとエンドコードとが読み取られた場合に、そのスタートコードとエンドコードとの間で読み取られたデータコードに基づいて搬送車の走行を制御する。即ち、スタートコードからエンドコードまでの一連のコードの読み取り終了後に搬送車の走行を制御する。よって、走行路を順方向に移動した場合だけでなく逆方向に移動した場合にも、スタートコードとエンドコードとの間で読み取られたデータコードに基づいて搬送車の走行を制御することができるという効果がある。
なお、読取手段は、搬送車の走行方向を記憶し、その走行方向に合わせて読み取ったバーコード情報を解析する。搬送車の走行方向が不明である場合には、読取手段は、読み取ったバーコード情報を順逆双方向で解析することにより、搬送車が走行路を順方向で走行しているのか、逆方向で走行しているのかを判断し、その走行方向に合わせて読み取ったバーコード情報を解析すれば良い。
請求項記載の搬送車によれば、請求項1からのいずれかが奏する効果に加え、次の効果を奏する。第1又は第2ガイドセンサによって第1又は第2ガイドを第1所定長以上検知し続けた場合、または第1及び第2ガイドセンサによって第1及び第2ガイドを第2所定長以上検知できない場合に、判断手段は第1及び第2ガイドを交互かつ連続して検知できないとして異常と判断する。即ち、第1又は第2ガイドセンサによって、第1又は第2ガイドの検知長又は非検知長に基づいて、異常か否かを判断するので、該判断を的確に行うことができるという効果がある。なお、第1所定長と第2所定長とは、異なる長さであっても良いし、同一の長さであっても良い。
(a)は本発明の一実施形態の無人搬送車の側面図であり、(b)は図1(a)の矢印Ibの方向から見た無人搬送車の平面図である。 無人搬送車の電気的構成を示すブロック図である。 メイン処理を示すフローチャートである。 (a)は第2実施形態における無人搬送車の側面図であり、(b)は第2実施形態における磁気ガイドを構成する磁気テープを示す図である。 (a)は第2実施形態における無人搬送車の電気的構成を示すブロック図であり、(b)はコード復号テーブルの内容を模式的に示した図である。 第2実施形態におけるメイン処理を示すフローチャートである。 第2実施形態におけるコード解析処理を示すフローチャートである。
以下、本発明の好ましい実施形態について、添付図面を参照して説明する。まず、図1を参照して、本実施形態における無人搬送車1の構成を説明する。図1(a)は本発明の一実施形態における無人搬送車1の側面図であり、図1(b)は図1(a)の矢印Ibの方向から見た無人搬送車1の平面図である。矢印Fの方向は、無人搬送車1が順方向に走行した場合の進行方向であり、矢印Bの方向は、無人搬送車1が逆方向に走行した場合の進行方向である。
無人搬送車1は、車体2と、車輪3と、走行装置4と、制御装置5とを有し、車体2の長手方向の両端には、それぞれN極磁気ガイド検知センサ6(以下「N極センサ6」と略す)とS極磁気ガイド検知センサ7(以下「S極センサ7」と略す)とが設けられる。車体2は、その上面には積載物を載置するための荷台が設けられ、無人搬送車1の全長に亘って平らに形成される。車体2の下部には、無人搬送車1を走行させるための車輪3を有す走行装置4が車体2の左右に4個ずつ、計8個設けられる。なお、走行装置4の数は車体2の左右に4個ずつに限られるものでなく、車体2の長さや積載物の重量等に応じて左右に4個ずつ以上でも良いし、4個ずつ以下でも良い。
各走行装置4は、回転駆動装置9(図2)からそれぞれ独立に動力が付与され、それぞれが独立して車輪3を回転可能に構成される。また、各走行装置4は、操舵駆動装置10(図2)からそれぞれ独立して動力が付与され、それぞれが独立の操舵角で旋回可能に構成される。よって、無人搬送車1を順方向および逆方向に走行させることができ、所望の方向へ旋回走行させることや、スピンさせることもできる。また、全ての走行装置4を同じ操舵角に保って横行走行させることもできる。
N極又はS極センサ6,7は、無人搬送車1の走行路に沿って設置された、磁気ガイドGを検知するためのセンサである。N極センサ6は磁気ガイドGから発するN極の磁気を、S極センサ7は磁気ガイドGから発するS極の磁気を、それぞれ検知する。N極又はS極センサ6,7は、それぞれN極又はS極の磁気を検知する複数のセンサ素子が一列に並んだ検知部を有し、検知部のいずれの領域で、N極又はS極の磁気が検知されたのか等の検知結果を、制御装置5へ出力する。
N極及びS極センサ6,7は、車体2の長手方向における両端にそれぞれ並設される。具体的に、N極センサ6は車体2の長手方向における両端側にそれぞれ設けられ、S極センサ7はN極センサ6よりも内側にそれぞれ設けられる。従って、進行方向側のN極及びS極センサ6,7は、進行方向が順方向または逆方向のいずれの場合においても、常に、先にN極センサ6によって磁気ガイドGの検知を行い、その後にS極センサ7によって磁気ガイドGを検知するように構成されている。
ここで、N極又はS極センサ6,7が検知する、磁気ガイドGについて説明する。磁気ガイドGは、無人搬送車1を各ステーション(以下「ST」と略す、図示せず)に誘導するための帯状の部材である。磁気ガイドGは、走行路に対してN極側が上面を向き、N極の磁気を無人搬送車1に発する磁気テープNと、S極側が上面を向き、S極の磁気を無人搬送車1に発する磁気テープSとを、走行路に沿って交互に並べ、STとSTとを結び、無人搬送車1を誘導するものである。本実施形態において、磁気テープN,Sの長さdは100mmとされている。
なお、磁気ガイドGを構成する部材は、N極又はS極のいずれかの磁極を一様に帯びたものであれば磁気テープに限られるものではなく、磁石等、種々のものを適宜適用しても良い。また、磁気テープN,Sの長さdは100mmに限られるものではなく、100mm以下に構成しても良いし、100mm以上に構成しても良い。
無人搬送車1の制御装置5は、無人搬送車1の各部を制御するための装置であり、車体2の前端側に配設される。制御装置5は、進行方向側のN極又はS極センサ6,7によって、磁気ガイドGからN極の磁気、S極の磁気が検知された距離をそれぞれ取得する。そして、その距離に応じて、進行方向側のN極及びS極センサ6,7とによって、磁気テープN,Sが交互に検知されるかを判断し、交互に検知されない場合は異常の発生と判断して、無人搬送車1を停止させる。また、進行方向側のN極又はS極センサ6,7と、進行方向とは反対側のN極又はS極センサ6,7とのそれぞれにおける、検知部が検知した磁気ガイドGの位置との偏差に応じて操舵駆動装置10を駆動させ、無人搬送車1の操舵を行う。
次に、図2を参照して、無人搬送車1の電気的構成について説明する。図2は無人搬送車1の電気的構成を示すブロック図である。無人搬送車1の制御装置5は、CPU50と、フラッシュメモリ51と、RAM52とを備え、これらはバスライン53を介して、入出力ポート54にそれぞれ接続されている。入出力ポート54には、N極センサ6と、S極センサ7と、無人搬送車1の走行速度(単位はkm/h)を検知する速度センサ8と、回転駆動装置9と、操舵駆動装置10とがそれぞれ接続されている。なお、N極及びS極センサ6,7は、車体2の長手方向の両端にそれぞれ設置されるが、図2においては、それぞれまとめて1のN極及びS極センサ6,7として表している。
CPU50は、バスライン53及び入出力ポート54に接続された各部を制御する演算装置である。フラッシュメモリ51は、書き換え可能な不揮発性のメモリであり、制御プログラム51aが記憶される。CPU50によって制御プログラム51aが実行されると、図3のメイン処理が実行される。
RAM52は、CPU50が制御プログラム51a等の実行時に各種のワークデータやフラグ等を書き換え可能に記憶するためのメモリであり、N極センサ6によってN極の磁気が継続して検知された距離(単位はmm)が記憶されるN極検知距離メモリ52a(以下「N極メモリ52a」と略す)と、S極センサ7によってS極の磁気が継続して検知された距離(単位はmm)が記憶されるS極検知距離メモリ52b(以下「S極メモリ52b」と略す)と、進行方向側のN極センサ6及びS極センサ7で、磁気が検知されていない状態をカウントする無検知カウンタ52cとが設けられる。
回転駆動装置9は、車輪3を回転駆動させるための装置であり、各車輪3へそれぞれ回転駆動力を付与する8個の回転モータ(図示せず)と、それら各回転モータをCPU50からの命令に基づいて独立して駆動制御する駆動回路および駆動源(いずれも図示せず)とが設けられる。CPU50が各回転モータをそれぞれ独立して駆動制御することで、各車輪3は、それぞれ独立して回転する。
操舵駆動装置10は、各車輪3を操舵駆動するための装置であり、各車輪3へそれぞれ操舵駆動力を付与する8個の操舵モータ(図示せず)と、それら各操舵モータをCPU50からの操舵角などの命令に基づいて独立して駆動制御する駆動回路および駆動源(いずれも図示せず)とが設けられる。CPU50が各操舵モータをそれぞれ独立して駆動制御することで、各車輪3は、それぞれ独立して旋回する。
次に、図3を参照して、無人搬送車1のCPU50で実行される、メイン処理について説明する。メイン処理は、無人搬送車1の電源投入直後から繰り返し実行される。メイン処理はまず、速度センサ8が検知した走行速度から、無人搬送車1が走行中かを判断する(S1)。無人搬送車1が走行中である場合、即ち走行速度が0km/hより大きい場合は(S1:Yes)、進行方向側のN極センサ6がN極の磁気を検知したかを判断する(S2)。
進行方向側のN極センサ6がN極の磁気を検知した場合は(S2:Yes)、前回、S3又はS4の処理が実行された時刻と現在時刻との時間差と、速度センサ8から取得した走行速度とを乗じた値、即ち前回のS3又はS4の処理実行後からの走行距離を、N極メモリ52aに加算する(S3)。これにより、N極センサ6が磁気テープNを検知してからの走行距離がN極メモリ52aに記憶される。なお、時刻は1ms毎のインターバル割り込み処理(図示せず)によって計時される。
一方、進行方向側のN極センサ6がN極の磁気を検知しなかった場合は(S2:No)、N極メモリ52aに0を設定する(S4)。これにより、N極メモリ52aに記憶された、N極センサ6が磁気テープNを検知してからの走行距離がクリアされる。
S3,S4の処理の後、進行方向側のS極センサ7がS極の磁気を検知したかを判断する(S5)。進行方向側のS極の磁気を検知した場合は(S5:Yes)、前回のS6又はS7の処理実行後からの走行距離を、S極メモリ52bに加算する(S6)。これにより、S極センサ7が磁気テープSを検知してからの走行距離が、S極メモリ52bに記憶される。なお、走行距離の算出方法は、上述のS3の処理と同一なので、その説明は省略する。
一方、進行方向側のS極センサ7がS極の磁気を検知しなかった場合は(S5:No)、S極メモリ52bに0を設定する(S7)。これにより、S極メモリ52bに記憶された、S極センサ7が磁気テープSを検知してからの走行距離がクリアされる。
S6,S7の処理の後、N極メモリ52aの値およびS極メモリ52bの両方の値が0mmかどうかを確認する(S8)。N極メモリ52aの値およびS極メモリ52bの両方の値が0mmの場合は(S8:Yes)、無検知カウンタ52cに1を加算する(S9)。S9の処理の後、無検知カウンタ52cの値が2000より大きいかを確認する(S10)。
無検知カウンタ52cの値が2000より大きい場合(S10:Yes)、即ちN極メモリ52aの値およびS極メモリ52bの両方の値が0mmである状態が、一定時間継続した場合とは、N極又はS極センサ6,7が故障して、常に非検知状態を出力する場合、無人搬送車1が走行路から逸走した場合もしくは磁気テープN,Sが不良の場合である。
磁気テープN,Sの不良の場合とは、磁気テープN,Sの劣化により、磁力が低下しN極又はS極センサ6,7で磁気が検知できない場合または無人搬送車1や作業員が磁気ガイドGを踏みつける等をして磁気テープN,Sが走行路上から位置ズレを起こした若しくは磁気テープN,Sが剥がれる等で破損し、磁気テープN,Sが走行路上に存在しない場合が考えられる。これらの場合において、磁気テープN,Sを交互に検知できないので、無人搬送車1の表示装置(図示しない)へエラー出力を行い(S11)、周囲の作業員に注意喚起を促した上で、無人搬送車1を停止させる(S12)。これにより、N極及びS極センサ6,7の故障や、磁気テープN,Sの不良による無人搬送車1の誤走や逸走を未然に防ぐことができる。また、N極及びS極センサ6,7が磁気テープN,Sを交互に検知しているかを、N極及びS極メモリ52a,52bと、無検知カウンタ52cとによって判断するので、より的確な判断をすることができる。
一方、無検知カウンタ52cの値が2000以下の場合は(S10:No)、後述のS14以下の処理を行い、エラー出力および無人搬送車1の停止を行わない。即ちN極又はS極センサ6,7が正常だが、磁気テープS上にN極磁気センサ6が位置し、かつ磁気テープN上にS極磁気センサ7が位置すると、一時的にN極及びS極センサ6,7がともに非検知となり、S9の処理によって、無検知カウンタ52cの値は1以上かつ2000以下となる。そこでかかる場合には、エラー出力および無人搬送車1の停止が行われないので、誤ったエラー出力および無人搬送車1の停止を防ぐことができる。
なお、無検知カウンタ52cの値が2000より大きい場合に、N極又はS極センサ6,7の故障等と判断したが、必ずしもこれに限られるものではなく、無検知カウンタ52cの値と比較される値は、無人搬送車1の走行速度や、N極センサ6とS極センサ7とが設置される間隔等に応じて、2000以上でも良いし、2000以下でも良い。
S8の処理において、N極又はS極メモリ52a,52bの値が0mmではない場合は(S8:No)、磁気テープN,SがN極又はS極センサ6,7で検知されたので、無検知カウンタ52cに0を設定する(S13)。
S10の処理において無検知カウンタ52cの値が2000以下の場合、またはS13の処理の後、N極又はS極メモリ52a,52bの値が100mm(即ち磁気テープN,Sの長さd)にマージンαを加えた値より大きいかを確認する(S14)。マージンαは、N極又はS極センサ6,7の検知誤差や無人搬送車1の走行速度等を考慮して設定される変動値であり、10mm程度が例示される。
N極又はS極メモリ52a,52bの値が100mmにマージンαを加えた値より大きい場合は(S14:Yes)、N極又はS極センサ6,7が故障して、常にN極又はS極の磁気の検知状態を出力する場合であり、かかる場合には磁気テープN,Sを交互に検知できない。よって、そのまま無人搬送車1が走行を継続すると誤走や逸走をする虞がある。従って、かかる場合には、エラー出力を行い(S11)、無人搬送車1を停止させる(S12)。
一方、N極及びS極メモリ52a,52bの値が100mmにマージンαを加えた値以下の場合は(S14:No)、N極又はS極センサ6,7の検知部で検知された、磁気ガイドGの位置に応じて、磁気ガイドGと無人搬送車1との車幅方向の偏差を補正するように、操舵駆動装置10を駆動させる(S15)。具体的には、進行方向側のN極又はS極センサ6,7と、進行方向とは反対側のN極又はS極センサ6,7とのそれぞれにおける検知部の中心位置と、検知部が検知した磁気ガイドGの位置との偏差に応じて、操舵駆動装置10を駆動させる。
なお、N極メモリ52aの値およびS極メモリ52bの両方の値が0mm、かつ無検知カウンタ52cの値が2000以下の場合(即ちS8:Yes,S10:No)は、進行方向側のN極又はS極センサ6,7で磁気テープN,Sが検知されず、磁気ガイドGの位置との偏差が正常に取得できない。そこでかかる場合には、進行方向側のN極又はS極センサ6,7が、正常に取得できた最近の磁気ガイドGの位置との偏差を用いて、操舵駆動装置10を駆動させる。
また、磁気ガイドGにおける磁気テープNと磁気テープSとの境目等、N極及びS極センサ6,7がともに磁気ガイドGを検知している場合は、それぞれの検知部の中心位置と、検知部が検知した磁気ガイドGの位置との偏差の平均値に応じて、操舵駆動装置10を駆動させる。なお、この場合、それぞれの検知部の中心位置と、検知部が検知した磁気ガイドGの位置との偏差の平均値に限られるものではなく、平均値以外の統計量、例えば最大値や最小値等を適宜適用する構成としても良い。
S15の処理の後、予め設定された走行速度に基づいて、回転駆動装置9を駆動させ、無人搬送車1を走行させる(S16)。S16の処理の後またはS1の処理において走行速度が0km/hの場合は(S1:No)、S1の処理以下を繰り返し実行する。
以上説明した通り、本実施形態における無人搬送車1は、磁気テープN,Sを交互に並べて構成される磁気ガイドGに沿って走行しながら、N極センサ6が磁気テープNを検知した距離であるN極メモリ52aの値と、S極センサ7が磁気テープSを検知した距離であるS極メモリ52bの値とを取得する。N極メモリ52aの値と、S極メモリ52bの値とがいずれも0の場合またはいずれかが100mm+マージンαより大きい場合は、N極又はS極センサ6,7によって磁気テープN,Sを交互に検知できないと判断して、エラー出力を行い、無人搬送車1を停止させる。よって、無人搬送車1の誤走や逸走を未然に防ぐことができる。
次に、図4~図7を参照して、本発明の第2実施形態について説明する。上述した第1実施形態では、無人搬送車1は、磁気ガイドGに沿って走行しつつ、N極センサ6が磁気テープNを検知した距離であるN極メモリ52aの値と、磁気テープSをS極センサ7が検知した距離であるS極メモリ52bの値とに応じて、磁気テープN,Sを交互に検知できない場合は、エラー出力を行い、無人搬送車1を停止した。
これに対して第2実施形態では、磁気ガイドGに、STの位置や動作コマンド(走行制御の情報)含んだバーコード情報を組み込み、無人搬送車100は、磁気ガイドGに沿って走行しながらバーコード情報を取得し、そのバーコード情報の解析結果に応じた処理を行う。第2実施形態において、上述した第1実施形態と同一の部分については、同一の符号を付し、その説明は省略する。
図4(a)は、第2実施形態における無人搬送車100の側面図であり、図4(b)は、第2実施形態における磁気ガイドGを構成する磁気テープNa,Nb,Sa,Sbを示す図である。第2実施形態における磁気ガイドGは、磁気テープNa又はNbと、磁気テープSa又はSbとを交互に並べて構成される。
磁気テープNa又はNbは、N極の磁気を無人搬送車100に発する磁気テープで構成され、磁気テープSa又はSbは、S極の磁気を無人搬送車100に発する磁気テープで構成される。図4(b)に示す通り、磁気テープNa及びSaの長さdaは50mmとされ、磁気テープNb及びSbの長さdbは100mmとされる。
なお、長さdaは50mmに限られるものではなく、50mm以下に構成しても良いし、50mm以上に構成しても良い。また、長さdbは、長さdaよりも長ければ、100mmに限られるものではなく、100mm以下に構成しても良いし、100mm以上に構成しても良い。
磁気ガイドGには、公知のInterleaved 2 of 5(ITF)規格によって磁気テープNa,Nb,Sa,Sbを配列することで表される、バーコード情報が組み込まれる。具体的には、磁気テープNaをITF規格における「細バー」に対応させ、以下、磁気テープNbを「太バー」、磁気テープSaを「細スペース」、磁気テープNbを「太スペース」にそれぞれ対応させる。このように対応付けられた磁気テープNa,Nb,Sa,Sbを配列して、ITF規格におけるコードを表す。一例としては、磁気テープNa,Sb,Na,Sa,Nb・・・の配列は、ITF規格におけるコード「01」(以下「ITFコード01」等と略す)に該当する。そして、ITFコードを複数組み合わせて、バーコード情報が構成される。
ITF規格においては「細バー」又は「太バー」と、「細スペース」又は「太スペース」とを交互に並べて構成されるので、ITF規格に基づくバーコード情報においても、磁気テープNa又はNbと、磁気テープSa又はSbとを、交互に並べて構成される。
バーコード情報は、バーコード情報の開始を表すスタートコードSと、STの位置や動作コマンドを表すデータコードDと、そのバーコード情報の終了を表すエンドコードEの順に並べて構成される。これにより、バーコード情報を読み取った無人搬送車100は、スタートコードSとエンドコードEとを、それぞれバーコード情報の先頭と終端として認識し、その中間であるデータコードDを的確に認識し、そのデータコードDによって、無人搬送車100の走行制御を行うことができる。
バーコード情報はまた、無人搬送車100が順方向に走行しながら読み取った場合、制御装置5が読み取った順にバーコード情報を解析すれば、スタートコードS,データコードD,エンドコードEのそれぞれの情報が取得できるように構成される。なお、無人搬送車100が逆方向に走行しながらバーコード情報を読み取った場合は、制御装置5は、読み取った順とは逆にバーコード情報を解析することで、スタートコードS,データコードD,エンドコードEのそれぞれの情報を取得する。
データコードDは、ITFコード00~99を表す磁気テープの配列により構成される。スタートコードSとエンドコードEとはそれぞれ、ITFコード00~99とは異なる独立したコードを表す磁気テープの配列により構成される。スタートコードSとエンドコードEとの間には、1又は複数のデータコードDが配置される。1つのバーコード情報の長さLは、データコードDに含まれるITFコードの種類または数によって異なるが、長さLの最長は1000mmとされる。
データコードDのITFコードの数とその組み合わせとにより、複数のバーコード情報が構成される。バーコード情報と、STの位置や動作コマンドとを対応付け、走行中にバーコード情報を読み取った無人搬送車100は、そのバーコード情報に該当する、STの位置や動作コマンドに応じた処理を行う。
なお、ITF規格によってコード化されたバーコード情報を例示したが、必ずしもこれに限られるものではなく、「Code 2 of 5」や「Matrix 2 of 5」等、他のバーコード符号化規格を適用しても良い。また、バーコード情報の長さLは、最長1000mmに限られるものではなく、無人搬送車100の走行路の長さや、STの配置や、必要なSTの位置や動作コマンドの数に応じて、最長を1000mm以上に構成しても良いし、1000mm以下に構成しても良い。
次に、図5を参照して、第2実施形態における無人搬送車100の電気的構成について説明する。図5(a)は、第2実施形態における無人搬送車100の電気的構成を示すブロック図であり、図5(b)は、コード復号テーブル51bの内容を模式的に示した図である。第2実施形態における無人搬送車100の制御装置5は、フラッシュメモリ51に、ITFコードと、そのITFコードに該当するSTの位置や動作コマンドとが対応付けられて記憶される、コード復号テーブル51bが記憶される。
また、RAM52に、バーコード情報が検知された距離(単位はmm)が記憶されるコード検知距離メモリ52d(以下「コードメモリ52d」と略す)と、N極又はS極センサ6,7から検知した磁気テープNa,Nb,Sa,Sbに該当するコード記号を、その検知した順に記憶する取得コードメモリ52eとが設けられる。コード記号は文字列「Na」,「Nb」,「Sa」,「Sb」によって表され、それぞれ磁気テープNa,Nb,Sa,Sbに該当する。
次に、図5(b)を参照して、コード復号テーブル51bを説明する。コード復号テーブル51bは、ITFコードが記憶されるITFコード51b1と、そのITFコードが表すSTの位置(「ST1」,「ST2」,・・・「ST20」)や、動作コマンドが記憶される、復号データ51b2とが対応付けられて記憶される。コード復号テーブル51bにおいては、STの位置「ST1」~「ST20」は、ITFコード01~20に該当し、ITFコード51b1の値は「01」~「20」と表される。動作コマンドは、ITFコード50と、ITFコード01~49との組み合わせによって表され、ITFコード51b1の値は「50,01」~「50,49」と表される。即ちITFコード50は、ITFコード51b1の値において、動作コマンドの始まりを表す記号である。
動作コマンドとしては、無人搬送車100の一時停止の指示を行う「一時停止」、走行速度の設定を行う「速度設定」、加速・減速の指示である「加速」・「減速」、回転移動を指示する「回転」、無人搬送車100と管理装置の通信指示である「通信」(図示せず)、ランプの点灯指示である「点灯」(図示せず)、警報の出力指示である「警報」、無人搬送車100の動作を行わない「NOP(No OPeration)」等が例示される。
なお、コード復号テーブル51bに、ST1にて一時停止を行う「ST1+一時停止」、一時停止した後に回転移動を行う「一時停止+回転」等、複数のSTの位置や動作コマンドを組み合わせたものが記憶される構成としても良い。
次に、図6,図7を参照して、第2実施形態におけるメイン処理を説明する。S2の処理において、進行方向側のN極センサ6がN極の磁気を検知しなかった場合は(S2:No)、N極センサ6がN極の磁気を検知している状態から、N極の磁気が非検知となった直後かどうかを確認する(S20)。
N極センサ6によって、N極の磁気が非検知となった直後の場合は(S20:Yes)、N極センサ6が検知していた、磁気テープNa又はNbの末端を検知した場合である。従って、かかる場合におけるN極メモリ52aの値は、磁気テープNa又はNbの長さda又はdbと略同一である。そこで、かかる場合において、N極メモリ52aの値が50mm(即ち長さda)にマージンαを加えた値以下である場合は、磁気テープNaが検知されたと判断し、取得コードメモリ52eにコード記号Naを追加する。また、N極メモリ52aの値が50mmにマージンαを加えた値より大きい場合は、磁気テープNbが検知されたと判断し、取得コードメモリ52eに磁気テープNbに該当するコード記号Nbを追加する(S21)。これにより、N極センサ6が磁気テープNa又はNbを検知してからの走行距離から、コード記号Na又はNbが取得される。
一方、S20の処理において、N極の磁気が非検知となった直後でない場合は(S20:No)、S21の処理をスキップする。そして、S20,S21の処理の後、S4の処理を行う。
S5の処理において、進行方向側のS極センサ7がS極の磁気を検知しなかった場合は(S5:No)、S極センサ7がS極の磁気を検知している状態から、S極の磁気が非検知となった直後かどうかを確認する(S22)。
S極センサ7によって、S極の磁気が非検知となった直後の場合は(S22:Yes)、S極センサ7が検知していた、磁気テープSa又はSbの末端を検知した場合である。従って、かかる場合におけるS極メモリ52bの値は、磁気テープSa又はSbの長さda又はdbと略同一である。そこで、かかる場合において、S極メモリ52bの値が50mm(即ち長さda)にマージンαを加えた値以下である場合は、磁気テープSaが検知されたと判断し、取得コードメモリ52eにコード記号Saを追加する。また、S極メモリ52bの値が50mmにマージンαを加えた値より大きい場合は、磁気テープSbが検知されたと判断し、取得コードメモリ52eにコード記号Sbを追加する(S23)。これにより、S極センサ7が磁気テープSa又はSbを検知してからの走行距離から、コード記号Sa又はSbが取得される。
一方、S22の処理において、S極の磁気が非検知となった直後でない場合は(S22:No)、S23の処理をスキップする。そして、S22,S23の処理の後、S7の処理を行う。そして、S15の処理の後、コード解析処理を行う(S24)。
図7を参照してコード解析処理を説明する。コード解析処理はまず、取得コードメモリ52eの値に、スタートコードS及びエンドコードEが存在するかを確認する(S30)。具体的には、無人搬送車100が順方向に走行している場合は、取得コードメモリ52eを読み取った順に走査し、一方、無人搬送車100が逆方向に走行している場合は、取得コードメモリ52eを読み取った順とは逆に走査する。その結果、取得コードメモリ52eの値に、スタートコードE及びエンドコードSに該当するコード記号の配列、即ちITFコード00及び99に該当するコード記号の配列が、共に存在するかを確認する。
S30の処理において、スタートコードS及びエンドコードEが存在する場合は(S30:Yes)、取得コードメモリ52eを走査して、データコードDに該当するコード記号の配列を取得し、そのコード記号の配列をITF規格に基づいて変換することで、データコードDに該当するITFコードを取得する(S31)。また、データコードDが複数存在する場合は、その全てのデータコードDに該当するITFコードを取得する。なお、この処理において、取得コードメモリ52eを走査する方向は、S30の処理と同一である。
S31の処理において取得したITFコードと一致する、コード復号テーブル51bのITFコード51b1の値を検索し、一致する復号データ51b2が取得できたかを確認する(S32)。S32の処理において、復号データ51b2が取得できた場合は(S32:Yes)、正常なバーコード情報が取得できたと判断されるので、その復号データ51b2の値に応じた処理を実行する(S33)。そして、S33の処理の後、次のバーコード情報の検知に備えて、コードメモリ52dの値に0を設定し、取得コードメモリ52eの値をクリアする(S34)。
S30の処理において、取得コードメモリ52eの値に、スタートコードS及びエンドコードEが存在しない場合は(S30:No)、バーコード情報を読み取っている最中である場合またはスタートコードS又はエンドコードEが存在しない異常なバーコード情報を読み取った場合であるので、これらを判断するために、バーコード情報の距離が記憶されるコードメモリ52dの値が1000mm(即ちバーコード情報の最長の長さL)より大きいかを確認する(S35)。
コードメモリ52dの値が1000mmより大きい場合は(S35:Yes)、読み取ったバーコード情報は、スタートコードS又はエンドコードEが存在しない異常なバーコード情報であると判断される。かかる場合には、バーコード情報におけるデータコードDの位置が特定できず、上述のS31の処理によって、データコードDからITFコードが取得できない。従って、かかる場合には、バーコード情報に応じた処理(例えば無人搬送車100の回転移動等)ができず、作業工程に影響を及ぼす虞がある。かかる場合には、無人搬送車100の表示装置(図示しない)へエラー出力を行い(S36)、周囲の作業員に注意喚起を促した上で、無人搬送車1を停止させる(S37)。
一方、コードメモリ52dの値が1000mm以下の場合は(S35:No)、まだスタートコードS及びエンドコードEを読み取っておらず、バーコード情報を読み取っている最中であると判断されるので、前回S38の処理が実行された時刻と現在時刻との時間差と、速度センサ8から取得した走行速度とを乗じた値、即ち前回のS38の処理実行後からの走行距離を、コードメモリ52dに加算し(S38)、S31~S37の処理をスキップする。これにより、バーコード情報を読み取った距離が更新される。
また、S32の処理において、S31の処理で取得したITFコードと一致する、コード復号テーブル51bのITFコード51b1の値が存在しなかった場合は(S32:No)、コード復号テーブル51bに含まれない異常なITFコードを取得したと判断される。かかる場合に、異常なITFコードを処理すると、不正な動作コマンド等が実行されてしまい、無人搬送車100が誤動作、誤走もしくは逸走をする虞がある。従って、かかる場合には、無人搬送車100の表示装置(図示しない)へエラー出力を行い(S36)、周囲の作業員に注意喚起を促した上で、無人搬送車1を停止させる(S37)。
S34,S38の処理の後、コード解析処理を終了し、図6のメイン処理に戻る。S24のコード解析処理の後は、S16の処理を行う。
以上説明した通り、第2実施形態の無人搬送車100によれば、磁気ガイドGは、磁気テープNa又はNbと磁気テープSa又はSbとを交互に並べて構成される。その磁気ガイドGには、ITF規格によって表されるバーコード情報が組み込まれる。よって、N極及びS極センサ6,7によって、磁気テープNa又はNbと、磁気テープSa又はSbとを交互に検知できなくなった場合には、エラー出力を行い、無人搬送車1を停止させることで、無人搬送車1の誤走や逸走を未然に防ぐことができる。
また、N極又はS極センサ6,7によって、無人搬送車100の走行中に検知された、磁気テープNa,Nb,Sa,Sbに該当するコード記号が、取得コードメモリ52eに追加される。そして、取得コードメモリ52eの値から、データコードDに該当するITFコードを取得し、そのITFコードと、コード復号テーブル51bのITFコード51b1の値とが一致すると、復号データ51b2の値に応じたSTの位置や、動作コマンドによる処理が行われる。これにより、磁気テープNa,Nb,Sa,Sbを、単に無人搬送車100に対する走行路のガイドとして用いるだけでなく、無人搬送車100における走行制御の指示部材としても併用できる。
また、取得コードメモリ52eの値に、スタートコードS及びエンドコードEが存在しない場合や、取得コードメモリ52eの値における、データコードDに該当するITFコードと、一致するコード復号テーブル51bのITFコード51b1の値が存在しない場合は、異常なバーコード情報やデータコードDを取得したと判断されるので、エラー出力を行い、無人搬送車100の走行が停止される。これにより、無人搬送車100は、異常なバーコード情報やデータコードDによって動作しないので、不正な動作コマンド等の実行による、無人搬送車100の誤動作、誤走、もしくは逸走を未然に防止できる。
加えて、無人搬送車100に、STの位置情報や動作コマンドの情報を取得するためのIDタグセンサ等が不要となり、また、無人搬送車100の走行路にも、これらの情報を発信するためのIDタグ等も不要となる。従って、無人搬送車100の製造コストの低減のみならず、走行路を含めた、無人搬送車100のシステム全体のコストも低減することができる。
以上、実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上述した実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変更が可能であることは容易に推察できるものである。
上記実施形態では、搬送車の例として、無人搬送車1,100を用いて説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、例えば本発明をユニットキャリアなどに適用しても良い。
上記実施形態では、無人搬送車1,100にN極センサ6とS極センサ7との2つの磁気ガイド検知センサが設けられ、磁気ガイドGを検知する構成とした。しかし、必ずしもこれに限られるものではなく、磁気ガイドGが発するN極の磁気と、S極の磁気とを区別して検知する1の磁気ガイド検知センサが設けられ、その磁気ガイド検知センサによって磁気ガイドGのN極及びS極の磁気をそれぞれ検知する構成としても良い。
上記実施形態では、N極センサ6が車体2の長手方向における両端側にそれぞれ設けられ、S極センサ7がそれぞれのN極センサ6よりも内側にそれぞれ設けられる構成とした。しかし、必ずしもこれに限られるものではなく、S極センサ7が車体2の長手方向における両端側に設けられ、N極センサ6がその内側に設けられる構成としても良い。
上記実施形態では、磁気ガイドGは無人搬送車1,100にN極の磁気を発する磁気テープN,Na,Nbと、S極の磁気を発するS極の磁気テープS,Sa,Sbとを走行路に沿って交互に並べる構成とした。しかし、必ずしもこれに限られるものではなく、N極又はS極のいずれかの磁気テープと、走行路とは異なる反射率や色を持つマーカとを走行路に沿って交互に並べ、無人搬送車1,100には、そのマーカを検知するセンサが設けられる構成とし、N極又はS極センサ6,7とマーカを検知するセンサとから検知された、N極又はS極の距離とマーカの距離とから、N極又はS極センサ6,7とマーカを検知するセンサとの状態や、磁気テープとマーカとの状態を判断すれば良い。
また、この場合、上記第2実施形態における無人搬送車100では、N極又はS極のいずれかの磁気テープの長さと、マーカの長さとに応じてコード記号を設定し、ITF規格に基づいてこれらを配列する。そして、検知されたN極又はS極の距離とマーカの距離とから、該当するコード記号を取得して取得コードメモリ52eに追加し、S24のコード解析処理にて取得コードメモリ52eの値を解析すれば良い。なお、マーカを検知するセンサとしては、走行路とマーカとを識別できるカメラや、赤外線センサ等が例示される。
1,100 無人搬送車(搬送車)
6 N極磁気ガイド検知センサ(第1ガイドセンサ)
7 S極磁気ガイド検知センサ(第2ガイドセンサ)
N 磁気テープ(第1ガイド)
Na 磁気テープ(第1ガイドの短ガイド)
Nb 磁気テープ(第1ガイドの長ガイド)
S 磁気テープ(第2ガイド)
Sa 磁気テープ(第2ガイドの短ガイド)
Sb 磁気テープ(第2ガイドの長ガイド)
S8,S14 判断手段
S15 操舵制御手段
S16 走行制御手段
S31 読取手段
S30,S32 第2判断手段

Claims (4)

  1. 1ガイドとその第1ガイドとは種類の異なる第2ガイドとが交互かつ連続して配設された走行路を、前記第1及び第2ガイドに沿って走行する搬送車において、
    前記走行路に設けられた第1ガイドを検知可能な第1ガイドセンサと、
    前記走行路に設けられた第2ガイドを検知可能な第2ガイドセンサと、
    前記搬送車が前記第1及び第2ガイドに沿って走行するように、前記第1及び第2ガイドセンサによる検知結果に基づいて前記搬送車の操舵を制御する操舵制御手段と、
    前記第1及び第2ガイドセンサによって前記第1及び第2ガイドを交互かつ連続して検知できない場合に異常と判断する判断手段とを備え、
    前記第1及び第2ガイドは、それぞれ長さの異なる長ガイドと短ガイドとを少なくとも有しており、
    前記走行路には前記第1ガイドの長又は短ガイドと前記第2ガイドの長又は短ガイドとが所定の規則に基づいて交互かつ連続して配設されることにより、前記走行路に前記第1ガイドの長又は短ガイドと前記第2ガイドの長又は短ガイドとを、太バー又は細バーと太スペース又は細スペースとに対応させたバーコード情報を含んで設けられており、
    前記第1及び第2ガイドセンサによる検知結果に基づいて、前記第1及び第2ガイドにより形成されるバーコード情報を読み取る読取手段と、
    その読取手段による読み取り結果に応じて前記搬送車の走行を制御する走行制御手段とを備えていることを特徴とする搬送車。
  2. 前記走行路に前記第1及び第2ガイドにより形成されるバーコード情報は、データの開始を意味するスタートコードと、データの一部又は全部を構成するデータコードと、データの終了を意味するエンドコードとを有して構成され、
    前記読取手段により前記バーコード情報を読み取れない場合または前記読取手段により読み取られたバーコード情報が前記スタートコード、データコード、エンドコードのいずれでもない場合に異常と判断する第2判断手段を備えていることを特徴とする請求項記載の搬送車。
  3. 前記走行路に前記第1及び第2ガイドにより形成されるバーコード情報は、データの開始を意味するスタートコードと、データの一部又は全部を構成するデータコードと、データの終了を意味するエンドコードとを有して構成され、
    前記走行制御手段は、前記読取手段により前記スタートコードとエンドコードとが読み取られた場合に、そのスタートコードとエンドコードとの間で読み取られたデータコードに基づいて前記搬送車の走行を制御するものであることを特徴とする請求項又はに記載の搬送車。
  4. 前記第1又は第2ガイドセンサによって前記第1又は第2ガイドを第1所定長以上検知し続けた場合または前記第1及び第2ガイドセンサによって前記第1及び第2ガイドを第2所定長以上検知できない場合に、前記判断手段は前記第1及び第2ガイドを交互かつ連続して検知できないとして異常と判断するものであることを特徴とする請求項1からのいずれかに記載の搬送車。

JP2017023792A 2017-02-13 2017-02-13 搬送車 Active JP7002844B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017023792A JP7002844B2 (ja) 2017-02-13 2017-02-13 搬送車

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017023792A JP7002844B2 (ja) 2017-02-13 2017-02-13 搬送車

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018132791A JP2018132791A (ja) 2018-08-23
JP7002844B2 true JP7002844B2 (ja) 2022-01-20

Family

ID=63248865

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017023792A Active JP7002844B2 (ja) 2017-02-13 2017-02-13 搬送車

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7002844B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7445139B2 (ja) * 2018-12-28 2024-03-07 愛知製鋼株式会社 磁気マーカシステム
EP4194610A1 (en) * 2020-08-08 2023-06-14 Aichi Steel Corporation Work method and work system

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003515116A (ja) 1999-11-17 2003-04-22 スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー 距離検出システム

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01200416A (ja) * 1988-02-05 1989-08-11 Shinko Electric Co Ltd 無人車の誘導方法
JPH04112213A (ja) * 1990-08-31 1992-04-14 Makome Kenkyusho:Kk 磁気誘導装置
JPH0716202U (ja) * 1993-08-20 1995-03-17 株式会社明電舎 無人搬送車
JPH07306716A (ja) * 1994-05-10 1995-11-21 Mazda Motor Corp 移動体の走行制御方法及びその走行制御装置
JPH08263136A (ja) * 1995-03-18 1996-10-11 Mazda Motor Corp 自動誘導車両の制御装置

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003515116A (ja) 1999-11-17 2003-04-22 スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー 距離検出システム

Also Published As

Publication number Publication date
JP2018132791A (ja) 2018-08-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA1228142A (en) System for automatically controlling movement of unmanned vehicle and method therefor
JP7002844B2 (ja) 搬送車
EP1577188B1 (en) Moving body system
CN108780317B (zh) 自动搬运车
JP5182236B2 (ja) 無人搬送車の走行制御装置
US20150285644A1 (en) Automated Guided Vehicle, System Comprising A Computer And An Automated Guided Vehicle, Method Of Planning A Virtual Track, And Method Of Operating An Automated Guided Vehicle
KR19990077651A (ko) 자동안내차량을위한안내시스템
TWI624743B (zh) 自動行駛車輛及包含其之自動行駛系統
CN102880177A (zh) 自动行驶车以及自动行驶系统
JP2014137710A (ja) 無人搬送車の制御方法
CN111433069A (zh) 移动机器人的控制装置和移动机器人系统
JP6771999B2 (ja) 自動走行装置及び自動走行システム
JP2001005525A (ja) 無人搬送システム
JP5611744B2 (ja) 無人搬送車
JP3349831B2 (ja) 無人搬送車の制御装置
JP6755751B2 (ja) 自動走行システム
JP2011043947A (ja) 簡易無人搬送システム
JP2018106523A (ja) 搬送車
JP4386356B2 (ja) 無人搬送システム
JP4978157B2 (ja) 無人搬送車の交差点分岐制御方法およびその装置
JPH0844430A (ja) 無人搬送車の制御装置
JPH10207539A (ja) 無人搬送車の制御装置
JP2834826B2 (ja) 走行ロボット装置
JPH08263136A (ja) 自動誘導車両の制御装置
JP5334146B2 (ja) 無人搬送システム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20191212

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20201028

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20201104

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20201222

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210518

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210630

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20211207

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20211228

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7002844

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150