JP6999394B2 - 漆系塗料及び漆塗装材 - Google Patents

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本発明は、漆系塗料及び漆塗装材に関する。
漆は古くから利用されてきた植物由来の天然塗料であり、その乾燥塗膜は粒子構造を有している。漆の木から得られる樹液を利用した漆工芸品の製造は、まさに日本を代表する文化芸術であり、伝統工芸である。
一方、最近、生活様式の変化に伴い、生活用品や家具・内装材の塗装には合成樹脂塗料が多用されている。また、その影響によるシックハウス症候群や有機溶媒によるVOC(揮発性有機化合物)やホルムアルデヒドが社会的な問題になっている。
これに対し、漆は天然塗料であり、ホルムアルデヒドを含まない塗料であり、環境に優しい。天然の漆液(うるし)は油中水滴型のエマルションであり、ウルシオール(脂質成分)、ゴム質(多糖)、含窒素物(糖蛋白)、ラッカーゼ(酵素)及び水で構成されている。漆液の化学については、多くの報告がある。
そして、漆塗料の一層の性能向上と幅広い利用が望まれており、漆系塗料の油中水滴型エマルションをコントロールすることで、光沢、耐久性に優れた漆塗膜を与える技術が開示されている(特許文献1)。
特開2007-9023号公報
しかしながら、漆系塗料のさらなる普及を図るには、光沢及び強度をより一層向上させる必要がある。
そこで、本発明は、光沢及び強度に優れ、更に耐光性にも優れた漆系塗料及び漆塗装材を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明の漆系塗料は、セルロースナノファイバー及び漆が含有され、前記セルロースナノファイバーが、該セルロースナノファイバーの絶乾重量に対して、カルボキシル基の量が0.6mmol/g~2.0mmol/gである酸化セルロースナノファイバーであることを特徴とする。
本発明の漆塗装材は、前記漆系塗料が基材の表面に塗装されてなり、該漆塗装材の表面のJIS-P8142に従う75°光沢度が90%以上であることを特徴とする
前記基材が木材、ガラス、又は紙からなることが好ましい。

本発明によれば、光沢及び強度に優れ、更に耐光性にも優れた漆系塗料及び漆塗装材が得られる。
試験片の強度(曲げ強度)の測定方法を示す図である。 各実施例及び比較例の強度を示す図である。
本発明の実施形態に係る漆系塗料は、セルロースナノファイバー及び漆が含有されてなる。
セルロースナノファイバー及び漆の全固形物量に対して、セルロースナノファイバーの含有量(固形物)が1~20質量%であると、塗膜に十分な光沢、強度、耐光性を付与することができるので好ましい。なお、耐光性はセルロースナノファイバーの含有量(固形物)が2~12質量%、好ましくは3~7質量%とすることで大きく向上する。
上記含有量が1質量%未満であると、塗膜の光沢や強度が向上しないことがある。上記含有量が20質量%を超えると、漆特有の光沢感が低下することがある。なお、強度としては、曲げ強度、引張り強度、表面強度等が向上する。
また、本発明の漆系塗料には、所望の効果を阻害しない範囲で、公知の種々の添加剤を添加することができる。
<漆>
本発明において、漆とは、ウルシ科のウルシノキやブラックツリーから採取した樹液を加工した、ウルシオールを主成分とする天然樹脂であり、原料となる生漆液には、日本国産生漆液、外国産生漆液を使用できる。外国産には、中国産、ベトナム産、及びミャンマー産等が含まれるまた、その種類は特に限定されるものではなく、生漆、精製漆を例示できる。
生漆とは、荒味漆を濾過して得られる漆である。また、精製漆とは、生漆に「なやし」、「くろめ」という処理を施した漆である。生漆は、通常20~30重量%の水分を含み、またエマルションのサイズも大きいために、そのままでは流展性が乏しく、仮に塗装しても光沢がなく平滑でない塗膜を与えるに過ぎない。生漆を木製の底の浅い容器に入れて擦り込むと、複合成分が均一に分散され、エマルションの微粒子化が達成できる。この処理を「ナヤシ」ともいう。
さらに均一分散と同時に輻射線で加熱して、過剰な水分を除去することにより、流展性を付与することも広く行われる。この処理を「クロメ」とも称する。クロメ処理により得られる脱水精製漆をクロメ漆という。クロメは、漆液中のラッカーゼ酵素が失活しないように、温度を45℃以下に保って行われる。脱水の程度も、ラッカーゼ酵素が失活しないように、約3~5%の水分を残すように行われる。
脱水精製した漆は、そのまま透漆(すきうるし)として使用することが好ましい。脱水精製した漆に、鉄粉又は水酸化鉄で黒く着色した後固形分を除いた黒漆として使用することもできる。透漆又は黒漆のいずれもそのまま無油漆(「すぐろめ漆」ともいう。)として使用できる他に、又、アマニ油や荏油(重合荏油やロジン変性重合亜麻仁油を含む。)などの乾性油を加えた有油漆としても使用することができる。無油透漆には、梨地漆、木地蝋漆(きじろううるし)、箔下漆、中塗漆、艶消漆、及び釦漆(いつかけうるし)が含まれるが、箔下漆が好ましく用いられる。有油透漆としては、春慶漆、朱合漆(しゅあいうるし)、中花漆、並花漆、塗立漆(ぬりたてうるし)、及び留漆が含まれるが、朱合漆を好ましく使用することができる。
精製漆は、品質に合わせて油分や鉄分等の添加剤が加えられ、例えば、鉄分を加えた黒漆、鉄分を加えない透漆がある。さらに、精製漆には有油系と無油系の二つの系統に分類され、有油系は発色・つやが良く加飾や上塗り、無油系は研磨に用いられることが多い。
本発明において、漆のエマルジョンサイズ(水滴粒径)は特に限定されるものではなく、必要に応じて調整することが可能である。
<セルロースナノファイバー>
本発明において、セルロースナノファイバー(CNF)は、繊維幅が4~500nm程度、アスペクト比が50以上の微細繊維であり、カルボキシル化したセルロースなどを解繊することですることによって得ることができる。
(セルロース原料)
本発明において、セルロースナノファイバーのセルロース原料としては、植物(例えば、木材、竹、麻、ジュート、ケナフ、農地残廃物、布、パルプ(針葉樹未漂白クラフトパルプ(NUKP)、針葉樹漂白クラフトパルプ(NBKP)、広葉樹未漂白クラフトパルプ(LUKP)、広葉樹漂白クラフトパルプ(LBKP)、針葉樹未漂白サルファイトパルプ(NUSP)、針葉樹漂白サルファイトパルプ(NBSP)サーモメカニカルパルプ(TMP)、再生パルプ、古紙等)、動物(例えばホヤ類)、藻類、微生物(例えば酢酸菌(アセトバクター))、微生物産生物等を起源とするものが知られており、本発明ではそのいずれも使用できる。好ましくは植物又は微生物由来のセルロース繊維であり、より好ましくは植物由来のセルロース繊維である。
(カルボキシル化)
本発明において、セルロース原料のカルボキシル化(酸化)は公知の方法を用いて行うことができ、特に限定されるものではないが、セルロースナノファイバーの絶乾重量に対して、カルボキシル基の量が好ましくは0.6mmol/g~2.0mmol/g、より好ましくは1.2mmol/g~1.8mmol/gになるように調整する。
その一例として、セルロースをN-オキシル化合物と、臭化物及び/又はヨウ化物の存在下で酸化剤を用いて水中で酸化することにより、得ることができる。この酸化反応により、セルロース表面のグルコピラノース環のC6位の一級水酸基が選択的に酸化され、表面にアルデヒド基と、カルボキシル基またはカルボキシレート基を有するセルロース系ファイバーを得ることができる。反応時のセルロースの濃度は特に限定されないが、5質量%以下が好ましい。
N-オキシル化合物とは、ニトロキシラジカルを発生しうる化合物をいう。N-オキシル化合物としては、目的の酸化反応を促進する化合物であれば、いずれの化合物も使用できる。
N-オキシル化合物の使用量は、原料となるセルロースを酸化できる触媒量であれば特に制限されない。例えば、絶乾1gのセルロースに対して、0.01~10mmolが好ましく、0.01~1mmolがより好ましく、0.05~0.5mmolがさらに好ましい。また、反応系に対し0.1~4mmol/L程度がよい。
臭化物とは臭素を含む化合物であり、その例には、水中で解離してイオン化可能な臭化アルカリ金属が含まれる。また、ヨウ化物とはヨウ素を含む化合物であり、その例には、ヨウ化アルカリ金属が含まれる。臭化物またはヨウ化物の使用量は、酸化反応を促進できる範囲で選択できる。臭化物およびヨウ化物の合計量は、例えば、絶乾1gのセルロースに対して、0.1~100mmolが好ましく、0.1~10mmolがより好ましく、0.5~5mmolがさらに好ましい。
酸化剤としては、公知のものを使用でき、例えば、ハロゲン、次亜ハロゲン酸、亜ハロゲン酸、過ハロゲン酸またはそれらの塩、ハロゲン酸化物、過酸化物などを使用できる。中でも、安価で環境負荷の少ない次亜塩素酸ナトリウムは好ましい。酸化剤の適切な使用量は、例えば、絶乾1gのセルロースに対して、0.5~500mmolが好ましく、0.5~50mmolがより好ましく、1~25mmolがさらに好ましく、3~10mmolが最も好ましい。また、例えば、N-オキシル化合物1molに対して1~40molが好ましい。
セルロースの酸化工程は、比較的温和な条件であっても反応を効率よく進行させられる。よって、反応温度は4~40℃が好ましく、また15~30℃程度の室温であってもよい。反応の進行に伴ってセルロース中にカルボキシル基が生成するため、反応液のpHの低下が認められる。酸化反応を効率よく進行させるためには、水酸化ナトリウム水溶液などのアルカリ性溶液を添加して、反応液のpHを8~12、好ましくは10~11程度に維持することが好ましい。反応媒体は、取扱い性の容易さや、副反応が生じにくいこと等から、水が好ましい。
酸化反応における反応時間は、酸化の進行の程度に従って適宜設定することができ、通常は0.5~6時間、例えば、0.5~4時間程度である。
また、酸化反応は、2段階に分けて実施してもよい。例えば、1段目の反応終了後に濾別して得られた酸化セルロースを、再度、同一または異なる反応条件で酸化させることにより、1段目の反応で副生する食塩による反応阻害を受けることなく、効率よく酸化させることができる。
セルロースナノファイバーのカルボキシル基、カルボキシレート基、アルデヒド基の量は、上記した酸化剤の添加量、反応時間をコントロールすることで調整することができる。
(解繊)
本発明において、カルボキシル化されたセルロースを解繊する装置は特に限定されないが、高速回転式、コロイドミル式、高圧式、ロールミル式、超音波式などの装置を用いて上記水分散体に強力なせん断力を印加することが好ましい。特に、効率よく解繊するには、上記水分散体に50MPa以上の圧力を印加し、かつ強力なせん断力を印加できる湿式の高圧または超高圧ホモジナイザを用いることが好ましい。
上記圧力は、より好ましくは100MPa以上であり、さらに好ましくは140MPa以上である。また、高圧ホモジナイザでの解繊・分散処理に先立って、必要に応じて、高速せん断ミキサーなどの公知の混合、攪拌、乳化、分散装置を用いて、上記のCNFに予備処理を施すことも可能である。
<漆塗装材>
本発明の実施形態に係る漆塗装材は、上述の漆系塗料が基材の表面に塗装されてなる。基材としては、木材、ガラス、紙、金属、合成樹脂等特に限定されないが、木材、ガラス、又は紙が好ましい。
木材としては、天然材及び合板のいずれも使用できる。漆塗装材の塗布の方法は特に限定されず、従来行われている通常の方法が使用できる。高級木製品への漆塗りに本発明の漆系塗料を使用すると特にその効果が顕著である。これらの木製品としては、紫檀板、黒檀板、ケヤキ材、唐木、ヒノキ材等が例示できる。塗装品への応用の例としてわが国伝統の調度品、工芸品、美術品が含まれ、応用例には、各種の仏具も対象とすることができる。
以下、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<セルロースナノファイバー(CNF)の製造>
針葉樹由来の漂白済み未叩解クラフトパルプ(白色度85%)500g(絶乾)を、TEMPO(Sigma Aldrich社)780mgと臭化ナトリウム75.5gを溶解した水溶液500mlに加え、パルプが均一に分散するまで撹拌した。反応系に次亜塩素酸ナトリウム水溶液を6.0mmol/gになるように添加し、酸化反応を開始した。
反応中は系内のpHが低下するが、3M水酸化ナトリウム水溶液を逐次添加し、pH10に調整した。次亜塩素酸ナトリウムを消費し、系内のpHが変化しなくなった時点で反応を終了した。反応後の混合物をガラスフィルターで濾過してパルプ分離し、パルプを十分に水洗することで酸化されたパルプ(カルボキシル化セルロース)を得た。この時のパルプ収率は90%であり、酸化反応に要した時間は90分、カルボキシル基量は1.6mmol/gであった。
上記の工程で得られた酸化パルプを水で1.0%(w/v)に調整し、超高圧ホモジナイザー(20℃、150Mpa)で3回処理して、セルロースナノファイバー分散液を得た。得られた繊維は、平均繊維径が40nm、アスペクト比が150であった。
<漆系塗料1>
精製漆(素グロメ漆)と、上記CNFを混練して漆系塗料を調整した。なお、CNFの混合量は、精製漆及びCNFの全固形分に対して、8質量%とした。
<漆系塗料2>
精製漆(素グロメ漆)のみを用いて塗料とした。
<漆系塗料3>
CNFの混合量を、精製漆及びCNFの全固形分に対して、1質量%とした以外は、漆系塗料1と同様にして漆系塗料を調整した。
<漆系塗料4>
CNFの混合量を、精製漆及びCNFの全固形分に対して、5質量%とした以外は、漆系塗料1と同様にして漆系塗料を調整した。
<漆系塗料5>
CNFの混合量を、精製漆及びCNFの全固形分に対して、10質量%とした以外は、漆系塗料1と同様にして漆系塗料を調整した。
<漆系塗料6>
CNFの混合量を、精製漆及びCNFの全固形分に対して、15質量%とした以外は、漆系塗料1と同様にして漆系塗料を調整した。
<実施例1>
生漆で木地固めを行った基材(材質:木、幅:15mm、長さ:128mm、厚さ:200μm)の両面に、漆系塗料1を乾燥(酸化重合)後の厚さが75μmになるように、3回に分けて刷毛で塗布後、乾燥(温度:室温、湿度:70~75%RH、期間:30日間)し、試験片を得た。
<実施例2>
漆系塗料1を乾燥(酸化重合)後の厚さが33±2μmになるように塗布した以外は、実施例1と同様にして試験片を得た。
<実施例3>
漆系塗料3を用いた以外は、実施例1と同様にして試験片を得た。
<実施例4>
ポリスチレン板(大きさ:10×10cm)の片面に、漆系塗料4を塗布した以外は、実施例1と同様にして試験片を得た。
<実施例5>
漆系塗料4の代わりに、漆系塗料5を用いた以外は、実施例4と同様にして試験片を得た。
<実施例6>
漆系塗料4の代わりに、漆系塗料6を用いた以外は、実施例4と同様にして試験片を得た。
(比較例1)
漆系塗料1の代わりに、漆系塗料2を用いた以外は、実施例1と同様にして試験片を得た。
(比較例2)
基材を木地固めしたがその後に塗料を塗らなかったこと以外は、実施例1と同様にして試験片を得た。
(比較例3)
漆系塗料1の代わりに、漆系塗料2を用いた以外は、実施例2と同様にして試験片を得た。
(比較例4)
基材を木地固めしたがその後に塗料を塗らなかったこと以外は、実施例2と同様にして試験片を得た。
(比較例5)
漆系塗料3の代わりに、漆系塗料2を用いた以外は、実施例3と同様にして試験片を得た。
(比較例6)
漆系塗料4の代わりに、漆系塗料2を用いた以外は、実施例4と同様にして試験片を得た。
<評価1>
<強度(曲げ強度)>
試験片の強度(曲げ強度)を、図1に示すようにして測定した。まず、試験片の長手方向の両端が対向して上下に位置するようにU字形に曲げ、下側の部位を台上に載置する。そして、上側の部位が水平になるようにして上側から荷重を加えていき、試験片の上下の水平部の間隔がε(mm)となるのに必要な応力σ(gf)を測定した。
<光沢度>
JIS-P8142に従い、試験片の塗装面の75°光沢を測定し、下記の基準で評価した。測定は試験片の両面の平均値とした。
◎:90%以上
○:75%以上90%未満
△:50%以上75%未満
×:50%未満
得られた結果を表1及び図2に示す。
Figure 0006999394000001
表1及び図2から明らかなように、セルロースナノファイバー及び漆が含有された漆系塗料を基材の表面に塗装した実施例1の場合、光沢及び強度に優れていた。
一方、セルロースナノファイバーを含有しない漆系塗料を基材の表面に塗装した比較例1の場合、光沢及び強度が劣った。
塗料を塗らなかった比較例2の場合、光沢及び強度が最も劣った。
<評価2>
<破断強度及び破断伸び>
試験片の破断強度及び破断伸びを、JIS-P8113に従って引張試験して測定した。得られた結果を表2に示す。なお、引張方向は、試験片の長手方向とした。
Figure 0006999394000002
<評価3>
<引っかき硬度>
試験片の強度(ひっかき硬度)を、JIS- K 5600-5-4に従い、測定した。得られた結果を表3に示す。
Figure 0006999394000003
<評価4>
<耐光性>
試験片を室内のガラスに1年間貼り付け、貼り付け前後の光沢度をJIS- Z 8741に従って測定した。得られた結果を表4に示す。
なお、表4の残存率(%)は、{(1年間貼り付け後の光沢度)/(貼り付け前の光沢度)}×100で算出した。
Figure 0006999394000004
1 試験片

Claims (3)

  1. セルロースナノファイバー及び漆が含有され
    前記セルロースナノファイバーが、該セルロースナノファイバーの絶乾重量に対して、カルボキシル基の量が0.6mmol/g~2.0mmol/gである酸化セルロースナノファイバーであることを特徴とする漆系塗料。
  2. 請求項1に記載の漆系塗料が基材の表面に塗装されてなる漆塗装材であって、
    該漆塗装材の表面のJIS-P8142に従う75°光沢度が90%以上であることを特徴とする漆塗装材。
  3. 前記基材が木材、ガラス、又は紙からなる請求項2記載の漆塗装材。
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