JP6997499B2 - 建造物補強用繊維シート - Google Patents
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前記繊維シートのたて糸および/またはよこ糸として、
水分率15~200重量%に調整されたポリパラフェニレンテレフタルアミド繊維骨格内に、硬化性エポキシ化合物および必要に応じて硬化剤を、浸透・含浸させてなるポリパラフェニレンテレフタルアミド繊維複合体
を用いたことを特徴とする建造物補強用繊維シート。
(2)上記(1)記載の水分率15~200重量%に調整されたポリパラフェニレンテレフタルアミド繊維骨格内に、
更に下記一般式(I)で表される相溶化剤を、前記硬化性エポキシ化合物との合計量として0.1重量%以上10.0重量%以下、浸透・含浸させてなるポリパラフェニレンテレフタルアミド繊維複合体
を用いたことを特徴とする建造物補強用繊維シート。
(3)硬化性エポキシ化合物が、脂肪族エポキシ化合物、芳香環を有するエポキシ化合物から選ばれる1種類または、2種類以上の混合物である、上記(1)または(2)に記載の建造物補強用繊維シート。
(4)硬化性エポキシ化合物が、グリセロールジグリシジルエーテル、グリセロールトリグリシジルエーテル、ソルビトールポリグリシジルエーテル、ポリグリセロールポリグリシジルエーテルから選ばれる1種類または、2種類以上の混合物である、上記(1)または(2)に記載の建造物補強用繊維シート。
(5)上記(1)~(4)のいずれかに記載のポリパラフェニレンテレフタルアミド繊維複合体と、引張強さが16cN/dtex以上の高強度繊維との交編編物または交織織物であることを特徴とする建造物補強用繊維シート。
(6)上記(1)~(4)のいずれかに記載のポリパラフェニレンテレフタルアミド繊維複合体の織編物における比率(質量比)が30質量%以上である、上記(5)に記載の建造物補強用繊維シート。
(7)高強度繊維がパラ系アラミド繊維、高分子量ポリエチレン繊維、ポリアリレート繊維、PBO(ポリベンゾビスオキサゾール)繊維、炭素繊維およびガラス繊維から選ばれる少なくとも1種である、上記(5)または(6)に記載の建造物補強用繊維シート。
(8)下記式(II)で示す織編物カバーファクター(CF)が900~2300である、上記(1)~(7)のいずれかに記載の建造物補強用繊維シート。
CF:織編物カバーファクター
Dw:たて糸繊度(dtex)
Df:よこ糸繊度(dtex)
Nw:たて糸密度(本/cm)
Nf:よこ糸密度(本/cm)
先ず、水分率が15~200重量%の範囲内にあるPPTA繊維に、硬化性エポキシ化合物、硬化性エポキシ化合物と硬化剤、硬化性エポキシ化合物と相溶化剤、又は、硬化性エポキシ化合物と相溶化剤と硬化剤を付与し、PPTA繊維骨格内にこれらの薬剤を浸透・含浸させる。
次の方法により試験片を調製し、JIS K 7073「炭素繊維強化プラスチックの試験方法」に準拠して測定した。測定値は、繊維シート幅1mの引張強さに換算し、繊維シートの耐力とした。
(試験片の調製)
住友ゴム工業(株)製のグリップボンドGB-35(エポキシ系樹脂)を、主剤と硬化剤を仕様書に従って混合し、離型フィルムの上に繊維シート目付量と同重量の樹脂を下塗りし、その上に繊維シートを貼り付けて繊維シートに樹脂を含浸させた後、繊維シートの目付の4割の樹脂で上塗りして樹脂含浸試験片を作製する。室温で5日間放置し、樹脂の硬化を確認した後、離型フィルムより樹脂含浸した繊維シートを取出す。これを幅12.5mm、長さ200mmの試験片にカットし、つかみ間隔100mmで引っ張り試験する。
住友ゴム工業(株)製のグリップボンドGB-35(エポキシ系樹脂)を、主剤と硬化剤を仕様書に従って混合し、離型フィルムの上に繊維シート目付量の1.4倍の重量の樹脂を下塗りし、その上に20×20cmの繊維シートをのせ、幅10cmの金属ローラを用い、2kgの荷重下で3回往復させた後、放置する。樹脂は、繊維シート下側から表面に向かって浸み出し、シート表面が濡れたようになる。5分後にシート表面への樹脂含浸を観察し、以下の基準で判定する。
○;シート表面への樹脂の浸み出しがシート表面の90%以上。
×:シート表面への樹脂の浸み出しがシート表面の90%未満。
PPTA(分子量約20,000)1kgを4kgの濃硫酸に溶解し、直径0.1mmのホールを1,000個有する口金からせん断速度30,000sec-1となるよう吐出し、4℃の水中に紡糸した後、10%の水酸化ナトリウム水溶液で、10℃×15秒の条件で中和処理し、その後、110℃×15秒間熱処理をして、水分率35%の乾燥前のPPTA繊維(水分率0%換算のとき総繊度1,670dtex)を調製した。
パラ系アラミド繊維糸条(東レ・デュポン社製、商品名:Kevlar(登録商標)、単繊維繊度1.67dtex、フィラメント数1,000、引張強さ20.3cN/dtex)を2本引き揃えたものを用い、実施例1と同様の方法で織物組織2/2綾織り(4×4)を製織した。
たて糸に実施例1で製造したPPTA繊維複合体の糸条を用い、よこ糸に比較例1のパラ系アラミド繊維糸条を用いて、2/2綾織り(4×4)を製織した。
Claims (8)
- 織編物からなる補強用繊維シートであって、
前記繊維シートのたて糸および/またはよこ糸として、
水分率15~200重量%に調整されたポリパラフェニレンテレフタルアミド繊維骨格内に、硬化性エポキシ化合物および必要に応じて硬化剤を、浸透・含浸させてなるポリパラフェニレンテレフタルアミド繊維複合体
を用いたことを特徴とする建造物補強用繊維シート。 - 請求項1記載の水分率15~200重量%に調整されたポリパラフェニレンテレフタルアミド繊維骨格内に、
更に下記一般式(I)で表される相溶化剤を、前記硬化性エポキシ化合物との合計量として0.1重量%以上10.0重量%以下、浸透・含浸させてなるポリパラフェニレンテレフタルアミド繊維複合体
を用いたことを特徴とする建造物補強用繊維シート。
- 硬化性エポキシ化合物が、脂肪族エポキシ化合物、芳香環を有するエポキシ化合物から選ばれる1種類または、2種類以上の混合物である、請求項1または2に記載の建造物補強用繊維シート。
- 硬化性エポキシ化合物が、グリセロールジグリシジルエーテル、グリセロールトリグリシジルエーテル、ソルビトールポリグリシジルエーテル、ポリグリセロールポリグリシジルエーテルから選ばれる1種類または、2種類以上の混合物である、請求項1または2に記載の建造物補強用繊維シート。
- 請求項1~4のいずれかに記載のポリパラフェニレンテレフタルアミド繊維複合体と、引張強さが16cN/dtex以上の高強度繊維との交編編物または交織織物であることを特徴とする建造物補強用繊維シート。
- 請求項1~4のいずれかに記載のポリパラフェニレンテレフタルアミド繊維複合体の織編物における比率(質量比)が30質量%以上である、請求項5に記載の建造物補強用繊維シート。
- 高強度繊維がパラ系アラミド繊維、高分子量ポリエチレン繊維、ポリアリレート繊維、PBO(ポリベンゾビスオキサゾール)繊維、炭素繊維およびガラス繊維から選ばれる少なくとも1種である、請求項5または6に記載の建造物補強用繊維シート。
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