以下、添付図面を参照しながら本発明に係る好適な実施形態を説明する。なお、図面において各部の寸法または縮尺は実際と適宜に異なり、理解を容易にするために模式的に示す部分もある。また、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの形態に限られない。
1.電気光学装置
1A.第1実施形態
1A-1.電気光学装置100の基本構成
図1は、第1実施形態に係る電気光学装置100の概略平面図である。図2は、図1中のA-A線断面図である。なお、以下では、説明の便宜上、互いに直交するX軸、Y軸およびZ軸を適宜用いて説明する。また、X軸に沿う一方向をX1方向といい、X1方向とは反対の方向をX2方向という。同様に、Y軸に沿う一方向をY1方向といい、Y1方向とは反対の方向をY2方向という。Z軸に沿う一方向をZ1方向といい、Z1方向とは反対の方向をZ2方向という。
図1および図2に示す電気光学装置100は、アクティブマトリックス駆動方式の透過型の液晶表示装置である。図2に示すように、電気光学装置100は、透光性を有する素子基板200と、透光性を有する対向基板300と、枠状のシール部材400と、液晶層500とを有する。素子基板200は、「第1基板」の一例であり、対向基板300は、「第2基板」の一例であり、液晶層500は、「電気光学層」の一例である。シール部材400は、素子基板200と対向基板300との間に配置される。液晶層500は、素子基板200、対向基板300およびシール部材400によって囲まれる領域内に配置される。ここで、素子基板200、液晶層500および対向基板300は、Z軸に沿って並ぶ。対向基板300が有する後述の第2基体310の表面がX-Y平面に平行である。以下では、+Z軸方向または-Z方向からみることを「平面視」と言う。
本実施形態の電気光学装置100では、光LLが、素子基板200に入射し、液晶層500を透過して対向基板300から出射される。なお、光LLは可視光である。「透光性」とは、可視光に対する透過性を意味し、好ましくは可視光の透過率が50%以上であることをいう。また、図1に示す電気光学装置100は、平面視で四角形状をなすが、電気光学装置100の平面視形状は、これに限定されず、例えば、円形等であってもよい。
素子基板200は、複数の画素電極220が設けられる第1基板である。より具体的には、図2に示すように、素子基板200は、第1基体210と、複数の画素電極220と、第1配向膜230と、を有する。第1基体210は、透光性および絶縁性を有する平板で構成される。画素電極220は、透光性を有しており、例えばITO(Indium Tin Oxide)またはIZO(Indium Zinc Oxide)等の透明導電材料で構成される。第1配向膜230は、素子基板200において最も液晶層500側に位置しており、液晶層500の液晶分子を配向させる。第1配向膜230の構成材料としては、例えばポリイミドおよび酸化ケイ素等が挙げられる。なお、素子基板200の詳細な構成については、後で説明する。
対向基板300は、共通電極の一例である対向電極330が設けられる第2基板である。より具体的には、図2に示すように、対向基板300は、第2基体310と、絶縁層320と、対向電極330と、第2配向膜340と、を有する。第2基体310、絶縁層320、対向電極330および第2配向膜340は、この順に並ぶ。このうち第2配向膜340が最も液晶層500側に位置する。第2基体310は、透光性および絶縁性を有する平板で構成される。第2基体310は、例えば、ガラスまたは石英等で構成される。対向電極330は、例えばITOまたはIZO等の透明導電材料で構成される。また、第2配向膜340は、液晶層500の液晶分子を配向させる。第2配向膜340の構成材料としては、例えばポリイミドおよび酸化ケイ素等が挙げられる。
シール部材400は、例えばエポキシ樹脂等の各種硬化性樹脂を含む接着剤等を用いて形成される枠状の部材である。シール部材400は、素子基板200および対向基板300のそれぞれに対して固着される。シール部材400の周方向での一部には、液晶分子を含む液晶材をシール部材400の内側に注入するための注入口410が形成される。注入口410は、各種樹脂材料を用いて形成される封止材420により封止される。
液晶層500は、複数の画素電極220と対向電極330との間に配置され、電界に応じて光学的特性が変化する電気光学層である。より具体的には、液晶層500は、正または負の誘電異方性を有する液晶分子を含む。液晶層500は、液晶分子が第1配向膜230および第2配向膜340の双方に接するように素子基板200および対向基板300によって挟持される。液晶層500が有する液晶分子の配向は、液晶層500に印加される電圧に応じて変化する。液晶層500は、印加される電圧に応じて光LLを変調させることで階調表示を可能とする。
図1に示すように、素子基板200における対向基板300側の面には、複数の走査線駆動回路110と信号線駆動回路120と、複数の外部端子130とが配置される。外部端子130には、走査線駆動回路110および信号線駆動回路120のそれぞれから引き回される引回し配線140が接続される。
以上の構成の電気光学装置100は、画像を表示する表示領域A10と、表示領域A10を平面視で囲む周辺領域A20と有する。表示領域A10には、行列状に配列される複数の画素Pが設けられる。1つの画素Pに対して1つの画素電極220が配置される。周辺領域A20には、走査線駆動回路110および信号線駆動回路120等が配置される。
1A-2.素子基板200の電気的な構成
図3は、素子基板200の電気的な構成を示す等価回路図である。図3に示すように、素子基板200には、n本の走査線241とm本の信号線242とn本の容量線243とが設けられる。nおよびmはそれぞれ2以上の整数である。n本の走査線241とm本の信号線242との各交差に対応してスイッチング素子であるTFT240が配置される。
n本の走査線241は、それぞれY方向に沿って延びており、X方向に等間隔で並ぶ。走査線241は、対応するTFT240のゲートに電気的に接続される。また、n本の走査線241は、図1に示す走査線駆動回路110に電気的に接続される。n本の走査線241には、走査線駆動回路110から走査信号G1、G2、…、およびGnが線順次で供給される。
図3に示すm本の信号線242は、それぞれX方向に沿って延びており、Y方向に等間隔で並ぶ。信号線242は、対応するTFT240のソースに電気的に接続される。また、m本の信号線242は、図1に示す信号線駆動回路120に電気的に接続される。m本の信号線242には、図1に示す信号線駆動回路120から画像信号S1、S2、…、およびSmが並行に供給される。
図3に示すn本の走査線241とm本の信号線242とは、互いに電気的に絶縁されており、平面視で格子状に配置される。隣り合う2つの走査線241と隣り合う2つの信号線242とで囲まれる領域が画素Pに対応する。画素電極220は、TFT240のドレインに電気的に接続される。
n本の容量線243は、それぞれY方向に沿って延びており、X方向に等間隔で並ぶ。また、n本の容量線243は、複数の信号線242および複数の走査線241に対して電気的に絶縁されており、これらに対して間隔を隔てて配置される。容量線243には、グランド電位等の固定電位が印加される。また、容量線243と画素電極220との間には、液晶容量に保持される電荷のリークを防止するために蓄積容量244が液晶容量と並列に接続される。
走査信号G1、G2、…、およびGnが順次アクティブとなり、n本の走査線241が順次選択されると、選択される走査線241に接続されるTFT240がオン状態となる。すると、m本の信号線242を介して表示すべき階調に応じた大きさの画像信号S1、S2、…、およびSmが、選択される走査線241に対応する画素Pに取り込まれ、画素電極220に印加される。これにより、画素電極220と図2に示す対向基板300が有する対向電極330との間に形成される液晶容量に、表示すべき階調に応じた電圧が印加され、印加される電圧に応じて液晶分子の配向が変化する。また、蓄積容量244によって、印加される電圧が保持される。このような液晶分子の配向の変化によって光LLが変調され階調表示が可能となる。
1A-3.素子基板200の詳細な構成
図4は、素子基板200の一部を拡大した断面図である。図4では、図2中の領域Bが拡大して図示される。領域Bは、電気光学装置100における表示領域A10の一部である。なお、図4では、各部の構成が理解を容易にするために模式的に示される。
図4に示すように、素子基板200は、前述の第1基体210と複数の画素電極220と第1配向膜230と複数のTFT240とのほか、レンズ構造体250と絶縁積層体260と遮光体270とレンズ構造体280と保護膜290とを有する。これらは、第1基体210、レンズ構造体250、絶縁積層体260、レンズ構造体280、保護膜290、複数の画素電極220および第1配向膜230の順に積層される。また、複数のTFT240と遮光体270とのそれぞれは、絶縁積層体260の層間に配置される。以下、素子基板200の各部を順に説明する。
第1基体210は、前述のように、透光性および絶縁性を有する平板で構成される。本実施形態の第1基体210は、画素Pごとに光LLの広がり角度を調整するためのレンズアレイである。図4に示す第1基体210は、基材211とレンズ層212とを有する。
基材211は、透光性および絶縁性を有する板材である。基材211は、例えば、ガラスまたは石英等で構成される。基材211におけるレンズ層212側の面には、複数の凹面213が設けられる。図示しないが、複数の凹面213は、平面視で、複数の画素Pに対応して、行列状に配置される。複数の凹面213のそれぞれは、レンズ面として機能する湾曲面である。
レンズ層212は、複数の凹面213の内側を埋めるように、基材211上に配置される。レンズ層212は、基材211とは異なる屈折率の材料で構成される透光性および絶縁性の層である。好ましくは、レンズ層212の屈折率は、基材211の屈折率よりも大きい。レンズ層212の構成材料としては、例えば、酸窒化シリコンおよび窒化シリコン等が挙げられる。レンズ層212における基材211側の面には、複数の凸面214が設けられる。複数の凸面214のそれぞれは、前述の基材211の凹面213に対して相補的な形状をなしており、凹面213とともにレンズ面として機能する湾曲面である。なお、レンズ層212における基材211側とは反対側の面上には、例えば、シリコン窒化膜またはシリコン酸化膜等で構成される保護膜が配置されてもよい。また、第1基体210は、レンズアレイでなくともよく、単なる透光性および絶縁性を有する平板でもよい。
レンズ構造体250は、画素Pごとに光LLの広がり角度を調整するためのレンズアレイである。本実施形態のレンズ構造体250は、前述の第1基体210との協働により、液晶層500に入射する光LLの広がり角度を画素Pごとに所望の範囲内に調整する。図4に示すレンズ構造体250は、透光層251とレンズ層252とを有する。
透光層251は、透光性および絶縁性を有する層である。透光層251は、例えば、酸化シリコン等で構成される。透光層251におけるレンズ層252側の面には、複数の凹面253が設けられる。図示しないが、複数の凹面253は、平面視で、複数の画素Pに対応して、行列状に配置される。複数の凹面253のそれぞれは、レンズ面として機能する湾曲面である。
レンズ層252は、複数の凹面253の内側を埋めるように、透光層251上に配置される。レンズ層252は、透光層251とは異なる屈折率の材料で構成される透光性および絶縁性の層である。好ましくは、レンズ層252の屈折率は、透光層251の屈折率よりも大きい。レンズ層252の構成材料としては、例えば、酸窒化シリコンおよび窒化シリコン等が挙げられる。レンズ層252における透光層251側の面には、複数の凸面254が設けられる。複数の凸面254のそれぞれは、前述の透光層251の凹面253に対して相補的な形状をなしており、凹面253とともにレンズ面として機能する湾曲面である。なお、レンズ層252における透光層251側とは反対側の面上には、例えば、シリコン窒化膜またはシリコン酸化膜等で構成される保護膜が配置されてもよい。また、レンズ構造体250は、必要に応じて設ければよく、省略してもよい。
絶縁積層体260は、透光性および絶縁性を有する層の積層体である。絶縁積層体260は、層間絶縁膜261、262、263、264、265および266を有し、この順で、レンズ構造体250側からレンズ構造体280側に向けて、これらの膜が積層される。層間絶縁膜261、262、263、264、265および266のそれぞれは、例えば、酸化シリコン等で構成される。絶縁積層体260の層間には、複数のTFT240と遮光体270とのそれぞれが適宜に配置される。
図4に示す例では、層間絶縁膜262と層間絶縁膜263との間にTFT240が配置される。また、図示しないが、絶縁積層体260の層間には、前述の複数の走査線241と複数の信号線242と複数の容量線243と複数の蓄積容量244とのそれぞれも適宜に配置される。また、絶縁積層体260の各層には、TFT240、走査線241、信号線242、容量線243または蓄積容量244に電気的に接続される貫通電極等の構造体が適宜に貫通して配置される。なお、絶縁積層体260を構成する層の数は、図4に示す層数に限定されず、任意である。また、図4では、絶縁積層体260が光LLの通過領域にわたり設けられるが、当該通過領域を絶縁積層体260とは別体の層で構成してもよい。
遮光体270は、絶縁積層体260の層間に配置される遮光性の膜の集合体である。図示しないが、遮光体270は、平面視で、複数の画素電極220同士の間の領域に沿って配置される。遮光体270は、遮光膜271、272および273を有する。遮光膜271は、層間絶縁膜261と層間絶縁膜262との間に配置される。遮光膜272は、層間絶縁膜263と層間絶縁膜264との間に配置される。遮光膜273は、層間絶縁膜264と層間絶縁膜265との間に配置される。
ここで、TFT240は、遮光膜271に対してZ1方向に配置される。このため、Z1方向に進行する光LLまたはその他の外光がTFT240に入射するのを遮光膜271により低減または防止することができる。また、TFT240は、遮光膜272または273に対してZ2方向に配置される。このため、Z2方向に進行する外光がTFT240に入射するのを遮光膜272または273により低減または防止することもできる。遮光膜271、272および273のそれぞれは、例えば、金属、金属シリサイドまたは金属化合物等で構成される。遮光膜271、272または273は、導電性を有する場合、前述の走査線241、信号線242または容量線243を兼ねてもよいし、蓄積容量244の電極を兼ねてもよい。
レンズ構造体280は、画素Pごとに光LLの広がり角度を調整するためのレンズアレイである。本実施形態のレンズ構造体280は、液晶層500から出射する光LLの広がり角度を画素Pごとに所望の範囲内に調整する。図4に示すレンズ構造体280は、透光層281とレンズ層282とを有する。
透光層281は、透光性および絶縁性を有する層である。透光層281は、例えば、酸化シリコン等で構成される。透光層281におけるレンズ層282側の面には、複数の凹面283が設けられる。図示しないが、複数の凹面283は、平面視で、複数の画素Pに対応して、行列状に配置される。複数の凹面283のそれぞれは、レンズ面として機能する湾曲面である。
レンズ層282は、複数の凹面283の内側を埋めるように、透光層281上に配置される。レンズ層282は、透光層281とは異なる屈折率の材料で構成される透光性および絶縁性の層である。好ましくは、レンズ層282の屈折率は、透光層281の屈折率よりも大きい。レンズ層282の構成材料としては、例えば、酸窒化シリコンおよび窒化シリコン等が挙げられる。レンズ層282における透光層281側の面には、複数の凸面284が設けられる。複数の凸面284のそれぞれは、前述の透光層281の凹面283に対して相補的な形状をなしており、凹面283とともにレンズ面として機能する湾曲面である。なお、凹面283については、後に詳述する。
保護膜290は、レンズ層282における透光層281側とは反対側の面上に配置される透光性および絶縁性を有する膜である。保護膜290は、例えば、シリコン窒化膜またはシリコン酸化膜等で構成される。保護膜290をレンズ層282上に配置することで、素子基板200の製造時におけるレンズ層282のクラック等の発生を低減したり、保護膜290を用いない場合に比べて画素電極220の平坦性を高めたりすることができる。なお、保護膜290は、画素電極220に対する密着性を高める観点から、例えばBSG(borosilicate glass)等のガラスで構成してもよい。
保護膜290におけるレンズ構造体280側とは反対側の面上には、複数の画素電極220が配置される。複数の画素電極220は、平面視で、画素Pに対応して、行列状に配置される。図示しないが、複数の画素電極220のそれぞれは、前述のレンズ構造体280および保護膜290を貫通する貫通電極を介して、TFT240のドレインに電気的に接続される。複数の画素電極220における保護膜290側とは反対側の面上には、第1配向膜230が配置される。なお、保護膜290は、必要に応じて設ければよく、省略してもよい。この場合、複数の画素電極220は、レンズ構造体280上に直接的に配置される。
1A-4.レンズ構造体280の凹面283
図5は、素子基板200のレンズ構造体280の一部を拡大した断面図である。図5では、凹面283の形状の一例が模式的に図示される。図5に示すように、凹面283は、底面283aと側面283bとを有する。
底面283aは、凹面283における最も深い位置において、法線が透光層281の厚さ方向に平行または略平行となる平坦面である。底面283aは、後述するドライエッチングにより形成される。なお、底面283aは、省略してもよい。ただし、底面283aを設けることにより、凹面283の製造工程が簡単化されるという利点がある。
側面283bは、凹面283の全周にわたり、底面283aから凹面283の外縁に向かって幅の拡がる面である。側面283bは、段差面ST1、ST2、ST3、ST4およびST5を有し、これらがこの順で凹面283の幅方向での中央LCに向かって内外に並ぶ。したがって、段差面ST1の幅W1、段差面ST2の幅W2、段差面ST3の幅W3、段差面ST4の幅W4および段差面ST5の幅W5は、W5<W4<W3<W2<W1の関係を満たす。なお、「凹面283の幅方向」とは、透光層281の厚さ方向に直交する一方向のことをいう。「凹面283の幅方向での中央LC」とは、平面視における凹面283の幾何学的な重心を通り透光層281の厚さ方向に延びる線分における任意の位置を意味する。
段差面ST1、ST2、ST3、ST4およびST5のそれぞれは、法線が透光層281の厚さ方向に直交または略直交する筒状の面である。段差面ST1、ST2、ST3、ST4およびST5のそれぞれは、後述するドライエッチングにより形成される。
段差面ST1と段差面ST2との間の距離L1、段差面ST2と段差面ST3との間の距離L2、段差面ST3と段差面ST4との間の距離L3、および、段差面ST4と段差面ST5との間の距離L4は、凹面283が球面にできるだけ沿うように設計される。図5では、距離L1、L2、L3およびL4がL4<L3<L2<L1の関係を満たす。なお、距離L1は、段差面ST1の幅W1と段差面ST2の幅W2との差の2分の1に等しい。同様に、距離L2は、段差面ST2の幅W2と段差面ST3の幅W3との差の2分の1に等しい。距離L3は、段差面ST3の幅W3と段差面ST4の幅W4との差の2分の1に等しい。距離L4は、段差面ST4の幅W4と段差面ST5の幅W5との差の2分の1に等しい。また、幅W5は、底面283aの幅に等しい。
段差面ST1の深さD1、段差面ST2の深さD2、段差面ST3の深さD3、段差面ST4の深さD4および段差面ST5の深さD5は、凹面283が球面にできるだけ沿うように設計される。図5では、深さD1、D2、D3、D4およびD5が互いに等しい。なお、深さD1、D2、D3、D4およびD5が互いに異なってもよく、この場合、D1<D2<D3<D4<D5の関係を満たすと、凹面283を球面に近づけやすい。ただし、深さD1、D2、D3、D4およびD5の関係は、距離L1、L2、L3およびL4の関係によっても異なる。なお、図示では、深さD1、D2、D3、D4およびD5の合計は、凹面283の深さDに等しい。
段差面ST1、ST2、ST3、ST4およびST5のうちの隣り合う2つの段差面間には、面取りされた形状の面が設けられる。具体的には、当該2つの段差面間には、法線が透光層281の厚さ方向に平行または略平行となる平坦面と、法線が透光層281の厚さ方向に対して傾斜する傾斜面と、が設けられる。当該平坦面は、後述するドライエッチングにより形成される。当該傾斜面は、後述する平坦化のための成膜処理により形成される。
凹面283には、膜285が設けられる。膜285は、凹面283に沿って配置され、透光層281と同一の材料で構成される膜である。膜285を凹面283に配置することにより、前述の段差面ST1、ST2、ST3、ST4およびST5による角が光学的に低減される。ここで、膜285は、透光層281と同一の材料で構成されるので、透光層281と光学的に一体とみなされる。したがって、実質的には、膜285における透光層281とは反対側の面がレンズ面として機能する。ただし、膜285の厚さは極めて薄い。このため、膜285における透光層281とは反対側の面の形状は、凹面283の形状に概略的に一致する。具体的な膜285の厚さは、特に限定されないが、例えば、100nm以上1000nm以下の範囲内であることが好ましい。膜285の厚さをこの範囲内とすることで、所望の形状のレンズ面を容易に実現することができる。なお、膜285の密度は、後述する膜285の形成条件に起因して、透光層281の密度よりも高い。
以上の電気光学装置100において、前述のように、複数の凹面283のそれぞれは、幅方向での中央LCに向かうに従って、段階的に深くなり、かつ、段差による角が低減された形状をなす。このため、連続的な曲面で構成される凹面を用いる場合に比べて、レンズパワーを調整しやすい。また、後述するように、ドライエッチングを用いて所望の形状の凹面283を容易に得ることができる。
また、電気光学装置100は、前述のように、透光層281とレンズ層282との間で凹面283に沿って配置される膜285を有する。このため、凹面283の段差による角を膜285により低減することができる。
1A-5.電気光学装置100の製造方法
図6は、第1実施形態に係る電気光学装置100の製造方法の流れを示す図である。図6では、電気光学装置100の製造工程のうち、レンズ構造体280の製造工程が代表的に示される。なお、電気光学装置100のうちレンズ構造体280以外の構造は、公知の方法により製造できる。
図6に示すように、電気光学装置100の製造方法は、基材形成工程S10と凹面形成工程S20と平滑化工程S30とレンズ層形成工程S40とを含む。本実施形態の凹面形成工程S20は、マスク形成工程S21とドライエッチング工程S22とマスク開口拡大工程S23とマスク除去工程S25とを含む。ドライエッチング工程S22およびマスク開口拡大工程S23は、マスク形成工程S21とマスク除去工程S25との間の期間において、ステップS24で示すように、交互にN回繰り返される。ただし、Nは、2以上の整数である。本実施形態では、Nが5である場合が例示される。以下、各工程を順次説明する。
図7は、第1実施形態における基材形成工程S10を説明するための断面図である。図7に示すように、まず、基材281Aが形成される。基材281Aは、透光層281となる層である。基材281Aの形成には、例えば、CVD(chemical vapor deposition)法等の蒸着法が用いられる。また、透光層281には、必要に応じて、CMP(chemical mechanical polishing)法等による平坦化処理が施される。
図8は、第1実施形態におけるマスク形成工程S21を説明するための断面図である。前述の基材形成工程S10の後、図8に示すように、マスクMが形成される。具体的には、レジスト材料を基材281A上に塗布し、露光および現像することで、マスクMが形成される。マスクMには、開口MOが設けられる。開口MOの輪郭は、平面視で、前述の凹面283における段差面ST5に対応する形状をなす。したがって、開口MOの幅は、段差面ST5の幅W5と等しい。なお、後述のドライエッチング工程S22におけるサイドエッチング量を考慮すると、開口MOの幅は、幅W5よりも若干狭くてもよい。
図9は、第1実施形態における1回目のドライエッチング工程S22を説明するための断面図である。前述のマスク形成工程S21の後、図9に示すように、1回目のドライエッチング工程S22を行う。1回目のドライエッチング工程S22では、幅W5の凹面283W5が形成される。ドライエッチング工程S22に用いるドライエッチングとしては、例えば、CHF3等のフッ素系ガスを反応ガスとして用いるRIE(Reactive Ion Etching)等が挙げられる。
図10は、第1実施形態における1回目のマスク開口拡大工程S23を説明するための断面図である。1回目のドライエッチング工程S22の後、図10に示すように、1回目のマスク開口拡大工程S23を行う。1回目のマスク開口拡大工程S23では、マスクMの開口MOの幅が幅W4に拡がる。マスク開口拡大工程S23には、例えば、酸素プラズマ処理が用いられる。酸素プラズマ処理によりマスクMの開口MOの幅を拡げることにより、凹面283W1の形状を変化させずに、マスクMを開口MOの幅を拡げることができる。なお、本実施形態における図示では、説明の便宜上、マスクMの厚さがマスク開口拡大工程S23の前後で変化しないが、実際には、マスク開口拡大工程S23によりマスクMの厚さが薄くなる。
図11は、第1実施形態における2回目のドライエッチング工程S22を説明するための断面図である。1回目のマスク開口拡大工程S23の後、図11に示すように、2回目のドライエッチング工程S22を行う。2回目のドライエッチング工程S22では、幅W4の凹面283W4が形成される。凹面283W4の一部は、前述の凹面283W5に対応する形状をなす。2回目以降のドライエッチング工程S22に用いるドライエッチングとしては、1回目のドライエッチング工程S22と同様のドライエッチングを用いることができるが、エッチングガスの流量またはエッチング時間等の条件は、適宜に調整される。
図12は、第1実施形態における2回目のマスク開口拡大工程S23を説明するための断面図である。2回目のドライエッチング工程S22の後、図12に示すように、2回目のマスク開口拡大工程S23を行う。2回目のマスク開口拡大工程S23では、マスクMの開口MOの幅が幅W3に拡がる。なお、2回目以降のマスク開口拡大工程S23に用いる処理としては、1回目のマスク開口拡大工程S23と同様の処理を用いることができるが、当該処理の条件は、適宜に調整される。
図13は、第1実施形態におけるN回目のドライエッチング工程S22を説明するための断面図である。N-1回目のマスク開口拡大工程S23の後、図13に示すように、N回目のドライエッチング工程S22を行う。N回目のドライエッチング工程S22により、幅W1の凹面283Sが形成される。その後、N回目のマスク開口拡大工程S23が行われる。なお、N回目のマスク開口拡大工程S23は、省略してもよい。
図14は、第1実施形態におけるマスク除去工程S25を説明するための断面図である。N回目のドライエッチング工程S22またはマスク開口拡大工程S23の後、図14に示すように、マスクMが除去される。マスク除去工程S25には、例えば、プラズマまたはオゾンによるアッシング等が用いられる。なお、N回目のマスク開口拡大工程S23を行う場合、N回目のマスク開口拡大工程S23をマスク除去工程S25として用いてもよい。
図15は、第1実施形態におけるN回目のドライエッチング工程S22により形成される凹面283Sの平面図である。図15に示すように、凹面283Sには、幅W1の段差面ST1と幅W2の段差面ST2と幅W3の段差面ST3と幅W4の段差面ST4と幅W5の段差面ST5とが設けられる。凹面283Sの深さ方向における段差面ST1、ST2、ST3、ST4およびST5の長さ、すなわち、各段差面を形成する2つの面の間の距離は、凹面283Sがレンズ形状にできるだけ沿うように設計される。以上の凹面283Sの深さ方向における各段差面の両端のそれぞれには、角が形成される。ここで、当該各段差面の両端のうち、上側の端には、凸状の角が形成され、下側の端には、凹状の角が形成される。なお、図15では、説明の便宜上、これらの段差面が基材281Aの厚さ方向に平行に延びるが、凹面283W5がレンズ形状にできるだけ近づくように、これらの段差面が基材281Aの厚さ方向に対して傾斜してもよい。
図16は、第1実施形態における平滑化工程S30を説明するための断面図である。マスク除去工程S25の後、図16に示すように、平滑化工程S30が行われる。平滑化工程S30では、凹面283Sに対して成膜処理が施される。図16では、説明の便宜上、図示しないが、当該成膜処理により前述の膜285が形成される。このため、前述の凸状または凹状の角が低減される。当該成膜処理には、物理蒸着(PVD)法または化学蒸着(CVD)法の蒸着法が用いられる。当該成膜処理に用いる成膜材料は、透光層281または基材281Aの構成材料と同じ材料またはその前駆体である。
特に、当該成膜処理としては、凹面283Sに対する微細エッチング作用を有する処理を用いることが好ましく、中でも、高密度プラズマCVD法を用いることが好ましい。この場合、成膜による角の低減だけでなく、微細エッチング作用により凸状の角が面取りされるので、効果的に凹面283Sの平滑化を行えるという利点がある。なお、高密度プラズマ処理における成膜とエッチングとのバランスは、キャリアガスの流量等に応じて調整される。また、DCスパッタまたはRFスパッタにおいて逆方向に電圧を印加する逆スパッタリング法によっても、微細エッチング作用により凸状の角に面取りを施すことができる。
図17は、第1実施形態におけるレンズ層形成工程S40を説明するための断面図である。平滑化工程S30の後、図17に示すように、レンズ層282が形成される。レンズ層形成工程S40には、例えば、CVD法等の蒸着法が用いられる。また、レンズ層282には、必要に応じて、CMP(chemical mechanical polishing)法等による平坦化処理が施される。以上により、レンズ構造体280が得られる。
以上のように、電気光学装置100の製造方法は、凹面形成工程S20と平滑化工程S30とレンズ層形成工程S40とを含む。凹面形成工程S20では、透光性の基材281Aに、ドライエッチングを用いて、幅方向での中央に向かうに従って段階的に深くなる形状の凹面283Sを形成する。平滑化工程S30では、凹面283Sに対する成膜処理により、凹面283Sの段差による角を低減する。平滑化工程S30で基材281Aを処理することで、凹面283が設けられる透光層281が得られる。レンズ層形成工程S40では、凹面283の内側を埋めるように、透光層281とは異なる屈折率のレンズ層282を形成する。
以上の電気光学装置100の製造方法では、基材281Aに対する凹面283Sの形成にドライエッチングが用いられる。このため、ウェットエッチングを用いる場合に比べて、基材281Aの膜質等の影響を受け難く、エッチングレートのばらつきを低減することができる。この結果、ウェットエッチングを用いる場合に比べて、所望の形状の凹面283Sを容易に形成することができる。その上で、凹面283Sに対する成膜処理により凹面283Sの段差による角が低減される。このため、当該成膜処理を行わない場合に比べて、球面レンズのようなレンズパワーの高いレンズ面を容易に形成することができる。以上から理解されるように、ウェットエッチングを用いる場合に比べて、所望の形状のレンズ面として凹面283を容易に形成することができる。
ここで、ドライエッチングの前に、開口MOが設けられるマスクMを基材281A上に形成する。本実施形態では、当該ドライエッチングの途中でマスクMの開口MOの幅を段階的に拡げる。マスクMの開口MOの幅を段階的に狭めることによっても、幅方向での中央に向かうに従って段階的に深くなる形状の凹面283Sを形成することが可能であるが、この場合、マスクの形成を複数回行わなければならず、それに伴う複数回のマスクの位置合わせが難しい。これに対し、マスクMの開口MOの幅を段階的に拡げる場合、マスクMの形成が1回で済むし、複数回のマスクの位置合わせを行う必要もない。また、マスクMの開口MOの幅を段階的に拡げる場合、マスクの開口の幅を段階的に狭める場合に比べて、凹面283Sの段差による角が鈍角になりやすく、凹面283Sの段差による角を低減する処理の時間が短縮されるという利点もある。
1B.第2実施形態
次に、第2実施形態について説明する。本実施形態は、凹面283Sの形成方法が異なること以外は、前述の第1実施形態と同様である。なお、以下の説明では、第2実施形態に関し、前述の第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項についてはその説明を省略する。また、第2実施形態の説明に用いる図では、前述の第1実施形態と同様の構成について、同一符号が付される。
図18は、第2実施形態に係る電気光学装置100の製造方法の流れを示す図である。図18に示すように、本実施形態の電気光学装置100の製造方法は、基材形成工程S10と凹面形成工程S20Aと平滑化工程S30とレンズ層形成工程S40とを含む。凹面形成工程S20Aは、マスク形成工程S21Aとドライエッチング工程S22とマスク除去工程S25とを含む。
図19は、第2実施形態におけるマスク形成工程S21Aを説明するための断面図である。基材形成工程S10の後、図19に示すように、マスクM1が形成される。具体的には、レジスト材料を基材281A上に塗布し、多段露光および現像することで、マスクM1が形成される。マスクM1には、開口MO1が設けられる。本実施形態のマスクM1は、開口MO1に向けて、凹面283Sに対応する形状をなすように、段階的に厚さが薄くなる形状をなす。
図20は、第2実施形態におけるドライエッチング工程S22の途中の状態を説明するための断面図である。図21は、第2実施形態におけるドライエッチング工程S22の終了の状態を説明するための断面図である。前述のマスク形成工程S21Aの後、ドライエッチング工程S22を行うと、図20に示すように、マスクM1が開口MO1から削れることで、マスクM1の開口MO1の幅が段階的に拡がる。図20では、凹面283W4が形成される状態が図示される。そして、図21に示すように、マスクM1の開口MO1の幅がW1まで拡がり、凹面283Sが形成される。凹面283Sの形成後、前述の第1実施形態と同様に、マスク除去工程S25、平滑化工程S30およびレンズ層形成工程S40を順次行うことで、レンズ構造体280が得られる。
以上の第2実施形態によっても、前述の第1実施形態と同様の効果が得られる。また、本実施形態では、ドライエッチング工程S22におけるドライエッチングの前において、マスクM1の厚さがマスクM1の開口MO1に向かうに従って段階的に薄くなっている。そして、当該ドライエッチングによりマスクM1の開口MO1の幅を拡げる。このため、前述の第1実施形態のようにドライエッチングを複数回に分けずに、ドライエッチングを連続的に行うことができる。この結果、ドライエッチングを複数回に分けて行う場合に比べて、凹面283の形成に要する時間を短縮することができる。
2.電子機器
電気光学装置100は、各種電子機器に用いることができる。
図22は、電子機器の一例であるパーソナルコンピューター2000を示す斜視図である。パーソナルコンピューター2000は、各種の画像を表示する電気光学装置100と、電源スイッチ2001およびキーボード2002が設置される本体部2010と、制御部2003と、を有する。制御部2003は、例えばプロセッサーおよびメモリーを含み、電気光学装置100の動作を制御する。
図23は、電子機器の一例であるスマートフォン3000を示す斜視図である。スマートフォン3000は、操作ボタン3001と、各種の画像を表示する電気光学装置100と、制御部3002と、を有する。操作ボタン3001の操作に応じて電気光学装置100に表示される画面内容が変更される。制御部3002は、例えばプロセッサーおよびメモリーを含み、電気光学装置100の動作を制御する。
図24は、電子機器の一例であるプロジェクターを示す模式図である。投射型表示装置4000は、例えば、3板式のプロジェクターである。電気光学装置1rは、赤色の表示色に対応する電気光学装置100であり、電気光学装置1gは、緑の表示色に対応する電気光学装置100であり、電気光学装置1bは、青色の表示色に対応する電気光学装置100である。すなわち、投射型表示装置4000は、赤、緑および青の表示色に各々対応する3個の電気光学装置1r、1g、1bを有する。制御部4005は、例えばプロセッサーおよびメモリーを含み、電気光学装置100の動作を制御する。
照明光学系4001は、光源である照明装置4002からの出射光のうち赤色成分rを電気光学装置1rに供給し、緑色成分gを電気光学装置1gに供給し、青色成分bを電気光学装置1bに供給する。各電気光学装置1r、1g、1bは、照明光学系4001から供給される各単色光を表示画像に応じて変調するライトバルブ等の光変調器として機能する。投射光学系4003は、各電気光学装置1r、1g、1bからの出射光を合成して投射面4004に投射する。
以上の電子機器は、前述の電気光学装置100と、制御部2003、3002または4005と、を備える。このため、パーソナルコンピューター2000、スマートフォン3000または投射型表示装置4000の表示品質を高めることができる。
なお、本発明の電気光学装置が適用される電子機器としては、例示した機器に限定されず、例えば、PDA(Personal Digital Assistants)、デジタルスチルカメラ、テレビ、ビデオカメラ、カーナビゲーション装置、車載用の表示器、電子手帳、電子ペーパー、電卓、ワードプロセッサー、ワークステーション、テレビ電話、およびPOS(Point of sale)端末等が挙げられる。さらに、本発明が適用される電子機器としては、プリンター、スキャナー、複写機、ビデオプレーヤー、またはタッチパネルを備えた機器等が挙げられる。
3.変形例
以上、好適な実施形態に基づいて本発明を説明したが、本発明は前述の実施形態に限定されない。また、本発明の各部の構成は、前述の実施形態の同様の機能を発揮する任意の構成に置換でき、また、任意の構成を付加できる。
前述の形態では、レンズ構造体280の構成および製造方法を主に説明したが、第1基体210またはレンズ構造体250についても、レンズ構造体280と同様に構成および製造することができる。また、対向基板300にレンズ構造体280と同様の構造体を設けてもよい。
また、電気光学装置100への光LLの入射方向は、前述の形態における方向と反対方向でもよい。
また、前述の説明では、本発明の電気光学装置の一例として液晶表示装置について説明したが、本発明の電気光学装置はこれに限定されない。例えば、本発明の電気光学装置は、イメージセンサー等にも適用することができる。また、例えば、有機EL(electro luminescence)、無機ELまたは発光ポリマー等の発光素子を用いた表示パネルに対しても前述の実施形態と同様に本発明が適用され得る。また、着色された液体と当該液体に分散された白色の粒子とを含むマイクロカプセルを用いた電気泳動表示パネルに対しても前述の実施形態と同様に本発明が適用され得る。
また、前述の説明では、スイッチング素子の一例はTFTであるが、スイッチング素子は、これに限定されず、例えば、MOSFET(metal-oxide-semiconductor field-effect transistor)等であってもよい。
また、前述の形態では、アクティブマトリクス駆動方式の電気光学装置100が例示されるが、これに限定されず、電気光学装置の駆動方式は、例えば、パッシブマトリクス駆動方式等でもよい。