JP6996309B2 - センサーデバイス、力検出装置およびロボット - Google Patents

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Description

本発明は、センサーデバイス、力検出装置およびロボットに関する。
従来から、エンドエフェクターとロボットアームとを有する産業用ロボットにおいて、
エンドエフェクターに加わる力を検出する力検出装置が用いられている。
このような力検出装置の一例として、例えば特許文献1には、凹部を有する基部と、凹
部内に設けられた圧電体層および電極を有する積層体と、積層体の側面に設けられた側面
電極と、基部に設けられた端子と、端子と側面電極とを接続する接続電極と、を有するセ
ンサーデバイスが開示されている。また、接続電極がAgペースト等で形成されており、
基部がコバールで形成されている。
特開2015-87292号公報
特許文献1に記載のセンサーデバイスでは、接続電極が側面電極と端子とを接続するこ
とによって、積層体は、基部に対して固定されている。そのため、センサーデバイスは、
振動等の機械的ストレスに対する耐性が低かった。また、接続電極で積層体を端子に接続
する際、接続電極の母材であるAgペーストが硬化前に凹部の底面に垂れ落ちるおそれが
あった。その結果、コバールで構成された基部にAgペーストで形成された接続電極が接
触することで短絡が生じるおそれがあった。さらに、例えば、積層体を凹部内に配置する
際、積層体の凹部内の位置決めを行うために位置決め用の治具等を用いる必要があり、治
具の作製は凹部内への治具の配置や取り外し等の多くの手間を要するという問題があった
本発明は、前述した課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下
により実現することが可能である。
本発明のセンサーデバイスは、凹部を有する第1部材と、
前記凹部に設置され、外力に応じて信号を出力する少なくとも1つの圧電素子を含む力
検出部と、
前記力検出部と前記凹部の底面との間に設けられ、絶縁性を有する接着部材と、
前記力検出部に設けられた少なくとも1つの電極と、
前記第1部材に設けられた少なくとも1つの端子と、
前記電極と前記端子とを電気的に接続する少なくとも1つの接続部と、を有し、
前記接続部は、前記力検出部と前記底面とが重なる方向から見て、前記接着部材と重な
る部分を有し、
前記底面は、金属で構成されている部分を有し、
前記力検出部は、前記力検出部と前記底面とが重なる方向から見て、前記底面の前記金
属で構成されている部分と重なっていることを特徴とする。
このような本発明のセンサーデバイスによれば、接着部材によって力検出部を凹部の底
面に接着することができるため、力検出部の凹部内での位置の安定性を高めることができ
る。そのため、振動等の機械的ストレスに対する耐性の低下を低減することができる。そ
の結果、外力に応じた信号を高精度に出力することができ、よって、外力の検出精度を高
めることができる。
また、例えば、力検出部を、電極、接続部および端子を介して力検出部から出力された
検出結果(電荷)の演算をする回路(外力検出回路)に電気的に接続することができる。
また、接続部が底面に接触することを低減または防止することができる。そのため、例
えば底面が導電性を有する材料で構成されている場合、接続部と底面とが接触することに
よる短絡を防ぐことができる。
また、底面の脆性等の機械的強度を高めることができる。
また、例えば底面に対する力検出部からの荷重によって、底面にクラック等の破損が生
じることを低減または回避することができる。
また、例えば凹部の底面と力検出部の第1部材側の面が導電性を有する場合であっても
、底面と力検出部との接触による短絡を低減または防止することができる。
本発明のセンサーデバイスでは、前記接着部材は、無機フィラーを含むことが好ましい
これにより、無機フィラーを力検出部と底面との間の距離を規制するギャップ材として
用いることができ、力検出部と底面との間に位置する接着部材の厚さの均一性を高めるこ
とができる。また、無機フィラーを用いることで、接着部材の機械的な強度を高めること
ができる。
本発明のセンサーデバイスでは、前記無機フィラーは、第1のフィラーおよび第2のフ
ィラーを含み、
前記第1のフィラーの最大径は、前記第2のフィラーの最大径よりも大きいことが好ま
しい。
これにより、接着部材の厚さを所望の厚さに制御することが容易であり、かつ、樹脂材
料の特性を制御することができる。すなわち、第1のフィラーは、力検出部と凹部の底面
との間の距離を規制するギャップ材として機能し、第1のフィラーを用いることで、接着
部材の厚さを所望の厚さに制御することが容易である。また、第2のフィラーを用いるこ
とで、硬化前の接着部材の粘度、硬化後の接着部材の機械物性を調整することができる。
本発明のセンサーデバイスでは、前記接着部材は、液状の接着剤の硬化物であることが
好ましい。
これにより、例えば、力検出部と底面との間に気泡が入ることを低減または回避するこ
とができ、力検出部と底面との接着部材による接着強度を高めることができる。
本発明のセンサーデバイスでは、前記接着部材の一部は、前記力検出部と前記凹部の側
面との間に位置していることが好ましい。
これにより、凹部内に力検出部をより安定して配置することができる。また、例えば、
凹部の底面が金属材料を含んで構成されている場合、接着部材が底面に接触することによ
る短絡を防ぐことができる。
本発明のセンサーデバイスでは、前記力検出部は、前記圧電素子を支持し、かつ、前記
接着部材に接着されている基材を有し、
前記接着部材の前記力検出部と前記凹部の側面との間に位置している部分は、前記基材
上に設けられている前記圧電素子よりも前記底面側に位置していることが好ましい。
これにより、例えば力検出部に設けられた電極(側面電極)や第1部材に設けられた端
子等に接着部材が接着することを低減または防止することができる。
本発明のセンサーデバイスでは、前記凹部の開口を塞ぐ第2部材を有することが好まし
い。
これにより、第1部材と第2部材とで形成された空間内に力検出部を収納し、この空間
内を気密的に封止することができる。そのため、力検出部の外的要因による検出精度の低
下を低減することができる。
本発明のセンサーデバイスでは、前記第2部材の少なくとも一部は、前記力検出部と前
記底面とが重なる方向から見て、前記力検出部と重なっていることが好ましい。
これにより、力検出部を第1部材と第2部材との間に配置することができる。そのため
、例えば第1部材および第2部材の双方から力検出部に対して与圧をかけることで、例え
ばロバスト性の低下を低減することができる。その結果、力検出部の検出精度の低下をよ
り低減することができる。
本発明のセンサーデバイスでは、前記圧電素子は、水晶を含むことが好ましい。
これにより、高感度、広いダイナミックレンジ、高い剛性等の優れた特性を有する力検
出装置を実現することができる。
本発明の力検出装置は、第1基部と、
第2基部と、
前記第1基部と前記第2基部との間に設けられる、本発明のセンサーデバイスと、
当該センサーデバイスからの前記信号に基づいて前記外力を検出する外力検出回路と、
を備えることを特徴とする。
このような力検出装置によれば、外力をより高精度に検出することができる。
本発明のロボットは、基台と、
前記基台に接続されるアームと、
本発明の力検出装置と、を備えることを特徴とする。
このようなロボットによれば、より精密に作業を実行することができる。
本発明の好適な実施形態に係るセンサーデバイスを備える力検出装置を示す斜視図である。 図1に示す力検出装置の縦断面図である。 図2に示す力検出装置の横断面図である。 図2および図3に示す力検出装置が備えるセンサーデバイスの断面図である。 図4に示すセンサーデバイスが備える力検出素子の断面図である。 図4に示すセンサーデバイスの内部を積層方向から見た図である。 図4に示すセンサーデバイスの一部を拡大した図である。 図4に示すセンサーデバイスが有する接着部材を模式的に示す図である。 図4に示すセンサーデバイスが有する接着部材の厚さと歪み量との関係を示す図である。 図4に示すセンサーデバイスを製造する方法のフロー図である。 図10に示す接着剤を塗布する工程を示す断面図である。 図10に示す接着剤を塗布する工程を示す平面図である。 図10に示す力検出素子を接着する工程を示す断面図である。 図10に示す接続部を形成する工程を示す断面図である。 図10に示す蓋体を載置する工程を示す図である。 図4に示すセンサーデバイスの変形例を示す断面図である。 図4に示すセンサーデバイスの参考例を示す断面図である。 本発明のロボットの一例を示す斜視図である。
以下、本発明のセンサーデバイス、力検出装置およびロボットを添付図面に示す好適な
実施形態に基づいて詳細に説明する。なお、各図は、説明する部分が認識可能な状態とな
るように、適宜拡大又は縮小して表示している。
1.力検出装置
まず、本発明の力検出装置について説明する。
図1は、本発明の好適な実施形態に係るセンサーデバイスを備える力検出装置を示す斜
視図である。図2は、図1に示す力検出装置の縦断面図である。図3は、図2に示す力検
出装置の横断面図である。図4は、図2および図3に示す力検出装置が備えるセンサーデ
バイスの断面図である。図5は、図4に示すセンサーデバイスが備える力検出素子の断面
図である。図6は、図4に示すセンサーデバイスの内部を積層方向から見た図である。図
7は、図4に示すセンサーデバイスの一部を拡大した図である。図8は、図4に示すセン
サーデバイスが有する接着部材を模式的に示す図である。図9は、図4に示すセンサーデ
バイスが有する接着部材の厚さと歪み量との関係を示す図である。なお、図2は、図3中
のA2-A2線断面図であり、図3は、図2中のA1-A1線断面図である。また、図4
では、アナログ回路基板6の図示を省略している。また、図8では、フィラー442aと
フィラー442bとの寸法の比率は、実際とは異なっている。
また、図1には、説明の便宜上、互いに直交する3つの軸としてx軸、y軸およびz軸
が図示されており、各軸を示す矢印の先端側を「+」、基端側を「-」とする。また、x
軸に平行な方向を「x軸方向」、y軸に平行な方向を「y軸方向」、z軸に平行な方向を
「z軸方向」という。また、+z軸方向側を「上」、-z軸方向側を「下」ともいう。ま
た、z軸方向から見たものを「平面視」という。
図1に示す力検出装置1は、力検出装置1に加えられた外力の6軸成分を検出可能な6
軸力覚センサーである。ここで、6軸成分は、互いに直交する3つの軸(図示ではx軸、
y軸およびz軸)のそれぞれの方向の並進力(せん断力)成分と、当該3つの軸のそれぞ
れの軸まわりの回転力(モーメント)成分と、からなる。
図1~図3に示すように、力検出装置1は、少なくとも1つ(複数)の圧電素子5を有
する複数(本実施形態では4つ)のセンサーデバイス4と、複数のセンサーデバイス4を
収納しているケース200と、を有する。また、力検出装置1は、その中心軸A1に沿っ
て形成された貫通孔101を有する。また、図3に示すように、力検出装置1は、複数(
本実施形態では8つ)の与圧ボルト51と、複数(本実施形態では4つ)のアナログ回路
基板6と、デジタル回路基板(図示せず)と、を有する。
この力検出装置1では、各センサーデバイス4が受けた外力に応じた信号(検出結果)
を出力し、それらの信号をアナログ回路基板6およびデジタル回路基板(図示せず)で処
理する。これにより、力検出装置1に加えられた外力の6軸成分を検出する。ここで、本
実施形態では、アナログ回路基板6とデジタル回路基板(図示せず)とで、センサーデバ
イス4からの信号に基づいて外力を検出する外力検出回路60を構成している。
以下、力検出装置1が備える各部について説明する。
[ケース]
図1に示すように、ケース200は、第1ケース部材3と、第1ケース部材3に対して
間隔を隔てて配置されている第2ケース部材2と、第1ケース部材3および第2ケース部
材2の外周部に設けられた側壁部20(第3ケース部材)と、を有する。
(第1ケース部材)
図2に示すように、第1ケース部材3は、天板31(第1基部)と、天板31の下部側
でかつ外周部に設けられた複数の壁部33(第1与圧部)と、を有する。この第1ケース
部材3の平面視での外形は、図1に示すように円形であるが、これに限定されず、例えば
、四角形、五角形等の多角形、楕円形等であってもよい。
図2に示すように、天板31は、略平板状をなしている。この天板31の下部側には、
第2ケース部材2側に向かって複数(本実施形態では4つ)の壁部33が立設されている
。なお、図示では、各壁部33は、天板31と別部材で形成され、天板31に対し固定さ
れているが、天板31と一体で形成されていてもよい。図3に示すように、複数の壁部3
3は、力検出装置1の中心軸A1を中心とする同一円周上に沿って互いに等角度(90°
)間隔に並んでいる。各壁部33には、後述する与圧ボルト51が挿通される複数の貫通
孔37が形成されている。また、図2に示すように、各壁部33の内壁面331(内側の
端面)は、天板31に対して垂直な平面である。
また、第1ケース部材3は、その中央部に中心軸A1に沿って形成された貫通孔35を
有している。
このような構成の第1ケース部材3の上面301は、例えば、後述するロボット100
が備えるエンドエフェクター17(被取付部材)に取り付ける取付面として機能する。
また、第1ケース部材3の構成材料としては、特に限定されないが、例えば、アルミニ
ウム、ステンレス鋼等の金属材料、セラミックス等が挙げられる。
(第2ケース部材)
図2に示すように、第2ケース部材2は、底板21(第2基部)と、底板21の上部側
に設けられた複数の壁部22(第2与圧部)と、を有する。この第2ケース部材2の平面
視での外形は、図1に示すように円形であるが、これに限定されず、例えば、四角形、五
角形等の多角形、楕円形等であってもよい。
図2に示すように、底板21は、略平板状をなしている。底板21の上部側には、第1
ケース部材3側に向かって複数(本実施形態では4つ)の壁部22が立設されている。な
お、図示では、各壁部22は、底板21と別部材で形成され、底板21に対し固定されて
いるが、底板21と一体で形成されていてもよい。図3に示すように、複数の壁部22は
、力検出装置1の中心軸A1を中心とする同一円周上に沿って互いに等角度(90°)間
隔に並んでいる。各壁部22は、前述した第1ケース部材3の壁部33に対して中心軸A
1側に配置され、壁部33と対面している。また、壁部22の壁部33側には、壁部33
側に向かって突出した部分23を有する。この突出した部分23の頂面231は、前述し
た壁部33の内壁面331に対し、所定距離(センサーデバイス4を挿入可能な距離)を
隔てて対面している。そして、頂面231と内壁面331とは、平行である。また、各壁
部22には、後述する与圧ボルト51の先端部が螺合する雌ネジ孔26が複数形成されて
いる。
また、第2ケース部材2は、その中央部に中心軸A1に沿って形成された貫通孔25を
有している。
このような第2ケース部材2の下面201は、例えば、力検出装置1を後述するロボッ
ト100が備えるアーム16に取り付けるアーム用取付面として機能する。
また、第2ケース部材2の構成材料としては、特に限定されないが、前述した第1ケー
ス部材3と同様、例えば、アルミニウム、ステンレス鋼等の金属材料、セラミックス等が
挙げられる。なお、第2ケース部材2の構成材料は、第1ケース部材3の構成材料と同じ
であっても異なっていてもよい。
(側壁部)
図1に示すように、側壁部20(第3ケース部材)は、円筒状をなしており、その上端
部および下端部がそれぞれ第1ケース部材3および第2ケース部材2に対して例えばネジ
止め、嵌合等によって固定されている。また、図2に示すように、側壁部20と前述した
第1ケース部材3の天板31と第2ケース部材2の底板21とで囲まれた空間S、すなわ
ち力検出装置1の内部空間には、複数のセンサーデバイス4が収納されている。
このような側壁部20の構成材料としては、特に限定されないが、前述した第1ケース
部材3や第2ケース部材2と同様、例えば、アルミニウム、ステンレス鋼等の金属材料、
セラミックス等が挙げられる。なお、側壁部20の構成材料は、第1ケース部材3や第2
ケース部材2の構成材料と同じであっても異なっていてもよい。
[センサーデバイス]
図3に示すように、4つのセンサーデバイス4は、中心軸A1に沿った方向(z軸方向
)から見たとき、中心軸A1を通りy軸に平行な線分CLに対して対称となるように配置
されている。また、各センサーデバイス4は、中心軸A1に直交する方向から見たとき(
図2の側面視で)、第1ケース部材3の天板31と第2ケース部材2の底板21との間の
中間部に位置している。また、図4に示すように、各センサーデバイス4は、第1ケース
部材3の壁部33と第2ケース部材2の壁部22との間に配置されている。そして、各セ
ンサーデバイス4は、壁部33と壁部22とによって挟持されている。
各センサーデバイス4は、力検出素子41(力検出部)と、力検出素子41を収納する
パッケージ42と、力検出素子41をパッケージ42に対して接着している接着部材44
と、を有する。また、各センサーデバイス4は、力検出素子41に設けられた複数の(本
実施形態では4つ)の側面電極45(電極)と、パッケージ42に設けられた複数の(本
実施形態では4つ)の端子47と、側面電極45と端子47とを電気的に接続している複
数の(本実施形態では4つ)の接続部46と、を有する。
(力検出素子)
図5に示す力検出素子41は、力検出素子41に加えられた外力のX軸方向の成分に応
じた電荷QX、力検出素子41に加えられた外力のY軸方向の成分に応じた電荷QY、お
よび、力検出素子41に加えられた外力のZ軸方向の成分に応じた電荷QZを出力する機
能を有する。この力検出素子41は、X軸に平行な外力(せん断力)に応じて電荷QXを
出力する圧電素子5aと、Z軸に平行な外力(圧縮/引張力)に応じて電荷QZを出力す
る圧電素子5bと、Y軸に平行な外力(せん断力)に応じて電荷QYを出力する圧電素子
5cと、基準電位(例えばグランド電位GND)に電気的に接続されているグランド電極
層54、55、56、57と、を有する。また、力検出素子41は、圧電素子5a、5b
、5cおよびグランド電極層54、55、56、57を備える構造体50を支持する支持
基板58、59(基材)を有する。ここで、支持基板58、グランド電極層54、圧電素
子5a、グランド電極層55、圧電素子5b、グランド電極層56、圧電素子5c、グラ
ンド電極層57、支持基板59の順でこれらが積層されている。なお、以下では、圧電素
子5a、5b、5cをそれぞれ「圧電素子5」とも言う。
圧電素子5aは、圧電体層51a、出力電極層52a、圧電体層53aがこの順で積層
されて構成されている。同様に、圧電素子5bは、圧電体層51b、53bと、これらの
間に配置されている出力電極層52bと、を有する。また、圧電素子5cは、圧電体層5
1c、53cと、これらの間に配置されている出力電極層52cと、を有する。
圧電素子5は、水晶を含む。すなわち、圧電素子5は、水晶で構成された圧電体層51
a、53a、51b、53b、51c、53cを備えている。これにより、高感度、広い
ダイナミックレンジ、高い剛性等の優れた特性を有する力検出装置1を実現することがで
きる。
図5に示すように、圧電素子5では、圧電体層51a、53a、51b、53b、51
c、53cを構成する水晶の結晶軸であるX軸の方向が異なっている。すなわち、圧電体
層51aを構成する水晶のX軸は、図5中紙面奥側を向いている。圧電体層53aを構成
する水晶のX軸は、図5中紙面手前側を向いている。圧電体層51bを構成する水晶のX
軸は、図5中上側を向いている。圧電体層53bを構成する水晶のX軸は、図5中下側を
向いている。圧電体層51cを構成する水晶のX軸は、図5中右側を向いている。圧電体
層53cを構成する水晶のX軸は、図5中左側を向いている。このような圧電体層51a
、53a、51c、53cは、それぞれYカット水晶板で構成され、X軸の向きが互いに
90°ずつ異なっている。また、圧電体層51b、53bは、それぞれXカット水晶板で
構成され、X軸の向きが互いに180°異なっている。
なお、本実施形態では、圧電体層51a、53a、51b、53b、51c、53cは
、それぞれ、水晶で構成されているが、これらは、水晶以外の圧電材料を用いた構成であ
ってもよい。水晶以外の圧電材料としては、例えば、トパーズ、チタン酸バリウム、チタ
ン酸鉛、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT:Pb(Zr,Ti)O)、ニオブ酸リチウム
、タンタル酸リチウム等が挙げられる。
また、出力電極層52a、52b、52cおよびグランド電極層54、55、56、5
7を構成する材料は、それぞれ、電極として機能し得る材料であれば特に限定されないが
、例えば、ニッケル、金、チタニウム、アルミニウム、銅、鉄、クロムまたはこれらを含
む合金等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて(例えば積層し
て)用いることができる。
また、本実施形態では、支持基板58、59は、それぞれ、水晶で構成されているが、
これらは、水晶以外の導電性を有さない材料を用いた構成であってもよい。
このような力検出素子41の全体形状は、直方体をなすが、これに限定されず、例えば
、円柱状や他の多面体等であってもよい。また、各力検出素子41は、圧電素子5a、5
b、5cの積層方向D1が中心軸A1に直交するよう(yz平面の面方向に)に配置され
ている(図4および図5参照)。また、本実施形態では、例えば、支持基板58が壁部3
3側に位置し、支持基板59が壁部22側に位置している。なお、支持基板58が壁部2
2に位置し、支持基板59が壁部33側に位置していてもよい。
また、前述したように、力検出素子41は、複数の圧電素子5を備える。これにより、
力検出装置1の高感度化を図ったり、検出軸の多軸化を図ったりすることができる。なお
、力検出素子41を構成する圧電素子5および圧電体層の数は、前述した数に限定されな
い。例えば、1つの圧電素子5が備える圧電体層の数が1つまたは3つ以上であってもよ
いし、圧電素子5の数が2つまたは4つ以上であってもよい。
ここで、本実施形態では、前述したように、各センサーデバイス4は、圧電素子5の積
層方向D1が中心軸A1に直交するように配置されており、4つのセンサーデバイス4は
、線分CLに対して対称となるように配置されている(図3および図5参照)。そして、
前述したように、壁部33と壁部22とによって圧電素子5の積層方向D1に対して平行
な方向に与圧が加えられている。そのため、デジタル回路基板では、温度変動の影響を受
けやすい電荷QZを用いずに、並進力成分Fx、Fy、Fzおよび回転力成分Mx、My
、Mz(すなわち外力)の演算が可能である。そのため、力検出装置1は、温度の変動に
よる影響を受けにくく、高精度な検出が可能である。これにより、例えば高温環境下に力
検出装置1が置かれて第1ケース部材3および第2ケース部材2が熱膨張し、その熱膨張
によって圧電素子5に対する与圧が所定の値から変化してノイズ成分となることを低減ま
たは零にすることができる。
(パッケージ)
図4に示すように、パッケージ42は、力検出素子41が設置される凹部433を有す
る基部43(支持部材、第1部材)と、凹部433の開口を塞ぐようにして基部43に対
してシール部材48を介して接合されている蓋体49(部材、第2部材)と、を有する。
また、基部43と蓋体49とで囲まれた空間S1(パッケージ42の内部空間)、すなわ
ち凹部433内(凹部433)には、少なくとも1つの圧電素子5を含む力検出素子41
が設置(収納)されている。これにより、力検出素子41を保護することができる。ここ
で、基部43は、前述した第2ケース部材2の頂面231に当接している。一方、蓋体4
9は、前述した第1ケース部材3の内壁面331に当接している。
〈基部〉
基部43は、平板状の底部材431と、底部材431に接合(固定)された側壁部材4
32と、を有する。底部材431と側壁部材432とにより凹部433が形成されている
底部材431は、第2ケース部材2の頂面231および力検出素子41に当接しており
、第2ケース部材2に加えられた外力を力検出素子41に伝達する機能を有している。
側壁部材432は、四角形の筒状をなし、凹部433の内側に向って突出した突出部4
320を有する。この突出部4320は、側壁部材432の全周に亘って形成(環状に形
成)されており底部材431上に接着されている。また、突出部4320の蓋体49側の
面、すなわち段差部4321には、端子47が設けられている。なお、段差部4321は
、側壁部材432の全周に亘って形成されており、基部43の外縁部を囲んでいる。
このような基部43の内壁面434(凹部433を形成する面)は、底面4341と側
面4342とで構成されている。底面4341は、底部材431の図4中上側の面で構成
されている。側面4342は、段差部4321を含む側壁部材432の内壁面434で構
成されている。底面4341上には、接着部材44を介して力検出素子41が設けられて
いる。
また、基部43の底部材431の構成材料としては、例えば、ステンレス鋼、コバール
、銅、鉄、炭素鋼、チタン等の各種金属材料等が挙げられるが、中でも特に、コバールで
あることが好ましい。これにより、底部材431は、比較的高い剛性を有するとともに、
応力が加えられたときに適度に弾性変形する。このため、底部材431は、第2ケース部
材2に加えられた外力を力検出素子41に的確に伝達することができるとともに、その外
力によって破損することをさらに低減することができる。また、コバールは、成形加工性
に優れているという観点からも好ましい。
また、底部材431は、単一の材料で構成されていることが好ましい。これにより、底
部材431の全体にわたって縦弾性係数および機械的強度の均一化を図ることができる。
なお、図4中の矢印A3方向(積層方向D1)(基部43の底部材431の底面4341
の法線方向)から見て、基部43の少なくとも力検出素子41と重なる領域が金属材料で
構成されていることで、基部43が外力によって破損することをさらに低減する効果を顕
著に発揮することができる。
一方、基部43の側壁部材432の構成材料としては、絶縁性を有する材料であること
が好ましく、例えば、アルミナ、ジルコニア等の酸化物系のセラミックス、炭化ケイ素等
の炭化物系のセラミックス、窒化ケイ素等の窒化物系のセラミックス等の各種セラミック
スを主成分とすることが好ましい。セラミックスは、適度な剛性を有するともに、絶縁性
に優れている。そのため、パッケージ42の変形による損傷が生じにくく、内部に収容さ
れた力検出素子41をより確実に保護することができる。また、端子47同士が短絡する
ことをより確実に回避することができる。また、側壁部材432の加工精度をより高める
こともできる。
また、側壁部材432は、単一の材料で構成されていることが好ましい。これにより、
底部材431の全体に亘って縦弾性係数および機械的強度の均一化を図ることができる。
なお、図示の構成では、底部材431と側壁部材432とは別部材を接合(固定)して設
けられているが、底部材431と側壁部材432とが一体的に形成されたものであっても
よい。
〈シール部材〉
図4に示すように、シール部材48は、基部43の上面の全周に配置されている。シー
ル部材48の構成材料としては、基部43に蓋体49を接合(接着)する機能を有すれば
いかなる材料であってもよく、例えば、金、銀、チタニウム、アルミニウム、銅、鉄また
はこれらを含む合金等で構成することができる。
〈蓋体〉
蓋体49は、板状をなし、凹部433の開口を塞ぐようにしてシール部材48を介して
基部43に接合されている。この蓋体49は、第1ケース部材3の壁部33および力検出
素子41に当接して設けられており、第1ケース部材3に加えられた外力を力検出素子4
1に伝達する機能を有している。また、本実施形態では、蓋体49の縁部側は、基部43
側に向かって折れ曲がっており、力検出素子41を覆うように設けられている。
このような蓋体49の構成材料としては、特に限定されないが、前述した底部材431
と同様、ステンレス鋼、コバール、銅、鉄、炭素鋼、チタン等の各種金属材料等が挙げら
れるが、中でも特に、コバールであることが好ましい。これにより、底部材431と同様
に、外力を力検出素子41により正確に伝達することができるとともに、その外力によっ
て破損することをさらに低減することができる。なお、蓋体49の構成材料は、底部材4
31の構成材料と同じであっても異なっていてもよいが、同じであることが好ましい。こ
れにより、パッケージ42に加えられた外力を力検出素子41により正確に伝達すること
ができる。
このようなパッケージ42の平面視での形状は、本実施形態では四角形をなしているが
、これに限定されず、例えば、五角形等の他の多角形、円形、楕円形等であってもよい。
以上説明したようなパッケージ42では、凹部433の底面4341は、金属で構成さ
れている部分を有する。特に、前述したように、基部43は、金属(特にコバール)で構
成されていることが好ましい。これにより、底面4341の脆性等の機械的強度の高める
ことができる。
さらに、前述したように、「力検出部」としての力検出素子41は、力検出素子41と
底面4341とが重なる方向から見て(図4中矢印A3方向から見て)、底面4341の
金属で構成されている部分と重なっている。これにより、底面4341に対する力検出素
子41からの荷重によって、底面4341にクラック等の破損が生じることを低減または
回避することができる。
また、前述したように、センサーデバイス4は、凹部433の開口を塞ぐ「第2部材」
としての蓋体49を有する。これにより、基部43と蓋体49とで形成された空間S1内
に力検出素子41を収納し、空間S1を気密的に封止することができる。そのため、力検
出素子41の外的要因による検出精度の低下を低減することができる。
また、「第2部材」としての蓋体49の少なくとも一部は、「力検出部」としての力検
出素子41と底面4341とが重なる方向から見て(図4中の矢印A3方向から見て)、
力検出素子41と重なっている。これにより、力検出素子41を基部43と蓋体49との
間に配置することができる。そのため、壁部22、33によって挟持されて基部43と蓋
体49との双方から力検出素子41に対して与圧をかけることでき、例えばロバスト性の
低下を低減することができる。その結果、力検出素子41の検出精度の低下を低減するこ
とができる。
〈側面電極(電極)〉
力検出素子41には、少なくとも1つの側面電極45、図4および図6に示す構成では
複数の側面電極45が設けられている。図4および図6に示すように、複数の(本実施形
態では4つ)の側面電極45は、力検出素子41の側面に設けられている。なお、以下の
説明では、4つの側面電極45のうち、図6中の左上側に位置する側面電極45を「側面
電極45a」といい、図6中の左下側に位置する側面電極45を「側面電極45b」とい
い、図6中の右上側に位置する側面電極45を「側面電極45c」といい、図6中の右下
側に位置する側面電極45を「側面電極45d」という。また、各側面電極45a、45
b、45c、45dを区別しない場合は、それらを「側面電極45」という。なお、側面
電極45の数は、特に限定されず、1つでもよい。
側面電極45aは、力検出素子41の出力電極層52aに電気的に接続されている。同
様に、側面電極45bは、力検出素子41の出力電極層52bに電気的に接続されており
、側面電極45cは、力検出素子41の出力電極層52cに電気的に接続されている。ま
た、側面電極45aは、力検出素子41のグランド電極層54、55、56、57に電気
的に接続されている。側面電極45a、45bは、力検出素子41の同一側面上に互いに
離間して設けられている。また、側面電極45c、45dは、側面電極45a、45bが
設けられた側面に対向する同一側面上に互いに離間して設けられている。なお、側面電極
45a、45b、45c、45dは、それぞれ、力検出素子41の同一面上に設けられて
いてもよいし、異なる面に設けられていてもよい。
また、各側面電極45は、力検出素子41の積層方向D1に沿って長尺状をなしている
。本実施形態では、各側面電極45は、支持基板58から支持基板59の途中まで延びる
長尺状をなしている。また、各側面電極45は、例えば、スパッタ法、メッキ法等により
形成することができる。かかる構成とすることにより、各側面電極45を容易に形成する
ことができる。また、各側面電極45の構成材料としては、例えば、ニッケル、金、チタ
ニウム、アルミニウム、銅、鉄等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み
合わせて用いることができる。中でも特に、各側面電極45は、ニッケル(Ni)を含む
材料で構成されていることが好ましい。ニッケルは、圧電体層51a、53a、51b、
53b、51c、53cの熱膨張係数に近い熱膨張係数を有することから好ましい。
〈端子〉
基部43には、少なくとも1つの端子47、図4および図6に示す構成では複数の端子
47が設けられている。図4および図6に示すように、複数の(本実施形態では4つ)の
端子47は、上述した基部43の段差部4321に設けられている。なお、以下の説明で
は、4つ端子47のうち、図6中の左上側に位置する端子47を「端子47a」といい、
図6中の左下側に位置する端子47を「端子47b」といい、図6中の右上側に位置する
端子47を「端子47c」といい、図6中の右下側に位置する端子47を「端子47d」
という。また、各端子47a、47b、47c、47dを区別しない場合は、それらを「
端子47」という。なお、端子47の数は、特に限定されず、1つでもよい。
端子47aは、側面電極45aの近傍に設けられている。同様に、端子47bは、側面
電極45bの近傍に設けられており、端子47cは、側面電極45cの近傍に設けられて
おり、端子47dは、側面電極45dの近傍に設けられている。
この各端子47は、基部43に設けられた図示しない配線等を介してアナログ回路基板
6に電気的に接続されている(図2~図4参照)。
また、各端子47は、導電性を有していればよく、例えば、クロム、タングステンなど
のメタライズ層(下地層)に、ニッケル、金、銀、銅などの各被膜を積層することにより
構成することができる。
〈接続部〉
センサーデバイス4は、少なくとも1つの接続部46、図4および図6に示す構成では
複数の接続部46を有している。図4に示すように、複数の(本実施形態では4つ)の接
続部46は、上述した端子47と側面電極45とを電気的に接続している。なお、以下の
説明では、4つの接続部46のうち、図6中の左上側に位置する接続部46を「接続部4
6a」といい、図6中の左下側に位置する接続部46を「接続部46b」といい、図6中
の右上側に位置する接続部46を「接続部46c」といい、図6中の右下側に位置する接
続部46を「接続部46d」という。また、各接続部46a、46b、46c、46dを
区別しない場合は、それらを「接続部46」という。なお、接続部46の数は、特に限定
されず、1つでもよい。
接続部46aは、側面電極45aと端子47aとに接着していて、これらを電気的に接
続している。同様に、接続部46bは、側面電極45bと端子47bとに接着していて、
これらを電気的に接続している。接続部46cは、側面電極45cと端子47cとに接着
していて、これらを電気的に接続している。接続部46dは、側面電極45dと端子47
dとに接着していて、これらを電気的に接続している。
また、各接続部46の構成材料としては、例えば、金、銀、銅等を用いることができ、
これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。また、各接続部
46は、具体的には、例えば、Agペースト、Cuペースト、Auペースト等で形成する
ことができるが、特に、Agペーストを用いて形成することが好ましい。Agペーストは
、入手が容易であり、取扱性にも優れている。
〈接着部材〉
図4、図6に示すように、接着部材44は、絶縁性を有する部材であり、力検出素子4
1と基部43との間に設けられている。具体的には、接着部材44は、凹部433の底面
4341と力検出素子41との間と、凹部433の側面4342と力検出素子41との間
に設けられている。すなわち、接着部材44は、凹部433の底面4341と力検出素子
41との間に位置する部分444と、凹部433の側面4342と力検出素子41との間
に位置する部分445とを有する。
接着部材44の部分444は、図4中の矢印A3方向から見て、力検出素子41と重な
り、力検出素子41を内包している(図4および図6参照)。さらに、接着部材44の部
分444は、矢印A3方向から見て、接着部材44の一部とも重なっている。また、図7
に示すように、接着部材44の部分445は、接続部46に接触しておらず、接続部46
との間に空隙S2を隔てて設けられている。
また、部分445の高さT1は、力検出素子41の支持基板59の高さおよび接着部材
44の部分444の高さの合計の高さT2よりも小さい。これにより、接着部材44が側
面電極45や接続部46に接触して側面電極45と接続部46との導通の妨げになること
を低減または防止することができる。
このような接着部材44は、基部43や力検出素子41よりも曲げ強さや曲げ弾性率が
高い部材で構成されている。この接着部材44の曲げ強さは、100MPa以上300M
Pa以下程度であり、接着部材44の曲げ弾性率は、4000MPa以上6000MPa
以下程度である。このような接着部材44が力検出素子41と基部43との間に設けられ
ていることで、外力によって力検出素子41や基部43が破損することをより低減するこ
とができる。
また、接着部材44は、接着剤の硬化物で構成されている。接着剤の形態としては、液
状(ペースト状等の半固形状を含む)や、シート状やフィルム状の固形状が挙げられる。
中でも特に、液状の接着剤を用いることが好ましい。すなわち、接着部材44は、液状の
接着剤の硬化物であることが好ましい。これにより、力検出素子41を基部43に接着す
る際に、力検出素子41と基部43との間での気泡の発生や残留を低減することができる
。そのため、基部43に対する力検出素子41の接着強度の低下を低減することができる
。なお、液状とは、室温(25℃)で流動性を有する状態を言い、固形状とは、室温(2
5℃)で流動性を有しない状態を言う。なお、例えば平板状の部材に接着剤を配置して傾
けた際に自重により流動するものは、液状とする。
また、本実施形態では、接着剤は、樹脂材料とフィラー442a(第1のフィラー)お
よびフィラー442b(第2のフィラー)とを含む(図8参照)。また、接着剤は、適宜
、水、溶剤、可塑剤、硬化剤および帯電防止剤等を含んでいてもよい。
樹脂材料としては、熱可塑性樹脂や光可塑性樹脂等の可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、光硬
化性樹脂および電子線硬化性樹脂等の硬化性樹脂を用いることができ、中でも、硬化性樹
脂(硬化反応し得る樹脂材料)を用いることが好ましく、熱硬化性樹脂を用いることがよ
り好ましい。熱硬化性樹脂としては、例えば、アクリル系樹脂、フェノール系樹脂、シリ
コーン系樹脂、エポキシ系樹脂等が挙げられ、中でも、エポキシ系樹脂を用いることが好
ましい。エポキシ系樹脂は、特に引張せん断接着強さに優れている。ここで、本実施形態
では、上述したように、基部43および蓋体49を介して壁部22、33で力検出素子4
1を挟持していることで、基部43の底部材431に対する力検出素子41の押し込み方
向(積層方向D1)における強度は担保されているものの、せん断方向(z軸方向)の強
度が不足している。そのため、上述したように、特に引張せん断接着強さに優れているエ
ポキシ系樹脂を用いることで力検出素子41のせん断方向の強度を十分に確保することが
できる。
接着剤中の樹脂材料の含有率は、50質量%以上であることが好ましく、70質量%以
上95質量%以下であることがより好ましい。なお、上述の含有率は、溶剤や水を含む場
合にはこれらを除いた固形分含有率を示す。
フィラー442aは、力検出素子41と底面4341との間の距離を規制するギャップ
材として機能し、接着部材44の厚さDを規定している。フィラー442aの最大径(最
大幅)は、フィラー442bの最大径(最大幅)よりも大きい。よって、フィラー442
aを用いることで、接着部材44の厚さDを所望の厚さに制御することが容易である。
フィラー442bは、樹脂材料の特性を制御する。フィラー442bを用いることで、
樹脂材料の樹脂粘度(硬化前の接着部材44の粘度)、硬化後の機械物性(硬化後の接着
部材44の機械物性)を調整することができる。特に、フィラー442aのみでは、硬化
前の接着部材44の粘度を調整することは比較的困難であるが、フィラー442bを用い
ることで、硬化前の接着部材44の粘度を容易に調整することができる。
フィラー442a、442bの構成材料としては、シリカ(SiO)、アルミナ(A
)等の無機酸化物、セラミックス、ガラス等の無機物を含む無機フィラーを用い
ることが好ましく、これらのうちの1種または2種以上を併用することができる。中でも
特に、フィラー442a、442bの構成材料としては、シリカ、アルミナを用いること
が好ましい。これにより、接着部材44の機械的な強度や耐熱性を高めることができる。
また、フィラー442a、442bは、導電性を有さない(絶縁性)であるものが好まし
い。これにより、接着部材44の導電性をより低くすることができる。また、フィラー4
42aとフィラー442bの構成材料は、同じであってもよく、また、異なっていてもよ
い。
フィラー442a、442bの形状としては、球形が好ましいが、これに特に限定され
ず、球状、方形状、板状、針状、葉状等のものを用いることができる。フィラー442a
、442bを球形にすることで分級し、径の大きさを均一にすることができる。また、接
着部材44を所望の厚さDに制御することが容易である。なお、フィラー442a、44
2bは、緻密質体であってもよいし、多孔質体であってもよい。
また、フィラー442aの最大径(最大幅)は、10μm以上であることが好ましく、
10μm以上100μm以下であることがより好ましい。これにより、接着部材44の厚
さDを所望の厚さDにすることが容易である(図8参照)。言い換えると、フィラー44
2aの最大径(最大幅)は、形成する接着部材44の厚さDと同等であることが好ましい
。これにより、所望の厚さDの接着部材44を容易に形成することができる。また、フィ
ラー442aの平均径(平均幅)は、0.1μm以上100μm以下であることが好まし
く、1μm以上90μm以下であることがより好ましい。
また、フィラー442bの最大径(最大幅)は、1nm以上50nm以下であることが
好ましい。これにより、硬化前の接着部材44の粘度、硬化後の接着部材44の機械物性
を適確に調整することができる。
ここで、フィラー442aの最大径とは、フィラー442aの最も長い部分の長さであ
る。例えば、フィラー442aの形状が球(球形)の場合、フィラー442aの最大径は
、球の直径であり、また、フィラー442aの平面視での形状が楕円(楕円形)の場合、
フィラー442aの最大径は、楕円の長径である。また、フィラー442bの最大径につ
いても同様である。
接着剤中のフィラー442a、442bの合計の含有率は、特に限定されないが、5質
量%以上40質量%以下であることが好ましく、10質量%以上30質量%以下であるこ
とがより好ましい。含有率が前記上限値よりも高いと、接着部材44の接着機能が低下す
る。また、含有率が前記下限値よりも低いと、フィラー442a、442bの効果が不十
分となる。なお、上述の含有率は、溶剤や水を含む場合にはこれらを除いた固形分含有率
を示す。
このように、本実施形態では、接着部材44はフィラー442a、442bを含む。特
に、接着部材44は、無機フィラーを含むことが好ましい。これにより、無機フィラーで
構成されたフィラー442aを力検出素子41と底面4341との間の距離を規制するギ
ャップ材として用いることができ、力検出素子41と底面4341との間に位置する接着
部材44の厚さDの均一性を高めることができる。また、無機フィラーを用いることで、
接着部材44の機械的な強度を高めることができる。さらに、無機フィラーで構成された
フィラー442bを樹脂部材の特性を制御するために用いることができ、イニシャライズ
時の特性を維持することができる。また、無機フィラーを用いることで、接着部材44の
機械的な強度を高めることができる。
このような接着剤の硬化物である接着部材44の厚さDは、1μm以上100μm以下
であることが好ましく、5μm以上90μm以下であることがより好ましい。これにより
、接着強度を十分に確保することができるとともに、外力の伝達の影響の低下を低減する
ことができる。
ここで、図9を参照しつつ、接着部材44の厚さDと力検出素子41の歪み量との関係
について説明する。図9の線分L11は、接着部材44の厚さDが30μmである場合を
示し、線分L12は、接着部材44の厚さDが100μmである場合を示し、線分L10
は、接着部材44を介せずに力検出素子41が底面4341に直接当接して設けている場
合を示す。
図9に示すように、接着部材44の厚さDが30μmである場合、力検出素子41の押
し込み力(外力の大きさ)に対する力検出素子41の歪み量(変形量)は、接着部材44
が設けられていない場合と同等の大きさである。すなわち、厚さDが30μmである場合
は、接着部材44が設けられていない場合と歪み量が同等であり、接着部材44を設ける
ことによる外力の伝達損失は小さい(ほぼ無い)。
一方、図9に示すように、接着部材44の厚さDが100μmである場合、押し込み力
に対する歪み量は、接着部材44が設けられていない場合よりも大きくなっている。これ
は、接着部材44を設けることによる外力の伝達損失が大きくなることによる。なお、厚
さDが100μmを超えると、さらに歪み量が大きくなる。
このようなことからも、上述したような範囲内の厚さDとすることで、接着部材44の
厚さの増加による接着部材44の柔軟性(弾性)の上昇を抑えることができるため、接着
部材44を設けることによる外力の伝達損失を小さくすることができる。その結果、接着
部材44を設けても、接着部材44が無い場合と同様に外力を力検出素子41に伝達する
ことができる。なお、接着部材44の厚さDが100μm以下であれば、外力の伝達損失
を比較的小さくすることができる。
以上説明したような各センサーデバイス4は、上述したように、凹部433を有する「
第1部材」としての基部43と、凹部433に設置され、外力に応じて信号を出力する少
なくとも1つの圧電素子5を含む「力検出部」としての力検出素子41と、力検出素子4
1と凹部433の底面4341との間に設けられた接着部材44と、を有する。このよう
な力検出装置1によれば、接着部材44によって力検出素子41を凹部433の底面43
41に接着することができるため、力検出素子41の凹部433内での位置の安定性を高
めることができる。そのため、振動等の機械的ストレスに対する耐性の低下を低減するこ
とができる。その結果、外力に応じた信号を高精度に出力することができ、よって、外力
の検出精度を高めることができる。
また、本実施形態では、力検出素子41の底面4341側の面は、その全域にわたって
、接着部材44に接触している。すなわち、力検出素子41と底面4341との間の領域
の全域に亘って接着部材44が設けられている。力検出素子41と底面4341との間の
領域に接着部材44が設けられていない部分があるとその部分に応力が集中し易くなるが
、力検出素子41と底面4341との間の領域の全域に亘って接着部材44が設けられて
いることで、応力の局所的な集中を低減または防止することができる。そのため、外力に
応じた信号をより高精度に出力することができる。
また、図4に示すように、センサーデバイス4は、「力検出部」としての力検出素子4
1に設けられた「電極」としての側面電極45(少なくとも1つの側面電極45)と、「
第1部材」としての基部43に設けられた端子47(少なくとも1つの端子47)と、側
面電極45と端子47とを電気的に接続する接続部46(少なくとも1つの接続部46)
と、を有する。これにより、例えば、力検出素子41を、側面電極45、接続部46およ
び端子47を介して、力検出素子41から出力された検出結果(電荷)の演算をする外力
検出回路60に電気的に接続することができる。
また、接続部46は、「力検出部」としての力検出素子41と底面4341とが重なる
方向から見て(図4中矢印A3方向から見て)、接着部材44と重なる部分を有する。こ
れにより、接続部46が凹部433の底面4341に接触することを低減または防止する
ことができる。そのため、導電性を有する基部43と接続部46とが接触することによる
短絡を防ぐことができる。
特に、前述したように、接着部材44は、絶縁性を有することが好ましい。これにより
、接続部46が底面4341に接触することを防ぐことができ、接続部46と底面434
1との接触による短絡を低減または防止することができる。また、例えば、基部43に加
えて、力検出素子41の基部43側の面が導電性を有する場合(例えば、力検出素子41
の基部43側の面に電極が設けられている場合)であっても、底面4341と力検出素子
41との接触による短絡を低減または防止することができる。
以上説明したように、センサーデバイス4によれば、前述した各機能の組み合わせによ
る相乗効果により、耐久性、信頼性が向上し、その結果により、検出精度を向上させるこ
とができる。
また、前述したように、接着部材44に含まれる無機フィラーは、フィラー442a(
第1のフィラー)およびフィラー442b(第2のフィラー)を含み、フィラー442a
(第1のフィラー)の最大径は、フィラー442b(第2のフィラー)の最大径よりも大
きい。これにより、接着部材44の厚さDを所望の厚さに制御することが容易であり、か
つ、樹脂材料の特性を制御することができる。すなわち、フィラー442aは、力検出素
子41と底面4341との間の距離を規制するギャップ材として機能し、フィラー442
aを用いることで、接着部材44の厚さDを所望の厚さに制御することが容易である。ま
た、フィラー442bを用いることで、硬化前の接着部材44の粘度、硬化後の接着部材
44の機械物性を調整することができる。
また、前述したように、接着部材44の一部は、「力検出部」としての力検出素子41
と凹部433の側面4342との間に位置している。これにより、凹部433内に力検出
素子41をより安定して配置することができる。また、接続部46が底面4341に接触
することを低減または防止することができるので、接続部46と底面4341との接触に
よる短絡を低減または防止することができる。
さらに、前述したように、「力検出部」としての力検出素子41は、圧電素子5を支持
し、かつ、接着部材44に接着されている「基材」としての支持基板59を有し、接着部
材44の力検出素子41と凹部433の側面4342との間に位置している部分445は
、支持基板59上に設けられている圧電素子5cよりも底面4341側に位置している。
また、接着部材44の部分445の高さT1は、高さT2(厚さ)よりも小さい(図7参
照)。これにより、例えば力検出素子41に設けられた側面電極45や基部43に設けら
れた端子47等に接着部材44が接着することを低減または防止することができるととも
に、凹部433内に力検出素子41をより安定して配置することができる。
[与圧ボルト(固定部材)]
複数の与圧ボルト51は、第1ケース部材3の壁部33と第2ケース部材2の壁部22
とでセンサーデバイス4(より具体的には複数の圧電素子5)を挟んで与圧した状態で壁
部33および壁部22を互いに固定している(図3参照)。各与圧ボルト51は、壁部3
3側から壁部33の貫通孔37に挿通され、与圧ボルト51の先端部に形成された雄ネジ
を壁部22に形成された雌ネジ孔26に螺合されている。このような複数の与圧ボルト5
1により、第1ケース部材3の内壁面331と第2ケース部材2の頂面231とでセンサ
ーデバイス4のパッケージ42を介して力検出素子41を挟んで与圧することができる。
また、各与圧ボルト51の締結力を適宜調整することで、力検出素子41に対して、所定
の大きさの圧電素子5の積層方向D1の圧力を与圧として加えることができる。
このような各与圧ボルト51の構成材料としては、特に限定されないが、例えば、各種
金属材料等が挙げられる。なお、各与圧ボルト51の位置および数は、それぞれ、図示の
位置および数に限定されない。また、与圧ボルト51の数は、例えば、1つのセンサーデ
バイス4に対して1つまたは3つ以上であってもよい。また、圧電素子5を備える力検出
素子41は、第1ケース部材3と第2ケース部材2との間(特に壁部33と壁部22との
間)に挟持されているが、これに限定されず、第1ケース部材3と第2ケース部材2との
間に任意の構成で支持されていればよい。
[アナログ回路基板]
図2に示すように、アナログ回路基板6は、空間S、すなわち第1ケース部材3と第2
ケース部材2との間に配置されている。このアナログ回路基板6には、第2ケース部材2
の突出した部分23が挿通されている貫通孔61と、各与圧ボルト51が挿通されている
貫通孔62と、が形成されている(図2および図3参照)。アナログ回路基板6は、部分
23に挿通された状態で、センサーデバイス4に対して中心軸A1側に配置されている。
これにより、センサーデバイス4の近傍にアナログ回路基板6を設けることができ、セン
サーデバイス4からの配線長さを短くすることができる。そのため、構造の簡素化に寄与
することができる。
また、アナログ回路基板6は、前述したセンサーデバイス4に電気的に接続されている
。アナログ回路基板6は、図示はしないが、センサーデバイス4の力検出素子41から出
力された電荷Q(QX、QY、QZ)をそれぞれ電圧V(VX、VY、VZ)に変換する
チャージアンプ(変換出力回路)を備えている。このチャージアンプは、例えば、オペア
ンプと、コンデンサーと、スイッチング素子と、を有して構成することができる。
[デジタル回路基板]
デジタル回路基板は、図示はしないが、例えば、第2ケース部材2上に設けることがで
きる。このデジタル回路基板は、前述したアナログ回路基板6に電気的に接続されている
。デジタル回路基板は、図示しないが、アナログ回路基板6からの電圧VX、VY、VZ
に基づいて、外力を検出(演算)する外力検出回路を備えている。外力検出回路は、x軸
方向の並進力成分Fx、y軸方向の並進力成分Fy、z軸方向の並進力成分Fz、X軸周
りの回転力成分Mx、Y軸周りの回転力成分My、Z軸周りの回転力成分Mzを演算する
。この外力検出回路は、例えば、ADコンバーターと、このADコンバーターに接続され
たCPU等の演算回路と、を有して構成することができる。
以上説明したような力検出装置1は、前述したように、天板31(第1基部)と、底板
21(第2基部)と、天板31と底板21との間に設けられる本発明のセンサーデバイス
の一例であるセンサーデバイス4と、センサーデバイス4からの信号に基づいて外力を検
出する外力検出回路60と、を備える。本実施形態では、前述したように、外力検出回路
60は、アナログ回路基板6とデジタル回路基板とで構成されている。このような力検出
装置1によれば、センサーデバイス4を備えているため、外力をより高精度に検出するこ
とができる。
また、力検出装置1が備えるセンサーデバイス4は、以下のようにして製造することが
できる。
(センサーデバイス4の製造方法)
図10は、図4に示すセンサーデバイスを製造する方法のフロー図である。図11は、
図10に示す接着剤を塗布する工程を示す断面図である。図12は、図10に示す接着剤
を塗布する工程を示す平面図である。図13は、図10に示す力検出素子を接着する工程
を示す断面図である。図14は、図10に示す接続部を形成する工程を示す断面図である
。図15は、図10に示す蓋体を載置する工程を示す図である。
図10に示すように、センサーデバイス4の製造方法は、[1]接着剤440を塗布す
る工程(ステップS11)と、[2]力検出素子41を接着する工程(ステップS12)
と、[3]接続部46を形成する工程(ステップS13)と、[4]蓋体49を載置する
工程(ステップS14)と、を有する。以下、各工程を順次説明する。
[1]接着剤440を塗布する工程(ステップS11)
まず、図11および図12に示すように、基部43の底部材431上に例えばペースト
状の接着剤440を塗布する。このとき、接着剤440は、放射状に塗布することが好ま
しく、底部材431の中央部から端子47に延びるように塗布することがより好ましい。
具体的には、図12に示すように、例えば、十字状に塗布することが好ましい。これによ
り、後の工程にて接着剤440上に力検出素子41を載置したときに、力検出素子41と
基部43との間における気泡の発生や残留等を低減することができる。そのため、力検出
素子41の底面4341に対する接着強度を高めることができる。また、形成された接着
部材44の厚さDの均一性を高めることができる。
なお、接着剤440は、例えば、底部材431の中央部に1つの塊として載置(塗布)
してもよいし、複数の点状に配置してもよい。また、接着剤440は、例えば、底面43
41上に薄く一様に塗布してもよい。
[2]力検出素子41を接着する工程(ステップS12)
次に、接着剤440上に力検出素子41を載置し、図13中の矢印A4方向に押し付け
て、接着剤440を硬化させる。
ここで、接着剤440としては、常温(25℃)である程度の硬化時間を有する接着剤
(いわゆる瞬間接着剤を除く)や、熱、光または電子線等が付与されることで硬化する接
着剤で構成されていることが好ましい。これにより、力検出素子41を接着剤440上に
載置したとき、力検出素子41を接着剤440に対して仮接着することができる。そのた
め、凹部433内での力検出素子41の位置調整を行い易くなる。なお、仮接着とは、容
易に剥離可能な状態で接着されていて、再度接着可能な状態を言う。
また、仮接着の状態で位置決めが完了したら、上述したように矢印A4方向に押し付け
て、接着剤440を硬化させる。この際、接着剤440がフィラー442aを有するため
、力検出素子41を押し付けることで、ギャップ材として機能するフィラー442aによ
り力検出素子41と底面4341との間の距離を容易に制御することができ(図8および
図13参照)。また、力検出素子41を押し付けることで、接着剤440は、底部材43
1の中央部から底部材431の外縁部に広がっていき、力検出素子41と側面4342と
の間にせり上がる(図7参照)。これにより、上述したように、力検出素子41と側面4
342との間に接着剤440の一部を位置させることができ、よって、力検出素子41の
基部43に対する接着強度をより高めることができる。なお、接着剤440の分量は、せ
り上がる接着剤440を考慮した分量とすることが好ましい。
[3]接続部46を形成する工程(ステップS13)
次に、例えばAgペースト等の材料(接続部46の母材)を、側面電極45と端子47
との間にこれらに接着するように付与して硬化させる。これにより、図14に示すように
接続部46を形成する。
ここで、前述したように、接着部材44によって力検出素子41が基部43に接着され
ていることで、基部43に対する力検出素子41の相対的な位置が規制されている。すな
わち、接着部材44が位置規制部材として機能している。そのため、本工程(ステップS
13)にてAgペースト等の材料を側面電極45と端子47とを繋ぐように付与する際に
、力検出素子41が基部43に対して位置ずれしないため、Agペースト等の材料を所望
の箇所に容易に付与することができ、作業性が高い。
[4]蓋体49を載置する工程(ステップS14)
次に、基部43の上面にシール部材48を介して蓋体49を基部43に接合する。これ
により、図15に示すように、センサーデバイス4を得ることができる。
以上説明したようにしてセンサーデバイス4を製造することができる。前述したような
方法によれば、接着部材44によって力検出素子41の位置が規制されているため、接続
部46の形成や蓋体49の載置を簡単に行うことができる。そのため、作業性および生産
性を高めることができる。
次に、センサーデバイス4の変形例について説明する。
図16は、図4に示すセンサーデバイスの変形例を示す断面図である。
図16に示すように、センサーデバイス4Aが有するパッケージ42Aは、センサーデ
バイス4の蓋体49を備えていない。すなわち、基部43の凹部433の開口を覆う「蓋
体」が省略されている。そして、力検出素子41の支持基板58が、第1ケース部材3の
壁部33に直接的に当接している。このようなセンサーデバイス4Aであっても、前述し
たセンサーデバイス4と同様に、接着部材44を備えていることで力検出素子41の凹部
433内での位置の安定性を高めることができ、よって、外力に応じた信号を高精度に出
力することができる。
次に、センサーデバイス4の参考例について説明する。
図17は、図4に示すセンサーデバイスの参考例を示す断面図である。
図17に示すように、センサーデバイス4Bは、センサーデバイス4のパッケージ42
を備えていない。そして、接着部材44が、第2ケース部材2の壁部22に直接的に当接
している。このようなセンサーデバイス4Bであっても、接着部材44によって、力検出
素子41を壁部22に安定して設置することができ、よって、外力に応じた信号を高精度
に出力することができる。
2.ロボット
次に、本発明のロボットについて説明する。
図18は、本発明のロボットの一例を示す斜視図である。
図18に示すロボット100は、精密機器やこれを構成する部品等の対象物の給材、除
材、搬送および組立等の作業を行うことができる。このロボット100は、単腕ロボット
であり、所謂6軸垂直多関節ロボットである。ロボット100は、基台110と、基台1
10に回動自在に連結されたロボットアーム10と、力検出装置1と、エンドエフェクタ
ー17とを有する。
基台110は、例えば、床、壁、天井および移動可能な台車上等に固定される部分であ
る。ロボットアーム10は、アーム11(第1アーム)、アーム12(第2アーム)、ア
ーム13(第3アーム)、アーム14(第4アーム)、アーム15(第5アーム)、アー
ム16(第6アーム)を有する。これらアーム11~16は、基端側から先端側に向かっ
てこの順に連結されている。各アーム11~16は、隣り合うアームまたは基台110に
対して回動可能になっている。
アーム16の先端には、力検出装置1が接続されている。力検出装置1は、力検出装置
1の先端に取り付けられたエンドエフェクター17に加わる力(モーメントを含む)を検
出する。エンドエフェクター17は、ロボット100の作業対象である対象物に対して作
業を行う器具であり、対象物を把持する機能を有するハンドで構成されている。なお、エ
ンドエフェクター17としては、ロボット100の作業内容等に応じた器具を用いればよ
く、ハンドに限定されず、例えば、ネジ締めを行うネジ締め器具や嵌合を行う嵌合器具等
であってもよい。
また、図示はしないは、ロボット100は、一方のアームを他方のアーム(または基台
110)に対して回動させるモーター等を備える駆動部を有する。また、ロボット100
は、図示はしないが、モーターの回転軸の回転角度を検出する角度センサーを有する。
このようなロボット100は、基台110と、基台110に接続されるロボットアーム
10(アーム)と、前述した力検出装置1を有する。このようなロボット100によれば
、力検出装置1を備えている。そのため、例えば、力検出装置1が検出した外力を、ロボ
ット100を制御する機能を有する制御部(図示せず)にフィードバックすることにより
、ロボット100は、より精密に作業を実行することができる。また、力検出装置1が検
出した外力によって、ロボット100は、エンドエフェクター17の障害物への接触等を
検知することができる。そのため、障害物回避動作および対象物損傷回避動作等を容易に
行うことができ、ロボット100は、より安全に作業を実行することができる。
以上、本発明のセンサーデバイス、力検出装置およびロボットを、図示の実施形態に基
づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能
を有する任意の構成のものに置換することができる。また、本発明に、他の任意の構成物
が付加されていてもよい。
また、力検出装置は、アームとアーム(被取付部材)との間に設けられていてもよい。
また、圧電素子の積層方向は図示のものに限定されない。また、与圧ボルトは、必要に応
じて設ければよく、省略してもよい。
また、本発明のロボットは、例えば、スカラーロボット等の他のロボットであってもよ
い。また、ロボット100が有するアームの数は、図示では6本であるが、これに限定さ
れず、1~5本または7本以上であってもよい。
また、本発明のロボットは、アームを有していれば、単腕ロボットに限定されず、例え
ば、双腕ロボット等の他のロボットであってもよい。すなわち、ロボットアームの数は1
本に限定されず、2本以上であってもよい。
また、本発明のセンサーデバイスおよび力検出装置は、ロボット以外の機器に組み込む
ことも可能であり、例えば、自動車等の移動体に搭載してもよい。
1…力検出装置、2…第2ケース部材、3…第1ケース部材、4…センサーデバイス、
4A…センサーデバイス、4B…センサーデバイス、5…圧電素子、5a…圧電素子、5
b…圧電素子、5c…圧電素子、6…アナログ回路基板、10…ロボットアーム、11…
アーム、12…アーム、13…アーム、14…アーム、15…アーム、16…アーム、1
7…エンドエフェクター、20…側壁部、21…底板、22…壁部、23…部分、25…
貫通孔、26…雌ネジ孔、31…天板、33…壁部、35…貫通孔、37…貫通孔、41
…力検出素子、42…パッケージ、42A…パッケージ、43…基部、44…接着部材、
45…側面電極、45a…側面電極、45b…側面電極、45c…側面電極、45d…側
面電極、46…接続部、46a…接続部、46b…接続部、46c…接続部、46d…接
続部、47…端子、47a…端子、47b…端子、47c…端子、47d…端子、48…
シール部材、49…蓋体、50…構造体、51…与圧ボルト、51a…圧電体層、51b
…圧電体層、51c…圧電体層、52a…出力電極層、52b…出力電極層、52c…出
力電極層、53a…圧電体層、53b…圧電体層、53c…圧電体層、54…グランド電
極層、55…グランド電極層、56…グランド電極層、57…グランド電極層、58…支
持基板、59…支持基板、60…外力検出回路、61…貫通孔、62…貫通孔、100…
ロボット、101…貫通孔、110…基台、200…ケース、201…下面、231…頂
面、301…上面、331…内壁面、431…底部材、432…側壁部材、433…凹部
、434…内壁面、440…接着剤、442a…フィラー、442b…フィラー、444
…部分、445…部分、4320…突出部、4321…段差部、4341…底面、434
2…側面、A1…中心軸、A3…矢印、A4…矢印、CL…線分、D1…積層方向、L1
0…線分、L11…線分、L12…線分、QX…電荷、QY…電荷、QZ…電荷、GND
…グランド電位、S…空間、S1…空間、S11…ステップ、S12…ステップ、S13
…ステップ、S14…ステップ、S2…空隙、T1…高さ、T2…高さ、D…厚さ

Claims (11)

  1. 凹部を有する第1部材と、
    前記凹部に設置され、外力に応じて信号を出力する少なくとも1つの圧電素子を含む力
    検出部と、
    前記力検出部と前記凹部の底面との間に設けられ、絶縁性を有する接着部材と、
    前記力検出部に設けられた少なくとも1つの電極と、
    前記第1部材に設けられた少なくとも1つの端子と、
    前記電極と前記端子とを電気的に接続する少なくとも1つの接続部と、を有し、
    前記接続部は、前記力検出部と前記底面とが重なる方向から見て、前記接着部材と重な
    る部分を有し、
    前記底面は、金属で構成されている部分を有し、
    前記力検出部は、前記力検出部と前記底面とが重なる方向から見て、前記底面の前記金
    属で構成されている部分と重なっていることを特徴とするセンサーデバイス。
  2. 前記接着部材は、無機フィラーを含む請求項1に記載のセンサーデバイス。
  3. 前記無機フィラーは、第1のフィラーおよび第2のフィラーを含み、
    前記第1のフィラーの最大径は、前記第2のフィラーの最大径よりも大きい請求項2に
    記載のセンサーデバイス。
  4. 前記接着部材は、液状の接着剤の硬化物である請求項1ないし3のいずれか1項に記載
    のセンサーデバイス。
  5. 前記接着部材の一部は、前記力検出部と前記凹部の側面との間に位置している請求項1
    ないし4のいずれか1項に記載のセンサーデバイス。
  6. 前記力検出部は、前記圧電素子を支持し、かつ、前記接着部材に接着されている基材を
    有し、
    前記接着部材の前記力検出部と前記凹部の側面との間に位置している部分は、前記基材
    上に設けられている前記圧電素子よりも前記底面側に位置している請求項5に記載のセン
    サーデバイス。
  7. 前記凹部の開口を塞ぐ第2部材を有する請求項6に記載のセンサーデバイス。
  8. 前記第2部材の少なくとも一部は、前記力検出部と前記底面とが重なる方向から見て、
    前記力検出部と重なっている請求項7に記載のセンサーデバイス。
  9. 前記圧電素子は、水晶を含む請求項1ないし8のいずれか1項に記載のセンサーデバイ
    ス。
  10. 第1基部と、
    第2基部と、
    前記第1基部と前記第2基部との間に設けられる、請求項1ないし9のいずれか1項に
    記載のセンサーデバイスと、
    当該センサーデバイスからの前記信号に基づいて前記外力を検出する外力検出回路と、
    を備えることを特徴とする力検出装置。
  11. 基台と、
    前記基台に接続されるアームと、
    請求項10に記載の力検出装置と、を備えることを特徴とするロボット。
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