JP6995643B2 - 杆材の連結構造 - Google Patents
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Description
こうした杆材の連結構造としては、例えば下記特許文献1および下記特許文献2に示すように、中空状に形成された外杆と内杆とによって杆材を構成し、外杆内部に挿入された内杆と、外杆と、の連結位置を変更することによって、高さを変更可能とした構成が知られている。
また、特許文献2に記載の構成では、外杆と内杆に管材を採用しているため、加工を施すのが困難であるとともに、コストを要してしまうという問題を有していた。
しかしながら、前述した構成では、内杆と外杆との連結部分が外部に露呈する構造となるため、天板高さ変更時において誤って内杆と上部構造体との間に物品を挟んでしまう可能性があるという問題を有していた。
また、第一杆材が第二杆材の収容部に収容されているので、杆材の連結構造の見映えを良くすることができる。
そして、第二杆材の収容部内に収容される第一杆材の一端部は、第二杆材の延びる向きに突出し、一端部における突出量は、第二杆材の開口部側よりも、基片側が大きくなっている。このため、第一杆材および第二杆材の上下方向の相対位置を変更する作業を行った際に、仮に上部構造体が落下しても、一端部の基辺側が大きく突出していることで、上部構造体と第一杆材の開口部側との間に物が挟まるのを防ぐことができる。
この場合には、突出部が第一杆材本体と別体に形成されているので、第一杆材本体の形状が複雑になるのを抑え、杆材の連結構造を安価に構成することができる。
この場合には、突出部がスペーサ部材に形成されているので、突出部をスペーサ部材とは異なる部材に形成する構成と比較して、部品点数を抑え、杆材の連結構造を簡易的に構成することができる。
この場合には、スペーサ部材が閉塞部を有しているので、第一杆材の一端部における開口部内に物が進入するのを防ぐことができる。
この場合には、突出部が、第二杆材における基片および一対の側片のうち、少なくともいずれか1つと対向する壁状に形成されているので、突出部の剛性を容易に確保することができる。
この場合には、突出部が、第二杆材における基片および一対の側片のうち、少なくともいずれか2つと対向する壁状に形成されているので、突出部の剛性をより一層効果的に確保することができる。
以下、本発明の第1実施形態に係る杆材の連結構造4について、図1から図9を参照して説明する。まずこの杆材の連結構造4が採用された天板昇降式什器1について説明する。
図1に示すように、天板昇降式什器1は、例えば学校などで使用されるデスクで、天板部32の高さを変更可能に構成されている。
使用者は、主に天板昇降式什器1に対して前後方向の一方側から対向した状態で、天板部32で作業するように設定されている。この前後方向の一方側(天板昇降式什器1に対する使用者側)を前側とし、その反対側を後側とする。
以下では、左右方向において、天板昇降式什器1の左右方向の両端部に対して天板昇降式什器1の左右方向の中央部がある側を内側とし、天板昇降式什器1の左右方向の中央部に対して左右方向の両端部がある側を外側と示す。
図1および図2に示すように、下部構造体2は、左右方向に間隔をあけて床面11に載置される一対のベース部21,21と、一対のベース部21,21それぞれから上側に延びる一対の下部支持脚部(第一杆材本体)22,22と、一対のベース部21,21同士を連結する下側補強部材23と、を有している。
一対の下部支持脚部22,22は、互いに左右方向に対称となる形状に形成されている。本実施形態では、下部支持脚部22には、金属製の角管が用いられている。
第一杆材挿通孔25は、上下方向に間隔をあけて複数設けられている。図示の例では、第一杆材挿通孔25は上下方向に等間隔をあけて4つ配置されている。複数の第一杆材挿通孔25それぞれの孔径は、互いに同等となっている。なお、第一杆材挿通孔25の数量は任意に変更することができる。
上部支持脚部31は、断面視でコ字状をなし、下部支持脚部22を内部に収容する収容部31Aが全体にわたって形成されている。上部支持脚部31には、金属製のチャンネル材が用いられている。
天板本体32Aは、板面が長方形状となる平板状に形成され、板面が上下方向を向く向きに配置されている。天板本体32Aの上面が作業面として使用者に使用される。天板本体32Aは、例えば、木製や樹脂製の板材で形成されている。
収納部34は、天板本体32Aの下側に間隔をあけて配置される底板部34Aと、底板部34Aの後縁部から上側に延びる後板部34Bと、底板部34Aの左右方向の両縁部それぞれから上側に延びる一対の側板部34C,34Cと、を有している。本実施形態では、収納部34は鋼板などで形成されている。
収納部34の底板部34A、後板部34B、側板部34C,34C、および天板本体32Aに囲まれた前方に開口する収納空間34Dは、物品を収容可能に構成されている。
本実施形態では、補強部材35は、金属製の丸管で、一対の第1棒状部35A,35Aと第2棒状部35Bとが一体に形成されている。補強部材35の両端部は、上部支持脚部31に溶接されている。
図1に示すように、杆材の連結構造4では、下部支持脚部22および上部支持脚部31の互いに対向する面同士を、後述する固定手段60によって固定する。これにより、下部支持脚部22および上部支持脚部31を、上下方向における相対位置が変更可能となるように連結している。
このように、スペーサ本体41に肉盗み部41Aが形成されていることで、スペーサ部材40全体の肉厚を均一にして射出成形による製造時にヒケが生じるのを抑えることができる。
なお、一対の接続リブ43同士間の前後方向の寸法は、下部支持脚部22の内側における前後方向の寸法よりも僅かに大きくてもよい。この場合には、スペーサ部材40を締まり嵌めとして、下部支持脚部22の内側に強固に内嵌することができる。
位置決め突部51は、位置決め部材50の左右方向の内側を向く内側面のうち、前後方向の中央部に配置されている。位置決め突部51は、上下方向に間隔をあけて複数形成されている。複数の位置決め突部51同士間の上下方向の間隔は、第一杆材挿通孔25同士間、および第二杆材挿通孔36同士間の上下方向の間隔と同一とされている。図示の例では、位置決め突部51は2つ配置されている。
位置決め部材50の内側面には、左右方向の内側に向けて窪む肉盗み部53が形成されている。肉盗み部53は、上下方向、および前後方向に間隔をあけて複数配置されている。
このように、位置決め部材50に肉盗み部53が形成されていることで、位置決め部材50全体の肉厚を均一にして射出成形による製造時にヒケが生じるのを抑えることができる。
位置決め突部51は、左右方向の外側から内側に向けて、第一杆材挿通孔25および第二杆材挿通孔36に連通している。なお、本発明における連通とは、複数の部材の内部に連続して通された状態を意味している。すなわち、本発明における連通とは、例えば一対の対向部22A,22Aにおける、左右方向に間隔をあけて形成された第一杆材挿通孔25の全体に貫通されることまでを意味しない。よって、第一杆材挿通孔25のうち、一対の対向部22A,22Aの一方に形成された部分の全部、又は一部のみに位置決め突部51が配されていてもよい。
図示の例では、位置決め突部51の先端部は、下部支持脚部22の左右方向の中央部に位置している。なお、このような態様に限られず、位置決め突部51の先端部が、第一杆材挿通孔25を左右方向に貫通して、下部支持脚部22から左右方向の内側に突出していてもよい。
固定手段60は、雄ねじ部61と雌ねじ部62とによって構成される螺合手段とされている。雄ねじ部61を有する雄ねじ部材が、第一杆材挿通孔25、第二杆材挿通孔36、およびスペーサ挿通孔44に連通している。
そして、位置決め突部51は、複数の組のうちの一の組に連通し、固定手段60における雄ねじ部材は、複数の組のうちの他の組に連通している。
図示の例では、固定手段60における雄ねじ部材は、位置決め突部51よりも下方および上方に位置する第一杆材挿通孔25、第二杆材挿通孔36、およびスペーサ挿通孔44に連通している。
ここで、下部支持脚部22および突出部45は、第一杆材を構成している。すなわち、第一杆材の一端部が、上部支持脚部31が延びる向きに突出し、上部構造体3と上下方向に対向している。
突出部45の突出量は、上部支持脚部31の開口部31D側よりも基片31B側が大きくなっている。
突出部45は、上部支持脚部31における基片31Bおよび一対の側片31Cのうち、少なくともいずれか1つと対向する壁状に形成されている。図示の例では、突出部45は、基片31Bおよび一対の側片31Cの全てと対向する壁状に形成されている。
外壁部45Aは、閉塞部42の上面のうち、左右方向の外側に位置する部分に立設されている。一対の側壁部45Bは、閉塞部42の上面のうち、前後方向の両外側に位置する部分に各別に立設されている。
側壁部45Bは、前方視で外壁部45Aの上端に位置する上底と、上底よりも下方に位置し、上底よりも左右方向に幅広とされた下底と、を有する台形状をなしている。側壁部45Bの下底における左右方向の大きさは、閉塞部42の左右方向の大きさと同等となっている。
なお、このような態様に限られず、突出部45の形状は任意に変更することができる。
凹部45Cには、視認性の良い色に彩色されたシールを貼付することができる。これにより、図6に示すように、第二杆材挿通孔36を通して、左右方向の外側からスペーサ部材40の位置を確認することができる。このようにして、凹部45Cに貼付したシールが、複数の第二杆材挿通孔36に対して、位置決め部材50の位置決め突部51を挿通する位置の目安となる。
また、下部支持脚部22が上部支持脚部31の収容部31Aに収容されているので、杆材の連結構造の見映えを良くすることができる。
また、突出部45がスペーサ部材40に形成されているので、突出部45をスペーサ部材40とは異なる部材に形成する構成と比較して、部品点数を抑え、杆材の連結構造4を簡易的に構成することができる。
また、突出部45が、上部支持脚部31における基片および一対の側片のうち、少なくともいずれか1つと対向する壁状に形成されているので、突出部45の剛性を容易に確保することができる。
また、上記実施形態では、スペーサ部材40は閉塞部42を有している構成を示したが、このような態様に限られない。スペーサ部材40は閉塞部42を有していなくてもよい。
2 下部構造体
3 上部構造体
4 杆材の連結構造
11 床面
22 下部支持脚部(第一杆材本体)
22B 一側面
31 上部支持脚部(第二杆材)
31A 収容部
31B 基片
31C 側片
31D 開口部
40 スペーサ部材
42 閉塞部
45 突出部
Claims (6)
- 長手方向に延び、かつ長手方向と直交する断面視で矩形状をなす管材によって構成された第一杆材と、
前記第一杆材を内部に収容する収容部が形成された第二杆材と、を備え、
前記第二杆材は、前記第一杆材の一側面に対向し、かつ長手方向に延びる基片と、
前記基片の前記断面視における両端縁に、前記断面視で前記基片と直交するように接続され、かつ長手方向に延びる一対の側片と、を備え、前記一対の側片のうち、前記基片と反対側の縁部同士の間に開口部が形成され、
前記第一杆材および前記第二杆材の互いに対向する面同士を、固定手段によって固定することで、前記第一杆材および前記第二杆材を連結する杆材の連結構造であって、
前記第一杆材の一端部は、前記第二杆材の前記収容部内に収容されるとともに、前記第二杆材が延びる向きに突出し、
前記第一杆材の前記一端部における突出量は、前記第二杆材の前記開口部側よりも、前記基片側が大きくなっていることを特徴とする杆材の連結構造。 - 前記第一杆材は、前記管材によって構成された第一杆材本体と、
前記第一杆材本体における一端部に設けられた突出部と、を備えていることを特徴とする請求項1に記載の杆材の連結構造。 - 前記突出部は、前記第一杆材の前記一端部における開口部内に内嵌されるスペーサ部材に形成されていることを特徴とする請求項2に記載の杆材の連結構造。
- 前記スペーサ部材は、前記一端部における前記開口部の少なくとも一部を閉塞する閉塞部を有していることを特徴とする請求項3に記載の杆材の連結構造。
- 前記突出部は、前記第二杆材における前記基片および前記一対の側片のうち、少なくともいずれか1つと対向する壁状に形成されていることを特徴とする請求項2から4のいずれか1項に記載の杆材の連結構造。
- 前記突出部は、前記第二杆材における前記基片および前記一対の側片のうち、少なくともいずれか2つと対向する壁状に形成されていることを特徴とする請求項2から5のいずれか1項に記載の杆材の連結構造。
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