JP6995600B2 - 熱可塑性樹脂発泡体からなるガラス板用間紙の製造方法 - Google Patents
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Description
例えば熱可塑組性樹脂発泡体を保管または運搬等するためにコンテナ等の密閉空間に収容した場合、熱可塑性樹脂発泡体に残存するブタンは、当該熱可塑性樹脂発泡体から逸散して当該密閉空間内に蓄積し、密閉空間内のブタン濃度が上昇する。特に、輸出製品として出荷される熱可塑性樹脂発泡体は、船などで長時間かけて運搬される場合、密閉容器内の製品量によっては、輸送中に密閉空間内のブタン濃度が爆発限界濃度に達する虞があった。
特に、熱可塑性樹脂として、ポリスチレン系樹脂とポリエチレン系樹脂との混合樹脂等を用いて熱可塑性樹脂発泡体を製造する場合、単体の樹脂を用いる場合と比較して押出時に発泡させにくくなると共に、引取時にシート状の発泡体の伸びムラが生じやすくなる傾向があり、表面性状がより悪化しやすくなる虞があった。
以下に、本発明の熱可塑性樹脂発泡体の製造方法(以下、単に本発明、または本発明の製造方法ともいう)の第一実施形態について説明する。
本発明の第一実施形態は、熱可塑性樹脂として、ポリスチレン系樹脂およびポリエチレン系樹脂を用い、上記ポリスチレン系樹脂と上記ポリエチレン系樹脂と物理発泡剤とを混練してなる熱可塑性樹脂溶融物を環状ダイから押出して形成された筒状の発泡体を引き取り、シート状の熱可塑性樹脂発泡体(以下、シート状の発泡体ともいう)を製造する製造方法である。本実施形態は、ポリスチレン系樹脂の配合割合が50質量%以上95質量%以下であり、ポリエチレン系樹脂の配合割合が5質量%以上50質量%以下であり(ただし、ポリスチレン系樹脂およびポリエチレン系樹脂の配合割合の合計を100質量%とする)、物理発泡剤として、1-クロロ-3,3,3-トリフルオロプロペンを用いることを特徴とする。
以下に本発明の第一実施形態について詳細に説明する。説明には、適宜、図1に示す熱可塑性樹脂発泡体成形用押出装置の概略図を用いる。
なお、従来のように、ブタン等の脂肪族炭化水素を用いて発泡体を製造した場合、ガス置換に時間がかかる等の課題があり、特に上記発泡体としてロール状物を得た場合、ロール状物の厚み方向中央(即ち、ロール状物の芯側と最表面側との間)部分に位置する発泡体のガス置換がより起こりにくく、ブタンの残存量を低減することが難しかった。
本実施形態により得られるシート状の発泡体30は、物理発泡剤として不燃性の1-クロロ-3,3,3-トリフルオロプロペンを用いて製造されるため、ロール状物の形態としても、製造後の養生工程を省略あるいは短縮して輸出することができる。
ロール状物である発泡体30は、通常、ロール幅は700mm~4000mm、シート状の発泡体の全長は100m~2000m、ロール径は200mm~2000mmである。ただし、ロール径については巻芯に3インチ巻き芯管(外径80mm)を使用した際の径を表記している。
これに対し、本実施形態は、物理発泡剤として、ポリスチレン系樹脂に対して可塑化効果の高い1-クロロ-3,3,3-トリフルオロプロペンを用いる。そのため、引取速度が上述の範囲に調整された場合であっても、熱可塑性樹脂に延展性が付与され、表面性状が良好であって、かつ不燃性の物理発泡剤が残存しないか、あるいは残存量が少ない薄厚みのシート状の発泡体30を得ることができると考えられる。さらに、熱可塑性樹脂としてポリスチレン系樹脂とポリエチレン系樹脂との混合樹脂を用いた場合であっても表面性状の良好なシート状の発泡体30を得ることが可能である。
以下に、本実施形態の製造方法に用いる材料について説明する。
本実施形態は、熱可塑性樹脂として、具体的には、ポリスチレン系樹脂およびポリエチレン系樹脂を用いる。ポリスチレン系樹脂の配合割合は、50質量%以上95質量%以下であり、ポリエチレン系樹脂の配合割合は5質量%以上50質量%以下である(ただし、ポリスチレン系樹脂およびポリエチレン系樹脂の配合割合の合計を100質量%とする)。
上記物理発泡剤としては、1-クロロ-3,3,3-トリフルオロプロペン(HCFO1233zd)が用いられる。本実施形態では、物理発泡剤として実質的に1-クロロ-3,3,3-トリフルオロプロペンのみを用いてもよいし、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、1-クロロ-3,3,3-トリフルオロプロペンに加えて二酸化炭素等の他の物理発泡剤を用いてもよい。本実施形態において、使用する物理発泡剤の一部を1-クロロ-3,3,3-トリフルオロプロペンにすることで、上述するガス置換を目的とした養生工程を省略あるいは短縮することが可能であると共に、ポリスチレン系樹脂とポリエチレン系樹脂との混合樹脂を用いた場合であっても物性、表面性状が良好なシート状の発泡体を得ることができる。得られた熱可塑性樹脂発泡体を密閉容器に収容した場合に、当該密閉容器内に発泡体由来の可燃性ガスが溜まることを完全に回避できるという観点からは、物理発泡剤として、実質的に1-クロロ-3,3,3-トリフルオロプロペンのみを用いることが好ましい。
なお、他の物理発泡剤として、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、炭素数3~6の脂肪族炭化水素等の可燃性ガスを用いることもできるが、その場合、ガス置換のための養生工程を省略あるいは短縮する観点から製造直後の熱可塑性樹脂発泡体中に残存する可燃性ガスの含有量が0.1質量%以下となるよう配合することが好ましく、0.05質量%以下となるよう配合することがより好ましい。特に、炭素数3~6の飽和炭化水素を用いる場合、その配合量は、熱可塑性樹脂100質量部に対し0.2質量部以下であることが好ましく、より好ましくは熱可塑性樹脂100質量部に対し0.1質量部以下であり、特に好ましくは熱可塑性樹脂100質量部に対し、0.05質量部以下である。
なお、上記観点から、物理発泡剤として、可燃性ガスを用いないことが最も好ましい。
本実施形態では、上述する熱可塑性樹脂および物理発泡剤に加え、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、押出成形に必要な適宜の材料を1種または2種以上使用することができる。
その他の材料としては、たとえば、気泡調整剤、酸化防止剤、熱安定剤、耐候剤、紫外線吸収剤、難燃剤、無機充填剤、抗菌剤、着色剤、帯電防止剤等が挙げられる。
有機系の気泡調整剤としては、例えば、リン酸-2,2-メチレンビス(4,6-tert-ブチルフェニル)ナトリウム、安息香酸ナトリウム、安息香酸カルシウム、安息香酸アルミニウム、ステアリン酸ナトリウム等が挙げられる。また、クエン酸と重炭酸ナトリウム、クエン酸のアルカリ塩と重炭酸ナトリウム等を組み合わせたもの等も用いることができる。これらの気泡調整剤は2種以上を混合して用いることができる。
以下に、本発明の製造方法の第二実施形態について説明する。
本発明の製造方法の第二実施形態は、物理発泡剤として、1-クロロ-3,3,3-トリフルオロプロペンと二酸化炭素とを用いると共に、物理発泡剤における1-クロロ-3,3,3-トリフルオロプロペンの配合割合が10mol%以上99mol%以下、二酸化炭素の配合割合が1mol%以上90mol%以下である(ただし、1-クロロ-3,3,3-トリフルオロプロペンおよび二酸化炭素の配合割合の合計を100mol%とする)ことを特徴とする。第二実施形態の製造方法は、かかる特徴以外については、適宜、上述する第一実施形態と同様に実施することができ、したがって第一実施形態に関する説明を適宜参照することができる。
上述のように、物理発泡剤として二酸化炭素のみを用い、押出された筒状の発泡体を引き取る引取速度を5m/分以上75m/分以下の範囲に調整した場合、得られるシート状の発泡体の表面は、伸びムラや破泡が発生しやすく、特に、熱可塑性樹脂としてポリスチレン系樹脂とポリエチレン系樹脂との混合樹脂等を用いた場合、表面性状が悪化しやすい傾向がある。この傾向は引取速度を大きくして薄厚みの発泡体を得ようとした場合、より顕著となる。これに対し本実施形態は、物理発泡剤に上述の割合で1-クロロ-3,3,3-トリフルオロプロペンを含むことにより、薄厚みの発泡体を得ようとした場合であっても、上述する伸びムラや破泡の発生を良好に防止する。さらに、熱可塑性樹脂としてポリスチレン系樹脂とポリエチレン系樹脂との混合樹脂を用いた場合であっても表面性状の悪化を良好に防止する。
熱可塑性樹脂に対し、1-クロロ-3,3,3-トリフルオロプロペンの配合量が上記範囲であることにより、物理発泡剤として併用される二酸化炭素に起因するシート状の発泡体の表面性状の不良を有意に改善することができる。
・ポリスチレン系樹脂(PS樹脂):PSジャパン株式会社製、ポリスチレンGX154
・ポリエチレン系樹脂(PE樹脂):住友化学株式会社製、低密度ポリエチレンF102
・スチレン系熱可塑性エラストマー(SEBS):旭化成株式会社製、スチレン-エチレン-ブチレン-スチレンブロック共重合体、タフテックH1041
上記熱可塑性材料100質量%において、上記PS樹脂を76質量%、上記PE樹脂を20質量%、上記SEBSを4質量%の割合で用いた。
・1-クロロ-3,3,3-トリフルオロプロペン(HCFO1233zd)
・二酸化炭素(CO2)
・シルバーブタン(s-Bu)
尚、シルバーブタンとしては、イソブタン:ノルマルブタン=30:70に調整されたものを用いた。
尚、各実施例および各比較例における発泡剤の種類と分類(可燃または不燃)およびその配合量、ならびに樹脂温度(℃)および吐出量(kg/hr)は、表1に示す。
各実施例および各比較例における環状ダイのダイ圧(G:ゲージ圧)(MPa)および引取速度(m/min)は、表1に示す。
<見掛け密度(kg/m3)>
シート状の発泡体の押出方向において無作為に5箇所選択し、各箇所について全幅にわたり切り出して5つの試験片を準備した。そして各試験片の質量(kg)および外見寸法から求められる体積(m3)を測定し、上記質量(kg)を上記体積(m3)で除して各試験片の見掛け密度(kg/m3)を求め、得られた値の算術平均値を見掛け密度(kg/m3)とした。
<発泡倍率>
使用した樹脂組成物の密度(kg/m3)を上記方法により算出された見掛け密度(kg/m3)で除した値を発泡倍率として算出した。樹脂組成物の密度(kg/m3)は、樹脂組成物中のポリスチレン系樹脂およびポリエチレン系樹脂の配合割合(ただし、ポリスチレン系樹脂およびポリエチレン系樹脂の配合割合の合計を100%とする)と、それぞれの樹脂固有の密度から計算により求めた。
<平均厚み(mm)>
シート状の発泡体の全幅にわたって幅方向に沿って等間隔で15箇所の発泡体の厚み(mm)を測定し、それらの算術平均による平均厚みを算出した。前記測定をシート状の発泡体の無作為に選択された3箇所に対して行い、算出した前記3箇所の平均厚みの値の算術平均値をシート状の発泡体の平均厚み(mm)とした。
<坪量(g/m2)>
シート状の発泡体を適宜寸法に切り出して試験片を作製し、当該試験片の面積(m2)および当該試験片の質量(kg)を測定し、上記質量(kg)を上記面積(m2)で除して坪量(g/m2)を求めた。
<独立気泡率(%)>
シート状の発泡体の独立気泡率(%)を、ASTMD2856-70(1976再認定)に記載されている手順Cに準拠し、以下のとおり求めた。シート状の発泡体から適宜寸法に切り出した試験片を用い、東芝ベックマン株式会社製の空気比較式比重計930型等を使用して測定される上記試験片の実容積(独立気泡の容積と樹脂部分の容積との和):Vx(cm3)から、下記式(1)により独立気泡率(%)を算出した。
独立気泡率(%)=(Vx-W/ρ)×100/(Va-W/ρ)・・・(1)
但し、上記式中の、Va、W、ρは以下の通りである。
Va: 測定に使用した試験片の見かけ容積(cm3)
W: 試験片の質量(g)
ρ: 試験片を構成する樹脂組成物の密度(g/cm3)
なお、樹脂組成物の密度ρ(g/cm3)は、試験片の質量W(g)及び測定に使用した試験片を加熱プレスにより気泡を脱泡させてから冷却する操作を行い、得られたサンプルの体積(cm3)から求めた。
<シート幅(mm)>
シート状の発泡体の押出方向と直交する方向(幅方向)における長さ寸法を無作為に10箇所測定し、その算術平均値を求め、シート幅(mm)とした。
<シートの表面性状の評価>
シート状の発泡体の一方側の表面を室内灯下において1mの距離から目視により観察し以下のとおり評価した。
○:平滑性があり外観が良好であった
△:やや伸びムラが確認される箇所があった
×:伸びムラがあって、気泡の破泡による凹凸や外観不良が見られた
<発泡体中の可燃性ガス残存量(wt%)>
ロール状に巻き取られた直後のシート状の発泡体において、ロール物の芯と外面との中間であってシートの幅方向中心部分から、1gの試験片を切り出した。この試験片を密閉容器内で、既知量のシクロペンタンをトルエンに加えた50ccの溶媒中に常温で24時間浸漬して、試験片中に残存する発泡剤の炭素数3~6の脂肪族炭化水素を溶媒中に抽出した。
そして溶媒中に抽出した炭素数3~6の脂肪族炭化水素の量を、ガスクロマトグラフを用いて内部標準法により定量し、予め測定しておいた試験片の質量から、試験片中に残存する発泡剤の量を求めた。
<平均気泡径>
押出方向(MD)の平均気泡径は、以下の方法により求めた。まず、シート状の発泡体を押出方向に適度な長さに切断した切断シートを準備し、当該切断シートを押出方向に平行かつ幅方向に10等分するように切断し、試験片Aを形成し、上記試験片Aの片側一方の垂直断面(計10面)の断面写真を撮影した。次に、上記断面写真における、厚み方向の中心部において、押出方向に長さ30mmの線分を引き、この線分と交わる全ての気泡の数を測定し、線分の長さ(即ち30mm)を測定した気泡の数で割った値を押出方向における気泡径とし、10面それぞれで得られた気泡径の平均を押出方向の平均気泡径(μm)として採用した。
同様に、幅方向(TD)の平均気泡径は、以下の方法により求めた。まず、発泡体の幅方向において、当該幅方向と平行かつ押出方向に等間隔に10箇所、発泡体を切断して試験片Bを形成し、上記試験片Bの片側一方の垂直断面(計10面)の断面写真を撮影した。次に、上記断面写真における、厚み方向の中心部において、幅方向に長さ30mmの線分を引き、この線分と交わる全ての気泡の数を測定し、線分の長さ(即ち30mm)を測定した気泡の数で割った値を幅方向における気泡径とし、10面それぞれで得られた気泡径の平均を幅方向の平均気泡径(μm)として採用した。
また、厚み方向(VD)の平均気泡径は、上述する押出方向の平均気泡径の測定と同様に試験片Aを作製し、10面の垂直断面の断面写真を撮影した。次に、上記断面写真において、発泡体の全厚み方向に線分を引き、この線分上にある気泡の数を測定し、線分の長さを気泡数で割った値を厚み方向の気泡径とし、10面それぞれで得られた気泡径の平均を厚み方向の平均気泡径(μm)として採用した。
なお、これらの線分の始点は気泡壁の外側の端から引くこととした。
実施例はいずれも、物理発泡剤としてシルバーブタンを用いた比較例1、2と同程度の良好な表面性状を示すことが確認された。
(1)熱可塑性樹脂として、ポリスチレン系樹脂およびポリエチレン系樹脂を用い、
前記ポリスチレン系樹脂と前記ポリエチレン系樹脂と物理発泡剤とを混練してなる熱可塑性樹脂溶融物を環状ダイから押出して形成された筒状の発泡体を引き取り、シート状の熱可塑性樹脂発泡体を製造する方法であって、
前記ポリスチレン系樹脂の配合割合が50質量%以上95質量%以下であり、前記ポリエチレン系樹脂の配合割合が5質量%以上50質量%以下であり(ただし、前記ポリスチレン系樹脂および前記ポリエチレン系樹脂の配合割合の合計を100質量%とする)、
物理発泡剤として、1-クロロ-3,3,3-トリフルオロプロペンを用いることを特徴とする、熱可塑性樹脂発泡体の製造方法。
(2)熱可塑性樹脂として、ポリスチレン系樹脂およびポリエチレン系樹脂を用い、
前記ポリスチレン系樹脂と前記ポリエチレン系樹脂と物理発泡剤とを混練してなる熱可塑性樹脂溶融物を環状ダイから押出して形成された筒状の発泡体を引き取り、シート状の熱可塑性樹脂発泡体を製造する方法であって、
前記ポリスチレン系樹脂の配合割合が50質量%以上95質量%以下、前記ポリエチレン系樹脂の配合割合が5質量%以上50質量%以下であり(ただし、前記ポリスチレン系樹脂および前記ポリエチレン系樹脂の配合割合の合計を100質量%とする)、
物理発泡剤として、1-クロロ-3,3,3-トリフルオロプロペンと二酸化炭素とを用い、
前記物理発泡剤における前記1-クロロ-3,3,3-トリフルオロプロペンの配合割合が10mol%以上99mol%以下であり、前記二酸化炭素の配合割合が1mol%以上90mol%以下である(ただし、前記1-クロロ-3,3,3-トリフルオロプロペンと前記二酸化炭素との配合割合の合計を100mol%とする)ことを特徴とする、熱可塑性樹脂発泡体の製造方法。
(3)前記1-クロロ-3,3,3-トリフルオロプロペンの配合量が、前記熱可塑性樹脂1kgあたり0.1mol以上3.0mol以下である上記(1)に記載の熱可塑性樹脂発泡体の製造方法。
(4)前記1-クロロ-3,3,3-トリフルオロプロペンと前記二酸化炭素との配合量の合計が、前記熱可塑性樹脂1kgあたり0.1mol以上3.0mol以下である上記(2)に記載の熱可塑性樹脂発泡体の製造方法。
(5)前記熱可塑性樹脂発泡体の平均厚みが0.1mm以上3mm以下であり、見掛け密度が30kg/m3以上300kg/m3以下である上記(1)~(4)のいずれか一項に記載の熱可塑性樹脂発泡体の製造方法。
12・・・供給口
14・・・発泡剤注入口
16・・・環状ダイ
17・・・マンドレル
18・・・切開手段
20・・・筒状の発泡体
30・・・シート状の発泡体
Claims (6)
- 熱可塑性樹脂として、ポリスチレン系樹脂およびポリエチレン系樹脂を用い、
前記ポリスチレン系樹脂と前記ポリエチレン系樹脂と物理発泡剤とを混練してなる熱可塑性樹脂溶融物を環状ダイから押出して形成された筒状の発泡体を引き取り、シート状の熱可塑性樹脂発泡体を製造する方法であって、
前記熱可塑性樹脂発泡体の平均厚みが0.1mm以上3mm以下であり、見掛け密度が30kg/m 3 以上300kg/m 3 以下であり、
前記熱可塑性樹脂発泡体がガラス板用間紙であり、
前記ポリスチレン系樹脂の配合割合が50質量%以上95質量%以下であり、前記ポリエチレン系樹脂の配合割合が5質量% 以上50質量%以下であり(ただし、前記ポリスチレン系樹脂および前記ポリエチレン系樹脂の配合割合の合計を100質量%とする)、
物理発泡剤として、1-クロロ-3,3,3-トリフルオロプロペンを用い、
物理発泡剤として、炭素数3~6の飽和炭化水素の配合量が、前記熱可塑性樹脂100質量部に対し0.2質量部以下(0を含む)であることを特徴とする、熱可塑性樹脂発泡体からなるガラス板用間紙の製造方法。 - 熱可塑性樹脂として、ポリスチレン系樹脂およびポリエチレン系樹脂を用い、
前記ポリスチレン系樹脂と前記ポリエチレン系樹脂と物理発泡剤とを混練してなる熱可塑性樹脂溶融物を環状ダイから押出して形成された筒状の発泡体を引き取り、シート状の熱可塑性樹脂発泡体を製造する方法であって、
前記熱可塑性樹脂発泡体の平均厚みが0.1mm以上3mm以下であり、見掛け密度が30kg/m 3 以上300kg/m 3 以下であり、
前記熱可塑性樹脂発泡体がガラス板用間紙であり、
前記ポリスチレン系樹脂の配合割合が50質量%以上95質量%以下、前記ポリエチレン系樹脂の配合割合が5質量%以上50質量%以下であり(ただし、前記ポリスチレン系樹脂および前記ポリエチレン系樹脂の配合割合の合計を100質量%とする)、
物理発泡剤として、1-クロロ-3,3,3-トリフルオロプロペンと二酸化炭素とを用い、
前記物理発泡剤における前記1-クロロ-3,3,3-トリフルオロプロペンの配合割合が10mol%以上99mol%以下であり、前記二酸化炭素の配合割合が1mol%以上90mol%以下であり(ただし、前記1-クロロ-3,3,3-トリフルオロプロペンと前記二酸化炭素との配合割合の合計を100mol%とする)、
物理発泡剤として、炭素数3~6の飽和炭化水素の配合量が、前記熱可塑性樹脂100質量部に対し0.2質量部以下(0を含む)であることを特徴とする、熱可塑性樹脂発泡体からなるガラス板用間紙の製造方法。 - 前記1-クロロ-3,3,3-トリフルオロプロペンの配合量が、前記熱可塑性樹脂1kgあたり0.1mol以上3.0mol以下である請求項1に記載の熱可塑性樹脂発泡体からなるガラス板用間紙の製造方法。
- 前記1-クロロ-3,3,3-トリフルオロプロペンと前記二酸化炭素との配合量の合計が、前記熱可塑性樹脂1kgあたり0.1mol以上3.0mol以下であり、
1-クロロ-3,3,3-トリフルオロプロペンおよび二酸化炭素の合計100質量%において、二酸化炭素を40質量%以上60質量%以下の範囲で配合し、かつ1-クロロ-3,3,3-トリフルオロプロペンを40質量%以上60質量%以下で配合し、
前記熱可塑性樹脂発泡体の見掛け密度が100kg/m 3 以下である請求項2に記載の熱可塑性樹脂発泡体からなるガラス板用間紙の製造方法。 - 前記熱可塑性樹脂発泡体の平均厚みが0.1mm以上1mm以下であり、独立気泡率が60%以上である請求項1~4のいずれか一項に記載の熱可塑性樹脂発泡体からなるガラス板用間紙の製造方法。
- 製造直後の前記熱可塑性樹脂発泡体中に残存する可燃性ガスの含有量が0.05質量%以下である請求項1~5のいずれか一項に記載の熱可塑性樹脂発泡体からなるガラス板用間紙の製造方法。
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