JP2020049816A - 多層発泡シート及び容器 - Google Patents

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Abstract

【課題】深絞り成形による容器成形が可能であり、かつ、容器の成形後に優れた防湿性を発揮できるポリスチレン系樹脂発泡シートを提供すること。【解決手段】ポリスチレン系樹脂発泡層と、該発泡層に積層接着されているポリエチレン系樹脂層とを有する熱成形用の多層発泡シートであって、多層発泡シートの全体坪量が200〜500g/m2であり、樹脂層の坪量が80g/m2未満であり、樹脂層を構成するポリエチレン系樹脂の密度が0.935g/cm3を超え、樹脂層が下記(1)又は(2)の条件を満たすことを特徴とする。(1)前記樹脂層の190℃、引取速度5m/minにおける溶融張力MT1が2cN以上、5cN以下であると共に、前記溶融張力MT1に対する、前記樹脂層の190℃、引取速度100m/minにおける溶融張力MT2の比が1.3以上であること。(2)前記樹脂層の190℃、引取速度5m/minにおける溶融張力MT1が5cNを超えること。【選択図】なし

Description

本発明は、多層発泡シート及び容器に関する。
発泡ポリスチレンシートを熱成形して得られた容器がトレイ、弁当箱、丼、カップ等の各種容器として広く使用されている。これらの容器は、例えばインスタントラーメンに代表されるカップ入り即席麺の容器等として使用されている。
カップ入り即席麺は、例えば、容器に乾麺や、各種包装袋に封入された具材を入れた後、容器の開口部を蓋材で密閉し、さらに熱可塑性樹脂フィルムで容器を包装することにより製造される。この際、これらの具材は湿気を吸いやすいため、これらの具材を包装袋等に封入することなく、そのまま防湿性の低い容器に入れると、湿気により具材の品質が低下し、賞味期間が短くなるおそれや、具材そのものが傷むおそれがある。そのため、包装袋等に封入することなく、具材をそのまま入れられるような防湿性の高い容器が求められている。
他方、発泡ポリスチレンシートの防湿性等を向上させるために、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂フィルム(樹脂層)を熱ラミネートや共押出等によって発泡ポリスチレンシートに積層し、多層発泡ポリスチレンシートとする技術が知られている(特許文献1〜3)。
特許文献1には、ポリスチレン系樹脂発泡シートからなる発泡層と、該発泡層よりも水蒸気透過率の低いポリオレフィン系樹脂フィルムからなる防湿層とを有し、前記発泡層と前記防湿層とが接着層を介して積層されており、該接着層が、エチレン−酢酸ビニル共重合体、及び、スチレン系熱可塑性エラストマーを含む混合樹脂からなる積層発泡シートが提案されている。
特許文献2には、ポリオレフィン系樹脂層に結晶化度が30%以上のポリエチレン系樹脂を用い、スチレンオリゴマーの含有量が1500ppm以下であるポリスチレン系樹脂と高密度ポリエチレンを主とする結晶化度30%以上であるポリエチレン系樹脂との混合樹脂の混合状態を表す相構造指数PIの値が0.7〜3.5に制御された接着層を介してポリスチレン系発泡層に積層させた多層発泡シートが提案されている。
特許文献3には、180℃における溶融張力が0.5cN以上3.0cN以下である熱可塑性樹脂からなる非発泡層を備えた多層発泡シートが提案されている。
一方、容器のコスト性を高める観点や、より軽量な容器を得るという観点から、上記したような多層発泡シートにおける樹脂層の積層量(坪量)は少ない方が好ましい。しかしながら、特許文献1の多層発泡シートは、容器の防湿性を高めるために、樹脂層の坪量を大きくする必要があり、特許文献1においては、樹脂層の坪量を小さくしつつ、防湿性を高めることについて検討されていなかった。
また、密度の高いポリエチレン系樹脂で樹脂層を形成すると共に、多層発泡シートにおける樹脂層の坪量を小さくした場合、特に、展開倍率の高い、深絞り容器を得ようとすると、その成形性(深絞り成形性)が悪化するおそれや、所望とする防湿性能を安定して発揮できる容器が得られにくくなるおそれがあった。また、これらの点について、特許文献2、3には何ら開示されていなかった。
特開2015−85673号公報 特開2018−1642号公報 特開2013−204014号公報
本発明は、以上のとおりの事情に鑑みてなされたものであり、樹脂層の坪量を小さくしつつ、優れた成形性を有し、深絞り成形による容器成形が可能であり、かつ、優れた防湿性を安定して発揮できる多層発泡シート及び容器を提供することを課題とする。
本発明は、上記の技術的課題を解決するためになされたものであって、以下のことを特徴としている。
<1>ポリスチレン系樹脂発泡層と、該発泡層に積層接着されているポリエチレン系樹脂層とを有する熱成形用の多層発泡シートであって、
前記多層発泡シートの全体坪量が200〜500g/mであり、
前記樹脂層の坪量が20g/m以上80g/m未満であり、
前記樹脂層を構成するポリエチレン系樹脂の密度が0.935g/cmを超え、
前記樹脂層が下記(1)又は(2)の条件を満たすことを特徴とする多層発泡シート。
(1)前記樹脂層の190℃、引取速度5m/minにおける溶融張力MTが2cN以上、5cN以下であると共に、前記溶融張力MTに対する、前記樹脂層の190℃、引取速度100m/minにおける溶融張力MTの比が1.3以上であること。
(2)前記樹脂層の190℃、引取速度5m/minにおける溶融張力MTが5cNを超えること。
<2>前記樹脂層が、共押出により接着層を介して前記発泡層に積層接着されていることを特徴とする<1>に記載の多層発泡シート。
<3>前記樹脂層を構成するポリエチレン系樹脂が、高密度ポリエチレンと低密度ポリエチレンとの混合樹脂であることを特徴とする<1>又は<2>に記載の多層発泡シート。
<4>前記混合樹脂の下記式(1)で表される相構造指数PIが3.0〜20であることを特徴とする<3>に記載の多層発泡シート。
PI=(η×φ)/(η×φ)・・・(1)
η:190℃、せん断速度100sec−1での高密度ポリエチレンの溶融粘度
φ:該混合樹脂中の高密度ポリエチレンの体積分率
η:190℃、せん断速度100sec−1での低密度ポリエチレンの溶融粘度
φ:該混合樹脂中の低密度ポリエチレンの体積分率
<5>前記混合樹脂における高密度ポリエチレンと低密度ポリエチレンとの質量割合が、高密度ポリエチレン60〜90質量%、低密度ポリエチレン10〜40質量%(ただし、両者の合計は100質量%)であることを特徴とする<3>又は<4>に記載の多層発泡シート。
<6>前記高密度ポリエチレンの190℃、せん断速度100sec−1での溶融粘度Aが0.7〜1.6kPa・sであると共に、前記溶融粘度Aに対する、前記低密度ポリエチレンの190℃、せん断速度100sec−1での溶融粘度Bの比が0.5〜2であることを特徴とする<3>から<5>のいずれかに記載の多層発泡シート。
<7>前記低密度ポリエチレンの190℃、引取速度5m/minにおける溶融張力が、10cN以上であることを特徴とする<3>から<6>のいずれかに記載の多層発泡シート。
<8>前記多層発泡シートの見掛け密度が0.05〜0.30g/cmであり、厚みが1〜3mmであることを特徴とする<1>から<7>のいずれかに記載の多層発泡シート。
<9>前記多層発泡シートの独立気泡率が90%以上であることを特徴とする<1>から<8>のいずれかに記載の多層発泡シート。
<10><1>から<9>のいずれかに記載の多層発泡シートが展開倍率2.5倍以上に熱成形されてなることを特徴とする容器。
<11>前記容器の透湿度が10g/(m・day)以下であることを特徴とする<10>に記載の容器。
本発明による多層発泡シートによれば、樹脂層の坪量を小さくしつつ、優れた成形性を有し、深絞り成形による容器成形が可能であり、かつ、優れた防湿性を安定して発揮できるポリスチレン系樹脂発泡シート及び容器を提供することができる。
本発明の多層発泡シートは、ポリスチレン系樹指発泡層(以下、単に発泡層ともいう)の片面または両面にポリエチレン系樹脂層(以下、単に樹脂層ともいう)が積層されている多層発泡シートである。
本発明の多層発泡シートにおいて、発泡層を構成するポリスチレン系樹脂としては、例えば、ポリスチレン、耐衝撃性ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−メタクリル酸−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、スチレン−αメチルスチレン共重合体などのスチレン系重合体、ポリスチレンとポリフェニレンエーテルとの混合物などが例示される。また、これらはこれら2種以上の混合物として用いることができる。
上記ポリスチレン系樹脂において、その溶融粘度は、押出発泡性の観点から200℃、剪断速度100sec−1の条件下での溶融粘度が、20〜10000Pa・sであることが好ましく、100Pa・s〜5000Pa・sであることがより好ましい。
なお、本発明における溶融粘度は、例えば、測定装置として(株)東洋精機製作所製キャピログラフ1Dを用いて測定することができる。
本発明の多層発泡シートを構成する樹脂層は、ポリエチレン系樹脂を基材樹脂とするものである。また、樹脂層を構成するポリエチレン系樹脂の密度は0.935g/cmを超えるものである。
上記密度が低すぎる場合、得られる容器の防湿性を高めることが困難となる場合がある。かかる観点から、該ポリエチレン系樹脂の密度は0.940g/cm以上が好ましく、0.945g/cm以上であることがより好ましく、0.950g/cm以上であることがさらに好ましい。また、ポリエチレン系樹脂の密度は、概ね0.965g/cm以下であることが好ましく、より好ましくは0.960g/cm以下である。
樹脂層の構成するポリエチレン系樹脂の密度は、JIS K 7112(1999)のB法(ピクノメーター法)に基づいて測定する。
上記ポリエチレン系樹脂としては、高密度ポリエチレン(HDPE)や、高密度ポリエチレンと、低密度ポリエチレン(LDPE)、超低密度ポリエチレン(VLDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、等との混合物が挙げられる。これらのポリエチレン系樹脂は1種を単独で用いてもよいし2種以上を混合して用いてもよい。
なお、高密度ポリエチレンとは、一般に、エチレンの単独重合体、又はエチレンとブテンとの共重合体であり、密度0.94〜0.97g/cmのポリエチレン系樹脂である。また、低密度ポリエチレンとは、密度0.91g/cm以上0.93g/cm未満のポリエチレン系樹脂である。また、本発明におけるポリエチレン系樹脂は、エチレン成分が50モル%以上のものであり、好ましくは60モル%以上、より好ましくは80モル%以上、さらに好ましくは90モル%以上である。
上記樹脂層は、以下の条件(1)又は条件(2)を満たすものである。
(1)樹脂層の190℃、引取速度5m/minにおける溶融張力MTが2cN以上、5cN以下であると共に、溶融張力MTに対する、樹脂層の190℃、引取速度100m/minにおける溶融張力MTの比が1.3以上であること。
(2)樹脂層の190℃、引取速度5m/minにおける溶融張力MTが5cNを超えること。
条件(1)に関して、溶融張力MTが低すぎると、共押出により樹脂層を積層する場合、多層発泡シートにおける樹脂層の厚みが不均一となりやすい。また、熱成形時において、樹脂層が均一に引き延ばされにくく、得られる容器の樹脂層の厚みが不均一となる。そのため、樹脂層の坪量が小さいと共に、優れた防湿性能を安定して発揮できる容器を得ることが困難となる。
また、溶融張力MTに対する溶融張力MTの比が小さすぎると、熱成形時において、樹脂層に十分なひずみ硬化が発現せず、樹脂層を均一に引き延ばすことができないため、得られる容器の樹脂層の厚みが不均一となり、局所的に樹脂層の厚みが薄い部分が発生するおそれや、樹脂層に小孔が発生するおそれがある。そのため、樹脂層の坪量が小さいと共に、優れた防湿性能を安定して発揮できる容器を得ることが困難となる。
かかる観点から、条件(1)における、190℃、引取速度5m/minで測定される溶融張力MT対する、100m/minで測定される溶融張力MTの比(MT/MT)は、1.4以上であることが好ましく1.5以上であることがより好ましい。なお、該溶融張力の比は、概ね2.0以下であることが好ましく、より好ましくは1.8以下である。
また、本発明の溶融張力は、実施例で示すように、例えば、(株)東洋精機製作所製キャピログラフ1Dを用いて測定することができる。
なお、ひずみ硬化は、ひすみの増加と共に、伸長粘度が急激に増加する現象である。本発明においては、上記条件(1)または(2)を満たすことで、多層発泡シートにおける樹脂層の厚みに多少ムラがある場合であっても、熱成形により、樹脂層の厚みが均一な容器を得ることができ、優れた防湿性を安定して発揮できる容器を得ることができる。
また、引取速度100m/minでの測定は、引取速度5m/minでの測定に対して、測定時の樹脂のひずみが十分に大きいものであるため、溶融張力MTに対する溶融張力MTの比は、ひずみ硬化の発現を判断する指標となる。
樹脂層の均一性や、得られる容器の防湿性を高める観点から、条件(2)における、樹脂層の190℃、引取速度5m/minにおける溶融張力MTは、概ね15cN以下であることが好ましく、より好ましくは10cN以下である。また、条件(1)における、樹脂層の190℃、引取速度100m/minにおける溶融張力MTは、3〜12cNであることが好ましく、より好ましくは4〜10cNである。
なお、樹脂層の190℃、引取速度5m/minにおける溶融張力MTが5cNを超える場合(条件(2))、下記(2−1)又は(2−2)式を満たすことがより好ましい。
(2−1)樹脂層の190℃、引取速度5m/minにおける溶融張力MTが5cN以上、10cN以下であると共に、溶融張力MTに対する、樹脂層の190℃、引取速度100m/minにおける溶融張力MTの比が1.3以上であること。
(2−2)樹脂層の190℃、引取速度5m/minにおける溶融張力MTが10cNを超えること。
容器の防湿性能を高める観点から、上記式のうち、(2−1)を満たすことがより好ましい。また、(2−1)式における、溶融張力MTに対する、溶融張力MTの比は、概ね2.0以下であることが好ましく、より好ましくは1.8以下である。
なお、樹脂層の190℃、引取速度5m/minにおける溶融張力MTが10cNを超えるポリエチレン系樹脂は溶融張力が高く、ひずみ硬化性を有するものであるが、引取速度100m/minにおける溶融張力MTの測定において、引取速度100m/minの条件に達する前に紐状物が破断する場合があり、溶融張力MTを測定することが困難な場合がある。
高い防湿性能を安定して発揮できる容器を安定して得られるという観点から、本発明の樹脂層を構成するポリエチレン系樹脂は、190℃、引取速度5m/minにおける溶融張力が0.5cN以上5cN以下のポリエチレン系樹脂Aと、190℃、引取速度5m/minにおける溶融張力が5cNを超えるポリエチレン系樹脂Bとの混合樹脂であることが好ましい。このような混合樹脂は、例えば、高密度ポリエチレン(樹脂A)と長鎖分岐構造を有する高密度ポリエチレン(樹脂B)との組み合わせ、低密度ポリエチレン(樹脂A)と長鎖分岐構造を有する高密度ポリエチレン(樹脂B)との組み合わせ、高密度ポリエチレン(樹脂A)と長鎖分岐構造を有する低密度ポリエチレン(樹脂B)との組み合わせ等が挙げられる。なお、長鎖分岐構造を有する高密度ポリエチレンとしては、例えば、東ソー株式会社製ポリエチレン(グレード名:08S55A)を挙げることができる。
これらの中でも、上記混合樹脂が上記高密度ポリエチレンと低密度ポリエチレンとの混合樹脂であることが好ましい。この場合、防湿性の高い高密度ポリエチレンと溶融張力の高い低密度ポリエチレンとを併用することにより、樹脂層の坪量が小さいものであっても、高密度ポリエチレンの高い防湿性を維持しながら、深絞り成形にも耐えうる多層発泡シートを安定して得ることができる。
また、高密度ポリエチレンと低密度ポリエチレンとの混合樹脂における各々の質量割合は、高密度ポリエチレン60〜90質量%、低密度ポリエチレン10〜40質量%であることが好ましく、より好ましくは高密度ポリエチレン70〜90質量%、低密度ポリエチレン10〜30質量%である。ただし、この場合の両者の合計は100質量%である。
両者の質量割合を上記範囲とすることにより、低密度ポリエチレンを添加した際にも、溶融粘度を低く維持することができ、共押出により、樹脂層の積層状態が良好な多層発泡シートを安定して得ることができる。また、樹脂層の坪量が小さい場合であっても、高密度ポリエチレンの高い防湿性を損なうことなく、多層発泡シートの深絞り成形性を向上させることができるため、得られる容器の樹脂層の厚みを均一にしやすくなる。これにより、良好な防湿性を安定して発現できる容器が得られやすくなる。
また、上記混合樹脂の混合状態を表す相構造指数PIが3.0〜20であることが好ましい。相構造指数PIは、接着層を構成するポリエチレン系樹脂とポリスチレン系樹脂との混合状態を示すもので、下記式(1)で定義される。また、接着層に相溶化剤を含む場合には、相溶化剤を考慮せずにPI値を計算する。また、混合樹脂中のそれぞれの樹脂成分の体積分率は、各樹脂の配合比(質量比)を各樹脂の樹脂密度で割算することにより求めることができる。
PI=(η×φ)/(η×φ)・・・(1)
η:190℃、せん断速度100sec−1での高密度ポリエチレンの溶融粘度
φ:該混合樹脂中の高密度ポリエチレンの体積分率
η:190℃、せん断速度100sec−1での低密度ポリエチレンの溶融粘度
φ:該混合樹脂中の低密度ポリエチレンの体積分率
相構造指数PIの値を上記範囲とすることで、深絞り成形性を高めつつ、良好な防湿性を安定して発現させることができる。かかる観点から、相構造指数PIの値は3.5〜15であることが好ましく、より好ましくは4.0〜10である。
また、高密度ポリエチレンの190℃、せん断速度100sec−1での溶融粘度Aが0.7〜1.6kPa・sであると共に、溶融粘度Aに対する、低密度ポリエチレンの190℃、せん断速度100sec−1での溶融粘度Bの比が0.5〜2であることが好ましい。
溶融粘度A及び溶融粘度Aに対する溶融粘度Bの比を上記範囲とすることにより、高密度ポリエチレンと低密度ポリエチレンとの溶融粘度が近くなり、共押出において、樹脂層の溶融粘度を低く維持しつつ、高密度ポリエチレンと低密度ポリエチレンとを良好に混合することができ、樹脂層の厚みが均一な多層発泡シートが得られやすくなる。また、樹脂層の厚みが均一であることで、熱成形により得られる容器の樹脂層の厚みを均一にしやすくなり、防湿性に優れる容器を安定して得ることができる。
なお、本発明における溶融粘度は、実施例で示すように、例えば、測定装置として(株)東洋精機製作所製キャピログラフ1Dを用いて測定することができる。
さらにまた、低密度ポリエチレンの190℃、引取速度5m/minにおける溶融張力は、10cN以上であることが好ましく、より好ましくは12cN以上であり、さらに好ましくは15cN以上である。上記範囲の溶融張力を有する低密度ポリエチレンを使用することで、樹脂層の溶融張力を高めることが容易となる。また、低密度ポリエチレンの190℃、引取速度5m/minにおける溶融張力は、概ね30cN以下であることが好ましく、より好ましくは25cN以下であり、さらに好ましくは20cN以下である。
なお、本発明における溶融張力は、実施例で示すように、例えば、測定装置として(株)東洋精機製作所製キャピログラフ1Dを用いて測定することができる。
また、本発明の多層発泡シートにおいては、発泡層に対して接着層を介して樹脂層を積層することができる。接着層は、発泡層と樹脂層とを接着できるものであれば特に限定されないが、ポリスチレン系樹脂とポリエチレン系樹脂との混合樹脂により構成されることが好ましい。
接着層を混合樹脂により構成する場合、混合樹脂を構成するポリスチレン系樹脂としては、前記した発泡層を構成するポリスチレン系樹脂を使用することができる。
接着層を混合樹脂により構成する場合、混合樹脂を構成するポリエチレン系樹脂としては、前記した樹脂層を構成するポリエチレン系樹脂を使用することができる。これらの中でも、容器の防湿性を高めることができることから、高密度ポリエチレンを用いることがより好ましい。
また、接着層を混合樹脂により構成する場合、混合樹脂には、相溶化剤を添加することができる。この場合の相溶化剤としては、ポリスチレン系樹脂とポリエチレン系樹脂とを相溶化し得るものであればよく、従来公知の各種のものを用いることができる。このようなものとしては、特にスチレン系熱可塑性エラストマーの使用が好ましい。このスチレン系熱可塑性エラストマーには、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SBS)やスチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体(SIS)、これらの完全水添物又は部分水添物が包含される。
相溶化剤は、接着層中のポリスチレン系樹脂とポリエチレン系樹脂との合計100質量部に対して0.1〜25質量部、好ましくは0.5〜10質量部の割合で添加することが好ましい。相溶化剤の添加により、発泡層と樹脂層との接着性や多層発泡シートの衝撃強度を向上させることができる。
成形性や、容器の強度を向上させる観点から、発泡層のポリエチレン系樹脂層が積層された面とは反対側の面には、ゴム変性ポリスチレン樹脂等の耐衝撃性ポリスチレン系樹脂層を積層することが好ましい。
該耐衝撃性ポリスチレン系樹脂層を積層する場合、その坪量は50〜150g/mであることが好ましく、より好ましくは、80〜140g/mである。
なお、耐衝撃性ポリスチレン系樹脂層は、押出ラミネート等により発泡層に積層することができる。
次に、本発明の多層発泡シート及び各層の物性について説明する。
本発明の多層発泡シートの全体坪量は200〜500g/mである。多層発泡シートの全体坪量が大きすぎる場合、軽量な容器を得られなくなる虞がある。一方、全体坪量が小さすぎる場合、熱成形性や、得られる容器の強度が低下する虞がある。かかる観点から、多層発泡シートの全体坪量は250〜450g/mであることが好ましく、より好ましくは300〜400g/mである。
多層発泡シートの見掛け密度は0.05〜0.30g/cmであることが好ましく、多層発泡シートの厚みは1〜3mmであることが好ましい。多層発泡シートの見掛け密度及び厚みを上記の範囲とすることにより、熱成形性が良好であると共に、軽量で、機械的強度に優れる容器を得ることができる。かかる観点から、見掛け密度は0.06〜0.28g/cmがより好ましく、0.07〜0.26g/cmがさらに好ましい。
なお、上記多層発泡シートの見掛け密度は、JIS K 7222:1999に基づき測定される全体見掛け密度を意味する。
また。多層発泡シートの独立気泡率は90%以上であることが好ましい。上記範囲の独立気泡率とすることで、発泡シートの熱成形性を高めることができる。
発泡層の坪量は、包装容器を成形する場合の規格等に応じて適宜設定することができるが、熱成形性や、得られる容器の機械的強度と軽量性とのバランスという観点から、通常、150〜400g/mであることが好ましく、200〜350g/mであることがより好ましい。
また、本発明の多層発泡シートにおいて、樹脂層の坪量は20g/m以上80g/m未満である。樹脂層の坪量が大きすぎると、高コストとなるおそれや、軽量な容器が得られにくくなるおそれがある。また、樹脂層の坪量が大きすぎると、多層発泡シートの層構成によっては、熱成形するために熱成形時に樹脂層を十分に加熱する必要が生じ、シート全体が過度に加熱されやくなるため、部分的なシートの破断や、発泡層の気泡の破泡が生じやすくなり、得られる容器の外観が低下するおそれがある。かかる観点から、樹脂層の坪量は70g/m以下であることが好ましい。一方、樹脂層の坪量が小さすぎると、防湿性能を高めることが困難となるおそれがある。樹脂層を混合樹脂で構成した場合であっても、熱成形性を確保しつつ、所望とする防湿性を発揮させる観点から、該樹脂層の坪量は、30g/m以上であることがより好ましい。。
また、接着層を設ける場合の坪量は、接着性を高める観点から、5g/m以上であることが好ましく、より好ましくは7g/m以上である。一方、軽量であると共に、良好な気泡構造を有する発泡シートが得られやすいという観点から、接着層の坪量は、50g/m以下であることがより好ましく、40g/m以下であることがさらに好ましく、30g/m以下であることが特に好ましい。
次に、多層発泡シートの製造方法について説明する。
本発明の多層発泡シートは、従来公知の方法で製造することができる。その代表的な方法としては、予め製造された発泡層(発泡シート)に、熱ラミネート等により、接着層と樹脂層とを積層接着する方法、共押出法により、接着層を介して、発泡層と樹脂層とを積層する方法等がある。なかでも、押出発泡時において、押出発泡により形成された発泡層に、接着層を介して樹脂層を積層する、
共押出法による方法は、他の方法に比べて工程がシンプルで低コスト化が可能であり、また発泡層と接着層との接着強度、接着層と樹脂層との接着強度が高くなるので、より好ましい方法である。
樹脂層が、共押出により接着層を介して発泡層に積層接着されている多層発泡シートの製造方法としては、まず、ポリスチレン系樹脂発泡シート(発泡層)を形成するために、原料のポリスチレン系樹脂をタンデム押出機に供給し、一段目の押出機にて所定の温度で溶融させた後、発泡剤を圧入し、二段目の押出機にて所定の温度まで冷却を行い、押出機先端に設けられた共押出構造を備えるサーキュラーダイに供給する。一方、樹脂層と接着層とを形成するために、樹脂層形成用原料と接着層形成用原料とを各層形成用の押出機にそれぞれ供給し、所定の温度にて溶融させた後、共押出構造を備えるサーキュラーダイに供給する。そして、サーキュラーダイ内で発泡層形成用樹脂溶融物の片面に、接着層形成用樹脂溶融物と、樹脂層形成用樹脂溶融物とをこの順で積層し、筒状に押出して発泡層形成用樹脂溶融物を発泡させる。そして、サーキュラーダイから押出された筒状発泡体を冷却機能を備えた冷却筒に沿わせて引取りながら冷却した後、二枚に切り開くことで、多層発泡シートを得ることができる。
発泡層の製造に用いる発泡剤としては、例えば、プロパン、n−ブタン(ノルマルブタン)、i−ブタン(イソブタン)、n−ブタンとi−ブタンとの混合物、ペンタン、ヘキサン等の脂肪族炭化水素、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、メチルエチルエーテル等のエーテル類、トリクロロフロロメタン、ジクロロジフロロメタン、1,1−ジフルオロエタン、1,1−ジフルオロ−1−クロロエタン、1,1,1,2−テトラフルオロエタン、メチルクロライド、エチルクロライド、メチレンクロライド等のハロゲン化炭化水素、二酸化炭素、窒素、水等の無機発泡剤が挙げられる。さらに、アゾジカルボンアミド、ジニトロソペンタメチレンテトラミン、アゾビスイソブチロニトリル、炭酸水素ナトリウム等の分解型発泡剤を使用することもできる。これらの発泡剤は適宜併用することができる。これらのなかでも、押出発泡性に優れるという観点から、脂肪族炭化水素を主成分とする発泡剤を用いることが好ましく、脂肪族炭化水素の中でもi−ブタン、又はi−ブタンとn−ブタンとの混合物がより好ましい。発泡剤の添加量は、特に限定されず、所望とする発泡シートの密度等に応じて適宜調節されるが、概ね樹脂100g当たり0.01〜0.1モルの範囲で使用することができる。
本発明の多層発泡シートの各層を形成するための樹脂組成物には、本発明の目的を損なわない範囲において、必要に応じて適宜添加剤を添加することができる。これらの添加剤としては、例えば、造核剤、酸化防止剤、熱安定剤、帯電防止剤、導電性付与剤、耐候剤、紫外線吸収剤、着色剤、難燃剤、無機充填剤等を例示することができる。
また、本発明においては、上記多層発泡シートを深絞り成形することにより、展開倍率2.5倍以上に熱成形されてなる容器を得ることができる。なお、本明細書において、深絞り成形とは、展開倍率2.5倍以上の容器を成形することをいう。また、発泡容器の展開倍率とは、発泡容器の開口面積に対する発泡容器内面の表面積の比である。この際、成形体内面の表面積は、成形体から直接測定する方法や、3D形状測定機により測定する方法等により求めることができる。
通常、得ようとする容器の展開倍率が高くなるほど、シートの引き込み率が高くなるため、熱成形が難しくなる。また、このような深絞り成形においては、樹脂層が大きく引き伸ばされるため、得られる容器の樹脂層の厚みが不均一になりやすく、所望とする防湿性能を安定して発揮することが難しくなる。加えて、密度の高いポリエチレン系樹脂で樹脂層を形成すると、深絞り成形性が低下しやすくなる傾向があった。
一方、本発明の多層発泡シートは、樹脂層を構成するポリエチレン系樹脂の密度が特定値以上であると共に、樹脂層が特定の溶融張力または特定の溶融張力と特定条件における溶融張力の比を有するものであるため、熱成形時において、樹脂層が十分にひずみ硬化を発現することができ、容器の樹脂層の厚みを均一なものとすることができる。これにより、密度の高いポリエチレン系樹脂で樹脂層が形成されていると共に、多層発泡シートの樹脂層の坪量が小さい場合であっても、深絞り成形性に優れると共に、展開倍率の高い容器でも、優れた防湿性能を安定して発揮できる容器を得ることができる。
本発明の多層発泡シートは、展開倍率2.5倍以上に熱成形されてなる容器を得ることができ、展開倍率3.0倍以上に熱成形されてなる容器を得ることができ、さらに、展開倍率3.5倍以上に熱成形されてなる容器を得ることができる。
また、上記本発明の容器においては、透湿度が10g/(m・day)以下であることが好ましい。容器の透湿度を上記範囲とすることにより、優れた防湿性を有する容器とすることができる。
また、多層発泡シートの熱成形方法としては、真空成形や圧空成形、更にこれらの応用としてフリードローイング成形、プラグ・アンド・リッジ成形、リッジ成形、マッチド・モールド成形、ストレート成形、ドレープ成形、リバースドロー成形、エアスリップ成形、プラグアシスト成形、プラグアシストリバースドロー成形等やこれらを組み合わせた成形方法等を用いることができる。
次に本発明を実施例、比較例によりさらに詳細に説明する。但し、本発明は実施例に限定されるものではない。
実施例、比較例において、以下の原料を用いた。なお、ポリエチレン系樹脂の溶融張力は190℃における値であり、溶融粘度は190℃、せん断速度100sec−1における値である。
[発泡層形成用のポリスチレン系樹脂]
PSジャパン(株)製ポリスチレン「G0002」(200℃で測定される溶融粘度 1580Pa・s)
[ポリエチレン系樹脂層形成用の高密度ポリエチレン]
(1)東ソー(株)製高密度ポリエチレン「4000」(密度0.968g/cm、溶融粘度0.84kPa・s、溶融張力0.6cN)
(2)(株)プライムポリマー製高密度ポリエチレン「3300F」(密度0.951g/cm、溶融粘度1.58kPa・s、溶融張力2.1cN)
(3)日本ポリエチレン(株)製高密度ポリエチレン「HY540」(密度0.960g/cm、溶融粘度1.39kPa・s、溶融張力2.3cN)
(4)旭化成ケミカルズ(株)製高密度ポリエチレン「QT4140」(密度0.940g/cm、溶融粘度1.06kPa・s、溶融張力3.8cN)
[ポリエチレン系樹脂層形成用の低密度ポリエチレン]
(1)住友化学(株)製低密度ポリエチレン「F102−0」(密度0.924g/cm、溶融粘度1.52kPa・s、溶融張力19.3cN)
[接着層形成用樹脂]
(1)ポリスチレン樹脂:PSジャパン(株)製ポリスチレン「G0002」
(2)ポリスチレン樹脂:日本ポリエチレン(株)製高密度ポリエチレン「HY540」
(3)相溶化剤:JSR(株)製スチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロック共重合体「DYNARON 9901P」
[物理発泡剤及び揮発性可塑剤]
(1)物理発泡剤:混合ブタン(ノルマルブタン70重量%、イソブタン30重量%)
(2)揮発性可塑剤:混合ブタン(ノルマルブタン70重量%、イソブタン30重量%)
[気泡調整剤]
タルク:松村産業株式会社製商品名「ハイフィラー#12」
(製造装置)
発泡層形成用の押出機として、バレル内径90mmの第1押出機とバレル内径120mmの第2押出機とからなるタンデム押出機を用い、接着層形成用の押出機として、バレル内径65mmの第3押出機を用い、樹脂層形成用の押出機として、バレル内径40mmの第4押出機を用いた。さらに、第2押出機、第3押出機、第4押出機のそれぞれの下流側と、共押出用環状ダイ(リップ径90mm、リップ間隔0.5mm)とを連結し、各々の押出機で溶融混錬された溶融樹脂を共押出用環状ダイ内で積層可能にした。
(発泡層形成用樹脂溶融物)
発泡層形成用ポリスチレン樹脂として「G0002」100質量部と、気泡調整剤として「ハイフィラー#12」0.8質量部とを第1押出機に供給して、加熱、溶融、混練した後、物理発泡剤としてノルマルブタン70質量部%とイソブタン30質量%からなる混合ブタンを押出機に圧入してさらに混練して発泡層形成用樹指溶融物とした。その後、溶融物を第2押出機に移送し、発泡に適した樹脂温度に調整した後、共押出用環状ダイ中に導入した。
(接着層形成用樹脂溶融物)
接着層形成用混合樹脂として、ポリスチレン系樹脂「G0002」70質量部、ポリエチレン系樹脂「HY540」30質量部、相溶化剤「DYNARON 9901P」5質量部を第3押出機に供給して、加熱、溶融、混練した後、揮発性可塑剤として混合ブタンを押出機に圧入し、さらに混練して接着層形成用樹指溶融物とし、積層に適した樹脂温度に調整した後、共押出用環状ダイ中に導入した。
(ポリエチレン系樹脂層形成用樹脂溶融物)
表1に示す種類、配合割合の高密度ポリエチレン系樹脂及び低密度ポリエチレン系樹脂を第4押出機に供給して、加熱、溶融、混練してポリエチレン系樹脂層形成用樹脂溶融物とし、積層に適した樹脂温度に調整して、共押出用環状ダイ中に導入した。
(接着層及びポリエチレン系樹脂層の積層方法)
共押出用環状ダイ中で、筒状に流動する発泡層形成用樹脂溶融物の外周面に接着層形成用樹脂溶融物を積層し、さらにその外周面にポリエチレン系樹脂層形成用樹脂溶融物を積層し、環状のダイリップから大気中に押し出して、発泡層形成用樹脂溶融物を発泡させると共に、発泡層/接着層/樹指層からなる3層構造の筒状積層発泡体を形成した。押し出された筒状積層発泡体を、押出機の下流側に設置された冷却管(マンドレル)に沿わせて、拡径比(ブローアップ比、マンドレルの直径/リップ径)3.0で引き取りながら押出方向に沿って切開くことで、実施例1〜5及び比較例1〜5の多層発泡シートを得た。
得られた多層発泡シートの諸物性を測定した結果を表2に示す。表中、各物性、評価は次のように行った。
(多層発泡シートの全体坪量)
多層発泡シートから全幅(押出方向に対して直交する方向)に亘って幅100mmの試験片を切り出し、試験片の重量をその面積で割算し、g/mに単位換算することにより、多層発泡シート全体の坪量を求めた(n=3)。
(多層発泡シートの厚み)
多層シートの幅方向(押出方向に対して直交する方向)に亘って10mm間隔で厚みを測定し、算術平均することにより平均厚みを求めた。
(多層発泡シートの見掛け密度)
多層発泡シートの坪量をその平均厚みで割算し、g/cmに単位換算することにより、多層発泡シートの見掛け密度を求めた。
(多層発泡シートの独立気泡率)
ASTM D2856−70に記載されている手順Cに基づき多層発泡シートの独立気泡率を求めた。多層発泡シートから無作為に25mm×25mm×多層発泡シートの厚みの試験片を複数枚切り出し、厚みの合計が20mmに近づくように(ただし、20mmを超えない)試験片を重ね合わせて測定に用いた。測定装置として株式会社島津製作所製の乾式自動密度計アキュピックII1340型を使用した。
(深絞り容器の製造方法)
得られた多層発泡シートを25℃の温度で21日間養生した後、さらに、全ての多層発泡シートにゴム変性ポリスチレン樹脂を積層した。具体的には、まず、押出機の出口にTダイが取り付けられた押出ラミネート装置を用い、押出機にゴム変性ポリスチレン樹脂(PSジャパン(株)製ポリスチレン「475D」)を供給して、加熱溶融混練して樹脂溶融物とした。該樹脂溶融物をTダイから押出して、ゴム変性ポリスチレン樹脂層の坪量が120g/mとなるように、前記多層発泡シートのポリスチレン系樹脂発泡層(ポリエチレン系樹脂層が積層された面とは反対側の面)に、ゴム変性ポリスチレン樹脂層を積層し、一対のロール間を通過させることにより両者を接着させて多層発泡シート(ゴム変性ポリスチレン樹脂層/ポリスチレン系樹脂発泡層/ポリエチレン系樹脂層)を製造した。このとき、樹脂溶融物の押出温度は240℃とし、ライン速度は10m/minとした。
次に、浅野研究所製の成形機(品番品FKS−0631−10)と、径口φ96mm、深さ103mm(展開倍率4.5倍)の容器を9個取り(縦3個×横3個)できる金型を用い、樹指層が積層された面が容器の内側になるようにして、マッチモールド真空成形により熱成形を行い、実施例1〜5及び比較例1〜5の深絞り容器を得た。
尚、ヒーター温度はポリエチレン系樹脂側を300℃、ポリスチレン系樹脂発泡層側を280℃に設定し、加熱時間35秒の条件とした。
樹脂層の諸物性及び、成形した容器の諸物性を以下の方法で測定した。樹脂層の諸物性を表1に示し、成形容器の諸物性を表2に示す。
なお、9個取りされた容器のうち、中央部分に位置する容器に対して、容器の諸物性の評価を行った。該中央部分に位置する容器は、上記9個取り金型において、成形が最も難しい部分である。
(樹脂密度)
まず、(株)島津製作所製天びんAUX220を用いて、樹脂(混合樹脂)50gを秤量し、測定試料とした。次に、(株)島津製作所製乾式自動密度計アキュピックII1340の試料室(100cm)に測定試料を入れ、該装置により、測定圧力10kPa、平衡圧0.05kPa/minの条件で、樹脂の密度を測定した。
(溶融粘度)
測定装置として(株)東洋精機製作所製キャピログラフ1Dを用い、ノズル径が1.0mm、ノズル長が10mmのノズルを用い、せん断速度100sec−1、樹脂温度190℃の条件にて溶融粘度を測定した(n=3)。
(溶融張力)
装置として(株)東洋精機製作所製キャピログラフ1Dを用いた。具体的には、シリンダー径9.55mm、長さ350mmのシリンダーと、ノズル径2.095mm、ノズル長8.0mmのノズルを用い、シリンダー及びオリフィスの温度を190℃に設定した。試料を該シリンダー内に入れ、4分間放置してから、ピストン速度を10mm/分として溶融樹脂をオリフィスから紐状に押出して、この紐状物を直径45mmの張力検出用プーリーに掛け、引取りローラーで紐状物を引取った。所定の引取速度に到達した後、溶融張力のデータの取り込みを開始し、30秒後にデータの取り込みを終了した。この30秒の間に得られたテンション荷重曲線から得られたテンション最大値(Tmax)とテンション最小値(Tmin)の平均値(Tave)を求めた。ここで、上記Tmaxとは、上記テンション荷重曲線において、検出されたピーク(山)値の合計値を検出された個数で除した値であり、上記Tminとは、上記テンション荷重曲線において、検出されたディップ(谷)値の合計値を検出された個数で除した値である。
各引取速度において上記測定を3度行い、これらの測定により得られた値の算術平均値を各引取速度における溶融張力とした。
なお、上記測定において、引取速度100m/minの条件に達する前に紐状物が破断した場合は、測定不可と判断し、表中に「−」と記載した。
(多層発泡シートの樹脂層の厚み、樹脂層の厚みの変動係数)
まず、多層発泡シートの幅方向中央部付近及び幅方向両端部付近から、試験片(シート幅方向10cm×押出方向10cm)を切り出した。次に、光学実体顕微鏡(株式会社キーエンス製デジタルマイクロスコープ「VHX−900」)を用いて、各試験片の、多層発泡シートの押出方向に対して垂直な断面(TD断面)および多層発泡シートの幅方向に対して垂直な断面(MD断面)の拡大写真を撮影した。各断面写真において、樹脂層の厚みを、100μm間隔で15点ずつ測定し、合計90点の樹脂層の厚みを測定した。
測定した樹脂層の厚みの算術平均を算出して、樹脂層の平均厚みを求めた。また、樹脂層の厚みの不偏標準偏差を算出し、これを樹脂層の平均厚みで除することで、多層発泡シートにおける樹脂層の厚みの変動係数を求めた。
防湿性の高い容器を安定して得やすくなる観点から、樹脂層の厚みの変動係数は12%以下であることが好ましく、より好ましくは10%以下である。
(容器の樹脂層の厚み、樹脂層の厚みの変動係数)
まず、容器を高さ方向における1/4、1/2及び3/4の高さで、高さ方向に対して垂直に切断した。次に、3つに切り分けた各容器の切断面に沿って、容器の周方向に対して等間隔に10箇所ずつ、計30箇所の容器の樹脂層の厚みを測定した。また、発泡容器を、容器の底面部の中心を通るように、高さ方向に対して水平に切断した。次に、2つに切り分けた容器の底面部の切断面に沿って、容器の底面部に対して等間隔に10箇所、容器の樹脂層の厚みを測定した。
上記測定を3つの容器に対して行い、容器の樹脂層の厚みの算術平均を算出して、容器の樹脂層の平均厚みを求めた。
また、容器の樹脂層の厚みの不偏標準偏差を算出し、これを容器の樹脂層の平均厚みで除することで、容器における樹脂層の厚みの変動係数を求めた。
なお、上記測定は、発泡容器のなるべく平坦な部分に対して行った。また、測定には、光学実体顕微鏡(株式会社キーエンス製デジタルマイクロスコープ「VHX−900」)を用いた。
高い防湿性を安定して発揮しやすくなる観点から、容器の樹脂層の厚みの変動係数は14%以下であることが好ましく、より好ましくは12%以下であり、さらに好ましくは10%以下である。
(容器の防湿性、防湿性の変動係数)
得られた容器の防湿性は、JIS Z 0208法に記載の方法に準拠して、40℃、90%RHの雰囲気下における水蒸気透過量(透湿度)を測定することにより評価した。具体的には、容器内に塩化カルシウムを入れた後、容器に蓋をして封止し、上記条件下における、48時間後及び72時間後の容器の質量変化を記録した。透湿度は下記式(2)によって算出した。
透湿度(g/m・day)=(240・m)/(24・s)・・・(2)
s:透湿面積(容器内側の表面積)(cm
m:各経過時間において測定された容器の質量の差分(72時間後の容器の質量−48時間後の容器の質量)(mg)
上記測定を10個の容器に対して行い、水蒸気透過量の平均値を算出した。また、水蒸気透過量の不偏標準偏差を算出し、これを水蒸気透過量の平均値で除することで、水蒸気透過量の変動係数を求めた。
高い防湿性を安定して発揮できる観点から、容器の透湿度の変動係数は25%以下であることが好ましく、より好ましくは20%以下である。
Figure 2020049816
Figure 2020049816
上記結果では、実施例1〜5の樹脂厚みの変動係数は比較例と比べて良好であった。特に、樹脂層の構成樹脂を高密度ポリエチレンと低密度ポリエチレンを併用した実施例1〜4は特に良好であることが確認された。
また、本発明の条件を備えた実施例1〜5の防湿性は、本発明の条件を備えない比較例1〜4と比較して全てが優れたものであった。
これらの結果から、本発明による多層発泡シートによれば、深絞り成形による容器成形が可能であり、かつ、容器の成形後に厚みが均一で優れた防湿性を発揮できることが確認された。

Claims (11)

  1. ポリスチレン系樹脂発泡層と、該発泡層に積層接着されているポリエチレン系樹脂層とを有する熱成形用の多層発泡シートであって、
    前記多層発泡シートの全体坪量が200〜500g/mであり、
    前記樹脂層の坪量が20g/m以上80g/m未満であり、
    前記樹脂層を構成するポリエチレン系樹脂の密度が0.935g/cmを超え、
    前記樹脂層が下記(1)又は(2)の条件を満たすことを特徴とする多層発泡シート。
    (1)前記樹脂層の190℃、引取速度5m/minにおける溶融張力MTが2cN以上、5cN以下であると共に、前記溶融張力MTに対する、前記樹脂層の190℃、引取速度100m/minにおける溶融張力MTの比が1.3以上であること。
    (2)前記樹脂層の190℃、引取速度5m/minにおける溶融張力MTが5cNを超えること。
  2. 前記樹脂層が、共押出により接着層を介して前記発泡層に積層接着されていることを特徴とする請求項1に記載の多層発泡シート。
  3. 前記樹脂層を構成するポリエチレン系樹脂が、高密度ポリエチレンと低密度ポリエチレンとの混合樹脂であることを特徴とする請求項1又は2に記載の多層発泡シート。
  4. 前記混合樹脂の下記式(1)で表される相構造指数PIが3.0〜20であることを特徴とする請求項3に記載の多層発泡シート。
    PI=(η×φ)/(η×φ)・・・(1)
    η:190℃、せん断速度100sec−1での高密度ポリエチレンの溶融粘度
    φ:該混合樹脂中の高密度ポリエチレンの体積分率
    η:190℃、せん断速度100sec−1での低密度ポリエチレンの溶融粘度
    φ:該混合樹脂中の低密度ポリエチレンの体積分率
  5. 前記混合樹脂における高密度ポリエチレンと低密度ポリエチレンとの質量割合が、高密度ポリエチレン60〜90質量%、低密度ポリエチレン10〜40質量%(ただし、両者の合計は100質量%)であることを特徴とする請求項3又は4に記載の多層発泡シート。
  6. 前記高密度ポリエチレンの190℃、せん断速度100sec−1での溶融粘度Aが0.7〜1.6kPa・sであると共に、前記溶融粘度Aに対する、前記低密度ポリエチレンの190℃、せん断速度100sec−1での溶融粘度Bの比が0.5〜2であることを特徴とする請求項3から5のいずれか一項に記載の多層発泡シート。
  7. 前記低密度ポリエチレンの190℃、引取速度5m/minにおける溶融張力が、10cN以上であることを特徴とする請求項3から6のいずれか一項に記載の多層発泡シート。
  8. 前記多層発泡シートの見掛け密度が0.05〜0.30g/cmであり、厚みが1〜3mmであることを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の多層発泡シート。
  9. 前記多層発泡シートの独立気泡率が90%以上であることを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載の多層発泡シート。
  10. 請求項1から9のいずれか一項に記載の多層発泡シートが展開倍率2.5倍以上に熱成形されてなることを特徴とする容器。
  11. 前記容器の透湿度が10g/(m・day)以下であることを特徴とする請求項10に記載の容器。
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