JP6994394B2 - 発泡成形用金型および射出成形システム - Google Patents

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本発明は、発泡成形に用いられる金型およびこの金型を有する射出成形システムに関する。
本出願人は、従来の発泡成形用の射出成形機の一例を特許文献1に開示している。この射出成形機は、加熱筒ヘッド内にスリーブを内蔵している。このスリーブは、多孔質材料をもって形成された部分を有し、当該部分に樹脂通路の一部を構成するセンタ孔が開設されている。そして、スリーブの外周部分に超臨界状態のCOガスやNガス等(これらを総称して「物理発泡剤」という)の導入空間を形成し、導入空間に噴射された物理発泡剤は多孔質材料が有する微細な空孔を通して樹脂通路内に供給される。
特開2012-232558号公報
物理発泡剤を樹脂材料内で十分に拡散させるためには所定の拡散時間を確保する必要がある。この拡散時間は、物理発泡剤に接する樹脂材料の面積が大きいほど短縮できる。しかしながら、加熱筒ヘッド内に内蔵したスリーブでは、設計上の制約から上記面積を大きくすることができず、拡散時間の短縮が困難であった。
そこで、本発明は、物理発泡剤の拡散時間を短縮できる発泡成形用金型およびこの金型を有する射出成形システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一態様に係る発泡成形用金型は、キャビティおよび前記キャビティに通じるホットランナが設けられた金型本体と、前記金型本体に埋め込まれたスリーブ部材と、を有し、前記スリーブ部材は、前記ホットランナを部分的に構成する筒状部を有し、前記筒状部は、物理発泡剤が通過可能な多孔質部分を有し、前記金型本体は、前記筒状部の周囲に物理発泡剤が導入される導入空間が設けられていることを特徴とする。
本発明によれば、ホットランナを部分的に構成する筒状部を有するスリーブ部材が金型本体に埋め込まれている。筒状部は、物理発泡剤が通過可能な多孔質部分を有している。そして、金型本体は、筒状部の周囲に物理発泡剤が導入される導入空間が設けられている。このようにしたことから、ホットランナは設計の自由度が比較的高く、ホットランナの多くの部分をスリーブ部材で構成することができる。そのため、筒状部が有する多孔質部分がホットランナに面し、物理発泡剤を導入空間から多孔質部分の微細孔を通じてホットランナ内に供給することで、物理発泡剤に接する樹脂材料の面積を大きくすることができる。また、射出成形機のシリンダ内の樹脂材料に比べてホットランナ内の樹脂材料は圧力が低いため、スリーブ部材の補強構造を簡略化でき、また、多孔質部分の空孔率を高めてホットランナ内に効率よく物理発泡剤を供給できる。
本発明において、前記筒状部の内側空間の容積が、前記キャビティの容積以上であることが好ましい。このようにすることで、ホットランナにおける物理発泡剤が供給される部分に、一回の射出分以上の樹脂材料を滞留させることができる。そのため、ホットランナ内での滞留中に物理発泡剤を樹脂材料内に拡散させることができる。
本発明において、前記キャビティの入口に設けられたゲートを開閉するバルブゲートピンをさらに有し、前記バルブゲートピンは、先端を含む一部分が前記ホットランナに挿通され、前記一部分より基端側の残りの他部分が前記ホットランナの外側に配置され、前記一部分および前記他部分にわたる多孔質部分を有し、前記金型本体は、前記バルブゲートピンの前記他部分の周囲に物理発泡剤が導入される導入空間が設けられていることが好ましい。このようにすることで、バルブゲートピンの多孔質部分の微細孔を通じてホットランナ内に物理発泡剤を供給することができる。そのため、物理発泡剤に接する樹脂材料の面積をさらに大きくすることができる。
本発明において、前記ホットランナにおける前記バルブゲートピンの前記一部分が挿通された部分の容積および前記筒状部の内側空間の容積の合計が、キャビティの容積以上であることが好ましい。このようにすることで、ホットランナにおける物理発泡剤が供給される部分に、一回の射出分以上の樹脂材料を滞留させることができる。そのため、ホットランナ内での滞留中に物理発泡剤を樹脂材料内に拡散させることができる。
上記目的を達成するために、本発明の他の一態様に係る射出成形システムは、上記発泡成形用金型と、前記発泡成形用金型のキャビティにホットランナを通じて樹脂材料を射出する射出成形機と、を有する射出成形システムであって、前記射出成形機と連係して前記導入空間に物理発泡剤を導入する物理発泡剤供給部を有していることを特徴とする。
本発明によれば、上記発泡成形用金型を有しているので、スリーブ部材の筒状部が有する多孔質部分がホットランナに面し、物理発泡剤を導入空間から多孔質部分の微細孔を通じてホットランナ内に供給することで、物理発泡剤に接する樹脂材料の面積を大きくすることができる。また、射出成形機のシリンダ内の樹脂材料に比べてホットランナ内の樹脂材料は圧力が低いため、スリーブ部材の補強構造を簡略化でき、また、多孔質部分の空孔率を高めてホットランナ内に効率よく物理発泡剤を供給できる。さらに、射出成形機と連係して導入空間に物理発泡剤を導入する物理発泡剤供給部を有しているので、適切なタイミングで物理発泡剤をホットランナ内に供給でき、樹脂材料内で物理発泡剤を効果的に拡散させることができる。
上記目的を達成するために、本発明の他の一態様に係る射出成形システムは、上記発泡成形用金型と、前記発泡成形用金型のキャビティにホットランナを通じて樹脂材料を射出する射出成形機と、を有する射出成形システムであって、前記ゲートを開閉するように前記バルブゲートピンを駆動するバルブゲートピン駆動部を有し、前記バルブゲートピン駆動部は、前記樹脂材料の射出動作開始に遅れて前記ゲートが開くように前記バルブゲートピンを駆動することを特徴とする。
本発明によれば、上記発泡成形用金型を有しているので、スリーブ部材の筒状部が有する多孔質部分がホットランナに面し、物理発泡剤を導入空間から多孔質部分の微細孔を通じてホットランナ内に供給することで、物理発泡剤に接する樹脂材料の面積を大きくすることができる。また、射出成形機のシリンダ内の樹脂材料に比べてホットランナ内の樹脂材料は圧力が低いため、スリーブ部材の補強構造を簡略化でき、また、多孔質部分の空孔率を高めてホットランナ内に効率よく物理発泡剤を供給できる。さらに、バルブゲートピン駆動部が、樹脂材料の射出動作開始に遅れてゲートが開くようにバルブゲートピンを駆動するので、射出動作開始直後にホットランナ内の圧力が高まり、高圧の物理発泡剤を供給した状態と同様になる。そのため、樹脂材料内で物理発泡剤を効果的に拡散させることができる。
本発明によれば、物理発泡剤を樹脂材料内で拡散させる時間を短縮できる。
本発明の一実施形態に係る射出成形システムの要部断面図である。 図1の射出成型システムの金型が有するスリーブ部材の斜視図である。 図1の射出成形システムにおける溶融動作を説明する図である。 図1の射出成形システムにおける計量動作を説明する図である。 図1の射出成形システムにおける射出動作を説明する図である。 図1の射出成形システムにおける製品取り出し動作を説明する図である。
以下、本発明の一実施形態に係る射出成形システムについて、図1~図6を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る射出成形システムの要部断面図である。図2~図6は、それぞれ図1の射出成形システムにおける溶融動作、計量動作、射出動作および製品取り出し動作を説明する図である。以下の説明において、「上下左右」は、図1、図3~図6の上下左右方向のことをいう。
本実施形態に係る射出成形システム1は、発泡成形用金型としての金型10と、射出成形機30と、物理発泡剤供給部40と、制御部50と、を有している。この射出成形システム1では、金型10のキャビティ13に、超臨界状態のCOガスやNガス等の物理発泡剤を拡散させた樹脂材料Pを射出・充填して製品Sを成形する。
金型10は、図1において右方から左方に順に配置された金型本体としての固定金型11および移動金型12を有している。固定金型11と移動金型12との間にキャビティ13が形成されている。固定金型11には、クランク形状に折れ曲がって右側面から左側面に貫通するホットランナ14が設けられている。ホットランナ14は、キャビティ13に通じている。
固定金型11には、スリーブ部材16、16が埋め込まれている。図2に示すように、スリーブ部材16は、円筒状の筒状部17と、筒状部17の両端に設けられた円形のフランジ部18、18とを有している。筒状部17は、内側空間17aがホットランナ14の一部となるように当該ホットランナ14の途中に挿入されている。つまり、筒状部17は、ホットランナ14を部分的に構成している。
スリーブ部材16は、金属粉末(合金粉末を含む)をレーザ加工することにより得られる。金属粉末に高レベルのレーザを照射すると金属粉末が完全に溶解して固化後にバルク材となる。一方で、低レベルのレーザを照射すると金属粉末の一部のみが溶解して固化後に多孔質焼結金属となる。
例えば、作業台上に平面形状がリング状で所定の厚みを有する金属粉末層を形成してレーザ加工する。そして、金属粉末層の厚さ方向への積層とレーザ加工とを繰り返すことにより、所望の構造および形状のスリーブ部材16を得ることができる。具体的には、金属粉末層に周方向に沿って高レベルのレーザを照射することにより周方向全体をバルク材にしたり、低レベルのレーザを照射することにより周方向全体を多孔質焼結金属にしたりすることができる。または、高レベルのレーザおよび低レベルのレーザを交互に切り換えることにより、周方向に交互に並ぶようにバルク材部分と多孔質焼結金属部分とを形成することができ、バルク材部分を厚さ方向または周方向に連ねることで補強構造とすることができる。多孔質焼結金属の空孔率は、レーザのパワーを変更することにより調整できる。
本実施形態において、スリーブ部材16の筒状部17は、格子状のバルク材部分17bと、バルク材部分17bの格子内に配置された多孔質焼結金属からなる多孔質部分17cとを一体に有している。多孔質部分17cを多くすることで、ホットランナ14の一部分である内側空間17aに効率よく物理発泡剤を供給できる。筒状部17の空孔率は60%とされている。筒状部17の空孔率は、5%~80%が好ましい。空孔率が5%より小さいと、物理発泡剤の通過が阻害され、十分に物理発泡剤を供給できない。また、空孔率が80%より大きいと機械的強度が問題となる。なお、ホットランナ14内の樹脂材料は、後述する射出成形機30のシリンダ31内の樹脂材料より圧力が低いため、スリーブ部材16をシリンダ31内に配置する構成より空孔率を大きくすることができる。フランジ部18、18は、全体がバルク材である。
固定金型11は、スリーブ部材16の筒状部17の周囲に物理発泡剤が導入される導入空間19が設けられている。また、固定金型11は、各導入空間19に通じる管路20が設けられている。管路20の一端は固定金型11の上面に開口しており、後述する物理発泡剤供給部40が接続される。
固定金型11は、バルブゲートピン21と、バルブゲートピン駆動部22と、を有している。
バルブゲートピン21は、直線棒状に形成されており、その先端でキャビティ13の入口に設けられたゲート15を開閉する。バルブゲートピン21は、先端を含む一部分21aがホットランナ14に挿通されている。バルブゲートピン21は、一部分21aより基端側(バルブゲートピン駆動部22側)の残りの他部分21bがホットランナ14の外側に配置されている。バルブゲートピン21は、全体が多孔質焼結金属で構成されており、スリーブ部材16と同様にして得られる。なお、バルブゲートピン21は、例えば、軸心をバルク材で構成して補強し、その周囲を多孔質焼結金属で構成した構造を有していてもよい。バルブゲートピン21は、全体が多孔質焼結金属で構成されていることから、一部分21aから他部分21bにわたる多孔質部分が設けられているといえる。
バルブゲートピン駆動部22は、後述する制御部50からの制御信号に基づいて、ゲート15を開閉するようにバルブゲートピン21を左右方向に駆動する。固定金型11は、バルブゲートピン21の他部分21bの周囲に物理発泡剤が導入される導入空間23が設けられている。この導入空間23にも上記管路20が通じている。
本実施形態において、ゲート15を閉じた状態でのホットランナ14におけるバルブゲートピン21の一部分21aが挿通された部分の容積および2つのスリーブ部材16の筒状部17の内側空間17aの容積の合計が、キャビティ13の容積以上とされている。このようにすることで、ホットランナ14における物理発泡剤が供給される部分に、一回の射出分以上の樹脂材料Pを滞留させることができる。そのため、ホットランナ14内での滞留中に物理発泡剤を樹脂材料P内に拡散させることができる。なお、本実施形態では、バルブゲートピン21が多孔質焼結金属で構成されているが、バルブゲートピン21を多孔質焼結金属以外の物理発泡剤を通さない材料で構成してもよい。この構成においては、2つのスリーブ部材16の筒状部17の内側空間の容積の合計を、キャビティ13の容積以上とすることで、同様の効果を奏することができる。上記容積の合計が、キャビティ13の容積より小さい構成を採用してもよい。
射出成形機30は、円筒状のシリンダ31と、シリンダ31の先端に設けられたノズル32と、シリンダ31内に収容されたスクリュ33と、シリンダ31の外側に配設されたヒータ34とを有している。
射出成形機30は、制御部50によって制御され、シリンダ31内に収容されたスクリュ33を回転させるとともにヒータ34によりシリンダ31を加熱する。これにより、シリンダ31内に供給された樹脂材料Pがシリンダ31の基端側から先端側(各図において右側から左側)に向かって溶融・混練されながら進む。そして、射出成形機30は、スクリュ33を回転させながら後退させて溶融・混練された樹脂材料Pを計量する。射出成形機30は、樹脂材料Pを計量した後、スクリュ33を前進させて、所定量の樹脂材料Pをシリンダ31からノズル32を通じて金型10へ射出する。
物理発泡剤供給部40は、後述する制御部50によって制御され、COガスやNガスなどの原料ガスを高温高圧にして超臨界状態の物理発泡剤を生成し、この物理発泡剤を、固定金型11の管路20を通じて導入空間19、19、23に噴射(導入)する。
制御部50は、射出成形システム1全体の動作を司る。制御部50は、例えば、CPU、ROM、RAM、EEPROM、各種I/Oインタフェースなどを有する組み込み機器用のマイクロコンピュータを有して構成されている。制御部50は、型閉動作、計量動作、射出動作、型開動作および製品取り出し動作などの各種動作において、射出成形システム1の各駆動部等を制御する。
次に、上述した本実施形態の射出成形システム1における本発明に係る射出成形サイクルの一例について説明する。
図3に示すように、射出成形システム1の制御部50は、図示しない型締駆動部を制御して、固定金型11および移動金型12を重ねて型締めする(型閉動作)。また、制御部50は、図示しないスクリュ駆動部を制御してスクリュ33を回転させるとともに、ヒータ34を制御してシリンダ31を加熱し、シリンダ31内の樹脂材料Pを混練・溶融する。このとき、固定金型11のホットランナ14全体には、前回の射出成形サイクルにおいて射出された溶融状態の樹脂材料Pが滞留している。
次に、制御部50は、スクリュ駆動部を制御して、図4に示すように、スクリュ33を回転させながら後退させ、1回の射出に必要となる量の樹脂材料Pをシリンダ31の先端部に供給する(計量動作)。
計量動作と並行して、制御部50は物理発泡剤供給部40を制御して、管路20を通じて導入空間19、19、23に物理発泡剤を噴射する。つまり、物理発泡剤供給部40は、計量動作中の射出成形機30と連係して導入空間19、19、23に物理発泡剤を噴射する。これにより、物理発泡剤は、導入空間19、19からスリーブ部材16の筒状部17の多孔質部分17cを通り、計量動作終了を待つことなくホットランナ14(すなわち内側空間17a)内に適切なタイミングで供給される。また、物理発泡剤は、導入空間23から多孔質焼結金属からなるバルブゲートピン21を通り、計量動作終了を待つことなくホットランナ14内に適切なタイミングで供給される。ホットランナ14内に供給された物理発泡剤は、当該ホットランナ14内に滞留している樹脂材料Pに接し、樹脂材料P内で物理発泡剤が拡散する。なお、本実施形態では、物理発泡剤供給部40が、計量動作と並行して物理発泡剤を噴射する構成であるが、これ以外のタイミングで噴射してもよい。例えば、溶融動作と並行して物理発泡剤を噴射したり、計量動作後でかつ射出動作前に物理発泡剤を噴射したりしてもよいが、射出成形に係る動作と並行して噴射することで、効果的に拡散時間を短縮できる。
所定の拡散時間が経過したのち、制御部50はスクリュ駆動部を制御して、図5に示すように、スクリュ33を前進させて樹脂材料Pを射出する(射出動作)。そして射出動作開始に遅れて、制御部50はバルブゲートピン駆動部22を制御して、ゲート15が開くようにバルブゲートピン21を駆動する。このように、バルブゲートピン駆動部22が、樹脂材料の射出動作開始に遅れてゲート15が開くようにバルブゲートピン21を駆動することで、射出動作開始直後にホットランナ14内の圧力が高まり、高圧の物理発泡剤を供給した場合と同様の状態になる。そのため、物理発泡剤を樹脂材料P内で効率よく拡散させることができる。なお、射出動作開始と同時に、制御部50はバルブゲートピン駆動部22を制御して、ゲート15が開くようにバルブゲートピン21を駆動してもよい。
そして、射出動作によりキャビティ13に樹脂材料Pが充填されたあと、制御部50はバルブゲートピン駆動部22を制御して、ゲート15が閉じるようにバルブゲートピン21を駆動し、所定の硬化時間が経過するのを待つ(硬化待ち動作)。樹脂材料Pが硬化したあと、図6に示すように、制御部50は型締駆動部を制御して、固定金型11および移動金型12を左右方向に開き(型開動作)、図示しないエジェクトピンによりキャビティ13から製品Sを取り出す(製品取り出し動作)。
以降、上記型閉動作~上記製品取り出し動作を繰り返して製品Sの成形を行う。
以上説明したように、本実施形態の射出成形システム1によれば、ホットランナ14を部分的に構成する筒状部17を有するスリーブ部材16が固定金型11に埋め込まれている。筒状部17は、物理発泡剤が通過可能な多孔質部分17cを有している。そして、固定金型11は、筒状部17の周囲に物理発泡剤が導入される導入空間19が設けられている。このようにしたことから、ホットランナ14は設計の自由度が比較的高く、ホットランナ14の多くの部分をスリーブ部材16で構成することができる。そのため、筒状部17が有する多孔質部分17cがホットランナ14に面し、物理発泡剤を導入空間19から多孔質部分17cの微細孔を通じてホットランナ14内に供給することで、物理発泡剤に接する樹脂材料Pの面積を大きくすることができる。また、射出成形機30のシリンダ31内の樹脂材料Pに比べてホットランナ14内の樹脂材料Pは圧力が低い。そのため、スリーブ部材16の補強構造を簡略化できる。また、多孔質部分17cの空孔率を高めることができるので、ホットランナ14内に効率よく物理発泡剤を供給できる。したがって、物理発泡剤を樹脂材料内で拡散させる時間を短縮できる。
上記に本発明の実施形態を説明したが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。前述の実施形態に対して、当業者が適宜、構成要素の追加、削除、設計変更を行ったものや、実施形態の特徴を適宜組み合わせたものも、本発明の要旨を備えている限り、本発明の範囲に含まれる。
1…射出成形システム、10…金型、11…固定金型、12…移動金型、13…キャビティ、14…ホットランナ、15…ゲート、16…スリーブ部材、17…筒状部、17a…内側空間、17b…バルク材部分、17c…多孔質部分、18…フランジ部、19、23…導入空間、20…管路、21…バルブゲートピン、21a…一部分、21b…他部分、22…バルブゲートピン駆動部、30…射出成形機、31…シリンダ、32…ノズル、33…スクリュ、34…ヒータ、40…物理発泡剤供給部、50…制御部、P…樹脂材料、S…製品

Claims (6)

  1. キャビティおよび前記キャビティに通じるホットランナが設けられた金型本体と、
    前記金型本体に埋め込まれたスリーブ部材と、を有し、
    前記スリーブ部材は、前記ホットランナを部分的に構成する筒状部を有し、
    前記筒状部は、物理発泡剤が通過可能な多孔質部分を有し、
    前記金型本体は、前記筒状部の周囲に物理発泡剤が導入される導入空間が設けられていることを特徴とする発泡成形用金型。
  2. 前記筒状部の内側空間の容積が、前記キャビティの容積以上であることを特徴とする請求項1に記載の発泡成形用金型。
  3. 前記キャビティの入口に設けられたゲートを開閉するバルブゲートピンをさらに有し、
    前記バルブゲートピンは、先端を含む一部分が前記ホットランナに挿通され、前記一部分より基端側の残りの他部分が前記ホットランナの外側に配置され、前記一部分および前記他部分にわたる多孔質部分を有し、
    前記金型本体は、前記バルブゲートピンの前記他部分の周囲に物理発泡剤が導入される導入空間が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の発泡成形用金型。
  4. 前記ホットランナにおける前記バルブゲートピンの前記一部分が挿通された部分の容積および前記筒状部の内側空間の容積の合計が、キャビティの容積以上であることを特徴とする請求項3に記載の発泡成形用金型。
  5. 請求項1~請求項4のいずれか一項に記載の発泡成形用金型と、
    前記発泡成形用金型のキャビティにホットランナを通じて樹脂材料を射出する射出成形機と、を有する射出成形システムであって、
    前記射出成形機と連係して前記導入空間に物理発泡剤を導入する物理発泡剤供給部を有していることを特徴とする射出成形システム。
  6. 請求項3または請求項4に記載の発泡成形用金型と、
    前記発泡成形用金型のキャビティにホットランナを通じて樹脂材料を射出する射出成形機と、を有する射出成形システムであって、
    前記ゲートを開閉するように前記バルブゲートピンを駆動するバルブゲートピン駆動部を有し、
    前記バルブゲートピン駆動部は、前記樹脂材料の射出動作開始に遅れて前記ゲートが開くように前記バルブゲートピンを駆動することを特徴とする射出成形システム。
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