以下、図面を参照して実施形態について説明する。
[第1実施形態]
まず、図1を参照して、第1実施形態について説明する。
図1は、第1実施形態に係る駆動システム1の一例を示す図である。図中の太い実線は、電力伝達経路を表し、細い実線は、信号伝達経路を表す。以下、図2~図7についても同様である。
駆動システム1は、負荷装置20に含まれる圧縮機21(電動機211)を駆動する。
図1に示すように、第1実施形態に係る駆動システム1は、交流電源10と、負荷装置20と、負荷電流センサ30と、電流歪み抑制装置40とを含む。
交流電源10は、負荷装置20に交流電力を供給する。
負荷装置20は、交流電源10から供給される電力で電気駆動される。
負荷装置20は、圧縮機21と、駆動装置22とを含む。
圧縮機21は、例えば、空気調和機に搭載され、冷媒を圧縮する。
圧縮機21は、電動機211を含む。
電動機211は、圧縮機21の圧縮機構を回転駆動する。電動機211は、例えば、圧縮機21の筐体の内部に搭載される。
駆動装置22は、交流電源10から供給される電力を用いて、圧縮機21(電動機211)を駆動する。
駆動装置22は、整流回路221と、平滑回路222と、インバータ回路223とを含む。
整流回路221は、交流電源10から供給される交流電力を整流して所定の直流電力を平滑回路222に出力する。整流回路221は、例えば、6つのダイオードがブリッジ状に構成されるブリッジ型全波整流回路である。
平滑回路222は、整流回路221から出力される直流電力を平滑化する。平滑回路222は、例えば、正側及び負側の母線間を接続する電力経路に配置される平滑用コンデンサや正側の母線に配置される直流リアクトル等を含む。
インバータ回路223は、平滑回路222より供給される直流電力から三相交流電力を生成し、電動機211に供給することにより、電動機211を電気駆動する。インバータ回路223は、例えば、スイッチング素子及び循環ダイオードを並列に配置して構成されるアームを2つ直列に配置したスイッチングレグが、正側及び負側の母線の間を接続する形で3つ並列に配置されるブリッジ回路を中心に構成される。そして、インバータ回路223の3つのスイッチングレグのそれぞれの上下アームの間の中間点から三相交流の出力端子(U相出力端子、V相出力端子、及びW相出力端子)が引き出される。
負荷電流センサ30(検出部の一例)は、交流電源10から負荷装置20に供給される電流(以下、「負荷電流」)を検出する。
負荷電流センサ30は、例えば、交流電源10と負荷装置20との間の三相の電力経路(R相線、S相線、及びT相線)のそれぞれの負荷電流を検出する、負荷電流センサ30R、負荷電流センサ30S、及び負荷電流センサ30Tを含む。
また、負荷電流センサ30R、負荷電流センサ30S、及び負荷電流センサ30Tのうちの何れか一つは省略されてもよい。三相のうちの二相分の負荷電流の検出値から他の一相の負荷電流を推定することができるからである。
負荷電流センサ30(負荷電流センサ30S,30R,30T)の検出信号(負荷電流の歪みに関する検出信号の一例)は、後述の信号伝達部44に入力される。
尚、負荷電流センサ30に代えて、或いは、加えて、負荷電流の歪みに関する検出信号を出力可能な他のセンサが設けられてもよい。例えば、他のセンサは、負荷電流の歪みを表す電圧を検出する電圧センサである。
電流歪み抑制装置40は、交流電源10から負荷装置20に供給される負荷電流の歪みを抑制する。例えば、電流歪み抑制装置40は、交流電源10から負荷装置20に供給される負荷電流に重畳する高調波成分を抑制し、負荷電流の波形を基本周波数の正弦波に近づける。
電流歪み抑制装置40は、複数(本例では、3つ)のアクティブフィルタ41~43と、信号伝達部44とを含む。
尚、電流歪み抑制装置40に含まれるアクティブフィルタの数は、2つであってもよいし、4つ以上であってもよい。
アクティブフィルタ41~43(複数の電流歪み抑制部の一例)は、負荷電流センサ30の検出信号に基づき、交流電源10から負荷装置20に供給される負荷電流の歪みを抑制するための電流(以下、「補償電流」)を出力する。補償電流の出力には、交流電源10と負荷装置20との間の電力経路(R相線、S相線、及びT相線)に補償電流が供給される場合と、交流電源10と負荷装置20との間の電力経路から補償電流が吸収される場合との双方が含まれうる。具体的には、アクティブフィルタ41~43は、交流電源10から負荷装置20に供給される負荷電流の歪み(例えば、高調波成分)を抑制するように、交流電源10と負荷装置20との間の電力経路に対する補償電流の供給や吸収を繰り返す。これにより、アクティブフィルタ41~43は、全体として、交流電源10と負荷装置20との間の電力経路に対して、負荷電流の歪み成分(例えば、高調波成分)と逆位相の補償電流を出力し、負荷電流の歪みを抑制(相殺)することができる。
アクティブフィルタ41は、電流出力回路411と、制御回路412とを含む。
電流出力回路411は、インバータ回路4111と、コンデンサ4112と、リアクトル4113と、フィルタ回路4114とを含む。
インバータ回路4111は、制御回路412の制御下で、コンデンサ4112の直流電力を用いて、三相交流電力を生成し、リアクトル4113及びフィルタ回路4114を介して、交流電源10と負荷装置20との間の電力経路に補償電流を供給する。また、インバータ回路4111は、制御回路412の制御下で、リアクトル4113及びフィルタ回路4114を介して、交流電源10と負荷装置20との間の電力経路から補償電流を吸収し、直流電力に変換してコンデンサ4112に蓄電させる。インバータ回路4111は、例えば、スイッチング素子及び循環ダイオードを並列に配置して構成されるアームを2つ直列に配置したスイッチングレグが、正側及び負側の母線の間を接続する形で3つ並列に配置されるブリッジ回路を中心に構成される。そして、インバータ回路4111の3つのスイッチングレグのそれぞれの上下アームの間の中間点から三相交流の出力端子(R相出力端子、S相出力端子、及びT相出力端子)が引き出される。
コンデンサ4112は、インバータ回路4111の入力側(直流側)の正側及び負側の母線間に配置される。
リアクトル4113は、インバータ回路4111の出力側(交流側)の電力経路(R相線、S相線、及びT相線)のそれぞれに直列に配置される。
フィルタ回路4114は、インバータ回路4111から見て、リアクトル4113の後段の電力経路(R相線、S相線、及びT相線)のそれぞれに配置される。フィルタ回路4114は、例えば、リアクトル及びコンデンサ等により構成されるLCフィルタである。
制御回路412は、信号伝達部44から入力される、負荷電流の歪みに関する信号に基づき、電流出力回路411を制御し、電流出力回路411から補償電流を出力させる。具体的には、制御回路412は、インバータ回路4111のスイッチング素子をオンオフ駆動することにより、電流出力回路411から補償電流を出力させてよい。
制御回路412の機能は、任意のハードウェア、或いは、任意のハードウェア及びソフトウェアの組み合わせ等により実現されてよい。制御回路412は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access)等のメモリ装置(主記憶装置)、ROM(Read Only Memory)等の不揮発性の補助記憶装置、及び外部との入出力用のインタフェース装置を含むコンピュータを中心に構成されてよい。
アクティブフィルタ42は、電流出力回路421と、制御回路422とを含む。
電流出力回路421は、インバータ回路4211と、コンデンサ4212と、リアクトル4213と、フィルタ回路4214とを含む。
アクティブフィルタ42の構成は、アクティブフィルタ41と同じであるため、詳細な説明を省略する。
アクティブフィルタ43は、電流出力回路431と、制御回路432とを含む。
電流出力回路431は、インバータ回路4311と、コンデンサ4312と、リアクトル4313と、フィルタ回路4314とを含む。
アクティブフィルタ43の構成は、アクティブフィルタ41,42と同じであるため、詳細な説明を省略する。
例えば、一つの制御部によって複数のアクティブフィルタの制御が行われる場合、複数のアクティブフィルタの制御系が複雑になる可能性がある。それぞれのアクティブフィルタから出力される補償電流が同等であっても、アクティブフィルタごとの部品のばらつきで電流出力の不平衡が生じないように、それぞれのアクティブフィルタに対する制御信号を補正する必要が生じるからである。
これに対して、アクティブフィルタ41~43ごとに制御回路412,422,432が設けられ、アクティブフィルタ41~43は、それぞれ、制御回路412,422,432により制御される。これにより、アクティブフィルタ41~43の制御系の複雑化を抑制することができる。
信号伝達部44(基準電位変動影響抑制部の一例)は、入力される負荷電流センサ30(負荷電流センサ30R,30S,30T)の検出信号に基づき、負荷電流の歪みに関する信号をアクティブフィルタ41~43(制御回路412,422,432)に伝達する。
負荷電流の歪みに関する信号は、例えば、負荷電流センサ30により検出される負荷電流を表す信号を含んでよい。負荷電流を表す信号は、三相交流の電流経路(R相線、S相線、及びT相線)のそれぞれの負荷電流を表す信号であってよい。この場合、負荷電流を表す信号は、負荷電流センサ30(負荷電流センサ30R,30S,30T)の検出信号そのものであってもよい。また、負荷電流を表す信号は、三相交流のそれぞれの負荷電流の検出信号に基づき算出される、負荷電流に相当するd軸電流及びq軸電流のそれぞれを表す信号であってもよい。また、負荷電流の歪みに関する信号は、例えば、三相のうちの二相間の負荷電流の和や差を表す信号を含んでもよい。また、負荷電流の歪みに関する信号は、例えば、負荷電流の歪み成分に関する信号を含んでもよい。負荷電流の歪み成分に関する信号は、例えば、負荷電流に含まれる高調波成分(高調波電流)を表す信号であってよい。また、負荷電流の歪み成分に関する信号は、例えば、負荷電流の高調波電流歪率(THD:total harmonic distortion)を表す信号であってもよい。また、負荷電流の歪み成分に関する信号は、例えば、負荷電流に相当するd軸電流の交流成分、及びq軸電流(直流成分及び交流成分)のそれぞれを表す信号であってもよい。
信号伝達部44は、信号絶縁部44Aを含む。
信号絶縁部44Aは、負荷電流の歪みに関する信号を絶縁して出力し、その出力信号は、アクティブフィルタ41~43のそれぞれに入力される。これにより、信号絶縁部44Aの入力側の基準電位と、出力側の基準電位、即ち、アクティブフィルタ41~43のそれぞれの基準電位との間が絶縁される。
信号絶縁部44Aは、例えば、入力側及び出力側の絶縁された発光素子と受光素子との間で光信号を受け渡す光結合方式のアイソレータ(例えば、フォトカプラ等)を含んでよい。また、信号絶縁部44Aは、例えば、入力側及び出力側の絶縁されたコイル間の磁気結合により信号を受け渡す磁気結合(誘導)方式のアイソレータを含んでもよい。また、信号絶縁部44Aは、例えば、絶縁されたコンデンサを通じて交流信号を受け渡す容量結合方式のアイソレータを含んでもよい。また、信号絶縁部44Aは、絶縁された入力側及び出力側との間で、電磁波を用いて信号を受け渡す方式のアイソレータを含んでもよい。また、信号絶縁部44Aは、無線通信を用いて信号を受け渡す方式のアイソレータを含んでもよい。
例えば、負荷電流の歪みに関する信号がアクティブフィルタ41~43に分配される際に、信号の送信側及び受信側の基準電位が接続されると、アクティブフィルタ41~43の基準電位の変動によるノイズが伝達される信号に重畳する可能性がある。また、信号の送信側でアクティブフィルタ41~43の基準電位同士が接続され、それぞれのアクティブフィルタ41~43の基準電位の変動によりアクティブフィルタ間に電流が流れる可能性もある。その結果、アクティブフィルタ41~43の動作に悪影響が生じる可能性がある。
これに対して、第1実施形態では、信号伝達部44(信号絶縁部44A)は、負荷電流の歪みに関する信号を絶縁してアクティブフィルタ41~43に出力(送信)することができる。そのため、伝達される信号(負荷電流の歪みに関する信号)に対する、アクティブフィルタ41~43の基準電位の変動の影響を抑制することができる。また、送信側でアクティブフィルタ41~43の基準電位同士が接続されることがないため、それぞれの基準電位の変動によりアクティブフィルタ41~43の間に電流が流れるような事態を防止することができる。よって、アクティブフィルタ41~43のそれぞれの基準電位の変動によるアクティブフィルタ41~43の動作への影響を抑制することができる。
尚、信号絶縁部44Aの機能は、アクティブフィルタ41~43ごとに設けられてもよい。例えば、アイソレータがアクティブフィルタ41~43のそれぞれの内部に設けられてもよい。この場合、負荷電流の歪みに関する信号は、電気信号線によりアクティブフィルタ41~43のそれぞれに入力されると共に、アイソレータを介して、制御回路412,422,432のそれぞれに取り込まれる態様であってもよい。これにより、同様の作用・効果を奏する。
[第2実施形態]
次に、図2を参照して、第2実施形態について説明する。以下、第1実施形態と異なる部分を中心に説明し、第1実施形態と同じ或いは対応する内容に関する説明を簡略化或いは省略する場合がある。
図2は、第2実施形態に係る駆動システム1の一例を示す図である。
図2に示すように、第2実施形態に係る駆動システム1は、第1実施形態と同様、交流電源10と、負荷装置20と、負荷電流センサ30と、電流歪み抑制装置40とを含む。
電流歪み抑制装置40は、第1実施形態と同様、複数(本例では、3つ)のアクティブフィルタ41~43と、信号伝達部44とを含む。また、電流歪み抑制装置40は、信号伝達部45を含む。
アクティブフィルタ41は、第1実施形態と同様、電流出力回路411と、制御回路412とを含む。
電流出力回路411は、第1実施形態と同様、インバータ回路4111と、コンデンサ4112と、リアクトル4113と、フィルタ回路4114とを含む。
制御回路412は、信号伝達部44から入力される、負荷電流の歪みに関する信号に基づき、電流出力回路411を制御し、電流出力回路411から補償電流を出力させる。
また、制御回路412は、アクティブフィルタ41の運転状況に関する信号を、信号伝達部44を介して、駆動装置22に出力する。これにより、駆動装置22の制御回路は、アクティブフィルタ41の運転状況を把握することができる。以下、制御回路422,432についても同様である。
アクティブフィルタ42は、第1実施形態と同様、電流出力回路421と、制御回路422とを含む。
電流出力回路421は、第1実施形態と同様、インバータ回路4211と、コンデンサ4212と、リアクトル4213と、フィルタ回路4214とを含む。
アクティブフィルタ43は、第1実施形態と同様、電流出力回路431と、制御回路432とを含む。
電流出力回路431は、第1実施形態と同様、インバータ回路4311と、コンデンサ4312と、リアクトル4313と、フィルタ回路4314とを含む。
信号伝達部44は、入力される負荷電流センサ30(負荷電流センサ30R,30S,30T)の検出信号に基づき、負荷電流の歪みに関する信号をアクティブフィルタ41~43(制御回路412,422,432)に伝達する。
信号伝達部44は、第1実施形態と同様、信号絶縁部44Aを含む。これにより、信号伝達部44(信号絶縁部44A)は、第1実施形態と同様、負荷電流の歪みに関する信号を絶縁してアクティブフィルタ41~43に出力(送信)することができる。そのため、アクティブフィルタ41~43のそれぞれの基準電位の変動によるアクティブフィルタ41~43の動作への影響を抑制することができる。
信号伝達部45は、アクティブフィルタ41~43のそれぞれから入力される運転状況に関する信号を駆動装置22に伝達する。
信号伝達部45は、信号絶縁部45Aを含む。
信号絶縁部45Aは、アクティブフィルタ41~43のそれぞれから入力される運転状況に関する信号を絶縁して出力し、その出力信号は、駆動装置22に入力される。これにより、信号絶縁部45Aの入力側の基準電位、即ち、アクティブフィルタ41~43のそれぞれの基準電位と、出力側の基準電位との間が絶縁される。
信号絶縁部45Aは、信号絶縁部44Aと同様、例えば、光結合方式、磁気結合(誘導)方式、容量結合方式、電磁波を用いて信号を受け渡す方式、無線通信を用いて信号を受け渡す方式等のアイソレータを含んでよい。
例えば、アクティブフィルタ41~43の運転状況に関する信号が駆動装置22に送信される際に、信号の送信側及び受信側の基準電位が接続されると、アクティブフィルタ41~43の基準電位の変動によるノイズが伝達される信号に重畳する可能性がある。また、信号の受信側でアクティブフィルタ41~43の基準電位同士が接続され、それぞれのアクティブフィルタ41~43の基準電位の変動によりアクティブフィルタ間に電流が流れる可能性もある。その結果、アクティブフィルタ41~43の動作に悪影響が生じる可能性がある。
これに対して、第2実施形態では、信号伝達部45(信号絶縁部45A)は、アクティブフィルタ41~43のそれぞれの運転状況に関する信号を絶縁して駆動装置22に出力(送信)することができる。そのため、伝達される信号(運転状況に関する信号)に対する、アクティブフィルタ41~43の基準電位の変動の影響を抑制することができる。また、受信側でアクティブフィルタ41~43の基準電位同士が接続されることがないため、それぞれの基準電位の変動によりアクティブフィルタ41~43の間に電流が流れるような事態を防止することができる。よって、アクティブフィルタ41~43のそれぞれの基準電位の変動によるアクティブフィルタ41~43の動作への影響を抑制することができる。
尚、信号伝達部44と信号伝達部45とは、一体として構成されてもよい。例えば、信号伝達部44と信号伝達部45とは、同じ基板(即ち、1枚の基板)により実現されてよい。
[第3実施形態]
次に、図3を参照して、第3実施形態について説明する。以下、第1実施形態等と異なる部分を中心に説明し、第1実施形態等と同じ或いは対応する内容に関する説明を簡略化或いは省略する場合がある。
図3は、第3実施形態に係る駆動システム1の一例を示す図である。
図3に示すように、第3実施形態に係る駆動システム1は、第1実施形態等と同様、交流電源10と、負荷装置20と、負荷電流センサ30と、電流歪み抑制装置40とを含む。
電流歪み抑制装置40は、第1実施形態等と同様、複数(本例では、3つ)のアクティブフィルタ41~43と、信号伝達部44とを含む。
アクティブフィルタ41は、第1実施形態等と同様、電流出力回路411と、制御回路412とを含む。また、アクティブフィルタ41は、無線受信回路413を含む。
電流出力回路411は、第1実施形態等と同様、インバータ回路4111と、コンデンサ4112と、リアクトル4113と、フィルタ回路4114とを含む。
無線受信回路413は、所定の無線通信の方式を用いて信号伝達部44(無線送信回路44B)から送信される信号(負荷電流の歪みに関する信号)を受信する。利用される無線通信の方式は、例えば、WiFi、ブルートゥース(登録商標)、NFC(Near Field Communication)、ZigBee、EnOcean等であってよい。無線受信回路413は、無線送信回路44Bからアクティブフィルタ41を宛先とする信号を受信し、受信された信号は、制御回路412に取り込まれる。
アクティブフィルタ42は、第1実施形態等と同様、電流出力回路421と、制御回路422とを含む。また、アクティブフィルタ42は、無線受信回路423を含む。
電流出力回路421は、第1実施形態等と同様、インバータ回路4211と、コンデンサ4212と、リアクトル4213と、フィルタ回路4214とを含む。
無線受信回路423は、無線受信回路413と同様、所定の無線通信の方式を用いて信号伝達部44(無線送信回路44B)から送信される信号(負荷電流の歪みに関する信号)を受信する。無線受信回路423は、無線送信回路44Bからアクティブフィルタ42を宛先とする信号を受信し、受信された信号は、制御回路422に取り込まれる。
アクティブフィルタ43は、第1実施形態等と同様、電流出力回路431と、制御回路432とを含む。また、アクティブフィルタ43は、無線受信回路433を含む。
電流出力回路431は、第1実施形態等と同様、インバータ回路4311と、コンデンサ4312と、リアクトル4313と、フィルタ回路4314とを含む。
無線受信回路433は、無線受信回路413,423と同様、所定の無線通信の方式を用いて信号伝達部44(無線送信回路44B)から送信される信号(負荷電流の歪みに関する信号)を受信する。無線受信回路433は、無線送信回路44Bからアクティブフィルタ43を宛先とする信号を受信し、受信された信号は、制御回路432に取り込まれる。
信号伝達部44は、第1実施形態等と同様、入力される負荷電流センサ30(負荷電流センサ30R,30S,30T)の検出信号に基づき、負荷電流の歪みに関する信号をアクティブフィルタ41~43(制御回路412,422,432)に伝達する。
信号伝達部44は、無線送信回路44Bを含む。
無線送信回路44Bは、負荷電流センサ30の検出信号に基づく負過電流の歪みに関する信号を、所定の無線通信の方式を用いて、アクティブフィルタ41~43(無線受信回路413,423,433)のそれぞれに送信する。
このように、第3実施形態では、信号伝達部44(無線送信回路44B)は、無線通信を用いて、負荷電流の歪みに関する信号をアクティブフィルタ41~43に出力(送信)することができる。そのため、伝達される信号(負荷電流の歪みに関する信号)に対する、アクティブフィルタ41~43の基準電位の変動の影響を抑制することができる。また、送信側でアクティブフィルタ41~43の基準電位同士が接続されることがないため、それぞれの基準電位の変動によりアクティブフィルタ41~43の間に電流が流れるような事態を防止することができる。よって、アクティブフィルタ41~43のそれぞれの基準電位の変動によるアクティブフィルタ41~43の動作への影響を抑制することができる。
[第4実施形態]
次に、図4を参照して、第4実施形態について説明する。以下、第1実施形態等と異なる部分を中心に説明し、第1実施形態等と同じ或いは対応する内容に関する説明を簡略化或いは省略する場合がある。
図4は、第4実施形態に係る駆動システム1の一例を示す図である。
図4に示すように、第4実施形態に係る駆動システム1は、第1実施形態等と同様、交流電源10と、負荷装置20と、負荷電流センサ30と、電流歪み抑制装置40とを含む。
電流歪み抑制装置40は、第1実施形態等と同様、複数(本例では、3つ)のアクティブフィルタ41~43と、信号伝達部44とを含む。
アクティブフィルタ41は、第1実施形態等と同様、電流出力回路411と、制御回路412とを含む。また、アクティブフィルタ41は、電気変換回路414を含む。
電流出力回路411は、第1実施形態等と同様、インバータ回路4111と、コンデンサ4112と、リアクトル4113と、フィルタ回路4114とを含む。
電気変換回路414は、信号伝達部44(光変換回路44C)から光ファイバを通じて入力される光信号(負荷電流の歪みに関する信号)を電気信号に変換し、制御回路412に出力する。
アクティブフィルタ42は、第1実施形態等と同様、電流出力回路421と、制御回路422とを含む。また、アクティブフィルタ42は、電気変換回路424を含む。
電流出力回路421は、第1実施形態等と同様、インバータ回路4211と、コンデンサ4212と、リアクトル4213と、フィルタ回路4214とを含む。
電気変換回路424は、電気変換回路414と同様、信号伝達部44(光変換回路44C)から光ファイバを通じて入力される光信号(負荷電流の歪みに関する信号)を電気信号に変換し、制御回路422に出力する。
アクティブフィルタ43は、第1実施形態等と同様、電流出力回路431と、制御回路432とを含む。また、アクティブフィルタ43は、電気変換回路434を含む。
電流出力回路431は、第1実施形態等と同様、インバータ回路4311と、コンデンサ4312と、リアクトル4313と、フィルタ回路4314とを含む。
電気変換回路434は、電気変換回路414,424と同様、信号伝達部44(光変換回路44C)から光ファイバを通じて入力される光信号(負荷電流の歪みに関する信号)を電気信号に変換し、制御回路432に出力する。
信号伝達部44は、第1実施形態等と同様、入力される負荷電流センサ30(負荷電流センサ30,R30S,30T)の検出信号に基づき、負荷電流の歪みに関する信号をアクティブフィルタ41~43(制御回路412,422,432)に伝達する。
信号伝達部44は、光変換回路44Cを含む。
光変換回路44Cは、負荷電流の歪みに関する信号を光信号に変換し、光ファイバを通じて、アクティブフィルタ41~43のそれぞれに出力(送信)する。
このように、第4実施形態では、信号伝達部44(光変換回路44C)は、負荷電流の歪みに関する信号を光信号に変換して、アクティブフィルタ41~43に出力(送信)することができる。そのため、伝達される信号(負荷電流の歪みに関する信号)に対する、アクティブフィルタ41~43の基準電位の変動の影響を抑制することができる。また、送信側でアクティブフィルタ41~43の基準電位同士が接続されることがないため、それぞれの基準電位の変動によりアクティブフィルタ41~43の間に電流が流れるような事態を防止することができる。よって、アクティブフィルタ41~43のそれぞれの基準電位の変動によるアクティブフィルタ41~43の動作への影響を抑制することができる。
[第5実施形態]
次に、図5~図7を参照して、第5実施形態について説明する。以下、第1実施形態等と異なる部分を中心に説明し、第1実施形態等と同じ或いは対応する内容に関する説明を簡略化或いは省略する場合がある。
図5は、第5実施形態に係る駆動システム1の一例を示す図である。
図5に示すように、第5実施形態に係る駆動システム1は、交流電源10と、負荷装置20と、負荷電流センサ30と、電流歪み抑制装置40とを含む。
電流歪み抑制装置40は、第1実施形態等と同様、複数(本例では、3つ)のアクティブフィルタ41~43と、信号伝達部44とを含む。
アクティブフィルタ41は、第1実施形態等と同様、電流出力回路411と、制御回路412とを含む。
電流出力回路411は、第1実施形態等と同様、インバータ回路4111と、コンデンサ4112と、リアクトル4113と、フィルタ回路4114とを含む。
アクティブフィルタ42は、第1実施形態等と同様、電流出力回路421と、制御回路422とを含む。
電流出力回路421は、第1実施形態等と同様、インバータ回路4211と、コンデンサ4212と、リアクトル4213と、フィルタ回路4214とを含む。
アクティブフィルタ43は、第1実施形態等と同様、電流出力回路431と、制御回路432とを含む。
電流出力回路431は、第1実施形態等と同様、インバータ回路4311と、コンデンサ4312と、リアクトル4313と、フィルタ回路4314とを含む。
信号伝達部44は、第1実施形態等と同様、入力される負荷電流センサ30(負荷電流センサ30R,30S,30T)の検出信号に基づき、負荷電流の歪みに関する信号をアクティブフィルタ41~43(制御回路412,422,432)に伝達する。
信号伝達部44は、差動増幅回路44Dを含む。
差動増幅回路44Dは、負荷電流の歪みに関する信号に相当する電圧(信号)を差動増幅し、差動増幅された電圧信号(差動信号)を複数のアクティブフィルタ41~43のそれぞれに出力する。
例えば、図6は、差動増幅回路44Dの一例を示す図である。
図6に示すように、差動増幅回路44Dは、差動増幅器DA11~DA19を含む。
本例では、差動増幅器DA11~DA19は、それぞれ同じ構成を有する。そのため、図6では、差動増幅器DA14~DA19の詳細構成が省略されている。
差動増幅器DA11~DA19は、それぞれ、オペアンプと抵抗R1~R4とを含む。本例では、抵抗R1及び抵抗R3は、抵抗値が略等しく構成されると共に、抵抗R2及び抵抗R4は、抵抗値が略等しく構成される。「略」は、例えば、製造上の誤差を許容する意図である。
差動増幅器DA11~DA19のそれぞれの出力電圧Voutは、プラス入力電圧VIN+、マイナス入力電圧VIN-に対して、以下の式(1)で表される。
Vout=R2/R1・(VIN+-VIN-) ・・・(1)
つまり、差動増幅器DA11~DA19は、それぞれ、プラス入力電圧VIN+とマイナス入力電圧VIN-との差電圧を抵抗R1と抵抗R2との比で増幅した出力電圧Voutを出力することができる。
差動増幅器DA11は、プラス側に負荷電流センサ30Rの基準電位V(r0)が入力され、マイナス側に負荷電流センサ30RによるR相線の負荷電流Irの検出信号としての電圧V(Ir)が入力される。そして、差動増幅器DA11は、基準電位V(r0)と電圧V(Ir)との差電圧を増幅(即ち、差動増幅)した電圧信号Vd(-Ir)を出力する。
基準電位V(r0)と電圧V(Ir)との差電圧は、負荷電流Irの検出信号の正負反転値(-Ir)に相当する。そのため、電圧信号Vd(-Ir)は、負荷電流Irの検出信号の正負反転値に相当する電圧を表す。
また、基準電位V(r0)と、基準電位V(r0)を基準とする電圧V(Ir)との差電圧では、基準電位V(r0)の変動による同相ノイズ(コモンモードのノイズ)が相殺される。そのため、差動増幅器DA11は、出力される電圧信号Vd(-Ir)に対する負荷電流センサ30Rの基準電位V(r0)の変動の影響を抑制することができる。更に、抵抗R2の抵抗値が抵抗R1の抵抗値より大きい場合、差動増幅器DA11は、基準電位V(r0)と電圧V(Ir)との差電圧を増幅することで、出力される電圧信号Vd(-Ir)に対する他のノイズの影響を抑制することができる。
差動増幅器DA12は、プラス側に負荷電流センサ30Sの基準電位V(s0)が入力され、マイナス側に負荷電流センサ30SによるS相線の負荷電流Isの検出信号としての電圧V(Is)が入力される。そして、差動増幅器DA12は、基準電位V(s0)と電圧V(Is)との差電圧を増幅(即ち、差動増幅)した電圧信号Vd(-Is)を出力する。
基準電位V(s0)と電圧V(Is)との差電圧は、負荷電流Isの検出信号の正負反転値(-Is)に相当する。そのため、電圧信号Vd(-Is)は、負荷電流Isの検出信号の正負反転値に相当する電圧を表す。
また、基準電位V(s0)と、基準電位V(s0)を基準とする電圧V(Is)との差電圧では、基準電位V(s0)の変動による同相ノイズ(コモンモードのノイズ)が相殺される。そのため、差動増幅器DA12は、出力される電圧信号Vd(-Is)に対する負荷電流センサ30Sの基準電位V(s0)の変動の影響を抑制することができる。更に、抵抗R2の抵抗値が抵抗R1の抵抗値より大きい場合、差動増幅器DA12は、基準電位V(s0)と電圧V(Is)との差電圧を増幅することで、出力される電圧信号Vd(-Is)に対する他のノイズの影響を抑制することができる。
差動増幅器DA13は、プラス側に負荷電流センサ30TによるT相線の負荷電流Itの検出信号としての電圧V(It)が入力され、マイナス側に負荷電流センサ30Tの基準電位V(t0)が入力される。そして、差動増幅器DA13は、電圧V(It)と基準電位V(t0)との差電圧を増幅(即ち、差動増幅)した電圧信号Vd(It)を出力する。
電圧V(It)と基準電位V(t0)との差電圧は、負荷電流Itの検出信号に相当する。そのため、電圧信号Vd(It)は、負荷電流Itの検出信号に相当する電圧を表す。
また、基準電位V(t0)を基準とする電圧V(It)と、基準電位V(t0)との差電圧では、基準電位V(t0)の変動による同相ノイズ(コモンモードのノイズ)が相殺される。そのため、差動増幅器DA13は、出力される電圧信号Vd(It)に対する負荷電流センサ30Tの基準電位V(t0)の変動の影響を抑制することができる。更に、抵抗R2の抵抗値が抵抗R1の抵抗値より大きい場合、差動増幅器DA13は、電圧V(It)と基準電位V(t0)との差電圧を増幅することで、出力される電圧信号Vd(It)に対する他のノイズの影響を抑制することができる。
差動増幅器DA14は、出力側で制御回路412と接続され、その基準電位がアクティブフィルタ41(制御回路412)の基準電位V_GND1と接続される。差動増幅器DA14は、プラス側に電圧信号Vd(-Ir)が入力され、マイナス側に電圧信号Vd(It)が入力される。そして、差動増幅器DA14は、基準電位V_GND1を基準として、電圧信号Vd(-Ir)と電圧信号Vd(It)との差電圧を増幅(即ち、差動増幅)した電圧信号Vd(-Ir-It)を制御回路412に出力する。
電圧信号Vd(-Ir)と電圧信号Vd(It)との差電圧は、負荷電流Irの検出信号と負荷電流Itの検出信号との和の正負反転値(-Ir-It)に相当する。そのため、電圧信号Vd(-Ir-It)は、負荷電流Irの検出信号と負荷電流Itの検出信号の和の正負反転値に相当する電圧を表す。よって、制御回路412は、負荷電流の歪みに関する信号として、負荷電流Irと負荷電流Itとの和を表す信号を取得することができる。
また、入力される電圧信号Vd(-Ir)及び電圧信号Vd(It)は、それぞれがアクティブフィルタ41の基準電位V_GND1を基準として、差電圧が増幅される。そのため、基準電位V_GND1の変動による同相ノイズ(コモンモードのノイズ)が相殺される。よって、差動増幅器DA14は、出力される電圧信号Vd(-Ir-It)に対するアクティブフィルタ41の基準電位V_GND1の変動の影響を抑制することができる。更に、抵抗R2の抵抗値が抵抗R1の抵抗値より大きい場合、差動増幅器DA14は、電圧信号Vd(-Ir)と電圧信号Vd(It)との差電圧を増幅することで、出力される電圧信号Vd(-Ir-It)に対する他のノイズの影響を抑制することができる。
差動増幅器DA15は、出力側で制御回路412と接続され、その基準電位がアクティブフィルタ41(制御回路412)の基準電位V_GND1と接続される。差動増幅器DA15は、プラス側に電圧信号Vd(-Is)が入力され、マイナス側に電圧信号Vd(It)が入力される。そして、差動増幅器DA15は、基準電位V_GND1を基準として、電圧信号Vd(-Is)と電圧信号Vd(It)との差電圧を増幅(即ち、差動増幅)した電圧信号Vd(-Is-It)を制御回路412に出力する。
電圧信号Vd(-Is)と電圧信号Vd(It)との差電圧は、負荷電流Isの検出信号と負荷電流Itの検出信号との和の正負反転値(-Is-It)に相当する。そのため、電圧信号Vd(-Is-It)は、負荷電流Isの検出信号と負荷電流Itの検出信号との和の正負反転値に相当する電圧を表す。よって、制御回路412は、負荷電流の歪みに関する信号として、負荷電流Isと負荷電流Itとの和を表す信号を取得することができる。
また、入力される電圧信号Vd(-Is)及び電圧信号Vd(It)は、それぞれがアクティブフィルタ41の基準電位V_GND1を基準として、差電圧が増幅される。そのため、基準電位V_GND1の変動による同相ノイズ(コモンモードのノイズ)が相殺される。よって、差動増幅器DA15は、出力される電圧信号Vd(-Is-It)に対するアクティブフィルタ41の基準電位V_GND1の変動の影響を抑制することができる。更に、抵抗R2の抵抗値が抵抗R1の抵抗値より大きい場合、差動増幅器DA15は、電圧信号Vd(-Is)と電圧信号Vd(It)との差電圧を増幅することで、出力される電圧信号Vd(-Is-It)に対する他のノイズの影響を抑制することができる。
差動増幅器DA16は、出力側で制御回路422と接続され、その基準電位がアクティブフィルタ42(制御回路422)の基準電位V_GND2と接続される。差動増幅器DA16は、プラス側に電圧信号Vd(-Ir)が入力され、マイナス側に電圧信号Vd(It)が入力される。そして、差動増幅器DA16は、基準電位V_GND2を基準として、電圧信号Vd(-Ir)と電圧信号Vd(It)との差電圧を増幅(即ち、差動増幅)した電圧信号Vd(-Ir-It)を制御回路422に出力する。
電圧信号Vd(-Ir)と電圧信号Vd(It)との差電圧は、負荷電流Irの検出信号と負荷電流Itの検出信号との和の正負反転値(-Ir-It)に相当する。そのため、電圧信号Vd(-Ir-It)は、負荷電流Irの検出信号と負荷電流Itの検出信号との和の正負反転値に相当する電圧を表す。よって、制御回路422は、負荷電流の歪みに関する信号として、負荷電流Irと負荷電流Itとの和を表す信号を取得することができる。
また、入力される電圧信号Vd(-Ir)及び電圧信号Vd(It)は、それぞれがアクティブフィルタ42の基準電位V_GND2を基準として、差電圧が増幅される。そのため、基準電位V_GND2の変動による同相ノイズ(コモンモードのノイズ)が相殺される。よって、差動増幅器DA16は、出力される電圧信号Vd(-Ir-It)に対するアクティブフィルタ42の基準電位V_GND2の変動の影響を抑制することができる。更に、抵抗R2の抵抗値が抵抗R1の抵抗値より大きい場合、差動増幅器DA16は、電圧信号Vd(-Ir)と電圧信号Vd(It)との差電圧を増幅することで、出力される電圧信号Vd(-Ir-It)に対する他のノイズの影響を抑制することができる。
差動増幅器DA17は、出力側で制御回路422と接続され、その基準電位がアクティブフィルタ42(制御回路422)の基準電位V_GND2と接続される。差動増幅器DA17は、プラス側に電圧信号Vd(-Is)が入力され、マイナス側に電圧信号Vd(It)が入力される。そして、差動増幅器DA17は、基準電位V_GND2を基準として、電圧信号Vd(-Is)と電圧信号Vd(It)との差電圧を増幅(即ち、差動増幅)した電圧信号Vd(-Is-It)を制御回路422に出力する。
電圧信号Vd(-Is)と電圧信号Vd(It)との差電圧は、負荷電流Isの検出信号と負荷電流Itの検出信号との和の正負反転値(-Is-It)に相当する。そのため、電圧信号Vd(-Is-It)は、負荷電流Isの検出信号と負荷電流Itの検出信号との和の正負反転値に相当する電圧を表す。よって、制御回路422は、負荷電流の歪みに関する信号として、負荷電流Isと負荷電流Itとの和を表す信号を取得することができる。
また、入力される電圧信号Vd(-Is)及び電圧信号Vd(It)は、それぞれがアクティブフィルタ42の基準電位V_GND2を基準として、差電圧が増幅される。そのため、基準電位V_GND2の変動による同相ノイズ(コモンモードのノイズ)が相殺される。よって、差動増幅器DA17は、出力される電圧信号Vd(-Is-It)に対するアクティブフィルタ42の基準電位V_GND2の変動の影響を抑制することができる。更に、抵抗R2の抵抗値が抵抗R1の抵抗値より大きい場合、差動増幅器DA17は、電圧信号Vd(-Is)と電圧信号Vd(It)との差電圧を増幅することで、出力される電圧信号Vd(-Is-It)に対する他のノイズの影響を抑制することができる。
差動増幅器DA18は、出力側で制御回路432と接続され、その基準電位がアクティブフィルタ43(制御回路432)の基準電位V_GND3と接続される。差動増幅器DA18は、プラス側に電圧信号Vd(-Ir)が入力され、マイナス側に電圧信号Vd(It)が入力される。そして、差動増幅器DA18は、基準電位V_GND3を基準として、電圧信号Vd(-Ir)と電圧信号Vd(It)との差電圧を増幅(即ち、差動増幅)した電圧信号Vd(-Ir-It)を制御回路432に出力する。
電圧信号Vd(-Ir)と電圧信号Vd(It)との差電圧は、負荷電流Irの検出信号と負荷電流Itの検出信号との和の正負反転値(-Ir-It)に相当する。そのため、電圧信号Vd(-Ir-It)は、負荷電流Irの検出信号と負荷電流Itの検出信号との和の正負反転値に相当する電圧を表す。よって、制御回路432は、負荷電流の歪みに関する信号として、負荷電流Irと負荷電流Itとの和を表す信号を取得することができる。
また、入力される電圧信号Vd(-Ir)及び電圧信号Vd(It)は、それぞれがアクティブフィルタ43の基準電位V_GND3を基準として、差電圧が増幅される。そのため、基準電位V_GND3の変動による同相ノイズ(コモンモードのノイズ)が相殺される。よって、差動増幅器DA18は、出力される電圧信号Vd(-Ir-It)に対するアクティブフィルタ43の基準電位V_GND3の変動の影響を抑制することができる。更に、抵抗R2の抵抗値が抵抗R1の抵抗値より大きい場合、差動増幅器DA18は、電圧信号Vd(-Ir)と電圧信号Vd(It)との差電圧を増幅することで、出力される電圧信号Vd(-Ir-It)に対する他のノイズの影響を抑制することができる。
差動増幅器DA19は、出力側で制御回路432と接続され、その基準電位がアクティブフィルタ43(制御回路432)の基準電位V_GND3と接続される。差動増幅器DA19は、プラス側に電圧信号Vd(-Is)が入力され、マイナス側に電圧信号Vd(It)が入力される。そして、差動増幅器DA19は、基準電位V_GND3を基準として、電圧信号Vd(-Is)と電圧信号Vd(It)との差電圧を増幅(即ち、差動増幅)した電圧信号Vd(-Is-It)を制御回路432に出力する。
電圧信号Vd(-Is)と電圧信号Vd(It)との差電圧は、負荷電流Isの検出信号と負荷電流Itの検出信号との和の正負反転値(-Is-It)に相当する。そのため、電圧信号Vd(-Is-It)は、負荷電流Isの検出信号と負荷電流Itの検出信号との和の正負反転値に相当する電圧を表す。よって、制御回路432は、負荷電流の歪みに関する信号として、負荷電流Isと負荷電流Itとの和を表す信号を取得することができる。
また、入力される電圧信号Vd(-Is)及び電圧信号Vd(It)は、それぞれがアクティブフィルタ43の基準電位V_GND3を基準として、差電圧が増幅される。そのため、基準電位V_GND3の変動による同相ノイズ(コモンモードのノイズ)が相殺される。よって、差動増幅器DA19は、出力される電圧信号Vd(-Is-It)に対するアクティブフィルタ43の基準電位V_GND3の変動の影響を抑制することができる。更に、抵抗R2の抵抗値が抵抗R1の抵抗値より大きい場合、差動増幅器DA19は、電圧信号Vd(-Is)と電圧信号Vd(It)との差電圧を増幅することで、出力される電圧信号Vd(-Is-It)に対する他のノイズの影響を抑制することができる。
尚、本例(図6)では、差動増幅器DA11は、差動増幅に依らず、負荷電流センサ30Rの検出信号(負荷電流Irの検出信号)に相当する電圧信号を出力可能な他の回路に置換されてもよい。また、差動増幅器DA11は、省略され、負荷電流センサ30Rの検出信号としての電圧V(Ir)が差動増幅器DA14,DA16,DA18に入力されてもよい。同様に、差動増幅器DA12は、差動増幅に依らず、負荷電流センサ30Sの検出信号(負荷電流Isの検出信号)に相当する電圧信号を出力可能な他の回路に置換されてもよい。また、差動増幅器DA12は、省略され、負荷電流センサ30Sの検出信号としての電圧V(Is)が差動増幅器DA15,DA17,DA19に入力されてもよい。同様に、差動増幅器DA13は、差動増幅に依らず、負荷電流センサ30Tの検出信号(負荷電流Itの検出信号)に相当する電圧信号を出力可能な他の回路に置換されてもよい。また、差動増幅器DA13は、省略され、負荷電流センサ30Tの検出信号としての電圧V(It)が差動増幅器DA14~DA19に入力されてもよい。
また、例えば、図7は、差動増幅回路44Dの他の例を示す図である。
図7に示すように、差動増幅回路44Dは、差動増幅器DA21~DA26を含む。
本例では、差動増幅器DA21~DA26は、同じ構成を有する。また、差動増幅器DA21~DA26は、それぞれ、図6の差動増幅器DA11~DA19と同様の構成であってよい。そのため、図7では、差動増幅器DA21~DA26の詳細構成が省略されている。
差動増幅器DA21は、出力側で制御回路412と接続され、その基準電位がアクティブフィルタ41(制御回路412)の基準電位V_GND1と接続される。差動増幅器DA21は、プラス側に負荷電流センサ30Rの基準電位V(r0)が入力され、マイナス側に負荷電流センサ30RによるR相線の負荷電流Irの検出信号としての電圧V(Ir)が入力される。そして、差動増幅器DA21は、基準電位V_GND1を基準として、基準電位V(r0)と電圧V(Ir)との差電圧を増幅(即ち、差動増幅)した電圧信号Vd(-Ir)を制御回路412に出力する。
電圧信号Vd(-Ir)は、上述の如く、負荷電流Irの検出信号の正負反転値に相当する。そのため、制御回路412は、負荷電流の歪みに関する信号として、負荷電流Irを表す信号を取得することができる。
また、基準電位V(r0)と、基準電位V(r0)を基準とする電圧V(Ir)との差電圧では、基準電位V(r0)の変動による同相ノイズ(コモンモードのノイズ)が相殺される。そのため、差動増幅器DA21は、出力される電圧信号Vd(-Ir)に対する負荷電流センサ30Rの基準電位V(r0)の変動の影響を抑制することができる。
また、入力される基準電位V(r0)及び電圧V(Ir)は、それぞれがアクティブフィルタ41の基準電位V_GND1を基準として、差電圧が増幅される。そのため、基準電位V_GND1の変動による同相ノイズ(コモンモードのノイズ)が相殺される。よって、差動増幅器DA21は、出力される電圧信号Vd(-Ir)に対するアクティブフィルタ41の基準電位V_GND1の変動の影響を抑制することができる。更に、抵抗R2の抵抗値が抵抗R1の抵抗値より大きい場合、差動増幅器DA21は、基準電位V(r0)と電圧V(Ir)との差電圧を増幅することで、出力される電圧信号Vd(-Ir)に対する他のノイズの影響を抑制することができる。
差動増幅器DA22は、出力側で制御回路422と接続され、その基準電位がアクティブフィルタ42(制御回路422)の基準電位V_GND2と接続される。差動増幅器DA22は、プラス側に負荷電流センサ30Rの基準電位V(r0)が入力され、マイナス側に負荷電流センサ30RによるR相線の負荷電流Irの検出信号としての電圧V(Ir)が入力される。そして、差動増幅器DA22は、基準電位V_GND2を基準として、基準電位V(r0)と電圧V(Ir)との差電圧を増幅(即ち、差動増幅)した電圧信号Vd(-Ir)を制御回路422に出力する。
電圧信号Vd(-Ir)は、上述の如く、負荷電流Irの検出信号の正負反転値に相当する。そのため、制御回路422は、負荷電流の歪みに関する信号として、負荷電流Irを表す信号を取得することができる。
また、基準電位V(r0)と、基準電位V(r0)を基準とする電圧V(Ir)との差電圧では、基準電位V(r0)の変動による同相ノイズ(コモンモードのノイズ)が相殺される。そのため、差動増幅器DA22は、出力される電圧信号Vd(-Ir)に対する負荷電流センサ30Rの基準電位V(r0)の変動の影響を抑制することができる。
また、入力される基準電位V(r0)及び電圧V(Ir)は、それぞれがアクティブフィルタ42の基準電位V_GND2を基準として、差電圧が増幅される。そのため、基準電位V_GND2の変動による同相ノイズ(コモンモードのノイズ)が相殺される。よって、差動増幅器DA22は、出力される電圧信号Vd(-Ir)に対するアクティブフィルタ42の基準電位V_GND2の変動の影響を抑制することができる。更に、抵抗R2の抵抗値が抵抗R1の抵抗値より大きい場合、差動増幅器DA22は、基準電位V(r0)と電圧V(Ir)との差電圧を増幅することで、出力される電圧信号Vd(-Ir)に対する他のノイズの影響を抑制することができる。
差動増幅器DA23は、出力側で制御回路432と接続され、その基準電位がアクティブフィルタ43(制御回路432)の基準電位V_GND3と接続される。差動増幅器DA23は、プラス側に負荷電流センサ30Rの基準電位V(r0)が入力され、マイナス側に負荷電流センサ30RによるR相線の負荷電流Irの検出信号としての電圧V(Ir)が入力される。そして、差動増幅器DA23は、基準電位V_GND3を基準として、基準電位V(r0)と電圧V(Ir)との差電圧を増幅(即ち、差動増幅)した電圧信号Vd(-Ir)を制御回路432に出力する。
電圧信号Vd(-Ir)は、上述の如く、負荷電流Irの検出信号の正負反転値に相当する。そのため、制御回路432は、負荷電流の歪みに関する信号として、負荷電流Irを表す信号を取得することができる。
また、基準電位V(r0)と、基準電位V(r0)を基準とする電圧V(Ir)との差電圧では、基準電位V(r0)の変動による同相ノイズ(コモンモードのノイズ)が相殺される。そのため、差動増幅器DA23は、出力される電圧信号Vd(-Ir)に対する負荷電流センサ30Rの基準電位V(r0)の変動の影響を抑制することができる。
また、入力される基準電位V(r0)及び電圧V(Ir)は、それぞれがアクティブフィルタ43の基準電位V_GND3を基準として、差電圧が増幅される。そのため、基準電位V_GND3の変動による同相ノイズ(コモンモードのノイズ)が相殺される。よって、差動増幅器DA23は、出力される電圧信号Vd(-Ir)に対するアクティブフィルタ43の基準電位V_GND3の変動の影響を抑制することができる。更に、抵抗R2の抵抗値が抵抗R1の抵抗値より大きい場合、差動増幅器DA23は、基準電位V(r0)と電圧V(Ir)との差電圧を増幅することで、出力される電圧信号Vd(-Ir)に対する他のノイズの影響を抑制することができる。
差動増幅器DA24は、出力側で制御回路412と接続され、その基準電位がアクティブフィルタ41(制御回路412)の基準電位V_GND1と接続される。差動増幅器DA24は、マイナス側に負荷電流センサ30Tの基準電位V(t0)が入力され、プラス側に負荷電流センサ30TによるT相線の負荷電流Itの検出信号としての電圧V(It)が入力される。そして、差動増幅器DA24は、基準電位V_GND1を基準として、電圧V(It)と基準電位V(t0)との差電圧を増幅(即ち、差動増幅)した電圧信号Vd(It)を制御回路412に出力する。
電圧信号Vd(It)は、上述の如く、負荷電流Itの検出信号に相当する。そのため、制御回路412は、負荷電流の歪みに関する信号として、負荷電流Itを表す信号を取得することができる。
また、基準電位V(t0)を基準とする電圧V(It)と、基準電位V(t0)との差電圧では、基準電位V(t0)の変動による同相ノイズ(コモンモードのノイズ)が相殺される。そのため、差動増幅器DA24は、出力される電圧信号Vd(It)に対する負荷電流センサ30Tの基準電位V(t0)の変動の影響を抑制することができる。
また、入力される電圧V(It)及び基準電位V(t0)は、それぞれがアクティブフィルタ41の基準電位V_GND1を基準として、差電圧が増幅される。そのため、基準電位V_GND1の変動による同相ノイズ(コモンモードのノイズ)が相殺される。よって、差動増幅器DA24は、出力される電圧信号Vd(It)に対するアクティブフィルタ41の基準電位V_GND1の変動の影響を抑制することができる。更に、抵抗R2の抵抗値が抵抗R1の抵抗値より大きい場合、差動増幅器DA24は、電圧V(It)と基準電位V(t0)との差電圧を増幅することで、出力される電圧信号Vd(It)に対する他のノイズの影響を抑制することができる。
差動増幅器DA25は、出力側で制御回路422と接続され、その基準電位がアクティブフィルタ42(制御回路422)の基準電位V_GND2と接続される。差動増幅器DA25は、マイナス側に負荷電流センサ30Tの基準電位V(t0)が入力され、プラス側に負荷電流センサ30TによるT相線の負荷電流Itの検出信号としての電圧V(It)が入力される。そして、差動増幅器DA25は、基準電位V_GND2を基準として、電圧V(It)と基準電位V(t0)との差電圧を増幅(即ち、差動増幅)した電圧信号Vd(It)を制御回路422に出力する。
電圧信号Vd(It)は、上述の如く、負荷電流Itの検出信号に相当する。そのため、制御回路422は、負荷電流の歪みに関する信号として、負荷電流Itを表す信号を取得することができる。
また、基準電位V(t0)を基準とする電圧V(It)と、基準電位V(t0)との差電圧では、基準電位V(t0)の変動による同相ノイズ(コモンモードのノイズ)が相殺される。そのため、差動増幅器DA25は、出力される電圧信号Vd(It)に対する負荷電流センサ30Tの基準電位V(t0)の変動の影響を抑制することができる。
また、入力される電圧V(It)及び基準電位V(t0)は、それぞれがアクティブフィルタ42の基準電位V_GND2を基準として、差電圧が増幅される。そのため、基準電位V_GND2の変動による同相ノイズ(コモンモードのノイズ)が相殺される。よって、差動増幅器DA25は、出力される電圧信号Vd(It)に対するアクティブフィルタ42の基準電位V_GND2の変動の影響を抑制することができる。更に、抵抗R2の抵抗値が抵抗R1の抵抗値より大きい場合、差動増幅器DA25は、電圧V(It)と基準電位V(t0)との差電圧を増幅することで、出力される電圧信号Vd(It)に対する他のノイズの影響を抑制することができる。
差動増幅器DA26は、出力側で制御回路432と接続され、その基準電位がアクティブフィルタ43(制御回路432)の基準電位V_GND3と接続される。差動増幅器DA26は、マイナス側に負荷電流センサ30Tの基準電位V(t0)が入力され、プラス側に負荷電流センサ30TによるT相線の負荷電流Itの検出信号としての電圧V(It)が入力される。そして、差動増幅器DA26は、基準電位V_GND3を基準として、電圧V(It)と基準電位V(t0)との差電圧を増幅(即ち、差動増幅)した電圧信号Vd(It)を制御回路432に出力する。
電圧信号Vd(It)は、上述の如く、負荷電流Itの検出信号に相当する。そのため、制御回路432は、負荷電流の歪みに関する信号として、負荷電流Itを表す信号を取得することができる。
また、基準電位V(t0)を基準とする電圧V(It)と、基準電位V(t0)との差電圧では、基準電位V(t0)の変動による同相ノイズ(コモンモードのノイズ)が相殺される。そのため、差動増幅器DA26は、出力される電圧信号Vd(It)に対する負荷電流センサ30Tの基準電位V(t0)の変動の影響を抑制することができる。
また、入力される電圧V(It)及び基準電位V(t0)は、それぞれがアクティブフィルタ43の基準電位V_GND3を基準として、差電圧が増幅される。そのため、基準電位V_GND3の変動による同相ノイズ(コモンモードのノイズ)が相殺される。よって、差動増幅器DA26は、出力される電圧信号Vd(It)に対するアクティブフィルタ43の基準電位V_GND3の変動の影響を抑制することができる。更に、抵抗R2の抵抗値が抵抗R1の抵抗値より大きい場合、差動増幅器DA26は、電圧V(It)と基準電位V(t0)との差電圧を増幅することで、出力される電圧信号Vd(It)に対する他のノイズの影響を抑制することができる。
尚、差動増幅回路44Dは、計装アンプを含む形で構成されてもよい。
このように、第5実施形態では、信号伝達部44(差動増幅回路44D)は、負荷電流の歪みに関する信号に相当する電圧を差動増幅して、アクティブフィルタ41~43に取得させることができる。そのため、伝達される信号(負荷電流の歪みに関する信号)に対する、アクティブフィルタ41~43の基準電位の変動の影響を抑制することができる。よって、アクティブフィルタ41~43のそれぞれの基準電位の変動によるアクティブフィルタ41~43の動作への影響を抑制することができる。
[他の実施形態]
次に、他の実施形態について説明する。
上述の第1実施形態~第5実施形態は、適宜組み合わせられてもよいし、適宜変形や変更が加えられてもよい。
例えば、第2実施形態の制御回路412,422,432、及び信号伝達部45の機能は、第3実施形態~第5実施形態に適用されてもよい。即ち、第3実施形態~第5実施形態では、第2実施形態と同様、アクティブフィルタ41~43のそれぞれの運転状況に関する信号が駆動装置22に送信されてよい。
また、例えば、第3実施形態において、追加される信号伝達部45は、信号伝達部44と同様、アクティブフィルタ41~43のそれぞれと無線通信が可能な構成であってよい。これにより、信号伝達部45は、アクティブフィルタ41~43のそれぞれから無線通信を用いて運転状況に関する信号を受信し、駆動装置22に伝達することができる。そのため、伝達される信号(運転状況に関する信号)に対する、アクティブフィルタ41~43の基準電位の変動の影響を抑制することができる。また、信号の受信側でアクティブフィルタ41~43の基準電位同士が接続されることがないため、それぞれの基準電位の変動によりアクティブフィルタ41~43の間に電流が流れるような事態を防止することができる。
また、例えば、第4実施形態において、追加される信号伝達部45は、信号伝達部44と同様に、アクティブフィルタ41~43のそれぞれと光ファイバを通じて光通信が可能な構成であってよい。これにより、信号伝達部45は、アクティブフィルタ41~43のそれぞれから光ファイバを通じて運転状況に関する信号(光信号)を受信し、電気信号に変換した上で、駆動装置22に伝達することができる。そのため、伝達される信号(運転状況に関する信号)に対する、アクティブフィルタ41~43の基準電位の変動の影響を抑制することができる。また、信号の受信側でアクティブフィルタ41~43の基準電位同士が接続されることがないため、それぞれの基準電位の変動によりアクティブフィルタ41~43の間に電流が流れるような事態を防止することができる。
また、例えば、第5実施形態において、追加される信号伝達部45は、信号伝達部44と同様、入力される運転状況に関する信号に相当する電圧を差動増幅して、駆動装置22に出力する構成であってよい。これにより、信号伝達部45は、伝達される信号(運転状況に関する信号)に対する、アクティブフィルタ41~43の基準電位の変動の影響を抑制することができる。
[作用]
次に、本実施形態に係る電流歪み抑制装置40の作用について説明する。
本実施形態では、複数のアクティブフィルタ41~43は、それぞれ、負荷電流センサ30から出力される、交流電源10から負荷装置20に供給される負荷電流の歪みに関する検出信号に基づき、負荷電流の歪みを抑制する。そして、信号伝達部44は、負荷電流センサ30から出力される検出信号に基づき、複数のアクティブフィルタ41~43の基準電位の変動によるその動作への影響を抑制するように、負荷電流の歪みに関する信号を複数のアクティブフィルタ41~43に取得させる。
例えば、信号伝達部44は、負荷電流の歪みに関する検出信号に基づく負荷電流の歪みに関する信号を電気的に絶縁して、複数のアクティブフィルタ41~43に取得させてよい。
また、例えば、信号伝達部44は、負荷電流の歪みに関する検出信号に基づく負荷電流の歪みに関する信号を複数のアクティブフィルタ41~43に無線通信を用いて送信してよい。
また、例えば、信号伝達部44は、負荷電流の歪みに関する検出信号に基づく負荷電流の歪みに関する信号を光信号に変換して複数のアクティブフィルタ41~43に送信してよい。
また、例えば、信号伝達部44は、負荷電流の歪みに関する検出信号に基づく負荷電流の歪みに関する信号に相当する電圧を差動増幅して、複数のアクティブフィルタ41~43に取得させてよい。
これにより、複数のアクティブフィルタ41~43のそれぞれの基準電位の変動による複数のアクティブフィルタ41~43の動作への影響を抑制することができる。
[変形・変更]
以上、実施形態を説明したが、特許請求の範囲の趣旨及び範囲から逸脱することなく、形態や詳細の多様な変形・変更が可能なことが理解されるであろう。
例えば、上述の実施形態において、信号伝達部44からアクティブフィルタ41~43のそれぞれに伝達される、負荷電流の歪みに関する信号は、負荷電流の歪みを抑制するための補償電流に関する信号を含んでもよい。補償電流に関する信号は、例えば、交流電源10と負荷装置20との間の電流経路の電流の歪み(例えば、高調波成分)を抑制(相殺)するのに必要な補償電流を表す信号であってよい。また、補償電流に関する信号は、例えば、補償電流における抑制対象の高調波成分の次数ごとの補償電流の空間ベクトル(補正ベクトル)を表す信号であってもよい。また、補償電流に関する信号は、例えば,補償電流における抑制対象の高調波成分の次数ごとの位相及び振幅のそれぞれに関する信号であってもよい。