(A)主たる実施形態
以下、本発明による定着装置及び画像形成装置の一実施形態を、図面を参照しながら詳述する。この実施形態では、電子写真方式のカラープリンタに本発明を適用する場合を例示する。
(A-1)実施形態の構成及び動作
図2は、この実施形態に係る画像形成装置の内部構成を示す概略構成図である。
この実施形態に係る画像形成装置100は、大別すると、媒体ホルダ1、給紙搬送路2、媒体切断部3、媒体弛み制御搬送路4、書き込みタイミング調整搬送路5、画像形成部6、中間転写ベルトユニット7、定着装置8、及び排出搬送路9を有する。
この実施形態では、媒体が、ロール状の巻かれている連続紙(ロール紙)である場合を例示する。
媒体ホルダ1は、例えばロール紙のようなロール状の連続紙である媒体としての用紙Pの紙管内に挿入されて、用紙Pを回転自在に収納するものである。連続紙である用紙Pは、両面印刷できるものであっても良いし、又は片面印刷できるものであっても良い。また、用紙Pは、片面が剥離材であり、剥離材の印刷面に画像が印刷されることでラベルを形成する剥離紙(例えば、ラベル紙等)等を用いることができる。媒体ホルダ1に収納される用紙Pは、例えば図2の実線で示すように、用紙Pが第1の繰り出しローラ対202にセットされ、用紙Pの矢印B1の方向の面(すなわち、ロール状の用紙Pの外周面)が印刷面としてセットされるようにしても良いし、また例えば図2の破線で示すように、用紙Pが第1の繰り出しローラ対202にセットされ、用紙Pの矢印B2の方向の面(すなわち、ロール状の用紙Pの内周面)が印刷面としてセットされるようにしても良い。
給紙搬送路2は、媒体ホルダ1から用紙Pを給紙する部分である。給紙搬送路2は、入口センサ201、第1の繰り出しローラ対202、媒体端検出センサ203、第2の繰り出しローラ対204を有する。
給紙搬送路2の媒体ホルダ1側にある入口センサ201が、媒体ホルダ1からの用紙Pの先端が挿入されたことを検出すると、例えば駆動手段により駆動する第1の繰り出しローラ対202は用紙Pを搬送方向Aに給送し、媒体端検出センサ203が繰り出される用紙Pの先端位置を検出し、第2の繰り出しローラ対204に送り込むようになっている。
第2の繰り出しローラ対204の下流側には、用紙Pを任意の位置で切断する媒体切断部3が配設されている。媒体切断部3は、固定刃301と、例えば駆動手段により回転する回転刃302とを有している。回転刃302が、固定刃301に対して矢印Cの方向に回転することで、固定刃301と回転刃302とが用紙Pを挟み込んで切断する。
媒体弛み制御搬送路4は、走行する用紙の位置を検出して、用紙の走行位置に応じて、走行する用紙Pに弛みを与えるものである。媒体弛み制御搬送路4は、弛み制御ローラ対403、搬送ローラ対404、弛み検出部材としての弛み検出レバー405、走行位置検出部406を有する。
書き込みタイミング調整搬送路5は、媒体弛み制御搬送路4に連続して配設されており、中間転写ベルトユニット7の2次転写ローラ707に用紙Pを送り込むタイミングを調整する部分である。書き込みタイミング調整搬送路5は、第1の媒体先端検出センサ501、タイミング調整ローラ対502、第2の媒体先端検出センサ503を有する。
書き込みタイミング調整搬送路5では、第1の媒体先端検出センサ501が搬送ローラ対404から搬送される用紙Pの先端を検出すると共に、第2の媒体先端検出センサ503がタイミング調整ローラ対502から搬送される用紙Pの先端を検出する。また、第1の媒体先端検出センサ501及び第2の媒体先端検出センサ503からのセンサ情報と、中間転写ベルトユニット7の回転動作状態に関する情報とに基づいて、中間転写ベルトユニット7の中間転写ベルト701上に形成された現像剤像を用紙Pの表面上の所定位置に転写できるように同期をとり、タイミング調整ローラ対502が用紙Pを送り出す。
画像形成部6は、印刷データに基づく現像剤像(トナー像)を、中間転写ベルトユニット7の中間転写ベルト701上に形成するものである。この実施形態に係る画像形成装置100は電子写真プロセスによるカラープリンタの場合である。従って、この実施形態の画像形成部6では、イエロー(Y)、マゼンダ(M)、シアン(C)、ブラック(K)等のようにそれぞれ現像剤(トナー)の色が異なる画像を形成する画像形成部6Y、6C、6M、6Kが、中間転写ベルトユニット7の上部に装着されている。
画像形成部6Y、6C、6M、6Kはそれぞれ、図2において反時計回りで回転する中間転写ベルト701上に順番に、それぞれ現像剤の色が異なる現像剤像を形成する。
中間転写ベルトユニット7は、前記画像形成部6(画像形成部6Y、6C、6M、6K)により形成された現像剤像の転写を受け、さらに前記書き込みタイミング調整搬送路5において同期をとりながら用紙Pへ現像剤像を転写するものである。
中間転写ベルトユニット7は、例えば駆動手段より駆動されるドライブローラ702、例えばコイルスプリング等の付勢手段により中間転写ベルト701に張力を付与するテンションローラ703、2次転写ローラ707と対向して用紙Pに現像剤像を転写する2次転写バックアップローラ704、各種ローラに張架された中間転写ベルト701を有する。
また、中間転写ベルトユニット7は、前記画像形成部6の各画像形成部6Y、6M、6C、6Kに対向する位置に、各画像形成部6Y、6M、6C、6Kにより形成された現像剤像を中間転写ベルト701の表面上に転写するために、所定の電圧を付加する1次転写ローラ705を有する。
排出搬送路9は、定着装置8に連続して配置されており、搬送検知センサ901、搬送ローラ対902を有する。搬送検知センサ901は定着装置8で画像を定着された用紙Pの通過を検知し、搬送ローラ対902は、定着後の用紙Pを排出搬送路903に搬送し、用紙Pを機外に排出する。
定着装置8は、中間転写ベルトユニット7の2次転写ローラ707及び2次転写バックアップローラ704より送り出された用紙P上のトナー像(現像剤像)に熱と圧力を印加してトナー像を融解し、この像を用紙Pに定着させるものである。
図1は、定着装置8の概略断面図である。
定着装置8は、定着ローラとしてのローラドライブ803、及び加圧ローラとしてのローラプレッシャ804を有する。ローラドライブ803とローラプレッシャ804とは互いに対向して配置される。ローラプレッシャ804は、ローラドライブ803方向に付勢され、ローラドライブ803との間にニップ部Nを形成する。ニップ部Nは、ローラドライブ803とローラプレッシャ804との接触部であり、定着ニップ部とも呼ばれる。画像形成部400からの用紙Pは、このニップ部Nを通過して排出される。このとき、ローラドライブ803およびローラプレッシャ804は、ニップ部Nにおいて用紙P上の未定着のトナー像に熱および圧力を付与して、トナー像を用紙Pに定着させる。
ローラドライブ803およびローラプレッシャ804の各部材は、定着装置8のフレームに取り付けられる。
図1に示すように、ローラドライブ803の外側には、無端状の定着ベルトまたは第1のベルトとしてのベルト801が配置されている。また、ローラプレッシャ804の外側には、無端状の押圧ベルトまたは第2のベルトとしてのベルト802が配置されている。
すなわち、ニップ部Nでは、ローラドライブ803とローラプレッシャ804との間に、ベルト801及びベルト802が挟み込まれた状態となっている。言い換えると、ローラドライブ803とローラプレッシャ804とは、ベルト801及びベルト802を介して圧接している。
そして、ベルト801には、支持部材(張架部材)として2つのローラサポート808、809が配置されている。すなわち、ベルト801は、ローラドライブ803及びローラサポート808、809により張架されている。図1に示すように、ベルト801では、ローラサポート808が上側に配置され、ローラドライブ803及びローラサポート809が下側に配置されている。
ベルト801は、用紙Pが搬送される方向である媒体搬送方向に沿って移動し、搬送される用紙P上の未定着のトナー像に熱を付与する。具体的には、ベルト801は、回転可能に配置され、所定の回転方向に回転移動する。ベルト801はローラドライブ803の回転に伴って回転(移動)する。ベルト802は、ベルト801との摩擦力によりベルト801に従動回転(移動)する。具体的には、ベルト802は、ベルト801の回転(移動)に伴って所定の方向に回転(移動)する。また、ベルト802の回転に伴って、ベルト802に内接しているローラプレッシャ804も回転する。ベルト801、802は、媒体搬送方向に直交する長手方向(図1の側から見て直交する方向)に延在する。ベルト801、802は、弾性を有する。
ベルト801の内側には、ベルト801を加熱するための熱源として2つのハロゲンランプ805、806が配置されている。また、ベルト802の内側には1つのハロゲンランプ807が配置されている。
定着装置8では主として用紙Pの上面に転写されたトナー像を加熱するために、定着ベルトとしてのベルト801側に多くの熱源を配置しているが、各ベルト内に配置する熱源の数や種類は限定されないものである。
また、ベルト802にも、同様に、支持部材(張架部材)として2つのローラサポート810、810が配置されている。すなわち、ベルト801は、ローラプレッシャ804及びローラサポート810、811により張架されている。図1に示すように、ベルト802では、ローラプレッシャ804及びローラサポート810が上側(ニップ部N側)に配置され、ローラサポート811が下側に配置されている。
ベルト801の内側には、ハロゲンランプ805、806の熱(又は光)からの熱(または光)をベルト801に向けて反射する2つの反射部1000、1100が配置されている。反射部1000は、ハロゲンランプ805、806の上側で、ハロゲンランプ805、806とローラサポート808との間に配置されている。また、反射部1100は、ハロゲンランプ805、806の下側で、ハロゲンランプ805、806と下側の部材(ローラドライブ803及びローラサポート809)との間に配置されている。言い換えると、2つの反射部1000、1100は、ハロゲンランプ805、806に対向するように配置されている。すなわち、反射部1000、1100は、ハロゲンランプ805、806の熱熱(又は光)を反射してベルト801を加熱する効率を高めると共に、その他の部材(ローラドライブ803、ローラサポート808、809)へハロゲンランプ805、806の熱(輻射熱)が直接伝わることを抑制している。
また、図1に示すように、ベルト802の内側にも、ハロゲンランプ807からの熱(または光)をベルト802に向けて反射する2つの反射部1200、1300が配置されている。反射部1200は、ハロゲンランプ807の上側で、ローラプレッシャ804及びローラサポート810を覆うように配置されている。また、反射部1300は、ハロゲンランプ807の下側で、ハロゲンランプ807とローラサポート811との間に配置を覆うように配置されている。言い換えると、2つの反射部1200、1300は、ハロゲンランプ807に対向するように配置されている。
ベルト801の周囲には、2つのサーモスタット812、813が配置されている。また、ベルト802の周囲には、1つのサーモスタット814が配置されている。
次に、反射部1000及び反射部1100の詳細構成について説明する。
反射部1000には、ハロゲンランプ805、806に対向する面に、ハロゲンランプ805、806からの熱(又は光)を反射しやすくする反射部材(反射板)としてのリフレクタ1010が設けられている。また、反射部1000には、ハロゲンランプ805、806に対向する面と反対側の面(ローラサポート808に対向する面)に、リフレクタ1010の熱を放熱(排熱)するための放熱部材(放熱部)としてのラジエータ1020が設けられている。
また、反射部1100も同様に、ハロゲンランプ807に対向する面に、ハロゲンランプ807からの熱(又は光)を反射しやすくするリフレクタ1110が設けられている。また、反射部1100には、ハロゲンランプ807に対向する面と反対側の面(ローラサポート811に対向する面)に、リフレクタ1110の熱を放熱(排熱)するためのラジエータ1120が設けられている。
図1に示すように、リフレクタ1010、1110の一面とラジエータ1020、1120の一面とは、それぞれ全面にわたって接触するよう形成/配置されている。なお、リフレクタ1010、1110とラジエータ1020、1120との接触面は接着剤等で固着するようにしてもよいが、接着剤を用いずに単に重ねただけで固定しておく方がリフレクタ1010、1110の変形はしにくくなる。
リフレクタ1010、1110の素材は、熱(又は光)を反射しやすい性質の素材であれば限定されないものである。リフレクタ1010、1110の素材としては、例えば、板形状のアルミニウムの表面(熱源に対向する面)に、銀蒸着加工したものを用いることができる。例えば、Alanod社製ミロシルバー(アルミニウムの表面に銀蒸着加工した素材)は、反射率98%と非常に反射特性の良い素材であるため、リフレクタ1010、1110に適した素材である。また、アルミニウムの融点温度は660℃程度である。ハロゲンランプ805、806によってリフレクタ1010、1110の融点温度近くでリフレクタ1010、1110が過度に熱せられると、変形等により反射性能が低下する場合がある。具体的には、例えば、リフレクタ1010、1110の温度上昇に伴い表面(銀蒸着された面)が変色して反射性能(反射率)が下がってしまう場合がある。
そこで、この実施形態では、リフレクタ1010、1110にラジエータ1020、1120を重ね合わせて反射部1000、1100を構成することで、リフレクタ1010、1110の温度上昇を抑制している。
ラジエータ1020、1120としては、熱伝導率が高く、リフレクタ1010、1110よりも耐熱性が高い(例えば、融点温度が高い)素材を用いることが望ましい。これにより、ラジエータ1020、1120の放熱機能を確保することができる。また、ラジエータ1020、1120に耐熱性が高い金属素材(少なくとも、リフレクタ1010、1110よりも融点温度の高い金属素材)を用いることにより、リフレクタ1010、1110を支持すると共に、高温時にリフレクタ1010、1110の変形を抑制する機能を発揮することもできる。ラジエータ1020、1120としては、例えば、ステンレス(例えば、SUS304)等の金属素材を適用することができる。ステンレス(SUS)は、アルミニウムよりも剛性や軟化温度(融点温度)が高いため、ラジエータ1020、1120に適用する素材として好適である。なお、ステンレスの融点温度は1400以上(アルミニウムの融点温度の1.5倍以上)であるため、ラジエータ1020、1120の素材として好適である。リフレクタ1010、1110及びラジエータ1020、1120の板厚は限定されないものであるが、例えば、それぞれ0.5mm程度とすることが好ましい。
次に、反射部1000、1100の具体的形状の例について、図3、図4を用いて説明する。
図3は、反射部1000の構造について示した説明図である。図3(a)は、ラジエータ1020を取り外した状態で示す斜視図である。図3(b)は、リフレクタ1010を取り外した状態で示す斜視図である。図3(c)は、リフレクタ1010とラジエータ1020とを重ね合わせた状態(反射部1000が構成された状態)で示す斜視図である。
図3(a)に示すように、ラジエータ1020には、一端に、後述する定着装置8のフレーム815にネジで固定するための固定部1021が設けられている。固定部1021には、後述するネジ816を貫通させるためのネジ孔1022が設けられている。また、ラジエータ1020の他方の端(固定部1021と逆の端)には、後述する定着装置8のフレーム815に係合させるための係合部1023、1024(板面が凸形状の部分)が設けられている。なお、反射部1000(リフレクタ1110及びラジエータ1020)における係合部の形状は、定着装置8のフレーム815の構造に対応する形状であれば、その具体的な形状は限定されないものである。また、図3(b)に示すように、リフレクタ1010にも、一端に後述する定着装置8のフレーム815に後述するネジ816で固定するための固定部1011が設けられ、他方の端に後述する定着装置8のフレーム815に係合させるための係合部1013、1014が設けられている。また、固定部1011にも後述するネジ816を貫通させるためのネジ孔1012が設けられている。ラジエータ1020とリフレクタ1010とは、図3(c)に示すように重ね合わせた構成となる必要があるため、ラジエータ1020及びリフレクタ1010の各部の形状は、重ね合わせた時に全面にわたって接触するように形成されている。
図4は、反射部1100の構造について示した説明図である。図4(a)は、リフレクタ1110を取り外した状態で示す斜視図である。図4(b)は、ラジエータ1120を取り外した状態で示す斜視図である。図4(c)は、リフレクタ1110とラジエータ1120とを重ね合わせた状態(反射部1100が構成された状態)で示す斜視図である。
図4(a)に示すように、リフレクタ1110には、一端に、後述する定着装置8のフレーム815にネジで固定するための固定部1111が設けられている。固定部1111には、後述するネジ817を貫通させるためのネジ孔1112が設けられている。また、リフレクタ1110の他方の端(固定部1111と逆の端)には、後述する定着装置8のフレーム815に係合させるための係合部1113(板面が凸形状の部分)が設けられている。なお、反射部1100(リフレクタ1110及びラジエータ1120)における係合部の形状は、定着装置8のフレーム815の構造に対応する形状であれば、その具体的な形状は限定されないものである。また、図4(b)に示すように、ラジエータ1120にも、一端に、後述する定着装置8のフレーム815に後述するネジ817で固定するための固定部1121が設けられ、他方の端に後述する定着装置8のフレーム815に係合させるための係合部1123が設けられている。また、固定部1121にも後述するネジ817を貫通させるためのネジ孔1122が設けられている。リフレクタ1110とラジエータ1120とは、図4(c)に示すように重ね合わせた構成となる必要があるため、リフレクタ1110及びラジエータ1120の各部の形状は、重ね合わせた時に全面にわたって接触するように形成されている。
また、図4(a)に示すように、リフレクタ1110の係合部1113には、ラジエータ1120と係合するための係合孔1114が設けられている。さらに、図4(b)に示すように、ラジエータ1120には、リフレクタ1110の係合孔1114に挿入してリフレクタ1110と係合するための係合部1124が設けられている。係合部1124は、係合部1123から上方向に突出するように形成された逆L字の形状となっており、リフレクタ1110とラジエータ1120とを重ね合わせる際に係合孔111に挿入/係合可能な形状となっている。すなわち、反射部1100では、係合孔1114に係合部1124を係合させることにより、リフレクタ1110とラジエータ1120とが接触した状態(密着した状態)を保ちやすくしている。
次に、反射部1000、1100を定着装置8(フレーム815)に取り付ける構成について図5~図9を用いて説明する。
図5は、定着装置8の上側のユニット(Assy)81を取り外した状態の斜視図である。なお、定着装置8には、図示しない下側のユニット(Assy)も存在する。
図5に示すように、ユニット81では、フレーム(筐体)815に各部品が取り付けされている。そして、図5に示すように、反射部1000、1100もフレーム815に取り付けされている。
図5において、矢印A1は、ユニット81(フレーム815)で反射部1000、1100が係合している方の側面を指している。また、図6において、矢印A2は、フレーム815で反射部1000、1100がネジ留めされている方の側面を指している。
図6(a)は、ユニット81(フレーム815)を矢印A1の方向から見た場合の側面図である。図6(b)は、ユニット81(フレーム815)の一部(図6(a)の点線で囲われた部分)を拡大して示した図となっている。また、図7は、ユニット81(フレーム815)を矢印A2の方向から見た場合の側面図である。
図8は、反射部1000をフレーム815に取り付ける構成について示した説明図(概念図)である。図9は、反射部1100をフレーム815に取り付ける構成について示した説明図(概念図)である。なお、図8、図9は、反射部1000、1100を長手方向(図5の矢印A3の方向)から見た場合の図となっている。なお、図8、図9では、常温時(ハロゲンランプ805、806がOFFの時)における反射部1000、1100の状態(形状)について示している。
図7、図8に示すように、反射部1000の一端に形成された固定部1011、1021は、ネジ816により、フレーム815の支持部815dに固定されている。その際、ネジ816は、固定部1011、1021に設けられたネジ孔1012、1022を貫通している。
そして、図6、図8に示すように、反射部1000の他方の端に形成された係合部1013、1023は、フレーム815に設けられた取付溝815aに挿入された状態となっている。すなわち、係合部1013、1023は取付溝815aにより支持された状態となっている。また、反射部1000に形成された係合部1014、1024についても、フレーム815に設けられた取付溝815bに挿入された状態となっている。すなわち、係合部1014、1024も、取付溝815bにより支持された状態となっている。
なお、図8においては、係合部1014、1024が取付溝815bを貫通している状態について図示しているが、係合部1013、1023も同様に取付溝815bを貫通している。
図7、図9に示すように、反射部1100の一端に形成された固定部1111、1121は、ネジ817により、フレーム815の支持部815eに固定されている。その際、ネジ817は、固定部1111、1121に設けられたネジ孔1112、1122を貫通している。
そして、図6、図9に示すように、反射部1100の他方の端に形成された係合部1113、1123は、フレーム815に設けられた取付溝815cに挿入された状態となっている。すなわち、係合部1113、1123は取付溝815cにより支持された状態となっている。
図6、図8に示すように、反射部1000において、係合部1013、1023は取付溝815aを貫通し、係合部1014、1024は取付溝815bを貫通している。
そして、図8に示すように、常温時(ハロゲンランプ805、806がOFFの時)は、取付溝815bの内側(フレーム815の内部側)において、係合部1014、1024に長手方向の長さL1分の余長部分1000aが生じるように構成されているものとする。言い換えると、余長部分1000aの長さL1は、フレーム815の内側の面と反射部1000の本体部分との間の隙間の幅である。なお、図8では図示を省略しているが、係合部1013、1023の側にも同様に長手方向の長さL1分の余長部分1000aが設けられているものとする。
図8は、常温時(ハロゲンランプ805、806がOFFの時)の状態について示しているが、ハロゲンランプ805、806がONとなり、反射部1000(リフレクタ1010、ラジエータ1020)の温度が上昇すると反射部1000(リフレクタ1010、ラジエータ1020)が膨張し、主として長手方向の寸法が伸びることになる。このとき、反射部1000(リフレクタ1010、ラジエータ1020)の一端は、取付溝815a、815bに挿入されているだけの状態(長手方向の位置が規制されていない状態)であるので、少なくとも余長部分1000aの長さL1分は伸びても、反射部1000(リフレクタ1010、ラジエータ1020)の撓みや反りが発生することは抑制することができる。すなわち、常温時における余長部分1000aの長さL1は、反射部1000(リフレクタ1010、ラジエータ1020)の膨張率等を考慮した寸法とする必要がある。なお、反射部1000は、リフレクタ1010とラジエータ1020という熱に対する特性(熱膨張率等)が異なる素材で形成されているが、余長部分1000aの範囲で個別に伸び縮みしたとしても互いに干渉することがない。
また、図9に示すように、反射部1100側にも、常温時(ハロゲンランプ805、806がOFFの時)は、取付溝815cの内側(フレーム815の内部側)において、係合部1113、1123に長手方向の長さL2分の余長部分1100aが生じるように構成されているものとする。余長部分1100aは、上述の余長部分1000aと同様の機能(反射部1100の熱膨張を考慮したバッファ機能)を果たすものである。なお、長さL2は長さL1と同様の寸法としてもよい。
(A-2)実施形態の効果
この実施形態によれば、以下のような効果を奏することができる。
この実施形態の定着装置8では、反射部1000、1100に、リフレクタ1010、1110の熱を放熱するためのラジエータ1020、1120を設けている。これにより、リフレクタ1010、1110の温度上昇を抑制し、リフレクタ1010、1110の反射性能の劣化を抑制することができる。
また、この実施形態の定着装置8では、反射部1000、1100の一端をネジ止めし、他方の端を取付溝に挿入するだけの構成とし、係合部に余長部分を設けている。これにより、定着装置8では、反射部1000、1100の熱膨張等に伴う撓みや反りの発生を抑制している。
さらに、この実施形態では、反射部1000、1100において、リフレクタ1010、1110とラジエータ1020、1120との接触面を接着せずに取り付けている。これにより、反射部1000、1100では、リフレクタ1010、1110とラジエータ1020、1120の膨張率の違いによる変形や撓みを抑制している。また、リフレクタ1010、1110とラジエータ1020、1120との接触面を接着せずに取り付けることにより、リフレクタ1010、1110とラジエータ1020、1120との間にある程度の隙間(遊び)が生じるため、リフレクタ1010、1110及びラジエータ1020、1120の熱による変形を吸収し、反射部1000、1100全体としての形状変化を抑制することができる。
(B)他の実施形態
本発明は、上記の実施形態に限定されるものではなく、以下に例示するような変形実施形態も挙げることができる。
(B-1)上記の実施形態では、画像形成装置100は、ロール状の巻かれている連続紙を媒体として適用する例について説明したが、本発明の定着装置及び画像形成装置における媒体の種類(材質や形状)は限定されないものである。
また、上記の実施形態では、画像形成装置100は、カラープリンタ(複数のトナー色に対応する画像形成部を備える構成)として説明したがモノクロプリンタ(単一のトナー色にのみ対応する画像形成部を備える構成)としてもよい。さらに、画像形成装置100において、トナー像を用紙Pに転写する方式も中間ベルト方式に限定されず、種々の方式を適用することができる。
さらに、上記の実施形態では本発明の画像形成装置及び定着装置をプリンタに適用する例について説明したが、FAXやコピー機等の他の画像形成装置(電子写真式の画像形成装置)に適用するようにしてもよい。
(B-2)上記の実施形態の定着装置8では、下側の定着ベルト802にもハロゲンランプ807を設けているが、下側の定着ベルト802における下側の定着ベルト802を省略する構成としてもよい。
また、上記の実施形態の定着装置8では、下側の定着ベルト802に配置された反射部1200、1300にラジエータは配置されていないが、反射部1000、1100と同様にラジエータを設ける構成としてもよい。
(B-3)本発明の定着装置において、配置する放熱板の数や形状は限定されないものである。