JP6990798B1 - 振動式物品搬送装置および振動式物品搬送方法 - Google Patents

振動式物品搬送装置および振動式物品搬送方法 Download PDF

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Abstract

【課題】簡素な構成でありながら、生成される楕円軌道の自由度を高めることができ、それによって安定した搬送効率を図ることができる振動式物品搬送装置および振動式物品搬送方法を提供する。【解決手段】物品(31)を搬送するための搬送台(8)に正面視で楕円軌道の振動を付与して物品(31)を搬送する技術であって、楕円軌道を、その楕円の長軸に関して非対称とし、または楕円軌道を、その楕円の長軸および短軸いずれに関しても非対称とする。【選択図】図14

Description

本発明は、振動式物品搬送装置および振動式物品搬送方法に関するものである。
従来、例えば特許文献1(特開平11-165846号公報)に見られるように、
「構成の複雑化を伴うことなく、部品の迅速、容易な振り込みを可能にする」ことを目的とし、「偏心量の異なる個別の水平振動用カム、垂直振動用カムによる偏心頂点の位相のずれた偏心運動のもとで、水平振動、垂直振動を、パレット12の配置された水平の振動テーブル14に同時に伝達、付与する。そして、この水平振動、垂直振動の組み合わせにより得られる特定の斜め方向での振動テーブル14の振動によって、振動テーブル上の多数ないし無数の部品15を、振動の斜め方向に対応する任意の一方向に移送可能としている」部品の振込方法および振込装置が知られている(同文献要約欄)。
しかし、この特許文献1(特開平11-165846号公報)の技術は、それぞれ偏心カムと従動部は独立させてそれぞれの軌跡を作り出した上で合成させ楕円軌道を生み出しているので入力軸の速度を1回転の中で自由に変更しない限り、水平軸および垂直軸に関して対称となる楕円軌道しか作りだすことが出来ない。すなわち生成される楕円軌道の自由度が低い。
また、この特許文献1(特開平11-165846号公報)の技術では、「図2に示すように、垂直移動機構22は、支軸24を回転中心とした偏心カムからなる垂直振動用カム26と、この垂直振動用カムの回転運動、つまり偏心運動を直線状の垂直運動に変換する変換溝28a を有するカム受28との組み合わせを備え、モータ20の駆動に伴う垂直振動用カムの偏心運動のもとで、支持部材18を、カム受と一体に垂直移動、つまり垂直振動させるように構成され」(同文献0014段落)、「図2に示すように、水平振動機構36は、垂直振動機構22と同様に、支軸38を回転中心とした偏心カムからなる水平振動用カム40と、この水平振動用カムの回転運動、つまり偏心運動を直線状の水平運動に変換する変換溝42a を有するカム受42との組み合わせを備え、モータ34の駆動に伴う水平振動用カムの偏心運動のもとで、振動テーブル14を、カム受と一体に、水平方向の直線状に往復移動、つまり水平方向での円運動を伴わない直線状に水平振動させるように、この水平振動機構は構成されている」(同文献0018段落)。
すなわち、この特許文献1(特開平11-165846号公報)の技術では、楕円軌道を生み出すのに、垂直振動用カム26のための支軸24,24と、水平振動用カム40のための支軸38とが必要であり、これら支軸24,24,38は互いに平行にかつ離間して配置されているので、これらカム機構を含む楕円軌道生成機構が複雑化、大型化するという難点がある。
また、従来、例えば特許文献2(特開2001-287821号公報)に見られるように、
「機械的な構成のみで物品移送装置の載置台に楕円運動を付与し得るようにする」ことを課題とし、「基台2上に設けられた載置台9の上下動および前後動が合成された楕円運動によって載置台9に載置されたワークWを移送する物品移送装置1であって、基台2に設けられた駆動モータ10の駆動で軸心回りに回転するカム軸4と、このカム軸4と偏心状態で共回りする第1偏心カム51と、基端がこの第1偏心カム51に摺接状態で外嵌され、先端が基台2に設けられた板ばね7に前後動可能に支持されたピストンアーム6とを備え、ピストンアーム6には、これと直交する方向に向けて水平に延びる連結軸96を設け、載置台9を、連結軸96回りに回動可能にピストンアーム6に連結している」物品移送装置も知られている(同文献要約欄)。
しかしこの特許文献2(特開2001-287821号公報)の技術は、偏心カム51とリンクアーム6との組合せで楕円軌道を作り出しているため、やはり水平軸および垂直軸に関して対称となる楕円軌道しか作りだすことが出来ない。すなわちこの特許文献2のものも、生成される楕円軌道の自由度が低い。
なお、第2偏心カム52は、バランスアーム81を駆動するためのものであって、載置台の楕円軌道生成には寄与しない(同文献0032段落)。
また、従来、例えば特許文献3(特開2005-289643号公報)に見られるように、
「搬送面の運動軌跡の設定自由度に優れた物品搬送装置を提供する」ことを課題とし、
「搬送方向が直線状に規制された搬送面12aを具備する搬送部10と、該搬送部に振動を与える振動付与機構20とを備え、前記振動によって、前記搬送面に載置された物品Wを前記搬送方向に搬送する物品搬送装置1である。前記振動付与機構は、所定の駆動源から入力された運動を、少なくとも前記搬送方向成分を有する第1方向の往復直線運動に変換して前記搬送部に伝達するための第1カム機構30と、所定の駆動源から入力された運動を、少なくとも前記搬送面の法線方向成分を有する第2方向の往復直線運動に変換して前記搬送部に伝達するための第2カム機構60とを備えている」物品搬送装置も知られている(同文献要約欄)。
この特許文献3(特開2005-289643号公報)においては、楕円軌跡の習得メカニズムについて、振動軌跡の変位、速度、加速度の説明がなされている。
しかしながら、水平軸あるいは垂直軸に関して対称となる楕円軌道に関する記述はなされていない。すなわち、この特許文献3のものも、生成される楕円軌道の自由度が高いとは言えない。
また、この特許文献3(特開2005-289643号公報)のものは、リブカムと板カムまたは溝カムとカムフォロアを用いており駆動源の軸方向も搬送方向を向いているので、構造が複雑化しやすいという難点がある。
また、この特許文献3(特開2005-289643号公報)のものは、カムフォロア36,36、66,66がそれぞれ別体で構成されているため、楕円軌道生成機構が複雑化、大型化するという難点がある。
また、非特許文献1には、振動式物品搬送装置において、楕円振動による搬送速度が、それと等価な振幅をもつ単振動による搬送速度よりも大きくなる条件があるという記述がある。
しかし、非特許文献1には、生成される楕円軌道の自由度を高めるための記述はない。
特開平11-165846号公報 特開2001-287821号公報 特開2005-289643号公報
振動輸送の研究(第3報)",精密機械,Vol. 40,No. 10 (1974),pp. 840-845.
本発明が解決しようとする課題は、簡素な構成でありながら、生成される楕円軌道の自由度を高めることができ、それによって安定した搬送効率を図ることができる振動式物品搬送装置を提供することである。
また、生成される楕円軌道の自由度を高めることができ、それによって安定した搬送効率を図ることができる振動式物品搬送方法を提供することである。
上記課題を解決するために本発明の振動式物品搬送装置は、
物品を搬送するための搬送台と、
この搬送台に正面視で楕円軌道の振動を付与する振動付与機構とを備えた振動式物品搬送装置であって、
前記振動付与機構は、
水平方向または垂直方向に移動可能な第1移動体と、
この第1移動体に対し、相対的に垂直方向または水平方向に移動可能に設けられた第2移動体と、
これら第1,第2移動体の各移動方向に対して直交方向に配置された駆動軸と、
この駆動軸に設けられ、駆動軸と一緒に回転する第1偏芯カムと、
この第1偏芯カムと同軸上で駆動軸に設けられ、駆動軸と一緒に回転する第2偏芯カムと、
前記第1移動体または第2移動体に設けられ、前記第1偏芯カムに当接して従動する第1従動面と、前記第2偏芯カムに当接して従動する第2従動面とを有する1つの従動カム体と、
を備えたことを特徴とする。
この振動式物品搬送装置は、上記の構成となっているので、次のような作用効果が得られる。
物品は、振動付与機構によって付与される正面視楕円の軌道で振動する搬送台によって搬送される。
振動付与機構は、水平方向または垂直方向に移動可能な第1移動体と、この第1移動体に対し、相対的に垂直方向または水平方向に移動可能に設けられた第2移動体とを備えているので、これら第1,第2移動体の移動による移動軌跡の合成は任意の軌跡となり得る。
そして、振動付与機構は、これら第1,第2移動体の各移動方向に対して直交方向に配置された駆動軸と、この駆動軸に設けられ、駆動軸と一緒に回転する第1偏芯カムおよび第2偏芯カムと、前記第1移動体または第2移動体に設けられ、前記第1偏芯カムに当接して従動する第1従動面と、前記第2偏芯カムに当接して従動する第2従動面とを有する1つの従動カム体とを備えているので、駆動軸の回転により、第1、第2偏芯カムおよび第1、第2従動面を介して得られる従動カム体の軌道は正面視楕円形となり、従動カム体が設けられている第1移動体または第2移動体の軌道も正面視楕円形となる。したがって、第1移動体または第2移動体に前記搬送台を連結することで、搬送台の振動が得られることとなる。
ここで、振動付与機構は、同一の駆動軸上に第1、第2偏芯カムおよび、第1、第2従動面を有しているので、第1、第2偏芯カムのそれぞれの偏芯量をA,B、偏芯角α、βとしたとき、それらを適宜設定することで、従動カム体の軌道となる楕円形状を任意に設定することができる。
すなわち、本発明の振動式物品搬送装置によれば、生成される楕円軌道の自由度を高めることができるため、それによって安定した搬送効率を図ることが可能となる。
また、上記楕円軌道は、一つの駆動軸上に設けられた第1、第2偏芯カムと、これと当接する第1、第2従動面を有する一つの従動カム体によって得られるため、簡素な構成でありながら、生成される楕円軌道の自由度を高めることができる。
この振動式物品搬送装置においては、
前記従動カム体は、前記第1偏芯カムに当接して従動する第1従動面としての正面視トラック形状の第1トラック面と、前記第2偏芯カムに当接して従動する第2従動面としての正面視トラック形状の第2トラック面とを有し、
第1トラック面の長軸に対し、第2トラック面の長軸が傾斜している構成とすることができる。
このように構成すると、第1トラック面の長軸に対し、第2トラック面の長軸を傾斜させるという簡単な構成で、垂直軸に関して非対称となる傾斜楕円軌道を生成することができる。
この振動式物品搬送装置においては、
前記従動カム体は、前記第1偏芯カムに当接して従動する第1従動面としての正面視トラック形状のトラック面と、前記第2偏芯カムに当接して従動する第2従動面としての正面視円形状の円形面とを有し、
トラック面の中心に対し、円形面の中心が垂直方向に偏倚している構成とすることができる。
このように構成すると、従動カム体における、前記第1偏芯カムに当接して従動する第1従動面としての正面視トラック形状のトラック面に対し、前記第2偏芯カムに当接して従動する第2従動面を正面視円形状の円形面とし、この円形面の中心をトラック面の中心に対し、垂直方向に偏倚させるという簡単な構成で、水平軸に関して非対称となる楕円軌道(水平楕円変形曲線)を生成することができる。
この振動式物品搬送装置においては、
前記従動カム体は、前記第1偏芯カムに当接して従動する第1従動面としての正面視トラック形状のトラック面と、前記第2偏芯カムに当接して従動する第2従動面としての正面視円形状の円形面とを有し、
トラック面の中心に対し、円形面の中心が水平方向および垂直方向に偏倚している構成とすることができる。
このように構成すると、従動カム体における、前記第1偏芯カムに当接して従動する第1従動面としての正面視トラック形状のトラック面に対し、前記第2偏芯カムに当接して従動する第2従動面を正面視円形状の円形面とし、この円形面の中心をトラック面の中心に対し、水平方向および垂直方向に偏倚させるという簡単な構成で、水平軸および垂直軸に関して非対称となる楕円軌道(水平楕円傾斜変形曲線)を生成することができる。
この振動式物品搬送装置においては、
前記第1移動体と第2移動体は、それぞれその移動方向において、それぞれ設けられたコイルバネまたは板バネで付勢されている構成とすることができる。
このように構成すると、バネによる付勢力を変更することで第1移動体および第2移動体の固有振動数を変更することができ、物品の搬送効率を高めることができる。
この振動式物品搬送装置においては、
搬送方向水平振動の反力を打ち消すバランサをさらに備えている構成とすることができる。
このように構成すると、搬送方向水平振動の反力を打ち消すことにより、装置全体の振動を低減できる。
この振動式物品搬送装置においては、
前記振動付与機構全体を吊り下げる吊り下げ構造を備えている構成とすることができる。
このように構成すると、振動付与機構の振動が床に伝わるのを低減できる。
この振動式物品搬送装置においては、
前記駆動軸の駆動源をDCブラシレスモーターで構成することができる。
このように構成すると、DCブラシレスモーターのコントローラを、デジタル的に制御するコントローラーで構成することで、回転数、加減速時間等を数値制御出来、安定した搬送速度を維持することができる。また、回転方向を変更することで、物品(ワーク)の搬送方向を逆にすることもできる。
この振動式物品搬送装置においては、
前記第1偏芯カムと第2偏芯カム、および第1従動面と第2従動面は、それぞれ、軸方向に沿って隣接かつ近接して設けられている構成とすることができる。
このように構成すると、装置の軸方向長さのコンパクト化を図ることができる。
したがって、この構成は、前述した振動付与機構全体を吊り下げる吊り下げ構造を採用する場合に特に有効である。
また、上記課題を解決するために本発明の振動式物品搬送方法は、
物品を搬送するための搬送台に正面視で楕円軌道の振動を付与して物品を搬送する振動式物品搬送方法であって、
前記楕円軌道を、その楕円の長軸に関して非対称としたことを特徴とする。
この振動式物品搬送方法によれば、楕円軌道の自由度を高めることができ、それによって安定した搬送効率を図ることができる。
また、上記課題を解決するために本発明の振動式物品搬送方法は、
物品を搬送するための搬送台に正面視で楕円軌道の振動を付与して物品を搬送する振動式物品搬送方法であって、
前記楕円軌道を、その楕円の長軸および短軸いずれに関しても非対称としたことを特徴とする。
この振動式物品搬送方法によれば、楕円軌道の自由度をさらに高めることができ、それによって安定した搬送効率を図ることができる。
機械式楕円振動直進フィーダの側面図 機械式楕円振動直進フィーダの駆動断面図 機械式楕円振動直進フィーダの上断面図 駆動偏芯カム 従動カムホルダ3 D1垂直、D2水平 従動カムホルダ3A D1垂直、D2水平+θ傾斜 従動カムホルダ3B D1垂直、D2_R軌跡 従動カムホルダ3C D1垂直、D2_R軌跡+オフセット 駆動偏芯カムおよび従動カムホルダを示す図で、(図9-1)は駆動偏芯カム(説明用_記号+寸法記入)、(図9-2)は従動カムホルダ(説明用_記号+寸法記入)、(図9-3)は駆動偏芯カム0°の従動カムホルダの組合せ、(図9-4)は駆動偏芯カム30°の従動カムホルダの組合せ、(図9-5)は駆動偏芯カム60°の従動カムホルダの組合せ、(図9-6)は駆動偏芯カム90°の従動カムホルダの組合せ、(図9-7)は駆動偏芯カム180°の従動カムホルダの組合せ、(図9-8)は駆動偏芯カム270°の従動カムホルダの組合せ、(図9-9)は駆動偏芯カム軸中心にした時の従動カムホルダの軌跡をそれぞれ示す図 従動カムホルダA点の軌跡 水平楕円 傾斜楕円 水平楕円変形曲線 水平楕円変形傾斜曲線 水平楕円計算パラメータ 傾斜楕円計算パラメータ 水平楕円変形曲線計算パラメータ 水平楕円変形傾斜曲線計算パラメータ (図19-1)は水平運動モデル、(図19-2)は傾斜運動モデル、(図19-3)は楕円運動モデルを示す図 傾斜単振動直進フィーダ作用説明図で(a1)は構成図および振動方向F分布図、(a2)は上部(下部)振動体重心位置と振動Fの関係図、(b1)は傾斜単振動直進フィーダ(トラフ前移動)、振動方向F分布図、およびピッチングモーメントM1分布図、(b2)は(トラフ前移動)の上部(下部)振動体重心位置と振動Fの関係図、(c1)は傾斜単振動直進フィーダ(トラフ後移動)、振動方向F分布図、およびピッチングモーメントM2分布図、(c2)は(トラフ後移動)の上部(下部)振動体重心位置と振動Fの関係図をそれぞれ示す図 (21-1)(21-2)は作用説明図 (22-1)(22-2)は作用説明図 (23-1)(23-2)は作用説明図 (23-1)(23-2)は作用説明図 防振構造機械式楕円振動直進フィーダの側面図 防振構造機械式楕円振動直進フィーダの駆動断面図 防振構造機械式楕円振動直進フィーダの上断面図 防振構造機械式楕円振動直進フィーダの後断面図
以下、本発明に係る振動式物品搬送装置ないし振動式物品搬送方法の実施の形態について図面を参照して説明する。なお、各図において、同一部分ないし相当する部分には、同一の符号を付してある。
また、本願の説明において用いられる数式内の変数、記号、および単位は下表の通りである。
Figure 0006990798000002
図1~図3に示す実施の形態の振動式物品搬送装置は、
物品を搬送するための搬送台(以下、トラフともいう)8と、
この搬送台8に正面視(図1)で楕円軌道の振動を付与する振動付与機構8Vとを備えた振動式物品搬送装置であって、
前記振動付与機構8Vは、
水平方向に移動可能な第1移動体(以下、水平軸テーブルともいう)5と、
この第1移動体5に対し、相対的に垂直方向に移動可能に設けられた第2移動体(以下、垂直軸テーブルともいう)4と、
これら第1,第2移動体5,4の各移動方向に対して直交方向(図1の紙面と直交する方向)に配置された駆動軸(以下、偏芯シャフトともいう)2と、
この駆動軸2に設けられ、駆動軸2と一緒に回転する第1偏芯カム2c1(図4参照)と、
この第1偏芯カム2c1と同軸上で駆動軸2に設けられ、駆動軸2と一緒に回転する第2偏芯カム2c2(図4参照)と、
前記第2移動体4に設けられ、前記第1偏芯カム2c1に当接して従動する第1従動面3f1(図5参照)と、前記第2偏芯カム2c2に当接して従動する第2従動面3f2(図5参照)とを有する1つの従動カム体(以下、従動カムホルダともいう)3と、
を備えている。
なお、この実施の形態では、第1偏芯カム2c1にベアリング11が装着され、第2偏芯カム2c2にベアリング12が装着されていて、第1偏芯カム2c1はベアリング11を介して第1従動面3f1に当接し、第2偏芯カム2c2はベアリング12を介して第2従動面3f2に当接しているが、ベアリング11,12はカム体3の軌道に影響しないので、第1偏芯カム2c1は第1従動面3f1に当接し、第2偏芯カム2c2は第2従動面3f2に当接しているといえる。別言すれば、第1偏芯カム2c1にはベアリング11が含まれており、第2偏芯カム2c2にはベアリング12が含まれていると言える。
この振動式物品搬送装置は、上記の構成となっているので、次のような作用効果が得られる。
物品(以下、ワークともいう)31は、振動付与機構8Vによって付与される正面視楕円の軌道で振動する搬送台8によって搬送される。
振動付与機構8Vは、水平方向に移動可能な第1移動体5と、この第1移動体5に対し、相対的に垂直方向に移動可能に設けられた第2移動体4とを備えているので、これら第1,第2移動体4の移動による移動軌跡の合成は任意の軌跡となり得る。
そして、振動付与機構8Vは、これら第1,第2移動体4、5の各移動方向に対して直交方向に配置された駆動軸2と、この駆動軸2に設けられ、駆動軸2と一緒に回転する第1偏芯カム2c1および第2偏芯カム2c2と、第2移動体4に設けられ、第1偏芯カム2c1に当接して従動する第1従動面3f1と、第2偏芯カム2c2に当接して従動する第2従動面3f2とを有する1つの従動カム体3とを備えているので、駆動軸2の回転により、第1、第2偏芯カム2c1,2c2および第1、第2従動面3f1,3f2を介して得られる従動カム体3の軌道は正面視楕円形となり、従動カム体3が設けられている第2移動体4の軌道も正面視楕円形となる。したがって、第2移動体4に搬送台8を連結することで、搬送台8の振動が得られることとなる。
この実施の形態では、第2移動体4の上部に搬送台8のベース(トラフベース)6がボルト6bで締結固定されている。
したがって、搬送台8は第2移動体4とともに移動(振動)する。
振動付与機構8Vは、同一の駆動軸2上に第1、第2偏芯カム2c1,2c2および、第1、第2従動面3f1,3f2を有しているので、第1、第2偏芯カム2c1,2c2のそれぞれの偏芯量をA,B、偏芯角をα、βとしたとき、それらを適宜設定することで、従動カム体3の軌道となる楕円形状を任意に設定することができる。
すなわち、このような構成によって得られる搬送台の振動軌道は、第1偏芯カム偏芯量A、第2偏芯カム偏芯量B、第1偏芯カム偏芯角α、第2偏芯カム偏芯角β、駆動軸の角速度ω、時刻tを用いて次のように記述できる。
Figure 0006990798000003
特に、α=β=90°の場合は次のようになる。
Figure 0006990798000004
したがって、第1、第2偏芯カム2c1,2c2のそれぞれの偏芯量A,B、第1偏芯カム偏芯角α、第2偏芯カム偏芯角βを適切に設定することによって、従動カム体3の軌道となる楕円形状を任意に設定することができる。なお、具体例については後述する。
すなわち、この実施の形態の振動式物品搬送装置によれば、生成される楕円軌道の自由度を高めることができるため、それによって安定した搬送効率を図ることが可能となる。
また、上記楕円軌道は、一つの駆動軸2上に設けられた第1、第2偏芯カム2c2と、これと当接する第1、第2従動面3f2を有する一つの従動カム体3によって得られるため、簡素な構成でありながら、生成される楕円軌道の自由度を高めることができる。
なお、この実施の形態では、第1移動体5が水平方向、第2移動体4が垂直方向に移動可能としたが、第1移動体5が垂直方向、第2移動体4が水平方向に移動可能としてもよい。
また、この実施の形態では、従動カム体3は、第2移動体4に設けたが第1移動体5に設けてもよい。
例えば図6に示すように、従動カム体3は、第1偏芯カム2c1に当接して従動する第1従動面3f1としての正面視トラック形状の第1トラック面と、第2偏芯カム2c2に当接して従動する第2従動面3f2としての正面視トラック形状の第2トラック面とを有し、
第1トラック面3f1の長軸3f1aに対し、第2トラック面3f2の長軸3f2aが傾斜している構成とすることができる。傾斜角度をθで示す。
このように構成すると、第1トラック面3f1の長軸3f1aに対し、第2トラック面3f2の長軸3f2aを傾斜させるという簡単な構成で、図12に示すように、垂直軸Vに関して非対称となる傾斜楕円軌道E1を生成することができる。
以下、詳しく説明する。
なお、以下の説明において、図中には符号に加え具体的な一例として寸法を記入してあるが、この寸法は動作説明の理解を助けるためのものであって、この寸法によって本発明が限定されるものではない。
図1、図4、図5に示すように、偏芯量Aの水平駆動ベアリング11(第1偏芯カム2c1)は第1従動面3f1(垂直溝)内にあり、従動カムホルダ3と水平方向でのみ噛み合っていて垂直方向は拘束されていない。
したがって、偏芯量Aの水平駆動ベアリング11(第1偏芯カム2c1)が1回転して得られる従動カムホルダ3の変位は左右水平方向に2Aである(図11)。
図3、図4、図5に示すように、偏芯量Bの垂直駆動ベアリング12(第2偏芯カム2c2)は第2従動面3f2(水平溝)内にあり、従動カムホルダ3と垂直方向でのみ噛み合っていて水平方向はフリーである。
したがって、偏芯量Bの垂直駆動ベアリング12(第2偏芯カム2c2)が1回転して得られる従動カムホルダ3の変位は上下垂直方向に2Bである(図11)。
したがって、図4に示すように、二つのベアリング(水平駆動用、垂直駆動用カム)11、12を偏芯量A、B、偏芯角α+βを180°とした偏芯シャフト2に組み込んだ偏芯カム20が1回転した時の従動カムホルダ3の得られる軌跡は、図10および図15に示すような長軸=2A 短軸=2Bの楕円軌跡E0となる。
さらに、図9を参照して説明する。
ここでは例として計算値と図の比較が分かりやすいようにA=2.5mm B=1mm D1=37mm D2=30mmと具体的に寸法を設定して作図した(図9-1~図9-8)。
これらの図9-1~図9-8を中心軸Oに重ねると図9-9のようになる。この図9-9の従動カムホルダ3のP点座標の軌跡を拡大した図が図10である。
以上のような通常の楕円軌道E0に対し、前述したように(例えば図6に示すように)、第1トラック面3f1の長軸3f1aに対し、第2トラック面3f2の長軸3f2aを傾斜させることにより、図12および図16に示すような、垂直軸Vに関して非対称となる傾斜楕円軌道E1を生成することができる。
このような構成によって得られる搬送台の振動軌道は、第1偏芯カム偏芯量A、第2偏芯カム偏芯量B、第2従動面の傾斜角θ、駆動軸の角速度ω、時刻tを用いて次式のように記述できる。
Figure 0006990798000005
θの値がゼロのとき第1トラック面3f1と第2トラック面3f2は直交し、水平軸および垂直軸に対して対称な水平楕円(E0)が生成される。θの値がゼロでないときは垂直軸に関して非対称となる傾斜楕円(E1)が生成される。
なお、図12では、偏芯量A=0.5mm、B=0.1mm α=90° β=90°を 従動カムホルダ3A、θ=10°に具体的に寸法を設定して得られる軌跡についてそれぞれ点をプロットして作図し求めた。また、図16では、後述する運動方程式に代入してワーク搬送速度を試算したデータは4つの運動軌跡の水平振幅と垂直振幅を1.5mm-0.15mmと同条件にするためA=0.75 B=0.07 θ=1.9°とした。
また、図7および図13に示すように、従動カム体3は、第1偏芯カム2c1に当接して従動する第1従動面3f1としての正面視トラック形状のトラック面(3f1)と、第2偏芯カム2c2に当接して従動する第2従動面3f2としての正面視円形状の円形面(3f2)とを有し、
トラック面3f1の中心O1に対し、円形面3f2の中心O2が垂直方向に偏倚している構成とすることができる。
このように構成すると、従動カム体3における、第1偏芯カム2c1に当接して従動する第1従動面3f1としての正面視トラック形状のトラック面(3f1)に対し、第2偏芯カム2c2に当接して従動する第2従動面3f2を正面視円形状の円形面(3f2)とし、この円形面(3f2)の中心O2をトラック面(3f1)の中心O1に対し、垂直方向に偏倚させるという簡単な構成で、図13および図17に示すように、水平軸Hに関して非対称となる楕円軌道(水平楕円変形曲線)E2を生成することができる。
このように構成すると、従動カム体3の中心軌跡は直線ではなく中心点を通りR、ここでは例としてR3(図7)の円弧となる。このため、偏芯シャフト2を1回転させた時の従動カムホルダ3Bの得られる軌跡は、長辺2A、短辺2B、の水平楕円の垂直成分を左右最大でζ=(A+B)tan(λ/2) 分プラスされた水平楕円変形曲線となる(図13)。尚、図17では、後述する運動方程式に代入してワーク搬送速度を試算したデータは4つの運動軌跡の水平振幅と垂直振幅を1.5mm-0.15mmと同条件にするためA=0.75mm B=0.075mm R=10mm δ=0とした。
さらに、図8および図14に示すように、従動カム体3は、第1偏芯カム2c1に当接して従動する第1従動面3f1としての正面視トラック形状のトラック面(3f1)と、第2偏芯カム2c2に当接して従動する第2従動面3f2としての正面視円形状の円形面(3f2)とを有し、
トラック面(3f1)の中心O1に対し、円形面(3f2)の中心O2が水平方向および垂直方向に偏倚している構成とすることができる。
このように構成すると、従動カム体3における、第1偏芯カム2c1に当接して従動する第1従動面3f1としての正面視トラック形状のトラック面(3f1)に対し、第2偏芯カム2c2に当接して従動する第2従動面3f2を正面視円形状の円形面(3f2)とし、この円形面(3f2)の中心O2をトラック面(3f1)の中心O1に対し、水平方向および垂直方向に偏倚させるという簡単な構成で、図14および図18に示すように水平軸Hおよび垂直軸Vに関して非対称となる楕円軌道(水平楕円傾斜変形曲線)E3を生成することができる。
このような構成によって得られる搬送台の振動軌道は、第1偏芯カム偏芯量A、第2偏芯カム偏芯量B、駆動軸の角速度ω、時刻tを用いて次のように記述できる。
Figure 0006990798000006
ここで、ζは第2従動面の曲率により生成される曲率がない場合と比較した垂直方向変位の差を表し、次のように記述できる。
Figure 0006990798000007
λは第2従動面の曲率により生成される図中に示した角度を表し、、次のように記述できる。
Figure 0006990798000008
なお、図8に示すように、水平方向にオフセットδ=0.5mmを加えた従動カムホルダ3Cにした場合、非対称の水平楕円変形曲線E3になるので、以降、このような曲線を水平楕円変形傾斜曲線と呼ぶ。
これについては例としてA=0.5mm B=0.1mm D1=37mm D2=30mm R=3mm δ=0.5mm に具体的に寸法を設定して得られる軌跡についてそれぞれ点をプロットして作図し求めた(図14および図18)。 尚、図18では、後述する運動方程式に代入してワーク搬送速度を試算したデータは4つの運動軌跡の水平振幅と垂直振幅を1.5mm-0.15mmと同条件にするためA=0.75mm B=0.07mm R=10mm δ=0.21mmとした。
図1~図3に示すように、第1移動体5と第2移動体4は、それぞれその移動方向において、それぞれ設けられたコイルバネ22、18で付勢されている。
このように構成すると、バネ22,18による付勢力を変更することで第1移動体5および第2移動体4の固有振動数を変更することができ、物品の搬送効率を高めることができる。
なお、この実施の形態ではコイルバネを用いたが、板バネを用いても良い。
以下、この実施の形態についてさらに説明する。
搬送台8は、物品を搬送するための適宜の形状を採用することができる。この実施の形態の搬送台8は、図1,図2に示すように、概ね樋状の形状をしており、凹溝に沿って物品31が搬送される。
第1移動体5は搬送台8に適切な振動を付与するために水平方向に移動可能な構成であれば適宜の構成を採用し得る。
この実施の形態の第1移動体5は正面視(図1)で矩形の板状体(水平軸テーブル)であり、この装置の基部(基台)となる本体1に対し、上下のガイド14,14で水平方向に移動可能に取り付けられている。
第2移動体4は、搬送台8に適切な振動を付与するために、第1移動体5に対し、相対的に垂直方向に移動可能に設けられた構成であれば適宜の構成を採用し得る。
この実施の形態の第2移動体4は正面視(図1)で矩形の板状体(垂直軸テーブル)であり、第1移動体5の正面に、左右のガイド15,15で垂直方向に移動可能に取り付けられている。
駆動軸(偏芯シャフト)2は、第1,第2移動体に対して直交方向に配置され、第1移動体5を水平方向に振動させる前述した第1偏芯カム2c1と、第2移動体4を垂直方向に振動させる前述した第2偏芯カム2c2とが設けられている。駆動軸(偏芯シャフト)2はモーター9で回転駆動される。
従動カム体(従動カムホルダ)3は、ボルト3b(図2)で第2移動体4に締結固定されている。
従動カム体3は、前述したように第1偏芯カム2c1に当接して水平方向の駆動力を受け、その水平方向駆動力を第2移動体4およびガイド15,15を介して第1移動体5に伝達する。同時に、従動カム体3は、前述したように第2偏芯カム2c2に当接して垂直方向の駆動力を受け、その垂直方向駆動力を第2移動体4に伝達する。
コイルバネ22は、本体1に設けられた調整ボルト22bの周りに設けられ、第1移動体5に固定された固定ブロック21と、ボルト22bに設けられたバネ受け23との間に設けられてて、ボルト22bとナット22nとにより、固定ブロック21とバネ受け23との間隔を調整することで、第1移動体5、第2移動体4,従動カム体3,および駆動軸2に対する水平方向の付勢力を調整することができる。
コイルバネ18は、第1移動体5に設けられたバネ受けブロック17と従動カム体3の上面との間に設けられており、第1移動体5および従動カム体3、第2移動体4,駆動軸2に対して鉛直方向の付勢力を付与する。
本体1は、正面が蓋7で塞がれ、上面がシール26で塞がれて、内部が潤滑油で満たされている。
図25~図28は他の実施の形態を示す図である。
図25~図28に示す振動式物品搬送装置は、搬送方向水平振動の反力を打ち消すバランサ167を備えている構成とすることができる。
このように構成すると、搬送方向水平振動の反力を打ち消すことにより、装置全体の振動を低減できる。
バランサ167は、トラフベース106の下にある垂直軸テーブル104をくり抜いてバランサガイド114-2と板ばね164に取付されている。板ばね164の終端は本体101に固定されている。中央には馬蹄ブロック166で締結さてており偏芯シャフト102にはバランサ駆動ベアリング165が組み込まれている。バランサ駆動ベアリング165と水平駆動ベアリング111とは180゜位相をずらしてあり相互に反力を打消し合うように設定されている。またバランサ駆動ベアリング165の偏芯量とバランサ167の質量を変更できる構成にすることにより適正に反力を打消しあうことが出来る。
図25~図28に示す振動式物品搬送装置は、振動付与機構8V全体を吊り下げる吊り下げ構造を備えている。
このように構成すると、振動付与機構8Vの振動が床に伝わるのを低減できる。
これまで説明してきた振動式物品搬送装置は機械式楕円振動直進フィーダであり、機械式楕円振動直進フィーダにおいては、取付構成する架台に十分な質量と剛性が必要である。
この実施の形態は、回りの影響に左右されにくく取付の自由度を広げた防振バランサ構造の機械式楕円振動直進フィーダである。
振動付与機構8Vをなす振動発生ユニットの基本構成は前述した実施の形態と同様であるが、駆動軸2(偏芯シャフト102)の支持については片持ちに変更されている。
本体をなす防振台は部材150,151,152,153で構成されておりボックス構造になっている。 ブランコテーブル155と後ウェイト156と前ウェイト157で構成されたブランコ形構造体は腰ブロック153に取り付した吊り下げばね154でつながっている。このブランコ形構造体の上に振動発生ユニットが固定されている。
すなわち、振動付与機構8Vは、防振台の前後の腰ブロック153、153に、前後の吊り下げばね154、154、およびブランコテーブル155を介して吊り下げられている。別言すれば、振動付与機構8Vは、防振台の前後の腰ブロック153、153に、前後の吊り下げばね154、154でブランコのように吊り下げられたブランコテーブル155の上に設けられている。
このような吊り下げ構造とすることにより、ばねを十分弱くしても振動ユニット8Vは自立することができる。更に前後ウェイト157,156をつけて慣性力を増加させ、より防振能力を向上させている。また水平振動方向に振動しても垂直方向は下降しないため摩擦力が低下せず加振力においても有利である。
駆動軸2(102)の駆動源はDCブラシレスモーター9(109)で構成する。
このように構成すると、DCブラシレスモーターのコントローラを、デジタル的に制御するコントローラーで構成することで、回転数、加減速時間等を数値制御出来、安定した搬送速度を維持することができる。また、回転方向を変更することで、物品(ワーク)の搬送方向を逆にすることもできる。
第1偏芯カム2c1と第2偏芯カム2c2、および第1従動面3f1と第2従動面3f2は、それぞれ、軸方向に沿って隣接かつ近接して設けられている。
このように構成すると、装置の軸方向長さのコンパクト化を図ることができる。
したがって、この構成は、前述した振動付与機構8V全体を吊り下げる吊り下げ構造を採用する場合に特に有効である。
この実施の形態の振動式物品搬送方法は、
物品31を搬送するための搬送台8に正面視で楕円軌道の振動を付与して物品31を搬送する振動式物品搬送方法であって、
前記楕円軌道を、その楕円の長軸に関して非対称としたことを特徴とする。
この振動式物品搬送方法によれば、楕円軌道の自由度を高め、それによって安定した搬送効率を図ることができる。
この振動式物品搬送方法は、上述した振動式物品搬送装置によって実現することができる。
また、この実施の形態の振動式物品搬送方法は、
物品31を搬送するための搬送台8に正面視で楕円軌道の振動を付与して物品31を搬送する振動式物品搬送方法であって、
前記楕円軌道を、その楕円の長軸および短軸いずれに関しても非対称としたことを特徴とする。
この振動式物品搬送方法によれば、楕円軌道の自由度をさらに高め、それによって安定した搬送効率を図ることができる。
この振動式物品搬送方法は、上述した振動式物品搬送装置によって実現することができる。
以下、上記実施の形態の効果について、さらに説明する。
一般に、板ばねと電磁石を用いた防振ゴムタイプの直進フィーダでは重心バランスが重要になってくる。例えば図20に示すように、上部振動体の重心G1と下部振動体の重心G2とを結んだラインが板ばね27の角度と直交したときトラフ26の振動角度は板ばね27とほぼ直角になる。この場合、同一ライン上に力Fがある(図(a2))。これは板ばね27による力の作用線が二つの重心G1,G2を捉えるのでトラフ26は全域に渡って同じ方向を向いたFの方向に振動する。
図(b1)に示すように、トラフ26が前に伸びて上部振動体の重心G1の位置が前に行くと上部振動体の重心G1と下部振動体の重心G2を結んだラインが板ばね27の角度と直交しなくなり下部振動体重心G2より下方向へKのずれが生じる(図(b2))。このずれによりモーメントM1=F×Kが発生する(図(b2))。
図(c1)に示すように、トラフ26が後に伸びて上部振動体の重心G1の位置が後に行くと上部振動体の重心G1と下部振動体の重心G2を結んだラインが板ばね27の角度と直交しなくなり下部振動体重心G2より上方向へLのずれが生じる(図(c1))。このずれによりモーメントM2=F×Lが発生する(図(c2))。
この状態で運転するとトラフ26全体を上下に揺動するピッチングがおきる。この振動は図(b1)の「M1分布図」、図(c1)の「M2分布図」ような分布を示す。
直進フィーダは全体を防振ゴム29で受けているのでこの振動の影響を受けやすく、図(b1)における矢印Fおよび図(c1)における矢印Fで示すように、トラフ26の前後で振動の角度が変わってしまう。
その結果、ワークがトラフ26の前後で挙動したり止まったりして進まなくなってしまう現象が現れる。
これに対し、上述した実施の形態では、振動平面において水平-垂直方向で上部振動体16を独立させガイドしており、振動軌跡が拘束されている。また防振ゴムで支持されていない。
したがって、ピッチングの影響を受けにくく、前後重量バランスが移動しても比較的スムーズにワークを搬送することが出来る。
また、上述した実施の形態では、カム拘束軌跡の水平方向の溝(3f2)を傾斜させることによって、発生させる楕円軌跡を傾斜させることができる。これにより、楕円振動軌跡の短辺について偏芯カムの偏芯量B値を変更せずに跳ね上げ成分(上下垂直方向)を大きくすることができる。
さらに、カム拘束軌跡の上下垂直方向を拘束している水平溝(3f2)の中心軌跡を例えば前述したようにして直線からR曲線にすることによって、水平方向で非対称の楕円変形曲線(例えば図13に示したE2)を作りだすことが出来る。
さらにまた、カム拘束軌跡の上下垂直方向を拘束している水平溝の中心軌跡を例えば前述したようにして直線からR曲線にして中心点を左右どちらかにオフセットさせることによって、完全非対称の楕円変形曲線(例えば図14に示したE3)を作りだすことが出来る。
図4に示したように、ベアリング11,12(直径D1,D2)は駆動軸2の中心に対して偏芯量A、偏芯角α、偏芯量B、偏芯角βで偏芯して取り付けられているので、偏芯量A,Bのみ変えることで、発生させる楕円軌跡の長辺、短辺の値を変更することが出来る。
また、偏芯角に関し、α+β≦180°にすることで振動軌跡を水平楕円から、傾斜楕円、傾斜直線と変更することが出来る。α+β=180°の時、長辺水平量2A、短辺垂直偏芯量2Bの水平楕円軌道となり、90°<α+β<180°の場合には傾斜楕円、α+β=90°の場合には水平振幅2A、垂直振幅2B、角度arctan(B/A)の傾斜直線軌道となる(図21参照)。
これらの二次元任意ループ軌跡振動を発生させるユニットによれば、4軸数値制御された立体カム曲線を用いることなく、2軸以内の数値制御で単純直線またはR曲線で加工された従動カムホルダ3またはと偏芯シャフト2に水平駆動ベアリング(カム)11、垂直駆動ベアリング(カム)12を組み合わせる事で容易に楕円軌跡もしくは非対称楕円変形軌跡を作り出す事が出来る。
これによって汎用加工機でも製作が可能になり、安価な工作方法を用いて楕円軌跡もしくは非対称楕円変形軌跡等が製作出来る。
以下、楕円変形曲線の有利性について詳しく説明する。
振動式物品搬送装置において、楕円振動による搬送速度が、それと等価な振幅をもつ単振動による搬送速度よりも大きくなる条件があるということは、非特許文献1によって示されている。また、特許文献3では2組のカム機構によって任意の運動軌跡を実現することで高い搬送性を得る方法について述べられている。しかしながら、振動軌道の自由度を高めることで被搬送物の搬送速度がどの程度向上するかについて定量的に検討した技術はまだ公開されていない。
そこで、以下では、楕円の長軸に対して非対称な軌道や楕円の長軸および短軸のいずれに対しても非対称な軌道などの自由度の高い振動軌道が、それと等価な振幅をもつ楕円軌道よりも大きな搬送速度をもたらすことを数値計算に基づいて説明する。

(図19-1)のように振動する搬送台上に質量mの物体Wがあるとき、時刻tにおける物体の水平変位をx、垂直変位をyとすると、物体Wの運動方程式は次式で表すことができる。
Figure 0006990798000009
ここで、Fは摩擦力、Nは垂直抗力、gは重力加速度を表す。
なお、ここでは搬送面が水平な場合について述べるが、(図19-2)に示したように搬送方向に対して正または負の傾斜がある場合も同様の手順で搬送速度を求めることができる。
被搬送物の搬送速度を決定するのは水平方向についての運動方程式であるため、搬送速度は摩擦力の向きおよび大きさによって影響を受けることが分かる。摩擦力は、静止摩擦と動摩擦によってその作用の仕組みが大きく異なるが、静止摩擦が作用している場合には被搬送物は搬送されないため、ここでは摩擦力は動摩擦によるものと仮定してよい。動摩擦係数をμとおくと摩擦力Fは次式で表すことができる。
Figure 0006990798000010
摩擦力の作用する向きは搬送台と被搬送物の相対速度の符号によって決定できるため、次に示すように定義される符号関数を用いた。
Figure 0006990798000011
(数7)が成り立つ条件は垂直抗力Nが正の値をもつこと、すなわち被搬送物の垂直方向の加速度が-gより大きな値をもつことである。この条件の中では、被搬送物は搬送台から離れることがないため、被搬送物の垂直変位yは搬送台の垂直変位Yと等しくなる。すなわち次式が成り立つ。
Figure 0006990798000012
(数7)から(数10)までをまとめると、被搬送物の搬送方向の加速度が次式で表されることが分かる。
Figure 0006990798000013
(数11)に示す被搬送物の搬送方向の加速度を(数12)に示すように時間で積分すれば、被搬送物の搬送速度を得ることができる。振動台の水平速度および垂直加速度は(数1)~(数6)に示した振動軌道の変位を表す式に基づいた。
Figure 0006990798000014
ここでは、数値計算によって搬送速度の時間履歴を得た上で、1周期の平均値を求めた。具体的には、1周期に対して充分短い時間を数値計算の時間刻みΔtとして、(数13)を逐次的に計算した。
Figure 0006990798000015
右辺第2項はある時刻における搬送速度を、左辺はΔt秒後の搬送速度を示している。充分な時間が経過した後の平均搬送速度は設定する初期速度にかかわらず一定の値に収束することが確かめられているが、今回の計算にあたっては初期速度をゼロとした。
この計算から、搬送台と被搬送物が正の相対速度をもつ間に被搬送物に対して垂直方向上向きに大きな加速度を加えることができれば、被搬送物は搬送方向に大きな加速を得ることができる。言い換えれば、搬送台が被搬送物よりも速く搬送方向に向かって移動している間に、被搬送物上から観測したとき振動台に向かって強く押し付けられる慣性力が作用するように振動台を垂直変位させることができれば、搬送速度をより大きくすることが可能となる。
水平楕円軌道における変位と垂直加速度の関係を(図19-3)に示した。
トラフが右に動いている時ワークWには右向きの摩擦力が働き、トラフが左に動いている時ワークWには左向きの摩擦力が働く。
垂直変位が負となる楕円振動の下半分(図中クロスハッチングの領域)で、垂直加速度は正となりワークWに下向きの慣性力が働くのでワークWはトラフに強く押し付けられ、ワークWに対する摩擦力は大きくなる。
逆に垂直変位が正となる楕円振動の上半分では、垂直加速度は負となりワークWに上向きの慣性力が働くので垂直抗力が下がり摩擦力は小さくなる。
この摩擦力が大きい方向にワークWは進む。
また、搬送台は振動しているため、周期的に搬送方向とは反対の方向に変位する。そのため、搬送台と被搬送物が負の相対速度をもつことによって搬送速度を減速させる向きの摩擦力が周期的に作用する。この範囲では、搬送台の垂直加速度を小さくすることで被搬送物の減速を抑制することができる。楕円軌道の場合には、垂直方向の変位が振動中心より上にあるときその加速度は負の値をとるため、負の摩擦力を効果的に減少させることができる。
E0からE3までのそれぞれの振動軌道を表すように各変数に具体的な値を設定し、以上に示した通りの計算によって平均搬送速度を算出した結果を表2に示す。
Figure 0006990798000016
共通する条件として偏芯角をα=β=90°、動摩擦係数をμ=0.2、駆動軸の回転速度を3000rpm=50Hzと設定した。また、水平方向の変位の最大と最小の差を示す水平振幅および垂直方向の変位の最大と最小の差を示す垂直振幅が、振動軌道の形状にかかわらず等しくなるように各変数を設定した。
これによって、被搬送物の搬送状態に影響を与える搬送台の振動数、水平振幅および垂直振幅の条件をそろえることができる。したがって、この条件のもとでより大きな平均搬送速度を実現できる振動軌道は、より搬送効率の高い振動軌道であるといえる。
図11に示した水平楕円(E0)のワーク搬送方向(下半分)における垂直変位は0.1mmである。垂直変位が0の下死点の時垂直加速度は最大となる。この時、水平搬送方向の速度が最大になるので効率よく搬送される。
ワーク搬送方向と反対方向の垂直変位の上半分では垂直抗力が小さくなるのでワークの進む速度は低下する。
図13に示した水平楕円変形曲線(E2)のワーク搬送方向(下半分)における垂直変位は0.16mmである。垂直変位が下死点の時加速度は最大となる。垂直変位は水平楕円(E0)より0.06mm大きい分、垂直抗力は大きくなりトラフに強く押付けられるので摩擦力が上がり搬送速度が速くなる。
逆に、ワーク搬送方向と反対方向の垂直変位の上半分では垂直抗力が小さくなるのでワークの進む速度は低下する。
よって水平楕円(E0)より水平楕円変形曲線(E2)の方が有利である。
一般的に、振動式物品搬送装置において搬送速度の高速化を図る方法としては、搬送台の振動数を大きくすることと搬送台の搬送方向の振幅を大きくすることの2つが挙げられる。しかしながら、搬送台が板ばねなどの弾性部材によって支持されておりその固有振動数を利用して振動する原理の物品搬送装置では、振動系の質量が大きくなると固有振動数が低くなることから、高周波で駆動する装置は小型のものに限られている。機械式の物品搬送装置においては、搬送台の振動数はモータなどの駆動源の回転数によって制約を受ける。また、回転数を大きくすることで回転部の慣性力が増大するため、装置に有害な振動の発生や軸受などの機械要素の寿命の低下などの影響が生じる。搬送方向の振幅については原理的な制約はないものの、通常の物品搬送装置は単独で使用されることがないため実用上の制約がある。具体例として、物品をパーツフィーダなどによって整列した後に本発明の対象となるような物品搬送装置によって直線的に搬送する場合、それらの装置の間に設定する隙間は小さいほうが好ましく、それらの装置の搬送方向の振幅は装置間の隙間よりも小さい必要がある。
ここで説明した実施形態は物品を直線的に搬送する用途のものであるが、搬送台の替わりに物品を貯留するためのタンク等を設けて、振動を与えることによって少量ずつ供給する装置(ホッパ)に本発明を適用することも可能である。
そのため、搬送台の振動数や搬送方向の振幅を大きくすること以外の方法で物品の搬送速度の高速化を図ること、すなわち振動式物品搬送装置における搬送効率を向上させることが望まれる。
そこで、搬送台の振動数や搬送方向の振幅を変更することなく、本発明の方法によって振動軌道の自由度を高めていったときの平均搬送速度の変化を以下に示す。
はじめに、偏芯量をA=0.75、B=0.075、偏芯角をα=β=90°、動摩擦係数をμ=0.2、駆動軸の回転速度を3000rpmと設定した。これによって搬送台の振動数は50Hz、搬送方向の振幅は0.75mm(全振幅1.5mm)として条件を共通にすることができる。
第1トラック面の長軸に対する第2トラック面の長軸を傾斜させたときの振動軌道の形状と平均搬送速度の変化を図22に示す。第2トラック面の長軸の角度θが大きくなるにつれて、生成される楕円軌道の長軸の傾斜角が大きくなり、平均搬送速度も増加する。したがって、第1トラック面の長軸に対して第2トラック面の長軸を傾斜させるという簡単な構成で、楕円の長軸が水平軸に対して傾斜した振動軌道を生成することが可能となり、これによって被搬送物の搬送速度を増加させることができる。
第2従動面をトラック形状から円弧形状に変更するとき、その円弧の曲率半径Rを変えた場合の振動軌道の形状と平均搬送速度の変化を図23に示す。曲率半径Rが小さくなると振動軌道の水平軸に関する非対称性が大きくなり、この非対称性が大きいほど平均搬送速度が増加することが分かる。これは、垂直方向の加速度の最大値と最小値が、通常の楕円軌道ではその絶対値が等しくなるのに対して、水平軸に関して非対称な振動軌道では加速度の最大値が非対称に大きくなるためである。加速度の最小値については、垂直抗力がゼロになって被搬送物が跳躍することを避けるために、-gを下回らないようにするという制約がある。しかし、加速度の最大値については、その値が大きいほど、被搬送物に作用する搬送方向の摩擦力を大きくすることにより搬送速度を増加させることができる。そのため、第2従動面に曲率を設けるという簡単な構成で効果的に物品の搬送効率を向上させることができる。
R=15mmの曲率を与えた第2従動面の中心を第1トラック面の長軸上から距離δだけ移動させた場合の振動軌道の形状と平均搬送速度の変化を図24に示す。振動軌道は水平軸と垂直軸の両方に関して非対称な形状となり、搬送速度はその非対称性が大きいほど増加する。すなわち、水平軸に関して非対称な振動軌道を垂直軸に関しても非対称な形状にすることによって、さらなる搬送速度の向上を実現することができる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内において適宜変形実施可能である。
1、本体
2、偏芯シャフト
3、従動カムホルダ
4、垂直軸テーブル
5、水平軸テーブル
6、トラフベース
7、本体フタ
8、トラフ
9、駆動モーター
10、支持ベアリング1
11、水平駆動ベアリング
12、垂直駆動ベアリング
13、支持ベアリング2
14、水平テーブルガイド
15、垂直テーブルガイド
16、上部振動体
17、垂直カム押えばね固定ブロック
18、垂直カム押えばね
19、コントローラー
20、駆動偏芯カム
21、水平カム押えばね固定ブロック
22、水平カム押えばね
23、水平カム押えばね調整ボルト
24、ハウジング
25、オイルシール
25b、ゴムシール
26、トラフ
27、板ばね
28、電磁石
29、防振ゴム
31、搬送物(ワーク)

101、本体
102、偏芯シャフト
103、従動カムホルダ
104、垂直軸テーブル
105、水平軸テーブル
106、トラフベース
107、本体フタ
108、トラフ
109、駆動モーター
110、支持ベアリング
111、水平駆動ベアリング
112、垂直駆動ベアリング
114-1、水平テーブルガイド上
114-2、バランサガイド
114-3、水平テーブルガイド下
115、垂直テーブルガイド
116、上部振動体
117、垂直カム押えばね
120、駆動偏芯カム
122、水平カム押えばね
131、搬送物(ワーク)
150、足板
151、脚板
152、脚板
153、腰ブロック
154、吊り下げばね
155、ブランコテーブル
156、後ウェイト
157、前ウェイト
158、159、160、161、162、Oリング
163、カバー
164、板ばね
165、バランサ駆動ベアリング
166、馬蹄ブロック
167、バランサ

Claims (11)

  1. 物品(31)を搬送するための搬送台(8)と、
    この搬送台(8)に正面視で楕円軌道の振動を付与する振動付与機構(8V)とを備えた振動式物品搬送装置であって、
    前記振動付与機構(8V)は、
    水平方向または垂直方向に移動可能な第1移動体(5)と、
    この第1移動体(5)に対し、相対的に垂直方向または水平方向に移動可能に設けられた第2移動体(4)と、
    これら第1,第2移動体(5)(4)の各移動方向に対して直交方向に配置された駆動軸(2)と、
    この駆動軸(2)に設けられ、駆動軸(2)と一緒に回転する第1偏芯カム(2c1)と、
    この第1偏芯カム(2c1)と同軸上で駆動軸(2)に設けられ、駆動軸(2)と一緒に回転する第2偏芯カム(2c2)と、
    前記第1移動体(5)または第2移動体(4)に設けられ、前記第1偏芯カム(2c1)に当接して従動する第1従動面(3f1)と、前記第2偏芯カム(2c2)に当接して従動する第2従動面(3f2)とを有する1つの従動カム体(3)と、
    を備えたことを特徴とする振動式物品搬送装置。
  2. 請求項1において、
    前記従動カム体(3)は、前記第1偏芯カム(2c1)に当接して従動する第1従動面(3f1)としての正面視トラック形状の第1トラック面と、前記第2偏芯カム(2c2)に当接して従動する第2従動面(3f2)としての正面視トラック形状の第2トラック面とを有し、
    第1トラック面の長軸に対し、第2トラック面の長軸が傾斜していることを特徴とする振動式物品搬送装置。
  3. 請求項1において、
    前記従動カム体(3)は、前記第1偏芯カム(2c1)に当接して従動する第1従動面(3f1)としての正面視トラック形状のトラック面と、前記第2偏芯カム(2c2)に当接して従動する第2従動面(3f2)としての正面視円形状の円形面とを有し、
    トラック面の中心に対し、円形面の中心が垂直方向に偏倚していることを特徴とする振動式物品搬送装置。
  4. 請求項1において、
    前記従動カム体(3)は、前記第1偏芯カム(2c1)に当接して従動する第1従動面(3f1)としての正面視トラック形状のトラック面と、前記第2偏芯カム(2c2)に当接して従動する第2従動面(3f2)としての正面視円形状の円形面とを有し、
    トラック面の中心に対し、円形面の中心が水平方向および垂直方向に偏倚していることを特徴とする振動式物品搬送装置。
  5. 請求項1~4のうちいずれか一項において、
    前記第1移動体(5)と第2移動体(4)は、それぞれその移動方向において、それぞれ設けられたコイルバネまたは板バネで付勢されていることを特徴とする振動式物品搬送装置。
  6. 請求項1~5のうちいずれか一項において、
    搬送方向水平振動の反力を打ち消すバランサをさらに備えていることを特徴とする振動式物品搬送装置。
  7. 請求項1~6のうちいずれか一項において、
    前記振動付与機構(8V)全体を吊り下げる吊り下げ構造を備えていることを特徴とする振動式物品搬送装置。
  8. 請求項1~7のうちいずれか一項において、
    前記駆動軸(2)の駆動源をDCブラシレスモーターで構成したことを特徴とする振動式物品搬送装置。
  9. 請求項1~9のうちいずれか一項において、
    前記第1偏芯カム(2c1)と第2偏芯カム(2c2)、および第1従動面(3f1)と第2従動面(3f2)は、それぞれ、軸方向に沿って隣接かつ近接して設けられていることを特徴とする振動式物品搬送装置。
  10. 物品(31)を搬送するための搬送台(8)に正面視で楕円軌道の振動を付与して物品(31)を搬送する振動式物品搬送方法であって、
    前記楕円軌道を、その楕円の長軸に関して非対称としたことを特徴とする振動式物品搬送方法。
  11. 物品(31)を搬送するための搬送台(8)に正面視で楕円軌道の振動を付与して物品(31)を搬送する振動式物品搬送方法であって、
    前記楕円軌道を、その楕円の長軸および短軸いずれに関しても非対称としたことを特徴とする振動式物品搬送方法。
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