JP6990050B2 - 開缶用タブ及び缶蓋 - Google Patents

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Description

本発明は、缶蓋本体上に固着され、缶蓋本体に取り付けられたままの状態で缶蓋本体の一部を押し下げて飲み口を開口するステイオンタブ型の開缶用タブ及び缶蓋に関する。
飲料缶等の缶のいわゆるセールスプロモーション(販売促進活動)を目的として、消費者に、缶の購入数に応じた景品を贈呈するキャンペーン等が行われている。このようなセールスプロモーションにおいて、これまでには、飲み口を開口する際に缶蓋本体からタブを切り離し可能なタブ(すなわちステイオンタブ型ではないタブ)を用いて、缶の開缶後に缶蓋本体から分離されたタブを収集することが行われていた。しかし、近年では、開缶後のタブの廃棄による種々の弊害を防止すべく、タブを缶蓋本体に取り付けたままの状態で飲み口を開口可能とし、開缶後もタブと缶蓋本体とを一部固着させておくことが可能なステイオンタブ型の開缶用タブが広く採用されている。このため、セールスプロモーションには、開缶用タブを用いることなく、缶の缶胴部等に取り外し可能な応募シールを取り付けておき、この応募シールを収集する方法が採用されている。
ところで、特許文献1には、フィンガーホール(フィンガーホール部)内にこのフィンガーホールと部分的に連結された切離し片が形成されたステイオンタブ型の開缶用タブが開示されている。この特許文献1には、開缶用タブを操作して缶を開口させた後、切離し片を指先で押し出し、次いで、逆方向に戻すという操作を1~2度繰り返すことによって、容易に、開缶用タブから切離し片を切り離せることが記載されている。また、特許文献1には、この切離し片のみを缶蓋から離間した状態で収集することで、ステイオンタブにおいてセールスプロモーションを行うことが可能であることが記載されている。
特開平5‐178346号公報
ところで、飲料缶等の缶の製造工程では1分間に2000缶程の高速で缶が製造されることから、応募シールの取付工程も同様の頻度で行う必要がある。このため、複数の応募シールを備えるロール等の交換頻度も高くなり、個々の缶に確実に応募シールを貼り付けることや、ロールの補充等、管理が難しい。また、缶の外観に取り付けられた応募シールは、缶の購入者でなくても取り外すことが可能であったり、何らかのタイミングで剥がれたり等、応募シールが貼られていない缶が店頭に陳列されるおそれがある。
一方、特許文献1の開缶用タブは、応募シールの代わりに切離し片を設けているので、応募シールの管理については問題とならない。しかし、特許文献1の図3に示されるように、この開缶用タブは、切離し片を周囲のタブ本体のパネル面よりも下がった位置(フィンガーホールの開口端周囲よりも下がった位置)に配置しており、プレス加工により形成された切離し片の切断面が開缶用タブの下面側に露出する。このため、開缶用タブを操作して缶を開口させる際に、引上部から押下部(リベット)側に向けて指を挿入すると、切離し片の切断面に指が接触しやすく、ユーザに痛みや違和感を感じさせるおそれがある。
また、特許文献1の図3に示されるように、特許文献1の開缶用タブでは、切離し片の面方向を開缶用タブのパネル面と平行に配置しているので、開缶用タブを缶蓋本体に取り付ける際に、切離し片が缶蓋本体のパネル面と接触することで、切離し片がパネル面に押されて開缶用タブの上面側に飛び出て配置されるおそれがある。この場合には、開缶用タブの上面側に飛び出た部分が外部と接触しやすくなるため、開缶前の状態で切離し片が不用意に切り離されるおそれがある。
本発明は、このような事情に鑑みてさなれたものであり、開缶前における切離し片の分離を防止でき、開缶時における開缶用タブの指掛かり性を良好に維持できる開缶用タブ及び缶蓋を提供することを目的とする。
本発明の開缶用タブは、外形形状を形成するタブ本体の中央付近に設けられる缶蓋本体のリベットに固着される固着部と、前記タブ本体の先端部に設けられて前記缶蓋本体の開口片を押し下げて開口させるための押下部と、該押下部に対して前記タブ本体の前記固着部を挟んだ反対側に設けられて前記押下部を押し下げるために前記缶蓋本体が引き上げられる引上部と、前記引上部と前記固着部との間に設けられて下面側に向けて凸となるように上面側が凹状に形成されたタブパネルとを備え、前記タブパネル内に、一部の連結部を残して切り込み線により切り離された切離し片が形成されており、前記連結部が前記タブパネルの前記引上部側に配設されており、前記切離し片が前記引上部側の基端部から前記押下部側の先端部にかけて下向きに傾斜して配置され、該先端部が前記切離し片の周囲の前記タブパネルの上面よりも下側に配置されている。
本発明の開缶用タブでは、切離し片を引上部側の基端部から押下部側の先端部にかけて下向きに傾斜して配置し、切離し片の先端部を周囲のタブパネルの上面よりも下側に配置したので、切離し片を水平に配置した場合と比べて、基端部側において切り込み線の切断面がタブ本体の下面側に露出する量を小さくできる。このため、開缶用タブを操作して缶を開口させる際(開缶時)に、開缶用タブの引上部から押下部(リベット)側に向けて指を挿入しても切離し片の切断面に指が接触し難く、ユーザに痛みや違和感を感じさせることを防止できる。また、タブパネルの下面よりも下側に配置された切離し片の先端部が缶蓋本体のパネル面に接触することで上向きに押し戻されるおそれがあるが、切離し片を基端部から先端部にかけて下向きに傾斜して配置したので、切離し片は基端部(連結部)側を支点として先端部でパネル面を押さえ付ける(付勢する)ように作用する。このため、切離し片の先端部が缶蓋本体のパネル面に接触した場合でも、切離し片の基端部から先端部にかけて下向きに傾斜した姿勢が維持される。したがって、切離し片の先端部がその周囲のタブパネルの上面から飛び出て配置されることを回避でき、開缶前の状態で切離し片が不用意に切り離されることを防止できる。
なお、切離し片の面方向を水平に配置した場合には、切離し片の基端部が缶蓋本体のパネル面に接触することで上向きに押し戻された際に、切離し片の先端部がタブパネルの上面から飛び出るおそれがある。この場合には、開缶用タブの上面側に飛び出た部分が外部と接触しやすくなるため、開缶前の状態で切離し片が不用意に切り離されるおそれがある。
本発明の開缶用タブの好ましい実施形態では、前記切離し片の先端部の上面から該切離し片の周囲の前記タブパネルの上面までの垂直距離が、該切離し片の板厚の3倍以下の大きさであるとよい。
切離し片の先端部の上面(上面の最も下端)とタブパネルの上面との間の垂直距離が切離し片の板厚の3倍を超える大きさでは、缶蓋本体に取り付けた際にパネル面に接触して上向きに押し戻される量が大きくなり、缶蓋本体に開缶用タブを取り付ける際に、連結部と切離し片との接続部分に応力が集中して切離し片が切り離されるおそれがある。したがって、切離し片の先端部の上面とタブパネルの上面との間の垂直距離は、切離し片の板厚の3倍以下であることが好ましい。
また、本発明の缶蓋は、缶蓋本体と前記開缶用タブとを備える。
本発明によれば、開缶前における切離し片の分離を防止でき、開缶時における開缶用タブの指掛かり性を良好に維持できる。
本発明の実施形態の開缶用タブの平面図である。 図1に示す開缶用タブの背面図である。 図1に示すA‐A線に沿う矢視断面における開缶用タブの要部断面図である。 開缶用タブの製造方法の一実施形態においてシート材が順次加工される様子を説明する平面図である。 図1に示す開缶用タブを取り付けた本発明の実施形態に係る缶蓋の平面図である。 図5に示すB‐B線に沿う矢視断面における缶蓋の断面図である。 図5に示す缶蓋の要部断面図である。 本実施形態の缶蓋を缶胴本体の開口端部に巻き締めた缶の要部断面図である。
以下、本発明に係る開缶用タブ及び缶蓋の実施形態を、図面を参照しながら説明する。
本実施形態の缶蓋101は、例えば飲料缶等の缶に用いられる、いわゆるステイオンタブ方式の缶蓋であり、図5~図7に示すように、缶蓋本体2と、この缶蓋本体2に取り付けられた開缶用タブ1とにより構成される。また、このように構成される缶蓋101は、図8に示すように、内容物を充填した缶胴本体3の開口端部に巻締められることにより、缶胴本体3の内部を密閉した缶201が製造される。なお、図示は省略するが、缶胴本体3は有底筒状に形成されている。これらの缶胴本体3、缶蓋本体2及び開缶用タブ1は、それぞれアルミニウム合金により形成されている。
缶蓋本体2は、図5及び図6に示すように、略円板状のパネル部21と、このパネル部21の外周部に沿って下方に凸となるように設けられた環状のカウンターシンク部22とを備えている。そして、パネル部21の一部には、凹状に形成されたパネルデボス23が設けられており、このパネルデボス23の底面に、開口片27を画成するスコア24と、開口片27とはリベット25を介して反対側に配置された指掛け凹部26とが設けられている。
スコア24は、開缶用タブ1による押圧によって破断されて開口片27を缶内部に押し込まれることで、飲み口を開口する構成とされる。なお、開口片27上には、スコア24に沿うようにして上方に突出したインナービード28が形成されており、開口片27が補強されている。
リベット25は、パネル部21の上面をリング状に圧印するコイニング加工を施して、パネル部21の中心部を上方に張り出させることにより形成されている。
また、指掛け凹部26は、開缶用タブ1の後端部に沿うようにして、その下方近傍に、パネルデボス23の底面の一部をさらに凹状にして形成されている。これにより、開封者は、指掛け凹部26から指を開缶用タブ1の後端部(引上部17)の下側に入れることで、後端部に指をかけやすく、後端部を容易に引き上げることができる。
また、これらリベット25と指掛け凹部26との間には、ディンプルと称される凸部29が形成されている。凸部29は、パネルデボス23の上面に突出し、開缶用タブ1の幅方向に間隔をおいて2つ形成されている。この凸部29に、開缶用タブ1の外側縁部が引っ掛かることで、開缶用タブ1がリベット25周りへ回転移動することを防止できる。
開缶用タブ1は、図1及び図2に示すように、外形形状を形成するタブ本体11の周縁部19が下面側に折り曲げられてカール成形が施されており、全体の剛性が高められている。そして、このタブ本体11の中央付近には、缶蓋本体2のリベット25と固着されるリベット孔15を有する固着部12が設けられている。また、固着部12は、U字状のスロット13により区画形成されている。そして、開缶用タブ1は、この固着部12に形成されたリベット孔15に缶蓋本体2のリベット25を挿入し、固着部12の下面をパネルデボス23の底面に当接させた状態でリベット25をかしめることにより、缶蓋本体2に取り付けられている。
また、開缶用タブ1は、タブ本体11の先端部に設けられて缶蓋本体2の開口片27を押し下げて開口させるための押下部16と、この押下部16に対してタブ本体11の固着部12を挟んだ反対側に配置される後端部に設けられて押下部16を押し下げるために缶蓋本体2から引き上げられる引上部17と、タブ本体11の引上部17と固着部12との間に設けられて下面側に向けて凸となるように上面側が凹状に形成されたタブパネル14とを備えている。
押下部16及び引上部17を含むタブ本体11の周縁部19は、下面側に折り返されることにより形成されている。また、引上部17は、タブ本体11の後端部において、その周縁部19の下面側の一部(幅方向の中央部)を、上方に向けて凸となるように凹状に形成されており、引上部17の厚みは、開缶用タブ1の厚み(引上部17の上面からタブ本体11の下面側に突出する周縁部19の下面までの厚み)よりも薄く設けられている。
タブパネル14は、図1に示すように、平面視がほぼ矩形状で、その四隅部が緩やかな円弧によって面取りされたような形状とされており、タブ本体11のリベット孔15の中心と押下部16の先端とを通る中心線Lに対して、矩形の短辺を平行に配置し、矩形の長辺を直交させた状態に配置されている。また、このタブパネル14内に、一部の連結部42を残して切り込み線53により切り離された切離し片41が形成されている。なお、切離し片41には、セールスプロモーション用の刻印等(図示略)が施されている。
この場合、切り込み線53は、図2に示すように、タブパネル14の周縁の一部を除いてその周縁に沿って形成された第1切り込み線51と、この第1切り込み線51の両端から切離し片41の中央側に向かって形成された一対の第2切り込み線52,52と、を有する。また、一対の第2切り込み線52,52の間に連結部42が形成されており、連結部42は、図1及び図2に示すように、タブパネル14の引上部17側の中央部分に1箇所配設されている。
また、切り込み線53はタブパネル14の平らな凹面部(底面部)14cに形成されており、第1切り込み線51は、その凹面部14cの周縁に沿って平面視がほぼ矩形状で、その四隅部が緩やかな円弧によって面取りされた形状に形成されている。また、第1切り込み線51の両端は、タブパネル14の引上部17側に配設されるとともに、タブ本体11の中心線Lを挟んで対称な位置に配設されている。
また、この切り込み線53により画定される切離し片41は、図3に示すように、引上部17側の基端部41bから押下部16側の先端部41aにかけて下向きに傾斜して配置されており、その先端部41aが切離し片41の周囲のタブパネル14の上面、この場合は、凹面部14cの上面よりも下側に配置されている。また、切離し片41の先端部の上面から切離し片41の周囲のタブパネル14の上面までの垂直距離V1は、切離し片41の板厚t1の3倍以下の大きさとされる。なお、垂直距離V1は、図3に示すように、切離し片41の先端部41aの上面における最下端位置と、この切離し片41周囲のタブパネル14上面の開口端との間の最端距離とされる。
例えば、開缶用タブ1は0.250mm以上0.350mm以下の板厚の金属板を加工して形成されており、図3に示すように、切離し片41の板厚t1も同様に0.250mm以上0.350mm以下に設けられる。そして、切離し片41の先端部の上面から切離し片41の周囲のタブパネル14(凹面部14c)の上面までの垂直距離V1は、切離し片41の板厚t1の大きさに応じて調整される。例えば切離し片41の板厚t1が0.250mmの場合には、垂直距離V1は0mmを超えて最大0.750mm以下(板厚t1の3倍以下)の大きさに調整される。
なお、このように構成される開缶用タブ1は、図4に示すように、帯状のシート材70を白抜き矢印で示す方向(順送り方向)に順送りしながら、孔あけ工程(S11)、タブパネル加工工程(S12)、外形抜き工程(S13)、カール工程(S14,S15)、切離し片加工工程(S16)を順次実施した後、シート材70のキャリア部71から切り離すことにより成形される。シート材70は、アルミニウム合金により形成され、開缶用タブ1を一列状に、又は複数列を同時に成形可能な幅に形成される。図4には、開缶用タブ1の中心線(リベット孔15の中心と押下部16の先端とを通るタブ本体11の中心線)Lがシート材70の長さ方向(順送り方向)に沿って配置されるようにして一列で成形するものを示している。図4中、一点鎖線Lが、成形される開缶用タブ1の中心線を示す。また、図4中、斜線を引いた領域は、孔あけや折り曲げにより、シート材70の表面から無くなった部分を示す。
以下、工程順に説明する。
<孔あけ工程(S11)>
孔あけ工程(S11)では、図4のS11の位置に示すように、リベット孔15、固着部12の回りのU字状のスロット13、押下部(タブノーズ)16の先端形成用の材料逃がし孔72、連結片18を形成するためのキャリーストリップホール74、及びパイロット孔75等が形成される。このうち、リベット孔15、スロット13、材料逃がし孔72は開缶用タブ1の中心線L上に配置され、キャリーストリップホール74は中心線Lを介して左右対称に2個ずつ形成され、その2個のキャリーストリップホール74の間に連結片18が形成されるようになっている。また、材料逃がし孔72は、平面視がほぼ二等辺三角形状に形成され、開缶用タブ1の中心線Lに沿って先端から後端に向けて漸次幅を減少させるように形成されている。
なお、図4では、一つのステーションにおいて複数の孔を形成するものとして示したが、この孔あけ工程(S11)は複数のステーションを有し、最初のステーションでパイロット孔75が形成され、続く各ステーションにおいて、このパイロット孔75の位置を基準として位置決めしつつ、前述の複数の孔が複数回に分けて別個に形成される。また、図4に示す例では、パイロット孔75は、成形されるべき開缶用タブ1の一方側にのみ形成されているが、両側に配置されるように形成してもよい。
<タブパネル加工工程(S12)>
タブパネル加工工程(S12)では、図4のS12の位置に示すように、凹状のタブパネル14を形成する。この図4に示すように、タブパネル14は、先の孔あけ工程(S11)で形成された2個の連結片18とリベット孔15に対して同じ側に形成され、かつ、これら2個の連結片18がタブパネル14に対してシート材70の順送り方向の両側(図4において中心線Lを介して左右対称)となるように形成される。言い換えれば、2か所のキャリーストリップホール74の間にタブパネル14が配置されるように形成される。このタブパネル14を形成する場合、絞り加工となるので、周囲の材料をタブパネル14内に引き込むようにして成形される。なお、タブパネル加工工程(S12)の際には、次に述べる外径抜き工程(S13)がまだ施されていないので、シート材70がタブパネル14の成形部分の周囲に十分な広さで存在する。このため、タブパネル14の成形時の縮み変形を適切に拘束でき、しわの発生が防止される。
<外形抜き工程(S13)>
外形抜き工程(S13)では、図4のS13の位置に示すように、中心線Lを介して左右2か所に2個ずつ設けられているキャリーストリップホール74の2個の間(連結片18)を除いて、タブ本体11を展開してなるタブ素材61の外縁を切断する。この外形抜き工程により、タブ素材61は、キャリーストリップホール74の2個の間に形成される各連結片18によりシート材70のキャリア部71に連結された状態となる。また、この時点では、タブ素材61は、タブパネル14を除いて、平坦な形状である。
<カール工程(S14,S15)>
カール工程(S14,S15)は、さらに端曲げ工程(S14)と折り返し工程(S15)とを備えている。
(端曲げ工程)
端曲げ工程(S14)は、図4のS14の位置に示すように、外形抜きされたタブ素材61の周縁部を裏側にわずかに折り曲げるとともに、U字状のスロット13の付近を押圧して、そのスロット13により囲まれた部分(固着部)12をタブ素材61の周縁部より押し下げた位置に配置する。
(折り返し工程)
折り返し工程(S15)は、図4のS15の位置に示すように、タブ素材61の端曲げされた周縁部を、端曲げされた部分よりもさらに内側から裏側に向かって90°折り曲げ、次いでカール形状に折り返す。タブパネル14の周辺においては、タブパネル14のリベット孔15側を除く三方、つまりタブパネル14の両側部及び先端部(引上部17)が連結片18の部分を除いてカール形状となる。
このカール工程(S14,S15)を経ることにより、タブパネル14以外は平板状であったタブ素材61の周縁部が折り返されて開缶用タブ1の輪郭がほぼ形成される。
<切離し片加工工程(S16)>
切離し片加工工程(S16)は、図4のS16の位置に示すように、タブパネル14内に、一部の連結部42を残して切り込み線53を形成し、連結部42を介してタブ本体11に連結された切離し片41を形成する。この際、切離し片41を、基端部41bから先端部41aにかけて下向きに傾斜して形成するとともに、切離し片41の先端部41aを周囲のタブパネル14(凹面部14c)の上面よりも下側にして形成する。また、切離し片加工工程(S16)では、切離し片41の加工とともに、引上部17をさらに押し潰すなどの形状を整える加工もなされる。
最後に、連結片18を切断することにより、開缶用タブ1がシート材70のキャリア部71から切り離される。また、このように製造された開缶用タブ1は、缶蓋本体2上に載置され、リベット孔15に缶蓋本体2のリベット25を挿通し、リベット25が潰されることにより缶蓋本体2に固着され、缶蓋101が製造される。
なお、図7に二点鎖線で示したように、切離し片41の先端部41aが開缶用タブ1の下面(周縁部19の下面)よりも下側に突出して配置されているときには、開缶用タブ1を缶蓋本体2に取り付ける際に、最も下方に配置された切離し片41の先端部41aが缶蓋本体2のパネル面(パネルデボス23)に接触することで上向きに押し戻される。しかし、開缶用タブ1では、切離し片41を基端部41bから先端部41aにかけて下向きに傾斜させて配置しているので、切離し片41の先端部41aがパネル面によって上向きに押し戻されても、切離し片41は基端部41b(連結部42)側を支点として先端部41aでパネル面を押さえ付ける(付勢する)ように作用する。このため、切離し片41の先端部41aが缶蓋本体2のパネル面に接触した場合でも、切離し片41の基端部41bから先端部41aにかけて下向きに傾斜した姿勢が維持される。
なお、切離し片41の先端部41aの上面(上面の最も下端)とタブパネル14の上面との間の垂直距離V1が切離し片41の板厚t1の3倍を超える大きさでは、開缶用タブ1を缶蓋本体2に取り付けた際に、切離し片41の先端部41aがパネル面(パネルデボス23)に接触して上向きに押し戻される量が大きくなる。このため、缶蓋本体2に開缶用タブ1を取り付ける際に、連結部42と切離し片41との接続部分に応力が集中して切離し片41が切り離されるおそれがある。したがって、切離し片41の先端部41aの上面とタブパネル14の上面との間の垂直距離V1は、前述したように、切離し片41の板厚t1の3倍以下としておくことが好ましい。
このように構成される本実施形態の開缶用タブ1においては、図3に示すように、切離し片41を引上部17側の基端部41bから押下部16側の先端部41aにかけて下向きに傾斜して配置し、切離し片41の先端部41aを周囲のタブパネル14の上面よりも下側に配置したので、切離し片41の面方向を水平に配置した場合と比べて、基端部41b側において切り込み線53の切断面がタブ本体11の下面側に露出する量を小さくできる。このため、開缶用タブ1を操作して缶を開口させる際(開缶時)に、開缶用タブ1の引上部17から押下部16(リベット25)側に向けて指を挿入しても切離し片41の切断面に指が接触し難く、ユーザに痛みや違和感を感じさせることを防止できる。したがって、開缶時における開缶用タブ1の指掛かり性を良好に維持できる。
また、前述したように、タブパネル14の下面よりも下側に配置された切離し片41の先端部41aが缶蓋本体2のパネル面(パネルデボス23)に接触することで上向きに押し戻されるおそれがあるが、切離し片41の面方向を基端部41bから先端部41aにかけて下向きに傾斜して配置したので、切離し片41は基端部41b(連結部42)側を支点として先端部41aでパネル面を押さえ付けるように作用して、切離し片41の基端部41bから先端部41aにかけて下向きに傾斜した姿勢が維持される。したがって、切離し片41の先端部41aがその周囲のタブパネル14の上面から飛び出て配置されることを回避でき、開缶前の状態で切離し片41が不用意に切り離されることを防止できる。
なお、切離し片41の面方向を水平に配置した場合には、切離し片41の基端部41bが缶蓋本体2のパネル面に接触することで上向きに押し戻された際に、切離し片41の先端部41aがタブパネル14(この場合は、平らな凹面部14c)の上面から飛び出るおそれがある。この場合には、開缶用タブ1の上面側に飛び出た部分が外部と接触しやすくなるため、開缶前の状態で切離し片41が不用意に切り離されるおそれがある。
以上説明したように、本実施形態の開缶用タブ1では、開缶前における切離し片41の分離を防止でき、開缶時における開缶用タブ1の指掛かり性を良好に維持できる。
なお、本発明は上記実施形態の構成のものに限定されるものではなく、細部構成においては、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることができる。
例えば、上記実施形態では、切り込み線53をタブパネル14の平らな凹面部(底面部)14cに形成したが、切り込み線53をタブパネル14の斜面部14sに形成してもよい。
1 開缶用タブ
2 缶蓋本体
3 缶胴本体
11 タブ本体
12 固着部
13 スロット
14 タブパネル
14c 凹面部
14s 斜面部
15 リベット孔
16 押下部
17 引上部
18 連結片
19 周縁部
21 パネル部
22 カウンターシンク部
23 パネルデボス
24 スコア
25 リベット
26 指掛け凹部
27 開口片
28 インナービード
29 凸部
41 切離し片
41a 先端部
41b 基端部
42 連結部
51 第1切り込み線
52 第2切り込み線
53 切り込み線
61 タブ素材
70 シート材
71 キャリア部
72 材料逃がし孔
74 キャリーストリップホール
75 パイロット孔
101 缶蓋
201 缶
t1 切離し片の板厚
V1 垂直距離
L 中心線

Claims (3)

  1. 外形形状を形成するタブ本体の中央付近に設けられる缶蓋本体のリベットに固着される固着部と、
    前記タブ本体の先端部に設けられて前記缶蓋本体の開口片を押し下げて開口させるための押下部と、
    該押下部に対して前記タブ本体の前記固着部を挟んだ反対側に設けられて前記押下部を押し下げるために前記缶蓋本体が引き上げられる引上部と、
    前記引上部と前記固着部との間に設けられて下面側に向けて凸となるように上面側が凹状に形成されたタブパネルとを備え、
    前記タブパネル内に、一部の連結部を残して切り込み線により切り離された切離し片が形成されており、
    前記連結部が前記タブパネルの前記引上部側に配設されており、
    前記切離し片が前記引上部側の基端部から前記押下部側の先端部にかけて下向きに傾斜して配置され、該先端部が前記切離し片の周囲の前記タブパネルの上面よりも下側に配置されていることを特徴とする開缶用タブ。
  2. 前記切離し片の先端部の上面から該切離し片の周囲の前記タブパネルの上面までの垂直距離が、該切離し片の板厚の3倍以下の大きさであることを特徴とする請求項1に記載の開缶用タブ。
  3. 缶蓋本体と請求項1又は2に記載の前記開缶用タブとを備えることを特徴とする缶蓋。
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