JP6988078B2 - 多層フィルム及び包装体 - Google Patents

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Description

本発明は、多層フィルム及び包装体に関する。
食品や医薬品等は、販売の際に、包装袋や包装容器等の包装体よって包装されるのが一般的である。このような包装体には、内容物の保護等のため、様々な性能が要求されている。そのため、一部の包装体では、複合化(多層化)された多層フィルムが用いられている。
包装体に用いられる多層フィルムは、包装体に内容物の保護等の機能を付与するために、耐衝撃性やガスバリア性が要求される。例えば、特許文献1には、耐衝撃性やガスバリア性を向上させる手段として、高分子材料で構成される多層フィルムを延伸することで、多層フィルム中の結晶を配向させる方法が開示されている。
特開2007―283569号公報
一方、包装体の用途によっては、内容物を包装後の包装体には、透明度が高いこと、換言すると、ヘーズが小さいことが望まれる場合がある。
これに対して、特許文献1で開示されている包装体では、十分に小さいヘーズを実現できるかは定かではない。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、ヘーズが十分に小さい多層フィルムと、これを用いた包装体を、提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明は、以下の構成を採用する。
[1].第1のポリエステルを含む未延伸の第1フィルム層と、前記第1のポリエステルとは異なる第2のポリエステルを含む未延伸の第2フィルム層と、が交互に繰り返して積層された構成を有するバリア層を備えた多層フィルムであって、前記第1フィルム層の1層当りの平均厚さが、500nm未満であり、前記バリア層中の前記第1フィルム層の層数が、200〜5000であり、前記多層フィルムの長手方向のヤング率EMDと、前記多層フィルムの幅方向のヤング率ETDとが、いずれも3000MPa未満である、多層フィルム。
[2].前記長手方向のヤング率EMDと前記幅方向のヤング率ETDとの比(EMD/ETD)が、0.94より大きく1.06未満である、[1]に記載の多層フィルム。
[3].前記多層フィルムが、さらに一対の未延伸の樹脂層を備え、前記バリア層が、前記一対の樹脂層の間に、これら樹脂層に隣接して設けられている、[1]又は[2]に記載の多層フィルム。
[4].前記一対の樹脂層が、いずれも前記第1のポリエステルを含む樹脂層である、[1]〜[3]のいずれか一項に記載の多層フィルム。
[5].前記一対の樹脂層が、いずれも前記第2のポリエステルを含む樹脂層である、[1]〜[3]のいずれか一項に記載の多層フィルム。
[6].前記一対の樹脂層のうち、一方が前記第1のポリエステルを含む樹脂層であり、他方が前記第2のポリエステルを含む樹脂層である、[1]〜[3]のいずれか一項に記載の多層フィルム。
[7].前記バリア層の厚さが10〜500μmである、[1]〜[6]のいずれか一項に記載の多層フィルム。
[8].前記一対の樹脂層の合計の厚さが、5〜125μmである、[1]〜[7]のいずれか一項に記載の多層フィルム。
[9].前記第1のポリエステルが、グリコール変性ポリエチレンテレフタレートである、[1]〜[8]のいずれか一項に記載の多層フィルム。
[10].前記第2のポリエステルが、ポリブチレンテレフタレートである、[1]〜[9]のいずれか一項に記載の多層フィルム。
[11].[1]〜[10]のいずれか一項に記載の多層フィルムを備えた、包装体。
本発明によれば、ヘーズが十分に小さい多層フィルムと、これを用いた包装体が提供される。
本発明の多層フィルムの一実施形態を模式的に示す断面図である。 本発明の包装体の一実施形態を模式的に示す斜視図である。 図2に示す包装体のI−I線における断面図である。 本発明の包装体の他の実施形態を模式的に示す断面図である。
<<多層フィルム>>
本発明の多層フィルムは、第1のポリエステルを含む未延伸の第1フィルム層と、前記第1のポリエステルとは異なる第2のポリエステルを含む未延伸の第2フィルム層と、が交互に繰り返して積層された構成を有するバリア層を備えた多層フィルムであって、前記第1フィルム層の1層当りの平均厚さが、500nm未満であり、前記バリア層中の前記第1フィルム層の層数が、200〜5000であり、前記多層フィルムの長手方向のヤング率EMDと、前記多層フィルムの幅方向のヤング率ETDとが、いずれも3GPa未満となっている。
以下、図面を参照しながら、本発明について詳細に説明する。なお、以降の説明で用いる図は、本発明の特徴を分かり易くするために、便宜上、要部となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率等が実際と同じであるとは限らない。
図1は、本発明の多層フィルムの一実施形態を模式的に示す断面図である。
ここに示す多層フィルム1は、一対の未延伸の樹脂層、すなわち第1樹脂層12及び第2樹脂層13を備え、第1樹脂層12と第2樹脂層13との間に、第1樹脂層12と第2樹脂層13とに隣接して、バリア層11を備えて、構成されている。
<バリア層>
バリア層11は、第1フィルム層111と、第2フィルム層112と、が交互に繰り返して積層された構成を有する。
[第1フィルム層]
第1フィルム層111は、未延伸のフィルム層であり、第1のポリエステルを含む。
第1フィルム層111は、第1のポリエステルのみを含んでいてもよい(すなわち、第1のポリエステルからなるものでもよい)し、第1のポリエステルと、第1のポリエステル以外の成分を含んでいてもよい(すなわち、第1のポリエステルと、第1のポリエステル以外の成分と、からなるものでもよい)。
第1フィルム層111の、第1のポリエステル以外の成分の含有量は、特に限定されず、例えば、前記成分の種類に応じて、適宜調節できる。
ただし通常は、第1フィルム層111の、第1のポリエステル以外の成分の含有量は、10質量%以下であることが好ましく、5質量%以下であることがより好ましく、3質量%以下であることがさらに好ましく、例えば、1質量%以下、0.5質量%以下及び0.1質量%以下等のいずれかであってもよい。第1フィルム層111の、第1のポリエステル以外の成分の含有量の下限値は、特に限定されず、0質量%であってもよい。
換言すると、第1フィルム層111の、第1のポリエステルの含有量は、特に限定されないが、通常は、90質量%以上であることが好ましく、95質量%以上であることがより好ましく、97質量%以上であることがさらに好ましく、例えば、99質量%以上、99.5質量%以上及び99.9質量%以上等のいずれかであってもよい。第1フィルム層111の、第1のポリエステルの含有量の上限値は、特に限定されず、前記含有量は100質量%であってもよい。
第1のポリエステルは、ジカルボン酸とグリコール(ジオール化合物)との重縮合物に相当するポリマーであり、ジカルボン酸から誘導された構成単位と、グリコールから誘導された構成単位と、を有する。
前記ジカルボン酸は、カルボキシ基(−C(=O)−OH)を2個有する化合物であれば、特に限定されない。
前記ジカルボン酸として、より具体的には、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、ジフェニルジカルボン酸、ジフェニルスルホンジカルボン酸、ジフェノキシエタンジカルボン酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、フタル酸等の芳香族ジカルボン酸;シュウ酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、ダイマー酸、マレイン酸、フマル酸等の鎖状脂肪族ジカルボン酸;シクロヘキサンジカルボン酸等の環状脂肪族ジカルボン酸等が挙げられる。
これらの中でも、前記ジカルボン酸は、テレフタル酸、イソフタル酸又はナフタレンジカルボン酸であることが好ましい。
前記グリコールは、炭化水素中の異なる2個の炭素原子に結合している1個の水素原子(合計で2個の水素原子(−H))が、いずれも水酸基(−OH)で置換されてなる化合物であれば、特に限定されない。
前記グリコールとして、より具体的には、例えば、エチレングリコール、プロパンジオール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール等の鎖状脂肪族ジオール;シクロヘキサンジメタノール等の環状脂肪族ジオール;ビスフェノールA、ビスフェノールS等の芳香族ジオール;ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール等のポリオキシエチレングリコール等が挙げられる。
これらの中でも、前記グリコールは、エチレングリコールであることが好ましい。
第1のポリエステルにおいて、ジカルボン酸から誘導された構成単位と、グリコールから誘導された構成単位は、いずれも、1種のみでもよいし2種以上でもよく、2種以上である場合、それらの組み合わせ及び比率は、目的に応じて任意に選択できる。
好ましい第1のポリエステルとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(本明細書においては「PET」と略記することがある)、ポリブチレンテレフタレート(本明細書においては「PBT」と略記することがある)、ポリブチレンサクシネート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレート等の未変性ポリエステル;グリコール変性ポリエチレンテレフタレート(本明細書においては「PETG」と略記することがある)等の、前記未変性ポリエステルにおいて、グリコールから誘導された構成単位が2種以上である変性ポリエステル等が挙げられる。
これらの中でも、第1のポリエステルは、PET、PETG又はPBTであることが好ましく、PETG又はPBTであることがより好ましい。
第1フィルム層111が含む第1のポリエステルは、1種のみでもよいし2種以上でもよく、2種以上である場合、それらの組み合わせ及び比率は、目的に応じて任意に選択できる。
第1フィルム層111が含む、第1のポリエステル以外の成分は、樹脂成分であってもよいし、非樹脂成分であってもよいが、樹脂成分である場合、第2のポリエステル以外の樹脂であることが好ましい。
第1のポリエステル以外の成分のうち、非樹脂成分としては、例えば、当該分野で公知の添加剤が挙げられる。
前記添加剤としては、例えば、酸化防止剤、帯電防止剤、結晶核剤、無機粒子、有機粒子、減粘剤、増粘剤、熱安定化剤、滑剤、赤外線吸収剤、紫外線吸収剤等が挙げられる。
第1フィルム層111が含む、第1のポリエステル以外の成分は、1種のみでもよいし2種以上でもよく、2種以上である場合、それらの組み合わせ及び比率は、目的に応じて任意に選択できる。
バリア層11中の第1フィルム層111の層数は、200〜5000であり、250〜4500であることが好ましく、例えば、300〜4000、450〜3500、600〜3000、750〜2500、及び750〜2000のいずれかであってもよい。
第1フィルム層111の層数は、例えば、ミクロトームを用いて多層フィルム1を切断し、この切断によって生じた多層フィルム1の断面を、電子顕微鏡を用いて観察することにより、確認できる。また、後述する多層フィルムの製造方法から、断面を観察することなく、第1フィルム層の層数を算出することも可能である。
第1フィルム層111の1層当りの平均厚さは、500nm未満であり、10nm以上500nm未満であることが好ましく、10〜490nmであることがより好ましく、10〜400nmであることがさらに好ましく、15〜300nmであることが特に好ましく、例えば、15〜250nm、15〜200nm、15〜150nm及び15〜120nmのいずれかであってもよい。
なお、ここで「第1フィルム層111の1層当りの平均厚さ」とは、バリア層11中に存在するすべての第1フィルム層111の厚さの合計値を、バリア層11中に存在する第1フィルム層111の層数で除した値([バリア層11中に存在するすべての第1フィルム層111の厚さの合計値]/[バリア層11中に存在する第1フィルム層111の層数])を意味する。
第1のポリエステル等の、第1フィルム層111を構成している樹脂は、非晶質化している(換言すると結晶化していない)ことが好ましい。第1フィルム層111がこのような状態であることで、多層フィルム1のヘーズがより小さくなる。
[第2フィルム層]
第2フィルム層112は、未延伸のフィルム層であり、第1のポリエステルとは異なる種類の第2のポリエステルを含む。
第2フィルム層112は、第2のポリエステルのみを含んでいてもよい(すなわち、第2のポリエステルからなるものでもよい)し、第2のポリエステルと、第2のポリエステル以外の成分を含んでいてもよい(すなわち、第2のポリエステルと、第2のポリエステル以外の成分と、からなるものでもよい)。
第2フィルム層112の、第2のポリエステル以外の成分の含有量は、特に限定されず、例えば、前記成分の種類に応じて、適宜調節できる。
ただし通常は、第2フィルム層112の、第2のポリエステル以外の成分の含有量は、10質量%以下であることが好ましく、5質量%以下であることがより好ましく、3質量%以下であることがさらに好ましく、例えば、1質量%以下、0.5質量%以下及び0.1質量%以下等のいずれかであってもよい。第2フィルム層112の、第2のポリエステル以外の成分の含有量の下限値は、特に限定されず、0質量%であってもよい。
換言すると、第2フィルム層112の、第2のポリエステルの含有量は、特に限定されないが、通常は、90質量%以上であることが好ましく、95質量%以上であることがより好ましく、97質量%以上であることがさらに好ましく、例えば、99質量%以上、99.5質量%以上及び99.9質量%以上等のいずれかであってもよい。第2フィルム層112の、第2のポリエステルの含有量の上限値は、特に限定されず、前記含有量は100質量%であってもよい。
第2のポリエステルも、第1のポリエステルと同様に、ジカルボン酸とグリコール(ジオール化合物)との重縮合物に相当するポリマーであり、ジカルボン酸から誘導された構成単位と、グリコールから誘導された構成単位と、を有する。
第2のポリエステルにおける前記ジカルボン酸及びグリコールは、いずれも上述の第1のポリエステルにおける前記ジカルボン酸及びグリコールと同様のものである。
第2のポリエステルにおいて、ジカルボン酸から誘導された構成単位と、グリコールから誘導された構成単位は、いずれも、1種のみでもよいし2種以上でもよく、2種以上である場合、それらの組み合わせ及び比率は、目的に応じて任意に選択できる。
好ましい第2のポリエステルとしては、上述の好ましい第1のポリエステルと同様のものが挙げられる。
すなわち、第2のポリエステルは、PET、PETG又はPBTであることが好ましく、PETG又はPBTであることがより好ましい。
ただし、多層フィルム1において併用する第1のポリエステルと第2のポリエステルとは、互いに種類が異なる。
第2フィルム層112が含む第2のポリエステルは、1種のみでもよいし2種以上でもよく、2種以上である場合、それらの組み合わせ及び比率は、目的に応じて任意に選択できる。
第2フィルム層112が含む、第2のポリエステル以外の成分は、樹脂成分であってもよいし、非樹脂成分であってもよいが、樹脂成分である場合、第1のポリエステル以外の樹脂であることが好ましい。
第2のポリエステル以外の成分のうち、非樹脂成分としては、第1のポリエステル以外の成分としての前記添加剤が挙げられる。
第2フィルム層112が含む、第2のポリエステル以外の成分は、1種のみでもよいし2種以上でもよく、2種以上である場合、それらの組み合わせ及び比率は、目的に応じて任意に選択できる。
バリア層11中の第2フィルム層112の層数は、200〜5000であることが好ましく、250〜4500であることがより好ましく、例えば、300〜4000、450〜3500、600〜3000、750〜2500、及び750〜2000のいずれかであってもよい。
なお、第2フィルム層112の層数は、上述の第1フィルム層111の層数の場合と同じ方法で確認できる。
バリア層11において、第1フィルム層111の層数と、第2フィルム層112の層数は、同じであってもよいし、1だけ異なっていても(第1フィルム層111の層数が、第2フィルム層112の層数よりも1だけ多いか、又は第2フィルム層112の層数が、第1フィルム層111の層数よりも1だけ多くても)よい。
例えば、バリア層11の層数は、400〜10000であることが好ましい。
第2フィルム層112の1層当りの平均厚さは、500nm未満であることが好ましく、10nm以上500nm未満であることがより好ましく、10〜490nmであることがさらに好ましく、10〜400nmであることが特に好ましく、15〜300nmであることが最も好ましく、例えば、15〜250nm、15〜200nm、15〜150nm及び15〜120nmのいずれかであってもよい。
なお、ここで「第2フィルム層112の1層当りの平均厚さ」とは、バリア層11中に存在するすべての第2フィルム層112の厚さの合計値を、バリア層11中に存在する第2フィルム層112の層数で除した値([バリア層11中に存在するすべての第2フィルム層112の厚さの合計値]/[バリア層11中に存在する第2フィルム層112の層数])を意味する。
第2のポリエステル等の、第2フィルム層112を構成している樹脂は、非晶質化している(換言すると結晶化していない)ことが好ましい。第2フィルム層112がこのような状態であることで、多層フィルム1のヘーズがより小さくなる。
多層フィルム1において併用する第1のポリエステルと第2のポリエステルとの好ましい組み合わせとしては、例えば、PETとPBTとの組み合わせ、PETGとPBTとの組み合わせ等が挙げられる。
すなわち、多層フィルム1においては、第1のポリエステルがPET若しくはPETGであり、かつ第2のポリエステルがPBTであるか、又は第1のポリエステルがPBTであり、かつ第2のポリエステルがPET若しくはPETGであることが好ましい。
バリア層11の厚さ、換言すると、第1フィルム層111の厚さの合計値と、第2フィルム層112の厚さの合計値との和は、10〜500μmであることが好ましく、15〜400μmであることがより好ましく、20〜300μmであることがさらに好ましく、25〜250μmであることが特に好ましい。
バリア層11は水蒸気透過性が低いため、多層フィルム1は、その製造時に延伸工程を行わなくても、優れた水蒸気バリア性を示す。これは、第1フィルム層111中では、第1のポリエステルが第1フィルム層111の表面に対して平行な方向に配向し、第2フィルム層112中では、第2のポリエステルが第2フィルム層112の表面に対して平行な方向に配向していることにより、第1フィルム層111及び第2フィルム層112をそれぞれ水蒸気が透過するためには、第1フィルム層111及び第2フィルム層112中の長い経路を通過する必要が生じるためであると推測される。
<第1樹脂層、第2樹脂層>
第1樹脂層12及び第2樹脂層13は、いずれも熱可塑性樹脂を含む外層であり、多層フィルム1において、第1樹脂層12が一方の最表層を構成し、第2樹脂層13が他方の最表層を構成している。
多層フィルム1においては、これら一対の樹脂層により、バリア層11が保護される。
第1樹脂層12及び第2樹脂層13が含む前記熱可塑性樹脂は、特に限定されないが、具体的なものとして、例えば、ポリエステル、ポリアミド、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリスチレン、熱可塑性エラストマー等が挙げられる。
これらの中でも、前記熱可塑性樹脂は、ポリエステルであることが好ましく、このポリエステルは、前記第1のポリエステル、前記第2のポリエステル、並びに前記第1のポリエステル及び第2のポリエステル以外の他のポリエステルのいずれであってもよい。
第1樹脂層12及び第2樹脂層13が含む前記熱可塑性樹脂は、1種のみでもよいし2種以上でもよく、2種以上である場合、それらの組み合わせ及び比率は、目的に応じて任意に選択できる。
第1樹脂層12及び第2樹脂層13が含む熱可塑性樹脂は、互いに同一であってもよいし、異なっていてもよい。
第1樹脂層12及び第2樹脂層13の含有成分(組成)は、互いに同一であってもよいし、異なっていてもよい。
好ましい多層フィルム1としては、例えば、第1樹脂層12及び第2樹脂層13が、いずれもポリエステルを含むものが挙げられる。
より好ましい多層フィルム1の一実施形態としては、例えば、第1樹脂層12及び第2樹脂層13が、いずれも前記第1のポリエステルを含むものが挙げられる。
より好ましい多層フィルム1の他の実施形態としては、例えば、第1樹脂層12及び第2樹脂層13が、いずれも前記第2のポリエステルを含むものが挙げられる。
より好ましい多層フィルム1のさらに他の実施形態としては、例えば、第1樹脂層12及び第2樹脂層13のいずれか一方が前記第1のポリエステルを含み、他方が前記第2のポリエステルを含むものが挙げられる。すなわち、このような多層フィルム1としては、第1樹脂層12が前記第1のポリエステルを含み、第2樹脂層13が前記第2のポリエステルを含むもの、及び、第1樹脂層12が前記第2のポリエステルを含み、第2樹脂層13が前記第1のポリエステルを含むもの、がそれぞれ挙げられる。
第1樹脂層12及び第2樹脂層13の厚さは、いずれも2.5〜62.5μmであることが好ましく、5〜50μmであることがより好ましく、7.5〜37.5μmであることが特に好ましい。第1樹脂層12及び第2樹脂層13の厚さが前記下限値以上であることで、これら樹脂層を備えていることによる効果がより顕著に得られる。また、第1樹脂層12及び第2樹脂層13の厚さが前記上限値以下であることで、これら樹脂層の厚さが過剰にならず、例えば、多層フィルム1をより安価に製造できる。
第1樹脂層12及び第2樹脂層13の厚さは、互いに同一であってもよいし、異なっていてもよい。
第1樹脂層12及び第2樹脂層13の合計の厚さは、5〜125μmであることが好ましく、10〜100μmであることがより好ましく、15〜75μmであることが特に好ましい。
<他の層>
多層フィルム1は、本発明の効果を損なわない範囲内において、バリア層11、第1樹脂層12及び第2樹脂層13以外に、他の層を備えていてもよい。
前記他の層は、特に限定されず、目的に応じて任意に選択できる。
ただし、多層フィルム1は、例えば、図1に示すように、第1樹脂層12及び第2樹脂層13が、いずれもバリア層11に直接接触して設けられていることが好ましい。
本発明の多層フィルムは、上述の実施形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内において、一部の構成が変更、削除又は追加されたものであってもよい。
例えば、図1に示す多層フィルム1は、一対の樹脂層、すなわち第1樹脂層12及び第2樹脂層13を備えているが、本発明の多層フィルムは、これら一対の樹脂層を備えていなくてもよい。ただし、本発明の多層フィルムは、上述の効果が得られて有利である点では、前記一対の樹脂層を備えていることが好ましい。
本発明の多層フィルムの長手方向(本明細書においては「樹脂の流れ方向」又は「MD方向」と称することがある)のヤング率EMDは、3000MPa未満であり、1100〜2900MPaであることが好ましく、1300〜2700GPaであることがより好ましく、例えば、1400〜2500MPa、及び1400〜2000MPaのいずれかであってもよい。なお、前記「MD」とは、「Machine Direction」を意味する。
本発明の多層フィルムの幅方向(本明細書においては「直角方向」又は「TD方向」と称することがある)のヤング率ETDは、3000MPa未満であり、1100〜2900MPaであることが好ましく、1300〜2700GPaであることがより好ましく、例えば、1400〜2500MPa、及び1400〜2000MPaのいずれかであってもよい。なお、前記「TD」とは、「Transverse Direction」を意味する。
本発明の多層フィルムの長手方向のヤング率EMDと、本発明の多層フィルムの幅方向のヤング率ETDと、の比(EMD/ETD)は、0.94より大きく1.06未満であることが好ましく、0.95〜1.05であることがより好ましく、例えば、0.97〜1.03であってもよい。
ヤング率EMD、ヤング率ETD、又は前記比(EMD/ETD)が上述の範囲内にある本発明の多層フィルムは、好ましい特性を有するものの一例である。
なお、本明細書において「フィルムのヤング率」とは、JIS K 7161:1994に準拠して測定されたものを意味する。
本発明の多層フィルムにおける第1フィルム層の含有成分及び第2フィルム層の含有成分のいずれか一方又は両方を含む他のフィルムとして、例えば、第1フィルム層又は第2フィルム層と同じ組成の単層フィルム、第1フィルム層のすべての含有成分と第2フィルム層のすべての含有成分との混合物からなる単層フィルム、並びに、第1フィルム層と第2フィルム層とが交互に繰り返して積層され、その積層数が少ない多層フィルム等が挙げられる。本発明の多層フィルムは、本発明の多層フィルムと同程度の厚さのこれら他のフィルムよりも、MD方向及びTD方向のヤング率を高くすることが可能である。特に、第1のポリエステルと第2のポリエステルとの組み合わせを調節したり、バリア層の層数を増大させたりすることで、本発明の多層フィルムは、前記ヤング率をより高くすることも可能である。
本発明の多層フィルムは、上述のとおり、第1フィルム層と第2フィルム層とが交互に繰り返して多数積層された構成を有するバリア層を備えているが、ヘーズが十分に小さい。
例えば、本発明の多層フィルムのヘーズは、好ましくは1.6%以下、より好ましくは1.4%以下、さらに好ましくは1.2%以下とすることが可能である。一方、前記ヘーズの下限値は、特に限定されず、例えば、0.5%とすることができるが、これは一例である。
なお、本明細書において「フィルムのヘーズ」とは、JIS K 7136:2000に準拠して測定されたものを意味する。
本発明の多層フィルムは、優れた水蒸気バリア性を有する。例えば、JIS Z 0208:1976に準拠して測定された、本発明の多層フィルムの水蒸気透過量は、好ましくは17g/m・day以下、より好ましくは16g/m・day以下とすることが可能である。
本発明の多層フィルムの各物性(例えば、上述のヤング率、ヘーズ、水蒸気透過量等) は、例えば、第1フィルム層、第2フィルム層等、多層フィルムを構成する各層の構成材料や厚さ等を調節することで、調節できる。
<<多層フィルムの製造方法>>
本発明の多層フィルムは、例えば、以下の方法で製造できる。
すなわち、まず、最終的に第1フィルム層と第2フィルム層との積層構造を構成するための、複数層構造の第1積層フィルムを作製する。前記第1積層フィルムは、より具体的には、最終的に未延伸の第1フィルム層となる第1のポリエステル含有層と、最終的に未延伸の第2フィルム層となる第2のポリエステル含有層と、が交互に繰り返して積層された構成を有する。前記第1積層フィルムとしては、例えば、最外層の2層がいずれも第1のポリエステル含有層であり、第2のポリエステル含有層の層数が第1のポリエステル含有層の層数よりも1だけ少ない複数層構造のものや、これとは逆に、最外層の2層がいずれも第2のポリエステル含有層であり、第1のポリエステル含有層の層数が第2のポリエステル含有層の層数よりも1だけ少ない複数層構造のもの等が挙げられる。ただし、第1積層フィルムは、これらに限定されない。
次いで、この第1積層フィルムを、その表面に対して垂直な方向に切断した後、得られた2枚の第1積層フィルム同士を、さらにこれらの厚さ方向において積層して第2積層フィルムを作製する。
次いで、この第2積層フィルムを、その表面に対して平行な方向において引き伸ばして拡張した後、第1積層フィルムの場合と同じ方法で、この拡張後の第2積層フィルムを切断、積層して第3積層フィルムを作製する。
以降、このような積層フィルムの拡張、切断及び積層を繰り返し行うことで、バリア層を作製する。例えば、前記第1積層フィルムとして、最外層の2層がいずれも第1のポリエステル含有層であるものを用いた場合には、第1積層フィルム同士を積層して第2積層フィルムを作製したときに、重ね合わされた最外層の2層の第1のポリエステル含有層は、第2積層フィルムにおいては見かけ上、1層の第1のポリエステル含有層を形成する。これは、第2積層フィルム以降の積層フィルム及びバリア層の作製時も同様である。ただし、ここに示すバリア層は、本発明の多層フィルムにおける一例に過ぎない。
以降、さらに、必要に応じて、作製した前記バリア層に対して、第1樹脂層、第2樹脂層等の他の層を積層することで、目的とする多層フィルムが得られる。
前記第1積層フィルムは、例えば、数台の押出機を用いて、原料となる樹脂等を溶融押出するフィードブロック法や、マルチマニホールド法等の共押出Tダイ法、空冷式又は水冷式共押出インフレーション法等により、作製できる。
上述の製造方法における、これ以降の第1積層フィルムからの、目的とするバリア層の作製までは、マルチプライヤーを用いて行うことができる。
本発明においては、上述のとおり、バリア層を作製し、必要に応じてバリア層に対して、第1樹脂層、第2樹脂層等の他の層を積層して、得られた最終的な積層構造物を、直ちに本発明の多層フィルムとしてもよいし、前記積層構造物を加熱処理(本明細書においては、「アニール処理」と称することがある)して得られたものを、本発明の多層フィルムとしてもよい。
前記アニール処理は、多層フィルムの特性を調節するために行う処理である。
アニール処理の条件は、目的に応じて適宜選択できるが、例えば、多層フィルムのヤング率を増大させる場合であれば、処理温度が90〜130℃であることが好ましく、処理時間が15〜90分であることが好ましい。
本発明の多層フィルムは、本発明の効果がより顕著に得られる点では、アニール処理を行っていないものが好ましい。
<<包装体>>
本発明の包装体は、上述の本発明の多層フィルムを備えたものである。
本発明の包装体は、優れた水蒸気バリア性を有する本発明の多層フィルムを用いているため、優れた防湿性を有する。
本発明の包装体は、防湿性が求められる各種用途で用いるのに好適であり、例えば、食品や医薬品等を包装するための包装袋又は包装容器として好適である。
図2は、本発明の包装体の一実施形態を模式的に示す斜視図であり、図3は、図2に示す包装体のI−I線における断面図である。
なお、図2以降の図において、既に説明済みの図に示すものと同じ構成要素には、その説明済みの図の場合と同じ符号を付し、その詳細な説明は省略する。
ここに示す包装体10は、多層フィルム1と、カバーフィルム101と、を備えて構成されている。そして、多層フィルム1には、包装体10の収納部10aを構成する突出部1cが形成されている。
包装体10は、ブリスターパックとしてのPTPフィルム(包装容器)であり、収納部10aには、錠剤102を密封収納できる。
多層フィルム1の一方の表面(本明細書においては、「第2面」と称することがある)1bは、カバーフィルム101の一方の表面(本明細書においては、「第1面」と称することがある)101aに接着されている。ただし、多層フィルム1は、一部の領域において、その他方の表面(本明細書においては、「第1面」と称することがある)1a側に突出しており、この突出部1cにおける第2面1bは、カバーフィルム101の第1面101aには接着されておらず、多層フィルム1の前記第2面1bと、カバーフィルム101の第1面101aと、によって、収納部10aが形成されている。
包装体10において、多層フィルム1は、ヘーズが十分に小さいため、多層フィルム1を介して、収納部10aに収容された錠剤102を明りょうに視認できる。
また、包装体10において、多層フィルム1は優れた防湿性を有しており、収納部10aに収容された錠剤102は、品質の劣化が抑制される。
カバーフィルム101の材質としては、例えば、アルミニウム等が挙げられる。
多層フィルム1及びカバーフィルム101には、スリット10bが形成されている。スリット10bは任意の構成であり、必ずしも形成されていなくてもよいが、スリット10bが形成されていることで、錠剤102の収納部10aへの特定収容数ごとに、包装体10を容易に分割できるため、包装体10の利便性が向上する。
ここでは、包装体10として、収納部10aの外形が円錐台状であるものを示しているが、収納部10aの外形は、これに限定されず、収納対象物である錠剤102の形状に応じて、任意に選択できる。例えば、収納部10aの外形は、包装体10を多層フィルム1側から見下ろすようにして平面視したときに、三角形、四角形、五角形、六角形等の多角形状であってもよいし、長円形状等であってもよい。
また、ここでは、包装体10として、収納部10aを8個備えているものを示しているが、収納部10aの数はこれに限定されず、1個でもよいし、2個以上(ただし、8個である場合を除く)であってもよい。
図4は、本発明の包装体の他の実施形態を模式的に示す断面図である。
ここに示す包装体20は、一対の多層フィルム1,1の第2面1b,1b同士の一部、より具体的には、周縁部近傍の領域同士が接着されて、構成されている。このように、包装体20には、一対の多層フィルムの周縁部近傍の領域同士が接着されていることにより、収納部20aが形成されている。収納部20aには、目的とする保存対象物(図示略)が収容される。
包装体20は、例えば、食肉、加工肉、青果物等の食材;注射針、シリンジ、検査キット、カテーテル等の医療器具等を、収納部20aに収容するのに好適である。
包装体20において、多層フィルム1は、ヘーズが十分に小さいため、多層フィルム1を介して、収納部20aに収容された保存対象物を明りょうに視認できる。
また、包装体20において、多層フィルム1は優れた防湿性を有しており、収納部20aに収容された保存対象物は、品質の劣化が抑制される。
<<包装体の製造方法>>
本発明の包装体は、前記多層フィルムを用い、目的とする収納部を形成するように、多層フィルム同士、又は多層フィルムと他のフィルム等とを貼り合わせることにより、製造できる。
例えば、図2及び3に示す包装体10は、公知のPTP包装機を用いて、製造できる。
より具体的には、まず、真空成形、圧空成形又はプラグ成形等により、多層フィルム1に突出部1cを成形する。
次いで、多層フィルム1の突出部1cに、保存対象物である錠剤102を充填した後、カバーフィルム101を多層フィルム1と重ね合せて、多層フィルム1とカバーフィルム101とを接着する。
次いで、必要に応じて、多層フィルム1及びカバーフィルム101に、ミシン刃又はハーフカット刃等を用いて、スリット10bを形成する。
以上により、包装体10が得られる。
一方、図4に示す包装体20は、例えば、収納部20aを形成するように、多層フィルム1の周縁部近傍の領域同士を接着することで、製造できる。
多層フィルム1同士の接着は、例えば、公知の各種ラミネート法を適用することで、行うことができる。
以下、具体的実施例により、本発明についてさらに詳しく説明する。ただし、本発明は、以下に示す実施例に何ら限定されるものではない。
<多層フィルムの製造>
[実施例1]
第1のポリエステルとしてPBT(長春社製「1100−630S」)を、第2のポリエステルとしてPETG(SKケミカル社製「SKYGREEN S2008」)を、それぞれ用意した。そして、押出機(株式会社サン・エヌ・ティー社製、「SNT40−28型番」)を用いて、第1のポリエステル及び第2のポリエステルをそれぞれ250℃の溶融状態とし、フィードブロックを用いて、最終的に未延伸の第1フィルム層となるPBT層と、最終的に未延伸の第2フィルム層となるPETG層と、が交互に繰り返して積層された構成を有し、最外層の2層がいずれもPBT層であり、3層の前記PBT層と2層の前記PETG層とからなる、5層の溶融積層体(上述の第1積層フィルム)を作製した。
次いで、マルチプライヤーを用いて、得られた5層の溶融積層体を2枚に切断し、切断後のこれら2枚の溶融積層体をさらに積層して、9層の溶融積層体(上述の第2積層フィルム)を作製した。
次いで、得られた9層の溶融積層体を、その表面に対して平行な方向において引き伸ばして拡張した後、5層の溶融積層体(第1積層フィルム)の場合と同じ方法で、この拡張後の9層の溶融積層体を切断、積層して、17層の溶融積層体(上述の第3積層フィルム)を作製した。
以降、同様の手順により、溶融積層体の拡張、切断及び積層を繰り返し行って、未延伸の第1フィルム層と未延伸の第2フィルム層とが交互に繰り返して積層された構成を有し、1025層の前記第1フィルム層と1024層の前記第2フィルム層とからなる、2049層のバリア層を作製した。
次いで、押出機を用いて、バリア層の作製に用いたものと同じPETGを、240℃の溶融状態とし、第1樹脂層及び第2樹脂層を形成した。
次いで、2049層のバリア層の一方の表面に、上記で得られた第1樹脂層を積層し、他方の表面に、上記で得られた第2樹脂層を積層することで、2051層の溶融積層体を作製した。さらに、ダイを用いて、この溶融積層体を共押出することにより、図1に示す構造の多層フィルムを作製した。
得られた多層フィルムの厚さは100μmであり、そのうち、第1樹脂層及び第2樹脂層の厚さはいずれも25μmであり、バリア層の厚さは50μmであった。すなわち、第1フィルム層の層数は1025であり、第1フィルム層の1層当りの平均厚さは24.4nmであった。得られた多層フィルムの融点の測定結果を表1に示す。
[比較例1]
前記PETG、PBT及びPETGを、この順番で共押出成形することにより、3層構造、すなわち、PETG層、PBT層及びPETG層がこの順に、これらの厚さ方向において積層された多層フィルムを作製した。
得られた多層フィルムの厚さは100μmであり、PETG層の1層当りの平均厚さと、PBT層の厚さと、の比率は、ほぼ1:1であった。
<単層フィルムの製造>
[比較例2]
前記PETGを押出成形することにより、単層構造で未延伸のPETG層からなる単層フィルムを作製した。
得られた単層フィルムの厚さは100μmであった。
[比較例3]
前記PBTを押出成形することにより、単層構造で未延伸のPBT層からなる単層フィルムを作製した。
得られた単層フィルムの厚さは100μmであった。
[比較例4]
前記PETG(1質量部)と、前記PBT(1質量部)と、を混合することで、樹脂組成物を調製した。
次いで、得られた樹脂組成物を押出成形することにより、PETG及びPBTの含有量がいずれも50質量%である、単層構造で未延伸の単層フィルムを作製した。
得られた単層フィルムの厚さは100μmであった。
<多層フィルム及び単層フィルムの評価>
上記で得られた多層フィルム及び単層フィルムについて、下記項目の評価を下記方法で行った。結果を表1に示す。なお、表1中の評価結果の欄における「−」との記載は、その項目が未評価であることを意味する。これは、後ほど別途説明する表2以降の表においても同様である。
(ヘーズ)
JIS K 7136:2000に準拠して、多層フィルム、単層フィルムのヘーズ(%)を測定した。
(光線透過率)
JIS K 7375:2008に準拠して、多層フィルム、単層フィルムの光線透過率(%)を測定した。
(ヤング率)
JIS K 7161:1994に準拠して、多層フィルム、単層フィルムのMD方向及びTD方向におけるヤング率(MPa)を測定した。
(引張強度)
JIS K 7161:1994に準拠して、多層フィルム、単層フィルムのMD方向及びTD方向における引張強度(MPa)を測定した。
(破断伸び)
JIS K 7161:1994に準拠して、多層フィルム、単層フィルムのMD方向及びTD方向における破断伸び(%)を測定した。
(引裂き強度)
JIS K 7128:1998に準拠して、多層フィルム、単層フィルムのMD方向及びTD方向における引裂き強度(N/cm)を測定した。
Figure 0006988078
上記結果から明らかなように、実施例1の多層フィルムは、PBT層である第1フィルム層と、PETG層である第2フィルム層と、が交互に繰り返して積層された多層構成のバリア層を備えており、ヘーズが十分に小さく、透明度が高かった。これに対して、比較例2のPETG層の単層フィルム、及び比較例3のPBT層の単層フィルムは、いずれも、実施例1の多層フィルムよりもヘーズが大きく、透明度が劣っていた。すなわち、実施例1の多層フィルムでは、PBT層及びPETG層の多層積層構成を有していることにより、PETG層単層及びPBT層単層の場合よりも、ヘーズが小さくなるという顕著な効果を示した。
一方、比較例1の多層フィルムは、PETG層、PBT層及びPETG層の3層構成を有しており、そのヘーズは、比較例2の単層フィルムのヘーズと、比較例3の単層フィルムのヘーズと、の間の値を示した。このように、比較例の多層フィルムのヘーズが、実施例1の多層フィルムのヘーズよりも大きいのは、比較例の多層フィルムが、実施例1の多層フィルムのような、薄層が多数積層された所謂ナノレイヤー構造を有していないためであると推測された。
また、比較例4の単層フィルムは、PETG及びPBTを含有する単層構成であり、そのヘーズは、比較例2の単層フィルムのヘーズと同等であった。
さらに、実施例1の多層フィルムは、MD方向及びTD方向のいずれにおいてもヤング率が高く、包装体の構成材料として、より好ましい特性を有していた。より具体的には、実施例1の多層フィルムは、比較例1〜4の単層フィルム又は多層フィルムよりもヤング率が明らかに高く、実施例1の多層フィルムでは、PBT層及びPETG層の多層積層構成を有していることにより、PETG層単層(比較例2)及びPBT層単層(比較例3)の場合よりも、ヤング率が顕著に高くなっていることを確認できた。
<多層フィルムの製造>
[実施例2]
前記バリア層、第1樹脂層及び第2樹脂層の形成条件を変更して、第1樹脂層及び第2樹脂層の厚さがいずれも25μmに代わって30μmであり、バリア層の厚さが50μmに代わって240μmである点以外は、実施例1と同じである多層フィルムを得た。すなわち、得られた多層フィルムの厚さは300μmであり、この多層フィルムにおいて、バリア層は2049層であり、第1フィルム層の層数は1025であり、第1フィルム層の1層当りの平均厚さは117.1nmであった。
<単層フィルムの製造>
[比較例5]
比較例2の場合とは異なる条件で、前記PETGを押出成形することにより、単層構造で未延伸のPETG層からなる単層フィルムを作製した。
得られた単層フィルムの厚さは300μmであった。
<多層フィルム及び単層フィルムの評価>
実施例2の多層フィルムは、実施例1の多層フィルムと同様に、PBT層である第1フィルム層と、PETG層である第2フィルム層と、が交互に繰り返して積層された多層構成のバリア層を備えており、ヘーズが十分に小さく、透明度が高かった。これに対して、比較例5のPETG層の単層フィルムは、実施例2の多層フィルムよりもヘーズが大きく、透明度が劣っていた。
上記で得られた実施例2の多層フィルム、比較例5の単層フィルム、及びOPETフィルム(帝人デュポンフィルム社製「テトロンフィルムGE」、ポリエチレンテレフタレートの二軸延伸単層フィルム)を用いて、錠剤を密封収納するための収納部を備えた成形体を製造し、これら多層フィルム及び単層フィルムの成形性を評価した。この成形体の形状は、図2に示す包装体中の、収納部を有する多層フィルムの形状と同様である。より具体的には、以下のとおりである。
すなわち、成形機(CKD社製「FBP−300E」)を用い、成形温度を120℃とし、錠剤型用ピンポイント加熱板を利用して、厚さが230μm、高さが4mmの収納部を構成する突出部を、上記の多層フィルム及び単層フィルムに多数形成して、成形体を得た。
次いで、得られた成形体を目視観察した。
その結果、実施例2の多層フィルム及び比較例5の単層フィルムを用いた場合には、これらフィルムに破断、穴あき等の成形異常は見られず、白化等の材質劣化も見られず、優れた成形性を有することが確認された。
これに対して、OPETフィルムを用いた場合には、白化等の材質劣化は見られなかったものの、フィルムに破断、穴あき等の成形異常が多数見られ、成形性に劣ることが確認された。
<多層フィルムの製造>
[実施例3]
第2のポリエステルとして、上述のPETGに代えてAPET(三菱化学社製「NOVAPEX GM700Z」)を用い、さらにPETGに代えて、同じAPETを用いて、第1樹脂層及び第2樹脂層を形成した点以外は、実施例1と同じ方法で、多層フィルムを作製した(ただし、バリア層、第1樹脂層及び第2樹脂層の厚さを調節するために、一部条件を変更した)。得られた多層フィルムにおいて、2049層のバリア層は、未延伸のPBT層である第1フィルム層と、未延伸のAPET層である第2フィルム層と、が交互に繰り返して積層された構成を有していた。
得られた多層フィルムの厚さは100μmであり、そのうち、第1樹脂層及び第2樹脂層の厚さはいずれも10μmであり、バリア層の厚さは80μmであった。すなわち、第1フィルム層の層数は1025であり、第1フィルム層の1層当りの平均厚さは39.0nmであった。得られた多層フィルムの融点の測定結果を表1に示す。
[比較例6]
上述のPETGに代えて前記APETを用いた点以外は、比較例1と同じ方法で、多層フィルムを作製した。得られた多層フィルムは、APET層、PBT層及びAPET層がこの順に、これらの厚さ方向において積層された3層構造を有していた。
得られた多層フィルムの厚さは100μmであり、APET層の1層当りの平均厚さと、PBT層の厚さと、の比率は、ほぼ1:1であった。
<単層フィルムの製造>
[比較例7]
前記APETを押出成形することにより、単層構造で未延伸のAPET層からなる単層フィルムを作製した。
得られた単層フィルムの厚さは100μmであった。
[比較例8]
上述のPETGに代えて前記APETを用いた点以外は、比較例4と同じ方法で、単層フィルムを作製した。得られた単層フィルムは、APET及びPBTの含有量がいずれも50質量%の、未延伸の単層フィルムであった。
得られた単層フィルムの厚さは100μmであった。
<多層フィルム及び単層フィルムの評価>
上記で得られた多層フィルム及び単層フィルムについて、上述の実施例1等の場合と同様に、ヘーズ、光線透過率、ヤング率、引張強度、破断伸び及び引裂き強度を測定した。結果を表2に示す。
さらに、これら項目以外に、下記項目でも下記方法で評価を行った。結果を表2に示す。なお、表2には、参考として、比較例3の結果もあわせて示す。
(水蒸気透過量)
JIS Z 0208:1976に準拠して、多層フィルム、単層フィルムの水蒸気透過量(g/m・day)を測定した。
Figure 0006988078
上記結果から明らかなように、実施例3の多層フィルムは、PBT層である第1フィルム層と、APET層である第2フィルム層と、が交互に繰り返して積層された多層構成のバリア層を備えており、ヘーズが十分に小さく、透明度が高かった。これに対して、比較例7のAPET層の単層フィルム、及び比較例3のPBT層の単層フィルムは、いずれも、実施例3の多層フィルムよりもヘーズが大きく、透明度が劣っていた。すなわち、実施例3の多層フィルムでは、PBT層及びAPET層の多層積層構成を有していることにより、APET層単層及びPBT層単層の場合よりも、ヘーズが小さくなるという顕著な効果を示した。
一方、比較例6の多層フィルムは、APET層、PBT層及びAPET層の3層構成を有しており、そのヘーズは、比較例7の単層フィルムのヘーズと同等であった。このように、比較例6の多層フィルムのヘーズが、実施例3の多層フィルムのヘーズよりも大きいのは、比較例6の多層フィルムが、実施例3の多層フィルムのような、薄層が多数積層された所謂ナノレイヤー構造を有していないためであると推測された。
また、比較例8の単層フィルムは、APET及びPBTを含有する単層構成であり、そのヘーズは、実施例3の多層フィルムのヘーズと同等であった。ただし、比較例8の単層フィルムは、多層フィルムの場合の有利な効果を得られない。
ここに示す実施例3及び比較例3、6〜8のフィルムのヘーズの相互関係は、先に説明した実施例1及び比較例1〜4のフィルムのヘーズの相互関係と、同様の傾向を示した。
さらに、実施例3の多層フィルムのヤング率は、MD方向及びTD方向のいずれにおいても、比較例3、6〜8の単層フィルム又は多層フィルムのヤング率よりも高くなっており、実施例3の多層フィルムでは、APET層及びPBT層の多層積層構成を有していることにより、ヤング率が高くなっていることを確認できた。
なお、実施例3の多層フィルムは、各層の構成材料や厚さ等を調節することにより、水蒸気透過量をさらに低減することが可能である。
本発明は、食品や医薬品等の保存時に用いる包装体に利用可能である。
1・・・多層フィルム
1a・・・多層フィルムの第1面
1b・・・多層フィルムの第2面
1c・・・多層フィルムの突出部
11・・・バリア層
111・・・第1フィルム層
112・・・第2フィルム層
12・・・第1樹脂層
13・・・第2樹脂層
10,20・・・包装体
10a,20a・・・包装体の収納部
10b・・・包装体のスリット
101・・・カバーフィルム
101a・・・カバーフィルムの第1面
102・・・錠剤

Claims (7)

  1. 第1のポリエステルを含む未延伸の第1フィルム層と、前記第1のポリエステルとは異なる第2のポリエステルを含む未延伸の第2フィルム層と、が交互に繰り返して積層された構成を有するバリア層を備えた多層フィルムであって、
    前記第1のポリエステルがポリブチレンテレフタレートであり、かつ前記第2のポリエステルがグリコール変性ポリエチレンテレフタレートであるか、又は前記第1のポリエステルがグリコール変性ポリエチレンテレフタレートであり、かつ前記第2のポリエステルがポリブチレンテレフタレートであり、
    前記第1フィルム層及び第2フィルム層の1層当りの平均厚さが、39nm以下であり、
    前記バリア層中の前記第1フィルム層及び第2フィルム層の層数が、750〜5000であり、
    前記多層フィルムの長手方向のヤング率EMDと、前記多層フィルムの幅方向のヤング率ETDとが、いずれも3000MPa未満であり、
    前記多層フィルムのヘーズが1.6%以下である、多層フィルム。
  2. 前記多層フィルムが、さらに一対の未延伸の樹脂層を備え、
    前記バリア層が、前記一対の樹脂層の間に、これら樹脂層に隣接して設けられており、
    前記一対の樹脂層が、いずれも前記第1のポリエステルを含む樹脂層であるか、前記一対の樹脂層が、いずれも前記第2のポリエステルを含む樹脂層であるか、又は前記一対の樹脂層のうち、一方が前記第1のポリエステルを含む樹脂層であり、他方が前記第2のポリエステルを含む樹脂層であり、
    前記一対の樹脂層の合計の厚さが、15μm以上である、請求項1に記載の多層フィルム。
  3. 前記長手方向のヤング率EMDと前記幅方向のヤング率ETDとの比(EMD/ETD)が、0.94より大きく1.06未満である、請求項1又は2に記載の多層フィルム。
  4. 前記バリア層の厚さが10〜500μmである、請求項1〜3のいずれか一項に記載の多層フィルム。
  5. 前記一対の樹脂層の合計の厚さが、125μm以下である、請求項に記載の多層フィルム。
  6. 前記第1のポリエステルがグリコール変性ポリエチレンテレフタレートであり、かつ前記第2のポリエステルがポリブチレンテレフタレートである、請求項1〜5のいずれか一項に記載の多層フィルム。
  7. 請求項1〜のいずれか一項に記載の多層フィルムを備えた、包装体。
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