従来、ヘッドレール内にこのヘッドレールの長手方向に移動可能な複数のキャリアが収容され、各キャリアからそれぞれルーバが吊下げられ、更に各ルーバの下端部にバランスウエイトがそれぞれ取付けられた縦型ブランドが開示されている(例えば、特許文献1参照。)。この縦型ブラインドでは、バランスウエイトのウエイト本体をカバーするウエイトカバーが、プラスチックで板状に形成され、上下方向中央部に形成されたインテグラルヒンジで連結された第1ウエイトカバーと第2ウエイトカバーとを有する。そして、第1及び第2ウエイトカバーは上下方向に二つ折り可能に構成される。また、第1ウエイトカバーの端縁部、即ちインテグラルヒンジを下端として第1及び第2ウエイトカバーを二つ折りにした状態での第1ウエイトカバーの上端部には、ルーバを挿通可能な長孔が形成される。また、第1ウエイトカバーの内面には、ウエイト本体を保持するための4つの係止突部が形成される。更に、第2ウエイトカバーの内面には、左右に一対の係止爪が上下方向に間隔をあけて3組に設けられ、第1及び第2ウエイトカバーに挟まれるルーバがこれらの係止爪に係止可能に構成される。
一方、第1及び第2ウエイトカバー間に挟んで用いられるウエイト本体は、金属板で形成され、その上端部には第1ウエイトカバーに形成された長孔とほぼ同一寸法の長孔が形成される。このウエイト本体を第1ウエイトカバーの内面に取付けると、第1ウエイトカバーの長孔とウエイト本体の長孔とが連通するように構成される。そして、第1ウエイトカバーの長孔の上方に位置する枠状部の内面に、ウエイト本体の長孔の上方に位置する枠状部が当接するようになっている。また、第1ウエイトカバーの長孔の上下の開口縁には、ウエイト本体の長孔の上下の開口縁に嵌合するリブが形成される。更に、第1ウエイトカバーの両側縁の上端部と、第2ウエイトカバーの両側縁の下端部、即ちインテグラルヒンジを下端として第1及び第2ウエイトカバーを二つ折りにした状態での第1及び第2ウエイトカバーの両側縁上部には、係合突起及び係合孔がそれぞれ形成される。そして、第1及び第2ウエイトカバーを二つ折にしたとき、係合突起が係合孔に係合して、第1及び第2ウエイトカバーを二つ折にした状態に保持できるようになっている。
このように構成された縦型ブラインドのバランスウエイトをルーバの下端に取付けるには、先ず、ウエイト本体を第1ウエイトカバーの内面に取付ける。このとき、第1ウエイトカバーの長孔とウエイト本体の長孔とが連通する。また、第1ウエイトカバーの長孔の開口縁に形成されたリブがウエイト本体の長孔の開口縁に嵌合するので、ウエイト本体の長孔の上下方向の開口縁はリブで覆われる。次に、ルーバの下端を長孔に挿通し、このルーバにより第1及び第2ウエイトカバーの外面を被覆し更に第2ウエイトカバーの下縁から第2ウエイトカバーの内面下部を被覆する。そして、第1及び第2ウエイトカバーを二つ折りにして、第1ウエイトカバーの係合突起を第2ウエイトカバーの係合孔に係合させると、第1及び第2ウエイトカバーとの間でルーバに係止爪が食い込んで、ルーバの下端縁が第1及び第2ウエイトカバー間に保持され、ルーバの下端部にバランスウエイトが取付けられる。このとき、バランスウエイトは第1ウエイトカバーのほぼ枠状部のみが露出する。また、第1ウエイトカバーの枠状部にバランスウエイトの荷重が作用するけれども、この枠状部はウエイト本体の枠状部で補強されるので、第1ウエイトカバーの厚さが増大する方向の撓みを防止できる。
しかし、上記従来の特許文献1に示された縦型ブラインドでは、ルーバ自体の腰が強く、曲げに対して反発力が比較的大きいため、また第1及び第2ウエイトカバーを二つ折りにして、第1ウエイトカバーの係合突起を第2ウエイトカバーの係合孔に係合させても、ルーバが第1及び第2ウエイトカバー間の隙間や長孔内を相対的に移動可能であるため、ルーバの第1及び第2ウエイトカバーを被覆した部分が膨らんでしまい見栄えを損なう不具合があった。また、上記従来の特許文献1に示された縦型ブラインドでは、窓を開放すべく複数のルーバを窓の一側縁に集合させたときに、これらのルーバが下方に向うに従って末広がりになり見栄えを損なうとともに、複数のルーバの集合厚さが大きくなってしまう問題点もあった。更に、上記従来の特許文献1に示された縦型ブラインドでは、ルーバの下端を長孔に挿通し、このルーバにより第1及び第2ウエイトカバーの外面を被覆し更に第2ウエイトカバーの下縁から第2ウエイトカバーの内面下部を被覆した後に、第1及び第2ウエイトカバーを二つ折りにするけれども、第1及び第2ウエイトカバーを二つ折りにする直前はルーバが係止爪に食い込んでいないため、ルーバがバランスウエイトに対して長手方向にずれてしまうおそれがあった。
本発明の第1の目的は、ルーバ自体の腰が強く、曲げに対して反発力が比較的大きくても、ルーバの第1及び第2ウエイトカバーを被覆した部分が殆ど膨らまず、ルーバ下部の見栄えを損なわない、縦型ブラインドを提供することにある。また、本発明の第2の目的は、複数のルーバを窓の一側縁等に集合させても、これらのルーバが下方に向うに従って末広がりになるのを阻止して見栄えを損なわず、複数のルーバの集合厚さが大きくなるのを抑制できる、縦型ブラインドを提供することにある。本発明の第3の目的は、ルーバが突起のコーナ部で損傷するのを防止できる、縦型ブラインドを提供することにある。本発明の第4の目的は、第1及び第2ウエイトカバーを折り畳む直前であっても、ルーバの下部を第2ウエイトカバーに容易に位置決め固定できる、縦型ブラインドを提供することにある。
本発明の第1の観点は、図1及び図5〜図8に示すように、窓枠11、壁面又は天井に取付けられるヘッドレール12と、このヘッドレール12に収容されヘッドレール12の長手方向に移動可能な複数のキャリア13と、複数のキャリア13にそれぞれ吊下げられた複数のルーバ14と、複数のルーバ14の下端にそれぞれ取付けられた複数のバランスウエイト16とを備えた縦型ブラインド10において、バランスウエイト16が、板状のウエイト本体24と、ウエイト本体24をカバーする板状の第1及び第2ウエイトカバー31,32とを有し、第1ウエイトカバー31の一端と第2ウエイトカバー32の一端とがインテグラルヒンジ26により連結されかつ第1ウエイトカバー31の他端両側部と第2ウエイトカバー32の他端両側部とが係合機構27により離脱可能に係合されるように構成され、第1ウエイトカバー31の他端縁に沿ってルーバ14を挿通可能な長孔31bが形成され、第1ウエイトカバー31の他端縁のうち少なくとも両側部内面又は第2ウエイトカバーの他端縁のうち少なくとも両側部内面に突起31dが形成され、ルーバ14の下端が長孔31bに挿通され、このルーバ14により第1ウエイトカバー31の外面及び第2ウエイトカバー32の外面が被覆され、ルーバ14の下端が第2ウエイトカバー32の内面に固定され、更に第1及び第2ウエイトカバー31,32が折り畳まれて第1及び第2ウエイトカバー31,32の他端両側部同士が互いに係合機構27により係合された状態で、第1及び第2ウエイトカバー31,32がウエイト本体24を挟持するとともに、突起31dが第2ウエイトカバー32の他端縁内面又は第1ウエイトカバーの他端縁内面にルーバ14を介して圧接されるように構成されたことを特徴とする。
本発明の第2の観点は、第1の観点に基づく発明であって、更に図6に示すように、突起31dのコーナ部31eにR面取りが形成されたことを特徴とする。
本発明の第3の観点は、第1又は第2の観点に基づく発明であって、更に図1、図3及び図5に示すように、第2ウエイトカバー32の内面に高さ方向に所定の間隔をあけて複数の爪部32bが突設され、ルーバ14の下部に係止孔14aが形成され、係止孔14aが複数の爪部32bに選択的に係止することにより、ルーバ14の下端が第2ウエイトカバー32の内面に固定されることを特徴とする。
本発明の第1の観点の縦型ブラインドでは、第1ウエイトカバーの一端と第2ウエイトカバーの一端とをインテグラルヒンジにより連結しかつ第1ウエイトカバーの他端両側部と第2ウエイトカバーの他端両側部とを係合機構により離脱可能に係合し、第1ウエイトカバーの他端縁に沿ってルーバを挿通可能な長孔を形成し、更に第1ウエイトカバーの他端縁のうち少なくとも両側部内面又は第2ウエイトカバーの他端縁のうち少なくとも両側部内面に突起を形成したので、ルーバの下端が長孔に挿通され、このルーバにより第1ウエイトカバーの外面及び第2ウエイトカバーの外面が被覆され、ルーバの下端が第2ウエイトカバーの内面に固定され、更に第1及び第2ウエイトカバーが折り畳まれて第1及び第2ウエイトカバーの他端両側部同士が互いに係合機構により係合された状態では、第1及び第2ウエイトカバーがウエイト本体を挟持するとともに、突起が第2ウエイトカバーの他端縁内面又は第1ウエイトカバーの他端縁内面にルーバを介して圧接される。そして、係合機構により互いに係合された第1及び第2ウエイトカバーの他端両側部を保持した状態で、バランスウエイトから上方に突出するルーバを上記圧接力に抗して引上げることにより、ルーバの第1及び第2ウエイトカバーを被覆した部分の膨らみを除去すると、上記圧接力によりルーバの膨らみが除去された状態に保持される。この結果、ルーバ自体の腰が強く、曲げに対して反発力が比較的大きくても、ルーバが第1及び第2ウエイトカバー間の隙間や長孔内を相対的に移動することが上記圧接力により阻止されるので、ルーバの第1及び第2ウエイトカバーを被覆した部分が殆ど膨らまず、ルーバ下部の見栄えを損なわない。また、窓を開放すべく複数のルーバを窓の一側縁に集合させても、これらのルーバが下方に向うに従って末広がりになるのを阻止できる。この結果、集合した複数のルーバの見栄えを損なわず、また複数のルーバの集合厚さが大きくなるのを抑制できるので、窓の開放面積を複数のルーバで狭めることがない。
本発明の第2の観点の縦型ブラインドでは、突起のコーナ部にR面取りを形成したので、ルーバの下端を長孔に挿通するときや、係合機構により互いに係合された第1及び第2ウエイトカバーの他端両側部を保持した状態でバランスウエイトから上方に突出するルーバを引上げるときに、ルーバが突起のコーナ部に接触しても、ルーバは損傷しない。
本発明の第3の観点の縦型ブラインドでは、第2ウエイトカバーの係止孔がルーバ下部の複数の爪部に選択的に係止することにより、ルーバの下端を第2ウエイトカバーの内面に固定したので、第1及び第2ウエイトカバーを折り畳む前であっても、ルーバの下部を第2ウエイトカバーに容易に位置決め固定できる。
次に本発明を実施するための形態を図面に基づいて説明する。図8に示すように、縦型ブラインド10は、窓枠11に取付けられるヘッドレール12と、このヘッドレール12に収容されヘッドレール12の長手方向に移動可能な複数のキャリア13と、複数のキャリア13にそれぞれ吊下げられた複数のルーバ14と、複数のルーバ14の下端にそれぞれ取付けられた複数のバランスウエイト16とを備える。ヘッドレール12は窓枠11の上枠部11a下面に取付けられる。また、ヘッドレール12内には、複数のキャリア13をヘッドレール12に沿って移動させ複数のルーバ14を展開又は集合させる周回可能な無端の周回コード17が設けられる。この周回コード17は、ヘッドレール12内に配索されかつヘッドレール12の一端下面から垂下されて移動操作部18が形成される。一端が先頭のキャリア13に取付けられた周回コード17はヘッドレール12内を通り、ヘッドレール12の一端下面から垂下されて再びヘッドレール12内を通り、周回コード17の他端は先頭のキャリア13に取付けられる。また、後続のキャリア13は先頭のキャリア13に連結コード(図示せず)により連結され、更に後続のキャリア13は隣接する後続にキャリア13に連結コード(図示せず)により連結される。これによりルーバ14を展開するために移動操作部18を操作すると、先頭のキャリア13に追従して後続にキャリア13が所定の間隔をあけながら順次移動し、ルーバ14を集合させるために移動操作部18を操作すると、先頭のキャリア13が後続のキャリア13を集めながら移動するように構成される。なお、図8中の符号19は、複数のルーバ14を回動させるためのチルト操作棒である。全てのキャリア13に1本のチルトロッドが挿通されており、チルト操作棒19とチルトロッドは、かさ歯車等を用いたねじり歯車構造により、チルト操作棒19の回転力を垂直軸回り方向から水平軸回り方向に変換可能に構成される。チルト操作棒19をその中心軸を中心に回転させると、チルトロッドが水平方向軸回りに回転することで、キャリア13に回転可能に収容されたウォームギヤ機構に上記チルトロッドの回転力が伝達され、ルーバ14が垂直軸回りに回転することにより調光できるようになっている。また、図8中の符号21は、移動操作部18の下端にプーリ(図示せず)を介して取付けられた錘である。
一方、バランスウエイト16は、板状のウエイト本体24と、ウエイト本体24をカバーする板状の第1及び第2ウエイトカバー31,32とを有する(図1〜図3)。ウエイト本体24は、この実施の形態では、ステンレス鋼板や、表面処理された炭素鋼板等により四角形板状に形成される。第1及び第2ウエイトカバー31,32は、ポリプロピレン等のプラスチックによりウエイト本体24より一回り大きい略四角形板状に形成される。また、第1ウエイトカバー31の一端と第2ウエイトカバー32の一端とはインテグラルヒンジ26により連結される。このインテグラルヒンジ26は、第1及び第2ウエイトカバー31,32と同一のプラスチックにより第1及び第2ウエイトカバー31,32と一体的に成形された屈曲可能な薄肉部である。また、インテグラルヒンジ26は、この実施の形態では、第1ウエイトカバー31の一端と第2ウエイトカバー32の一端とをこれらの幅方向に間隔をあけて3箇所に設けられる。第1及び第2ウエイトカバー31,32はインテグラルヒンジ26で折り畳まれるように構成される(図5及び図6)。
第1及び第2ウエイトカバー31,32はルーバ14より幅広に形成される(図2〜図4)。また、第1ウエイトカバー31の他端縁には、その両側外方にそれぞれ突出する一対の第1突出部31a,31aが形成され、第2ウエイトカバー32の他端縁には、その両側外方にそれぞれ突出する一対の第2突出部32a,32aが形成される(図1)。これにより第1ウエイトカバー31は柱の太い略T字状に形成され、第2ウエイトカバー32は柱の太い略逆T字状に形成されるとともに、第1及び第2ウエイトカバー31,32の他端縁はルーバ14より幅広に形成される。また、第1ウエイトカバー31の他端両側部と第2ウエイトカバー32の他端両側部とは係合機構27により離脱可能に係合されるように構成される(図1〜図3及び図7)。この係合機構27は、図7に詳しく示すように、第2ウエイトカバー32の他端縁両側部に突設された一対の係合片27aと、第1ウエイトカバー31の他端縁両側部に形成され一対の係合片27aがそれぞれ離脱可能に係合する一対の被係合部27bとを有する。
一方、第1ウエイトカバー31には、この第1ウエイトカバー31の他端縁に沿ってルーバ14を挿通可能な長孔31bが形成される(図1、図5及び図6)。この長孔31bは、第1ウエイトカバー31の他端縁に突設された一対の第1突出部31a,31aまで延びて形成され、第1ウエイトカバー31の他端縁には、長孔31bの上縁を構成する細長いバー状部31cが形成される。また、第1ウエイトカバー31の他端縁の両側部内面、即ちバー状部31cの両側部内面には、突起31d,31dがそれぞれ形成される。これらの突起31d,31dは、第1及び第2ウエイトカバー31,32を折り畳んで係合機構27により係合した状態で、第2ウエイトカバー32の他端縁の両側部内面に圧接されるように構成される。更に、突起31dのコーナ部31eにはR面取りが形成される(図6中の拡大図及び図7)。このR面取りの曲率半径は0.5mm〜1mmの範囲内に形成されることが好ましい。なお、図1中の符号31fは、一対の突起31d,31dを接続するリブである。このリブ31fはバー状部31cを補強するために設けられる。
一方、第2ウエイトカバー32の内面には、高さ方向に所定の間隔をあけて複数の爪部32bが突設される(図1〜図3及び図5)。この実施の形態では、第2ウエイトカバー32の幅方向に間隔をあけて一対の爪部32b,32bが突設され、一対の爪部32b,32bが高さ方向に所定の間隔をあけて3組突設される(図1、図2及び図5)。即ち、爪部32bは、この実施の形態では、第2ウエイトカバー32の内面に合計6つ突設される。また、ルーバ14の下部には複数の係止孔14aが形成される(図1〜図3)。この実施の形態では、ルーバ14の幅方向に間隔をあけて一対の係止孔14a,14aが形成され、一対の係止孔14a,14aが高さ方向に所定の間隔をあけて2組形成される。即ち、係止孔14aは、この実施の形態では、ルーバ14下部に合計4つ形成される。ここで、一対の係止孔14a,14aの間隔は、一対の爪部32b,32bの間隔と同一に形成される。また、一対の係止孔14a,14aの高さ方向の間隔は、一対の爪部32b,32bの高さ方向の間隔より小さく形成されることが好ましい。例えば、一対の係止孔14a,14aの高さ方向の間隔を10mmに形成した場合、一対の爪部32b,32bの高さ方向の間隔を20mmに形成することが好ましい。ここで、一対の係止孔14a,14aの高さ方向の間隔を、一対の爪部32b,32bの高さ方向の間隔より短く(半分)形成したのは、10mm間隔で5段階のルーバ14の高さ調整を行うのに、爪部32bを最小限の高さ方向に3組突設すれば済むようにするため、即ち爪部32bを高さ方向に5組作らなくて済むようにするためである。更に、2組の一対の係止孔14a,14aのいずれか一方が3組の一対の爪部32b,32bに選択的に係止することにより、ルーバ14の下端が第2ウエイトカバー32の内面に位置決め固定される。
第1ウエイトカバー31の内面には、ウエイト本体24を収容可能な扁平凹部31gが形成され、この扁平凹部31gには4つの取付凸部31hが突設される(図1〜図3)。また、ウエイト本体24には、4つの取付孔24aと、複数の逃がし孔24bが形成される。ウエイト本体24が扁平凹部31gに収容されたときに、ウエイト本体24の4つの取付孔24aが第1ウエイトカバー31の4つの取付凸部31hに圧入され、これによりウエイト本体24が第1ウエイトカバー31に固定されるように構成される。また、複数の逃がし孔24bは、ウエイト本体24を扁平凹部31gに収容して、第1及び第2ウエイトカバー31,32を折り畳んだ状態で、第2ウエイトカバー32の複数の爪部32bに対向する位置にそれぞれ形成され、これにより第2ウエイトカバー32の複数の爪部32bが複数の逃がし孔24bにそれぞれ収容されるようになっている。この実施の形態では、逃がし孔24bは4つ形成され、これらの逃がし孔24bには6つの爪部32bのうち4つの爪部32bが収容される。残りの2つの爪部32bは、扁平凹部31gの下方に形成された細長凹部31iに収容される(図6)。なお、図8中の符号28は、隣り合うルーバ14、14の間隔を規制するためのボトムコードである。また、図7中の符号32cは、ボトムコード28を挿通するためのコード挿通孔である。コード挿通孔32cは、第2ウエイトカバー32の他端縁の両側部に形成された係合片27aの背面にそれぞれ門型片32dを突設することにより形成される。
このように構成された縦型ブラインド10のルーバ14下端にバランスウエイト16を取付ける手順を説明する。先ず、第1及び第2ウエイトカバー31,32を展開した状態で(図1)、第1ウエイトカバー31の扁平凹部31gにウエイト本体24を収容した後に、第1ウエイトカバー31を上側に位置させ第2ウエイトカバー32を下側に位置させた状態で、ルーバ14の下端を第1ウエイトカバー31の内面側から長孔31bに挿通する(図2)。次に、長孔31bに挿通されたルーバ14により第1ウエイトカバー31の外面及び第2ウエイトカバー32の外面を被覆した後、第2ウエイトカバー32の他端縁を被覆して第2ウエイトカバー32の内面に折り返し、ルーバ14下部に形成された2組の一対の係止孔14a,14aのいずれか一方を、第2ウエイトカバー32に形成された3組の一対の爪部32b,32bに選択的に係止する(図3及び図5)。これにより、ルーバ14の下端が第2ウエイトカバー32の内面に位置決め固定される。更に、第1及び第2ウエイトカバー31,32をインテグラルヒンジ26で折り畳んで、第1及び第2ウエイトカバー31,32の他端両側部同士を互いに係合機構27(係合片27a及び被係合部27b)によりに係合させる(図4、図6及び図7)。これにより、第1及び第2ウエイトカバー31,32がウエイト本体24を挟持するとともに、突起31dが第2ウエイトカバー32の他端縁内面にルーバ14を介して圧接される。
そして、係合機構27により互いに係合された第1及び第2ウエイトカバー31,32の他端両側部を保持した状態で、バランスウエイト16から上方に突出するルーバ14を上記圧接力に抗して引上げることにより、ルーバ14の第1及び第2ウエイトカバー31,32を被覆した部分の膨らみを除去すると、上記圧接力によりルーバ14の膨らみが除去された状態に保持される。このとき、突起31dのコーナ部31eにR面取りを形成したので、ルーバ14が突起31dのコーナ部31eに接触しても、ルーバ14は損傷しない。この結果、ルーバ14自体の腰が強く、曲げに対して反発力が比較的大きくても、ルーバ14が第1及び第2ウエイトカバー31,32間の隙間や長孔31b内を相対的に移動することが上記圧接力により阻止されるので、ルーバ14の第1及び第2ウエイトカバー31,32を被覆した部分が殆ど膨らまず、ルーバ14下部の見栄えを損なわない。また、窓を開放すべく複数のルーバ14を窓の一側縁に集合させても、これらのルーバ14が下方に向うに従って末広がりになるのを阻止できる。この結果、集合した複数のルーバ14の見栄えを損なわず、また複数のルーバ14の集合厚さが大きくなるのを抑制できるので、窓の開放面積を複数のルーバ14で狭めることがない。
なお、上記実施の形態では、ヘッドレールを窓枠に取付けたが、ヘッドレールを壁面や天井に取付けてもよい。また、上記実施の形態では、突起を第1ウエイトカバーの他端縁の両側部内面にそれぞれ形成したが、突起を第1ウエイトカバーの他端縁の内面に全長にわたって形成したり、突起を第2ウエイトカバーの他端縁の両側部内面にそれぞれ形成したり、或いは突起を第2ウエイトカバーの他端縁の内面に全長にわたって形成してもよい。