JP6985751B2 - 冷却装置 - Google Patents

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Description

本発明は、バッチ式の冷却装置に関し、冷却効率が優れた冷却装置に関する。
一般に、バッチ式の冷却装置では、冷凍室内への物品(被冷凍対象)の出し入れのために扉を開放する必要がある。この場合、冷凍室内の温度の急激な上昇が起こる。このため、バッチ式の冷却装置では、冷却室を開放した後の冷却効率が著しく低下するという課題を有していた。
したがって、バッチ式の冷却装置では、その冷却運転中に冷却室を開放した後に、冷凍室の温度をいかに早く元の温度帯(冷温)に復帰させるかが重要な課題であった。
本発明と同じ解決すべき課題を有する先願は現時点では発見されていないが、同じ技術分野に属する先願としては下記のようなものが知られている。
特許文献1には「冷却装置」という名称で、冷却装置に関する発明が開示されている。
特許文献1に開示される発明である冷却装置は、同文献中の図1に示される符号をそのまま用いて説明すると、内部に第1の室20aと被冷却物30が搬入される第2の室20bとを形成するための仕切り板16と、仕切り板16に設けられた冷却コイル12と、冷却コイル12の第1の室20aの側に設けられたファン14a、14bと、を備え、仕切り板16が、第2の室20bから第1の室20aへと向かう気流が冷却コイル12を通るように制御することを特徴とするものである。
上述のような特許文献1に開示される発明によれば、冷却コイルに付着する霜の量を低減することができる。
特許文献2には「分離形冷蔵庫」という名称で、主キャビネットと副キャビネットを有する分離形冷蔵庫に関する発明が開示されている。
特許文献2に開示される分離形冷蔵庫は、同文献中の図2に示される符号をそのまま用いて説明すると、冷凍システムが付属されており、蒸発器15から冷気を供給される主貯蔵室を形成する主キャビネット10と、主キャビネット10と所定の間隔を開けて分離して設けられ、副貯蔵室を形成する副キャビネット20と、蒸発器15からの冷気を前記副冷却室に伝達する冷気伝達手段17,18を備え、前記主キャビネット10と前記副キャビネット20との間の離隔空間内に凝縮器13から発生された熱気を送風して相互隣接壁面に形成される露を除去する熱気送風手段14,60を備えていることを特徴とするものである。
上述のような特許文献2に開示される発明によれば、主キャビネットと副キャビネットとの間の相互隣接壁面で結露現象を防止することができる。
特許文献3には「低温庫」という名称で、断熱性の外箱の内側にこの外箱と間隔を存して熱良導性の内箱を配設し、両箱間に冷気を循環して間接冷却にて内箱内の貯蔵室の冷却を行う低温庫に関する発明が開示されている。
特許文献3に開示される低温庫は、同文献中の図1に示される符号をそのまま用いて説明すると、断熱性の外箱2、該外箱の内側に間隔を存して配設されて内部に貯蔵室10を形成する熱良導性の内箱3、外箱2と内箱3との間の冷気循環空間11内に配設された第1の送風機12、内箱3の側壁と間隔を存して設けられた断熱性の仕切パネル4、この仕切パネル4にて冷気循環空間11と仕切られた冷却空間15、この冷却空間15内に配設された冷却器18及び第2の送風機21、及び冷却空間15と冷気循環空間11とを連通する冷気往路24及び冷気帰路18を備えていることを特徴とするものである。
上述のような特許文献3に開示される発明によれば、冷却器の能力変化の直接の影響あるいは蒸発器の除霜運転などの影響を極僅かに抑え、貯蔵空間の温度を安定化することができる。
特許文献4には「低温庫の運転制御装置」という名称で、蓄冷剤の冷却を行ないつつ貯蔵室の冷却を行なう低温庫に関する発明が開示されている。
特許文献4に開示される低温庫の運転制御装置は、蒸発器で冷却した冷気で凍結室の蓄冷剤を凍結させ、この蓄冷剤で冷却された冷気を循環用送風装置にて凍結室と仕切られた貯蔵室に強制循環させる冷気循環路と、冷気を蒸発器に帰還し再び蓄冷剤へ導く冷気バイパス路とを形成した低温庫にあって、凍結室の湿度を検知し凍結室の温度が第1の温度以下となったとき圧縮機の運転を停止させる第1制御部と、貯蔵室の温度を検知し貯蔵室の温度が第1の温度より高い第2の温度以下若しくは第2の温度より高い第3の温度以下となったときに循環用送風装置の運転を停止させる第2制御部と、第1の温度及び第2若しくは第3の温度を設定する温度設定部とを備えてなることを特徴とするものである。
上述のような特許文献4に開示される発明によれば、蓄冷剤で冷却された冷気を貯蔵室に強制循環する冷気循環路と、蒸発器に帰還する冷気バイパス路とに分流させるようにしたことで、蓄冷剤の凍結を行ないながら貯蔵室の冷却を行なうことができる。
特許第6561427号公報 特開平10−68573号公報 特開平7−159015号公報 特開平3−70964号公報
特許文献1に開示される発明では、第1の室と第2の室との間を、冷却コイルを通過させながら気流を循環させることで、第1の室内において予冷された冷気を冷却コイルによりさらに冷却して第2の室に送給することができる。
しかしながら、特許文献1に開示される発明では、仕切りの下面に突出するように冷却コイルが配置されている。このため、第2の室の物品(被冷却対象)を出し入れするにあたり扉を開放した際に、第2室の温度が上昇する。これにより、冷却コイルの温度と冷却対象である空気(冷却コイルを通過する空気)の間に温度差が生じて、冷却コイルの表面に結露が生じる。この場合、第2の室の扉を閉じた後に特許文献1に開示される冷却装置の冷却運転を再開した際に、すなわち冷却コイルへの冷却液の送給を開始した際に、冷却コイルの表面に付着した結露が凍結して氷になる。そして、第2室の開閉の度にこの現象が繰り返されることで冷却コイルの表面に氷が堆積していき、冷却コイルの表面が氷に覆われてその冷却効率が低下する(要因1)。
また、これとは別に、第2室が開放された場合は、水蒸気を含有する外気が第2室に新たに供給される。さらに、特許文献1に開示される発明は、第1室と第2室の間で冷気を循環させるという技術であるため、第2室を開放後に冷却コイルを再稼働させた際に、第2室に新たに供給された外気中の水蒸気が、冷却コイルの表面で昇華(固体化)して氷の結晶となって冷却コイルの表面に付着する。そして、この現象が繰り返されることで、冷却コイルの表面に霜が生じて堆積していき、これによっても冷却コイルの冷却効率が低下する(要因2)。
よって、特許文献1に開示される発明の場合は、第1の室を有していることで上記要因1による冷却コイルの冷却効率の低下を抑制できる可能性があるものの、冷却コイルが第2室に配設され、かつ第1室と第2室の間を冷気が循環するよう構成されているため、上記要因2による冷却効率の低下については抑制し難いという課題があった。
特許文献2に開示される発明では、冷凍用の冷気を生じさせる蒸発器を備える主キャビネットと、被冷却対象である物品を収容する副キャビネットが分離されているため、上述の特許文献1に開示される発明が有するような課題、すなわち副キャビネットの扉を開放した際に蒸発器自体の温度が上昇して、副キャビネット内の温度を復旧させるのに時間及び電力を要するという課題は生じないと考えられる。
しかしながら、特許文献2に開示される発明の場合は、蒸発器を収容する主キャビネット内に、熱を発する圧縮器及び凝縮器が収容されている。このため、特許文献2に開示される発明ではその構造上、蒸発器において発生した冷温が、凝縮器から発せられる熱により減殺されてしまう懸念がある。
したがって、特許文献2に開示される発明の場合は、冷却効率が優れた冷却装置(冷凍装置)を提供することができないという別の課題を有していた。
特許文献3に開示される発明では、冷気の循環路と、内箱内の空間が完全に分離されているため、内箱内の空間を開放した際に、外気によって冷却器の温度が上昇するのを防止することができる。
その一方で、特許文献3に開示される発明の場合は、内箱内に収容される物品(被冷却対象)に直接冷気を作用させることができない。このため、特許文献3に開示される発明は、急速冷凍用の設備には適さない。
また、特許文献3に開示される発明のように、蓄冷材を備えた低温庫では、所望の低温状態の維持が容易である反面、昇温側へのスムーズな温度変更が容易でないという別の課題を有していた。
特許文献4に開示される発明では、蓄冷剤に蓄えられた冷気を蒸発器に送給することができるので、仕様選択室を所望の温度に維持すること(低温状態の維持)が容易になる。
その一方で、特許文献4に開示される発明の場合は、庫内循環用送風装置が停止した場合、すなわち庫内が開放されている間、蒸発器には蓄冷材に蓄えられた冷気が送給されない。このため、庫内が開放されている間に、蒸発器の周囲における冷却対象である空気の温度が上昇して、上述の特許文献1の場合の要因1による蒸発器の冷却効率の低下が起こるという課題が生じると考えられる。
さらに、特許文献4に開示される発明では、冷気が庫内を循環するため、上述の特許文献1の場合の要因2による蒸発器の冷却効率の低下も併せて起こるという課題があった。
また、特許文献4に開示される発明も上述の特許文献3に開示される発明の場合と同様に、所望の低温状態の維持が容易である反面、昇温側へのスムーズな温度変更が容易でないという別の課題を有していた。
本発明はかかる従来の課題に対処してなされたものでありその目的は、冷却室を開放した後に、その冷却室内の温度を目的とする温度帯(冷温)に迅速に復旧させることができ、かつ冷却ユニットへの氷や霜の付着が起こり難く、しかも冷却効率の優れた冷却装置を提供することにある。
上記目的を達成するための第1の発明である冷却装置は、物品を冷凍するための冷却装置であって、内部に中空部を備える断熱箱体と、中空部を、保冷室として用いられる上部空間と、冷却室として用いられる下部空間に分画する仕切りのうち、第1の開口を備えている第1の仕切りと、第1の開口との間に隙間を有しないように上部空間側へ筒状に垂設され、その上端に第1の開口と連通する第2の開口を備えている第2の仕切りと、第2の仕切りの内側に側面の全周が囲まれるように配設される冷却ユニットと、平面視した際に第2の開口を塞ぐように配設されているファンと、を備えていることを特徴とするものである。
上記構成の第1の発明において、断熱箱体はその中空部内の空間を外気から遮断するという作用を有する。また、仕切り(第1の仕切り及び第2の仕切り)は、中空部内の空間を上部空間と下部空間とに分画するという作用を有する。また、第1の仕切りに設けられる第1の開口は、上部空間と下部空間をつなぐという作用を有する。
さらに、第1の発明では、第2の仕切りの内側に冷却ユニットが配置されている。加えて、この第2の仕切りの第2の開口にファンが配設されている。このため、第2の仕切りの内側は、冷却ユニット及びファンの稼働時に、冷却ユニットにおいて生じる冷熱(冷気)を下部空間に導出するという作用を有する。
また、第2の仕切りは、冷却ユニットで生じた冷熱を冷却ユニットの周方向(水平方向)側の上部空間に伝達して、上部空間を間接的に冷却するという作用を有する。さらに、上述のとおり第2の仕切りの内側に収容される冷却ユニットは、下部空間が開放された際に、冷気(冷熱)が上部空間から下部空間に移動するのを妨げる障害物としても作用する。
また、平面視した際に第2の開口を塞ぐようにファンが配設されていることで、下部空間が開放された際に、ファン自体も冷気(冷熱)が上部空間から下部空間に移動するのを妨げる障害物として作用する。
上述のような第1の発明によれば、冷却ユニットにおいて生じる冷熱が第2の仕切りを介して上部空間に伝達される。つまり、冷却ユニットの周側面及び上面が冷気に包まれた状態になる。また、冷却ユニット及びファンの稼働が停止した場合、第2の仕切りによって、上部空間内の冷気が第1の開口から下部空間に移動するのが妨げられる。
このため、第1の発明では、冷却ユニット及びファンの稼働を停止して下部空間を開放している間、上部空間内に留置される冷気により冷却ユニット自体の温度上昇が抑制される。さらに、第1の発明ではこの後、下部空間を閉鎖して冷却ユニット及びファンを再稼働した際に、上部空間内に留置されていた冷気を、冷温状態に保たれた冷却ユニットによりさらに冷却して下部空間に供給することにより、下部空間を効率良く冷却するという作用を有する。
第2の発明である冷却装置は、上述の第1の発明であって、第2の仕切りは金属製であることを特徴とするものである。
上記構成の第2の発明は、上述の第1の発明による作用と同じ作用に加えて第2の仕切りの材質が金属であることで、冷却ユニットの周側面側(水平方向)への冷熱の伝達が促進される。
この結果、第2の発明によれば第1の発明に比べて、上部空間内の空気をより効率的に冷却するという作用を有する。
第3の発明である冷却装置は、上述の第1又は第2の発明であって、ファンを平面視した場合に、インペラの可動領域及びこの可動領域とのクリアランスを除く領域を被覆するカバーを備えていることを特徴とするものである。
上記構成の第3の発明は、上述の第1又は第2の発明による作用と同じ作用に加えて、ファンに設けられるカバーは、冷却ユニット及びファンが停止した状態でかつ下部空間が開放された場合に、上部空間内の冷気が第2の仕切りを介して下部空間に移動するのを妨げるという作用を有する。
よって、第3の発明は、冷却ユニット及びファンが停止した状態でかつ下部空間が開放された際に、上部空間の温度が上昇するのを抑制するという作用を有する。
これにより、第3の発明によれば、下部空間が開放された際に冷却ユニット自体の温度上昇を抑制するという作用が一層助長される。
第4の発明である冷却装置は、上述の第1乃至第3のいずれかの発明であって、第1の仕切りは、それ自体が断熱構造を有している、又は、第1の仕切りと一体又は別体に断熱構造を備えていることを特徴とするものである。
上記構成の第4の発明は、上述の第1乃至第3のそれぞれの発明による作用と同じ作用を有する。さらに、第4の発明のように第1の仕切りそのものからなる、又は、第1の仕切りと一体又は別体に設けられている断熱構造は、上部空間と下部空間を断熱するという作用を有する。
この場合、下部空間を開放した際に、下部空間の温度上昇に伴って上部空間の温度が上昇するのを抑制する又は大幅に遅延させるという作用を有する。
この結果、第4の発明によれば、下部空間が開放された際の冷却ユニット自体の温度上昇を抑制する作用が一層助長される。
第5の発明である冷却装置は、上述の第1乃至第4のいずれかの発明であって、第2の仕切りは分割可能な複数のパーツからなることを特徴とするものである。
上記構成の第5の発明は、上述の第1乃至第4のそれぞれの発明による作用と同じ作用を有する。また、第5の発明において第2の仕切りが複数のパーツにより構成することで、必要に応じて第2の仕切りを分解又は除去することを可能にするという作用を有する。
第6の発明である冷却装置は、上述の第1乃至第5のいずれかの発明であって、断熱箱体は、下部空間への出入りを可能にする第3の開口と、この第3の開口を塞ぐ断熱扉と、を備え、さらにこの断熱扉の開閉状態を検知するセンサーを備えていることを特徴とするものである。
上記構成の第6の発明は、上述の第1乃至第5のそれぞれの発明による作用と同じ作用を有する。また、第6の発明において、第3の開口は、下部空間へ物品(被冷却対象)の出し入れを可能にするという作用を有する。また、第3の開口に設けられる断熱扉は、第3の開口を開閉するという作用を有する。さらに、センサーは、断熱扉の開閉動作を検知するという作用を有する。
よって、第6の発明によれば、第3の開口に設けられる断熱扉の断熱扉の開状態を検知して冷却ユニット及びファンの稼働を停止させるとともに、同断熱扉の閉状態を検知して冷却ユニット及びファンを再稼働させることが可能になる。
上述のような第1の発明によれば、下部空間に物品(被冷却対象)を出し入れすべく下部空間を開放した際に、上部空間内の冷気が第1の開口から下部空間や断熱箱体の外に導出されるのを防ぐことができる。これにより、下部空間が開放されている間でも上部空間内の温度を低温状態に保つことができる。
また、第1の発明では、第2の仕切りの内側に冷却ユニットが収容されている。つまり、第1の発明では、第1の仕切りを基準にして上部空間側に冷却ユニットが配置されている。このため、下部空間を開放した場合に、冷却ユニットの外気に晒される面を、実質的に冷却ユニットの下面のみにすることができる。
この結果、第1の発明では、下部空間を開放した際に、冷却ユニット自体の温度が上昇するのを抑制することができる。
そして、第1の発明では、下部空間の開放した後に下部空間を閉鎖して冷却ユニット及びファンを再稼働させた際に、冷温状態が維持されている上部空間内の空気を冷却ユニットでさらに冷却して下部空間に送給することができる。
この場合、断熱箱体の中空部内を上部空間と下部空間に分画しない冷却装置を用いる場合に比べて、冷却ユニット及びファンの再稼働直後に冷却ユニットから導出される冷気の温度を大幅に低くすることができる。
したがって、第1の発明によれば、断熱箱体の中空部内を上部空間と下部空間に分画しない冷却装置と比べて、下部空間を開放した後に下部空間を所望の温度帯(冷温)に復帰させるのに要する時間を短くすることができる。
さらに、第1の発明では、上述の通り下部空間を開放した後に下部空間を閉鎖して冷却ユニット及びファンを再稼働した際に、上部空間において冷温状態が維持された冷気が冷却ユニットに送給されて冷却されるため、冷却ユニット自体の温度と、冷却対象である空気の温度の差を小さくすることができる。この場合、下部空間の開放に伴って下部空間の温度上昇が起きた際に、冷却ユニットの表面に結露が生じるのを抑制することができる。このため、下部空間を閉鎖した後に冷却ユニット及びファンを再稼働した場合でも、冷却ユニットの表面への氷の付着が起こり難い。これにより、第1の発明によれば、上述の特許文献1の場合における要因1による冷却ユニットの冷却効率の低下を防止することができる。
さらに、第1の発明では、冷却ユニット及びファンの稼働時に、上部空間と下部空間の間で積極的な空気(冷気)の循環は起こらない。より具体的には、第1の発明では、冷却ユニット及びファンの稼働時に、下部空間から上部空間への物理的に不可避な冷気の流入を除いて、実質的に冷気の流入が起こらない。このため、第1の発明によれば、下部空間を閉鎖後に冷却ユニット及びファンを再稼働させた際に、下部空間に流入した水蒸気を含む新たな空気が、上部空間と下部空間の間を積極的に行き来しない。この結果、第1の発明によれば、冷却ユニット及びファンの稼働時に、冷却ユニットの表面への霜の付着とその堆積を好適に防止することができる。よって、第1の発明によれば、上述の特許文献1の場合における要因2による冷却ユニットの冷却効率の低下についても防止することができる。
このように、第1の発明によれば常時冷却ユニットへの結露の発生及びそれによる氷の付着、及び下部空間に流入した外気中の水蒸気が冷却ユニットの表面で昇華することによる霜の付着、並びに上記氷及び霜の堆積が起こり難いので、その冷却効率を向上させることができる。
第2の発明は、上述のような第1の発明による効果と同じ効果に加えて、第2の仕切りが金属からなることで、冷却ユニットから上部空間への冷熱の伝達を助長することができる。
この結果、第1の発明の冷却運転時に上部空間の温度低下を促進することができる。これにより、下部空間の温度低下も促進することができる。
したがって、第2の発明によれば、上述の第1の発明である冷却装置の冷却効率を一層向上させることができる。
第3の発明は、上述のような第1又は第2の発明による効果と同じ効果を有する。
また、本発明に係る冷却装置では、略密閉された断熱箱体の内部空間が仕切り(第1の仕切り及び第2の仕切り)により上部空間と下部空間とに区画されており、かつこれらの空間をつなぐ第2の仕切りの内側に冷却ユニット及びファンが収容されていることで、上部空間と下部空間の間における空気の流動を極力抑制することができる。
より具体的には、本発明に係る冷却装置ではその冷却運転時に、ファンの稼働により上部空間から下部空間に向かって常時冷気が送給されるため、下部空間は正圧になる。他方、上部空間は負圧になる。
このため、本発明に係る冷却装置においてファン及び冷却ユニットの稼働を停止させると、上部空間と下部空間の間の圧力差を無くすように、下部空間から上部空間に向かって空気が流動する。さらに、この状態から下部空間が開放されると、上部空間内の冷気が第2の仕切りの内側を通じて下部空間側に移動しようとする。この時、ファンがカバーを備えていることで、上部空間から下部空間に向かう空気の流れをカバーで遮って緩やかにすることができる。
これにより、下部空間の開放時に、上部空間内の冷気の下部空間への移動が妨げられる。つまり、下部空間に流入した断熱箱体の外の空気が、上部空間内に流入するのを抑制することができる。
したがって、第3の発明によれば、下部空間の開放時に、上部空間の温度上昇を抑制することができ、これにより冷却ユニット自体の温度上昇も抑制することができる。
この結果、第3の発明によれば、第1の発明が奏する冷却効率の向上効果を一層助長することができる。
第4の発明は、上述のような第1乃至第3のそれぞれの発明による効果と同じ効果を有する。
また、第4の発明では、第1の仕切りが配設される領域に断熱構造を有していることで、上部空間と下部空間の間の断熱性を高めることができる。
この場合、下部空間の開放時に上部空間の温度上昇を一層起こり難くすることができる。これにより、下部空間の開放時に冷却ユニット自体の温度上昇を抑制する効果を一層向上させることができる。
この結果、第4の発明によれば、第1の発明が奏する冷却効率の向上効果を一層助長することができる。
第5の発明は、上述のような第1乃至第4のそれぞれの発明による効果と同じ効果を有する。
また、第5の発明では、必要に応じて第2の仕切りの一部又は全部を取り外すことができる。
この結果、第5の発明によれば、第2の仕切りの中空部内に収容されている冷却ユニットやファンのメンテナンス作業を容易にできる。
第6の発明は、上述のような第1乃至第5のそれぞれの発明による効果と同じ効果を有する。
また、第6の発明では、センサーを備えていることで、第3の開口を塞ぐ断熱扉の開閉動作に連動して、ファン及び冷却ユニットの稼働状態を切り替えることができる。
この場合、下部空間の開放中にファンが稼働し続けて、上部空間内の冷気が断熱容器の外に導出されてしまうのを防止できる。
この結果、第6の発明によれば、第1の発明が奏する冷却効率の向上効果を一層助長することができる。
本発明の実施形態に係る冷却装置の鉛直方向断面図である。 (a)図1中のA−A線矢視断面図であり、(b)同図中のB−B線矢視断面図である。 本発明の実施形態に係る冷却装置のシステム構成図である。 (a)本実施形態の変形例に係る冷却装置の鉛直方向部分断面図であり、(b)本実施形態の別の変形例に係る冷却装置の鉛直方向部分断面図である。 (a)試験1,2に用いた本発明に係る冷却装置の鉛直方向断面図であり、(b)試験3に用いた従来技術に係る冷却装置の鉛直方向断面図である。 表1中の各計測点の温度の経時変化を折れ線グラフで示した図である。 表2中の各計測点の温度の経時変化を折れ線グラフで示した図である。 表3中の各計測点の温度の経時変化を折れ線グラフで示した図である。
本発明の実施形態に係る冷却装置について図1乃至図4を参照しながら詳細に説明する。
図1は本発明の実施形態に係る冷却装置の鉛直方向断面図である。また、図2は(a)図1中のA−A線矢視断面図であり、(b)同図中のB−B線矢視断面図である。
本実施形態に係る冷却装置1は、被冷却対象である物品13を冷凍するための冷却装置である。このような本実施形態に係る冷却装置1では、図1に示すように、断熱箱体2の中空部が、第1の仕切り3、第2の仕切りである筒状仕切り5及びファン7により分画されて、鉛直上方側に位置する上部空間2aが保冷室として、また、鉛直下方側に位置する下部空間2bが冷却室としてそれぞれ用いられる。
さらに、本実施形態に係る冷却装置1の第1の仕切り3は、断熱箱体2の内壁から隙間なく例えば水平方向に設置され、第1の開口3aを備えており、この第1の開口3aとの間に隙間を有しないように上部空間側へ垂設されて第2の仕切りとして作用する筒状仕切り5が設けられている。また、この筒状仕切り5の上端5bは、第1の開口3aと連通する第2の開口6を備えている。
なお、第1の仕切り3の配設方向は必ずしも水平である必要はなく、下部空間2b上に層状の冷気保管用の上部空間2aを形成できれば、傾斜していてもよい。
加えて、上述のような本実施形態に係る冷却装置1は、第2の仕切りである筒状仕切り5の内側(中空部内に)に冷却ユニット4を備え、さらに、平面視した際に第2の開口6を塞ぐようにファン7を備えている。
なお、ファン7は第2の開口6との間に隙間が生じないように設置されている。
ここでいう「ファン7が第2の開口6との間に隙間が生じないように」とは、ファン7とその周囲の構造物との間で、設計上ファン7の機能を発揮させるために必要な隙間や、設計上又は製造上の誤差及び必要なクリアランスが許容され、「隙間が実質的に生じないように」という意味である。
なお、図1では第2の開口6に6台のファン7を設ける場合を例に挙げて説明しているが(図2(a)を参照)、ファン7の台数はその出力に応じて1台以上の任意の台数を備えてよい。
さらに、断熱箱体2の中空部内における筒状仕切り5の取付け構造としては、例えば図1に示すように、断熱箱体2の内側面に図示しない支持構造を設けておき、この支持構造に支持材16をさらに設け、この支持材16に筒状仕切り5及びファン7を着脱可能に固設してもよい。あるいは、筒状仕切り5が十分な強度を有する場合は、筒状仕切り5に直接ファン7を着脱可能に固設してもよい。
上述のような本実施形態に係る冷却装置1では、冷却ユニット4が稼働することで筒状仕切り5の中空部内に冷気が生じる。この時さらに、ファン7が稼働することで、冷却ユニット4において生じた冷気(冷熱)は第1の開口3aから下部空間2bに送給される。
この結果、下部空間2b内に収容される物品13を冷凍することができる、又は物品13を冷凍状態に維持しておくことができる。
さらに、本実施形態に係る冷却装置1では、冷却ユニット4で生じた冷熱が筒状仕切り5を介して上部空間2aに伝達される。これにより、上部空間2a内の空気を間接的に冷却することができる。
また、本実施形態に係る冷却装置1では、上部空間2aと下部空間2bの間は、隙間が生じないよう構成されている。なお、ここでいう「上部空間2aと下部空間2bの間に隙間が生じないように」とは、機能を発揮させるために必要な隙間や、設計上又は製造上の誤差及び必要なクリアランスが許容され、「隙間が実質的に生じないように」という意味である。
したがって、本実施形態に係る冷却装置1では、上部空間2aと下部空間2bの間には、実質的な隙間を有しない。
さらに、本実施形態に係る冷却装置1では、冷却ユニット4の稼働時に、第1の開口3aでは、下部空間2b側に常時冷気が導出されるため、下部空間2b側から上部空間2a側に向かう空気の流れが抑制される。
具体的には、本実施形態に係る冷却装置1では、下部空間2bから上部空間2aへの空気の流れが全く生じないわけではなく、第1の開口3a(より詳細には、筒状仕切り5の中空部内)において第2の開口6から第1の開口3aに向かう空気の流れが相対的に小さくなる領域では、ファン7の出力及び上部空間2aの減圧状況に応じて、下部空間2bから上部空間2aへの物理的に不可避な空気の流入が起こる。
より詳細には、上部空間2aと下部空間2bの間は、隙間が生じないよう構成されているため、ファン7の稼働時には上部空間2aから空気が吸引され、下部空間2bへ供給される。その結果、上部空間2aの気圧が低下し、下部空間2bの気圧が上昇する。すなわち、ファン7の稼働時では、上部空間2aを負圧とし、下部空間2bでは正圧とする差圧が生じている。
一方、冷却装置1の運転停止に伴いファン7が停止すると、設計上ファン7の機能を発揮させるために必要な隙間であるインペラ7a間の隙間や、その他設計上製造上必要な誤差やクリアランス等の隙間から、下部空間2bからの冷気が上部空間2aへと差圧を相殺するように逆流する。その際には、冷却ユニット4を通過することから、冷気がさらに冷却される効果もある。
このようにしてファン7の停止時に、保冷室として機能する上部空間2aにより大量の冷気を貯蔵させることが可能である。
このように、本実施形態に係る冷却装置1ではその冷却運転時に、上部空間2aと下部空間2bの間で積極的に空気を循環させていないが、特に停止時に、下部空間2bから上部空間2aへの物理的に不可避な空気の流入が起こる結果、上部空間2aと下部空間2bの間で緩やかな空気の循環が起きている。
また、上述のような本実施形態に係る冷却装置1では、下部空間2b内に物品13を出し入れするために必要に応じて下部空間2bが開放される。
その際、前述のとおり、冷却ユニット4及びファン7の稼働を停止することで、上部空間2aと下部空間2bの間の圧力差が解消される。
さらに、下部空間2bが開放された際に、下部空間2b内の冷気(冷熱)が外部に導出される一方で、筒状仕切り5の存在により、下部空間2b内の冷気(冷熱)の鉛直下方側への、より具体的には第1の開口3aから下部空間2bへの、流動が妨げられる。
さらに、筒状仕切り5の存在に加えて、第2の開口6にファン7が、また、第1の開口3aと第2の開口6の間に冷却ユニット4が配置されることでこれらが物理的な障害となって、下部空間2b内に収容される冷気(冷熱)の筒状仕切り5の中空部内における流動も妨げられる。この結果、本実施形態に係る冷却装置1では、上部空間2a内に冷気が十分に冷却されたまま留置され続ける。
これにより、本実施形態に係る冷却装置1では、下部空間2bが開放されている間中、上部空間2aの冷温状態が維持される。
そして、上部空間2aの冷温状態が維持されるということは、下部空間2bが開放されている間、上部空間2aに囲まれている冷却ユニット4が、その側面4a及び上面4b側から冷却され続けることを意味している。
また、本実施形態に係る冷却装置1では、下部空間2bを開放した後に冷却ユニット4及びファン7を再稼働させた際に、上部空間2a内において冷温状態が保たれた冷気が、同じく上部空間2aに囲まれて冷温状態に保たれた冷却ユニット4により冷却されて下部空間2b側へ送給される。
このため、本実施形態に係る冷却装置1では、断熱箱体2が仕切り(第1の仕切り3及び筒状仕切り5)及びファン7により上部空間2a及び下部空間2bに分画されていない場合に比べて、冷却ユニット4及びファン7を再稼働させた直後に冷却ユニット4から導出される冷気の温度を大幅に低くすることができる。
さらに、本実施形態に係る冷却装置1では、断熱箱体2の中空部が仕切り(第1の仕切り3及び筒状仕切り5)及びファン7により区画されることで、下部空間2bが開放されている間も上部空間2aの低温状態が維持される。このため、下部空間2bの開放後に再冷却する必要がある空間の容積は、実質的に下部空間2bの容積と同じになる。このことは、本実施形態に係る冷却装置1では、下部空間2bの開放後に再冷却する必要がある空間の容積を、断熱箱体2の中空部内の全容積よりも大幅に少なくできることを意味している。
この結果、本実施形態に係る冷却装置1では、断熱箱体2の中空部内が分画されていない場合に比べて、より短い時間で断熱箱体2の下部空間2b内の温度を目的とする温度帯(冷温状態)に復帰させることができる。
さらに、本実施形態に係る冷却装置1では、下部空間2bを開放した後に冷却ユニット4及びファン7を再稼働させた際に、上述の通り上部空間2a内において冷温状態に保たれていた冷気が、上部空間2aに囲まれて冷温状態に保たれていた冷却ユニット4により冷却されて下部空間2bへと供給される。
この場合、冷却ユニット4を通過する被冷却対象である空気の温度が十分に低いことで、冷却ユニット4において結露が生じ難い。さらに、これにより冷却ユニット4において上記結露が凍結することに伴う氷の付着及びその堆積も起き難い。
加えて、本実施形態に係る冷却装置1では上述の通りその構造上、断熱箱体2内の冷気が上部空間2aと下部空間2bの間を積極的に循環移動しない。このため、下部空間2bの開放に伴って下部空間2b内に水蒸気を含む外気が流入した場合でも、この外気中の水蒸気が昇華して霜となって冷却ユニット4の表面に付着及び堆積する現象も起こり難い。
このように、本実施形態に係る冷却装置1では、常時冷却ユニットへの結露の発生及びそれによる氷の付着、及び下部空間に流入した外気中の水蒸気が冷却ユニットの表面で昇華することによる霜の付着、並びに上記氷及び霜の堆積が起こり難いので、その冷却効率を向上させることができる。
したがって、本実施形態に係る冷却装置1によれば、通常の冷却運転時と、下部空間2bを開放した後の再冷却運転時のいずれにおいても冷却ユニット4における氷の付着及び堆積、及び、霜の付着及びその堆積が起こり難い。
よって、本実施形態に係る冷却装置1によれば、その運転時に冷却ユニット4に氷及び霜が付着しにくい冷却装置を提供することができる。
さらに、冷却ユニット4への氷及び霜の付着が起こり難いということは、冷却ユニット4の冷却効率を高い状態に維持できることを意味している。
したがって、本実施形態に係る冷却装置1によれば、冷却効率が優れた冷却装置を提供することができる。
さらに、本実施形態に係る冷却装置1では、上述の通りその運転時に下部空間2b内の気圧が正圧になる。
この場合、被冷却対象である物品13が食肉、海産物あるいは農産物のような水分を含有する食品である場合に、より具体的にはこのような物品13である食品を、包装等を行うことなく裸出状態で冷凍する場合に、その表面から水分が蒸発するのを抑制することができる。
さらに、本実施形態に係る冷却装置1では、上述の通りその運転時に冷却ユニット4に氷及び霜の付着、並びにこれらの堆積が起こり難い。このことは、冷却ユニット4の運転中に、特に下部空間2b内において空気が乾燥し難いことを意味している。
この結果、本実施形態に係る冷却装置1によれば、物品13の冷凍時の乾燥を好適に防止することができる。これにより、物品13の冷凍に伴う品質の低下を好適に防止することができる。
さらに、本実施形態に係る冷却装置1によれば、上述の通り物品13の冷却時(冷凍時)の乾燥を防止できることで、冷凍時の物品13の収縮も抑制することができる。したがって、本実施形態に係る冷却装置1によれば、冷凍に伴う物品13の外観上の劣化(収縮等)についても抑制することができる。
また、本実施形態に係る冷却装置1では、上述の通り上部空間2aと下部空間2bとの間で積極的な空気の循環を行っていない。
このため、冷却ユニット4において生じる冷熱を筒状仕切り5を介して効率良く上部空間2aに伝達するには、冷却ユニット4の周側面と筒状仕切り5の内側面の間に隙間を有していないことが望ましい。
したがって、本実施形態に係る冷却装置1では、冷却ユニット4の側面4aと筒状仕切り5の内側面の間は、冷却ユニット4の設置に不可欠なクリアランスを除いて実質的に隙間を有しないことが望ましい。より好ましくは、冷却ユニット4の側面4aと筒状仕切り5の内側面が接触していることが望ましい。
さらに、本実施形態に係る冷却装置1において冷却ユニット4は、冷却コイルのみからなる場合と、冷却コイル及び多数のフィンにより構成される場合のいずれでもよい。
その一方で、特に本実施形態に係る冷却装置1において冷却ユニット4を、冷却コイル及び多数のインペラ7aにより構成する場合は、下部空間2bの開放時に、より具体的には冷却ユニット4及びファン7の停止後に下部空間2bを開放する際に、上部空間2a内の冷気が筒状仕切り5の中空部を通じて断熱箱体2の外に導出されてしまうのを抑制することができる。
このように、冷却ユニット4が冷却コイル及び多数のインペラ7aにより構成される場合は、下部空間2bの開放中に、上部空間2a内の温度が上昇するのを一層確実に防止することができる。
この結果、本実施形態に係る冷却装置1では、下部空間2bの開放時に上部空間2aの冷温により冷却ユニット4を保冷する効果(以下、この効果を「効果α」という。)、並びに、下部空間2bの開放後に冷却ユニット4及びファン7を再稼働した際に冷却ユニット4から下部空間2bに送給する冷気の温度を大幅に低下させる効果(以下、この効果を「効果β」という。)、を発揮させることができる。
さらに、本実施形態に係る冷却装置1では、筒状仕切り5の材質として金属を用いてもよい(任意選択構成要素)。
筒状仕切り5の材質としては、例えばステンレス等の鉄合金、銅や銅合金、アルミニウムやアルミニウム合金等の熱伝導性に優れた金属を用いることができる。また、必要に応じて、これらの金属の表面に防触加工等を施してもよい。
このように、筒状仕切り5を金属により構成することで、本実施形態に係る冷却装置1の冷却運転時に、冷却ユニット4から上部空間2aへの冷熱の伝達を促進することができる。
この結果、下部空間2bから上部空間2aへの冷気の流入が過少であっても上部空間2a内の空気を冷却ユニット4から生じる冷熱により効率良く冷却することができる。
これにより、上述の効果α及び効果βをより確実に発揮させることができる。
さらに、図2(a)に示すように、第2の開口6に設けられるファン7を平面視した場合に、このファン7は、インペラ7aの可動領域及びそのクリアランスを除く領域がファン7の設計上あるいは製造上、必ずしも塞がれていない場合もあるが、この領域を被覆して塞ぐカバー7bを備えていてもよい(任意選択構成要素)。
この場合、下部空間2bの開放時に、より具体的には本実施の形態に係る冷却装置1において冷却ユニット4及びファン7の停止後に下部空間2bを開放した際に、上部空間2a内の冷気が筒状仕切り5の中空部を通じて断熱箱体2の外に導出されるのを一層確実に抑制することができる。
さらに、前述した上部空間2aと下部空間2bの間の隙間がより生じないよう構成されることになるため、ファン7の稼働時における上部空間2aと下部空間2bの差圧が拡大し、ファン7の停止時に冷却ユニット4を通過してインペラ7a間の隙間等から上部空間2aへ流入する冷気量が増えるという効果も発揮される。
この結果、下部空間2bの開放中に、上部空間2a内の温度が上昇するのを好一層確実に抑制することができる。
これにより、上述の効果α及び効果βをより一層確実に発揮させることができる。
なお、上記理由と同様の理由により、ファン7を平面視した際のインペラ7aの可動領域のうち、インペラ7aで被覆されている領域が広いほど、下部空間2bの開放時に、より具体的には本実施の形態に係る冷却装置1において冷却ユニット4及びファン7の停止後に下部空間2bを開放した際に、上部空間2aの冷気が筒状仕切り5の中空部を通じて断熱箱体2の外に導出されるのを抑制することができる。
より具体的には、ファン7として個々のインペラ7aの面積が広いものを用いる及び/又はインペラ7aの枚数が多いものを用いるとよい。
この場合、下部空間2bの開放時に、上部空間2a内の冷気が筒状仕切り5の中空部を通じて断熱箱体2の外に導出されるのを一層効果的に抑制することができる。
この結果、下部空間2bの開放中に、上部空間2a内の温度が上昇するのを好適に抑制することができる。
これにより、下部空間2bの開放時に、上記効果α及び効果βを一層効率的に発揮させることができる。
さらに、図1に示すように、本実施の形態に係る冷却装置1は、第1の仕切り3上に、より具体的には第1の仕切り3の上部空間2a側の面に断熱構造としての断熱パネル8を備えていてもよい(任意選択構成要素)。
あるいは、第1の仕切り3の下部空間2b側の面に断熱パネル8を設けてもよい(図示せず)。
なお、断熱構造である断熱パネル8は、例えば発泡樹脂からなる厚板体を用いることができる。また、上部空間2aと下部空間2bの間に介設される断熱構造は、上記のような断熱パネル8以外にも、その厚み方向に空気層又は真空層を備えた層構造体や、繊維材からなるマット状体又はパネル状体でもよい。
さらには、第1の仕切り3自体を断熱材により構成してもよい。
そして、本実施の形態に係る冷却装置1が、第1の開口3aの配設位置と共通する領域に断熱構造を備えていることで、下部空間2bの開放中に、上部空間2a内の温度が上昇するのを好適に抑制することができる。
これにより、下部空間2bの開放時に、上記効果α及び効果βを一層確実に発揮させることができる。
なお、本実施形態に係る冷却装置1において、第1の開口3aの配設位置と共通する領域に設けられる断熱構造として図1に示すような厚板状の断熱パネル8を用いる場合は、例えば図2(a)に示すように、複数枚の断熱パネル8を上部空間2aの床面上に実質的に隙間なく(断熱パネル8の製造時に生じる不可避な寸法誤差は許容される)敷設してもよい(任意選択構成要素)。
この場合、冷却ユニット4やファン7のメンテナンス時に必要に応じて断熱パネル8を取り外すことができるというメリットを有する。
また、本実施形態に係る冷却装置1では、図2(a)に示すように、筒状仕切り5を分割可能な複数のパーツ5cにより構成してもよい(任意選択構成要素)。
この場合、筒状仕切り5を構成するパーツ5cは、図2(a)に示すように、平板体であってもよいし、折曲板体(図示せず)であってもよい。あるいは、冷却ユニット4の平面形状が矩形状以外の形状である場合は、その平面形状に応じたパーツ5cを準備すればよい。
この場合、冷却ユニット4やファン7に対してメンテナンスや修理を行う必要がある場合に、所望箇所のパーツ5cを、あるいは筒状仕切り5の全てを取り外すことができる。
この結果、冷却ユニット4やファン7に対するメンテナンスや修理を容易に行うことができる。
ここで、本実施形態に係る冷却装置1の制御方法について図2及び図3を参照しながら詳細に説明する。
図3は本発明の実施形態に係る冷却装置のシステム構成図である。なお、図1又は図2に記載されたものと同一部分については同一符号を付し、その構成についての説明は省略する。
本実施形態に係る冷却装置1では、図2(b)に示すように、断熱箱体2の下部空間2bは、この下部空間2bへの出入りを可能にするための第3の開口9と、この第3の開口9を塞ぐ第1の断熱扉10を備えている。
さらに、上述のような本実施形態に係る冷却装置1は、図2(b)及び図3に示すように、第1の断熱扉10の開閉状態を検知するセンサー14を備えていてもよい(任意選択構成要素)。
この場合、センサー14により第1の断熱扉10の開動作が検知された場合に、その検知信号が制御部18へと送信され、これに伴い制御部18から冷却ユニット4及びファン7に対してその稼働を停止させる停止信号が発信されて、冷却ユニット4及びファン7の稼働が停止する。
これにより、断熱箱体2の下部空間2bにおいて第1の断熱扉10が開放される際に、冷却ユニット4及びファン7の稼働を停止させることができる。この場合、第1の断熱扉10の開放時に上部空間2a内の冷気(冷熱)がファン7の稼働により断熱箱体2の外に導出されるのを防止できる。
さらに、本実施形態に係る冷却装置1では、断熱箱体2の下部空間2bへの物品13の出し入れが完了した後に第1の断熱扉10が閉じられた際にも、センサー14により第1の断熱扉10の閉状態が検知されて、その検知信号が制御部18へと送信される。この場合、制御部18から冷却ユニット4及びファン7に対して稼働を再開させるための信号が発信されて、この信号に基づいて冷却ユニット4及びファン7の稼働が再開される。
したがって、本実施形態に係る冷却装置1がセンサー14を備える場合は、上述の効果α及び効果βを確実に発揮させることができる。
また、図2(a)に示すように、断熱箱体2の上部空間2aは、必要に応じて外部から上部空間2aへの出入りを可能にする第4の開口11と、この第4の開口11を塞ぐ第2の断熱扉12を備えていてもよい。ただし、冷却ユニット4やファン7に対するメンテナンス及び修理を下部空間2b側から行う場合は、第4の開口11や第2の断熱扉12を設ける必要はない。
そして、図2(a)に示すように、断熱箱体2が第4の開口11及び第2の断熱扉12を備えている場合はさらに、第2の断熱扉12の開閉状態を検知するセンサー15を備えていてもよい(任意選択構成要素)。
そして、本実施形態に係る冷却装置1がセンサー15を備えていることで、冷却ユニット4及びファン7の稼働状態を、第1の断熱扉10の開閉動作時と同様に制御することができる。
この場合、第2の断熱扉12の開動作に連動して冷却ユニット4及びファン7を確実に停止させるとともに、第2の断熱扉12の閉動作に連動して冷却ユニット4及びファン7を再稼働させることができる。
特に冷却ユニット4の稼働中に第2の断熱扉12を開放すると、上部空間2aの温度が急激に上昇し、これに伴い冷却ユニット4を通過する空気の温度が急激に上昇する。この場合、冷却ユニット4の表面温度と、冷却ユニット4を通過する空気の温度の間に生じる温度差のせいで、冷却ユニット4の表面に結露が生じる。そして、この状態で冷却ユニット4を再稼働させると、冷却ユニット4の表面に付着した結露が凍結して氷になり、この氷が堆積して冷却ユニット4の表面を被覆すると冷却ユニット4の冷却効率が低下する。
よって、第2の断熱扉12の開動作に連動して冷却ユニット4及びファン7の稼働を停止させるとともに、第2の断熱扉12の閉動作に連動して冷却ユニット4及びファン7を再稼働させることで、冷却ユニット4の冷却効率の低下を好適に防止することができる。
なお、本実施形態に係る冷却装置1では、例えばファン7としてダイナミックブレーキを備えたファン(図示せず)を用いてもよい(任意選択構成要素)。
この場合、センサー14又はセンサー15により、第1の断熱扉10又は第2の断熱扉12の開動作が検知された際に、ダイナミックブレーキによりファンの稼働を迅速にかつ確実に停止させることができる。
また、特に図示しないが、本実施形態に係る冷却装置1は、センサー14を備えることに代えて、第1の断熱扉10に、ロック機構と、このロック機構の解除と設定を検知する別のセンサーを備えていてもよい(任意選択構成要素)。
この場合、上記別のセンサーによりロック機構の解除が検知された際に、冷却ユニット4及びファン7の稼働を停止し、その後所望時間(例えば、数秒〜数分間)経過後に、第1の断熱扉10が開放可能となるように制御することができる。
この場合、ロック機構の解除後に冷却ユニット4及びファン7の稼働が停止され、断熱箱体2が閉鎖された状態が所望時間(例えば、数秒〜数分間)維持された後、第1の断熱扉10の開放が可能になる。
これにより、断熱箱体2が開放されるまでの所望時間内に、上部空間2aと下部空間2bの間の圧力差が解消される。そして、その後に下部空間2bが開放されることで、上部空間2a内の冷気(冷温)が、断熱箱体2の外に流出するのをより効果的に抑制することができる。
この場合、下部空間2bの開放時に、上部空間2aの温度が上昇するのを効果的に抑制することができる。
これによっても、下部空間2bの開放時に、上述の効果α及び効果βを一層確実に発揮させることができる。
さらに、本実施形態に係る冷却装置1は、図3に示すように、下部空間2内の所望位置に温度センサー19を備えていてもよい(任意選択構成要素)。
この場合、温度センサー19の検出値に応じて冷却ユニット4及び/又はファン7の稼働状態を制御することができる。これにより、下部空間2b内の温度を目的とする温度帯(冷温)に高精度に保つことができる。
続いて、図4を参照しながら本実施形態に係る冷却装置1の変形例について説明する。
図4(a)は本実施形態の変形例に係る冷却装置の鉛直方向部分断面図であり、(b)は本実施形態の別の変形例に係る冷却装置の鉛直方向部分断面図である。
なお、図1乃至図3に記載されたものと同一部分については同一符号を付し、その構成についての説明は省略する。
図4(a)に示すように、本実施形態の変形例に係る冷却装置1Aは、筒状仕切り5の第2の開口6側に設けられるファン7に加えて、冷却ユニット4における冷気の導出側、すなわち第1の開口3a側にもファン7を備えていてもよい(任意選択構成要素)。
この場合、冷却ユニット4において生じる冷気(冷熱)を一層効率良く下部空間2bに供給することができる。
さらに、本実施形態の変形例に係る冷却装置1Aでは、図4(a)に示すように、必要に応じて第1の開口3aに整流板17を備えていてもよい(任意選択構成要素)。
この場合、第1の開口3aの直下の温度が局所的に低くなり、下部空間2b内の温度が不均一になるのを防止できる。
その一方で、下部空間2b内に収容される物品13を急速に冷凍する必要がある場合は、整流板17を備えることなく、物品13を第1の開口3aの直下に配置すればよい。
また、図4(b)に示す本実施形態の別の変形例に係る冷却装置1Bのように、先の図1中において筒状仕切り5の第2の開口6に配設されているファン7を、筒状仕切り5の中空部内に設けてもよい(任意選択構成要素)。
この場合も、先の図1に示す本実施形態に係る冷却装置1と同等の作用・効果を発揮させることができる。
最後に、本発明に係る冷却装置1の効果を確認するために行った試験1〜3及びその結果について図5乃至図8を参照しながら説明する。
図5(a)は試験1,2に用いた本発明に係る冷却装置の鉛直方向断面図であり、(b)は試験3に用いた従来技術に係る冷却装置の鉛直方向断面図である。なお、図1乃至図4に記載されたものと同一部分については同一符号を付し、その構成についての説明は省略する。
図5(b)に示す従来技術に係る冷却装置20は、図5(a)に示す本発明に係る冷却装置1から第1の仕切り3及び断熱パネル8を取り外したものである。
本試験では、図5(a)に示すような本発明に係る冷却装置1の試作機を用いて以下に示すような試験1及び試験2を実施した。さらに、同試作機から第1の仕切り3及び断熱パネル8を取り外して従来技術に係る冷却装置20とし、この従来技術に係る冷却装置20を用いて以下に示すような試験3を実施した。
また、試験1,2では、下部空間2b内でかつ第1の開口3aの直下に配置された物品13(内部に生クリームを有するスポンジ生地からなるロールケーキ)の内部(計測点A)及びその表面(計測点A´)、冷却ユニット4の直下(計測点B)、並びに、下部空間2b内の床面近傍位置(計測点C)のそれぞれにおいて1分毎に温度を計測して記録した。
<試験1について>
試験1では、図5(a)に示すような本発明に係る冷却装置1の試作機を1時間程度冷却運転して計測点A´,B,Cのそれぞれの温度が−32〜−33℃になったのを確認した後、冷却ユニット4及びファン7の稼働を停止してから、下部空間2bの第1の断熱扉10を10分間開放した。また、下部空間2bの第1の断熱扉10を開放している間に計測点Aを設けるべく物品13のセッティングを行った。
この後、第1の断熱扉10を閉鎖するとともに冷却ユニット4及びファン7を再稼働して、その後1分経過毎に計測点A,A´,B,Cのそれぞれにおいて温度の計測を行った。その計測結果を表にまとめたものが下記表1であり、この表1を折線グラフとして示したものが図6である。
Figure 0006985751
<試験2について>
試験2では、図5(a)に示すような本発明に係る冷却装置1の試作機を1時間程度冷却運転して計測点A´,B,Cのそれぞれの温度が−32℃〜−33℃の範囲内になったのを確認した後、冷却ユニット4及びファン7の稼働を停止してから下部空間2bの第1の断熱扉10を閉鎖したまま15分間放置した。第1の断熱扉10を閉鎖したまま15分間放置した後の計測点A,B,Cの温度はそれぞれ、−26.2℃、−25.3℃、−30.4℃であった。
この後、冷却ユニット4及びファン7の稼働を停止したまま下部空間2bの第1の断熱扉10を19分間開放した。第1の断熱扉10を19分間開放した後の計測点A´,B,Cの温度はそれぞれ、5.9℃、0℃、−28.8℃であった。また、下部空間2bの第1の断熱扉10を開放している間に計測点Aを設けるべく物品13のセッティングを行った。
この後、第1の断熱扉10を閉鎖するとともに冷却ユニット4及びファン7を再稼働して1分経過毎に計測点A,B,Cのそれぞれにおいて温度の計測を行った。その計測結果を表にまとめたものが下記表2であり、この表2を折線グラフとして示したものが図7である。
Figure 0006985751
<試験3について>
試験3では、図5(b)に示すような従来技術に係る冷却装置20を1時間程度冷却運転して計測点A´,B,Cのそれぞれの温度が−32〜−33℃になったのを確認した後、冷却ユニット4及びファン7の稼働を停止してから、下部空間2bの第1の断熱扉10を5分間開放した。また、下部空間2bの第1の断熱扉10を開放している間に計測点Aを設けるべく物品13のセッティングを行った。
この後、第1の断熱扉10を閉鎖するとともに冷却ユニット4及びファン7を再稼働して、その後1分経過毎に計測点A,A´,B,Cのそれぞれにおいて温度の計測を行った。その計測結果を表にまとめたものが下記表3であり、この表3を折線グラフとして示したものが図8である。
Figure 0006985751
ここで上表1〜3及び図6〜8を参照しながら、上述の試験1〜3の結果について考察する。
図6は表1中の各計測点の温度の経時変化を折れ線グラフで示した図である。また、図7は表2中の各計測点の温度の経時変化を折れ線グラフで示した図である。さらに、図8は表3中の各計測点の温度の経時変化を折れ線グラフで示した図である。
表1,2及び図6,7に示すように、本発明に係る冷却装置1では、断熱箱体2の下部空間2bを開放した後でも、上部空間2a内の温度(計測点C)の温度を−20℃以下に保つことができた。この温度は、下部空間2bの開放時間が短かった従来技術に係る冷却装置20における同計測点の温度と比べて、10度以上も低かった(表3及び図8を参照)。
さらに、表1,2及び図6,7に示すように、本発明に係る冷却装置1では、下部空間2bの開放時間が2倍弱長い場合でも、冷却ユニット4及びファン7の再稼働後1分経過した時点の冷却ユニット4の直下(計測点B)の温度が、−23℃であった。他方、従来技術に係る冷却装置20を用いる場合は、下部空間2bの開放後、冷却ユニット4及びファン7を再稼働して冷却ユニット4の直下(計測点B)の温度が−23℃に到達するまでに4分の時間を要した。
また、表1〜3及び図6〜8に示すように、本発明に係る冷却装置1では、冷却ユニット4及びファン7を再稼働した後に、冷却ユニット4直下(計測点B)の温度が−30℃に到達するまでの時間が、従来技術に係る冷却装置20と比べて5分以上短かった。
よって、本発明に係る冷却装置1は、上述の効果α及び効果βを有することが示された。
また、表1,3及び図6,8に示すように、本発明に係る冷却装置1では、下部空間2bの開放時間が従来技術に係る冷却装置20を用いる場合よりも約2倍長かったにも関わらず、第1の断熱扉10の閉鎖後に冷却ユニット4及びファン7を再稼働した後に、測定点A(被冷却対象である物品13の内部)の温度が−10℃に到達するまでの時間が従来技術に係る冷却装置20を用いる場合よりも短かった。
よって、本発明に係る冷却装置1を用いる場合の方が従来技術に係る冷却装置20を用いる場合に比べて、被冷却対象である物品13を効率良く冷却できることが示された。
以上説明したように本発明は、冷却効率の優れた冷却装置に関するものであり、物流や食品加工に関する技術分野において利用可能である。
1…冷却装置 2…断熱箱体 2a…上部空間(保冷室) 2b…下部空間(冷却室) 3…第1の仕切り 3a…第1の開口 4…冷却ユニット 4a…側面 4b…上面 5…筒状仕切り 5a…下端 5b…上端 5c…パーツ 6…第2の開口 7…ファン 7a…インペラ 7b…カバー 8…断熱パネル 9…第3の開口 10…第1の断熱扉 11…第4の開口 12…第2の断熱扉 13…物品(冷凍対象) 14,15…センサー 16…支持材 17…整流板 18…制御部 19…温度センサー 20…冷却装置(従来技術)

Claims (6)

  1. 物品を冷凍するための冷却装置であって、
    内部に中空部を備える断熱箱体と、
    前記中空部を、冷気を保管する保冷室である上部空間と、前記物品を冷却する冷却室である下部空間に分画する仕切りのうち、第1の開口を備え前記断熱箱体の内壁との間に隙間を有しないように配設される第1の仕切りと、
    前記第1の開口との間に隙間を有しないように前記上部空間側へ筒状に垂設され、その上端に前記第1の開口と連通する第2の開口を備えている第2の仕切りと、
    前記第2の仕切りの内側に側面の全周が囲まれるように配設される冷却ユニットと、
    平面視した際に前記第2の開口を塞ぐように配設されているファンと、を備えていることを特徴とする冷却装置。
  2. 前記第2の仕切りは金属製であることを特徴とする請求項1に記載の冷却装置。
  3. 前記ファンを平面視した場合に、インペラの可動領域及びこの可動領域とのクリアランスを除く領域を被覆するカバーを備えていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の冷却装置。
  4. 前記第1の仕切りは、それ自体が断熱構造を有している、又は、前記第1の仕切りと一体又は別体に断熱構造を備えていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の冷却装置。
  5. 前記第2の仕切りは分割可能な複数のパーツからなることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の冷却装置。
  6. 前記断熱箱体は、
    前記下部空間への出入りを可能にする第3の開口と、
    前記第3の開口を塞ぐ断熱扉と、を備え、
    前記断熱扉の開閉状態を検知するセンサーを備えていることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の冷却装置。
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