以下、本発明に係る遊技媒体補給装置5について、図面を参照して説明する。ここでは、この発明に係る遊技媒体補給装置5を遊技ホールにおける遊技機島1に適用した場合について説明する。
図1に示すように、遊技機島1は、遊技媒体使用機であるスロットマシン2と、スロットマシン2に併設され遊技媒体例えばメダルの払い出しを行なうメダル貸出機3(遊技媒体使用機)とが左右に複数列設され、それらを背中合わせにして連設した両面形式で構成されている。そして、遊技機島1のスロットマシン2に挟まれた内部の中央付近には、遊技機島1の長手方向に沿って遊技媒体循環装置4が内蔵されている。
遊技媒体循環装置4は、図2に示すように、スロットマシン2及びメダル貸出機3にメダルを補給するための遊技媒体補給装置5と、スロットマシン2及びメダル貸出機3からメダルを回収するための遊技媒体回収装置6と、遊技機島1の端に備えられた収納ボックス7と、から主に構成されている。
遊技媒体補給装置5は、図2に示すように、メダルを貯留する補給タンク8と、補給タンク8に貯留されたメダルを搬送路10に揚送するリフタ装置(図示せず)と、揚送されたメダルを遊技機島1内に搬送する搬送路10と、搬送路10から落下するメダルをスロットマシン2及びメダル貸出機3(以下、代表して「スロットマシン2等」と記す。)に案内する流下路20と、搬送路10により搬送されるメダルを流下路20内に落下させる分配機30(図3,4参照)と、遊技媒体補給装置5を構成する装置の動作制御を行う制御部100と、により主に構成されている。
遊技媒体回収装置6は、図2に示すように、スロットマシン2等から排出されるメダル及び連絡路5を介して落下したメダルを受け入れて補給タンク8に搬送する回収路60と、スロットマシン2等から落下するメダルを回収路60に案内する第2の流下路70と、により主に構成されている。
収納ボックス7は、図2に示すように、右側面側に開口した縦長直方体形状の筐体に、開口を塞ぐ前扉7aが開閉自在に取り付けられている。収納ボックス7には、上述した補給タンク8,制御部100,リフタ装置が収納されており、その他メダル洗浄機・脱水機などを収納している。また、収納ボックス7には、所定の情報を表示する表示部9が収納されている。表示部9は、図10に示すように、バックライト及び液晶パネル等によって主に構成される矩形状の表示画面9aを表面に備え、制御部100からの制御信号に基づいて表示画面9aに種々の情報を表示することができる。作業者は、収納ボックス7の前扉7aを開放すれば表示部9の表示画面9aを確認することができる。
この場合、図2に示す制御部100は、例えば、CPU等のマイクロプロセッサとその周辺回路を有する演算処理部(図示せず)を備えたコンピュータにより構成され、遊技媒体補給装置5を制御するための異常検知プログラム等を格納するプログラム格納部(図示せず)と、データ等を記憶するための記憶部(図示せず)と、例えばパラメータを設定入力可能な入力部(図示せず)と、を主に備えている。制御部100は、遊技媒体補給装置5を構成する各装置と電気的に接続して、所定のプログラムの実行によりそれら装置の動作制御を行うものである。具体的には、制御部100は、スロットマシン2等からのメダル補給要求の有無に応じて、リフタ装置におけるメダル揚送動作、搬送路10によるメダル搬送動作、分配機30のソレノイド34の作動体の下降・上昇動作、及び、表示部9の表示動作等を制御する。
なお、制御部100は、遊技媒体補給装置5を構成する装置の動作制御を行うのみならず、遊技媒体回収装置6を構成する各装置と電気的に接続して、所定のプログラムの実行によりそれら装置の動作制御を行うものである。すなわち、制御部100は、遊技媒体循環装置4を構成する装置の動作制御を行うことができる。
搬送路10は、ベルトコンベア式の補給コンベアにより構成され、図3,4で示すように、メダルを搬送するための搬送ベルト11と、搬送ベルト11の内面側から支持する中空状のフレーム12と、フレーム12の中空部に挿入して2つのフレーム12を連結するジョイント(図示せず)と、フレーム12の一端に連結されると共に搬送ベルト11を一定方向に駆動させるドライブプーリ(図示せず)と連絡路5が接続可能な接続口(図示せず)を備える第1のプーリーユニット14と、フレーム12の他端に連結されリターンプーリを備える第2のプーリーユニット15と、ローラ(図示せず)の位置を調整することにより搬送ベルト11に対して所定の張力を与えるテンショナー(図示せず)と、を備える。
また、図3,4で示すように、搬送路10は樹脂製のカバーユニット18を備える。図4で示すように、カバーユニット18は搬送ベルト11の両側に配置される側壁17を備え、側壁17は、後述する分配機30が搬送ベルト11上から押し出すメダルを排出する横長かつ駆形状の排出口17dが形成されている。
上記のように構成されるカバーユニット18は、図3で示すように、フレーム12に6個取り付けられている。また、図3,4で示すように、第1のプーリーユニット14とカバーユニット18の間、各カバーユニット18の間、カバーユニット18と第2のプーリーユニット15の間には、搬送ベルト11上のメダルが落下しないように搬送ベルト11を覆うカバー材19が取り付けられている。
分配機30は、図4で示すように、搬送ベルト11上のメダルを斜めに移動させて搬送ベルト11から落下させる遮蔽板32A,33Aを備える一対のフラップ板32,33と、遮蔽板32A,33Aを上下方向に移動させる駆動源となるソレノイド34をそれぞれ備える。
分配機30は、図4で示すように、カバーユニット18に連結されており、制御部100からの指令によりソレノイド34の作動体を動かして遮蔽板32A,33Aを降下させると、その先端が搬送ベルト11に着地する。すると、搬送ベルト11上を搬送されてきたメダルが遮蔽板32A,33Aに当たって搬送ベルト11上において搬送方向と直交する方向に押し出される。搬送ベルト11上において側方に押し出されたメダルは、カバーユニット18の側壁17に形成された排出口17dから排出され、排出口17dと連通する流下路20内に落下する。
また、分配機30は、下降させる遮蔽板を遮蔽板32Aから遮蔽板33Aに変更することにより、メダルの排出方向を搬送ベルト11の進行方向左側から右側へと変更できるように構成されている。このように構成される分配機30は、図3に示す実施例では補給路10上に6個取り付けられており、メダルを搬送ベルト11の進行方向左側の6個の補給シュート23、及び右側6個の補給シュート23の計12個の補給シュート23に分配することができる。
上記のように構成される分配機30により分配されカバーユニット18の排出口17dから排出されたメダルは、図4,5に示すように、流下路20に落下して受け入れられた後、流下路20に案内されスロットマシン2に搬送される。
流下路20は、図5に示すように、屈曲可能な管体21と、管体21の搬送路10側に配設されると共に搬送路10に接続される補給シュート23と、管体21のスロットマシン2等の側に配設されると共にスロットマシン2等に接続されるジョイント管27と、により主に構成されている。
管体21は、図3〜5に示すように、断面略円形の金属線を螺旋状に巻いて形成された金属チューブにより構成される。なお、本発明において、管体21を金属チューブにより構成したが、屈曲可能なチューブであればよく、例えば塩化ビニール、エラストマ等の各樹脂製や発泡させた各種樹脂のチューブ、フレキシブルホース、ジャバラ等を用いることができる。
補給シュート23は、図3〜5に示すように、例えば樹脂製であって、カバーユニット18の排出口17dを通過したメダルを内部に取り込む取込口23aを側面に備え、下側に延設された筒状体23bの下端の排出口23cから内部に取り込まれたメダルが落下して排出される。このように構成される補給シュート23は、取込口23aが形成される側面がカバーユニット18の側壁17と対面する向きで搬送路10を構成するカバーユニット18に固定(接続)されている。また、筒状体23bの排出口23cの接続部に、上述した管体21の上部が挿入した状態で接続され、固定されている。
補給シュート23の筒状体23bには、例えば発光部と受光部とを備える第1センサ24が配設されている。第1センサ24は、例えば検出範囲に進入したメダルによる遮光又は反射光を検出することができ、電気的に接続される制御部100に対して、メダルが検出範囲に進入したことを示す進入信号(第1進入信号)を出力する。制御部100は、第1センサ24からメダルの進入信号を取得する。また、第1センサ24は、メダルが検出範囲に存在することを示す存在信号を出力する構成を用いることもできる。制御部100は、第1センサ24からメダルの存在信号を取得する場合には、その検出範囲におけるメダルの滞留を判断することもできる。
ジョイント管27は、金属製又は樹脂製の矩形筒状体等であって、管体21を通過したメダルを内部に取り込む上部開口と、内部に取り込まれたメダルが落下して排出される下部開口を備えている。このように構成されるジョイント管27の上部開口の接続部には、上述した管体21の下部を挿入した状態で接続することができる。また、下部開口はスロットマシン2等の背面の投入口2dに挿入した状態で固定される(図3,5参照)。
ジョイント管27には、例えば発光部と受光部とを備える第2センサ25が配設されている。第2センサ25は、例えば検出範囲に進入したメダルによる遮光又は反射光を検出することができ、電気的に接続される制御部100に対して、メダルが検出範囲に進入したことを示す進入信号(第2進入信号)を出力する。制御部100は、第2センサ25からのメダルの進入信号を取得する。また、第2センサ25は、メダルが検出範囲に存在することを示す存在信号を出力する構成を用いることもできる。制御部100は、第2センサ25からメダルの存在信号を取得する場合には、その検出範囲におけるメダルの滞留を判断することもできる。
次に、以上のように構成された遊技媒体補給装置5を用いて行われる処理について説明する。遊技媒体補給装置5を用いて行われる処理は、初期設定モード1と異常検知モード1から構成される。
<初期設定モード1>
遊技機島1の施工・設置・台入替え等が完了した後、最初に遊技媒体補給装置5の初期設定を行う。初期設定では、遊技媒体補給装置5を構成する各種機材が適切に連結されているか否かをチェックする。
第1実施形態における初期設定モード1について説明する。作業員は、制御部100の入力部を操作して初期設定モード1を選択したうえで実行すると、制御部100によって初期設定プログラムが開始される。図6は、初期設定モード1における処理を示すフローチャートである。
まず、制御部100は、第1箇所目(n=1)の流下路20における初期設定を行うべく、その流下路20に対応した分配機30のソレノイド34を識別する変数nに1を代入する(ステップS10)。
次に、リフタ装置を制御して、補給タンク8に貯留されたメダルを搬送路10に揚送してメダルを払い出す(ステップS12)。次いで、制御部100は、搬送路10の補給コンベアを動作させて、メダルを遊技機島1内に搬送する(ステップS14)。更にこのステップS14において制御部100は、搬送路10にメダルの搬送を開始してから経過した時間(搬送時間)の計測を開始する。次いで、制御部100は、例えば図3に示す最左側の分配機30のソレノイド34を制御(n箇所目の分配器をON)して2枚の遮蔽板32A,33Aのうちの1枚の遮蔽版32Aを降下させ(図4参照)、搬送路10により搬送されるメダルを流下路20(この場合、図3における最左側かつ正面側の流下路20)内に落下させる(ステップS16)。
次いで、ステップS18において制御部100は、流下路20の補給シュート23等に配設された第1センサ24からメダル進入の検知を示す進入信号を取得したか否かにより、メダルが第1センサ24の検出範囲に進入したか否か判定する。メダルの進入信号を取得していれば(ステップS18でYES)、ステップS30に進み、そうでなければ(ステップS18でNO)、ステップS20に進む。
またステップS18でYESの場合に、ステップS14で計測を開始した搬送時間を取得して記憶(設定)する。搬送時間は、複数回の計測結果の平均値から求めることもできる。そして更に、後段のステップS32の判断に用いるメダルの通過時間の計測を開始する。
制御部100は、遊技機島1を構成する全ての流下路20について搬送時間を計測して設定すれば、遊技機島1を構成する何れのスロットマシン2等からの補給要求に対しても、正確なタイミングでメダルを搬送することができる。なお、本実施形態においては、搬送路10によりメダルの搬送が開始されてから第1センサ24通過までの搬送時間を計測して設定しているが、この他にも搬送時間として、搬送路10によりメダルの搬送が開始されてから第2センサ25通過までの経過時間を用いることもでき、また、リフタ装置によりメダルの揚送が開始されてから第1センサ24通過までの経過時間を用いることもできる。また、リフタ装置によりメダルの揚送が開始されてから第2センサ25通過までの経過時間を搬送時間として用いることもできる。
ステップS18でNOの場合、処理はステップS20に進み、補給を開始してから予め設定されている上限の一定時間(例えば30秒〜120秒などの定数の他、補給タンク8からn箇所目の分配器30までの距離に応じて設定することもできる。)が経過したか否かの判断を行う。もし、一定時間が経過していない場合には、ステップS18の処理に戻って第1センサ24からの侵入信号を待ち、もし、一定時間が経過した場合には、次のステップS22に進む。ステップS22に処理が進む場合とは、一定時間が経過しても第1センサ24からメダルの進入信号を取得していない状態であることから、補給シュート23や管体21等の接続に不具合があるか、又は第1センサ24の故障等の何らかの異常が発生していると推定される。
そこで、次のステップS22において制御部100は、分配機30を制御して遮蔽板32Aを上昇させ、搬送路10により搬送されるメダルが流下路20内に落下するのを停止し、ステップS24に進む。
次のステップS24において制御部100は、表示部9を制御して異常に関する情報を表示させる。この場合に制御部100は、異常が発生している流下路20を指定して、異常発生を表示してステップS40に進み、初期設定モード1の処理を終了する。作業員は、遊技媒体補給装置5を構成する各種機材の接続状況等を確認した上で、再度初期設定モード1を実行すればよい
一方、ステップS30において制御部100は、流下路20のジョイント管27等に配設された第2センサ25からメダル進入の検知を示す進入信号を取得したか否かにより、メダルが第2センサ25の検出範囲に進入したか否かを検知する。ステップS30の判断において、第2センサ25からメダルの進入信号を取得した場合には、次のステップS34に進み、そうでない場合にはステップS32に分岐する。
ステップS32にて制御部100は、先のステップS18にて計測を開始した通過時間を取得して、通過所要時間(例えば0.5〜1秒)との比較を行う。もし、計測した通過時間が通過所要時間以内である場合(NOの場合)には、ステップS30に戻り、計測した通過時間が通過所要時間を超えている場合(YESの場合)にはステップS22に進む。
ステップS32でYESの場合には、管体21やジョイント管27等の接続に不具合があるか、第2センサ25の故障等の何らかの異常が発生していると推定される。そこで、ステップS20でYESの場合と同様にしてステップS22からステップS24に進み、異常発生を表示してから次のステップS40に進み、初期設定モード1の処理を終了する。
また、制御部100の処理がステップS34に進む場合は、第1センサ24からメダルの進入信号を取得してから、通過所要時間以内に第2センサ25からメダルの進入信号を取得しているので(ステップS30でYES)、メダルの流下路20の状況は正常であると判断して、分配機30のソレノイド34を制御して遮蔽板32Aを上昇させて、n箇所目の流下路20における初期設定の処理を終了する(ステップS34)。
次のステップS36において制御部100は、遊技機島1を構成する全ての流下路20について初期設定を行ったか否かを確認する。全ての流下路20について初期設定が終了していなければ(ステップS36でNO)、ステップS38にて次の流下路20に対応する分配器30のソレノイド34を選択するためにn=n+1の処理を行った後に、ステップS16に戻って他の流下路20についての初期設定を行う。また、ステップS36において、全ての流下路20について初期設定を行っていれば(ステップS36でYES)初期設定モード1の処理を終了する(ステップS40)。
以上で、初期設定モード1は終了する。なお、ステップS30でYESの場合に、流下路20の第1センサ24の検出範囲にメダルが進入したことの検知時と、第2センサ25の検出範囲にメダルが進入したことの検知時との時間差を都度計測して記憶してゆき、複数回の計測結果から平均値を算出して、この平均値に基づいてメダルの通過所要時間を流下路20毎に設定することもできる。流下路20は、遊技機島1内の各種機材に囲まれ奥まった狭い空間を経由するもので、流下路20毎に管体21の屈曲の程度は異なるものとなる。また、湾曲した遊技機島1の場合(所謂R島の場合)には、流下路20毎に管体21の長さや傾斜角が異なるものとなる。したがって、第1センサ24の検出範囲にメダルが進入したことの検知時と、第2センサ25の検出範囲にメダルが進入したことの検知時との時間差は、流下路20毎に異なる場合がある。よって、流下路20毎に第1センサ24によるメダルの進入検知時と、第2センサ25によるメダルの進入検知時との時間差を計測して、流下路20毎に通過所要時間を設定することにより、遊技媒体補給装置5は、より正確な異常検知をすることができる。
<異常検知モード1>
本実施例における異常検知モード1について説明する。作業員が、営業中に制御部100の入力部を操作して異常検知モード1を選択した上で実行すると、制御部100において異常検知モード1の処理が実行される。図7は、異常検知モード1における処理を示すフローチャートである。図7の処理は、例えば遊技者がスロットマシン2で遊技中に入賞した場合や、補給回数が規定回数に満たない場合であると共に、そのスロットマシン2等の払出ホッパーに設けられているメダルのレベルセンサが貯留メダルのレベル低下を検出するなどして補給要求が有った際に実行される処理である。
ステップS102「補給タンクメダル払出し」にて制御部100は、リフタ装置を制御して、補給タンク8に貯留されているメダルを搬送路10に揚送する。
次のステップS104「補給コンベアメダル搬送」にて制御部100は、搬送路10を制御してメダルを遊技機島1内に搬送する。搬送を開始する際には、初期設定モード1で設定した搬送時間を参照して、より正確なタイミングでメダルを搬送することができる。
次のステップS106「分配機ON(補給開始)」にて制御部100は、分配機30のソレノイド34を制御して遮蔽板32Aを降下させ、搬送路10により搬送されているメダルを補給シュート23内に移送する。すると、搬送路10から補給シュート23内に移送されたメダルは流下路20内を流下してゆき、流下路20が正常に構成されている場合には第1センサ24及び第2センサ25により各センサの検出範囲内へのメダルの進入が検出される。
次のステップS120「第1センサメダル進入検知」の判断において制御部100は、流下路20の補給シュート23等に配設される第1センサ24からメダルの進入信号を取得したか否かにより、第1センサ24の検出範囲へのメダルの進入を検知する。制御部100がメダルの進入信号を取得した場合には、後段のステップS124の判断において用いるメダルの通過時間の計測を開始するとともに、ステップS122「第2センサメダル進入検知」の判断に進み、そうでなければS132の判断に進む。
ステップS122「第2センサメダル進入検知」の判断において制御部100は、流下路20のジョイント管27等に配設される第2センサ25からメダルの進入信号を取得したか否かにより、第2センサ25の検出範囲へのメダルの進入を判断する。制御部100がメダル進入信号を取得した場合には、ステップS132の判断に進み、そうでなければS124の判断に進む。
ステップS124「第1センサメダル進入検知後に通過所要時間経過」にて制御部100は、ステップS120にて計測を開始した通過時間を取得して、予め設定されている通過所要時間(例えば0.5〜1秒)との比較を行う。もし、計測した通過時間が通過所要時間以内である場合には、第1センサ24からメダルの進入信号を取得してから、通過所要時間以内に第2センサ25からメダルの進入信号を取得しているので、メダルの流下路20の状況は正常であると判断してステップS132の判断に進み、そうでなければ流下路20においてメダルが通過できない何らかの不具合が生じていると判断してステップS126「分配機OFF(補給停止)」の処理に進む。
ステップS126にて制御部100は、分配機30を制御して遮蔽板32Aを上昇させて、メダルの補給を停止する。そして、ステップS127「ホース詰まり OR ホース外れ異常」の処理に進み、例えば図10のβの区画で示すように、表示画面9aに「裏面側 1番 補給異常 ホース詰まり OR ホース外れ」等の表示を行って、補給要求に対する補給処理を終了する。
このステップS126における補給異常は、図8(a)に示すように、管体21内においてメダルが滞留した状態の異常や、図9(a)に示すように、接続部において管体21の上部が補給シュート23から外れる異常、図9(b)に示すように、接続部において管体21の下部がジョイント管27から外れる異常のいずれかが発生していることが推定される。また、このステップS126の段階において、図8(a)に示すように管体21内においてメダルが滞留した状態の異常が発生している状態であるにもかかわらずメダルの補給を続けてしまうと、図8(b)に示すように後続のメダルが順次滞留してゆき、この滞留したメダルの重さで管体21が補給シュート23の接続部から外れてしまう虞がある。ステップS126の処理を実行することにより、後続のメダルが流下路20内に順次滞留してゆくことを防止して、図8(a)の状態から図8(b)の状態に移行する不具合を抑制することができる。
ステップS132「補給時間経過?」の判断にて制御部100は、一回の補給に要する時間が経過したか否かの判断を行う。もし、一回の補給に要する時間が経過していない場合には、ステップS120に戻って補給動作を継続する。また、もし一回の補給に要する時間が経過した場合には、ステップS134「第1センサメダル進入検知規定回数以上?」の判断に進む。
ステップS134「第1センサメダル進入検知規定回数以上?」の判断にて制御部100は、補給開始後に第1センサ24の検出範囲へのメダル進入を規定回数以上(例えば3回以上〜20回以上)検知したか否かの判断を行う。もし、補給開始後に第1センサ24が規定回数以上メダルの進入を検知していない場合には、ステップS136「補給異常」に進み、分配機30のソレノイド34を制御して遮蔽板32Aを上昇させて、メダルの補給を停止すると共に、図10のαの区画で示すように、「正面側 4番 補給異常」等の表示を行って注意を喚起する。そして、補給処理を終了する。また、もしステップS134にて規定回数以上メダルの進入を検知した場合には、ステップS138「補給完了」に進み、分配機30のソレノイド34を制御して遮蔽板32Aを上昇させてメダルの補給を停止すると共に、一回の補給処理が終了した旨のフラグを設定して、補給要求に対する補給処理を終了する。
上述の異常検知モード1を実行することによって、第1センサ24の配設部位から第2センサ25の配設部位までの補給経路において発生する異常(例えば管体の外れ、遊技媒体の滞留)を早期に検知することができる。また、第1センサ24を流下路20の搬送路10側に配設し、第2センサ25を流下路20のスロットマシン2側に配設することにより、流下路20の広範囲で異常を検知することができる。このため、メダルの補給経路において発生する異常を早期かつ広範囲に検知することができる。
<異常検知モード2>
次に、第2実施形態における異常検知モード2の処理について図11に示すフローチャートを用いて説明する。作業員が、営業中に制御部100の入力部を操作して異常検知モード2を選択した上で実行すると、制御部100において異常検知モード2の処理が実行される。図11は、異常検知モード2における処理を示すフローチャートである。
前述した異常検知モード1では、流下路20の補給シュート23等に配設される第1センサ24、及びジョイント管27等に配設される第2センサ25付近におけるメダルの滞留の検知を行っていなかった。これに対して当該異常検知モード2では、ステップS108「第1センサメダル滞留検知(第1滞留時間以上)」、及びステップS128「第2センサメダル有り?」の処理を設けることで、第1センサ24及び第2センサ25付近におけるメダルの滞留の検知を行うことができる。
また、ステップS128「第2センサメダル有り?」の処理を設けることによって、滞留時間の計測を行うことなく第2センサ25付近におけるメダルの滞留を推定することができるようになっている。
以下に、異常検知モード2におけるステップS108〜ステップS114まで、及びステップS128〜ステップS132までの処理について説明する。なお、異常検知モード1にて説明した処理と同様の処理については、同一のステップ番号を付して、その説明を省略する。
先ず、ステップS108〜ステップS114までの処理について説明する。
ステップS108「第1センサメダル滞留検知(第1滞留時間以上)」の判断において制御部100は、流下路20の補給シュート23等に配設される第1センサ24が、第1滞留時間以上の間メダルが検出範囲に存在していることを検知して、存在信号を出力し続けているか否か(例えば0.2〜0.6秒の時間メダルにより遮光され続けているか否か等)を判断する。もし、第1センサ24が第1滞留時間以上の間メダルの存在信号を出力し続けていると判断した場合(第1センサ24付近にて大量のメダルが流れていることによりメダルの滞留が成長してしまう可能性がある場合)には、ステップS110「分配機OFF(補給停止)」に進み、分配機30のソレノイド34を制御して遮蔽板32Aを上昇させて、メダルの補給を停止する。
また、ステップS108の判断において制御部100が、第1センサ24が第1滞留時間以上の間メダルの存在を検知し続けていないと判断した場合には、第1センサ24付近にてメダルの滞留は発生していないと判断して、ステップS120の判断に進む。
また、ステップS112「第1センサメダル滞留検知(第2滞留時間以上)」の判断において制御部100は、補給シュート23に配設される第1センサ24が第2滞留時間以上の間メダルの存在を検知して存在信号を出力し続けているか否か(例えば2〜4秒の時間メダルにより遮光され続けているか否か等)を判断する。もし、第1センサ24が第2滞留時間以上の間メダルの存在信号を出力し続けていると判断した場合(第1センサ24付近にてメダルの滞留が発生している可能性が極めて高い場合)には、ステップS114「第1センサ部メダル詰まり異常」に進み、例えば図10のγの区画で示すように、表示画面9aに「裏面側 5番 補給異常 シュート詰まり」等の表示を行って注意を喚起して、補給要求に対する補給処理を終了する。
ステップS112の判断において制御部100が、第1センサ24が第2滞留時間以上の間メダルの存在信号を出力し続けていないと判断した場合には、第1センサ24付近にてメダルの滞留は発生していないと判断して、ステップS120に進む。
次に、ステップS128〜ステップS132までの処理について説明する。
ステップS124の判断において、第1センサ24からメダルの進入信号を取得したにもかかわらず、所定の通過所要時間を経過しても第2センサ25からメダルの進入信号を取得していないと判断した場合には、ステップS126の処理に進み、分配機30を制御してメダルの補給を停止した後に、ステップS128「第2センサメダル有り?」の判断に進む。
ステップS128「第2センサメダル有り?」の判断にて制御部100は、第2センサ25がメダルの存在を検出して存在信号を出力しているか否か(例えば第2センサ25がメダルにより遮光されているか否か等)の判断を行う。もし、第2センサ25がメダルの存在信号を出力していない場合には、ステップS132に進む。
またステップS128において、もし第2センサ25がメダルの存在信号を出力している場合には、ステップS130「第2センサ部メダル詰まり異常」の処理に進み、例えば図10のζの区画で示すように、表示画面9aに「正面側 2番 補給異常 ジョイント詰まり」等の表示を行って、補給要求に対する補給処理を終了する。
このようにステップS124及びステップS128の処理を実行することによって、第2センサ25におけるメダルの滞留時間を独自に計測することなく、第2センサ25付近におけるメダルの詰りを推定することができる。
また、上述の異常検知モード2を実行することによって、第1センサ24の配設部位から第2センサ25の配設部位までの補給経路において発生する異常(例えば管体の外れ、遊技媒体の滞留)を早期に検知することができると共に、第1センサ24の配設部位及び第2センサ25の配設部位におけるメダルの滞留を検知することができる。
<異常検知モード3>
次に、第3実施形態における異常検知モード3の処理について図12に示すフローチャートを用いて説明する。作業員が、営業中に制御部100の入力部を操作して異常検知モード3を選択した上で実行すると、制御部100において異常検知モード3の処理が実行される。図12は、異常検知モード3における処理を示すフローチャートである。
前述した異常検知モード2では、ステップS124「第1センサメダル検知後に通過所要時間経過」の判断の後段において、ステップS128「第2センサメダル有?」の処理を実行することで、第2センサ25付近にてメダルの滞留が発生しているか否かの推定を行っていた。
これに対し当該異常検知モード3では、異常検知モード2のステップS128に代えて、ステップS116「第2センサメダル滞留検知(第2滞留時間以上)」を設けることで、第2センサ25付近における滞留時間を計測して、ジョイント管27等に配設される第2センサ25付近におけるメダルの詰りを検知している。
以下に、異常検知モード3におけるステップS116〜ステップS118までの処理について、異常検知モード2との相違点と共に説明する。なお、異常検知モード1及び2にて説明した処理と同様の処理については、同一のステップ番号を付して、その説明を省略する。
ステップS108「第1センサメダル滞留検知(第1滞留時間以上)」の判断において制御部100が、第1センサ24が第1滞留時間以上の間メダルの存在信号を出力し続けていないと判断した場合には、第1センサ24付近にてメダルの短時間の滞留は発生していないと判断して、ステップS116の判断に進む。
また、ステップS112「第1センサメダル滞留検知(第2滞留時間以上)」の判断において制御部100が、第1センサ24が第2滞留時間以上の間メダルの存在信号を出力し続けていないと判断した場合には、第1センサ24付近にてメダルの滞留は発生していないと判断して、ステップS116に進む。
ステップS116「第2センサメダル滞留検知(第2滞留時間以上)」の判断において制御部100は、流下路20のジョイント管27等に配設される第2センサ25が、第2滞留時間以上の間メダルの存在信号を出力し続けているか否か(例えば2〜4秒の時間メダルより遮光され続けているか否か等)を判断する。
もし、第2センサ25が第2滞留時間以上の間メダルの存在信号を出力し続けていると判断した場合(第2センサ25付近にてメダルの滞留が発生している可能性がある場合)には、ステップS117の処理に進み、分配機30を制御してメダルの補給を停止した後に、ステップS118「第2センサ部メダル詰まり異常」に進む。また、ステップS116の判断において制御部100が、第2センサ25が第2滞留時間以上の間メダルの存在信号を出力し続けていないと判断した場合には、第2センサ25付近にてメダルの滞留は発生していないと判断して、ステップS120に進む。
ステップS118「第2センサ部メダル詰まり異常」にて制御部100は、例えば図10のζの区画で示すように、表示画面9aに「正面側 2番 補給異常 ジョイント詰まり」等の表示を行って、補給要求に対する補給処理を終了する。
上述の異常検知モード3を実行することによっても、第1センサ24の配設部位から第2センサ25の配設部位までの補給経路において発生する異常(例えば管体の外れ、遊技媒体の滞留)を早期に検知することができると共に、第1センサ24の配設部位及び第2センサ25の配設部位におけるメダルの滞留を検知することができる。
<異常検知モード4>
次に、第4実施形態における異常検知モード4の処理について説明する。
上述の異常検知モード1〜3では、流下路20に第1センサ24及び第2センサ25の2つのセンサを配置してメダルの通過を検知していた。本発明は、流下路20の2箇所にセンサを配置する発明に限定するものではなく、3箇所又は4箇所以上の箇所にセンサを配置して、より多くの状況を詳細に検知することもできる。以下に説明する異常検知モード4では、流下路20に第1〜第4の4つのセンサを配置した実施形態について図13を参照して説明する。
第4実施形態に係る遊技媒体補給装置5Cの流下路20Cは、図13で示すように、屈曲可能な管体21と、管体21の搬送路10側に配設されると共に搬送路10に接続される補給シュート23と、管体21Cのスロットマシン2等の側に配設されると共にスロットマシン2等に接続されるジョイント管27と、により主に構成されている。補給シュート23には第1センサ24が配設され、ジョイント管27には第2センサ25が配設されている。
流下路20Cの管体21には、図13で示すように、補給シュート23側に追加センサである第3センサ28が配設され、ジョイント管27側に追加センサである第4センサ29が配設されている。本発明において、第3センサ28,第4センサ29は、流下路20Cの第1センサ24と第2センサ25の間に配設する。
第3センサ28,第4センサ29は、検出範囲内へのメダルの進入と、メダルの存在を検出することができる。第3センサ28,第4センサ29は、制御部100と電気的に接続しており、制御部100に対しメダルの進入信号、存在信号を出力する。制御部100は、第3センサ28,第4センサ29からメダルの進入信号、存在信号を取得する。
次に、以上のように構成された遊技媒体補給装置5Cを用いて行われる処理について、図14に示すフローチャートを用いて説明する。図14は、異常検知モード4における処理を示すフローチャートである。
ステップT102「補給タンクメダル払出し」にて制御部100は、リフタ装置を制御して、補給タンク8に貯留されているメダルを搬送路10に揚送する。
次のステップT104「補給コンベアメダル搬送」にて制御部100は、搬送路10を制御して、メダルを遊技機島1内に搬送する。
次のステップT106「分配機ON(補給開始)」にて制御部100は、分配機30のソレノイド34を制御して遮蔽板32Aを降下させ、搬送路10により搬送されるメダルを補給シュート23内に移送する。すると、搬送路10から補給シュート23内に移送されたメダルは流下路20内を流下してゆき、流下路20が正常に構成されている場合には第1センサ24、第3センサ28、第4センサ29、及び第2センサ25により各センサの検出範囲内へのメダルの進入が検出される。
ステップT120において制御部100は、第1センサ24からメダルの進入信号を取得したか否かにより、第1センサ24の検出範囲内へのメダルの進入を検知する。メダルの進入信号を取得していれば(ステップT120でYES)、ステップT122に進み、そうでなければ(ステップT120でNO)、ステップT130に進む。
ステップT122において制御部100は、第1通過所要時間内(例えば第1センサ24の検出範囲内へのメダルの進入を検知してから0.2秒以内〜1秒以内)に第3センサ28からメダルの進入信号を取得したか否かによりメダルの進入を検知する。第1通過所要時間内にメダルの進入信号を取得していれば(ステップT122でYES)、ステップT124に進み、そうでなければ(ステップT122でNO)、ステップT140に進む。ステップT122において、第1通過所要時間内に第3センサ28からメダルの進入信号を取得していない場合には、管体21の第3センサ28付近おいてメダルが滞留した状態の異常又は、図15(a)で示すように、管体21の上部が補給シュート23の接続部から外れる異常が発生していると推定される。
ステップT140において制御部100は、分配機30を制御して遮蔽板32Aを上昇させ、搬送路10により搬送されるメダルが流下路20C内に落下するのを停止し、ステップT142に進む。
ステップT142において制御部100は、表示部9を制御して異常に関する情報を表示させる。この場合、ステップT140における補給異常は、第3センサ28付近におけるメダルの滞留の発生又は、管体21の上部が補給シュート23の接続部から外れることによるものと推定されるので、その原因を表示する。例えば、正面側かつ左から6番目の流下路20Cにおいて異常が判定された場合は、図10のΣの区画で示すように「正面側 6番 補給異常 ホース詰まり OR 上部ホース外れ」と表示する。その後、補給処理を終了する。
ステップT124において制御部100は、第2通過所要時間内(例えば第1センサ24の検出範囲内へのメダルの進入を検知してから0.3秒以内〜1秒以内)に第4センサ29からメダルの進入信号を取得したか否かによりメダルの進入を判定する。第2通過所要時間内にメダルの進入信号を取得していれば(ステップT124でYES)、ステップT126に進み、そうでなければ(ステップT124でNO)、ステップT144に進む。ステップT124において、第2通過所要時間内に第4センサ29からメダルの進入信号を取得していない場合には、管体21内の第4センサ29付近においてメダルが滞留した状態の異常が発生していると推定される。
ステップT144において制御部100は、分配機30を制御して遮蔽板32Aを上昇させ、搬送路10により搬送されるメダルが流下路20C内に落下するのを停止し、ステップT146に進む。
ステップT146において制御部100は、表示部9を制御して異常に関する情報を表示させる。ステップT144における補給異常は、第4センサ29付近におけるメダルが滞留の発生によるものと推定されるので、その原因を表示する。例えば、裏面側かつ左から1番目の流下路20Cにおいて異常が判定された場合は、図10のβの区画で示すように「裏面側 1番 補給異常 ホース詰まり」と表示する。その後、補給処理を終了する。
ステップT126において制御部100は、第3通過所要時間内(例えば第1センサ24の検出範囲内へのメダルの進入を検知してから0.4秒以内〜1秒以内)に第2センサ28からメダルの進入信号を取得したか否かによりメダルの進入を判定する。第3通過所要時間内にメダルの進入信号を取得していれば(ステップT126でYES)ステップT180に進み、そうでなければ(ステップT126でNO)、ステップT148に進む。ステップT126においてメダル通過の検知を示す信号を取得していない場合には、ジョイント管27付近においてメダルが滞留した状態の異常、図15(b)で示すように、管体21の下部が補給シュート23の接続部から外れる異常のいずれかが発生している虞がある。
ステップT148において制御部100は、分配機30を制御して遮蔽板32Aを上昇させて、搬送路10上において搬送されているメダルが流下路20C内に落下するのを停止して、ステップT150に進む。
ステップT150において制御部100は、表示部9を制御して異常に関する情報を表示させる。ステップT148における補給異常は、ジョイント管27付近における滞留の発生、又は、管体21の下部がジョイント管27の接続部から外れることによるものと推定されるので、その原因を表示する。例えば、裏面側かつ左から3番目の流下路20Cにおいて異常が判定された場合は、図10のδの区画で示すように「裏面側 3番 補給異常 ジョイント詰まり OR 下部ホース外れ」と表示する。その後、補給処理を終了する。
また、ステップT130において制御部100は、第3センサ28が第2滞留時間以上の間メダルの存在信号を出力し続けているか否か(例えば2〜4秒の時間メダルにより遮光され続けているか否か等)を判断する。メダルの滞留を検知した場合には(ステップT130でYES)ステップT160に進み、そうでなければ(ステップT130でNO)ステップT132に進む。
ステップT160において制御部100は、分配機30を制御して遮蔽板32Aを上昇させて、搬送路10上において搬送されているメダルが流下路20C内に落下するのを停止して、ステップT162に進む。
ステップT162において制御部100は、表示部9を制御して異常に関する情報を表示させる。この場合に制御部100は、異常が発生している流下路20Cを指定して異常発生を表示する。ステップT160における補給異常は、管体21における滞留の発生によるものと限定されるので原因を表示する。例えば、裏面側かつ左から1番目の流下路20Cにおいて異常が判定された場合は、図10のβの区画で示すように、「裏面側 1番 補給異常 ホース詰まり」と表示する。その後、補給処理を終了する。
ステップT132において制御部100は、第4センサ29が第2滞留時間以上の間メダルの存在信号を出力し続けているか否か(例えば2〜4秒の時間メダルにより遮光され続けているか否か等)を判断する。メダルの滞留を検知した場合には(ステップT132でYES)ステップT164に進み、そうでなければ(ステップT132でNO)ステップT134に進む。
ステップT164において制御部100は、分配機30を制御して遮蔽板32Aを上昇させて、搬送路10上において搬送されているメダルが流下路20C内に落下するのを停止して、ステップT166に進む。
ステップT166において制御部100は、表示部9を制御して異常に関する情報を表示させる。この場合に制御部100は、異常が発生している流下路20Cを指定して異常発生を表示する。ステップT164における補給異常は、管体21における滞留の発生によるものと限定されるので原因を表示する。例えば、裏面側かつ左から1番目の流下路20Cにおいて異常が判定された場合は、図10のβの区画で示すように、「裏面側 1番 補給異常 ホース詰まり」と表示する。その後、補給処理を終了する。
ステップT134において制御部100は、第2センサ25が第2滞留時間以上の間メダルの存在信号を出力し続けているか否か(例えば2〜4秒の時間メダルにより遮光され続けているか否か等)を判断する。メダルの滞留を検知した場合には(ステップT134でYES)ステップT168に進み、そうでなければ(ステップT134でNO)ステップT180に進む。
ステップT168において制御部100は、分配機30を制御して遮蔽板32Aを上昇させて、搬送路10上において搬送されているメダルが流下路20C内に落下するのを停止して、ステップT170に進む。
ステップT170において制御部100は、表示部9を制御して異常に関する情報を表示させる。この場合に制御部100は、異常が発生している流下路20Cを指定して異常発生を表示する。ステップT168における補給異常は、ジョイント管27付近における滞留の発生によるものと限定されるので原因を表示する。例えば、正面側かつ左から2番目の流下路20Cにおいて異常が判定された場合は、図10のζの区画で示すように、「正面側 2番 補給異常 ジョイント詰まり」と表示する。その後、補給処理を終了する。
ステップT180「補給時間経過?」の判断にて制御部100は、一回の補給に要する時間が経過したか否かの判断を行う。もし、一回の補給に要する時間が経過していない場合には、ステップT120に戻って補給動作を継続する。また、もし一回の補給に要する時間が経過した場合には、ステップT182「第1センサ進入検知規定回数以上?」の判断に進む。
ステップT182「第1センサ進入検知規定回数以上?」の判断にて制御部100は、補給開始後に第1センサ24がメダルの進入を規定回数以上(例えば3回以上〜20回以上)検知したか否かの判断を行う。もし補給開始後に第1センサ24が規定回数以上メダル通過を検知していない場合には、ステップT184「補給異常」に進み、分配機30のソレノイド34を制御して遮蔽板32Aを上昇させてメダルの補給を停止すると共に、図10のαの区画で示すように、「正面側 4番 補給異常」等の表示を行って注意を喚起する。そして、補給処理を終了する。
また、もしステップT182にて規定回数以上メダル通過を検知したと判断した場合には、ステップT186「補給完了」に進み、分配機30のソレノイド34を制御して遮蔽板32Aを上昇させてメダルの補給を停止すると共に、一回の補給処理が終了した旨のフラグを設定して、補給要求に対する補給処理を終了する。
上述の異常検知モード4を実行することによって、図15(a)で示すように、管体21の上部が補給シュート23から外れる異常が発生していることの推定や、図15(b)で示すように、管体21の下部が補給シュート23から外れる異常が発生していることの推定を行うことができ、より多くの状況を詳細に検知することもできる。
上記の説明では、第1センサ24、第2センサ25、第3センサ28、第4センサ29のセンサに、発光部と受光部とを備える光電センサを用いた実施形態を示したが、検出範囲内へのメダルの進入を検出するセンサとして光電センサの他にも、マイクロスイッチ、磁気式や誘導型、静電容量式の近接センサや、感圧センサ、磁気センサを用いることができる。また、流下路20を通過するメダルの接触によって回転する磁性体を設け、磁性体の回転を磁気センサで検知することにより、検出範囲内へのメダルの進入を検知することができるものを用いることができる。
センサにマイクロスイッチを用いる場合には、検出レバー等に対するメダルの物理的な接触によりマイクロスイッチがON/OFFするので、その状態を監視することで検出範囲に対するメダルの侵入、通過又は存在を検知することができる。
センサに感圧センサを用いる場合には、例えばジョイント部27の形状を曲げるなどして、落下してきたメダルが管の内壁に接触する形状に構成しておき、メダルが接触する箇所に感圧センサや振動センサを設置する。センサがメダルの落下を検知した場合に、メダルが検出範囲に侵入したこと、又は通過したことを検知する。
また、上記の説明では、センサの検出範囲にメダルが進入したことを検知して、進入信号(第1進入信号、第2進入信号等)を出力するセンサを用いて、流下路に異常が発生していること判定する実施形態について説明した。本発明はこれに限定されるものではなく、センサの検出範囲をメダルが通過したことを検知して、通過信号(第1通過信号、第2通過信号等)を出力するセンサを用いて同様の処理を行うことにより、流下路に異常が発生していることを判定することもできる。
また、上述の実施形態においては、遊技媒体補給装置5(図2参照)の補給用の流下路20に第1センサ24及び第2センサ25等を配設して、流下路20に異常が発生しているか否か判定する構成について説明した。本発明はこれに限定されるものではなく、補給用の流下路20のみならず、遊技媒体回収装置6の回収用の第2の流下路70(図2参照)に第1センサ24及び第2センサ25等を配設することによって、回収用の第2の流下路70に詰まりやホース外れ等の異常が発生しているか否かを判定することができる。その他にも、上述した連絡路5(図2参照)に第1センサ24及び第2センサ25を配設して、連絡路5に異常が発生しているか否かを判定することができる。
本発明は上記の実施形態及び実施例の例示に限定されるものでなく、特許請求の範囲の技術的範囲には、発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々、設計変更した形態が含まれる。