JP6984677B2 - 印刷装置、報知方法及びプログラム - Google Patents

印刷装置、報知方法及びプログラム Download PDF

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Description

本発明は、印刷装置、報知方法及びプログラムに関する。
液体状のインクを微細な液滴にして印刷媒体に向けて吐出することにより印刷を行うインクジェットプリンタが知られている(例えば特許文献1)。インクジェットプリンタは業務用のみならず、家庭用のプリンタとしても広く用いられている。
インクジェットプリンタにはピエゾ素子を用いてインクに外圧をかけて液滴を吐出させるピエゾ方式や、加熱してインクを気化させ、その膨張圧により液滴を吐出させるサーマル方式がある。いずれも加圧したインクを微細なノズルから吐出させて印刷を行うものである。このような方式では、ノズル先端部の外気に接する部分のインクの乾燥、硬化等によってノズルの詰まりを生じやすい。
そこで、ノズル詰まりを防止するため、印刷しないときは印刷ヘッドをキャップしておくタイプの印刷装置がある。このような印刷装置では、印刷終了後は、印刷ヘッドは所定の印刷待機位置まで移動され、印刷ヘッドにキャップを被せるようになっている。
特開2010−173086号公報
印刷しないときに、印刷ヘッドをキャップしておくタイプの印刷装置において、印刷途中で電源を喪失する場合がある。そのような場合、ノズル詰まりを防止するため、プリンタ内部に備えた予備電源により自動的に印刷ヘッドを印刷待機位置まで移動させ、印刷ヘッドにキャップを被せるようにすることが考えられる。
一方、長尺のテープに所望の印刷を行い、所要の長さに切断してラベルとして使用するためのラベルプリンタ(印刷装置)が知られている。近年、このような印刷装置にインクジェット方式を用いることが考えられている。しかし、このような印刷装置は可搬性を優先させた比較的小型のプリンタであり、電源喪失時に印刷ヘッドを印刷待機位置まで移動させるための予備電源を持たせることができない。
そのため、印刷途中でコンセントが抜けてしまう等の何らかの原因で電源を喪失した場合、印刷ヘッドが印刷待機位置まで移動できない。しかし、印刷ヘッドはプリンタ内部にあるため、ユーザは印刷ヘッドが印刷待機位置にないことを認識できず、そのまま放置される。長時間放置された印刷ヘッドは乾燥してノズルが完全に詰まってしまい、使用不能に至る可能性がある。
本発明は上述のような問題に鑑み、印刷途中で電源が喪失した場合に、印刷ヘッドが乾燥してしまうことを抑制可能な印刷装置、報知方法及びプログラムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る印刷装置の一様態は、第1電源により動作する印刷手段と、前記第1電源により動作し、前記印刷手段を、待機位置と印刷位置との間で搬送する搬送手段と、前記第1電源とは異なる第2電源により動作し、前記第1電源の喪失及び回復を検出する電源検知手段と、ユーザに対して報知を行う報知手段と、前記印刷位置で前記印刷手段印刷処理を実行中に前記電源検知手段が前記第1電源の喪失を検出した場合であって当該喪失の検出後に前記電源検知手段が前記第1電源の回復を検出した場合に、停電情報または異常発生情報として前記印刷手段による再印刷処理の必要性情報を、前記搬送手段により前記印刷手段を前記待機位置に戻させた後に、前記報知手段により報知させる制御手段と、を備える、ことを特徴とする。
また、上記目的を達成するため、本発明に係る報知方法の一様態は、第1電源により動作する印刷手段と、前記第1電源により動作し、前記印刷手段を、待機位置と印刷位置との間で搬送する搬送手段と、前記第1電源とは異なる第2電源により動作し、前記第1電源の喪失及び回復を検出する電源検知手段と、ユーザに対して報知を行う報知手段と、を備える印刷装置が実行する報知方法であって、前記印刷位置で前記印刷手段印刷処理を実行中に前記電源検知手段が前記第1電源の喪失を検出した場合であって当該喪失の検出後に前記電源検知手段が前記第1電源の回復を検出した場合に停電情報または異常発生情報として前記印刷手段による再印刷処理の必要性情報を、前記搬送手段により前記印刷手段を前記待機位置に戻させた後に、前記報知手段により報知させ、ことを特徴とする。
また、上記目的を達成するため、本発明に係るプログラムの一様態は、第1電源により動作する印刷手段、前記第1電源により動作し、前記印刷手段を、待機位置と印刷位置との間で搬送する搬送手段、前記第1電源とは異なる第2電源により動作し、前記第1電源の喪失及び回復を検出する電源検知手段、ユーザに対して報知を行う報知手段と、を備える印刷装置のコンピュータを、前記印刷位置で前記印刷手段が印刷処理を実行中に前記電源検知手段が前記第1電源の喪失を検出した場合であって当該喪失の検出後に前記電源検知手段が前記第1電源の回復を検出した場合に、停電情報または異常発生情報として前記印刷手段による再印刷処理の必要性情報を、前記搬送手段により前記印刷手段を前記待機位置に戻させた後に、前記報知手段により報知させる制御手段、として機能させることを特徴とする。
本発明によれば、印刷途中で電源が喪失した場合に、印刷ヘッドが乾燥してしまうことを抑制可能な印刷装置、報知方法及びプログラムを提供することができる。
本発明の実施形態に係る印刷装置の内部構成を示す斜視図である。 印刷装置の内部構成の断面図である。 印刷装置の内部構成の平面図である。 インクキャリッジが印刷位置にあるときの印刷装置の内部構成を示す斜視図である。 インクキャリッジが廃インク位置にあるときの印刷装置の内部構成を示す斜視図である。 インクキャリッジが印刷待機位置にあるときの印刷装置の内部構成を示す断面模式図である。 (a)は印刷装置の異常報知部の斜視図であり、(b)は異常報知部のブロック構成図である。 印刷装置の制御に係る構成を示すブロック図である。 異常報知部が行う電源監視及び報知処理のフローチャートである。 制御部が行うインク排出処理のフローチャートである。 インク排出処理時の廃インク処理時における、停電時間と排出インク量との関係を示すグラフである。
以下、本発明の実施形態に係る印刷装置について、図面を参照して説明する。なお、図中同一又は相当する部分には同一符号を付す。
図1に、本発明の実施形態に係る印刷装置1の内部構成を示す。印刷装置1は、図示しない筐体の内部に、図1に示すような構成を備える。
印刷装置1は、インクを微滴化し、印刷媒体(テープ部材3)に直接に吹き付ける方式のインクジェット式ラベルプリンタであり、長尺状のテープ部材3に絵や文字等のパターンを含む印刷パターンを印刷する。
なお、図1において示されるX方向は、テープ部材3を搬送する方向である。Y方向は、搬送されるテープ部材3の幅方向である。Z方向は、印刷ヘッドからインクが吐出される方向である。X、Y、Z方向の設定は、以下の図でも同様である。
図1に示すように、印刷装置1は、テープ収納部10と、インクキャリッジ(インクカートリッジ収納部)30と、インクカートリッジ(インクタンク)31と、キャリッジ搬送部35と、を備える。
テープ収納部10は、テープ部材3を、テープコア12の周りにロール状に巻き回した状態で収納する。テープ部材3は、表面が印刷面であって裏面が粘着面である印刷テープと、粘着面に貼付される剥離テープと、が積層されて形成された印刷媒体である。
図2に、印刷装置1を横(Y方向)から見た様子を示す。図2に示すように、テープ部材3は、テープカートリッジ11に搭載された状態で、テープ収納部10に収納される。テープカートリッジ11は、テープ部材3をテープコア12の周りに巻き回した状態で搭載した容器である。なお、理解を容易にするため、図1ではテープカートリッジ11を省略している。
テープ収納部10は、テープ幅やテープの色等が異なる様々な種類のテープ部材3を搭載したテープカートリッジ11を、交換可能な状態で収納(装填)することができる。
図2に示すように、テープカートリッジ11のテープ繰り出し口には、ASF(Automatic Sheet Feeder)ローラ13が設けられている。ASFローラ13は、テープカートリッジ11の内部に収納されたテープ部材3を外部に繰り出す繰り出しローラである。テープカートリッジ11がテープ収納部10にセットされた状態において、印刷が指示されると、ASFローラ13は、駆動歯車(図示を省略)の回転に伴う駆動力によって駆動される。これにより、ASFローラ13は、予め定めた回転速度で回転し、テープカートリッジ11に収納されたテープ部材3を、プラテンローラ22へと送り出す。
プラテンローラ22は、テープカートリッジ11に収納されたテープ部材3を搬送するテープ搬送機構(メインローラ)である。プラテンローラ22は、テープカートリッジ11内からASFローラ13によって送り出されたテープ部材3を挟持して搬送し、搬送ガイド23へと供給する。プラテンローラ22は、正転することでテープ部材3を送出し、逆転することでテープ部材3を巻き戻すことができる。
プラテンローラ22の回転軸の端部には、少なくとも1個のローラ歯車(図示を省略)が一体的に取り付けられている。このローラ歯車を介して、プラテンローラ22は、ステッピングモータ21に接続されている。ステッピングモータ21の駆動軸に取り付けられた駆動歯車(図示を省略)の回転に伴う駆動力が、複数の従動歯車を介してローラ歯車に伝達されることにより、プラテンローラ22が予め定めた回転速度で回転する。
インクキャリッジ(インクカートリッジ収納部)30は、インクが充填されたインクカートリッジ(インクタンク)31と、インクカートリッジ31に充填されたインクを吐出する印刷ヘッド32(インクジェットヘッド)と、を備える。
印刷ヘッド32は、インクカートリッジ31に充填されたインクを吐出して、テープ部材3に印刷を実行する印刷機構である。印刷ヘッド32には、印刷用の複数のノズルがテープ部材3の幅方向(Y方向)及び搬送方向(X方向)に沿って配列されている。複数のノズル内のインクは、ヒータによって加熱されることで気泡を生じ、生じた気泡によって、複数のノズルのそれぞれからテープ部材3へ向けて(−Z方向に)インクが吐出される。このような原理によって、印刷ヘッド32は、テープ部材3に印刷パターンを印刷する。また、印刷ヘッド32は、印刷手段として機能する。
キャリッジ搬送部35は、インクキャリッジ30を図のY方向に移動させる搬送機構である。キャリッジ搬送部35は、Y方向に沿って設けられたキャリッジベルト39(図6参照)を備える。このキャリッジベルト39にインクキャリッジ30が搭載されている。キャリッジベルト39は、図示しない歯車を介してステッピングモータ36に接続されている。そして、ステッピングモータ36の駆動によって、インクキャリッジ30を、印刷待機位置、印刷位置及び廃インク位置の間で往復移動させることができる。また、キャリッジ搬送部35は、搬送手段として機能する。
図3に、印刷装置1の内部構成を上から見た様子を示す。なお、図3では、理解を容易にするため、インクキャリッジ30やインクカートリッジ31等の構成については適宜省略している。図3に示すように、キャリッジ搬送部35において、インクキャリッジ30が移動する経路の下側には、キャップ37と、廃インク受け38と、が設けられている。
キャップ37は、印刷ヘッド32の乾燥を防ぐために、ノズルの吐出口に封をする部材である。すなわち、印刷ヘッド32のノズルが空気に触れて乾燥すると、インクが硬化して、ノズル詰まりを起こす。これを回避するため、印刷待機時(非印刷時)には、図1に示すように、インクキャリッジ30(即ちインクカートリッジ31)は、キャップ37の位置(ホームポジション、印刷待機位置)にあり、印刷ヘッド32が乾燥しないように、ノズルのインク吐出口にキャップ37が被さった状態になっている。また、キャップ37は、キャップ手段として機能する。
これに対して印刷時には、図4に示すように、インクキャリッジ30は、キャリッジ搬送部35によって駆動され、テープ部材3の上へと移動する。すなわち、キャリッジ搬送部35は、印刷が指示されると、インクキャリッジ30(インクカートリッジ31)を、キャップ37がある印刷待機位置からテープ部材3上の印刷位置へと移動させる。
更に、少なくとも印刷直前のタイミングにおいて、図5に示すように、インクキャリッジ30(インクカートリッジ31)は、キャリッジ搬送部35によって駆動され、廃インク受け38上(廃インク位置)へと移動する。廃インク受け(インクアブソーバ)38は、吐出不良の原因となる乾燥したインク(廃インク)を吸収する部材である。
キャップ37によって閉じられていても、印刷ヘッド32のインクは、時間の経過と共に乾燥し、インクの吐出不良を起こす。これを回避するため、インクキャリッジ30は、印刷前に廃インク受け38上に移動し、廃インク受け38に廃インクを吐出して、ノズルをクリーニングしてから印刷する。これにより、印刷品質を安定させる。
インクカートリッジ31を搭載したインクキャリッジ30は、図6に示すようにキャリッジベルト39により、テープ部材3に印刷する印刷位置、廃インク受け38にインクを排出する廃インク位置、印刷しない印刷待機位置に搬送される。インクキャリッジ30が印刷待機位置にあるときは、図6に示すように印刷ヘッド32はキャップ37に覆われている。キャップ37は、インクキャリッジ30が印刷待機位置に来たときには、図示しないリンク機構によりせり上がり、印刷ヘッド32のノズル(インク吐出口)全体を覆うようになっている。
キャリッジ搬送部35の印刷待機位置側の内壁面には、図4及び図5に示すように、印刷中の主電源の喪失を監視し報知する印刷ヘッド監視部としての異常報知部60が配置されている。異常報知部60は、図6に示すように、インクカートリッジ31を搭載するインクキャリッジ30が印刷待機位置にあるとき、インクキャリッジ30とキャリッジ搬送部35の側壁内面との間に配置されている。
異常報知部60は、印刷中に何らかの原因で主電源を喪失したときに、ユーザに異常を報知するとともに、主電源が回復したときに制御部2に主電源回復後のインク排出処理を行うための停電情報を通知する。制御部2は、その停電情報を基に、印刷ヘッド32のノズル詰まりを防止するために必要なインク排出処理を行う。なお主電源とは、通常時に家庭のコンセントから印刷装置1に給電される電源である。また、異常報知部60は、報知手段として機能し、主電源は、第1電源として機能する。
異常報知部60は、図7(a)に示すように、マイコン61、接触センサ62、スピーカ63及び電池64を備える。
マイコン61は、図7(b)に示すように、CPU(Central Processing Unit)65、メモリ66、タイマ(クロック)67及び通信インターフェイス68を備える。
CPU65は、メモリ66に記憶したプログラムやデータに基づき、異常報知部60全体を制御する。メモリ66は、所定のプログラムやデータを記憶したROM(Read Only Memory)と、制御部2から受信する印刷情報や、停電情報等を記憶するRAM(Random Access Memory)と、を含む。タイマ67は、内蔵したクロックを用いて指定された時間からの経過時間を計測する。通信インターフェイス68は、制御部2と印刷情報や停電情報等のやりとりを行う。
前述のようにインクキャリッジ30が印刷待機位置に来たときに、キャップ37により印刷ヘッド32のノズルが覆われる(キャップされる)ようになっている。接触センサ62は、インクキャリッジ30が印刷待機位置に来たときに、インクキャリッジ30の側面と接触して、インクキャリッジ検知信号を生成し、マイコン61に送信する。即ちインクキャリッジ30が接触センサ62と接触している間はインクキャリッジ検知信号がマイコン61に送信される。従って、インクキャリッジ検知信号がマイコン61に送信されている間は、印刷ヘッド32のノズルがキャップ37によりキャップされていると判別される。
スピーカ63は、マイコン61からの報知指示により、ユーザに異常を知らせるための報知音を発生する。
マイコン61は、通信インターフェイス68を介して制御部2と通信可能に接続されている。マイコン61は、電池64から電源供給を受け、接触センサ62とスピーカ63と連携して、印刷を開始した制御部2からの指示により電源の監視及び報知処理を行う。
マイコン61は、後述の電源回路5からの電源投入信号や電源喪失信号を制御部2を通じて受信し、主電源の喪失や投入(回復)を検出(検知)する。また接触センサ62からのインクキャリッジ検知信号を受信したか否かにより、インクカートリッジ31が印刷待機位置、即ち印刷ヘッド32のノズルがキャップ37によってキャップされる位置にあるか否かを判別する。また、主電源喪失からの回復後、タイマ値(主電源喪失時間)等の停電情報を制御部2に送信して監視及び報知処理を終了する。マイコン61はまた、制御部2から印刷終了の通知を受けることによっても電源の監視及び報知処理を終了する。また、マイコン61は、電源検知手段及び判別手段として機能する。
接触センサ62は、インクキャリッジ30が印刷待機位置に来たときにインクキャリッジ30の側面に接触する位置にあり、インクキャリッジ30の側面に接触すると、接触したことを知らせるインクキャリッジ検知信号をマイコン61に送信する。
スピーカ63は、マイコン61からの報知指示により、ユーザに異常を知らせる報知音(警報音)を発生する。報知音は、ユーザに主電源喪失の異常を報知し、主電源の再投入を促すためのものであり、ブザーやチャイムなどその種類は任意である。
電池64は、通常時に印刷装置1を駆動する主電源とは独立してマイコン61、接触センサ62、スピーカ63に電力を供給する動力源である。従って異常報知部60は、主電源が喪失しても動作可能である。電池64は、主電源からの電力で充電される充電式電池でもよいし、ボタン型電池のように非充電式の電池でもよい。また、電池64は、第2電源として機能する。
図2に示す印刷装置1のテープ搬送部の説明に戻る。搬送ガイド23は、テープ部材3を、印刷ヘッド32による印刷位置に正しく導くためのガイドであって、テープ搬送経路を形成している。また、印刷位置におけるテープ搬送経路の下側には、印刷ヘッド32から吐出されたインクのうちのテープ部材3に付着しなかったインクを受けるインク受け(インクアブソーバ)28が配置されている。
終端検出センサ25及び始端検出センサ26は、テープ部材3の裏面に向けて光を出射する発光素子と、センサ対象物であるテープ部材3の裏面に当たって反射した光を受光する受光素子と、を有する反射型光学センサである。
終端検出センサ25は、テープ搬送経路における印刷位置の手前側に設置されており、始端検出センサ26は、テープ搬送経路における印刷位置よりも後ろ側に設置されている。
印刷パターンが印刷されたテープ部材3は、テープ繰出部16から印刷装置1の筐体の外部に繰り出される。テープ繰出部16には、テープ部材3の印刷テープ及び剥離テープを幅方向に切断するフルカット手段としてのフルカット機構17と、テープ部材3の印刷テープのみを切断し、剥離テープを切断しないハーフカット手段としてのハーフカット機構18と、が組み込まれている。印刷が終了すると、設定によりフルカット機構17又はハーフカット機構18が作動してテープ部材3が幅方向に切断され、1枚のテープ状のラベルが作成される。
図8に、印刷装置1の制御に係る構成を示す。
印刷装置1は、制御部2、電源回路5、USB(Universal Serial Bus)制御回路40、Bluetooth(登録商標)モジュール・WLAN(Wireless Local Area Network)モジュール41、表示デバイス43、表示画面制御回路47、メモリ制御回路48、UI(ユーザインターフェイス)制御回路49、テープ搬送制御回路51、インク吐出制御回路52及びキャリッジ制御回路53を備える。
制御部2は、CPU(Central Processing Unit)を含む回路である。制御部2は、バスを通じて印刷装置1内の各回路と接続され、印刷装置1のシステム全体を統括制御する。なお、図8では、各回路のほとんどは制御部2とのみ接続されているが、各回路同士がバスを通じてデータを通信することも可能である。
また制御部2は、ユーザの指示により印刷処理を開始したときは、異常報知部60のマイコン61に、電源の監視及び報知処理を開始するように指示する。また、その印刷処理が終了したときは、マイコン61に印刷処理が終了したことを通知する。それを受けてマイコン61は電源の監視及び報知処理を終了する。
またマイコン61は、印刷処理中に主電源が喪失した後で主電源が回復した場合、制御部2に停電情報を送信する。制御部2は主電源が投入される度に、マイコン61からの停電情報を受信したか否かを判断し、インク排出処理を行う。
電源回路5は、電源IC(Integrated Circuit)等を備え、必要な電源を作り出して各回路に供給する。例えばテープ搬送制御回路51、インク吐出制御回路52及びキャリッジ制御回路53等の各回路は、電源回路5から電力を得て動作する。また電源投入信号や電源喪失信号を制御部2を通じてマイコン61に送信する。
テープ搬送制御回路51は、ステッピングモータ21の駆動を制御するモータドライバを備え、テープ部材3の搬送を制御する。テープ搬送制御回路51は、制御部2から出力された駆動信号を受け取り、駆動用の電力をステッピングモータ21に供給する。テープ搬送制御回路51は、ステッピングモータ21に出力した駆動信号のパルス数を数えることにより、ステッピングモータ21をどれだけ回転させたかを判別する。そして、テープ搬送制御回路51は、この回転数に基づいて、テープ部材3の搬送距離を判別する。なお、ステッピングモータ21は、1−2相励磁駆動を採用しており、ギア比は例えば1ライン(0.0423mm)当たり1ステップで構成される。
制御部2には、終端検出センサ25及び始端検出センサ26、が接続されている。終端検出センサ25及び始端検出センサ26は、受光素子において受光した光の量に応じた信号を制御部2に出力する。テープ搬送制御回路51は、終端検出センサ25及び始端検出センサ26における検出信号を制御部2から受け取ることによって、テープ収納部10に収納されたテープ部材3の有無及びテープ部材3の印刷開始位置等のテープ部材3に係る情報を取得する。例えば、テープ搬送制御回路51は、始端検出センサ26によってテープ部材3の始端を検出すると、規定ステップだけプラテンローラ22を逆転させることで、テープ部材3の始端を印刷開始位置にセットする。
インク吐出制御回路52は、印刷時における印刷ヘッド32からのインクの吐出を制御する。インク吐出制御回路52は、制御部2から出力された印刷データと印刷信号とを受け取って、内部に設けられたドライバICにて、印刷ヘッド32の通電ドットを制御する。これにより、インク吐出制御回路52は、印刷ヘッド32にインクを吐出させ、印刷を実行させる。
キャリッジ制御回路53は、ステッピングモータ36の駆動を制御するモータドライバを備え、キャリッジ搬送部35におけるインクキャリッジ30の搬送を制御する。キャリッジ制御回路53は、制御部2から出力された駆動信号を受け取り、駆動用の電力をステッピングモータ36に供給する。キャリッジ制御回路53は、ステッピングモータ36に出力した駆動信号のパルス数を数えることにより、ステッピングモータ36をどれだけ回転させたかを判別する。そして、キャリッジ制御回路53は、この回転数に基づいて、インクキャリッジ30の搬送距離を判別する。
表示画面制御回路47は、表示デバイス43へのデータ転送やバックライトの点灯・消灯等を制御する。
表示デバイス43は、例えばLCD(Liquid Crystal Display)等を備えた表示装置である。
メモリ制御回路48は、プログラムやデータを記憶している例えばNAND型フラッシュメモリのようなROM、一時的にプログラムやデータを保存する例えばDDR(Double Data Rate)メモリのようなRAM等を備え、これらを制御する。
UI制御回路49は、キーボード、マウス、リモコン、ボタン、タッチパネル等の入力デバイスから操作入力を受け付け、受け付けた操作入力情報を制御部2に供給する。
USB制御回路40は、PC44と印刷装置1との間のUSBによる通信を制御する。PC44は、USB制御回路40を介して印刷装置1に印刷データ等を送信する。
Bluetoothモジュール・WLANモジュール41は、印刷装置1が外部機器と無線通信するためのモジュールである。ユーザは、例えば、Bluetooth等の近距離無線通信により、携帯端末を介して各種データを印刷装置1に送信することができる。また、PC44は、USB制御回路40の替わりにBluetoothモジュール・WLANモジュール41を介して印刷装置1に印刷データ等を送信してもよい。
次に異常報知部60による異常報知方法(電源の監視及び報知方法)について説明する。制御部2は、ユーザからの印刷指示を受け付けると、印刷処理を開始するとともに、異常報知部60のマイコン61に電源の監視及び報知処理を実行するように指示する。このとき、その印刷処理に関する印刷情報を合わせて送信し、その印刷処理の終了後にその印刷処理が終了したことをマイコン61に送信する。
マイコン61は、制御部2からの指示により電源の監視及び報知処理(異常報知処理)を開始する。図9に示すように、マイコン61はまず印刷処理が終了したか否かを判断する(ステップS1)。具体的には、制御部2から印刷処理終了の通知を受信したか否かを判断する。印刷処理が終了したと判断されると(ステップS1:Yes)、主電源喪失がなく印刷が終了したことになるので、何もせず監視及び報知処理を終了する。印刷処理が終了していないと判断されると(ステップS1:No)、ステップS2に移る。
ステップS2では、主電源が維持されているか否かを判断する。ステップS2において主電源が維持されていると判断すれば(ステップS2:Yes)、ステップS1に戻る。
ステップS2において主電源が維持されていないと判断されると(ステップS2:No)、印刷処理が終了する前に主電源が喪失したことになるので、マイコン61は印刷ヘッド32がキャップ37によってキャップされているか否か、即ちインクキャリッジ30が印刷待機位置にあるか否かを判断する(ステップS3)。これは接触センサ62からのインクキャリッジ検知信号を受けているか否かによって判断する。つまり、接触センサ62からのインクキャリッジ検知信号を受けていれば、インクキャリッジ30が印刷待機位置にあると判断する(ステップS3:Yes)。また接触センサ62からのインクキャリッジ検知信号を受けていなければ、インクキャリッジ30が印刷待機位置にないと判断する(ステップS3:No)。
インクキャリッジ30が印刷待機位置にないと判断すると(ステップS3:No)、マイコン61は異常報知を行う(ステップS4)。即ち、ブザー等の警報音をスピーカ63に発生させる。
次に、マイコン61は内蔵のタイマ67の計時をスタートさせる(ステップS5)。次にマイコン61は、電源回路5からの電源投入信号を受信したか否かに基づいて、主電源が回復したか否かを判断する(ステップS6)。主電源が回復していないと判断すると(ステップS6:No)、ステップS6に戻る。主電源が回復したと判断すると(ステップS6:Yes)、マイコン61は内蔵のタイマ67のタイマ値を取得して記憶し、タイマ67を終了(リセット)する(ステップS7)。
次にマイコン61は、異常報知を終了する(ステップS8)。つまりスピーカ63に警報音を停止させる。次にマイコン61は、制御部2へ停電情報を送信して(ステップS9)、監視及び報知処理を終了する。制御部2へ送信する停電情報は、主電源喪失が発生したこと及びタイマ値(主電源喪失から回復までの時間)を含む。また印刷処理中であった印刷情報を含めてもよい。タイマ値を送信するということは、主電源喪失時にインクキャリッジ30が印刷待機位置になかったことを意味する。
ステップS3に戻り、インクキャリッジ30が印刷待機位置にあると判断すると(ステップS3:Yes)、次にマイコン61は主電源が回復したか否かを判断する(ステップS10)。主電源が回復していないと判断すると(ステップS10:No)、ステップS10に戻る。主電源が回復したと判断すると(ステップS10:Yes)、マイコン61は制御部2へ停電情報を送信して(ステップS11)、監視及び報知処理を終了する。このときの停電情報は、主電源喪失が発生したことを含む(タイマ値は含まない)。
次に、制御部2における主電源を喪失した後で主電源回復後のインク排出処理(異常時対応処理)について説明する。
制御部2は、主電源が投入された(又は回復した)ときに、インク排出処理を行う。図10に示すように、制御部2はまずマイコン61からの停電情報を受信したか否かを判断する(ステップS20)。ステップS20で停電情報を受信していないと判断したときは(ステップS20:No)、印刷途中での主電源喪失がなかったことになるので、何もしないでインク排出処理を終了する。
ステップS20で停電情報を受信したと判断したときは(ステップS20:Yes)、印刷途中での主電源喪失があったことになる。そこで次に制御部2は受信した停電情報の中にタイマ値が含まれていたか否かを判断する(ステップS21)。ステップS21でタイマ値を含まないと判断された場合(ステップS21:No)、インクキャリッジ30は印刷待機位置にあるので、制御部2は異常情報を表示デバイス43に表示して(ステップS25)、インク排出処理を終了する。
表示する異常情報は、印刷中に主電源が喪失したこと、印刷処理中だった(印刷が失敗した)印刷データ、印刷中のデータを改めて最初から印刷しなおすことをユーザに促すこと、等を含む。後者は、印刷途中で主電源が喪失した後で途中部分から続けて印刷処理を行うと、印刷位置がずれて印刷失敗となる場合が生じるからである。しかし、もし印刷処理の途中から続けて印刷処理を行っても問題なく印刷できる場合は、ユーザに印刷処理の続行を促す異常情報でもよい。
制御部2は、印刷途中で主電源が喪失して回復した後にユーザ指示により印刷処理を再開するときに、どの印刷データの印刷を再開するかを制御部2のメモリに記憶した印刷情報から取得してもよいし、マイコン61から受信した停電情報から判断してもよい。
ステップS21でタイマ値を含むと判断された場合(ステップS21:Yes)、これは主電源喪失時にインクキャリッジ30が印刷待機位置になく、印刷ヘッド32がキャップされない状態で放置されていたことを意味する。そこでタイマ値、即ち印刷ヘッド32がキャップされていない状態で放置されていた停電から復電までの時間が予め設定した閾値よりも大きいか否かを判断する(ステップS22)。ステップS22でタイマ値が予め設定した閾値よりも大きくないと判断された場合(ステップS22:No)、インクキャリッジ30を印刷待機位置に移動する(ステップS24)。そして異常情報を表示デバイス43に表示して(ステップS25)、インク排出処理を終了する。
閾値は、インクが吐出されないまま印刷ヘッド32のノズルがキャップされずに放置された場合に、ノズル先端部のインクの乾燥、硬化が始まると予想される時間から定められる。この時間はインクの組成、ノズルの寸法や形状等によって適宜設定される。
表示する異常情報は、ステップS21でタイマ値が含まれないと判断された場合と同様に、印刷中に主電源が喪失したこと、印刷処理中だった(印刷が失敗した)印刷データ、印刷中のデータを改めて最初から印刷しなおすことをユーザに促すこと、等を含む。
ステップS22でタイマ値が予め設定した閾値よりも大きいと判断された場合(ステップS22:Yes)、制御部2は、印刷ヘッド32の廃インク処理を行う(ステップS23)。廃インク処理とは、インクキャリッジ30を廃インク位置、即ち廃インク受け38の上部に移動させ、廃インク受け38に向けてインクを予め定めた量だけ排出して廃インクを排出し、印刷ヘッド32のノズルをクリーニングすることである。これは、主電源喪失によりインクキャリッジ30の印刷ヘッド32がキャップされないまま予め定めた時間(閾値)を超えて放置されるとノズル先端のインクの乾燥、硬化等が始まり、そのままだと印刷ヘッド32のノズルが詰まる可能性が高くなるため、乾燥、硬化しかけたインクを押し出して廃棄する処理である。なお廃インク処理は前述の通り、通常の印刷時にも予め定めたタイミングで実行される。また、制御部2は、排出制御手段として機能する。
廃インク処理(ステップS23)の後、制御部2はインクキャリッジ30を印刷待機位置に移動させ(ステップS24)、異常情報を表示デバイス43に表示して(ステップS25)、インク排出処理を終了する。
表示する異常情報は、印刷中に主電源が喪失したこと、印刷処理中だった(印刷が失敗した)印刷データ、印刷中のデータを改めて最初から印刷しなおすことをユーザに促すこと、インクカートリッジ31の印刷ヘッド32が詰まっている可能性があるため、印刷結果によりノズルクリーニング処理を促すこと、等を含む。
以上のような構成により、印刷装置1は、印刷途中で主電源が喪失しても、印刷ヘッド32が使用不能とならないように監視及び報知することができる。つまり停電時にはユーザに停電を報知するため、ユーザはそれを受けて、例えば誤って切断した主電源を回復する等の対応をとることができ、従って印刷ヘッド32のノズルの詰まりを避けることができる。
さらに主電源喪失時間を計時し、予め定めた時間を超えて印刷ヘッド32がキャップされないままの状態が続いた場合、主電源回復後に廃インク処理を行うことで、ノズルの詰まりを効果的に防止することができる。
(変形例)
以上に本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態は一例であり、本発明の適用範囲はこれに限られない。すなわち、本発明の実施形態は種々の応用が可能であり、あらゆる実施の形態が本発明の範囲に含まれる。
上記実施形態では、主電源喪失時にマイコン61が停電情報を収集して、主電源回復後に制御部2に停電情報を送信する。しかし、異常検知方法はこれに限られるものではない。例えば主電源が喪失していないときは、制御部2は、印刷中にインクカートリッジ31が印刷待機位置、即ちノズルがキャップされる位置にあるか否かを接触センサ62により検知してもよい。インクカートリッジ31が印刷待機位置にない場合は、制御部2に内蔵するタイマで時間計測を開始する。そしてインクカートリッジ31が印刷待機位置に戻るか、又は廃インク処理を行うまでの時間が予め定めた時間を超えるとスピーカ63により異常報知を行うこととしてもよい。このように、主電源が喪失していないときは制御部2が電源の監視及び報知処理を行うこととし、主電源の喪失後はマイコン61が上述の処理を行うこととしてもよい。
上記実施形態では、印刷処理が終了する前に主電源が喪失し、回復した後のインク排出処理は、制御部2がマイコン61から受信した停電情報に基づいて行うこととした。しかし、主電源回復後のインク排出処理をマイコン61が行ってもよい。即ち主電源が喪失した後、主電源回復から表示デバイス43に異常情報を表示するまでの処理をマイコン61が行うこととしてもよい。
上記実施形態では、制御部2は、主電源喪失時から回復までの時間が予め設定した閾値を超えた場合には、インクカートリッジ31の廃インク処理を行ってから印刷待機位置に戻る手順を実行し、閾値以下であれば廃インク処理は行わず印刷待機位置に戻る処理をした。
しかし、廃インク処理のやり方はこれに限らず任意である。例えば、停電時から主電源回復までの時間の長さに応じて対応を変えても良い。具体的には、廃インク処理の排出インク量を変えることが考えられる。主電源回復までの時間が長いほど、インクが乾燥硬化した量が多いと考えられる。そこで図11に示すように、閾値を設けず、例えば主電源回復までの時間を段階的に分け、時間段階が進むほどより多くの排出量で(1回当たりの吐出量が決まっている場合はより多い吐出回数で)インクを排出するように設定してインク詰まりを除去、防止する処理方法でもよい。
上記実施形態では、インクカートリッジ31の位置にかかわらず主電源喪失時に異常報知を行うこととした。しかし、異常報知のタイミングはこれに限らず任意である。例えば、インクカートリッジ31の位置が印刷待機位置にない場合にのみ異常報知を行い、インクカートリッジ31が印刷待機位置にある場合は異常報知は行わないとしてもよい。そして主電源が回復したときに印刷処理を再開するか否かを問う表示をすることとしてもよい。
また、インクカートリッジ31の位置が印刷待機位置にない場合でも、すぐに異常報知をするのではなく、ユーザが回復操作をするのを待つため、予め定めた時間が経過してから異常報知を行うこととしてもよい。また異常報知は主電源が回復したときに停止するとしたが、予め定めた時間経過後に自動停止してもよいし、ユーザが停止ボタンで停止するようにしてもよい。
上記実施形態では、異常報知部60はキャリッジ搬送部35の印刷待機位置側の内壁面に設置した。しかし、異常報知部60の設置位置はこれに限定されず、接触センサ(位置検知手段)62がインクキャリッジ30の位置を検知できる位置であれば任意である。また接触センサ(位置検知手段)62だけをインクキャリッジ30の位置を検知できる位置に独立して配置してもよい。
上記実施形態では、ユーザへの異常報知はスピーカ63からの警報音とした。しかし、異常報知の態様はこれに限定されず任意である。例えば、警報音ではなく合成音声等により電源が切断されたことを直接知らせる報知でもよい。またLED(Light Emitting Diode)ランプ等をユーザが見ることができる位置に配置して発光させてもよい。またこれらを組み合わせてもよい。
上記実施形態では、表示デバイス43に表示する異常情報として、主電源が喪失したこと、印刷中のデータを改めて最初から印刷しなおすことをユーザに促すこと、タイマ値、印刷結果によりノズルクリーニング処理を促すこと、等とした。しかし、表示事項はこれに限定されず、ユーザに注意を促す任意の事項を表示することができる。
上記実施形態では、インクカートリッジ31が印刷待機位置にあるか否かを判別するための検知センサとして接触センサ62を用いた。しかし、検知センサはこれに限定されず任意である。例えば可視光や赤外線等の反射光や透過光を検知するものや、磁場を検知する非接触式の検知センサでもよい。また、インクキャリッジ30搬送用のステッピングモータ36は主電源喪失時の回転数を記憶しているので、マイコン61がその回転数情報を取得してインクカートリッジ31の位置を判断してもよい。
上記実施形態では、主電源回復後にインクカートリッジ31をステッピングモータ36を用いて印刷待機位置に移動させる。しかし、これに限らず、インクカートリッジ31の移動方法は任意である。例えば、手動回転可能なギア駆動機構とし、停電等ですぐに主電源が回復しないときはユーザが手動でキャリッジベルト用ギアを回転させてインクカートリッジ31を印刷待機位置まで移動できるようにしてもよい。
なお、本発明に係る機能を実現するための構成を予め備えた印刷装置として提供できることはもとより、プログラムの適用により、既存の情報処理装置等を、本発明に係る印刷装置として機能させることもできる。すなわち、上記実施形態で例示した印刷装置1による各機能構成を実現させるためのプログラムを、既存の情報処理装置等を制御するCPU等が実行できるように適用することで、本発明に係る印刷装置として機能させることができる。また、本発明に係る印刷方法は、印刷装置を用いて実施できる。
また、このようなプログラムの適用方法は任意である。プログラムを、例えば、フレキシブルディスク、CD(Compact Disc)−ROM、DVD(Digital Versatile Disc)−ROM、メモリカード等のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に格納して適用できる。さらに、プログラムを搬送波に重畳し、インターネットなどの通信媒体を介して適用することもできる。例えば、通信ネットワーク上の掲示板(BBS:Bulletin Board System)にプログラムを掲示して配信してもよい。そして、このプログラムを起動し、OS(Operating System)の制御下で、他のアプリケーションプログラムと同様に実行することにより、上記の処理を実行できるように構成してもよい。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、本発明には、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲とが含まれる。以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
(付記1)
第1電源により動作し、インクを吐出するノズルを有する印刷手段と、
前記第1電源により動作し、前記印刷手段を、待機位置と印刷位置との間で搬送する搬送手段と、
前記第1電源とは異なる第2電源により動作し、前記第1電源の喪失及び回復を検出する電源検知手段と、
前記第2電源により動作し、前記印刷手段の前記ノズルがキャップされているか否かを判別する判別手段と、
前記第2電源により動作し、前記電源検知手段が前記第1電源の喪失を検出した場合、前記判別手段によって前記ノズルがキャップされていないと判別したときに、ユーザに対して報知を行う報知手段と、
を備える、
ことを特徴とする印刷装置。
(付記2)
前記電源検知手段が、前記第1電源が回復したことを検出した場合、前記ノズル内のインクを排出するインク排出処理を前記印刷手段と前記搬送手段とに実行させる排出制御手段を更に備える、付記1に記載の印刷装置。
(付記3)
前記第2電源により動作するタイマを更に備え、
前記タイマは、前記電源検知手段が前記第1電源の喪失を検出してから、前記第1電源の回復を検出するまでの時間を計測し、
前記排出制御手段は、前記タイマにより計測された時間に応じて異なる前記インク排出処理を、前記印刷手段と前記搬送手段とに実行させる、付記2に記載の印刷装置。
(付記4)
前記排出制御手段は、前記タイマにより計測された時間に応じて排出量が異なる前記インク排出処理を、前記印刷手段と前記搬送手段とに実行させる、付記3に記載の印刷装置。
(付記5)
第1電源の喪失を、前記第1電源とは異なる第2電源により動作する電源検知手段によって検出し、
前記第1電源の喪失の場合、印刷手段のノズルがキャップされているか否かを、前記第2電源により動作する判別手段によって判別し、
前記ノズルがキャップされていないと判別されたときに、前記ノズルがキャップされていないことを、前記第2電源により動作する報知手段によってユーザに対して報知する、ことを含む、
ことを特徴とする異常報知方法。
(付記6)
コンピュータに、
第1電源の喪失を、前記第1電源とは異なる第2電源により動作する電源検知手段によって検出する処理と、
前記第1電源の喪失の場合、印刷手段のノズルがキャップされているか否かを、前記第2電源により動作する判別手段によって判別する処理と、
前記ノズルがキャップされていないと判別されたときに、前記ノズルがキャップされていないことを、前記第2電源により動作する報知手段によってユーザに対して報知する処理と、
を実行させる、
ことを特徴とするプログラム。
1…印刷装置、2…制御部(排出制御手段)、3…テープ部材、5…電源回路、10…テープ収納部、11…テープカートリッジ、12…テープコア、13…ASFローラ、16…テープ繰出部、17…フルカット機構、18…ハーフカット機構、21…ステッピングモータ、22…プラテンローラ、23…搬送ガイド、25…終端検出センサ、26…始端検出センサ、28…インク受け、30…インクキャリッジ(インクカートリッジ収納部)、31…インクカートリッジ(インクタンク)、32…印刷ヘッド(インクジェットヘッド)、35…キャリッジ搬送部、36…ステッピングモータ、37…キャップ、38…廃インク受け(インクアブソーバ)、39…キャリッジベルト、40…USB制御回路、41…Bluetoothモジュール・WLANモジュール、43…表示デバイス、44…PC、47…表示画面制御回路、48…メモリ制御回路、49…UI制御回路、51…テープ搬送制御回路、52…インク吐出制御回路、53…キャリッジ制御回路、60…異常報知部(報知手段)、61…マイコン(電源検知手段、判別手段)、62…接触センサ(位置検知手段)、63…スピーカ、64…電池、65…CPU、66…メモリ、67…タイマ、68…通信インターフェイス

Claims (4)

  1. 第1電源により動作する印刷手段と、
    前記第1電源により動作し、前記印刷手段を、待機位置と印刷位置との間で搬送する搬送手段と、
    前記第1電源とは異なる第2電源により動作し、前記第1電源の喪失及び回復を検出する電源検知手段と、
    ユーザに対して報知を行う報知手段と、
    前記印刷位置で前記印刷手段が印刷処理を実行中に前記電源検知手段が前記第1電源の喪失を検出した場合であって当該喪失の検出後に前記電源検知手段が前記第1電源の回復を検出した場合に、停電情報または異常発生情報として前記印刷手段による再印刷処理の必要性情報を、前記搬送手段により前記印刷手段を前記待機位置に戻させた後に、前記報知手段により報知させる制御手段と、
    を備える、
    ことを特徴とする印刷装置。
  2. 前記搬送手段は、前記印刷手段を、前記待機位置との間に前記印刷位置が介在することとなる廃インク位置まで搬送可能に構成されており、
    前記制御手段は、前記必要性情報を前記報知手段により報知させる際は、前記搬送手段により前記印刷手段を前記廃インク位置まで搬送させた後に前記待機位置に戻させる、
    ことを特徴とする請求項1に記載の印刷装置。
  3. 第1電源により動作する印刷手段と、
    前記第1電源により動作し、前記印刷手段を、待機位置と印刷位置との間で搬送する搬送手段と、
    前記第1電源とは異なる第2電源により動作し、前記第1電源の喪失及び回復を検出する電源検知手段と、
    ユーザに対して報知を行う報知手段と、
    を備える印刷装置が実行する報知方法であって、
    前記印刷位置で前記印刷手段が印刷処理を実行中に前記電源検知手段が前記第1電源の喪失を検出した場合であって当該喪失の検出後に前記電源検知手段が前記第1電源の回復を検出した場合に、停電情報または異常発生情報として前記印刷手段による再印刷処理の必要性情報を、前記搬送手段により前記印刷手段を前記待機位置に戻させた後に、前記報知手段により報知させる、
    ことを特徴とする報知方法。
  4. 第1電源により動作する印刷手段と、
    前記第1電源により動作し、前記印刷手段を、待機位置と印刷位置との間で搬送する搬送手段と、
    前記第1電源とは異なる第2電源により動作し、前記第1電源の喪失及び回復を検出する電源検知手段と、
    ユーザに対して報知を行う報知手段と、
    を備える印刷装置のコンピュータを、
    前記印刷位置で前記印刷手段が印刷処理を実行中に前記電源検知手段が前記第1電源の喪失を検出した場合であって当該喪失の検出後に前記電源検知手段が前記第1電源の回復を検出した場合に、停電情報または異常発生情報として前記印刷手段による再印刷処理の必要性情報を、前記搬送手段により前記印刷手段を前記待機位置に戻させた後に、前記報知手段により報知させる制御手段、
    として機能させることを特徴とするプログラム。
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